JP3416384B2 - 苗の取出装置 - Google Patents

苗の取出装置

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JP3416384B2
JP3416384B2 JP08011496A JP8011496A JP3416384B2 JP 3416384 B2 JP3416384 B2 JP 3416384B2 JP 08011496 A JP08011496 A JP 08011496A JP 8011496 A JP8011496 A JP 8011496A JP 3416384 B2 JP3416384 B2 JP 3416384B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば走行しなが
ら野菜等の苗を畝に移植する移植機に採用される苗の取
出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、野菜等のソイルブロック苗を畝に
移植する移植機として、エンジン,ミッションケースを
備えると共に、左右両側に前後輪を備えた走行機体の後
方に移植装置を設け、走行しながらこの移植装置の苗分
送装置により、多数のポット部を備えた苗トレイから一
つずつ苗を取出して、昇降する植付カップに該カップの
軌跡上端で苗を落下供給すると共に、植付カップを畝に
突入させて苗を移植するようにして、畝の長手方向に所
定間隔をおいて苗を植付けるようにしたものがある。
【0003】前記苗分送装置として、ポット部が横向き
となるように配置された苗トレイに対して正面側から進
出してポット部内の苗の床土に、苗取出爪を突き刺すと
共に苗取出爪を苗トレイから後退させることによって、
ポット部から苗を取り出すように構成し、且つ、苗を取
り出すときに、該苗取出爪を後退させながら床土を若干
上方に持ち上げるようにしたものが考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記のものにあって
は、床土に根が充分に張っている場合はあまり問題はな
いが、床土に根が充分に張っていないときには、床土が
ポット部の上側の壁部に押し付けられて、床土が崩れた
りして良好に取り出せない場合があるという問題があ
る。そこで、本発明は、前記問題点に鑑みて、苗の取り
出しを良好に取り出せるよう考慮した苗の取出装置を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために講じた技術的手段は、多数のポット部Pを
備えた苗トレイTをポット部Pが横向きとなるように備
え、この苗トレイTのポット部P内の苗Sの床土Eに、
苗トレイT正面側から苗取出爪68を突き刺すと共に苗
取出爪68を後退させることによって、ポット部Pから
苗Sを取り出すようにした苗の取出装置において、ポッ
ト部Pから苗Sを取り出す際に、苗Sの床土Eの崩れを
防止すべく、苗Sの床土Eの下側の面が、ポット部P内
面の下面側上を引きずられるようにしてポット部P内面
の下面側に略沿って移行するように、苗取出爪68を後
退させるようにしたことを特徴とする。
【0006】また、多数のポット部Pを備えた苗トレイ
Tをポット部Pが横向きとなるように備え、この苗トレ
イTのポット部P内の苗Sの床土Eに、苗トレイT正面
側から苗取出爪68を突き刺すと共に苗取出爪68を後
退させることによって、ポット部Pから苗Sを取り出す
ようにした苗の取出装置において、前記苗取出爪68
は、苗Sの葉部の下側において、ポット部Pの開口下端
側からポット部Pの内面の上面側に向けて、床土Eに斜
め方向に突き刺されると共に、ポット部Pから苗Sを取
り出す際に、苗Sの床土Eの下側の面が、ポット部P内
面の下面側に略沿って移行するように、苗取出爪68を
後退させるようにしたことも特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図8及び図9において、野菜移植
機1は、走行機体2の後方に移植装置3および操縦ハン
ドル4を有する歩行型であって、畝Rを跨いでその長手
方向に走行しながら、ソイルブロック苗Sを畝Rに所定
間隔をおいて植付けるものである。なお、移植機1の進
行方向を前後方向といい、進行方向に直交する横方向を
左右方向という。また、横方向とは上下方向に直交する
方向をいう。
【0008】走行機体2は、ミッションケース5の前部
に前方突出状に架台6を取付固定し、この架台6上にエ
ンジン7等を搭載すると共に、これらミッションケース
5,架台6,エンジン7等を、左右両側に備えた前輪8
および後輪9によって支持された支持フレーム10に左
右方向移動自在に支持してなる。支持フレーム10は、
前後方向に配置された左右一対のメインフレーム11
L,11Rを第1〜3連結フレーム12,13,14に
よって相互に連結して成り、第1連結フレーム12は左
右メインフレーム11L,11R間の前端側に位置し、
第2連結フレーム13は第1連結フレーム14の後方に
位置し、第3連結フレーム14は左右メインフレーム1
1L,11R間の後端上部に位置している。第1〜3連
結フレーム12,13,14は筒体12a,13a,1
4aと、この筒体12a,13a,14a内に左右方向
摺動自在に内嵌された軸体12b,13b,14bとか
ら構成されて、左右方向に伸縮自在に構成されている。
【0009】そして、筒体12a,13a,14aは左
側のメインフレーム11Lに固定され、軸体12b,1
3b,14bは右側のメインフレーム11Rに固定され
ており、第1〜3連結フレーム12,13,14の伸縮
によって支持フレーム10が左右方向に伸縮自在とされ
ており、したがって、支持フレーム10を左右方向に伸
縮させることによって、前後輪8,9の左右方向の間隔
が、畝幅の広狭に対応して、その他倉庫収納時、道路走
行時等の状況に応じて調節できるようになっている。
【0010】また、第2,第3連結フレーム13,14
の筒体13a,14aの右端側には、第2,第3連結フ
レーム13,14の左右方向の伸縮を解除可能に規制す
る第1規制手段15が設けられている。この第1規制手
段15は筒体13a,14aと軸体13b,14bとに
亘って挿脱自在に挿通されるピン等によって構成されて
おり、また、軸体13b,14bに形成されるピン挿通
孔(あるいはピン係合溝)は、前後輪8,9の左右間隔
を任意の既定畝幅に対応する間隔に調節した位置で固定
できるように、軸体13b,14bの軸心方向に複数形
成されている。
【0011】第2連結フレーム13の筒体13aには第
1可動筒16が左右方向摺動自在に外嵌され、第3連結
フレーム14の筒体14aには第2可動筒17が左右方
向摺動自在に外嵌されており、第1可動筒16には架台
6の前部が固定され、第2可動筒17には固定フレーム
18Aの前部が固定され、また、固定フレーム18Aの
前部はミッションケース5にも連結固定されており、固
定フレーム18Aの後部には操縦ハンドル4が連結固定
され、ミッションケース5には該ケース5の左右側部に
左右軸廻りに回動自在に枢着されて上下揺動自在とされ
た可動フレーム18Bが取付けられ、前記固定フレーム
18Aおよび可動フレーム18Bに移植装置3が取付支
持されている。したがって、エンジン7、ミッションケ
ース5、移植装置3およびハンドル4等は一体的に左右
移動可能とされている。
【0012】また、支持フレーム10と固定フレーム1
8Aとの間には、エンジン7、ミッションケース5等の
左右移動を解除可能に規制する第2規制手段19が設け
られ、この第2規制手段19は、ロッド部材からなる規
制ハンドル20と、規制部材21とから主構成されてい
る。規制ハンドル20はミッションケース5及び固定フ
レーム18Aの右側方に前後方向に配置され、その前部
にはボス部20aが設けられ、このボス部20aは、右
側メインフレーム11Rに固定のブラケット22に上下
方向の軸心廻りに回動自在で且つ規制ハンドル20が上
下に若干揺動するように支持されており、規制ハンドル
20の後端部は、操縦ハンドル4の後部下方側に位置さ
れて把持部20bが設けられている。また、規制ハンド
ル4の中途部は連結部材23を介して固定フレーム18
Aに連動連結されている。
【0013】したがって、把持部20bを把持して規制
ハンドル20を左右に揺動操作させることによって、エ
ンジン7、ミッションケース5、移植装置3およびハン
ドル4等を一体的に左右移動させることができるように
なっている。規制部材21は、図11及び図12にも示
すように、一端側を相互に重合させてボルト・ナット2
4,25等の固定具によって連結されると共に取付板2
6に取付固定された前後一対の規制板21A,21Bで
構成され、前記取付板26は、右側メインフレーム11
Rに固定の取付台27にボルト・ナット28,29等の
固定具によって取付固定された支持板30に固定されて
いる。
【0014】各規制板21A,21Bには、規制ハンド
ル20が上方から嵌脱自在に嵌合される上方開口状の凹
部31が形成されており、規制ハンドル20を左右の凹
部31に選択的に嵌合させることによって、エンジン
7、ミッションケース5、移植装置3及びハンドル4等
の左右方向の位置規制がなされ、これによって、一条植
え,二条植え,三条植え,四条植えに対応させるように
移植装置3の植付部の位置を固定できるように構成され
ている。この構成にあっては、規制ハンドル20の揺動
操作によって移植装置3の植付部の位置を容易に決定で
きる。
【0015】また、各規制板21A,21Bに形成され
たボルト挿通孔32、及び支持板30に形成されたボル
ト挿通孔33は左右方向に長い長孔状に形成され、これ
によって、エンジン7、ミッションケース5、移植装置
3およびハンドル4等の左右方向の位置、すなわち、移
植装置3の植付部の左右方向の位置を任意に設定するこ
とができる。なお、架台6と右側のメインフレーム11
Rとの間には、油圧シリンダ等から構成されて左右方向
に伸縮自在な伸縮装置が設けられ、第1規制手段15に
よる規制を解除し、前記伸縮装置を伸縮させることによ
って支持フレーム10の左右メインフレーム11L,1
1R間の間隔が調節可能とされている。
【0016】前記第1連結フレーム12の下方には、こ
れと平行に前輪支軸34が配置され、この前輪支軸34
は、図8及び図13に示すように、断面六角形の筒体3
4aと、筒体34aに左右方向摺動自在に内嵌された断
面六角形の軸体34bとから構成され、筒体34aと軸
体34bとは左右方向の軸心廻りに一体回動自在である
と共に、前輪支軸34は左右方向に伸縮自在に構成され
ている。なお、前輪支軸34の筒体34aは図示省略の
軸受体によって第1連結フレーム12の筒体34aに左
右軸廻りに回動自在に支持される。
【0017】前記軸体34bの右端部には昇降アーム3
5の基部が固定され、この昇降アーム35の基部右側に
は軸体34bと同心状とされた回動軸36の左端部が固
定され、昇降アーム35の先端側には、右側のメインフ
レーム11R上に固定のブラケット37に左右軸廻りに
回動自在に枢着された昇降シリンダ38のピストンロッ
ドが枢着されている。前記回動軸36上には支持筒39
が左右軸廻りに回動自在に外嵌され、この支持筒39の
右端側および筒体34aの左端側には前輪支持アーム4
0の前端側が連結固定され、各前輪支持アーム40の後
端側に前輪8が左右軸廻りに回転自在に取付けられてい
る。
【0018】左右各メインフレーム11L,11Rの後
部に固定された固定筒41には、それぞれ伝動ケース4
2の上端側が左右軸廻りに回動自在に支持され、各伝動
ケース42の下端側には後輪9が左右軸廻りに回転自在
に取付けられている。なお、後輪9には、ミッションケ
ース5から左右方向伸縮自在な走行伝動軸49及び伝動
ケース42内のチェーン巻掛伝動機構等を介してエンジ
ン7の回転動力が伝達されて後輪9が回転駆動される。
支持筒39および筒体34aには第1連動アーム43が
突設され、伝動ケース42の上端側には、第1連動アー
ム43と連動ロッド45によって連動連結された第2連
動アーム44が突設されている。
【0019】回動軸36の右端部には第3連動アーム4
6の基部が固定され、第3連動アーム46の先端部には
連結ロッド47の前端が左右軸廻りに回動自在に枢着さ
れると共に、この連結ロッド47後端にはモンローシリ
ンダ48が固定され、モンローシリンダ48のピストン
ロッドの先端部は右側の連動ロッド45の前後方向中途
部に左右軸廻りに回動自在に枢着されている。前記昇降
シリンダ38のピストンロッドを出退させることによっ
て昇降アーム48が回動し、前輪支軸47および回動軸
36が回動し、この前輪支軸36の回動によって左側前
輪支持アーム40が上下揺動して左側前輪8が昇降する
と共に、左側の、第1連動アーム43、連動ロッド4
5、第2連動アーム44を介して左側伝動ケース42が
上下揺動して左側後輪9が昇降し、回動軸36の回動に
よって第3連動アーム46が回動し、連結ロッド47、
モンローシリンダ48を介して右側連動ロッド45が前
後移動され、右側第1連動アーム43を介して支持筒3
9が回動することによって右側前輪支持アーム40が上
下揺動して右側前輪8が昇降すると共に、右側の第2連
動アーム44を介して右側伝動ケース42が上下揺動し
て右側後輪9が昇降する。
【0020】以上のようにして、昇降シリンダ38の伸
縮によって支持フレーム10、エンジン7、ミッション
ケース5、移植装置3、ハンドル4等が昇降し、これに
よって、異なる畝R高さに対応させることができると共
に、畝Rの高さ変化に対応した植付けが行える。また、
モンローシリンダ48のピストンロッドを出退させるこ
とによって右側連動ロッド45が前後移動して右側の前
後輪8,9が昇降し、このようにモンローシリンダ48
によって右側の前後輪8,9のみを昇降させることによ
って、傾斜地において、走行機体2および移植装置3を
水平に保持させることができる。
【0021】移植装置3は、苗Sを畝Rに植付ける植付
装置50と、苗を植付装置50に供給する苗供給装置5
1と、覆土装置52とから主構成されている。なお、畝
Rがマルチフィルムによって被覆されている場合には、
該マルチフィルムに植付用の孔を形成する穿孔装置が設
けられる。植付装置50は、図10に示すように、苗供
給装置51から苗Sが供給される植付カップ53と、こ
の植付カップ53を上下揺動自在に支持する揺動リンク
機構54とから主構成されている。揺動リンク機構54
は、上端部が可動フレーム18Bに固定のブラケット5
5に枢着されて前後揺動自在とされた第1平行リンク5
6と、この第1平行リンク56の下端部に枢着された揺
動プレート57と、この揺動プレート57に前端部が枢
着された第2平行リンク58とから構成され、第2平行
リンク58の後端部に植付カップ53が枢着されてい
る。
【0022】また、第2平行リンク58の上側リンクに
は、軸受59が固定され、可動フレーム18Bの左右枠
材間には左右のベアリングを介して回転自在に支持され
たクランク軸61が設けられ、このクランク軸61のク
ランクアーム61a間のクランクピン61bが前記軸受
59に挿通されている。そして、クランク軸61が図1
0において反時計廻りに回転することで、第1、第2平
行リンク56,58により植付カップ53が上下に揺動
しながら前後にも揺動して、図10に一点鎖線で示す軌
跡を描くように動き、その軌跡の上端部で植付カップ5
3に上方から苗が落下供給され、軌跡の下部で植付カッ
プ53の下部が畝Rに突入するようになっている。
【0023】また、植付カップ53は、下部に前後に開
閉するくちばし形のオープナを備えており、オープナは
植付カップ53が畝Rに突入したときに連動具によって
前後に開き、畝Rに移植孔を形成すると共に、該移植孔
に苗を植付け得るようになっている。なお、クランク軸
61には、ミッションケース5から左右両側に突出して
可動フレーム18Bの支持をも兼ねる第1PTO軸62
から巻掛け伝動機構63を介して動力が伝達される。
【0024】覆土装置52は、畝R上を転動して植付後
の苗Sに対する土寄せと鎮圧とを行うと共に可動フレー
ム18Bの後部を支持する左右一対の覆土輪64を備
え、これら覆土輪64は可動フレーム18Bから垂下さ
れたブラケット65に前部が左右軸廻りに回動自在に枢
支された支持フレーム66に取付けられ、該支持フレー
ム66の後部は、該支持フレーム66と可動フレーム1
8Bとの上下方向の間隔を調節可能な間隔調節機構67
によって可動フレーム18Bに吊持されており、支持フ
レーム66と可動フレーム18Bとの上下方向の間隔を
調節することによって植付カップ53の突入深さ(植付
け深さ)が調節できるようになっている。
【0025】苗供給装置51は、固定フレーム18A上
に装着されており、苗Sを備えたポット部Pが碁盤目状
に多数配設された苗トレイTを、ポット部Pの配列方向
に移動させる苗送り装置69と、苗トレイTから、所定
の苗取出位置にて苗取出爪68により苗Sを一つずつ取
り出して、該苗Sを植付カップ53の上方まで搬送した
後に植付カップ53内に落とし込む苗分送装置70とか
ら構成されている。なお、苗トレイTは樹脂製で可撓性
を有し、ポット部Pが背面に突出して備えられており、
各ポット部Pは正面側が開口された有底四角筒状で且つ
底に向かって先窄まり状とされている。そして、各ポッ
ト部Pに土を投入し、そこへ播種し育苗することで、ソ
イルブロック苗Sが備えられている。
【0026】苗送り装置69は、ポット部Pが横方向
(図例の場合にあっては前方)を向くように苗トレイT
を上方に向かうにしたがって後方に移行する傾斜状(直
立状であってもよい)に載置支持すると共に、固定フレ
ーム18A及び操縦ハンドル4に左右方向移動自在に支
持された可動枠71を備え、苗取出爪68により苗Sが
取り出されると可動枠71はポット部Pの横配列方向
(左右方向)の1ピッチ分移動するように横送り機構に
よって駆動され、横一列の苗Sが取り出されると、縦配
列方向(前記苗トレイTの傾斜方向)下方にポット部P
縦配列方向の1ピッチ分移動するように縦送り機構によ
って駆動される。
【0027】苗分送装置70は、図2及び図3に示すよ
うに、前述した苗取出爪68を有すると共に、この苗取
出爪68を駆動させる爪動作機構72を有する。苗取出
爪68は先端が尖った丸棒材で構成され、左右一対設け
られると共に、先端側に移行するにしたがって相互に近
接するように並設されている。爪動作機構72は、苗取
出爪68を苗トレイTと植付カップ53との間で苗取出
爪68を姿勢変更しながら往復動作させるものであっ
て、この一対の苗取出爪68が取り付けられる爪支持体
73と、一対の苗取出爪68の進退を案内する爪ガイド
74と、前記爪支持体73及び爪ガイド74をそれぞれ
長手方向往復動自在に支持する保持体75とを有してい
る。
【0028】この爪動作機構72は、固定フレーム18
A上に固定の支持体77に取付姿勢調節自在に取付固定
されるギアボックス76に取付けられ、このギアボック
ス76は、入力軸78と、左右側方に突出する出力軸7
9とを備え、出力軸79はベベルギヤ伝動機構を介して
入力軸78に連動連結され、この出力軸79の回転動力
により爪動作機構72及び苗送り装置69が駆動され
る。なお、入力軸78には、ミッションケース5の後面
から突出する第2PTO軸80にユニバーサルジョイン
ト81を介してエンジン7の動力が伝動される。
【0029】出力軸79にはクランク体82が設けら
れ、このクランク体82にはクランクピン83が側方に
突設され、また、出力軸79には、クランク体82と同
軸心として駆動カム84が備えられている。また、ギア
ボックス76には、クランク体82の下方で揺動アーム
85の下部が揺動軸86により枢結されていて(図4〜
図7)、この揺動アーム85の中途部には上下方向(ア
ーム長手方向)に延びる溝カム87が形成され、この溝
カム87にクランク体82のクランクピン83に外嵌さ
れたローラ88が挿通係合されている。
【0030】揺動アーム85の上部には保持体75がピ
ン89を介して枢結されている。この保持体75は筒形
状に形成されており、軸方向移動自在にパイプ製の爪支
持体73が挿通案内され、この爪支持体73は苗トレイ
Tに向かって出退可能とされている。この爪支持体73
の先端部に、ポット部P内の苗Sの床土Eに斜め方向か
ら突き刺される一対の苗取出爪68が取付けられてい
る。ギアボックス76の上面には板状の支持部材90が
ボルトにより取付固定されている。
【0031】保持体75にはブラケット91を介して遊
転自在にローラ92が取り付けられ、このローラ92
は、支持部材90にピン93を介して揺動自在に取付け
られたガイド板94に形成されたカム溝95に係合され
ている。前記ガイド板94は下方への突出腕の先端に転
動ローラ96を有し、この転動ローラ96は駆動カム8
4上に当接されていて、駆動カム84の反時計方向の回
転によりガイド板94をピン93を中心として揺動可能
にしている。また、ガイド板94は、支持部材90との
間に介装されたスプリング97によって、ローラ96が
駆動カム84に押し付けられる方向に付勢されている。
【0032】爪支持体73の基端部に設けた基体98
と、爪支持体73を内嵌保持する保持体75の筒部75
aとの間には、爪支持体73を後退させる方向に付勢す
るコイルスプリング99が介装されており、爪支持体7
3の前端部には爪取付具100が嵌合固定されている。
この爪取付具100に一対の苗取出爪68の基部がそれ
ぞれ軸101を介して枢支されており、一対の苗取出爪
68は爪取付具100に対して先端が遠近移動するよう
に揺動可能になっている。
【0033】保持体75の下端部には、押出リンク10
2がピン103を介して回動自在に枢結されている。こ
の押出リンク102の先端部には長溝(又は長孔)10
4が形成され、爪取付具100の突出腕に設けたピン1
05と係合されている。押出リンク102には、クラン
ク体82のクランクピン83と当接可能な略円弧状のカ
ム板106が設けられている。前記爪支持体73、基体
98及び爪取付具100には、爪ガイド74が長手方向
摺動自在に挿入され、この爪ガイド74は丸棒等で形成
されていて、その前端に苗取出爪68を挿通案内するガ
イド孔を備えたガイド部107が設けられ、後端に側面
視L字状の作動部材108が装着され、中途部に止め具
109が固着され、この止め具109と基体98との間
にコイルスプリング110が圧縮状に嵌装されている。
【0034】前記保持体75には作動片111が枢支さ
れ、スプリング112によって図2時計方向に付勢され
ており、この作動片111は1本の足と両腕とを有する
略T字形状であり、一方の腕にはロック部111aが、
他方の腕には解除部111bが、足には押動部111c
が形成されている。前記爪ガイド74に固着の作動部材
108は爪ガイド74と平行な部分を有し、この平行部
分は保持体75によって回り止め状態で摺動が案内され
ており、その摺動面に突出した前記作動片111のロッ
ク部111aと係合して、爪ガイド74の突出方向の移
動が規制されている。
【0035】前記爪支持体73の後端の基体98にはロ
ックアーム113が枢支されており、このロックアーム
113はスプリング114によって図2の時計回り方向
に付勢されており、先端部に保持体75の係合部115
と係合可能な鉤部116が形成されている。前記構成に
おいて、図4に示す状態から、出力軸79が反時計方向
に回転すると、図5に示すように、クランク体82が同
行回転してクランクピン83に嵌合されたローラ88が
カム板106を押動して押出リンク102が苗トレイT
側へと揺動され、これによって、保持体75に対して爪
取付具100及び爪支持体73が苗トレイT側へ向けて
押動され、コイルスプリング99,110を圧縮する。
これにより、苗取出爪68は突出して苗Sの床土Eを突
き刺し、かつ爪支持体73が後退するための復元力が保
有されることになる。
【0036】苗取出爪68が突出して苗Sの床土Eを突
き刺す際にあっては、苗取出爪68がガイド部107の
ガイド孔に規制されて、左右の苗取出爪68の先端間距
離が狭められながら該苗取出爪68が床土Eに突き刺さ
れるように構成されている。なお、爪支持体73は突出
した状態でロックアーム113の鉤部116が保持体7
5の係合部115と係合することによりその状態が保持
される。また、揺動アーム85及びガイド板94は揺動
しない。図5に示す状態から、さらに出力軸79が反時
計方向に回転すると、図6に示すように、ローラ88が
揺動アーム85の溝カム87内を摺動することで揺動ア
ーム85が揺動軸86廻りに苗トレイTから離反する方
向に揺動して、爪支持体73,爪ガイド74及び保持体
75と共に苗取出爪68が苗トレイTに対して後退し、
苗Sの床土Eがポット部Pから取り出される。
【0037】このとき、揺動アームの揺動軸86廻りの
揺動と、ローラ92のカム溝95内の摺動とによって、
床土Eの取り出し方向が制御され、図1に示すように、
床土Eがポット部Pの下側の壁部に略沿うように、ま
た、床土Eが該壁部上を引きずられるような感じでスム
ースに引き出され、床土E全体に亘って苗Sの根が充分
に張っていないような場合でも床土Eが良好に取り出せ
る。図6に示す状態から、さらに出力軸79が反時計方
向に回転すると、図7に示すように、爪支持体73,爪
ガイド74及び保持体75と共に苗取出爪68が苗トレ
イTから離反する方向に移動すると共に、ローラ92が
カム溝95の前上がり状部分を摺動して、苗取出爪68
等が略下向き姿勢に変更し、苗Sを下向き姿勢にすると
共に、苗Sを植付カップ53の前部上方に位置させる。
【0038】そして、苗取出爪68が略下向き姿勢にさ
れた図7の状態に移動してきたときに作動片111の押
動部111cが支持部材90に位置調節自在に設けたロ
ック解除部材117と当接する。作動片111が回動さ
れると、まず作動片111のロック部111aによる作
動部材108に対するロックが解除され、スプリング1
10の付勢力により爪ガイド74が突出して、苗取出爪
68に保持されている苗Sを苗取出爪68から押し出し
離脱させ、植付カップ53に上方から落下投入する。そ
の後にさらに作動片111が回動すると、解除部111
bによりロックアーム113を押し上げて鉤部116と
係合部115との係合が解除され、コイルスプリング9
9の付勢力により爪ガイド74を伴って爪支持体73が
後退する。
【0039】その後は、出力軸79の反時計方向の回転
によって、図4に示す状態に移動し、前記動作を繰り返
す。なお、図14に示すように、ポット部Pの下側壁部
の延長線上を移動するように床土Eを取り出すようにし
てもよい。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、多数のポット部Pを備
えた苗トレイTをポット部Pが横向きとなるように備
え、この苗トレイTのポット部P内の苗Sの床土Eに、
苗トレイT正面側から苗取出爪68を突き刺すと共に苗
取出爪68を後退させることによって、ポット部Pから
苗Sを取り出すようにした苗の取出装置において、ポッ
ト部Pから苗Sを取り出す際に、苗Sの床土Eがポット
部P内面の下面側に略沿って移行するように、苗取出爪
68を後退させるようにしたので、ポット部Pから苗S
を取り出す際において、床土Eに充分根が張っていない
ような場合であっても苗Sの取り出しがスムースに行え
る。
【0041】また、前記構成に加え、苗取出爪68を一
対並設し、この一対の苗取出爪68が先端に向けて漸次
接近するように、苗Sの床土Eに突き刺されるようにす
ることによって、苗Sの取り出しの確実性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】苗の床土がポット部から取り出される状態を示
す側面断面図である。
【図2】苗分送装置の側面断面図である。
【図3】苗分送装置の平面図である。
【図4】苗分送装置の動作を示す側面図である。
【図5】苗分送装置の動作を示す側面図である。
【図6】苗分送装置の動作を示す側面図である。
【図7】苗分送装置の動作を示す側面図である。
【図8】移植機の全体側面図である。
【図9】移植機の全体平面図である。
【図10】植付装置等の側面図である。
【図11】規制部材の平面図である。
【図12】規制部材の背面一部断面図である。
【図13】前輪支軸を示す平面断面図である。
【図14】苗の床土がポット部から取り出される他の状
態を示す側面断面図である。
【符号の説明】
68 苗取出爪 S 苗 E 床土 T 苗トレイ P ポット部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−311805(JP,A) 特開 平9−56216(JP,A) 実開 平2−90919(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01C 11/00 - 11/02 303

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数のポット部(P)を備えた苗トレイ
    (T)をポット部(P)が横向きとなるように備え、こ
    の苗トレイ(T)のポット部(P)内の苗(S)の床土
    (E)に、苗トレイ(T)正面側から苗取出爪(68)
    を突き刺すと共に苗取出爪(68)を後退させることに
    よって、ポット部(P)から苗(S)を取り出すように
    した苗の取出装置において、 ポット部(P)から苗(S)を取り出す際に、苗(S)
    の床土(E)の崩れを防止すべく、苗(S)の床土
    (E)の下側の面が、ポット部(P)内面の下面側上を
    引きずられるようにしてポット部(P)内面の下面側に
    略沿って移行するように、苗取出爪(68)を後退させ
    るようにしたことを特徴とする苗の取出装置。
  2. 【請求項2】 多数のポット部(P)を備えた苗トレイ
    (T)をポット部(P)が横向きとなるように備え、こ
    の苗トレイ(T)のポット部(P)内の苗(S)の床土
    (E)に、苗トレイ(T)正面側から苗取出爪(68)
    を突き刺すと共に苗取出爪(68)を後退させることに
    よって、ポット部(P)から苗(S)を取り出すように
    した苗の取出装置において、 前記苗取出爪(68)は、苗(S)の葉部の下側におい
    て、ポット部(P)の開口下端側からポット部(P)の
    内面の上面側に向けて、床土(E)に斜め方向に突き刺
    されると共に、ポット部(P)から苗(S)を取り出す
    際に、苗(S)の床土(E)の下側の面が、ポット部
    (P)内面の下面側に略沿って移行するように、苗取出
    爪(68)を後退させるようにしたことを特徴とする苗
    の取出装置。
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