JP2005278409A - 移植機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上面側に開口する多数のポット部Pが縦横に形成され且つ各ポット部P内の床土に苗Sが育苗された苗トレイTに対して、該苗トレイTの上面側から進出してポット部P内の床土Bを突き刺さして後退することによりポット部Pから苗Sを取り出す苗取出爪23を備え、前記苗トレイTを横送りすることで苗Sを順次苗取出位置に送り、横一列の苗Sを取り出した後に、苗トレイTをポット部Pの一ピッチ分縦送りするようにした移植機において、 苗トレイTの上面側に配置されていて、苗Sの葉Lが苗取出爪23と干渉しないように該苗Sの葉を保持するためのローラ40を、苗トレイTの横方向の軸心廻りに回転自在に設ける。
【選択図】図1
Description
前記苗供給装置は、苗トレイを載置する苗載せ台と、この苗載せ台上の苗トレイから苗を取り出す苗取出爪とを備えている。
苗トレイは、上面側に開口する多数のポット部が縦横に形成されており、各ポット部内の床土に苗が育苗されている。
苗載せ台は、苗トレイを載置して横方向に移動自在とされていると共に、苗トレイを縦方向に移送する縦送り機構を備えている。
ところで、葉長の大きな苗を育苗した苗トレイを苗載せ台にセットした場合、苗取出爪によって苗を取り出す際に苗取出爪で葉を傷つけたり、苗取出位置の苗の葉の上に他の苗の葉が被さり、苗取出爪で苗を取り出す際に葉を引っかけて2本の苗を引き抜いたりするなど、抜き取り不良を生じる場合がある。
特に、タバコの苗にあっては、葉の表面に少し粘着性があり、規制部材との接触抵抗が大きい。
そこで、本発明は、前記問題点に鑑みて、苗取出爪による苗の取り出しを良好に行えるようにした移植機を提供することを目的とする。
苗トレイの上面側に配置されていて、苗の葉が苗取出爪と干渉しないように該苗の葉を保持するためのローラを、苗トレイの横方向の軸心廻りに回転自在に設けたことを特徴とする。
また、ローラは苗トレイの横一列の苗の1本ずつに対応して設けられているのがよい。
ローラが横一列の苗にわたる長さに形成されていると、取り出される苗とは別の苗がローラにからんでローラがスムーズに回転しない場合があるが、ローラが苗1本、1本に対して独立して設けられることにより、取り出される苗とは別の苗の葉が取り出される苗に対応するローラにからむのを防止して、取り出される苗に対応するローラをスムーズに回転させることができる。
これにより、取り出される苗に隣接する苗の葉が取り出される苗に対応するローラにからむのを確実に防止することができる。
図2において、1は主としてタバコの苗Sの移植に使用される移植機であり、走行体2と、該走行体2に設けられた移植装置3とにより構成されており、畝Rの長手方向に移動しながら、例えばマルチフィルムMが敷設された畝Rに苗Sを自動的に植え付けていくものである(畝RにマルチフィルムMが敷設されていなくてもよい)。
走行体2は、エンジン(図示省略)、ミッションケース10等を備えた機体4を有し、エンジン等はボンネット5で覆われており、機体4は左右の前後輪6,7によって走行可能に支持されている。
ミッションケース10の左右両側には、該ミッションケース10から左右方向張出状に後輪支軸11が設けられ、この左右の後輪支軸11はそれぞれミッションケース10に左右方向の軸心回りに回動自在に支持されており、この後輪支軸11に伝動ケース12の上端側が固定され、該伝動ケース12は後方に向かうに従って下方に移行する傾斜状に設けられ、この伝動ケース12の先端側(後端側)に後輪7が回転自在に支持されている。
前記左右の伝動ケース12は昇降シリンダ13の伸縮動作により後輪支軸11回り(左右軸廻り)に上下方向揺動自在とされており、この昇降シリンダ13の動きは、連動リンク14を介して左右の前輪支軸8に伝達されて、左右の前輪アーム9も前輪支軸8回り(左右軸廻り)に上下方向揺動するように構成されており、したがって、前記昇降シリンダ13の伸縮動作によって左右の前後輪6,7が機体4に対して4輪同時に相対的に上下動し、これによって機体4の高さが調整自在とされている。
前記昇降シリンダ13及びローリングシリンダ15は油圧シリンダから構成されている。
フレーム16は、ミッションケース10上部から後方に延出された左右一対のメインフレーム17と、この左右各メインフレーム17の下方側に位置し且つ前端側がミッションケース10に連結され後端側がメインフレーム17の後端側に連結された左右一対のサブフレーム18とを備えて主構成されており、左右のメインフレーム17及び左右のサブフレーム18は後端部で相互に連結されており、メインフレーム17の後端側から後上方に延出されたハンドルポスト20の後端側にハンドル19が設けられている。
植付体24は、上端側が開口状で且つ下部側が前後に開閉自在とされていると共に下方に向かうに従って先窄まり状に形成されており、該植付体24にその移動域の上死点側で苗Sが供給され、該移動域の下死点側で植付体24が畝Rに突入して前後に開くことにより、畝Rに植え穴が形成されると共に該植え穴に苗Sが放出されて該苗Sが植え付けられる。
苗載せ台22は、図3及び図4に示すように、前方に向かうに従って下方に移行する傾斜状に配置されて支持フレーム21に支持されており、該苗載せ台22は、前方に向かうに従って下方に移行する傾斜状の載置壁26を有し、該載置壁26上面に苗トレイTが載置される。
また、ポット部Pは苗トレイTの上面側に開口し且つ苗トレイTの上壁Ta下面から下方側に突出するように形成されされており、換言すると、苗トレイTはポット部Pの開口縁部が苗トレイの上壁Taによって相互に平面状に連結されて構成されている。
この苗トレイTのポット部Pに床土を充填し、そこへ播種し育苗することでタバコ等の苗S(ソイルブロック苗)が育成されている。
苗取出爪23は、前記苗トレイTから苗Sを一つずつ取り出して、植付体24に供給するものであり、先端が尖った丸棒材で構成され、左右一対設けられると共に、先端側に移行するにしたがって相互に近接するように並設されており、爪動作機構によって苗トレイTと上死点側に位置する植付体24との間を往復移動自在に支持されている。
その後、苗取出爪23は、元の位置にもどって前記動作を繰り返す。
また、載置壁26の上面の左右方向中央部には、ポット部P間に挿入状とされて、苗トレイTの左右方向の移動を規制しながらトレイ縦送り方向Aに苗トレイTを案内するガイド板28が設けられている。
この移植装置3にあっては、苗載せ台22を苗トレイTが載置壁26上に載置されたまま左右方向に間欠移動させることにより、苗トレイTが左右方向に間欠的に横送りさせることができ、苗トレイTを横送りすることにより、苗S(ポット部P)を順次苗取出位置に送ることができ、横送りが停止している状態で横方向一端側のポット部Pから苗Sが順次取り出され、横一列の苗Sが取り出されると、縦送り機構によって縦方向のポット部Pの1ピッチ分、苗トレイTが下方側に縦送りされて、その後、前記とは逆の方向に横送りされて苗Sが取り出される。この動作を繰り返すことにより、苗トレイTから苗Sがすべて取り出されるようになっている。
前記苗載せ台22には、苗取出位置にある苗Sの葉Lが苗取出爪23と干渉しないように(苗取出爪23の苗Sの突き刺し経路に侵入しないように)苗Sの葉Lを保持する(支える)垂れ下がり防止装置36が設けられている。
この垂れ下がり防止装置36は、図5及び図6に示すように、苗Sに、トレイ縦送り方向A前方側(下側)から接触して苗Sの垂れ下がりを防止するローラ40と、このローラ40を回転自在に支持する支軸41と、この支軸41を支持するステー42L,42Rとを備えている。
また、ローラ40は横方向の苗Sの1つ1つに対応して複数個設けられている。
本実施の形態では、横方向に6列のポット部Pが形成され且つ縦一列に12個のポット部Pが形成された72穴の苗トレイTが使用されるので、前記ローラ40は横方向の苗Sの1つ1つに対応して6個設けられている。
また、左右のステー42L,42Rは、その上部側が左右方向において対向状に配置されており、この左右ステー42L,42Rの上部間に前記6つのローラ40がその軸心が左右方向に一致するように且つ左右方向に間隔をおいて配置されていると共に各ローラ40の挿通孔43に支軸41が挿通されており、この支軸41の両側はステー42L,42Rに支持されており、該支軸41により、各ローラ40が支軸41の軸心廻り(左右方向の軸心廻り)に回転自在に支持されている。
また、各ローラ40間及びローラ40とステー42L,42Rとの間には、筒体からなるスペーサ45が支軸41に軸心廻りに回転自在に外嵌されて設けられていて、各ローラ40間、ローラ40とステー42L,42R間の間隔が保持されている。
なお、図例では、次の(上側の)横一列の苗Sの葉L等も一緒に支えられるように構成されている。
また、ローラ40は回転自在であるので、苗Sを取り出す際に、ローラ40が回転して苗Sの葉Lがローラ40にひっかかるのが防止される。
また、各ローラ40が左右方向に相互に間隔をおいて設けられているので、取り出される苗Sに隣接する苗Sの葉Lが取り出される苗Sに対応するローラ40にからむのを確実に防止することができる。
なお、ローラ40は横一列のポット部に亘る長さに形成されていてもよいが、ローラ40が横一列の苗Sにわたる長さに形成されていると、取り出される苗Sの他の苗Sがローラ40にからんでローラ40がスムーズに回転しない場合がある。
したがって、ローラ40は、図例のように、横方向の苗Sの1つ1つに対応して独立して設けられると共に相互に間隔をおいて設けられるのが好ましい。
なお、トレイ縦送り方向A最前列の横1列の苗Sが取り出されて苗トレイTが縦送りされると、次の横1列の苗Sの葉Lがローラ40によって支えられる。
また、この移植機1には、植付作業をしながら畝Rに敷設されたマルチフィルムM上の土を落とす(排除する)ブラシ装置37が設けられており、このブラシ装置37は、苗S植付位置の左右両側に位置する左右一対のブラシ38と、この左右ブラシ38を機体4に取り付けるための取付フレーム39とを有する。
後側のスタンド48は左右一対設けられ、該スタンド48は、図2及び図7に示すように、ハンドルポスト20の下部に固定された取付ブラケット49にその一端側が取り付けられている。
取付ブラケット49は左右一対の側壁49aと、左右側壁49aの前面側を連結する前壁49bとを備えてなり、左右各側壁49aには、軸支孔50と、一対の係止孔51とが左右方向貫通状に形成されている。
スタンド48の一端側は取付ブラケット49の左右の側壁49a間に挿入されており、該スタンド48の一端側には、軸支孔50に一致する軸挿通孔52と、係止孔51に一致するピン挿通孔53とが形成されている。
このスタンド48は、図2に仮想線で示すと共に図7(a)に実線で示すように取付ブラケット49から下方に突出状とされたスタンド48を立てた姿勢(展開姿勢)と、図7(a)に仮想線で示すように後方に向かうに従って上方に移行する傾斜状とされて取付ブラケット49から後上方に突出状とされた収納姿勢とに姿勢変更自在に、ロック金具54によって取付ブラケット49に取り付けられている。
このロック金具54の支軸部55は、取付ブラケット49の内側の側壁49aから左右方向内方側に突出しており、この支軸部55の突出部分に左右一対のバネ受け座金58が軸方向移動自在に外嵌されていると共にこのバネ受け座金58間に介装された圧縮コイルバネ59(付勢手段)が套嵌されている。
また、支軸部55には取付ブラケット49の外側の側壁49aの外面に接当する接当部材60が固定され、この接当部材60が取付ブラケット49の外側の側壁49aすることにより、支軸部55の左右方向内方への移動が規制されると共に、該側壁49aと把持部56との間隔を保つように構成されている。
前記構造のスタンド装置にあっては、スタンド48を展開姿勢から収納姿勢に姿勢変更する場合、機体4を上昇させてスタンド48を地面から浮かせ、この状態で把持部56を把持してロック金具54をコイルバネ59の付勢力に抗して矢示C方向に引っ張って係止軸部57を取付ブラケット49の係止孔51及びスタンド48のピン挿通孔53から抜脱する。
収納姿勢から展開姿勢にするには、前記と逆の動作を行う。
この従来のスタンドの取付構造にあっては、スナップピンが抜きにくい、頭付きピンの差し替えが面倒、抜いたピンを落として失うことが多い等の問題があるが、本実施の形態の移植機では、このようなことがなく、1個のロック金具54の操作によって、スタンド48を展開姿勢と収納姿勢とに簡単に切り替えることができる。
また、苗トレイTの上面が左右方向又は後方を向くように該苗トレイTが配置されるように構成されていてもよく、また、苗トレイが鉛直方向下側に縦送りされるように構成されていてもよい。
40 ローラ
B 床土
L 葉
P ポット部
S 苗
T 苗トレイ
Claims (3)
- 上面側に開口する多数のポット部(P)が縦横に形成され且つ各ポット部(P)内の床土に苗(S)が育苗された苗トレイ(T)に対して、該苗トレイ(T)の上面側から進出してポット部(P)内の床土(B)を突き刺さして後退することによりポット部(P)から苗(S)を取り出す苗取出爪(23)を備え、前記苗トレイ(T)を横送りすることで苗(S)を順次苗取出位置に送り、横一列の苗(S)を取り出した後に、苗トレイ(T)をポット部(P)の一ピッチ分縦送りするようにした移植機において、
苗トレイ(T)の上面側に配置されていて、苗(S)の葉(L)が苗取出爪(23)と干渉しないように該苗(S)の葉を保持するためのローラ(40)を、苗トレイ(T)の横方向の軸心廻りに回転自在に設けたことを特徴とする移植機。 - ローラ(40)は苗トレイ(T)の横一列の苗(S)の1つずつに対応して設けられていることを特徴とする請求項1に記載の移植機。
- 各ローラ(40)が苗トレイ(T)の横方向に間隔をおいて配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の移植機。
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