JP2004236556A - 野菜移植機 - Google Patents

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Takeshi Nakahara
剛 中原
Minoru Ezaki
稔 江崎
Yoshiaki Yamamoto
義昭 山本
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Yanmar Agribusiness Co Ltd
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Seirei Industry Co Ltd
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Abstract

【課題】苗搬送ポット40内に苗26が供給されないことに起因した欠株の発生を合理的に阻止する。
【解決手段】機体の左右側で水平回転される少なくとも2つのスプロケットに無端状の苗搬送ポット40連を平面視長円形状に掛け回した野菜移植機において、前記苗搬送ポット40連の内側範囲内で左右の前記スプロケットの上側近傍にこれらスプロケットの全てに跨る大きさの苗箱105を上方への分離及び係着自在にした構成としたことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、左右一対の移植爪でこれの内方に供給された苗を畝上へ移動させて土面に挿し込み、この苗の左右側の土を鎮圧輪で押圧するように作動する野菜移植機に関する。
【0002】
【従来の技術】
水平回転される左右一対のスプロケットを備え、これらスプロケットに無端状の苗搬送ポット連を平面視長円形状に掛け回し、該苗搬送ポット連の苗搬送ポット内に供給された苗が左右2つの移植爪内に順次に供給される構成となされた野菜移植機は存在している(例えば特許文献1参照)。
この野菜移植機は、一般に、各苗搬送ポット内に供給される多数の苗を収容させるものとした苗箱を載せるための苗載せ台を具備したものとなされており、この苗箱は上面を開放されていて内方に苗を横倒し姿勢として収容され底部に水が溜まらない構造となされているものであり、以下この苗箱を「一般苗箱」と称すものとする。
【0003】
前記苗搬送ポット連は、苗を移植爪内に落下させた後の苗搬送ポットが再び前記移植爪に到達するまでの距離を長くなして、作業者が各苗搬送ポット内に苗を供給するのに許される時間をできるだめ長くなすものとなされるのであり、これにより苗搬送ポット連の移動速度を増大させることができ、能率的な移植が行えようになるのである。
なお、例えば特許文献2に示すように、複数の苗搬送ポットを真円形状に配列し、これらの苗搬送ポットの内方に苗を補助的に収容するものとした補助苗箱を設けた野菜移植機は存在している。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−84826号公報(段落番号0048〜0050、図11)
【特許文献2】
特開平11−146710号公報(図1、図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に示すような従来の野菜移植機では、通常、各苗搬送ポットへの苗の供給は困難なく行えるのであるが、非通常的な事態が生じて余分な手間を要するときなどには、作業者は手を伸ばして一般苗箱内の苗を取る時間的余裕がなくなって前記苗搬送ポットの何れかに苗を供給できないために、欠株の生じることがあるのであり、また前記苗載せ台に載せた一般苗箱が作業者の前方視界を損ねることも生じる。
また、従来の野菜移植機は左右一対のスプロケットを備え、これらスプロケットに無端状の苗搬送ポット連を平面視長円形状に掛け回したものとなされているため、該苗搬送ポット連の内方は比較的大きな未利用の空間となっているほか作業者が触れることもあり得るのである。
本発明は斯かる事態を合理的に解消できるものとした野菜収穫機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、機体の左右側で水平回転される少なくとも2つのスプロケットに無端状の苗搬送ポット連を平面視長円形状、三角形状又は四角形状に掛け回した野菜移植機において、前記苗搬送ポット連の内側範囲内で左右の前記スプロケットの上側近傍にこれらスプロケットに跨る大きさの苗箱を上方への分離自在に係着した構成としている。
【0007】
これによれば、特別苗箱が苗搬送ポット連の何れの苗搬送ポットに対しても至近距離となり、特別苗箱内の苗は作業者により極めて短い時間内に苗搬送ポットに供給されるものとなる。また苗搬送ポット連の内側範囲内は従来より未利用状態で存在しているものであるため、該範囲内に設けられた特別苗箱は機体の大型化をもたらさないとともに苗載せ台に載せられる一般苗箱の数を少なくなして、作業者の前方視界を広くなす上で寄与するほか、前記スプロケットの覆いとしても機能する。また特別苗箱が上方へ分離自在であることは特別苗箱内への苗収容処理を容易となす。
【0008】
また請求項2に記載の発明は、機体の左右側で水平回転される少なくとも2つのスプロケットに無端状の苗搬送ポット連を平面視長円形状、三角形状又は四角形状に掛け回した野菜移植機において、前記苗搬送ポット連の内側範囲内で前記スプロケットの上側近傍に、これらスプロケットに跨る大きさとなされ且つ、平面視外形を前記苗搬送ポット連の平面視形状に合致され且つ、深さを凡そ10cm以上となされ且つ、底部を凡そ数cm程度の深さの保水可能となされていて苗を起立姿勢で収容されるた苗箱を上方への取外し可能に装設した構成としている。
【0009】
これによれば、請求項1記載の発明と同様な作用が得られるほかに次のような作用が得られる。即ち、特別苗箱が機体左右の前記スプロケットに跨る大きさとなされ且つ平面視外形を前記苗搬送ポット連の平面視形状に合致されているため苗搬送ポット連の内側範囲のほぼ全域を占める大きさになるものとなり、また深さを凡そ10cm以上となされているため苗を起立姿勢で安定的に収容するものとなり、また底部を数cm深さの保水可能となされているため内方に収容された苗に水分を付与してその活着性を良好に維持するものとなる。また特別苗箱が上方への取外し自在であることは該特別苗箱内への苗の収容処理を容易となす。
【0010】
また請求項3に記載の発明は、機体の左右側で水平回転される少なくとも2つのスプロケットに無端状の苗搬送ポット連を掛け回し、該苗搬送ポット連の各苗搬送ポット内に供給された苗が左右配置された2つの移植爪内に順次に供給される野菜移植機において、前記苗搬送ポット連の内側範囲内でしかも前記スプロケットの上側近傍にこれらスプロケットに跨る大きさの苗箱を上方への分離自在に係着した構成としている。
これによれば、同時に2条の苗を移植する移植機において、請求項1記載の発明と同様な作用が得られるのである。
【0011】
また請求項4に記載の発明は、機体の左右側で水平回転される少なくとも2つのスプロケットに無端状の苗搬送ポット連を平面視長円形状、三角形状又は四角形状に掛け回した野菜移植機において、前記苗搬送ポット連の内側範囲内で前記スプロケットの上側近傍にこれらスプロケットに跨る大きさの苗箱支持台を設けた構成としている。
これによれば、前記苗箱支持台が、前記苗搬送ポット連の平面視形状に合致されているため苗搬送ポット連の内側範囲のほぼ全体を占めるような前記特別苗箱であってもこれを安定的に支持し得るものとなる。
【0012】
また請求項5に記載の発明は、機体の左右側で水平回転される少なくとも2つのスプロケットに無端状の苗搬送ポット連を平面視長円形状、三角形状又は四角形状に掛け回した野菜移植機において、前記苗搬送ポット連の内側範囲内でしかも前記スプロケットの上側近傍にこれらスプロケットに跨る大きさの苗箱支持台を配置するとともに、該苗箱支持台の左右端部は機体左右側の前記スプロケットを回転自在に支持した縦向き支持軸の上端部に固定した構成としている。
【0013】
これによれば、請求項4記載の発明と同様な作用が得られるほかに次のような作用が得られる。即ち、前記苗箱支持台が機体左右側の前記スプロケットを回転自在に支持する前記縦向き支持軸で位置保持されるため格別の固定部材を要しないで位置保持されるのであり、また左右の前記縦向き支持軸の上端を結合して該縦向き支持軸周辺の剛性を増大させるものとなる。
【0014】
また請求項6に記載の発明は、機体の左右側で水平回転される少なくとも2つのスプロケットに無端状の苗搬送ポット連を平面視長円形状、三角形状又は四角形状に掛け回した野菜移植機において、前記苗搬送ポット連の内側範囲内で前記スプロケットの上側近傍にこれらスプロケットに跨る大きさの苗箱支持台を設け、該苗箱支持台はこれに載置される苗箱を支持する支持面と該苗箱の水平向き移動を規制する係止爪を具備したものとなさている構成としている。
【0015】
これによれば、請求項4記載の発明と同様な作用が得られるほかに次のような作用が得られるのであって、即ち、前記苗箱支持台上の前記支持面に載置され前記係止爪に横移動を規制された前記特別苗箱に一定大きさ以上の上向き力を付与することにより、該特別苗箱は上方へ引き上げられるものとなり、これにより該特別苗箱内への苗の収容が便利に行われるようになる。
【0016】
また請求項7に記載の発明は、機体の左右側で水平回転される少なくとも2つのスプロケットに無端状の苗搬送ポット連を平面視長円形状、三角形状又は四角形状に掛け回し、該苗搬送ポット連の苗搬送ポット内に供給された苗が左右配置された2つの移植爪内に順次に供給される野菜移植機において、前記苗搬送ポット連の内側範囲内でしかも前記スプロケットの上側近傍にこれらスプロケットに跨る大きさの苗箱を上方への取外し自在に装設するほか、前記苗搬送ポット連の左右各端部の近傍に苗載せ台を設け、該苗載せ台のそれぞれは前記苗箱の上方へ移動可能となされている構成としている。
【0017】
これによれば、請求項1記載の発明と同様な作用が得られるほかに次のような作用が得られる。即ち、前記苗搬送ポット連の左右各端部の近傍に設けた前記苗載せ台が一般苗箱を支持し、これら一般苗箱が前記苗搬送ポット連の左右各側に位置した作業者により前記苗搬送ポットに供給される苗を収容するものとなる。また前記苗載せ台のそれぞれが前記特別苗箱の上方に移動可能となされていることは、苗搬送ポット連の左右各側に位置した作業者がそれらの一般苗箱から直接に前記苗搬送ポットに苗を供給する作業を容易となす。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の一実施例に係る歩行型野菜移植機の全体的な構成を示した側面図、図2は同じく平面図、図3は機体フレームとミッションケース部分の側面図、図4は機体フレーム部分の平面図、図5は苗供給部の平面図、図6は苗箱に関するものでAは改変苗箱でBは特別苗箱を示す図、図7は受継部の後面断面図、図8は同じく平面図、図9は苗供給部及び苗箱支持台などの平面図、図10は同じく後面図、図11は移植部の後面図、図12は同じく側面図、図13は同じく平面図、図14は移植爪の側面断面図、図15は鎮圧輪支持部の側面図、図16は鎮圧輪部分の後面図である。
【0019】
本発明の一実施例に係る玉葱用の歩行型の野菜移植機について先ずその全体構成を説明する。
図1、図2において、野菜移植機1は、機体フレーム2の前部上にエンジン3を載置し、前後中央部上にミッションケース4を配置し、機体フレーム2後上部から後方にハンドル部材となるハンドルフレーム6を水平状に延設して、該ハンドルフレーム6の中途部上に苗供給部7を配置し、ハンドルフレーム6後部を運転操作部9としている。
【0020】
前記機体フレーム2の前部には前輪支持軸10を横架し、該前輪支持軸10の両側に前輪支持アーム11、11のー端を取り付け、該前輪支持アーム11、11の他端に前輪12、12を軸着している。
またミッションケース4の左右側面より後輪駆動軸15を水平方向側方に突出し、該後輪駆動軸15の両側に駆動ケース16、16を連設して、該駆動ケース16、16の後部に後輪17、17を軸着している。そして、前輪支持アーム11と駆動ケース16はリンク機構18を介して連結されるとともに、機体フレーム2下部に設けた油圧シリンダ19とこれと連動されるリンク機構18を介して駆動ケース16が連結され、該油圧シリンダ19を伸縮させることにより前輪支持アーム11と駆動ケース16が前輪支持軸10及び後輪駆動軸15を中心に回動されて、機体フレーム2を昇降可能としている。
【0021】
そしてミッションケース4の後部であって後述する図4に示す後フレーム2b、2bの間の苗供給部7の下方に移植部20が配置され、後フレーム2b、2bで保護されるとともに、該移植部20は移植爪51を昇降して、その移動軌跡の上端位置で苗供給部7より苗26を受け取り、前記移動軌跡の下端位置で移植爪51を開いて畝25上に苗26を下させて、その後方に配置した覆土輪22により苗26の根部に土を寄せて覆土し移植する構成としている。
【0022】
次に各部の構成を説明する。
まず、走行部及び植付け部を支えるシャーシから説明する。図3、図4に示すように、シャーシは機体フレーム2と、該機体フレーム2に連設するミツションケース4と、該ミッションケース4と機体フレーム2を連結するハンドルフレーム6から構成されている。
【0023】
前記機体フレーム2は側面視略逆「へ」字状に構成してあって、前フレーム2aと後フレーム2bとを備えてこれらを略前後中央部で連結し、該前フレーム2aをプレート状に構成してその前部上にエンジン3を載置固定し、後部上にミツションケース4を載置固定している。前記後フレーム2bは前フレーム2aの後端に固定された横フレーム2d1、2d2の左右方向外端部より後方へ延設した2本のパイプからなる。横フレーム2d1の左右方向内端部より後方へ向けて中フレーム2eを延出させ、該中フレーム2eの長さ途中部位から中柱2e1を立設している。またミッションケース4下部に後輪駆動軸15を左右水平状に支持している。
【0024】
そして、前フレーム2aの前後方向の左右中心線を走行部(機体)の中心線として、左右一側(本実施例では進行方向左側)に偏位して後輪駆動軸15が側方に延設されて、野菜移植機1が畝25を跨いで走行するときに、走行部が左右一側に偏位して走行し、後述するように往路と復路で左右一側2列ずつ(往路で1条目と2条目を、復路で3条目と4条目を)移植できるようにしている。なお、左右の前輪12、12と後輪17、17は畝25の形状や幅等に合わせて左右位置(車幅)を調整できるようにしている。
【0025】
そして、図2、図3に示すように、前記後フレーム2bの後部上及び中柱2e1上部にハンドルフレーム6の前部が連結され、該ハンドルフレーム6の前部をミッションケ−ス4上部と連結し、前後中途部上に苗供給部7と左右の苗載台31、31を支持し、後部に昇降レバー32や主クラッチレバー33のほか作業レバー、アクセルレバー、サイドクラッチレバー及び高さ調節レバー等の操作レバーを配置している。
【0026】
前記ハンドルフレーム6は平面視「E状」に右フレーム6Rと中フレーム6Mと左フレーム6Lから構成し、右フレーム6Rと中フレーム6Mの前部間にミッションケース4を支持固定し、前後中途部間に連結プレート34を架設して、該連結プレート34の下面に前記右側の後フレーム2b後端上部が固設される。該連結プレート34下部には苗供給部7の駆動ケースが付設される。
【0027】
また中フレーム6Lの前部には前記中柱2e1上端が連結固定される。このようにして、右フレーム6Rと中フレーム6Mと左フレーム6Lの間で連結固定することで剛性をアップしている。
また、右フレーム6Rの前後中途部より苗載台フレーム35が外側方に突設されて苗載台31を機体右側に取り付け、左フレーム6Lより苗載台フレーム36を外側方に突設して苗載台31を機体左側に取り付けている。また必要に応じて、右フレーム6R及び左フレーム6Lの前部より2本の苗載せ台フレーム38aを前方に突設して苗載せ台38を左右の後輪17、17間中央に取り付けている。この際、機体の左右各側に位置した苗載せ台31、31は苗載台フレーム35を回動変位させることにより該苗載台フレーム35、36に支持された状態で後述する特別苗箱105の上側に重なるように移動されるものとなす。
【0028】
本実施例では、機体右側のハンドルフレーム6側部の後輪17後方(苗供給部7の右斜め後方)に主作業者23が位置し、機体左側のハンドルフレーム6側部の後輸17後方(苗供給部7の左斜め後方)に補助作業者24が位置し、或いは、一人作業の場合は機体右側のみ位置し、主作業者23は前記操作レバーを操作するとともに、苗載台31から苗26を取り、苗供給部7の各苗搬送ポット40に一つずつ(あるいは所定数ずつ)苗26を挿入していく。補助作業者24は主作業者23が苗搬送ポット40に挿入できなかった苗搬送ポット40に苗26を挿入して補完する。なお、左側の後輪17が畝25の幅に関連して左右側へ移動されたときは補助作業者24もそれに伴って左右へ寄るようにする。
【0029】
次に苗供給部7について図2、図5、図7、図8より説明する。
図2に示すように、前記左フレーム6Lの中途部より補助作業者24側(機体中心と反対側)へ平面視コ字状の支持フレーム37が水平側方へ突設され、該支持フレーム37とハンドルフレーム6の前後中途部上に、板体を横向き長円形(長リング形)に構成した苗搬送台39が略水平に固設されている。
【0030】
そして、図2、図5に示すように、駆動スプロケット41が前記連結プレート34上に固定された縦向き支持軸41aを介して、また従動スプロケット42が支持フレーム37上に固定された縦向き支持軸42aを介してそれぞれ回転自在に支持されており、これら駆動スプロケット41と従動スプロケット42とにチェーン状に連結した苗搬送ポット40連が巻回されている。駆動スプロケット41は縦向き支持軸41aに回転自在に外嵌された駆動筒部材41bと結合されており、該駆動筒部材41bには前記ミッションケース4よりチェーン等の伝動機構を介して動力が伝達される。
【0031】
こうして、苗搬送台39が機体中心から偏位した車輪(前輪12、後輪17)側へ延設されることで、苗供給部7が畝25を跨ぐように配設されて、二条植の場合、四条の植付け巾を跨ぐようになり、畝25の両側に位置する主作業者23と補助作業者24の両者が苗供給部7に対面して苗載台31に載せられた方形状の一般苗箱内に収容された苗26を取って苗搬送ポット40に供給できるようにしている。
ここで使用される一般苗箱は上面を開放され合成樹脂材で一体成形された方形状のもので内方に玉葱などの苗26を横向きとなされて収容されるものである。この一般苗箱に代えて、深さを凡そ10cm〜20cm程度となして底部を数cm深さの保水可能となした図6Aに示すような改変苗箱48を使用することも差し支えないのであり、この場合、該改変苗箱48は底部に数cm深さの水49が存在した状態の下で苗26を起立姿勢に収容される。このように収容された苗26は日光や風に当たっても萎え難くなって活着性を良好に保持される。
【0032】
そして、主作業者23が位置する走行部側に駆動スプロケット41を配置して苗供給部7を駆動するようになすことにより、ミッションケース4からの駆動伝達経路が短く、伝達機構をコンパクトに構成できるようにしている。
さらには、苗搬送ポット40連を長円形とすることで前後に左右方向の直線部分(または円弧状の略直線部分)を構成することができて、左右方向の搬送距難を長くして苗26を挿入するための距離及び時間を長くして苗供給の行える時間を長くして挿入抜けがないようにできて、移植するタイミングを従来よりも速くすることで移植効率を上げられるようにしている。なお、本実施例では苗搬送を長円形としているが、少なくとも直線部分が苗供給部7と後述する図8に示す受継位置50に存在すればよく、三角形状に構成することも四角形状または多角形状に構成することも可能である。
【0033】
前記苗搬送ポット40は、図7、図8に示すように、筒体の上部を拡開した漏斗状に構成し、上方より苗26を挿入し易い形状としている。苗搬送ポット40の下部外周には連結板43aが直径方向に延設され、該連結板43aの端部が隣接する苗搬送ポット40の連結板43bと枢支ピン44により互いに回動自在に連結されている。そして、該苗搬送ポット40の上下中途部側面に前記駆動スプロケット41と従動スプロケット42の外周面が当接するようになされており、苗搬送ポット40連が本実施例では平面視右回り回動し補助作業者24側で反転して受継位置50側へ苗を搬送するようにしている。なお、駆動スプロケット41と従動スプロケット42は比較的厚さの大きいものとなして周面部を苗撤送ポット40の上下中途部に当接させることにより安定して搬送できるようにしている。なお、上記構成に代えて、チェーンやベルト等の無端体に直接苗搬送ポット40を固定し、チェーンまたはベルトを回転駆動する構成となすことも可能である。
【0034】
前記連結板43aの下部(搬送方向前部が好ましい)にはプレート状の蓋体45の一側が支点ピン46により枢支され、該蓋体45の上面で前記苗搬送ポット40の下面を蓋する構成としている。つまり蓋体45を上下揺動されるシャッターとしている。
そして、該蓋体45の他側の下面の左右一側にはローラ47が回転自在に枢支され、苗搬送台39上を転動するようにしている。該ロ−ラ47は苗搬送ポット40毎に取り付けられるが、連続した苗搬送ポット40は搬送方向に対して左右交互にローラ47を配置されている。つまり、一つの苗供給部7において、多数連結した苗搬送ポット40、40は偶数個とし、それぞれ順に番号を付したときに、奇数に位置する苗搬送ポット40と偶数に位置する苗搬送ポットでは搬送方向に対して交互に左右逆側にローラ47、47を配置しているのである。さらに具体的には、奇数(または偶数)に対応するローラ47は内周側に、一方、偶数(または奇数)に対応するローラ47は外周側に配置するのである。そして奇数に位置する苗搬送ポット40の外周面には特定色(例えば青色)を着色し、また偶数に位置する苗搬送ポット40の外周面には他の特定色(例えば赤色)を着色しておき、これら苗搬送ポット40に苗26を投入するとき、主作業者は一方の特定色に着色され右側の移植爪51内に苗を落下させるものとした苗搬送ポット40を受け持ち、補助作業者は他方の特定色に着色され左側の移植爪51の内に苗を落下させる苗搬送ポット40を受け持つようにする。
【0035】
前記苗搬送台39は前記ローラ47が転動するレールの役目を果たしており、該苗搬送台39の前記ローラ47が転動する経路において、受継位置50、つまり、機体上方の苗搬送台39の開口部(または切欠)39a、39bを左右前後位置をズラせて並設配置して、該開口部39a、39bでローラ47を支えるものがなくなり支点ピン46を中心に蓋体45が下方に回動して、苗搬送ポット40の下方を開口し、苗26が移植部20に落下するようになしている。
【0036】
即ち、左右方向に長い長円形の苗搬送台39の前部右側の苗搬送ポット40の移動軌跡部に開口部39a、39bを搬送方向に沿って開口し、該開口部39a、39bは苗搬送ポット40の底面積よりも大きくして苗を落下できるようにするとともに、搬送方向に対しては連結した苗搬送ポット40の3ピッチまたは5ピッチ離れた位置に開口しており、この間隔は条幅(条間隔)に合わせている。ぞして、進行方向に対して一方は左右一側を、他方は左右他側をそれぞれローラ47が落ち込むように位置を合おせて側方に大きく開口し、ローラ47が位置しない側は苗搬送ポット40の底面よも若干広げる程度で苗は落下する(蓋体4 5が下方へ回動できる)が、進行方向前後で隣接する苗搬送ポット40に付設されているローラ47は落ち込まないようにしている。つまり、開口部39a、39bは苗搬送ポット40の搬送方向中心線に対して、互いに左右逆側に広げて開口している。
【0037】
そして、開口部39a、39b内における進行方向前側のローラ47が通過する位置には、徐々に上昇して苗搬送台39のロ−ラ47転動面につながるスロープ(傾斜面)39c、39cがそれぞれ設けられて、ローラ47が引っ掛かることなく移動に伴って徐々に蓋体45が閉じるようにしている。
【0038】
このように、苗供給部7は長円状に苗搬送ポット40、40・・・が配置され、機体後方の主作業者23と補助作業者24が位置する前を順に通過して、その通過時に苗26を苗搬送ポット40内に挿入し、その前方の移植部20の移植爪51、51が位置する上方位置である特定苗搬送位置b1、b2(図8参照)へ回転移動させる。この特定苗搬送位置b1、b2において、3ピッチ離れた口−ラ47、47が同時に開口部39a、39b内に落ち込み、蓋体45、45を下方に回動して開き、苗を落下させて移植部20の移植爪51、51内に投入するようにしている。この落下させる位置を受継位置50とする。つまり、受継位置50は駆動スプロケット41が位置する苗供給部7の駆動側に位置し、機体側に位置することによって移植部20と近づけることができて受継が良好となる。そして、ロ−ラ47、47はスロープ39c、39cに当接して徐々に上昇して蓋体45、45を閉じるのである。従って、1つの移植爪51に対して1つおきの苗搬送ポット40から苗が供給される。つまり、奇数となる苗搬送ポット40は左右の開口部の左側(または右側)、偶数となる苗搬送ポット40は右側(または左側)の開口部で下方の蓋体45が開がれ、奇数の苗搬送ポット40と偶数の苗搬送ポット40とで左右の条(1条と2条または3条と4条)の移植爪51、51内に苗が同時に落下することになる。よって、同時2条の植付けが可能となり、左右条の間隔も一定に保てるのである。
【0039】
苗搬送ポット40連の内側範囲内で駆動スプロケット41及び従動スプロケット42の上側近傍には、図9、図10に示すようにこれらスプロケット41、42に跨る大きさの苗箱支持台101が配置されており、該該苗箱支持台101は平面視長方形状の板部材102と、該板部材102の左右端部から左右方向外側及び前後方向各側へ延出された6本の棒部材103とからなっている。板部材102は左右のスプロケット41、42のそれぞれを回転自在に支持した縦向き支持軸41a、42aの上端ネジ部を該板部材102の左右端部に形成された凹み個所h、hに挿通させて該凹み個所h、h内に位置されたナット104、104を前記上端ネジ部に螺合させて左右の縦向き支持軸41a、42aに固定させている。この際、板部材102の上面と各棒部材103の外周面最上個所とは同一高さとなされて後述の特別苗箱105の支持面を形成しており、また前記縦向き支持軸41a、42aの上端ネジ部は該支持面より高くならないものとなされている。そして各棒部材103の先部は苗搬送ポット40連の近傍で上方へ向け鈎状に屈曲することにより前記特別苗箱105の前後左右への移動を規制するための係止部kとなしている。
【0040】
前記苗箱支持台101には図6に示すような特別苗箱105を支持させてあり、該特別苗箱105は底面部106と側壁部107とからなり側壁部107の左右上部に取っ手108、108を形成されたもので、左右のスプロケット41、42に跨る大きさとなされ平面視外形を苗搬送ポット40連の平面視形状に合致した長円形状となされ深さを凡そ10cm〜20cm程度となされ底部を凡そ数cm深さの保水可能となされており、また底面部106を苗箱支持台101の支持面に支持されると共に側壁部107下縁を各棒部材103の係止部kにより密状に係止されて苗箱支持台101の支持面上での前後左右移動を規制されるほか苗箱支持台101上方への分離自在となされている。この際、特別苗箱105の全体を合成樹脂材などで一体成形すれば軽量で使い易いものとなる。
該実施例では、苗搬送ポット40連が平面視長円形状となされているため、特別苗箱105の平面視外形をそれに合致した長円形状となしたが、これに限定するものではなく例えば長方形状などとなしても差し支えない。但し、この場合は苗箱支持台101の形態もそれに適合させるように変形する必要がある。
【0041】
また前述したように苗搬送ポット40連の平面視形状は三角形や四角形となすこともできるのであり、この場合は特別苗箱105の平面視外形はこれに対応させて三角形状や四角形状になすのが苗搬送ポット40連の内側範囲を有効利用する上で好ましい。また苗搬送ポット40連を掛け回すものとなるスプロケットも機体左右幅範囲上に3つ以上となることもあるが、この場合の特別苗箱105や苗箱支持台101はこれら全てのスプロケットに跨るような形状および大きさとなすのがよいのであり、これにより苗箱支持台101の周辺構造の剛性が増大される。
【0042】
上記特別苗箱105に苗26を収容するときは例えば次のように行われる。取っ手108、108を持って該特別苗箱105に引上げ力を付与して該特別苗箱105を苗箱支持台101上面から上方へ分離させて便利な場所へ移動させる。そして該特別苗箱105の底部に深さ凡そ数cm程度に水109を入れ、この状態となった特別苗箱105の内方に玉葱などの苗26を図10に示すように起立姿勢で収容させる。この際、収容される苗26はこれが玉葱苗であるときは苗26を苗代から引き抜いた後、その根の先部と茎葉部の先部とを適当に切り捨てて全長を例えば凡そ20cm程度に調整したものとなすのであり、このようにすれば移植部20による植付けが的確且つ安定的となる。このように収容された苗26は既述の改変苗箱48の場合と同様に日光や風によっても萎え難くなってその活着性を良好に保持される。そして、苗26の収容された後の特別苗箱105は苗箱支持台101上に戻す。
【0043】
このようにして用意された特別苗箱105内の苗26のうち、右側のものは畝25の右側に位置した主作業者23が取って近くの苗搬送ポット40内に投入するのであり、また左側のものは畝25の左側に位置した補助作業者24が取って近くの苗搬送ポット40に投入する。この際、特別苗箱105は苗搬送ポット40連の何れの苗搬送ポット40に対しても至近距離に位置するため、機体左右の苗載せ台31、31に載せられた一般苗箱或いは改変苗箱48内の苗26を苗搬送ポット40に投入する際に要する時間に較べて極めて短時間に苗搬送ポット40に供給されるものとなる。
【0044】
従って、例えば機体を畝25の端部で回行させる際に通常よりも余分な手間がかかって一般苗箱又は改変苗箱48から任意な苗搬送ポット40に苗26を投入する時間がないようなとき、或いは、苗載せ台101上の一般苗箱又は改変苗箱48内の苗26が無くなって、苗26の収容された別の一般苗箱又は改変苗箱48を苗載せ台101に載せる際などに手間がかかって一般苗箱又は改変苗箱48から特定の苗搬送ポット40に苗を投入することができないようなとき、これに代えて、特別苗箱105内の苗26を必要な苗搬送ポット40に供給するのである。
なお、主作業者23や補助作業者24は一般苗箱又は改変苗箱48から直接に苗搬送ポット40へ苗26を投入することを通常の苗処理形態とすることに代えて、特別苗箱105から直接に苗搬送ポット40へ苗を投入することを通常の苗処理形態となしてもよい。
【0045】
次に、移植部20について図11乃至図14より説明する。
前記後フレーム2b、2bの間の機体中央部におけるミッションケ−ス4の後方に移植部20が配設され、該移植部20は左右中央部に位置して苗26を受継位置50から畝25へ搬送する左右の移植爪51、51を具備すると共に、この移植爪51、51を駆動するもので左右側に配置されて駆動部となるロータリケース52、52と、左右側に配置してガイド部となる昇降ガイド53、53と、これらを連結するアームやリンク等からなる植付け駆動機構を具備している。ロータリケース52と昇降ガイド53とは対となされて左右各側に配置されて機体フレーム2に固定されており、これら2対に対応して移植爪51、51が左右に配設されてあって、前記受継位置50の下方で側面視楕円状の軌跡を経て昇降するように構成されている。
【0046】
各ロータリケース52は一端が機体フレーム2より左右水平方向に突設した支点軸54に回転自在に支持され、各ロータリケース52の左側側面の支点軸54外周部に伝動体となるスプロケット55が固設され、チェーン等の伝動手段を介して前記ミッションケース4と連動連結され、該移植部20と前記苗供給部7が同期して駆動されるように構成されている。尚、スプロケット55の代わりに歯車等により伝動する構成とすることもできる。
【0047】
各ロータリケース52内には三つの歯車が直列的に配置されてそれぞれ噛合され、各ロータリケース52の他端側より出力軸56を前記スプロケット55と反対側に突出している。該出力軸56上に回転アーム57の一端が固設されている。こうして、ロータリケース52が一回転すると同時にアーム57が逆方向に一回転するように前記歯車が設定されている。前記アーム57の他端に連結軸59の一端が固設され、該連結軸59上には前記植付け駆動機構の出力端部としての移植爪支持体60、60の一側(前下側)が軸受を介して回転自在に支持されている。左右の移植爪支持体60は左右の縦向きプレートより構成して同一構造且つ同一寸法となされており、これら左右の縦向きプレート間の連結軸59上には開閉カム61が固設されている。
【0048】
前記移植爪支持体60、60の他側(後側)には前記苗供給部7の前記特定苗搬送位置b1、b2の直下に位置するように漏斗状の縦向き案内筒60a、60aを形成して、前記受継位置50より苗26が入り易くし、また各縦向き案内筒60a、60a下部に開閉可能に移植爪51、51を配置している。
【0049】
移植爪51の開閉機構は、前記縦向き案内筒60aの前部と後部に同距離だけ離れた位置に爪支点軸63、63を左右水平方向に且つ脱着可能に設け、該爪支点軸63に移植爪51の上部の前後一端を枢支されている。この際、各移植爪51は前後略対称に構成したくちばし状の爪部51a、51aを有し、各爪部51a、51aはその上部に爪支点軸63、63を挿入される軸受部d、dを形成されている。そして、各移植爪51は、爪部51a、51aで形成された上端開口a1の範囲内の真上に当該移植爪51の対応する前記縦向き案内筒60aの下端開口a2が位置するようになされ、これら爪部51a、51aを閉じ合わせた状態で苗26を収納支持し、開いた状態で苗26を落下させるようにしており、爪部51a、51aを閉じ合わせたときに接触する位置の上方の縦向き案内筒60aの左右両側に枢支軸64、64を設けて前後の爪部51a、51aを連結している。
そして、該枢支軸64、64と縦向き案内筒60a上部との間にバネ69、69を装着して、枢支軸64、64を持ち上げるようにして、移植爪51を閉じる向きへ付勢している。
【0050】
前記開閉カム61側に位置する爪部51aの爪支点軸63上には当接アーム65の一端が枢支され、該当接アーム65の他端にローラ66を設けて前記開閉カム61の外周に当接するように構成している。該当接アーム65と爪部51a上部との間には爪開閉量調節機構67が設けられており、該爪開閉量調節機構67は両者間にボルト68を螺装して、該ボルト68を回動することにより両者の間隔を調節して、爪部51aの運動量を調節できるようにしている。
【0051】
さらに詳細には、前記バネ69により爪部51aは閉じるように付勢され、支点軸63に対して反対側に位置する当接アーム65の先端は開閉カム61に当接されて回動が規制されている。即ち、開閉カム61の外周形状によって爪部51aが回動して移植爪51が開閉されることになるのである。このように構成することによって、常に移植爪51は閉じ方向に付勢され、開閉カム61により強制的に開くように制御されるため、確実に開いて苗26を落下させることができるのである。
【0052】
前記ロータリケース52と左右反対側に位置する移植爪支持体60の前部が上方に延出されて延出部60bが形成され、該延出部60bより支持軸70が昇降ガイド53側の側方に突出され、該支持軸70の端部にローラ71を設けて上下方向に配置した昇降ガイド53に嵌入して、移植爪51の昇降をガイドするようにしている。
【0053】
このような構成において、移植爪51が上昇端に位置したとき爪部51a、51aは閉じ、受継位置50において、苗供給部7より苗が投入されると、ミッションケース4からの動力によりロータリケース52が回動され、アーム57も同時に回動されて、左右の一対の移植爪51、51は同時に、昇降ガイド53に沿って下降し、植付け爪51は略楕円軌跡を描いて下降する。
【0054】
そして、下端位置まで下降すると、開閉カム61の回動により、該開閉カム61に当接して当接アーム65が回動されて開閉カム61の小径部に当接すると、爪支点軸63、63を中心に爪部51aが回動されて、移植爪51、51が開かれ、畝25上の下端位置で苗26が落下放出されるのである。さらに回動すると、移植爪51、51が上昇されて、上昇位置で開閉カム61の回転により左右一対の移植爪51、51が同時に閉じられるのである。
【0055】
なお、4aはミッションケース4から左右方向へ突出された植付け駆動軸で、これの長さ途中に2つのスプロケット4a1、4a1が固定されており、該スプロケット4a1、4a1は左右のロータリケース52、52に対応した前記スプロケット55、55とチェーンを介して連動連結されている。100は移植爪51の爪部51aに付着した泥を掻き落とすためのスクレーパ装置である。
【0056】
次に覆土輪22の支持構成について図15、図16により説明する。
前記左右の後フレーム2b、2bの前後中途部下面から下方にステ−72、72が突設され、該ステー72、72に鎮圧輪フレーム73の前端が支点軸80により枢支されており、該ステー72近傍にロック部89が設けられている。鎮圧輪フレーム73は平面視U字状に構成し、後端部より後方にハンドル74を突出させ、左右中央部より上方に支持ステ−75を突設し、下方に取付フレーム76を垂設している。
【0057】
取付フレーム76下端には前後方向に枢支軸90を突設し、該枢支軸90上に鎮圧輪支持フレーム91の下部を枢支している。該鎮圧輪支持フレーム91は後面視において、横「E」型に構成して、中央のフレーム下部を前記枢支軸90に枢支され、左右両側のフレーム91a、91bと中央のフレーム91cの下部の間に鎮圧輪22を左右一対ずつ回転自在に配置している。
【0058】
各苗列に対応した一対の鎮圧輪22、22は前記移植爪51、51の進行方向の線を跨ぐ構成としている。こうして、左右中央下部に枢支軸90を配置して左右の鎮圧輪22、22・・・・を左右傾倒自在に支持して、畝25上面の傾斜に追随して鎮圧精度を高め、移植後の苗26の根部の両側を押さえる構成としている。
【0059】
前記支持ステ−75の上部に左右方向に枢支軸77を設け、該枢支軸77に延設部材となるガイド杆78の一側が摺動自在に挿入され、該枢支軸77の両側のガイド杆78上には付勢部材となるバネ79a、79bが外嵌されている。該ガイド杆78の他端は前記ハンドルフレーム6(中フレーム6M)の後部に支点軸81を介して回転自在に支持されている。
【0060】
また昇降レバー32には図示しないワイヤー等を介して前記エンジン3近傍に設けた油圧操作レバーと連結され、該昇降レバー32の操作により前記油圧シリンダ19を作動させて機体を昇降可能としている。
【0061】
このような構成において、前記ハンドル74を持ち上げて鎮圧輪22や鎮圧輪フレーム73などを上昇させると、鎮圧輪フレーム73や支持ステ−75が支点越え位置を上方へ通過してバネ79bの弾力により上昇位置での位置保持力を軽減される状態となり、この位置に達したとき、ロック部89により鎮圧輪22は自動的に上昇位置にロックされる。
【0062】
また作業開始時や回行後の作業再開時に、昇降レバー32を機体が下降するように前方へ回動操作すると、該操作によりロック部89のロック作用が解除され、鎮圧輪フレーム73は自重によりその支点越え位置を通過して下方変位し、バネ79bの弾力や各部の自重により鎮圧輪22が地面を押圧する状態となる。このように昇降レバー32の下降操作で鎮圧輪22も同時に下降させて操作性を向上しているのである。
【0063】
次に上記実施例の変形例について図17、図18により説明する。
上記実施例のものにおいて、移植作業を行うとき、機体全体の大きさによってはハンドルフレーム6が主作業者23及び補助作業者24の苗投入作業を窮屈となして作業の円滑を損ねたり歩行を困難となすことがあるが、以下の変形例はこれに対処したものである。
【0064】
先ず図17に示すものについて説明すると、主作業者23と補助作業者24が位置する個所に対応するハンドルフレーム6部分を変形する。即ち、右フレーム6R及び左フレーム6Lのうち苗搬送ポット40連の直後個所を機体中心線(中フレーム6Mの存在する位置)側へ近接させるような凹み形状とする。この際、凹み形状個所の直線部sの長さは主作業者23又は補助作業者24が機体回行時にハンドルフレーム6を後輪駆動軸15回りへ押し下げる操作を不便なく行える程度の大きさ(例えば凡そ50cm程度以上)となす。そして、各種の操作レバーは右フレーム6R及び左フレーム6Lの最後部内側個所に設ける。
【0065】
次に図18に示すものについて説明すると、右フレーム6R、中フレーム6M及び左フレーム6Lの後方延出部を切除してこれらの切断端を横向きフレーム6hで結合し、該横向きフレーム6hの中央から比較的径大の前後向き中央フレーム6M1を設け、該前後向き中央フレーム6M1の後端に横向き部材6Hを固着する。この際、各種の操作レバーは前後向き中央フレーム6M1の最後部左右個所に設ける。
【0066】
図17及び図18において、符号p1は左側の後輪17を機体中心線側へ寄せた状態を示し、この状態となされたとき、補助作業者24は符号p2の位置に移動するが、この状態においても補助作業者24は窮屈な思いをすることなく苗投入処理が行える。
【0067】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏するのである。
即ち、請求項1記載のものによれば、主作業者23や補助作業者24は特別苗箱105内の苗26を各苗搬送ポット40へ迅速に投入できるようになるため、非通常的な事態が生じて余分な手間を要するときなどにも、各苗搬送ポット40に確実に苗26を供給することができるのであり、従って苗搬送ポット40内に苗26が供給されないことに起因した欠株の発生を阻止することができる。また苗搬送ポット40連の内側範囲内は従来より未利用状態で存在しているものであるため、該範囲内に設けられた特別苗箱105が機体の大型化をもたらすことのないものとなり、また苗搬送ポット40連の存在は苗載せ台105に載せられる一般苗箱や改変苗箱48の数を少なくなして、作業者の前方視界を広くなす上で寄与するのであり、またスプロケット42、42の覆いとなって作業者の手がスプロケット41、42に接触することのないものとなる。さらには特別苗箱105が上方への分離自在であるため、特別苗箱105内への苗26の収容処理が容易に行えるものとなる。
【0068】
請求項2に記載のものによれば、請求項1記載の発明と同様な効果が得られるほかに次のような効果が得られる。即ち、特別苗箱105が機体左右のスプロケット41、42に跨る大きさとなされ平面視外形を苗搬送ポット40連の平面視形状に合致されているため、特別苗箱105を苗搬送ポット40連の内側範囲のほぼ全域を占める大きさとなすことができて空間の有効利用が図られるのであり、また深さを凡そ10cm以上となされているため苗26を起立姿勢で安定的に収容することができ、また底部を数cm深さの保水可能となされているため内方に収容された苗26の活着性を良好に保持することができ、また特別苗箱105が上方への取外し自在であるため、特別苗箱105内への苗26の収容処理を容易に行うことができる。
【0069】
請求項3に記載のものによれば、同時に2条の苗26を移植する移植機において、請求項1記載の発明と同様な効果を得ることができる。
【0070】
請求項4に記載のものによれば、苗箱支持台101が苗搬送ポット40連の平面視形状に合致されているため、苗搬送ポット40連の内側範囲のほぼ全体を占めるような特別苗箱105であってもこれを安定的に支持させることができる。
【0071】
請求項5に記載のものによれば、請求項4記載の発明と同様な効果が得られるほかに次のような効果が得られる。即ち、苗箱支持台101が機体左右側のスプロケット41、42を回転自在に支持する縦向き支持軸41a、42aで位置保持されるため、格別の固定部材を要しないで苗箱支持台101を位置保持させることができるのであり、また左右の縦向き支持軸41a、42aの上端を結合するため縦向き支持軸41a、42a周辺の剛性を増大させることができる。
【0072】
請求項6に記載のものによれば、請求項4記載の発明と同様な効果が得られるほかに次のような効果が得られるのであって、即ち、苗箱支持台101上の支持面に載置され係止爪kに横移動を規制された特別苗箱105に一定大きさ以上の上向き力を付与することにより、特別苗箱105を簡便に上方へ引き上げ移動させることができ、これにより特別苗箱105内への苗26の収容を便利に行えるようになる。
【0073】
請求項7に記載のものによれば、請求項1記載の発明と同様な効果が得られるほかに次のような効果が得られる。即ち、苗載せ台31、31のそれぞれが特別苗箱105の上方に移動可能となされているため、苗搬送ポット40連の左右各側に位置した主作業者23や補助作業者24が苗載せ台31、31に乗せられた一般苗箱や改変苗箱48内に収容された苗を直接に苗搬送ポット40に供給する作業を容易となすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る歩行型野菜移植機の全体的な構成を示した側面図である。
【図2】同じく平面図である。
【図3】機体フレームとミッションケース部分の側面図である。
【図4】機体フレーム部分の平面図である。
【図5】苗供給部の平面図である。
【図6】Aは改変苗箱を示し、Bは特別苗箱を示す図である。
【図7】受継位置周辺の後面断面図である。
【図8】同じく平内図である。
【図9】苗供給部及び苗箱支持台などの平面図である。
【図10】同じく後面図である。
【図11】移値部の後面図である。
【図12】同じく側面図である。
【図13】同じく平面図である。
【図14】移植爪の側面断面図である。
【図15】鎮圧輪支持部の側面図である。
【図16】鎮圧輪部分の後面図である。
【図17】上記実施例の変形例を示す図である。
【図18】上記実施例の他の変形例を示す図である。
【符号の説明】
2 機体フレーム
31 苗載せ台
40 苗搬送ポット
41 スプロケット
41a 縦向き支持軸
42 スプロケット
42a 縦向き支持軸
51 移植爪
101 苗箱支持台
105 特別苗箱
k 係止爪

Claims (7)

  1. 機体の左右側で水平回転される少なくとも2つのスプロケットに無端状の苗搬送ポット連を平面視長円形状、三角形状又は四角形状に掛け回した野菜移植機において、前記苗搬送ポット連の内側範囲内で左右の前記スプロケットの上側近傍にこれらスプロケットに跨る大きさの苗箱を上方への分離自在に係着したことを特徴とする野菜移植機。
  2. 機体の左右側で水平回転される少なくとも2つのスプロケットに無端状の苗搬送ポット連を平面視長円形状、三角形状又は四角形状に掛け回した野菜移植機において、前記苗搬送ポット連の内側範囲内で前記スプロケットの上側近傍に、これらスプロケットに跨る大きさとなされ且つ、平面視外形を前記苗搬送ポット連の平面視形状に合致され且つ、深さを凡そ10cm以上となされ且つ、底部を凡そ数cm程度深さの保水可能となされていて苗を起立姿勢で収容される苗箱を上方への取外し可能に装設したことを特徴とする野菜移植機。
  3. 機体の左右側で水平回転される少なくとも2つのスプロケットに無端状の苗搬送ポット連を掛け回し、該苗搬送ポット連の各苗搬送ポット内に供給された苗が左右配置された2つの移植爪内に順次に供給される野菜移植機において、前記苗搬送ポット連の内側範囲内でしかも前記スプロケットの上側近傍にこれらスプロケットに跨る大きさの苗箱を上方への分離自在に係着したことを特徴とする野菜移植機。
  4. 機体の左右側で水平回転される少なくとも2つのスプロケットに無端状の苗搬送ポット連を平面視長円形状、三角形状又は四角形状に掛け回した野菜移植機において、前記苗搬送ポット連の内側範囲内で前記スプロケットの上側近傍にこれらスプロケットに跨る大きさの苗箱支持台を設けたことを特徴とする野菜移植機。
  5. 機体の左右側で水平回転される少なくとも2つのスプロケットに無端状の苗搬送ポット連を平面視長円形状、三角形状又は四角形状に掛け回した野菜移植機において、前記苗搬送ポット連の内側範囲内でしかも前記スプロケットの上側近傍にこれらスプロケットに跨る大きさの苗箱支持台を配置するとともに、該苗箱支持台の左右端部は機体左右側の前記スプロケットを回転自在に支持した縦向き支持軸の上端部に固定したことを特徴とする野菜移植機。
  6. 機体の左右側で水平回転される少なくとも2つのスプロケットに無端状の苗搬送ポット連を平面視長円形状、三角形状又は四角形状に掛け回した野菜移植機において、前記苗搬送ポット連の内側範囲内で前記スプロケットの上側近傍にこれらスプロケットに跨る大きさの苗箱支持台を設け、該苗箱支持台はこれに載置される苗箱を支持する支持面と該苗箱の水平向き移動を規制する係止爪を具備したものとなさていることを特徴とする野菜移植機。
  7. 機体の左右側で水平回転される少なくとも2つのスプロケットに無端状の苗搬送ポット連を平面視長円形状、三角形状又は四角形状に掛け回し、該苗搬送ポット連の苗搬送ポット内に供給された苗が左右配置された2つの移植爪内に順次に供給される野菜移植機において、前記苗搬送ポット連の内側範囲内でしかも前記スプロケットの上側近傍にこれらスプロケットに跨る大きさの苗箱を上方への取外し自在に装設するほか、前記苗搬送ポット連の左右各端部の近傍に苗載せ台を設け、該苗載せ台のそれぞれは前記苗箱の上方へ移動可能となされていることを特徴とする野菜移植機。
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