JP4157431B2 - 野菜移植機 - Google Patents

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清博 森川
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地面(畦上面)に苗を植え付けて覆土輪で該苗に覆土するように作動する野菜移植機に関する。
【0002】
【従来の技術】
左右方向で隣接した複数条の苗を移植爪で同時並行的に畦上面に受け付けると共に、このように植え付けられた各条ごとの苗の株元の左右近傍の地面を左右一対の覆土輪からなる覆土輪組で鎮圧して該苗に覆土するものとなされた野菜移植機は存在している。
上記野菜移植機では、左右配置された前記覆土輪組のそれぞれがエンジンなどと同体の機体フレームに対し前後向き軸回りの特定方向へ上下変位するものとなされている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−211713公報(段落番号0013、図4、図9、図10、図11)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記したような従来の野菜移植機では、前記機体フレームと地面との平行度が損なわれて相対的に横傾斜されたとき、前記覆土輪組のそれぞれの接地圧や鎮圧方向が比較的大きく変化して、正確な移植が行えないことがある。
本発明は斯かる問題点を解消することのできる野菜移植機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、複数条の苗を同時並行的に地面に植え付けると共に、このように植え付けられた各条ごとの苗の株元の左右各側の地面を左右一対の覆土輪からなる覆土輪組で鎮圧して該株元に覆土するものとなされた野菜移植機において、前記野菜移植機の機体フレームに左右方向起立面に沿って揺動変形する平行リンク機構を装設し、該平行リンク機構の左右端下部に前記覆土輪を支持させたことを特徴としている。
これによれば、機体フレームと地面との相対的な横傾斜変化が生じて、各覆土輪組の存在位置での地面から機体フレームまでの高さが変化したときにも、前記平行リンク機構が機体フレームに対する各覆土輪組の高さを変化させて、各覆土輪組をこれの起立方向を変化させることなく地面に比較的均等な圧力で接地させると共に、各覆土輪組はこれの覆土する苗の周囲近傍の左右各側のうち高い側を大きく沈下させるように鎮圧して苗の左右の地面を水平面化させるのであり、これにより苗の均一な植付状態が得られる上に各苗は重力方向の直立状態に植え付けられるものとなる。
また、覆土輪の支持構造がコンパクトとなり、また前記並行リンク機構が地面に植え付けられた苗と干渉し難いものとなり、また前記並行リンク機構及び前記覆土輪が既存の野菜移植機に装設され易いものとなる
【0006】
また、請求項記載の発明は、複数条の苗を同時並行的に地面に植え付けると共に、このように植え付けられた各条ごとの苗の株元の左右各側の地面を左右一対の覆土輪からなる覆土輪組で鎮圧して該株元に覆土するものとなされた野菜移植機において、前記野菜移植機の機体フレームに左右方向起立面に沿って揺動変形する平行リンク機構を形成し、該平行リンク機構に前記覆土輪を左右方向の位置変更調整可能に支持させたことを特徴としている。
これによれば、請求項1記載の発明と同様な作用が得られるほかに次のような作用が得られるのであって、即ち、移植爪で植え付けられる複数条の苗の条間隔を比較的大きく変更するとき、前記した各覆土輪組はこれの対応する条に対する左右方向の最適位置に位置合わせされて、該対応する条の苗の株元の左右各側の地面の適当な位置を水平面状に鎮圧して該苗に覆土するものとなる。
【0007】
また請求項記載の発明は、左右方向で隣接した2条の苗を同時並行的に地面上に植え付けると共に、このように植え付けられた各条ごとの苗の株元の左右各側の地面を左右一対の覆土輪で鎮圧して該株元に覆土するものとなされた野菜移植機において、機体フレームに上下変位可能に装設された覆土輪フレームに中間支持片を前後位置調整可能に装着し、該中間支持片に前記覆土輪を支持するための平行リンク機構の左右向きリンク部材の長さ中央個所を前後向き軸回りの揺動可能に支持させたことを特徴としている。
これによれば、請求項1記載の発明と同様な作用が得られるほかに次のような作用が得られるのであって、即ち、単一の前記覆土輪フレームが全ての覆土輪を機体に対する特定方向へ同時に上下変位させるものとなり、また前記中間支持片の前後位置を変更することにより、地面に植え付けられた苗に対する前記覆土輪組の前後位置が最適に調整されるものとなり、覆土輪組は前記前後向き軸を対称軸として逆対称に上下変位して、左右方向で隣接した2条の苗の株元の左右各側の地面の適当な位置を前記覆土輪組の高さの大小に拘わらず水平面状に鎮圧して該苗に覆土するものとなる。
【0008】
この発明は次のように具体化するのがよいのであって、即ち、請求項に記載したように、前記中間支持片に前記左右向きリンク部材の揺動を一定範囲内に規制するための係止部を形成する。これによれば、請求項記載の発明と同様な作用が得られるほかに次のような作用が得られるのであって、即ち、前記覆土輪組は簡易な機構により必要以上に上下変位しないものとなる。
【0009】
また請求項記載の発明は、左右方向で隣接した2条の苗を同時並行的に地面上に植え付けると共に、このように植え付けられた各条ごとの苗の株元の左右各側の地面を左右一対の覆土輪で鎮圧して該株元に覆土するものとなされた野菜移植機において、機体フレームに上下変位可能に装設されている覆土輪フレームに、上下配置された複数の左右向きリンク部材のそれぞれの長さ中央個所を前後向き軸回りの揺動可能に枢着し、これら複数の左右向きリンク部材の左右各側に前記左右一対の覆土輪を支持するための上下向きリンク部材を装着したことを特徴としている。
これによれば、前記複数の左右向きリンク部材及び前記支持片(上下向きリンク部材)が平行リンク機構を形成するものとなって、請求項1記載の発明と同様な作用が得られるのであり、また単一の前記覆土輪フレームが同時に全ての覆土輪を機体に対する特定方向へ上下変位させるものとなり、また前記覆土輪組は前記前後向き軸を対称軸として逆対称に上下変位して、左右方向で隣接した2条の苗の株元の左右各側の地面の適当な位置を水平面状に鎮圧して該苗に覆土するものとなる。
【0010】
また請求項記載の発明は、左右方向で隣接した2条の苗を同時並行的に地面上に植え付けると共に、このように植え付けられた各条ごとの苗の株元の左右各側の地面を左右一対の覆土輪で鎮圧して該株元に覆土するものとなされた野菜移植機において、機体フレームに上下変位可能に装設された覆土輪フレームに、上下配置された複数の左右向きリンク部材のそれぞれの長さ中央個所を前後向き軸回りの揺動可能に枢着すると共に、これら左右向きリンク部材の左右各側でこれらの端部同士を左右一対の覆土輪の装着された上下向きリンク部材で連結し、該上下向きリンク部材のそれぞれは前記左右向きリンク部材に左右方向の位置変更可能に装着されていることを特徴としている。
これによれば、請求項記載の発明と同様な作用が得られるほかに次のような作用が得られるのであって、即ち、前記覆土輪組は前記上下向きリンク部材の位置変更によりその左右位置を最適状態に変更されるものとなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の一実施例に係る歩行型野菜移植機の全体的な構成を示した側面図、図2は同じく平面図、図3は機体フレームとミッションケース部分の側面図、図4は機体フレーム部分の平面図、図5は苗供給部の平面図、図6は受継部の後面断面図、図7は同じく平面図、図8は移植部の後面図、図9は同じく側面図、図10は同じく平面図、図11は移植爪の側面断面図、図12は鎮圧輪支持部の側面図、図13は鎮圧輪部分の後面図、図14は鎮圧輪支持部の拡大側面図、図15は図14の一部を示す拡大図、図16は鎮圧輪部分の拡大後面図、図17は図16の一部を示す拡大図である。
【0012】
本発明の一実施例に係る玉葱用の歩行型の野菜移植機について先ずその全体構成を説明する。
図1、図2において、野菜移植機1は、機体フレーム2の前部上にエンジン3を載置し、前後中央部上にミッションケース4を配置し、機体フレーム2後上部から後方にハンドルフレーム6を水平状に延設して、該ハンドルフレーム6の中途部上に苗供給部7を配置し、ハンドルフレーム6後部を運転操作部9としている。
【0013】
前記機体フレーム2の前部には前輪支持軸10を横架し、該前輪支持軸10の両側に前輪支持アーム11、11のー端を取り付け、該前輪支持アーム11、11の他端に前輪12、12を軸着している。
またミッションケース4の左右側面より後輪駆動軸15を水平方向側方に突出し、該後輪駆動軸15の両側に駆動ケース16、16を連設して、該駆動ケース16、16の後部に後輪17、17を軸着している。そして、前輪支持アーム11と駆動ケース16はリンク機構18を介して連結されるとともに、機体フレーム2下部に設けた油圧シリンダ19とこれと連動されるリンク機構18を介して駆動ケース16が連結され、該油圧シリンダ19を伸縮させることにより前輪支持アーム11と駆動ケース16が前輪支持軸10及び後輪駆動軸15を中心に回動されて、機体フレーム2を昇降可能としている。
【0014】
そしてミッションケース4の後部であって図4に示す後フレーム2b、2bの間の苗供給部7の下方に移植部20が配置され、後フレーム2b、2bで保護されるとともに、該移植部20は移植爪51を昇降して、その移動軌跡の上端位置で苗供給部7より苗26を受け取り、前記移動軌跡の下端位置で移植爪51が畦上面に突き刺さって作穴した後、該移植爪51を開いて畦25上に苗26を落下させて、その後方に配置した覆土輪22により苗26の株元に土を寄せて覆土し移植する構成としている。
【0015】
次に各部の構成を説明する。
まず、走行部及び植付け部を支えるシャーシから説明する。図3、図4に示すように、シャーシは機体フレーム2と、該機体フレーム2に連設するミツションケース4と、該ミッションケース4と機体フレーム2を連結するハンドルフレーム6から構成されている。
【0016】
前記機体フレーム2は側面視略逆「へ」字状に構成してあって、前フレーム2aと後フレーム2bとを備えてこれらを略前後中央部で連結し、該前フレーム2aをプレート状に構成してその前部上にエンジン3を載置固定し、後部上にミツションケース4を載置固定している。前記後フレーム2bは前フレーム2aの後端に固定された横フレーム2d1、2d2の左右方向外端部より後方へ延設した2本のパイプからなる。横フレーム2d1の左右方向内端部より後方へ向けて中フレーム2eを延出させ、該中フレーム2eの長さ途中部位から中柱2e1を立設している。またミッションケース4下部に後輪駆動軸15を左右水平状に支持している。
【0017】
そして、前フレーム2aの前後方向の左右中心線を走行部(機体)の中心線として、左右一側(本実施例では進行方向左側)に偏位して後輪駆動軸15が側方に延設されて、野菜移植機1が畦25を跨いで走行するときに、走行部が左右一側に偏位して走行し、後述するように往路と復路で左右一側2列ずつ(往路で1条目と2条目を、復路で3条目と4条目を)移植できるようにしている。なお、左右の前輪12、12と後輪17、17は畦25の形状や幅等に合わせて左右位置(車幅)を調整できるようにしている。
【0018】
そして、図2、図3に示すように、前記後フレーム2bの後部上及び中柱2e1上部にハンドルフレーム6の前部が連結され、該ハンドルフレーム6の前部をミッションケ−ス4上部と連結し、前後中途部上に苗供給部7と左右の苗載台31、31を支持し、後部に昇降レバー32や主クラッチレバー33のほか作業レバー、アクセルレバー、サイドクラッチレバー及び高さ調節レバー等の操作レバーを配置している。
【0019】
前記ハンドルフレーム6は平面視「E状」に右フレーム6Rと中フレーム6Mと左フレーム6Lから構成し、右フレーム6Rと中フレーム6Mの前部間にミッションケース4を支持固定し、前後中途部間に連結プレート34を架設して、該連結プレート34の下面に前記右側の後フレーム2b後端上部が固設される。該連結プレート34下部には苗供給部7の駆動ケースが付設される。
【0020】
また中フレーム6Mの前部には前記中柱2e1上端が連結固定される。このようにして、右フレーム6Rと中フレーム6Mと左フレーム6Lの間で連結固定することで剛性をアップしている。
また、右フレーム6Rの前後中途部より苗載台フレーム35が外側方に突設されて苗載台31を機体右側に取り付け、左フレーム6Lより苗載台フレーム36を外側方に突設して苗載台31を機体左側に取り付けている。また必要に応じて、右フレーム6R及び左フレーム6Lの前部より2本の苗載せ台フレーム38aを前方に突設して苗載せ台38を左右の後輪17、17間中央に取り付けている。
【0021】
本実施例では、機体右側のハンドルフレーム6側部の後輪17後方(苗供給部7の右斜め後方)に主作業者23が位置し、機体左側のハンドルフレーム6側部の後輸17後方(苗供給部7の左斜め後方)に補助作業者24が位置し、また一人作業の場合は機体右側のみ位置するのであり、そして主作業者23は前記操作レバーを操作するとともに、苗載台31から苗26を取り、苗供給部7の各苗搬送ポット40に一つずつ(あるいは所定数ずつ)苗26を挿入していく。補助作業者24は主作業者23が苗搬送ポット40に挿入できなかった苗搬送ポット40に苗26を挿入して補完する。なお、左側の後輪17が畦25の幅に関連して左右側へ移動されたときは補助作業者24もそれに伴って左右へ寄るようにする。
【0022】
次に苗供給部7について図2、図5、図6、図7より説明する。
図2に示すように、前記左フレーム6Lの中途部より補助作業者24側(機体中心と反対側)へ平面視コ字状の支持フレーム37が水平側方へ突設され、該支持フレーム37とハンドルフレーム6の前後中途部上に、板体を横向き長円形(長リング形)になした苗搬送台39が略水平に固設されている。
【0023】
そして、図2、図5に示すように、駆動スプロケット41が前記連結プレート34上に固定された縦向き支持軸41aを介して、また従動スプロケット42が支持フレーム37上に固定された縦向き支持軸42aを介してそれぞれ回転自在に支持されており、これら駆動スプロケット41と従動スプロケット42とにチェーン状に連結した苗搬送ポット40連が巻回されている。駆動スプロケット41は縦向き支持軸41aに回転自在に外嵌された駆動筒部材41bと結合されており、該駆動筒部材41bには前記ミッションケース4よりチェーン等の伝動機構を介して動力が伝達される。
【0024】
こうして、苗搬送台39が機体中心から偏位した車輪(前輪12、後輪17)側へ延設されることで、苗供給部7が畦25を跨ぐように配設されて、二条植の場合、四条の植付け巾を跨ぐようになり、畦25の両側に位置する主作業者23と補助作業者24の両者が苗供給部7に対面して苗載台31に載せられた方形状の一般苗箱内に収容された苗26を取って苗搬送ポット40に供給できるようにしている。
ここで使用される一般苗箱は上面を開放され合成樹脂材で一体成形された方形状のもので内方に玉葱などの苗26を横向きとなされて収容されるものである。
【0025】
前記苗搬送ポット40は、図6、図7に示すように、筒体の上部を拡開した漏斗状に構成し、上方より苗26を挿入し易い形状としている。苗搬送ポット40の下部外周には連結板43aが直径方向に延設され、該連結板43aの端部が隣接する苗搬送ポット40の連結板43bと枢支ピン44により互いに回動自在に連結されている。そして、該苗搬送ポット40の上下中途部側面に前記駆動スプロケット41と従動スプロケット42の外周面が当接するようになされており、苗搬送ポット40連が本実施例では平面視右回り回動し補助作業者24側で反転して受継位置50側へ苗を搬送するようにしている。
【0026】
前記連結板43aの下部(搬送方向前部が好ましい)にはプレート状の蓋体45の一側が支点ピン46により枢支され、該蓋体45の上面で前記苗搬送ポット40の下面を蓋する構成としている。つまり蓋体45を上下揺動されるシャッターとしている。
そして、該蓋体45の他側の下面の左右一側にはローラ47が回転自在に枢支され、苗搬送台39上を転動するようにしている。該ロ−ラ47は苗搬送ポット40毎に取り付けられるが、連続した苗搬送ポット40は搬送方向に対して左右交互にローラ47を配置されている。つまり、一つの苗供給部7において、多数連結した苗搬送ポット40、40は偶数個とし、それぞれ順に番号を付したときに、奇数に位置する苗搬送ポット40と偶数に位置する苗搬送ポットでは搬送方向に対して交互に左右逆側にローラ47、47を配置しているのである。
さらに具体的には、奇数(または偶数)に対応するローラ47は内周側に、一方、偶数(または奇数)に対応するローラ47は外周側に配置するのである。そして奇数に位置する苗搬送ポット40の外周面には特定色(例えば青色)を着色し、また偶数に位置する搬送ポット40の外周面には他の特定色(例えば赤色)を着色しておき、これら苗搬送ポット40に苗26を投入するとき、主作業者は一方の特定色に着色されて右側の移植爪51内に苗を落下させるものとした苗搬送ポット40を受け持ち、補助作業者は他方の特定色に着色されて左側の移植爪51内に苗を落下させる苗搬送ポット40を受け持つようにする。
【0027】
前記苗搬送台39は前記ローラ47が転動するレールの役目を果たしており、該苗搬送台39の前記ローラ47が転動する経路において、受継位置50、つまり、機体上方の苗搬送台39の開口部(または切欠)39a、39bを左右前後位置をズラて並設配置して、該開口部39a、39bでローラ47を支えるものがなくなり支点ピン46を中心に蓋体45が下方に回動して、苗搬送ポット40の下方を開口し、苗26が移植部20に落下するようになしている。
【0028】
即ち、左右方向に長い長円形の苗搬送台39の前部右側の苗搬送ポット40の移動軌跡部に開口部39a、39bを搬送方向に沿って開口し、該開口部39a、39bは苗搬送ポット40の底面積よりも大きくして苗を落下できるようにすると共に、搬送方向に対しては連結した苗搬送ポット40の3ピッチまたは5ピッチ離れた位置に開口しており、この間隔は条幅(条間隔)に合わせている。
そして進行方向に対して一方は左右一側を、他方は左右他側をそれぞれローラ47が落ち込むように位置を合せて側方に大きく開口させ、ローラ47が位置しない側は苗搬送ポット40の底面よも若干広げる程度となされて苗は落下する(蓋体45が下方へ回動できる)が進行方向前後で隣接する苗搬送ポット40に付設されているローラ47は落ち込まないようにしている。つまり、開口部39a、39bは苗搬送ポット40の搬送方向中心線に対して、互いに左右逆側に広げて開口している。
【0029】
そして、開口部39a、39b内における進行方向前側のローラ47が通過する位置には、徐々に上昇して苗搬送台39のロ−ラ47転動面につながるスロープ(傾斜面)39c、39cがそれぞれ設けられて、ローラ47が引っ掛かることなく移動に伴って徐々に蓋体45が閉じるようにしている。
【0030】
このように、苗供給部7は長円状に苗搬送ポット40、40・・・が配置され、機体後方の主作業者23と補助作業者24が位置する前を順に通過して、その通過時に苗26を苗搬送ポット40内に挿入し、その前方の移植部20の移植爪51、51が位置する上方位置である特定苗搬送位置b1、b2(図7参照)へ回転移動させる。この特定苗搬送位置b1、b2において、3ピッチ離れた口−ラ47、47が同時に開口部39a、39b内に落ち込み、蓋体45、45を下方に回動して開き、苗を落下させて移植部20の移植爪51、51内に投入するようにしており、この落下させる位置を受継位置50とする。
つまり、受継位置50は駆動スプロケット41が位置する苗供給部7の駆動側に位置し且つ機体側に位置することによって移植部20と近づけることができて受継が良好となる。そして、ロ−ラ47、47はスロープ39c、39cに当接して徐々に上昇して蓋体45、45を閉じる。従って、1つの移植爪51に対して1つおきの苗搬送ポット40から苗が供給される。つまり、奇数となる苗搬送ポット40は左右の開口部の左側(または右側)、偶数となる苗搬送ポット40は右側(または左側)の開口部で下方の蓋体45が開がれ、奇数の苗搬送ポット40と偶数の苗搬送ポット40とで左右の条(1条と2条または3条と4条)の移植爪51、51内に苗が同時に落下することになる。よって、同時2条の植付けが可能となり、左右条の間隔も一定に保てるのである。
【0031】
苗搬送ポット40連の内側範囲内で駆動スプロケット41及び従動スプロケット42の上側近傍には図1に示すようにこれらスプロケット41、42に跨る大きさの苗箱支持台48が配置され、該苗箱支持台48上に付加苗箱49を支持させてある。
【0032】
苗26を起立状に収容された付加苗箱49内の苗26のうち、右側のものは畦25の右側に位置した主作業者23が取って近くの苗搬送ポット40内に投入するのであり、また左側のものは畦25の左側に位置した補助作業者24が取って近くの苗搬送ポット40に投入する。この際、付加苗箱49は苗搬送ポット40連の何れの苗搬送ポット40に対しても至近距離に位置するため、機体左右の苗載せ台31、31に載せられた一般苗箱或いは付加苗箱48内の苗26を苗搬送ポット40に投入する際に要する時間に較べて極めて短時間に苗搬送ポット40に供給されるものとなる。
【0033】
次に、移植部20について図8乃至図11をも参照して説明する。
図4に示す前記後フレーム2b、2bの間の機体中央部における図1及び図2に示すミッションケ−ス4の後方に移植部20が配設され、該移植部20は左右中央部に位置して苗26を図5に示す受継位置50から畦25へ搬送する左右の移植爪51、51を具備すると共に、この移植爪51、51を駆動するもので左右側に配置されて駆動部となるロータリケース52、52と、左右側に配置してガイド部となる昇降ガイド53、53と、これらを連結するアームやリンク等からなる植付け駆動機構を具備している。ロータリケース52と昇降ガイド53とは対となされて左右各側に配置されて機体フレーム2に固定されており、これら2対に対応して移植爪51、51が左右に配設されてあって、前記受継位置50の下方で側面視楕円状の軌跡を経て昇降するように構成されている。
【0034】
各ロータリケース52は一端が機体フレーム2より左右水平方向に突設した支点軸54に回転自在に支持され、各ロータリケース52の左側側面の支点軸54外周部に伝動体となるスプロケット55が固設され、チェーン等の伝動手段を介して前記ミッションケース4と連動連結され、該移植部20と前記苗供給部7が同期して駆動されるように構成されている。尚、スプロケット55の代わりに歯車等により伝動する構成とすることもできる。
【0035】
各ロータリケース52内には三つの歯車が直列的に配置されてそれぞれ噛合され、各ロータリケース52の他端側より出力軸56を前記スプロケット55と反対側に突出している。該出力軸56上に回転アーム57の一端が固設されている。こうして、ロータリケース52が一回転すると同時にアーム57が逆方向に一回転するように前記歯車が設定されている。前記アーム57の他端に連結軸59の一端が固設され、該連結軸59上には前記植付け駆動機構の出力端部としての移植爪支持体60、60の一側(前下側)が軸受を介して回転自在に支持されている。左右の移植爪支持体60は左右の縦向きプレートより構成して同一構造且つ同一寸法となされており、これら左右の縦向きプレート間の連結軸59上には開閉カム61が固設されている。
【0036】
前記移植爪支持体60、60の他側(後側)には前記苗供給部7の図7に示す前記特定苗搬送位置b1、b2の直下に位置するように漏斗状の縦向き案内筒60a、60aを形成して、前記受継位置50より苗26が入り易くし、また各縦向き案内筒60a、60a下部に開閉可能に移植爪51、51を配置している。
【0037】
移植爪51の開閉機構は、前記縦向き案内筒60aの前部と後部に同距離だけ離れた位置に爪支点軸63、63を左右水平方向に且つ脱着可能に設け、該爪支点軸63に移植爪51の上部の前後一端を枢支されている。この際、各移植爪51は前後略対称に構成したくちばし状の爪部51a、51aを有し、各爪部51a、51aはその上部に爪支点軸63、63を挿入される軸受部d、dを形成されている。そして、各移植爪51は、爪部51a、51aで形成された上端開口a1の範囲内の真上に当該移植爪51の対応する前記縦向き案内筒60aの下端開口a2が位置するようになされ、これら爪部51a、51aを閉じ合わせた状態で苗26を収納支持し、開いた状態で苗26を落下させるようにしており、爪部51a、51aを閉じ合わせたときに接触する位置の上方の縦向き案内筒60aの左右両側に枢支軸64、64を設けて前後の爪部51a、51aを連結している。
そして、該枢支軸64、64と縦向き案内筒60a上部との間にバネ69、69を装着して、枢支軸64、64を持ち上げるようにして、移植爪51を閉じる向きへ付勢している。
【0038】
前記開閉カム61側に位置する爪部51aの爪支点軸63上には当接アーム65の一端が枢支され、該当接アーム65の他端にローラ66を設けて前記開閉カム61の外周に当接するように構成している。該当接アーム65と爪部51a上部との間には爪開閉量調節機構67が設けられており、該爪開閉量調節機構67は両者間にボルト68を螺装して、該ボルト68を回動することにより両者の間隔を調節して、爪部51aの運動量を調節できるようにしている。
【0039】
さらに詳細には、前記バネ69により爪部51aは閉じるように付勢され、支点軸63に対して反対側に位置する当接アーム65の先端は開閉カム61に当接されて回動が規制されている。即ち、開閉カム61の外周形状によって爪部51aが回動して移植爪51が開閉されることになるのである。このように構成することによって、常に移植爪51は閉じ方向に付勢され、開閉カム61により強制的に開くように制御されるため、確実に開いて苗26を落下させることができるのである。
【0040】
前記ロータリケース52と左右反対側に位置する移植爪支持体60の前部が上方に延出されて延出部60bが形成され、該延出部60bより支持軸70が昇降ガイド53側の側方に突出され、該支持軸70の端部にローラ71を設けて上下方向に配置した昇降ガイド53に嵌入して、移植爪51の昇降をガイドするようにしている。
【0041】
このような構成において、移植爪51が上昇端に位置したとき爪部51a、51aは閉じ、受継位置50において、苗供給部7より苗が投入されると、ミッションケース4からの動力によりロータリケース52が回動され、アーム57も同時に回動されて、左右の一対の移植爪51、51は同時に、昇降ガイド53に沿って下降し、植付け爪51は略楕円軌跡を描いて下降する。
【0042】
そして、下端位置まで下降すると、開閉カム61の回動により、該開閉カム61に当接して当接アーム65が回動されて開閉カム61の小径部に当接すると、爪支点軸63、63を中心に爪部51aが回動されて、移植爪51、51が開かれ、畦25上の下端位置で苗26が落下放出されるのである。さらに回動すると、移植爪51、51が上昇されて、上昇位置で開閉カム61の回転により左右一対の移植爪51、51が同時に閉じられるのである。
【0043】
なお、4aはミッションケース4から左右方向へ突出された植付け駆動軸で、これの長さ途中に2つのスプロケット4a1、4a1が固定されており、該スプロケット4a1、4a1は左右のロータリケース52、52に対応した前記スプロケット55、55とチェーンを介して連動連結されている。58は移植爪51の爪部51aに付着した泥を掻き落とすためのスクレーパ装置である。
【0044】
次に覆土輪22の支持構成について図12〜図16により説明する。
前記左右の後フレーム2b、2bの前後中途部下面から下方にステー72、72が突設され、該ステー72、72に覆土輸フレーム73の前端が支点軸74により枢支されて枢支部としている。該枢支部近傍に後述するロック部75が設けられている。該覆土輪フレーム73は平面視U字状に構成し、後端部より後方にハンドル76を突出し、左右中央部より上方に支持ステ−77を突設し、また左右中央部の下面部に覆土輪22を支持させるための後面視U字形の固定片部78を固着している。
【0045】
固定片部78の下面には中間支持片79が前後方向の位置調整可能にボルト固定されており、該中間支持片79は固定片部78の下面に密接される後面視溝形の水平部材80と、該水平部材80の前端に固着された縦向き面部材81とからなっている。該縦向き面部材81は縦向き面部81aと、該縦向き面部81aの上辺を前側を屈曲して形成した係止部81bと、左右各側辺を後方へ屈曲して形成した補強用前後向き面部81c、81dとを備えている。
【0046】
縦向き面部81の前面には左右方向中央の上下二個所に設けた前後向き軸S1、S2を介して平行リンク機構82が装設されている。該平行リンク機構82は上下配置された複数の左右向きリンク部材83a、83bのそれぞれの長さ中央個所を前記前後向き軸S1、S2を介してこれら前後向き軸S1、S2回りの揺動可能に枢着すると共に、これら左右向きリンク部材83a、83bの左右各側でこれらの端部同士を上下向きリンク部材84a、84b及びピン部材85で連結したものとなされている。この際、上下向きリンク部材84a、84bは図1に示す機体フレーム2に沿った平面に対して略垂直に向けられると共に左右向きリンク部材83a、83bに対し左右方向の位置変更調整可能となされる。
この実施例では上下向きリンク部材84a、84bを左右向きリンク部材83a、83bに対し左右方向の位置変更調整可能になすため、左右向きリンク部材83a、83bの左右各端部の少し内側に前記ピン部材85の挿入されるピン孔85aが形成してあるが、これに限定するものではなく、左右方向へさらに多くのピン孔を設けてもよいし、或いは上下向きリンク部材84a、84bを左右向きリンク部材83a、83bに対し連続的に位置変更させ得るようになすことも差し支えない。
【0047】
上下向きリンク部材84a、84bのそれぞれには逆U字形アーム部材86a、86bの上辺部中央個所を固着されており、前記逆U字形アーム部材86a、86bの各アーム端に結合片87を固着し、該結合片87に軸支持アーム片88を左右方向の位置調整可能にボルト固定し、該軸支持アーム片88の先部に固定された車軸89に一つの覆土輪22を回動自在に支持させている。この際、左側の逆U字形アーム部材86aは左側の移植爪51(図2)の真後ろに、そして右側の逆U字形アーム部材86bは右側の移植爪51(図2)の真後ろに位置される。各逆U字形アーム部材86a、86bの左右一対のアーム端に対向状に固定される一対の覆土輪22、22が一つの覆土輪組22Aをなし、各覆土輪組22Aはその対応する移植爪51の植え付けた苗26の条列の左右各側の土を鎮圧しつつ該苗26の株元に覆土するように作用するものとなされている。
【0048】
上記した覆土輪22の支持構造において、一側の覆土輪組22Aが上下変位されると、他側の覆土輪組22Aが平行リンク機構82を介して逆向きへ上下変位されるように作動し、この際、各覆土輪組22Aは機体フレーム2が水平である限り略重力方向(垂直向き)へ移動される。そして係止部81bは前後向き軸S1、S2回りへ大きく揺動された左右向きリンク部材83aに当接して平行リンク機構82の変形を一定限度以下に制限する。
そして、各上下向きリンク部材84a、84bが左右向きリンク部材83a、83bの左右各側の端部に装着されている状態では、左右の逆U字形アーム部材86a、86bのそれぞれの左右巾中央点P1、P2間の距離が22cmとなり、一方、各上下向きリンク部材84a、84bが左右向きリンク部材83a、83bの左右各側の端部より少し内側のピン孔85個所に装着された状態では、前記左右巾中央点P1、P2間の距離が20cmとなる。なお、前記左右巾中央点P1、P2間の距離が20cmとなされるときは各逆U字形アーム部材86a、86bに対応する移植爪51、51も同様に左右方向の内側へ移動させる。
【0049】
前記支持ステ−77の上部に枢支軸90が左右方向に設けてあり、該枢支軸90には延設部材となるガイド杆91の一側が摺動自在に挿入され、該枢支軸90の上下側のガイド杆91上には付勢部材となるバネ92a、92bが外嵌されている。そして該ガイド杆91の他端は前記ハンドルフレーム6(中フレーム6 M)の後部に支点軸93により回転自在に支持されている。
このように構成することによって、前記覆土輸22は前記バネ92bの付勢力により下方へ押圧するように付勢されている。そして、作業終了時や回行するときに、ハンドル76を持って覆土輪22を上昇させると、枢支軸90が支点軸74、93を結ぶ線上よりも上方に位置すると死点越えとなって、覆土輪22を上昇した位置に維持することができるのである。
【0050】
次に、覆土輪22を上昇させた位置にロックするためのロック部75の構成について、図12、図13を用いて説明する。前記支点軸74近傍にはロック部75が設けられている。該ロック部75は前記覆土輸フレーム73の回動基部側に枢支軸94によりロックアーム95の一端を枢支し、該ロツクアーム95の他側には長手方向と上方(支点軸74に対して半径方向)に延びるL字状の長孔95aが形成され、一方、シャーシ(後フレーム2b)の前記ステ−72よりも上方位置に係止ピン96を突出して、該係止ピン96を前記長孔95aに挿入している。
【0051】
さらに前記ロックアーム95の他端(上端)にワイヤー97とバネ98の一端が連結され、該バネ98の他端は前方の後フレーム2bに連結されてロックアーム95を前方へ回動するように付勢し、ワイヤー97の他端は前記昇降レバー32の回動基部に設けたアーム99と連結している。該昇降レバー32にはさらに図示しないワイヤー等を介して図1に示すエンジン3近傍に設けた油圧弁操作レバーと連結され、該昇降レバー32の操作により図1に示す前記油圧シリンダ19を作動させて機体を昇降可能としている。
【0052】
このような構成において、前記ハンドル76を持ち上げて覆土輸22を上昇させると、ロックアーム95も持ち上げられて、係止ピン96が長孔95aに対して下降し、覆土輸22が上昇位置で前述の如く死点越えして上昇位置に到達すると、係止ピン96が長孔95aの垂直部95bに入り、ロックアーム95はバネ98の引っ張り力により下方へ回動付勢され、係止ピン96が長孔95aの垂直部95bに維持され、覆土輪22が自重やバネ92bの力等により下方へ回動しようとしても、垂直部95bに係止ピン96が係合されて回動できず、覆土輪22は上昇位置にロックされることになる。
【0053】
そして、作業開始時や回行後の作業再開時に、昇降レバー32を機体が下降するように、前方へ回動操作すると、ワイヤー97が引っ張られてロックアーム95をバネ98力に抗して後方へ回動し、この回動によって長孔95aの内面が係止ピン96に対し斜め上方へ移動されて覆土輪フレーム73の下方移動を許容する状態となり、これにより覆土輪フレーム73はこれに関連した部材の重量やバネ92bの力などにより死点越え部分を通過して降下し、覆土輸22を接地するまで下げる。つまり、昇降レバー32の下降操作に連動して覆土輪22が下降するのである。
【0054】
覆土輪22が接地すると、前後向き軸S1、S2にはこれに支持された部材の重量などが作用し、各覆土輪組22A、22Aは機体フレーム2に対する起立姿勢を保持されたまま上下変位し、それぞれが畦25上面に接した状態でその上下位置が確定され、以後、前後向き軸S1、S2に作用する下向き力の半分づつを分担する。接地状態の各覆土輪組22A、22Aにおけるそれぞれの覆土輪22は図13に示すように、その周面が略水平状態となってその対応する移植爪51の植え付けた苗26の条列の左右近傍の地面を鎮圧しつつ該苗26の株元に覆土する。この際、各覆土輪22は重力方向へ地面を鎮圧するため、たとえ畦25上面が傾斜していても、苗26は傾斜した地面に垂直とならず、重力方向の直立状態に植え付けられるものとなる。
移植爪51、51で植え付けた苗26に対してその対応する覆土輪組22A、22Aの一対の覆土輪22、22間中心が真後ろに位置してないときや、苗26の条列に対する各覆土輪22の左右位置が適正でないときが生じ得るが、このようなときは、前記逆U字形アーム部材86a、86bの各アーム端の結合片87に対する軸支持アーム片88の左右位置をボルトの締結弛緩操作により調整する。
そして、移植爪51、51で植え付けた苗26に対しその対応する覆土輪組22Aの前後位置が適正でないときはボルトの弛緩締結操作により固定片部78に対する中間支持片79の前後位置を変更調整する。
【0055】
なお、本実施例においては、2条植えとしているが、移植爪51及びその駆動機構をさらに一対左右方向に付加して4条植えとすることも可能である。この際、縦向き面部81a上の上下2つの前後向き軸S1、S2を介して2本の左右向きリンク部材83a、83bを先と同様に装設すると共に、これら左右向きリンク部材83a、83bの左右方向適当間隔個所に4つの上下向きリンク部材を装着し、該上下向きリンク部材のそれぞれに覆土輪組22Aを支持させた構成となすか、或いは、覆土輪フレーム73の左右2個所に縦向き面部81aを形成し、各縦向き面部81aごとに、隣接した2条の苗26に覆土する一対の覆土輪組22Aを先に準じて装着した構成となす。
【0056】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏するのである。
即ち、請求項1記載のものによれば、機体フレーム2と地面との相対的な横傾斜変化が生じて、各覆土輪組22Aの存在位置での地面から機体フレーム2までの高さが変化したときにも、移植爪51、51で植え付けられた苗26の条列の左右近傍の地面を各覆土輪22の水平周面に重力方向へ向け鎮圧させることができ、この際、移植爪51、51で植え付けられた直後の苗26の株元の左右の地面のうち高い側の地面を大きな力で重力方向へ鎮圧して該苗26の周囲の地面を水平面化させることができ、これにより移植終了後の苗26を重力方向に直立させることができるのである。
また、平行リンク機構82を具備した覆土輪22支持構造をコンパクトとなすことができ、また平行リンク機構82を地面に植え付けられた苗26に干渉し難くなすことができるほか、移植爪51、51の後側に覆土輪22を有する構成となされた既存の移植機において容易に実施できるものである。
【0057】
請求項記載のものによれば、請求項記載の発明の効果が得られるほかに次のような効果が得られるのであって、即ち、移植爪51、51で植え付けられる複数条の苗26の条間隔を比較的大きく変更するときに、左右の各覆土輪組22A、22Aをこれの対応する苗26条列に対する左右方向の最適位置に位置させることができ、各条列の苗26の株元の左右各側の地面の正確な位置を鎮圧して該苗26に覆土することができる。
【0058】
請求項記載のものによれば、覆土輪組22A、22Aを前後向き軸S1、S2を対称軸として逆対称に上下変位させ、左右方向で隣接した2条の苗26の株元の左右各側の地面の正確な位置を重力方向へ鎮圧して該苗26に的確に覆土させることができる。
【0059】
請求項記載のものによれば、左右の覆土輪組22A、22Aを簡易な機構により必要以上に上下変位させない構成となすことができ、特に覆土輪22の不使用時に覆土輪22が過度に降下して接地するのを阻止することができる。
【0060】
請求項記載のものによれば、複数の左右向きリンク部材83a、83b及び支持片としての上下向きリンク部材84a、84bが平行リンク機構82を形成するものとなって、請求項1記載の発明と同様な効果を得ることができるのであり、また単一の覆土輪フレーム73が全ての覆土輪22を機体に対する特定方向へ上下変位させ、且つ左右の覆土輪組22A、22Aが前後向き軸S1、S2を対称軸として逆対称に上下変位されるため、左右方向で隣接した2条の苗26の株元の左右各側の地面を重力方向へ鎮圧して該苗26の左右各側の地面を正確に同一水平面となすように覆土させることができる。
【0061】
請求項記載のものによれば、請求項記載の発明の効果が得られるほかに次のような効果が得られるのであって、即ち、左右の覆土輪組22A、22Aの左右位置を上下向きリンク部材84a、84bの位置変更により変更させることができ、隣接した苗26の条列間距離の変更に簡便に対応させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る歩行型野菜移植機の全体的な構成を示した側面図である。
【図2】同じく平面図である。
【図3】機体フレーム2とミッションケース部分の側面図である。
【図4】機体フレーム2部分の平面図である。
【図5】苗供給部の平面図である。
【図6】受継部の後面断面図である。
【図7】同じく平面図である。
【図8】移植部の後面図である。
【図9】同じく側面図である。
【図10】同じく平面図である。
【図11】移植爪の側面断面図である。
【図12】鎮圧輪支持部の側面図である。
【図13】鎮圧輪部分の後面図である。
【図14】鎮圧輪支持部の拡大側面図である。
【図15】図14の一部を示す拡大図である。
【図16】鎮圧輪部分の拡大後面図である。
【図17】図16の一部を示す拡大図である。
【符号の説明】
2 機体フレーム
22 覆土輪
22A 覆土輪組
25 畦(地面)
26 苗
79 中間支持片
81b 係止部
82 平行リンク機構
83a 左右向きリンク部材
83b 左右向きリンク部材
86a 逆U字形アーム部材
86b 逆U字形アーム部材
S1 前後向き軸
S2 前後向き軸

Claims (6)

  1. 複数条の苗(26)を同時並行的に地面(25)に植え付けると共に、このように植え付けられた各条ごとの苗(26)の株元の左右各側の地面(25)を左右一対の覆土輪(22)からなる覆土輪組(22A)で鎮圧して該株元に覆土するものとなされた野菜移植機において、前記野菜移植機の機体フレーム(2)に左右方向起立面に沿って揺動変形する平行リンク機構(82)を装設し、該平行リンク機構(82)の左右端下部に前記覆土輪(22)を支持させたことを特徴とする野菜移植機。
  2. 複数条の苗(26)を同時並行的に地面(25)に植え付けると共に、このように植え付けられた各条ごとの苗(26)の株元の左右各側の地面(25)を左右一対の覆土輪(22)からなる覆土輪組(22A)で鎮圧して該株元に覆土するものとなされた野菜移植機において、前記野菜移植機の機体フレーム(2)に左右方向起立面に沿って揺動変形する平行リンク機構(82)を形成し、該平行リンク機構(82)に前記覆土輪(22)を左右方向の位置変更調整可能に支持させたことを特徴とする野菜移植機。
  3. 左右方向で隣接した2条の苗(26)を同時並行的に地面(25)に植え付けると共に、このように植え付けられた各条ごとの苗(26)の株元の左右各側の地面(25)を左右一対の覆土輪(22)で鎮圧して該株元に覆土するものとなされた野菜移植機において、前記野菜移植機の機体フレーム(2)に上下変位可能に装設された覆土輪フレーム(73)に中間支持片(79)を前後位置調整可能に装着し、該中間支持片(79)に前記覆土輪(22)を支持するための平行リンク機構(82)の左右向きリンク部材(83a)(83b)の長さ中央個所を前後向き軸(S1)(S2)回りの揺動可能に支持させたことを特徴とする野菜移植機。
  4. 前記中間支持片(79)に前記左右向きリンク部材(83a)(83b)の揺動を一定範囲内に規制するための係止部(81b)を形成したことを特徴とする請求項記載の野菜移植機。
  5. 左右方向で隣接した2条の苗(26)を同時並行的に地面上に植え付けると共に、このように植え付けられた各条ごとの苗(26)の株元の左右各側の地面を左右一対の覆土輪(22)で鎮圧して該株元に覆土するものとなされた野菜移植機において、前記野菜移植機の機体フレーム(2)に上下変位可能に装設されている覆土輪フレームに、上下配置された複数の左右向きリンク部材(83a)(83b)のそれぞれの長さ中央個所を前後向き軸(S1)(S2)回りの揺動可能に枢着し、これら複数の左右向きリンク部材(83a)(83b)の左右各側に前記左右一対の覆土輪(22)を支持するための上下向きリンク部材(84a)(84b)を装着したことを特徴とする野菜移植機。
  6. 左右方向で隣接した2条の苗(26)を同時並行的に地面上に植え付けると共に、このように植え付けられた各条ごとの苗(26)の株元の左右各側の地面を左右一対の覆土輪(22)で鎮圧して該株元に覆土するものとなされた野菜移植機において、前記野菜移植機の機体フレーム(2)に上下変位可能に装設された覆土輪フレーム(73)に、上下配置された複数の左右向きリンク部材(83a)(83b)のそれぞれの長さ中央個所を前後向き軸(S1)(S2)回りの揺動可能に枢着すると共に、これら左右向きリンク部材(83a)(83b)の左右各側でこれらの端部同士を左右一対の覆土輪(22)の装着された上下向きリンク部材(84a)(84b)で連結し、該上下向きリンク部材(84a)(84b)のそれぞれは前記左右向きリンク部材(83a)(83b)に左右方向の位置変更可能に装着されていることを特徴とする野菜移植機。
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