JP2004248576A - 野菜移植機 - Google Patents
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Abstract
【課題】自然風が苗の植付け姿勢を乱すのを阻止して、苗の植付け姿勢を適正となし、これにより苗の活着性や成育性を向上させる。
【解決手段】移植爪51と覆土輪22を前後配置に設け、機体の前進中に、前記移植爪51が降下変位して地面に苗を定置させた後、前記覆土輪22が該苗の根部に覆土し該覆土個所を鎮圧する処理を繰り返すものとなされた野菜移植機において、前記移植爪51の最降下位置周辺から前記覆土輪22に至るまでの範囲個所p1に自然風が吹き込むのを阻止するものとした膜状体100を装設した構成となす。
【選択図】 図16
【解決手段】移植爪51と覆土輪22を前後配置に設け、機体の前進中に、前記移植爪51が降下変位して地面に苗を定置させた後、前記覆土輪22が該苗の根部に覆土し該覆土個所を鎮圧する処理を繰り返すものとなされた野菜移植機において、前記移植爪51の最降下位置周辺から前記覆土輪22に至るまでの範囲個所p1に自然風が吹き込むのを阻止するものとした膜状体100を装設した構成となす。
【選択図】 図16
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移植爪で苗を畝上の土面に挿し込み、この苗の左右側の土を覆土輪で鎮圧するように作動する野菜移植機に関する。
【0002】
【従来の技術】
機体上の特定軌跡を経て上下変位を繰り返すくちばし状の移植爪と、該移植爪の直後に位置した覆土輪とを備え、機体の前進中に、前記移植爪が地面に植付穴を形成して該植付穴に苗を定置させた後、前記覆土輪が該苗の根部を覆土し該覆土個所を鎮圧するようになされており、また機体上で繰り返し上下駆動される移植爪と、該移植爪が最上昇位置に到達する毎に多数の苗搬送ポットのうちの一つを順次に該移植爪の真上に移動させて該苗搬送ポット内の苗を該移植爪の内方に落下させるものとした苗供給部とを備え、該苗搬送ポットから苗が落下されるときは該苗搬送ポットの底板が特定水平軸回りへ揺動降下するようになされた野菜移植機は存在している(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−332316号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の野菜移植機では、前記移植爪により苗が地面に定置された時点から、前記覆土輪により該苗の根部が覆土され該覆土個所が鎮圧されるまでに、前記移植爪に定置された地面上の苗に自然風が当たって倒されてしまい、その活着性や成育性が損なわれる虞がある。
【0005】
また前記苗搬送ポットから前記移植爪の内方に苗を落下させるとき、落下中の苗に自然風が当たって該苗の姿勢が乱れ、前記移植爪内に該苗が適正に供給されず、その後の前記移植爪による地面上への該苗の定置が損なわれる虞がある。
本発明は斯かる事態を簡易に解消できるものとした野菜収穫機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、移植爪と覆土輪を前後配置に設け、機体の前進中に、前記移植爪が降下変位して地面に苗を定置させた後、前記覆土輪が該苗の根部に覆土し該覆土個所を鎮圧する植付処理を繰り返すものとなされた野菜移植機において、前記移植爪の最降下位置周辺から前記覆土輪に至るまでの範囲個所に自然風が吹き込むのを阻止するものとした膜状体を装設したものである。
この発明では、前記移植爪が地面上に苗を定置した時点から、前記覆土輪が該苗の根部に覆土し該覆土個所を鎮圧するまでの期間中に、自然風が前記移植爪により地面上に定置された苗に吹き当たるのを、膜状体が遮断するものとなる。
【0007】
また請求項2記載の発明は、走行輪により姿勢を決定される機体に移植爪と覆土輪を設けると共に、前記覆土輪は前記走行輪に対して上下変位可能で常に地面に接して転動するものとなしてあり、機体の前進中に、前記移植爪が地面に苗を定置させた後、前記覆土輪が該苗の根部に覆土し該覆土個所を鎮圧するようになされた野菜移植機において、前記移植爪の最降下位置周辺から前記覆土輪に至るまでの範囲個所に自然風が吹き込むのを阻止するものとした膜状体を前記覆土輪の上下変位に連動する支持部材(覆土輪フレーム73又は覆土輪支持フレーム91)と同体状に装設したものである。
【0008】
この発明によれば、請求項1記載の発明と同様の作用が得られるほかに次のような作用が得られるのであって、即ち、苗の植え付けられる地面が起伏していて、前記覆土輪が該地面上を上下しながら転動する場合、前記膜状体は覆土輪と同体状に上下変位するようになるため、前記膜状体と地面との間個所が地面の起伏にも拘わらず変化しないものとなるのであり、これにより前記膜状体の下端縁が地面に擦れることは生じないのであり、また前記膜状体と地面との隙間が過大となって前記膜状体の内方に自然風がその勢いを低減されることなく吹き込むことは生じず、的確な移植が行われるものとなる。
【0009】
また請求項3記載の発明は、機体上の特定軌跡を経て上下変位を繰り返す移植爪と、該移植爪の後側に位置した覆土輪とを備え、機体の前進中に、前記移植爪が地面に植付穴を形成して該植付穴に苗を定置させた後、前記覆土輪が該苗の根部を覆土し該覆土個所を鎮圧するようになされた野菜移植機において、前記移植爪の最降下位置周辺から前記覆土輪までの範囲個所に自然風が吹き込むのを阻止するものとした膜状体を前記範囲個所の前側及び左右側の三面の略全体に及ぶように装設したものである。
【0010】
この発明によれば、請求項1記載の発明と同様の作用が得られるほかに次のような作用が得られるのであって、即ち、前記範囲個所の前側及び左右側からなる三面の略全体に及ぶように前記膜状体を装設したため、前記膜状体は自然風が前方及び左右方向から吹いても該自然風が移植爪により地面に定置された後で覆土輪により覆土される前の状態の苗に直接当たるのを阻止して該苗の姿勢の乱れを防止する。また前記範囲個所の後側に前記膜状体が存在しないものとなすことにより、前記膜状体の内方の視認や保守管理が行い易くなる。
【0011】
また請求項4記載の発明は、機体上の特定軌跡を経て上下変位を繰り返す移植爪と、該移植爪の後側に位置した覆土輪とを備え、機体の前進中に、前記移植爪が地面に植付穴を形成して該植付穴に苗を定置させた後、前記覆土輪が該苗の根部を覆土し該覆土個所を鎮圧するようになされた野菜移植機において、前記移植爪の最降下位置周辺から前記覆土輪までの範囲個所に自然風が吹き込むのを阻止するものとした膜状体を前記範囲個所の前後左右側の四面の略全体に及ぶように装設し、この際、前記範囲個所の後側の膜状体部分に地面に移植された苗が干渉するのを回避させるための切欠を形成したものである。
【0012】
この発明によれば、請求項1記載の発明と同様の作用が得られるほかに次のような作用が得られるのであって、即ち、前記範囲個所の前後左右側の四面の略全体に及ぶように前記膜状体を装設したため、前記膜状体は、自然風が前後左右の何れの方向から吹いても該自然風が前記移植爪により地面に定置された後で前記覆土輪により覆土される前の状態の苗に直接当たるのを阻止して、該苗の姿勢の乱れを防止する。また前記範囲個所の後側の前記膜状体個所に地面に移植された苗が干渉するのを回避させるための切欠を形成したため、前記膜状体は前記移植爪や前記覆土輪で植え付けられた苗に接触しなくなる。
【0013】
また請求項5記載の発明は、機体上の特定軌跡を経て上下変位を繰り返す移植爪と、該移植爪に対応させた覆土輪との組合せを左右一対形成し、機体の前進中に前記組合せ毎に、前記移植爪が地面に植付穴を形成して該植付穴に苗を定置させた後に前記覆土輪が該苗の根部を覆土し該覆土個所を鎮圧する構成となされた野菜移植機において、左右の前記移植爪の最降下位置周辺から左右の前記覆土輪までの範囲個所に自然風が吹き込むのを阻止するための膜状体を装設したものである。
【0014】
この発明によれば、請求項1記載の発明と同様の作用が得られるほかに次のような作用が得られるのであって、即ち、複数条の苗の植付けが同時に行われる場合において、前記膜状体は、前記移植爪により地面上に定置された後で前記覆土輪により覆土される前の状態の苗に自然風が直接に当たるのを阻止して、該苗の姿勢の乱れを防止する。
【0015】
また請求項6記載の発明は、機体上で繰り返し上下駆動される移植爪と、該移植爪が最上昇位置に到達したときに該移植爪の真上に位置した苗落下供給口個所(苗搬送ポット40の下面)から該移植爪内に苗を落下させることを繰り返す苗供給部とを備えた野菜移植機において、前記最上昇位置に位置した移植爪から前記苗落下供給口個所までの範囲個所に自然風が吹き込むのを阻止するものとした膜状体を設けたものである。
【0016】
この発明では、前記膜状体が前記苗落下供給口個所から前記移植爪内へ向けて落下する過程の苗に自然風が直接に当たるのを阻止して、該苗を適正姿勢で前記移植爪内に位置させるようになる。
【0017】
また請求項7記載の発明は、機体上で繰り返し上下駆動される移植爪と、該移植爪が最上昇位置に到達する毎に多数の苗搬送ポットのうちの一つが順次に該移植爪の真上に移動されて該苗搬送ポット内の苗を該移植爪の内方に落下させるものとした苗供給部を備え、該苗搬送ポットから苗が落下されるとき該苗搬送ポットの下面の蓋体が特定水平軸回りへ揺動降下するようになされた野菜移植機において、前記最上昇位置に位置した移植爪から前記苗搬送ポットの底面までの範囲個所に自然風が吹き込むのを阻止するための膜状体を、前記範囲個所の側周囲のうち、前記苗搬送ポットの移動方向の上手側と、該移動方向の左右側との三面の略全面に及ぶように装設したものである。
【0018】
この発明によれば、請求項6記載の発明と同様の作用が得られるほかに次のような作用が得られるのであって、即ち、前記苗搬送ポット内から前記移植爪内に苗を落下させる際、前記膜状体が降下揺動される蓋体に接触しないものとなって、前記移植爪内への適正な苗供給が自然風に妨げられることなく能率的に行われるようになる。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の一実施例に係る歩行型野菜移植機の全体的な構成を示した側面図、図2及び図3は前記歩行型野菜移植機の全体的な平面図、図4は機体フレームとミッションケース部分の側面図、図5は機体フレーム部分の平面図、図6は苗供給部の平面図、図7は受継位置周辺の後面断面図、図8は前記受継位置周辺の平面図、図9は移値部の後面図、図10は前記移値部の側面図、図11は前記移値部の平面図、図12は移植爪周辺の側面断面図、図13は覆土輪支持部の側面図、図14は前記覆土輪支持部の後面図、図15は前記覆土輪支持部の部分拡大図、図16は前記移植爪及び前記覆土輪などの周辺を示す側面図、図17は前記移植爪及び前記覆土輪などの周辺を示す平面図である。
【0020】
本発明の一実施例に係る玉葱用の歩行型の野菜移植機について先ずその全体構成を説明する。
図1、図2及び図3において、野菜移植機1は、機体フレーム2の前部上にエンジン3を載置し、前後中央部上にミッションケース4を配置し、機体フレーム2後上部から後方にハンドル部材となるハンドルフレーム6を水平状に延設して、該ハンドルフレーム6の中途部上に苗供給部7を配置し、ハンドルフレーム6後部を運転操作部9としている。
【0021】
前記機体フレーム2の前部には前輪支持軸10を横架し、該前輪支持軸10の両側に前輪支持アーム11、11のー端を取り付け、該前輪支持アーム11、11の他端に前輪12、12を軸着している。
またミッションケース4の左右側面より後輪駆動軸15を水平方向側方に突出し、該後輪駆動軸15の両側に駆動ケース16、16を連設して、該駆動ケース16、16の後部に後輪17、17を軸着している。そして、前輪支持アーム11と駆動ケース16はリンク機構18を介して連結されるとともに、機体フレーム2下部に設けた油圧シリンダ19とこれと連動されるリンク機構18を介して駆動ケース16が連結され、該油圧シリンダ19を伸縮させることにより前輪支持アーム11と駆動ケース16が前輪支持軸10及び後輪駆動軸15を中心に回動されて、機体フレーム2を昇降可能としている。
【0022】
そしてミッションケース4の後部であって後述する後フレーム2b、2b(図4参照)の間の苗供給部7の下方に移植部20が配置され、後フレーム2b、2bで保護されるとともに、該移植部20は移植爪51を昇降して、その移動軌跡の最上昇位置で苗供給部7より苗26を受け取り、前記移動軌跡の最下降位置で移植爪51を開いて畝25上に苗26を下させて、その後方に配置した覆土輪22により苗26の根部に土を寄せて覆土し移植する構成としている。
【0023】
次に各部の構成を説明する。
まず、走行部及び植付け部を支えるシャーシから説明する。図4、図5に示すように、シャーシは機体フレーム2と、該機体フレーム2に連設するミツションケース4と、該ミッションケース4と機体フレーム2を連結するハンドルフレーム6から構成されている。
【0024】
前記機体フレーム2は側面視略逆「へ」字状に構成してあって、前フレーム2aと後フレーム2bとを備えてこれらを略前後中央部で連結し、該前フレーム2aをプレート状に構成してその前部上にエンジン3を載置固定し、後部上にミツションケース4を載置固定している。前記後フレーム2bは前フレーム2aの後端に固定された横フレーム2d1、2d2の左右方向外端部より後方へ延設した2本のパイプからなる。横フレーム2d1の左右方向内端部より後方へ向けて中フレーム2eを延出させ、該中フレーム2eの長さ途中部位から中柱2e1を立設している。またミッションケース4下部に後輪駆動軸15を左右水平状に支持している。
【0025】
そして、前フレーム2aの前後方向の左右中心線を走行部(機体)の中心線として、左右一側(本実施例では進行方向左側)に偏位して後輪駆動軸15が側方に延設されて、野菜移植機1が畝25を跨いで走行するときに、走行部が左右一側に偏位して走行し、後述するように往路と復路で左右一側2列ずつ(往路で1条目と2条目を、復路で3条目と4条目を)移植できるようにしている。なお、左右の前輪12、12と後輪17、17は畝25の形状や幅等に合わせて左右位置(車幅)を調整できるようにしている。
【0026】
そして、図2、図3、図4に示すように、前記後フレーム2bの後部上及び中柱2e1上部にハンドルフレーム6の前部が連結され、該ハンドルフレーム6の前部をミッションケ−ス4上部と連結し、前後中途部上に苗供給部7と左右の苗載台31、31を支持し、後部に昇降レバー32や主クラッチレバー33のほか作業レバー、アクセルレバー、サイドクラッチレバー及び高さ調節レバー等の操作レバーを配置している。
【0027】
前記ハンドルフレーム6は平面視「E状」に右フレーム6Rと中フレーム6Mと左フレーム6Lから構成し、右フレーム6Rと中フレーム6Mの前部間にミッションケース4を支持固定し、前後中途部間に連結プレート34を架設して、該連結プレート34の下面に前記右側の後フレーム2b後端上部が固設される。該連結プレート34下部には苗供給部7の駆動ケースが付設される。
【0028】
また中フレーム6Mの前部には前記中柱2e1上端が連結固定される。このようにして、右フレーム6Rと中フレーム6Mと左フレーム6Lの間で連結固定することで剛性をアップしている。
また、右フレーム6Rの前後中途部より苗載台フレーム35が外側方に突設されて苗載台31を機体右側に取り付け、左フレーム6Lより苗載台フレーム36を外側方に突設して苗載台31を機体左側に取り付けている。この際、機体の左右各側に位置した苗載せ台31、31は苗載台フレーム35を回動変位させることにより該苗載台フレーム35、36に支持された状態で右フレーム6Rと左フレーム6Lとの間へ移動されるものとなす。
【0029】
本実施例では、機体右側のハンドルフレーム6側部の後輪17後方(苗供給部7の右斜め後方)に主作業者23が位置し、機体左側のハンドルフレーム6側部の後輸17後方(苗供給部7の左斜め後方)に補助作業者24が位置し、或いは、一人作業の場合は機体右側のみ位置し、主作業者23は前記操作レバーを操作するとともに、苗載台31から苗26を取り、苗供給部7の各苗搬送ポット40に一つずつ(あるいは所定数ずつ)苗26を挿入していく。補助作業者24は主作業者23が苗搬送ポット40に挿入できなかった苗搬送ポット40に苗26を挿入して補完する。なお、左側の後輪17が畝25の幅に関連して左右側へ移動されたときは補助作業者24もそれに伴って左右へ寄るようにする。
【0030】
次に苗供給部7について図2、図3、図6、図8、図9より説明する。
図2、図3に示すように、前記左フレーム6Lの中途部より補助作業者24側(機体中心と反対側)へ平面視U字状の支持フレーム37が水平側方へ突設され、該支持フレーム37とハンドルフレーム6の前後中途部上に、板体を横向き長円形(長リング形)に構成した苗搬送台39が略水平に固設されている。
【0031】
そして、図2、図3、図6に示すように、駆動スプロケット41が前記連結プレート34上に固定された縦向き支持軸41aを介して、そして従動スプロケット42が支持フレーム37上に固定された縦向き支持軸42aを介してそれぞれ回転自在に支持されており、これら駆動スプロケット41と従動スプロケット42とにチェーン状に連結した苗搬送ポット40連が巻回されている。駆動スプロケット41は縦向き支持軸に回転自在に外嵌された駆動筒部材41bと結合されており、該駆動筒部材41bには前記ミッションケース4よりチェーン等の伝動機構を介して動力が伝達される。
【0032】
こうして、苗搬送台39が機体中心から偏位した車輪(前輪12、後輪17)側へ延設されることで、苗供給部7が畝25を跨ぐように配設されて、二条植の場合、四条の植付け巾を跨ぐようになり、畝25の両側に位置する主作業者23と補助作業者24の両者が苗供給部7に対面して苗載台31に載せられた方形状の苗箱内に収容された苗26を取って苗搬送ポット40に供給できるようにしている。
【0033】
そして、主作業者23が位置する走行部側に駆動スプロケット41を配置して苗供給部7を駆動するようになすことにより、ミッションケース4からの駆動伝達経路が短く、伝達機構をコンパクトに構成できるようにしている。
さらには、苗搬送ポット40連を長円形とすることで前後に左右方向の直線部分(または円弧状の略直線部分)を構成することができて、左右方向の搬送距難を長くして苗26を挿入するための距離及び時間を長くして苗供給の行える時間を長くして挿入抜けがないようにできて、移植するタイミングを従来よりも速くすることで移植効率を上げられるようにしている。
【0034】
前記苗搬送ポット40は、図7、図8に示すように、筒体の上部を拡開した漏斗状に構成し、上方より苗26を挿入し易い形状としている。苗搬送ポット40の下部外周には連結板43aが直径方向に延設され、該連結板43aの端部が隣接する苗搬送ポット40の連結板43bと枢支ピン44により互いに回動自在に連結されている。そして、該苗搬送ポット40の上下中途部側面に前記駆動スプロケット41と従動スプロケット42の外周面が当接するようになされており、苗搬送ポット40連が本実施例では平面視右回り回動し補助作業者24側で反転して受継位置50側へ苗を搬送するようにしている。なお、駆動スプロケット41と従動スプロケット42は比較的厚さの大きいものとなして周面部を苗撤送ポット40の上下中途部に当接させることにより安定して搬送できるようにしている。なお、上記構成に代えて、チェーンやベルト等の無端体に直接苗搬送ポット40を固定し、チェーンまたはベルトを回転駆動する構成となすことも可能である。
【0035】
前記連結板43aの下部(搬送方向前部が好ましい)にはプレート状の蓋体45の一側が水平支点軸46により枢支され、該蓋体45の上面で前記苗搬送ポット40の下面、即ち苗落下供給口個所p0を蓋する構成としている。つまり蓋体45を上下揺動されるシャッターとしている。
そして、該蓋体45の他側の下面の左右一側にはローラ47が回転自在に枢支され、苗搬送台39上を転動するようにしている。該ロ−ラ47は苗搬送ポット40毎に取り付けられるが、連続した苗搬送ポット40は搬送方向に対して左右交互にローラ47を配置されている。つまり、一つの苗供給部7において、多数連結した苗搬送ポット40、40は偶数個とし、それぞれ順に番号を付したときに、奇数に位置する苗搬送ポット40と偶数に位置する苗搬送ポット40では搬送方向に対して交互に左右逆側にローラ47、47を配置しているのである。さらに具体的には、奇数(または偶数)に対応するローラ47は内周側に、一方、偶数(または奇数)に対応するローラ47は外周側に配置するのである。そして奇数に位置する苗搬送ポット40の外周面には特定色(例えば青色)を着色し、また偶数に位置する苗搬送ポット40の外周面には他の特定色(例えば赤色)を着色しておき、これら苗搬送ポット40に苗26を投入するとき、主作業者は一方の特定色に着色され右側の移植爪51内に苗を落下させるものとした苗搬送ポット40を受け持ち、補助作業者は他方の特定色に着色され左側の移植爪51の内に苗を落下させる苗搬送ポット40を受け持つようにする。
【0036】
前記苗搬送台39は前記ローラ47が転動するレールの役目を果たしており、該苗搬送台39の前記ローラ47が転動する経路において、受継位置50、つまり、機体上方の苗搬送台39の開口部(または切欠)39a、39bを左右前後位置をズラせて並設配置して、該開口部39a、39bでローラ47を支えるものがなくなり水平支点軸46を中心に蓋体45が降下揺動して、苗搬送ポット40の下面を開口し、苗26が移植部20に落下するようになしている。
【0037】
即ち、左右方向に長い長円形の苗搬送台39の前部右側の苗搬送ポット40の移動軌跡部に開口部39a、39bを搬送方向に沿って開口し、該開口部39a、39bは苗搬送ポット40の底面積よりも大きくして苗を落下できるようにするとともに、搬送方向に対しては連結した苗搬送ポット40の3ピッチまたは5ピッチ離れた位置に開口しており、この間隔は条幅(条間隔)に合わせている。ぞして、進行方向に対して一方は左右一側を、他方は左右他側をそれぞれローラ47が落ち込むように位置を合せて側方に大きく開口し、ローラ47が位置しない側は苗搬送ポット40の底面よも若干広げる程度で苗は落下する(蓋体4 5が降下揺動できる)が、進行方向前後で隣接する苗搬送ポット40に付設されているローラ47は落ち込まないようにしている。つまり、開口部39a、39bは苗搬送ポット40の搬送方向中心線に対して、互いに左右逆側に広げて開口している。
【0038】
そして、開口部39a、39b内における進行方向前側のローラ47が通過する位置には、徐々に上昇して苗搬送台39のロ−ラ47転動面につながるスロープ(傾斜面)39c、39cがそれぞれ設けられて、ローラ47が引っ掛かることなく移動に伴って徐々に蓋体45が閉じるようにしている。
【0039】
このように、苗供給部7は長円状に苗搬送ポット40、40・・・が配置され、機体後方の主作業者23と補助作業者24が位置する前を順に通過して、その通過時に苗26を苗搬送ポット40内に挿入し、その前方の移植部20の移植爪51、51が位置する上方位置である特定苗搬送位置b1、b2(図6参照)へ回転移動させる。この特定苗搬送位置b1、b2において、3ピッチ離れた口−ラ47、47が同時に開口部39a、39b内に落ち込み、蓋体45、45を水平支点軸46回りへ降下揺動して開き、苗を落下させて移植部20の移植爪51、51内に投入するようにしている。このように苗を落下させる位置を受継位置50とする。つまり、受継位置50は駆動スプロケット41が位置する苗供給部7の駆動側に位置し、機体側に位置することによって移植部20と近づけることができて受継が良好となる。そして、ロ−ラ47、47はスロープ39c、39cに当接して徐々に上昇して蓋体45、45を閉じるのである。従って、1つの移植爪51に対して1つおきの苗搬送ポット40から苗が供給される。つまり、奇数となる苗搬送ポット40は左右の開口部の左側(または右側)、偶数となる苗搬送ポット40は右側(または左側)の開口部で下方の蓋体45が開がれ、奇数の苗搬送ポット40と偶数の苗搬送ポット40とで左右の条(1条と2条または3条と4条)の移植爪51、51内に苗が同時に落下することになる。よって、同時2条の植付けが可能となり、左右条の間隔も一定に保てるのである。
【0040】
次に、移植部20について図9乃至図12より説明する。
前記後フレーム2b、2bの間の機体中央部における前記ミッションケ−ス4の後方に移植部20が配設され、該移植部20は左右中央部に位置して苗26を前記受継位置50から畝25へ搬送する左右の移植爪51、51を具備すると共に、この移植爪51、51を駆動するもので左右側に配置されて駆動部となるロータリケース52、52と、左右側に配置してガイド部となる昇降ガイド53、53と、これらを連結するアームやリンク等からなる植付け駆動機構を具備している。ロータリケース52と昇降ガイド53とは対となされて左右各側に配置されて機体フレーム2に固定されており、これら2対に対応して移植爪51、51が左右に配設されてあって、前記受継位置50の下方で側面視楕円状の軌跡を経て昇降するように構成されている。
【0041】
各ロータリケース52は一端が機体フレーム2より左右水平方向に突設した支点軸54に固転自在に支持され、各ロータリケース52の左側側面の支点軸54外周部に伝動体となるスプロケット55が固設され、チェーン等の伝動手段を介して前記ミッションケース4と連動連結され、該移植部20と前記苗供給部7が同期して駆動されるように構成されている。尚、スプロケット55の代わりに歯車等により伝動する構成とすることもできる。
【0042】
各ロータリケース52内には三つの歯車が直列的に配置されてそれぞれ噛合され、各ロータリケース52の他端側より出力軸56を前記スプロケット55と反対側に突出している。該出力軸56上に回転アーム57の一端が固設されている。こうして、ロータリケース52が一回転すると同時にアーム57が逆方向に一回転するように前記歯車が設定されている。前記アーム57の他端に連結軸59の一端が固設され、該連結軸59上には前記植付け駆動機構の出力端部としての移植爪支持体60、60の一側(前下側)が軸受を介して回転自在に支持されている。左右の移植爪支持体60は左右の縦向きプレートより構成して同一構造且つ同一寸法となされており、これら左右の縦向きプレート間の連結軸59上には開閉カム61が固設されている。
【0043】
前記移植爪支持体60、60の他側(後側)には前記苗供給部7の前記特定苗搬送位置b1、b2の直下に位置するように漏斗状の縦向き案内筒60a、60aを形成して、前記受継位置50より苗26が入り易くし、また各縦向き案内筒60a、60a下部に開閉可能に移植爪51、51を配置している。
【0044】
移植爪51の開閉機構は、前記縦向き案内筒60aの前部と後部に同距離だけ離れた位置に爪支点軸63、63を左右水平方向に且つ脱着可能に設け、該爪支点軸63に移植爪51の上部の前後一端を枢支されている。この際、各移植爪51は前後略対称に構成したくちばし状の爪部51a、51aを有し、各爪部51a、51aはその上部に爪支点軸63、63を挿入される軸受部d、dを形成されている。そして、各移植爪51は、爪部51a、51aで形成された上端開口a1の範囲内の真上に当該移植爪51の対応する前記縦向き案内筒60aの下端開口a2が位置するようになされ、これら爪部51a、51aを閉じ合わせた状態で苗26を収納支持し、開いた状態で苗26を落下させるようにしており、爪部51a、51aを閉じ合わせたときに接触する位置の上方の縦向き案内筒60aの左右両側に枢支軸64、64を設けて前後の爪部51a、51aを連結している。
そして、該枢支軸64、64と縦向き案内筒60a上部との間にバネ69、69を装着して、枢支軸64、64を持ち上げるようにして、移植爪51を閉じる向きへ付勢している。
【0045】
前記開閉カム61側に位置する爪部51aの爪支点軸63上には当接アーム65の一端が枢支され、該当接アーム65の他端にローラ66を設けて前記開閉カム61の外周に当接するように構成している。該当接アーム65と爪部51a上部との間には爪開閉量調節機構67が設けられており、該爪開閉量調節機構67は両者間にボルト68を螺装して、該ボルト68を回動することにより両者の間隔を調節して、爪部51aの運動量を調節できるようにしている。
【0046】
さらに詳細には、前記バネ69により爪部51aは閉じるように付勢され、支点軸63に対して反対側に位置する当接アーム65の先端は開閉カム61に当接されて回動が規制されている。即ち、開閉カム61の外周形状によって爪部51aが回動して移植爪51が開閉されることになるのである。このように構成することによって、常に移植爪51は閉じ方向に付勢され、開閉カム61により強制的に開くように制御されるため、確実に開いて苗26を落下させることができるのである。
【0047】
前記ロータリケース52と左右反対側に位置する移植爪支持体60の前部が上方に延出されて延出部60bが形成され、該延出部60bより支持軸70が昇降ガイド53側の側方に突出され、該支持軸70の端部にローラ71を設けて上下方向に配置した昇降ガイド53に嵌入して、移植爪51の昇降をガイドするようにしている。
【0048】
このような構成において、移植爪51が上昇端に位置したとき爪部51a、51aは閉じ、前記受継位置50において、苗供給部7より苗が投入されると、ミッションケース4からの動力によりロータリケース52が回動され、アーム57も同時に回動されて、左右の一対の移植爪51、51は同時に、昇降ガイド53に沿って下降し、植付け爪51は略楕円軌跡を描いて下降する。
【0049】
そして、最下降位置まで下降すると、開閉カム61の回動により、該開閉カム61に当接して当接アーム65が回動されて開閉カム61の小径部に当接すると、爪支点軸63、63を中心に爪部51aが回動されて、移植爪51、51が開かれ、畝25上の最下降位置で苗26が落下放出されるのである。さらに回動すると、移植爪51、51が上昇されて、最上昇位置で開閉カム61の回転により左右一対の移植爪51、51が同時に閉じられるのである。
【0050】
なお、4aはミッションケース4から左右方向へ突出された植付け駆動軸で、これの長さ途中に2つのスプロケット4a1、4a1が固定されており、該スプロケット4a1、4a1は左右のロータリケース52、52に対応した前記スプロケット55、55とチェーンを介して連動連結されている。なお図16中、92a及び92bは移植爪51の爪部51aに付着した泥を掻き落とすためのスクレーパであり、前側のスクレーパ92aは後フレーム2bに固定された支持部材93に支持されている。
【0051】
次に覆土輪22の支持構成について図13、図14、図15により説明する。前記左右の後フレーム2b、2bの前後中途部下面から下方にステ−72、72が突設され、該ステー72、72に覆土輪フレーム73の前端が支点軸80により枢支されており、該ステー72近傍にロック部89が設けられている。覆土輪フレーム73は平面視U字状に構成し、後端部より後方にハンドル74を突出させ、左右中央部より上方に支持ステ−75を突設し、下方に取付フレーム76を垂設している。
【0052】
取付フレーム76下端には前後方向に枢支軸90を突設し、該枢支軸90上に覆土輪支持フレーム91の下部を枢支している。該覆土輪支持フレーム91は後面視において、横「E」型に構成して、中央のフレーム下部を前記枢支軸90に枢支され、左右両側のフレーム91a、91bと中央のフレーム91cの下部の間に覆土輪22を左右一対ずつ回転自在に配置している。
【0053】
各苗列に対応した一対の覆土輪22、22は前記移植爪51、51の進行方向の線を跨ぐ構成としている。こうして、左右中央下部に枢支軸90を配置して左右の覆土輪22、22・・・・を左右傾倒自在に支持して、畝25上面の傾斜に追随して鎮圧精度を高め、移植後の苗26の根部の両側を押さえる構成としている。
【0054】
前記支持ステ−75の上部に左右方向に枢支軸77を設け、該枢支軸77に延設部材となるガイド杆78の一側が摺動自在に挿入され、該枢支軸77の両側のガイド杆78上には付勢部材となるバネ79a、79bが外嵌されている。該ガイド杆78の他端は前記ハンドルフレーム6(中フレーム6M)の後部に支点軸81を介して回転自在に支持されている。
【0055】
昇降レバー32には図示しないワイヤー等を介して前記エンジン3近傍に設けた油圧操作レバーと連結され、該昇降レバー32の操作により前記油圧シリンダ19を作動させて機体を昇降可能としている。
【0056】
このような構成において、前記ハンドル74を持ち上げて覆土輪22や覆土輪フレーム73などを上昇させると、覆土輪フレーム73や支持ステ−75が支点越え位置を上方へ通過してバネ79bの弾力により最上昇位置での位置保持力を増大される状態となり、この位置に達したとき、ロック部89により覆土輪22は自動的に最上昇位置にロックされる。
【0057】
また作業開始時や回行後の作業再開時に、昇降レバー32を機体が下降するように前方へ回動操作すると、該操作によりロック部89のロック作用が解除され、覆土輪フレーム73は自重によりその支点越え位置を通過して下方変位し、バネ79bの弾力や各部の自重により覆土輪22が地面を押圧する状態となる。このように昇降レバー32の下降操作で覆土輪22も同時に下降させて操作性を向上させているのである。
【0058】
次に本願発明に係る特徴的構成について説明する。
図16、図17に示すように、本実施例では移植爪51とこれの後側に配置された一対の覆土輪22、22との組合せを左右に形成しているが、このような構造において、左右の移植爪51、51の最降下位置周辺から左右各対の覆土輪22、22に至るまでの範囲個所p1に自然風が吹き込むのを阻止するものとした膜状体100が装設されており、該膜状体100は撓曲自在なビニールなどの透明板からなるものである。ここで透明板としたのは作業者による植付状態の透視を可能となすためである。なお、膜状体100は他の合成樹脂板、ゴム板或いは金属薄板などであっても差し支えない。
【0059】
上記膜状体100は覆土輪支持フレーム91を支持した枢支軸90と同体状に装設するのがよいのであって、具体的には次のようになしてある。即ち、垂れ下がり状態の膜状体100を平面視コ字形の覆土輪フレーム73の外周部位に沿わせると共に平面視四角状に配置して、移植爪51、51の最降下位置周辺から前記覆土輪22までの範囲個所p1の前後左右側の四面の略全体を囲む状態となしている。これにより、膜状体100は前面部101、左右の側面部102、103及び後面部104を具備したものとなるのであり、これら各面部は覆土輪フレーム73から延出された長短の複数の支持金具105にその上縁部を脱着可能にボルト固定することにより吊り下げ状に支持されている。
【0060】
そして、左右の側面部102、103及び後面部104はその高さを覆土輪22の下部から凡そ20cm〜30cmを超える高さに及ぶものとなされており、また前面部101はミッションケース4の下部やスクレーパ92aの支持部材93のほか、支点軸54回りへ回転変位されるロータリケース52などに衝突しないようにその前後位置及び高さを決定されている。さらに後面部104は左右各対の覆土輪22、22の真後ろとなる個所に図14及び図15に示す切欠k、kが形成されており、該切欠kは少なくとも植え付けられた苗26の地上高さよりも高くなされ、左右幅を苗26と接触しない範囲で成る可く小さくなされている。
【0061】
上記した膜状体100は、移植爪51、51が最降下位置に到達して地面上に苗26を定置した後、覆土輪22が該苗26の根部に覆土し該覆土個所を鎮圧するまでの期間中に、自然風が前後左右の何れの方向から吹いても移植爪51、51により地面に定置された苗26に直接当たるのを阻止して該苗26の姿勢の乱れを防止するのであり、これにより苗26は適正姿勢に植え付けられてその活着性や成育性を良好となされる。
【0062】
また苗26の植え付けられる地面が起伏していて、覆土輪22が機体の走行移動中に地面上を上下しながら転動する場合、膜状体100は枢支軸90や覆土輪フレーム73を介して覆土輪22と同体状に上下変位し、膜状体100と地面との間個所は地面の起伏にも拘わらず殆ど変化しない。従って、膜状体100の下端縁が地面に擦れて異常摩耗するような現象は生じないのであり、また膜状体100と地面との隙間が過大となって膜状体100の内方に自然風がその勢いを制限されることなく吹き込む事態は生じず、苗26は地面の起伏にも拘わらず確実に適正姿勢に植え付けられる。
【0063】
また機体の前進中、後面部104の切欠k、kは膜状体100の内方で移植爪51、51と覆土輪22により植え付けられた苗26と接触することなく該苗26を膜状体100の後方へ相対移動させるものとなり、膜状体100との接触に起因して苗26の植付け姿勢が損なわれる現象を防止するほか、膜状体100の内方の各部の保守点検を容易となす。さらに膜状体100がゴム板であることは、必要に応じて屈曲させることができて便利であり、また作業者の足が膜状体100に接触しても何ら障害を発生させない上で寄与する。
【0064】
一方、最上昇位置に到達した左右の各移植爪51、51からこれに対応した各苗落下供給口個所p0(特定苗搬送位置b1、b2に到達した苗搬送ポット40の下面)までの範囲個所p2のそれぞれには、該範囲個所p1に自然風が吹き込むのを阻止するものとした膜状体106が装設してあり、該膜状体106は本例では金属薄板となされている。なお、該膜状体106は合成樹脂板或いは撓曲可能なゴム板などであっても差し支えない。
【0065】
左右の各膜状体106、106は前記範囲個所p2の側周囲のうち、苗搬送ポット40の移動方向f1の上手側と、該移動方向f1の左右側との三面の略全面に及ぶように装設してあり、従ってこの実施例では右側面部107、前面部108及び後面部109を具備したものとなる。
この際、左側の膜状体106は中フレーム6Mに固定させ、右側の膜状体106は右フレーム6Rに固定させるのであり、また前面部108及び後面部109は前記範囲個所p2の上下方向の略全長に及ぶ高さとなし、右側面部107は苗搬送ポット40と同体状に移動される蓋体45やローラ47が衝突しないように他面部に較べて低くなしている。
【0066】
上記した膜状体106、106は、苗落下供給口個所p0から移植爪51、51内へ向けて落下する過程の苗26に自然風が直接に当たるのを阻止して、該苗26を適正姿勢で移植爪51、51内に収容させる。この際、各膜状体106は右側面部107、前面部108及び後面部109を有しているため、右側及び前後側から吹く自然風に対する遮断効果を特に有効に発揮するものとなる。また各膜状体106は前記範囲個所p2の左側面部を開放したものであるため、各膜状体106は降下揺動される蓋体45に接触しないものとなって、苗搬送ポット40内からの苗26の落下を的確に確保するのである。
【0067】
なお、上記実施例では膜状体100は覆土輪フレーム73に固定したが、これに代えて、図14に仮想線100aで示すように覆土輪支持フレーム91に固定してもよいのであり、このようにすれば、機体は水平姿勢であるにも拘わらず畝25の上面が左右方向へ傾斜していて覆土輪支持フレーム91が枢支軸90回りへ揺動したときでも、膜状体100の下端縁が畝25の上面に沿うように左右傾斜されるようになり、膜状体100と地面との隙間が先の実施例のものよりもさらに厳密に最適値に確保されるようになる。
【0068】
【発明の効果】
以上に記載した本発明によれば、次のような効果を得ることができる。
即ち、請求項1記載のものによれば、移植爪51が地面上に苗26を定置した時点から、覆土輪22が該苗26の根部に覆土し該覆土個所を鎮圧するまでの期間中に、自然風が勢いを低減されることなく該苗26に直接的に吹き当たるのを膜状体100に遮断させて、苗26の植付け姿勢を適正となすことができ、これにより苗26の活着性や成育性を向上させることができる。
【0069】
請求項2記載のものによれば、請求項1記載の発明と同様の効果が得られるほかに次のような効果が得られるのであって、即ち、機体の進行中、たとえ地面の起伏が存在していても、膜状体100の下端縁が地面に擦れることの生じないものとなして膜状体100の異常摩耗を阻止することができると共に膜状体100の下縁と地面との隙間が過大となるのを回避させて自然風が膜状体100によって勢いを低減されることなく該隙間を通じて膜状体100の内方へ吹き込むことの生じないものとなすことができる。
【0070】
請求項3記載のものによれば、請求項1記載の発明と同様の効果が得られるほかに次のような効果が得られるのであって、即ち、自然風が機体の前方向及び左右方向から吹いても該自然風が勢いを膜状体100によって低減されることなく、移植爪51により地面に定置された時点から覆土されるまでの苗26に当たって、該苗26の姿勢を乱す現象を阻止することができる。また前記基準個所p1の後側に膜状体100が存在しないものとなすことで、膜状体100の内方の視認や保守管理を行い易くなすことができる。
【0071】
請求項4記載のものによれば、請求項1記載の発明と同様の効果が得られるほかに次のような効果が得られるのであって、即ち、自然風が機体の前後左右の何れの方向から吹いても該自然風が勢いを膜状体100によって低減されることなく、移植爪51により地面に定置された時点から覆土されるまでの苗26に当たるのを阻止して該苗26の姿勢の乱れを防止することができる。また前記範囲個所p1の後側の膜状体100部分に、地面に移植された後の苗26が干渉するのを回避させるための切欠kを設けたことにより、膜状体100が移植爪51や覆土輪22により植え付けられた苗26に接触する現象の生じないものとなすことができる。
【0072】
請求項5記載のものによれば、請求項1記載の発明と同様の効果が得られるほかに次のような効果が得られるのであって、即ち、複数条の苗26の植付けが同時に行われる場合において、自然風がその勢いを膜状体100によって低減されることなく、移植爪51により地面上に定置された時点から覆土されるまでの苗26に当たるのを阻止して該苗26の姿勢の乱れを防止することができる。
【0073】
請求項6記載のものによれば、自然風がその勢いを膜状体106によって低減されることなく、苗落下供給口個所p0から移植爪51内へ向けて落下する過程の苗26に当たるのを阻止して、該苗26を適正姿勢で移植爪51内に位置させることができ、これにより苗26の植付け姿勢を適正となして苗26の活着性や成育性を向上させることができる。
【0074】
請求項7記載のものによれば、請求項6記載の発明と同様の効果が得られるほかに次のような効果が得られるのであって、即ち、苗搬送ポット40内から移植爪51内に苗26を落下させる際、膜状体106が降下揺動される蓋体45に接触することの生じないものとなすことができ、これにより移植爪51内への適正な苗供給を自然風に妨げられることなく能率的に行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る歩行型野菜移植機の全体的な構成を示した側面図である。
【図2】前記歩行型野菜移植機の全体的な平面図である。
【図3】前記歩行型野菜移植機の全体的な平面図で要部を図示したものである。
【図4】機体フレームとミッションケース部分の側面図である。
【図5】機体フレーム部分の平面図である。
【図6】苗供給部の平面図である。
【図7】受継位置周辺の後面断面図である。
【図8】前記受継位置周辺の平面図である。
【図9】移値部の後面図である。
【図10】前記移値部の側面図である。
【図11】前記移値部の平面図である。
【図12】移植爪周辺の側面断面図である。
【図13】覆土輪支持部の側面図である。
【図14】前記覆土輪支持部の後面図である。
【図15】前記覆土輪支持部の部分拡大図である。
【図16】前記移植爪及び前記覆土輪などの周辺を示す側面図である。
【図17】前記移植爪及び前記覆土輪などの周辺を示す平面図である。
【符号の説明】
2 機体フレーム
31 苗載せ台
40 苗搬送ポット
41 スプロケット
41a 縦向き支持軸
42 スプロケット
42a 縦向き支持軸
51 移植爪
101 苗箱支持台
105 特別苗箱
k 係止爪
【発明の属する技術分野】
本発明は、移植爪で苗を畝上の土面に挿し込み、この苗の左右側の土を覆土輪で鎮圧するように作動する野菜移植機に関する。
【0002】
【従来の技術】
機体上の特定軌跡を経て上下変位を繰り返すくちばし状の移植爪と、該移植爪の直後に位置した覆土輪とを備え、機体の前進中に、前記移植爪が地面に植付穴を形成して該植付穴に苗を定置させた後、前記覆土輪が該苗の根部を覆土し該覆土個所を鎮圧するようになされており、また機体上で繰り返し上下駆動される移植爪と、該移植爪が最上昇位置に到達する毎に多数の苗搬送ポットのうちの一つを順次に該移植爪の真上に移動させて該苗搬送ポット内の苗を該移植爪の内方に落下させるものとした苗供給部とを備え、該苗搬送ポットから苗が落下されるときは該苗搬送ポットの底板が特定水平軸回りへ揺動降下するようになされた野菜移植機は存在している(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−332316号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の野菜移植機では、前記移植爪により苗が地面に定置された時点から、前記覆土輪により該苗の根部が覆土され該覆土個所が鎮圧されるまでに、前記移植爪に定置された地面上の苗に自然風が当たって倒されてしまい、その活着性や成育性が損なわれる虞がある。
【0005】
また前記苗搬送ポットから前記移植爪の内方に苗を落下させるとき、落下中の苗に自然風が当たって該苗の姿勢が乱れ、前記移植爪内に該苗が適正に供給されず、その後の前記移植爪による地面上への該苗の定置が損なわれる虞がある。
本発明は斯かる事態を簡易に解消できるものとした野菜収穫機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、移植爪と覆土輪を前後配置に設け、機体の前進中に、前記移植爪が降下変位して地面に苗を定置させた後、前記覆土輪が該苗の根部に覆土し該覆土個所を鎮圧する植付処理を繰り返すものとなされた野菜移植機において、前記移植爪の最降下位置周辺から前記覆土輪に至るまでの範囲個所に自然風が吹き込むのを阻止するものとした膜状体を装設したものである。
この発明では、前記移植爪が地面上に苗を定置した時点から、前記覆土輪が該苗の根部に覆土し該覆土個所を鎮圧するまでの期間中に、自然風が前記移植爪により地面上に定置された苗に吹き当たるのを、膜状体が遮断するものとなる。
【0007】
また請求項2記載の発明は、走行輪により姿勢を決定される機体に移植爪と覆土輪を設けると共に、前記覆土輪は前記走行輪に対して上下変位可能で常に地面に接して転動するものとなしてあり、機体の前進中に、前記移植爪が地面に苗を定置させた後、前記覆土輪が該苗の根部に覆土し該覆土個所を鎮圧するようになされた野菜移植機において、前記移植爪の最降下位置周辺から前記覆土輪に至るまでの範囲個所に自然風が吹き込むのを阻止するものとした膜状体を前記覆土輪の上下変位に連動する支持部材(覆土輪フレーム73又は覆土輪支持フレーム91)と同体状に装設したものである。
【0008】
この発明によれば、請求項1記載の発明と同様の作用が得られるほかに次のような作用が得られるのであって、即ち、苗の植え付けられる地面が起伏していて、前記覆土輪が該地面上を上下しながら転動する場合、前記膜状体は覆土輪と同体状に上下変位するようになるため、前記膜状体と地面との間個所が地面の起伏にも拘わらず変化しないものとなるのであり、これにより前記膜状体の下端縁が地面に擦れることは生じないのであり、また前記膜状体と地面との隙間が過大となって前記膜状体の内方に自然風がその勢いを低減されることなく吹き込むことは生じず、的確な移植が行われるものとなる。
【0009】
また請求項3記載の発明は、機体上の特定軌跡を経て上下変位を繰り返す移植爪と、該移植爪の後側に位置した覆土輪とを備え、機体の前進中に、前記移植爪が地面に植付穴を形成して該植付穴に苗を定置させた後、前記覆土輪が該苗の根部を覆土し該覆土個所を鎮圧するようになされた野菜移植機において、前記移植爪の最降下位置周辺から前記覆土輪までの範囲個所に自然風が吹き込むのを阻止するものとした膜状体を前記範囲個所の前側及び左右側の三面の略全体に及ぶように装設したものである。
【0010】
この発明によれば、請求項1記載の発明と同様の作用が得られるほかに次のような作用が得られるのであって、即ち、前記範囲個所の前側及び左右側からなる三面の略全体に及ぶように前記膜状体を装設したため、前記膜状体は自然風が前方及び左右方向から吹いても該自然風が移植爪により地面に定置された後で覆土輪により覆土される前の状態の苗に直接当たるのを阻止して該苗の姿勢の乱れを防止する。また前記範囲個所の後側に前記膜状体が存在しないものとなすことにより、前記膜状体の内方の視認や保守管理が行い易くなる。
【0011】
また請求項4記載の発明は、機体上の特定軌跡を経て上下変位を繰り返す移植爪と、該移植爪の後側に位置した覆土輪とを備え、機体の前進中に、前記移植爪が地面に植付穴を形成して該植付穴に苗を定置させた後、前記覆土輪が該苗の根部を覆土し該覆土個所を鎮圧するようになされた野菜移植機において、前記移植爪の最降下位置周辺から前記覆土輪までの範囲個所に自然風が吹き込むのを阻止するものとした膜状体を前記範囲個所の前後左右側の四面の略全体に及ぶように装設し、この際、前記範囲個所の後側の膜状体部分に地面に移植された苗が干渉するのを回避させるための切欠を形成したものである。
【0012】
この発明によれば、請求項1記載の発明と同様の作用が得られるほかに次のような作用が得られるのであって、即ち、前記範囲個所の前後左右側の四面の略全体に及ぶように前記膜状体を装設したため、前記膜状体は、自然風が前後左右の何れの方向から吹いても該自然風が前記移植爪により地面に定置された後で前記覆土輪により覆土される前の状態の苗に直接当たるのを阻止して、該苗の姿勢の乱れを防止する。また前記範囲個所の後側の前記膜状体個所に地面に移植された苗が干渉するのを回避させるための切欠を形成したため、前記膜状体は前記移植爪や前記覆土輪で植え付けられた苗に接触しなくなる。
【0013】
また請求項5記載の発明は、機体上の特定軌跡を経て上下変位を繰り返す移植爪と、該移植爪に対応させた覆土輪との組合せを左右一対形成し、機体の前進中に前記組合せ毎に、前記移植爪が地面に植付穴を形成して該植付穴に苗を定置させた後に前記覆土輪が該苗の根部を覆土し該覆土個所を鎮圧する構成となされた野菜移植機において、左右の前記移植爪の最降下位置周辺から左右の前記覆土輪までの範囲個所に自然風が吹き込むのを阻止するための膜状体を装設したものである。
【0014】
この発明によれば、請求項1記載の発明と同様の作用が得られるほかに次のような作用が得られるのであって、即ち、複数条の苗の植付けが同時に行われる場合において、前記膜状体は、前記移植爪により地面上に定置された後で前記覆土輪により覆土される前の状態の苗に自然風が直接に当たるのを阻止して、該苗の姿勢の乱れを防止する。
【0015】
また請求項6記載の発明は、機体上で繰り返し上下駆動される移植爪と、該移植爪が最上昇位置に到達したときに該移植爪の真上に位置した苗落下供給口個所(苗搬送ポット40の下面)から該移植爪内に苗を落下させることを繰り返す苗供給部とを備えた野菜移植機において、前記最上昇位置に位置した移植爪から前記苗落下供給口個所までの範囲個所に自然風が吹き込むのを阻止するものとした膜状体を設けたものである。
【0016】
この発明では、前記膜状体が前記苗落下供給口個所から前記移植爪内へ向けて落下する過程の苗に自然風が直接に当たるのを阻止して、該苗を適正姿勢で前記移植爪内に位置させるようになる。
【0017】
また請求項7記載の発明は、機体上で繰り返し上下駆動される移植爪と、該移植爪が最上昇位置に到達する毎に多数の苗搬送ポットのうちの一つが順次に該移植爪の真上に移動されて該苗搬送ポット内の苗を該移植爪の内方に落下させるものとした苗供給部を備え、該苗搬送ポットから苗が落下されるとき該苗搬送ポットの下面の蓋体が特定水平軸回りへ揺動降下するようになされた野菜移植機において、前記最上昇位置に位置した移植爪から前記苗搬送ポットの底面までの範囲個所に自然風が吹き込むのを阻止するための膜状体を、前記範囲個所の側周囲のうち、前記苗搬送ポットの移動方向の上手側と、該移動方向の左右側との三面の略全面に及ぶように装設したものである。
【0018】
この発明によれば、請求項6記載の発明と同様の作用が得られるほかに次のような作用が得られるのであって、即ち、前記苗搬送ポット内から前記移植爪内に苗を落下させる際、前記膜状体が降下揺動される蓋体に接触しないものとなって、前記移植爪内への適正な苗供給が自然風に妨げられることなく能率的に行われるようになる。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の一実施例に係る歩行型野菜移植機の全体的な構成を示した側面図、図2及び図3は前記歩行型野菜移植機の全体的な平面図、図4は機体フレームとミッションケース部分の側面図、図5は機体フレーム部分の平面図、図6は苗供給部の平面図、図7は受継位置周辺の後面断面図、図8は前記受継位置周辺の平面図、図9は移値部の後面図、図10は前記移値部の側面図、図11は前記移値部の平面図、図12は移植爪周辺の側面断面図、図13は覆土輪支持部の側面図、図14は前記覆土輪支持部の後面図、図15は前記覆土輪支持部の部分拡大図、図16は前記移植爪及び前記覆土輪などの周辺を示す側面図、図17は前記移植爪及び前記覆土輪などの周辺を示す平面図である。
【0020】
本発明の一実施例に係る玉葱用の歩行型の野菜移植機について先ずその全体構成を説明する。
図1、図2及び図3において、野菜移植機1は、機体フレーム2の前部上にエンジン3を載置し、前後中央部上にミッションケース4を配置し、機体フレーム2後上部から後方にハンドル部材となるハンドルフレーム6を水平状に延設して、該ハンドルフレーム6の中途部上に苗供給部7を配置し、ハンドルフレーム6後部を運転操作部9としている。
【0021】
前記機体フレーム2の前部には前輪支持軸10を横架し、該前輪支持軸10の両側に前輪支持アーム11、11のー端を取り付け、該前輪支持アーム11、11の他端に前輪12、12を軸着している。
またミッションケース4の左右側面より後輪駆動軸15を水平方向側方に突出し、該後輪駆動軸15の両側に駆動ケース16、16を連設して、該駆動ケース16、16の後部に後輪17、17を軸着している。そして、前輪支持アーム11と駆動ケース16はリンク機構18を介して連結されるとともに、機体フレーム2下部に設けた油圧シリンダ19とこれと連動されるリンク機構18を介して駆動ケース16が連結され、該油圧シリンダ19を伸縮させることにより前輪支持アーム11と駆動ケース16が前輪支持軸10及び後輪駆動軸15を中心に回動されて、機体フレーム2を昇降可能としている。
【0022】
そしてミッションケース4の後部であって後述する後フレーム2b、2b(図4参照)の間の苗供給部7の下方に移植部20が配置され、後フレーム2b、2bで保護されるとともに、該移植部20は移植爪51を昇降して、その移動軌跡の最上昇位置で苗供給部7より苗26を受け取り、前記移動軌跡の最下降位置で移植爪51を開いて畝25上に苗26を下させて、その後方に配置した覆土輪22により苗26の根部に土を寄せて覆土し移植する構成としている。
【0023】
次に各部の構成を説明する。
まず、走行部及び植付け部を支えるシャーシから説明する。図4、図5に示すように、シャーシは機体フレーム2と、該機体フレーム2に連設するミツションケース4と、該ミッションケース4と機体フレーム2を連結するハンドルフレーム6から構成されている。
【0024】
前記機体フレーム2は側面視略逆「へ」字状に構成してあって、前フレーム2aと後フレーム2bとを備えてこれらを略前後中央部で連結し、該前フレーム2aをプレート状に構成してその前部上にエンジン3を載置固定し、後部上にミツションケース4を載置固定している。前記後フレーム2bは前フレーム2aの後端に固定された横フレーム2d1、2d2の左右方向外端部より後方へ延設した2本のパイプからなる。横フレーム2d1の左右方向内端部より後方へ向けて中フレーム2eを延出させ、該中フレーム2eの長さ途中部位から中柱2e1を立設している。またミッションケース4下部に後輪駆動軸15を左右水平状に支持している。
【0025】
そして、前フレーム2aの前後方向の左右中心線を走行部(機体)の中心線として、左右一側(本実施例では進行方向左側)に偏位して後輪駆動軸15が側方に延設されて、野菜移植機1が畝25を跨いで走行するときに、走行部が左右一側に偏位して走行し、後述するように往路と復路で左右一側2列ずつ(往路で1条目と2条目を、復路で3条目と4条目を)移植できるようにしている。なお、左右の前輪12、12と後輪17、17は畝25の形状や幅等に合わせて左右位置(車幅)を調整できるようにしている。
【0026】
そして、図2、図3、図4に示すように、前記後フレーム2bの後部上及び中柱2e1上部にハンドルフレーム6の前部が連結され、該ハンドルフレーム6の前部をミッションケ−ス4上部と連結し、前後中途部上に苗供給部7と左右の苗載台31、31を支持し、後部に昇降レバー32や主クラッチレバー33のほか作業レバー、アクセルレバー、サイドクラッチレバー及び高さ調節レバー等の操作レバーを配置している。
【0027】
前記ハンドルフレーム6は平面視「E状」に右フレーム6Rと中フレーム6Mと左フレーム6Lから構成し、右フレーム6Rと中フレーム6Mの前部間にミッションケース4を支持固定し、前後中途部間に連結プレート34を架設して、該連結プレート34の下面に前記右側の後フレーム2b後端上部が固設される。該連結プレート34下部には苗供給部7の駆動ケースが付設される。
【0028】
また中フレーム6Mの前部には前記中柱2e1上端が連結固定される。このようにして、右フレーム6Rと中フレーム6Mと左フレーム6Lの間で連結固定することで剛性をアップしている。
また、右フレーム6Rの前後中途部より苗載台フレーム35が外側方に突設されて苗載台31を機体右側に取り付け、左フレーム6Lより苗載台フレーム36を外側方に突設して苗載台31を機体左側に取り付けている。この際、機体の左右各側に位置した苗載せ台31、31は苗載台フレーム35を回動変位させることにより該苗載台フレーム35、36に支持された状態で右フレーム6Rと左フレーム6Lとの間へ移動されるものとなす。
【0029】
本実施例では、機体右側のハンドルフレーム6側部の後輪17後方(苗供給部7の右斜め後方)に主作業者23が位置し、機体左側のハンドルフレーム6側部の後輸17後方(苗供給部7の左斜め後方)に補助作業者24が位置し、或いは、一人作業の場合は機体右側のみ位置し、主作業者23は前記操作レバーを操作するとともに、苗載台31から苗26を取り、苗供給部7の各苗搬送ポット40に一つずつ(あるいは所定数ずつ)苗26を挿入していく。補助作業者24は主作業者23が苗搬送ポット40に挿入できなかった苗搬送ポット40に苗26を挿入して補完する。なお、左側の後輪17が畝25の幅に関連して左右側へ移動されたときは補助作業者24もそれに伴って左右へ寄るようにする。
【0030】
次に苗供給部7について図2、図3、図6、図8、図9より説明する。
図2、図3に示すように、前記左フレーム6Lの中途部より補助作業者24側(機体中心と反対側)へ平面視U字状の支持フレーム37が水平側方へ突設され、該支持フレーム37とハンドルフレーム6の前後中途部上に、板体を横向き長円形(長リング形)に構成した苗搬送台39が略水平に固設されている。
【0031】
そして、図2、図3、図6に示すように、駆動スプロケット41が前記連結プレート34上に固定された縦向き支持軸41aを介して、そして従動スプロケット42が支持フレーム37上に固定された縦向き支持軸42aを介してそれぞれ回転自在に支持されており、これら駆動スプロケット41と従動スプロケット42とにチェーン状に連結した苗搬送ポット40連が巻回されている。駆動スプロケット41は縦向き支持軸に回転自在に外嵌された駆動筒部材41bと結合されており、該駆動筒部材41bには前記ミッションケース4よりチェーン等の伝動機構を介して動力が伝達される。
【0032】
こうして、苗搬送台39が機体中心から偏位した車輪(前輪12、後輪17)側へ延設されることで、苗供給部7が畝25を跨ぐように配設されて、二条植の場合、四条の植付け巾を跨ぐようになり、畝25の両側に位置する主作業者23と補助作業者24の両者が苗供給部7に対面して苗載台31に載せられた方形状の苗箱内に収容された苗26を取って苗搬送ポット40に供給できるようにしている。
【0033】
そして、主作業者23が位置する走行部側に駆動スプロケット41を配置して苗供給部7を駆動するようになすことにより、ミッションケース4からの駆動伝達経路が短く、伝達機構をコンパクトに構成できるようにしている。
さらには、苗搬送ポット40連を長円形とすることで前後に左右方向の直線部分(または円弧状の略直線部分)を構成することができて、左右方向の搬送距難を長くして苗26を挿入するための距離及び時間を長くして苗供給の行える時間を長くして挿入抜けがないようにできて、移植するタイミングを従来よりも速くすることで移植効率を上げられるようにしている。
【0034】
前記苗搬送ポット40は、図7、図8に示すように、筒体の上部を拡開した漏斗状に構成し、上方より苗26を挿入し易い形状としている。苗搬送ポット40の下部外周には連結板43aが直径方向に延設され、該連結板43aの端部が隣接する苗搬送ポット40の連結板43bと枢支ピン44により互いに回動自在に連結されている。そして、該苗搬送ポット40の上下中途部側面に前記駆動スプロケット41と従動スプロケット42の外周面が当接するようになされており、苗搬送ポット40連が本実施例では平面視右回り回動し補助作業者24側で反転して受継位置50側へ苗を搬送するようにしている。なお、駆動スプロケット41と従動スプロケット42は比較的厚さの大きいものとなして周面部を苗撤送ポット40の上下中途部に当接させることにより安定して搬送できるようにしている。なお、上記構成に代えて、チェーンやベルト等の無端体に直接苗搬送ポット40を固定し、チェーンまたはベルトを回転駆動する構成となすことも可能である。
【0035】
前記連結板43aの下部(搬送方向前部が好ましい)にはプレート状の蓋体45の一側が水平支点軸46により枢支され、該蓋体45の上面で前記苗搬送ポット40の下面、即ち苗落下供給口個所p0を蓋する構成としている。つまり蓋体45を上下揺動されるシャッターとしている。
そして、該蓋体45の他側の下面の左右一側にはローラ47が回転自在に枢支され、苗搬送台39上を転動するようにしている。該ロ−ラ47は苗搬送ポット40毎に取り付けられるが、連続した苗搬送ポット40は搬送方向に対して左右交互にローラ47を配置されている。つまり、一つの苗供給部7において、多数連結した苗搬送ポット40、40は偶数個とし、それぞれ順に番号を付したときに、奇数に位置する苗搬送ポット40と偶数に位置する苗搬送ポット40では搬送方向に対して交互に左右逆側にローラ47、47を配置しているのである。さらに具体的には、奇数(または偶数)に対応するローラ47は内周側に、一方、偶数(または奇数)に対応するローラ47は外周側に配置するのである。そして奇数に位置する苗搬送ポット40の外周面には特定色(例えば青色)を着色し、また偶数に位置する苗搬送ポット40の外周面には他の特定色(例えば赤色)を着色しておき、これら苗搬送ポット40に苗26を投入するとき、主作業者は一方の特定色に着色され右側の移植爪51内に苗を落下させるものとした苗搬送ポット40を受け持ち、補助作業者は他方の特定色に着色され左側の移植爪51の内に苗を落下させる苗搬送ポット40を受け持つようにする。
【0036】
前記苗搬送台39は前記ローラ47が転動するレールの役目を果たしており、該苗搬送台39の前記ローラ47が転動する経路において、受継位置50、つまり、機体上方の苗搬送台39の開口部(または切欠)39a、39bを左右前後位置をズラせて並設配置して、該開口部39a、39bでローラ47を支えるものがなくなり水平支点軸46を中心に蓋体45が降下揺動して、苗搬送ポット40の下面を開口し、苗26が移植部20に落下するようになしている。
【0037】
即ち、左右方向に長い長円形の苗搬送台39の前部右側の苗搬送ポット40の移動軌跡部に開口部39a、39bを搬送方向に沿って開口し、該開口部39a、39bは苗搬送ポット40の底面積よりも大きくして苗を落下できるようにするとともに、搬送方向に対しては連結した苗搬送ポット40の3ピッチまたは5ピッチ離れた位置に開口しており、この間隔は条幅(条間隔)に合わせている。ぞして、進行方向に対して一方は左右一側を、他方は左右他側をそれぞれローラ47が落ち込むように位置を合せて側方に大きく開口し、ローラ47が位置しない側は苗搬送ポット40の底面よも若干広げる程度で苗は落下する(蓋体4 5が降下揺動できる)が、進行方向前後で隣接する苗搬送ポット40に付設されているローラ47は落ち込まないようにしている。つまり、開口部39a、39bは苗搬送ポット40の搬送方向中心線に対して、互いに左右逆側に広げて開口している。
【0038】
そして、開口部39a、39b内における進行方向前側のローラ47が通過する位置には、徐々に上昇して苗搬送台39のロ−ラ47転動面につながるスロープ(傾斜面)39c、39cがそれぞれ設けられて、ローラ47が引っ掛かることなく移動に伴って徐々に蓋体45が閉じるようにしている。
【0039】
このように、苗供給部7は長円状に苗搬送ポット40、40・・・が配置され、機体後方の主作業者23と補助作業者24が位置する前を順に通過して、その通過時に苗26を苗搬送ポット40内に挿入し、その前方の移植部20の移植爪51、51が位置する上方位置である特定苗搬送位置b1、b2(図6参照)へ回転移動させる。この特定苗搬送位置b1、b2において、3ピッチ離れた口−ラ47、47が同時に開口部39a、39b内に落ち込み、蓋体45、45を水平支点軸46回りへ降下揺動して開き、苗を落下させて移植部20の移植爪51、51内に投入するようにしている。このように苗を落下させる位置を受継位置50とする。つまり、受継位置50は駆動スプロケット41が位置する苗供給部7の駆動側に位置し、機体側に位置することによって移植部20と近づけることができて受継が良好となる。そして、ロ−ラ47、47はスロープ39c、39cに当接して徐々に上昇して蓋体45、45を閉じるのである。従って、1つの移植爪51に対して1つおきの苗搬送ポット40から苗が供給される。つまり、奇数となる苗搬送ポット40は左右の開口部の左側(または右側)、偶数となる苗搬送ポット40は右側(または左側)の開口部で下方の蓋体45が開がれ、奇数の苗搬送ポット40と偶数の苗搬送ポット40とで左右の条(1条と2条または3条と4条)の移植爪51、51内に苗が同時に落下することになる。よって、同時2条の植付けが可能となり、左右条の間隔も一定に保てるのである。
【0040】
次に、移植部20について図9乃至図12より説明する。
前記後フレーム2b、2bの間の機体中央部における前記ミッションケ−ス4の後方に移植部20が配設され、該移植部20は左右中央部に位置して苗26を前記受継位置50から畝25へ搬送する左右の移植爪51、51を具備すると共に、この移植爪51、51を駆動するもので左右側に配置されて駆動部となるロータリケース52、52と、左右側に配置してガイド部となる昇降ガイド53、53と、これらを連結するアームやリンク等からなる植付け駆動機構を具備している。ロータリケース52と昇降ガイド53とは対となされて左右各側に配置されて機体フレーム2に固定されており、これら2対に対応して移植爪51、51が左右に配設されてあって、前記受継位置50の下方で側面視楕円状の軌跡を経て昇降するように構成されている。
【0041】
各ロータリケース52は一端が機体フレーム2より左右水平方向に突設した支点軸54に固転自在に支持され、各ロータリケース52の左側側面の支点軸54外周部に伝動体となるスプロケット55が固設され、チェーン等の伝動手段を介して前記ミッションケース4と連動連結され、該移植部20と前記苗供給部7が同期して駆動されるように構成されている。尚、スプロケット55の代わりに歯車等により伝動する構成とすることもできる。
【0042】
各ロータリケース52内には三つの歯車が直列的に配置されてそれぞれ噛合され、各ロータリケース52の他端側より出力軸56を前記スプロケット55と反対側に突出している。該出力軸56上に回転アーム57の一端が固設されている。こうして、ロータリケース52が一回転すると同時にアーム57が逆方向に一回転するように前記歯車が設定されている。前記アーム57の他端に連結軸59の一端が固設され、該連結軸59上には前記植付け駆動機構の出力端部としての移植爪支持体60、60の一側(前下側)が軸受を介して回転自在に支持されている。左右の移植爪支持体60は左右の縦向きプレートより構成して同一構造且つ同一寸法となされており、これら左右の縦向きプレート間の連結軸59上には開閉カム61が固設されている。
【0043】
前記移植爪支持体60、60の他側(後側)には前記苗供給部7の前記特定苗搬送位置b1、b2の直下に位置するように漏斗状の縦向き案内筒60a、60aを形成して、前記受継位置50より苗26が入り易くし、また各縦向き案内筒60a、60a下部に開閉可能に移植爪51、51を配置している。
【0044】
移植爪51の開閉機構は、前記縦向き案内筒60aの前部と後部に同距離だけ離れた位置に爪支点軸63、63を左右水平方向に且つ脱着可能に設け、該爪支点軸63に移植爪51の上部の前後一端を枢支されている。この際、各移植爪51は前後略対称に構成したくちばし状の爪部51a、51aを有し、各爪部51a、51aはその上部に爪支点軸63、63を挿入される軸受部d、dを形成されている。そして、各移植爪51は、爪部51a、51aで形成された上端開口a1の範囲内の真上に当該移植爪51の対応する前記縦向き案内筒60aの下端開口a2が位置するようになされ、これら爪部51a、51aを閉じ合わせた状態で苗26を収納支持し、開いた状態で苗26を落下させるようにしており、爪部51a、51aを閉じ合わせたときに接触する位置の上方の縦向き案内筒60aの左右両側に枢支軸64、64を設けて前後の爪部51a、51aを連結している。
そして、該枢支軸64、64と縦向き案内筒60a上部との間にバネ69、69を装着して、枢支軸64、64を持ち上げるようにして、移植爪51を閉じる向きへ付勢している。
【0045】
前記開閉カム61側に位置する爪部51aの爪支点軸63上には当接アーム65の一端が枢支され、該当接アーム65の他端にローラ66を設けて前記開閉カム61の外周に当接するように構成している。該当接アーム65と爪部51a上部との間には爪開閉量調節機構67が設けられており、該爪開閉量調節機構67は両者間にボルト68を螺装して、該ボルト68を回動することにより両者の間隔を調節して、爪部51aの運動量を調節できるようにしている。
【0046】
さらに詳細には、前記バネ69により爪部51aは閉じるように付勢され、支点軸63に対して反対側に位置する当接アーム65の先端は開閉カム61に当接されて回動が規制されている。即ち、開閉カム61の外周形状によって爪部51aが回動して移植爪51が開閉されることになるのである。このように構成することによって、常に移植爪51は閉じ方向に付勢され、開閉カム61により強制的に開くように制御されるため、確実に開いて苗26を落下させることができるのである。
【0047】
前記ロータリケース52と左右反対側に位置する移植爪支持体60の前部が上方に延出されて延出部60bが形成され、該延出部60bより支持軸70が昇降ガイド53側の側方に突出され、該支持軸70の端部にローラ71を設けて上下方向に配置した昇降ガイド53に嵌入して、移植爪51の昇降をガイドするようにしている。
【0048】
このような構成において、移植爪51が上昇端に位置したとき爪部51a、51aは閉じ、前記受継位置50において、苗供給部7より苗が投入されると、ミッションケース4からの動力によりロータリケース52が回動され、アーム57も同時に回動されて、左右の一対の移植爪51、51は同時に、昇降ガイド53に沿って下降し、植付け爪51は略楕円軌跡を描いて下降する。
【0049】
そして、最下降位置まで下降すると、開閉カム61の回動により、該開閉カム61に当接して当接アーム65が回動されて開閉カム61の小径部に当接すると、爪支点軸63、63を中心に爪部51aが回動されて、移植爪51、51が開かれ、畝25上の最下降位置で苗26が落下放出されるのである。さらに回動すると、移植爪51、51が上昇されて、最上昇位置で開閉カム61の回転により左右一対の移植爪51、51が同時に閉じられるのである。
【0050】
なお、4aはミッションケース4から左右方向へ突出された植付け駆動軸で、これの長さ途中に2つのスプロケット4a1、4a1が固定されており、該スプロケット4a1、4a1は左右のロータリケース52、52に対応した前記スプロケット55、55とチェーンを介して連動連結されている。なお図16中、92a及び92bは移植爪51の爪部51aに付着した泥を掻き落とすためのスクレーパであり、前側のスクレーパ92aは後フレーム2bに固定された支持部材93に支持されている。
【0051】
次に覆土輪22の支持構成について図13、図14、図15により説明する。前記左右の後フレーム2b、2bの前後中途部下面から下方にステ−72、72が突設され、該ステー72、72に覆土輪フレーム73の前端が支点軸80により枢支されており、該ステー72近傍にロック部89が設けられている。覆土輪フレーム73は平面視U字状に構成し、後端部より後方にハンドル74を突出させ、左右中央部より上方に支持ステ−75を突設し、下方に取付フレーム76を垂設している。
【0052】
取付フレーム76下端には前後方向に枢支軸90を突設し、該枢支軸90上に覆土輪支持フレーム91の下部を枢支している。該覆土輪支持フレーム91は後面視において、横「E」型に構成して、中央のフレーム下部を前記枢支軸90に枢支され、左右両側のフレーム91a、91bと中央のフレーム91cの下部の間に覆土輪22を左右一対ずつ回転自在に配置している。
【0053】
各苗列に対応した一対の覆土輪22、22は前記移植爪51、51の進行方向の線を跨ぐ構成としている。こうして、左右中央下部に枢支軸90を配置して左右の覆土輪22、22・・・・を左右傾倒自在に支持して、畝25上面の傾斜に追随して鎮圧精度を高め、移植後の苗26の根部の両側を押さえる構成としている。
【0054】
前記支持ステ−75の上部に左右方向に枢支軸77を設け、該枢支軸77に延設部材となるガイド杆78の一側が摺動自在に挿入され、該枢支軸77の両側のガイド杆78上には付勢部材となるバネ79a、79bが外嵌されている。該ガイド杆78の他端は前記ハンドルフレーム6(中フレーム6M)の後部に支点軸81を介して回転自在に支持されている。
【0055】
昇降レバー32には図示しないワイヤー等を介して前記エンジン3近傍に設けた油圧操作レバーと連結され、該昇降レバー32の操作により前記油圧シリンダ19を作動させて機体を昇降可能としている。
【0056】
このような構成において、前記ハンドル74を持ち上げて覆土輪22や覆土輪フレーム73などを上昇させると、覆土輪フレーム73や支持ステ−75が支点越え位置を上方へ通過してバネ79bの弾力により最上昇位置での位置保持力を増大される状態となり、この位置に達したとき、ロック部89により覆土輪22は自動的に最上昇位置にロックされる。
【0057】
また作業開始時や回行後の作業再開時に、昇降レバー32を機体が下降するように前方へ回動操作すると、該操作によりロック部89のロック作用が解除され、覆土輪フレーム73は自重によりその支点越え位置を通過して下方変位し、バネ79bの弾力や各部の自重により覆土輪22が地面を押圧する状態となる。このように昇降レバー32の下降操作で覆土輪22も同時に下降させて操作性を向上させているのである。
【0058】
次に本願発明に係る特徴的構成について説明する。
図16、図17に示すように、本実施例では移植爪51とこれの後側に配置された一対の覆土輪22、22との組合せを左右に形成しているが、このような構造において、左右の移植爪51、51の最降下位置周辺から左右各対の覆土輪22、22に至るまでの範囲個所p1に自然風が吹き込むのを阻止するものとした膜状体100が装設されており、該膜状体100は撓曲自在なビニールなどの透明板からなるものである。ここで透明板としたのは作業者による植付状態の透視を可能となすためである。なお、膜状体100は他の合成樹脂板、ゴム板或いは金属薄板などであっても差し支えない。
【0059】
上記膜状体100は覆土輪支持フレーム91を支持した枢支軸90と同体状に装設するのがよいのであって、具体的には次のようになしてある。即ち、垂れ下がり状態の膜状体100を平面視コ字形の覆土輪フレーム73の外周部位に沿わせると共に平面視四角状に配置して、移植爪51、51の最降下位置周辺から前記覆土輪22までの範囲個所p1の前後左右側の四面の略全体を囲む状態となしている。これにより、膜状体100は前面部101、左右の側面部102、103及び後面部104を具備したものとなるのであり、これら各面部は覆土輪フレーム73から延出された長短の複数の支持金具105にその上縁部を脱着可能にボルト固定することにより吊り下げ状に支持されている。
【0060】
そして、左右の側面部102、103及び後面部104はその高さを覆土輪22の下部から凡そ20cm〜30cmを超える高さに及ぶものとなされており、また前面部101はミッションケース4の下部やスクレーパ92aの支持部材93のほか、支点軸54回りへ回転変位されるロータリケース52などに衝突しないようにその前後位置及び高さを決定されている。さらに後面部104は左右各対の覆土輪22、22の真後ろとなる個所に図14及び図15に示す切欠k、kが形成されており、該切欠kは少なくとも植え付けられた苗26の地上高さよりも高くなされ、左右幅を苗26と接触しない範囲で成る可く小さくなされている。
【0061】
上記した膜状体100は、移植爪51、51が最降下位置に到達して地面上に苗26を定置した後、覆土輪22が該苗26の根部に覆土し該覆土個所を鎮圧するまでの期間中に、自然風が前後左右の何れの方向から吹いても移植爪51、51により地面に定置された苗26に直接当たるのを阻止して該苗26の姿勢の乱れを防止するのであり、これにより苗26は適正姿勢に植え付けられてその活着性や成育性を良好となされる。
【0062】
また苗26の植え付けられる地面が起伏していて、覆土輪22が機体の走行移動中に地面上を上下しながら転動する場合、膜状体100は枢支軸90や覆土輪フレーム73を介して覆土輪22と同体状に上下変位し、膜状体100と地面との間個所は地面の起伏にも拘わらず殆ど変化しない。従って、膜状体100の下端縁が地面に擦れて異常摩耗するような現象は生じないのであり、また膜状体100と地面との隙間が過大となって膜状体100の内方に自然風がその勢いを制限されることなく吹き込む事態は生じず、苗26は地面の起伏にも拘わらず確実に適正姿勢に植え付けられる。
【0063】
また機体の前進中、後面部104の切欠k、kは膜状体100の内方で移植爪51、51と覆土輪22により植え付けられた苗26と接触することなく該苗26を膜状体100の後方へ相対移動させるものとなり、膜状体100との接触に起因して苗26の植付け姿勢が損なわれる現象を防止するほか、膜状体100の内方の各部の保守点検を容易となす。さらに膜状体100がゴム板であることは、必要に応じて屈曲させることができて便利であり、また作業者の足が膜状体100に接触しても何ら障害を発生させない上で寄与する。
【0064】
一方、最上昇位置に到達した左右の各移植爪51、51からこれに対応した各苗落下供給口個所p0(特定苗搬送位置b1、b2に到達した苗搬送ポット40の下面)までの範囲個所p2のそれぞれには、該範囲個所p1に自然風が吹き込むのを阻止するものとした膜状体106が装設してあり、該膜状体106は本例では金属薄板となされている。なお、該膜状体106は合成樹脂板或いは撓曲可能なゴム板などであっても差し支えない。
【0065】
左右の各膜状体106、106は前記範囲個所p2の側周囲のうち、苗搬送ポット40の移動方向f1の上手側と、該移動方向f1の左右側との三面の略全面に及ぶように装設してあり、従ってこの実施例では右側面部107、前面部108及び後面部109を具備したものとなる。
この際、左側の膜状体106は中フレーム6Mに固定させ、右側の膜状体106は右フレーム6Rに固定させるのであり、また前面部108及び後面部109は前記範囲個所p2の上下方向の略全長に及ぶ高さとなし、右側面部107は苗搬送ポット40と同体状に移動される蓋体45やローラ47が衝突しないように他面部に較べて低くなしている。
【0066】
上記した膜状体106、106は、苗落下供給口個所p0から移植爪51、51内へ向けて落下する過程の苗26に自然風が直接に当たるのを阻止して、該苗26を適正姿勢で移植爪51、51内に収容させる。この際、各膜状体106は右側面部107、前面部108及び後面部109を有しているため、右側及び前後側から吹く自然風に対する遮断効果を特に有効に発揮するものとなる。また各膜状体106は前記範囲個所p2の左側面部を開放したものであるため、各膜状体106は降下揺動される蓋体45に接触しないものとなって、苗搬送ポット40内からの苗26の落下を的確に確保するのである。
【0067】
なお、上記実施例では膜状体100は覆土輪フレーム73に固定したが、これに代えて、図14に仮想線100aで示すように覆土輪支持フレーム91に固定してもよいのであり、このようにすれば、機体は水平姿勢であるにも拘わらず畝25の上面が左右方向へ傾斜していて覆土輪支持フレーム91が枢支軸90回りへ揺動したときでも、膜状体100の下端縁が畝25の上面に沿うように左右傾斜されるようになり、膜状体100と地面との隙間が先の実施例のものよりもさらに厳密に最適値に確保されるようになる。
【0068】
【発明の効果】
以上に記載した本発明によれば、次のような効果を得ることができる。
即ち、請求項1記載のものによれば、移植爪51が地面上に苗26を定置した時点から、覆土輪22が該苗26の根部に覆土し該覆土個所を鎮圧するまでの期間中に、自然風が勢いを低減されることなく該苗26に直接的に吹き当たるのを膜状体100に遮断させて、苗26の植付け姿勢を適正となすことができ、これにより苗26の活着性や成育性を向上させることができる。
【0069】
請求項2記載のものによれば、請求項1記載の発明と同様の効果が得られるほかに次のような効果が得られるのであって、即ち、機体の進行中、たとえ地面の起伏が存在していても、膜状体100の下端縁が地面に擦れることの生じないものとなして膜状体100の異常摩耗を阻止することができると共に膜状体100の下縁と地面との隙間が過大となるのを回避させて自然風が膜状体100によって勢いを低減されることなく該隙間を通じて膜状体100の内方へ吹き込むことの生じないものとなすことができる。
【0070】
請求項3記載のものによれば、請求項1記載の発明と同様の効果が得られるほかに次のような効果が得られるのであって、即ち、自然風が機体の前方向及び左右方向から吹いても該自然風が勢いを膜状体100によって低減されることなく、移植爪51により地面に定置された時点から覆土されるまでの苗26に当たって、該苗26の姿勢を乱す現象を阻止することができる。また前記基準個所p1の後側に膜状体100が存在しないものとなすことで、膜状体100の内方の視認や保守管理を行い易くなすことができる。
【0071】
請求項4記載のものによれば、請求項1記載の発明と同様の効果が得られるほかに次のような効果が得られるのであって、即ち、自然風が機体の前後左右の何れの方向から吹いても該自然風が勢いを膜状体100によって低減されることなく、移植爪51により地面に定置された時点から覆土されるまでの苗26に当たるのを阻止して該苗26の姿勢の乱れを防止することができる。また前記範囲個所p1の後側の膜状体100部分に、地面に移植された後の苗26が干渉するのを回避させるための切欠kを設けたことにより、膜状体100が移植爪51や覆土輪22により植え付けられた苗26に接触する現象の生じないものとなすことができる。
【0072】
請求項5記載のものによれば、請求項1記載の発明と同様の効果が得られるほかに次のような効果が得られるのであって、即ち、複数条の苗26の植付けが同時に行われる場合において、自然風がその勢いを膜状体100によって低減されることなく、移植爪51により地面上に定置された時点から覆土されるまでの苗26に当たるのを阻止して該苗26の姿勢の乱れを防止することができる。
【0073】
請求項6記載のものによれば、自然風がその勢いを膜状体106によって低減されることなく、苗落下供給口個所p0から移植爪51内へ向けて落下する過程の苗26に当たるのを阻止して、該苗26を適正姿勢で移植爪51内に位置させることができ、これにより苗26の植付け姿勢を適正となして苗26の活着性や成育性を向上させることができる。
【0074】
請求項7記載のものによれば、請求項6記載の発明と同様の効果が得られるほかに次のような効果が得られるのであって、即ち、苗搬送ポット40内から移植爪51内に苗26を落下させる際、膜状体106が降下揺動される蓋体45に接触することの生じないものとなすことができ、これにより移植爪51内への適正な苗供給を自然風に妨げられることなく能率的に行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る歩行型野菜移植機の全体的な構成を示した側面図である。
【図2】前記歩行型野菜移植機の全体的な平面図である。
【図3】前記歩行型野菜移植機の全体的な平面図で要部を図示したものである。
【図4】機体フレームとミッションケース部分の側面図である。
【図5】機体フレーム部分の平面図である。
【図6】苗供給部の平面図である。
【図7】受継位置周辺の後面断面図である。
【図8】前記受継位置周辺の平面図である。
【図9】移値部の後面図である。
【図10】前記移値部の側面図である。
【図11】前記移値部の平面図である。
【図12】移植爪周辺の側面断面図である。
【図13】覆土輪支持部の側面図である。
【図14】前記覆土輪支持部の後面図である。
【図15】前記覆土輪支持部の部分拡大図である。
【図16】前記移植爪及び前記覆土輪などの周辺を示す側面図である。
【図17】前記移植爪及び前記覆土輪などの周辺を示す平面図である。
【符号の説明】
2 機体フレーム
31 苗載せ台
40 苗搬送ポット
41 スプロケット
41a 縦向き支持軸
42 スプロケット
42a 縦向き支持軸
51 移植爪
101 苗箱支持台
105 特別苗箱
k 係止爪
Claims (7)
- 移植爪と覆土輪を前後配置に設け、機体の前進中に、前記移植爪が降下変位して地面に苗を定置させた後、前記覆土輪が該苗の根部に覆土し該覆土個所を鎮圧する植付処理を繰り返すものとなされた野菜移植機において、前記移植爪の最降下位置周辺から前記覆土輪に至るまでの範囲個所に自然風が吹き込むのを阻止するものとした膜状体を装設したことを特徴とする野菜移植機。
- 走行輪により姿勢を決定される機体に移植爪と覆土輪を設けると共に、前記覆土輪は前記走行輪に対して上下変位可能で常に地面に接して転動するものとなしてあり、機体の前進中に、前記移植爪が地面に苗を定置させた後、前記覆土輪が該苗の根部に覆土し該覆土個所を鎮圧するようになされた野菜移植機において、前記移植爪の最降下位置周辺から前記覆土輪に至るまでの範囲個所に自然風が吹き込むのを阻止するものとした膜状体を前記覆土輪の上下変位に連動される支持部材と同体状に装設したことを特徴とする野菜移植機。
- 機体上の特定軌跡を経て上下変位を繰り返す移植爪と、該移植爪の後側に位置した覆土輪とを備え、機体の前進中に、前記移植爪が地面に植付穴を形成して該植付穴に苗を定置させた後、前記覆土輪が該苗の根部を覆土し該覆土個所を鎮圧するようになされた野菜移植機において、前記移植爪の最降下位置周辺から前記覆土輪までの範囲個所に自然風が吹き込むのを阻止するものとした膜状体を前記範囲個所の前側及び左右側の三面の略全体に及ぶように装設したことを特徴とする野菜移植機。
- 機体上の特定軌跡を経て上下変位を繰り返す移植爪と、該移植爪の後側に位置した覆土輪とを備え、機体の前進中に、前記移植爪が地面に植付穴を形成して該植付穴に苗を定置させた後、前記覆土輪が該苗の根部を覆土し該覆土個所を鎮圧するようになされた野菜移植機において、前記移植爪の最降下位置周辺から前記覆土輪までの範囲個所に自然風が吹き込むのを阻止するものとした膜状体を前記範囲個所の前後左右側の四面の略全体に及ぶように装設し、この際、前記範囲個所の後側の膜状体部分に地面に移植された苗が干渉するのを回避させるための切欠を形成したことを特徴とする野菜移植機。
- 機体上の特定軌跡を経て上下変位を繰り返す移植爪と、該移植爪に対応させた覆土輪との組合せを左右一対形成し、機体の前進中に、前記組合せ毎に、前記移植爪が地面に植付穴を形成して該植付穴に苗を定置させた後に前記覆土輪が該苗の根部を覆土し該覆土個所を鎮圧する構成となされた野菜移植機において、左右の前記移植爪の最降下位置周辺から左右の前記覆土輪までの範囲個所に自然風が吹き込むのを阻止するための膜状体を装設したことを特徴とする野菜移植機。
- 機体上で繰り返し上下駆動される移植爪と、該移植爪が最上昇位置に到達したときに該移植爪の真上に位置した苗落下供給口個所から該移植爪内に苗を落下させることを繰り返す苗供給部とを備えた野菜移植機において、前記最上昇位置に位置した移植爪から前記苗落下供給口個所までの範囲個所に自然風が吹き込むのを阻止するものとした膜状体を設けたことを特徴とする野菜移植機。
- 機体上で繰り返し上下駆動される移植爪と、該移植爪が最上昇位置に到達する毎に多数の苗搬送ポットのうちの一つが順次に該移植爪の真上に移動されて該苗搬送ポット内の苗を該移植爪の内方に落下させるものとした苗供給部を備え、該苗搬送ポットから苗が落下されるとき該苗搬送ポットの下面の蓋体が特定水平軸回りへ揺動降下するようになされた野菜移植機において、前記最上昇位置に位置した移植爪から前記苗搬送ポットの底面までの範囲個所に自然風が吹き込むのを阻止するための膜状体を、前記範囲個所の側周囲のうち、前記苗搬送ポットの移動方向の上手側と、該移動方向の左右側との三面の略全面に及ぶように装設したことを特徴とする野菜移植機。
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2003
- 2003-02-20 JP JP2003041967A patent/JP2004248576A/ja active Pending
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