JP2508168B2 - 歩行型農作業機 - Google Patents

歩行型農作業機

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JP2508168B2
JP2508168B2 JP62320245A JP32024587A JP2508168B2 JP 2508168 B2 JP2508168 B2 JP 2508168B2 JP 62320245 A JP62320245 A JP 62320245A JP 32024587 A JP32024587 A JP 32024587A JP 2508168 B2 JP2508168 B2 JP 2508168B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、野菜移植機等の歩行型農作業機に関する
ものである。
[従来の技術] 左右一対の前輪と、左右一対の後輪を備え、該後輪よ
りも後側に設けられたハンドルを掴んで移動しつつ苗移
植等の作業を行う歩行型農作業機がある。この種の歩行
型農作業機には、エンジンを機体の前部に配置したもの
が多く、前後の車輪を上下にスイング可能として、機体
の高さを変えれるようにしたものもある。
[発明が解決しようとする問題点] 上記従来の4輪式歩行型農作業機は、圃場の折り返し
点で旋回するときに、その走行状態のままでは旋回半径
が大きくなり、かなり広い未作業区が残るという問題点
があった。旋回時にハンドルを押し下げて機体の前部と
前輪を浮かせ、後輪2輪のみを接地状態として旋回する
と、小回りができるが、機体の前部にはエンジン等が設
置されていて前部の重量が大きいため、ハンドルを押し
下げて機体の前部を浮き上がらせる操作に大きな労力が
必要であった。
そこで本発明は、上記従来の前後車輪を有する歩行型
農作業機において、旋回時等に比較的楽に機体の前部を
浮き上がらせることができるようにすることを課題とし
ている。
[問題点を解決するための手段] 上記問題点を解決するために、本発明は次のような構
成とした。
すなわち、本発明にかかる歩行型農作業機は、左右一
対の前輪と、左右一対の後輪と、機体の前部に設置され
たエンジンと、前記後輪よりも後側に設けられたハンド
ルとを備え、前記前輪と後輪を上下にスイング可能に支
持した歩行型農作業機において、畝上面位置の検出結果
に基づいて車輪を上下にスイングさせて苗植付深さを設
定深に維持するように機体を昇降制御する機構と、人為
操作に基づいて車輪を下降させて機体を強制的に上昇さ
せる機構とを設け、かつ前記前輪と後輪のスイング支点
を各車軸の前側に位置させて、旋回時に車輪を下動させ
た時に車輪に対して機体が相対的に後方に移動するよう
に構成するとともに、前記ハンドルの把持部を左右方向
に向けて設けたことを特徴としている。
[作用] 前輪と後輪のスイング支点を各車輪の前側に位置させ
て車輪下動時に車輪接地位置に対し機体が後方に移動す
るようにしたので、車輪を下降させて機体を持ち上げる
と機体重心が車輪接地位置に対し後向きに移動する結
果、ハンドル押し下げ荷重が小さくなる。また、ハンド
ルの把持部が左右方向に向いているので、体重を載せて
楽に押し下げることができる。
[実施例] 以下、図面にあらわされた実施例について説明する。
この歩行型農作業機1は野菜移植機であって、機体の
前端部に設けたエンジン2の後部に走行部ミッションケ
ース3を配し、該ミッションケースの左右側部に突設し
た回動筒部5,5の先端部に前輪伝動ケース6,6を後方斜め
下向きに設け、この前輪伝動ケースの下端部に推進車輪
である前輪7,7を軸支している。左右の前輪7,7は後述す
る昇降機構によって互いに連係させて昇降が可能となっ
ている。
ミッションケース3の後部片側(図示例では左側)に
は内部に伝動軸を有する前部伝動フレーム10が後方に延
出させて固着連結されており、その後端部に移植部ミッ
ションケース11が設けられている。移植部ミッションケ
ース11からは後述する移植装置(植付装置)13に伝動す
る伝動軸を内部に有する後部伝動フレーム14が後方に延
出され、さらに該伝動フレーム14の後端部にはハンドル
支持フレーム15が後向きに突設されている。このハンド
ル支持フレーム15とこれに固着した固定板16に操縦ハン
ドル17、各種操作レバー等が取り付けられている。操縦
ハンドル17の把持部は、図4に示されているように、機
体の左右方向に向いて突出している。
一方、前部伝動フレーム10と反対側(図示例では右
側)には、これに対向させてサイドフレーム20が設けら
れている。両フレーム10,20は右端部が外方に突出する
横フレーム21によって連結されている。横フレーム21に
は平面視コ字形のブラケット22が固着されており、この
ブラケット22と前記固定板16との間に補強フレーム23が
設けられている。これら走行部および移植部のミッショ
ンケース3,11と各フレーム10,14,15,20,21,23とでこの
野菜移植機(歩行型農作業機)1の機体フレームを構成
している。
横フレーム21の後方下位位置には、前記ブラケット22
と移植部ミッションケース11に固着したブラケット25に
よって後輪支持軸26が横架されている。そして、この支
持軸26の両端部に後輪支持アーム27,27が回動自在に取
り付けられ、該アームの下端部に左右の後輪28,28が軸
支されている。後輪28,28も前輪7,7に連係して昇降する
ようになっている。また、後輪支持軸26には後述の土掘
り装置30と覆土装置31が取り付けられている。
機体の上部には、移動枠33と受枠34とからなる苗載台
35が前部が上位となるよう若干傾斜させて設けられてい
る。苗載台35の大部分を占める移動枠33は、左右の側板
36a,36aと前後の底板36b,36cとで枠組36を構成し、前後
の底板間に形成される底部開口部に前後一対のロール38
a,38bに張設された苗移送ベルト38を前後の底板と同一
高さに設けてなる。移植用苗300としては、第21図に示
すようなポット301a,…を縦横に並設した紙製の育苗器3
01で育成されたポット状のものが使用され、後側の底板
36bは背面視がポットの幅に相当する周期の波形に成形
されている。この移動枠33は前後のレール39,40によっ
て左右方向に滑動自在に支持されている。受枠34は、上
記後側レール40と一体に形成され、底板36cの後部に隣
接させて該底板と同一面上に設けられており、左右中央
部に苗取出口41が形成されている。該苗取出口にはポッ
トの底面を受ける状態と受けない状態に開閉する開閉体
42が設けられている。
苗載台35の後部には、受枠34上まで移送されてきた苗
を落下しないように受け止めるためのポットホルダ43が
設けられている。ポットホルダ43は、鉤形の側板部44a,
44aの後端部同士を横板部44bで連結したブラケット44を
移動枠の側板36a,36aの後端部上部にピン45,45で回動自
在に設け、横板部44bの前面部にピアノ線等で形成され
るポット受杆47,…がポット幅の間隔で下向き垂下させ
て取り付けられている。各ポット受杆47は下部が若干前
向きに屈曲成形されているため、上部が後方に張り出し
てその分だけ上部のふところが深くなっている。そし
て、横板部44bから上方前向きに突出する突起48,48に穿
設されている前後の長穴49,49に、毛状体を植設したブ
ラシ50がボルト52,52によって取り付けられている。ブ
ラシ50は苗の葉を柔く受けとめて、葉がポットホルダの
後方にはみ出さないようにするもので、後記移植爪75,7
5による葉の損傷を防止する。前述の如くポット受杆47,
…は上部が後方に張り出しているので、ポット受杆47,
…の上部とブラシ50との間には空間が形成されている。
ポット受杆47,…とブラシ50との間隔は、長穴49,49への
ボルト52,52の取付け位置を変えることによって任意に
調節できる。さらに、移動枠の側板36aの外面に突設さ
れた凸部54に係合する凹部55を有し連結棒56によって上
端部同士が連結されたフック57,57が、ブラケットの側
板部44a,44aに回動自在に取り付けられている。ブラケ
ット44とフック47との間にはスプリング58が介装されて
おり、前記凸部54と凹部55とが係合する方向にフック57
が付勢されているため、ポットホルダ43はポット受杆お
よびブラシが移動枠33の後端面を閉止する状態になって
いる。
苗載台35の横移動装置60として、作業部ミッションケ
ース11に固着連結された苗載台伝動ケース62の先端部と
横フレーム21の突出端部に設けた軸受部材63との間に、
外周部に右回りおよび左回りの螺旋状リード溝65,65′
が形成されたリードカム軸66が軸支されているととも
に、上記リード溝に係合するリード爪をそなえたリード
メタル67が苗載台の移動枠33に固着されており、リード
カム軸66が回転することにより、これに摺動自在に嵌合
しているリードメタル67を介して移動枠33が左右方向に
往復移動させられ、受枠34上の最後列の苗を順次苗取出
口41に供給するようになっている。また、移動枠33が左
右行程の端部まで移動すると、駆動ロール38aの軸の端
部に固着したラチェットレバー68が後記カム取付軸122
に取り付けられた苗送りカム69によって所定方向に回動
させられ、苗移送ベルト38が作動して苗を1列分だけ後
方に移送するようになっている。
最後列の苗300は、ポット部300aがポット受杆47の下
端部に支持されるとともに、葉部300bがブラシ50によっ
て弾力的に受け止められる。ポット受杆47の上部が後方
に張り出しているため、葉が大きく生育している苗の場
合も葉部がポット受杆によって前方に無理に押圧される
ことがない。また、ブラシ50が前後に取付位置調節可能
に設けられているので、野菜の種類に応じてポット受杆
とブラシとの間隔Lを調整することができる。例えば、
キャベツのように葉が上に伸びる苗の場合は、第10図
(a)に示すように間隔(L1)を広くし、白菜のように
葉が横に拡がる苗の場合は、第10図(b)に示すように
間隔(L2)を狭すればよい。ただし、L1>L2。このよう
に、ポット受杆とブラシの間隔Lを調整することによ
り、葉に適度の抵抗がかかるように設定でき、最後例の
苗の葉とその前列の苗の葉との絡み付きを防止できる。
また、第10図(c)において鎖線で示すようにフック
57,57の上部を前方に倒して凸部54と凹部55との係合を
解除することにより、同図において実線で示すようにポ
ットホルダ43を上方に跳ね上げて苗載台35の後端面を開
放することができるので、破損したポットや不良苗等の
除去を簡単に行なえる。
移植装置(植付装置)13は、各々複数の軸、ギヤ等を
内蔵する第1回転ケース71、第2回転ケース72および移
植ケース73をそなえ、移植ケース73に一対の移植爪75,7
5と苗押出体76が設けられている。第11図乃至第13図は
内部の構造を示す断面図で、これに基づいて具体的に説
明する。
第1回転ケース71は後部伝動フレーム14に回動自在に
支持された回転筒81に一体で後部伝動ケース14に対し回
動自在であり、また第2回転ケース72は第1回転ケース
71に回動自在に支持された回転筒82に一体で第1回転ケ
ース71に対し回転自在である。後部伝動ケース14の後端
部には一端部を第1回転ケース71内に嵌入させた固定軸
83が設けられ、回転筒81に固着されたスプロケット84が
この軸周りに回転自在に嵌合しているとともに、第1回
転ケース71内でギヤ85がこの軸に嵌着されている。スプ
ロケット84には後部伝動ケース14内のチエン87が張架さ
れており、このチエンを介して伝えられる動力によって
第1回転ケース71が所定方向に回転させられる。また、
ギヤ85はカウンタギヤ88を介して回転筒82のギヤ89に噛
合連結されており、これらギヤ列の作用によって、第1
回転ケース71が回転すると第2回転ケース72がこれの2
倍のスピードで逆方向に回転するようになっている。第
1回転ケース71にも一端部を第2回転ケース72内に嵌入
させた固定軸91が設けられ、この固定軸91に嵌着されて
いるギヤ92はカウンタギヤ93を介して、第2回転ケース
72の先端部に支承され片側を該ケース外に突出させた移
植ケース取付軸95のギヤ96に噛合連結されている。この
移植ケース取付軸95は第2回転ケース72に対しては相対
的に回転するが、機体に対しては相対的に回転しないよ
うに各ギヤ比が設定されている。
移植ケース73はケース内に挿入された前記移植ケース
取付軸95に一体に取り付けられている。そして、第2回
転ケース72に固着され取付軸95を外包する筒軸100に、
開閉カム101と押出カム102とが並設されている。移植ケ
ース73の内部には、筒軸100に直交させて開閉軸104と押
出軸105が設けられており、開閉軸104には開閉カム101
に押圧付勢されるカムフォロア106が取り付けられ、押
出軸105には押出カム102に押圧付勢されるカムフォロア
107が取り付けられている。
前記一対の移植爪は固定爪と可動爪であって、固定爪
75(A)は移植ケース73の側面部に固着され、可動爪75
(B)は開閉軸104の下端突出部に取り付けられてい
る。両移植爪はともに下向きに延び、下端部がへら状の
挾持部75aとなっている。また、前記押出体76は、押出
軸105の下端突出部に取り付けられ、固定移植爪75
(A)の内面に摺接されている。
つぎに、植付装置13の動作について説明すると、第1
回転ケース71は前輪7,7の回転速度に対応する所定の速
度で第1図における反時計周り方向に回転するととも
に、第2回転ケース72はこれとは逆周り(時計周り方
向)に2倍の速度で回転し、移植ケース73は上下に細長
い楕円軌道を描いて上下運動を行なう。機体に対し移植
ケース取付軸95が相対的に回転しないように設定されて
いるので、移植ケース73およびこれに取り付けられてい
る移植爪75,75と苗押出体76は始終同じ姿勢を保持す
る。第1図におけるPは移植爪の先端部の軌跡をあらわ
し、A点すなわち苗取出口41の位置で苗押出体76が苗30
0のポット部上面に係止するとともに可動爪75(B)が
閉じ、苗取出口41に位置する苗を1個のポット苗として
分割しそれを一対の移植爪が保持する。
この動作に合わせて苗取出口の開閉体42が開くように
なっている。B点すなわち軌跡の最下部で可動爪75
(B)が開き、保持しているポット苗を圃場に植え付け
てゆく。また、移植爪がB点より少し上昇したC点で苗
押出体76が下動動作を開始し、移植爪75(A,B)に付着
したまま持ち上げられた苗を強制的に移植爪から分離す
るので、苗の移植が確実に行なわれる。
土掘り装置30は、後輪支持軸26に固着した正面視門形
の枠体110に上下リンク111,112を回動自在に枢着し、該
上下リンクの後方先端部に枢結した取付板114に、逆U
字形で一対の下端部が鋭利に形成された針状体115と、
左右両端部が若干後向きに屈曲する進行方向と直角な方
向を向いた板状体116が設けられている。板状体116は針
状体115の後面に、下端が該針状体の下端よりも上位に
位置するよう固着されている。下リンクの枢支軸112aに
は下リンクを上向きに付勢するスプリング118が嵌装さ
れている。この土掘り装置30の駆動機構として、上リン
ク111に設けた軸119にベアリングでできたカムフォロア
120が嵌着され、このカムフォロア120に対向させカム取
付軸122に扇形のカム123が設けられている。なお、カム
取付軸122は移植部ミッションケース11から突出し、そ
の先端部がブラケット22の後方に設けた軸受部材124に
支承されている。
カム取付軸122が駆動回転されることによりカム123が
回転し、該カムがカムフォロア120に係合すると上リン
ク111が押し下げられ針状体115および板状体116が下動
し、係合が解除されるとスプリング118の作用で上動す
るようになっている。なお、カム123には針状体115およ
び板状体116を最下部で一時停止するよう作動させるカ
ム面123aが形成されているため、機体の進行によって針
状体115および板状体116が土壌中に潜った状態のまま移
動し、圃場に移植用穴が形成されるのである。この際、
針状体115によって掻き起こされた後の土を板状体116が
破砕してゆくので、移植穴周囲の土が充分に細分化され
る。また、マルチフィルム303が被覆されている場合
は、針状体115がこれを突き破って引き裂いてゆくこと
により、フィルムに穴303aが形成される。このフィルム
穴の周囲には、板状体116によって前方に押しやられた
土が載せ掛けられる。したがって、フィルムの端部が移
植後の苗に接触することがなく、苗の生育の妨げとなら
ない。
覆土装置31は、前記下リンク枢支軸112aの両端部にユ
ニバーサルジョイント130,130を介して支持杆131,131が
連結され、該支持杆は外方下向きに突出したのち後向き
に屈曲し、その後端部に左右一対の覆土具132,132が畝3
05の両側に支持されている。覆土具132は支持板133の後
端裏面に合成樹脂等の可撓性材料でできた覆土作用体
(本実施例では覆土板)134が一体に取り付けられてい
る。支持杆131と覆土具132との取付部について説明する
と、支持杆131の後端部に2組の取付孔135a,135a′を有
する取付枠135が固着されており、支持板133側の長短2
本の摺動軸136,136′が上記取付穴にそれぞれ摺動自在
に貫通させて設けられ、かつ長い方の摺動軸136には先
端部に設けた係止穴137と取付枠135との間に比較的弾性
力の弱い押圧スプリング138が装着されている。このた
め覆土具132は前後方向に移動可能で、前向きに付勢さ
れた状態となっている。支持杆131,131を駆動する駆動
機構は、前記カム取付軸122に取り付けられたカム140
と、枢支軸112aと一体のアーム141に取り付けられたベ
アリングでできたカムフォロア142とで構成されてい
る。
カム140が回転することによりカムフォロア142が周期
的に押し下げられ、これにともなう枢支軸112aの回動が
ユニバーサルジョイント130,130を介して支持杆131,131
に伝えられる。枢支軸112aに対し支持杆の基部131a,131
aが斜めになっているため、支持杆が駆動されると左右
の覆土作用体134,134は移植された苗の左右両側の土壌
を上方から斜め内向きに押し付ける。このため覆土作用
体が間欠的に上下に移動するとともに、その下向き行程
で左右内側方向へも移動することになり、該覆土作用体
によって押された土が苗のポット部300aの傾斜側面を両
側から押圧するので、該土部が所定位置に所定姿勢で確
実に保持される。また、左右一対の覆土板が苗周囲の土
を挾み付けるように押圧することにより土が上方に盛り
上がり、ポット部300aの上部にも充分な土回りが行なわ
れる。
以上説明してきた苗載台の横移動装置(苗送り装置)
60、土掘り装置30および覆土装置31を駆動させる各カム
69,69,123,140はそれぞれ共通のカム取付軸122に取り付
けられているため、軸や伝動用部材の数が少なく構成が
簡単であるとともに、これらの装置を移植装置13に同期
して作動させるのに都合がよい。またこの実施例では、
カム取付軸122が移植部ミッションケース11の主軸の延
長軸であるので、カム取付軸を駆動するための機構が不
要となっている。
接地輪である前輪および後輪の昇降機構は油圧式であ
って、走行部ミッションケース3の後部に油圧ポンプ15
0が一体的に設けられ、前部伝動フレーム10とサイドフ
レーム20との間に架設した支持台151上に油圧シリンダ1
52と油圧バルブ153が設けられている。油圧シリンダの
ピストン152aは後方に突出され、その後端部に設けた摺
動体155に天秤杆156が水平面内で回動自在に枢着されて
いる。摺動体155はピストン152aの軸方向に摺動自在
で、該ピストンの周囲に嵌装したスプリング157によっ
て後向きに付勢されている。また、天秤杆156は、第16
図、第17図に示すように、上板156aと下板156bとで構成
されており、その中間部に形成される空間160の中央部
に摺動体155が挿入され、摺動体の上下のピン161,161が
上板と下板のボス162,162に回動自在に嵌合することに
より、摺動体155と天秤杆156とが結合している。図中の
163は摺動体155の抜落ち防止用ストッパで、ピストン15
2aの先端部に嵌着されている。そして、天秤杆156の左
右両端部は、前輪連結杆165,165によって回動筒部5,5の
上面に突設したアーム166,166に連結されているととも
に、後輪連結杆167,167によって後輪支持軸26の上面に
突設したアーム168,168に連結されている。
昇降機構の駆動用油圧シリンダ152は次の植付深さ制
御装置170によって制御される。植付深さ制御装置170
は、前記ブラケット22,25に横設した回動軸171から前方
に突設した支持板172に接地体173が軸支(軸175)さ
れ、該接地体と一体のアーム176の先端部と油圧バルブ
のスプール153aとが連結ロッド177によって連結されて
いる。接地体173は、第6図に示すように、基部から後
方に延出された中板部173aと該中板部の両側部に設けら
れた側板部173b,173bとからなり、畝305の頂部を囲う形
状になっている。また、中板部173aの後部中央には、前
記移植爪75,75と針状体115、板状体116が挿入される切
欠き173cが形成されている。
作業時には、中板部173aが畝305の上面に、また側板
部173b,173bが畝305の上部斜面にそれぞれ摺接し、畝の
頂部を整地整形しながら進行するとともに、畝の高低変
化に応じた上下動が連結ロッド177を介して油圧バルブ
のスプール153aに伝えられる。すなわち、接地体173
は、畝の頂部を整地整形する整地具としての役割と、畝
の高さを検出するセンサとしての役割を有する。畝が高
くなって接地体173の後部が上動すると、アーム176とロ
ッド177を介してスプール153aが押し込まれ、油圧シリ
ンダ152を伸張させる方向に油圧バルブ153が切り替えら
れる。油圧シリンダが伸張して天秤杆156が後方に移動
することにより、それに取り付けられている前輪連結杆
155,155、後輪連結杆157,157を介してアーム156,156,15
8,158が回動させられ、前輪7,7および後輪28,28が同時
に下動し、機体が持ち上げられる。逆に、畝が低くなっ
て接地体173の後部が下動すると、機体が下降する。こ
のように、植付深さ制御装置170の作用によって畝の高
さ変化に応じて車輪を上下にスイングさせ、機体を適宜
昇降させることにより、常に一定条件かつ一定植付深さ
で植付作業が行なわれる。なお、図から分かるように、
前輪はそれよりも前側に設けられている回動筒部5を支
点として上下にスイングし、後輪はそれよりも前側に設
けられている軸26を支点として上下にスイングする。こ
のため、前後の車輪が下動するときは、該車輪の接地位
置に対し機体が後方へ移動するので、機体の重心も後側
へ移動する。
植付深さの調節は植付深さ調節レバー178で接地体の
基準高さを調節することによって行なう。第18図におい
て実線で示すようにレバー178を下げた状態では、基準
高さH1が低く植付深さが浅い。また、鎖線で示すように
レバー178を上げた状態では、基準高さH2が高く植付深
さが深い。
レバー178で植付深さを調節すると、接地体173の仰角
が変化するため植付深さ制御用の感度が変化する。すな
わち、浅植えを行なうためにレバー178を下げると、接
地体173の仰角が大きくなって感度が敏感になる。逆
に、深植えを行なうためにレバー178を持ち上げると、
接地体173の仰角が小さくなるため感度が鈍感となる。
なお、前記ロッド177のバルブ側鉤状端部177aは、ハ
ンドル支持フレーム15に設けた上げレバー180にワイヤ1
81によって接続されている制御切替片182の長穴183に挿
入されている。上げレバー180が自動制御位置D1のとき
は、長穴183の中央部に端部177aが位置しているため、
スプール153aが自由に出入でき、前記昇降制御が自動的
に行なわれる。上げレバー180をリフト位置D2にする
と、長穴の端部壁面183aがロッド端部177aを引っ張り、
スプール153aを強制的に押し込むため、機体がリフト位
置まで上昇する。
また、天秤杆の空間160は水平制御装置190のカム機構
部を収納するための空間であって、摺動体155には平面
視楕円形の穴191が形成されたカム受部192が側方に張り
出して設けられており、このカム受部の楕円穴191に偏
心軸193が固着された円形のカム194が嵌合している。上
記偏心軸193の上部には互いに逆方向に突出するアーム1
96,196が形成されたアーム部材197がキー198によって嵌
着され、該アーム196,196の先端部に前記固定板16に設
けた操作レバー200に接続されているワイヤ201が取り付
けられている。なお、ワイヤアウタ202,202のアーム側
端部は天秤杆156の上板156aに設けたアウタ受板203に固
定支持されている。
操作レバー200の装着部について説明すると、外周面
にワイヤ溝205が形成された円板206が軸207によって前
記固定板16に回動自在に取り付けられており、該円板に
枢支ピン209にて枢支された筒体210に操作レバー200の
基部が固着され、前記ワイヤ溝205にワイヤ201が巻き掛
けて固定されている。なお、ワイヤアウタ202,202の円
板側端部は固定板16に固着されたアウタ受板203′に固
定支持されている。そして、操作レバー200の基部付近
の側面部に固着させた係止板212が、固定板の立縁部16a
に形成された複数の係止溝213,…の何れかに係合できる
ようになっている。214は操作レバー200を係止溝213,…
の方向に付勢するばねである。
係止板212を係止溝213から外し操作レバー200を矢印
方向に回動操作することにより、円板206に巻き掛けら
れているワイヤ201が移動し、アーム部材197が回動す
る。すると、カム194が偏心回動させられ、天秤杆156が
強制的に揺動させられる。平面視において天秤杆を左回
りに揺動させると、左側の前輪および後輪が上動し、か
つ右側の前輪および後輪が下動するため、機体は左下り
に傾斜する。逆に天秤杆を右回りに揺動させると、機体
は右下りに傾斜する。この歩行型農作業機(実施例では
野菜移植機)を用いて農作業を行う場合は、後部に設け
られているハンドルを把持して操縦しつつ苗移植等の作
業を行う。この場合、機体に左右一対の前輪と左右一対
の後輪が設けられているので、安定した走行状態が得ら
れる。作業は圃場の両端部でUターンしながら行われる
が、この折り返し時には、ハンドルを押し下げて機体の
前部と前輪を圃場面から浮かせて旋回すると小回りでき
る。この場合、前後の車輪を下動させ、機体を上昇させ
ると、車輪がスイング式に移動するため、機体の重心が
後向きに移動し、ハンドルの押し下げを楽に行えるよう
になる。また、ハンドルの把持部が前後方向に向いたも
のでは、ハンドルを押し下げる時に内側に入り込む肘が
邪魔になってうまく体重を載せることができないが、本
発明ではハンドルの把持部が左右に向いているので、体
重を載せて楽に押し下げることができるのである。
[発明の効果] 以上の説明から明らかなように、本発明にかかる歩行
型農作業機は、左右一対の前輪と、左右一対の後輪を備
えているので、安定した走行状態を得ることができる。
操縦用のハンドルが後輪よりも後側に設けられているの
で、旋回時には車輪を下降させて機体を強制的に上昇さ
せるとともに、前記ハンドルを押し下げて機体の前部と
前輪を浮かせ、後輪のみを接地状態として小回りするこ
とができる。この場合、前輪と後輪は上下にスイング可
能で、そのスイング支点が各車軸の前側に位置している
ので、車輪下動時に車輪接地位置に対し機体重心が後方
に移動する結果、ハンドルの押し下げを楽に行うことが
できる。しかもこの場合、ハンドルが上昇するので、押
し下げ後のハンドル高さが低くなり過ぎず、旋回中にお
いて、作業者は楽な姿勢で操縦することができる。さら
に、ハンドルの把持部を左右方向に向けて設けたので、
ハンドルの押し下げ時に体重をうまくハンドルに載せる
ことができ、ハンドルの押し下げが一層楽になった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を施した歩行型農作業機である野菜移植
機の全体側面図、第2図はその平面図、第3図はその一
部を取り外した状態の平面図、第4図はその正面図であ
る。第5図は要部の側面図、第6図はその平面図、第7
図はその背面図である。第8図は苗載台後部の傾斜図、
第9図はその平面図、第10(a),(b),(c)はそ
のそれぞれ異なる各状態を示す側面図である。第11図は
移植装置の全体断面図、第12図および第13図は移植ケー
スの断面図である。第14図は土掘り装置の説明図、第15
図はそのX矢視図である。第16図と第17図は天秤杆の平
面図と背面図、第18図は植付深さ制御の説明図、第19図
および第20図は水平制御用操作レバー装着部の説明図で
ある。また、第21図は苗器品の説明図である。 1……野菜移植機(歩行型農作業機)、3……走行部ミ
ッションケース、7……前輪、11……移植部ミッション
ケース、13……移植装置、28……後輪、30……土掘り装
置、31……覆土装置、33……移動枠、34……受枠、35…
…苗載台、41……苗取出口、43……ポットホルダ、47…
…受杆、50……ブラシ、60……横移動装置、75……移植
爪、76……苗押出体、115……針状体、116……板状体、
122……カム取付軸、134……覆土板、156……天秤杆、1
70……植付深さ調節装置、173……接地体、178……植付
深さ調節レバー、190……水平制御装置、300……苗、30
3……マルチフィルム、305……畝。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】左右一対の前輪と、左右一対の後輪と、機
    体の前部に設置されたエンジンと、前記後輪よりも後側
    に設けられたハンドルとを備え、前記前輪と後輪を上下
    にスイング可能に支持した歩行型農作業機において、畝
    上面位置の検出結果に基づいて車輪を上下にスイングさ
    せて苗植付深さを設定深さに維持するよう機体を昇降制
    御する機構と、人為操作に基づいて車輪を下降させて機
    体を強制的に上昇させる機構とを設け、かつ前記前輪と
    後輪のスイング支点を各車軸の前側に位置させて、旋回
    時に車輪を下動させた時に車輪に対して機体が相対的に
    後方に移動するように構成するとともに、前記ハンドル
    の把持部を左右方向に向けて設けたことを特徴とする歩
    行型農作業機。
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