JP2653365B2 - 歩行型苗移植機 - Google Patents

歩行型苗移植機

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JP2653365B2
JP2653365B2 JP29181696A JP29181696A JP2653365B2 JP 2653365 B2 JP2653365 B2 JP 2653365B2 JP 29181696 A JP29181696 A JP 29181696A JP 29181696 A JP29181696 A JP 29181696A JP 2653365 B2 JP2653365 B2 JP 2653365B2
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shaft
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cam
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木下  栄一郎
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Iseki and Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、野菜等の苗を畝に移
植する歩行型苗移植機に関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】この種の従来技術としては、
特開昭62−239909号公報に示すように、左右に
2つの車輪を備え、前側にエンジンを設け、後側にハン
ドルを設けた機体に移植装置を設けた苗移植機がある。
然し乍ら、上記の従来のものは、機体を支持する車輪が
2つだけなので、操縦者がハンドルを所定の高さに正確
に保持していないと苗の植付深さが変動してしまう問題
があった。
【0003】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記問題点
を解決するために、左右一対の前輪と左右一対の後輪と
を備え、後輪より前方にエンジンを設け、後輪より後方
にハンドルを設けた歩行型苗移植機において、後輪車軸
位置からハンドル把持部までの前後間隔を後輪車軸位置
から前輪車軸位置までの前後間隔より長く構成し、畝の
上面に接当してその上下位置を検出するセンサ−を設け
るとともに、左右前輪と左右後輪とを共に上下動させる
アクチュエ−タ−を設けて、前記センサ−の検出により
移植装置により植付けられる苗の植付深さを一定にする
ようアクチュエ−タ−を作動させて左右前輪と左右後輪
を上下動制御する構成とし、移植装置による苗植付位置
と前記センサ−の畝上面検出位置とを側面視で前輪側よ
りも後輪側に近い位置に配設したことを特徴とする歩行
型苗移植機とした。
【0004】
【発明の作用及び効果】この発明は、左右一対の前輪と
左右一対の後輪とを備えた4輪構成なので、2輪構成の
ものに比べハンドルを所定の高さに正確に保持しなくて
も、苗植付深さの変動が少ない。しかも、後輪より前方
にエンジンを設け、後輪より後方にハンドルを設け、そ
のハンドルを、後輪車軸位置からハンドル把持部までの
前後間隔が後輪車軸位置から前輪車軸位置までの前後間
隔より長くなるように構成したので、ハンドルを下方に
軽く押し付けるようにすることで、左右前輪と左右後輪
の4輪の接地荷重を容易に増大させられ、よって、機体
の軽量化を図っても安定した4輪接地走行が行えて、更
に苗植付深さの変動が少ないものとなる。
【0005】そして、畝の上面に接当してその上下位置
を検出するセンサ−を設けるとともに、左右前輪と左右
後車輪とを共に上下動させるアクチュエ−タ−を設け、
前記センサ−の検出により移植装置により植付けられる
苗の植付深さを一定にするようアクチュエ−タ−を作動
させて左右前輪と左右後輪を上下動制御する構成とし、
更に、移植装置による苗植付位置と前記センサ−の畝上
面検出位置とを側面視で前輪側よりも後輪側に近い位置
に配設したことにより、上記のようにハンドルを下方に
軽く押し付けて4輪接地状態での走行が安定するよう操
縦しているとき、ハンドルの下方への押し付けを強くし
すぎたり地面の凸部に前輪が乗り上げたりすることで、
前輪が一時的に浮き上がることがあっても、接地状態が
維持される後輪側に近い位置に苗植付位置とセンサ−の
畝上面検出位置が位置するから、苗の植付深さの変動が
少なく、また、車輪の上下動制御が敏感に反応して必要
以上に作動することも起きにくい。
【0006】よって、この発明の苗移植機は、機体の軽
量化を図っても安定した4輪接地走行が行えて、苗の植
付深さの変動が少ないものであり、また、たとえ、前輪
が一時的に浮き上がることがあっても、苗の植付深さの
変動が少なく、車輪の上下動制御が敏感に反応して必要
以上に作動することも起きにくいものであり、従って、
苗の植付深さを一定として、良好な苗移植作業が行える
ものとなる。
【0007】
【実施例】以下、図面にあらわされた実施例について説
明する。この野菜移植機1は、機体の前端部に設けたエ
ンジン2の後部に走行部ミッションケース3を配し、該
ミッションケースの左右側部に突設した回動筒部5,5
の先端部に前輪伝動ケース6,6を後方斜め下向きに設
け、この前輪伝動ケースの下端部に推進車輪である前輪
7,7を軸支している。左右の前輪7,7は後述する昇
降機構によって互いに連係させて昇降が可能となってい
る。
【0008】ミッションケース3の後部片側(図示例で
は左側)には内部に伝動軸を有する前部伝動フレーム1
0が後方に延出させて固着連結されており、その後端部
に移植部ミッションケース11が設けられている。移植
部ミッションケース11からは後述する移植装置13に
伝動する伝動軸を内部に有する後部伝動フレーム14が
後方に延出され、さらに該伝動フレーム14の後端部に
はハンドル支持フレーム15が後向きに突設されてい
る。このハンドル支持フレーム15とこれに固着した固
定板16に操縦ハンドル17、各種操作レバー等が取り
付けられている。一方、前部伝動フレーム10と反対側
(図示例では右側)にはこれに対向させてサイドフレー
ム20が設けられている。両フレーム10,20は右端
部が外方に突出する横フレーム21によって連結されて
いる。横フレーム21には平面視コ字形のブラケット2
2が固着されており、このブラケット22と前記固定板
16との間に補強フレーム23が設けられている。これ
ら走行部および移植部のミッションケース3,11と各
フレーム10,14,15,20,21,23とでこの
野菜移植機1の機体フレームを構成している。
【0009】横フレーム21の後方下位位置には、前記
ブラケット22と移植部ミッションケース11に固着し
たブラケット25によって後輪支持軸26が横架されて
いる。そして、この支持軸26の両端部に後輪支持アー
ム27,27が回動自在に取り付けられ、該アームの下
端部に左右の後輪28,28が軸支されている。後輪2
8,28も前輪7,7に連係して昇降するようになって
いる。また、後輪支持軸26には後述の土掘り装置30
と覆土装置31が取り付けられている。
【0010】機体の上部には、移動枠33と受枠34と
からなる苗載台35が前部が上位となるよう若干傾斜さ
せて設けられている。苗載台35の大部分を占める移動
枠33は、左右の側板36a,36aと前後の底板36
b,36cとで枠組36を構成し、前後の底板間に形成
される底部開口部に前後一対のロール38a,38bに
張設された苗移送ベルト38を前後の底板と同一高さに
設けてなる。移植用苗300としては、第21図に示す
ようなポット301a,…を縦横に並設した紙製の育苗
器301で育成されたポット状のものが使用され、後側
の底板36bは背面視がポットの幅に相当する周期の波
形に成形されている。この移動枠33は前後のレール3
9,40によって左右方向に滑動自在に支持されてい
る。受枠34は、上記後側レール40と一体に形成さ
れ、底板36cの後部に隣接させて該底板と同一面上に
設けられており、左右中央部に苗取出口41が形成され
ている。該苗取出口にはポットの底面を受ける状態と受
けない状態に開閉する開閉体42が設けられている。
【0011】苗載台35の後部には、受枠34上まで移
送されてきた苗を落下しないように受け止めるためのポ
ットホルダ43が設けられている。ポットホルダ43
は、鉤形の側板部44a,44aの後端部同士を横板部
44bで連結したブラケット44を移動枠の側板36
a,36aの後端部上部にピン45,45で回動自在に
設け、横板部44bの前面部にピアノ線等で形成される
ポット受杆47,…がポット幅の間隔で下向きに垂下さ
せて取り付けられている。各ポット受杆47は下部が若
干前向きに屈曲成形されているため、上部が後方に張り
出してその分だけ上部のふところが深くなっている。そ
して、横板部44bから上方前向きに突出する突起4
8,48に穿設されている前後の長穴49,49に、毛
状体を植設したブラシ50がボルト52,52によって
取り付けられている。ブラシ50は苗の葉を柔く受けと
めて、葉がポットホルダの後方にはみ出さないようにす
るもので、後記移植爪75,75による葉の損傷を防止
する。前述の如くポット受杆47,…は上部が後方に張
り出しているので、ポット受杆47,…の上部とブラシ
50との間には空間が形成されている。ポット受杆4
7,…とブラシ50との間隔は、長穴49,49へのボ
ルト52,52の取付け位置を変えることによって任意
に調節できる。さらに、移動枠の側板36aの外面に突
設された凸部54に係合する凹部55を有し連結棒56
によって上端部同士が連結されたフック57,57が、
ブラケットの側板部44a,44aに回動自在に取り付
けられている。ブラケット44とフック47との間には
スプリング58が介装されており、前記凸部54と凹部
55とが係合する方向にフック57が付勢されているた
め、ポットホルダ43はポット受杆およびブラシが移動
枠33の後端面を閉止する状態になっている。
【0012】苗載台35の横移動装置60として、作業
部ミッションケース11に固着連結された苗載台伝動ケ
ース62の先端部と横フレーム21の突出端部に設けた
軸受部材63との間に、外周部に右回りおよび左回りの
螺旋状リード溝65,65´が形成されたリードカム軸
66が軸支されているとともに、上記リード溝に係合す
るリード爪をそなえたリードメタル67が苗載台の移動
枠33に固着されており、リードカム軸66が回転する
ことにより、これに摺動自在に嵌合しているリードメタ
ル67を介して移動枠33が左右方向に往復移動させら
れ、受枠34上の最後列の苗を順次苗取口41に供給す
るようになっている。また、移動枠33が左右行程の端
部まで移動すると、駆動ロール38aの軸の端部に固着
したラチェットレバー68が後記カム取付軸122に取
り付けられた苗送りカム69によって所定方向に回動さ
せられ、苗移送ベルト38が作動して苗を1列分だけ後
方に移送するようになっている。
【0013】最後列の苗300は、ポット部300aが
ポット受杆47の下端部に支持されるとともに、葉部3
00bがブラシ50によって弾力的に受け止められる。
ポット受杆47の上部が後方に張り出しているため、葉
が大きく生育している苗の場合も葉部がポット受杆によ
って前方に無理に押圧されることがない。また、ブラシ
50が前後に取付位置調節可能に設けられているので、
野菜の種類に応じてポット受杆とブラシとの間隔Lを調
整することができる。例えば、キャベツのように葉が上
に延びる苗の場合は、第10図aに示すように間隔L1
を広くし、白菜のように葉が横に拡がる苗の場合は、第
10図bに示すように間隔L2を狭くすればよい。ただ
し、L1>L2。このように、ポット受杆とブラシの間隔
Lを調整することにより、葉に適度の抵抗がかかるよう
に設定でき、最後列の苗の葉とその前列の苗の葉との絡
み付きを防止できる。
【0014】また、第10図cにおいて鎖線で示すよう
にフック57,57の上部を前方に倒して凸部54と凹
部55との係合を解除することにより、同図において実
線で示すようにポットホルダ43を上方に跳ね上げて苗
載台35の後端面を開放することができるので、破損し
たポットや不良苗等の除去を簡単に行なえる。移植装置
13は、各々複数の軸、ギヤ等を内蔵する第1回転ケー
ス71、第2回転ケース72および移植ケース73をそ
なえ、移植ケース73に一対の移植爪75,75と苗押
出体76が設けられている。第11図乃至第13図は内
部の構造を示す断面図で、これに基づいて具体的に説明
する。
【0015】第1回転ケース71は後部伝動フレーム1
4に回動自在に支持された回転筒81に一体で後部伝動
ケース14に対し回転自在であり、また第2回転ケース
72は第1回転ケース71に回動自在に支持された回転
筒82に一体で第1回転ケース71に対し回転自在であ
る。後部伝動ケース14の後端部には一端部を第1回転
ケース71内に嵌入させた固定軸83が設けられ、回転
筒81に固着されたスプロケット84がこの軸周りに回
転自在に嵌合しているとともに、第1回転ケース71内
でギヤ85がこの軸に嵌着されている。スプロケット8
4には後部伝動ケース14内のチェン87が張架されて
おり、このチェンを介して伝えられる動力によって第1
回転ケース71が所定方向に回転させられる。また、ギ
ヤ85はカウンタギヤ88を介して回転筒82のギヤ8
9に嵌合連結されており、これらギヤ列の作用によって
第1回転ケース71が回転すると第2回転ケース72が
これの2倍のスピードで逆方向に回転するようになって
いる。第1回転ケース71にも一端部を第2回転ケース
72内に嵌入させた固定軸91が設けられ、この固定軸
91に嵌着されているギヤ92はカウンタギヤ93を介
して、第2回転ケース72の先端部に支承され片側を該
ケース外に突出させた移植ケース取付軸95のギヤ96
に噛合連結されている。この移植ケース取付軸95は第
2回転ケース72に対しては相対的に回転するが、機体
に対しては相対的に回転しないように各ギヤ比が設定さ
れている。
【0016】移植ケース73はケース内に挿入された前
記移植ケース取付軸95に一体に取り付けられている。
そして、第2回転ケース72に固着され取付軸95を外
包する筒軸100に、開閉カム101と押出カム102
とが並設されている。移植ケース73の内部には、筒軸
100に直交させて開閉軸104と押出軸105が設け
られており、開閉軸104は開閉カム101に押圧付勢
されるカムフォロア106が取り付けられ、押出軸10
5には押出カム102に押圧付勢されるカムフォロア1
07が取り付けられている。
【0017】前記一対の移植爪は固定爪と可動爪であっ
て、固定爪75Aは移植ケース73の側面部に固着さ
れ、可動爪75Bは開閉軸104の下端突出部に取り付
けられている。両移植爪はともに下向きに延び、下端部
がへら状の挟持部75aとなっている。また、前記押出
体76は、押出軸105の下端突出部に取り付けられ、
固定移植爪75Aの内面に摺接されている。
【0018】つぎに、移植装置13の動作について説明
すると、第1回転ケース71は前輪7,7の回転速度に
対応する所定の速度で第1図における反時計周り方向に
回転するとともに、第2回転ケース72はこれとは逆周
り(時計周り方向)に2倍の速度で回転し、移植ケース
73は上下に細長い楕円軌道を描いて上下運動を行な
う。機体に対し移植ケース取付軸95が相対的に回転し
ないように設定されているので、移植ケース73および
これに取り付けられている移植爪75,75と苗押出体
76は終始同じ姿勢を保持する。第1図におけるPは移
植爪の先端部の軌跡をあらわし、A点すなわち苗取出口
41の位置で苗押出体76が苗300のポット部上面に
係止するとともに可動爪75Bが閉じ、苗取出口41に
位置する苗を1個のポット苗として分割しそれを一対の
移植爪が保持する。この動作に合わせて苗取出口の開閉
体42が開くようになっている。B点すなわち軌跡の最
下部で可動爪75Bが開き、保持しているポット苗を圃
場に植え付けてゆく。また、移植爪がB点よりも少し上
昇したC点で苗押出体76が下動動作を開始し、移植爪
75A,Bに付着したまま持ち上げられた苗を強制的に
移植爪から分離するので、苗の移植が確実に行なわれ
る。
【0019】土掘り装置30は、後輪支持軸26に固着
した正面視門形の枠体110に上下リンク111,11
2を回動自在に枢着し、該上下リンクの後方先端部に枢
結した取付板114に、逆U字形で一対の下端部が鋭利
に形成された針状体115と、左右両端部が若干後向き
に屈曲する進行方向と直角な方向を向いた板状体116
が設けられている。板状体116は針状体115の後面
に、下端が該針状体の下端よりも上位に位置するよう固
着されている。下リンクの枢支軸112aには下リンク
を上向きに付勢するスプリング118が嵌装されてい
る。この土掘り装置30の駆動機構として、上リンク1
11に設けた軸119にベアリングでできたカムフォロ
ア120が嵌着され、このカムフォロア120に対向さ
せカム取付軸122に扇形のカム123が設けられてい
る。なお、カム取付軸122は移植部ミッションケース
11から突出し、その先端部がブラケット22の後方に
設けた軸受部材124に支承されている。
【0020】カム取付軸122が駆動回転されることに
よりカム123が回転し、該カムがカムフォロア120
に係合すると上リンク111が押し下げられ針状体11
5および板状体116が下動し、係合が解除されるとス
プリング118の作用で上動するようになっている。な
お、カム123には針状体115および板状体116を
最下部で一時停止するよう作動させるカム面123aが
形成されているため、機体の進行によって針状体115
および板状体116が土壌中に潜った状態のまま移動
し、圃場に移植用穴が形成されるのである。この際、針
状体115によって掻き起こされた後の土を板状体11
6が破砕してゆくので、移植穴周囲の土が充分に細分化
される。また、マルチフィルム303被覆されている場
合は、針状体115がこれを突き破って引き裂いてゆく
ことにより、フィルムに穴303aが形成される。この
フィルム穴の周囲には、板状体116によって前方に押
しやられた土が載せ掛けられる。したがって、フィルム
の端部が移植後の苗に接触することがなく、苗の生育の
妨げとならない。
【0021】覆土装置31は、前記下リンク枢支軸11
2aの両端部にユニバーサルジョイント130,130
を介して支持杆131,131が連結され、該支持杆は
外方下向きに突出したのち後向きに屈曲し、その後端部
に左右一対の覆土具132,132が畝305の両側に
支持されている。覆土具132は支持板133の後端裏
面に合成樹脂等の可撓性材料でできた覆土板134が一
体に取り付けられている。支持杆131と覆土具132
との取付部について説明すると、支持杆131と覆土具
132との取付部について説明すると、支持杆131の
後端部に2組の取付孔135a,135a´を有する取
付枠135が固着されており、支持板133側の長短2
本の摺動軸136,136´が上記取付穴にそれぞれ摺
動自在に貫通させて設けられ、かつ長い方の摺動軸13
6には先端部に設けた係止板137と取付枠135との
間に比較的弾性力の弱い押圧スプリング138が装着さ
れている。このため覆土具132は前後方向に移動可能
で、前向きに付勢された状態となっている。支持杆13
1,131を駆動する駆動機構は、前記カム取付軸12
2に取り付けられたカム140と、枢支軸112aと一
体のアーム141に取り付けられたベアリングでできた
カムフォロア142とで構成されている。
【0022】カム140が回転することによりカムフォ
ロア142が周期的に押し下げられ、これにともなう枢
支軸112aの回動がユニバーサルジョイント130,
130を介して支持杆131,131に伝えられる。枢
支軸112aに対し支持杆の基部131a,131aが
斜めになっているため、支持杆が駆動されると左右の覆
土板134,134は移植された苗の左右両側の土壌を
上方から斜め内向きに押し付ける。覆土板によって押さ
れた土が苗のポット部300aの傾斜側面を両側から押
圧するので、該土部が所定位置に所定姿勢で確実に保持
される。また、左右一対の覆土板が苗周囲の土を挾み付
けるように押圧することにより土が上方に盛り上がり、
ポット部300aの上部にも充分な土回りが行なわれ
る。
【0023】以上説明してきた苗載台の横移動措置(苗
送り装置)60、土掘り装置30および覆土装置31を
駆動させる各カム69,69,123,140はそれぞ
れ共通のカム取付軸122に取り付けられているため、
軸や伝動用部材の数が少なく構成が簡単であるととも
に、これらの装置を移植装置13に同期して作動させる
のに都合がよい。またこの実施例では、カム取付軸12
2が移植部ミッションケース11の主軸の延長軸である
ので、カム取付軸を駆動するための機構が不要となって
いる。
【0024】接地輪である前輪および後輪の昇降機構は
油圧式であって、走行部ミッションケース3の後部に油
圧ポンプ150が一体的に設けられ、前部伝動フレーム
10とサイドフレーム20との間に架設した支持台15
1上に油圧シリンダ152と油圧バルブ153が設けら
れている。油圧シリンダのピストン152aは後方に突
出され、その後端部に設けた摺動体155に天秤杆15
6が水平面内で回動自在に枢着されている。摺動体15
5はピストン152aの軸方向に摺動自在で、該ピスト
ンの周囲に嵌装したスプリング157によって後向きに
付勢されている。また、天秤杆156は上板156aと
下板156bとで構成されており、その中間部に形成さ
れる空間160の中央部に摺動体155が挿入され、摺
動体の上下のピン161,161が上板と下板のボス1
62,162に回動自在に嵌合することにより、摺動体
155と天秤杆156とが結合している。図中の163
は摺動体155の抜落ち防止用ストッパで、ピストン1
52aの先端部に嵌着されている。そして、天秤杆15
6の左右両端部は、前輪連結杆165,165によって
回動筒部5,5の上面に突設したアーム166,166
に連結されているとともに、後輪連結杆167,167
によって後輪支持軸26の上面に突設したアーム16
8,168に連結されている。
【0025】昇降機構の駆動用油圧シリンダ152は次
の植付深さ制御装置170によって制御される。植付深
さ制御装置170は、前記ブラケット22,25に横設
した回動軸171から前方に突設した支持板172に接
地体173が軸支(軸175)され、該接地体と一体の
アーム176の先端部と油圧バルブのスプール153a
とが連結ロッド177によって連結されている。接地体
173は、基部から後方に延出された中板部173aと
該中板部の両側部に設けられた側板部173b,173
bとからなり、畝305の頂部を囲う形状になってい
る。また、中板部173aの後部中央には、前記移植爪
75,75と針状体115、板状体116が挿入される
切欠き173cが形成されている。
【0026】作業時には、中板部173aが畝305の
上面に、また側板部173b,173bが畝305の上
部斜面にそれぞれ摺接し、畝の頂部を整地整形しながら
進行するとともに、畝の高低変化に応じた上下動が連結
ロッド177を介して油圧バルブのスプール153aに
伝えられる。すなわち、接地体173は、畝の頂部を整
地整形する整地具としての役割と、畝の高さを検出する
センサとしての役割を有する。畝が高くなって接地体1
73の後部が上動すると、アーム176とロッド177
を介してスプール153aが押し込まれ、油圧シリンダ
152を伸張させる方向に油圧バルブ153が切り替え
られる。油圧シリンダが伸張して天秤杆156が後方に
移動することにより、それに取り付けられている前輪連
結杆155,155、後輪連結杆157,157を介し
てアーム156,156,158,158が回動させら
れ、前輪7,7および後輪28,28が同時に下動し、
機体が持ち上げられる。逆に、畝が低くなって接地体1
73の後部が下動すると、機体が下ろされる。このよう
に、植付深さ制御装置170の作用によって畝の高さ変
化に応じて機体を適宜昇降させることにより、常に一定
条件かつ一定植付深さで植付作業が行なわれる。
【0027】植付深さの調節は植付深さ調節レバー17
8で接地体の基準高さを調節することによって行なう。
第18図において実線で示すようにレバー178を下げ
た状態では、基準高さH1が低く植付深さが浅い。また
鎖線で示すようにレバー178を上げた状態では、基準
高さH2が高く植付深さが深い。レバー178で植付深
さを調節すると、接地体173の仰角が変化するため植
付深さ制御用の感度が変化する。すなわち、浅植えを行
なうためにレバー178を下げると、接地体173の仰
角が大きくなって感度が敏感になる。逆に、深植えを行
なうためにレバー178を持ち上げると、接地体173
の仰角が小さくなるため感度が鈍感となる。
【0028】なお、前記ロッド177のバルブ側鉤状端
部177aは、ハンドル支持フレーム15に設けた上げ
レバー180にワイヤ181によって接続されている制
御切替片182の長穴183に挿入されている。上げレ
バー180が自動制御位置D 1のときは、長穴183の
中央部に端部177aが位置しているため、スプール1
53aが自由に出入でき、前記昇降制御が自動的に行な
われる。上げレバー180をリフト位置D2にすると、
長穴の端部壁面183aがロッド端部177aを引っ張
り、スプール153aを強制的に押し込むため、機体が
リフト位置まで上昇する。
【0029】また、天秤杆の空間160は水平制御装置
190のカム機構部を収納するための空間であって、摺
動体155には平面視楕円形の穴191が形成されたカ
ム受部192が側方に張り出して設けられており、この
カム受部の楕円穴191に偏心軸193が固着された円
形のカム194が嵌合している。上記偏心軸193の上
部には互いに逆方向に突出するアーム196,196が
形成されたアーム部材197がキー198によって嵌着
され、該アーム196,196の先端部に前記固定板1
6に設けた操作レバー200に接続されているワイヤ2
01が取り付けられている。なお、ワイヤアウタ20
2,202のアーム側端部は天秤杆156の上板156
aに設けられたアウタ受板203に固定支持されてい
る。
【0030】操作レバー200の装着部について説明す
ると、外周面にワイヤ溝205が形成された円板206
が軸207によって前記固定板16に回動自在に取り付
けられており、該円板に枢支ピン209にて枢支された
筒体210に操作レバー200の基部が固着され、前記
ワイヤ溝205にワイヤ201が巻き掛けて固定されて
いる。なお、ワイヤアウタ202,202の円板側端部
は固定板16に固着されたアウタ受板203´に固定支
持されている。そして、操作レバー200の基部付近の
側面部に固着させた係止板212が、固定板の立縁部1
6aに形成された複数の係止溝213,…の何れかに係
合できるようになっている。214は操作レバー200
を係止溝213,…の方向に付勢するばねである。
【0031】係止板212を係止溝213から外し操作
レバー200を矢印方向に回動操作することにより、円
板206に巻き掛けられているワイヤ201が移動し、
アーム部材197が回動する。すると、カム194が偏
心回動させられ、天秤杆156が強制的に揺動させられ
る。平面視において天秤杆を左回りに揺動させると、左
側の前輪および後輪が上動し、かつ右側の前輪および後
輪が下動するため、機体は左下りに傾斜する。逆に天秤
杆を右回りに揺動させると、機体は右下りに傾斜する。
【0032】図1に明かに示されているように、この野
菜移植機1は、左右一対の前輪7,7と左右一対の後輪
28,28とを備え、後輪28,28より前方にエンジ
ン2を設け、後輪28,28より後方にハンドル17を
設けた構成となっている。また、後輪28,28の車軸
位置からハンドル17の把持部までの前後間隔を、後輪
28,28の車軸位置から前輪7,7の車軸位置までの
前後間隔より長く構成している。
【0033】更に、畝の上面に接当してその上下位置を
検出するセンサ−(接地体)173を設けるとともに、
左右前輪7,7と左右後輪28,28とを共に上下動さ
せるアクチュエ−タ−(油圧シリンダ)152を設け
て、前記センサ−173の検出により移植装置13によ
り植付けられる苗の植付深さを一定にするようアクチュ
エ−タ−152を作動させて左右前輪7,7と左右後輪
28,28を上下動制御する構成とし、移植装置13に
よる苗植付位置と前記センサ−173の畝上面検出位置
とを側面視で前輪7,7側よりも後輪28,28側に近
い位置に配設した構成となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 歩行型苗移植機の全体側面図
【図2】 歩行型苗移植機の平面図
【図3】 歩行型苗移植機の一部の平面図
【図4】 歩行型苗移植機の正面図
【図5】 歩行型苗移植機の一部の側面図
【図6】 図5の平面図
【図7】 図5の背面図
【図8】 苗載台後部の斜視図
【図9】 図8の平面図
【図10】 a,b,cはそのそれぞれ異なる各状態を
示す側面図
【図11】 移植装置の全体断面図
【図12】 移植ケースの断面図
【図13】 移植ケースの断面図
【図14】 土掘り装置の説明図
【図15】 図14のX矢視図
【図16】 天秤杆の平面図
【図17】 天秤杆の背面図
【図18】 植付深さ制御の説明図
【図19】 水平制御用操作レバー装着部の説明図
【図20】 水平制御用操作レバー装着部の説明図
【図21】 育苗器の説明図
【符号の説明】
2:エンジン 7:前輪 13:移植装置 17:ハンドル 28:後輪 152:油圧シリンダ(アクチュエ−タ−) 173:接地体(センサ−)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右一対の前輪と左右一対の後輪とを
    備え、後輪より前方にエンジンを設け、後輪より後方に
    ハンドルを設けた歩行型苗移植機において、後輪車軸位
    置からハンドル把持部までの前後間隔を後輪車軸位置か
    ら前輪車軸位置までの前後間隔より長く構成し、畝の上
    面に接当してその上下位置を検出するセンサ−を設ける
    とともに、左右前輪と左右後輪とを共に上下動させるア
    クチュエ−タ−を設けて、前記センサ−の検出により移
    植装置により植付けられる苗の植付深さを一定にするよ
    うアクチュエ−タ−を作動させて左右前輪と左右後輪を
    上下動制御する構成とし、移植装置による苗植付位置と
    前記センサ−の畝上面検出位置とを側面視で前輪側より
    も後輪側に近い位置に配設したことを特徴とする歩行型
    苗移植機。
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