JP2003284410A - 苗移植機 - Google Patents
苗移植機Info
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- JP2003284410A JP2003284410A JP2002095775A JP2002095775A JP2003284410A JP 2003284410 A JP2003284410 A JP 2003284410A JP 2002095775 A JP2002095775 A JP 2002095775A JP 2002095775 A JP2002095775 A JP 2002095775A JP 2003284410 A JP2003284410 A JP 2003284410A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 苗移植機において、土質や気候等により地域
的に植付方法を大きく変更したり、異なる品種あるいは
作物の苗を植付けられるように植付方法を大きく変更で
きるようにして汎用性を高め、且つその植付方法の変更
を簡単な構成で容易に行えるようにすることを課題とす
る。 【解決手段】 機体側に位置固定された駆動軸と一体回
転する駆動ア−ム34の作動により所定の軌跡Tを描い
て昇降する苗保持具6aを備え、該苗保持具6aが苗を
保持した状態で土壌内へ突入して植付ける苗植付け装置
6を設けた苗移植機において、前記駆動軸となる駆動軸
35と第二駆動軸114とを異なる位置に設けると共
に、駆動軸35及び第二駆動軸114のいずれにも駆動
ア−ム34を連結可能に構成する。
的に植付方法を大きく変更したり、異なる品種あるいは
作物の苗を植付けられるように植付方法を大きく変更で
きるようにして汎用性を高め、且つその植付方法の変更
を簡単な構成で容易に行えるようにすることを課題とす
る。 【解決手段】 機体側に位置固定された駆動軸と一体回
転する駆動ア−ム34の作動により所定の軌跡Tを描い
て昇降する苗保持具6aを備え、該苗保持具6aが苗を
保持した状態で土壌内へ突入して植付ける苗植付け装置
6を設けた苗移植機において、前記駆動軸となる駆動軸
35と第二駆動軸114とを異なる位置に設けると共
に、駆動軸35及び第二駆動軸114のいずれにも駆動
ア−ム34を連結可能に構成する。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機体側に位置固定
された駆動軸と一体回転する駆動ア−ムの作動により所
定の軌跡を描いて昇降する苗保持具を備え、該苗保持具
が苗を保持した状態で土壌内へ突入して植付ける苗植付
け装置を設けた苗移植機の技術分野に属する。 【0002】 【従来の技術】従来、苗保持具の一種である植付カップ
を備える苗植付け装置を設けた野菜等の苗移植機があ
る。この植付カップは、苗移植機の機体側に位置固定さ
れた駆動軸と一体回転する駆動ア−ムの作動により所定
の軌跡を描いて昇降し、苗を収容した状態で土壌内へ突
入して植付ける構成となっている。そして、この苗移植
機において、前記駆動軸は単一で位置固定されており、
植付カップの作動軌跡を変更できない構成となってい
た。 【0003】尚、苗植付け装置による苗の植付深さを変
更するときは、走行車輪の上下位置に対して苗植付け装
置の上下位置を変更調節したり、深さすなわち大きさの
異なる植付カップを装着したりしていた。また、苗植付
け装置による苗の植付姿勢を変更するときは、植付カッ
プの前後取付角度を変更していた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】従って、最適な苗の栽
培を行うべく苗の植付深さや植付姿勢等の植付方法を変
更するとき、苗植付け装置の位置や苗保持具の位置を変
更したり異なる苗保持具を装着したりしていたので、そ
の植付方法の変更に限界があり、極端な植付方法の変更
ができなかった。また、位置の変更や部品の交換等を行
う必要があるので、植付方法の変更をするのが面倒であ
った。 【0005】そこで、本発明は、上記問題点を解決すべ
く、土質や気候等により地域的に植付方法を大きく変更
したり、異なる品種あるいは作物の苗を植付けられるよ
うに植付方法を大きく変更できるようにして苗移植機の
汎用性を高め、且つその植付方法の変更を簡単な構成で
容易に行えるようにすることを課題とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、次の技術的手段を講じた。すなわち、本
発明は、機体側に位置固定された駆動軸35,114と
一体回転する駆動ア−ム34の作動により所定の軌跡T
を描いて昇降する苗保持具6aを備え、該苗保持具6a
が苗を保持した状態で土壌内へ突入して植付ける苗植付
け装置6を設けた苗移植機において、前記駆動軸35,
114を機体の複数の位置に設けると共に、苗植付け装
置6を前記複数の駆動軸35,114とそれぞれ連結可
能に設けたことを特徴とする苗移植機とした。 【0007】従って、この苗移植機は、駆動軸35,1
14の駆動により駆動ア−ム34が作動して、苗植付け
装置6の苗保持具6aが所定の軌跡Tを描いて昇降し土
壌内に突入して苗を植付ける。そして、駆動ア−ム34
を介して苗植付け装置6を連結する駆動軸35,114
を変更することにより、駆動軸の位置が変わるため、苗
保持具6aの作動軌跡Tを変更することができる。 【0008】 【発明の効果】よって、苗保持具6aの作動軌跡Tを変
更することにより、苗植付け装置6による苗の植付深さ
や植付姿勢等の植付方法を大きく変更することができ
る。しかも、苗植付け装置6を連結する駆動軸35,1
14を変更するだけで植付方法を変更することができる
ので、この植付方法の変更を簡単な構成で容易に行え
る。 【0009】これにより、土質や気候等により地域的に
植付方法を大きく変更したり、異なる品種あるいは作物
の苗を植付けられるように植付方法を大きく変更したり
できて苗移植機の汎用性を高めることができ、最適な苗
の栽培を行うことができる。 【0010】 【発明の実施の形態】この発明の一実施形態としての甘
薯苗移植機1を以下に説明する。尚、以下の図示例につ
いての説明で前又は後というときは、操縦ハンドル2を
配置した側を後とし、その反対側、即ちエンジン3を配
置した側を前そしていう。そして、右又は左というとき
は、機体後部において機体前部側を前側として立つ作業
者から見て右手側を右とし、左手側が左としていう。 【0011】苗移植機は、走行装置4と操縦ハンドル2
を備えた機体に、甘薯苗Nを搬送する苗搬送部5と、該
苗搬送部5によって搬送されてきた苗Nを圃場に植付け
る苗植付け装置となる苗植付け体6とを備えている。走
行装置4は、図示例では、エンジン3と、該エンジン3
の動力が伝達されて駆動回転する左右一対の後輪7と、
該後輪7の前方に転動自在に支持した左右一対の前輪8
とを備えたものとしている。 【0012】エンジン3の後部には、ミッションケース
9を配置し、そのミッションケース9は、その左側部か
らエンジン3の左側方に延びるケース部分を有し、これ
がエンジン3の左側部と連結している。このケース部分
にエンジン3の出力軸が入り込んでミッションケース9
内の伝動機構に動力が伝達する構成となっている。ミッ
ションケース9の左右両側部に伝動ケース10を回動自
在に取り付け、この伝動ケース10の回動中心にミッシ
ョンケース9から左右両外側方に延出させた車輪駆動軸
の先端が入り込んで伝動ケース10内の伝動機構に走行
用の動力を伝達している。そして、走行用の動力は伝動
ケース10内の伝動機構を介して、機体後方側に延びて
その後端側側方に突出する車軸11に伝動し、後輪7が
駆動回転するようになっている。 【0013】また、伝動ケース10のミッションケース
9への取付部には、上方に延びるアーム12を一体的に
取り付けていて、これがミッションケース9に固定され
た昇降用油圧シリンダ13のピストンロッド先端に上下
軸心周りに回動自在に取り付けた天秤杆14の左右両側
部と連結している。その連結部の右側はロッド15で連
結し、左側は伸縮作動可能な左右水平制御用油圧シリン
ダ16で連結している。 【0014】昇降用油圧シリンダ13が作動してそのピ
ストンロッドが機体後方に突出すると、左右の前記アー
ム12は後方に回動し、これに伴い伝動ケース10が下
方に回動して、機体が上昇する。反対に、昇降用油圧シ
リンダ13のピストンロッドが機体前方に引っ込むと、
左右の前記アーム12は前方に回動し、これに伴い伝動
ケース10が上方に回動して、機体が下降する。この昇
降用油圧シリンダ13は、機体に対する畝上面高さを検
出するセンサー17の検出結果に基づいて機体を畝上面
高さに対して設定高さになるよう作動するよう構成して
おり、また、操縦ハンドル2近傍に配置した植付昇降レ
バー18の人為操作によって、機体を上昇或は下降させ
るよう作動する構成でもある。尚、前記植付昇降レバー
18は、苗植付け体6及び苗搬送部5の駆動の入切の操
作が行える。また、植付昇降レバー18の側方には、ミ
ッションケース9内の主クラッチ(図示せず)を操作し
て走行装置4の走行の入切操作が可能な主クラッチレバ
ー19を設けている。 【0015】また、前記左右水平制御用油圧シリンダ1
6が伸縮作動すると、前記天秤杆14が、その左右中央
部の昇降用油圧シリンダ13のピストンロッド先端と連
結する上下軸心周りに回動して左右の伝動ケース10を
互い違いに上下動させ機体を左右に傾斜させる。この左
右水平制御用油圧シリンダ16は、左右水平に対する機
体の左右傾斜を検出するセンサ(図示せず)の検出結果
に基づいて機体を左右水平になるように作動するよう構
成している。 【0016】前記左右前輪8は、エンジン3下方の左右
中央位置で前後方向の軸心周りに回動自在に取り付けた
前輪支持フレーム20の左右両側部の下方に延びるアー
ム部分21の下端部側方に固定した車軸22に回転自在
に取り付けている。従って、左右前輪8は、機体の左右
中央の前後方向の軸心周りにローリング動自在となって
いる。 【0017】前記操縦ハンドル2は、ミッションケース
9に前端部を固定したハンドルフレーム23の後端部に
取り付けている。ハンドルフレーム23は、機体の左右
中央から右側に偏った位置に配置されて後方に延び、ま
た、前後中間部から斜め後上方に延びている。操縦ハン
ドル2は、ハンドルフレーム23の後端部から左右に後
方に延びてその各後端部を操縦ハンドル2のグリップ部
2a,2aとしている。操縦ハンドル2の左右のグリッ
プ部2a,2aは、作業者がそのグリップ部2a,2a
を楽に手で握れるように適宜高さに設定する。なお、図
例ではグリップ部2a,2aを左右に分かれた構成とし
ているが、操縦ハンドル2の左右の後端部を互いに左右
に連結してその連結部分をグリップ部としても良い。 【0018】尚、上記走行装置4は、四輪構成としたも
のであるが、左右一対の駆動輪のみの2輪構成でもよい
し、前輪の替わりに畝上面を転動する鎮圧輪としてもよ
い。また、クローラー式の走行装置としてもよい。次
に、苗植付け体6及び苗搬送部5について説明する。 【0019】苗植付け体6は、その苗保持具となる苗植
付け作用部6aを昇降動させる駆動部と連結し、該苗植
付け体4の苗植付け作用部6a(一対の苗植付け挟持具
31)が、苗搬送部5により搬送されてきた苗に作用し
て苗を圃場に植付ける構成としたものである。 【0020】苗植付け体6を駆動する駆動部は、ミッシ
ョンケース9内から苗植付け具駆動用の動力を受けて伝
動する伝動機構を内装する植付け伝動ケース32に設け
ている。図例のように植付け伝動ケース32は、その前
部がミッションケース9の後部に連結しそこから後斜め
上方に延びる第一ケース部32aと、この第一ケース部
32aの上部左側部に固定され左側方に延びる第二ケー
ス部32bと、その第二ケース部32bの左端部に固定
され後斜め下方に延びる第三ケース部32cとを有する
ものとしている。これら第一ケース部32aから第三ケ
ース部32c内に苗植付け体6を駆動するための動力を
伝達する伝動機構を内装している。尚、前記第三ケース
部32cは、第二ケース部32bの出力軸すなわち該第
三ケース部32cの入力軸33回りに回動自在に設けら
れている。そして、苗植付け体6及び苗搬送部5は、走
行装置4に対してこの第三ケース部32cの入力軸33
回りに回動自在に設けられている。また、第一ケース部
32a内に内装した伝動機構には、苗植付け体6をその
昇降動最上位の位置で或はその近傍位置で設定時間停止
させる間欠駆動機構(図示せず)と、苗植付け体6及び
苗搬送部5を作動停止させる植付クラッチ(図示せず)
とを備える。間欠駆動機構によって停止する時間は、該
間欠駆動機構が備える変速機構(図示せず)によって調
節され、この調節によって苗植付け体6による苗植付株
間が変更調節されるようになっている。 【0021】そして、苗植付け体6は、その駆動部とし
ての駆動回転する駆動アーム34と連結して駆動され
る。駆動アーム34は、前記第三ケース部32cの後部
右側部から突出し駆動回転する駆動軸35にセットボル
ト34aにより外れないように取り付けられている。そ
して、駆動アーム34の先端部に苗植付け体6の支持リ
ンク部36の上端部を回転自在に連結し、その支持リン
ク部36の下端部に揺動リンク37の前端部を回転自在
に連結している。揺動リンク37の後端部は、第三ケー
ス部32cに前部が固定されて後方に延びる支持フレー
ム38の後端部に設けた支持軸39で回転自在に支持し
ている。従って、苗植付け体6は、駆動アーム34が駆
動回転すると、その先端部(下端部)の苗植付け作用部
6aが、図1に示すような軌跡Tを描いて運動すること
になる。なお、図1に示すような軌跡Tは、機体に対し
て苗植付け作用部6aが描く運動軌跡であり、軌跡T’
は、設定した作業時速度で機体が前進走行したときの圃
場に対して苗植付け作用部6aが描く運動軌跡である。 【0022】図5の苗植付け体6の拡大斜視図に示すよ
うに、苗植付け体6は連結軸40回りに回動連結される
一対の支持部41と該支持部41の先端部に固着した苗
を挟持する一対の苗植付け挟持具31と、支持部41の
連結軸40に対して前記苗植付け挟持具31とは反対側
に支持部41に固着した一対の苗植付け挟持具作動アー
ム42とから構成されている。尚、これらの支持部4
1、一対の苗植付け挟持具31及び一対の苗植付け挟持
具作動アーム42は、機体側面視で若干前側に傾斜して
上下方向に長い構成となっている。該苗植付け挟持具作
動アーム42の上端部にはそれぞれ円板42aを設け、
この円板42aがカム43の側面に当接している。連結
軸を支持リンク部36に取り付けており、カム43の側
面に設けた突部43aが円板42aに当接することによ
り一対の苗植付け挟持具作動アーム42の互いの間隔が
広くなってひいては一対の支持部41が互いに連結軸4
0回りに回動して、一対の苗植付け挟持具31の間隔が
広がるようになっている。従って、カム43により、一
対の苗植付け挟持具31を苗を挟持したりその挟持を解
除したりする構成となっている。尚、一対の支持部41
の間には引張スプリング44を設けており、この引張ス
プリング44により一対の苗植付け挟持具31を互いに
近づく方向へ付勢している。また、苗植付け挟持具31
の対向する面にディンプルを設けて苗を挟持し易くして
いる。 【0023】カム43は、駆動アーム34の先端側に固
着されており、駆動アーム34と一体で回転するように
なっている。従って、伝動ケ−ス32cからの駆動力で
カム43が回動すると、植付軌跡T(T’)の上死点付
近の苗植付け体6への植付供給位置Aで、カム43の突
部43aが苗植付け挟持具作動アーム42に当接して一
対の苗植付け挟持具31の先端部が閉じる方向に動き、
植付供給位置Aにある甘薯苗Nの蔓tの下端部(植付供
給位置では甘薯苗が前後方向に向いているのでその後端
部)を挟持する。そして、苗植付け挟持具31により苗
を挟持したままで駆動アーム34の回転により植付軌跡
T(T’)の下死点付近まで苗植付け体6が苗を土壌内
に埋め込みながら作動し、前記下死点付近でカム43の
突部43aが苗植付け挟持具作動アーム42から離れ、
一対の支持部41の間の引張スプリング44により付勢
されて一対の苗植付け挟持具31の先端部が開く方向に
動き、挟持していた苗を放して土壌内に移植するように
なっている。尚、後述する苗搬送部5により甘薯苗Nを
前後方向に向いた姿勢で植付供給位置Aへ供給するの
で、苗植付け体6が甘薯苗Nをそのまま前後方向に向い
た姿勢で土壌内へ移植し、甘薯苗Nの蔓tを土壌面Dに
対して傾斜した姿勢で移植するようになっている。尚、
苗植付け体6が後下方に延びる植付軌跡T上を作動して
植え付けるので、苗が前側に傾いた状態で植え付けられ
ることとなる。 【0024】ところで、植付け伝動ケース32の第三ケ
ース部32c内の伝動構成は、該第三ケース部32cの
入力軸33からチェーン110を介して中継軸111へ
伝動し、該中継軸111から一対の伝動ギヤ100,1
01を介して該ケース部32cから出力される駆動軸3
5へ伝動される構成となっている。また、駆動軸35か
ら3個の伝動ギヤ101、112、113を介して第三
ケース部32cの右側部から突出し駆動回転する第二駆
動軸114へ伝動される構成となっている。該第二駆動
軸114は、駆動軸35と左右方向で同じ位置で駆動軸
35よりも若干後側で上側に配置されている。この第二
駆動軸114にも苗植付け体6を駆動する駆動アーム3
4をセットボルト34aにより外れないように取り付け
ることができる。図6に示すように、第二駆動軸114
に駆動アーム34を連結すると、第二駆動軸114が駆
動軸35よりも後側及び上側に配置されているので、駆
動軸35に駆動アーム34を連結した場合と比較して、
揺動リンク37の姿勢が前後水平に近い領域で該リンク
37上下方向に大きく揺動し、植付軌跡Tの前後方向に
小さく上下方向に大きくなる。 【0025】従って、駆動軸35と第二駆動軸114と
に駆動ア−ム34を連結する駆動軸を変更することによ
り、植付軌跡Tを変更することができる。よって、食用
等の甘薯を栽培するとき等、一個当たりの甘薯を大きく
栽培したいときには、第二駆動軸114に駆動ア−ム3
4を連結して苗の植付姿勢の前傾を小さくして斜め植え
にし、苗の根から実る甘薯のそれぞれが充分な養分を得
られるようにする。一方、加工等の甘薯を栽培するとき
等、一個当たりの甘薯の大きさが小さくても多数個の甘
薯を栽培したいときには、駆動軸35に駆動ア−ム34
を連結して苗の植付姿勢の前傾を大きくして船底植えに
し、苗の根が多数本伸長しやすくして甘薯の個数を増や
すようにする。また、苗Nの蔓tの長さによって、蔓t
の長いときには確実に植え付けられるように駆動軸35
に駆動ア−ム34を連結して植付軌跡Tの前後長を長く
することができる。このように、駆動ア−ム34を連結
する駆動軸の位置を変更することにより、苗植付け体6
による苗の植付深さや植付姿勢等の植付方法を大きく変
更することができる。尚、この苗移植機1で他の品種や
作物の苗を植え付けるとき、その苗に適応する植付方法
を選択することもできる。しかも、苗植付け装置を連結
する駆動軸を変更するだけで植付方法を変更することが
できるので、この植付方法の変更を簡単な構成で容易に
行える。これにより、土質や気候等により地域的に植付
方法を大きく変更したり、異なる品種あるいは作物の苗
を植付けられるように植付方法を大きく変更したりでき
て苗移植機の汎用性を高めることができ、最適な苗の栽
培を行うことができる。 【0026】苗搬送部5は、甘薯苗Nを蔓tが前後方向
に向く姿勢で収容する苗収容部となる苗収容体26を苗
搬送方向Cに複数備えるとともに、該苗収容体26を機
体上部側で右方向に搬送する上部横搬送り部5aと、該
上部横送り部5aにより搬送されてきた苗収容体26を
機体下方に搬送する下降送り部5bと、該下降送り部5
bにより搬送されてきた苗収容体26を機体上方に搬送
し前記上部横送り部5aの搬送始端側に戻す上昇送り部
5cとを備えており、苗収容体26を単一のループ状の
搬送経路に沿って搬送するようになっている。また、上
部横送り部5aは、左側の前輪8及び後輪7より左側に
まで突出するように構成され、左端が機体の左側の最外
端となっている。また、前記上部横送り部5aの後端
は、左側の前輪8及び後輪7より後側の位置に配置され
ている。従って、作業者は、左側の後輪7及び上部横送
り部5aの後側で該上部横送り部5aへ苗を供給する。
前記搬送経路は側面視で上部横送り部5aが後側に位置
するように傾斜しており、苗搬送部5の後側にいる作業
者の近い位置に上部横送り部5aの苗収容体26が配置
され、作業者が上部横送り部5aの苗収容体26への苗
供給作業を容易に行えるようにしている。尚、苗植付け
体6は、前記下降送り部5bにより苗搬送部5の搬送軌
跡の最下位置の植付供給位置Aへ搬送された苗収容部2
6の苗を圃場に植付けるようになっている。尚、前記下
降送り部5bには、苗が落下しないように苗収容部26
内に苗を案内する苗落下防止板45をその上部で支持部
材46から支持して設けている。この苗落下防止板45
は植付供給位置の苗収容体26の下方まで延長されてい
るが、植付供給位置Aより苗収容体26の搬送方向下手
側の部分には苗落下防止板45を支持する部材を設けて
いないので、苗植付け体6での苗植付時に苗落下防止板
45を支持する部材に苗Nが干渉して苗を傷めたり植付
が不適正になるのを防止される。 【0027】苗収容体26は、前後に長い樋状の形態
で、上部横送り部5aで苗Nを載せる受け面となる受け
板部47と、隣接する苗収容体26とを仕切る面となる
側板部48とを備え、上部横送り部5aで上方に開放部
を有する形態となっている。尚、苗収容体26は、樹脂
で構成され、収容する苗を傷めないようにしている。
尚、苗収容体26の受け板部47は、上部横送り部5a
に位置するときに後側が下位になるように傾斜してお
り、苗搬送部5の後側にいる作業者が上部横送り部5a
の苗収容体26への苗供給作業を容易に行えるようにし
ている。また、苗収容体26の前後方向の略中央には、
左右の側板部48の上下方向の略中央で該両側板部48
を繋ぐように左右方向の苗規制ロッド115を設けてい
る。従って、作業者が、上部横送り部5aで、この苗規
制ロッド115の上側に苗Nの蔓tを載せて苗収容体2
6へ苗を供給するようになっている。従って、苗規制ロ
ッド115の上側に苗Nの蔓tを載せただけで苗Nの蔓
tの曲がった側が下側となり、蔓tの曲がりと同じ側に
曲がる蔓tの下端が下側に曲がった状態となり、後述す
る所望の状態で苗収容体26へ苗を供給することができ
る。 【0028】また、苗収容体26は、前後にも開放され
た形状であるが、後端部には苗Nの蔓tの後端部を保持
するクリップ49を備えている。このクリップ49は、
苗収容体26の左右方向中央位置に設けられ、該苗収容
体26と一体で受け板部47から上に突出する左右一対
の挟持体50,52で構成されている。尚、前記左右一
対の挟持体50,52は、弾性のあるゴムで構成され、
挟持する苗Nの蔓tを傷めないようにしている。左右一
対の挟持体50,52のうち、左側の挟持体50は、正
面視又は背面視で内部に空間を有する中空状態になって
おり、上面50aが他方(右側)の挟持体52側にいく
につれて低くなる若干傾斜した平面状に構成されると共
に、右側の挟持体52側の側面50bが鉛直方向に向く
平面の上下中央に右側の挟持体52側と反対側(左側)
に屈曲して右側の挟持体52との間に若干の空間を構成
する苗保持部分50cを備えた構成となっている。前記
右側の挟持体52は、屈曲する一枚の板状で構成され、
上端部に下にいくにつれて左側の挟持体50側に近づく
ように傾斜する傾斜部分52aと該傾斜部分52aの下
に続く鉛直方向に向く平面状の側面52bとを備えてい
る。作業者が上部横送り部5aでクリップ49へ苗を供
給するとき、左側の挟持体50の上面50aと右側の挟
持体52の傾斜部分52aとで甘薯苗Nの蔓tを左側の
挟持体50の側面50bと右側の挟持体52の側面52
bとの間に供給しやすくしている。そして、作業者が苗
Nを下方に押し込むことにより、右側の挟持体52が左
側の挟持体50と離れる側(右側)に撓み、苗Nの蔓t
が左側の挟持体50の苗保持部分50cに供給されると
苗が左右一対の挟持体50,52で挟持されて固定され
たこととなる。尚、右側の挟持体52は、苗Nが前記苗
保持部分50cに供給されたとき、この苗保持部分50
cの左右一対の挟持体50,52の間隔より苗Nの蔓t
の径が大きいため、弾性のあるゴムで構成される右側の
挟持体52が左側の挟持体50側に付勢され蔓tに挟持
力が作用する。 【0029】尚、下降送り部5bでの苗の搬送時に、苗
が苗落下防止板45に擦られて該苗Nを傷めるおそれが
ある。そこで、図8に示すように、苗収容体26の側板
部48にゴム製の弾性板53を取り付けることにより、
下降送り部5bで該弾性板53が苗落下防止板45に当
接して折り曲げられ、弾性板53により苗収容体26の
開放部を覆うことができ、苗が苗落下防止板45に接触
するのを防止することができる。 【0030】そして、この苗収容体26をチェン54に
複数並べて取り付け、そのチェン54を、機体上部側の
左右に各前後一対づつ設けたスプロケット55,56
と、機体下部側の左右に各前後一対づつ設けたスプロケ
ット57,58とに巻きかけている。機体上部側の左右
のスプロケット55,56は、支持フレーム38に固着
した支持部材46で支持した軸59,60に取り付けて
いる。機体下部側の左右のスプロケット57,58は、
支持フレーム38に固着した支持プレート61で支持し
た軸62,63に取り付けている。そして、上部右側の
スプロケット56を駆動すると、苗収容体26が設定搬
送方向Cに移動するよう苗搬送部5が駆動する構成とな
っている。そして、苗搬送部5の駆動部64は、揺動リ
ンク37と一体に上下揺動する連動リンク65の先端部
と連動ロッド66を介して連動連結している。また、苗
植付け体6の苗植付け作用部6aが苗を挟持するときか
ら下降するまでは苗収容体26が停止して、それ以外の
ときに苗収容体26が移動するよう、苗搬送部5が間欠
駆動するように設けている。 【0031】苗搬送部5の駆動部64の具体的な構造
は、例えば、図4に示すようなものとしている。まず、
支持部材46で支持した軸60を上部右側のスプロケッ
ト56を一体回転するよう取り付けている軸67の後部
と軸継手を介して連結し、この軸67に一体回転するよ
う取り付けた突起68a付きの従動ディスク68を取付
ける。そして、この従動ディスク68の後側に駆動アー
ム69を軸67に回転自在に取付け、この駆動アーム6
9の先端部に前記連動ロッド66の上端部を回動自在に
取付ける。また、駆動アーム69には、従動ディスク6
8の突起68aに係合する爪70を取り付けていて、こ
の爪70は、駆動アーム69が苗搬送部5の設定搬送方
向Cに作動させるようにスプロケット56を駆動回転さ
せる方向に回動するとき(図4では駆動アーム69が上
動するとき)には、従動ディスク68の突起68aに係
合固定されて従動ディスク68を一体回転させる。反対
方向に回動するとき(図4では駆動アーム69が下動す
るとき)には、従動ディスク68の突起68aに係合し
ても逃げて従動ディスク68を一体回転させないという
ように、ラチェット機構を構成している。そして、従動
ディスク68を時計回り及び反時計回りの回り止めとし
て従動ディスク68の突起68aに係合する二つの爪7
1を設けている。なお、従動ディスク68を一体的に回
転するように駆動アーム69が回動すると、前記ラチェ
ット機構を構成する駆動アーム69の爪70が従動ディ
スク68の突起68aに係合するのに先行して、駆動ア
ーム69と一体に設けた回り止め解除カム72が、従動
ディスク68の一体回動を阻止するように回り止め作用
をする爪71の先端部を従動ディスク68の突起68a
と係合しない位置に移動させるようになっている。そし
て、駆動アーム69がそのストローク上限位置まで回動
して従動ディスク68が設定角度(図4では90度)回
動されると、回り止め解除カム72が前記回り止め用の
爪71から外れて、該回り止め用の爪71は再び、従動
ディスク68の突起68aと係合して従動ディスク68
の回転が固定される。 【0032】よって、苗植付け体6の苗植付け挾持具3
1が苗を挟持して下降し土壌中に植付けるときには苗収
容体26が停止しているので、苗が円滑に苗収容体26
から取り出されて適確に苗を圃場に植付けることができ
る。このように、苗植付け体6又は該苗植付け体6に連
結して動作する部材と前記苗搬送部5の駆動部64を連
動連結した構成としているため、この苗移植機は、苗植
付け体6と苗搬送部5の駆動タイミングを容易にとるこ
とができ、しかも苗搬送部5の駆動構成を簡潔なものに
できる利点がある。 【0033】尚、下降送り部5bから前記上昇送り部5
cに移行する間に機体下部側で苗収容体26を左右水平
状に搬送する下部横送り部5dを設け、該下部横送り部
5dに植付供給位置Aを設けている。従って、下降送り
部5bから上昇送り部5cに移行する間(図示例では、
下部右側スプロケット58と下部左側スプロケット35
7とで搬送される区間)で、下部横送り部5dにより苗
収容体26が機体下部側で左右水平状に搬送され、ここ
で苗収容体26に収容された苗Nを苗植付け体6が圃場
に植付ける。よって、組付け時のずれ等によって苗植付
け体6の苗Nへの植付け作用時における苗収容体26の
位置がずれても、苗植付け体6は、移動経路中最下端に
移動した状態で且つ同じ姿勢の状態にある苗収容体26
の苗Nを植付けられることになり、苗植付け状態の変化
を極力少なくできる。 【0034】苗搬送部5の前側には、植付け伝動ケース
32の第一ケース部32aから苗載台支持フレーム81
を介して苗載台82を設けている。この苗載台82上に
収容箱116等に収容した状態で甘薯苗Nを載置するよ
うになっており、作業者は苗載台82上の苗を苗搬送部
5の上部横送り部5aへ供給する。尚、前記収容箱11
6は、図9に示すものがあり、開口する上方116aを
除く五方を覆う側板116b及び底板116cで構成さ
れている。作業者は、収容箱116の開口する上方側が
苗Nの蔓tの上側となるように蔓tを上下方向に向けた
姿勢で該収容箱116内へ苗Nを収容する。そして、苗
載台82上に収容箱116の開口側が後方へ向く姿勢で
該収容箱116を載置し、作業者が後側の開口部116
aから収容箱116内の苗Nを取り出して苗搬送部5の
上部横送り部5aへ供給するようになっている。尚、収
容箱116を苗載台82上に載置した状態で、苗載台8
2の左右に取り付けた固定用ボルト117の先端を収容
箱116に押し当てて左右の該ボルト117により収容
箱116を左右から挟むようにして固定するようになっ
ている。従って、作業者が収容箱116の後側から苗を
取り出せるので、苗搬送部5の上部横送り部5aへの苗
供給作業を容易に行うことができ、移植作業能率の向上
を図ることができる。尚、収容箱116の開口側が苗N
の蔓tの下側となるように収容箱116内へ苗を収容す
ると、苗の下側が後側に配置される姿勢となるので、作
業者が苗をそのままの前後方向へ向く姿勢で上部横送り
部5aの苗収容体26へ供給できるため、より苗供給作
業の容易化を図ることができる。また、収容箱116か
ら苗Nを取り出すとき、作業者が蔓tの下端の曲がり方
向を意識できる。従来は、収容箱の開口部を上方へ向け
た状態で苗載台に載置していたので、作業者が前記開口
部から手を入れて収容箱内の苗を取り出さなければなら
ないため、苗搬送部への苗供給作業が困難で移植作業能
率の向上を阻害するおそれがあった。尚、左右の固定用
ボルト117を弛めることにより苗載台82に対する収
容箱116の前後位置を変更することができ、作業者に
応じて苗供給作業のしやすい位置で収容箱116を固定
することができる。尚、収容箱116の前後位置を変更
する構成を、苗載台82を苗載台支持フレーム81に対
して前後にスライドする構成としてもよい。 【0035】また、図10に示すように、予備苗載台1
18を上部横送り部5aの右側に設けることができる。
この予備苗載台118上に収容箱116を該収容箱11
6の開口部116aが左側方を向く姿勢で載置するよう
になっている。従って、苗の移植作業に伴って苗載台8
2上の収容箱116内の苗がなくなると、予備苗載台1
18上の予備の苗を収容する収容箱116を苗載台82
上に載せ替えて移植作業を続行することができる。この
とき、苗がなくなって空になった収容箱116は、予備
の苗を収容する収容箱116と入れ替えて予備苗載台1
18上に載置するとよい。尚、予備苗載台118にも苗
載台82と同様に収容箱116を固定するための固定用
ボルト117を設けるとよい。また、機体の左右中央に
対して左側に偏位する苗搬送部5及び苗植付け体6に対
してその反対側(右側)に予備苗載台118が配置され
るので、機体の左右重量バランスが安定し、苗の移植作
業を安定して行える。予備苗載台118には、載置する
収容箱116の開口部116a側となる左側に直立する
苗脱落防止板119を設けており、機体の振動等により
収容箱116内の苗Nが開口部116aから脱落しない
ようにしている。この苗脱落防止板119は、予備苗載
台118の左縁となる左側板より左側に配置され、収容
箱116内の苗Nの蔓tの端が丁度当接する程度の位置
に配置されている。 【0036】苗搬送部5の後側には、ミッションケース
9内の伝動機構を切り替えて走行装置4の走行速度を有
段変速操作できる変速レバー83をミッションケース9
の位置から後側に延ばして設けている。この苗移植機1
は、前部に機体を走行させる走行装置4と、所定の搬送
経路で苗を搬送する苗搬送部5と該苗搬送部5によって
搬送されてきた苗を圃場に植付ける苗植付け体6と後部
に操縦ハンドル2とを備えているが、走行装置4から前
記苗搬送部5の上部横送り部5a、下降送り部5b及び
上昇送り部5cとで囲まれる空間内を通過して苗搬送部
5の後側に延びる操作レバ−である変速レバー83を設
けた構成となっている。すなわち、変速レバー83は、
苗搬送部5の所定のループ状の搬送経路内を通過してい
る。 【0037】従来、機体とともに歩く作業者が供給した
苗を苗植付け体が圃場に植付けていくという歩行型の甘
薯苗移植機があり、特開2001−16919号公報に
示されるように、前部に機体を走行させる走行装置と所
定の搬送経路で苗を搬送する苗搬送部と該苗搬送部によ
って搬送されてきた苗を圃場に植付ける苗植付け体と後
部に操縦ハンドルとを備え、前記苗搬送部を機体上部側
で左右一方向に送る上部横送り部と該上部横送り部に続
いて下方向に送る下降送り部と該下降送り部に続いて上
方向に送り前記上部横送り部の送り始端側に戻す上昇送
り部とで構成した苗移植機があり、圃場へ苗の植付け作
業を行うとき、走行装置により機体を走行させ、作業者
が歩行しながら苗搬送部の上部横送り部に苗を供給し、
甘薯苗を移植するようになっている。従って、作業者が
歩行しながら苗搬送部の上部横送り部に苗を供給する作
業を行うため、作業者は前記上部横送り部の左右方向の
側方乃至後方で上部横送り部に近づいて作業をすること
になる。ところが、作業者が苗搬送部に近い位置にいる
ため、その作業者の位置から苗搬送部を隔てた位置例え
ば該苗搬送部の前側等に操作レバ−等の操作具が配置さ
れていると、苗搬送部へ苗の供給をしながら前記操作具
を操作することが困難となり、この操作具の操作を容易
に行えなくなるおそれがある。一方、苗搬送部は、作業
者が余裕をもって苗供給作業を行えることが苗供給作業
の疲労も少なくなり望ましいので、多数の苗を収容でき
るように搬送経路を長くすることが好ましい。しかしな
がら、苗搬送部の搬送経路を長くするとその分苗搬送部
が大がかりなものとなり、作業者の位置から苗搬送部を
隔てた位置にある操作具の操作の容易化を阻害するおそ
れがある。 【0038】ところが、本実施の形態の操作具となる変
速レバ−83は、苗搬送部5の送り部5a,5b,5c
で囲まれる空間内を通過する構成であるので、作業者の
位置から苗搬送部5が操作の邪魔にならない位置すなわ
ち苗搬送部5の後側に配置でき、作業者が苗搬送部5へ
苗供給作業をしながら容易に操作することができ、苗移
植作業を快適に行うことができる。 【0039】苗植付け体6の後方には、左右一対の鎮圧
輪84を設けている。この鎮圧輪84は、鎮圧輪回転軸
120回りに遊転する遊転輪であり、土壌面に接地して
植え付けた苗の上方乃至左右側方の土壌を鎮圧するよう
になっており、支持フレーム38の後端部に鎮圧輪第一
支持フレーム85及び鎮圧輪第二支持フレーム121を
介して設けられている。従って、この左右一対の鎮圧輪
84の接地により、植付け伝動ケース32の第三ケース
部32cの入力軸33回りに回動する苗植付け体6及び
苗搬送部5が支持され、土壌面Dの凹凸に追従して苗植
付け体6及び苗搬送部5が揺動して土壌面Dに対して所
定の高さに維持されるようになっている。尚、苗植付け
体6及び苗搬送部5の自重が鎮圧輪84に作用するの
で、鎮圧輪84により充分な鎮圧作用を得ることができ
る。また、図1に示すように、苗植付け体6の植付軌跡
Tの上方に鎮圧輪84が配置されており、鎮圧輪84と
植付けた苗Nとの位置関係が近づくので密接となり、鎮
圧輪84による鎮圧を適正に維持でき鎮圧効果を良好に
得ることができる。 【0040】前記鎮圧輪第二支持フレーム121は、鎮
圧輪第一支持フレーム85の下端に設けた前後方向の回
動軸85a回りに回動可能に設けられている。尚、前記
回動軸85aは、左右方向で左右一対の鎮圧輪84の間
の中央に配置されている。左右一対の鎮圧輪84のそれ
ぞれの鎮圧輪回転軸120は、鎮圧輪第二支持フレーム
121に設けたそれぞれの前後方向の支点軸120aに
取り付けられると共に、機体左右内側の端部に内面に雌
ねじをきったねじ孔120bを備えている。そして、鎮
圧輪第二支持フレーム121に設けた長孔121aに挿
入される鎮圧輪回転軸固定用締付ボルト122を、前記
ねじ孔120bに締め付けている。従って、該締付ボル
ト122を弛めた後、鎮圧輪第二支持フレーム121に
対して鎮圧輪回転軸120を支点軸120aを支点に左
右に傾動させ、所望の左右傾斜位置で前記締付ボルト1
22を締め付けることにより鎮圧輪第二支持フレーム1
21に対する鎮圧輪回転軸120の左右傾斜角度を固定
するようになっている。鎮圧輪第二支持フレーム121
の上面には、左右一対の鎮圧輪第二支持フレーム規制用
プレ−ト123を該プレ−ト123に備える左右に長い
長孔123aに挿入されるフレーム規制用の締付ボルト
124により鎮圧輪第二支持フレーム121にそれぞれ
固着している。左右一対の鎮圧輪第二支持フレーム規制
用プレ−ト123の間に鎮圧輪第一支持フレーム85が
配置されており、鎮圧輪第二支持フレーム121が回動
軸85a回りに左右回動する際に前記規制用プレ−ト1
23が鎮圧輪第一支持フレーム85に当接することによ
り、鎮圧輪第二支持フレーム121の左右回動を規制す
る。従って、左右一対の鎮圧輪第二支持フレーム規制用
プレ−ト123により、鎮圧輪第二支持フレーム121
の左右回動範囲を規制することができる。また、前記フ
レーム規制用締付ボルト124を弛めた後、鎮圧輪第二
支持フレーム規制用プレ−ト123を長孔123aに沿
って鎮圧輪第二支持フレーム121に対して左右移動さ
せ、所望の左右位置で前記締付ボルト124を締め付け
ることにより、鎮圧輪第二支持フレーム121の左右回
動許容範囲を変更調節するようになっている。尚、左右
の鎮圧輪第二支持フレーム規制用プレ−ト123を共に
鎮圧輪第一支持フレーム85に当接する状態で固定する
ことにより、鎮圧輪第一支持フレーム85に対して鎮圧
輪第二支持フレーム121が左右に回動しないように固
定することができる。 【0041】そして、移植作業時に、平地では、鎮圧輪
第二支持フレーム121を鎮圧輪第一支持フレーム85
に対して自由に左右に回動するようにし、左右一対の鎮
圧輪84の接地による畝の崩れを抑えることができる。
傾斜地では、左右の鎮圧輪第二支持フレーム規制用プレ
−ト123により鎮圧輪第二支持フレーム121が左右
に回動しないように固定し、左右一対の鎮圧輪84が左
右に移動することにより苗植付け体6で植え付けた苗の
上方を通過しないようにでき、植え付けた苗の姿勢を乱
したり苗を傷めたりするのを防止できる。尚、上述の平
地及び傾斜地に拘らず、圃場の条件により、鎮圧輪84
が土壌が脆く崩れやすい畝上を通過するときには、鎮圧
輪第二支持フレーム121の左右回動を許容したりその
許容角度を大きくしたりして畝の崩れを抑えることがで
きる。逆に、鎮圧輪84が土壌がしっかりしていて崩れ
にくい畝上を通過するときには、鎮圧輪第二支持フレー
ム121を左右に回動しないように固定したり該フレー
ム121の左右回動の許容角度を小さくしたりして植え
付けた苗の姿勢を乱したり苗を傷めたりするのを防止で
きる。 【0042】以上により、この甘しょ苗移植機は、左右
の前輪8及び後輪7により畝をまたいだ状態で走行装置
4により機体は自走し、その自走する機体の苗搬送部5
の上部横送り部5aに左側の前輪8及び後輪7が通る畝
の谷部を歩行するべく左側の後輪7の後方にいる作業者
から甘薯苗Nが供給される。苗搬送部5は供給された苗
Nを搬送し、そして、苗搬送部5によって植付供給位置
Aへ搬送されてきた苗Nを苗植付け体6が圃場に植付け
る。苗搬送部5は、苗収容体26を苗搬送方向Cに複数
備え、この苗収容体26に甘薯苗Nがその蔓tが前後方
向に向く姿勢で収容される。上部横送り部5aにより機
体上部側で左右一方向に搬送される苗収容体26に作業
者が苗Nを供給するわけであるが、作業者は苗Nの蔓t
の下端部をクリップ49に供給し苗を苗収容体26に固
定する。苗が供給された苗収容体26は、上部横送り部
5aに続いて下降送り部5bにより機体下方に搬送され
る。該下降送り部5bにより搬送されてきた苗収容体2
6は、上昇送り部5cにより機体上方に搬送されて前記
上部横送り部5aの搬送始端側に戻る。苗植付け体6
は、その苗植付け作用部6aが駆動部によって昇降動
し、下降送り部5bにより植付供給位置Aへ搬送されて
きた苗収容体26に収容された苗Nの後端部に該苗収容
体26の後側で作用して苗を圃場に植付ける。このと
き、苗Nが苗収容体26のクリップ49に挟持され固定
されているが、このクリップ49の挟持力より苗植付け
体6の苗植付け挾持具31の挟持力の方が大きいため、
苗植付け体6が植付軌跡Tに沿って苗を後側に移動させ
ることにより苗Nの蔓tがクリップ49から外れるよう
になっている。 【0043】そして、苗搬送部5は、苗収容部26のク
リップ49の左右一対の挟持体50,52の間に苗を供
給して挾持させて固定し、苗収容体26を所定の搬送経
路で搬送することにより苗を搬送する。このクリップ4
9へ苗を供給するとき、左側の挟持体50の上面50a
及び右側の挟持体52の傾斜部分52aで構成される苗
案内部分で苗を案内しながら供給できるので、クリップ
49へ苗を供給する作業を容易に行える。よって、クリ
ップ49へ苗を供給する作業を容易に行えるので、作業
者の苗収容体26への苗供給作業の作業能率が向上し、
移植作業能率を向上させるべく苗搬送部3を高速で作動
させることができ、苗搬送部5の苗搬送作業の作業能率
の向上を図ることができる。従来、クリップヘ苗を挟持
させるべく供給するとき、一対の挟持体が変形するため
苗収容部に対するクリップの位置が変化することがあ
り、更にクリップは搬送経路に沿って移送されることも
あって、クリップへ苗を供給する作業が困難になるおそ
れがある。また、この苗供給作業が面倒なものである
と、苗搬送装置の苗搬送作業の作業能率の向上が図れな
い。 【0044】尚、図12に示すように、苗収容体26と
一体の右側の固定体125と左側の可動体126とでク
リップ49を構成することができる。前記可動体126
は、ゴム製の弾性のある板体で構成され、可動体126
の後端を上部横送り部5aに沿って設けた苗収容体26
の後方に位置するクリップ作動体90に当接させ、可動
体126を撓ませて強制的に固定体125と反対側(左
側)に移動させるものである。従って、作業者が上部横
送り部5aで苗を苗収容体26へ供給するときにはクリ
ップ49の挟持部が開いているので、作業者がクリップ
49の挟持部を開く必要がなく固定体125と可動体1
26との間に苗Nの蔓tを供給するだけでよいため、ク
リップ49へ苗を供給する作業を容易に行え、苗搬送装
置5の苗搬送作業の作業能率の向上を図ることができ
る。尚、苗収容体26が上部横送り部5aの右端の搬送
終端部へ搬送されると、可動体126の後端がクリップ
作動体90から離れるので可動体126が弾性力で固定
体125側に移動してクリップ49の挟持部が閉じ、苗
が自動的に挟持されて固定される。これにより、苗を植
付供給位置Aへ確実に供給でき、安定した苗の移植を行
える。 【0045】また、図13乃至図15に示すように、左
右一対の回転体127でクリップ49を構成することが
できる。このクリップ49に作業者が苗を供給すると
き、上方から回転体127を回転させながら左右一対の
回転体127間へ苗Nの蔓tを供給することができ、ク
リップ49へ苗を供給する作業を容易に行える。尚、図
13に示すものは、前記回転体127が前後方向の軸1
28回りに回転する正面視及び背面視で多角形(六角
形)の角柱体に構成され、互いの回転体127の対向す
る挟持面127aに前後方向の溝127bを設けてお
り、この溝127bが苗Nの蔓tを保持する苗保持部分
となる。また、図14に示すものは、回転体127がゴ
ム製の球体に構成され、スプリング129により一対の
回転体127を互いに接触するように付勢しているの
で、回転体127があらゆる方向へ回転可能となり、作
業者がどの方向からクリップ49へ苗を供給しても回転
体127が苗供給の方向に回転し、クリップ49へ苗を
供給する作業を容易に行える。尚、この回転体127は
ゴム製で外面に弾性があるため、蔓tに挟持力が作用す
る。尚、図15に示すように、回転体127である球体
の外周部127cのみをウレタン等の弾性体で構成し、
蔓tを挟持するときに撓ませて蔓tに挟持力が作用する
ようにしてもよい。 【0046】尚、図19に示すように、甘薯苗Nは、母
体となる甘薯の種いも92から育成され、種いも92の
側部からも芽が出て蔓tが伸長するが、太陽光等の光が
上方からふりそそがれるので、それぞれの蔓が種いもの
上方へ集中して伸びようとする。このとき、種いも92
から鉛直方向に発生しない芽は上方へ向くように特にそ
の蔓の下端部が曲がるが、複数の蔓が種いもの上方へ集
中するので鉛直方向に対して傾斜した状態で蔓が伸長
し、その蔓の軸心の上側に葉93が集中的につく。そし
て、種いも92から分離して採取されるそれぞれの蔓が
苗となる。 【0047】この甘薯苗を移植するとき、作業者が苗の
蔓tの下端部を苗搬送部5の上部横送り部5aにある苗
収容体26のクリップ49へ固定させて供給するが、曲
がっている蔓tの下端が下側へ向く状態で供給すると、
その苗が苗搬送部5により搬送されて植付供給位置Aで
蔓tの下端が上側へ向く状態となり苗の葉93が蔓に対
して上側に向く。そして、苗植付け体6によりその姿勢
のままで苗を土壌内に移植する。従って、苗植付け体6
の苗の土壌内への搬送行程が単純であるため蔓が折れ曲
がっりねじれたりしにくく移植精度が向上すると共に、
傾斜させた蔓に対して葉が上側に集中的に向けられた状
態で甘薯苗を移植できる。また、上下に延びる一対の苗
植付け挟持具31が植付供給位置Aで前側に傾斜した状
態で上側へ曲がった蔓tの下端を挟持するので、苗植付
け挟持具31の向きを曲がった蔓tの下端の向きに対し
て垂直方向に近い状態にすることができ、植付供給位置
Aで苗の位置が多少ずれても苗の挟持の確実化、安定化
を図ることができ、適正な姿勢で苗を植え付けることが
でき、安定した苗の移植を行える。 【0048】よって、傾斜させた蔓tに対して葉が上側
に集中的に向けられた状態で甘薯苗Nを移植できるの
で、移植された苗の葉93は土壌の外に突出して太陽光
等の光を受光することができ、根の伸長も旺盛になり良
好な成育が行え甘薯の栽培を旺盛にできる。また、蔓t
の特に曲がりやすい蔓の下端の向きにより蔓の軸心に対
する葉93の向きを判別して移植するので、この判別が
容易となり、クリップ49へ苗を供給する作業を容易に
行え、作業者の苗収容体26への苗供給作業の作業能率
が向上し、移植作業能率を向上させるべく苗搬送部5を
高速で作動させることができ、苗搬送部5の苗搬送作業
の作業能率の向上を図ることができる。 【0049】また、図16及び図17に示すように、上
部横送り部5aの搬送終端部には、苗Nの蔓tの下端
(上部横送り部5aでは蔓tの後端)を切断するディス
ク式のカッタ130を備える苗切断装置131を設けて
もよい。前記カッタ130は、同軸回転する電動モ−タ
132により駆動する構成となっており、作業者による
上部横送り部5aの苗収容体26への苗の供給位置が前
後にずれていても、苗収容体26に対する蔓tの後端位
置を一定に揃えることができる。従って、作業者が上部
横送り部5aへあまり苗Nの前後位置を気にせずに供給
することができるので、上部横送り部5aへの苗供給作
業を楽に行え、ひいては移植作業能率の向上が図れる。
そして、苗収容体26に対する蔓tの後端位置が適正な
位置で確実に植付供給位置Aへ供給され、苗植付け体6
により適正な植付姿勢及び植付深さで苗を植え付けるこ
とができる。蔓tの後端位置が前後にずれた不適正な状
態で植付供給位置Aへ供給されると、苗植付け体6によ
る植付時、その蔓tの後端により植付穴が大きくなった
り逆に小さくなったりして適切な大きさにならず、苗を
前側に傾いた適正な植付姿勢あるいは適正な植付深さで
植え付けられなくなるおそれがある。 【0050】尚、苗植付け挟持具31の先端が伸縮する
構成としてもよい。苗植付け挟持具31を前後に長い植
付軌跡Tに沿って作動させると、機体側面視で前記突出
部31aが土壌面Dに位置する状態で前後に大きく移動
するため、土壌の植付穴やマルチフィルムの孔が無闇に
大きくなり、苗の移植が不安定になったり苗の栽培を良
好に行えなかったりするおそれがある。ところが、苗植
付け挟持具31の先端を伸縮させることにより、土壌内
へ突入したり土壌内から突出したりするとき土壌を大き
く上下に崩さず、土壌の植付穴を小さく維持できて苗の
移植を適正にすることができる。また、マルチフィルム
を敷設した圃場で移植するときには、移植用のマルチフ
ィルムの孔が無闇に大きくならずに保温効果を良好に得
ることができ、苗の栽培を良好に行える。尚、苗植付け
挟持具31の先端が植付軌跡Tの下死点から上昇して土
壌面Dから退出するまでの間に、該苗植付け挟持具31
の先端が縮むように苗植付け体6の作動に連動するリン
ク等の連動機構により伸縮させる構成とすればよい。ま
た、苗植付け挟持具31を先端の板状部分31bを除い
て丸棒で構成しているので、マルチフィルムを引っかけ
にくく、マルチフィルムの穴が無闇に大きくなるのを抑
えることができる。 【0051】また、マルチフィルムが敷設された圃場で
苗を移植するとき、図18に示すように、苗植付け体6
の後側にフィルム貼付装置133を設けることができ
る。このフィルム貼付装置133は、ロ−ル状に巻き取
られたフィルム134を所定量づつ繰り出す繰出手段と
なる繰出ロ−ル135と該繰出ロ−ル135で繰り出さ
れたフィルム134を切断するフィルムカッタ136と
を備え、フィルムカッタ136により切断されたフィル
ム134で苗植付け体6の苗植付け挟持具31が開けた
マルチフィルム137の孔を上側から覆い、前記フィル
ム134をマルチフィルム137に貼り付ける。これに
より、マルチフィルム137の孔による土壌の開口面積
が小さくなるので、土壌の保温効果を良好に得ることが
できると共に、土壌から雑草が多く生えるのを抑えるこ
とができる。尚、マルチフィルム137上に接着剤を滴
下して供給する接着剤供給手段(図示せず)を設け、接
着剤によりフィルム134をマルチフィルム137上に
貼り付けるようにすればよい。 【0052】尚、この発明の実施の形態は甘薯苗移植機
について詳述したが、本発明は甘薯苗移植機に限定され
るものではない。
された駆動軸と一体回転する駆動ア−ムの作動により所
定の軌跡を描いて昇降する苗保持具を備え、該苗保持具
が苗を保持した状態で土壌内へ突入して植付ける苗植付
け装置を設けた苗移植機の技術分野に属する。 【0002】 【従来の技術】従来、苗保持具の一種である植付カップ
を備える苗植付け装置を設けた野菜等の苗移植機があ
る。この植付カップは、苗移植機の機体側に位置固定さ
れた駆動軸と一体回転する駆動ア−ムの作動により所定
の軌跡を描いて昇降し、苗を収容した状態で土壌内へ突
入して植付ける構成となっている。そして、この苗移植
機において、前記駆動軸は単一で位置固定されており、
植付カップの作動軌跡を変更できない構成となってい
た。 【0003】尚、苗植付け装置による苗の植付深さを変
更するときは、走行車輪の上下位置に対して苗植付け装
置の上下位置を変更調節したり、深さすなわち大きさの
異なる植付カップを装着したりしていた。また、苗植付
け装置による苗の植付姿勢を変更するときは、植付カッ
プの前後取付角度を変更していた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】従って、最適な苗の栽
培を行うべく苗の植付深さや植付姿勢等の植付方法を変
更するとき、苗植付け装置の位置や苗保持具の位置を変
更したり異なる苗保持具を装着したりしていたので、そ
の植付方法の変更に限界があり、極端な植付方法の変更
ができなかった。また、位置の変更や部品の交換等を行
う必要があるので、植付方法の変更をするのが面倒であ
った。 【0005】そこで、本発明は、上記問題点を解決すべ
く、土質や気候等により地域的に植付方法を大きく変更
したり、異なる品種あるいは作物の苗を植付けられるよ
うに植付方法を大きく変更できるようにして苗移植機の
汎用性を高め、且つその植付方法の変更を簡単な構成で
容易に行えるようにすることを課題とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、次の技術的手段を講じた。すなわち、本
発明は、機体側に位置固定された駆動軸35,114と
一体回転する駆動ア−ム34の作動により所定の軌跡T
を描いて昇降する苗保持具6aを備え、該苗保持具6a
が苗を保持した状態で土壌内へ突入して植付ける苗植付
け装置6を設けた苗移植機において、前記駆動軸35,
114を機体の複数の位置に設けると共に、苗植付け装
置6を前記複数の駆動軸35,114とそれぞれ連結可
能に設けたことを特徴とする苗移植機とした。 【0007】従って、この苗移植機は、駆動軸35,1
14の駆動により駆動ア−ム34が作動して、苗植付け
装置6の苗保持具6aが所定の軌跡Tを描いて昇降し土
壌内に突入して苗を植付ける。そして、駆動ア−ム34
を介して苗植付け装置6を連結する駆動軸35,114
を変更することにより、駆動軸の位置が変わるため、苗
保持具6aの作動軌跡Tを変更することができる。 【0008】 【発明の効果】よって、苗保持具6aの作動軌跡Tを変
更することにより、苗植付け装置6による苗の植付深さ
や植付姿勢等の植付方法を大きく変更することができ
る。しかも、苗植付け装置6を連結する駆動軸35,1
14を変更するだけで植付方法を変更することができる
ので、この植付方法の変更を簡単な構成で容易に行え
る。 【0009】これにより、土質や気候等により地域的に
植付方法を大きく変更したり、異なる品種あるいは作物
の苗を植付けられるように植付方法を大きく変更したり
できて苗移植機の汎用性を高めることができ、最適な苗
の栽培を行うことができる。 【0010】 【発明の実施の形態】この発明の一実施形態としての甘
薯苗移植機1を以下に説明する。尚、以下の図示例につ
いての説明で前又は後というときは、操縦ハンドル2を
配置した側を後とし、その反対側、即ちエンジン3を配
置した側を前そしていう。そして、右又は左というとき
は、機体後部において機体前部側を前側として立つ作業
者から見て右手側を右とし、左手側が左としていう。 【0011】苗移植機は、走行装置4と操縦ハンドル2
を備えた機体に、甘薯苗Nを搬送する苗搬送部5と、該
苗搬送部5によって搬送されてきた苗Nを圃場に植付け
る苗植付け装置となる苗植付け体6とを備えている。走
行装置4は、図示例では、エンジン3と、該エンジン3
の動力が伝達されて駆動回転する左右一対の後輪7と、
該後輪7の前方に転動自在に支持した左右一対の前輪8
とを備えたものとしている。 【0012】エンジン3の後部には、ミッションケース
9を配置し、そのミッションケース9は、その左側部か
らエンジン3の左側方に延びるケース部分を有し、これ
がエンジン3の左側部と連結している。このケース部分
にエンジン3の出力軸が入り込んでミッションケース9
内の伝動機構に動力が伝達する構成となっている。ミッ
ションケース9の左右両側部に伝動ケース10を回動自
在に取り付け、この伝動ケース10の回動中心にミッシ
ョンケース9から左右両外側方に延出させた車輪駆動軸
の先端が入り込んで伝動ケース10内の伝動機構に走行
用の動力を伝達している。そして、走行用の動力は伝動
ケース10内の伝動機構を介して、機体後方側に延びて
その後端側側方に突出する車軸11に伝動し、後輪7が
駆動回転するようになっている。 【0013】また、伝動ケース10のミッションケース
9への取付部には、上方に延びるアーム12を一体的に
取り付けていて、これがミッションケース9に固定され
た昇降用油圧シリンダ13のピストンロッド先端に上下
軸心周りに回動自在に取り付けた天秤杆14の左右両側
部と連結している。その連結部の右側はロッド15で連
結し、左側は伸縮作動可能な左右水平制御用油圧シリン
ダ16で連結している。 【0014】昇降用油圧シリンダ13が作動してそのピ
ストンロッドが機体後方に突出すると、左右の前記アー
ム12は後方に回動し、これに伴い伝動ケース10が下
方に回動して、機体が上昇する。反対に、昇降用油圧シ
リンダ13のピストンロッドが機体前方に引っ込むと、
左右の前記アーム12は前方に回動し、これに伴い伝動
ケース10が上方に回動して、機体が下降する。この昇
降用油圧シリンダ13は、機体に対する畝上面高さを検
出するセンサー17の検出結果に基づいて機体を畝上面
高さに対して設定高さになるよう作動するよう構成して
おり、また、操縦ハンドル2近傍に配置した植付昇降レ
バー18の人為操作によって、機体を上昇或は下降させ
るよう作動する構成でもある。尚、前記植付昇降レバー
18は、苗植付け体6及び苗搬送部5の駆動の入切の操
作が行える。また、植付昇降レバー18の側方には、ミ
ッションケース9内の主クラッチ(図示せず)を操作し
て走行装置4の走行の入切操作が可能な主クラッチレバ
ー19を設けている。 【0015】また、前記左右水平制御用油圧シリンダ1
6が伸縮作動すると、前記天秤杆14が、その左右中央
部の昇降用油圧シリンダ13のピストンロッド先端と連
結する上下軸心周りに回動して左右の伝動ケース10を
互い違いに上下動させ機体を左右に傾斜させる。この左
右水平制御用油圧シリンダ16は、左右水平に対する機
体の左右傾斜を検出するセンサ(図示せず)の検出結果
に基づいて機体を左右水平になるように作動するよう構
成している。 【0016】前記左右前輪8は、エンジン3下方の左右
中央位置で前後方向の軸心周りに回動自在に取り付けた
前輪支持フレーム20の左右両側部の下方に延びるアー
ム部分21の下端部側方に固定した車軸22に回転自在
に取り付けている。従って、左右前輪8は、機体の左右
中央の前後方向の軸心周りにローリング動自在となって
いる。 【0017】前記操縦ハンドル2は、ミッションケース
9に前端部を固定したハンドルフレーム23の後端部に
取り付けている。ハンドルフレーム23は、機体の左右
中央から右側に偏った位置に配置されて後方に延び、ま
た、前後中間部から斜め後上方に延びている。操縦ハン
ドル2は、ハンドルフレーム23の後端部から左右に後
方に延びてその各後端部を操縦ハンドル2のグリップ部
2a,2aとしている。操縦ハンドル2の左右のグリッ
プ部2a,2aは、作業者がそのグリップ部2a,2a
を楽に手で握れるように適宜高さに設定する。なお、図
例ではグリップ部2a,2aを左右に分かれた構成とし
ているが、操縦ハンドル2の左右の後端部を互いに左右
に連結してその連結部分をグリップ部としても良い。 【0018】尚、上記走行装置4は、四輪構成としたも
のであるが、左右一対の駆動輪のみの2輪構成でもよい
し、前輪の替わりに畝上面を転動する鎮圧輪としてもよ
い。また、クローラー式の走行装置としてもよい。次
に、苗植付け体6及び苗搬送部5について説明する。 【0019】苗植付け体6は、その苗保持具となる苗植
付け作用部6aを昇降動させる駆動部と連結し、該苗植
付け体4の苗植付け作用部6a(一対の苗植付け挟持具
31)が、苗搬送部5により搬送されてきた苗に作用し
て苗を圃場に植付ける構成としたものである。 【0020】苗植付け体6を駆動する駆動部は、ミッシ
ョンケース9内から苗植付け具駆動用の動力を受けて伝
動する伝動機構を内装する植付け伝動ケース32に設け
ている。図例のように植付け伝動ケース32は、その前
部がミッションケース9の後部に連結しそこから後斜め
上方に延びる第一ケース部32aと、この第一ケース部
32aの上部左側部に固定され左側方に延びる第二ケー
ス部32bと、その第二ケース部32bの左端部に固定
され後斜め下方に延びる第三ケース部32cとを有する
ものとしている。これら第一ケース部32aから第三ケ
ース部32c内に苗植付け体6を駆動するための動力を
伝達する伝動機構を内装している。尚、前記第三ケース
部32cは、第二ケース部32bの出力軸すなわち該第
三ケース部32cの入力軸33回りに回動自在に設けら
れている。そして、苗植付け体6及び苗搬送部5は、走
行装置4に対してこの第三ケース部32cの入力軸33
回りに回動自在に設けられている。また、第一ケース部
32a内に内装した伝動機構には、苗植付け体6をその
昇降動最上位の位置で或はその近傍位置で設定時間停止
させる間欠駆動機構(図示せず)と、苗植付け体6及び
苗搬送部5を作動停止させる植付クラッチ(図示せず)
とを備える。間欠駆動機構によって停止する時間は、該
間欠駆動機構が備える変速機構(図示せず)によって調
節され、この調節によって苗植付け体6による苗植付株
間が変更調節されるようになっている。 【0021】そして、苗植付け体6は、その駆動部とし
ての駆動回転する駆動アーム34と連結して駆動され
る。駆動アーム34は、前記第三ケース部32cの後部
右側部から突出し駆動回転する駆動軸35にセットボル
ト34aにより外れないように取り付けられている。そ
して、駆動アーム34の先端部に苗植付け体6の支持リ
ンク部36の上端部を回転自在に連結し、その支持リン
ク部36の下端部に揺動リンク37の前端部を回転自在
に連結している。揺動リンク37の後端部は、第三ケー
ス部32cに前部が固定されて後方に延びる支持フレー
ム38の後端部に設けた支持軸39で回転自在に支持し
ている。従って、苗植付け体6は、駆動アーム34が駆
動回転すると、その先端部(下端部)の苗植付け作用部
6aが、図1に示すような軌跡Tを描いて運動すること
になる。なお、図1に示すような軌跡Tは、機体に対し
て苗植付け作用部6aが描く運動軌跡であり、軌跡T’
は、設定した作業時速度で機体が前進走行したときの圃
場に対して苗植付け作用部6aが描く運動軌跡である。 【0022】図5の苗植付け体6の拡大斜視図に示すよ
うに、苗植付け体6は連結軸40回りに回動連結される
一対の支持部41と該支持部41の先端部に固着した苗
を挟持する一対の苗植付け挟持具31と、支持部41の
連結軸40に対して前記苗植付け挟持具31とは反対側
に支持部41に固着した一対の苗植付け挟持具作動アー
ム42とから構成されている。尚、これらの支持部4
1、一対の苗植付け挟持具31及び一対の苗植付け挟持
具作動アーム42は、機体側面視で若干前側に傾斜して
上下方向に長い構成となっている。該苗植付け挟持具作
動アーム42の上端部にはそれぞれ円板42aを設け、
この円板42aがカム43の側面に当接している。連結
軸を支持リンク部36に取り付けており、カム43の側
面に設けた突部43aが円板42aに当接することによ
り一対の苗植付け挟持具作動アーム42の互いの間隔が
広くなってひいては一対の支持部41が互いに連結軸4
0回りに回動して、一対の苗植付け挟持具31の間隔が
広がるようになっている。従って、カム43により、一
対の苗植付け挟持具31を苗を挟持したりその挟持を解
除したりする構成となっている。尚、一対の支持部41
の間には引張スプリング44を設けており、この引張ス
プリング44により一対の苗植付け挟持具31を互いに
近づく方向へ付勢している。また、苗植付け挟持具31
の対向する面にディンプルを設けて苗を挟持し易くして
いる。 【0023】カム43は、駆動アーム34の先端側に固
着されており、駆動アーム34と一体で回転するように
なっている。従って、伝動ケ−ス32cからの駆動力で
カム43が回動すると、植付軌跡T(T’)の上死点付
近の苗植付け体6への植付供給位置Aで、カム43の突
部43aが苗植付け挟持具作動アーム42に当接して一
対の苗植付け挟持具31の先端部が閉じる方向に動き、
植付供給位置Aにある甘薯苗Nの蔓tの下端部(植付供
給位置では甘薯苗が前後方向に向いているのでその後端
部)を挟持する。そして、苗植付け挟持具31により苗
を挟持したままで駆動アーム34の回転により植付軌跡
T(T’)の下死点付近まで苗植付け体6が苗を土壌内
に埋め込みながら作動し、前記下死点付近でカム43の
突部43aが苗植付け挟持具作動アーム42から離れ、
一対の支持部41の間の引張スプリング44により付勢
されて一対の苗植付け挟持具31の先端部が開く方向に
動き、挟持していた苗を放して土壌内に移植するように
なっている。尚、後述する苗搬送部5により甘薯苗Nを
前後方向に向いた姿勢で植付供給位置Aへ供給するの
で、苗植付け体6が甘薯苗Nをそのまま前後方向に向い
た姿勢で土壌内へ移植し、甘薯苗Nの蔓tを土壌面Dに
対して傾斜した姿勢で移植するようになっている。尚、
苗植付け体6が後下方に延びる植付軌跡T上を作動して
植え付けるので、苗が前側に傾いた状態で植え付けられ
ることとなる。 【0024】ところで、植付け伝動ケース32の第三ケ
ース部32c内の伝動構成は、該第三ケース部32cの
入力軸33からチェーン110を介して中継軸111へ
伝動し、該中継軸111から一対の伝動ギヤ100,1
01を介して該ケース部32cから出力される駆動軸3
5へ伝動される構成となっている。また、駆動軸35か
ら3個の伝動ギヤ101、112、113を介して第三
ケース部32cの右側部から突出し駆動回転する第二駆
動軸114へ伝動される構成となっている。該第二駆動
軸114は、駆動軸35と左右方向で同じ位置で駆動軸
35よりも若干後側で上側に配置されている。この第二
駆動軸114にも苗植付け体6を駆動する駆動アーム3
4をセットボルト34aにより外れないように取り付け
ることができる。図6に示すように、第二駆動軸114
に駆動アーム34を連結すると、第二駆動軸114が駆
動軸35よりも後側及び上側に配置されているので、駆
動軸35に駆動アーム34を連結した場合と比較して、
揺動リンク37の姿勢が前後水平に近い領域で該リンク
37上下方向に大きく揺動し、植付軌跡Tの前後方向に
小さく上下方向に大きくなる。 【0025】従って、駆動軸35と第二駆動軸114と
に駆動ア−ム34を連結する駆動軸を変更することによ
り、植付軌跡Tを変更することができる。よって、食用
等の甘薯を栽培するとき等、一個当たりの甘薯を大きく
栽培したいときには、第二駆動軸114に駆動ア−ム3
4を連結して苗の植付姿勢の前傾を小さくして斜め植え
にし、苗の根から実る甘薯のそれぞれが充分な養分を得
られるようにする。一方、加工等の甘薯を栽培するとき
等、一個当たりの甘薯の大きさが小さくても多数個の甘
薯を栽培したいときには、駆動軸35に駆動ア−ム34
を連結して苗の植付姿勢の前傾を大きくして船底植えに
し、苗の根が多数本伸長しやすくして甘薯の個数を増や
すようにする。また、苗Nの蔓tの長さによって、蔓t
の長いときには確実に植え付けられるように駆動軸35
に駆動ア−ム34を連結して植付軌跡Tの前後長を長く
することができる。このように、駆動ア−ム34を連結
する駆動軸の位置を変更することにより、苗植付け体6
による苗の植付深さや植付姿勢等の植付方法を大きく変
更することができる。尚、この苗移植機1で他の品種や
作物の苗を植え付けるとき、その苗に適応する植付方法
を選択することもできる。しかも、苗植付け装置を連結
する駆動軸を変更するだけで植付方法を変更することが
できるので、この植付方法の変更を簡単な構成で容易に
行える。これにより、土質や気候等により地域的に植付
方法を大きく変更したり、異なる品種あるいは作物の苗
を植付けられるように植付方法を大きく変更したりでき
て苗移植機の汎用性を高めることができ、最適な苗の栽
培を行うことができる。 【0026】苗搬送部5は、甘薯苗Nを蔓tが前後方向
に向く姿勢で収容する苗収容部となる苗収容体26を苗
搬送方向Cに複数備えるとともに、該苗収容体26を機
体上部側で右方向に搬送する上部横搬送り部5aと、該
上部横送り部5aにより搬送されてきた苗収容体26を
機体下方に搬送する下降送り部5bと、該下降送り部5
bにより搬送されてきた苗収容体26を機体上方に搬送
し前記上部横送り部5aの搬送始端側に戻す上昇送り部
5cとを備えており、苗収容体26を単一のループ状の
搬送経路に沿って搬送するようになっている。また、上
部横送り部5aは、左側の前輪8及び後輪7より左側に
まで突出するように構成され、左端が機体の左側の最外
端となっている。また、前記上部横送り部5aの後端
は、左側の前輪8及び後輪7より後側の位置に配置され
ている。従って、作業者は、左側の後輪7及び上部横送
り部5aの後側で該上部横送り部5aへ苗を供給する。
前記搬送経路は側面視で上部横送り部5aが後側に位置
するように傾斜しており、苗搬送部5の後側にいる作業
者の近い位置に上部横送り部5aの苗収容体26が配置
され、作業者が上部横送り部5aの苗収容体26への苗
供給作業を容易に行えるようにしている。尚、苗植付け
体6は、前記下降送り部5bにより苗搬送部5の搬送軌
跡の最下位置の植付供給位置Aへ搬送された苗収容部2
6の苗を圃場に植付けるようになっている。尚、前記下
降送り部5bには、苗が落下しないように苗収容部26
内に苗を案内する苗落下防止板45をその上部で支持部
材46から支持して設けている。この苗落下防止板45
は植付供給位置の苗収容体26の下方まで延長されてい
るが、植付供給位置Aより苗収容体26の搬送方向下手
側の部分には苗落下防止板45を支持する部材を設けて
いないので、苗植付け体6での苗植付時に苗落下防止板
45を支持する部材に苗Nが干渉して苗を傷めたり植付
が不適正になるのを防止される。 【0027】苗収容体26は、前後に長い樋状の形態
で、上部横送り部5aで苗Nを載せる受け面となる受け
板部47と、隣接する苗収容体26とを仕切る面となる
側板部48とを備え、上部横送り部5aで上方に開放部
を有する形態となっている。尚、苗収容体26は、樹脂
で構成され、収容する苗を傷めないようにしている。
尚、苗収容体26の受け板部47は、上部横送り部5a
に位置するときに後側が下位になるように傾斜してお
り、苗搬送部5の後側にいる作業者が上部横送り部5a
の苗収容体26への苗供給作業を容易に行えるようにし
ている。また、苗収容体26の前後方向の略中央には、
左右の側板部48の上下方向の略中央で該両側板部48
を繋ぐように左右方向の苗規制ロッド115を設けてい
る。従って、作業者が、上部横送り部5aで、この苗規
制ロッド115の上側に苗Nの蔓tを載せて苗収容体2
6へ苗を供給するようになっている。従って、苗規制ロ
ッド115の上側に苗Nの蔓tを載せただけで苗Nの蔓
tの曲がった側が下側となり、蔓tの曲がりと同じ側に
曲がる蔓tの下端が下側に曲がった状態となり、後述す
る所望の状態で苗収容体26へ苗を供給することができ
る。 【0028】また、苗収容体26は、前後にも開放され
た形状であるが、後端部には苗Nの蔓tの後端部を保持
するクリップ49を備えている。このクリップ49は、
苗収容体26の左右方向中央位置に設けられ、該苗収容
体26と一体で受け板部47から上に突出する左右一対
の挟持体50,52で構成されている。尚、前記左右一
対の挟持体50,52は、弾性のあるゴムで構成され、
挟持する苗Nの蔓tを傷めないようにしている。左右一
対の挟持体50,52のうち、左側の挟持体50は、正
面視又は背面視で内部に空間を有する中空状態になって
おり、上面50aが他方(右側)の挟持体52側にいく
につれて低くなる若干傾斜した平面状に構成されると共
に、右側の挟持体52側の側面50bが鉛直方向に向く
平面の上下中央に右側の挟持体52側と反対側(左側)
に屈曲して右側の挟持体52との間に若干の空間を構成
する苗保持部分50cを備えた構成となっている。前記
右側の挟持体52は、屈曲する一枚の板状で構成され、
上端部に下にいくにつれて左側の挟持体50側に近づく
ように傾斜する傾斜部分52aと該傾斜部分52aの下
に続く鉛直方向に向く平面状の側面52bとを備えてい
る。作業者が上部横送り部5aでクリップ49へ苗を供
給するとき、左側の挟持体50の上面50aと右側の挟
持体52の傾斜部分52aとで甘薯苗Nの蔓tを左側の
挟持体50の側面50bと右側の挟持体52の側面52
bとの間に供給しやすくしている。そして、作業者が苗
Nを下方に押し込むことにより、右側の挟持体52が左
側の挟持体50と離れる側(右側)に撓み、苗Nの蔓t
が左側の挟持体50の苗保持部分50cに供給されると
苗が左右一対の挟持体50,52で挟持されて固定され
たこととなる。尚、右側の挟持体52は、苗Nが前記苗
保持部分50cに供給されたとき、この苗保持部分50
cの左右一対の挟持体50,52の間隔より苗Nの蔓t
の径が大きいため、弾性のあるゴムで構成される右側の
挟持体52が左側の挟持体50側に付勢され蔓tに挟持
力が作用する。 【0029】尚、下降送り部5bでの苗の搬送時に、苗
が苗落下防止板45に擦られて該苗Nを傷めるおそれが
ある。そこで、図8に示すように、苗収容体26の側板
部48にゴム製の弾性板53を取り付けることにより、
下降送り部5bで該弾性板53が苗落下防止板45に当
接して折り曲げられ、弾性板53により苗収容体26の
開放部を覆うことができ、苗が苗落下防止板45に接触
するのを防止することができる。 【0030】そして、この苗収容体26をチェン54に
複数並べて取り付け、そのチェン54を、機体上部側の
左右に各前後一対づつ設けたスプロケット55,56
と、機体下部側の左右に各前後一対づつ設けたスプロケ
ット57,58とに巻きかけている。機体上部側の左右
のスプロケット55,56は、支持フレーム38に固着
した支持部材46で支持した軸59,60に取り付けて
いる。機体下部側の左右のスプロケット57,58は、
支持フレーム38に固着した支持プレート61で支持し
た軸62,63に取り付けている。そして、上部右側の
スプロケット56を駆動すると、苗収容体26が設定搬
送方向Cに移動するよう苗搬送部5が駆動する構成とな
っている。そして、苗搬送部5の駆動部64は、揺動リ
ンク37と一体に上下揺動する連動リンク65の先端部
と連動ロッド66を介して連動連結している。また、苗
植付け体6の苗植付け作用部6aが苗を挟持するときか
ら下降するまでは苗収容体26が停止して、それ以外の
ときに苗収容体26が移動するよう、苗搬送部5が間欠
駆動するように設けている。 【0031】苗搬送部5の駆動部64の具体的な構造
は、例えば、図4に示すようなものとしている。まず、
支持部材46で支持した軸60を上部右側のスプロケッ
ト56を一体回転するよう取り付けている軸67の後部
と軸継手を介して連結し、この軸67に一体回転するよ
う取り付けた突起68a付きの従動ディスク68を取付
ける。そして、この従動ディスク68の後側に駆動アー
ム69を軸67に回転自在に取付け、この駆動アーム6
9の先端部に前記連動ロッド66の上端部を回動自在に
取付ける。また、駆動アーム69には、従動ディスク6
8の突起68aに係合する爪70を取り付けていて、こ
の爪70は、駆動アーム69が苗搬送部5の設定搬送方
向Cに作動させるようにスプロケット56を駆動回転さ
せる方向に回動するとき(図4では駆動アーム69が上
動するとき)には、従動ディスク68の突起68aに係
合固定されて従動ディスク68を一体回転させる。反対
方向に回動するとき(図4では駆動アーム69が下動す
るとき)には、従動ディスク68の突起68aに係合し
ても逃げて従動ディスク68を一体回転させないという
ように、ラチェット機構を構成している。そして、従動
ディスク68を時計回り及び反時計回りの回り止めとし
て従動ディスク68の突起68aに係合する二つの爪7
1を設けている。なお、従動ディスク68を一体的に回
転するように駆動アーム69が回動すると、前記ラチェ
ット機構を構成する駆動アーム69の爪70が従動ディ
スク68の突起68aに係合するのに先行して、駆動ア
ーム69と一体に設けた回り止め解除カム72が、従動
ディスク68の一体回動を阻止するように回り止め作用
をする爪71の先端部を従動ディスク68の突起68a
と係合しない位置に移動させるようになっている。そし
て、駆動アーム69がそのストローク上限位置まで回動
して従動ディスク68が設定角度(図4では90度)回
動されると、回り止め解除カム72が前記回り止め用の
爪71から外れて、該回り止め用の爪71は再び、従動
ディスク68の突起68aと係合して従動ディスク68
の回転が固定される。 【0032】よって、苗植付け体6の苗植付け挾持具3
1が苗を挟持して下降し土壌中に植付けるときには苗収
容体26が停止しているので、苗が円滑に苗収容体26
から取り出されて適確に苗を圃場に植付けることができ
る。このように、苗植付け体6又は該苗植付け体6に連
結して動作する部材と前記苗搬送部5の駆動部64を連
動連結した構成としているため、この苗移植機は、苗植
付け体6と苗搬送部5の駆動タイミングを容易にとるこ
とができ、しかも苗搬送部5の駆動構成を簡潔なものに
できる利点がある。 【0033】尚、下降送り部5bから前記上昇送り部5
cに移行する間に機体下部側で苗収容体26を左右水平
状に搬送する下部横送り部5dを設け、該下部横送り部
5dに植付供給位置Aを設けている。従って、下降送り
部5bから上昇送り部5cに移行する間(図示例では、
下部右側スプロケット58と下部左側スプロケット35
7とで搬送される区間)で、下部横送り部5dにより苗
収容体26が機体下部側で左右水平状に搬送され、ここ
で苗収容体26に収容された苗Nを苗植付け体6が圃場
に植付ける。よって、組付け時のずれ等によって苗植付
け体6の苗Nへの植付け作用時における苗収容体26の
位置がずれても、苗植付け体6は、移動経路中最下端に
移動した状態で且つ同じ姿勢の状態にある苗収容体26
の苗Nを植付けられることになり、苗植付け状態の変化
を極力少なくできる。 【0034】苗搬送部5の前側には、植付け伝動ケース
32の第一ケース部32aから苗載台支持フレーム81
を介して苗載台82を設けている。この苗載台82上に
収容箱116等に収容した状態で甘薯苗Nを載置するよ
うになっており、作業者は苗載台82上の苗を苗搬送部
5の上部横送り部5aへ供給する。尚、前記収容箱11
6は、図9に示すものがあり、開口する上方116aを
除く五方を覆う側板116b及び底板116cで構成さ
れている。作業者は、収容箱116の開口する上方側が
苗Nの蔓tの上側となるように蔓tを上下方向に向けた
姿勢で該収容箱116内へ苗Nを収容する。そして、苗
載台82上に収容箱116の開口側が後方へ向く姿勢で
該収容箱116を載置し、作業者が後側の開口部116
aから収容箱116内の苗Nを取り出して苗搬送部5の
上部横送り部5aへ供給するようになっている。尚、収
容箱116を苗載台82上に載置した状態で、苗載台8
2の左右に取り付けた固定用ボルト117の先端を収容
箱116に押し当てて左右の該ボルト117により収容
箱116を左右から挟むようにして固定するようになっ
ている。従って、作業者が収容箱116の後側から苗を
取り出せるので、苗搬送部5の上部横送り部5aへの苗
供給作業を容易に行うことができ、移植作業能率の向上
を図ることができる。尚、収容箱116の開口側が苗N
の蔓tの下側となるように収容箱116内へ苗を収容す
ると、苗の下側が後側に配置される姿勢となるので、作
業者が苗をそのままの前後方向へ向く姿勢で上部横送り
部5aの苗収容体26へ供給できるため、より苗供給作
業の容易化を図ることができる。また、収容箱116か
ら苗Nを取り出すとき、作業者が蔓tの下端の曲がり方
向を意識できる。従来は、収容箱の開口部を上方へ向け
た状態で苗載台に載置していたので、作業者が前記開口
部から手を入れて収容箱内の苗を取り出さなければなら
ないため、苗搬送部への苗供給作業が困難で移植作業能
率の向上を阻害するおそれがあった。尚、左右の固定用
ボルト117を弛めることにより苗載台82に対する収
容箱116の前後位置を変更することができ、作業者に
応じて苗供給作業のしやすい位置で収容箱116を固定
することができる。尚、収容箱116の前後位置を変更
する構成を、苗載台82を苗載台支持フレーム81に対
して前後にスライドする構成としてもよい。 【0035】また、図10に示すように、予備苗載台1
18を上部横送り部5aの右側に設けることができる。
この予備苗載台118上に収容箱116を該収容箱11
6の開口部116aが左側方を向く姿勢で載置するよう
になっている。従って、苗の移植作業に伴って苗載台8
2上の収容箱116内の苗がなくなると、予備苗載台1
18上の予備の苗を収容する収容箱116を苗載台82
上に載せ替えて移植作業を続行することができる。この
とき、苗がなくなって空になった収容箱116は、予備
の苗を収容する収容箱116と入れ替えて予備苗載台1
18上に載置するとよい。尚、予備苗載台118にも苗
載台82と同様に収容箱116を固定するための固定用
ボルト117を設けるとよい。また、機体の左右中央に
対して左側に偏位する苗搬送部5及び苗植付け体6に対
してその反対側(右側)に予備苗載台118が配置され
るので、機体の左右重量バランスが安定し、苗の移植作
業を安定して行える。予備苗載台118には、載置する
収容箱116の開口部116a側となる左側に直立する
苗脱落防止板119を設けており、機体の振動等により
収容箱116内の苗Nが開口部116aから脱落しない
ようにしている。この苗脱落防止板119は、予備苗載
台118の左縁となる左側板より左側に配置され、収容
箱116内の苗Nの蔓tの端が丁度当接する程度の位置
に配置されている。 【0036】苗搬送部5の後側には、ミッションケース
9内の伝動機構を切り替えて走行装置4の走行速度を有
段変速操作できる変速レバー83をミッションケース9
の位置から後側に延ばして設けている。この苗移植機1
は、前部に機体を走行させる走行装置4と、所定の搬送
経路で苗を搬送する苗搬送部5と該苗搬送部5によって
搬送されてきた苗を圃場に植付ける苗植付け体6と後部
に操縦ハンドル2とを備えているが、走行装置4から前
記苗搬送部5の上部横送り部5a、下降送り部5b及び
上昇送り部5cとで囲まれる空間内を通過して苗搬送部
5の後側に延びる操作レバ−である変速レバー83を設
けた構成となっている。すなわち、変速レバー83は、
苗搬送部5の所定のループ状の搬送経路内を通過してい
る。 【0037】従来、機体とともに歩く作業者が供給した
苗を苗植付け体が圃場に植付けていくという歩行型の甘
薯苗移植機があり、特開2001−16919号公報に
示されるように、前部に機体を走行させる走行装置と所
定の搬送経路で苗を搬送する苗搬送部と該苗搬送部によ
って搬送されてきた苗を圃場に植付ける苗植付け体と後
部に操縦ハンドルとを備え、前記苗搬送部を機体上部側
で左右一方向に送る上部横送り部と該上部横送り部に続
いて下方向に送る下降送り部と該下降送り部に続いて上
方向に送り前記上部横送り部の送り始端側に戻す上昇送
り部とで構成した苗移植機があり、圃場へ苗の植付け作
業を行うとき、走行装置により機体を走行させ、作業者
が歩行しながら苗搬送部の上部横送り部に苗を供給し、
甘薯苗を移植するようになっている。従って、作業者が
歩行しながら苗搬送部の上部横送り部に苗を供給する作
業を行うため、作業者は前記上部横送り部の左右方向の
側方乃至後方で上部横送り部に近づいて作業をすること
になる。ところが、作業者が苗搬送部に近い位置にいる
ため、その作業者の位置から苗搬送部を隔てた位置例え
ば該苗搬送部の前側等に操作レバ−等の操作具が配置さ
れていると、苗搬送部へ苗の供給をしながら前記操作具
を操作することが困難となり、この操作具の操作を容易
に行えなくなるおそれがある。一方、苗搬送部は、作業
者が余裕をもって苗供給作業を行えることが苗供給作業
の疲労も少なくなり望ましいので、多数の苗を収容でき
るように搬送経路を長くすることが好ましい。しかしな
がら、苗搬送部の搬送経路を長くするとその分苗搬送部
が大がかりなものとなり、作業者の位置から苗搬送部を
隔てた位置にある操作具の操作の容易化を阻害するおそ
れがある。 【0038】ところが、本実施の形態の操作具となる変
速レバ−83は、苗搬送部5の送り部5a,5b,5c
で囲まれる空間内を通過する構成であるので、作業者の
位置から苗搬送部5が操作の邪魔にならない位置すなわ
ち苗搬送部5の後側に配置でき、作業者が苗搬送部5へ
苗供給作業をしながら容易に操作することができ、苗移
植作業を快適に行うことができる。 【0039】苗植付け体6の後方には、左右一対の鎮圧
輪84を設けている。この鎮圧輪84は、鎮圧輪回転軸
120回りに遊転する遊転輪であり、土壌面に接地して
植え付けた苗の上方乃至左右側方の土壌を鎮圧するよう
になっており、支持フレーム38の後端部に鎮圧輪第一
支持フレーム85及び鎮圧輪第二支持フレーム121を
介して設けられている。従って、この左右一対の鎮圧輪
84の接地により、植付け伝動ケース32の第三ケース
部32cの入力軸33回りに回動する苗植付け体6及び
苗搬送部5が支持され、土壌面Dの凹凸に追従して苗植
付け体6及び苗搬送部5が揺動して土壌面Dに対して所
定の高さに維持されるようになっている。尚、苗植付け
体6及び苗搬送部5の自重が鎮圧輪84に作用するの
で、鎮圧輪84により充分な鎮圧作用を得ることができ
る。また、図1に示すように、苗植付け体6の植付軌跡
Tの上方に鎮圧輪84が配置されており、鎮圧輪84と
植付けた苗Nとの位置関係が近づくので密接となり、鎮
圧輪84による鎮圧を適正に維持でき鎮圧効果を良好に
得ることができる。 【0040】前記鎮圧輪第二支持フレーム121は、鎮
圧輪第一支持フレーム85の下端に設けた前後方向の回
動軸85a回りに回動可能に設けられている。尚、前記
回動軸85aは、左右方向で左右一対の鎮圧輪84の間
の中央に配置されている。左右一対の鎮圧輪84のそれ
ぞれの鎮圧輪回転軸120は、鎮圧輪第二支持フレーム
121に設けたそれぞれの前後方向の支点軸120aに
取り付けられると共に、機体左右内側の端部に内面に雌
ねじをきったねじ孔120bを備えている。そして、鎮
圧輪第二支持フレーム121に設けた長孔121aに挿
入される鎮圧輪回転軸固定用締付ボルト122を、前記
ねじ孔120bに締め付けている。従って、該締付ボル
ト122を弛めた後、鎮圧輪第二支持フレーム121に
対して鎮圧輪回転軸120を支点軸120aを支点に左
右に傾動させ、所望の左右傾斜位置で前記締付ボルト1
22を締め付けることにより鎮圧輪第二支持フレーム1
21に対する鎮圧輪回転軸120の左右傾斜角度を固定
するようになっている。鎮圧輪第二支持フレーム121
の上面には、左右一対の鎮圧輪第二支持フレーム規制用
プレ−ト123を該プレ−ト123に備える左右に長い
長孔123aに挿入されるフレーム規制用の締付ボルト
124により鎮圧輪第二支持フレーム121にそれぞれ
固着している。左右一対の鎮圧輪第二支持フレーム規制
用プレ−ト123の間に鎮圧輪第一支持フレーム85が
配置されており、鎮圧輪第二支持フレーム121が回動
軸85a回りに左右回動する際に前記規制用プレ−ト1
23が鎮圧輪第一支持フレーム85に当接することによ
り、鎮圧輪第二支持フレーム121の左右回動を規制す
る。従って、左右一対の鎮圧輪第二支持フレーム規制用
プレ−ト123により、鎮圧輪第二支持フレーム121
の左右回動範囲を規制することができる。また、前記フ
レーム規制用締付ボルト124を弛めた後、鎮圧輪第二
支持フレーム規制用プレ−ト123を長孔123aに沿
って鎮圧輪第二支持フレーム121に対して左右移動さ
せ、所望の左右位置で前記締付ボルト124を締め付け
ることにより、鎮圧輪第二支持フレーム121の左右回
動許容範囲を変更調節するようになっている。尚、左右
の鎮圧輪第二支持フレーム規制用プレ−ト123を共に
鎮圧輪第一支持フレーム85に当接する状態で固定する
ことにより、鎮圧輪第一支持フレーム85に対して鎮圧
輪第二支持フレーム121が左右に回動しないように固
定することができる。 【0041】そして、移植作業時に、平地では、鎮圧輪
第二支持フレーム121を鎮圧輪第一支持フレーム85
に対して自由に左右に回動するようにし、左右一対の鎮
圧輪84の接地による畝の崩れを抑えることができる。
傾斜地では、左右の鎮圧輪第二支持フレーム規制用プレ
−ト123により鎮圧輪第二支持フレーム121が左右
に回動しないように固定し、左右一対の鎮圧輪84が左
右に移動することにより苗植付け体6で植え付けた苗の
上方を通過しないようにでき、植え付けた苗の姿勢を乱
したり苗を傷めたりするのを防止できる。尚、上述の平
地及び傾斜地に拘らず、圃場の条件により、鎮圧輪84
が土壌が脆く崩れやすい畝上を通過するときには、鎮圧
輪第二支持フレーム121の左右回動を許容したりその
許容角度を大きくしたりして畝の崩れを抑えることがで
きる。逆に、鎮圧輪84が土壌がしっかりしていて崩れ
にくい畝上を通過するときには、鎮圧輪第二支持フレー
ム121を左右に回動しないように固定したり該フレー
ム121の左右回動の許容角度を小さくしたりして植え
付けた苗の姿勢を乱したり苗を傷めたりするのを防止で
きる。 【0042】以上により、この甘しょ苗移植機は、左右
の前輪8及び後輪7により畝をまたいだ状態で走行装置
4により機体は自走し、その自走する機体の苗搬送部5
の上部横送り部5aに左側の前輪8及び後輪7が通る畝
の谷部を歩行するべく左側の後輪7の後方にいる作業者
から甘薯苗Nが供給される。苗搬送部5は供給された苗
Nを搬送し、そして、苗搬送部5によって植付供給位置
Aへ搬送されてきた苗Nを苗植付け体6が圃場に植付け
る。苗搬送部5は、苗収容体26を苗搬送方向Cに複数
備え、この苗収容体26に甘薯苗Nがその蔓tが前後方
向に向く姿勢で収容される。上部横送り部5aにより機
体上部側で左右一方向に搬送される苗収容体26に作業
者が苗Nを供給するわけであるが、作業者は苗Nの蔓t
の下端部をクリップ49に供給し苗を苗収容体26に固
定する。苗が供給された苗収容体26は、上部横送り部
5aに続いて下降送り部5bにより機体下方に搬送され
る。該下降送り部5bにより搬送されてきた苗収容体2
6は、上昇送り部5cにより機体上方に搬送されて前記
上部横送り部5aの搬送始端側に戻る。苗植付け体6
は、その苗植付け作用部6aが駆動部によって昇降動
し、下降送り部5bにより植付供給位置Aへ搬送されて
きた苗収容体26に収容された苗Nの後端部に該苗収容
体26の後側で作用して苗を圃場に植付ける。このと
き、苗Nが苗収容体26のクリップ49に挟持され固定
されているが、このクリップ49の挟持力より苗植付け
体6の苗植付け挾持具31の挟持力の方が大きいため、
苗植付け体6が植付軌跡Tに沿って苗を後側に移動させ
ることにより苗Nの蔓tがクリップ49から外れるよう
になっている。 【0043】そして、苗搬送部5は、苗収容部26のク
リップ49の左右一対の挟持体50,52の間に苗を供
給して挾持させて固定し、苗収容体26を所定の搬送経
路で搬送することにより苗を搬送する。このクリップ4
9へ苗を供給するとき、左側の挟持体50の上面50a
及び右側の挟持体52の傾斜部分52aで構成される苗
案内部分で苗を案内しながら供給できるので、クリップ
49へ苗を供給する作業を容易に行える。よって、クリ
ップ49へ苗を供給する作業を容易に行えるので、作業
者の苗収容体26への苗供給作業の作業能率が向上し、
移植作業能率を向上させるべく苗搬送部3を高速で作動
させることができ、苗搬送部5の苗搬送作業の作業能率
の向上を図ることができる。従来、クリップヘ苗を挟持
させるべく供給するとき、一対の挟持体が変形するため
苗収容部に対するクリップの位置が変化することがあ
り、更にクリップは搬送経路に沿って移送されることも
あって、クリップへ苗を供給する作業が困難になるおそ
れがある。また、この苗供給作業が面倒なものである
と、苗搬送装置の苗搬送作業の作業能率の向上が図れな
い。 【0044】尚、図12に示すように、苗収容体26と
一体の右側の固定体125と左側の可動体126とでク
リップ49を構成することができる。前記可動体126
は、ゴム製の弾性のある板体で構成され、可動体126
の後端を上部横送り部5aに沿って設けた苗収容体26
の後方に位置するクリップ作動体90に当接させ、可動
体126を撓ませて強制的に固定体125と反対側(左
側)に移動させるものである。従って、作業者が上部横
送り部5aで苗を苗収容体26へ供給するときにはクリ
ップ49の挟持部が開いているので、作業者がクリップ
49の挟持部を開く必要がなく固定体125と可動体1
26との間に苗Nの蔓tを供給するだけでよいため、ク
リップ49へ苗を供給する作業を容易に行え、苗搬送装
置5の苗搬送作業の作業能率の向上を図ることができ
る。尚、苗収容体26が上部横送り部5aの右端の搬送
終端部へ搬送されると、可動体126の後端がクリップ
作動体90から離れるので可動体126が弾性力で固定
体125側に移動してクリップ49の挟持部が閉じ、苗
が自動的に挟持されて固定される。これにより、苗を植
付供給位置Aへ確実に供給でき、安定した苗の移植を行
える。 【0045】また、図13乃至図15に示すように、左
右一対の回転体127でクリップ49を構成することが
できる。このクリップ49に作業者が苗を供給すると
き、上方から回転体127を回転させながら左右一対の
回転体127間へ苗Nの蔓tを供給することができ、ク
リップ49へ苗を供給する作業を容易に行える。尚、図
13に示すものは、前記回転体127が前後方向の軸1
28回りに回転する正面視及び背面視で多角形(六角
形)の角柱体に構成され、互いの回転体127の対向す
る挟持面127aに前後方向の溝127bを設けてお
り、この溝127bが苗Nの蔓tを保持する苗保持部分
となる。また、図14に示すものは、回転体127がゴ
ム製の球体に構成され、スプリング129により一対の
回転体127を互いに接触するように付勢しているの
で、回転体127があらゆる方向へ回転可能となり、作
業者がどの方向からクリップ49へ苗を供給しても回転
体127が苗供給の方向に回転し、クリップ49へ苗を
供給する作業を容易に行える。尚、この回転体127は
ゴム製で外面に弾性があるため、蔓tに挟持力が作用す
る。尚、図15に示すように、回転体127である球体
の外周部127cのみをウレタン等の弾性体で構成し、
蔓tを挟持するときに撓ませて蔓tに挟持力が作用する
ようにしてもよい。 【0046】尚、図19に示すように、甘薯苗Nは、母
体となる甘薯の種いも92から育成され、種いも92の
側部からも芽が出て蔓tが伸長するが、太陽光等の光が
上方からふりそそがれるので、それぞれの蔓が種いもの
上方へ集中して伸びようとする。このとき、種いも92
から鉛直方向に発生しない芽は上方へ向くように特にそ
の蔓の下端部が曲がるが、複数の蔓が種いもの上方へ集
中するので鉛直方向に対して傾斜した状態で蔓が伸長
し、その蔓の軸心の上側に葉93が集中的につく。そし
て、種いも92から分離して採取されるそれぞれの蔓が
苗となる。 【0047】この甘薯苗を移植するとき、作業者が苗の
蔓tの下端部を苗搬送部5の上部横送り部5aにある苗
収容体26のクリップ49へ固定させて供給するが、曲
がっている蔓tの下端が下側へ向く状態で供給すると、
その苗が苗搬送部5により搬送されて植付供給位置Aで
蔓tの下端が上側へ向く状態となり苗の葉93が蔓に対
して上側に向く。そして、苗植付け体6によりその姿勢
のままで苗を土壌内に移植する。従って、苗植付け体6
の苗の土壌内への搬送行程が単純であるため蔓が折れ曲
がっりねじれたりしにくく移植精度が向上すると共に、
傾斜させた蔓に対して葉が上側に集中的に向けられた状
態で甘薯苗を移植できる。また、上下に延びる一対の苗
植付け挟持具31が植付供給位置Aで前側に傾斜した状
態で上側へ曲がった蔓tの下端を挟持するので、苗植付
け挟持具31の向きを曲がった蔓tの下端の向きに対し
て垂直方向に近い状態にすることができ、植付供給位置
Aで苗の位置が多少ずれても苗の挟持の確実化、安定化
を図ることができ、適正な姿勢で苗を植え付けることが
でき、安定した苗の移植を行える。 【0048】よって、傾斜させた蔓tに対して葉が上側
に集中的に向けられた状態で甘薯苗Nを移植できるの
で、移植された苗の葉93は土壌の外に突出して太陽光
等の光を受光することができ、根の伸長も旺盛になり良
好な成育が行え甘薯の栽培を旺盛にできる。また、蔓t
の特に曲がりやすい蔓の下端の向きにより蔓の軸心に対
する葉93の向きを判別して移植するので、この判別が
容易となり、クリップ49へ苗を供給する作業を容易に
行え、作業者の苗収容体26への苗供給作業の作業能率
が向上し、移植作業能率を向上させるべく苗搬送部5を
高速で作動させることができ、苗搬送部5の苗搬送作業
の作業能率の向上を図ることができる。 【0049】また、図16及び図17に示すように、上
部横送り部5aの搬送終端部には、苗Nの蔓tの下端
(上部横送り部5aでは蔓tの後端)を切断するディス
ク式のカッタ130を備える苗切断装置131を設けて
もよい。前記カッタ130は、同軸回転する電動モ−タ
132により駆動する構成となっており、作業者による
上部横送り部5aの苗収容体26への苗の供給位置が前
後にずれていても、苗収容体26に対する蔓tの後端位
置を一定に揃えることができる。従って、作業者が上部
横送り部5aへあまり苗Nの前後位置を気にせずに供給
することができるので、上部横送り部5aへの苗供給作
業を楽に行え、ひいては移植作業能率の向上が図れる。
そして、苗収容体26に対する蔓tの後端位置が適正な
位置で確実に植付供給位置Aへ供給され、苗植付け体6
により適正な植付姿勢及び植付深さで苗を植え付けるこ
とができる。蔓tの後端位置が前後にずれた不適正な状
態で植付供給位置Aへ供給されると、苗植付け体6によ
る植付時、その蔓tの後端により植付穴が大きくなった
り逆に小さくなったりして適切な大きさにならず、苗を
前側に傾いた適正な植付姿勢あるいは適正な植付深さで
植え付けられなくなるおそれがある。 【0050】尚、苗植付け挟持具31の先端が伸縮する
構成としてもよい。苗植付け挟持具31を前後に長い植
付軌跡Tに沿って作動させると、機体側面視で前記突出
部31aが土壌面Dに位置する状態で前後に大きく移動
するため、土壌の植付穴やマルチフィルムの孔が無闇に
大きくなり、苗の移植が不安定になったり苗の栽培を良
好に行えなかったりするおそれがある。ところが、苗植
付け挟持具31の先端を伸縮させることにより、土壌内
へ突入したり土壌内から突出したりするとき土壌を大き
く上下に崩さず、土壌の植付穴を小さく維持できて苗の
移植を適正にすることができる。また、マルチフィルム
を敷設した圃場で移植するときには、移植用のマルチフ
ィルムの孔が無闇に大きくならずに保温効果を良好に得
ることができ、苗の栽培を良好に行える。尚、苗植付け
挟持具31の先端が植付軌跡Tの下死点から上昇して土
壌面Dから退出するまでの間に、該苗植付け挟持具31
の先端が縮むように苗植付け体6の作動に連動するリン
ク等の連動機構により伸縮させる構成とすればよい。ま
た、苗植付け挟持具31を先端の板状部分31bを除い
て丸棒で構成しているので、マルチフィルムを引っかけ
にくく、マルチフィルムの穴が無闇に大きくなるのを抑
えることができる。 【0051】また、マルチフィルムが敷設された圃場で
苗を移植するとき、図18に示すように、苗植付け体6
の後側にフィルム貼付装置133を設けることができ
る。このフィルム貼付装置133は、ロ−ル状に巻き取
られたフィルム134を所定量づつ繰り出す繰出手段と
なる繰出ロ−ル135と該繰出ロ−ル135で繰り出さ
れたフィルム134を切断するフィルムカッタ136と
を備え、フィルムカッタ136により切断されたフィル
ム134で苗植付け体6の苗植付け挟持具31が開けた
マルチフィルム137の孔を上側から覆い、前記フィル
ム134をマルチフィルム137に貼り付ける。これに
より、マルチフィルム137の孔による土壌の開口面積
が小さくなるので、土壌の保温効果を良好に得ることが
できると共に、土壌から雑草が多く生えるのを抑えるこ
とができる。尚、マルチフィルム137上に接着剤を滴
下して供給する接着剤供給手段(図示せず)を設け、接
着剤によりフィルム134をマルチフィルム137上に
貼り付けるようにすればよい。 【0052】尚、この発明の実施の形態は甘薯苗移植機
について詳述したが、本発明は甘薯苗移植機に限定され
るものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】甘薯苗移植機の側面図
【図2】甘薯苗移植機の平面図
【図3】苗搬送部と苗植付け体とを示す一部省略した背
面図 【図4】苗搬送部の駆動部を示す背面図 【図5】苗植付け体を示す斜視図 【図6】(a)駆動軸35に駆動アーム34を取り付け
た状態の植付軌跡Tを示す側面図、(b)第二駆動軸
に駆動アーム34を取り付けた状態の植付軌跡Tを示す
側面図 【図7】クリップを示す斜視図 【図8】他の苗収容体を示す背面図 【図9】苗載台及び収容箱を示す斜視図 【図10】予備苗載台及び収容箱を示す斜視図 【図11】鎮圧輪を示す背面図 【図12】他のクリップを示す斜視図 【図13】他のクリップを示す(a)斜視図及び(b)
平面図 【図14】他のクリップを示す平面図 【図15】他のクリップを示す断面背面図 【図16】他の甘薯苗移植機の側面図 【図17】他の甘薯苗移植機の平面図 【図18】フィルム貼付装置を示す側面図 【図19】種いもから甘薯苗を採取する状態を示す図 【符号の説明】 1:甘薯苗移植機,6:苗植付け体,6a:苗植付け作
用部,31:苗植付け挟持具,34:駆動ア−ム,3
5:駆動軸,114:第二駆動軸,T:植付軌跡,A:
植付供給位置,N:甘薯苗,t:蔓
面図 【図4】苗搬送部の駆動部を示す背面図 【図5】苗植付け体を示す斜視図 【図6】(a)駆動軸35に駆動アーム34を取り付け
た状態の植付軌跡Tを示す側面図、(b)第二駆動軸
に駆動アーム34を取り付けた状態の植付軌跡Tを示す
側面図 【図7】クリップを示す斜視図 【図8】他の苗収容体を示す背面図 【図9】苗載台及び収容箱を示す斜視図 【図10】予備苗載台及び収容箱を示す斜視図 【図11】鎮圧輪を示す背面図 【図12】他のクリップを示す斜視図 【図13】他のクリップを示す(a)斜視図及び(b)
平面図 【図14】他のクリップを示す平面図 【図15】他のクリップを示す断面背面図 【図16】他の甘薯苗移植機の側面図 【図17】他の甘薯苗移植機の平面図 【図18】フィルム貼付装置を示す側面図 【図19】種いもから甘薯苗を採取する状態を示す図 【符号の説明】 1:甘薯苗移植機,6:苗植付け体,6a:苗植付け作
用部,31:苗植付け挟持具,34:駆動ア−ム,3
5:駆動軸,114:第二駆動軸,T:植付軌跡,A:
植付供給位置,N:甘薯苗,t:蔓
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フロントページの続き
(72)発明者 竹本 雅浩
愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機
株式会社技術部内
(72)発明者 吉倉 均
熊本県上益城郡益城町平田字深迫2550 株
式会社ヰセキ九州内
(72)発明者 荒木 正勝
愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機
株式会社技術部内
(72)発明者 村並 昌実
愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機
株式会社技術部内
(72)発明者 切手 肇
愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機
株式会社技術部内
(72)発明者 勝野 志郎
愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機
株式会社技術部内
(72)発明者 鈴木 宏
愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機
株式会社技術部内
Fターム(参考) 2B060 AA07 AA08 BA03 CA02 CA08
CA11 CC06
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 機体側に位置固定された駆動軸35,1
14と一体回転する駆動ア−ム34の作動により所定の
軌跡Tを描いて昇降する苗保持具6aを備え、該苗保持
具6aが苗を保持した状態で土壌内へ突入して植付ける
苗植付け装置6を設けた苗移植機において、前記駆動軸
35,114を機体の複数の位置に設けると共に、苗植
付け装置6を前記複数の駆動軸35,114とそれぞれ
連結可能に設けたことを特徴とする苗移植機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002095775A JP2003284410A (ja) | 2002-03-29 | 2002-03-29 | 苗移植機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002095775A JP2003284410A (ja) | 2002-03-29 | 2002-03-29 | 苗移植機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003284410A true JP2003284410A (ja) | 2003-10-07 |
Family
ID=29239115
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002095775A Pending JP2003284410A (ja) | 2002-03-29 | 2002-03-29 | 苗移植機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003284410A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006129780A (ja) * | 2004-11-05 | 2006-05-25 | Seirei Ind Co Ltd | 甘藷挿苗機 |
JP2014158425A (ja) * | 2013-02-19 | 2014-09-04 | Iseki & Co Ltd | 苗移植機 |
JP2016093208A (ja) * | 2016-02-26 | 2016-05-26 | 井関農機株式会社 | 苗移植機 |
JP2016116529A (ja) * | 2016-02-26 | 2016-06-30 | 井関農機株式会社 | 苗移植機 |
-
2002
- 2002-03-29 JP JP2002095775A patent/JP2003284410A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006129780A (ja) * | 2004-11-05 | 2006-05-25 | Seirei Ind Co Ltd | 甘藷挿苗機 |
JP2014158425A (ja) * | 2013-02-19 | 2014-09-04 | Iseki & Co Ltd | 苗移植機 |
JP2016093208A (ja) * | 2016-02-26 | 2016-05-26 | 井関農機株式会社 | 苗移植機 |
JP2016116529A (ja) * | 2016-02-26 | 2016-06-30 | 井関農機株式会社 | 苗移植機 |
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