JP3538949B2 - 苗移植装置 - Google Patents

苗移植装置

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JP3538949B2
JP3538949B2 JP08463295A JP8463295A JP3538949B2 JP 3538949 B2 JP3538949 B2 JP 3538949B2 JP 08463295 A JP08463295 A JP 08463295A JP 8463295 A JP8463295 A JP 8463295A JP 3538949 B2 JP3538949 B2 JP 3538949B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、野菜、花卉類等の苗を
根や葉が充分に伸びていない状態で圃場に植付けるのに
適した苗移植装置に関する。
【0002】
【従来の技術】育苗トレイを用いて野菜や花等のセル生
育苗を育苗するには、従来、各セルに床材を詰めて、そ
れから前記栽培する作物の種子のみを各セルに播き、そ
して覆土して育苗する方法がとられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の育苗方法
で、育苗トレイの各セル内に詰める床材としては、ピー
トモスやバーミキュライト等の土以外のものが用いられ
る。それは、育苗後に苗をセルから抜き出す時に、床材
がセルに粘着しにくいようにするためであり、また床材
が重過ぎてつまみ上げた苗がちぎれたりしないようにす
るためである。しかしながら、土でないこれらの床材は
バラバラになりやすいので、セルから苗を床材ごと引き
抜くためには、根を充分に伸長させて、ある程度根鉢が
形成された状態まで育苗しなければならなかった。
【0004】例えば、レタス等の野菜の場合、育苗日数
が一週間程度のときは子葉が出たところで、根は2〜4
cm程度しか伸長しておらず根鉢が形成されていない状態
にある。以後、このような状態の苗を幼苗と呼ぶ。この
幼苗状態のセル生育苗はセルから抜き取ることは困難で
ある。なぜなら、苗をつまんで引き上げようとすると苗
がちぎれてしまい、セル底部の孔から押出し棒を突っ込
んでも押出し棒が床材に突き刺さるだけで床材全体はセ
ルから押し出さず、また、箸状の部材で上から床材を突
き刺してつまみ出だそうにも床材がバラバラになってし
まうからである。そのため、前述のように根鉢がある程
度形成された状態まで苗を育成する必要があった。
【0005】しかしながら、根が伸長し過ぎて床材の外
側面を巻き回って根鉢形成が進み過ぎると、移植しても
根が外の土壌に向けて出にくくなってしまい、圃場への
苗の活着が遅れたり、また移植直後の環境条件が悪けれ
ば活着せずに枯れてしまうという問題がある。その点、
幼苗状態で苗を植付ければ、根が外の土壌に向かって順
調に成育してゆくので好ましい。
【0006】また、日射の強い夏期に圃場へ移植して栽
培する場合、移植された苗の葉面から水分が非常に多く
蒸発してしまうと活着せず枯れてしまうという問題があ
る。しかし、子葉が出たばかりの幼苗の状態で移植すれ
ば、移植された苗の葉が小さいことにより葉面からの水
分蒸発量が少なく、苗は確実に圃場に活着させられる。
【0007】さらに、根鉢がある程度形成された状態ま
で育苗して移植することにより、育苗作業が長期化し、
育苗管理の作業量を増大するとともに、苗の移植可能な
期間の短縮化を招き、気象条件等により移植適期を逃す
可能性が大きくなるという問題もあった。
【0008】以上の理由から、育苗トレイを用いて育苗
したセル苗において、幼苗の状態で苗をセルから床材ご
と抜き取って移植できるようにしてほしいという要望が
多くあり、本発明はこれを可能とする苗移植装置を提供
することを課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次のような構成とした。すなわち、本発明
にかかる苗移植装置は、栽培する作物の種子と、当
該栽培する作物の草丈H1よりも高い草丈H2となる
植物の種子とを同じセル内に播種して育苗したセ
ル苗Nの苗移植装置であって、育苗トレイ1の横一列分
のセル苗を苗取出位置P1に供給する苗供給部20 '
と、上下開閉可能で且つ苗供給部20 ' 側に進退可能で
更に横搬送可能な上下挟持ベルト73・73を設けて該
挟持ベルト73・73により前記苗取出位置P1の横一
列のセル苗N…をそのセル苗N…の前記草丈の高い植物
Bの葉茎部を上下に挟んで抜き出してそのまま横搬送す
るように構成した苗取出部40 ' と、前記挟持ベルト7
3・73の搬送終端部から落下するセル苗N…を順次収
容しながら回転する複数の苗カップ80…を備えた苗補
給ディスク78と、上方に位置する前記苗カップ80か
ら落下するセル苗N…を受け取って圃場に植付ける苗植
付部60とを備えていることを特徴としている。
【0010】
【作用】高い草丈となる植物の葉茎部をつかんでセル苗
の苗床をセルから引き出すので、栽培する作物を傷めず
に圃場に植付けることができる。葉の成長が早い植物は
根の成長も早いから、栽培する作物の根が苗床の外周部
まで伸びていない段階でも、高い草丈となる植物の根を
充分に伸長して根鉢が形成された状態となっている。こ
のため、苗床をセルから引き出す際に苗床が崩れること
がない。
【0011】
【実施例】まず、育苗に用いる育苗トレイの一例につい
て説明する。育苗トレイ1は、図12及び図13に示す
ように、左右前後に複数のセル2…が配列し、その各セ
ル2…の開口部2a…側が連結し、底部2b…側が独立
した形態に、ポリエチレン等の可撓性合成樹脂の薄板か
ら成型している。この育苗トレイ1の外周縁は平面視で
長方形で、その大きさは例えば縦横300mm×600mm
で、水稲苗育苗用の一般的な育苗箱にちょうど一枚収容
できる大きさとなっている。育苗トレイ1の各セル2…
は、開口部2a…及び底部2b…の平面視形状が円形、
側面視形状が上辺より下辺が短い台形になっている。底
部2b…には、丸孔2c…が設けられている。尚、上記
構成はあくまでも一例であり、一般的に使用されている
育苗トレイを用いてもよい。
【0012】育苗トレイ1を使用して育苗するには、ま
ず、各セル2…内にピートモスやバーミキュライト等を
混合した床材3を詰める。次に、野菜や花等の栽培する
作物Aの種子4…を各セル2…内に播き、更に同じ日数
育苗して前記栽培する作物Aの草丈H1よりも高い草丈
H2となる植物Bの種子5…を各セル2…内に播く。そ
して、前記床材3で覆土する。以上のように播種した
ら、適当な温度管理のもと、適時必要に応じて灌水を行
って育苗する(図14)。すると、前記作物Aの苗nと
前記植物Bの苗n′とが同じセル2で共に成長してゆく
(図15)。床材3…内では作物Aの根と植物Bの根が
共に伸長してゆき、床材3上では作物Aの葉茎部と植物
Bの葉茎部とが共に伸長してゆく。作物Aの苗nの草丈
H1に対して植物Bの苗n′の草丈H2は高くなる。こ
のようにしてセル苗N…を育苗する。
【0013】尚、上記植物Bとしては、単子葉植物、例
えば稲、ムギ、トウモロコシ等のイネ科の植物が、野菜
や花等に対して苗の草丈が高くかつ根張りが早く強いの
で好適である。更に、これら植物Bは苗身の強度が比較
的大きいので、苗をセルから抜き取るとき植物Bをつか
んで引き抜く場合にその植物Bがちぎれにくいので都合
が良い。また、野菜や花等の苗は葉を平面方向に広げて
ゆくが(垂直方向の伸びに対して平面方向の伸びが大き
い)、前述のイネ科の植物は左右にはあまり広がらずに
上方に高く伸びてゆくので、栽培する作物Aへの通気、
採光を妨げない。この植物Bは、作物Aと同時に播種す
るのが作業能率上好ましいが、場合によっては別々に播
種してもよい。しかしながら、植物Bを後日播種する場
合は、移植時に作物Aよりも背丈が高くなっているよう
な植物を選ぶ。
【0014】また、前記作物Aの種子4…と前記植物B
の種子5…を各セル2…に播くにあたり、各セル2にあ
って作物Aの種子4の左右両側に植物Bの種子5・5を
播いて育苗すると、図16に示すように、育苗されたセ
ル苗N′は、栽培する作物Aが草丈の高い植物B・Bに
左右両側から挟まれた状態となる。これにより、栽培す
る作物Aの左右両側が植物B・Bでガードされた状態と
なり、植物Bの種子5を1粒だけ播種した場合に比べて
作物Aに対するガード性が高まり、移植装置を用いて移
植するとき、セル苗を機械的に取り出したり搬送したり
する際に損傷を受けにくくなる。また、苗の運送運搬時
においての損傷防止ともなる。また、栽培する作物Aが
その茎部が弱くて地面に張り付くような姿勢になりやす
い作物であっても、植物B・Bが作物Aの支えになって
作物Aのふらつきを防止しその作物が損傷を受けるのを
防止する。尚、この場合、各セルにおいて作物Aの種子
数に対して植物Bの種子数が多くなるので、当然、根張
りが更に強化され、苗のセルからの抜き取りが良好とな
る。また、作物Aの左右両側の2箇所に限らず、作物A
の周囲3箇所以上に植物Bを成育させるように播種、育
苗してもよい。
【0015】このセル成型苗による作物の栽培時期とし
ては、秋以後が適している。この時期であれば、セル成
型苗を圃場へ移植後、植物Bがあまり成長せず、作物A
の成長に支障を与えないからである。
【0016】以上のように、この育苗方法は、栽培する
作物の種子と、前記栽培する作物の草丈よりも高い草丈
となる植物の種子とを、同じセル内に播種して育苗す
る。床材内には栽培する作物の根と高い草丈となる植物
の根が伸長してゆき、栽培する作物の根だけの場合に比
べて根の床材保持作用が格段に向上する。そして、栽培
する作物を持って引き上げると、床材ごと苗をセルから
引き抜くことができる。引き抜いた苗は圃場に移植して
栽培する。尚、従来と同じ状態まで育苗しても当然問題
はない。
【0017】よって、この育苗方法によれば、幼苗の状
態のセル成型苗を、栽培する作物を傷めずにセルから引
き抜き圃場に移植することができるようになる。これに
より、日射の強い夏期に圃場に移植しても、確実に苗を
圃場に活着させられ、安定した収穫を得ることができ
る。また、幼苗の移植が可能となることにより、育苗作
業の短期化と苗の移植可能期間の長期化が図れ、育苗管
理の作業を軽減できるとともに、移植作業を時間的に分
散させることができ、経営規模の拡大が可能となる。
【0018】以下、この育苗方法によって育苗される幼
苗状態のセル苗を圃場に移植する苗移植装置の実施例に
ついて説明する。
【0019】図1に示すように、苗移植装置10は畝を
跨いで走行する機体に搭載されている。図中の11は左
右一対の前輪、12は左右一対の後輪、13はエンジ
ン、14は主ミッションケース、15は植付部ミッショ
ンケース、16は操向ハンドル、17は予備苗載台であ
る。
【0020】図2乃至図4に示す苗移植装置10(1)
は、セル苗を育苗トレイ1ごと載せて各セル2内のセル
苗Nを1株づつ苗取出位置P1へ供給する苗供給部20
と、前記苗取出位置P1へ供給されたセル苗Nをセル2
から取り出す苗取出部40と、セル2から取り出しセル
苗Nを圃場に植付ける苗植付部60とからなる。
【0021】苗供給部20は、苗供給部フレーム21・
21に支架した駆動軸23と従動軸24に取り付けられ
ているスプロケット26・26・27・27に左右一対
のチエン29・29を架け、そのチエン29・29の間
に搬送ピン30…が並列に架け渡してあり、育苗トレイ
1の横並びのセル2…とセル2…の間に底部側から前記
搬送ピン30…を嵌合させた状態でチエン29・29を
移動させることにより、育苗トレイ1を搬送するように
なっている。また、苗供給部フレーム21・21は左右
に移動可能に支持されていて、苗供給部フレーム側に設
けたリード爪32が係合するリードカム33を回転させ
ると、苗供給部全体が左右に往復動するようになってい
る。苗供給部20が左右行程の端部まで移動すると、苗
送りカム35が苗送りア−ム36に係合して駆動軸23
を一定量回転させ、育苗トレイ1をセル1個分だけ前側
へ搬送する。尚、G1・G2は駆動軸23と苗送りア−
ム軸36aに取り付けた伝動ギアである。
【0022】苗取出部40は、セル苗の前記植物Bの葉
茎部を挟持する一対の挟持体41・41を備えている。
挟持体41・41の先端部は平板状の挟持部41a・4
1aとなっていて、該挟持部の内面部にクッションゴム
42・42が取り付けられている。この挟持体41・4
1は前進・後退用電動シリンダ44のピストンロッド4
4aの先端部に設けたピン45に回動自在に取り付けら
れており、ピストンロッド44aの外周部にキー46を
介して回転不能かつ摺動自在に嵌合された筒体48をソ
レノイド49によってピストンロッドの先端側に移動さ
せると挟持体41・41が閉じ、また前記筒体48をピ
ストンロッドの基部側に移動させるとスプリング50の
作用で挟持体41・41が開くようになっている。
【0023】また、前進・後退用電動シリンダ44を支
持する支持体52は支軸53回りに回動自在で、上下回
動用電動シリンダ54を伸縮させることにより、挟持体
14・14を水平姿勢と垂直姿勢とに回動させ、苗供給
部20より受け取ったセル成型苗を下方へ搬送するよう
になっている。
【0024】苗植付部60は、支点ピン61・61の回
りに回動自在に設けた上下の植付リンク62・62の先
端にピン64・64にて中空筒65を取り付け、その中
空筒65の前後両側に、くちばし状の植付爪67・67
を開閉リンク68・68で連結支持している。そして、
駆動軸70に第一クランク71と第二クランク72を一
体に取り付け、第一クランク71の先端部と上側の植付
リンク62の中間部を連結ロッド74を介して連結する
とともに、第二クランク72の先端部に回動自在に連結
した開閉ロッド75の長穴75aにピン77を遊嵌させ
た吊りリンク78・78により両植付爪67・67を吊
架している。
【0025】第一クランク71が回転することにより、
植付リンク62・62が揺動して、植付爪67・67が
苗受け位置P2と苗移植位置P3の間で上下動する。ま
た、これに同期して第二クランク72が回転し、植付爪
67・67が苗移植位置にある時は、吊りリンク78・
78によって植付爪67・67が吊り上げられるのでそ
の下端側が開き、植付爪67・67が苗移植位置P3よ
りも上位にある時は、吊りリンク78・78による吊上
げ力が作用しないので植付爪67・67がスプリング7
9の力で閉じるようになっている。
【0026】横並びのセルとセルの間の溝部に搬送ピン
30…を嵌合させた状態で育苗トレイ1を苗供給部20
にセットして機体を走行させると、苗移植装置10
(1)が以下の動作を行い、育苗トレイ1のセル成型苗
N…を圃場の畝に植付ける。
【0027】苗供給部20が左右に往復動し、セル苗N
を苗取出位置P1に順次供給する。苗取出位置に苗が供
給されると、水平姿勢にある苗取出部40の挟持体41
・41が開いた状態で苗供給部側へ前進し、そこで挟持
体41・41が閉じて苗取出位置にあるセル2に収容さ
れているセル苗Nの植物Bの葉茎部を挟持し、さらに植
物Bの葉茎部を挟持したまま挟持体41・41が後退し
て、セル2からセル苗Nを抜き出す。次いで、セル苗を
挟持した挟持体41・41が下方に回動し、垂直姿勢で
挟持体41・41が開き、保持しているセル苗を苗受け
位置P2で待機している苗植付部60の中空筒65の中
に落とし込む。そのセル苗は閉じた状態にある植付爪6
7・67にて保持される。その後、挟持体41・41は
水平姿勢に戻る。そして、中空筒65と植付爪67・6
7が苗移植位置P3まで移動し、そこで植付爪67・6
7が開き、植付爪67・67の突入によって畝面に形成
された移植用穴H内に苗を解放する。苗解放後、植付爪
67・67は上動して苗受け位置P2に戻る。上記動作
が繰り返され、育苗トレイ1の横一列分の苗が全て植付
けられると、チエン29・29が移動して育苗トレイ1
をセル1個分だけ前側に搬送し、次列の苗を植付ける。
【0028】上記苗移植装置10(1)は、育苗トレイ
1の各セル2…からセル苗を1株づつ取り出す構成であ
る。次に、育苗トレイ1の横一列分のセル2…からセル
苗を一斉に取り出す構成の苗移植装置について説明す
る。
【0029】図5乃至図9に示す苗移植装置10(2)
の苗供給部20′は、駆動軸23と従動軸24に取り付
けられているスプロケット26′・26′・27・27
に左右一対のチエン29′・29′を架け、左右の駆動
側スプロケット26′・26′の間に搬送ピン30′…
が並列に架け渡してあり、チエン29′・29′にて育
苗トレイ1を裏面側から支持するとともに、育苗トレイ
1のセル2…とセル2…の間に底部側から搬送ピン3
0′…を嵌合させた状態で駆動側スプロケット26′・
26′を回転駆動させることにより、育苗トレイ1をセ
ル1個分づつ間欠的に前側に搬送する構成である。前記
搬送ピン30′…はスプロケット26′の円周方向の長
穴70…に移動自在に遊嵌しており、苗取出位置P1の
近傍ではカム71によって搬送ピン30′が長穴70の
回転方向後側に押しやられ、それによって育苗トレイ1
が側面視で山形に屈曲した状態となる。このため、その
屈曲部分を挟んで位置する苗と苗の間に広い空間Sが生
じ、後記苗取出部40′による苗取出しが確実にでき
る。尚、この苗供給部20′は左右に往復動しない。
【0030】苗取出部40′は、育苗トレイ1の横一列
分のセル苗を挟持できる幅を有する上下1組の挟持ベル
ト73・73を備え、その挟持ベルト73・73を電動
シリンダ74で前後に移動させるとともに、電動シリン
ダ75で両挟持ベルト73・73の間隔を開閉させるよ
うになっている。挟持ベルト73・73は電動モータ7
6・76で駆動して苗を一定方向に搬送し、その搬送終
端部で苗を1株づつ下方に落とすようになっている。
【0031】挟持ベルト73・73の下側には、該挟持
ベルトの搬送終端部から落とされた苗を苗植付部60に
補給する苗補給ディスク78が設けられている。この苗
補給ディスク78は、回転中心軸79を中心とする円周
上に苗カップ80…が配されており、挟持ベルト73・
73の移動に同期して回転中心軸79回りに一定方向に
回転するようになっている。尚、苗カップ80…は上下
に開口していて、その下側に固定状態で設けたシャッタ
プレート82によって底部が塞がれている。そして、苗
植付部20の苗受け位置P2の真上に当たるシャッタプ
レート82の適所に補給穴83が形成されている。苗植
付部20は、前記苗移植装置10のそれと同じ構成であ
る。
【0032】チエン29′・29′にて裏面側から支持
するとともに、セル2…とセル2…の間に底部側から搬
送ピン30′…を嵌合させた状態で育苗トレイ1を苗供
給部20′にセットして機体を走行させると、苗移植装
置10(2)が以下の動作を行い、育苗トレイ1のセル
苗を圃場の畝に植付ける。
【0033】苗供給部20′により育苗トレイ1の横一
列分のセル苗が苗取出位置P1に供給されると、挟持ベ
ルト73・73が開いた状態で苗供給部側へ移動し、そ
こで挟持ベルト73・73が閉じて苗取出位置にある横
一列のセル2…に収容されているセル苗の植物B…の葉
茎部を挟持し、さらに植物B…の葉茎部を挟持したまま
挟持ベルト73・73が後退して、セル2…からセル苗
を抜き出す。次いで、セル苗を挟持した状態で挟持ベル
ト73・73が移動を開始し、その搬送終端部から落下
するセル苗が苗補給ディスク78の各苗カップ80…に
順次収容されてゆく。セル苗を収容した苗カップ80が
補給穴83の所へくると、そのセル苗が苗受け位置P2
で待機している苗植付部60の中空筒65の中に落とし
込まれる。苗植付部60は苗移植装置10(1)の場合
と同様に作動し、その受け取ったセル苗を圃場に植付け
る。
【0034】上記実施例20(1)・20(2)で示し
た如く、本発明の苗移植装置は、挟持体41・41或は
挟持ベルト73・73によって植物Bの葉茎部をつかん
で引っ張ることにより、苗床をセル2から引き出す構成
である。さらに、図10に示す苗移植装置20(3)よ
うに、植物Bの葉茎部をつかんで引っ張る動作にタイミ
ングを合わせて、セル2の底部に形成されている丸孔2
cから押出し棒85をセル内に挿入して苗床を押し出す
ようにすると、セル苗の取出しが一層効果的に行われ
る。図10の86は押出し棒85を突出作動させる押出
しカムで、苗供給部40の苗送り動作と同期して回転す
る。
【0035】また、図11に示す苗移植装置20(4)
ように、植物Bの葉茎部をつかんで引っ張るのではな
く、植物Bの葉茎部をつかんで固定した状態で育苗トレ
イ1の方を逆向きに撓ませて、苗床部をセル2から引き
出す構成としてもよい。図11の88は育苗トレイ1を
撓ませるアームで、苗供給部40の苗送り動作と同期し
て揺動する。
【0036】
【発明の効果】以上に説明した如く、本発明にかかる苗
移植装置は、栽培する作物の種子と、前記栽培する作物
の草丈よりも高い草丈となる植物の種子とを同じセル内
に播種して育苗したセル苗の苗移植装置であって、前記
草丈の高い植物の葉をつかんでセルから苗床を取り出す
ので、栽培する苗を傷めることなく幼苗の状態で圃場に
移植することができ、移植後の苗が確実に圃場に活着す
るとともに、順調に成育するようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】苗移植機の全体側面図である。
【図2】苗移植装置の第1例の構成を表す側面図であ
る。
【図3】苗供給部の平面図である。
【図4】挟持体の(a)平面図、及び(b)側面図であ
る。
【図5】苗移植装置の第2例の構成を表す側面図であ
る。
【図6】苗供給部の要部の側面図である。
【図7】苗取出部の(a)平面図、及び(b)側面図で
ある。
【図8】苗取出部の(a)平面図、及び(b)側面図で
ある。
【図9】苗取出部の(a)側面図、及び(b)背面図で
ある。
【図10】苗移植装置の第3例の要部の側面図である。
【図11】苗移植装置の第4例の要部の側面図である。
【図12】育苗トレイを示す(a)平面図、及び(b)
正面図である。
【図13】育苗トレイのセルを示す(a)平面図、及び
(b)側面背面図である。
【図14】セルへの播種状態を示す側面断面である。
【図15】セルでの育苗状態を示す側面断面図である。
【図16】異なる播種条件での育苗状態を示す側面断面
図である。
【符号の説明】
A 栽培する作物 B 栽培する作物よりも高い背丈となる植物 1 育苗トレイ 2 セル 10 苗移植装置 20 苗供給部 40 苗取出部 60 苗植付部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 英博 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社 技術部内 (72)発明者 矢野 典弘 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社 技術部内 (72)発明者 竹本 雅浩 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社 技術部内 (72)発明者 石山 佳寿 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社 技術部内 (72)発明者 久保 環 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社 技術部内 (72)発明者 村並 昌実 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社 技術部内 (72)発明者 鈴木 宏 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社 技術部内 (56)参考文献 特開 昭58−198211(JP,A) 特開 昭58−162208(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01C 11/00 - 11/02 303

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】栽培する作物の種子と、当該栽培する
    作物の草丈H1よりも高い草丈H2となる植物の種
    とを同じセル内に播種して育苗したセル苗Nの苗
    移植装置であって、育苗トレイ1の横一列分のセル苗を
    苗取出位置P1に供給する苗供給部20 ' と、上下開閉
    可能で且つ苗供給部20 ' 側に進退可能で更に横搬送可
    能な上下挟持ベルト73・73を設けて該挟持ベルト7
    3・73により前記苗取出位置P1の横一列のセル苗N
    …をそのセル苗N…の前記草丈の高い植物Bの葉茎部を
    上下に挟んで抜き出してそのまま横搬送するように構成
    した苗取出部40 ' と、前記挟持ベルト73・73の搬
    送終端部から落下するセル苗N…を順次収容しながら回
    転する複数の苗カップ80…を備えた苗補給ディスク7
    8と、上方に位置する前記苗カップ80から落下するセ
    ル苗N…を受け取って圃場に植付ける苗植付部60と
    備えていることを特徴とする苗移植装置。
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