JP2002095313A - 苗移植機 - Google Patents

苗移植機

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JP2002095313A
JP2002095313A JP2000288144A JP2000288144A JP2002095313A JP 2002095313 A JP2002095313 A JP 2002095313A JP 2000288144 A JP2000288144 A JP 2000288144A JP 2000288144 A JP2000288144 A JP 2000288144A JP 2002095313 A JP2002095313 A JP 2002095313A
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JP
Japan
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seedling
seedlings
tray
planting
raising
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Application number
JP2000288144A
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English (en)
Inventor
Hideo Izeki
秀夫 井関
Satoru Kato
哲 加藤
Masaru Okada
優 岡田
Tatsuyuki Toritsu
龍之 鳥津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 苗トレイから取り出した苗を機体に回転自在
に設けた回転ケースに装着した苗植込具にて圃場に植付
ける苗移植機がある。然し乍ら、苗植込具の回転ケース
に装着された基部側の端面は、苗植込具の長手方向と垂
直な平面であったので、圃場に植付けた苗が苗植込具の
この端面に当たり、植付けた苗の姿勢が乱れやすく、適
正な植付姿勢で苗を植え付けられなくなるおそれがあっ
た。また、苗植込具の回転ケースに装着された基部側の
端面に圃場に植付けた苗が接当して、回転ケースと苗植
込具との間に嵌まり込んで苗が巻き込まれてしまい、以
後の植付け作業に支障をきたすような問題点もあった。 【解決手段】 苗植込具122の回転ケース121に装
着された基部側の端面122aを、圃場に植付けられた
苗Nが回転ケース121から遠ざけられるような斜面若
しくは円弧状面に構成した苗移植機としたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、い草等の苗を圃
場に移植する苗移植機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の従来例としては、い草等の苗を
一株づつ収容するポットを縦横に多数配列した苗トレイ
を所定の苗トレイ搬送路に沿って搬送し、その搬送中の
苗トレイから取り出した苗を機体に回転自在に設けた回
転ケースに装着した所定の軌跡を描いて回動する苗植込
具にて圃場に植付ける苗移植機がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、従来の苗植
込具の回転ケースに装着された基部側の端面は、苗植込
具の長手方向と垂直な平面であったので、圃場に植付け
た苗が苗植込具のこの端面に当たり、植付けた苗の姿勢
が乱れやすく、適正な植付姿勢で苗を植え付けられなく
なるおそれがあった。また、この苗植込具の回転ケース
に装着された基部側の端面に圃場に植付けた苗が接当し
て、回転ケースと苗植込具との間に嵌まり込んで苗が巻
き込まれてしまい、以後の植付け作業に支障をきたすよ
うな問題点もあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明は、苗Nを一株づつ収容するポットPを縦
横に多数配列した苗トレイTを所定の苗トレイ搬送路に
沿って搬送し、その搬送中の苗トレイTから取り出した
苗Nを機体に回転自在に設けた回転ケース121に装着
した苗植込具122にて圃場に植付ける苗移植機におい
て、該苗植込具122の回転ケース121に装着された
基部側の端面122aを、圃場に植付けられた苗Nが回
転ケース121から遠ざけられるような斜面若しくは円
弧状面に構成した苗移植機としたものである。
【0005】
【発明の効果】この発明は、苗植込具122の回転ケー
ス121に装着された基部の端面122aを、圃場に植
付けられた苗Nが回転ケース121から遠ざけられるよ
うな斜面若しくは円弧状面に構成したものであるから、
圃場に植付けた苗Nが苗植込具122の回転ケース12
1に装着された基部の端面122aに接当しても、苗N
はこの斜面若しくは円弧状面の端面122aにより回転
ケース121から滑らかに遠ざけられるので植付姿勢が
乱れにくく、適正な苗の植付けが行なえる。
【0006】また、この苗植込具122の回転ケース1
21に装着された基部側の端面122aに圃場に植付け
た苗Nが接当しても、苗Nはこの斜面若しくは円弧状面
の端面122aにより回転ケース121から遠ざけられ
るので、回転ケース121と苗植込具との間に苗Nが嵌
まり込んで巻き込まれてしまうようなことが防止でき、
良好な苗の植付け作業が行なえる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面に表された好ましい実
施の形態について説明する。この苗移植機1はい草用
で、乗用走行車体2の後側にリンク装置3を介して6条
植えの植付部4が昇降可能に装着され、また、走行車体
2の後部には、側条施肥装置5の肥料ホッパ5aと、各
条ごとに肥料を繰り出す肥料繰出装置5b…が配設され
ている。
【0008】走行車体2は、駆動回転する左右一対の操
向可能な前輪6,6と駆動回転する左右一対の後輪7,
7を備え、フレーム8上の前側にミッションケース9、
その後側にエンジンEが搭載され、エンジンEの回転動
力はベルト伝動装置10によりミッションケース9の上
部に取り付けた油圧ポンプに一旦伝動され、そこから、
無段変速操作可能なベルト伝動装置11によりミッショ
ンケース9内に伝動される。そして、ミッションケース
9内のトランスミッションで変速された動力が、前輪
6,6及び後輪7,7に伝動されるとともに、伝動軸9
a、中間ギヤケース9b、伝動軸9cを介して植付部4
に伝動される。なお、図中の12は前輪6,6を操向操
作するためのハンドル、13は操縦者が座る座席、14
は操縦者が走行車体上を移動するためのステップフロ
ア、15は予備の苗を載せておく予備苗載台、16は次
行程における走行車体2の進路を圃場面に線引きする線
引きマーカである。
【0009】リンク装置3は、走行車体2のフレーム8
の後端部に固着のリンクベース20に上リンク21,2
1及び下リンク22,22が回動自在に取り付けられ、
これら上下リンクの後端部に連結枠23が連結されてい
る。そして、その連結枠23の下端部に、植付部4側に
回転自在に支持されたローリング軸24の前端部が挿入
連結される。これにより、植付部4は進行方向に対して
ローリングに装着される。また、リンク装置3を駆動す
るための油圧シリンダ26が、基部側をフレーム8に取
り付けて設けられていて、そのピストンロッド側が上リ
ンク21,21の基部から下向きに一体的に固着された
アーム27の先端部にスプリングを介して連結されてい
る。この油圧シリンダ26が伸縮作動すると、上下のリ
ンク21,21,22,22がリンクベース20側の支
軸回りに回動し、植付部4が昇降動するようになってい
る。
【0010】植付部4の上部に後下がりに傾斜した上下
2段の苗載台30…が左右並列に3組設けられ、これら
各組の苗載台の後端部に育苗トレイ搬送路31…が接続
されている。各育苗トレイ搬送路31は、苗載台30か
ら1個づつ供給される育苗トレイを前半は下向きに搬送
し、途中で搬送方向を徐々に変え、後半は上向きに搬送
する側面視略U字状に形成されている。この育苗トレイ
搬送路31に対応させて、育苗トレイを育苗トレイ搬送
路31に沿って搬送させる育苗トレイ送り装置32と、
育苗トレイ搬送路31の苗取出位置Qで搬送中の育苗ト
レイから苗を取り出す苗取出装置33と、取り出された
苗を下側前方に弧を描くような軌跡で搬送する苗搬送装
置34と、該苗搬送装置から苗を抜き出す苗抜き装置3
5と、抜き出された横1列分の苗を半分づつ左右両側に
横送りする苗横送り装置36と、該苗横送り装置によっ
て搬送されてくる苗を取って圃場に植え付ける苗植付装
置37,37とが設けられている。また、育苗トレイ搬
送路31の終端部には、苗取出位置Qで苗を取り出され
た後の空の育苗トレイを複数個上下に重ねた状態で収容
することのできる空箱収容枠38が設けられている。
【0011】ところで、この苗移植機1では、育苗ポッ
トPが縦横に所定の間隔で並んだプラスチック製の可撓
性を有する育苗トレイ(苗箱)Tで育成された苗を使用
する。前記育苗トレイTは、複数個の育苗ポットPの開
口部が互いに連結し底部側が独立した形状に成形されて
いる。また、育苗トレイTの長手方向に沿う左右の端縁
部Taには、育苗ポットPの長手方向の間隔に合わせて
後述する送り爪60,60が作用する苗箱送り用の角孔
Tbを設けている。各育苗ポットPの底部には、苗を育
苗ポットPから取り出すための苗押出しピン72…が底
部側から侵入できる切れ目Pcを設けている。Tcは左
右(短手方向)中央で長手方向に向けて設けられた広間
隔部である。育苗は、各育苗ポットP内に床土を詰めて
い草苗を株差しし、育苗される。
【0012】また、育苗ポットPの縦横のピッチはい草
苗の育苗を考慮して2cmに設定され、育苗トレイTの
短手方向の長さは約19cmになっている。尚、育苗ト
レイTは、短手方向に8個の育苗ポットPを設けた構成
となっている。また、育苗ポットPの内寸法は、上口部
の内径が16mm・底の内径が13mm・高さが24.
7mmであり、内容積は約4ccの小さなポットであ
る。
【0013】そして、上記育苗トレイ搬送路31…及び
各装置を支持するとともにこれら装置への伝動機構を内
蔵する植付部フレームは、育苗トレイ搬送路31…のU
字の内側に配した駆動ケース41…と一体に背面視はし
ご状のメインフレーム42を形成し、その下側左右水平
部分から4個の植付伝動フレーム45…が後方に延びた
構成となっている。また、駆動ケース41…の上面に苗
載台支持フレーム46…の基部が固着され、これで上下
2段の苗載台30…を支持している。前記ローリング軸
24は、メインフレーム40の下側水平部分の左右中央
部に固着の植付部支持ブラケット48に取り付けた軸受
ケース50に回転自在に挿入されている。これにより、
植付部全体がローリング自在に支持されている。 植付
部4の下部にはセンターフロート52と左右一対のサイ
ドフロート53,53が設けられており、植付作業時
は、これらフロートが圃場面を整地しながら滑走する。
これら各フロート52,53,53には、各条の苗植付
位置の近傍の圃場面に施肥用の溝を形成する作溝器54
…が取り付けられ、その後側に平面視断面が後方開口の
U字状の施肥ガイド5c…が取り付けられ、そこに肥料
繰出装置5b…から繰り出される肥料を移送する施肥ホ
ース5d…が各条ごとに連結されている。
【0014】センターフロート52は圃場面の凹凸を検
出するセンサでもあり、植付作業時にはセンターフロー
ト52の前端部の上下動が上下動検出機構55に検出さ
れ、その検出結果に応じて前記油圧シリンダの制御バル
ブを切り替えて植付部4を昇降させることにより、苗の
植付深さを常に一定に維持する。また、各フロート5
2,53,53は左右方向の植付深さ調節軸57と一体
回動するフロート支持アーム58…に取り付けられてお
り、植付深さ調節軸57を回動させてフロートの取付高
さを変更することにより、苗の植付深さを調節する。
【0015】次に、植付部4の各部の構成について説明
する。苗載台30は、図5〜8に示すように、育苗トレ
イTのポット底面を下から支える底板130、該底板の
左右両端部から立ち上がるフェンス131,131等で
構成され、育苗トレイを長手方向が前後に向く状態で2
枚づつ直列に載せられるスペースを有している。台上の
育苗トレイは自重で後方に滑り落ちるようになってい
る。尚、この苗載台30の左右幅は、19cmより大き
くなっている。苗載台30の後端部には、育苗トレイの
左右の端縁部を上下から挟んで育苗トレイを育苗トレイ
搬送路31に送り出す左右各上下一対の自動供給ローラ
132,133が設けられている。下側のローラ132
はモータ134で駆動される駆動ローラ、上側のローラ
133は駆動ローラ側に付勢されている押えローラであ
る。苗載台30及び育苗トレイ搬送路31の適所に育苗
トレイの有無を検出する複数のスイッチ(図示せず)が
設けられており、このスイッチの検出結果に応じてモー
タ134を自動制御し、上下の苗載台30から育苗トレ
イ搬送路31へ適宜タイミングで育苗トレイを1個づつ
送り出す。
【0016】フェンス131の後部上面には、苗載台上
の左右端縁部が前記自動供給ローラ132,133の間
に導かれるように、育苗トレイの浮き上がりを防止する
押え板135が、フェンスよりも内側に張り出す状態で
取り付けられている。また、底板130の前部は、図8
に示すように、底板が左右両側ほど高位となる円弧状に
形成されている。このため、苗載台30に育苗トレイT
を補給するとき、育苗トレイが上側に湾曲した形状とな
り、各育苗ポットに収容されている苗の葉が左右中心側
に傾斜し、左右外側部の葉が育苗トレイTと押え板13
5の間に挟み込まれるのを防止している。
【0017】育苗トレイ送り装置32は、苗取出位置Q
とほぼ同じ高さの位置に、各左右一対の送り爪60,6
0及び係止爪61,61を備えている。送り爪60,6
0は、育苗トレイ搬送路31に沿って上下に往復動し、
下動するときには育苗トレイの左右縁部に育苗ポットと
同ピッチで形成されている角孔に係合し、上動するとき
は角孔Tbとの係合が外れて次の角孔Tbまで乗り越す
ように作動する。係止爪61,61は、送り爪60,6
0の動作と連動し、送り爪60,60が下動するときに
は角孔から外れ、送り爪60,60が上動するときには
角孔Tbに係合して育苗トレイを支えるように作動す
る。これら送り爪60,60及び係止爪61,61の作
動により、育苗トレイ搬送路31に沿って育苗トレイが
育苗ポット配列の1ピッチ分づつ間欠的に送られる。ま
た、送り爪60,60及び係止爪61,61の上側に
は、係止爪61,61が先行する育苗トレイの角孔から
抜け出るのに連動して育苗トレイ搬送路に突出し、育苗
トレイ搬送路31を滑り落ちてくる後続の育苗トレイを
一旦受け止める遮断爪63,63が設けられている。
【0018】苗取出装置33は、育苗トレイの横方向の
育苗ポットに対し同数同ピッチで並んだ苗押出しピン7
2…が、前後方向に摺動自在に支持されたスライド軸7
3,73と一体に作動するように設けられている。送り
爪60,60の送り作動が終了して係止爪61,61に
て育苗トレイが支えられている時、スライド軸73,7
3が後方にスライドし、苗押出しピン72…が苗取出位
置Qにある横一列分の育苗ポットに底面側から挿入さ
れ、苗を後方に押し出す。その後、送り爪60,60の
送り作動が開始するまでに、スライド軸73,73が元
の位置に戻り、苗押出しピン72…が引っ込む。
【0019】苗搬送装置34は、育苗トレイの育苗ポッ
トから押し出された苗の床土部を保持する苗保持体とし
て、前後に開口し上方が切り欠かれた背面視凹状の苗保
持部83a…が苗押出しピン72…に対応する位置に形
成された苗ホルダー83を備えている。苗ホルダー83
は、左右各一対の揺動リンク84,85,84,85
に、下記のように連結されている。すなわち、平行リン
クである揺動リンク84,85の後端部同士を連結する
連結リンク86の後方に延びる延長部に取付プレート8
7を一体に取り付け、左右の取付プレート87,87の
下端部間に支持棒88を掛け渡して設け、該支持棒の左
右中央部に固着した支持体89の前端部に苗ホルダー8
3が支持されている。このように、後方から延ばした支
持体89で苗ホルダー83の左右中央部を支持する構成
とすることにより、苗ホルダー83の支持部材と後記葉
押え具100,100との干渉を避けている。
【0020】揺動リンク84,85,85,85の揺動
により、苗ホルダー83は一定姿勢のまま円弧状軌跡を
描いて往復移動する。苗ホルダー83が軌跡上端の苗受
取位置Aに位置するとき、送り爪60,60が送り作動
して育苗トレイが1ピッチ送られ、苗取出位置Qに位置
する横1列分の苗の茎葉部の根元部分が苗ホルダー83
の各苗保持部に上方から入り込む。そして、苗押出しピ
ン72…が突出作動し、育苗トレイから苗の床土部を押
し出して苗ホルダー83の苗保持部に押し込む。苗を受
け取った苗ホルダー83は軌跡下端の苗開放位置Bまで
移動し、そこで苗抜き装置35により苗が抜き出され
る。
【0021】育苗トレイ送り時に苗Nの茎葉部の根元部
分を苗ホルダー83の苗保持部83a…に良好に入り込
ませるため、隣接する苗同士の葉茎部が互いに絡まない
ように分ける苗分離具150と、各苗の葉の先端部分が
下方に垂れないように下から支える苗支え具160とが
設けられている。
【0022】苗分離具150は、前端部に分離板151
…を取り付けた前後方向の分離棒152…を平面視櫛状
に配したもので、育苗トレイ搬送路31の機枠に固定し
た支持アーム153,153の後端部に取り付けた支持
体154に分離棒152…の後端部が支持されている。
各分離板151及び分離棒152は、苗ホルダー83の
苗保持部と苗保持部の間隔部に相当する左右位置にあ
る。分離板151は、苗受取位置Aにある苗ホルダー8
3の上側に位置する側面視略三角形の本体部分151a
と、該本体部分から苗ホルダー83の後方下側に延びる
垂下部分151bとからなっている。苗の長い葉は分離
棒152によって分離され、短い葉や芽は分離板151
によって分離される。また、分離板の垂下部分151b
が苗ホルダー83の後方下側まで延びているので、苗が
苗ホルダー83の苗保持部83aに完全に入るまで苗を
分離し、苗同士の絡み付きを確実に防止する。
【0023】苗支え具160は、作用部分が左右水平と
なるように棒材を折り曲げて成形したもので、前記支持
アーム153,153の後端部に回動自在に設けた苗支
え具取付軸161に一体に取り付けられている。この苗
支え具取付軸161は、アーム162、ロッド163、
及びアーム164を介して、スライド軸73の上側に設
けた回動軸165と連動するようになっている。回動軸
165は、スライド軸73の後端に当接する押圧プレー
ト166とリターンスプリング167の作用により、ス
ライド軸73の前後スライドに応じて正逆回動する。こ
れにより、苗支え具160は、常態では作用部分が苗の
葉を下から支える作用位置(図10において実線で示
す)にあるが、苗押出ピン72…が突出作動して苗を後
方に押し出すときには作用部分が苗の葉を下から支えな
い非作用位置(同図において鎖線で示す)へ回動する。
苗押出ピン72…が引っ込むと苗支え具160は作用位
置へ戻る。
【0024】苗押出ピン72…が苗を押し出すまでは苗
支え具160が苗の葉茎部を下から支えているので、苗
の葉茎部が苗ホルダー83の苗保持部に入り込むとき苗
の姿勢が適正に保たれる。苗押出ピン72…が苗を押し
出す時に苗支え具160が非作用位置へ移動することに
より、苗押出しの邪魔にならず、苗の床部が苗ホルダー
83の苗保持部に押し込まれやすい。さらに、苗支え具
160が非作用位置にある間に苗の葉が下方に垂れるこ
とにより、苗支え具160が作用位置へ戻っても苗の葉
は苗支え具160の下方にある。このため、苗ホルダー
83が下方へ移動して苗を搬送する際に、苗支え具16
0によって苗が上に持ち上げられることがなく、苗の姿
勢が乱れない。
【0025】苗抜き装置35は、苗開放位置Bに位置す
る苗ホルダー83の苗保持部を前後に通り抜け可能な櫛
状の苗抜き具90が上下回動するように設けられてお
り、苗ホルダー83が移動軌跡下端に移動してきたと
き、苗ホルダー83の各苗保持部に保持されている苗を
苗抜き具90が受け止め苗ホルダー83のみを通過させ
て苗を抜き出す(図15a)とともに、苗抜き具90が
下向きに回動し、該苗抜き具の背面から突出している突
起90a…が抜き出された苗を苗横送り装置36の後記
苗搬送ベルト110,110上に叩き落す(図15
b)。
【0026】苗抜き具90は、図12、13に示すよう
に、回動自在に設けた左右方向の苗抜き具取付軸91に
一体的に取り付けられている。苗抜き具取付軸91に固
定の回動アーム92にローラ93が回転自在に支持さ
れ、該ローラが苗叩きカム軸94に取り付けられた苗叩
きカム95のカム面に当接するように、図示しないスプ
リングにて回動アーム92を付勢している。苗叩きカム
95が回転すると、該カムの凹部にローラ93が嵌り込
むとき苗抜き具90が素早く下向きに回動し、すぐに元
の位置に復帰するように作動する。
【0027】また、図12、14に示すように、苗抜き
具取付軸91には葉押え具100,100の取付アーム
101,101が回動自在に嵌合している。両取付アー
ム101,101は一体に回動するように連結軸101
aで連結されている。葉押え具100は、左右方向の作
用部100aを有する平面視L形をしており、上記作用
部100aが苗開放位置Bに位置する苗ホルダー83に
保持されている苗の葉茎部を下側(苗搬送ベルト側)に
押し付けるように上下に回動するようになっている。
【0028】葉押え具100の作動機構は、苗抜き具9
0の作動機構と同様に、右側の取付アーム101と一体
に回動するローラ支持アーム102にローラ103が回
転自在に支持され、該ローラが苗叩きカム軸94に取り
付けられた苗押えカム105のカム面に当接するよう
に、図示しないスプリングにてローラ支持アーム102
を付勢している。苗押えカム105の大径部にローラ1
03が当接しているときは葉押え具100が図14にお
ける実線の位置にあり、該カムの小径部にローラ103
が当接するときは葉押え具100が図14における鎖線
の位置まで回動する。苗押えカム105には小径部が2
か所に設けられており、苗抜き具90が苗を叩き落とす
直前と直後の2回、実線の位置まで回動する。
【0029】苗ホルダー83が苗開放位置Bに移動して
きたとき、葉押え具100が下に回動して、苗N…の葉
茎部を苗搬送ベルト110,110側に押し付ける(図
15a)。その状態で、苗ホルダー83の各苗保持部に
保持されている苗N…が、苗抜き具90によって抜き出
される。次いで、苗抜き具90が下向きに回動し、抜き
出された苗N…を苗搬送ベルト110,110上に叩き
落す(図15b)。その後、苗ホルダー83が苗受取位
置A側へ戻るが、苗保持部から苗が完全に抜き出されず
に、苗Nを連れ戻ることがある(図15c)。しかしな
がら、苗抜き具90が2回目に下向きに回動する際、連
れ戻されている苗Nを苗抜き具90が上から押えること
により、その苗を苗ホルダ−83から分離して苗搬送ベ
ルト110の上に供給する。なお、この苗抜き具90の
2回目の下向き動作は、1回目よりも高速で行うようす
るのがよい。
【0030】苗横送り装置36は、外周部に複数の苗位
置決め用突起110a…が形成された左右一対の苗搬送
ベルト110,110を上側の横送り作用部がそれぞれ
外側へ移動するように左右対称に設けている。苗搬送ベ
ルト110は、外側の駆動ローラ111と内側の従動ロ
ーラ112とに掛けられている。
【0031】一対の苗搬送ベルト110,110の間隔
部には、山型の苗仕切板115が設けられている。ま
た、前記苗ホルダー支持体89は、断面形状が上下方向
に長く下方に開口するコ字形をしており、苗ホルダー8
3が苗開放位置Bにあるとき苗ホルダー支持体89の下
部に苗仕切板115の上部が入り込んだ状態となる。こ
れにより、苗ホルダー83から抜き出される中央2個の
苗が、葉同士が絡み付くことなく、苗搬送ベルト11
0,110上へ確実に導かれる。
【0032】さらに、苗搬送ベルト110,110の後
方には、葉分離櫛116が苗搬送ベルトの上面よりも上
方に突出する状態と引っ込む状態とに作動可能に設けら
れている。この葉分離櫛116は、カム117とローラ
118の組み合わせからなる作動機構で作動させる。苗
ホルダー83が苗開放位置Bへ移動する時には、葉分離
櫛116が苗搬送ベルトの上面よりも上方に突出する状
態にあり、葉分離櫛116によって各苗の葉が分離する
ように梳かれる。その状態で、苗ホルダー83から苗が
抜き出され、苗搬送ベルト110,110の上に落とさ
れる。葉分離櫛116によって葉が左右適正位置に保持
されているので、苗が苗搬送ベルト110,110上に
整列状態に供給される。苗の抜き出された後、葉分離櫛
116はすぐに引っ込む。
【0033】苗抜き装置35により抜き落とされた横一
列分の苗N…は、左右一対の苗搬送ベルト110,11
0の上に整列状態で落下し、これを受けた苗搬送ベルト
110110,110が左右半分づつの苗をそれぞれ左
右両側に搬送する。苗搬送ベルト110,110で搬送
された苗Nは、適当な隙間を開けて設けられている一対
の植付ガイド123,123の間に落とし込まれる。
尚、左右全体の苗搬送ベルト110,110の左右幅
は、苗載台30と略同幅に構成されている。
【0034】苗植付装置37は、植付伝動フレーム45
の後端部に設けられた植付駆動軸120と一体回転する
回転ケース121に一対の苗植込具122,122が取
り付けられ、苗植込具122,122が閉ループの先端
軌跡を描いて移動する。各苗植込具122は、植付ガイ
ド123,123の間に落とし込まれた苗を交互に一株
づつ取り、それを植付ガイド123,123の間を移動
させて圃場に植付ける。
【0035】また、苗植込具122の回転ケース121
に装着された基部側の端面122aは、全面が左右方向
において平面視で曲面状に構成されている。これによ
り、植付けた苗が苗植込具122の端面122aのどこ
に当たっても植付姿勢が変化しにくいように構成してい
る。従来は、苗植込具122の端面122aが該苗植込
具122の長手方向と垂直な平面であり、また、い草苗
の茎葉部が放射状に広がる傾向があるので、植付けたい
草苗が苗植込具122の平らな端面122aに当たり、
植付けたい草苗の姿勢が変化しやすく、適正な植付姿勢
で苗を植え付けられなくなるおそれがあった。また、苗
植込具122は先端部と基部(後端部)とを左右方向に
オフセットして設けられると共に、苗植込具122の端
面122aは苗植込具122の先端部がオフセットされ
た側に当たった苗が逃げるように該オフセットされた側
寄りに曲面を構成している。従って、苗植込具122の
先端部と基部(後端部)とを左右方向にオフセットして
設けているので前記先端部で植付けた苗が前記基部(後
端部)に当たりにくく、また植付けた苗が苗植込具12
2の端面122aに当たっても回転ケース121とは反
対側に苗が逃げるので苗を苗植付装置37に巻き込みに
くいようにしている。
【0036】また、左右の苗植付装置37の間隔は、苗
載台30の幅と略同じ21cmになっている。これは、
育苗トレイTの短手方向の育苗ポットPの数を8個とし
長さを19cmとしたからこの形態の苗移植機において
構成できるものであって、育苗トレイTの短手方向の育
苗ポットPの数を増やす毎に育苗ポットPのピッチ分
(2cm)づつ育苗トレイTの短手方向の長さが長くな
るからその分左右の苗植付装置37の間隔が広くなって
しまうからである。従って、このい草用の苗移植機1
は、苗植付条間が21cmとなる。
【0037】そして、圃場内において走行車体2を走行
させながら植付部4を作動させると、21cmの苗植付
条間で6条分のい草苗を同時に移植していく。尚、上記
の実施例では苗植付条間を21cmとしたが、必要に応
じて、苗植付条間を21cm以下に設定しても良く、苗
植付条間を狭くすればするほど、い草苗は密植状態とな
って、日光を求めて上方に向いて長く伸び長いい草を収
穫することができる。
【0038】次に、い草の苗Nを育苗トレイTの各育苗
ポットP…に挿す作業について説明する。図19乃至図
22に示す苗挿し機201は、苗Nを保持した苗カート
リッジ206を所定の苗挿し位置Eへ供給する苗供給装
置202と、育苗トレイTを前記苗挿し位置Eへ供給す
る苗箱供給装置203と、前記苗挿し位置Eで苗カート
リッジ206から苗Nを取り出して育苗トレイTの育苗
ポットP内に挿し込む苗挿し装置204とを備えてい
る。
【0039】この苗挿し機201に使用される苗カート
リッジ206は、図23に示すように、苗Nを一株づつ
収容することのできる8つの苗収容部261…が育苗ト
レイTの育苗ポットPの間隔に対応する間隔で左右方向
に並べて配置された苗収容体262を備えている。苗収
容部261…は交互に前後に位置をずらしてある。各苗
収容部261は上部が広くなった漏斗状で、その上端開
口部は、各苗収容部261ごと交互に苗収容部の例L1
・L2を挟んで反対側に偏位していると共に、偏位方向
が前記列L1・L2に対し斜めになっている。苗収容部
261…の形状を上記のようにすることにより、同じ大
きさの苗収容体262に形成される苗収容部261…の
上端開口部を広くすることができ、該苗収容部への苗N
の補給が容易になる。苗収容体262の上端部前後両側
には、後記チエーン供給コンベヤ211・212のチエ
ーンに支持される支持部263・263が形成されてい
る。また、その前後内側には、後記吊下げ体215・2
21が下側から係合する係合部264・264が形成さ
れている。
【0040】苗収容体262の下方には、左右方向の軸
265・265に回動自在に支持された下端位置決め体
266が設けられている。この下端位置決め体266
は、スプリング267によって付勢されて常態では苗収
容体262の直下に位置しているが、後逑する退避アク
チュエータ257がピン268を押すことにより、図2
3(c)で鎖線で示す位置まで退避させられるようにな
っている。
【0041】次に、この苗挿し機201に使用される育
苗トレイTを図24及び図25に示す。育苗トレイT
は、プラスチック製の可撓性を有するもので、複数の育
苗ポットP…が縦横に所定の間隔で並び、各ポットP同
士を開口部側で互いに連結している。育苗トレイTの左
右中央部にはポットPとポットPの間隔が広い広間隔部
Tcが設けられ、この広間隔部を挟んで各ポットPは同
数づつの2郡に分かれている。育苗ポットPの底部に
は、切れ目Pcが形成されており、この切れ目Pcによ
り育苗時には余分な水が抜けると共に、苗Nの根がポッ
トPから地面に延び出して地面から養分を吸って良好な
成育をし、また、本田への機械による移植時にはこの切
れ目Pcから苗押し出し体が入ってポットP内の苗Nを
取り出せれるようになっている。
【0042】そして、この育苗トレイTは、図26乃至
図32に示すようなアンダートレー276に載置され
て、各育苗ポットP…内に前記の培土が詰められる。そ
して、灌水されてアンダートレー276に載置した育苗
トレイTの各育苗ポットP…内の培土は少し硬めの泥状
になった状態で、下記の苗挿し機201にて一株分(茎
が2本乃至3本)のイグサ苗Nが各育苗ポットP…内の
培土に挿される。
【0043】ここで、アンダートレー276の構成につ
いて詳述すると、底277と左右側壁278・278と
前後壁279・279とで平面視で長方形の箱状に合成
樹脂にて一体形成されており、底277には平面視で前
後壁279・279に向かう方向に長い長円の貫通孔2
80…が多数設けられている。この貫通孔280…は、
アンダートレー276に育苗トレイTを載置した時に、
ちょうど育苗トレイTの各育苗ポットP…の底部が一致
するように底277に整列配置されて設けられている
(図30及び図31参照)。そして、この貫通孔280
は育苗ポットPの底部よりも若干大きく形成されている
ので、アンダートレー276に育苗トレイTを載置して
各育苗ポットP…の底部が各貫通孔280…に一致して
いても、育苗ポットP底部の外壁よりも貫通孔280の
方が平面視で出ているので、育苗時に灌水した時、アン
ダートレー276内の各育苗ポットP…外側の余分な水
は各貫通孔280を通って良好に排水され、水がアンダ
ートレー276内に長時間溜ることによる根腐れ等が防
止でき、良好な育苗が行える。
【0044】281は底277の上面に左右側壁278
・278にその両端が連結して設けられた突条であっ
て、この突条281に育苗トレイTの左右中央部の広間
隔部Tcの底面が嵌合するようにしてアンダートレー2
76に育苗トレイTを載置すると、アンダートレー27
6に育苗トレイTは安定良く載置され、また、育苗トレ
イTの位置決めも確実となり、前記各育苗ポットP…の
底部が各貫通孔280…に確実に一致する。
【0045】また、アンダートレー276に載置されて
各育苗ポットP…内に培土が詰められて、灌水されてア
ンダートレー276に載置した育苗トレイTの各育苗ポ
ットP…内の培土が少し硬めの泥状になった状態で、苗
挿し機201にて一株分のイグサ苗Nが各育苗ポットP
…内の培土に挿されたものを、アンダートレー276に
載置したそのままで地面に置いて育苗する(この時、ア
ンダートレー276の底面が少し地面に入り込むよう
に、地面に対してアンダートレー276を押し込んで置
いた方が、苗Nの根が地中に早く延びて成育が良い)。
そして、灌水時には、各育苗ポットP…の切れ目Pcか
ら余分な水が抜けると共に、前記のようにアンダートレ
ー276の水も各貫通孔280…を通って良好に排水さ
れ、アンダートレー276内に長時間溜ることによる根
腐れ等が防止できる。更に、各育苗ポットP…の切れ目
Pcからアンダートレー276の各貫通孔280を通っ
て、各育苗ポットP…の苗Nの根が各々網283を通過
して地面に延び出し地面から養分を吸って良好な成育を
する。アンダートレー276の各貫通孔280…と各育
苗ポットP…の底部とは位置が一致しているので、この
各育苗ポットP…の苗Nの根は各々適確に地面に延び出
すことができ、その成育は非常に良好である。
【0046】そして、成育を終えて、アンダートレー2
76を地面から剥がし取る時に、この地面に延びた根を
切断する。この方法としては、アンダートレー276の
左右側壁278の一側の網283とアンダートレー27
6底面との間にワイヤ284等を挿し入れて左右側壁2
78の他側方に向けてこのワイヤ284等を移動させて
切断作業を行うのであるが、アンダートレー276の各
貫通孔280…は平面視で前後壁279・279に向か
う方向に長い長円であるから、この貫通孔280を通っ
ている根郡も前後壁279・279に向かう方向に長い
長円形状になっているので、左右側壁278・278方
向にワイヤ284等を移動させる時に根の切断が容易に
行えて、作業性がとても良く効率よく作業が行える。
(ワイヤ284の代りに根切り用の刃を用いても同様で
ある。また、網283は、特に敷かなくても良い。)
尚、左右側壁278・278には、図に示すように、切
欠き部282が設けられており、アンダートレー276
に載置した育苗トレイTを取り出すときに、この切欠き
部282にて育苗トレイTの左右側部が剥き出しになっ
ているので、容易に育苗トレイTの左右側部を持つこと
ができて、アンダートレー276から育苗トレイTを容
易に取り出すことができる。従って、育苗後に移植機に
育苗トレイTを装填する際のアンダートレー276から
の育苗トレイT取出し作業が効率良く行えるので、移植
作業の能率も良くなる。一方、アンダートレー276の
撓み防止の為に、長手方向である前後壁279・279
には切欠きを設けていない。また、この切欠きを設けて
いない前後壁279・279と左右側壁278・278
にその両端が連結して設けられた突条281とが、アン
ダートレー276を型成形する際の撓みや歪み防止の効
果をなし、撓みや歪みの少ないアンダートレー276が
成形できる。
【0047】苗供給装置202は、一対のチエーンで前
記支持部263・263を下から支持する状態で苗カー
トリッジ206を搬送する供給コンベヤ211・212
が前後並列に2組設けられている。一方は供給コンベヤ
211で、苗カートリッジ206を図19及び図20に
おける右方向に搬送する。他方は戻しコンベヤ212
で、苗カートリッジ206を図19及び図20における
左方向に搬送する。両コンベヤ211・212に沿って
平坦な上面を有する作業台290・290が設けられて
おり、該作業台290・290には、それぞれのコンベ
ヤ211・212を共に止める非常停止スイッチ213
・214が設けられている。そして、2人の作業者が各
々この作業台290・290に向かって立ち、作業台2
90・290にイグサの苗Nを載せておき、順次、作業
台290上に載せたイグサの苗Nを一株づつ苗カートリ
ッジ206の苗収容部261…に入れる。
【0048】供給コンベヤ211の搬送終端部から戻し
コンベヤ212の搬送始端部へ、苗カートリッジ206
の係合部264・264に下側から係合して苗カートリ
ッジ206を吊り下げることのできる第一吊下げ体21
5によって苗カートリッジ206を移載するようになっ
ている。この第一吊下げ体215は、昇降アクチュエー
タ216により昇降、及び前後移動アクチュエータ21
7により前後移動させられる。
【0049】また、戻しコンベヤ212の搬送終端部か
ら供給コンベヤ211の搬送始端部へ、前記第一吊下げ
体215と同様の第二吊下げ体221によって苗カート
リッジ206を移載するようになっている。この第二吊
下げ体221は、昇降アクチュエータ222により昇
降、及び前後移動アクチュエータ223により左右移動
させられる。
【0050】供給コンベヤ211及び戻しコンベヤ21
2によって複数の苗カートリッジ206…が連なる状態
で搬送されている。供給コンベヤ211によって搬送さ
れる苗カートリッジ206が該コンベヤの搬送終端部に
到達すると、その苗カートリッジ206の係合部264
・264が供給コンベヤ211の搬送終端部で待機して
いる第一吊下げ体215に嵌り込む。その状態で第一吊
下げ体215が少し上昇し、苗カートリッジ206を吊
下げる。次いで、第一吊下げ体215が後進するととも
に下降して、苗カートリッジ206を戻しコンベヤ21
2の搬送始端部に移載する。
【0051】戻しコンベヤ212の搬送始端部に載置さ
れた苗カートリッジ206は、当該コンベヤの搬送終端
部まで搬送される。ここで、苗カートリッジ206の係
合部264・264が戻しコンベヤ212の搬送終端部
で待機している第二吊下げ体221に嵌り込む。その状
態で第二吊下げ体221が少し上昇し、苗カートリッジ
206を吊り下げる。そして、吊下げ体221が前進す
るとともに下降して、苗カートリッジ206を供給コン
ベヤ211の搬送始端部に移載する。
【0052】上記動作を繰り返すことにより、苗カート
リッジ206は供給コンベヤ211の搬送路と戻しコン
ベヤ212の搬送路を循環移動する。そして、供給コン
ベヤ211により苗カートリッジ206が苗挿し位置E
まで搬送される間に、人手により苗カートリッジ206
の各苗収容部261…に苗Nが一株づつ補給される。苗
収容部261は上側に漏斗状であるので、苗補給を行い
やすい。戻しコンベヤ212で搬送される苗カートリッ
ジ206に苗Nを補給してもよい。苗Nの入った苗カー
トリッジ206が苗挿し位置Eまで移動すると、苗挿し
装置204が後述する方法で苗カートリッジ206の各
苗収容部261…から苗Nを取り出す。
【0053】苗箱供給装置203は、長手方向が前後を
向く状態にアンダートレー276に載置された育苗トレ
イTを載せ、育苗ポットPのピッチ分づつ間欠的にアン
ダートレー276に載置された育苗トレイTを搬送する
ようになっている。苗箱供給装置203は、苗挿し位置
Eにおいて苗供給装置202の下側で、これと平面視で
直角に交わるように設けられている。必要に応じて、空
のアンダートレー276に載置された育苗トレイTを苗
箱供給装置203に搬入する搬入コンベヤ231と、苗
挿しされたアンダートレー276に載置された育苗トレ
イTを苗箱供給装置203から搬出する搬出コンベヤ2
32とが設置される。尚、アンダートレー276に載置
された育苗トレイTの各育苗ポットP…内には培土が詰
められ灌水されて少し硬めの泥状になっている。
【0054】苗挿し装置204は、苗カートリッジ20
6に収容されている苗Nを育苗トレイTに苗Nを挿すた
めの把持ハンド241を備えている。この把持ハンド2
41は、押苗位置Eの後側にあり、全体が昇降アクチュ
エータ243により昇降、かつ前後移動アクチュエータ
245により前後移動させられるようになっている。
【0055】把持ハンド241には、苗Nを把持するた
めの左右一対で1組のフィンガアーム247L・247
R…が苗カートリッジ206の苗収容部261と同数組
設けられている。各フィンガアームの内面部にはゴム等
のクッション材248が取り付けられている。左側のフ
ィンガアーム247L…を支持する支持体、及び右側の
フィンガアーム247R…と支持する支持体はそれぞれ
別の開閉アクチュエータ249L・249Rに取り付け
られており、両開閉アクチュエータが互いに逆向きに作
動することでフィンガアームが開閉するようになってい
る。
【0056】また、把持ハンド241には、フィンガア
ーム247L・247R…の下側位置に、把持ハンド2
41とは別に設けた前ガイドプレート252と対になっ
て苗把持時に苗Nの姿勢を固定する後ガイドプレート2
51が設けられている。この前ガイドプレート251
は、一対のフィンガアーム247L・247Rの間に苗
Nを導くように先端が平面視で鋸刃状になっている。前
ガイドプレート252は上下2枚で1組となっており、
前後移動アクチュエータ254により前後移動可能に設
けられている。
【0057】また、苗挿し位置Eの上方には、苗頭部押
えシリンダ255によって上下動させる苗頭部押え板2
56が設けられている。さらに、苗挿し位置E近傍の適
正位置に、苗カートリッジ206の下端位置決め体26
6を退避位置へ退避させるための前記退避アクチュエー
タ257が設けられている。
【0058】次に、苗挿し装置204の動作について説
明する(図33、図34参照)。供給コンベヤ211に
よって搬送される苗カートリッジ206が苗挿し位置E
まで移動してくると、苗頭部押え板256が苗カートリ
ッジ206の上面に当接もしくは当接する寸前まで下降
する(図33a)。これにより、葉が曲がっていたり、
横に伸びた地下茎が存在する等の理由により苗Nが苗収
容部261の途中に引っかかっている場合、当該苗Nの
上端を苗頭部押え板256が上から押え、苗Nを下端が
下端位置決め体266に当接するまで押し込む。
【0059】次いで、苗カートリッジ206に対応する
所定の高さで待機していた把持ハンド241が突出する
と共に、前ガイドプレート252が突出し、把持ハンド
241の後ガイドプレート251と前ガイドプレート2
52とで苗N…の苗収容部261…から下方に出ている
部分を把持する(図33b)。このとき、後ガイドプレ
ート251の鋸刃状の谷の部分に各苗Nが嵌合し、苗N
の前後位置及び左右位置が位置決めされる。また、後ガ
イドプレート251の上下に2枚の前ガイドプレート2
52が位置し、苗Nの姿勢が乱れないように固定され
る。この状態で、フィンガアーム247L・247R…
が閉じ、各苗Nを把持する。
【0060】さらに、前ガイドプレート252が後退し
た後、退避アクチュエータ257が作動して、下端位置
決め体266を苗Nの下端を下側から支えない位置(図
21において鎖線で示す)へ退避させる(図33c)。
そして、昇降アクチュエータ243が作動して把持ハン
ド241が下降し、苗カートリッジ206の各苗収容部
261から苗Nを下方に取り出す(図33d)。このよ
うに、苗Nの葉茎の伸長方向に沿って苗Nを取り出すの
で、苗Nに無理な力がかからず苗Nが傷まない。
【0061】苗Nを把持した把持ハンド241は、苗N
の下端が苗箱搬送装置203で搬送されるアンダートレ
ー276に載置された育苗トレイTの上面よりも少しだ
け上位となる高さまで下降する(図34a)。次いで、
把持ハンド241が前進(図34b)した後、少し下動
して把持している苗N…を育苗トレイTの左右一列の育
苗ポットP…内の泥状の培土に挿し込む(図34c)。
把持ハンド241は苗箱搬送上手側から下手側へ移動す
るので、把持ハンド241が既に押苗されている苗Nと
干渉しない。フィンガアーム247L・247R…が開
いて苗N…を開放した後、把持ハンド241は後退して
から(図34d)、初期位置へ戻る。
【0062】以上の各動作は図示しない制御装置で制御
されている。苗カートリッジ206に苗Nを補給する作
業者の人数、経験、疲労度等に応じて、各部の作動速度
を任意に調節することができる。そして、苗供給装置2
02を苗挿し装置204の一側方に長く設けたので、苗
挿し作業を行う場合に、作業者は楽な姿勢で長く設けた
苗供給装置202に対して苗Nを供給することができ
て、苗挿し作業を正確かつ能率よく行える。また、苗供
給装置202の長さを二人以上が作業できる長さに設定
し、然も、両側から各々複数人の作業者が苗供給装置2
02に対して苗Nを供給することができるので、苗挿し
機の苗挿しスピードを上げても苗供給装置202に対す
る苗供給が対応でき、苗挿し作業が高能率に行える。
【0063】そして、上記の苗挿し機201に用いられ
る培土は、山土とシラスとを9対1の割合で混合して乾
燥装置Aにて乾燥したものであるから、比較的安価な山
土に対してシラスを10%混合することにより、安価な
培土を得ることができる。また、シラスを10%混合す
ることにより、多数の育苗ポットP…を連設した育苗ト
レイTに培土を入れて灌水して、培土が少し硬めの泥状
になった状態で用いて、上述のように育苗ポットP内の
少し硬めの泥状の培土中にい草の苗Nの根部を挿し込む
場合、シラスを10%混合した状態で灌水すると、い草
の苗Nの根部を挿し込むのに最も適した流動性が得られ
るので、育苗ポットP内の泥状の培土に簡単に挿すこと
ができ、また、い草の苗Nの根部を挿し込んだ時には苗
Nの周りの培土を押し退けた状態となるが、シラスの持
つ流動性により、すぐに培土が苗Nの周囲に戻り、苗N
を挿した後、苗Nの姿勢が安定して良好な苗挿し作業が
行なえ、その後の苗育成も良好である。
【0064】また、原土とシラスとを混合乾燥した後に
粉砕機Bにて粉砕するので、適切な粉砕が行なえると共
に、回転篩Cにより粒径1.54mm以下のものの選別
も適切に行なえる。そして、回転混合装置Dにて選別後
の乾燥土と粉末状のベントナイトを混合するので、混合
が均一に行なえて良質の培土を得ることができる。ま
た、最終行程で粉末状のベントナイトを混合するのでベ
ントナイトの無駄もない。(回転篩Cによる選別の前に
粉末状のベントナイトを混合すると、回転篩Cで廃棄さ
れる土にもベントナイトが付いて排出されるので、無駄
となる。)更に、大量に産出され安価なベントナイトの
優れた吸水性により、多数の育苗ポットP…を連設した
育苗トレイTに培土として用いるとき、各育苗ポットP
…での苗Nの育苗時の水管理が容易となり、良好な苗N
を容易に育成することができる。また、1%の粉末状の
ベントナイトを混合することにより、多数の育苗ポット
P…を連設した育苗トレイTに培土として用いると最も
適した吸水性を発揮して、各育苗ポットP…での苗Nの
育苗時の水管理が容易となり、良好な苗Nを容易に育成
することができる。また、例え苗Nの根が絡み合うこと
による根鉢の形成が少なくても、粒径が非常に細かい粉
末状のベントナイトの粘結力が各育苗ポットP…の培土
をポット形状に適正に固める作用をする(1%の粉末状
のベントナイトを混合した場合が、最も苗の成育に害の
少ない適した固め作用を発揮する)ので、苗育成後に機
械移植する際、苗Nの根鉢部分が壊れにくく、即ち、培
土のポット形状が壊れにくく、適正な圃場への苗移植作
業が行なえる。(尚、ベントナイトを多量に用いると、
固まり過ぎて根の成長に支障を来し苗の成長も劣る。逆
に、ベントナイトの量が少ないと、固まり具合が悪くて
成育後の苗を機械移植する場合に根鉢部分が壊れてしま
って適正な機械移植が行なえない。従って、この培土
は、苗の成育に及ぼす害が少なくて、然も、機械移植す
る場合には根鉢部分が壊れにくい適正な固まり具合とな
るようなベントナイトの量を用いている。)一方、山土
とシラスとを混合乾燥した後に粉砕し、粒径が1.54
mm未満のものを選別した培土であるから、取扱性が良
くて多数の育苗ポットP…を連設した育苗トレイTに培
土を入れる作業が容易になる。
【0065】また、多数の育苗ポットP…を連設した育
苗トレイTに培土を入れて灌水して、培土が少し硬めの
泥状になった状態で用いて、その育苗ポットP…内の少
し硬めの泥状の培土中にい草の苗Nの根部を挿し込む場
合、前記シラスを加えたことによる作用に加えて、更
に、育苗ポットP…内の泥状の培土に簡単に挿すことが
できる。
【0066】以上のように、この培土を育苗トレイTの
各育苗ポットP…内に入れて灌水し、培土が少し硬めの
泥状になった状態で、上記の苗挿し機201にて一株分
のイグサ苗Nを各育苗ポットP…内の培土に挿すと、前
記のとおり、姿勢良く然も適切にイグサ苗Nは各育苗ポ
ットP…内の培土に挿される。そして、その後の成育も
良好である。
【0067】最後に、い草の栽培方法について説明す
る。ポットで育苗しない従来のい草苗の栽培において
は、い草苗の親株を分けて、その株分けしたい草苗を圃
場に移植して栽培する。この従来の栽培によると、図3
5に示すように、1本のい草苗は分けつ(その根に近い
茎の関節から枝分かれして新茎を出すこと)して、茎数
が増えて成長していくが、その時、水平から約45度の
角度で分けつして茎が増えていく習性があり、従って、
分けつが進みい草を収穫する時期になると、図36に示
すようにい草の茎は側面視で最初の茎が長くて、外側の
茎程短い状態の成育になっていた(い草の苗株全体とし
ては、中央部の茎が長くて、周囲の茎程短い状態の成育
になっていた)。この状態でい草を収穫すると(茎の圃
場に近い部分を切って、収穫する)、市場で求められて
いる長い品質の良いい草は中央部のみで、周囲の茎は短
くて製品にならないか、なっても二級品の価値しかない
ものであった。従って、収量が少なくて品質もあまり良
くないものであった。
【0068】そこで、い草苗の親株を分けて、その株分
けしたい草苗を圃場に12月に移植して、翌年の3月ま
で短期間栽培し、まだ若い状態の苗株を茎数が2本(ま
たは3本)になるように分けて、その株分けしたい草苗
を上記のように育苗トレイTの各育苗ポットP…に挿し
て(上記の例では、育苗ポットP…に土を入れた状態で
苗を挿したが、育苗ポットP…に苗を挿した後から土を
入れても良い)、そのい草苗を挿した育苗トレイTをア
ンダートレー76に載置したままで地面に置いて育苗
(養生)する。そして、同年6月まで育苗して、育苗ト
レイTをアンダートレー76ごと地面から剥がし取り
(アンダートレー76から地面に延びた根は切断す
る)、同年6月にこの育苗トレイTを前記苗移植機1の
苗載台30に載置してい草苗を圃場に植付ける。
【0069】そして、同年9月まで短期間栽培し、再
び、まだ若い状態の苗株を茎数が2本(または3本)に
なるように分けて、その株分けしたい草苗を上記と同様
に育苗トレイTの各育苗ポットP…に挿して、そのい草
苗を挿した育苗トレイTをアンダートレー76に載置し
たままで地面に置いて育苗(養生)する。そして、同年
11月〜12月まで育苗して、育苗トレイTをアンダー
トレー76ごと地面から剥がし取り(アンダートレー7
6から地面に延びた根は切断する)、同年11月〜12
月にこの育苗トレイTを前記苗移植機1の苗載台30に
載置してい草苗を圃場に植付ける。
【0070】そして、翌年の7月まで栽培して、収穫す
る。上記のように若い状態の苗株を茎数が2本(または
3本)になるように分けて育苗ポットPに挿して育苗す
ることを2回行なうことにより、い草苗の習性が変わ
り、上記で11月〜12月に圃場に移植して翌年の7月
まで最後の栽培をする時、図37に示すように、1本の
い草苗は分けつして茎数が増えて成長していくが、その
時、水平に近い角度で分けつして茎が増えていく習性に
なっており、従って、分けつが進みい草を収穫する時期
になると、図38に示すように、い草の茎は側面視で全
体が略同じような茎の長いものに成育する(い草の苗株
全体としても、中央部と周囲の茎の長さの差が少なく
て、全体が略同じような茎の長いものに成育する)。従
って、この育苗ポットPを用いた栽培方法によると、市
場で求められている長い品質の良いい草の収量が増え
る。尚、上記のい草苗の習性の変化は、試行錯誤した結
果、実施例の育苗ポットPのように円筒形状(横断面形
状が円状)のポットが最適であった。これは、育苗ポッ
トP内でい草苗が分けつする時に、根がポット内壁に沿
って一定の方向に渦状に伸び、従って、分けつする茎も
渦状に整然と増えて行くことが要因と考えられる。(角
筒状であると根が一定の方向に伸びないので分けつする
茎も整然と増えることができない。)然も、この育苗ポ
ットPを用いた栽培方法によると、分けつする茎間の距
離X1は前記図35に示す従来方法での茎間の距離X2
よりも短くなり(小さな育苗ポットで複数回育苗したこ
とにより、狭い領域で分けつする習性がついて、分けつ
茎間が短くなったものと考えられる)、圃場で栽培する
とき茎間が狭いので茎は密集した状態となり、真上から
当たる日光を求めて茎は上方にまっすぐに伸び、茎の長
さが長くなる。そして、密集した状態での成育であるか
ら、茎は細くて硬い状態に成育する。今、市場で品質が
良いと求められているい草は、長くて・細くて・硬いも
のであり、従って、この育苗ポットPを用いた栽培方法
によると、長くて・細くて・硬い良品質のい草を得るこ
とができる。
【0071】尚、この育苗ポットPを用いた栽培方法に
よると、図39に示すように、い草の茎の断面におい
て、軟らかい芯部分Sが小さくて茎外側の硬い部分Hが
厚くなっている(従来の栽培方法では、図40に示すよ
うに、芯部分Sが大きくて茎外側の硬い部分Hが薄い)
ので、硬いい草を得ることができたのである。
【0072】また、この育苗ポットPを用いた栽培方法
によると、分けつする茎間の距離X1は前記図35に示
す従来方法での茎間の距離X2よりも短いので、この苗
株を2本(または3本)に分割する為に、2本毎(また
は3本毎)に茎間を切るとその苗Nの根部も小さなもの
となり(茎間の距離が長いと、当然、根部は大きくな
る)、育苗ポットPに人が手で挿す作業が行ない易く作
業能率が良い。また、上記の苗挿し機1を用いて育苗ポ
ットPに苗Nを挿す場合も、根部が小さいので機械適応
性が良くて良好な機械挿し作業が行なえる。
【0073】以上要するに、株分けした苗を小さな育苗
ポットPにて育苗したものを圃場に移植して栽培し、そ
の栽培後の苗を再び株分けして小さな育苗ポットPにて
育苗した後に、圃場に移植して栽培するい草の栽培方法
としたものであるから、長くて・細くて・硬い良品質の
い草を得ることができると共に、長いい草の収穫量が増
える。
【0074】尚、実施例では、若い状態の苗株を茎数が
2本(または3本)になるように分けて育苗ポットPに
挿して育苗することを2回行なう例を示したが、3回以
上行なっても良いことは謂うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】苗移植機の側面図である。
【図2】苗移植機の平面図である。
【図3】植付部の一部を示す側面図である。
【図4】植付部フレームの展開背面図である。
【図5】苗載台の側面図である。
【図6】図5におけるS1−S1断面図である。
【図7】図5におけるS2−S2断面図である。
【図8】図5におけるS3−S3断面図である。
【図9】苗横送り装置等の背面図である。
【図10】苗取出位置周辺部の側面図である。
【図11】苗取出位置周辺部の平面図である。
【図12】苗開放位置周辺部の平面図である。
【図13】苗抜き具の左側面図である。
【図14】葉押え具の右側面図である。
【図15】苗抜き具と葉押え具の動作を示す図である。
【図16】苗植込具の(a)平面図、及び(b)A3矢
視側面図である。
【図17】苗植込具の作用説明用の平面図である。
【図18】培土製造行程図である。
【図19】苗挿し機の正面図である。
【図20】苗挿し機の平面図である。
【図21】苗挿し機の側面図である。
【図22】苗挿し装置の平面図である
【図23】苗カートリッジの(a)正面図、(b)平面
図、及び(c)側面図である。
【図24】育苗トレイの平面図である。
【図25】図24の(a)A1矢視図、及び(b)A2
矢視図である。
【図26】アンダートレーの平面図である。
【図27】アンダートレーの正面図である。
【図28】アンダートレーの底面図である。
【図29】アンダートレーの側面図である。
【図30】アンダートレーに育苗トレイを載置した状態
の拡大側断面図である。
【図31】アンダートレーに育苗トレイを載置した状態
の拡大底面図である。
【図32】成育後の根切り作業を示す作用説明用の正断
面図である。
【図33】苗カートリッジから苗を取り出す工程を示す
説明図その1である。
【図34】苗カートリッジから苗を取り出す工程を示す
説明図その2である。
【図35】従来の栽培により、1本のい草苗が分けつし
て、茎数が増えていく様子を示す説明図である。
【図36】従来の栽培により、分けつが進みい草を収穫
する時期になったい草の説明図である。
【図37】育苗ポットPを用いた栽培方法により、1本
のい草苗が分けつして、茎数が増えていく様子を示す説
明図である。
【図38】育苗ポットPを用いた栽培方法により、分け
つが進みい草を収穫する時期になったい草の説明図であ
る。
【図39】育苗ポットPを用いた栽培方法により収穫さ
れたい草の断面図である。
【図40】従来の栽培により収穫されたい草の断面図で
ある。
【符号の説明】 A 乾燥装置 B 粉砕機 C 回転篩 D 回転混合装置 E 苗挿し位置 N 苗 T 育苗トレイ P 育苗ポット 1 苗移植機 2 走行車体 3 リンク装置 4 植付部 33 苗取出装置 34 苗搬送装置 35 苗抜き装置 36 苗横送り装置 37 苗植付装置 83 苗ホルダー(苗保持体) 90 苗抜き具 100 葉押え具 110 苗搬送ベルト 122 苗植込具 122a 苗植込具122の回転ケース121に装着さ
れた基部側の端面 201 苗挿し機 202 苗供給装置 203 苗箱搬送装置 204 苗挿し装置 206 苗カートリッジ 211 供給コンベヤ 212 戻しコンベヤ 241 把持ハンド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鳥津 龍之 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 Fターム(参考) 2B060 AC04 AD07 BA04 BA07 BA09 BB06 CA07 CB07 CB17 CC08 CC11 2B065 AA05 AA07 AB07 AC06 AC07 BB01

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 苗Nを一株づつ収容するポットPを縦横
    に多数配列した苗トレイTを所定の苗トレイ搬送路に沿
    って搬送し、その搬送中の苗トレイTから取り出した苗
    Nを機体に回転自在に設けた回転ケース121に装着し
    た苗植込具122にて圃場に植付ける苗移植機におい
    て、該苗植込具122の回転ケース121に装着された
    基部側の端面122aを、圃場に植付けられた苗Nが回
    転ケース121から遠ざけられるような斜面若しくは円
    弧状面に構成したことを特徴とする苗移植機。
JP2000288144A 2000-09-22 2000-09-22 苗移植機 Pending JP2002095313A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008029289A (ja) * 2006-07-31 2008-02-14 Iseki & Co Ltd 苗移植機
JP2017086067A (ja) * 2015-11-05 2017-05-25 みのる産業株式会社 苗箱補給装置

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