JP4102756B2 - リムホイール、タイヤ・リム組立体 - Google Patents
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Description
本発明は、タイヤを取り付ける車両用のリムホイール、及びタイヤ・リム組立体に係り、特に、高い操縦安定性を確保しつつ車両に伝達される振動を抑制し、乗り心地の向上、車内騒音の低減等を図ることのできるリムホイール、及びタイヤ・リム組立体に関する。
背景技術
近年、自動車の操縦安定性と乗り心地性、静粛性を高次元に両立する高機能化が、特に高級車領域で進められている。
上記課題に対し、いわゆる足回りと呼ばれるタイヤ、リムホイール、サスペンションといった範疇では、サスペンションのアクティブ制御技術、防振ゴムやタイヤの構造の改良技術などが開発されてきている。
リムホイールに関しては、車内騒音に対して、その大きな要因であるタイヤ空洞共鳴音を抑えるべく、副気室をリムホイール内に設け、この副気室と連通孔の寸法を調整する事によりヘルムホルツ共鳴吸音器として作用させる技術が実開平1−39103号、実開平1−90601号、特開平1−115701号、特開平1−115702号、EP0936083等に開示されている。
ところで、ヘルムホルツ共鳴吸音器は音響室などで実績のある手法であり、定在音の抑制に対して有効な手法である。
しかしながら、本発明者らが検討したところ、これのホイール適用に関する上記公知文献は以下に述べる様に、充分な改良効果を有しておらず、あるいはいくつかの問題点を有しており、未だ実用化されていないのが現状である。
先ず、ヘルムホルツ共鳴吸音器に用いる副気室の総体積は、減音すべきタイヤ主気室の体積に対し、ある程度の大きさを有していないと、効果が充分得られない。
実開平1−90601号、特開平1−115701号、EP0936083の一形態は、ディスクあるいはスポーク内に副気室を、また、EP0936083の一形態はディスクあるいはスポークに隣接して副気室を形成しているが、実際上はブレーキスペースを確保する必要が有るために、この部分に大きな気室を形成することは困難である。
とりわけ、前輪部はディスクブレーキが採用されている車が主流であり、ブレーキキャリパがリムホイールスポークの車軸方向内側にかなり接近している。
また、リム強度面から、スポークの板厚を薄くするにも限界がある。
EP0936083の一形態はリムベース部に副気室を設けているが、これも大きな体積を確保することは困難であり、ある程度の減音効果は見込めるものの、充分満足なレベルとはなり難い。
また、ヘルムホルツ共鳴吸音器は副気室の体積、連通部の長さ、断面積といった要素の関係式により決定される共鳴周波数を、ある範囲に的確に設定する必要がある。
これらに誤差があると、共鳴周波数がずれ、減音効果が充分得られなくなってしまう。
リムホイール内に補助気室を形成する手法として、例えば、EP0936083に例示されているように、中子を用いた鋳造法、あるいはうめ込み中空体を用いた鋳造法が挙げられるが、副気室の寸法や位置の精度を確保することが難しく、例えば、連通部長さのバラツキに起因した減音効果の低減が懸念される。
また、製造コストの増大や、歩留まりの悪化、回転バランスの悪化もデメリットとなる。
一方、実開平1−39103号では、上記共鳴周波数の関係式に、いわゆる開口端補正項が入っていないので、的確な設定ができておらず、充分な減音効果が得られない。
また、実開平1−39103号では、二重底を有するリムホイール形態になっており、副気室体積は十分であると考えられるが、ビードベースラインより径の小さい、いわゆるリムボトム部が無い形状になっている為に、タイヤビードがリムフランジを乗り越える事が不可能であり、実質的にリム組みできず、実用性が無い。
また、周方向気室数の必要性についても十分検討されておらず、実施例にある1気室では改良効果は殆ど無く、あるいは2気室でも不十分である。
特開平1−115702号にも二重底を有するリムホイール形態が例示されているが、気室数に関しては記載がなく(円環体を周方向に分割していない。)、周方向において連続体であると、むしろ空洞共鳴は大きくなるという問題がある。
EP0936083の別の実施例や、特開平1−115702号では、別の中空構成部材をウエル部の径方向内側に装着する方法が開示されているが、回転バランスの悪化が懸念されるほか、製造工数の増加、重量の増加、エアシールの信頼性懸念という欠点がある。
また、EP0936083には中空構成部材をウエル部のタイヤインアーライナー側に装着する方法も開示されているが、やはり回転バランスの悪化が懸念される他、製造工数の増加、重量の増加といった問題点がある。また、実施例では、リムボトム部が塞がれている為に、タイヤビード部がリムフランジを乗り越える事が困難であり、リム組み性が非常に悪い。
本発明は上記事実を考慮し、効率的にタイヤ空洞共鳴音を低減せしめ、自動車の大きな要求性能である静粛性や、更に乗心地性を向上させる、実用的なリムホイール、及びタイヤ・リム組立体を提供することが目的である。
発明の開示
請求項1に記載のリムホイールは、リムと前記リムの径方向外側に配置される複数の蓋部材との間に形成され、周方向に間隔をあけて設けられた少なくとも3個以上の密閉隔壁により分割された、3個以上の周方向に不連続な副気室と、前記リムまたは前記蓋部材の少なくとも一方に設けられ、底部位置がビードシートよりも径方向内側に位置する凹状のウエル部と、タイヤ主気室と前記副気室と連通させる、前記蓋部材に設けられた連通部と、を備え、前記副気室と前記連通部とで下記式を満たすヘルムホルツ共鳴吸音器を構成したことを特徴としている。
【数1】
f0:共鳴周波数(Hz)
V:副気室体積(cm3)
S:連通部総断面積(cm2)
L:連通部長さ(cm)
N:連通部個数/気室
R:ホイール径(inch)
次に、請求項1に記載のリムホイールの作用を説明する。
請求項1に記載のリムホイールは、リムホイールの径方向外側に蓋部材を配置することによってリムホイール本体と蓋部材間に副気室が形成されており、この副気室はタイヤ主気室との連通部を有してヘルムホルツ共鳴吸音器として機能する。
このリムホイールには、リムまたは蓋部材の少なくとも一方に、底部位置がビードシートよりも径方向内側に位置する凹状のウエル部が設けられているため、タイヤビード部をウエル部に落とし込むことができ、従来通りタイヤをリムに組み付けることができる。
なお、リムホイール本体のウエル部は従来品より軸方向に幅広、或は、径方向内側に深い構造とすることができる。
径方向内側に深い構造とは、ビード部とホイールベース部の径差が大きいという意味で、ブレーキスペースに余裕がある場合は、ホイールベース部の径を小さくすることで径差を大きくできるが、余裕が無い場合はビード部の径を大きくして、タイヤ高さを小さくする(タイヤ外径を同じにする)、いわゆるインチアップ手法により径差を大きくすることができる。
ウエル部を軸方向に幅広にする事に対しては、実質的に大きな制約は無い。
ただし、ウエル部幅広化でも必要とする副気室体積は得られるが、より大きな体積を確保できるという観点からは、径方向内側に深くした方が好ましい。
リムホイール本体は、従来の鋳造法、あるいは鍛造法などにより製造する事が出来、従来通り安価に製造する事が出来る。
複数の蓋部材は、リムホイールの径方向外側に結合され、副気室を形成する。
蓋部材結合後のリムホイールの、タイヤ装着側のプロファイルは、例えば、ウエル部を有する通常のJATMA規格に従うラインとすることができる。
蓋部材の材質は、リムホイール本体と同じ金属材料であっても良いし、異なる金属材料、合成樹脂などの材料でも良い。
蓋部材の結合方法は、同一の金属材料であれば溶接が好ましく選択されるが、異なる部材の場合はボルトや接着剤、はめ合わせによる固定方法となる。
蓋部材には、タイヤ内面とリムホイール間に密閉されたタイヤ主気室と副気室とを導通させる連通部が形成されている。
具体的には、蓋部材に連通部を予め形成しておくことが、簡便で好ましい。
あるいは、各蓋部材を周方向に一定間隔を開けながら配置することにより、スリット状の連通部を形成することもできる。
この場合、位置決めのため、リムホイールと蓋部材とに嵌め合わせ構造を形成する、スペーサを蓋部材端部に設けておく等の工夫が必要となるが、工数的には最小限で、目的とする形態を得ることができる。
蓋部材の厚みは、材質に依存するが、タイヤリム組み時に塑性変形せず、かつ走行中の遠心力により大きく変形しない程度の剛性を確保する範囲で出来るだけ薄くする事が重量増加を抑制するので好ましい。ただし、後述するように連通部の厚みは、共鳴周波数に影響する要素であるので、厚み設定は厳密に行う必要がある。
上記副気室は、3個以上の密閉隔壁によって、周方向不連続に3気室以上に仕切られる。
密閉隔壁は、リムホイール本体の一部でも良いし、リムホイール本体、もしくは蓋部材に結合される別構成部材であってもよい。
副気室が周方向に連続(即ち、環状)であると、副気室がヘルムホルツ共鳴吸音器として機能せず、更にその周長に応じた周波数の空洞共鳴が発生してしまうので、空洞共鳴音がむしろ大きくなってしまい、本発明の効果が全く得られなくなってしまう。
また、隔壁部はできるだけ密閉されていた方が、減音効果が向上するので好ましく、隔壁寸法設定を厳密にする、密閉隔壁と蓋部材、あるいはリムホイール本体との間をシールする等の対策が有効である。
更に、副気室の周方向の分割数(隔壁数)に関しては、3つ以上に分割することが必要であることが種々の実験、検討の結果判明した。
副気室の分割数が少ないと、音源となるタイヤ接地部分と吸音部である連通孔の距離が大きくなる時間が存在することとなり、その際、共鳴吸音遅れが生じ、結果として、車軸への振動伝達が大きくなってしまう。この場合、隔壁数を多くすることが有効であり、例えば、連通部だけ周方向に分散しても効果は上がらない。
好ましくは、副気室数は4個以上が良く、5個以上が更に好ましい。
回転バランスを悪化させないように、各密閉隔壁は同寸法で、周上等配分位置に設定することが好ましい。
密閉隔壁の厚みには特に制約は無く、リムホイール本体と一体で作成するのであれば、アルミニューム、鉄等のリムホイール材質としても良い。
あるいは、密閉性を向上させるという観点からは、ゴム等の圧縮性を持ち、かつ低比重の材料も好ましく使用しうる。
副気室の体積、連通部の断面積と長さといった寸法(図37参照。副気室体積V(cm3)、連通部総断面積S(cm2)、連通部長さL(cm)。)は、上記の式に従い、厳密に設定することが必要である。
上記の式の左項は、ヘルムホルツ共鳴周波数を表している。
いくつかの工学書に、基本式は載っているが、開口端補正項がそれぞれ異なっている。
本発明の構成に適合する計算式を実験的に求めたものが上記式である。
また、タイヤ主気室内の空洞共鳴周波数は、タイヤとリムの周長によって決り、径の小さいタイヤでは、この周波数は高くなり、径の大きなタイヤでは低くなる。
上記式の右項は、タイヤサイズ、リム径に応じた最適な設定周波数範囲を求めたものである。
上記式に準じて、各寸法を設定することにより、効果的な空洞共鳴音低減を達成することができる。
即ち、最初にリム径を決め、その後、図37に示すように、副気室体積V(cm3)、連通部総断面積S(cm2)、連通部長さL(cm)、連通部個数Nを決定することにより、効果的にタイヤ空洞共鳴音を低減可能なリムホイールが得られる。
本発明においては、以上の構成において、空洞共鳴音低減に必要な副気室体積を充分に確保できる。
更に、最適な範囲に各寸法が設定されていると共に、密閉隔壁によって周方向に3個以上に副気室が分割されているので、効果的にタイヤ空洞共鳴音を低減することができる。
また、リムホイール本体とタイヤの中に蓋部材を配置し、副気室を形成する構成となっているので、エア漏れ(内圧低下)の懸念が無い。
また、リムホイール本体とは別に製造した蓋部材を結合するだけであるので、製造工数やコスト、重量の増加が少なく、また、回転バランスも従来レベルを確保することができる。
また、リムホイール本体と蓋部材の結合後は、従来のリムホイールと同様のプロファイルとなるために、タイヤのリム組み、リム解きを従来の手法で行うことができる。
また、本発明においては、副気室容積の分、通常のリムホイールよりも空気の入る内部容積が大きくなるために、タイヤのバネ定数が低下する。
このため、例えば、路面の段差や突起といった大きな入力に対してはマイルドな乗り心地となる。
また、タイヤが変形した際に、空気が連通部を通過する際の抵抗により、振動の減衰性が高まり、乗り心地が向上する。
一方、上記抵抗により、早い動きに対するバネ定数はほとんど低下せず、操縦安定性は同等レベルを確保できる。
本発明のリムホイール、及びタイヤ・リム組立体は上記の構成としたので、従来通りにタイヤを組み付け可能であり、自動車の大きな要求性能である乗り心地や静粛性を向上させることができる、という優れた効果を有する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のリムホイールにおいて、蓋部材と蓋部材、及び蓋部材とリムは各々密着しており、前記副気室は前記タイヤ主気室に対して前記蓋部材に形成された各々1乃至複数の連通部としての孔のみで連通していることを特徴としている。
次に、請求項2に記載のリムホイールの作用を説明する。
請求項2に記載のリムホイールでは、例えば、連通部の径や数を調整するだけで、共鳴周波数設定を変えることができ、異なる空洞共鳴周波数を有するタイヤサイズに対して自由度が増す。また、蓋部材の寸法誤差、取り付け誤差の影響を小さくすることが出来る。
蓋部材間は溶接、あるいはシーリングを行うか、蓋部材端に段差を設けておき、すり合わせ構造にする事で、周方向で隙間ができないようにできる。この事により、隙間による吸音ロスを防ぎ、高い吸音効果を得る事ができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のリムホイールにおいて、タイヤ軸方向において、前記連通部の軸中心に最も近い位置と、前記リムホイール側の副気室内面との間隙長さが5mm以上である、ことを特徴としている。
次に、請求項3に記載のリムホイールの作用を説明する。
本発明者らが検討した結果によると、タイヤ半径方向において、連通部の軸中心に最も近い位置とリムホイール側の副気室内面との間隙長さを5mm以上とすることにより、空洞共鳴音を大きく低減できることが判明した。
ここで、連通部の軸中心に最も近い位置と、リムホイール側の副気室内面との間隙長さとは、図38に示すように、連通部100の端部からの副気室102のリム半径方向深さDのことである。
一方、その間隙長さが5mmより小さくしていくに従い、減音効果は小さくなっていく。これは、リムホイール側の副気室内面が、タイヤ気室からの音の入口である連通部と近くなりすぎることによって、リムホイール側の副気室内面からの反射波の影響が強くなり、ヘルムホルツ共鳴吸音器として機能しなくなるからである。
後述するように、図8〜10のような連通部の加工を施す場合においても、この点に注意を払い、十分な副気室の軸方向深さを確保するように設計することにより、高い空洞共鳴音低減効果を発現することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のリムホイールにおいて、前記連通部が、タイヤ周方向位置において、前記副気室の両端部である密閉隔壁から30mm以上離れた位置に形成されており、かつタイヤ幅方向位置において、前記副気室の両端部である側壁部から15mm以上離れた位置に形成されている、ことを特徴としている。
次に、請求項4に記載のリムホイールの作用を説明する。
ヘルムホルツ共鳴吸音器は、連通部と副気室部の設定バランスによって、共鳴周波数を決定している。例えば、タイヤ周方向位置において、連通部が副気室端部、すなわち密閉隔壁に隣接する位置に存在すると、連通部の一部と密閉隔壁が連続する形態となり、連通部長さが長くなり、共鳴周波数へ影響を及ぼし、共鳴吸音器として機能しなくなる。
副気室の寸法によるが、連通部は密閉隔壁からある程度以上遠ざけた方が好ましく、すなわち、周方向位置において、連通部は密閉隔壁から30mm以上離れた位置に配置することにより、高い空洞共鳴音低減効果を発現することができる。
言い換えると、副気室の中央付近で分散させることが好ましい。
タイヤ幅方向においても、同様な理由から、連通部を、副気室の両端部である側壁部から15mm以上離れた位置に形成する必要がある。
周方向と幅方向で数値が異なるのは、周方向においては、タイヤが丸く、Rがついている為に影響を受けやすく、幅方向よりも、より離した位置にした方が実験的に確かめられたからである。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のリムホイールにおいて、前記蓋部材に、前記連通部として機能する孔が3個以上形成されている、ことを特徴としている。
次に、請求項5に記載のリムホイールの作用を説明する。
孔の数は1個でもよいが、3個以上とする方が同じ共鳴周波数に設定した際に、孔断面積が小さくなって空気流抵抗が増し、その結果、振動減衰性が向上する。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のリムホイールにおいて、前記蓋部材のリム周方向両端縁はリム径方向に対して同一方向に傾斜した傾斜面とされており、リム周方向に隣接する一方の前記蓋部材の傾斜面と他方の前記蓋部材の傾斜面とが密着している、ことを特徴としている。
次に、請求項6に記載のリムホイールの作用を説明する。
蓋部材がリム周方向に連結されている状態では、一方の蓋部材の傾斜面と、これに隣接する他方の蓋部材の傾斜面とが密着し、蓋部材間がシールされている。
リム径方向外側を向いている傾斜面に対しては、リム径方向内側を向いている傾斜面が覆うように蓋部材が対向するので、蓋部材をネジ等でリムに取りつける場合には、密着性が向上する。
さらに、蓋部材のリム周方向両端縁が傾斜面とされているので、蓋部材の周方向寸法に多少の誤差があった場合でも、蓋部材間のシール性は確保される。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のリムホイールにおいて、前記蓋部材のリム周方向の一方の端縁側には外周面と平行で、かつ外周面よりもリム径方向内側に位置すると共にリム径方向外側に向く第1の段部を備え、前記蓋部材のリム周方向の他方の端縁側には内周面と平行で、かつ内周面よりもリム径方向外側に位置すると共にリム径方向内側に向く第2の段部を備え、リム周方向に隣接する一方の前記蓋部材の前記第1の段部と、他方の前記蓋部材の第2の段部とは、少なくとも一部分がリム幅方向に沿って互いに密着している、ことを特徴としている。
次に、請求項7に記載のリムホイールの作用を説明する。
蓋部材がリム周方向に連結されている状態では、一方の蓋部材の第1の段部と、これに隣接する他方の蓋部材の第2の段部との少なくとも一部分がリム幅方向に沿って互いに密着して、蓋部材間がシールされる。
リム径方向外側を向いている第1の段部に対しては、リム径方向内側を向いている第2の段部が覆うように蓋部材が対向するので、蓋部材をネジ等でリムに取りつける場合には、密着性が向上する。
さらに、第1の段部と第2の段部との少なくとも一部分がリム幅方向に沿って互いに密着しているので、蓋部材の周方向寸法に多少の誤差があった場合でも、蓋部材間のシール性は確保される。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載のリムホイールにタイヤを取り付けたタイヤ・リム組立体であって、前記副気室の総体積が、タイヤ主気室の体積の2%以上25%以下であることを特徴としている。
次に、請求項8に記載のタイヤ・リム組立体の作用を説明する。
副気室の総体積がタイヤ主気室の体積の2%未満になると、空洞共鳴音低減効果と乗り心地の改良効果が小さくなる。
一方、副気室の総体積が、タイヤ主気室の体積の25%を越えると、タイヤバネ定数が下がりすぎるので、振動減衰性や操縦安定性が低下して好ましくない。
なお、副気室の総体積は、タイヤ主気室の体積の3〜15%が更に好ましい。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のタイヤ・リム組立体において、タイヤの扁平率が60%以下であることを特徴としている。
次に、請求項9に記載のタイヤ・リム組立体の作用を説明する。
一般的に、扁平率の低いタイヤは、たが締め効果を大きくすべく、ベルト層以外にもベルト補強層を使い、トレッド領域のタイヤ周方向弾性率を高くしている。このようなタイヤは、従来、空洞共鳴音レベルが高くなり問題となりがちであったが、本発明のホイールと組み合わせることにより、高い操縦安定性と静粛性を両立したタイヤ・リム組立体とすることができる。
請求項10に記載の発明は、請求項8または請求項9に記載のタイヤ・リム組立体において、前記タイヤは、スパイラル状に券回されるベルト補強層を備え、前記ベルト補強層は引張り弾性率が6GPa以上の有機繊維を使用していることを特徴としている。
次に、請求項10に記載のタイヤ・リム組立体の作用を説明する。
一般に、ベルト補強層に高弾性率のスパイラル状ベルト補強層を用いると、タイヤロードノイズが改善されるが、空洞共鳴音に関しては改善されない。
その結果、空洞共鳴音がより強調され、不快に感じられる場合がある。
しかし、本発明のホイールと組み合わせることにより、広い周波数帯のノイズを一様に低減することができ、高次元の静粛性を有するタイヤ・リム組立体とすることができる。ちなみに、引張り弾性率が6GPa以上の有機繊維としては、ポリエチレンナフタレート、アラミド(ケブラー)などが挙げられる。
発明を実施するための最良の形態
[第1の実施形態]
本発明のタイヤ・リム組立体の第1の実施形態を図1乃至図3にしたがって説明する。
図1(A)に示すように、本実施形態のタイヤ・リム組立体8では、タイヤ14がリムホイール10のリム16に装着されている。
タイヤ14とリム16との間には密閉されたタイヤ主気室18が形成されて いる。
図1(A)、図2及び図3に示すように、リム16の外周部には周方向に沿って複数(本実施形態では5個)の蓋部材20が配置されている。
本実施形態の蓋部材20は、リムホイール10と同じ金属の略長方形の板材(厚さ0.2cmのアルミニューム板)をプレス加工することで形成されており、リム16の外周面に沿って周方向に湾曲していると共に、一部が幅方向にも湾曲している。
図2及び図3に示すように、蓋部材20の周方向端部は、後述する隔壁16Aの部分で互いに突き合わされて溶接されている。
図1(A)、(B)に示すように、蓋部材20の幅方向の一端部は、リム16の裏側(矢印IN方向側)のビードシート26に形成された段部28に係合し、かつ溶接されている。
蓋部材20の幅方向の他端部は、リム16の幅方向中央部分よりリム表側(矢印OUT方向側)の外周面に溶接されている。
ここで、蓋部材20の他端部とリム表側には、タイヤ装着時にタイヤビード部を落とし込むための凹状のウエル部30が形成されている。
なお、ウエル部30の底部は、ビードシート26よりもタイヤ径方向内側に位置している、
この蓋部材20の外周面及びリム16の外周面(蓋部材20で覆われていない部分)の外面形状は、例えば、通常のJATMA規格に規定されている形状と同じ形状に設定されている。
図3に示すように、リム16と蓋部材20との間に形成された円環状の空間は、リム16の外周面に等間隔に立設された5個の隔壁16Aによって、周方向に5つの副気室32に分割されている。
隔壁16Aの径方向外端部は蓋部材20に密着しており、各副気室32は完全に独立している。
また、各蓋部材20には、各副気室32に対して1個づつ連通孔24が形成されており、副気室32は連通孔24を介してタイヤ主気室18に連通されている。
本実施形態では、この副気室32と連通孔24とでヘルムホルツ共鳴吸音器が構成されている。
ここで、タイヤ・リム組立体8は、下式を満足するように、各部の設定を行う。
【数2】
f0:共鳴周波数(Hz)
V:副気室体積(cm3)
S:連通孔総断面積(cm2)
L:連通孔長さ(cm)
N:連通孔個数/副気室
R:ホイール径(inch)
本実施形態では、共鳴周波数が約250Hzに設定されている。
なお、一つのリムホイール10に対する副気室32の総内容積は、タイヤ主気室18の体積の2%以上25%以下であることが好ましく、中でも3%以上15%以下が更に好ましい。
本実施形態のリムホイール(6JJ15)10にタイヤ(195/55R15)14を装着したときのタイヤ主気室18の体積は約22000cm3であり、5つの副気室32の総体積は1500(300cm3×5個)cm3であり、5つの副気室32の総体積はタイヤ主気室18の総体積の6.8%である。
なお、本実施形態のタイヤ14は、所謂空気入りラジアルタイヤであるが、ベルトのタイヤ径方向外側面に、比較的幅狭の帯部材をスパイラル状に券回したベルト補強層を備えている。
この帯状部材は、互いに平行に並べられた複数本のポリエチレンナフタレートコードを備えている。
なお、有機繊維コードとしては、例えば、ポリエチレンナフタレート、アラミド(ケブラー)など、引張り弾性率が6GPa以上のものを用いると、空洞共鳴音以外の帯域のロードノイズを抑制でき、タイヤ・リム組立体として見ると、全体的に各周波数の音を抑制する事ができるので好ましい。
(作用)
次に、本実施形態のリムホイール10の作用を説明する。
タイヤ14とリムホイール10とで構成されるタイヤ主気室18は、連通孔24を介して副気室32と連結されているので、副気室32の容積の分、通常のタイヤとリムホイールとの組み合わせ品よりも空気の入る内部容積が大きくなるため、タイヤ14の主に径方向のバネ定数が低下する。
したがって、路面の段差や突起の乗り越えといった大きな入力に対してマイルドな乗り心地を提供できる。
また、タイヤ主気室18と副気室32とは、比較的小さな連通孔24を介して連通しているので、高周波の入力に対しては、連通孔24の抵抗によって内部容積をタイヤ主気室18の容積に等しくした際のバネ定数に近づく特性にできる。
したがって、高速走行中では、副気室32の設けられていない通常のタイヤとリムホイールとの組み合わせ品と同じような特性となり、操縦安定性を確保できる。
さらに、連通孔24の流体抵抗により、振動減衰時間の悪化を抑制でき、総合的な乗り心地フィーリングが向上する。
ロードノイズに対しては、隔壁16Aで分割されて周方向に連続した環形状とされていない副気室32がヘルムホルツ共鳴吸音器と呼ばれる共鳴吸音構造の役目を果たすので、特定の周波数(本実施形態では250Hz付近)の振動を吸収し、車内騒音の低減を図ることができる。
また、副気室32が周方向に連続した環形状となっていないので、副気室32での空洞共鳴の発生を防止できる。
また、このリムホイール10には、凹状のウエル部30が設けられているため、タイヤ14のビード部をウエル部30に落とし込むことができ、従来通りタイヤ14をリム組することができる。
さらに、本実施形態では、タイヤ14に高弾性率のスパイラル状のベルト補強層を用いているので、ロードノイズを改善することができ、ノイズを更に低減できる。
なお、副気室32の総体積がタイヤ主気室18の体積の2%未満になると、空洞共鳴音低減効果と乗り心地の改良効果が小さくなる。
一方、副気室32の総体積が、タイヤ主気室18の体積の25%を越えると、タイヤバネ定数が下がりすぎるので、振動減衰性や操縦安定性が低下して好ましくない。
なお、副気室32の総体積は、タイヤ主気室18の体積の3〜15%とすることが更に好ましい。
[第2の実施形態]
次に、本発明のリムホイールの第2の実施形態を図4にしたがって説明する。なお、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図4(B)に示すように、本実施形態のリムホイール10には、第1の実施形態とは異なる形状の蓋部材34が用いられている。
図4(A)に示すように、蓋部材34の周方向一端部には、突起状の位置決めスペーサー34Aが幅方向に一対形成されている。
図4(B)に示すように、これら複数の蓋部材34は、それぞれの位置決めスペーサー34Aの先端が隣接する蓋部材34の他端部に突き当てられており、これにより、蓋部材34と蓋部材34との間には一定幅W(本実施形態では0.2cm)の隙間36が形成されている。
本実施形態では、タイヤ主気室18と副気室32とが狭い隙間36を介して連通しているので、高周波の入力に対しては、隙間36の抵抗によって内部容積をタイヤ主気室18の容積に等しくした際のバネ定数に近づく特性にできる。
したがって、高速走行中では、副気室32の設けられていない通常のタイヤとリムホイールとの組み合わせ品と同じような特性となり、操縦安定性を確保できる。
なお、その他の作用、効果は第1の実施形態と同様である。
[第3の実施形態]
次に、本発明のリムホイールの第3の実施形態を図5乃至図7にしたがって説明する。なお、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図5(A)及び図6に示すように、本実施形態のリムホイール10には、第1の実施形態、及び第2の実施形態とは異なる形状の湾曲した蓋部材40が複数用いられている。
本実施形態の蓋部材40は、リムホイール10に対して、一方のビードシート26と他方のビードシート26を跨ぐように設けられ、図5(B)に示すように、ネジ41でビードシート26に取り付けられている。
図6に示すように、蓋部材40の中央部分には、円形の連通孔42が形成されている。
図6及び図7に示すように、蓋部材40には、内周面(ホイール側の面)の周方向一端側に隔壁44がネジ46で固定されている。
本実施形態の蓋部材40の周方向の一方の端縁40A、及び他方の端縁40Bは、図7に示すように各々傾斜面とされている。
仮に、蓋部材40の端縁40A、及び端縁40Bが垂直面であると、蓋部材40の周方向の寸法誤差等によって、蓋部材40と蓋部材40との間に隙間を生じる場合があり(逆に、隙間が生じないように長めに作製すると、蓋部材40が一部分浮いてしまう。)、空気の漏れを無くすためには該隙間をシール剤等で充填する必要が生じるが、本実施形態では、周方向の端縁40A、及び端縁40Bを傾斜面としたので、蓋部材40に周方向の寸法誤差が多少あったとしても図7に示すように一方の蓋部材40の端縁40Aと他方の蓋部材40の端縁40Bとを確実に密着させることができる。
即ち、蓋部材40をネジ止めする場合には、周方向の端縁40A、及び端縁40Bを傾斜面とすることが好ましい。
その他の作用、効果は第1の実施形態と同様である。
なお、連通孔42を蓋部材40に形成するに際し、蓋部材40の内周面とリム16の外周面との間隔が5mm以下の部分には形成しない方が良い。
該間隔が5mm以下の部分に連通孔42を設けると、リム外周面からの反射音の影響が生じ、空洞共鳴音の低減効果が減少するので好ましくない。
また、連通孔42の形成位置は、副気室32のリム周方向中央付近が好ましい。
なお、中央付近とは、リム周方向に関しては副気室32の隔壁44から30mm以上、及びリム幅方向に関してはリム16の副気室32の内壁を構成するリム16の側壁16B(詳しくは、蓋部材40と側壁16Bとの接点)より15mm以上離れた範囲内(図11(A)の斜線部分)であり、特に周方向に関しては両端の隔壁44へ均等な距離の位置、すなわち副気室32の周方向中央付近が好ましい。
ところで、蓋部材40が金属板のプレス成形品であり、連通孔42がパンチ、またはドリルにより形成されている場合、連通孔42の長さは、金属板の板厚となってしまう。
また、燃費の向上や、車両のバネ下荷重を軽くするためには、蓋部材40の板厚を薄くして軽量化することが好ましい。
所望の共鳴周波数を得るための連通孔42の長さが蓋部材40の板厚よりも大きくなる場合には、例えば、図8に示すように蓋部材40に形成した孔48にゴム等のグロメット50を取り付けたり、図9に示すようなバーリング加工52を施せば、板厚よりも長い寸法の連通孔42を簡単に得ることができる。
なお、図10に示すように、蓋部材40にパイプ54を取り付ければ、連通孔42をさらに長くすることもできる。
また、本実施形態では、図11(A)に示すように蓋部材40の中央部に連通孔42を1個形成したが、請求項1の数式に従って設定すれば図11(B)に示すように径の小さい連通孔48を複数形成しても良い。
径の小さい複数の連通孔48は、径の大きい連通孔42よりも空気が出入りする際の抵抗が増えるので、ダンピング性が向上する。
[第4の実施形態]
次に、本発明のリムホイールの第4の実施形態を図12にしたがって説明する。なお、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
本実施形態のリムホイール10は、所謂ランフラットタイヤを構成するためのものであり、円環状の中子56がタイヤ内に配置されている。
中子56は、内圧低下時(パンク時)に荷重を支持するため、中子56のタイヤ軸方向両側に、副気室32及び蓋部材40を各々分割し、蓋部材40に荷重が作用しない構成とする。
[第5の実施形態]
次に、本発明のリムホイールの第5の実施形態を図13にしたがって説明する。なお、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図13に示すように、蓋部材40のリム周方向の一方の端縁側には外周面と平行で、かつ外周面よりもリム径方向内側に位置すると共にリム径方向外側に向く第1の段部40Cが形成されており、リム周方向の他方の端縁側には内周面と平行で、かつ内周面よりもリム径方向外側に位置すると共にリム径方向内側に向く第2の段部40Dが形成されている。
本実施形態では、リム周方向に隣接する一方の蓋部材40の第1の段部40Cと、他方の蓋部材40の第2の段部40Dとは、一部分がリム幅方向に沿って互いに密着して蓋部材間をシールしている。
リム径方向外側を向いている第1の段部40Cに対しては、リム径方向内側を向いている第2の段部40Dが覆うので、蓋部材40をネジ等でリム16に取りつける場合には、密着性が向上する。
また、第1の段部40Cと第2の段部40Dとの一部分をリム幅方向に沿って互いに密着させているので、蓋部材40の周方向寸法に多少の誤差があった場合でも、蓋部材間のシール性は確保される。
(試験例1)
本発明の効果を確かめるために、コントロール品(従来のリムホイールとタイヤとの組み合わせ品)、本発明の適用されたリムホイールとタイヤとの組み合わせ品(実施例)、また、隔壁数、すなわち副気室数を変えた比較品を試作し、ロードノイズ評価ドラム試験を実施した。
コントロール品:6JJ15の通常のアルミホイールに195/55R15サイズの通常の乗用車用タイヤを装着したものである。
実施例1:図1に示す構造のリムホイール(隔壁数5個)にコントロール品と同様の乗用車用タイヤを装着したものである。
タイヤ主気室の体積約22000cm3に対し、副気室の総体積は1500cm3(タイヤ主気室の6.8%)であり、連通孔の径は0.8cm、連通孔の長さは0.2cmである。
実施例2:実施例1の隔壁数を3個に変更したものである。連通孔は1個/気室であり、孔径は1.2cmである。
比較例1:実施例1の隔壁数を1個に変更したものである。連通孔の配置は実施例1と同じ。(即ち、5連通孔/気室で、周方向等配分)
比較例2:実施例1の隔壁を全て取り除いた、周方向に連続な副気室を有するものである。連通孔の位置は実施例1と同じ。
比較例3:実施例1の隔壁数を2個に変更したものである。連通孔は1個/気室であり、孔径は1.7cmである。
それぞれの実施例と比較例の共鳴周波数は、上記式に従い、それぞれ約250Hzとした。
ロードノイズドラムは直径3mで、表面に一般的な道路形状を模したアスファルトが貼り付けてある。
タイヤを荷重400kgfでドラムに押し付け、速度60km/hで走行させた際の、各方向のドラム軸力を測定し、周波数解析を行った。
本試験は、振動として車内に伝わる、所謂ロードノイズの試験法である。
図14乃至図17に上下方向の軸力の周波数解析結果を示す。
実施例では、空洞共鳴ピークが大きく低減している。一方、隔壁を有さない比較例1は、コントロールよりも、むしろ悪化している。比較例2も、コントロールよりは良化しているものの、改良効果が充分とは言い難い。
また、図18に上下方向の軸力(1/3OCT−250Hz)の測定結果を示し、図19に前後方向の軸力(1/3OCT−250Hz)の測定結果を示す。
試験結果から、副気室の数が多いほど空洞共鳴低減効果が大きくなり、副気室の数を3個以上とすることにより空洞共鳴低減効果を特に大きくできることが分かる。
(試験例2)
本発明の効果を確かめるために、試験例1と同じものを乗用車に装着し、テストコースにて、テストドライバー二人による実車走行を行い、操縦安定性試験、振動乗り心地試験を実施した。
操縦安定性に関しては、駆動性、制動性、ハンドル応答性、操縦時のコントロール性を総合評価し、振動乗り心地試験に関しては、良路走行時振動、悪路走行時振動、段差などの特殊路走行時振動、車内騒音を総合評価し、コントロールを100とした時の指数で示した。指数の数値が大きいほど良好である。結果は、以下の表1に示す通りである。
【表1】
試験の結果、本発明の適用された実施例品は、コントロール対比、同等以上の操縦安定性を有し、車内音(空洞共鳴音)、振動乗り心地性が大きく改善されている事が確かめられた。
振動乗り心地性に関しては、特にショック感が低減されていた。
一方、ドラム試験と同様、気室数(隔壁数)が3個未満であると、改良効果が小さいことが確認された。
(試験例3)
本発明の効果を確かめるために、試験例1とは異なるサイズにおいて、コントロール品(従来のリムホイールとタイヤとの組み合わせ品)、本発明の適用されたリムホイールとタイヤとの組み合わせ品(実施例)、また、連通孔設定を変えた比較品を試作し、ロードノイズ評価ドラム試験機を実施した。
コントロール品:7.5JJ17の通常のアルミホイールに225/55R17サイズの通常の乗用車用タイヤを装着したものである。
実施例3:図1に示す構造のリムホイールにコントロール品と同様の乗用車用タイヤを装着したものである。
タイヤ主気室の体積約35000cm3に対し、副気室の総体積は約2000cm3(タイヤ主気室の5.7%)である。隔壁は周上等配分に4個形成しており、各副気室の中央部に0.9cm径、長さ0.2cmの連通孔を1個開け、共鳴周波数を約210Hzに設定した。
実施例4:実施例3の連通孔径を1.2cmとし、共鳴周波数設定を約250Hzとしたものである。
比較例4:実施例3の連通孔数を1気室当り2個とし(周方向において副気室中央部に10cm離して配置)、また、各連通孔径を1.1cmとし、共鳴周波数設定を約330Hzとしたものである。
比較例5:実施例3の連通孔数を1気室当り3個とし(周方向において副気室中央部に3cm離して配置周上等配分)、また、各連通孔径を1.05cmとし、共鳴周波数設定を約400Hzとしたものである。
本試作ホイールを用いたタイヤ・リム組立体と、通常のコントロールホイールを用いたタイヤ・リム組立体をそれぞれ、試験例1と同じロードノイズドラム試験に供した。
タイヤを荷重520kgfでドラムに押し付け、速度60km/hで走行させた際の、各方向のドラム軸力を測定し、周波数解析を行った。
図20乃至図23に上下方向の軸力の周波数解析結果を示す。
実施例3,4では、空洞共鳴ピークが大きく低減している。一方、上記計算式による共鳴周波数が範囲外の比較例4、比較例5は、コントロールよりも良化しているものの、ピークを充分低減しきれていない。
(試験例4)
本発明の効果を確かめるために、試験例3と同じものを乗用車に装着し、テストコースにて、テストドライバー二人による実車走行を行い、操縦安定性試験、振動乗り心地試験を実施した。
結果は、以下の表2に示す通りである。
【表2】
試験の結果、本発明の適用された実施例品は、コントロール対比、同等以上の操縦安定性を有し、車内音(空洞共鳴音)、振動乗り心地性が大きく改善されている事が確かめられた。
振動乗り心地性に関しては、特にショック感が低減されていた。
一方、ドラム試験と同様、比較例では改良効果が小さいことが確認された。
(試験例5)
本発明の効果を確かめるために、試験例3のコントロール品と実施例3のタイヤ・リム組立体を用い、車内音の測定を行った。
ドライバーの耳近くにマイクロフォンを設置し、測定した車内音の結果を図24に示す。路面は、一般市街道路を模したもので、補修部、道路ペイントなど、小さな凹凸を有している。コントロール品と実施例3とを比較しているが、本発明により空洞共鳴音が大幅に低減されていることが分かる。
(試験例6)
本発明の効果を確かめるために、コントロール品(従来のリムホイールとタイヤとの組み合わせ品)、本発明の適用されたリムホイールとタイヤとの組み合わせ品(実施例)、また、副気室体積設定を変えた比較品を試作し、ロードノイズ評価ドラム試験を実施した。
コントロール品:6JJ15の通常のアルミホイールに185/65R15サイズの通常の乗用車用タイヤを装着したものである。
実施例5:図1に示す構造のリムホイールにコントロール品と同様の乗用車用タイヤを装着したものである。タイヤ主気室の体積約24000cm3に対し、副気室の総体積は約1650cm3(タイヤ主気室の6.9%)である。隔壁は周上等配分に5個形成した。連通孔は、1気室当り1個、長さ0.2cm、径が0.85cm。
実施例6:実施例5の副気室の総体積を700cm3とし、タイヤ主気室に対する副気室の体積比率を2.9%としたものである。連通孔は、1気室当り1個、長さ0.2cm、径が0.45cm。
比較例6:実施例5の副気室の総体積を300cm3とし、タイヤ主気室に対する副気室の体積比率を1.2%としたものである。連通孔は、1気室当り1個、長さ0.2cm、径が0.25cm。
それぞれの実施例と比較例の共鳴周波数は、上記式に従い、それぞれ約250Hzに設定した。
本試作ホイールを用いたタイヤ・リム組立体と、通常のコントロールホイールを用いたタイヤ・リム組立体をそれぞれ、試験例1と同じロードノイズドラム試験に供した。
タイヤを荷重400kgfでドラムに押し付け、速度60km/hで走行させた際の、各方向のドラム軸力を測定し、周波数解析を行った。
図25乃至図27に上下方向の軸力の周波数解析結果を示す。
実施例6では、空洞共鳴ピークが大きく低減している。一方、副気室体積が小さいほど、空洞共鳴ピーク低減効果が小さくなっており、比較例6では、コントロールよりは良化しているものの、ピークを充分低減しきれていない。
(試験例7)
本発明の効果を確かめるために、副気室及び連通孔の数が異なる複数種類のリムホイールを試作し、これにタイヤを装着してロードノイズ評価ドラム試験を実施した。
リムホイール:6JJ15
タイヤ:195/55R15
タイヤ・リム組立体A(コントロール品):リムホイールは、蓋部材を設けているが、連通孔を全て塞いでいる(副気室とタイヤ主気室とは連通していない。)。タイヤ主気室の体積約22000cm3。
タイヤ・リム組立体B:リムホイールは、副気室が5個。タイヤ主気室の体積約22000cm3に対し、副気室の総体積は1350cm3(タイヤ主気室の6.1%)である。副気室には中央部分に連通孔が1個形成されており、連通孔の径は1cm、連通孔の長さは0.4cmである。なお、共鳴周波数は、約277Hzである。
タイヤ・リム組立体C:リムホイールは、副気室が1個。タイヤ主気室の体積約22000cm3に対し、副気室の体積は1350cm3(タイヤ主気室の6.1%)である。副気室には、周方向に5個の連通孔が等間隔で形成されており、連通孔の径は1cm、連通孔の長さは0.4cmである。なお、共鳴周波数は、約277Hzである。
タイヤ・リム組立体D:リムホイールは、副気室が1個。タイヤ主気室の体積約22000cm3に対し、副気室の総体積は1350cm3(タイヤ主気室の6.1%)である。副気室の中央部分に5個の連通孔が集中して形成されている。連通孔の径は1cm、連通孔の長さは0.4cmである。なお、共鳴周波数は、約277Hzである。
タイヤ・リム組立体E:リムホイールは、副気室が10個。タイヤ主気室の体積約22000cm3に対し、副気室の総体積は1350cm3(タイヤ主気室の6.1%)である。副気室の中央部分に1個の連通孔が形成されている。連通孔の径は0.6cm、連通孔の長さは0.4cmである。なお、共鳴周波数は、約275Hzである。
ドラム(レプリカドラム)は直径3mで、表面に一般的な道路形状を模したアスファルトが貼り付けてある。
タイヤを荷重400kgfでドラムに押し付け、速度60km/hで走行させた際の、各方向のドラム軸力を測定し、周波数解析を行った。
図28に上下方向の軸力の周波数解析結果を示し、図29に前後方向の軸力の周波数解析結果を示す。また、図30には、上下軸力の250Hz帯域レベルが示されており、図31には、前後軸力の250Hz帯域レベルが示されている。
本試験結果からも、副気室の数が多いほど空洞共鳴低減効果が大きくなることが分かる。また、連通孔は、集中して配置するよりも、隔壁に近づけすぎない範囲で周方向に分散して配置した方が良いことも分かる。
(試験例8)
本発明の効果を確かめるために、本発明の適用されたリムホイールとタイヤとの組み合わせ品(実施例)、及びコントロール品を試作し、ドラム試験機を実施した。
リムホイール:6JJ15
タイヤ:195/55R15
タイヤ・リム組立体A:リムホイールは、副気室が5個。タイヤ主気室の体積約22000cm3に対し、副気室の総体積は1350cm3(タイヤ主気室の6.1%)である。各副気室に1個の連通孔が形成されており、連通孔の径は0.8cm、連通孔の長さは0.3cmである。
タイヤ・リム組立体B:リムホイールは、副気室が5個。タイヤ主気室の体積約22000cm3に対し、副気室の総体積は1350cm3(タイヤ主気室の6.1%)である。各副気室に4個の連通孔が形成されており、連通孔の径は0.3cm、連通孔の長さは0.3cmである。
なお、タイヤ・リム組立体A、タイヤ・リム組立体B共に、設定共鳴周波数は約250Hzである。
コントロール品:タイヤ・リム組立体A,Bと同様の構造であるが、連通孔を全て塞いだものである。
ドラムは直径3mで、表面全体が平坦で、一部に高さ10mmの突起が貼り付けてある。
タイヤを荷重400kgfでドラムに押し付け、速度40、60、80km/hで走行させた際の、上下軸力及び前後軸力を測定した。
図32に示すグラフはコントロール品の測定結果、図33に示すグラフはタイヤ・リム組立体Aの測定結果、図34に示すグラフはタイヤ・リム組立体Bの測定結果である。各図とも、速度は40km/hの場合である。
また、以下の表3、4には、各測定結果から得たP−P指数が表されている。
【表3】
【表4】
試験の結果、突起乗り越え後の軸力の波形において、副気室の作用により衝撃ピーク(P−P)が低減されていることが分かる。
また、1気室に複数の連通孔を設けた方が衝撃ピークが低減されるとともに、振動が早く減衰されており、ダンピング性が良いことが分かる。
(試験例9)
本発明の効果を確かめるために、実施例のタイヤ・リム組立体、及びコントロールのタイヤ・リム組立体を各々実車に装着してテストコースにて走行させ、車内騒音を測定した。
リムホイール:6JJ15
タイヤ:195/55R15
実施例:リムホイールは、副気室が5個。タイヤ主気室の体積約22000cm3に対し、副気室の総体積は1350cm3(タイヤ主気室の6.1%)である。副気室には中央部分に連通孔が4個形成されており、連通孔の径は0.3cm、連通孔の長さは0.3cmである。なお、共鳴周波数は、約250Hzである。
コントロール:リムホイールは、実施例と同様に蓋部材を設けているが、連通孔を全て塞いでいる(副気室とタイヤ主気室とは連通していない。)。
図35に示すグラフは速度60km/hで走行させた際の前席で計測した車内音計測結果であり、図36に示すグラフは後席で計測した車内音計測結果である。
試験の結果から、実施例のタイヤ・リム組立体を用いることにより、前席,及び後席共に空洞共鳴ピークが大きく低減していることが分かる。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明に係るリムホイール、及びタイヤ・リム組立体は、自動車に用いて好適であり、特に、車内騒音を低減したい場合に適している。
【図面の簡単な説明】
図1(A)は、本発明の第1の実施形態に係るリムホイールおよびタイヤの要部を示す回転軸に沿った断面図であり、図1(B)は、蓋部材端部付近の拡大断面図である。
図2は、第1の実施形態に係るリムホイールの軸直角方向から見た側面図である。
図3は、第1の実施形態に係るリムホイールの軸直角断面図である。
図4(A)は、第2の実施形態に係るリムホイールの蓋部材の一部を示す平面図であり、図4(B)は、第2の実施形態に係るリムホイールの軸直角方向から見た側面図である。
図5(A)は、第3の実施形態に係るリムホイールおよびタイヤの要部を示す回転軸に沿った断面図であり、図5(B)はビードシート付近の拡大断面図である。
図6は、第3の実施形態に係るリムホイールに用いられる蓋部材の斜視図である。
図7は、第3の実施形態に係るリムホイールの軸直角断面図である。
図8は、蓋部材の他の実施形態を示す断面図である。
図9は、蓋部材の更に他の実施形態を示す断面図である。
図10は、蓋部材の更に他の実施形態を示す断面図である。
図11(A)は、蓋部材の平面図であり、図11(B)は、蓋部材の更に他の実施形態を示す平面図であるる。
図12は、第4の実施形態に係るリムホイールおよびタイヤの要部を示す回転軸に沿った断面図である。
図13は、第5の実施形態に係るリムホイールの、蓋部材連結部分の断面図である。
図14は、コントロールと比較例2の上下方向の軸力の周波数解析結果である。
図15は、コントロールと比較例1の上下方向の軸力の周波数解析結果である。
図16は、コントロールと実施例2の上下方向の軸力の周波数解析結果である。
図17は、コントロールと実施例1の上下方向の軸力の周波数解析結果である。
図18は、副気室数と上下軸力との関係を示すグラフである。
図19は、副気室数と前後軸力との関係を示すグラフである。
図20は、コントロールと実施例3の上下方向の軸力の周波数解析結果である。
図21は、コントロールと実施例4の上下方向の軸力の周波数解析結果である。
図22は、コントロールと比較例3の上下方向の軸力の周波数解析結果である。
図23は、コントロールと比較例4の上下方向の軸力の周波数解析結果である。
図24は、コントロールと実施例3の車内音測定結果である。
図25は、コントロールと実施例5の上下方向の軸力の周波数解析結果である。
図26は、コントロールと実施例6の上下方向の軸力の周波数解析結果である。
図27は、コントロールと比較例5の上下方向の軸力の周波数解析結果である。
図28は、コントロールと実施例A〜Eの上下軸力の周波数解析結果である。
図29は、コントロールと実施例A〜Eの前後軸力の周波数解析結果である。
図30は、副気室数及び連通孔の数と上下軸力との関係を示すグラフである。
図31は、副気室数及び連通孔の数と前後軸力との関係を示すグラフである。
図32は、コントロール品の突起乗り越え時の上下軸力の変化を示すグラフである。
図33は、実施例(1孔/気室)の突起乗り越え時の上下軸力の変化を示すグラフである。
図34は、実施例(4孔/気室)の突起乗り越え時の上下軸力の変化を示すグラフである。
図35は、コントロールと実施例の実車前席での騒音の周波数解析結果である。
図36は、コントロールと実施例の実車後席での騒音の周波数解析結果である。
図37は、ヘルムホルツ共鳴吸音器の断面図である。
図38は、連通部周辺の断面図である。
Claims (10)
- リムと前記リムの径方向外側に配置される複数の蓋部材との間に形成され、周方向に間隔をあけて設けられた少なくとも3個以上の密閉隔壁により分割された、3個以上の周方向に不連続な副気室と、
前記リムまたは前記蓋部材の少なくとも一方に設けられ、底部位置がビードシートよりも径方向内側に位置する凹状のウエル部と、
タイヤ主気室と前記副気室と連通させる、前記蓋部材に設けられた連通部と、
を備え、
前記副気室と前記連通部とで下記式を満たすヘルムホルツ共鳴吸音器を構成したことを特徴とするリムホイール。
V:副気室体積(cm3)
S:連通部総断面積(cm2)
L:連通部長さ(cm)
N:連通部個数/気室
R:ホイール径(inch) - 蓋部材と蓋部材、及び蓋部材とリムは各々密着しており、前記副気室は前記タイヤ主気室に対して前記蓋部材に形成された各々1乃至複数の連通部としての孔のみで連通している、ことを特徴とする請求項1に記載のリムホイール。
- タイヤ軸方向において、前記連通部の軸中心に最も近い位置と、前記リムホイール側の副気室内面との間隙長さが5mm以上である、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のリムホイール。
- 前記連通部が、タイヤ周方向位置において、前記副気室の両端部である密閉隔壁から30mm以上離れた位置に形成されており、かつタイヤ幅方向位置において、前記副気室の両端部である側壁部から15mm以上離れた位置に形成されている、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のリムホイール。
- 前記蓋部材に、前記連通部として機能する孔が3個以上形成されている、ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のリムホイール。
- 前記蓋部材のリム周方向両端縁はリム径方向に対して同一方向に傾斜した傾斜面とされており、リム周方向に隣接する一方の前記蓋部材の傾斜面と他方の前記蓋部材の傾斜面とが密着している、ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のリムホイール。
- 前記蓋部材のリム周方向の一方の端縁側には外周面と平行で、かつ外周面よりもリム径方向内側に位置すると共にリム径方向外側に向く第1の段部を備え、
前記蓋部材のリム周方向の他方の端縁側には内周面と平行で、かつ内周面よりもリム径方向外側に位置すると共にリム径方向内側に向く第2の段部を備え、
リム周方向に隣接する一方の前記蓋部材の前記第1の段部と、他方の前記蓋部材の第2の段部とは、少なくとも一部分がリム幅方向に沿って互いに密着している、ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のリムホイール。 - 請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載のリムホイールにタイヤを取り付けたタイヤ・リム組立体であって、
前記副気室の総体積が、タイヤ主気室の体積の2%以上25%以下であることを特徴とするタイヤ・リム組立体。 - タイヤの扁平率が60%以下であることを特徴とする請求項8に記載のタイヤ・リム組立体。
- 前記タイヤは、スパイラル状に券回されるベルト補強層を備え、前記ベルト補強層は引張り弾性率が6GPa以上の有機繊維を使用していることを特徴とする請求項8または請求項9に記載のタイヤ・リム組立体。
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