JP4098826B2 - スタイル変更性に優れたポリ塩化ビニル系繊維 - Google Patents

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Description

本発明は、触感、艶消し性、スタイル変更性に優れたポリ塩化ビニル系繊維に関するものである。
塩化ビニル系樹脂を押し出し紡糸してなるポリ塩化ビニル系繊維は、優れた強度、伸度、カール保持性、艶消し性、触感など有しており、頭髪装飾などの人工毛髪用繊維として多量に使用されている。特許文献1には、塩化ビニル系樹脂と架橋塩化ビニル系樹脂などの艶消し剤を含有する組成物からつくられるポリ塩化ビニル系繊維が提案されており、この繊維はすぐれた触感と外観(艶消し性)を有することが開示されている。しかしながら、この繊維はスタイル変更可能性(ブラシ、櫛などでウィッグなどを種々のスタイルに変えることができる性質、以下スタイルアレンジ性という)については、十分に備わっていなかった。
特許文献2には、繊維表面に繊維軸方向の凸条を有し、さらにその凸条は凹凸を有する人工毛髪用繊維が提案されており、この繊維を使用したウッグなどの人工毛髪製品はスタイルアレンジ性が優れることが開示されている。しかしながら特許文献2には塩化ビニル系樹脂についての具体的な開示はない。
特開平11−50330号公報 特開昭56−63006号公報
本発明の課題は、架橋塩化ビニル系樹脂を含有する塩化ビニル系樹脂からなる繊維の特徴である艶消し性、触感などを保持しながら、スタイルアレンジ性を改善した架橋塩化ビニル系樹脂を含有するポリ塩化ビニル系繊維を提供することにある。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ポリ塩化ビニル系繊維の繊維表面粗さと断面形状をコントロールすることによって、上記目的を達成しうることを見いだし本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は次のポリ塩化ビニル系繊維に関する。
(1)(a)塩化ビニル系樹脂100重量部と、
(b)テトラヒドロフランに溶解しない成分の重量分率が18〜45%であり、かつ、テトラヒドロフランに溶解する成分の粘度平均重合度が500〜1800である架橋塩化ビニル系樹脂0.2〜20重量部、
を含有する塩化ビニル系樹脂組成物からなる繊維であって、
前記繊維の断面形状が2個以上の円を組み合わせた形状であり、大きな円の周囲に小さな円を組み合わせて突出した部分を形成するか、又は大きな円の周囲に小さな円と楕円又は放物線を組み合わせて形成し、
前記繊維表面には前記架橋塩化ビニル樹脂のゲル部分が繊維表面に凸部分として現れた突起を有することを特徴とするポリ塩化ビニル系繊維。
(2)繊維の断面形状が3個以上の円を組み合わせた形状である前記(1)に記載のポリ塩化ビニル系繊維。
(3)繊維の断面形状が4個以上の円を組み合わせ形状である前記(1)に記載のポリ塩化ビニル系繊維。
(4)繊維の断面形状の短径(A)と長径(B)の比率B/Aが1.2〜2.0である前記(1)に記載のポリ塩化ビニル系繊維。
(5)繊維表面に突起を有し突起の長径平均値が、1μm〜30μmである前記(1)に記載のポリ塩化ビニル系繊維。
(6)繊維の断面形状が、さらに楕円又は放物線を組み合わせた形状である前記(1)〜(5)のいずれかに記載のポリ塩化ビニル系繊維。
本発明のポリ塩化ビニル系繊維によれば、従来の塩化ビニル系繊維の特徴であるカール保持性、艶消し性、触感などを有しながら、かつスタイルアレンジ性が改善されたポリ塩化ビニル系繊維を得ることができる。なお、特開昭55−76102号公報には繊維断面が放射方向に突起を有する繊維が開示されている。当該特許には、この繊維がかつらに好適に使用されうることも開示されている。しかし、当該特許には架橋塩化ビニル系樹脂やスタイルアレンジ性について言及されていない。
6輝線、5輝線繊維断面図(断面形状の短径(A)と長径(B)) 6輝線断面図(12個の円からなっている) 非対称な断面の短径(A)と長径(B) スタイルアレンジ性を評価したスタイル(A)の写真 スタイルアレンジ性を評価したスタイル(B)の写真 スタイル(A)の模式図 スタイル(B)の模式図
本発明に使用する塩化ビニル系樹脂(a)とは、従来公知の塩化ビニルの単独重合物であるホモポリマー樹脂、または従来公知の各種のコポリマー樹脂であり、特に限定されるものではない。該コポリマー樹脂としては、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー樹脂、塩化ビニル−プロピオン酸ビニルコポリマー樹脂などの塩化ビニルとビニルエステル類とのコポリマー樹脂、塩化ビニル−アクリル酸ブチルコポリマー樹脂、塩化ビニル−アクリル酸2エチルヘキシルコポリマー樹脂などの塩化ビニルとアクリル酸エステル類とのコポリマー樹脂、塩化ビニル−エチレンコポリマー樹脂、塩化ビニル−プロピレンコポリマー樹脂などの塩化ビニルとオレフィン類とのコポリマー樹脂、塩化ビニル−アクリロニトリルコポリマー樹脂などが代表的に例示される。好ましい塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニルの単独重合物であるホモポリマー樹脂、塩化ビニル−エチレンコポリマー樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー樹脂などがあげられる。該コポリマー樹脂において、コモノマーの含有量は特に限定されず、繊維への成型加工性、繊維の特性などに応じて決めることができる。
本発明に使用する塩化ビニル系樹脂の粘度平均重合度は、繊維としての十分な強度、耐熱性を得るためには、450以上が好ましい。また適切なノズル圧力の下で、安全な繊維の製造を行うには、重合度は1800以下が好ましい。これら成型加工性と繊維特性を達成するために、塩化ビニルのホモポリマー樹脂を使用する場合は、粘度平均重合度が650〜1450の領域が特に好ましい。コポリマーを使用する場合は、コモノマーの含有量にも依存するが、粘度平均重合度は、1000〜1700の領域が特に好ましい。なお、前記粘度平均重合度は、樹脂200mgをニトロベンゼン50mlに溶解させ、このポリマー溶液を30℃恒温槽中、ウベローデ型粘度計を用いて比粘度を測定し、JIS−K6721により算出したものである。
本発明に使用する塩化ビニル系樹脂は、乳化重合、塊状重合または懸濁重合などによって製造することができる。繊維の初期着色性などを勘案して、懸濁重合によって製造した重合体が好ましい。
本発明に使用する塩化ビニル系樹脂として、塩素化塩化ビニル系樹脂を使用することもできる。塩素化塩化ビニル系樹脂としては、塩化ビニル系樹脂を原料とし、これに塩素を反応せしめ、塩素含有量を58〜72%に高めたものを使用するのが好ましい。塩素化することにより、樹脂の耐熱性が上がるので、塩素化塩化ビニル系樹脂を使用することで、繊維の熱収縮が起こりにくくなる効果がある。塩素化塩化ビニル系樹脂の粘度平均重合度(原料塩化ビニル系樹脂の粘度平均重合度)は、300〜1100であることが好ましく、該粘度平均重合度が300未満であると、繊維の熱収縮率を低下せしめる効果が小さくなるので収縮率のやや高い繊維となる。逆に、該粘度平均重合度が1100を超えると、溶融粘度が高くなり、紡糸時のノズル圧力が高くなるため安全操業が困難になる傾向がある。特に好ましくは、粘度平均重合度は500〜900のものが良い。また前記塩素含有率については58%未満であると繊維の熱収縮率を低下せしめる効果が小さくなり、逆に72%を超えると、溶融粘度が高くなって安定操業が困難となる傾向があり好ましくない。
塩素化塩化ビニル系樹脂は、紡糸時の糸切れ、熱による糸の着色の点で、単独で使用するよりも、塩化ビニル樹脂と混合して使用するのが好ましい。塩化ビニル樹脂100〜60重量%に対して、塩素化塩化ビニル系樹脂0〜40重量%の比率で混合するのが好ましい。塩素化塩化ビニル系樹脂が40重量%を超えると、紡糸時に糸切れが起こりやすくなる。
本発明には、テトラヒドロフランに不溶な成分の重量分率(ゲル分率)が18〜45重量%であり、テトラヒドロフランに溶解する成分の粘度平均重合度が500〜1800の架橋塩化ビニル系樹脂(b)を使用する。テトラヒドロフランに不溶な成分の重量分率が18重量%未満であると、繊維の艶消しが十分でなくなり、スタイルアレンジ性についても悪くなる傾向がある。逆に45重量%を超えると得られる繊維の触感が悪くなり、紡糸性も劣る傾向がある。また、テトラヒドロフランに溶解する成分の粘度平均重合度が500未満であると、艶消し効果が十分でなくなり、スタイルアレンジ性についても悪くなる傾向がある。逆に1800を超えると、溶融粘度が高くなって紡糸工程の安定操業が困難になる傾向がある。
本発明で使用する架橋塩化ビニル系樹脂は、水性媒体中で塩化ビニルを懸濁重合、ミクロ懸濁重合あるいは乳化重合する際に多官能性モノマーを添加して重合することにより容易に得られる。この際、使用される多官能性モノマーとしては、ポリエチレングリコールジアクリレート、ビスフェノールA変性ジアクリレートなどのジアクリレート化合物が特に好ましい。該樹脂は、架橋構造を有し、テトラヒドロフランに不溶な塩化ビニルを主成分とするゲル分とテトラヒドロフランに可溶なポリ塩化ビニル成分の混合物である。
テトラヒドロフランに不溶な成分の重量分率(ゲル分率)は次のようにして測定される。架橋塩化ビニル系樹脂1gをテトラヒドロフラン60mlに添加し、約24時間静置する。その後、超音波洗浄機を用いて樹脂を十分に溶解させる。テトラヒドロフラン溶液中の不溶分を超遠心分離機(3万rpm×1時間)を用いて分離する。分離した不溶分に再度、テトラヒドロフランを60ml添加し、超音波洗浄機を用いて樹脂を十分に溶解させ、テトラヒドロフラン溶液中の不溶分を超遠心分離(3万rpm×1時間)を用いて分離し、乾燥する。ゲル分率は次の式によって計算される。
ゲル分率(%)=その不溶分の重量(g)/1g×100
架橋塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、0.2〜20重量部添加するのが好ましく、1〜5重量部添加するのがさらに好ましい。0.2重量部より低いと、得られる繊維の艶消し、スタイルアレンジ性が低下し、好ましくない。また20重量部を超えると、紡糸性、得られる繊維の触感が低下し、好ましくない。
本発明の塩化ビニル系樹脂組成物を製造する際には、適宜、熱安定剤、滑剤を添加することができる。本発明に使用する熱安定剤は従来公知のものが使用できるが、中でも錫系熱安定剤、Ca−Zn系熱安定剤、ハイドロタルサイト系熱安定剤、エポキシ系熱安定剤、β−ジケトン系熱安定剤から選択される少なくとも1種の熱安定剤が好ましい。熱安定剤は0.2〜5重量部使用するのが好ましく、さらに好ましくは1〜3重量部である。0.2重量部未満では、熱安定剤としての効果が乏しい。5重量部を超えても、熱安定性が大きく改善されず、経済的に不利である。
前記熱安定剤の添加により、紡糸時に樹脂の熱分解が防止されるため、繊維の色調が低下しない、安定して紡糸することができる(ロングラン紡糸性)などの効果を示す。前記ロングラン紡糸性とは、数日間にわたって紡糸工程を止めることなく安定して連続運転でき、繊維を生産できる性質のことである。ロングラン紡糸性が低い樹脂組成物は、運転開始後、比較的短時間のうちに、例えばプレートアウトなどで糸切れが起こり始めたり、ダイ圧が上昇し始めたりして、ブレーカプレートやノズルを交換、再スタートする必要があり、生産効率が悪い。前記繊維の色調の低下とは、紡糸時の繊維の初期着色のことである。
熱安定剤の中で、錫系安定剤としては、ジメチルスズメルカプト、ジメチルスズメルカプタイド、ジブチルスズメルカプト、ジオクチルスズメルカプト、ジオクチルスズメルカプトポリマー、ジオクチルスズメルカプトアセテートなどのメルカプト錫系熱安定剤、ジメチルスズマレエート、ジブチルスズマレエート、ジオクチルスズマレエート、ジオクチルスズマレエートポリマーなどのマレエート錫系熱安定剤、ジメチルスズラウレート、ジブチルスズラウレート、ジオクチルスズラウレートなどのラウレート錫系熱安定剤がある。Ca−Zn系熱安定剤としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、12−ヒドロキシステアリン酸亜鉛、12−ヒドロキシステアリン酸カルシウムなどがある。ハイドロタルサイト系熱安定剤としては、例えば協和化学工業株式会社製のアルカマイザーなどがある。エポキシ系熱安定剤としては、例えば、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油などがある。βジケトン系熱安定剤としては、例えば、ステアロイルベンゾイルメタン(SBM)、ジベンゾイルメタン(DBM)などがある。
本発明に使用される滑剤は、従来公知のものを用いることができるが、特に金属石鹸系滑剤、ポリエチレン系滑剤、高級脂肪酸系滑剤、エステル系滑剤、高級アルコール系滑剤からなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。該滑剤は、組成物の溶融状態、ならびに組成物と押出し機内の、スクリュー、シリンダー、ダイスなどの金属面との接着状態を制御するために有効である。滑剤は塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、0.2〜5.0重量部使用するのが好ましい。さらに好ましくは1〜4重量部である。0.2重量部未満になると、紡糸時にダイ圧上昇、吐出量低下により生産効率が低下し、更には糸切れやノズル圧力の上昇などが起こりやすくなり、安定生産が困難になる。5重量部を越えると、吐出量低下、糸切れ多発などにより、0.2重量部未満時と同様に安定生産が困難になり、また透明感のある繊維が得られない傾向にあり好ましくない。
金属石鹸系滑剤としては、例えば、Na、Mg、Al、Ca、Baなどのステアレート、ラウレート、パルミテート、オレエートなどの金属石鹸が例示される。高級脂肪酸系滑剤としては、例えば、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、カプリン酸などの飽和脂肪酸、オレイン酸などの不飽和脂肪酸、またはこれらの混合物などが例示される。高級アルコール系滑剤としては、ステアリルアルコール、パルミチルアルコール、ミリスチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコールなどが例示される。エステル系滑剤としては、アルコールと脂肪酸からなるエステル系滑剤やペンタエリスリトールまたはジペンタエリスリトールと高級脂肪酸とのモノエステル、ジエステル、トリエステル、テトラエステル、またはこれらの混合物などのペンタエリスリトール系滑剤やモンタン酸とステアリルアルコール、パルミチルアルコール、ミリスチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコールなどの高級アルコールとのエステル類のモンタン酸ワックス系滑剤が例示される。
本発明のポリ塩化ビニル系繊維を製造する際には、目的に応じてさらに、例えば、加工助剤、艶消し剤、充填剤、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料などを使用することができる。
これらの中でも、特許文献1に示されているように、さらに品質を良くする、具体的には柔軟な触感を得るためのエチレン−酢酸ビニル系(EVA)樹脂、例えば日本ユニカー(株)製のPES−250など、また押し出し加工性をさらに改善するためのアクリル系樹脂、例えば、(株)カネカ製のPA−20などは、添加するのがさらに好ましい。
本発明のポリ塩化ビニル系繊維の断面形状は、2個以上の円、楕円、放物線を組み合わせてなる形状を有しているのが、本発明の効果を発現するには必要である。断面形状の例としては、図1に示すような星状で、5個突出部を有しているもの(5輝線)、6個突出部を有しているもの(6輝線)が代表的なものとして挙げられる。本発明ではN個の突起部を有している断面をN輝線の断面ともいう。例えば、6輝線断面は、図2に示すように、大きな円が6個、小さな円が6個組み合わせてできる断面形状である。図2の断面形状では、大きな円、小さな円の各々6個については同じ半径で、対称な形状をしているが、同じ半径である必要はない。もちろん、この6輝線断面の6つの突出した部分の1つを楕円形状にする、また放物線にする、円、楕円、放物線を組み合わせることは可能である。
繊維断面における突出部はある程度の大きさが必要である。次のようにして計算した断面における突出部の面積が断面の最大内接円の面積の1/20以上、さらには1/10以上、特には1/5以上、であることが好ましい。また、繊維断面において、このような面積を有する突出部が2以上、さらには3以上、特には4以上、あることが好ましい。5〜8であるのが最も好ましい。
(面積計算方法)
繊維断面において、突出部の両側の2つの極小点を結ぶ直線と突出部を形成する曲線で囲まれた部分の面積を突出部の面積とする。但し、突出部の面積が内接円の面積の1/20未満である場合は突出部と見なさない。
本発明において断面形状の短径Aとは、図1に示したように、断面形状の内接円の直径を示し、長径Bとは断面形状の外接円の直径を示す。また、図3のような非対称な断面形状の場合は、最大の内接円の直径をA、最小の外接円の直径をBとする。スタイルアレンジ性と艶消し性の点から、B/Aの比率は1.2以上が好ましく、紡糸性、触感、スタイルアレンジ性の点から、B/Aの比率は2.0以下が好ましい。また、前記B/A比率が1.2〜2.0であれば、例えば5輝線断面と6輝線断面を各10フィラメントというように、いくつかの断面形状のフィラメントをミックスしてもスタイルアレンジ性が発現する。また、非対称な図3のような断面形状の場合、図3に示すように最小の外接円の直径をB、その中心をP、Pを中心とする内接円の直径をAとしたとき、B/Aの比率が1.2〜2.0の場合がさらに好ましい。
更に、本発明のポリ塩化ビニル系繊維の側面は、ランダムに凸形状(突起)を有しており、凸形状の長径平均値が1〜30μmであることが好ましい。この凸形状の長径平均値が1μm未満になるとスタイルアレンジ性が低下し、30μmを越えると触感が低下する。繊維表面の凸形状は、架橋塩化ビニル系樹脂のテトラヒドロフランに溶解しないゲル分率が高くなると、大きくなる傾向がある。通常の溶融紡糸で得られる凸形状は、ほとんどは滑らかな曲線からなる円錐(まれに少し角錐をしている場合もある)で、高さはほとんど30μm以下である。
本発明のポリ塩化ビニル系繊維は、公知の溶融紡糸法により製造される。例えば、塩化ビニル系樹脂(a)、架橋塩化ビニル系樹脂(b)、熱安定剤、滑剤を所定の割合で混合し、ヘンシェルミキサーなどで攪拌混合した後、押出し機に充填し、シリンダー温度150〜190℃、ノズル温度180±15℃の範囲で、紡糸性の良い条件で樹脂を押出し、溶融紡糸する。
押し出されたフィラメントをノズル直下に設けた加熱紡糸筒内(200〜300℃雰囲気で紡糸性の良い条件)で約0.5〜1.5秒熱処理し、生成した未延伸糸が引き取りロールによって延伸工程に送られる。次に、引き取りロールと延伸ロールとの間で未延伸糸を110℃に温度調整した熱風循環箱を通して3倍に延伸する。さらに110〜135℃に温度調整した熱風循環箱の中に設置した2対の円錐形ロール間を引き回し、連続的に25〜40%程度の緩和処理を実施し、マルチフィラメントを巻き取ることで本発明の繊維が製造される。
この繊維製造時の工程安定化のために、繊維に油剤を添付するのが好ましい。油剤としては、繊維製造時に一般的に使用されている平滑剤、界面活性剤、静電防止剤などを混合したものが使用可能である。油剤添付量は、最終繊維製品に対して、油剤純分で0.1〜0.3重量%付着しているのが好ましい。0.1重量%未満であると、繊維製造中に静電気が発生し、安定生産が困難になり、繊維製品の表面ががさつく(なめらかでない)傾向にある。また、逆に0.3重量%より高くなると、繊維製品の表面がべたつき良くない。
本発明に使用する塩化ビニル系樹脂組成物は、従来公知の混合機、例えばヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、リボンブレンダーなどを使用して混合してなるパウダーコンパウンド、またはこれを溶融混合してなるペレットコンパウンドとして使用することが好ましい。該パウダーコンパウンドの製造は、ホットブレンドでもコールドブレンドでも製造でき、製造条件として通常の条件を使用できる。特に好ましくは、組成物中の揮発分を減少するために、ブレンド時のカット温度を105〜155℃迄上げてなるホットブレンドを使用するのが良い。該ペレットコンパウンドは、通常の塩化ビニル系ペレットコンパウンドの製造と同様にして製造できる。例えば、単軸押出し機、異方向2軸押出し機、コニカル2軸押出し機、同方向2軸押出し機、コニーダー、プラネタリーギアー押出し機、ロール混練り機などの混練り機を使用してペレットコンパウンドとすることができる。該ペレットコンパウンドを製造する際の条件は、特に限定はされないが、塩化ビニル系樹脂の熱劣化を防ぐため樹脂温度を185℃以下になるように設定することが好ましい。また該ペレットコンパウンド中に混入しうるワイヤブラシ等の掃除用具の金属片などの異物を取り除くために、目開きの細かいステンレスメッシュなどを混練り機内に設置できる。ペレットの製造にはコールドカット法を採用できる。コールドカットの際に混入し得る「切り粉」(ペレット製造時に生じる微粉)などを除去する手段を採用することが可能であるが、「切り粉」混入の少ないホットカット法を使用するのが好ましい。
また、前記塩化ビニル系樹脂組成物を繊維状の未延伸糸にする際には、従来公知の押出し機を使用できる。例えば単軸押出し機、異方向2軸押出し機、コニカル2軸押出し機などを使用できるが、特に好ましくは、口径が35〜85mmφ程度の単軸押出し機または口径が35〜50mmφ程度のコニカル押出し機を使用するのが良い。口径が過大になると、押出し量が多くなり、またノズル圧力が過大になり、未延伸糸の流出速度が速過ぎて、巻き取りが困難になる傾向があり好ましくない。
上記のようにして得られる本発明のポリ塩化ビニル系繊維は、従来の塩化ビニル系繊維の特徴である艶消し性、触感を損なうことなく、新たにスタイルアレンジ性という特性を付与することが可能である。このような特性を有するポリ塩化ビニル系繊維が得られる理由は定かではないが、溶融紡糸中に溶解しない架橋塩化ビニル樹脂のゲル部分が繊維表面に凸部分としてとして現れ、それがある特定の繊維断面の時に、極めて糸の絡まりが向上し、従来にないスタイルアレンジ性を発現したのではないかと考えている。
以下に実施例を示して、本発明の具体的な実施態様をより詳細に説明するが、本発明は、この実施例のみに限定させるのものではない。
(1)紡糸性評価
溶融紡糸する段階で、糸切れの発生状況を目視観察し、次のように4段階評価した。
4:糸切れが1回以下/1時間。
3:糸切れが2〜3回/1時間。
2:糸切れが4〜6回/1時間。
1:糸切れが〜15回/1時間。
(2)艶消し性
溶融紡糸後の繊維の毛束を観察し、次のように4段階評価した。艶消し性の判定の際、(株)カネカ製の塩化ビニル系繊維ADVANTAGE−Rをランク3(艶が消えている)とした。
4:非常に艶が消えている。
3:艶が消えている。
2:やや光沢がある。
1:光沢がある。
(3)触感
溶融紡糸後の繊維の毛束を触覚で判断し、次のように4段階評価した。触感の判定の際、(株)カネカ製の塩化ビニル系繊維ADVANTAGE−Rをランク4(非常に柔らかく、しなやかである)とした。
4:非常に柔らかく、しなやかである。
3:柔らかく、しなやかである。
2:やや硬い。
1:非常に硬い。
(4)スタイルアレンジ性
以下のようにして評価用の簡単なかつらを作成し、それを評価した。得られた繊維を25cmに切り、切られた繊維2gを幅10cmに均等に一直線上に広げて、布などにミシンに縫う。その繊維の集合体を、1cm間隔に縦方向に10個作製することにより評価用かつらとした。そのかつらを直径32mmの金属パイプに巻きつけ、95℃に温調された乾燥機で1時間セットし、カールを付与した。そのかつらをブラシで、図4に示す(A)のスタイルから図5に示す(B)のスタイルに変えた時の、スタイルの作り易さを次のように4段階評価した。
4:スタイル(A)からスタイル(B)に変化させるのに、2回までのブラッシングで変えることができ、非常に決まりやすい。
3:スタイル(A)からスタイル(B)に変化させるのに3回〜5回のブラッシングで変えることができ、決まりやすい。
2:スタイル(A)からスタイル(B)に変化させるのに6回以上ブラッシングが必要である。
1:スタイル(A)からスタイル(B)に何回ブラッシングしても変えることができない。
(5)断面形状における長径、短径
断面形状の径の測定は、断面をカッターなどで切断し、断面部分をSEMにより300倍で10個観察、繊維断面で最も長い径と短い径を測定、その10個の平均値を算出した。
(6)繊維表面凸形状の径
繊維表面をSEMで1000倍に拡大して観察し、凸形状部分を10個選択し、その凸部分の最長径を測定し、その10個の平均値を算出した。
(実施例1〜9及び比較例1〜5)
塩化ビニル系樹脂、部分架橋塩化ビニル系樹脂、安定剤、滑剤、添加剤下記の表1に示す所定の割合で、ヘンシェルミキサーで攪拌混合しコンパウンドを製造した。なお、EVA樹脂は日本ユニカー(株)製のPES−250、加工助剤は(株)カネカ製のPA−20を使用した。また、表1に示した以外に滑剤として、全実施例、全比較例共通に理研ビタミン(株)社製EW−100を0.5重量部、三井化学(株)社製HW400Pを0.5重量部添加した。直径30mmの押し出し機に、孔断面積0.1mm2、孔数120のノズルを取り付け、シリンダー温度140〜190℃、ノズル温度180±15℃の範囲で、紡糸性の良い条件で上記コンパウンドを押し出し溶融紡糸した。押し出されたフィラメントをノズル直下に設けた加熱紡糸筒内(200〜300℃雰囲気で紡糸性の良い条件)で約0.5〜1.5秒熱処理し、生成した未延伸糸を引き取りロールによって延伸工程に送った。引き取りロールの直前で未延伸糸に対し油剤を、最終製品重量に対して油剤純分の重量分率が0.2重量%になるように添付した。次に、未延伸糸を引き取りロールと延伸ロールとの間にある110℃の熱風循環箱を通して3倍に延伸した。さらに110℃に温度調整した箱の中に設置した2対の円錐形ロール間を引き回し、連続的に35%緩和処理を実施し、単糸繊度70デシテックスのマルチフィラメントを巻き取った。この時の加工性(紡糸性)、及び得られたマルチフィラメントの物性について、上記の方法で評価した結果を表1に示した。
比較例1は、部分架橋塩ビの種類が異なること以外は、実施例1と全く同様に繊維を作成した。このように架橋塩ビのゲル分率が18%より低いと、表面凸形状が小さくなり、スタイルアレンジ性が大きく低下、艶消し性も低下するのがわかる。
比較例2は、部分架橋塩ビの種類が異なること以外は、実施例1と全く同様に繊維を作成した。このように架橋塩ビのゲル分率が45%より高いと、表面凸形状が大きくなり、紡糸性、触感が低下し、好ましくない。
比較例3は、部分架橋塩ビを添加しなかった以外は、実施例1と全く同様の方法で繊維を作成した。このときは、比較例1と同様に、艶消し性、スタイルアレンジ性が非常に悪くなる。
比較例4は部分架橋塩ビを25部添加した以外は実施例1と全く同様に繊維を作成した。この場合は、紡糸性、触感が悪くなり、好ましくない。
比較例5は、断面形状が丸形状であること以外は実施例1と全く同様に繊維を作成した。この場合は艶消し性、スタイルアレンジ性が劣る傾向になる。
表1の結果から、(a)塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、(b)テトラヒドロフランに溶解しない重量分率が18〜45%、テトラヒドロフランに溶解する成分の粘度平均重合度が500〜1800である架橋塩化ビニル系樹脂0.2〜20重量を配合してなる塩化ビニル系樹脂組成物からなり、断面形状は2個以上の円、楕円、放物線を組み合わせてなる形状を有することを特徴とするポリ塩化ビニル系繊維は、従来の塩化ビニル系繊維の特徴である艶消し性、触感などを有しながら、かつ優れたスタイルアレンジ性を有することがわかる。
特定の断面形状を有する本発明の繊維は、人工毛髪として使用した場合、塩化ビニル系繊維が有する艶消し性、触感を損なうことなく、スタイル変更性を付与することが可能である。また、本発明の繊維は安定的に溶融紡糸によって製造することが可能であることから、工業的にも有利である。

Claims (20)

  1. (a)塩化ビニル系樹脂100重量部と、
    (b)テトラヒドロフランに溶解しない成分の重量分率が18〜45%であり、かつ、テトラヒドロフランに溶解する成分の粘度平均重合度が500〜1800である架橋塩化ビニル系樹脂0.2〜20重量部、
    を含有する塩化ビニル系樹脂組成物からなる繊維であって、
    前記繊維の断面形状が2個以上の円を組み合わせた形状であり、大きな円の周囲に小さな円を組み合わせて突出した部分を形成するか、又は大きな円の周囲に小さな円と楕円又は放物線を組み合わせて形成し、
    前記繊維表面には前記架橋塩化ビニル樹脂のゲル部分が繊維表面に凸部分として現れた突起を有することを特徴とするポリ塩化ビニル系繊維。
  2. 前記繊維の断面形状が、大きな円の周囲に小さな円を3個以上組み合わせた形状である請求項1に記載のポリ塩化ビニル系繊維。
  3. 前記繊維の断面形状が、大きな円の周囲に小さな円を4個以上組み合わせた形状である請求項1に記載のポリ塩化ビニル系繊維。
  4. 前記繊維の断面形状の短径(A)と長径(B)の比率B/Aが1.2〜2.0である請求項1に記載のポリ塩化ビニル系繊維。
  5. 前記架橋塩化ビニル樹脂のゲル部分が繊維表面に凸部分として現れた突起の長径平均値が、1μm〜30μmである請求項1に記載のポリ塩化ビニル系繊維。
  6. 前記突出した部分を、円、楕円放物線を組み合わせて形成する請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリ塩化ビニル系繊維。
  7. 前記繊維の断面形状が、星状で、5個又は6個の突出部を有している請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリ塩化ビニル系繊維。
  8. 前記繊維の断面形状が、突出部の両側の2つの極小点を結ぶ直線と突出部を形成する曲線で囲まれた部分の面積を突出部の面積としたとき、突出部の面積が断面の最大内接円の面積の1/20以上である請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリ塩化ビニル系繊維。
  9. 前記塩化ビニル系樹脂(a)は、塩化ビニルの単独重合物であるホモポリマー樹脂、又は塩化ビニルを含むコポリマー樹脂である請求項1に記載のポリ塩化ビニル系繊維。
  10. 前記コポリマー樹脂(a)は、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー樹脂、塩化ビニル−プロピオン酸ビニルコポリマー樹脂、塩化ビニル−アクリル酸ブチルコポリマー樹脂、塩化ビニル−アクリル酸2エチルヘキシルコポリマー樹脂、塩化ビニル−エチレンコポリマー樹脂、塩化ビニル−プロピレンコポリマー樹脂、及び塩化ビニル−アクリロニトリルコポリマー樹脂から選ばれる少なくとも1つのコポリマーである請求項9に記載のポリ塩化ビニル系繊維。
  11. 前記塩化ビニル樹脂(a)100〜60重量%に対して、さらに塩素化塩化ビニル系樹脂を0〜40重量%の比率で混合する請求項1に記載のポリ塩化ビニル系繊維。
  12. 前記塩化ビニル系樹脂(a)は、塩素含有量58〜72%の塩素化塩化ビニル系樹脂である請求項に記載のポリ塩化ビニル系繊維。
  13. 前記塩化ビニル系樹脂組成物には、錫系熱安定剤、Ca−Zn系熱安定剤、ハイドロタルサイト系熱安定剤、エポキシ系熱安定剤、及びβ−ジケトン系熱安定剤から選択される少なくとも1種の熱安定剤を加える請求項1に記載のポリ塩化ビニル系繊維。
  14. 前記熱安定剤は前記塩化ビニル系樹脂組成物に対して0.2〜5重量部添加する請求項13に記載のポリ塩化ビニル系繊維。
  15. 前記塩化ビニル系樹脂組成物には、金属石鹸系滑剤、ポリエチレン系滑剤、高級脂肪酸系滑剤、エステル系滑剤、及び高級アルコール系滑剤からなる群から選択される少なくとも1種の滑剤を加える請求項1に記載のポリ塩化ビニル系繊維。
  16. 前記滑剤は、前記塩化ビニル系樹脂組成物に対して0.2〜5.0重量部添加する請求項15に記載のポリ塩化ビニル系繊維。
  17. 前記塩化ビニル系樹脂組成物には、さらにエチレン−酢酸ビニル系(EVA)樹脂を添加する請求項1に記載のポリ塩化ビニル系繊維。
  18. 前記塩化ビニル系樹脂組成物には、アクリル樹脂を添加する請求項1に記載のポリ塩化ビニル系繊維。
  19. 前記塩化ビニル系樹脂(a)の粘度平均重合度は、450以上1800以下である請求項1に記載のポリ塩化ビニル系繊維。
  20. 前記塩化ビニル系繊維は、人工毛髪用繊維である請求項1〜19のいずれか1項に記載のポリ塩化ビニル系繊維。
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