JP4889635B2 - 人工毛髪用繊維束及びそれを用いた頭髪装飾製品 - Google Patents

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Description

本発明は、かつら、ヘア・ピース、ブレード、エクステンションヘアー、アクセサリーヘアー、あるいはドールヘアーなどの毛髪装飾製品に用いられる人工毛髪用繊維束及びそれを用いた頭髪装飾製品に関するものである。なお、樹脂組成物の配合組成を示す「部」「%」等の単位は、特に断らない限り質量基準で表示する。
塩化ビニル系樹脂を紡糸して得た塩化ビニル系樹脂繊維は、透明性及び柔軟性が優れているので、例えば、かつら等の頭髪装飾製品に用いられる人工毛髪用繊維として多く使用されている。塩化ビニル系樹脂繊維を工業的に製造するには塩化ビニル系樹脂を、有機溶媒を使用して紡糸する湿式紡糸法、乾式紡糸法や、有機溶媒を使用しないで溶融紡糸する溶融紡糸法が知られている。
溶融紡糸法は押出機を使用し樹脂を高温高圧で押出す方法であり、塩化ビニル系樹脂は、溶融粘度が高く、且つ、曳糸性が極めて低いので、塩化ビニル系樹脂を溶融紡糸して一定品質の塩化ビニル系樹脂繊維とすることは、難しいという問題があった。
工業的製法としては、1個の断面積が小さいノズル孔からストランドを押出し、加熱円筒内に導入し、ここで加熱溶融させて引き伸ばし、未延伸糸を得ている。しかしながら、1個の断面積が小さいノズル孔から流出させているため、ノズルにかかる圧力が高くなり、押出機の設計圧力をオーバーしてしまうという問題や、目脂(ノズル周囲のスケール等をいう)が発生しやすいという問題があった。これらの問題を解決するために、可塑剤と重合度の低い塩化ビニル単独重合体を配合する手段が提案された(例えば特許文献1)。
また、上記のような人工毛髪用繊維を用いて加工された人工毛髪用繊維束が頭髪装飾製品として使用されている。これら人工毛髪用繊維束は、触感、外観、光沢及び人毛由来の美容的機能性などの特性により、繊維の断面形状が、円形、楕円形、馬蹄形、繭形、リボン形、星形などのものが選択されている。また、頭髪装飾製品のスタイルには大別してショート、ミディアム、ロングの3つがあるが、スタイルによって要求される機能が異なるため繊維の断面形状を工夫することにより対応されてきたが、単一の断面形状において広範囲のヘアスタイルに適用することはできなかった。
これらの要求を解決するために、カールの均一性を良くするため、三又状の断面形状とする方法(例えば特許文献2)、中空断面とする方法(例えば特許文献3)、又、3種類の断面形状の繊維を混ぜる方法(例えば特許文献4)が提案された。
特開平11−61555号公報 実開昭58−37961号公報 実開昭63−48652号公報 特公昭58−13641号公報
本発明は、製造時においてノズル圧力が小さく目脂の発生が少ない人工毛髪用繊維を使用し、該人工毛髪用繊維の断面形状の異なる複数の繊維を混合して、均一なカールを保持しつつ、人毛に近い柔らかな触感を有した人工毛髪用繊維束及びそれからなる頭髪装飾製品を提供することにある。
本発明者は、課題を達成するため鋭意検討した結果、塩化ビニル系繊維からなる人工毛髪用繊維を用いた人工毛髪用繊維束は、ある範囲の剛性を持った繊維を混ぜ合わせることで、頭飾製品としての長所を効果的に発揮することができることを見出した。また、上記塩化ビニル系繊維として、特定のエチレン−塩化ビニル共重合体樹脂を溶融紡糸することによって得られる繊維は、ノズル圧力が小さく目脂の発生が少ない人工毛髪用繊維が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、上記の知見に基づくもので、その要旨は、以下のとおりである。
(1)KES法による曲げ剛性が(1.2〜3.5)×10−2N・cmである繊維(A)と、KES法による曲げ剛性が(0.5〜1.0)×10−2N・cmである繊維(B)とからなり、繊維(A)及び繊維(B)がいずれも塩化ビニル系繊維からなることを特徴とする人工毛髪用繊維束。
(2)繊維(A)の含有率が30〜90質量%である上記(1)に記載の人工毛髪用繊維束。
(3)繊維(A)の断面形状が、Y型、U型及びC型からなる群から選択される少なくとも1種である上記(1)又は(2)に記載の人工毛髪用繊維束。
(4)繊維(B)の断面形状がメガネ型である上記(1)〜(3)のいずれかに記載の人工毛髪用繊維束。
(5)塩化ビニル系繊維が、エチレン含有量が0.5〜3質量%であるエチレン−塩化ビニル共重合体樹脂を溶融紡糸した繊維からなる上記(1)〜(4)のいずれかに記載の人工毛髪用繊維束。
(6)エチレン−塩化ビニル共重合体樹脂の粘度平均重合度が、900〜2500である上記(5)に記載の人工毛髪用繊維束。
(7)エチレン−塩化ビニル共重合体樹脂と、該エチレン−塩化ビニル共重合体樹脂以外の塩化ビニル系樹脂との混合樹脂を溶融紡糸した繊維からなる上記(5)又は(6)に記載の人工毛髪用繊維束。
(8)前記塩化ビニル系樹脂の混合樹脂における含有率が40質量%以下である上記(7)に記載の人工毛髪用繊維束。
(9)塩化ビニル系樹脂の粘度平均重合度が600〜2500である上記(7)又は(8)に記載の人工毛髪用繊維束。
(10)上記(1)〜(9)のいずれかに記載の人工毛髪用繊維束からなる頭髪装飾製品。
本発明によれば、製造時においてノズル圧力が小さく目脂の発生が少ない人工毛髪用繊維を容易に得ることができ、さらに均一なカールを保持しつつ、人毛に近い柔らかな触感を有した人工毛髪用繊維束を得ることができる。
本発明の人工毛髪用繊維束の一実施の形態を示す繊維横断面がY型のノズル形状及び得られた繊維の概略断面図である。 本発明の人工毛髪用繊維束の一実施の形態を示す繊維横断面がU型のノズル形状及び得られた繊維の概略断面図である。 本発明の人工毛髪用繊維束の一実施の形態を示す繊維横断面がC型のノズル形状及び得られた繊維の概略断面図である。 本発明の人工毛髪用繊維束の一実施の形態を示す繊維横断面がメガネ型のノズル形状及び得られた繊維の概略断面図である。 本発明の人工毛髪用繊維束の一実施の形態を示す繊維横断面が楕円メガネ型のノズル形状及び得られた繊維の概略断面図である。 本発明の人工毛髪用繊維束の一実施の形態を示す繊維横断面が5葉型のノズル形状及び得られた繊維の概略断面図である。 本発明の人工毛髪用繊維束の一実施の形態を示す繊維横断面が棒型のノズル形状及び得られた繊維の概略断面図である。
符号の説明
11 内接円の半径
12 外接円の半径
<塩化ビニル系繊維>
本発明の人工毛髪用繊維束は塩化ビニル系樹脂を溶融紡糸してなる塩化ビニル系繊維から形成される。塩化ビニル系樹脂は、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等によって得られるが、繊維の初期着色性等を勘案して、懸濁重合によって製造したものを使用するのが好ましい。塩化ビニル系樹脂は、従来公知の塩化ビニルの単独重合物であるホモポリマー樹脂、又は従来公知の各種のコポリマー樹脂であって、特に限定されるものではない。コポリマー樹脂は、従来公知のコポリマー樹脂であって、例えば塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー樹脂、塩化ビニル−プロピオン酸ビニルコポリマー樹脂等の塩化ビニルとビニルエステル類とのコポリマー樹脂、塩化ビニル−アクリル酸ブチルコポリマー樹脂、塩化ビニル−アクリル酸2エチルヘキシルコポリマー樹脂等の塩化ビニルとアクリル酸エステル類とのコポリマー樹脂、塩化ビニル−エチレンコポリマー樹脂、塩化ビニル−プロピレンコポリマー樹脂等の塩化ビニルとオレフィン類とのコポリマー樹脂、塩化ビニル−アクリロニトリルコポリマー樹脂である。
特に好ましくは、塩化ビニルの単独重合物であるホモポリマー樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー樹脂等を使用するのが良い。コポリマー樹脂において、コモノマーの含有量は特に限定されず、成形加工性、糸特性等の要求品質に応じて決めることができる
本発明に使用される塩化ビニル系樹脂は、好ましくは、塩化ビニルの単独重合物であるホモポリマー樹脂、塩化ビニル−エチレンコポリマー樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー樹脂である。コポリマー樹脂においては、コモノマーの含有量は、特に限定されず、成形加工性、糸特性等の要求品質に応じて決めることができる。塩化ビニル系樹脂の粘度平均重合度は、好ましくは600〜2500、さらに好ましくは900〜2500、特に好ましくは1000〜2000である。であることが好ましい。600未満であると、溶融粘度が低下するので、得られる繊維が熱収縮しやすくなる恐れが有る。一方、2500を超えると、溶融粘度が高くなるので、繊維の成形温度が高くなり、繊維の着色が発生する場合がある。尚、粘度平均重合度は、樹脂200mgをニトロベンゼン50mlに溶解させ、このポリマー溶液を30℃恒温槽中、ウベローデ型粘度計を用いて比粘度を測定し、JIS−K6720−2により算出したものである。
なかでも、塩化ビニル系繊維として、エチレン含有量が0.5〜3質量%であるエチレン−塩化ビニル共重合体樹脂を溶融紡糸した繊維であるのが好ましい。かかるエチレンー塩化ビニル共重合体樹脂は、塩化ビニルモノマーとエチレンモノマーの重合反応によって得られる共重合体樹脂であり、エチレン含有量は0.5〜3質量%であり、好ましくは、0.8〜2.5質量%である。エチレン含有量が0.5質量%未満であると、ノズル圧力及び目脂を抑制する効果が得られない。一方、3質量%を超えると、繊維が熱収縮しやすくなる。エチレン含有量は、GTP−002法を準拠した。
また、本発明では、上記エチレン−塩化ビニル共重合体樹脂とエチレン−塩化ビニル共重合体樹脂を除く塩化ビニル系樹脂を混合した樹脂組成物を溶融紡糸することにより、その繊維にカール保持性を付加することができる。混合した樹脂の塩化ビニル系樹脂の割合は、40質量%以下であることが好ましい。さらに好ましくは、35質量%以下がよい。塩化ビニル系樹脂の割合が、40質量%を超えると溶融紡糸の際の目脂を抑制する効果が得られなくなる場合がある。
本発明において、上記の樹脂組成物には、公知の配合剤、例えば、熱安定剤、加工助剤、強化剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、可塑剤、帯電防止剤、充填剤、難燃剤、顔料等を使用することができる。また、発泡剤、架橋剤、粘着性付与剤、親水性付与剤、導電性付与剤、香料等特殊な配合剤を本発明の目的を阻害しない範囲で必要に応じて添加することができる。
上記熱安定剤としては、例えば、Ca−Zn系熱安定剤、ハイドロタルサイト系熱安定剤、錫系熱安定剤、ゼオライト系熱安定剤などの熱安定剤から1種又は2種以上を選択し、使用することができる。特に、成形加工性、糸特性のバランスが優れている、Ca−Zn系熱安定剤とハイドロタルサイト系熱安定剤の併用が好ましく、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、0.5〜5.0質量部使用するのが好ましい。
上記可塑剤としては、例えば、エポキシ系可塑剤、フタル酸系可塑剤、アジピン酸系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、ステアリン酸系可塑剤、トリメリット酸系可塑剤、ピロメリット系可塑剤などの可塑剤から1種又は2種以上を選択し、使用することができる。特に、伸度への影響が小さいエポキシ系可塑剤が好ましく、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、0.2〜3.0質量部使用するのが好ましい。
本発明においては、目的に応じて滑剤を使用することができる。使用できる滑剤として従来公知のものを使用できるが、特に金属石鹸系滑剤、高級脂肪酸系滑剤、ポリエチレン系滑剤から選択される1種又は2種以上の混合物でもよい。金属石鹸系滑剤としては、例えばNa、Ca、Zn、Ba、Mg等のステアレート、ラウレート、オレエート等の金属石鹸があげられる。高級脂肪酸系滑剤としては、例えば硬化油、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸モノグリセライド、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ステアリルステアレート等、アルコール、多価アルコールの脂肪酸エステル等があげられる。ポリエチレン系滑剤は、特に限定されるものではなく、従来公知の滑剤を用いることができる。特に好ましくは平均分子量が2000〜6000であり、密度が0.95〜0.98の高密度ポリエチレン系滑剤が好ましい。
<人工毛髪用繊維束>
本発明において、カールを均一に保持するには、繊維束の状態での剛性が必要となるが、剛性の強い繊維だけではカールが均一となっても、繊維束に必要な柔らかな触感が劣ってしまう。一方、剛性の弱い柔らかな繊維だけでは触感が優れていても、頭髪装飾用製品としての均一なカールが劣ってしまう。剛性の強い繊維と剛性の弱い繊維を混ぜ合わせることで、両者繊維の長所を生かした均一なカールを保持しつつ、人毛に近い柔らかな触感を有した人工毛髪用繊維束を得ることができる。Y型、U型及びC型の断面形状をもつ繊維(A)は、断面形状の対称性が高く、同一繊度において、メガネ型形状をもつ繊維(B)よりも空孔率が比較的大きいため、剛性が高く、より均一なカール性を得るのに適している。
また、剛性についは、例えばKES法により曲げ剛性を測定する。KES法とはKawabata Evaluation Systemの略であり、川端季雄著、繊維機械学会誌(繊維工学),Vol.26, No.10, P721−P728(1973)に記載されているように、KES法により曲げ特性測定機(カトーテック社製)を用いて繊維を曲げたときの各曲率での反発力を測定するものである。そして、曲率が0.5〜1.5(cm−1)の間での繊維1本での反発力の平均値を測定したものである。繊維1本での反発力を測定することにより、繊維束での剛性を予想することができる。
KES法による曲げ剛性の値を制御する方法としては、例えば、繊維(A)、繊維(B)を溶融紡糸する際のノズルの金型温度を制御することで達成される。理由については明確ではないが、ノズルの金型温度を低くすることにより曲げ剛性を低くすることができる。又、繊維の繊度を変えることでも達成できる。繊度を小さくすることにより曲げ剛性を低くすることができ、一方、繊度を大きくすることにより、曲げ剛性を大きくすることができる。
本発明において、繊維(A)のKES法による曲げ剛性は、(1.2〜3.5)×10−2N・cmであり、好ましくは(1.8〜2.5)×10−2N・cmである。また、繊維(B)のKES法による曲げ剛性は、(0.5〜1.0)×10−2N・cmであり、好ましくは(0.7〜0.8)×10−2N・cmである。繊維(A)のKES法による曲げ剛性が1.2×10−2N・cmより小さいとカール均一性が劣り、3.5×10−2N・cmより大きいと触感が硬くなり、人工毛髪用繊維束として適さない。また、繊維(B)のKES法による曲げ剛性が0.5×10−2N・cmより小さいとカール均一性が劣り、1.0×10−2N・cmより大きいと触感が硬くなり、人工毛髪用繊維束として適さない。
繊維(A)、繊維(B)は、塩化ビニル系樹脂からなる塩化ビニル系繊維が好ましい。塩化ビニル系繊維は光沢、強度、伸度、比重が天然の毛髪に似ており、触感が柔らかいため、人工毛髪用繊維束として好ましい。
塩化ビニル系繊維を構成する塩化ビニル系樹脂としては、上述した構成、物性を有するものを適宜用いることができる。
本発明においては、繊維(A)と繊維(B)の混合比を特定することで、より好ましい均一なカール性とやわらかい触感を得ることができる。繊維(A)が90質量%よりも多いと触感が硬くなる恐れがあり、30質量%よりも少ないとカール均一性が劣る場合がある。よりタイトなカール均一性が要求される場合には、繊維(A)は、80〜50質量%がより好ましい。
繊維(A)、繊維(B)の混合は、紡糸時でも、二次加工時での混合でもよいが、天然毛髪様の光沢、触感から、均一なブレンドとなるために、繊維(A)と繊維(B)のノズルが多数、配設されているミックスノズル(円形紡糸金型)からの紡糸時に混合するのが好ましい。
<繊維横断面の形状>
繊維(A)の断面形状は、Y型、U型、C型から選択される1種以上であることが好ましい。これらの断面形状は対称性が高く、同一繊度において、例えば円形形状よりも空孔率が比較的大きいため、剛性が高く、より均一なカール性を得るのに適している。
Y型とは、繊維横断面において中心部から放射状に3個の突起を有した形状であり、例えば図1に示す形状を指す。突起の長さは同一でも異なっていてもよく、突起やくぼみがあってもよいが、突起の間の角度θは、好ましくは90〜140°、さらに好ましくは110〜130℃がよい。より好ましくは、3つのθの合計角度が360°となり、中心部に外接する円の半径が、内接する円の半径の2〜4倍となる断面形状が好ましい。
U型とは、繊維横断面において円弧状に湾曲し、開口部を有する半中空状をなす形状であり、例えば図2に示す形状を指す。円弧状部分の厚みは同一でも変化があっても、非対称形であってもよく、開口部末端に丸みや角があってもよい。又、開口部の幅は、中空の中心部の直径と同じが好ましい。
C型とは、繊維横断面において円弧状に湾曲し、繊維の長手方向軸線に対して垂直の「開口した中空」の断面形状を有する繊維である。「開口した中空」は、中空の中心部と、その中心部の周囲に延びてその中心部を囲む壁部分を画定する中実領域とを有する一般的にC字状の断面を示すが、壁部片側の開口部は中心部を繊維の外側に連結する。開口部は、中空の中心部の直径よりも狭く、これによって、中空の中心部と繊維の外側との間に喉部または狭窄部を形成する。例えば図3に示す形状を指す。円弧状部分の厚みは同一でも変化があっても、非対称形であってもよく、開口部末端に丸みや角があってもよい。
繊維(B)の断面形状は、メガネ型であることが好ましく、メガネ型は天然毛髪に似た柔らかな触感が得られるだけでなく、プラスチック的な光沢が少ないため、人工毛髪用繊維束に適している。ここでいうメガネ型とは、2個の円形もしくは楕円が連続された位置にあり、その間を橋にて結合された形状であり、例えば図4のメガネ型、図5の楕円メガネ型の形状を示す。円形もしくは楕円形に突起やくぼみがあっても、円形もしくは楕円形の中心と連結部の中心が平行でも平行でなくてもよいが、結合させる橋は円形の半径、もしくは楕円の長軸と短軸の平均の半分と同一から1.8倍程度のものが好ましく、橋と円形の接点は常に弧状に湾曲しているものが好ましい。又、連続する円形は弧が接する程度に隣接しているものが好ましく、極端に隔離しているものや弧が重複するものは好ましくない。
<人工毛髪用繊維束の製造方法>
原料の塩化ビニル樹脂組成物は、従来公知の混合機、例えば、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、リボンブレンダー等を使用して混合してなるパウダーコンパウンド、又は、これを溶融混合してなるペレットコンパウンドとして使用することができる。
パウダーコンパウンドの製造は、従来公知の条件で製造でき、ホットブレンドでもコールドブレンドでもよい。特に好ましくは、樹脂組成物中の揮発分を減少する為に、ブレンド時のカット温度を105〜155℃迄上げてなるホットブレンドを使用する。
ペレットコンパウンドは、通常の塩化ビニル系ペレットコンパウンドの製造と同様にして製造できる。例えば、単軸押出機、異方向2軸押出機、コニカル2軸押出機、同方向2軸押出機、コニーダー、プラネタリーギアー押出機、ロール混練り機等の混練り機を使用して、ペレットコンパウンドとすることができる。ペレットコンパウンドを製造する際の条件は、特に限定はされないが、樹脂温度を185℃以下になる様に設定することが望ましい。
繊維(A)、繊維(B)は、溶融紡糸による加工が好ましく、用いるノズルは、溶融状態の樹脂がノズルから押し出される際のバラス効果による膨張、及び/又は紡糸の際に繊維にかけられる延伸による断面形状縮小などによって適宜選択すればよい。特に溶融紡糸においてポリ塩化ビニル系樹脂は賦形性が良いため、本発明の目的とする繊維の断面形状にほぼ近い孔形状のノズルを用いることで、繊維(A)、繊維(B)が得られる。
本発明においては、従来公知のノズルを用いて溶融紡糸することが可能であるが、人工毛髪用としてのカール特性などの品質面を勘案すれば、1ケのノズル孔の断面積が0.5mm以下のノズルから溶融・流出せしめることが好ましい。1ケのノズル孔の断面積が0.5mmを越えると、細繊度の未延伸糸、又は延熱糸とする為に、過大な張力をかける必要があり、残留歪みが増加し、カール保持性などの品質が低下してくる。従って、特に好ましくは、1ケのノズル孔の断面積が0.5mm以下のマルチタイプのノズルの複数のノズル孔からストランドを溶融・流出せしめて、300デシテックス以下の未延伸糸を製造する。
さらに、樹脂組成物のペレットコンパウンド等を、例えば、単軸押出機を使用して160〜190℃の温度で溶融紡糸することによっても未延伸糸が得られる。
延伸処理条件としては、未延伸糸を90〜120℃の温度に保持した空気雰囲気下で2〜4倍まで延伸した後、この延伸した繊維を110〜140℃の温度に保持した空気雰囲気下でアニール処理前の60〜100%の長さになるまで熱弛緩されることが好ましい。
未延伸糸に延伸処理、熱処理をした繊維は、その一本の繊度が、好ましくは、20〜100デシテックスであり、さらに好ましくは50〜80デシテックスである。20〜100デシテックスであると、天然の毛髪と遜色がないものとなり、50〜80デシテックスであると、さらに、触感及び風合いが向上したものとなる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明は実施例により限定されるものではない。
Figure 0004889635
Figure 0004889635
Figure 0004889635
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表1−1において、「ノズル圧力」は、連続紡糸した際、長期時間安定した状態で紡糸が行えるかの指標である。「ノズル圧力」とは、24時間連続紡糸した際のノズルでの樹脂圧力を測定したものであり、以下の基準で評価した。
優良:ノズル圧力が40MPa以下であって、安定的に製造でき、ロングラン性に全く問題がない。
良 :ノズル圧力が40MPaから45MPa以下であって、安定的に製造でき、ロングラン性に問題がない。
不良:ノズル圧力が45MPaを超えて、安定的に製造するには押し出し量を減らす必要があり、ロングラン性に問題がある。
表1−1、1−3において、「目脂時間」とは、目脂が発生する事により糸切れが起こり初め、製造が困難となり、目脂を拭き取るまでの製造時間の指標である。「目脂時間」は、以下の基準で評価した。
優良:36時間以上であって、安定的に製造でき、ロングラン性に全く問題がない。
良 :24〜36時間であって、安定的に製造でき、ロングラン性に問題がない。
不良:24時間未満であって、安定的に製造するにはロングラン性に問題がある。
表1−2、1−4において、「着色」とは、連続紡糸した直後の繊維の色を目視により確認したものであり、以下の基準で評価した。
優良:黄変がなく品質上全く問題がない。
良 :黄変が非常に僅かあるが品質上問題がない。
不良:黄変があり品質上問題がある。
表1−3において、「カール保持性」は、繊維をアルミパイプに巻き付けてその先端を固定した状態で、90℃下の熱風乾燥機に60分間入れ、その後取り出して温度23℃湿度50%の状態で24時間吊るし、その前後の吊り下げた先端の移動距離を測定し、以下の基準で評価した。この移動距離が短いほどカール保持性が良好である。
優良:先端の移動距離が1.5cm以下である。
良 :先端の移動距離が1.5cm以上3.0cm未満である。
不良:先端の移動距離が3.0cm以上である。
表1−1、1−2、1−4において、「熱収縮」とは、試験体を熱処理した際に発生する熱収縮率のことである。熱収縮性の試験は、長さ100mmに調整した試験体を、90℃のギアオーブン中で15分間熱処理し、熱処理前後における試験体の長さを測定して行う。熱収縮率は、得られた長さから以下の式により求める。
熱収縮率(%)=(熱処理前後の試験体の長さの差)/熱処理前の試験体の長さ×100
なお、試験体数は10本とし、平均値を以下の基準で評価した。
優良:熱収縮率の平均値が5%以下であって品質上全く問題がない。
良好:熱収縮率の平均値が5%以上10%未満であって品質上問題がない。
不良:熱収縮率の平均値が10%以上であって品質上問題がある。
以下に、表1−1を参照しつつ、実施例、比較例を挙げて本発明を詳細に説明する。これらはいずれも例示的なものであって、本発明の内容を限定するものではない。
(実施例1−1)
(a)エチレン−塩化ビニル共重合体樹脂(大洋塩ビ社製、TE−1300:エチレン含有量 1.5質量%、粘度平均重合度1300)100質量部、ハイドロタルサイト系複合熱安定剤(日産化学工業社製、CP−410A)8質量部(熱安定剤成分は4質量部)、並びに、エポキシ化大豆油(旭電化工業社製、O−130P)1質量部を配合してなる樹脂組成物をヘンシェルミキサーで混合する工程、(b)前記混合した樹脂組成物をノズル断面積0.06mm及びノズル孔数120の紡糸金型を用いて、金型温度180℃及び押出し量12kg/時間で溶融紡糸して150デシテックスの繊維とする工程、(c)前記溶融紡糸した繊維を100℃の空気雰囲気下で300%に延伸して50デシテックスの繊維とする工程、そして、(d)前記延伸した繊維に120℃の空気雰囲気下で繊維全長が処理前の75%の長さに収縮するまで熱弛緩処理を施す工程を順次経て、繊度67デシテックスの人工毛髪用繊維を得た。
(実施例1−2、1−3、比較例1−1、1−2)
表1−1に示されるエチレン含有量を有する人工毛髪用繊維を、実施例1−1と同様にして得た。
(実施例1−4、1−5)
エチレン含有量は、実施例1−1の1.5倍として、表1−2に示されるエチレン−塩化ビニル共重合体の粘度平均重合度を有する人工毛髪用繊維を、実施例1−1と同様にして得た。
(実施例1−6、1−7)
表1−3に示され塩化ビニル系樹脂の含有率を有する人工毛髪用繊維を、実施例1−1と同様にして得た。
(実施例1−8、1−9)
塩化ビニル系樹脂の含有率は実施例1−6と同一で、表1−4示される塩化ビニル系樹脂の粘度平均重合度を有する人工毛髪用繊維を、実施例1−1と同様にして得た。
本発明の人工毛髪用繊維は、ノズル圧力が小さく目脂の発生が少なく安定的に繊維が製造でき、カール保持性に優れている。
Figure 0004889635
Figure 0004889635
表2−1、3−1において、「曲げ剛性」は、KES―FB2 純曲げ試験機(カトーテック社製)を使用して測定した。すなわち、繊維(A)、繊維(B)の長さ9cmの繊維一本を、径0.2mmの冶具に通し、曲率−2.5〜+2.5(cm−1)の範囲で0.2(cm−1)の変形速度で純曲げ試験を行い、曲率0.5〜1.5(cm−1)の間での繊維1本での反発力の平均値を測定したものである。
表2−1、3−1において、「カール均一性」は、以下のように処理を行い、評価した。すなわち、繊維(A)と繊維(B)からなる長さ60cm、1gの繊維束を30mmΦのアルミパイプに30mmの間隔に巻きつけ、乾熱85℃、1時間加熱する。その後巻きつけたまま恒温条件(20℃、65RH%)に2時間放置した後、パイプから外し繊維束を吊り下げる。カールを付与した繊維束を吊り下げた24時間後の、上から1番目と5番目の「カールピッチ間を測定しカールピッチ間の差」を得た。その結果を、以下の基準で評価した。
優良:カールピッチ間の差が10mmより小さく、タイトカールを必要とする製品に適している。
良好:カールピッチ間の差が10〜20mmであり、均一なカールが得られる。
不良:カールピッチ間の差が20mmより大きく、カールが不均一となる。
表2−1、3−1において、「触感」とは、繊維(A)と繊維(B)からなる繊維24000本を束ね、繊維同士を摩擦したときの手触り感を表わすものであり、以下の規準で評価した。
優良:天然毛髪に似た柔らかな感じのもの。
良好:天然毛髪に似たやや柔らかな感じのもの。
不良:剛直で硬い感じのもの。
(実施例2−1)
塩化ビニル樹脂(大洋塩ビ社製、TH−1000)100質量部とハイドロタルサイト系複合熱安定剤(日産化学工業社製、CP−410A)3質量部(熱安定剤成分は1.5質量部)、エポキシ化大豆油(旭電化工業社製、O−130P)0.5質量部、エステル系滑剤(理研ビタミン社製、EW−100)0.8質量部を配合した樹脂組成物を、図1のノズル断面と図4のノズル断面を有するミックスノズル(円形紡糸金型)を用いて、金型温度170℃及び押出し量10kg/時間で溶融紡糸することにより160デシテックスの繊維を得た。又、溶融紡糸して得られた繊維を、105℃の空気雰囲気下で300%まで延伸処理した。次いで、110℃の空気雰囲気下で、繊維の全長が処理前の75%の長さに収縮するまで熱処理した。その結果、繊維(A)として曲げ剛性2.0×10−2N・cmの繊度が71デシテックスのY型断面繊維、繊維(B)として曲げ剛性0.8×10−2N・cmの繊度が71デシテックスのメガネ型断面繊維を得た。このものは、繊維(A)が70質量%、繊維(B)が30質量%の人工毛髪用繊維束であった。
(実施例2−2〜2−6)、(実施例3−1〜3−4)
表2−1、3−1に示される繊維(A)と繊維(B)の断面形状と質量%を有する人工毛髪用繊維を、実施例2−1と同様にして得た。
(比較例2−1)、(比較例3−1、3−2)
繊維(A)の断面形状を図1のY型とし、繊維(B)を含まないとした以外は、実施例2−1と同様にして、人工毛髪用繊維束を得た。
(比較例2−2)
繊維(B)の断面形状を図4のメガネ型とし、繊維(A)を含まないとした以外は、実施例2−1と同様にして、人工毛髪用繊維束を得た。
(比較例2−3、2−4)
比較例2−3は金型温度を160℃、比較例2−4は金型温度を180℃とした以外は、実施例2−1と同様にして、人工毛髪用繊維束を得た。
(比較例2−5、2−6)
比較例2−5は繊維(A)と繊維(B)の繊度を100デシテックス、比較例2−6は繊維(A)と繊維(B)の繊度を220デシテックスとした以外は、実施例2−1と同様にして、人工毛髪用繊維束を得た。
表2−1、3−1から明らかなように、本発明は、均一なカールを保持しつつ、天然毛髪に近い柔らかな触感を持つ人工毛髪用繊維束を得ることができる。
本発明の人工毛髪用繊維、及び人工毛髪用繊維束は、例えば、かつら、ヘア・ピース、ブレード、エクステンションヘアー、アクセサリーヘアー、ドールヘアーなどの頭髪装飾用に好適に用いることができる。

なお、2005年6月16日に出願された日本特許出願2005−176083号、2005年7月13日に出願された日本特許出願2005−203957号、及び2005年7月13日に出願された日本特許出願2005−203958号の明細書、特許請求の範囲、図面及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (10)

  1. KES法による曲げ剛性が(1.2〜3.5)×10−2N・cmである繊維(A)と、KES法による曲げ剛性が(0.5〜1.0)×10−2N・cmである繊維(B)とからなり、繊維(A)及び繊維(B)がいずれも塩化ビニル系繊維からなることを特徴とする人工毛髪用繊維束。
  2. 繊維(A)の含有率が30〜90質量%である請求項2に記載の人工毛髪用繊維束。
  3. 繊維(A)の断面形状が、Y型、U型及びC型からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1又は2に記載の人工毛髪用繊維束。
  4. 繊維(B)の断面形状がメガネ型である請求項1〜3のいずれかに記載の人工毛髪用繊維束。
  5. 塩化ビニル系繊維が、エチレン含有量が0.5〜3質量%であるエチレン−塩化ビニル共重合体樹脂を溶融紡糸した繊維からなる請求項1〜4のいずれかに記載の人工毛髪用繊維束。
  6. エチレン−塩化ビニル共重合体樹脂の粘度平均重合度が、900〜2500である請求項5に記載の人工毛髪用繊維束。
  7. エチレン−塩化ビニル共重合体樹脂と、該エチレン−塩化ビニル共重合体樹脂以外の塩化ビニル系樹脂との混合樹脂を溶融紡糸した繊維からなる請求項5又は6に記載の人工毛髪用繊維束。
  8. 前記塩化ビニル系樹脂の混合樹脂における含有率が40質量%以下である請求項7に記載の人工毛髪用繊維束。
  9. 塩化ビニル系樹脂の粘度平均重合度が600〜2500である請求項7又は8に記載の人工毛髪用繊維束。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の、人工毛髪用繊維束からなる頭髪装飾製品。
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