以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。本実施例における遊技機としては、7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等からなる表示装置により特図ゲームを行う遊技機であり、プリペイドカードによって球貸しを行うカードリーダ(CR:Card Reader)式のパチンコ遊技機等であればよい。
図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2にはガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域の中央位置上方には、各々が識別可能な識別情報としての特別図柄を可変表示する特別図柄表示装置4が設けられている。特別図柄表示装置4の下方には、特別図柄とは異なる飾り図柄の可変表示や所定の演出表示となる画像表示などを行うことができる画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5の下方には、普通可変入賞球装置(始動入賞口)6が配置されている。普通可変入賞球装置6の下方には、特別可変入賞球装置7や普通図柄表示装置40が設けられている。
特別図柄表示装置4は、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成されている。特別図柄表示装置4は、普通可変入賞球装置6への遊技球の入賞により始動条件が成立したことに基づいて行われる可変表示ゲームとしての特図ゲームにおいて、例えば「0」〜「9」を示す数字等から構成され、各々が識別可能な複数種類の識別情報として機能する特別図柄を可変表示する。
特別図柄表示装置4により行われる特図ゲームでは、特別図柄の変動表示を開始させた後、所定時間が経過すると、特別図柄の変動表示結果となる確定図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、特別図柄表示装置4にて特図ゲームでの確定図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば「大当り」となり、大当り図柄以外の特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特図ゲームでの変動表示結果が「大当り」になると、特別可変入賞球装置7が備える開閉板を開閉させることによる特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。この実施の形態では、「7」を示す特別図柄を大当り図柄とする。
特別図柄表示装置4による特図ゲームで大当り図柄が停止表示されたことに基づく大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置7の開閉板が、所定期間(例えば29秒)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間において開成され、開成されている間は遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に閉成する。そして、この開閉サイクルを所定の上限回数(例えば16回)まで繰り返すことができる。
画像表示装置5は、例えばLCD等から構成され、多数の画素(ピクセル)を用いたドットマトリクス方式による画面表示を行うものであればよい。画像表示装置5の表示画面では、例えば3つに分割された表示領域としての可変表示部にて、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄を可変表示する。具体的な一例として、画像表示装置5には、「左」、「中」、「右」の可変表示部が配置され、各可変表示部にて飾り図柄が可変表示される。そして、特別図柄表示装置4における特別図柄の変動表示が開始されるときには、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて飾り図柄の変動表示を開始させ、その後、特別図柄表示装置4における特別図柄の変動表示結果として確定図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて確定図柄となる飾り図柄が停止表示されることで、可変表示結果となる飾り図柄の組合せが導出表示される。
例えば、「左」、「中」、「右」の各可変表示部では、9種類の数字「1」〜「9」を示す図柄が飾り図柄として変動可能に表示される。そして、「左」、「中」、「右」の各可変表示部では、飾り図柄の変動表示が開始されると、図柄が示す番号の小さいものから大きいものへと切り替え表示やスクロール表示が行われ、飾り図柄「9」が表示されると、次に飾り図柄「1」が表示される。こうした画像表示装置5による飾り図柄の可変表示における表示結果として、例えば「左」、「中」、「右」の可変表示部にて同一の飾り図柄が停止表示されて確定したときなど、特定の表示結果が導出表示されたときに、パチンコ遊技機1は大当り遊技状態となる。「左」、「中」、「右」の各可変表示部では、アルファベットを示す複数種類の図柄が飾り図柄として変動可能に表示されてもよいし、所定のモチーフに関連する複数種類のキャラクタ図柄を飾り図柄として可変表示してもよい。また、画像表示装置5では、特別図柄表示装置4による特図ゲームの実行中において、様々な演出態様のいずれかによる演出表示を行うことができる。なお、可変表示部は固定的な領域であってもよいが、遊技進行中に、画像表示装置5の表示領域において移動したり大きさが変化してもよい。
加えて、画像表示装置5には、普通可変入賞球装置6に入った有効入賞球数すなわち始動入賞記憶数(保留記憶数)を表示する特別図柄始動記憶表示エリアが設けられていてもよい。特別図柄始動記憶表示エリアでは、始動入賞記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満のときの有効始動入賞に対応して、入賞表示が行われる。具体的な一例として、通常青色であった表示を赤色表示に変化させる。この場合、飾り図柄の表示エリア(可変表示部)と特別図柄始動記憶表示エリアとを区分けして設けることで、飾り図柄の可変表示中も始動入賞球数が表示された状態とすることができる。なお、特別図柄始動記憶表示エリアを飾り図柄の表示エリアの一部に設けるようにしてもよい。この場合には、飾り図柄の可変表示中には始動入賞記憶数の表示を中断するようにすればよい。また、始動入賞記憶数を表示する表示器(特別図柄始動記憶表示器)が、画像表示装置5とは別個に設けられてもよい。
この実施の形態では、画像表示装置5での表示による演出の態様として、第1及び第2のチャンネル#1、#2からなる2つのチャンネルに対応した演出態様のいずれかが選択可能となる。画像表示装置5にて実際に表示される画像は、第1及び第2のチャンネル#1、#2のうちから選択されたいずれかのチャンネルに対応した画像となるように制御される。
普通可変入賞球装置6は、図示せぬソレノイドによって垂直(通常開放)位置と傾動(拡大開放)位置との間で可動制御される一対の可動翼片を有するチューリップ型役物(普通電動役物)を備えて構成されている。普通可変入賞球装置6は、普通図柄表示装置40による普通図柄の可変表示(普通図ゲーム)で表示結果が「当り」となったときに、電動チューリップの可動翼片を所定時間が経過するまで傾動位置に制御することで、可動翼片を垂直位置としたときに比べて遊技球が入賞しやすくなる。普通可変入賞球装置6に入賞した遊技球は、各入賞口スイッチ70(図2)に含まれる始動入賞口スイッチによって検出される。
特別可変入賞球装置7は、図示せぬソレノイドによって入賞領域を開成及び閉成制御する開閉板を備えて構成されている。この開閉板は、例えばパチンコ遊技機1の電源投入後に大当り遊技状態が発生する以前までのような通常時には、閉成した状態にある。他方、特別図柄表示装置4による特図ゲームでの変動表示結果などに基づいて大当り遊技状態となった場合に、ソレノイドによって入賞領域を所定期間あるいは所定個数の入賞球が発生するまでの期間において開成した後、閉成する。特別可変入賞球装置7にて開閉板が開成しているときに入賞領域に遊技球が入賞した場合には、各入賞口スイッチ70(図2)に含まれる大入賞口スイッチによって当該遊技球が検出されたことに基づいて、所定数の賞球の払い出しが行われる。
普通図柄表示装置40は、例えばLED等から構成され、遊技領域に設けられた所定の通過ゲートを遊技球が通過することを始動条件とする普通図ゲームにおいて、点灯、点滅、発色などが制御される。この普通図ゲームにおいて所定の当りパターンで表示が行われると、普通図ゲームにおける表示結果が「当り」となる。
また、遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、ランプを内蔵した風車、アウト口等が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通可変入賞球装置6や特別可変入賞球装置7等)の周囲には装飾用LEDが設置されていてもよい。遊技機用枠3の左下部位置には、遊技者が操作可能な操作ボタン20が設けられている。
パチンコ遊技機1には、図2に示すような主基板11と、演出制御基板12が搭載されている。主基板11と演出制御基板12は、パチンコ遊技機1の背面にて適所に配置され、両基板の間に、例えば演出制御信号の信号線やストローブ信号を送受信するための演出制御INT信号の信号線などが配線されている。なお、演出制御基板12は、表示制御基板や音声制御基板、ランプ制御基板といった複数の独立した基板によって構成されてもよいし、これらをまとめた1つの基板として構成されてもよい。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための信号中継基板13も搭載されている。その他、パチンコ遊技機1の背面には、電源電圧を供給する電源基板や、払出制御基板、情報端子基板などといった、各種の制御基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、それぞれに指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、特別図柄表示装置4を構成する各セグメントの点灯/消灯制御を行うことにより特別図柄表示装置4における特別図柄の可変表示を制御する一方で、普通図柄表示装置40の点灯/点滅/発色制御を行うことにより普通図柄表示装置40における普通図柄の可変表示を制御する。
主基板11から演出制御基板12に向けて出力される制御信号は、信号中継基板13によって中継される。主基板11には、例えば信号中継基板13対応の主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータとの間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から信号中継基板13を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、信号中継基板13から主基板11への信号の入力を阻止する。従って、演出制御基板12や信号中継基板13の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。
信号中継基板13には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して出力される制御信号を伝達するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられている。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から信号中継基板13への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従って、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。なお、主基板への不正な信号の入力を防ぐために、主基板とサブ基板との間に主基板からサブ基板への信号の出力のみを規制する一方向データ転送手段を設けたものは既に提案されている(例えば、特開平8−224339号公報などを参照)。しかしながら、主基板と一方向データ転送手段との間には主基板への信号入力を規制するものがないため、一方向データ転送手段に改変を加えることで主基板に不正な信号を入力させることが可能であった。この実施の形態では、信号中継基板13において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を、より確実に防止することができる。
このような信号中継基板13を介して主基板11から演出制御基板12に対して送信される制御コマンドは、例えば電気信号として伝送される演出制御コマンドである。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。この演出制御コマンドとしては、例えば、変動パターンコマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンド、大当り開始コマンド、大当り終了コマンドなどが、予め用意されている。
変動パターンコマンドは、特別図柄表示装置4による特図ゲームや画像表示装置5による飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定図柄が導出表示されるまでの期間に対応する特別図柄及び飾り図柄の変動表示態様や、各種演出の態様などを定める変動パターンを指定するコマンドである。例えば、変動パターンコマンドは、特図ゲームにおける変動表示結果が大当りとなるかハズレとなるかの判定結果や、ハズレとなるときには画像表示装置5による飾り図柄の可変表示態様をリーチとするか否かの判定結果などに基づいて、予め用意された複数の変動パターンのいずれかを指定するEXTデータを含んでいる。変動開始コマンドは、特別図柄表示装置4による特別図柄の変動表示が開始されるときに送信されるコマンドであり、演出制御基板12の側では、変動開始コマンドを受信したことに応答して画像表示装置5における飾り図柄の変動表示を開始する。
ここで、リーチとは、導出表示した図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ導出表示していない図柄(リーチ変動図柄という)については変動表示が行われている表示態様、あるいは、全て又は一部の図柄が大当り図柄の全て又は一部を構成しながら同期して変動表示している表示態様のことである。具体的には、予め定められた組合せ有効ライン上の一部の可変表示部に予め定められた大当り組合せを構成する図柄を停止表示しているときに未だ停止表示していない組合せ有効ライン上の可変表示部において変動表示が行われている表示態様(例えば、表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の可変表示部のうち「左」、「右」の可変表示部には大当り図柄の一部となる(例えば「7」)が停止表示されている状態で「中」の可変表示部は未だ変動表示が行われている表示態様)、あるいは、有効ライン上の可変表示部の全て又は一部の図柄が大当り図柄の全て又は一部を構成しながら同期して変動表示している表示態様(例えば、表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の可変表示部の全てで変動表示が行われてどの状態が表示されても同一の飾り図柄が揃っている態様で変動表示が行われている表示態様)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音などで行われることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、画像表示装置5にてキャラクタ(人物等を模した演出表示であり、飾り図柄とは異なるもの)を表示させたり、背景の表示態様を変化させたり、飾り図柄の変動表示態様を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様、飾り図柄の変動態様の変化を、リーチ演出表示という。
変動終了コマンドは、特別図柄表示装置4による特別図柄の変動表示が終了するときに送信されるコマンドである。演出制御基板12の側では、変動終了コマンドを受信したことに応答して画像表示装置5にて変動表示されていた飾り図柄を減速・停止表示させることにより確定図柄となる飾り図柄の組合せを導出表示させる。大当り開始コマンドは、特別図柄表示装置4による特図ゲームにて大当り図柄が確定図柄として導出表示されたことにより大当り遊技状態が開始されるときに送信されるコマンドである。大当り終了コマンドは、大当り遊技状態に制御された後、当該大当り遊技状態が終了するときに送信されるコマンドである。
主基板11は、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路107などを備えて構成される。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップマイクロコンピュータであり、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM(Read Only Memory)101、ワークメモリとして使用されるRAM(Random Access Memory)102、プログラムに従って制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103、CPU103とは独立して乱数の生成を行う乱数回路104及びI/O(Input/Output)ポート105を含んでいる。スイッチ回路107は、各入賞口スイッチ70からの検出信号を取り込んで、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。
乱数回路104では、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数となる数値データがカウントされる。具体的な一例として、CPU103は、乱数回路104による乱数生成動作の設定を行い、数値データを所定の手順に従って定期的(あるいは不定期)に更新させるなどして、図3に示すような変動パターン決定用乱数MR1、大当り判定用乱数MR2、リーチ判定用乱数MR3等として用いられる数値データをカウント可能に制御する。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数が用いられてもよい。
変動パターン決定用乱数MR1は、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける変動時間や画像表示装置5による飾り図柄の可変表示態様などの演出態様を、予め用意された複数の変動パターンのいずれかに対応して決定するために用いられる表示用の乱数であり、例えば「0」〜「268」の範囲の値をとる。大当り判定用乱数MR2は、大当りを発生させてパチンコ遊技機1を大当り遊技状態とするか否かを判定するために用いられる乱数であり、例えば「0」〜「630」の範囲の値をとる。リーチ判定用乱数MR3は、特図ゲームにて確定図柄が大当り図柄とならない場合に、飾り図柄の可変表示態様をリーチとした後にハズレの確定図柄を導出表示するのか、リーチとすることなくハズレの確定図柄を導出表示するのかを判定するために用いられる表示用の乱数である。
ROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータテーブルが格納されている。例えば、ROM101は、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された複数種類の判定テーブルや決定テーブルを記憶する。この判定テーブルには、特図ゲームにて確定図柄を大当り図柄とするか否かを判定するために参照される大当り判定テーブルなどが含まれている。また、決定テーブルには、特別図柄表示装置4による特図ゲームや画像表示装置5による飾り図柄の可変表示にて使用される変動パターンを決定するための変動パターン決定テーブルなどが含まれている。
こうした変動パターン決定テーブルの具体例として、この実施の形態では、図4に示すような大当り時変動パターン決定テーブル170や、図5(A)に示すようなリーチハズレ時変動パターン決定テーブル171、図5(B)に示すような通常ハズレ時変動パターン決定テーブル172などが、予め用意されている。各変動パターン決定テーブルは、変動パターン決定用乱数MR1の値に基づいて、第1及び第2のチャンネル#1、#2のそれぞれに対応した変動パターンと、主基板11から演出制御基板12に対して送信する変動パターンコマンドとを決定するための決定用データから構成されている。
この実施の形態では、飾り図柄の可変表示においてリーチとすることなくハズレ組合せの確定図柄を導出表示する通常ハズレの変動パターンとして、「ハズレ」の変動パターンが用意されている。また、一旦ハズレ組合せの飾り図柄を停止表示させた後に全て又は一部の図柄を再変動させる再変動用の変動パターンとして、「ハズレから(再)」の変動パターンが用意されている。なお、(再)との記載は、飾り図柄の可変表示において一旦ハズレ組合せとなる飾り図柄を停止表示させた後に全て又は一部の図柄を再変動させる再変動用の変動パターンであることを示している。また、第1のチャンネル#1において飾り図柄の可変表示態様をリーチとしてからハズレ組合せの確定図柄を導出表示するリーチハズレの変動パターン、あるいは大当り組合せの確定図柄を導出表示する大当りの変動パターンとして、「ノーマル」、「スーパー#1」、「スーパー#2」、「スーパー#3」の変動パターンが用意されている。第2のチャンネル#2において飾り図柄の可変表示態様をリーチとしてからハズレ組合せの確定図柄を導出表示するリーチハズレの変動パターン、あるいは大当り組合せの確定図柄を導出表示する大当りの変動パターンとしては、「ノーマルA」、「スーパーA」、「スーパーB」、「スーパーC」、「スーパーD」の変動パターンが用意されている。ここで、第2のチャンネル#2において飾り図柄の可変表示態様をリーチとしてから一旦ハズレ組合せの飾り図柄を停止表示させた後に所定の飾り図柄を再変動させて大当り組合せの確定図柄を導出表示する再変動用の変動パターンとして、「ノーマルA(再)」、「スーパーA(再)」、「スーパーB(再)」の変動パターンが用意されている。
図4に示す大当り時変動パターン決定テーブル170では「ノーマル」の変動パターンに対して変動パターン決定用乱数MR1の値「0」〜「47」が割り振られている一方で、図5(A)に示すリーチハズレ時変動パターン決定テーブル171では変動パターン決定用乱数MR1の値「70」〜「146」が「ノーマル」の変動パターンに対して割り振られている。また、図4に示す大当り時変動パターン決定テーブル170では「スーパー#1」、「スーパー#2」、「スーパー#3」の変動パターンに対して、それぞれ変動パターン決定用乱数MR1の値「48」〜「102」、「103」〜「173」、「174」〜「267」が割り振られている。その一方で、図5(A)に示すリーチハズレ時変動パターン決定テーブル171では、「スーパー#1」、「スーパー#2」、「スーパー#3」の変動パターンに対して、それぞれ変動パターン決定用乱数MR1の値「147」〜「203」、「204」〜「239」、「240」〜「268」が割り振られている。そのため、「スーパー#1」、「スーパー#2」、「スーパー#3」のいずれかの変動パターンに定められる演出の態様でリーチ演出表示が行われたときには、「ノーマル」の変動パターンに定められる演出の態様でリーチ演出表示が行われたときに比べて高い確率で大当りの表示結果が導出表示されることになる。
また、図4に示す例では、表示結果が大当りとなる場合に「ノーマルA」の変動パターンが用いられる割合は、「スーパーA」、「スーパーB」、「スーパーC」、「スーパーD」の各変動パターンが用いられる割合に比べて低くなっている。その一方で、図5(A)に示す例では、表示結果がハズレとなる場合に「ノーマルA」の変動パターンが用いられる割合は、「スーパーA」、「スーパーB」、「スーパーC」、「スーパーD」の各変動パターンが用いられる割合に比べて高くなっている。そのため、「スーパーA」、「スーパーB」、「スーパーC」、「スーパーD」のいずれかの変動パターンに定められる演出の態様でリーチ演出表示が行われたときには、「ノーマルA」の変動パターンに定められる演出の態様でリーチ演出表示が行われたときに比べて高い確率で大当りの表示結果が導出表示されることになる。
他のリーチに比べて表示結果が大当りとなる確率の高いリーチは、スーパーリーチとも称される。この実施の形態では、「スーパー#1」、「スーパー#2」、「スーパー#3」、「スーパーA」、「スーパーB」、「スーパーC」、「スーパーD」の変動パターン(再変動用の変動パターンを含む)が、スーパーリーチ用の変動パターンとして予め用意されている。なお、リーチの種類毎に決められる表示結果が大当りとなる確率は、リーチの大当り信頼度、あるいは単に、リーチの信頼度とも称される。
第1及び第2のチャンネル#1、#2において飾り図柄の可変表示態様をリーチとする「ノーマル」、「スーパー#1」、「スーパー#2」、「スーパー#3」、「ノーマルA」、「スーパーA」、「スーパーB」、「スーパーC」、「スーパーD」、「ノーマルA(再)」、「スーパーA(再)」、「スーパーB(再)」の変動パターンでは、各々可変表示態様をリーチとした後に行われるリーチ演出表示における演出の態様が異なるものとする。
ここで、「ノーマル」や「ノーマルA」の各変動パターンでは、例えば飾り図柄の可変表示態様がリーチとなった後に、通常演出態様となる所定の演出態様でのリーチ演出表示が行われる。一例として、「ノーマル」の変動パターンでは、「左」及び「右」の可変表示部に同一の飾り図柄が停止表示されてリーチとなった後に、「中」の可変表示部における飾り図柄の変動表示速度を減速させ、所定時間が経過した時点で、確定図柄が単純に導出表示される。
他方、「スーパー#1」、「スーパー#2」、「スーパー#3」、「スーパーA」、「スーパーB」、「スーパーC」、「スーパーD」の各変動パターンでは、例えば飾り図柄の可変表示態様がリーチとなった後に、特定演出態様となる所定の演出態様でのリーチ演出表示が行われる。特定演出態様でのリーチ演出表示としては、飾り図柄の変動表示速度や回転方向、変更表示態様、大きさ、表示位置、表示色が様々に変化したり、飾り図柄を縮小表示(あるいは消去)した後、画像表示装置5の表示領域上で飾り図柄の縮小表示(あるいは消去)により生じた表示スペースに所定のキャラクタ画像や動画像などが表示されるものであればよい。また、第1のチャンネル#1に対応して用意されたスーパーリーチ用の変動パターンである「スーパー#1」、「スーパー#2」、「スーパー#3」の変動パターンはいずれも、第2のチャンネル#2に対応して用意されたスーパーリーチ用の変動パターンである「スーパーA」、「スーパーB」、「スーパーC」、「スーパーD」の各変動パターンと比べたときに、飾り図柄の可変表示態様がリーチとなることによりリーチ演出表示が行われる期間のうちの少なくとも一部の期間が異なるように設定されている。
RAM102には、特別図柄表示装置4による特図ゲームの実行を制御するために用いられる各種のデータを保持する特図ゲーム用制御データ保持エリアが設けられている。例えば、特図ゲーム用制御データ保持エリアには、普通可変入賞球装置6に遊技球が入賞して特別図柄表示装置4による特図ゲームを開始するための始動条件が成立したものの、従前の特図ゲームを実行中である等の理由のために変動表示を開始するための開始条件が成立していない特図ゲームに関する保留情報を記憶する特図保留記憶部が設けられている。一例として、特図保留記憶部は、普通可変入賞球装置6への遊技球の入賞による始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された大当り判定用乱数MR2の値を示す数値データを、その数値データが抽出された順番に従って、記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで保留番号と対応付けて記憶する。
また、特図ゲーム用制御データ保持エリアには、パチンコ遊技機1における遊技状態やスイッチ回路107を介して各入賞口スイッチ70から伝送された信号等に応じて、各々セットあるいはクリアされる複数種類のフラグを設定するための遊技制御フラグ設定部や、パチンコ遊技機1での遊技制御に用いられる複数種類のカウント値やタイマ値を示すデータを格納する遊技制御カウンタ/タイマ設定部などが設けられていてもよい。なお、フラグ設定やカウンタ/タイマに用いる回路は、RAM102とは別に設けたレジスタ回路などによって構成してもよい。
遊技制御フラグ設定部には、例えば特別図柄プロセスフラグや大当りフラグなどが設けられている。特別図柄プロセスフラグは、後述する特別図柄プロセス処理(図16のステップS15及び図17)において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。大当りフラグは、特別図柄表示装置4による特図ゲームを開始するとき、その特図ゲームにおける変動表示結果が大当りとなる旨の判定がなされた場合に、オン状態にセットされる。その一方で、大当り遊技状態が終了するときに大当りフラグはクリアされてオフ状態となる。
遊技制御カウンタ/タイマ設定部には、例えばメイン側変動時間タイマなどが設けられている。メイン側変動時間タイマは、特別図柄表示装置4による特図ゲームの実行時間である特別図柄の変動時間を、メイン側で計測するためのものである。例えば、メイン側変動時間タイマは、特図ゲームにおける特別図柄の残り変動時間に対応したタイマ値を記憶し、定期的にタイマ値をカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。この場合、メイン側変動時間タイマには、特別図柄表示装置4による特図ゲームが開始されるに際して、変動パターン決定用乱数MR1の値などに基づいて決定された変動パターンにおける特別図柄の変動時間に対応したタイマ初期値が設定される。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板である。演出制御基板12には、演出制御用CPU130と、ROM131と、RAM132と、表示制御部133と、音制御部134と、ランプ制御部135とが搭載されている。なお、演出制御基板12には、演出制御コマンドの受信に用いられるコマンド受信回路が設けられていてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9への配線が接続されているとともに、操作ボタン20からの配線も接続されている。
演出制御用CPU130は、RAM132の所定領域をワークエリアとして用いながら、ROM131に格納されたプログラムに従って動作し、主基板11からの演出制御コマンドを受信する。そして、演出制御用CPU130は、受信した演出制御コマンドに従って、画像表示装置5の表示制御や、発光体の点灯/消灯制御、音出力制御、可動演出装置の駆動制御等の各種制御を行う。例えば、画像表示装置5の表示制御を実行する際に、演出制御用CPU130は、演出制御コマンドに応じた指令を表示制御部133に与える。
また、演出制御用CPU130は、例えば演出制御基板12に搭載された乱数カウンタ(図示せず)による乱数生成動作の設定を行い、数値データを所定の手順に従って定期的(あるいは不定期)に更新させるなどして、演出の進行を制御するために用いられる各種の乱数となる数値データをカウントさせる。図6は、演出制御基板12の側にてカウントされる乱数を例示する説明図である。演出制御基板12の側では、第1及び第2チャンネル#1、#2のそれぞれに対応して、演出パターン決定用乱数SR1、SR2、左確定図柄決定用乱数SR3、SR6、中確定図柄決定用乱数SR4、SR7、右確定図柄決定用乱数SR5、SR8として用いられる数値データがカウントされるとともに、切り替え演出決定用乱数SR9として用いられる数値データがカウントされる。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数が用いられてもよい。
演出パターン決定用乱数SR1、SR2は、画像表示装置5の表示によって行われる予告演出の態様を定める予告パターンや、スピーカ8L、8Rから出力する音声による演出の態様を定める音声パターン、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯/消灯動作による演出の態様を定めるランプパターンを、変動パターンコマンドにより指定された変動パターンに対応して決定するために用いられる乱数であり、それぞれが「0」〜「99」の範囲の値をとる。ここで、予告パターンにより演出の態様が定められる予告演出は、飾り図柄の可変表示態様がリーチとなる旨を予告する演出であってもよいし、可変表示結果が大当りとなる旨を予告する演出であってもよい。左確定図柄決定用乱数SR3、SR6は、ハズレ時に画像表示装置5における「左」の可変表示部にて導出表示する確定図柄を決定するために用いられる乱数である。また、左確定図柄決定用乱数SR3、SR6は、大当り時における飾り図柄の確定図柄を決定するために、あるいは、リーチ時における「左」及び「右」の可変表示部にて導出表示する飾り図柄を決定するために、用いられてもよい。中確定図柄決定用乱数SR4、SR7は、ハズレ時に画像表示装置5における「中」の可変表示部にて導出表示する確定図柄を決定するために用いられる乱数である。右確定図柄決定用乱数SR5、SR8は、飾り図柄の可変表示態様をリーチとしない通常ハズレ時に画像表示装置5における「右」の可変表示部にて導出表示する確定図柄を決定するために用いられる乱数である。
ここで、第1のチャンネル#1における飾り図柄の可変表示では、例えば「左」と「右」の可変表示部にて上段と下段の二段構成で飾り図柄を停止表示させることにより、大当りの表示結果を導出表示可能な有効ラインが横方向あるいは斜め方向に2本配置された状態で、各有効ラインにおいてリーチ(ダブルリーチ)となることがある。そのため、第1のチャンネル#1に対応して用意された左、中、右の確定図柄決定用乱数SR3〜SR5ではそれぞれ、各飾り図柄の他に、各可変表示部にて上下に隣接して表示される飾り図柄の中間に設定されたブランク位置に対しても、乱数値が割り当てられている。これに対して、第2のチャンネル#2に対応して用意された左、中、右の確定図柄決定用乱数SR6〜SR8ではそれぞれ、各可変表示部にて可変表示される飾り図柄に対してのみ、乱数値が割り当てられている。このような理由から、第1のチャンネル#1に対応して用意された左、中、右の各確定図柄決定用乱数SR3〜SR5は「0」〜「19」の範囲の値をとる一方で、第2のチャンネル#2に対応して用意された左、中、右の各確定図柄決定用乱数SR6〜SR8は「0」〜「9」の範囲の値をとる。
切り替え演出決定用乱数SR9は、第1のチャンネル#1における演出と第2のチャンネル#2における演出とを切り替えるときに、所定の切り替え演出を実行するか否かの判定や、切り替え演出の態様を定める切り替え演出パターンを決定するために用いられる乱数であり、「0」〜「31」の範囲の値をとる。なお、演出制御基板12の側にてカウントされる乱数SR1〜SR9のうちで、例えば演出パターン決定用乱数SR1、SR2の組合せや、第1チャンネル#1に対応して用意された左、中、右の確定図柄決定用乱数SR3〜SR5の組合せ、あるいは第2のチャンネル#2に対応して用意された左、中、右の確定図柄決定用乱数SR6〜SR8の組合せのように、取り得る値の範囲が同一となる複数種類の乱数については、例えば乱数値の更新周期等を異ならせることにより、同期することなく乱数値が更新されるようにするのが望ましい。
ROM131には、プロセスタイマ設定値と演出制御実行テーブルの組合せが複数集まったデータで構成されたプロセスデータが格納されている。各演出制御実行テーブルには、画像表示装置5の表示画面における表示演出の内容を示すデータからなる表示制御実行データと、遊技効果ランプ9等による演出内容を示すデータからなるランプ制御実行データと、スピーカ8L、8R等の音声出力制御の内容を示すデータからなる音制御実行データとが含まれている。プロセスタイマ設定値は、直後に続く表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音制御実行データと対応付けられ、各データに基づく演出制御がなされる時間を示すデータであればよい。表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音制御実行データには、例えば、表示制御部133への描画指示、ランプ制御部135への発光パターン(ランプパターン)指示、音制御部134への音声パターン指示を示すデータが設定されている。
例えば、画像表示装置5に表示される画像のフレーム周波数が30Hzである場合には、プロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値に、33.3msの倍数の値を設定する。すなわち、演出制御用CPU130は、33.3msを単位として、表示制御部133に対する描画指示、ランプ制御部135に対する発光動作の切り替え指示、音制御部134に対する音声出力動作の切り替え指示などを行うことができる。
その他にも、ROM131には、演出の進行を制御するために用いられる各種のデータテーブルが格納されている。例えば、ROM131は、主基板11からの変動パターンコマンドで指定された変動パターンなどに基づいて演出制御用CPU130が演出に関する各種の判定や決定を行うために用意された複数種類の判定テーブルや決定テーブルを記憶する。決定テーブルには、第1及び第2のチャンネル#1、#2のそれぞれに対応して設けられた大当り時演出パターン決定テーブル180、181や、リーチ・通常ハズレ時演出パターン決定テーブル182、183が含まれるとともに、切り替え演出パターン決定テーブル184が含まれている。
図7は、第1のチャンネル#1に対応して設けられた大当り時演出パターン決定テーブル180の構成例を示している。大当り時演出パターン決定テーブル180は、特別図柄表示装置4による特図ゲームや画像表示装置5による飾り図柄の可変表示における表示結果が大当りとなるときに、主基板11からの変動パターンコマンドにより指定された第1のチャンネル#1における変動パターンに基づいて、第1のチャンネル#1における予告パターンや音声パターン、ランプパターンを決定するために用いられる。ここで、予告パターンは、画像表示装置5における表示により、飾り図柄の可変表示態様がリーチとなることの予告、あるいは可変表示結果が大当りとなることの予告を行うための演出態様に対応して、予め複数種類用意されている。
図8は、第2のチャンネル#2に対応して設けられた大当り時演出パターン決定テーブル181の構成例を示している。大当り時演出パターン決定テーブル181は、特別図柄表示装置4による特図ゲームや画像表示装置5による飾り図柄の可変表示における表示結果が大当りとなるときに、主基板11からの変動パターンコマンドにより指定された第2のチャンネル#2における変動パターンに基づいて、第2のチャンネル#2における予告パターンや音声パターン、ランプパターンを決定するために用いられる。
図9は、第1のチャンネル#1に対応して設けられたリーチ・通常ハズレ時演出パターン決定テーブル182の構成例を示している。リーチ・通常ハズレ時演出パターン決定テーブル182は、特別図柄表示装置4による特図ゲームや画像表示装置5による飾り図柄の可変表示における表示結果がハズレとなるときに、主基板11からの変動パターンコマンドにより指定された第1のチャンネル#1における変動パターンに基づいて、第1のチャンネル#1における予告パターンや音声パターン、ランプパターンを決定するために用いられる。
図10は、第2のチャンネル#2に対応して設けられたリーチ・通常ハズレ時演出パターン決定テーブル183の構成例を示している。リーチ・通常ハズレ時演出パターン決定テーブル183は、特別図柄表示装置4による特図ゲームや画像表示装置5による飾り図柄の可変表示における表示結果がハズレとなるときに、主基板11からの変動パターンコマンドにより指定された第2のチャンネル#2における変動パターンに基づいて、第2のチャンネル#2における予告パターンや音声パターン、ランプパターンを決定するために用いられる。
図11は、切り替え演出パターン決定テーブル184の構成例を示している。切り替え演出パターン決定テーブル184は、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などを用いて実行される演出の態様を操作ボタン20が操作されたことに応答して切り替えるときに、所定の切り替え演出を実行するか否かを判定するために用いられる。また、切り替え演出パターン決定テーブル184は、切り替え演出として予め用意した複数種類の演出のいずれを実行するかの決定にも用いられる。例えば、切り替え演出パターン決定テーブル184は、第1及び第2のチャンネル#1、#2のいずれかに設定されている変動パターンと、切り替え演出決定用乱数SR9の値と、切り替え演出を実行しない旨の判定結果あるいは切り替え演出における演出態様を決定する切り替え演出パターンとを対応付ける決定用データ及び選択用データなどから構成されていればよい。
図11に示す例では、切り替え演出パターン#0が切り替え演出を実行しない旨の判定結果を示す一方で、切り替え演出パターン#1、#2はそれぞれ、互いに異なる切り替え演出の態様を定めているものとする。図11に示す切り替え演出パターン決定テーブル184では、切り替え演出を実行しない旨の判定結果に対する切り替え演出決定用乱数SR9の値の割り振りが、変動パターンに応じて異なるように設定されている。例えば「スーパー#2」、「スーパーB」、「スーパーC」といった、大当り信頼度が「ノーマル」や「ノーマルA」、「スーパー#1」、「スーパーA」などに比べて高い変動パターンでは、切り替え演出を実行しない旨の判定結果を示す切り替え演出パターン#0に対して、切り替え演出決定用乱数SR9の値「0」〜「24」が割り振られている。また、「スーパー#3」、「スーパーD」といった、大当り信頼度が「スーパー#2」、「スーパーB」、「スーパーC」などに比べてさらに高い変動パターンでは、切り替え演出を実行しない旨の判定結果を示す切り替え演出パターン#0に対して、切り替え演出決定用乱数SR9の値「0」〜「5」が割り振られている。これに対して、「スーパー#2」、「スーパー#3」、「スーパーB」、「スーパーC」、「スーパーD」といった大当り信頼度が高い変動パターン以外の変動パターンでは、切り替え演出を実行しない旨の判定結果を示す切り替え演出パターン#0に、全ての切り替え演出決定用乱数SR9の値が割り当てられている。
ここで、図11に示す切り替え演出パターン決定テーブル184を用いて切り替え演出パターンを決定するときには、第1及び第2のチャンネル#1、#2に設定された変動パターンのうちで大当り信頼度が高い方の変動パターンに基づいて切り替え演出パターン決定テーブル184を参照すればよい。そうすると、第1及び第2のチャンネル#1、#2に設定された変動パターンがいずれも大当り信頼度が低い変動パターンであるときにチャンネルの切り替えが指示されたときには、切り替え演出が実行されないことになる。すなわち、この実施の形態では、大当り信頼度が比較的に高い変動パターンが第1及び第2のチャンネル#1、#2のいずれかに設定されているときに演出チャンネルの切り替えが指示されることが、切り替え演出を実行するための条件となるように、切り替え演出パターン決定テーブル184において切り替え演出決定用乱数SR9の値が割り振られている。また、「スーパー#3」、「スーパーD」といった変動パターンが第1及び第2のチャンネル#1、#2のいずれかに設定されているときに演出チャンネルの切り替えが指示されるという条件が成立したときには、その条件が成立していないときに比べて高い割合で切り替え演出を実行する旨の判定がなされるように、切り替え演出パターン決定テーブル184において切り替え演出決定用乱数SR9の値が割り振られている。
また、図11に示す例では、「スーパー#2」、「スーパーB」、「スーパーC」といった変動パターンでは、切り替え演出パターン#1に対して切り替え演出決定用乱数SR9の値「25」〜「30」が割り振られ、切り替え演出パターン#2に対して切り替え演出決定用乱数SR9の値「31」が割り振られている。これに対して、「スーパー#3」、「スーパーD」といった変動パターンでは、切り替え演出パターン#1に対して切り替え演出決定用乱数SR9の値「6」〜「19」が割り振られ、切り替え演出パターン#2に対して切り替え演出決定用乱数SR9の値「20」〜「31」が割り振られている。このため、「スーパー#3」、「スーパーD」といった変動パターンが第1及び第2のチャンネル#1、#2のいずれかに設定されているときには、それ以外の変動パターンが第1及び第2のチャンネル#1、#2に設定されているときとは異なる割合で、切り替え演出パターン#1、#2のいずれかに定められる演出の態様での切り替え演出が実行されることになる。すなわち、この実施の形態では、「スーパー#3」、「スーパーD」といった変動パターンが第1及び第2のチャンネル#1、#2のいずれかに設定されているという条件が成立したか否かに応じて異なる割合で、切り替え演出パターン#1、#2のいずれかが選択されるように、切り替え演出パターン決定テーブル184において切り替え演出決定用乱数SR9の値が割り振られている。
RAM132には、画像表示装置5における表示による演出の実行を制御するために用いられる各種のデータを保持する表示制御データ保持エリアが設けられている。例えば、表示制御データ保持エリアには、画像表示装置5における表示状態や主基板11からの演出制御コマンドなどに応じて各々セットあるいはリセットされる複数種類のフラグを設定するための表示制御フラグ設定部や、画像表示装置5での表示制御に用いられる複数種類のカウント値やタイマ値を示すデータを格納する表示制御カウンタ/タイマ設定部などが設けられていてもよい。なお、フラグ設定やカウンタ/タイマに用いる回路は、RAM132とは別に設けたレジスタ回路などによって構成してもよい。
表示制御フラグ設定部には、例えば図12に示すような変動開始フラグや変動中フラグ、変動停止フラグ、チャンネル選択操作フラグなどが設けられている。変動開始フラグは、主基板11からの変動開始コマンドを受信したときにオン状態にセットされる一方で、画像表示装置5における飾り図柄の変動開始時に演出パターンを設定するときにクリアされてオフ状態となる。変動中フラグは、画像表示装置5における飾り図柄の変動開始時に演出パターンを設定するときにオン状態にセットされる一方で、主基板11からの変動停止コマンドを受信したときにクリアされてオフ状態となる。あるいは、演出制御基板12の側で飾り図柄の変動時間を計測するサブ側変動時間タイマがタイムアウトしたときに、変動中フラグをクリアしてオフ状態にするようにしてもよい。変動停止フラグは、主基板11からの変動停止コマンドを受信したときにオン状態にセットされる一方で、選択操作禁止タイマに初期値がセットされたときにクリアされてオフ状態となる。チャンネル選択操作フラグは、操作ボタン20を用いたチャンネル選択操作が検出されたときにオン状態にセットされる一方で、チャンネル選択操作に応答して第1及び第2のチャンネル#1、#2のいずれかが設定されたときにクリアされてオフ状態となる。
表示制御カウンタ/タイマ設定部には、例えばサブ側変動時間タイマや選択操作禁止タイマなどが設けられている。サブ側変動時間タイマは、画像表示装置5による飾り図柄の変動時間を、サブ側で計測するためのものである。例えば、サブ側変動時間タイマは、飾り図柄の残り変動時間に対応したタイマ値を記憶し、定期的にタイマ値をカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。この場合、サブ側変動時間タイマには、特別図柄表示装置4による特図ゲームが開始されるに際して主基板11からの変動パターンコマンドにより指定された変動パターンに対応したタイマ初期値が設定される。選択操作禁止タイマは、操作ボタン20の操作を無効化する期間を計測するためのものである。例えば、選択操作禁止タイマには、特別図柄表示装置4による特図ゲーム及び画像表示装置5による飾り図柄の変動表示が終了されるに際して所定のタイマ初期値が設定された後、定期的にタイマ値をカウントダウンする。そして、選択操作禁止タイマにおけるタイマ値が「0」になるまでの期間においては、操作ボタン20の操作が無効化されるとともに、チャンネルの選択操作が禁止されている旨の報知が行われる。
図13(A)は、表示制御部133の構成例を示すブロック図である。表示制御部133は、GCL(Graphic Controller LSI;VDPとも呼ぶ)140と、CGROM141と、VRAM142とを備えている。GCL140は、描画制御部150と、動画伸長部151と、表示信号制御部152と、DAC(Digital-to-Analog Converter)153と、描画制御レジスタ154とを備えている。その他、GCL140は、所定のパレットデータを一時的に保存するためなどに用いられるパレットデータバッファや、所定のCGデータを一時的に保存するためなどに用いられるCGデータバッファ等の各種の記憶媒体を備えていてもよい。
描画制御部150は、例えば、アトリビュート解析部、VRAMアドレス生成部、クリッピング部および半透明輝度変調部などを含む。アトリビュート解析部は、キャラクタを描画する際に使用されるパラメータの解析を行う。パラメータには、画像の描画順序、色数、拡大縮小率、パレット番号、座標等を指定するための情報が設定されるように構成してもよい。動画伸長部151は、VRAM142にアクセスするとともに描画制御レジスタ154にアクセスして、動画伸長処理を行い、例えばCGROM141から読み出した画像データをVRAM142上に展開する。ここで、展開とは、画像データを、VRAM142の指定された位置に書き込むことであり、描画とも呼ぶ。なお、動画伸長部151は、GCL140によって制御されるように構成してもよいし、演出制御用CPU130によって制御されるように構成してもよい。
表示信号制御部152およびDAC153は、VRAM142上に展開された画像データを読み出して、画像表示装置5に表示信号を出力する。こうしてGCL140から出力される表示信号は、例えばR(赤)、G(緑)、B(青)信号及び同期信号などから構成されるものであればよい。一例として、R、G、B信号はそれぞれ8ビットで表され、画像表示装置5は、GCL140からの表示信号に従ってR、G、Bのそれぞれを256階調、これらを合成して約1670万色の多色表示を行うことができる。なお、R、G、B信号のビット数は8ビット以外のビット数であってもよく、また、R、G、B信号のビット数が互いに異なる数であってもよい。
描画制御レジスタ154には、描画制御部150に対する演出制御用CPU130からの指令等が格納される。演出制御用CPU130は、GCL140が備えるCPUインタフェースやCGバスを介して描画制御レジスタ154にアクセスすることができる。また、動画伸長部151は、CGバスを介して描画制御レジスタ154にアクセスすることができる。
CGROM141には、使用頻度の高いキャラクタを示すデータ等が格納されている。使用頻度の高いキャラクタとは、例えば、画像表示装置5に表示される人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等からなる画像である。なお、キャラクタには、実写による画像が含まれていてもよい。CGROM141には、動画像データ記憶領域や切り替え画像データ記憶領域などが設けられている。動画像データ記憶領域は、例えばMPEG(Moving Picture Experts Group)規格の動き補償予測符号化などといったデジタル符号化方式により圧縮された複数種類の動画像データを記憶する。動画像データ記憶領域に記憶されている各動画像データは、図14に示すようなストリーム構成を有している。各動画像データは、例えば動画像による1単位の遊技演出の種類毎に1つの動画像ファイルに格納されている。各動画像ファイルは、ファイルヘッダと、少なくとも1つのフレームヘッダ及びフレーム毎の圧縮データとを含む。
ここで、1フレーム分の圧縮データは、Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャのいずれかに分類され、フレームヘッダには、いずれのピクチャの種類であるかを識別するための情報や、各ピクチャの表示順序を指定する情報などが含まれている。Iピクチャは、フレーム内符号化によって符号化されているピクチャである。Pピクチャは、過去のフレームのみを用いて前方向の動き補償予測を行うピクチャである。Bピクチャは、過去及び未来の両方のフレームを用いて双方向の動き補償予測を行うピクチャである。
CGROM141の切り替え画像データ記憶領域は、切り替え演出パターン#1、#2のそれぞれに対応する切り替え演出において、画像表示装置5による静止画像や動画像の表示に用いられる切り替え画像データを記憶する。切り替え画像データは、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)規格やGIF(Graphics Interchange Format)形式などといったデジタル符号化方式により圧縮された静止画像データであってもよいし、MPEG規格などといったデジタル符号化方式により圧縮された動画像データであってもよい。
VRAM142には、フレームバッファ、キャラクタのソースデータ、表示色の特定や変更等のために用いられるパレットデータ等の表示画像に関するデータが格納される。ここで、VRAM142には、第1及び第2のチャンネル#1、#2のそれぞれに対応して、例えば図13(B)に示すような第1の作業領域142Aと、第2の作業領域142Bとが設けられている。
図15(A)は、音制御部134の一構成例を示すブロック図である。音制御部134は、音声IC160と、音声ROM161と、音声RAM162と、DAC163と、オーディオアンプ164と、ボリューム165とを備えている。
音声IC160は、演出制御用CPU130からの指令に従って音声や効果音を発生するための音声信号を生成する。音声ROM161は、スピーカ8L、8Rによる音声の出力に用いられる複数種類の音声データ等を記憶する。音声RAM162は、音声IC160が音声ROM161から読み出した音声データを展開するためのワークメモリとして用いられる。DAC163は、音声IC160から出力されるデジタル音声信号をアナログ音声信号に変換する。オーディオアンプ164は、DAC163から出力されるアナログ音声信号を増幅してスピーカ8L、8Rに供給する。ボリューム165は、オーディオアンプ164から出力されるアナログ音声信号の出力レベルを設定されている音量に応じたレベルにする。
ここで、音声RAM162には、第1及び第2のチャンネル#1、#2のそれぞれに対応して、例えば図15(B)に示すような第1の作業領域162Aと、第2の作業領域162Bとが設けられている。音声IC160は、演出制御用CPU130からの指令に応答して第1のチャンネル#1における演出内容に対応した音声データを音声ROM161から読み出して第1の作業領域162Aに展開する。他方、音声IC160は、第2のチャンネル#2における演出内容に対応した音声データを音声ROM161から読み出して第2の作業領域162Bに展開する。そして、音声IC160は、第1及び第2のチャンネル#1、#2のうちで演出制御用CPU130からの指令により指定されたものに対応して、第1及び第2の作業領域162A、162Bのいずれかに展開した音声データを用いた音声信号の生成を行う。すなわち、第1のチャンネル#1が指定されたときには第1の作業領域162Aに展開した音声データを用いた音声信号の生成を行う一方で、第2のチャンネル#2が指定されたときには第2の作業領域162Bに展開した音声データを用いた音声信号の生成を行う。
なお、音声ROM161に設けられた複数のデータファイルのそれぞれに1種類ずつの音声データが格納されることにより音声ROM161には複数種類の音声データが記憶される場合には、例えば音声IC160が2つのデータファイルの一方から読み出した音声データを第1の作業領域162Aに展開するのと並行して、他方のデータファイルから読み出した音声データを第2の作業領域162Bに展開してもよい。あるいは、音声ROM161に設けられたデータファイルがヘッダブロックと、そのヘッダブロックに続く複数のトラックブロックから構成され、トラックブロックがトラック毎の演奏情報やそれに付随する情報を格納する場合には、音声IC160が1つのデータファイル内における少なくとも1つのトラックブロックに格納された演奏情報を1種類目の音声データとして第1の作業領域162Aに展開するのと並行して、同一のデータファイル内において異なるトラックブロックに格納された演奏情報を2種類目の音声データとして第2の作業領域162Bに展開してもよい。
ランプ制御部135は、例えば遊技効果ランプに信号を出力するためのランプ駆動回路や、装飾用LEDに信号を出力するためのLED駆動回路などを備えて構成されている。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、電源電圧が供給されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって所定の遊技制御メイン処理が実行される。この遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の各部位の動作を初期化するとともに所定の初期設定などが行われる。こうした遊技制御メイン処理を実行することにより、CPU103では定期的(例えば、2ミリ秒ごと)にタイマ割込みが発生するように設定される。
図16は、タイマ割込みが発生する毎に実行される遊技制御割込処理の一例を示すフローチャートである。この例では、CPU103にてタイマ割込みが発生すると、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路107を介して各入賞口スイッチ70から入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のエラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要であれば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、乱数回路104でカウントされる判定用の乱数を更新する判定用乱数更新処理(ステップS13)や、表示用の乱数を更新する表示用乱数更新処理(ステップS14)が、順次に実行される。なお、乱数回路104によって生成されたハードウェア乱数としての乱数のみが使用され、なおかつ、乱数回路104がCPU103からの指令によることなく乱数値となる数値データを更新可能である場合には、ステップS13やステップS14の処理が実行されなくてもよい。
次に、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、RAM102の特図ゲーム用制御データ保持エリア等に含まれる遊技制御フラグ設定部に設けられた特別図柄プロセスフラグの値を、パチンコ遊技機1における遊技状態に応じて更新するとともに、特別図柄表示装置4における表示動作の制御や特別可変入賞球装置7の開閉動作の設定などを所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理を実行することにより(ステップS16)、普通可変入賞球装置6に対応して設けられた普通図柄表示装置40における表示動作(例えばLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示(例えば、点灯・点滅表示など)や普通可変入賞球装置6における可動翼片の傾動制御の設定などを可能とする。
また、CPU103は、所定のコマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信し、遊技状態に合わせた動作制御を指示する(ステップS17)。さらに、所定の情報出力処理を実行することにより、各種出力データの格納領域の内容をI/Oポート105に含まれる各出力ポートに出力する(ステップS18)。続いて、CPU103は、所定のソレノイド出力処理を実行することにより、所定の条件が成立したときに普通可変入賞球装置6における可動翼片の傾動制御や特別可変入賞球装置7における開閉板の開閉制御を行う(ステップS19)。この後、所定の賞球処理を実行することにより、各入賞口スイッチ70から入力された検出信号に基づく賞球数の設定などを行い、例えば払出制御基板に対して払出制御コマンドを出力可能とする(ステップS20)。
図17は、特別図柄プロセス処理として、図16に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、遊技球が普通可変入賞球装置6に入賞したか否かを、例えば普通可変入賞球装置6に設けられた始動球検出器に含まれて各入賞口スイッチ70を構成する始動球検出スイッチからスイッチ回路107を介して入力される検出信号などをチェックすることにより、判定する(ステップS101)。遊技球が入賞して始動球検出器からの検出信号がオン状態となった場合には(ステップS101;Yes)、入賞処理を実行し(ステップS102)、遊技球が入賞していない場合には(ステップS101;No)、入賞処理をスキップする。
ステップS102の入賞処理では、RAM102の特図ゲーム用制御データ保持エリアに設けられた特図保留記憶部における記憶数(保留記憶数)が所定の上限値(例えば「4」)以上であるか否かが判定される。このとき、特図保留記憶部において保留番号の上限値に対応した大当り判定用乱数MR2の値が格納されている場合には、保留記憶数が上限値以上であると判定される。保留記憶数が上限値以上であれば、今回の入賞による特図ゲームの始動は無効として特に何も行わない。一方、保留記憶数が上限値未満であるときには、特図ゲームにおける変動表示の実行条件が成立したと判断して保留記憶数を1加算するとともに、乱数回路104から取得した大当り判定用乱数MR2の値を示す数値データを、特図保留記憶部の空エントリの先頭にセットする。
この後、CPU103は、遊技状態に応じて更新される特別図柄プロセスフラグの値に対応して、以下に示すステップS110〜S117の各処理を実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理において、CPU103は、特図保留記憶部に格納されたデータに基づいて特図ゲームを開始するか否かを判定する処理等を実行する。ステップS111の特別図柄停止図柄設定処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この特別図柄停止図柄設定処理において、CPU103は、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおいて停止図柄として導出表示させる特別図柄を確定図柄に決定する処理等を実行する。ここで、ステップS110の特別図柄通常処理、あるいはステップS111の特別図柄停止図柄設定処理において特図ゲームでの停止図柄を決定する以前に、CPU103が特図保留記憶部から読み出した大当り判定用乱数MR2の値に基づいて開始条件の成立した特図ゲームにおける表示結果を大当りとするか否かを判定する。例えば、CPU103は、特図保留記憶部にて先頭エントリ(例えば保留番号が「1」のエントリ)に記憶されている大当り判定用乱数MR2の値を示す数値データを読み出す。こうして読み出された大当り判定用乱数MR2の値に基づき、大当り判定テーブルを参照するなどして、特図ゲームにおける表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当り判定テーブルとしては、大当り判定用乱数MR2の値と、表示結果を大当りとするか否かの判定結果とを対応付ける判定用データから構成され、ROM101等に予め格納されているものであればよい。こうして開始条件が成立した特図ゲームにて表示結果となる停止図柄が導出表示される以前に、当該特図ゲームにおける表示結果として特定表示結果に含まれる大当り図柄を導出表示するか否かの決定が行われる。
ステップS112の変動パターン設定処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この変動パターン設定処理において、CPU103は、特別図柄表示装置4による特図ゲーム及び画像表示装置5による飾り図柄の可変表示における特別図柄や飾り図柄の可変表示態様や各種の演出態様を定める変動パターンを選択決定する。こうして大当りとするか否かの決定や変動パターンの選択決定が行われた後に、図16に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることにより、変動パターンを指定する変動パターンコマンドや、特別図柄及び飾り図柄の変動表示開始を指示する変動開始コマンドが、信号中継基板13を介して主基板11から演出制御基板12に対して送信される。
ステップS113の特別図柄変動処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄変動処理において、CPU103は、特別図柄表示装置4により特別図柄を変動表示させるための制御を行う。具体的には、CPU103は、特別図柄表示装置4を構成する各セグメントLEDや各ドットLEDの点灯/消灯動作を開始させて特別図柄を変動表示させるとともに、遊技制御カウンタ/タイマ設定部などに設けられたメイン側変動時間タイマにより経過時間を計測し、変動パターンに対応する変動時間が経過したか否かを判定する。この後、メイン側変動時間タイマがタイムアウトすることにより変動パターンに対応した変動時間が経過したと判定されると、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止時処理に対応した値である“4”に更新する。
ステップS114の特別図柄停止時処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この特別図柄停止時処理において、CPU103は、特別図柄表示装置4における表示動作を制御することにより、確定図柄となる特別図柄を停止表示させる。また、特別図柄停止時処理では、演出制御基板12に対して変動終了コマンドを送信する設定も行われる。そして、可変表示結果が大当りであるときには、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応した値である“5”に更新する一方で、ハズレとなるときには、特別図柄プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS115の大入賞口開放前処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大入賞口開放前処理において、CPU103は、大入賞口としての特別可変入賞球装置7が備える開閉板を開放する制御を開始するための設定を行う。そして、特別可変入賞球装置7の開閉板を開放する制御を開始するとともに、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理に対応した値である“6”に更新する。
ステップS116の大入賞口開放中処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大入賞口開放中処理において、CPU103は、開放された特別可変入賞球装置7への遊技球の入賞検出や賞球の払出指令、開放時間の計測、及び開成サイクルのラウンド数表示のための演出制御コマンド設定等を行う。そして、例えば、1回の大当りについて、特別可変入賞球装置7の開放回数をカウントし、開放回数が例えば16回に達していれば、特定遊技状態としての大当り遊技状態を終了する条件が成立したとして特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理に対応した値である“7”に更新する。これに対して、開放回数が16回に達していなければ、特別可変入賞球装置7を一旦閉成した後、所定時間が経過するのを待って再度開放する。
ステップS117の大当り終了処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理において、CPU103は、演出制御基板12に対して大当り終了コマンドを送信するための設定を行うなどして、大当り遊技状態を終了させる。このときには、遊技制御フラグ設定部に設けられた大当りフラグをクリアしてオフ状態とする。そして、特別図柄プロセスフラグの値を“0”に更新する。
図18は、図17のS112にて実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図18に示す変動パターン設定処理を開始すると、CPU103は、まず、例えばRAM102の特図ゲーム用制御データ保持エリア等が備える遊技制御フラグ設定部に設けられた大当りフラグがオンであるか否かを判定するなどして、開始条件が成立した特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示における表示結果を大当りとするか否かを判定する(ステップS201)。そして、表示結果を大当りとする旨の判定がなされたときには(ステップS201;YES)、変動パターンを決定するために用いるテーブルとして、図4に示す大当り時変動パターン決定テーブル170を設定する(ステップS202)。
他方、ステップS201にて表示結果を大当りとせずにハズレとする旨の判定がなされたときには(ステップS201;NO)、飾り図柄の可変表示態様をリーチとするか否かを判定する(ステップS203)。具体的には、CPU103が乱数回路104などにより更新されるリーチ判定用乱数MR3の値を示す数値データを取得し、取得した乱数値に基づいてROM101等に予め格納されているリーチ判定テーブルを参照する。ここで、リーチ判定テーブルは、リーチ判定用乱数MR3の値を、飾り図柄の可変表示態様をリーチとするか否かの判定結果に対応させる判定用データから構成されるものであればよい。こうしたリーチ判定テーブルを参照することなどにより、飾り図柄の可変表示態様をリーチとする旨の判定がなされたときには(ステップS203;YES)、変動パターンを決定するために用いるテーブルとして、図5(A)に示すリーチハズレ時変動パターン決定テーブル171を設定する(ステップS204)。また、ステップS203にてリーチとしない旨の判定がなされたときには(ステップS203;NO)、変動パターンを決定するために用いるテーブルとして、図5(B)に示す通常ハズレ時変動パターン決定テーブル172を設定する(ステップS205)。
こうしてステップS202、S204、S205にて変動パターン決定テーブル170〜172のいずれかを設定した後には、設定された変動パターン決定テーブルを用いて変動パターンを決定する(ステップS206)。より具体的には、CPU103が乱数回路104などにより更新される変動パターン決定用乱数MR1の値を示す数値データを取得し、取得した乱数値に基づいて変動パターン決定テーブルを参照することにより、乱数値と対応付けられた変動パターンを特定する。
ステップS206にて変動パターンを決定した後には、変動パターンコマンドと変動開始コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS207)。例えば、CPU103は、所定のコマンド送信テーブルにステップS206にて決定した変動パターンに対応する制御データや、変動開始コマンドに対応する制御データをセットすることにより、演出制御基板12に対する演出制御コマンドを送信可能に設定する。この後、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“3”に更新する(ステップS208)。
次に、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU130の動作を説明する。演出制御基板12では、演出制御用CPU130が、例えばRAM132等に設けられたサブタイマ割込フラグがオンとなったか否かを判定することにより、例えば33ミリ秒毎のサブタイマ割込発生を検出するなどして、演出制御用として予めROM131等に格納された各種のタイマ割込処理プログラムを実行する。また、演出制御用CPU130では、所定時間が経過する毎に発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば信号中継基板13を介して主基板11から送られる演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU130は、自動的に割込禁止状態に設定するが、自動的に割込禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込禁止命令(DI命令)を発行することが好ましい。
主基板11からの演出制御INT信号がオン状態になることにより演出制御用CPU130にて割込みが発生することで、例えば所定のコマンド受信割込処理が実行され、信号中継基板13を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートから読み込んだ演出制御コマンドを、コマンド受信回路に取り込む。例えば、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信してコマンド受信回路に格納した後、割込許可に設定する。
図19は、演出制御用CPU130がサブタイマ割込発生を検出するごとに実行されるサブタイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。図19に示すサブタイマ割込処理を開始すると、まず、レジスタの退避処理を行う(ステップS151)。続いて、演出制御用CPU130は、例えば操作ボタン20が操作(例えば押下)されたことを検出するチャンネル選択操作スイッチからの検出信号がオン状態であるか否かを判定するなどして、チャンネル選択操作を示すスイッチ入力があるか否かを判定する(ステップS152)。
ステップS152にてチャンネル選択操作を示すスイッチ入力があるときには(ステップS152;YES)、RAM132の表示制御データ保持エリア等が備える表示制御フラグ設定部に設けられたチャンネル選択操作フラグをオン状態にセットする(ステップS153)。これに対して、チャンネル選択操作を示すスイッチ入力がないときには(ステップS152;NO)、ステップS153の処理をスキップする。この後、演出制御コマンドを受信するためのバッファとなるコマンド受信回路に格納されたコマンドがあるか否かを判定し(ステップS154)、格納されたコマンドがあるときには(ステップS154;YES)、所定のコマンド受信処理を実行する(ステップS155)。他方、コマンドが格納されていないときには(ステップS154;NO)、ステップS155のコマンド受信処理をスキップする。ステップS155にて実行されるコマンド受信処理は、コマンド受信回路に格納されている演出制御コマンドを読み出し、そのコマンドの分類(MODE)に対応したコマンド受信フラグをオン状態にセットする処理などを含んでいればよい。
続いて、演出制御用CPU130は、演出設定処理を実行する(ステップS156)。演出設定処理では、パチンコ遊技機1の制御状態に応じて、画像表示装置5の表示やスピーカ8L、8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDの点灯/消灯動作により各種の演出を実行するための設定が行われる。こうした演出設定処理の実行結果に基づいて演出制御処理が実行されることにより、パチンコ遊技機1の遊技状態に応じた演出が実行されることになる(ステップS157)。そして、カウンタ更新処理を実行することにより、演出制御基板12で用いられる各種の乱数値を示す数値データの更新を行う(ステップS158)。その後、サブバックアップ処理を行うとともに(ステップS159)、ステップS151にて退避させたレジスタの復帰処理を行う(ステップS160)。
図20は、図19のステップS156にて実行される演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す演出設定処理を開始すると、演出制御用CPU130は、まず、第1及び第2のチャンネル#1、#2のうちいずれかが演出チャンネルに設定されているか否かを判定し(ステップS301)、未設定であるときには(ステップS301;YES)、第1のチャンネル#1を演出チャンネルに設定する(ステップS302)。これに対して、演出チャンネルが既に設定されているときには(ステップS301;NO)、ステップS302の処理をスキップする。
続いて、演出制御用CPU130は、RAM132の表示制御データ保持エリア等が備える表示制御フラグ設定部に設けられた変動中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS303)。そして、変動中フラグがオフであるときには(ステップS303;NO)、変動開始フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS304)。このとき、変動開始フラグがオフである場合には(ステップS304;NO)、画像表示装置5に所定のデモ画面を表示させるための設定処理を行う(ステップS305)。例えば、演出制御用CPU130は、表示制御部133が備えるGCL140にデモ画面の表示指令を送る。デモ画面の表示指令を受けたGCL140は、CGROM141に格納されているデモ画面表示用の画像データを読み出してVRAM142上の展開領域に展開することなどにより、画像表示装置5にデモ画面を表示させることができる。
また、ステップS304にて変動開始フラグがオンである旨の判定がなされたときには(ステップS304;YES)、変動開始フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS306)、変動中フラグをオン状態にセットする(ステップS307)。そして、演出制御基板12に搭載されている乱数カウンタなどにより第1及び第2のチャンネル#1、#2のそれぞれに対応して生成される演出パターン決定用乱数SR1、SR2の値を示す数値データを取得する(ステップS308)。さらに、演出制御用CPU130は、主基板11からの変動パターンコマンドにて指定された変動パターンを、第1及び第2のチャンネル#1、#2それぞれについて特定する(ステップS309)。この後、演出制御用CPU130は、ステップS308にて取得した演出パターン決定用乱数SR1、SR2の値と、ステップS309にて特定した変動パターンとに基づき、予告パターンや音声パターン、ランプパターンなどからなる演出パターンを設定する(ステップS310)。
より詳細には、ステップS309にて特定した第1のチャンネル#1での演出の態様を定める変動パターンが大当りの変動パターンであるときには、ステップS308にて取得した演出パターン決定用乱数SR1の値に基づき、図7に示すような大当り時演出パターン決定テーブル180を参照することにより、予告パターンや音声パターン、ランプパターンを決定する。他方、ステップS309にて特定した第1のチャンネル#1での演出の態様を定める変動パターンが通常ハズレまたはリーチハズレの変動パターンであるときには、ステップS308にて取得した演出パターン決定用乱数SR1の値に基づき、図9に示すようなリーチ・通常ハズレ時演出パターン決定テーブル182を参照することにより、予告パターンや音声パターン、ランプパターンを決定する。
また、ステップS309にて特定した第2のチャンネル#2での演出の態様を定める変動パターンが大当りの変動パターンであるときには、ステップS308にて取得した演出パターン決定用乱数SR2の値に基づき、図8に示すような大当り時演出パターン決定テーブル181を参照することにより、予告パターンや音声パターン、ランプパターンを決定する。他方、ステップS309にて特定した第2のチャンネル#2での演出の態様を定める変動パターンが通常ハズレまたはリーチハズレの変動パターンであるときには、ステップS308にて取得した演出パターン決定用乱数SR2の値に基づき、図10に示すようなリーチ・通常ハズレ時演出パターン決定テーブル183を参照することにより、予告パターンや音声パターン、ランプパターンを決定する。
ステップS310にて演出パターンを設定した後には、ステップS309にて特定した変動パターンなどに基づき、第1及び第2のチャンネル#1、#2のそれぞれに対応した飾り図柄の可変表示における停止図柄を設定する(ステップS311)。例えば、演出制御用CPU130は、ステップS309にて特定した変動パターンが通常ハズレ、リーチハズレ及び大当りのうちいずれの変動パターンであるかに対応して、飾り図柄の可変表示における停止図柄を決定するために予め用意された停止図柄決定テーブルを設定する。一例として、第1のチャンネル#1での演出の態様を定める変動パターンが通常ハズレの変動パターンであるときには、乱数カウンタなどにより第1のチャンネル#1に対応して生成される左、中、右の確定図柄決定用乱数SR3〜SR5の値を示す数値データを取得する。こうして取得した乱数値に基づき、通常ハズレ用の停止図柄決定テーブルを参照することにより、「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて可変表示結果として導出表示する停止図柄を決定すればよい。
こうしてステップS304にて変動開始フラグがオンであるときには、ステップS306〜S311の処理が実行されることにより、画像表示装置5により飾り図柄を可変表示させるための設定が行われる。この後に図19のステップS157にて演出制御処理を実行することで、画像表示装置5による飾り図柄の可変表示や、スピーカ8L、8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDの点灯/消灯動作など、特別図柄表示装置4による特図ゲームにて特別図柄の変動表示が開始されてから表示結果となる確定図柄が導出表示されるまでの期間において当該期間に対応する演出が開始される。
このとき、表示制御部133では、ステップS309にて特定した変動パターンやステップS310にて設定された演出パターンに基づき、GCL140がCGROM141の動画像データ記憶領域に記憶されている複数種類の動画像データのうちから、第1及び第2のチャンネル#1、#2のそれぞれでの演出に用いられる少なくとも2種類の動画像データを読み出す。こうして読み出された動画像データのうちで第1のチャンネル#1に対応するものは、VRAM142における第1の作業領域142Aに展開される。その一方で、第2のチャンネル#2に対応する動画像データは、第1のチャンネル#1に対応する動画像データの展開動作と並行して、VRAM142における第2の作業領域142Bに展開される。表示信号制御部152は、VRAM142に展開された動画像データのうちで演出チャンネルに設定されたチャンネルに対応する動画像データを読み出し、DAC153を介して画像表示装置5に供給することで、飾り図柄の可変表示を含めた画像表示装置5の表示による演出を実行させることができる。
また、音制御部134では、ステップS310にて設定された演出パターンに含まれる音声パターンに基づき、音声IC160が音声ROM161に記憶されている複数種類の音声データのうちから、第1及び第2のチャンネル#1、#2のそれぞれでの演出に用いられる少なくとも2種類の音声データを読み出す。こうして読み出された音声データのうちで第1のチャンネル#1に対応するものは、音声RAM162における第1の作業領域162Aに展開される。その一方で、第2のチャンネル#2に対応する音声データは、第1のチャンネル#1に対応する音声データの展開動作と並行して、音声RAM162における第2の作業領域162Bに展開される。音声IC160は、音声RAM162に展開された音声データのうちで演出チャンネルに設定されたチャンネルに対応する音声データを読み出して音声信号を生成し、DAC163及びオーディオアンプ164を介してスピーカ8L、8Rに供給することで、可変表示中におけるスピーカ8L、8Rからの音声による演出を実行させることができる。こうしてスピーカ8L、8Rから出力された音声は、遊技者等による聴き取りが可能になる。
ステップS303にて変動中フラグがオンである旨の判定がなされたときや(ステップS303;YES)、ステップS305、S311の処理を実行した後には、RAM132の表示制御データ保持エリア等が備える表示制御フラグ設定部に設けられた変動停止フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS312)。そして、変動停止フラグがオンであるときには(ステップS312;YES)、表示制御カウンタ/タイマ設定部に設けられた選択操作禁止タイマに所定のタイマ初期値をセットする(ステップS313)。このときに選択操作禁止タイマにセットされるタイマ初期値の具体例としては、ステップS312にて変動停止フラグがオンである旨の判定がなされてから1秒程度の時間が経過したときにタイマ値が「0」となってタイムアウトするような数値(例えば「30」)であればよい。なお、ステップS313にてタイマ初期値がセットされた選択操作禁止タイマがタイムアウトするまでの期間は、その期間において特別図柄や飾り図柄が停止表示(画面上に停留して表示された図柄が完全に停止することなく、例えばスクロール方向の順方向と逆方向とに交互に揺動する態様など、所定の揺動する態様で揺れ変動表示される仮停止表示を含む)されていれば、特図ゲームや飾り図柄の可変表示における表示結果が導出表示されたことを遊技者等が認識できる程度の期間であればよい。あるいは、表示結果が導出表示されたことを遊技者等が認識できるか否かにかかわらず、操作ボタン20の操作が無効化される期間として予め定めた期間であってもよい。また、このときには、変動停止フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS314)、操作ボタン20による演出チャンネルの選択操作が禁止されている旨を報知するための設定を行う(ステップS315)。ここで、操作ボタン20による演出チャンネルの選択操作が禁止されている旨は、例えば操作ボタン20に内蔵された発光体(例えば電球やLED)を消灯させることや、画像表示装置5における表示画像、スピーカ8L、8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9もしくは装飾用LEDの点灯/消灯動作、あるいは遊技領域内(または遊技領域外)に設けられた役物の動作などの演出動作の少なくともいずれか1つによって、報知できればよい。演出制御用CPU130は、ステップS315にて各種の報知動作に対応した制御データをRAM131から読み出し、表示制御部133や音制御部134、ランプ制御部135に指令を送るなどして、選択操作が禁止されている旨を報知可能にする。
また、ステップS312にて変動停止フラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS312;NO)、選択操作禁止タイマにおけるタイマ値が「0」でタイムアウトしているか否かを判定する(ステップS316)。このとき、選択操作禁止タイマがタイムアウトしていなければ(ステップS316;NO)、選択操作禁止タイマにおけるタイマ値を1減算した後(ステップS317)、チャンネル選択操作フラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS318)。これにより、ステップS313にて選択操作禁止タイマにタイマ初期値が設定された後にタイムアウトするまでの期間においては、図19のステップS152にてチャンネル選択操作を示すスイッチ入力があるとしてステップS153にてチャンネル選択操作フラグがセットされたとしても、ステップS318にてチャンネル選択操作フラグがクリアされることにより、操作ボタン20の操作が無効化されることになる。
ステップS316にて選択操作禁止タイマにおけるタイマ値が「0」でタイムアウトしているときには(ステップS316;YES)、操作ボタン20による演出チャンネルの選択操作が禁止されている旨を報知する設定がなされているか否かを判定する(ステップS319)。このとき、選択操作が禁止されている旨を報知する設定がなされていれば(ステップS319;YES)、例えば表示制御部133や音制御部134、ランプ制御部135に初期化を指示する指令を送るなどして、選択操作が禁止されている旨の報知を終了させる(ステップS320)。他方、ステップS319にて選択操作が禁止されている旨を報知する設定がなされていないと判定されたときには(ステップS319;NO)、ステップS320の処理をスキップする。
この後、演出制御用CPU130は、チャンネル選択操作フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS321)。そして、チャンネル選択操作フラグがオンであるときには(ステップS321;YES)、第1及び第2のチャンネル#1、#2のうちで、演出チャンネルに設定するものを変更する(ステップS322)。例えば、演出制御用CPU130がステップS322の処理を開始したときに、第1のチャンネル#1が演出チャンネルに設定されている場合には、表示制御部133が備えるGCL140や音制御部134が備える音声IC160に演出チャンネルの切り替え指令を送るなど、演出チャンネルを第2のチャンネル#2に変更して設定するための制御を行う。その一方で、ステップS322の処理を開始したときに第2のチャンネル#2が演出チャンネルに設定されている場合には、演出チャンネルを第1のチャンネル#1に変更して設定するための制御を行う。
表示制御部133では、GCL140が演出制御用CPU130から演出チャンネルの切り替え指令を受けたことに応答して、表示信号制御部152がVRAM142から読み出す画像データを、図13(B)に示すVRAM142における第1の作業領域142Aに展開された画像データと、第2の作業領域142Bに展開された画像データとの間で切り替える。また、音制御部134では、音声IC160が演出制御用CPU130から演出チャンネルの切り替え指令を受けたことに応答して、DAC163に供給する音声信号を生成するために用いる音声データを、図15(B)に示す音声RAM162における第1の作業領域162Aに展開された音声データと、第2の作業領域162Bに展開された音声データとの間で切り替える。
ステップS322にて演出チャンネルを設定した後には、切り替え演出設定処理を実行することにより切り替え演出となる演出の実行を可能に設定した後(ステップS323)、チャンネル選択操作フラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS324)。ステップS321にてチャンネル選択操作フラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS321;NO)、ステップS322〜S324の処理を実行せずに、演出設定処理を終了する。
図21は、図20のステップS323にて実行される切り替え演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図21に示す切り替え演出設定処理を開始すると、演出制御用CPU130は、まず、第1及び第2のチャンネル#1、#2における変動パターンのうちで大当り信頼度の高い変動パターンを特定する(ステップS401)。また、演出制御用CPU130は、乱数カウンタなどにより生成される切り替え演出決定用乱数SR9の値を示す数値データを取得する(ステップS402)。この後、演出制御用CPU130は、ステップS401にて特定した変動パターンと、ステップS402にて取得した切り替え演出決定用乱数SR9の値とに基づき、図11に示すような切り替え演出パターン決定テーブル184を参照することにより、切り替え演出パターンを決定する(ステップS403)。
続いて、演出制御用CPU130は、ステップS403にて決定した切り替え演出パターンが、切り替え演出を実行しない旨の判定結果を示す切り替え演出パターン#0であるか否かを判定する(ステップS404)。このとき、切り替え演出パターン#0以外の切り替え演出パターンに決定した旨の判定がなされたときには(ステップS404;NO)、例えば表示制御部133や音制御部134、ランプ制御部135に所定の指令を送るなど、ステップS403にて決定した切り替え演出パターンに定められる演出の態様で切り替え演出を実行するための設定を行う(ステップS405)。これに対して、ステップS404にて切り替え演出パターン#0に決定した旨の判定がなされたときには(ステップS404;YES)、ステップS405の処理をスキップして切り替え演出設定処理を終了する。
以下、この発明の実施の形態におけるパチンコ遊技機1の具体的な動作例について説明する。パチンコ遊技機1では、特別図柄表示装置4による特図ゲームの開始条件が成立したことに応じて、RAM102の特図ゲーム用制御データ保持エリアが備える特図保留記憶部から大当り判定用乱数MR2の値が読み出され、その乱数値に基づいて表示結果を大当りとするか否かを決定する。このとき、大当りとする旨に決定されると、遊技制御フラグ設定部に設けられた大当りフラグがオン状態にセットした後、図17のステップS111にて特別図柄停止図柄設定処理を実行することにより、特図ゲームにおいて確定図柄として導出表示する特別図柄を設定する。
続いて、図17のステップS112において図18に示すような変動パターン設定処理を実行することにより、変動パターンの決定を行う。このとき、大当りフラグがオンである場合には(図18のステップS201;YES)、図4に示すような大当り時変動パターン決定テーブル170を参照して、第1及び第2のチャンネル#1、#2のそれぞれに対応した変動パターンを決定する(ステップS202及びS206)。
具体的な一例として、乱数回路104から取得した変動パターン決定用乱数MR1の値が「150」〜「159」のいずれかであることから、第1のチャンネル#1における変動パターンが「スーパー#2」に決定され、第2のチャンネル#2における変動パターンが「ハズレから(再)」に決定されたものとする。この場合には、主基板11から信号中継基板13を介して演出制御基板12に対し、変動パターンコマンド「8019H」が変動開始コマンドとともに送信される(ステップS207)。
演出制御基板12の側では、主基板11からの変動開始コマンドを受信したことに応答して、変動開始フラグがオン状態にセットされる。図20に示す演出設定処理では、変動開始フラグがオンであることから(ステップS304;YES)、演出パターンの設定(ステップS310)や停止図柄の設定(ステップS311)が行われて、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示が実行可能となる。この動作例では、第1のチャンネル#1における変動パターンが「スーパー#2」であることに基づき、図7に示す大当り時演出パターン決定テーブル180を参照することで、予告パターンが「予告#2」に設定されるとともに、音声パターン#11とランプパターン#11が設定される。また、第2のチャンネル#2における変動パターンが「ハズレから(再)」であることに基づき、図8に示す大当り時演出パターン決定テーブル181を参照することで、予告パターンが予告演出を行わない旨を示す「STEP0」に設定されるとともに、音声パターン#49とランプパターン#49が設定される。
こうした設定に基づき、表示制御部133では、GCL140がCGROM141から第1のチャンネル#1における変動パターン「スーパー#2」に対応する動画像データを読み出し、例えばフレーム単位でVRAM142における第1の作業領域142Aに展開する。また、GCL140は、第2のチャンネル#2における変動パターン「ハズレから(再)」に対応する動画像データをCGROM141から読み出し、第1の作業領域142Aへの動画像データの展開と並行して、例えばフレーム単位でVRAM142における第2の作業領域142Bに展開する。
音制御部134では、音声IC160が音声ROM161から第1のチャンネル#1にて設定された音声パターン#11に対応する音声データを読み出し、音声RAM162における第1の作業領域162Aに展開する。また、音声IC160は、第2のチャンネル#2にて設定された音声パターン#49に対応する音声データを読み出し、第1の作業領域162Aへの音声データの展開と並行して、音声RAM162における第2の作業領域162Bに展開する。
図22は、第1のチャンネル#1における変動パターン「スーパー#2」と、第2のチャンネル#2における変動パターン「ハズレから(再)」に対応した表示動作例を示すタイミング図である。図23は、図22に示す表示動作例にてVRAM142における第1及び第2の作業領域142A、142Bに展開される動画像データに基づき、画像表示装置5にて表示可能となる画像の一例を示している。
図22に示す表示動作例では、飾り図柄の変動表示が開始されると、「左」、「中」、「右」の各可変表示部における飾り図柄を加速表示させる。この後、第1のチャンネル#1では、「左」の可変表示部にて飾り図柄の変動表示を停止させることにより、図22に示すタイミングT1では、図23(A)に示すような画像を表示可能にする。このとき、第2のチャンネル#2では、図23(F)に示すように、各可変表示部にて飾り図柄を一定速で変動表示させている。
続いて、第1のチャンネル#1では、「右」の可変表示部にて飾り図柄の変動表示を停止させ、飾り図柄の可変表示態様をリーチとする。また、このときには、GCL140が予告パターン「予告#2」に対応する画像データをCGROM141から読み出して、VRAM142における第1の作業領域142Aに展開する。これにより、図22に示すタイミングT2では、第1のチャンネル#1において図23(B)に示すような予告用のキャラクタ画像F10を含んだ画像を表示可能にする。これに対して、第2のチャンネル#2では、「左」の可変表示部にて飾り図柄の変動表示を停止させる。また、第1のチャンネル#1にて飾り図柄の可変表示態様が変動パターン「スーパー#2」に定められた特定のリーチとなったことに対応して、GCL140がCGROM141からボタン操作指示用の画像データを読み出してVRAM142における第2の作業領域142Bに展開する。これにより、図22に示すタイミングT2では、第2のチャンネル#2において図23(G)に示すようなボタン操作を指示する報知用の文字画像F11を含んだ画像を表示可能にする。なお、ボタン操作を指示する報知は、文字画像F11によって行われるものに限定されず、例えば所定のキャラクタ画像を表示させることや、所定の音声を出力させること、所定のランプを点灯/消灯させること、あるいは、所定の役物を所定態様で動作(もしくは停止)させることなど、遊技者にボタン操作を促すことができる任意の報知動作を実行するものであればよい。
この後、第2のチャンネル#2では、「右」及び「中」の可変表示部にて飾り図柄の変動表示を順次に停止させることにより、ハズレとなる飾り図柄の組合せを一旦導出表示させる。これにより、図22に示すタイミングT3では、第1のチャンネル#1において図23(C)に示すようなリーチ演出表示が行われる一方で、第2のチャンネル#2において図23(H)に示すようなハズレとなる組合せの飾り図柄が停止表示される。このときにも、第2のチャンネル#2における表示画像には、第1のチャンネル#1にて飾り図柄の可変表示態様が変動パターン「スーパー#2」に定められた特定のリーチとなっていることに対応して、文字画像F11が含まれている。そして、第2のチャンネル#2では、変動パターン「ハズレから(再)」に対応して、「左」、「中」、「右」の可変表示部のうちいずれかにて停止表示されている飾り図柄を再度変動表示させる。これにより、図22に示すタイミングT4では、第1のチャンネル#1において図23(D)に示すようなリーチ演出表示が継続して行われている一方で、第2のチャンネル#2において例えば図23(I)に示すような飾り図柄の再変動表示が行われる。このときにも、第2のチャンネル#2における表示画像には、文字画像F11が含まれている。
第1及び第2のチャンネル#1、#2のそれぞれにて以上のような表示を行うように制御された後には、第1及び第2のチャンネル#1、#2の両方にて全ての飾り図柄を停止表示させることにより、確定図柄を導出表示させる。これにより、例えば図22に示すタイミングT5では、第1のチャンネル#1において図23(E)に示すように斜め方向の有効ライン上に「7」を示す飾り図柄を停止表示させて表示結果を大当りとする一方で、第2のチャンネル#2において図23(J)に示すように「左」、「中」、「右」の各可変表示部で同一の「7」を示す飾り図柄を停止表示させて表示結果を大当りとする。
図24は、上記の表示動作例に基づき、操作ボタン20が操作されたことに応答して実際に画像表示装置5に画像を表示させる動作の一例を示している。まず、演出チャンネルが設定されていない段階では(図20のステップS301;NO)、第1のチャンネル#1が演出チャンネルに設定される(ステップS302)。この状態で上記の表示動作例に基づく飾り図柄の可変表示が開始されると、VRAM142では、図25(A)に示すように、GCL140の動画伸長部151によりCGROM141から読み出されて伸長処理が施された動画像データが、第1及び第2の作業領域142A、142Bの両方に並行して展開される。より具体的に、動画伸長部151は、第1のチャンネル#1における変動パターン「スーパー#2」に対応した動画像データをCGROM141から読み出して伸長処理を施し、VRAM142における第1の作業領域142Aに展開する。これと並行して、動画伸長部151は、第2のチャンネル#2における変動パターン「ハズレから(再)」に対応した動画像データをCGROM141から読み出して伸長処理を施し、VRAM142における第2の作業領域142Bに展開する。
そして、表示信号制御部152は、演出チャンネルが第1のチャンネル#1に設定されていることに対応して、第1の作業領域142Aに展開された動画像データを読み出し、DAC153を介して画像表示装置5に供給する。これにより、画像表示装置5では、例えば図24(A)に示すような画像が表示され、第1のチャンネル#1における変動パターン「スーパー#2」に定められる演出の態様で飾り図柄の可変表示が行われる。このとき、音声IC160は、演出チャンネルが第1のチャンネル#1に設定されていることから、音声パターン#11に従って音声RAM162における第1の作業領域162Aに展開された音声データを読み出して音声信号を生成し、DAC163及びオーディオアンプ164を介してスピーカ8L、8Rに供給する。これにより、スピーカ8L、8Rからは、第1のチャンネル#1における変動パターン「スーパー#2」に対応する音声パターン#11に従って音声が出力され、遊技者等による聴き取りが可能になる。また、ランプ制御部135は、演出チャンネルが第1のチャンネル#1に設定されていることに対応して、ランプパターン#11に従って遊技効果ランプ9や装飾用LEDにおける点灯/消灯動作を制御する。
この後、図24(B)に示すように遊技者等によって操作ボタン20の操作がなされると(図19のステップS152;YES)、チャンネル選択操作フラグがオン状態にセットされることにより(ステップS153、及び図20のステップS321;YES)、演出チャンネルが第1のチャンネル#1から第2のチャンネル#2へと切り替えられる(ステップS322)。また、図20のステップS323にて図21に示すような切り替え演出設定処理が実行されることにより、第1のチャンネル#1における変動パターンが第2のチャンネル#2における変動パターン「ハズレから(再)」に比べて大当り信頼度が高い「スーパー#2」に設定されていることに基づき、図11に示す切り替え演出パターン決定テーブル184を参照することで、切り替え演出の態様を定める切り替え演出パターンが決定される。例えば、図21のステップS402にて乱数カウンタから取得した切り替え演出決定用乱数SR9の値が「31」であるときには、切り替え演出パターン#2が設定される。
こうして切り替え演出パターン#2が設定されたときには、図21のステップS405における演出設定に基づいて、例えば画像表示装置5にて図24(C)に示すような画像が表示されるなど、切り替え演出パターン#2に定められる演出の態様で切り替え演出が行われる。このように、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示態様がリーチとなる以前であっても、操作ボタン20の操作により演出の態様を切り替えることができる。また、図11に示す切り替え演出パターン決定テーブル184を参照することで、切り替え演出を実行するか否かの判定、及び切り替え演出を実行する場合における演出の態様の決定を行うことができる。そして、第1及び第2のチャンネル#1、#2における変動パターンに応じて異なる割合で、切り替え演出が実行されるか否かの判定や、切り替え演出の態様の決定が行われることがある。こうして決定された切り替え演出の態様によって、リーチとなる以前であっても、表示結果が大当りになること、あるいは可変表示態様がリーチになることに対する遊技者の期待感を高めることができる。
この後、演出チャンネルが第2のチャンネル#2に切り替えられたことに対応して、表示信号制御部152は、図25(B)に示すように、第2の作業領域142Bに展開された動画像データを読み出し、DAC153を介して画像表示装置5に供給する。これにより、画像表示装置5では、例えば図24(D)に示すような画像が表示され、第2のチャンネル#2における変動パターン「ハズレから(再)」に定められる演出の態様で飾り図柄の可変表示が行われる。このとき、音声IC160は、演出チャンネルが第2のチャンネル#2に切り替えられたことに対応して、音声RAM162における第2の作業領域162Bに展開された音声データを読み出して音声信号を生成し、DAC163及びオーディオアンプ164を介してスピーカ8L、8Rに供給する。これにより、スピーカ8L、8Rからは、第2のチャンネル#2における変動パターン「ハズレから(再)」に対応する音声パターン#49に従って音声が出力され、遊技者等による聴き取りが可能になる。また、ランプ制御部135は、演出チャンネルが第2のチャンネル#2に切り替えられたことに対応して、ランプパターン#49に従って遊技効果ランプ9や装飾用LEDにおける点灯/消灯動作の制御を開始する。
このときには、第2のチャンネル#2における飾り図柄の可変表示態様はリーチではない。その一方で、第1のチャンネル#1における飾り図柄の可変表示態様はリーチとなっている(図23(B)及び(G)を参照)。そのため、画像表示装置5には、遊技者等に対してボタン操作を指示する報知用の文字画像F11を含んだ画像が表示される。そして、画像表示装置5では、演出チャンネルが第2のチャンネル#2であることから、図24(E)に示すように「左」の可変表示部にて飾り図柄が停止表示された後に、図24(F)に示すようなハズレとなる組合せの飾り図柄が一旦導出表示されることになる。
図24(F)に示すような画像が画像表示装置5に表示されているときに、図24(G)に示すように遊技者等によって操作ボタン20の操作がなされると、演出チャンネルが第2のチャンネル#2から第1のチャンネル#1へと切り替えられる。このときには、図24(B)に示すように操作ボタン20の操作がなされたときと同様に、図11に示す切り替え演出パターン決定テーブル184を参照して切り替え演出パターンを決定する。例えば、図21のステップS402にて乱数カウンタから取得した切り替え演出決定用乱数SR9の値が「0」〜「24」のいずれかであるときには、切り替え演出パターン#0が設定される。この場合、図21のステップS405における演出設定は行われずに演出チャンネルが切り替えられることにより、図24(H)に示すような第1のチャンネル#1における変動パターン「スーパー#2」に定められる演出の態様での飾り図柄の可変表示が、直ちに開始されることになる。この後、演出チャンネルが第1のチャンネル#1であることに対応して、例えば図24(I)に示すような変動パターン「スーパー#2」に定められる演出の態様でのリーチ演出表示が行われる。そして、全ての飾り図柄の変動表示が停止されたときに、画像表示装置5では、図24(J)に示すように斜め方向の有効ライン上に「7」を示す飾り図柄が停止表示されて表示結果が大当りとなる。
この表示動作例のように、第1のチャンネル#1における変動パターンを「スーパー#2」に決定する一方で、第2のチャンネル#2における変動パターンを「ハズレから(再)」に決定したときには、第1のチャンネル#1における飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定図柄が導出表示されるまでの期間において、当該期間に対応して実行される所定の演出のうちに、特定演出態様でリーチ演出表示が実行される期間が含まれている。これに対して、第2のチャンネル#2における飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定図柄が導出表示されるまでの期間においては、当該期間に対応して実行される所定の演出のうちに、特定演出態様でリーチ演出表示が実行される期間が含まれていない。
また、第1のチャンネル#1における変動パターンを「スーパー#1」、「スーパー#2」、「スーパー#3」のいずれかに決定する一方で、第2のチャンネル#2における変動パターンを「ハズレ」(再変動させるものも含む)に決定したときにも、第1のチャンネル#1における飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定図柄が導出表示されるまでの期間において、当該期間に対応して実行される所定の演出のうちに、特定演出態様でリーチ演出表示が実行される期間が含まれている。これに対して、第2のチャンネル#2における飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定図柄が導出表示されるまでの期間においては、当該期間に対応して実行される所定の演出のうちに、特定演出態様でリーチ演出表示が実行される期間が含まれていない。
第1のチャンネル#1における変動パターンを「ハズレ」(再変動させるものも含む)に決定する一方で、第2のチャンネル#2における変動パターンを「スーパーA」、「スーパーB」、「スーパーC」、「スーパーD」(再変動させるものも含む)に決定したときには、第1のチャンネル#1における飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定図柄が導出表示されるまでの期間において、当該期間に対応して実行される所定の演出のうちに、特定演出態様でリーチ演出表示が実行される期間が含まれていない。これに対して、第2のチャンネル#2における飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定図柄が導出表示されるまでの期間においては、当該期間に対応して実行される所定の演出のうちに、特定演出態様でリーチ演出表示が実行される期間が含まれている。
他方、「スーパー#1」、「スーパー#2」、「スーパー#3」の変動パターンはいずれも、「スーパーA」、「スーパーB」、「スーパーC」、「スーパーD」(再変動させるものも含む)の各変動パターンと比べたときに、飾り図柄の可変表示態様がリーチとなることにより特定演出態様でリーチ演出表示が行われる期間のうちの少なくとも一部の期間が異なるように設定されている。そのため、第1のチャンネル#1における変動パターンを「スーパー#1」、「スーパー#2」、「スーパー#3」のいずれかに決定する一方で、第2のチャンネル#2における変動パターンを「スーパーA」、「スーパーB」、「スーパーC」、「スーパーD」(再変動させるものも含む)のいずれかに決定したときには、第1のチャンネル#1における飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定図柄が導出表示されるまでの期間において、当該期間に対応して実行される所定の演出のうちで、特定演出態様でリーチ演出表示が実行される期間のうちの少なくとも一部の期間が、第2のチャンネル#2における飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定図柄が導出表示されるまでの期間において、当該期間に対応して実行される所定の演出のうちで、特定演出態様でリーチ演出表示が実行される期間と異なっている。
なお、「スーパー#1」、「スーパー#2」、「スーパー#3」の変動パターンのうちで少なくともいずれか1つの変動パターンと、「スーパーA」、「スーパーB」、「スーパーC」、「スーパーD」(再変動させるものも含む)の変動パターンのうちの少なくともいずれか1つの変動パターンとを比べたときに、飾り図柄の可変表示態様がリーチとなることにより特定演出態様でリーチ演出表示が行われる期間のうちの少なくとも一部の期間が異なるように設定されていればよく、そのように設定された変動パターンの組合せを第1及び第2のチャンネル#1、#2のそれぞれにおける変動パターンの組合せとして決定することで、特定演出態様でリーチ演出表示が実行される期間のうちの少なくとも一部の期間を異ならせることができる。
また、第2のチャンネル#2における変動パターンが、ハズレとなる組合せの飾り図柄が一旦導出表示された後に飾り図柄の変動表示を再開させる再変動となる演出の態様を定める再変動パターンであるときには、第1のチャンネル#1における変動パターンとして、第2のチャンネル#2における飾り図柄の可変表示にてハズレとなる組合せの飾り図柄が一旦導出表示される期間にて、第1のチャンネル#1では飾り図柄の変動表示が継続して実行されるような変動パターンとすることができる。例えば、第1のチャンネル#1における変動パターン「スーパー#2」と、第2のチャンネル#2における変動パターン「ハズレから(再)」に対応した表示動作例では、第2のチャンネル#2において図23(H)に示すようなハズレとなる組合せの飾り図柄が停止表示される期間にて、第1のチャンネル#1では図23(C)に示すように「中」の可変表示部における飾り図柄の変動表示が継続して行われている。
以上説明したように、この発明によれば、例えば第1及び第2のチャンネル#1、#2などに対応して少なくとも2種類の変動パターンを決定し、決定された変動パターンに対応する動画像データをVRAM142における第1及び第2の作業領域142A、142Bなどに並行して展開するとともに、変動パターンに基づいて決定される音声パターンに対応する音声データを音声RAM162における第1及び第2の作業領域162A、162Bなどに並行して展開する。そして、演出チャンネルの設定に対応する動画像データや音声データを読み出して画像表示装置5やスピーカ8L、8Rにより演出を実行させる。その後、操作ボタン20によるチャンネル選択操作が検出されたときには、その選択操作が検出されたタイミングを切り替えタイミングとして、演出チャンネルを第1及び第2のチャンネル#1、#2の間で切り替え、表示信号制御部152が演出チャンネルに対応した動画像データをVRAM142から読み出して画像表示装置5に供給するとともに、音声IC160が演出チャンネルに対応した音声データを音声RAM162から読み出して音声信号を生成する。これにより、特別図柄表示装置4における特別図柄の変動表示や画像表示装置5における飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定図柄が導出表示されるまでの期間を含めた任意の期間において操作ボタン20によるチャンネル選択操作を検出して、切り替えタイミング以後に画像表示装置5の表示やスピーカ8L、8Rからの音声出力などにより実行させる演出の態様をスムーズに切り替えることができる。
ここで、第1及び第2のチャンネル#1、#2などに対応して決定される少なくとも一の変動パターンを、特定演出態様でのリーチ演出表示を定める変動パターンに決定するときには、他の変動パターンを、特定演出態様でのリーチ演出表示を行わない変動パターンに決定し、または、特定演出態様でリーチ演出表示が実行される期間の少なくとも一部の期間が異なるように定められた変動パターンに決定することができる。このように、任意の期間において操作ボタン20の操作に応答して演出の態様を切り替えることができ、また、一方の変動パターンに定められる演出の態様が特定演出態様でない期間において、他方の変動パターンに定められる演出の態様を特定演出態様となることがあるので、特別図柄や飾り図柄の変動中を含めた可変表示中における遊技者の期待感を持続させるとともに、意外性のある演出が可能になる。
また、各変動パターンに対応する動画像データや音声データを用いて、切り替えタイミング以後に画像表示装置5の表示やスピーカ8L、8Rからの音声出力などにより実行させる演出の態様を切り替えることができ、演出の態様を切り替える場合に対応させた特別な動画像データや音声データを用意する必要がないので、動画像の表示や音声出力などの演出に用いられるデータ量の増大を抑制することができる。
加えて、操作ボタン20によるチャンネル選択操作に応答して演出チャンネルの設定を切り替えるときには、図11に示すような切り替え演出パターン決定テーブル184を参照することにより、切り替え演出パターンを決定する。図11に示す切り替え演出パターン決定テーブル184では、切り替え演出パターン#0が切り替え演出を実行しない旨の判定結果を示す一方で、切り替え演出パターン#1、#2はそれぞれ、互いに異なる切り替え演出の態様を定めている。そして、各切り替え演出パターン#0〜#2に対する切り替え演出決定用乱数SR9の割り振りは、変動パターンに応じて異なるように設定されており、大当り信頼度が比較的に高い変動パターンが第1及び第2のチャンネル#1、#2のいずれかに設定されているときに演出チャンネルの切り替えが指示されることが、切り替え演出を実行するための条件となる。さらに、例えば「スーパー#3」、「スーパーD」といった変動パターンが第1及び第2のチャンネル#1、#2のいずれかに設定されているときに演出チャンネルの切り替えが指示されるという条件が成立したときには、その条件が成立していないときに比べて高い割合で切り替え演出を実行する旨の判定がなされるように、切り替え演出パターン決定テーブル184において切り替え演出決定用乱数SR9の値が割り振られている。こうして切り替え演出となる所定の演出を実行可能とすることで、遊技者は、演出の態様が切り替えられたことを容易に認識することができる。さらに、切り替え演出が実行されるか否かに対する遊技者の期待感を高め、また、切り替え演出が実行されることで特別図柄の変動表示や飾り図柄の可変表示における表示結果が特定表示結果としての大当りとなることに対する期待感が高められ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図11に示す切り替え演出パターン決定テーブル184では、「スーパー#3」、「スーパーD」といった変動パターンが第1及び第2のチャンネル#1、#2のいずれかに設定されるときに演出チャンネルの切り替えが指示されるという条件が成立したか否かに応じて異なる割合で、切り替え演出パターン#1、#2のいずれかが選択されるように、切り替え演出決定用乱数SR9の値が割り振られている。こうして互いに異なる切り替え演出の態様を定める切り替え演出パターン#1、#2のいずれかが変動パターンの種類に応じて異なる割合で選択されることにより、切り替え演出としてどのような態様の演出が実行されるかということに対する遊技者の期待感が高められ、また、切り替え演出の態様に応じて特別図柄の変動表示や飾り図柄の可変表示における表示結果が特定表示結果としての大当りとなることに対する期待感が高められ、遊技の興趣を向上させることができる。
図20のステップS313にて選択操作禁止タイマに初期値がセットされた後、ステップS316にて選択操作禁止タイマがタイムアウトしたと判定されるまでの期間では、ステップS318にてチャンネル選択操作フラグがクリアされることにより、操作ボタン20の操作が無効化される。これにより、特図ゲームにおける変動表示結果や飾り図柄の可変表示結果が導出表示された後に一定時間が経過するまでは演出の切り替えを行わないようにすることで、導出表示された表示結果を遊技者に確実に認識させることができる。また、図20のステップS315にて操作ボタン20による演出チャンネルの選択操作が禁止されている旨を報知するための設定を行う。この報知により、遊技者は、操作ボタン20の操作による演出の切り替えが可能であるか否かを容易に認識することができる。
図4に示すような大当り時変動パターン決定テーブル170を用いて変動パターンを決定するときには、例えば第1のチャンネル#1における変動パターンを「スーパー#2」とする一方で、第2のチャンネル#2における変動パターンを「ハズレから(再)」とすることができる。この場合には、第1のチャンネル#1では例えば飾り図柄の可変表示態様がリーチとなった後に特定の態様でリーチ演出表示が行われる。その間に第2のチャンネル#2ではリーチとなることなくハズレとなる飾り図柄の組合せが一旦導出表示され、その後に、飾り図柄の再変動表示が行われて表示結果を大当りにする。これにより、少なくとも一の変動パターンに特定演出態様を定める変動パターンを決定するときには、その特定演出態様で演出が実行される期間の少なくとも一部の期間にて大当りとは異なるハズレの表示結果を一旦導出表示させた後に可変表示を再開させる変動パターンを、他の変動パターンに決定することができる。このように、一方のチャンネルでは特定演出態様で演出が実行されている期間内に他方のチャンネルではハズレの表示結果が導出表示されることで、ハズレの表示結果が導出表示されたことを認識した遊技者は、大当り遊技状態に制御されることへの期待感を失って落胆する。しかしながら、操作ボタン20の操作により演出チャンネルの切り替えを指示することで、特定演出態様での演出に切り替えることができるので、大当り遊技状態に制御されることに対する遊技者の期待感が再び高められるとともに遊技の意外性が高められ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、実際に実行されていないチャンネルにおける変動パターンに定められる演出の態様が特定の態様であるときには、その特定の態様で演出が実行される期間にて、図23(G)〜(I)や図24(E)及び(F)に示すように、操作ボタン20の操作を指示する文字画像F11を含んだ画像が表示される。こうした表示による報知が行われることで、遊技者は、操作ボタン20を操作して特定の態様で演出が行われていることを認識できるので、表示結果が大当りとなることに対する遊技者の期待感が高められ、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、第1及び第2のチャンネル#1、#2のそれぞれに対応した変動パターンを決定し、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示や飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでの期間において、各変動パターンに対応した動画像データをCGROM141から読み出してVRAM142に並行して展開するものとして説明した。これに対して、各変動パターンに対応した動画像データを予め定められた時間区分毎に分割して構成した区分動画像データを用いて、演出チャンネルにおける変動パターンに対応する区分動画像データのみを展開するようにしてもよい。この場合には、区分動画像データがMPEG等の動き補償予測符号化などにより圧縮されていることから、操作ボタン20の操作により演出チャンネルの切り替えが指示されたタイミングで直ちに演出の態様を切り替えることはできない。しかしながら、操作ボタン20が操作された旨の判定がなされたタイミングに対応した切り替えタイミング以後に実行させる演出を切り替えることは可能である。
このような区分動画像データを用いる場合には、演出制御基板12のRAM132等が備える表示制御カウンタ/タイマ設定部に、変動区分カウンタと変動区分タイマとを設けておく。ここで、変動区分カウンタは、区分動画像データを構成する時間区分毎の動画像データのうちでどの動画像データを選択してVRAM142に展開するかを指定するためのカウント値を保持する。変動区分タイマは、各時間区分が開始されてからの経過時間を計測し、時間区分が終了するタイミングにてタイマ値が「0」となってタイムアウトする。また、CGROM141の区分動画像データ記憶領域は、複数種類の変動パターンに対応して用意した動画像データを予め定められた時間区分毎に分割して構成した複数種類の区分動画像データを記憶する。
図26は、区分動画像データを用いる場合に図19のステップS156にて実行される演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図26に示す演出設定処理を開始すると、演出制御用CPU130は、まず、第1及び第2のチャンネル#1、#2のうちいずれかが演出チャンネルに設定されているか否かを判定し(ステップS351)、未設定であるときには(ステップS351;YES)、第1のチャンネル#1を演出チャンネルに設定する(ステップS352)。これに対して、演出チャンネルが既に設定されているときには(ステップS351;NO)、ステップS352の処理をスキップする。
続いて、演出制御用CPU130は、変動中フラグがオンであるか否かを判定し(ステップS353)、オフである場合には(ステップS353;NO)、変動開始フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS354)。このとき、変動開始フラグがオフである場合には(ステップS354;NO)、画像表示装置5に所定のデモ画面を表示させるための設定処理を行う(ステップS355)。また、ステップS354にて変動開始フラグがオンである場合には(ステップS354;YES)、変動区分カウンタをクリアしてカウント値を初期値「0」に設定し(ステップS356)、変動開始フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS357)、変動中フラグをオン状態にセットする(ステップS358)。
そして、演出制御基板12に搭載されている乱数カウンタなどにより第1及び第2のチャンネル#1、#2のそれぞれに対応して生成される演出パターン決定用乱数SR1、SR2の値を示す数値データを取得する(ステップS359)。また、主基板11からの変動パターンコマンドにて指定された変動パターンを、第1及び第2のチャンネル#1、#2それぞれについて特定する(ステップS360)。こうしてステップS359にて取得した演出パターン決定用乱数SR1、SR2の値と、ステップS360にて特定した変動パターンとに基づき、予告パターンや音声パターン、ランプパターンなどからなる演出パターンを設定する(ステップS361)。演出パターンを設定した後には、飾り図柄の可変表示における停止図柄を決定する(ステップS362)。
この後、変動区分カウンタをロードする(ステップS363)。これにより、例えばステップS356にて変動区分カウンタがクリアされたときには、カウント値「0」が読み出される。こうして読み出された変動区分カウンタのカウント値に基づき、演出チャンネルに対応した演出パターンの設定を行う(ステップS364)。こうした演出パターンの設定により、表示制御部133では、演出チャンネルと変動区分カウンタのカウント値に対応した区分動画像データを、GCL140がCGROM141の区分動画像データ記憶領域から読み出す。このようにして読み出された区分動画像データのみをVRAM142に展開し、表示信号制御部152がVRAM142に展開された区分動画像データを読み出してDAC153を介して画像表示装置5に供給することで、動画像データを並行して展開することなく、飾り図柄の可変表示を含めた画像表示装置5の表示による演出を実行させることができる。ステップS364にて演出パターンを設定した後には、変動区分カウンタのカウント値を1加算するとともに(ステップS365)、変動区分タイマに所定のタイマ初期値をセットする(ステップS366)。
ステップS353にて変動中フラグがオンである旨の判定がなされたときには(ステップS353;YES)、変動区分タイマにおけるタイマ値が「0」となってタイムアウトしたか否かを判定する(ステップS367)。そして、変動区分タイマのタイマ値が「0」以外でタイムアウトしていなければ(ステップS367;NO)、変動区分タイマにおけるタイマ値を1減算する(ステップS368)。これに対して、変動区分タイマがタイムアウトしたときには(ステップS367;YES)、ステップS363の処理に進み、ステップS365にて1加算された変動区分カウンタのカウント値や演出チャンネルの設定に基づき、新たな区分動画像データを読み出して演出を行うための設定を行う。
ステップS355、S366、S368の処理のいずれかを実行した後には、チャンネル選択操作フラグがオンであるか否かを判定し(ステップS369)、オンであるときには(ステップS369;YES)、第1及び第2のチャンネル#1、#2のうちで、演出チャンネルに設定するものを変更する(ステップS370)。続いて、図20に示すステップS323と同様に、図21に示す切り替え演出設定処理を実行することにより切り替え演出となる演出の実行を可能に設定した後(ステップS371)、チャンネル選択操作フラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS372)。ステップS369にてチャンネル選択操作フラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS369;NO)、ステップS370〜S372の処理を実行せずに、演出設定処理を終了する。
図27は、区分動画像データを用いた表示動作例を示すタイミング図である。図27に示す表示動作例では、演出チャンネルが未設定であることにより(図26のステップS351;YES)、演出チャンネルが第1のチャンネル#1に設定されるものとする(ステップS352)。この状態で飾り図柄の変動表示を開始するときには、まず、演出チャンネルに設定された第1のチャンネル#1における変動パターンに対応した区分動画像データのうちから、変動区分カウンタのカウント値が「0」であることに対応した第1区分の区分動画像データがCGROM141から読み出されて、VRAM142に展開される。そして、図27に示すタイミングT31にて区分動画像データの展開が完了すると、表示信号制御部152が展開された区分動画像データをVRAM142から読み出し、DAC153を介して画像表示装置5への供給を開始する。これにより、タイミングT31からタイミングT33までの期間において、第1区分の区分動画像データに基づく画像表示が行われ、演出チャンネルに設定された第1のチャンネル#1に対応した演出の態様で、飾り図柄の可変表示を含めた各種の演出が実行される。
そして、タイミングT32において変動区分タイマのタイマ値が「0」となってタイムアウトすると(図26のステップS367;YES)、変動区分カウンタをロードすることによりカウント値「1」が読み出される。これにより、第1のチャンネル#1における変動パターンに対応した区分動画像データのうちから、変動区分カウンタのカウント値が「1」であることに対応した第2区分の区分動画像データがCGROM141から読み出されて、VRAM142に展開される。第2区分の区分動画像データの展開は、タイミングT33までに完了し、タイミングT33からタイミングT35までの期間において、第2区分の区分動画像データに基づく画像表示が行われ、第1のチャンネル#1に対応した演出の態様で各種の演出が実行される。
第2区分の区分動画像データの展開が開始されるタイミングT32から第3区分の区分動画像データの展開が開始されるタイミングT34までの期間に含まれるタイミングT40において、操作ボタン20の操作がなされると(図19のステップS152;YES)、チャンネル選択操作フラグがオン状態にセットされることにより(ステップS153、図26のステップS369;YES)、演出チャンネルが第1のチャンネル#1から第2のチャンネル#2へと切り替えられる(ステップS370)。
この後、タイミングT34において変動区分タイマのタイマ値が「0」となってタイムアウトすると、変動区分カウンタをロードすることによりカウント値「2」が読み出される。このときには、演出チャンネルが第2のチャンネル#2に切り替えたれたことに対応して、第2のチャンネル#2における変動パターンに対応した区分動画像データのうちから、変動区分カウンタのカウント値が「2」であることに対応した第3区分の区分動画像データがCGROM141から読み出されて、VRAM142に展開される。第3区分の区分動画像データの展開は、タイミングT35までに完了し、タイミングT35からタイミングT37までの期間において第3区分の区分動画像データに基づく画像表示が行われることにより、第2のチャンネル#2に対応した演出の態様で各種の演出が実行される。すなわち、タイミングT32からタイミングT34までの期間に含まれるタイミングT40において操作ボタン20の操作により演出チャンネルが切り替えられたときには、そのタイミングT32からタイミングT34までの期間より後の時間区分として、操作ボタン20の操作タイミングに対応する切り替えタイミングとなるタイミングT35からタイミングT37までの時間区分における画像表示に用いられる第3区分の区分動画像データが、タイミングT32からタイミングT34までの時間区分と予め対応付けられたタイミングT34からタイミングT35までの時間区分において展開されることになる。
このように、タイミングT35に先立つ展開期間として予め定められたタイミングT34からタイミングT35までの時間区分以前のタイミングT40にて操作ボタン20が操作された旨の判定がなされたときには、新たに演出チャンネルに設定された第2のチャンネル#2における変動パターンに対応する第3区分の区分動画像データの展開を、タイミングT34からタイミングT35までの時間区分内にて完了させる。第3区分の区分動画像データは、タイミングT35からタイミングT37までの時間区分における画像表示に用いられる。
これに対して、タイミングT34からタイミングT35までの時間区分内にて操作ボタン20が操作された旨の判定がなされたときには、その操作ボタン20の操作に応答して演出チャンネルが第2のチャンネル#2に設定される以前に演出チャンネルとされていた第1のチャンネル#1における変動パターンに対応する第3区分の区分動画像データの展開を、タイミングT34からタイミングT35までの時間区分内にて完了させる。また、このときには、操作ボタン20の操作により新たに演出チャンネルに設定された第2のチャンネル#2における変動パターンに対応する第4区分の区分動画像データの展開を、タイミングT36からタイミングT37までの時間区分内にて完了させる。第4区分の区分動画像データは、タイミングT35以後のタイミングT37からタイミングT39までの時間区分における画像表示に用いられる。
また、画像表示装置5における表示による演出に用いられる画像を切り替え可能なタイミングとして予め定められたタイミングT35に先立ち、タイミングT40において操作ボタン20が操作された旨の判定がなされたときには、タイミングT35からタイミングT37までの時間区分における画像表示に用いられる第3区分の区分動画像データの展開をタイミングT35に先立つタイミングT40からタイミングT35までの期間において完了させることが可能であるか否かを判定するようにしてもよい。この場合、図27に示す表示動作例では、第3区分の区分動画像データがタイミングT34からタイミングT35までの時間区分において展開される一方で、タイミングT40はタイミングT34よりも前にある。そのため、図27に示す表示動作例では、タイミングT40にて操作ボタン20が操作されたことにより演出チャンネルに設定された第2のチャンネル#2における変動パターンに対応した区分動画像データの展開を、タイミングT35に先立って完了させることが可能であると判定される。このようにタイミングT35に先立って第3区分の区分動画像データの展開を完了させることが可能であると判定されたことから、タイミングT34からタイミングT35までの期間では、演出チャンネル#2における変動パターンに対応した第3区分の区分動画像データが展開される。
他方、例えばタイミングT40がタイミングT35に先立つものの、タイミングT34よりも後にあるような場合には、操作ボタン20が操作されたことにより演出チャンネルに設定された第2のチャンネル#2における変動パターンに対応した区分動画像データの展開を、タイミングT35に先立って完了させることが不可能であると判定される。このようにタイミングT35に先立って新たに演出チャンネルに選択された第2のチャンネル#2における変動パターンに対応した第3区分の区分動画像データの展開が不可能であると判定された場合、タイミングT34からタイミングT35までの期間では、タイミングT40にて操作ボタン20が操作されることにより演出チャンネルが第2のチャンネル#2に設定される以前において演出チャンネルに設定されていた第1のチャンネル#1における変動パターンに対応する第3区分の区分動画像データの展開を、タイミングT35に先立って完了する。この場合、タイミングT40にて操作ボタン20が操作されることにより演出チャンネルに設定された第2のチャンネル#2における変動パターンに対応した区分動画像データは、画像を切り替え可能なタイミングとしてタイミングT35よりも後に定められたタイミングT37に先立ち、タイミングT36からタイミングT37までの期間において完了する。この期間において展開された第4区分の区分動画像データは、タイミングT35よりも後のタイミングT37からタイミングT39までの時間区分における画像表示に用いられる。
ここで、画像表示装置5における表示による演出に用いられる画像を切り替え可能なタイミングとして予め定められたタイミングT35に先立ち、タイミングT40において操作ボタン20が操作された旨の判定がなされたときには、タイミングT35からタイミングT37までの時間区分における画像表示に用いられる第3区分の区分動画像データの展開をタイミングT35に先立つタイミングT40からタイミングT35までの期間において完了させることが可能であるか否かの判定を、第3区分の区分動画像データの容量等に鑑みて行うようにしてもよい。あるいは、画像表示装置5における表示による演出に用いられる画像を切り替え可能なタイミングT31、T33、T35、T37、T39などに対応して、区分動画像データの展開が開始されるタイミング(例えば変動開始タイミングや、タイミングT32、T34、T36、T38など)を予め定めておく。具体的な一例として、画像を切り替え可能な各タイミングT31、T33、T35、T37、T39から実行される画像の表示に用いられる区分動画像データの展開に要する時間が0.5秒間であるとして、各タイミングT31、T33、T35、T37、T39よりも0.5秒前のタイミングが、変動開始タイミングやタイミングT32、T34、T36、T38となるように、予め設定しておく。そして、操作ボタン20が操作されたタイミングから画像を切り替え可能なタイミング(タイミングT31、T33、T35、T37、T39など)までの期間が、区分動画像データの展開が開始されるタイミングから画像を切り替え可能なタイミングまでの期間(例えば0.5秒間)以上の長さを有してるか否かを判定することにより、区分動画像データの展開を完了させることが可能であるか否かの判定を行うようにしてもよい。
こうして、タイミングT40において操作ボタン20の操作により演出チャンネルが切り替えられたときには、操作ボタン20の操作タイミングに対応する切り替えタイミングとなるタイミングT35以後に実行させる演出を、切り替え後のチャンネルとして選択された第2のチャンネル#2における変動パターンに定められる演出の態様での演出に切り替える制御が可能になる。
そして、タイミングT36において変動区分タイマのタイマ値が「0」となってタイムアウトすると、変動区分カウンタのカウント値「3」が読み出され、第2のチャンネル#2における変動パターンに対応した区分動画像データのうちから、変動区分カウンタのカウント値が「3」であることに対応した第4区分の区分動画像データがCGROM141から読み出されて、VRAM142に展開される。第4区分の区分動画像データの展開は、タイミングT37までに完了し、タイミングT37からタイミングT39までの期間において、第4区分の区分動画像データに基づく画像表示が行われ、第2のチャンネル#2に対応した演出の態様で各種の演出が実行される。
また、タイミングT38において変動区分タイマのタイマ値が「0」となってタイムアウトすると、変動区分カウンタのカウント値「4」が読み出され、第2のチャンネル#2における変動パターンに対応した区分動画像データのうちから、変動区分カウンタのカウント値が「4」であることに対応した第5区分の区分動画像データがCGROM141から読み出されて、VRAM142に展開される。第5区分の区分動画像データの展開は、タイミングT39までに完了し、タイミングT39から飾り図柄の全図柄について変動表示が終了して表示結果が導出表示されるまでの期間において、第5区分の区分動画像データに基づく画像表示が行われ、第2のチャンネル#2に対応した演出の態様で各種の演出が実行される。
このように区分動画像データを用いた場合には、各チャンネルに対応した動画像データを並行して展開せずに、演出チャンネルに設定されたチャンネルにおける変動パターンに対応した区分動画像データを展開することで、画像表示装置5における画像表示による演出が可能になるとともに、操作ボタン20の操作により演出チャンネルの切り替えが指示されたときには、対応する切り替えタイミング以後に実行させる演出を、切り替え後の演出チャンネルとして選択されたチャンネルにおける変動パターンに定められる演出の態様での演出に切り替える制御が可能になる。これにより、VRAM142に展開される動画像データは演出チャンネルに設定されるチャンネルにおける変動パターンに対応した区分動画像データだけになるので、複数種類の動画像データをVRAM142上の複数の作業領域(例えば第1及び第2の作業領域142A、142Bなど)に並行して展開するものに比べて、容量の大きな動画像データを展開することが可能になる。この場合には、VRAM142に展開された動画像データに基づき、より高精細な画像表示が可能になり、例えば派手な演出を行うなどして、演出の印象を高めることができる。
その他にも、この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形及び応用が可能である。例えば、図20に示すステップS312にて変動停止フラグがオンである旨の判定がなされたときには、操作ボタン20にロックをかけることなどにより、操作ボタン20の押下などによる操作を不可能にしてもよい。この場合には、操作ボタン20の操作を不可能とした後に、図20に示すステップS319にて選択操作が禁止されている旨を報知する設定がなされていると判定したときに、操作ボタン20のロックを解除することなどにより、操作ボタン20の操作が可能となるように設定すればよい。
さらに、図20に示すステップS312にて変動停止フラグがオンである旨の判定がなされたときには、ステップS315のような選択操作が禁止されている旨を報知する設定を行わず、操作ボタン20にロックをかけることなどにより、操作ボタン20の操作を不可能にするだけでもよい。そして、図20に示すステップS319では、操作ボタン20の操作を不可能とする設定がなされているか否かを判定し、設定がなされているときには、ステップS320の処理に代えて操作ボタン20のロックを解除することなどにより、操作ボタン20の操作が可能となるように設定する処理を実行してもよい。
また、上記実施の形態では、チャンネル選択操作スイッチにより操作ボタン20が操作されたことを検出するものとして説明したが、これに限定されるものではなく、遊技者等によるチャンネル選択操作を示すスイッチ入力が可能な任意の構成を用いることができる。例えば、操作ボタン20に代えて、タッチセンサやタッチパネル、操作レバー等を用いるようにしてもよい。
上記実施の形態では、CGROM141に記憶させる動画像データを、動き補償予測符号化のようなフレーム間予測を用いた圧縮方式によって圧縮されているものとして説明したが、これに限定されるものではなく、フレームごとに独立して所定の圧縮方式によって圧縮されたものであってもよい。例えば、JPEG画像のような静止画像を、高速で伸長処理し、連続的に表示することで動画のように見せる構成としてもよい。具体的な一例としては、CGROM141にMotion JPEGに対応した画像データをCGROM141に記憶させるとともに、GCL140がMotion JPEGに対応したコーデックを備えるようにすればよい。この場合には、各コマの画像を圧縮して記憶しているので、動画途中のコマ(フレーム)を取り出して編集することなどが容易に行うことができる。したがって、演出チャンネルに設定したチャンネルに対応する画像データだけをVRAM142に展開し、操作ボタン20が操作されたタイミングでVRAM142に展開する画像データを切り替えることで、操作ボタン20が操作されてから短い期間のうちに画像表示装置5による画像の表示を切り替えて、切り替え後の演出チャンネルにおける変動パターンに定められた演出の態様での演出を開始させることができる。
上記実施の形態では、第1及び第2のチャンネル#1、#2に対応して2つの変動パターンを決定し、決定した変動パターンに対応する動画像データを読み出して展開するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、2つよりも多くのチャンネルに対応してより多くの変動パターンを決定し、それらの変動パターンに対応する動画像データを読み出して展開するようにしてもよい。この場合、操作ボタン20の操作に応答して演出チャンネルに設定するチャンネルは、複数のチャンネルが一定の順番で切り替わるようにしてもよいし、操作ボタン20の操作態様(例えば押下回数や押下時間)によって切り替え後のチャンネルを選択できるようにしてもよい。あるいは、複数のチャンネルそれぞれに対応した複数の操作手段(例えばタッチパネルにおける複数の接触領域)を設け、遊技者等により操作された操作手段に対応するチャンネルを選択できるようにしてもよい。さらには、操作ボタン20などの操作手段が操作された時点で所定の乱数値を取得し、取得した乱数値に基づく抽選処理を行って演出チャンネルに設定するチャンネルを決定するようにしてもよい。
また、演出チャンネルに設定可能なチャンネルの数を、例えば所定の期間内(一例として、前回の大当り遊技状態が終了した後に特図ゲームが100回実行されるまでの期間)に表示結果が大当りとなった回数(いわゆる連チャン回数)が所定回数に達するなどの遊技履歴に基づく所定条件が成立したか否かに応じて、変化させるようにしてもよい。あるいは、このような所定条件が成立したときに、新たなチャンネルを演出チャンネルに設定可能となるようにしてもよい。
さらに、大当り遊技状態において画像表示装置5における表示による演出の態様などを、操作ボタン20の操作により切り替えることができるようにしてもよい。この場合には、大当り遊技状態において実行できる複数種類の演出の態様に対応した動画像データをCGROM141に記憶しておき、大当り遊技状態では、各動画像データをCGROM141から読み出して展開する。これにより、上記実施の形態のような特別図柄の変動表示中や飾り図柄の可変表示中と同様に、大当り遊技状態においても操作ボタン20の操作に応答して演出の態様を切り替えることが可能になる。
また、演出チャンネルに設定したチャンネル以外のチャンネルではどのような態様で演出が実行されるかを、確認できるようにしてもよい。例えば、第1のチャンネル#1が演出チャンネルに設定されているときには、第2のチャンネル#2に対応してVRAM142における第2の作業領域142Bに展開したデータのうちで少なくとも一部の画像データを、第1のチャンネル#1に対応して設けられた第1の作業領域142Aに含まれる所定の縮小表示領域に転送して記憶させる。また、第2のチャンネル#2が演出チャンネルに設定されているときには、第1のチャンネル#1に対応してVRAM142における第1の作業領域142Aに展開したデータのうちで少なくとも一部の画像データを、第2のチャンネル#2に対応して設けられた第2の作業領域142Bに含まれる所定の縮小表示領域に転送して記憶させる。
これにより、画像表示装置5では、演出チャンネルに設定したチャンネルにおける変動パターンに対応する動画像データに基づく画像表示が行われる一方で、演出チャンネル以外のチャンネルにおける変動パターンに対応する動画像データに基づく画像が縮小表示される。そして、操作ボタン20の操作により演出チャンネルの設定が切り替えられたときには、縮小表示されていたチャンネルの画像が拡大されて表示される一方で、演出チャンネル以外のチャンネルにおける変動パターンに対応する動画像データに基づく画像が縮小表示される。こうした表示により、遊技者は、演出チャンネル以外のチャンネルではどのような態様で演出が実行されるかを確認することができる。
上記実施の形態では、表示信号制御部152がVRAM142から演出チャンネルに対応する動画像データを読み出して画像表示装置5に供給することで、演出チャンネルに対応する動画像データに基づく画像のみが表示されるものとして説明したが、この発明はこれに限定されるものではない。例えば、GCL140は、VRAM142における1フレーム分の作業領域に、複数のチャンネルそれぞれに対応する動画像データを展開する。表示信号制御部152は、この1フレーム分の作業領域に展開された動画像データ全体を読み出して画像表示装置5に供給することで、画像表示装置5の表示領域にて複数のチャンネルそれぞれに対応する画像表示を同時に行わせる。
この場合には、画像表示装置5の表示領域前面に、表示画像の可視/不可視を切り替え可能な枠(シャッター)を設けておき、演出チャンネル以外のチャンネルに対応する画像が表示されている表示領域の前面に枠の位置を移動させればよい。これにより、遊技者は、演出チャンネルに対応する画像のみを見ることができ、演出チャンネル以外のチャンネルに対応する画像は見ることができないようになる。そして、演出チャンネルの設定が切り替えられたときには枠の位置も移動させることで、演出チャンネルに対応する画像による演出を実行させることができる。
また、複数の変動パターンそれぞれに対応して定められる特別図柄の変動時間や飾り図柄の可変表示時間は、互いに異なるものであってもよい。この場合には、例えば複数の変動パターンに対応する動画像データに基づく画像のコマを削減したり、各画像のフレーム切替周期を調整して、特別図柄の変動時間や飾り図柄の可変表示の可変表示時間が同一になるように設定してもよい。具体的な一例として、第1のチャンネル#1における変動パターンに対応した変動時間が10秒であり、第2のチャンネル#2における変動パターンに対応した変動時間が30秒であるものとする。
この場合には、第1のチャンネル#1における変動パターンに対応する画像のフレーム切替周期を通常の2倍(例えば通常のフレーム切替周期が33.3msであれば66.6ms)に調整する一方で、第2のチャンネル#2における変動パターンに対応する画像については3フレームあたりに1フレームの割合で画像のコマを間引く。これにより、第1及び第2のチャンネル#1、#2それぞれにおける変動時間がいずれも20秒となるように調整して設定する。そして、第1のチャンネル#1における変動パターンに定められる演出の態様で飾り図柄の可変表示が開始された後、10秒後に操作ボタン20が操作されて演出チャンネルの設定が切り替えられるときには、通常であれば飾り図柄の可変表示開始から5秒が経過するまでに行われる演出に対応した画像表示が終了している。このとき、第2のチャンネル#2における変動パターンに対応する画像は、通常であれば飾り図柄の可変表示開始から15秒が経過した後に表示される画像となっている。その後、第2のチャンネル#2における変動パターンに定められる演出の態様で10秒間(通常であれば15秒間に相当)の飾り図柄の可変表示が行われた後、表示結果となる飾り図柄が導出表示されることになる。
あるいは、複数のチャンネルに対応して決定した変動パターンにおける特別図柄の変動時間のうちで最も長い変動時間を開始条件が成立した特図ゲームにおける特別図柄の変動時間に設定するようにしてもよい。この場合、複数のチャンネルのうちで変動時間が短いチャンネルにおける変動パターンに定められる演出の態様で飾り図柄の可変表示が終了した後であっても、他のチャンネルにおける変動パターンに対応した飾り図柄の可変表示が終了するまでは、特図ゲームが終了しないことになる。そして、確定図柄となる飾り図柄が導出表示されたチャンネルでは、他のチャンネルで確定図柄となる飾り図柄が導出表示されるまでは、導出表示した飾り図柄を継続して停止表示させておき、操作ボタン20の操作により演出チャンネルの設定を切り替えることができるようにすればよい。
さらには、複数のチャンネルに対応して決定した変動パターンのそれぞれにおける特別図柄の変動時間や、切り替え前の演出チャンネルにおける変動パターンに定められる演出の態様での演出が実行された期間などに基づき、切り替え後の演出チャンネルにおける変動パターンに定められる演出の態様での演出を開始する時点を決定するようにしてもよい。この場合には、操作ボタン20が操作されたタイミングに応じて、特図ゲームにおける特別図柄の変動時間が変化することがある。具体的な一例として、第1のチャンネル#1における変動パターンに対応した変動時間が10秒であり、第2のチャンネル#2における変動パターンに対応した変動時間が30秒であるものとする。
この場合には、例えば第1のチャンネル#1が演出チャンネルに設定されて特図ゲームが開始されてから5秒後に操作ボタン20の操作が検出されると、第1のチャンネル#1における変動パターンに定められる演出の態様での演出が全体の1/2だけ終了したことになる。そこで、切り替え後の演出チャンネルに設定される第2のチャンネル#2における変動パターンでの演出が全体の1/2だけ終了した15秒経過時点から、第2のチャンネル#2における変動パターンに定められる演出の態様での演出を開始する。そうすると、実際の特図ゲームにおける特別図柄の変動時間は5+(30−15)=20秒となる。
これに対して、例えば第1のチャンネル#1が演出チャンネルに設定されて特図ゲームが開始されてから8秒後に操作ボタン20の操作が検出されると、第1のチャンネル#1における変動パターンに定められる演出の態様での演出が全体の4/5だけ終了したことになる。そこで、切り替え後の演出チャンネルに設定される第2のチャンネル#2における変動パターンでの演出が全体の4/5だけ終了した24秒経過時点から、第2のチャンネル#2における変動パターンに定められる演出の態様での演出を開始する。そうすると、実際の特図ゲームにおける特別図柄の変動時間は8+(30−24)=14秒となる。
このように、操作ボタン20が操作されたタイミングに応じて切り替え後の演出チャンネルにおける変動パターンに定められる演出の態様での演出を開始する時点を決定する場合には、メイン側変動時間タイマとサブ側変動時間タイマの両方におけるタイマ値を、操作ボタン20の操作が検出された時点で変更する必要がある。そこで、この場合には、操作ボタン20からの検出信号を主基板11に入力し、主基板11から演出制御基板12に対して変動時間の変更を指示する演出制御コマンドを送信できるようにすればよい。
上記実施の形態では、実際に実行されていないチャンネルにおける変動パターンに定められる演出の態様がリーチ演出表示などにおける特定の態様であるときには、その特定の態様で演出が実行される期間にて、例えば図23(G)〜(I)や図24(E)及び(F)に示すような操作ボタン20の操作を指示する文字画像F11を含んだ画像が常に表示されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば所定のランダムカウンタから取得した乱数値に基づき、所定の操作指示実行判定テーブルを参照するなどして、所定割合で操作ボタン20の操作を指示するか否かを決定するようにしてもよい。
図21に示した切り替え演出設定処理では、ステップS401にて第1及び第2のチャンネル#1、#2における変動パターンのうちで大当り信頼度の高い変動パターンを特定した後、ステップS403にて図11に示すような切り替え演出パターン決定テーブル184を参照することにより、ステップS401にて特定した変動パターンに基づいて切り替え演出パターンを決定していた。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えばステップS401では切り替え後の演出チャンネルにおける変動パターンを特定し、このときに特定された変動パターンに基づいて切り替え演出パターン決定テーブル184を参照することにより切り替え演出パターンを決定するようにしてもよい。あるいは、ステップS401では切り替え前の演出チャンネルにおける変動パターンを特定し、このときに特定された変動パターンに基づいて切り替え演出パターン決定テーブル184を参照することにより切り替え演出パターンを決定するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、大当り信頼度が比較的に高い変動パターンが第1及び第2のチャンネル#1、#2のいずれかに設定されているときに演出チャンネルの切り替えが指示されることが、切り替え演出を実行するための条件となり、さらに、例えば「スーパー#3」、「スーパーD」といった変動パターンが第1及び第2のチャンネル#1、#2のいずれかに設定されているときに演出チャンネルの切り替えが指示されるという条件が成立したときには、その条件が成立していないときに比べて高い割合で切り替え演出を実行する旨の判定がなされるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1による遊技の内容に関して予め定めた決定事項やパチンコ遊技機1での遊技履歴に基づく所定事項を、切り替え演出を実行するための条件とし、また、予め定めた一定の条件が成立したときには、その条件が成立していないときに比べて高い割合で切り替え演出を実行する旨の判定がなされるものであればよい。
例えば、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示結果や飾り図柄の可変表示結果を通常遊技状態のときに比べて高い確率で大当りとする旨の判定がなされる高確率状態であるときに実行される特図ゲームにおける特別図柄の変動表示中に演出チャンネルの切り替えが指示されることが、切り替え演出を実行するための条件となり、さらに、例えば高確率状態において特図ゲームにおける変動表示結果や飾り図柄の可変表示結果を大当りとする旨の判定がなされるとともに更に高確率状態に制御する旨の判定がなされた回数(いわゆる連チャン回数)が所定回数(例えば5回)に達しているときに演出チャンネルの切り替えが指示されるという条件が成立したときには、その条件が成立していないときに比べて高い割合で切り替え演出を実行する旨の判定がなされるようにしてもよい。
あるいは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示結果や飾り図柄の可変表示結果を大当りとする旨の判定がなされたときには、大当りとしない旨の判定がなされたときに比べて高い割合で切り替え演出を実行する旨の判定がなされるようにしてもよい。この場合には、切り替え演出パターン決定テーブル184における切り替え演出決定用乱数SR9の値の割り振りを、大当りの変動パターンとハズレの変動パターンとで異ならせ、例えばハズレの変動パターンでは、大当りの変動パターンに比べて多くの切り替え演出決定用乱数SR9の値を、切り替え演出を実行しない旨の判定結果を示す切り替え演出パターン#0に対して割り振るように設定すればよい。
また、互いに異なる切り替え演出の態様を定める複数の切り替え演出パターンのいずれかを選択する割合は、「スーパー#3」、「スーパーD」といった変動パターンが第1及び第2のチャンネル#1、#2のいずれかに設定されることといった条件に限定されず、パチンコ遊技機1による遊技の内容に関して予め定めた決定事項やパチンコ遊技機1での遊技履歴に基づく所定事項を条件とし、その条件が成立したか否かに応じて異ならせることができるものであればよい。例えば高確率状態において特図ゲームにおける変動表示結果や飾り図柄の可変表示結果を大当りとする旨の判定がなされるとともに更に高確率状態に制御する旨の判定がなされた回数が所定回数に達しているか否かに応じて、複数の切り替え演出パターンのそれそれが選択される割合を異ならせるようにしてもよい。
あるいは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示結果や飾り図柄の可変表示結果を大当りとする旨の判定がなされたときには、大当りとしない旨の判定がなされたときとは異なる割合で、複数の切り替え演出パターンのいずれかを選択するようにしてもよい。具体的な一例として、切り替え演出パターン決定テーブル184での切り替え演出パターン#1、#2に対する切り替え演出決定用乱数SR9の値の割り振りを、大当りの変動パターンと、ハズレの変動パターンとで異ならせ、例えばハズレの変動パターンでは、大当りの変動パターンに比べて多くの切り替え演出決定用乱数SR9の値を、切り替え演出パターン#1に対して割り振るように設定してもよい。
上記実施の形態では、音声IC160が演出チャンネルに対応した音声データを音声RAM162から読み出して音声信号を生成することにより、スピーカ8L、8Rからの音声出力により実行される演出の態様を切り替えることができるようにするものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、演出チャンネルに対応した音声信号によりスピーカ8L、8Rから出力される音声のみを聴き取り可能とする任意の制御を行うことにより、演出の態様を切り替えることができるものであればよい。
例えば、音声IC160は、音声RAM162における第1及び第2の作業領域162A、162Bの両方に展開された音声データを読み出し、それぞれの音声データに基づいて音声信号を生成する。そして、それぞれの音声信号を別個のオーディオアンプに供給し、各オーディオアンプに対応して設けられたボリュームにより、各オーディオアンプから出力されるアナログ音声信号の出力レベルを、演出チャンネルに対応して変更するように制御してもよい。すなわち、演出チャンネルに対応した音声データから生成された音声信号についてはスピーカ8L、8Rから遊技者等が聴き取り可能な程度の音量で音声を出力させるレベルに増幅させる一方、演出チャンネルに設定されていないチャンネルに対応した音声データから生成された音声信号については遊技者等が聴き取り不可能な程度の音量に応じたレベルに設定(例えばミュート)してもよい。
上記実施の形態では、第1及び第2のチャンネル#1、#2のそれぞれに対応して、音声RAM162に第1及び第2の作業領域162A、162Bが設けられるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば音声データ展開用として音声RAM162に設けられた1つの作業領域が、スピーカ8L、8Rから出力される音声のパート(楽音パート)に対応した複数の領域を有しているものであってもよい。そして、音声ROM161に設けられた複数のデータファイルのそれぞれに1種類の音声データが格納されることにより音声ROM161には複数種類の音声データが記憶される場合には、音声IC160が第1及び第2のチャンネル#1、#2それぞれに対応した少なくとも2つのデータファイルから音声データを読み出し、各チャンネルの楽音パートに対応した複数の領域に並行して展開してもよい。また、音声ROM161に設けられた1つのデータファイルが第1及び第2のチャンネル#1、#2それぞれの楽音パートに対応する演奏情報を格納する複数のトラックブロックを有している場合には、音声IC160が1つのデータファイルから読み出したデータを楽音パートごとに対応する複数の領域に並行して展開することにより、少なくとも2種類の音声データを並行して展開するものとしてもよい。
すなわち、音声IC160により音声RAM162に並行して展開される音声データは、音声ROM161に設けられた複数のデータファイルにそれぞれ1種類ずつの音声データが格納されたものであってもよいし、音声ROM161に設けられた1つのデータファイルが複数の楽曲パートに対応する複数のトラックブロックを有し、各トラックブロックに1種類ずつの音声データが格納されたものであってもよい。上記のように音声RAM162に音声データ展開用として設けられた作業領域が楽音パートに対応した複数の領域を有している場合には、演出チャンネルに設定されていないチャンネルに対応して展開された音声データから生成される音声信号についてはミュート処理を施すことで、演出チャンネルに対応して展開された音声データから生成される音声信号による音声のみを聴き取り可能に制御することができる。
また、各変動パターンに対応した音声データを予め定められた時間区分毎に分割して構成した区分音声データを用いて、演出チャンネルにおける変動パターンに対応する区分音声データのみを展開するようにしてもよい。例えば、音制御部134では、音声IC160が音声ROM161から、演出チャンネルと変動区分カウンタのカウント値に対応した区分音声データを読み出し、音声RAM162に展開する。そして、操作ボタン20の操作判定用に定められた所定の時間区分内において操作ボタン20の操作がなされると、その操作判定用の時間区分より後の時間区分における音声出力に用いられる区分音声データが、操作判定用の時間区分と予め対応付けられた時間区分において展開される。
例えば、図27に示すタイミングT32からタイミングT34までの操作判定用の時間区分に含まれるタイミングT40において操作ボタン20の操作により演出チャンネルが切り替えられたときには、タイミングT32からタイミングT34までの操作判定用の時間区分より後の時間区分として、操作ボタン20の操作タイミングに対応する切り替えタイミングとなるタイミングT35からタイミングT37までの時間区分における音声出力に用いられる区分音声データが、タイミングT32からタイミングT34までの操作判定用の時間区分と予め対応付けられたタイミングT34からタイミングT35までの時間区分において展開されることになる。
また、上記実施の形態では、図4に示す大当り時変動パターン決定テーブル170や図5(A)に示すリーチハズレ時変動パターン決定テーブル171、あるいは図5(B)に示す通常ハズレ時変動パターン決定テーブル172を用いることにより、第1及び第2のチャンネル#1、#2のそれぞれにおける変動パターンを一括して決定するものとして説明したが、これに限定されるものではなく、各チャンネルにおける変動パターンを互いに独立して決定するようにしてもよい。例えば、第1及び第2のチャンネル#1、#2のそれぞれに対応する変動パターン決定テーブルを別個に用意しておき、第1のチャンネル#1における変動パターンを決定してから第2のチャンネル#2における変動パターンを決定したり、第2のチャンネル#2における変動パターンを決定してから第1のチャンネル#1における変動パターンを決定したりするようにしてもよい。
さらに、例えば図23(G)〜(I)や図24(E)及び(F)に示した文字画像F11のような、ボタン操作を指示する報知は、演出チャンネルに設定されていないチャンネルにおける変動パターンによる飾り図柄の可変表示態様が特定のリーチとなるような特定演出態様での演出が実行されることになる期間において行われるものに限定されるものではない。例えば、複数のチャンネルに対応して選択された変動パターンのいずれかが特定のリーチといった特定演出態様での演出を定めている場合には、実際にその特定演出態様で演出が実行されることになる期間以外の期間(例えば特定のリーチとなる以前の期間)において、ボタン操作を指示する報知が行われることがあってもよい。あるいは、複数のチャンネルに対応して選択された変動パターンがいずれも特定演出態様での演出を定めていない場合であっても、例えば所定のランダムカウンタから抽出した乱数値などに基づいてボタン操作を指示する報知を実行するか否かの判定を行い、実行する旨の判定がなされたときには、実際に特定演出態様での演出が実行されることはなくても、ボタン操作を指示する報知は行われることがあってもよい。また、複数のチャンネルに対応して選択された変動パターンのいずれかが特定演出態様での演出を定めている場合であっても、例えば所定のランダムカウンタから抽出した乱数値などに基づいてボタン操作を指示する報知を実行するか否かの判定を行い、実行しない旨の判定がなされたときには、特定演出態様での演出が実行されることになる期間であっても、ボタン操作を指示する報知は行われないことがあってもよい。この場合には、複数のチャンネルに対応して選択された変動パターンのいずれかが特定のリーチといった特定演出態様での演出を定めている場合には、いずれも特定演出態様での演出を定めていない場合に比べて高い割合でボタン操作を指示する報知が行われるようにしてもよい。これにより、ボタン操作を指示する報知が実行されるか否かに対する遊技者の期待感を高め、遊技の興趣を向上させることができる。また、ボタン操作を指示する報知が実行されたときには、特別図柄の変動表示や飾り図柄の可変表示における表示結果が特定表示結果としての大当りとなることに対する期待感が高められ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、上記実施の形態では、「スーパー#1」、「スーパー#2」、「スーパー#3」、「スーパーA」、「スーパーB」、「スーパーC」、「スーパーD」の各変動パターンにおいて、例えば飾り図柄の可変表示態様がリーチとなった後に、特定演出態様となる所定の演出態様でのリーチ演出表示が定められているものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えばリーチの大当り信頼度が最も高いリーチ演出表示が定められた変動パターン(例えば「スーパーD」の変動パターン)のみにおいて、特定演出態様となる所定の演出態様でのリーチ演出表示が定められているものとしてもよい。
上記実施の形態では、特別図柄の変動表示や飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定図柄が導出表示されるまでの期間において実行される演出の態様を定める演出パターンが変動パターンであるものとして、変動パターンに定められる特定演出態様がリーチ演出表示における表示態様であるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、演出の態様を定める演出パターンは、予告パターンや音声パターン、ランプパターンなどのいずれかであってもよい。例えば、演出パターンが予告パターンである場合には、演出制御用CPU130が主基板11からの変動パターンコマンドにより指定された変動パターンなどに基づいて少なくとも2種類の予告パターンを決定する。このとき、少なくとも一の予告パターンを、特定演出態様での予告動作(例えばステップアップ予告)を定める予告パターンに決定するときには、他の予告パターンを、特定演出態様での予告動作を行わない予告パターンに決定し、または、特定演出態様で予告動作が実行される期間の少なくとも一部の期間が異なるように定められた予告パターンに決定すればよい。
また、上記実施の形態では、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおいて、「7」を示す特別図柄が確定図柄として導出表示されたときに表示結果が大当りになったとして、大当り遊技状態に制御されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、特図ゲームにて変動表示されるいずれの特別図柄が確定図柄として導出表示されたとしても、大当り遊技状態に制御可能としてもよい。
加えて、本発明の遊技機は、パチンコ遊技機等の弾球遊技機であれば、例えば、一般電役機、又はパチコンと呼ばれる確率設定機能付き弾球遊技機等であっても構わない。さらには、プリペイドカードによって球貸しを行うCR式パチンコ遊技機だけではなく、現金によって球貸しを行うパチンコ遊技機にも適用可能である。すなわち、LCD等からなる画像表示装置を有し、識別情報としての図柄を可変表示することが可能な遊技機であれば、どのような形態のものであっても構わない。また、本発明は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
また、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などにも本発明を適用することができる。本発明を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。