JP2009268703A - 遊技機 - Google Patents

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Takaaki Ichihara
高明 市原
Takenori Takahashi
武則 高橋
Tomohito Yamano
智史 山野
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Abstract

【課題】1つの映像表示プロセッサによりサイズの異なる複数の表示装置に画像を表示させることを可能とする。
【解決手段】VDP330では、装飾図柄表示装置16に表示させるための画像Aと装飾図柄表示装置26に表示されるための画像Bとが1フレーム内において空間的に合成された合成画像が生成される。この合成画像は、フレームバッファメモリ337に一旦格納された後に、拡大部339により拡大率1.28倍で拡大処理されて装飾図柄表示装置16に出力される。スケーラ342では、切り出し部361により、VDP330からの合成画像のうち、装飾図柄表示装置26用の画像B’が切り出され、フレームメモリ362に格納された後に、拡大部363により拡大率1.39倍の画像拡大処理が行われて画像B’’として装飾図柄表示装置26に出力される。
【選択図】図17

Description

本発明は、遊技の進行に応じて演出表示を実行する遊技機に関する。
近年のパチンコ機等の遊技機においては、いわゆる映像表示プロセッサ(VDP:Video Display Processor)を搭載しているものが存在している。この映像表示プロセッサは、映像表示の制御を行う表示制御プロセッサの指示に従って、キャラクタROMから読み出したキャラクタデータを用いて、遊技の進行を演出するための各種映像を表示装置に対して表示させている。
この映像表示プロセッサにより描画された映像を表示するための表示装置を複数設けて、視覚的な効果を高めるようにした遊技機も提案されている。
しかし、複数の表示装置が遊技機に設けられた場合、複数の表示装置に対してそれぞれVDPを設けたのでは、コスト上昇を招いてしまうこととなる。そのため、遊技機に複数の表示装置が設けられた場合でも、複数の表示装置において表示を行うための表示データを1つのVDPにより生成するようにした方法が開示されている(例えば特許文献1参照)。
この特許文献1に記載されている遊技機では、3つの表示装置用の画像データを合成して出力し、各表示装置に対応した駆動回路では、出力された画像データのうち予め設定された範囲の画像データを取り込み、取り込んだ画像データにより表示装置に画像を表示するようにしている。
特開2003−52957号公報
上記の特許文献1に記載された遊技機では、複数の表示装置用の画像データを一体として各表示装置に共通に出力するようにしているので1つの映像表示プロセッサ(VDP)のみにより複数の表示装置に映像を表示させることが可能となっている。
しかし、特許文献1に開示された遊技機では、各表示装置に対応した駆動回路において映像表示プロセッサから1ライン毎に入力される画像データの特定の範囲内の画像データのみを切り出すことにより、対応する表示装置の画像データを取り出している。そのため、このような方法により各表示装置用の画像を取り出そうとした場合、少なくとも各表示装置のライン数が一致していることが必要であり、実際には複数の表示装置のサイズが同一であることが必要となる。つまり、特許文献1に開示された方法は、ライン数や幅が様々なサイズの異なる複数の表示装置が設けられた遊技機に対しては適用することができない。
そこで本発明は、1つの映像表示プロセッサによりサイズの異なる複数の表示装置に画像を表示させることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
本発明の遊技機は、遊技媒体を用いた遊技動作を制御する遊技制御部と、
前記遊技制御部の制御によって前記遊技動作に伴う演出動作を制御する演出制御部と、
前記演出制御部の制御によって表示動作を実行する複数の表示装置とを備える遊技機において、
前記演出制御部は、
映像に必要な素材画像の表示に用いる素材画像データを不揮発的に記憶する第1の不揮発性映像メモリと、
表示すべき映像の構成に関する情報及び表示すべき映像を構成する各シーンの描画に必要な素材画像データを特定するための情報を含むスケジューラデータを不揮発的に記憶する第2の不揮発性映像メモリと、
前記素材画像データを揮発的に記憶可能な第1の揮発性映像メモリと、
前記表示装置に対して映像表示を行うための映像表示プロセッサと、
映像の表示を制御する表示制御プログラムを実行して、前記スケジューラデータに基づく映像表示を実現するために、前記映像表示プロセッサに対して映像表示処理を指示するための複数のコマンドからなるコマンドリストを生成して前記映像表示プロセッサに転送する表示制御プロセッサと、
前記表示制御プロセッサにより使用されるデータを揮発的に記憶可能な第2の揮発性映像メモリと、
を含み、
前記複数の表示装置の少なくとも1つの表示装置は他の表示装置とはサイズが異なり、
前記映像表示プロセッサは、前記表示制御プロセッサから転送されてきたコマンドリストに基づいて、表示すべき映像に応じた素材画像データを前記第1の不揮発性映像メモリから読み出して前記第1の揮発性映像メモリに展開するとともに前記第1の揮発性映像メモリに展開された素材画像データを用いて、前記複数の表示装置に対してそれぞれ表示させるための複数の画像が1フレーム内に空間的に合成された合成画像を生成し、
前記複数の表示装置は、前記映像表示プロセッサにより生成された合成画像に基づいて、当該表示装置用の画像をそれぞれ表示することを特徴とする。
また、前記合成画像には、いずれの表示装置によっても表示されない非表示領域が含まれるようにしてもよい。
さらに、本発明の遊技機は、前記映像表示プロセッサにより生成された合成画像から、設定された領域内の画像を切り出す切出手段と、
前記切出手段により切り出された画像を設定された拡大率で拡大して、前記複数の表示装置のうちの対応する表示装置に出力する拡大手段とをさらに備えるようにしてもよい。
本発明の遊技機では、映像表示プロセッサは、複数の表示装置に対してそれぞれ表示させるための複数の画像を空間的に合成した合成画像を生成し、複数の表示装置では、映像表示プロセッサにより生成された合成画像に基づいて当該表示装置用の画像をそれぞれ表示するようにしている。そのため、本発明によれば、複数の表示装置の少なくとも1つの表示装置が他の表示装置とはサイズが異なるような場合でも、1つの映像表示プロセッサによりサイズの異なる複数の表示装置に画像を表示させることができる。
本発明によれば、1つの映像表示プロセッサによりサイズの異なる複数の表示装置に画像を表示させることが可能になるという効果を得ることができる。
以下、本発明をパチンコ機に適用した一実施形態について、各対応図面を参照しながら説明する。
(1.パチンコ機の概要構成例)
図1は、本発明の遊技機の一実施形態であるパチンコ機1の構成例を示す正面図である。このパチンコ機1は、ホール等の遊技場の島設備に複数台が横方向に並べて設置されており、いわゆるCR(Card Reader)機の場合、カードユニット12が設置されている。以下、まずパチンコ機1の概要構成例について説明する。
このパチンコ機1は、基枠が、ヒンジ機構を介して木製の外枠に開閉可能に装着されている。その基枠には、前面枠(ガラス枠5)がヒンジ機構を介して、その基枠に対して開閉可能に装着されている。本実施形態では、これら基枠や前面枠等の枠体を総称して「本体枠17」と呼称する。このうち基枠には、遊技盤2が着脱可能に嵌め込まれている。
またガラス枠5には、多数の枠ランプ(枠装飾ランプ31など)が縦方向に沿って複数配置されるほか、遊技の進行に伴い効果音や音声などの音響出力を行うための上部スピーカ29aや、遊技者が適宜プッシュ操作できる演出ボタン10等が設置されている。またガラス枠5の下部には、遊技球を収容する上皿4が設けられているとともに、基枠の下部には下皿6が設けられている。またその他にも、ガラス枠5の下部に位置する基枠の右下隅には発射ハンドル8が設けられている。この発射ハンドル8は、上皿4に収容された遊技球を順次発射させるために遊技者が操作する操作部である。また上皿4の左側位置の内側には、下部スピーカ29bが配置されている。
遊技盤2は、その前面にほぼ円形の遊技領域が形成されており、その中央部には演出装置14が設けられている。その遊技領域には、多数の誘導釘(図示されていない)が所定のゲージ配列で打設されているほか、図示しない風車や各種入賞口(始動入賞口15b、大入賞口15c、一般入賞口等)、ゲート口13、パネル装飾ランプ(参照符号なし)等が盤面構成要素として配設されている。これらの各種入賞口には、遊技球の入球を検出するための入賞検出器(図1において図示せず)が設けられている。また、ゲート口13には、遊技球の通過を検出するためのゲート通過検出器(図1において図示せず)が設けられている。
また、演出装置14の下縁部には球ステージ14aが形成されており、この球ステージ14a上に遊技球が誘導されると、この遊技球は、一時的に転動しながら動きに変化が与えられる。さらにこの遊技球は、この球ステージ14aに形成された球誘導路14bの入口に落下すると、この球誘導路14bに誘導されてその直下に設けられた始動入賞口15bに入球し、図示しない入賞検出器によって入賞が検出される。
また遊技盤2の右下縁部には、複数の発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を用いた特別図柄表示装置41が設けられている。この特別図柄表示装置41は、始動入賞があると、その後(例えば始動入賞を契機に)点灯或いは消灯状態を繰り返すとともに、所定時間(後述する「変動時間」に相当)経過後、メイン制御基板において実行した内部的な抽選(大当り抽選及び判定)の結果に応じた点灯状態或いは消灯状態となる。また、この遊技盤2の右下縁部には、発光ダイオードを用いた普通図柄表示装置42が設けられている。この普通図柄表示装置42も、ゲート口13の通過を契機に変動期間にわたり点灯状態を変化させる構成となっている。ここで、この普通図柄表示装置42の点灯状態が所定の点灯状態となると、例えば電動チューリップ型の始動入賞装置(入賞検出手段)を所定時間入賞しやすい開状態にする。さらに、普通図柄表示装置42の近傍には、状態表示ランプ46が設けられている。
また、上記演出装置14内には、装飾図柄表示装置16、26が配置されている。この装飾図柄表示装置16は、上記大当り抽選及び判定の結果を装飾的に表した装飾図柄を表示する表示装置である。また、装飾図柄表示装置26は、大当り抽選及び判定の結果以外の装飾図柄を表示する表示装置である。この装飾図柄表示装置16は、始動入賞口15bへの入賞があると、その後に表示内容が変化し、上記特別図柄表示装置41の点灯状態の変化と並行して装飾図柄の変動を表す画像等を表示する。この装飾図柄は、一定時間(変動時間)に渡って変動した後に停止し、上記大当り抽選及び判定の結果当選している場合には、予め定められた停止図柄態様(例えば同種の装飾図柄が3つ揃った表示態様)となり、パチンコ機1において特別な遊技状態(以下「特別遊技状態」と呼称する)に移行する。装飾図柄表示装置16および装飾図柄表示装置26は、それぞれサイズが異なる表示装置であるが、その具体的なサイズ等については後述する。
この特別遊技状態では、例えばラウンド動作を15ラウンドにわたり繰り返す。各ラウンド動作では、例えば大入賞口ソレノイド18が1回作動することで、大入賞口15cが遊技球を受け入れ可能な状態となる。また装飾図柄表示装置16においては、そのラウンド動作として表示内容が大当り中のラウンド表示に切り替わり、ラウンド演出表示(入賞個数のカウント表示や継続ラウンド回数など)を行う。また、15ラウンドのラウンド動作を実行する特別遊技状態が終了した後に特典遊技(いわゆる「確変」や「時短」など)に移行すると、それぞれ特典遊技中である旨の情報(「確変中」や「時短中」)などが表示される場合もある。
また、遊技盤2における演出装置14の下縁部左右には、特別図柄保留ランプ43が設けられている。この特別図柄保留ランプ43は、始動記憶する条件が揃っていた場合に始動入賞を保留して、その保留状況を表示する構成となっている。具体的には、各特別図柄保留ランプ43には、例えば「1」、「2」、「3」、「4」という数字を模した半透過領域が設けられており、これら半透過領域が各々左から右へ「1」〜「4」を表すとともに順番に配列している。これら4つの半透過領域は、「1」〜「4」の発光(点灯)態様に応じて特別図柄の始動記憶数(1〜4)を表している。
さらに遊技盤2の下縁部には普通図柄保留ランプ44が設けられている。この普通図柄保留ランプ44は、普通図柄表示装置42による点灯状態が変化中にゲート口13の通過を保留して、その保留状況を表示する。この普通図柄保留ランプ44の近傍には、大当り種類表示ランプ45が設けられている。大当り種類表示ランプ45は、大当りとなった場合に少なくとも1つが点灯し、それによって大当りの種類を表示する。また遊技盤2の背面においては、その上部にメイン制御基板及びサブ制御基板などが設けられており、装飾図柄表示装置16、26の背面には表示制御基板(後述する装飾図柄制御基板)が配置されている。また本体枠17には、図示しない払出制御基板及び発射制御基板が設けられている。
(2.パチンコ機の電気的な構成例)
図2は、パチンコ機1の電気的な構成例を示すブロック図である。
まずメイン制御基板3(遊技制御部)は、サブ制御基板35(演出制御部)及び払出制御基板25などの基板に接続されている。サブ制御基板35は、表示動作を制御する装飾図柄制御基板30に接続されており、払出制御基板25は、発射制御基板47や賞球払出装置21に接続されている。
装飾図柄制御基板30は、上記装飾図柄表示装置16、26に接続されている。なお本実施形態では、サブ制御基板35(演出制御基板)と装飾図柄制御基板30(表示制御基板)とが別体となっているが、これに限られず、サブ制御基板35と装飾図柄制御基板30とが一体となっており、サブ制御基板35(演出制御部)が装飾図柄制御基板30の機能を備えている形態であっても良い。このような形態を採用した場合においては、サブ制御基板35が直接、装飾図柄表示装置16、26に接続された構成となっている。
サブ制御基板35は、装飾図柄制御基板30に対して、遊技動作中には遊技の進行に応じた演出表示動作を制御するための演出表示コマンドなどを送信する。装飾図柄制御基板30は、その演出表示コマンドなどを受信し、この演出表示コマンドに基づいて遊技の進行に応じた映像を装飾図柄表示装置16、26に表示させる。この演出表示コマンドは、サブ制御基板35によって指定された演出表示パターン番号を含んでおり、この演出表示パターン番号は、装飾図柄制御基板30が実行制御すべき演出表示パターンに対応した番号を表している。また、このサブ制御基板35は、ランプ中継基板32及びランプ中継基板34を介して、各々パネル装飾ランプ36及び枠装飾ランプ31を点灯制御する。
メイン制御基板3は、CPU3a(以下「メインCPU」と呼称する)、RAM3b、ROM3c、入出力インタフェース等(全ては図示されていない)の電子部品類を備えている。このメイン制御基板3には、入賞を検出する入賞検出器15a(入賞検出手段)が接続されている。この入賞検出器15aは、遊技領域内にて各種の入賞口(始動入賞口15b、大入賞口15c、一般入賞口等)への入球があったこと(以下、始動入賞口15bへの入球を「始動入賞」と呼称する)を検出し、その検出信号をメイン制御基板3に出力する。ゲート通過検出器(ゲートスイッチ)13aは、ゲート口13を遊技球が通過したことを検出し、その検出信号としてのゲート通過信号をメイン制御基板3に出力する。
メイン制御基板3による遊技動作の制御は、例えばメインCPU3aが制御プログラム(以下「メイン制御プログラム」と呼称する)を実行することで行われる。メイン制御プログラムは、ソフトウェア上の乱数を生成しており、始動入賞を契機として乱数値(大当り判定用乱数値)を取得する(本実施形態では「大当り抽選」と呼称している)。そしてメイン制御プログラムは、後述する大当り判定タイミングにおいて、取得した乱数値が大当り乱数値に一致しているか否かを判断し(本実施形態では「判定」と呼称している)、両乱数値が一致していると判定した場合には「大当り」とする一方、一致していないと判定した場合には「はずれ」とする。ここで、大当り判定タイミングとは、始動入賞後、この始動入賞に基づく特別図柄の変動表示を開始する時をいう。
またメイン制御プログラムは、このように始動入賞があると、その後、特別図柄表示装置41による特別図柄の変動表示を開始し、所定の変動時間が経過すると、上記大当り抽選結果に応じて、特別図柄表示装置41に停止図柄を表示させる。なお、上記「大当り」としては、いわゆる「確変大当り」及びいわゆる「普通大当り」を含んでいる。
メイン制御プログラムは、大当り抽選及び判定の結果が大当りである場合、変動表示を開始させ、この変動表示の停止後に、特別遊技状態へと移行させる。この特別遊技状態では、メイン制御プログラムが、例えば大入賞口ソレノイド18を既定回数にわたり作動させることで(ラウンド動作)、例えば15ラウンドにわたり大入賞口15cが遊技球を受け入れ易い状態となることを繰り返す。このとき遊技者は、大入賞口15cの開放中に遊技球(遊技媒体)を入賞させてより多くの賞球を獲得することができる。上記以外にもメイン制御基板3による遊技動作の制御は各種があるが、いずれも公知であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
メイン制御プログラムは、上記大当り抽選及び判定をした後に、サブ制御基板35に対して抽選結果及び演出コマンドを出力する。なお、この演出コマンドは、演出動作を実行すべき時間(前述の「変動時間」に相当)に関する情報を含んでいる。
サブ制御基板35は、メイン制御基板3から受け取った抽選結果及び演出コマンドに応じて演出動作を制御する。このサブ制御基板35は、CPU35a(以下「サブCPU」と呼称する)、RAM35b、ROM35c、入力インタフェース(コマンド受信バッファなど)などの電子部品類を備えている。このサブ制御基板35においては、CPU35aが制御プログラム(以下「サブ制御プログラム」と呼称する)を実行することによって演出動作を制御している。
サブ制御プログラムは、メイン制御基板3からのコマンドなど(抽選結果、演出コマンド、遊技状態コマンドなど)を受け取ると、受け取ったコマンドなどを解析する。
サブ制御プログラムは、コマンドなどの解析結果から得た抽選結果及び変動時間に応じて、いかなる演出パターンで演出動作を制御すべきかに関して抽選(以下「演出抽選」と呼称する)を実行する。具体的には、サブ制御プログラムは演出制御スケジューラを管理しており、この演出制御スケジューラは、この抽選結果ごとに(「大当り」であるか「はずれ」であるかに応じて各々)、実行すべき演出パターンを複数管理している。さらにこの演出制御スケジューラは、同一の抽選結果であっても変動時間の長さが異なる複数の演出パターンを備えている。また、同一の抽選結果であり、かつ変動時間が同じであっても演出内容の異なる複数の演出パターンが存在する。このようにしてサブ制御プログラムは、この演出制御スケジューラを参照しつつ、これら抽選結果及び変動時間に対応した演出パターンを選定すべく演出抽選を実行しているのである。
このような演出抽選を実行した後、サブ制御プログラムは、変動時間にわたり演出パターンに従って、スピーカ29a、29bから音を出力させたり、ランプ中継基板32を介してパネル装飾ランプ36を所定の色で点灯させたり消灯させたり、ランプ中継基板34を介して枠装飾ランプ31を所定の色で点灯させたり消灯させる。
また併せてサブ制御プログラムは、選定した演出パターンに対応して、装飾図柄表示装置16、26による変動表示に関する演出表示パターンも選定している。この演出表示パターンの選定後、このサブ制御プログラムは、サブ制御基板35から装飾図柄制御基板30に対して、この演出表示パターン及び停止図柄に関する情報を含めた演出表示コマンドを出力するよう制御する。
この装飾図柄制御基板30は、サブ制御基板35が出力した演出表示コマンドを受け取ると、その後、新たな演出表示動作に移行する。具体的には、装飾図柄制御基板30は、まず、サブ制御基板35から受け取った演出表示コマンドを解析し、演出表示パターン及び装飾停止図柄に関する情報を取得する。そして装飾図柄制御基板30は、演出表示パターンに基づく変動時間にわたり装飾図柄表示装置16、26に装飾図柄を変動表示させた後、その装飾図柄を装飾停止図柄とすべく表示制御する。
払出制御基板25は、CPU25a(以下「払出CPU」と呼称する)、RAM25b、ROM25c、入出力インタフェースなどを有しており、メイン制御基板3との間で双方向通信可能に接続されている。すなわち、メイン制御基板3と払出制御基板25との間はシリアル信号の上下線Su、Sdと、これらに並行して設けられたACK信号の送信線Au、Adとで接続されている。
例えばメイン制御基板3が、賞球の払出を指示する賞球コマンドを下り線Sdを通じてシリアル形式で送信すると、これを受け取った払出制御基板25が送信線Auを通じてメイン制御基板3に対してACK信号を送信する。また払出制御基板25が、払出制御基板25の状態を示す状態コマンド(例えば払出処理中)を上り線Suを通じてメイン制御基板3に対して送信すると、これを受け取ったメイン制御基板3が、送信線Adを通じて払出制御基板25に対してACK信号を送信する。
また賞球払出装置21は、払出制御基板25の制御によって遊技球の払出動作を実行する。すなわち払出制御基板25は、メイン制御基板3から賞球コマンドを受け取ると、賞球払出装置21の払出モータ20を作動させ、この賞球コマンドにより指示された個数分の払出動作を行わせる。払出球検出器22は、実際に払い出された賞球数を1個ずつ検出し、払出制御基板25にフィードバックする。一方、モータ駆動センサ24は、払出モータ20の回転状態(回転角)を検出して同じく払出制御基板25にフィードバックする。
その他、発射制御基板47には、発射モータ49の他に発射ハンドル8からの信号線が接続されている。この発射ハンドル8にはタッチ検出部48が内蔵されており、このタッチ検出部48は、人体(遊技者)の接触を検出して、そのタッチ検出信号を発射制御基板47に出力する。また発射ハンドル8は、図示しない発射スイッチを内蔵しており、発射ハンドル8の操作によりオン信号を発射制御基板47に出力する。この発射制御基板47は、上記台間サンドとしてのカードユニット12によって出力されるカードユニット接続信号が払出制御基板25を介して入力されると、遊技球の発射動作を許可する機能を有している。この発射制御基板47は、これらカードユニット接続信号、タッチ検出信号及びオン信号を受け取った状態ではじめて発射モータ49の駆動を許可し、これにより遊技球の発射動作を行わせることができる。
払出制御基板25の払出CPU25aは、いわゆる球ガミ、球切れ、満タンや、メイン制御基板3と払出制御基板25との接続異常などの障害を検出すると、その障害の種類に応じたエラー情報を払出制御基板25に表示する。具体的には、払出制御基板25には7セグメントLED4aが設けられており、この7セグメントLED4aには、例えばそれら各種の障害の種類ごとにエラー番号が数字で表示されるものとなっている。
また、払出制御基板25にはエラー解除手段としての操作スイッチ4bが設けられており、この操作スイッチ4bは外部から操作可能な位置に配置されている。この操作スイッチ4bは、それら各種の障害が発生したとき、各障害への対処方法を音声ガイダンスする際の契機として用いられるとともに、7セグメントLED4aに表示されるエラー情報(数字表示)をクリアする際に操作される操作手段である。
(3.装飾図柄制御基板30)
次に、装飾図柄制御基板30について図3を参照して説明する。図3は、装飾図柄制御基板30の電気的な構成を簡素化して図示した一例を示すブロック図である。
装飾図柄制御基板30(演出制御部)は、制御ROM301と、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)302と、コマンドインタフェース(I/F)303と、図柄CPU311と、VDP(Video Display Processor)330と、ソースROM(キャラクタROM)340と、スケーラ341、342とを備えている。また、図柄CPU311、SDRAM302、制御ROM301、VDP330間は、バス307により接続されている。
また、図柄CPU311とスケーラ341、342との間はシリアル通信により接続されており、図柄CPU311は、このシリアル通信を用いてスケーラ341、342の設定を行う。なお、図柄CPU311とスケーラ341、342間に切り替え器を設け、図柄CPU311の通信先を切り替えるようにすれば、図柄CPU311のシリアルチャネルを1チャネルのみとすることも可能である。
さらに、スケーラ341、342に対する設定は、電源投入後の初回のみで良いため、このようにシリアル通信を用いて図柄CPU311とスケーラ341、342との間の通信を実現することにより、バス線等を引き回すことにより図柄CPU311とスケーラ341、342との間を接続した場合と比較して、通信ノイズに起因する障害の発生確率を低減することが可能である。
装飾図柄制御基板30は、サブ制御基板35からの演出表示コマンドなどに基づいて演出表示動作を制御する機能を有する。また、この装飾図柄制御基板30は前述した装飾図柄表示装置16、26に接続されており、この演出表示コマンドなどに基づいて表示させるべき映像に対応した映像信号を装飾図柄表示装置16、26に出力する。
ここで本実施形態では、映像が複数のシーン(ストーリー)の組み合わせによって構成されており、各シーンは多数のフレームの組み合わせによって構成されている。これら各シーンは予め決められた順序で連続的に表示されるものである。各シーンは、多数のフレームが次々と表示されることにより視覚的に構成されるものである。この各シーンは、動画像やスプライト画像の少なくとも一方を含んでおり、例えば動画像として映画のワンシーンを背景とするとともに、背景にスプライト画像として図柄を重ねて表示した映像である。本実施形態では、この映像を1秒間に60枚のフレームによってフレーム割りしたフレームレートで、これらフレーム群の各フレームを次々に連続切り替え表示することで、表示態様が動的に変化する映像を表す。本実施形態では、このフレーム(コマ)を作るときに用いる動画像やスプライト画像を「シーンの素材」と呼称する。なお、本実施形態では、シーンの素材として、特に動画像に関して触れる必要性のある部分以外においては、主としてスプライト画像を例示している。このような複数のシーンにより構成される映像としては、例えば停電状態から復旧中である旨の映像、図柄の変動表示に関する映像、変動している図柄が所定の停止図柄態様(例えば同種の図柄が3つ揃った表示態様)になるかもしれないことを暗示するいわゆるリーチ演出に関する映像を含んでいる。
(3−1.ハードウェアの構成例)
以下、この装飾図柄制御基板30に搭載されている各構成について具体的に説明する。
ソースROM340は、スプライト画像を表示するためのスプライトデータ等の各種素材画像データを不揮発的に記憶する不揮発性映像メモリとして機能しており、バス線によってVDP330に接続されている。ソースROM340のメモリ空間については後述する。
なお、スプライトデータは、予め設定された可逆な圧縮方式によってデータ構造が圧縮された状態で、ソースROM340に格納されている。一方、動画像データは、予め設定された非可逆な圧縮方式によってデータ構造が圧縮された状態で、ソースROM340に格納されている。
スケーラ341、342は、VDP330により生成された描画データに対して、指定された領域の画像の切出し、拡大縮小等の処理を行って、処理後の描画データを装飾図柄表示装置16、26に対してそれぞれ出力する。
コマンドインタフェース303は、サブ制御基板35からの演出表示コマンドを受信し、受信した演出表示コマンドを図柄CPU311に転送する。
制御ROM301は、例えばフラッシュROMにより構成され、図柄CPU311の動作を制御するための表示制御プログラムや、表示スケジューラデータ(スケジューラデータ)を格納する。表示スケジューラデータとは、表示すべき映像の構成に関する情報や表示すべき映像を構成する各シーンの描画に必要なスプライトデータ等の素材画像データを特定するための情報を含むデータである。
図柄CPU311は、制御ROM301に格納された表示制御プログラムに基づいて動作を行い、制御ROM301に格納された表示スケジューラデータに基づく映像表示を実現するために、VDP330に対して映像表示処理を指示するための複数のコマンドからなるコマンドリストを生成してVDP330に対してDMA(Direct Memory Access)転送する。
なお、制御ROM301には、様々な映像表示に対応した複数の表示スケジューラデータが格納されている。そのため、図柄CPU311は、コマンドインタフェース303から転送されてきた演出表示コマンドにより、表示すべき映像表示の内容を特定し、特定された映像表示内容に該当する表示スケジューラデータを制御ROM301から読み出し、読み出した表示スケジューラデータに基づく映像表示が実現されるようなコマンドリストを生成する。
SDRAM302は、図柄CPU311により生成されたコマンドリストを一時的に保管する等の用途に使用され、各種データを一時的に保管するための格納領域である。
VDP330は、図柄CPU311から転送されてきたコマンドリストに含まれる複数のコマンドを順次実行することにより、装飾図柄表示装置16、26に対して映像表示を行うための映像表示プロセッサとして機能する。VDP330は、図柄CPU311から転送されてきたコマンドリストに基づいて、表示すべき映像に応じたスプライトデータ等の素材画像データをソースROM340から読み出して伸張して映像を構成する各シーンの描画を行い、生成された描画データをスケーラ341、342を介して装飾図柄表示装置16、26に送信することにより各種映像表示を実現する。
なお、本実施形態では、2つの装飾図柄表示装置16、26に対して、1つのVDP330のみが設けられている。そして、VDP330は、2つの装飾図柄表示装置16、26に対して表示させるための2つ画像が1フレーム内に空間的に合成された合成画像を生成し、生成された合成画像をスケーラ341、342に対して共通に出力する。そして、装飾図柄表示装置16、26は、VDP330により生成された合成画像に基づいて、当該表示装置用の画像をそれぞれ表示する。
なお、2つの装飾図柄表示装置16、26が、VDP330により生成された合成画像に基づいて、それぞれ自装置用の画像の表示を行う具体的な方法の詳細については後述する。
(3−1−1.VDP330の構成例)
次に、装飾図柄表示装置16、26に対する映像表示を行うためのVDP330の構成を図4を参照して説明する。
VDP330は、図4に示されるように、CPU I/F(インタフェース)331、データ転送回路332、バス I/F(インタフェース)333、伸張回路(デコーダ)334、描画回路335、データ格納メモリ336、フレームバッファメモリ337、表示回路338を含んでいる。
CPUインタフェース(I/F)331は、図柄CPU311から転送されてきたコマンドリストを受信する。
データ格納メモリ336は、いわゆるVRAM(Video RAM)であり、スプライトデータ、動画像データ等の描画処理に必要となる各種素材画像データ等を展開しておくための揮発性映像メモリとして機能する。
データ転送回路332は、CPUインタフェース331を介して図柄CPU311から送信されたコマンドリストに基づいて、表示すべき映像表示に必要なスプライトデータ、動画像データ等の素材画像データをバスインタフェース333を介してソースROM340から読み出して、データ格納メモリ336に展開する(素材画像データ展開手段)。ここで、展開処理には、圧縮して格納されている素材画像データを伸張してメモリ内に格納する処理だけでなく、圧縮されていない素材画像データを、そのままメモリ内に格納させる処理をも含むものとする。
なお、スプライトデータは、可逆な圧縮方式によってデータ構造が圧縮された状態でソースROM340に格納されているため、バスインタフェース333を介してソースROM340から読み出されたスプライトデータは、伸張回路334によりデコード処理(伸張処理)された後にデータ格納メモリ336に格納される。
フレームバッファメモリ337は、データ格納メモリ336と同様にVRAMにより実現され、描画回路335により描画された映像データを揮発的に一旦格納することが可能な構成となっている。なお、フレームバッファメモリ337は、2フレーム分の映像データを描画して格納することが可能となっており、描画回路335により1フレーム分の映像データが描画されて格納されている間に、既に描画処理が終了したフレームのデータを表示回路338を介して装飾図柄表示装置16、26に表示させることができる。
描画回路335は、CPUインタフェース331により受信された図柄CPU311からのコマンドリストに基づいて、データ格納メモリ336に格納されている、スプライトデータ、動画像データ等の素材画像データを用いて描画処理を行い、表示すべき映像を構成するフレーム毎に映像データを生成してフレームバッファメモリ337に格納する。
表示回路338は、装飾図柄表示装置16、26への同期信号(Vブランク信号など)を生成するとともに、この同期信号に同期させつつ、フレームバッファメモリ337のフレームバッファエリアに生成されたイメージデータに基づいた映像信号をスケーラ341、342を介して装飾図柄表示装置16、26に出力する。また、表示回路338は、出力する画像を拡大するための拡大部339を備えている。拡大部339は、フレームバッファメモリ337に格納された画像データを予め設定された倍率で拡大する。なお、拡大部339における倍率を1未満とした場合、出力する画像を縮小して出力することになるため、拡大部339には画像の拡大機能とともに縮小機能が備えられていることになる。
なお、本実施形態では、ソースROM340から読み出された各種素材画像データを揮発的に格納するためのデータ格納メモリ336がVDP330内に設けられている場合を用いて説明を行なうが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。例えば、ソースROM340から読み出された各種素材画像データを揮発的に格納するための揮発性映像メモリがVDP330の外部に設けられているような構成の遊技機に対しても、本発明は同様に適用することが可能である。また、このようにデータ格納メモリ336をVDP330の外部に設けたような構成の場合、データ格納メモリ336とSDRAM302とを同一の揮発性映像メモリにより構成することも可能である。
(3−1−2.スケーラ341、342の構成例)
次に、VDP330により生成された描画データに対して、指定された領域の画像の切出し処理、拡大縮小等の処理を行うスケーラ341、342の構成を図5を参照して説明する。
スケーラ341は、図5に示されるように、切り出し部351と、フレームメモリ352と、拡大部353とを備えている。また、スケーラ342は、切り出し部361と、フレームメモリ362と、拡大部363とを備えている。なお、ここではフレームメモリ352、362がスケーラ341、342内に設けられた構成を用いて説明するが、スケーラ341、342の外部にメモリを外付けすることによりフレームメモリ352、362を実現するような構成の場合もある。このようにスケーラ341、342の外部にメモリを外付けとすることにより、フレームメモリ352、362の記憶容量を不必要に大きなものとせずに、格納する画像データの大きさに合わせた最小限とすることができ、ハードウェアのコストを低減することができる。また、様々な画像サイズの画像データに対しても適用することが可能となり、扱える画像データについての汎用性を高めることにもなる。
切り出し部351は、VDP330により生成された合成画像から、図柄CPU311からシリアル通信を介して設定された領域内の画像を切り出して、フレームメモリ352に格納する。拡大部353は、フレームメモリ352に格納されている画像データに対して、図柄CPU311により設定された拡大率で拡大または縮小する処理を行って、対応して設けられている装飾図柄表示装置16に出力する。
スケーラ342における切り出し部361と、フレームメモリ362と、拡大部363の動作は、スケーラ341における切り出し部351と、フレームメモリ352と、拡大部353の動作と同様であるため、その説明は省略する。ただし、拡大部363により処理された後の画像データは、装飾図柄表示装置26に出力される。
(3−2.制御ROM301のメモリ空間)
次に、上述した制御ROM301のメモリ空間に関して説明する。
制御ROM301には、図6に示されるように、図柄CPU311の動作を制御するための表示制御プログラム401と、表示スケジューラデータ402が格納されている。表示スケジューラデータ402は、表示すべき映像を構成する各シーンの描画に必要なスプライトデータ等の素材画像データを特定するための情報及び表示すべき映像の構成に関する情報を含んでいる。
(3−2−1.表示スケジューラデータ402の構成例)
1つのフレーム内に複数のキャラクタが表示されるような場合、この各キャラクタ毎に表示スケジューラデータが設けられる。そのため、表示スケジューラデータ402は、図7に示されるように、各キャラクタ毎に設けられた複数の表示スケジューラデータ402a〜402fにより構成されている。
あるキャラクタに対する表示スケジューラデータ402aは、図7に示されるように、フレーム番号501と、キャラクタ番号502と、X座標503と、Y座標504と、基点位置505と、X方向拡大率506と、Y方向拡大率507と、透明度(ブレンド率)508と、回転角509という情報を含んでいる。なお、表示スケジューラデータ402b〜402fの構成は、表示スケジューラデータ402aと同様であるため、その説明は省略する。
フレーム番号501は、この表示スケジューラデータ402aが、どのフレームに対する表示内容なのかを示している。キャラクタ番号502は、複数のスプライトデータの中から使用するスプライトデータを特定するための番号を示している。X座標503、Y座標504は、表示画面上におけるスプライト画像を表示する位置を示している。基点位置505は、スプライト画像の表示位置を指定する際の基点の場所を示している。X方向拡大率506、Y方向拡大率507は、それぞれ、スプライト画像をX方向、Y方向にどれだけ拡大(又は縮小)して表示するかを示していて、例えば、0〜511%の範囲で設定することができるようになっている。透明度508は、背景画像上にスプライト画像を重ねて表示する際に、スプライト画像をどれだけ透過させて表示させるかを指定する値であり、例えば、0〜100%の範囲内で指定可能となっている。回転角509はスプライト画像を表示する際の角度を指定するための値である。
ここで、全てのフレームに対して表示スケジューラデータ402が用意されているわけではなく、特定のフレームに対してのみ表示スケジューラデータ402が用意されていて、途中のフレームに対する映像は、用意された表示スケジューラデータ402を参照して補間し描画されるようになっている。
(3−3.ソースROM340のメモリ空間)
次に、上述したソースROM340のメモリ空間に関して説明する。
ソースROM340は、図8に示すように、特定の映像を表示するために予め生成されたスプライト画像を表示するためのスプライトデータ601、色彩に関する指定を行うパレットデータ602、背景画像を表示するための動画データ603等の各種素材画像データを格納している。なお、パレットデータ602を使用することなく、直接的に色彩を指定するようにすることも可能である。
(4.遊技機1の動作例)
次に、遊技機1の動作を図面を参照して説明する。
(4−1.遊技制御処理)
ここでメイン制御基板3においては、遊技の進行を制御するメイン制御プログラムが動作しており、このメイン制御プログラムが始動入賞を契機として大当り判定用乱数値を取得している(大当り抽選)。メイン制御プログラムは、始動入賞があると、この始動入賞に基づく大当り判定タイミングにおいて、取得した大当り判定用乱数値と予め定められた当り値とを比較して、大当り判定を実行する。これとともにメイン制御プログラムは、そのような始動入賞があった場合、その後、別途抽選により決定した変動時間にわたり、特別図柄表示装置41による点滅状態(特別図柄の変動表示状態)を継続した後、大当り抽選及び判定の結果に応じて特別図柄表示装置41を点灯状態或いは消灯状態(停止図柄の表示状態)とする。
このような大当り判定を実行すると、メイン制御基板3は、特別図柄表示装置41の制御と並行して、大当り判定の結果と抽選により決定された変動時間に関する情報を含む演出コマンドをサブ制御基板35に対して出力する。この演出コマンドを受け取ったサブ制御基板35においてはさらに演出抽選を実行し、その演出抽選の結果に応じた演出パターンを選定する。この演出パターンは、音や光などを出力するためのパターンである。さらにサブ制御基板35においては、この演出パターンに対応した演出表示パターンを選定する。
この演出表示パターンは、変動時間にわたり、複数用意した演出表示動作のうちどの演出表示動作を実行すべきかに関するパターンを表しており、その演出表示動作として表示する各シーンに対応した情報を含んでいる。
そして、サブ制御基板35は、選定した演出表示パターンに基づいて、装飾図柄表示装置16に対して表示すべき演出表示を示す演出表示コマンドを装飾図柄制御基板30に対して送信する。
(5.装飾図柄表示基板30の動作例)
(5−1.リセットスタート処理)
先ず、装飾図柄制御基板30におけるリセットスタート処理(リセットに基づく初期化処理)について、図9を参照して説明する。このリセットスタート処理は、装飾図柄制御基板30が外部からのリセット信号によりリセットされた或いは新規に電源投入された場合、或いは稼働中に瞬間的な停電状態が生じた場合に、順次実行される処理例を表している。
ここで、リセットには、リセット回路やウオッチドッグタイマ等の外部回路によって発生するハードウェアリセットや、電源立ち上げ時のパワーオンリセットだけでなく、電源断を検出したことによりソフトウェアの内部で実行されるソフトリセットも含まれるものとする。
電源が投入されたり瞬間的な停電状態が生じてリセットが発生した場合、先ず装飾図柄表示基板30では、通信ポート等の各種ハードウェアの初期化処理が実行される(ステップS10)。
(5−1−1.ホット・コールド判定処理)
そして、各種ハードウェアの初期化処理が実行された後、次のようなホット・コールド判定処理が実行される。このホット・コールド判定処理では、リセット発生時または停電状態から復旧したときに(復電時に)、後述するコールドスタートとするべきであるか、或いは、後述するホットスタートとすべきであるかを判定している。
以下、このホット・コールド判定処理について具体的に説明する。本実施形態では、SDRAM302に格納されているデータのうち、ホット・コールド判定に用いるデータを判定データと呼称している。図柄CPU311は、SDRAM302の判定データに関してサム値を演算し、SDRAM302の他の領域に保持する機能を有する。本実施形態では、このように保持しているサム値を「既定のサム値」と呼称する。
このホット・コールド判定処理では、まずSDRAM302の特定の領域に格納されている判定データに関してサム値を演算し、サム判定を実行する(ステップS20)。ここで本実施形態では、対象とすべき判定データに関してサム値を演算することを「サム判定」と呼称する。次に図柄CPU311は、SDRAM302の特定領域に格納されている判定データから演算したサム値と、既定のサム値とを比較し、両サム値が一致しているか否かを判断して両サム値の整合性を確認する(ステップS30)。このようにサム値の判定を行うことにより、図柄CPU311は、復電時に、SDRAM302の特定領域に格納されている判定データが破壊されておらずに正常であるか否かを判定する(判定手段)。
このサム判定の結果、これら両サム値が一致している場合には、SDRAM302に格納されている判定データ以外のデータについても破壊されていないとみなして、図柄CPU311は、起動モードを「ホットスタート」に設定し(ステップS40)、動作を開始する(本実施形態では「ホットスタート」と呼称している)。一方、そのサム判定の結果、これら両サム値が一致しない場合には、判定データは破壊されているとみなして、図柄CPU311は、SDRAM302の記憶領域のうち、判定データが格納されている領域のみならずその他全ての記憶領域を0クリアして初期化する(ステップS50)。なお「0クリア」とは、対象とする記憶領域に「0」を埋め尽くすことで初期化することをいう。
そして図柄CPU311は、起動モードを「コールドスタート」に設定し(ステップS60)、全てのデータを最初から設定して動作を開始する。本実施形態では、復電時に、図柄CPU311がこのように全て最初からデータを設定して動作を開始することを「コールドスタート」と呼称している。
上記のようなホット・コールド判定処理を実行するのは、復電時に、SDRAM302の判定データが信頼できる状態であった場合には、その判定データが格納されていた領域を含むSDRAM302のメモリ空間全体に記憶されているデータを信頼できる(例えばデータの欠落など不具合がない)ものと推定し、そのメモリ空間のデータを継続的に利用することで、停電前の遊技状態を復電後にも継続することができるようにするものである。
ここで、停電状態が検出された場合でも、RAMに記憶されているデータ内容が破壊されない場合があるのは、一般的に、RAMが記憶状態を維持するために必要な電圧は、停電状態を検出するための閾値電圧よりも低いためである。
(5−2.図柄CPU311の動作例)
次に、上述したようなリセットスタート処理後に装飾図柄表示基板30がサブ制御基板35からの演出表示コマンドを受信した場合の動作例について説明する。
サブ制御基板35からの演出表示コマンドは、装飾図柄制御基板30のコマンドインタフェース303により受信され、図柄CPU311に転送されて処理される。この図柄CPU311の動作を図10のフローチャートに示す。
図柄CPU311は、サブ制御基板35からの演出表示コマンドを受信すると(ステップS101)、この演出表示コマンドにより特定される演出表示パターンに対応する表示スケジューラデータ402を制御ROM301から読み出す(ステップS102)。
そして、図柄CPU311は、制御ROM301から読み出した表示スケジューラデータ402に基づいて、VDP330に対して送信するためのコマンドリストを生成する(ステップS103)。
次に、図柄CPU311は、1つのフレームにおける全てのスプライト画像に対するコマンドリストの生成が終了するまで、各スプライト画像を描画するためのコマンドリストの生成を繰り返し、全てのスプライト画像に対するコマンドリストの生成が終了すると(ステップS104)、生成したコマンドリストをVDP330に送信する(ステップS105)。
そして、図柄CPU311は、表示スケジューラデータ402により設定されたフレームに対する全ての処理が終了するまでステップS103〜S105の処理を繰り返す(ステップS106)。
(6.表示処理)
次に、図柄CPU311から送信されてきたコマンドリストを受信したVDP330において行われる表示処理について説明する。
(6−1.VDP330の全体動作)
先ず、VDP330の全体動作について図11のフローチャートを参照して説明する。
VDP330では、図柄CPU311からのコマンドリストを受信し、このコマンドリストをデータ格納メモリ336に格納する(ステップS301)。すると、データ転送回路332は、受信したコマンドリストに基づいて、映像表示に必要となるスプライトデータ、動画データ等の各種素材画像データをソースROM340から読み出す(ステップS302)。
そして、ソースROM340から転送されてきたスプライトデータ等の素材画像データは、伸張回路334によりデコードされた後にデータ格納メモリ336に格納される(ステップS303)。
描画回路335は、図柄CPU311から受信したコマンドリストに含まれる各コマンドに基づいて、データ格納メモリ336に格納されている素材画像データを用いて描画処理を行い、生成された画像データをフレームバッファメモリ337に順次格納していく(ステップS304)。
最後に、表示回路338は、フレームバッファメモリ337に格納された1フレーム分の画像データを映像信号に変換して、スケーラ341、342を介して装飾図柄表示装置16、26に出力する(ステップS305)。
この図11に示されるような表示処理がフレーム毎に行われることにより、VDP330は、図柄CPU311から転送されてきたコマンドリストに基づいて、各シーンの連続表示により構成される映像を装飾図柄表示装置16、26に対して表示させることができる。
(6−2.装飾図柄表示装置16、26への描画処理)
次に、装飾図柄表示装置16、26への描画処理の詳細について説明する。
(6−2−1.装飾図柄表示装置16、26の画像サイズ)
まず、装飾図柄表示装置16、26の画像サイズを図12を参照して説明する。本実施形態における装飾図柄表示装置16は、図12(A)に示されるように、横幅が1024ドット(ピクセル)、縦が768ドットとなっている。また、装飾図柄表示装置26は、図12(B)に示されるように、横幅が400ドット、縦が240ドットとなっている。このように装飾図柄表示装置16と装飾図柄表示装置26は、お互いに画像サイズが異なっている。
この発明において画像サイズとは、装飾図柄表示装置16、26に表示される画像の物理的なサイズを示すものではなく、装飾図柄表示装置16、26や画像を構成する画素数に基づくサイズを示している。つまり本発明において画像サイズが同一とは、画像の縦方向の画素数(ドット数)と横幅の画素数が同一であるということを意味している。
一般的に、同じ画素数のデータを表示した場合でも、DPI(Dot Per Inch)等により現される装飾図柄表示装置16、26の解像度によって最終的に表示される画像の物理的大きさは変化してしまう。しかし、VDP330にとっては装飾図柄表示装置16、26の物理的なサイズは関係なく、VDP330は、装飾図柄表示装置16、26における縦方向および横幅の画素数のみに基づいて画像の描画を行う。
(6−2−2.描画処理の具体例)
次に、1つのVDP330により2つの装飾図柄表示装置16、26に対して描画処理を行う場合の動作を具体例をあげて説明する。
(6−2−2−1.第1の具体例)
先ず、2つの装飾図柄表示装置16、26に対して描画処理を行う第1の具体例について説明する。
この第1の具体例では、VDP330の描画回路335は、図13に示すような合成画像を生成する。この合成画像は、横幅が1024ドット、縦が600ドットの画像となっている。そして、この合成画像は、画像Aと画像Bというサイズの異なる2つの画像が1フレーム内において空間的に合成された構成となっている。そのため、この合成画像には、いずれの表示装置によっても表示されない非表示領域が含まれている。ここで、画像Aは横幅が800ドット、縦が600ドットの画像であり、画像Bは横幅が224ドット、縦が136ドットの画像である。そして、画像Aは、装飾図柄表示装置16に表示させるための画像であり、画像Bは、装飾図柄表示装置26に表示させるための画像である。
この合成画像は、VDP330のフレームバッファメモリ337に格納された後に、表示回路338を介してVDP330により出力される。そして、VDP330により出力された合成画像は、図14に示されるように、スケーラ341、342に共通して入力される。
スケーラ341では、切り出し部351により、VDP330からの合成画像のうち、装飾図柄表示装置16用の画像Aが切り出される。そして、切り出し部351により切り出された画像Aは、フレームメモリ352に格納された後に、図15(A)に示されるように、拡大部353により拡大率1.28倍の画像拡大処理が行われる。そして、この拡大部353により拡大処理が行われた後の画像A’は、装飾図柄表示装置16に対して出力される。
また、スケーラ342では、切り出し部361により、VDP330からの合成画像のうち、装飾図柄表示装置26用の画像Bが切り出される。そして、切り出し部361により切り出された画像Bは、フレームメモリ362に格納された後に、図15(B)に示されるように、拡大部363により拡大率1.78倍の画像拡大処理が行われる。そして、この拡大部363により拡大処理が行われた後の画像B’は、装飾図柄表示装置26に対して出力される。
なお、VDP330の表示回路338には、画像の拡大処理を行う拡大部339が設けられているが、第1の具体例では拡大部339の拡大処理機能を使用しないため図14では省略して示している。
切り出し部351により切り出された画像Aは、図15(A)に示すように1.28倍されることにより横幅が1024ドット、縦が768ドットの画像A’となり、装飾図柄表示装置16のサイズと同一のサイズとなる。また、切り出し部361により切り出された画像Bは、図15(B)に示すように1.78倍されることにより横幅が400ドット、縦が240ドットの画像B’となり、装飾図柄表示装置26のサイズと同一のサイズとなる。そして、スケーラ341、342により出力された画像データは、装飾図柄表示装置16、26においてそれぞれ表示される。
(6−2−2−2.第2の具体例)
次に、2つの装飾図柄表示装置16、26に対して描画処理を行う第2の具体例について説明する。
この第2の具体例では、図3に示した装飾図柄制御基板30の替わりに、図16に示すような装飾図柄制御基板30aを用いる。この装飾図柄制御基板30aは、図3に示した装飾図柄制御基板30に対してスケーラ341を削除して、VDP330からの画像データを直接装飾図柄表示装置16に出力するような構成となっている。
この第2の具体例では、VDP330の描画回路335は、図13に示したような第1の具体例の場合と同様な合成画像を生成する。
そして、図17に示すように、生成された合成画像は、フレームバッファメモリ337に一旦格納された後に、拡大部339により拡大率1.28倍で拡大処理される。生成された合成画像が1.28倍される様子を図18に示す。
装飾図柄表示装置16用の画像Aは、図18に示すように1.28倍されることにより横幅が1024ドット、縦が768ドットの画像A’となり、装飾図柄表示装置26用の画像Bは、横幅が287ドット、縦が157ドットの画像B’となる。そして、拡大部339により1.28倍された合成画像は、そのまま装飾図柄表示装置16に対して出力される。
また、拡大部339により1.28倍された合成画像は、スケーラ342にも入力される。そして、スケーラ342では、切り出し部361により、VDP330からの合成画像のうち、装飾図柄表示装置26用の画像B’が切り出される。そして、切り出し部361により切り出された画像B’は、フレームメモリ362に格納された後に、図18に示されるように、拡大部363により拡大率1.39倍の画像拡大処理が行われる。そして、この拡大部363により拡大処理が行われた後の画像B’’は、装飾図柄表示装置26に対して出力される。
横幅が287ドット、縦が157ドットの画像B’が1.39倍されることにより、横幅が400ドット、縦が240ドットの画像B’’となり、装飾図柄表示装置26のサイズと同一サイズの画像が得られることとなる。
この第2の具体例では、VDP330は、2つの装飾図柄表示装置16、26のうちの少なくとも1つの装飾図柄表示装置16に対して、他の表示装置である装飾図柄表示装置26に表示させるための画像B’が当該表示装置の表示可能領域外に含まれたままの画像を表示させる。しかし、装飾図柄表示装置16の表示可能領域は横幅1024ドット、縦768ドットであるため、画像B’や、非表示領域データは装飾図柄表示装置16に表示されることはない。
(6−2−2−3.第3の具体例)
次に、2つの装飾図柄表示装置16、26に対して描画処理を行う第3の具体例について説明する。
この第3の具体例では、上記で説明した第2の具体例と同様に、図16に示した装飾図柄制御基板30aを用いる。そして、この第3の具体例では、図19に示されるように、VDP330では、表示回路338に設けられた拡大部339により、フレームバッファメモリ337に格納されている画像データを1.6倍した後に装飾図柄表示装置16およびスケーラ342に出力する。
そして、スケーラ342では、VDP330から出力された画像データから、装飾図柄表示装置26用の画像B’を切り出してフレームメモリ362に格納した後に装飾図柄表示装置26に出力する。具体的には、スケーラ342の切り出し部361は、VDP330により拡大された後の合成画像から、図柄CPU311により設定された領域内の画像を切り出す。なお、スケーラ342では画像を拡大する処理が行われないため、図19において拡大部363については省略して示している。
そして、この第3の具体例では、VDP330の描画回路335は、図20に示すような合成画像を生成する。この合成画像は、横幅が896ドット、縦が480ドットの画像となっている。そして、この合成画像において、装飾図柄表示装置16に表示させるための画像Aは、横幅が640ドット、縦が480ドットとなっており、装飾図柄表示装置26に表示させるための画像Bは、横幅が256ドット、縦が152ドットとなっている。
この合成画像は、装飾図柄表示装置16、26に対して表示させるための2つの画像を同一の縮小率(1/1.6)により縮小して1フレーム内に空間的に合成することにより構成されている。
そのため、VDP330における拡大部339により1.6倍の画像拡大処理を行うだけで、図21に示すように、装飾図柄表示装置16用の画像A、装飾図柄表示装置26用の画像Bは、それぞれ、装飾図柄表示装置16、26のサイズとほぼ同一サイズの画像A’、画像B’となる。そして、スケーラ342の切り出し部361により合成画像から、装飾図柄表示装置26用の画像B’’を切り出すことにより、装飾図柄表示装置16のサイズと同一サイズの画像が得られることとなる。
(7.本実施形態による有用性についての言及)
本実施形態の遊技機では、VDP330は、2台の装飾図柄表示装置16、26に対して表示させるための2つの画像を空間的に合成した合成画像を生成し、装飾図柄表示装置16、26では、VDP330により生成された合成画像に基づいて自装置用の画像をそれぞれ表示するようにしている。そのため、本実施形態によれば、装飾図柄表示装置16、26のサイズが異なっていても、1つのVDP330により画像を表示させることができる。
また、上記で説明した第2の具体例では、図17に示したように、装飾図柄表示装置16に対しては、装飾図柄表示装置26に表示させるための画像B’が切り出されることなく装飾図柄表示装置16の表示可能領域外に含まれたままの合成画像が表示される。そのため、第2の具体例では、第1の具体例と比較して、装飾図柄表示装置16用の画像を合成画像から切り出す処理が不要となり、スケーラ341を省くことができる。その結果、回路構成が簡素化されコストダウンを図ることが可能となる。
さらに、上記で説明した第3の具体例では、図19に示したように、VDP330では、装飾図柄表示装置16、26に対して表示させるための2つの画像を同一の縮小率(1/1.6)により縮小して1フレーム内に空間的に合成することにより構成し、出力する際に拡大部339により1.6倍してから装飾図柄表示装置16およびスケーラ342に出力している。そのため、装飾図柄表示装置16、26では、拡大された後の合成画像に基づいて、自装置用の画像をそれぞれ表示するだけでよい。つまり、VDP330の拡大部339において画像拡大処理を行うのみで、スケーラ342では画像拡大処理を実行する必要がない。
一般的には、VDP330の画像拡大機能よりもスケーラ341、342の画像拡大機能のほうが高い性能を有する。しかし、上記の第3の具体例のようにVDP330の拡大部339のみにより画像拡大処理を行うようにすれば、画像拡大機能を備えていないスケーラを使用することによりコスト的に有利な遊技機を実現することができる。
(8.その他の実施形態についての言及)
上記実施形態では、2つの装飾図柄表示装置16、26を備えた遊技機に対して本発明を適用した場合について説明したが、本発明はこのような場合に限定されるものではなく、3つ以上の表示装置を備えた遊技機に対しても適用可能である。例えば、1つのVDPにより3つの表示装置に対して表示させるための3つの画像を空間的に合成させた合成画像を生成する場合には、図22に示すような合成画像を描画して出力する。この図22に示す画像では、それぞれサイズの異なる3つの表示装置のための画像A、画像B、画像Cが空間的に合成されている。このような合成画像に基づいて、各表示装置が自装置用の画像を表示する方法は、上記実施形態中に示した具体例と同様な方法により実現することができる。
このように3つ以上の複数の表示装置が遊技機に設けられていて、少なくとも1つの表示装置が他の表示装置とはサイズが異なる場合でも、本発明によれば1つのVDPにより複数の表示装置に画像を表示させることが可能となる。
また、上記実施形態では、遊技球の始動入賞口への入賞を契機として実行された内部的な抽選結果に応じて遊技状態が移行するパチンコ機に対して本発明を適用した場合について説明したが、本発明はこのような実施形態に限定されるものでない。本発明は、遊技球の始動口への入賞に伴って開閉動作を行う左右一対の可動片を有するパチンコ機(いわゆる「羽根物」と呼ばれるパチンコ機)等の他のパチンコ機に対しても同様に適用することが可能である。
さらに、本発明は、演出動作を表示するための表示装置を有する遊技機であれば、遊技媒体としてメダルやコインを用いる回胴式遊技機(スロットマシン)等の遊技機に対しても同様に適用することが可能である。なお、本発明が適用可能な回胴式遊技機の態様としては、遊技媒体は特にメダルやコインに限らず、パチンコ機用の遊技球等を用いる態様であってもよい。
また、上記実施形態では、液晶素子を用いて表示動作を実行する表示手段(装飾図柄表示装置など)を例示しているがこれに限られず、EL(エレクトロルミネッセンス:Electro Luminescence)素子を用いた表示手段或いはプラズマを用いた表示手段に適用しても良い。
なお、上記実施形態においては、装飾図柄制御基板30が表示に係る演出動作を制御しているが、これに限られず、例えばサブ制御基板35が、表示に係る演出動作以外の他の演出動作のみならず、この装飾図柄制御基板30の機能を備えている形態であってもよい。
本発明の遊技機の一実施形態であるパチンコ機1の構成例を示す正面図である。 パチンコ機1の電気的な構成例を示すブロック図である。 装飾図柄制御基板30の電気的な構成例を示すブロック図である。 装飾図柄表示装置16に対する映像表示を行うためのVDP330の構成を示すブロック図である。 スケーラ341、342の構成例を示すブロック図である。 制御ROM301の記憶領域の構成例を示すメモリマップである。 表示スケジューラデータ402の構成例を示す図である。 ソースROM340の記憶領域の構成例を示すメモリマップである。 装飾図柄制御基板30におけるリセットスタート処理を説明するためのフローチャートである。 図柄CPU311の動作を示すフローチャートである。 VDP330において行われる表示処理を示すフローチャートである。 装飾図柄表示装置16、26の画像サイズを説明するための図である。 第1の具体例においてVDP330の描画回路335により生成される合成画像の一例を示す図である。 第1の具体例において2つの装飾図柄表示装置16、26に対して描画が行われる様子を説明するための図である。 第1の具体例において装飾図柄表示装置16、26用の画像が拡大処理される様子を説明するための図である。 第2の具体例における装飾図柄制御基板30aの構成を示すブロック図である。 第2の具体例において2つの装飾図柄表示装置16、26に対して描画が行われる様子を説明するための図である。 第2の具体例において装飾図柄表示装置16、26用の画像が拡大処理される様子を説明するための図である。 第3の具体例において2つの装飾図柄表示装置16、26に対して描画が行われる様子を説明するための図である。 第3の具体例においてVDP330の描画回路335により生成される合成画像の一例を示す図である。 第3の具体例において装飾図柄表示装置16、26用の画像が拡大処理される様子を説明するための図である。 1つのVDPにより3つの表示装置に対して表示させるための3つの画像を空間的に合成させた合成画像の一例を示す図である。
符号の説明
1 パチンコ機(遊技機)
3 メイン制御基板(遊技制御部)
3a メインCPU
16 装飾図柄表示装置(表示装置)
26 装飾図柄表示装置(表示装置)
30、30a 装飾図柄制御基板(演出制御部)
35 サブ制御基板(演出制御部)
41、42 Iピクチャ
51〜79 Pピクチャ
301 制御ROM
302 SDRAM
303 コマンドインタフェース(I/F)
307 バス
311 図柄CPU(表示制御プロセッサ)
330 VDP(映像表示プロセッサ)
331 CPUインタフェース(I/F)
332 データ転送回路
333 バスインタフェース(I/F)
334 伸張回路
335 描画回路
336 データ格納メモリ
337 フレームバッファメモリ
338 表示回路
339 拡大部
340 ソースROM(不揮発性映像メモリ)
341、342 スケーラ
351 切り出し部
352 フレームメモリ
353 拡大部
361 切り出し部
362 フレームメモリ
363 拡大部
401 表示制御プログラム
402、402a〜402f 表示スケジューラデータ
501 フレーム番号
502 キャラクタ番号
503 X座標
504 Y座標
505 基点位置
506 X方向拡大率
507 Y方向拡大率
508 透明度(ブレンド率)
509 回転角
601 スプライトデータ
602 パレットデータ
603 動画データ

Claims (1)

  1. 遊技媒体を用いた遊技動作を制御する遊技制御部と、
    前記遊技制御部の制御によって前記遊技動作に伴う演出動作を制御する演出制御部と、
    前記演出制御部の制御によって表示動作を実行する複数の表示装置とを備える遊技機において、
    前記演出制御部は、
    映像に必要な素材画像の表示に用いる素材画像データを不揮発的に記憶する第1の不揮発性映像メモリと、
    表示すべき映像の構成に関する情報及び表示すべき映像を構成する各シーンの描画に必要な素材画像データを特定するための情報を含むスケジューラデータを不揮発的に記憶する第2の不揮発性映像メモリと、
    前記素材画像データを揮発的に記憶可能な第1の揮発性映像メモリと、
    前記表示装置に対して映像表示を行うための映像表示プロセッサと、
    映像の表示を制御する表示制御プログラムを実行して、前記スケジューラデータに基づく映像表示を実現するために、前記映像表示プロセッサに対して映像表示処理を指示するための複数のコマンドからなるコマンドリストを生成して前記映像表示プロセッサに転送する表示制御プロセッサと、
    前記表示制御プロセッサにより使用されるデータを揮発的に記憶可能な第2の揮発性映像メモリと、
    を含み、
    前記複数の表示装置の少なくとも1つの表示装置は他の表示装置とはサイズが異なり、
    前記映像表示プロセッサは、前記表示制御プロセッサから転送されてきたコマンドリストに基づいて、表示すべき映像に応じた素材画像データを前記第1の不揮発性映像メモリから読み出して前記第1の揮発性映像メモリに展開するとともに前記第1の揮発性映像メモリに展開された素材画像データを用いて、前記複数の表示装置に対してそれぞれ表示させるための複数の画像が1フレーム内に空間的に合成された合成画像を生成し、
    前記複数の表示装置は、前記映像表示プロセッサにより生成された合成画像に基づいて、当該表示装置用の画像をそれぞれ表示することを特徴とする遊技機。
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