以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2にはガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域内の所定位置には、各々が識別可能な複数種類の特別図柄を変動可能に表示(可変表示)する特別図柄表示装置4が設けられている。なお、特別図柄表示装置4の設置位置は、遊技領域内の所定位置に限定されず、遊技領域外の所定位置であってもよい。
図1に示すパチンコ遊技機1における遊技領域の中央位置には、例えば特別図柄とは異なる各々が識別可能な複数種類の識別情報としての飾り図柄(「演出図柄」ともいう)を可変表示することや、飾り図柄とは異なる演出用の画像を表示することといった、複数種類の画像を表示することにより演出動作を行うために用いられる画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5の下方には、始動入賞口を形成する普通可変入賞球装置6が配置されている。普通可変入賞球装置6の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置7や、普通図柄表示装置20が設けられている。
特別図柄表示装置4は、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成されている。特別図柄表示装置4は、可変表示ゲームとしての特図ゲームにおいて、例えば「00」〜「99」を示す数字や「−−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。この特図ゲームは、例えば普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口に遊技球が入賞することといった、特別図柄を可変表示するための実行条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームが終了したことや大当り遊技状態が終了したことといった、特別図柄を可変表示するための開始条件が成立したことに基づいて開始される。この実施の形態では、一例として、特別図柄表示装置4が「左」及び「右」の特別図柄可変表示部を備え、各特別図柄可変表示部において、「0」〜「9」を示す数値や「−」を示す記号等から構成される特別図柄の可変表示を行うものとする。各特別図柄可変表示部において可変表示される複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。例えば、「0」〜「9」を示す数値のそれぞれに対して、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号に対して、「10」の図柄番号が付されている。
画像表示装置5は、例えばLCD等から構成され、多数の画素(ピクセル)を用いたドットマトリクス方式による画面表示を行うものであればよい。画像表示装置5の表示画面では、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して、例えば3つに分割された表示領域としての可変表示部にて、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄を可変表示する。この飾り図柄の可変表示も、開始条件が成立したことに基づいて行われる可変表示ゲームである。
例えば、画像表示装置5には、「左」、「中」、「右」の可変表示部が配置され、特別図柄表示装置4により特図ゲームが実行されることに対応して、各可変表示部にて飾り図柄が可変表示される。すなわち、特別図柄表示装置4における特別図柄の可変表示が開始されるときには、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて飾り図柄の可変表示(例えば切替表示やスクロール表示)を開始させ、その後、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が停止表示(導出表示)される。また、「左」、「中」、「右」の各可変表示部は、画像表示装置5の表示領域内で移動可能とされ、飾り図柄を縮小あるいは拡大して表示することができるようにしてもよい。
画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部では、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字「一」〜「八」、英文字「A」〜「H」、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなど。なお、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す演出画像であればよい)が、飾り図柄として変動可能に表示される。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字のそれぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されていればよい。
画像表示装置5において飾り図柄の可変表示が開始されると、「左」、「中」、「右」の各可変表示部では、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと切替表示やスクロール表示が行われ、図柄番号が最大の「8」である飾り図柄が表示されると、次に図柄番号が最小の「1」である飾り図柄が表示される。あるいは、図柄番号が大きいものから小さいものへと切替表示やスクロール表示を行って、図柄番号が最小の「1」である飾り図柄が表示されると、次に図柄番号が最大の「8」である飾り図柄が表示されてもよい。
また、画像表示装置5には、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口に入賞した有効入賞球数としての保留記憶数(特図保留記憶数)を表示する特別図柄始動記憶表示エリアが設けられていてもよい。特別図柄始動記憶表示エリアでは、特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満のときの有効始動入賞に対応して、入賞表示が行われる。具体的な一例として、特図保留記憶数が1加算されたときには、通常青色あるいは非表示であった表示部位のうちの1つ(例えば青色あるいは非表示となっている表示部位のうち左端あるいは下端の表示部位)を赤色表示あるいは可視表示に変化させる。これに対して、特図保留記憶数が1減算されたときには、赤色表示あるいは可視表示されている表示部位のうちの1つ(例えば赤色あるいは可視表示となっている表示部位のうち右端あるいは上端の表示部位)を青色表示あるいは非表示に戻す。あるいは、特別図柄始動記憶表示エリアでは、特図保留記憶数を示す数字を表示することなどにより、特図保留記憶数を遊技者等が認識できるようにしてもよい。特別図柄始動記憶表示エリアとともに、あるいは特別図柄始動記憶表示エリアに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器(特別図柄始動記憶表示器)を設けるようにしてもよい。
普通図柄表示装置20は、例えば発光ダイオード(LED)等を備えて構成され、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21(図2)によって検出されたことを実行条件とする普通図ゲームにおいて、点灯、点滅、発色などが制御される。
普通可変入賞球装置6は、ソレノイド81(図2)によって垂直(通常開放)位置と傾動(拡大開放)位置との間で可動制御される一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6に形成された始動入賞口へと進入した遊技球は、始動口スイッチ22(図2)によって検出され、その検出に基づき特別図柄や飾り図柄の可変表示を実行するための実行条件(始動条件)が成立する。始動口スイッチ22によって遊技球が検出されたことに基づいて、所定個数(例えば4個)の賞球の払い出しが行われる。
特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2)によって入賞領域となる大入賞口を開放及び閉鎖制御する開閉板を備えて構成される。特別可変入賞球装置7にて開閉板により開放された大入賞口内へと遊技球が進入した場合には、カウントスイッチ23(図2)によって当該遊技球が検出されたことに基づいて、所定個数(例えば「15」)の賞球の払出が行われる。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、ランプを内蔵した風車、アウト口等が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通可変入賞球装置6、特別可変入賞球装置7等)の周囲には装飾用LEDが設置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。遊技機用枠3の左下部位置には、パチンコ遊技機1における演出動作の態様(演出モード)を変更するためなどに遊技者等によって操作される操作スイッチ50が設けられている。
普通図柄表示装置20による普通図ゲームでは、普通図柄の可変表示を開始させた後、所定の当りパターンで表示が行われると、表示結果が「当り」となり(普通当り)、普通可変入賞球装置6を構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置に制御(拡大開放制御)され、所定時間が経過すると垂直位置に制御(通常開放制御)される。
特別図柄表示装置4による特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄以外の特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になると、特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、具体的な一例として、「33」あるいは「77」を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−−」を示す特別図柄をハズレ図柄としている。
特別図柄表示装置4による特図ゲームでの確定特別図柄が大当り図柄「33」あるいは「77」となる場合には、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として、例えば「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて所定の大当り組合せを構成する確定飾り図柄が停止表示される。大当り組合せの確定飾り図柄は、例えば「左」、「中」、「右」の各可変表示部において予め定められた有効ライン上に、同一の飾り図柄が揃って停止表示されるものであればよい。一例として、有効ラインは、「左」、「中」、「右」の各可変表示部における上段のみ、中段のみ、下段のみからなる水平方向や、「左」の可変表示部における上段と「中」の可変表示部における中段と「右」の可変表示部における下段とからなる斜め方向、あるいは、「左」の可変表示部における下段と「中」の可変表示部における中段と「右」の可変表示部における上段とからなる斜め方向などに、予め定められていればよい。このような大当り組合せの確定飾り図柄は、大当り遊技状態に制御されることに対応した特定表示結果に含まれる。
特別図柄表示装置4による特図ゲームで大当り図柄「33」あるいは「77」が停止表示されたことや、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示されたことに対応して制御される大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置7の開閉板が、所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とすることにより、遊技者にとって有利な第1状態とする。このように大入賞口を開放状態とした開閉板は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、遊技者にとって不利な第2状態とする。こうして大入賞口を第1状態となる開放状態としてから第2状態となる閉鎖状態とすることで、1回のラウンドが終了する。この実施の形態では、特図ゲームで大当り図柄「33」あるいは「77」が停止表示されたことや、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示されたことに対応する特定遊技状態としての大当り遊技状態において、大入賞口の開閉サイクルとしてのラウンドを、所定回数(例えば「15」)に達するまで繰り返すことができる。
なお、特別可変入賞球装置7の開閉板は、例えばパチンコ遊技機1の電源投入後に大当り遊技状態へと制御される以前までのような通常時には、大入賞口を閉鎖状態としている。大当り遊技状態において開放状態となった大入賞口に入賞して遊技盤2の背面に導かれた遊技球のうち一方の領域(V入賞領域;特別領域)に入ったものは所定のV入賞スイッチで検出された後にカウントスイッチ23で検出され、他方の領域に入った遊技球は、そのままカウントスイッチ23で検出されるようにしてもよい。この場合、遊技盤2の背面には、大入賞口内の経路を切り替えるためのソレノイドが設けられていてもよい。そして、大当り遊技状態における最終ラウンド以外の各ラウンドでは、V入賞スイッチによって遊技球が検出されることが、次のラウンドへと移行できるための条件となるようにしてもよい。あるいは、V入賞領域を設けずに、大当り遊技状態における最終ラウンド以外の各ラウンドでは、常に次のラウンドへと移行できるようにしてもよい。
特別図柄表示装置4による特図ゲームで停止表示される大当り図柄「33」、「77」には、通常大当り図柄「33」と、確変大当り図柄「77」とが含まれている。画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数である「1」、「3」、「5」、「7」の飾り図柄を、確変大当り用の確変図柄とし、図柄番号が偶数である「2」、「4」、「6」、「8」の飾り図柄を通常大当り用の通常図柄とする。
例えば、特別図柄表示装置4による特図ゲームにて確定特別図柄が確変大当り図柄「77」となる場合には、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として、「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて設定された有効ライン上に、同一の確変図柄が揃って停止表示される確変大当り組合せの確定飾り図柄となることがある。特図ゲームにおける可変表示結果として確変大当り図柄「77」が停止表示された場合には、特定表示結果のうち所定の特別表示結果に含まれる確変大当りとなる。
また、特別図柄表示装置4による特図ゲームにて確定特別図柄が通常大当り図柄「33」となる場合には、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として、「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて設定された有効ライン上に、同一の通常図柄が揃って停止表示される通常大当り組合せの確定飾り図柄となる。特図ゲームにおける可変表示結果として通常大当り図柄「33」が停止表示された場合には、特定表示結果のうち特別表示結果には含まれない通常大当りとなる。
このように、特別図柄表示装置4による特図ゲームにて特別図柄の可変表示結果が「大当り」となる場合には、特別表示結果としての「確変大当り」となる場合と、特別表示結果以外の特定表示結果としての「通常大当り」となる場合とが含まれている。
可変表示結果が「確変大当り」となった場合には、その可変表示結果に対応した大当り遊技状態が終了した後、特別遊技状態の1つとして、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変遊技状態(高確率遊技状態)に移行する。この確変遊技状態では、特図ゲームや飾り図柄の可変表示における表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常遊技状態よりも高くなるように向上する。なお、通常遊技状態とは、大当り遊技状態や確変遊技状態等の特別遊技状態以外の遊技状態のことであり、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が大当りとなる確率が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったときの状態)と同一に制御されている。さらに、確変遊技状態では、特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定特別図柄が停止表示されるまでの時間である可変表示時間が、通常遊技状態よりも短くなるように制御される時間短縮制御(時短制御)も行われる。この実施の形態では、特図ゲームの実行回数にかかわらず、可変表示結果が大当りとなるまで、確変遊技状態が継続する。これに対して、確変遊技状態となった後に、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が大当りとなることのうち、いずれかの条件が成立したときに、確変遊技状態が終了するようにしてもよい。また、確変遊技状態において所定回数の特図ゲームが実行されたり可変表示結果が大当りとなる以前であっても、特図ゲームが開始されるときに、所定の割合で確変遊技状態が終了することがあるようにしてもよい。
可変表示結果が「通常大当り」となった場合には、その可変表示結果に対応した大当り遊技状態が終了した後、特別遊技状態の1つとして、継続して時短制御が行われる時間短縮状態に移行する。なお、時間短縮状態では確変制御が行われず、各回の特図ゲームや飾り図柄の可変表示にて表示結果が「大当り」となる確率は、通常遊技状態と同一に制御される。この実施の形態では、時間短縮状態となった後に、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が大当りとなることのうち、いずれかの条件が成立したときに、時間短縮状態が終了する。なお、可変表示結果が「通常大当り」となったことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、確変遊技状態や時間短縮状態とはならずに通常遊技状態となるようにしてもよい。
特別図柄表示装置4による特図ゲームにて確定特別図柄が確変大当り図柄「77」となる場合に、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として、「左」、「右」、「中」の各可変表示部にて設定された有効ライン上に、同一の通常図柄が揃って停止表示される通常大当り組合せの確定飾り図柄となることがある。このように、特図ゲームにおける可変表示結果として確変大当り図柄「77」が停止表示されるとともに、飾り図柄の可変表示結果として通常大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される場合は、確変大当りの一種であり、特別表示結果に含まれる。
飾り図柄の可変表示結果が通常大当り組合せの確定飾り図柄となった場合には、その大当りに対応した大当り遊技状態への制御が開始された後、大当り遊技状態の終了時より前や、大当り遊技状態の終了時に、所定の報知演出が実行されることがある。この報知演出は、通常大当り組合せの確定飾り図柄となったことに基づき、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変遊技状態となる昇格があるか否かを報知する演出動作である。この実施形態で実行される報知演出には、大当り遊技状態の終了時より前に実行される大当り中昇格演出と、大当り遊技状態の終了時に実行されるエンディング昇格演出とが含まれている。
大当り中昇格演出は、通常大当り組合せの確定飾り図柄となったことに対応してパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されている期間中の所定タイミングなどにおいて、通常大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示されたにもかかわらず大当り遊技状態の終了後には確変遊技状態となる昇格があるか否かを報知する報知演出である。大当り中昇格演出には、昇格があることに対応した演出を実行して大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態となる旨を報知する大当り中昇格成功演出と、昇格がないことに対応した演出を実行して大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態とはならない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。
例えば、大当り中昇格演出を開始する際には、昇格の有無に対応した演出が実行される旨を示す報知画像を、画像表示装置5に表示させる。これにより、飾り図柄の可変表示結果が通常大当り組合せの確定飾り図柄となった場合でも、大当り遊技状態の終了後に遊技状態が確変遊技状態となる昇格があるか否かの再抽選が行われる旨を、遊技者等に報知する。続いて、例えば画像表示装置5にて所定のアニメ画像を伴った演出表示などを行う。具体的な一例として、画像表示装置5にてルーレットゲームを示す演出画像の表示を行い、回転するルーレットに投入されたボールが「奇数」に入ったときには「確変!」という演出画像の表示を行うことで、遊技状態が確変遊技状態となる昇格がある旨を報知すればよい。その一方で、ルーレットに投入されたボールが「偶数」に入ったときには「残念!」という演出画像の表示を行うことで、遊技状態が確変遊技状態となる昇格がない旨を報知すればよい。こうした大当り中昇格演出が行われるときには、飾り図柄の可変表示結果となった通常大当り組合せの確定飾り図柄は、変更されないようにすればよい。
大当り中昇格失敗演出にて演出画像の表示により昇格がない旨を報知するときには、スピーカ8L、8Rからの音声出力などといった演出画像の表示とは異なる演出動作により、遊技状態が確変遊技状態となる昇格がない旨を報知してもよい。また、大当り中昇格成功演出にて演出画像の表示により昇格がある旨を報知するときには、スピーカ8L、8Rからの音声出力などといった演出画像の表示とは異なる演出動作により、遊技状態が確変遊技状態となる昇格がある旨を報知してもよい。
エンディング昇格演出は、通常大当り組合せの確定飾り図柄となったことや大当り中昇格失敗演出が実行されたことなどに対応した大当り遊技状態の終了時において、昇格があるか否かを報知する報知演出である。エンディング昇格演出には、昇格があることに対応した演出を実行して大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態となる旨を報知するエンディング昇格成功演出と、昇格がないことに対応した演出を実行して大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態とはならない旨を報知するエンディング昇格失敗演出とがある。
例えば、エンディング昇格演出を開始する際には、昇格の有無に対応した演出が実行される旨を示す報知画像を、画像表示装置5に表示させる。これにより、飾り図柄の可変表示結果が通常大当り組合せの確定飾り図柄となって大当り中昇格演出が実行されなかった場合や、大当り中昇格失敗演出が実行された場合でも、大当り遊技状態の終了後に遊技状態が確変遊技状態となる昇格があるか否かの再抽選が行われる旨を、遊技者等に報知する。続いて、例えば画像表示装置5にて所定のアニメ画像を伴った演出画像の表示を行うことなどにより、エンディング昇格成功演出では遊技状態が確変遊技状態となる昇格がある旨を報知する一方で、エンディング昇格失敗演出では遊技状態が確変遊技状態となる昇格がない旨を報知する。こうしたエンディング昇格演出が行われるときには、飾り図柄の可変表示結果となった通常大当り組合せの確定飾り図柄は、変更されないようにすればよい。
エンディング昇格失敗演出にて演出画像の表示により昇格がない旨を報知するときには、スピーカ8L、8Rからの音声出力などといった演出画像の表示とは異なる演出動作により、遊技状態が確変遊技状態となる昇格がない旨を報知してもよい。また、エンディング昇格成功演出にて演出画像の表示により昇格がある旨を報知するときには、スピーカ8L、8Rからの音声出力などといった演出画像の表示とは異なる演出動作により、遊技状態が確変遊技状態となる昇格がある旨を報知してもよい。
なお、大当り中昇格演出やエンディング昇格演出にて確変遊技状態となるか否かを報知する演出動作としては、画像表示装置5にてアニメ画像を伴った演出画像の表示を行うものに限らず、飾り図柄の可変表示などを含むものでもよい。例えば、大当り中昇格失敗演出やエンディング昇格失敗演出では、飾り図柄の可変表示を開始させた後、所定期間が経過したときに通常大当り組合せの飾り図柄を停止表示させることにより、昇格がない旨を報知する。このときには、スピーカ8L、8Rからの音声出力などといった飾り図柄の可変表示とは異なる演出動作により、昇格がない旨を報知してもよい。他方、大当り中昇格成功演出やエンディング昇格成功演出では、飾り図柄の可変表示を開始させた後、所定期間が経過したときに確変大当り組合せの飾り図柄を停止表示させることにより、昇格がある旨を報知する。このときには、スピーカ8L、8Rからの音声出力などといった飾り図柄の可変表示とは異なる演出動作により、昇格がある旨を報知してもよい。
このようにして大当り中昇格成功演出やエンディング昇格成功演出が実行された場合には、特図ゲームに対応して実行される飾り図柄の可変表示結果が通常大当り組合せの確定飾り図柄であった場合でも、その大当りに対応した大当り遊技状態が終了した後に、確変遊技状態に制御される。この実施の形態では、特図ゲームにおける可変表示結果が確変大当り図柄「77」である場合に飾り図柄の可変表示結果が通常大当り組合せの確定飾り図柄となった後、大当り中昇格成功演出及びエンディング昇格成功演出のいずれかが実行されて大当り遊技状態が終了したことに対応して、確変遊技状態に制御される。これに対して、特図ゲームにおける可変表示結果が通常大当り図柄「33」である場合に飾り図柄の可変表示結果が通常大当り組合せの確定飾り図柄となった後、大当り中昇格成功演出とエンディング昇格成功演出がいずれも実行されずに大当り遊技状態が終了した後には、確変制御が行われないため、特図ゲームや飾り図柄の可変表示における表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率は向上しない。
この実施の形態では、パチンコ遊技機1における演出状態を、第1演出モード〜第3演出モードのいずれかに設定することができる。第1演出モード〜第3演出モードにおいてはそれぞれ、画像表示装置5での演出画像の表示態様や、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様、遊技効果ランプ9の点灯動作態様などといった、各種の演出動作態様が異なっている。パチンコ遊技機1における演出状態は、例えば画像表示装置5に所定のデモ画面(デモンストレーション画面)が表示されている所定期間内に、操作スイッチ50の所定操作(例えば押下操作)が検出されたことに対応して、第1演出モード〜第3演出モードのいずれかに切り替えることができればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、表示制御基板13といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための信号中継基板14なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、特別図柄表示装置4を構成する各セグメントや各ドットの点灯/消灯制御を行って特別図柄表示装置4による特別図柄の可変表示を制御することや、普通図柄表示装置20の点灯/消灯/発色制御を行って普通図柄表示装置20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路101、遊技制御用マイクロコンピュータ100からの指令に従って各ソレノイド81、82に対する駆動信号を出力するソレノイド回路102などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ22、カウントスイッチ23からの検出信号を受信するための配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ22、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。加えて、主基板11には、普通可変入賞球装置6における可動翼片の傾動制御を行うための指令信号をソレノイド81に伝送する配線や、特別可変入賞球装置7における開閉板の開閉制御を行うための指令信号をソレノイド82に伝送する配線が接続されている。さらに、主基板11には、特別図柄表示装置4や普通図柄表示装置20の表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて出力される制御信号は、信号中継基板14によって中継される。主基板11には、例えば信号中継基板14に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から信号中継基板14を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、信号中継基板14から主基板11への信号の入力を阻止する。従って、演出制御基板12や信号中継基板14の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。
信号中継基板14には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して出力される制御信号を伝送するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられていればよい。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から信号中継基板14への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従って、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。この実施の形態では、信号中継基板14において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を防止することができる。
このような信号中継基板14を介して主基板11から演出制御基板12に対して送信される制御コマンドは、例えば電気信号として伝送される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図3は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図3及び図4に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3(A)に示す例において、コマンド80XXHは、特別図柄表示装置4による特図ゲームとして特別図柄の可変表示を開始するときに送信される可変表示開始コマンドである。なお、XXHは不特定の16進数であるであることを示し、演出制御コマンドによる指令内容に応じて任意に設定される値であればよい。可変表示開始コマンドでは、特別図柄や飾り図柄の可変表示パターンなどに応じて異なるEXTデータが設定される。なお、可変表示開始コマンドのMODEデータは、特図保留記憶数などに基づいて決定される特別図柄や飾り図柄の可変表示時間に応じて、「80H」、「81H」、「82H」のいずれかが設定されるようにしてもよい。例えば、特図保留記憶数が「0」または「1」であるときには、MODEデータ「80H」を設定することにより、可変表示パターン#1のコマンド80XXHが送信される。これに対して、特図保留記憶数が「2」であるときには、MODEデータ「81H」を設定することにより、可変表示パターン#2のコマンド81XXHが送信される。また、特図保留記憶数が「3」または「4」であるときには、MODEデータ「82H」を設定することにより、可変表示パターン#3のコマンド82XXHが送信される。
図3(A)に示すコマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄の可変表示における表示結果の種類などを示す表示結果通知コマンドである。表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、特別図柄の可変表示結果が「ハズレ」となるか「通常大当り」となるか「確変大当り」となるかに対応して、異なるEXTデータが設定される。ここで、特別図柄の可変表示結果は、その可変表示結果が導出表示されるより前に、特図事前決定結果として事前決定される。なお、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が「通常大当り」となるのは確定特別図柄が通常大当り図柄「33」となる場合であり、「確変大当り」となるのは確定特別図柄が確変大当り図柄「77」となる場合である。
図3(A)に示すコマンド9000Hは、特別図柄や飾り図柄の可変表示を終了するときに送信される可変表示終了コマンドである。コマンド95XXHは、画像表示装置5において背景となる画像の表示状態を指定する背景指定コマンドである。背景指定コマンドでは、例えば図3(C)に示すように、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常遊技状態であるか確変遊技状態であるか時間短縮状態であるかに対応して、画像表示装置5において表示する背景の画像を指定するために、異なるEXTデータが設定される。
図3(A)に示すコマンドA0XXHは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が「通常大当り」や「確変大当り」といった大当りになったことに対応して、大当り遊技状態が開始されることを示す大当り開始コマンド(「ファンファーレコマンド」とも称される)である。大当り開始コマンドでは、例えば図3(D)に示すように、特別図柄の可変表示結果を「通常大当り」と「確変大当り」のいずれとするかの特図事前決定結果に対応して、異なるEXTデータが設定される。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態が終了することを示す大当り終了コマンドである。大当り終了コマンドは、例えば図3(E)に示すように、特別図柄の可変表示結果を「通常大当り」と「確変大当り」のいずれとするかの特図事前決定結果に対応して、異なるEXTデータが設定される。
図3(A)に示すコマンドC0XXHは、画像表示装置5に設けられた特別図柄始動記憶表示エリアなどにて入賞表示を行うために、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口に入賞した有効入賞球数となる特図保留記憶数を通知する特図保留記憶数通知コマンドである。特図保留記憶数通知コマンドでは、特図保留記憶数に対応して、異なるEXTデータが設定される。
図4は、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100の構成例を示す図である。図4に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップマイクロコンピュータであり、プログラムに従って制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)111と、ゲーム制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)112と、CPU111のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)113と、CPU111とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路114と、入出力ポート115とを備えて構成される。遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU111がROM112から読み出したプログラムを実行し、RAM113をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。
乱数回路114は、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てまたは一部を生成する回路である。図5は、主基板11の側において用いられる乱数値を例示する説明図である。図5に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、リーチ判定用の乱数値MR2、可変表示パターン決定用の乱数値MR3、大当り種別決定用の乱数値MR4が用いられ、これらの乱数値を示す数値データがカウント可能となるように制御される。なお、遊技効果を高めるために、主基板11の側でこれら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR4の全部または一部を示す数値データが、乱数回路114にてカウントされればよい。また、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データは、CPU111が乱数回路114とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に基づきパチンコ遊技機1が大当り遊技状態や小当り遊技状態となるか否かの判定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65536」の範囲の値をとる。すなわち、特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果、及び特図ゲームに対応して画像表示装置5において行われる飾り図柄の可変表示結果が、「大当り」となるか「ハズレ」となるかの判定を行うために用いられる。
リーチ判定用の乱数値MR2は、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示態様をリーチとするか否かの判定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「239」の範囲の値をとる。ここで、リーチとは、画像表示装置5にて導出表示した飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ導出表示していない飾り図柄(リーチ変動図柄という)については変動表示が行われている表示態様、あるいは、全て又は一部の飾り図柄が大当り組合せの全て又は一部を構成しながら同期して変動表示している表示態様のことである。具体的には、予め定められた有効ライン上の一部の可変表示部に予め定められた大当り組合せを構成する図柄を停止表示しているときに未だ停止表示していない有効ライン上の可変表示部において変動表示が行われている表示態様(例えば、表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の可変表示部のうち「左」、「右」の可変表示部には大当り組合せの一部となる(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されている状態で「中」の可変表示部は未だ変動表示が行われている表示態様)、あるいは、有効ライン上の可変表示部の全て又は一部の飾り図柄が大当り組合せの全て又は一部を構成しながら同期して変動表示している表示態様(例えば、表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の可変表示部の全てで変動表示が行われてどの状態が表示されても同一の飾り図柄が揃っている態様で変動表示が行われている表示態様)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音などで行われることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、画像表示装置5にて飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景の表示態様を変化させたり、飾り図柄の変動表示態様を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様、飾り図柄の変動態様の変化を、リーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすいように設定されたものがある。このような特別(特定)のリーチをスーパーリーチという。
可変表示パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる表示用の乱数値であり、例えば「1」〜「300」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR4は、特別図柄の可変表示結果を「大当り」とする場合に、「通常大当り」と「確変大当り」のいずれとするかの決定(特図事前決定)を行うために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
図4に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM112には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータテーブルが格納されている。例えば、ROM112は、CPU111が各種の判定や決定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータを記憶する。また、ROM112は、CPU111が入出力ポート115を介して他の制御基板などに対して制御コマンドを送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータを記憶する。
ROM112に格納される判定テーブルとしては、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを判定するために参照される大当り判定テーブルや、「ハズレ」とするときに飾り図柄の可変表示態様をリーチとするか否かを判定するために参照されるリーチ判定テーブルなどが含まれている。
ROM112に格納される決定テーブルには、特別図柄や飾り図柄の可変表示における表示結果を「大当り」とする場合に、特別図柄の可変表示結果を「通常大当り」と「確変大当り」のいずれとするかの特図事前決定を行うために参照される大当り種別決定テーブルが含まれている。また、ROM112に格納される決定テーブルには、特別図柄や飾り図柄の可変表示パターンを決定するために参照される可変表示パターン決定用テーブルなども含まれている。
大当り種別決定テーブルの一例として、この実施の形態では、図6に示す大当り種別決定テーブル200が、ROM112に格納されている。大当り種別決定テーブル200は、大当り種別決定用の乱数値MR4を、「通常大当り」と「確変大当り」のうちいずれかの決定結果に対応付ける設定データ(決定用データ)などから構成されている。
ROM112に格納される可変表示パターン決定用テーブルは、例えば各可変表示パターンと、可変表示パターン決定用の乱数値MR3とを対応付けることにより、可変表示パターン決定用の乱数値MR3に基づいて可変表示パターンの選択を可能にする設定データ(決定用データ)などから構成されていればよい。
この実施の形態における特別図柄や飾り図柄の可変表示パターンには、通常時ハズレパターン(「通常ハズレパターン」ともいう)と、時短中ハズレパターン(「短縮ハズレパターン」ともいう)と、リーチハズレパターンと、大当りパターンとが含まれている。ここで、通常時ハズレパターンは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常遊技状態であるときに、飾り図柄の可変表示態様をリーチとすることなく、ハズレ組合せ(通常ハズレ組合せ)の確定飾り図柄を表示させることが決定された場合に選択可能となる可変表示パターンである。すなわち、通常ハズレパターンは、通常遊技状態において「通常ハズレ」の可変表示結果を表示させるための可変表示パターンである。時短中ハズレパターンは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変遊技状態や時間短縮状態といった時短制御が行われる特別遊技状態であるときに、飾り図柄の可変表示態様をリーチとすることなく、ハズレ組合せ(通常ハズレ組合せ)の確定飾り図柄を表示させることが決定された場合に選択可能となる可変表示パターンである。すなわち、時短中ハズレパターンは、確変遊技状態や時間短縮状態といった特別遊技状態において「通常ハズレ」の可変表示結果を表示させるための可変表示パターンである。
リーチハズレパターンは、飾り図柄の可変表示態様をリーチとした後に、ハズレ組合せ(リーチハズレ組合せ)の確定飾り図柄を表示させることが決定された場合に選択可能となる可変表示パターンである。すなわち、リーチハズレパターンは、「リーチハズレ」の可変表示結果を表示させるための可変表示パターンである。大当りパターンは、飾り図柄の可変表示結果として通常大当り組合せや確変大当り組合せの確定飾り図柄を表示することが決定された場合に選択可能となる可変表示パターンである。すなわち、大当りパターンは、特別図柄の可変表示結果を「通常大当り」または「確変大当り」といった大当りとすることが事前決定された場合に、大当り組合せの確定飾り図柄を表示させるための可変表示パターンである。
可変表示パターン決定用テーブルにて各可変表示パターンを示すデータは、例えば可変表示パターン決定用テーブル内において、あるいは可変表示パターン決定用テーブルとは異なる可変表示パターン設定用のテーブルなどにおいて、可変表示開始コマンドにてEXTデータとして設定される制御データなどと、対応付けられている。図7は、可変表示パターン設定用のテーブルの一例として、可変表示パターンテーブル210の構成例を示している。可変表示パターンテーブル210は、例えば、複数種類の可変表示パターンと、可変表示開始コマンドのEXTデータとして設定される制御データとを、対応付ける設定データなどから構成されている。
この実施の形態では、通常時ハズレパターンとなる複数種類の可変表示パターンとして、通常ハズレA及び通常ハズレBの可変表示パターンが用意されている。また、時短中ハズレパターンとなる複数種類の可変表示パターンとして、短縮ハズレA及び短縮ハズレBの可変表示パターンが用意されている。リーチハズレパターンとなる複数種類の可変表示パターンとしては、ノーマル(ハズレ)、発展A−1(ハズレ)〜発展A−3(ハズレ)、発展B−1(ハズレ)〜発展B−3(ハズレ)、発展C−1(ハズレ)〜発展C−3(ハズレ)の可変表示パターンが用意されている。大当りパターンとなる複数種類の可変表示パターンとしては、ノーマル(大当り)、発展A−1(大当り)〜発展A−3(大当り)、発展B−1(大当り)〜発展B−3(大当り)、発展C−1(大当り)〜発展C−3(大当り)の可変表示パターンが用意されている。複数種類のリーチハズレパターンや大当りパターンでは、例えば飾り図柄の可変表示態様をリーチとした後の演出動作態様などが、各々異なるものとなっている。例えば、可変表示態様をリーチとした後にハズレ組合せの可変表示結果を導出表示させる場合には、可変表示パターンがノーマル(ハズレ)、発展A−1(ハズレ)〜発展A−3(ハズレ)、発展B−1(ハズレ)〜発展B−3(ハズレ)、発展C−1(ハズレ)〜発展C−3(ハズレ)のいずれであるかに応じて、リーチとなった後に異なる可変表示態様で飾り図柄の可変表示が行われたり、異なるキャラクタ画像が画像表示装置5の画面上に出現したりする。
具体的な一例として、図8は、リーチハズレパターンや大当りパターンとなる可変表示パターンのうち、ノーマルの可変表示パターンにおけるリーチ演出表示を示している。ノーマルの可変表示パターンでは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて飾り図柄の可変表示が開始された後、例えば図8(A)に示すような飾り図柄「7」といった、「左」及び「右」の可変表示部にて同一の飾り図柄が、中段の有効ライン上に停止してリーチが成立する。こうしてリーチが成立した後には、「中」の可変表示部における飾り図柄の変動速度が減速される。そして、リーチハズレパターンであるノーマル(ハズレ)の可変表示パターンならば、例えば図8(B)に示すような飾り図柄「8」といった、「左」及び「右」の可変表示部にて中段の有効ライン上に停止表示された飾り図柄とは異なる飾り図柄が、「中」の可変表示部にて中段の有効ライン上に停止表示され、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が導出表示される。これに対して、大当りパターンであるノーマル(大当り)の可変表示パターンならば、例えば図8(C)に示すような飾り図柄「7」といった、「左」及び「右」の可変表示部にて中段の有効ライン上に停止表示された飾り図柄と同一の飾り図柄が、「中」の可変表示部にて中段の有効ライン上に揃って停止表示され、大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示される。
また、リーチハズレパターンや大当りパターンとなる可変表示パターンのうち、発展A−1〜発展A−3、発展B−1〜発展B−3、発展C−1〜発展C−3の可変表示パターンでは、リーチが成立した後に、ノーマルの可変表示パターンと同様に「中」の可変表示部における飾り図柄の変動速度が一旦減速されるものの、その後にノーマルの可変表示パターンとは異なり「中」の可変表示部における飾り図柄の変動速度が再度加速されることによりリーチが発展し、ノーマルの可変表示パターンとは異なるリーチ演出表示が実行される。この実施の形態では、発展A−1〜発展A−3、発展B−1〜発展B−3、発展C−1〜発展C−3の可変表示パターンに対応してリーチが発展する場合に、複数種類のリーチ演出表示を紹介する動画像が画像表示装置5の画面上に表示されてリーチ紹介が行われた後、それら複数種類のリーチ演出表示のうちいずれかが実行されることになる。この実施の形態では、発展A−1〜発展A−3、発展B−1〜発展B−3、発展C−1〜発展C−3の可変表示パターンにおいて、第1リーチ〜第3リーチに対応する3種類のリーチ演出表示を紹介することができ、各リーチ演出表示を紹介する動画像が表示された後に、第1リーチ〜第3リーチのうちいずれかに対応するリーチ演出表示が実行されるものとする。
図9に示すように、発展A−1〜発展A−3の可変表示パターンでは、第1リーチ〜第3リーチに対応するリーチ演出表示を、第1リーチ→第2リーチ→第3リーチの順番という、所定順序で紹介することができ、動画像により紹介のあった最後のリーチに対応するリーチ演出表示が実行される。すなわち、発展A−1の可変表示パターンでは、第1リーチのみが紹介され、第1リーチに対応するリーチ演出表示が実行される。発展A−2の可変表示パターンでは、第1リーチと第2リーチが紹介され、最後に紹介された第2リーチに対応するリーチ演出表示が実行される。発展A−3の可変表示パターンでは、第1リーチ〜第3リーチが全て紹介され、最後に紹介された第3リーチに対応するリーチ演出表示が実行される。
発展B−1〜発展B−3の可変表示パターンでは、第1リーチ〜第3リーチに対応するリーチ演出表示を、第2リーチ→第1リーチ→第3リーチの順番という、発展A−1〜発展A−3の可変表示パターンにおける所定順序とは異なる特殊順序で紹介することができ、動画像により紹介のあった最後のリーチに対応するリーチ演出表示が実行される。すなわち、発展B−1の可変表示パターンでは、第2リーチのみが紹介され、第2リーチに対応するリーチ演出表示が実行される。発展B−2の可変表示パターンでは、第2リーチと第1リーチが紹介され、最後に紹介された第1リーチに対応するリーチ演出表示が実行される。発展B−3の可変表示パターンでは、第1リーチ〜第3リーチが全て紹介され、最後に紹介された第3リーチに対応するリーチ演出表示が実行される。
発展C−1〜発展C−3の可変表示パターンでは、第1リーチ〜第3リーチに対応するリーチ演出表示を、第1リーチ→第2リーチ→第3リーチの順番という、発展A−1〜発展A−3の可変表示パターンにおける所定順序と同一の順序で紹介することができる一方で、動画像により紹介のあった最後のリーチとは異なるリーチに対応するリーチ演出表示が実行される。すなわち、発展C−1の可変表示パターンでは、第1リーチのみが紹介され、紹介のあった第1リーチとは異なる第2リーチに対応するリーチ演出表示が実行される。発展C−2の可変表示パターンでは、第1リーチと第2リーチが紹介され、最後に紹介された第2リーチとは異なる第3リーチに対応するリーチ演出表示が実行される。発展C−3の可変表示パターンでは、第1リーチ〜第3リーチが全て紹介され、最後に紹介された第3リーチとは異なる第1リーチに対応するリーチ演出表示が実行される。
図10は、第1リーチに対応するリーチ演出表示の一例を示している。第1リーチとなる場合には、例えば図10(A)に示すような飾り図柄「6」及び「7」といった、「左」及び「右」の可変表示部にて同一の飾り図柄が、斜め方向の有効ラインといった所定の有効ライン上に停止してリーチが成立した後に、動画像によりリーチ演出表示を紹介するリーチ紹介が行われる。このときには、「左」及び「右」の可変表示部にて停止している飾り図柄を縮小して、画像表示装置5の画面内における外縁部に表示させればよい。こうしてリーチ紹介が終了すると、例えば図10(B)に示すように「中」の可変表示部にて停止した飾り図柄「5」に流星が衝突するような演出表示を行い、図10(C)に示すように「中」の可変表示部にて停止した飾り図柄「5」が破壊されるような演出表示を行う。続いて、例えば図10(D)に示すように「中」の可変表示部にて飾り図柄「6」を停止させることや、「中」の可変表示部に停止した飾り図柄に再び流星が衝突するような演出表示を行うことなどにより、飾り図柄の可変表示を進行させる。
その後、リーチハズレパターンとなる可変表示パターンに対応する飾り図柄の可変表示結果としてハズレ組合せの確定飾り図柄を導出表示する場合には、例えば図10(E)に示すような飾り図柄「8」といった、所定の有効ライン上における「左」及び「右」の可変表示部に揃って停止することでリーチを成立させている飾り図柄とは異なる飾り図柄を、リーチが成立している有効ライン上における「中」の可変表示部に停止させる。これに対して、大当りパターンとなる可変表示パターンに対応する飾り図柄の可変表示結果として大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する場合には、例えば図10(F)に示すような飾り図柄「7」といった、リーチとなっている飾り図柄と同一の飾り図柄を、リーチが成立している有効ライン上における「中」の可変表示部に停止させる。
図11は、第2リーチに対応するリーチ演出表示の一例を示している。第2リーチとなる場合には、例えば図11(A)に示すような飾り図柄「6」及び「7」といった、「左」及び「右」の可変表示部にて同一の飾り図柄が、斜め方向の有効ラインといった所定の有効ライン上に停止してリーチが成立した後に、動画像によりリーチ演出表示を紹介するリーチ紹介が行われる。このときには、「左」及び「右」の可変表示部にて停止している飾り図柄を縮小して、画像表示装置5の画面内における外縁部に表示させればよい。こうしてリーチ紹介が終了すると、例えば図11(B)に示すように「中」の可変表示部にて停止した飾り図柄「5」とともに雨が降る様子を示す演出表示を行い、図11(C)に示すように「中」の可変表示部にて停止した飾り図柄「5」が雷光により消去されるような演出表示を行う。続いて、例えば図11(D)に示すように「中」の可変表示部にて飾り図柄「6」を停止させることや、「中」の可変表示部にて停止した飾り図柄が雷光により再び消去されるような演出表示を行うことなどにより、飾り図柄の可変表示を進行させる。
その後、リーチハズレパターンとなる可変表示パターンに対応する飾り図柄の可変表示結果としてハズレ組合せの確定飾り図柄を導出表示する場合には、例えば図11(E)に示すような飾り図柄「8」といった、所定の有効ライン上における「左」及び「右」の可変表示部に揃って停止することでリーチを成立させている飾り図柄とは異なる飾り図柄を、リーチが成立している有効ライン上における「中」の可変表示部に停止させる。これに対して、大当りパターンとなる可変表示パターンに対応する飾り図柄の可変表示結果として大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する場合には、例えば図11(F)に示すような飾り図柄「7」といった、リーチとなっている飾り図柄と同一の飾り図柄を、リーチが成立している有効ライン上における「中」の可変表示部に停止させる。
図12は、第3リーチに対応するリーチ演出表示の一例を示している。第3リーチとなる場合には、例えば図12(A)に示すような飾り図柄「6」及び「7」といった、「左」及び「右」の可変表示部にて同一の飾り図柄が、斜め方向の有効ラインといった所定の有効ライン上に停止してリーチが成立した後に、動画像によりリーチ演出表示を紹介するリーチ紹介が行われる。このときには、「左」及び「右」の可変表示部にて停止している飾り図柄を縮小して、画像表示装置5の画面内における外縁部に表示させればよい。こうしてリーチ紹介が終了すると、例えば図12(B)に示すように「中」の可変表示部にて停止した飾り図柄「5」とともに日の出を示す演出表示を行い、図12(C)に示すように「中」の可変表示部にて停止した飾り図柄「5」が太陽により消去されるような演出表示を行う。続いて、例えば図12(D)に示すように「中」の可変表示部にて飾り図柄「6」を停止させることや、「中」の可変表示部にて停止した飾り図柄が太陽により再び消去されるような演出表示を行うことなどにより、飾り図柄の可変表示を進行させる。
その後、リーチハズレパターンとなる可変表示パターンに対応する飾り図柄の可変表示結果としてハズレ組合せの確定飾り図柄を導出表示する場合には、例えば図12(E)に示すような飾り図柄「8」といった、所定の有効ライン上における「左」及び「右」の可変表示部に揃って停止することでリーチを成立させている飾り図柄とは異なる飾り図柄を、リーチが成立している有効ライン上における「中」の可変表示部に停止させる。これに対して、大当りパターンとなる可変表示パターンに対応する飾り図柄の可変表示結果として大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する場合には、例えば図12(F)に示すような飾り図柄「7」といった、リーチとなっている飾り図柄と同一の飾り図柄を、リーチが成立している有効ライン上における「中」の可変表示部に停止させる。
なお、図10〜図12に示すリーチ演出表示は、パチンコ遊技機1における演出状態が第1演出モードであるときに実行される一方で、第2演出モードや第3演出モードであるときには、図10〜図12に示すリーチ演出表示とは演出表示態様が異なるリーチ演出表示が行われるようにしてもよい。
図4に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100のROM112に格納される可変表示パターン決定テーブルの具体的な一例として、この実施の形態では、図13(A)に示す通常時ハズレパターン決定テーブル220Aと、図13(B)に示す時短中ハズレパターン決定テーブル220Bと、図13(C)に示すリーチハズレパターン決定テーブル220Cと、図13(D)に示す大当りパターン決定テーブル220Dとが用意されている。
図13(A)に示す通常時ハズレパターン決定テーブル220Aは、通常遊技状態において特別図柄や飾り図柄の可変表示結果をハズレとする旨の決定がなされたときに、飾り図柄の可変表示態様をリーチとしない旨の決定がなされたことに対応して、可変表示パターン決定用の乱数値MR3に基づき、複数種類ある通常時ハズレパターンのいずれかを選択決定できるように構成されている。図13(B)に示す時短中ハズレパターン決定テーブル220Bは、確変遊技状態や時間短縮状態といった時短制御が行われる特別遊技状態において特別図柄や飾り図柄の可変表示結果をハズレとする旨の決定がなされたときに、飾り図柄の可変表示態様をリーチとしない旨の決定がなされたことに対応して、可変表示パターン決定用の乱数値MR3に基づき、複数種類ある時短中ハズレパターンのいずれかを選択決定できるように構成されている。
図13(C)に示すリーチハズレパターン決定テーブル220Cは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果をハズレとする旨の決定がなされたときに、飾り図柄の可変表示態様をリーチとする旨の決定がなされたことに対応して、可変表示パターン決定用の乱数値MR3に基づき、複数種類あるリーチハズレパターンのいずれかを選択決定できるように構成されている。図13(D)に示す大当りパターン決定テーブル220Dは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を大当りとする旨の決定がなされたときに、可変表示パターン決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類ある大当りパターンのいずれかを選択決定できるように構成されている。
ここで、図13(C)に示すリーチハズレパターン決定テーブル220Cと図13(D)に示す大当りパターン決定テーブル220Dとを比べると、ノーマル、発展A−1〜発展A−3、発展B−1〜発展B−3、発展C−1〜発展C−3というリーチの種類に対応した各可変表示パターンに対する可変表示パターン決定用の乱数値MR3の割当てが、異なっている。これにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果がハズレとなるか、大当りとなるかに応じて、選択されるリーチ種類の割合が異なるものとなり、表示結果が大当りとなる確率は、特別図柄や飾り図柄の可変表示パターンに応じて異なるものとなる。このように、可変表示パターンに対応して決められる大当りとなる確率は、リーチの大当り信頼度、あるいは単に、リーチの信頼度とも称される。
図14は、ノーマル、発展A−1〜発展A−3、発展B−1〜発展B−3、発展C−1〜発展C−3の各可変表示パターンについて、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果をハズレとする旨の決定がなされたハズレ時や可変表示結果を大当りとする旨の決定がなされた大当り時における選択確率と、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常遊技状態であるときや確変遊技状態であるときにおけるリーチの信頼度とを示す説明図である。なお、図14に示すリーチの信頼度は、通常遊技状態における大当り確率が1/300であり、確変遊技状態における大当り確率が1/30であり、ハズレ時のリーチ出現率が1/10であるものとして算出したものである。また、時間短縮状態では大当り確率が通常遊技状態と同じであることから、リーチの信頼度も通常遊技状態のときと同じである。各可変表示パターンに対応するリーチの信頼度は、((大当り時における当該可変表示パターンの選択確率)×(大当り確率))/((ハズレ時における当該可変表示パターンの選択確率)×(ハズレ確率)×(リーチ出現率)+(大当り時における当該可変表示パターンの選択確率)×(大当り確率))として求めることができる。なお、(ハズレ確率)=1−(大当り確率)である。
この実施の形態では、図14に示すように、発展A−1〜発展A−3の可変表示パターンに比べて発展B−1〜発展B−3の可変表示パターンの方がいずれもリーチの信頼度が高く、また、発展A−1〜発展A−3の可変表示パターンに比べて発展C−1〜発展C−3の可変表示パターンの方がいずれもリーチの信頼度が高くなるように、図13(C)に示すリーチハズレパターン決定テーブル220Cと図13(D)に示す大当りパターン決定テーブル220Dにて乱数値MR3を各可変表示パターンと対応付けるテーブルデータ(決定用データ)が構成されている。これにより、第1リーチ→第2リーチ→第3リーチの順番という所定順序とは異なる第2リーチ→第1リーチ→第3リーチの順番という特殊順序でリーチ演出表示が紹介されたときの方が、所定順序でリーチ演出表示が紹介されたときよりも表示結果が大当りとなる確率は高くなる。また、動画像により紹介のあった最後のリーチとは異なるリーチに対応するリーチ演出表示が実行されたときの方が、動画像により紹介のあった最後のリーチに対応するリーチ演出表示が実行されたときよりも表示結果が大当りとなる確率は高くなる。
図4に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100のROM112に格納されるコマンドテーブルの一例として、この実施の形態では、図15に示すような可変表示開始用コマンドテーブル230が用意されている。可変表示開始用コマンドテーブル230は、特別図柄や飾り図柄の可変表示を開始する際に主基板11から演出制御基板12に対して各種の演出制御コマンドを送信するための設定データなどから構成されている。図15に示す例では、可変表示開始用コマンドテーブル230を構成する設定データとして、可変表示開始コマンド用設定データ、表示結果通知コマンド用設定データ、特図保留記憶数通知コマンド用設定データ、終了コードが含まれている。可変表示開始コマンド用設定データは、主基板11から演出制御基板12に対して可変表示開始コマンドを送信するために用いられる設定データである。表示結果通知コマンド用設定データは、主基板11から演出制御基板12に対して表示結果通知コマンドを送信するために用いられる設定データである。特図保留記憶数通知コマンド用設定データは、主基板11から演出制御基板12に対して特図保留記憶数通知コマンドを送信するために用いられる設定データである。なお、可変表示開始用コマンドテーブル230などのコマンドテーブルは終了コードを含まないように構成し、主基板11と演出制御基板12との間での送受信バイト数が規定バイト数に達したことに対応して、各コマンドテーブルに基づくコマンドの送受信が完了したと判断してもよい。
図4に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100のRAM113には、パチンコ遊技機1における遊技状態などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図16に示すような遊技制御用データ保持エリア240が設けられている。図16に示す遊技制御用データ保持エリア240は、特図保留記憶部161と、遊技制御フラグ設定部162と、遊技制御タイマ設定部163と、遊技制御カウンタ設定部164と、遊技制御バッファ設定部165とを備えている。
特図保留記憶部161は、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口に遊技球が入賞して特別図柄表示装置4による特図ゲームや画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を実行するための実行条件が成立したものの、従前の特図ゲーム等を実行中であるなどの理由により可変表示を開始するための開始条件が成立していない特図ゲームに関する保留情報を記憶する。例えば、特図保留記憶部161は、始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その入賞による実行条件の成立に基づいてCPU111により乱数回路114等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データや大当り種別決定用の乱数値MR4を示す数値データを保留データとし、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部162には、例えば特別図柄プロセスフラグや大当りフラグ、確変フラグ、時短フラグ、コマンド送信済みフラグなどが設けられている。
特別図柄プロセスフラグは、特別図柄表示装置4における特図ゲームの進行等を制御するために実行される特別図柄プロセス処理(図27のステップS15、図28)において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。大当りフラグは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「通常大当り」や「確変大当り」といった大当りとする旨の決定がなされたことに対応してオン状態にセットされる一方で、その決定に基づく特図ゲームが終了したことに対応してクリアされてオフ状態となる。確変フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変遊技状態に制御されることに対応してオン状態にセットされる一方で、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が「通常大当り」や「確変大当り」といった大当りとなることに対応して、クリアされてオフ状態となる。時短フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変遊技状態や時間短縮状態といった時短制御が行われる特別遊技状態となることに対応してオン状態にセットされる。その一方で、時短フラグは、時間短縮状態が終了すること、または、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となることに対応して、クリアされてオフ状態となる。コマンド送信済みフラグは、特別図柄表示装置4における特図ゲームの終了後や大当り遊技状態の終了後に主基板11から演出制御基板12に対して背景指定コマンドの送信が行われることに対応してオン状態にセットされる。その一方で、コマンド送信済みフラグは、特別図柄表示装置4における特図ゲームが開始されることなどに対応してクリアされてオフ状態となる。
遊技制御タイマ設定部163には、例えば特別図柄プロセスタイマなどが設けられている。特別図柄プロセスタイマは、例えば特図ゲームの実行時間である特別図柄の可変表示時間といった特図ゲームの進行を制御するための時間や、大当り遊技状態の進行を制御するための時間などを、主基板11の側にて計測するためのものである。例えば、特別図柄プロセスタイマは、特図ゲームの進行や大当り遊技状態の進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値データを、特別図柄プロセスタイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。
遊技制御カウンタ設定部164には、例えば特図保留記憶数カウンタや時短回数カウンタなどが設けられている。特図保留記憶数カウンタは、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口への遊技球の入賞に基づく特図保留記憶部161における保留データの数である特図保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、特図保留記憶数カウンタは、特図保留記憶数に対応したカウント値データを、特図保留記憶数カウント値として記憶し、特図保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。時短回数カウンタは、パチンコ遊技機1が時間短縮状態にて実行可能な特図ゲームの残り回数をカウントするためのものである。時短回数カウンタには、大当り遊技状態の終了後に時間短縮状態が開始されることに対応して、時間短縮状態にて実行可能として予め定められた特図ゲームの回数(例えば「100」)に対応したカウント初期値データ(例えば「64H」)が、時短回数カウント値として設定される。そして、時間短縮状態にて可変表示結果が「ハズレ」となる特図ゲームが終了するごとに、時短回数カウント値が更新(例えば1減算)される。
遊技制御バッファ設定部165には、例えば表示結果判定用バッファや大当り種別判定バッファ、大当り開始情報バッファ、大当り終了情報バッファ、遊技状態指定バッファ、パターンデータバッファ、確定特別図柄バッファなどが設けられている。
表示結果判定用バッファには、特図ゲームの開始条件が成立したときに、特図保留記憶部161から読み出された乱数値MR1や乱数値MR4を示すデータが、表示結果判定用バッファ値としてセットされる。この表示結果判定用バッファ値により、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか「ハズレ」とするかの判定などを可能にする。大当り種別判定バッファには、可変表示結果を「通常大当り」と「確変大当り」のいずれとするかの特図事前決定結果といった、大当り種別の決定結果に対応した値を示すデータが、大当り種別判定バッファ値としてセットされる。
大当り開始情報バッファには、大当り種別の決定結果に対応したデータが、大当り開始情報バッファ値としてセットされる。そして、大当り開始情報バッファ値は、大当り開始コマンドにおけるEXTデータとなる設定データとして用いられる。大当り終了情報バッファには、大当り種別の決定結果に対応したデータが、大当り終了情報バッファ値としてセットされる。そして、大当り終了情報バッファ値は、大当り終了コマンドにおけるEXTデータとなる設定データとして用いられる。
遊技状態指定バッファには、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常遊技状態であるか確変遊技状態であるか時間短縮状態であるかに対応したデータが、遊技状態指定バッファ値としてセットされる。すなわち、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常遊技状態である場合には、遊技状態指定バッファに「00H」を示すデータがセットされる。パチンコ遊技機1における遊技状態が確変遊技状態である場合には、遊技状態指定バッファに「01H」を示すデータがセットされる。パチンコ遊技機1における遊技状態が時間短縮状態である場合には、遊技状態指定バッファに「02H」を示すデータがセットされる。遊技状態指定バッファにセットされたデータは、背景指定コマンドにおけるEXTデータとなる設定データとして用いられる。
パターンデータバッファには、特別図柄や飾り図柄の可変表示パターンを示す可変表示開始コマンドにおいてEXTデータとして設定されるデータが、パターンデータバッファ値としてセットされる。確定特別図柄バッファには、例えば特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果として導出表示することに決定された確定特別図柄や大当り種別などに対応したデータが、確定特別図柄バッファ値としてセットされる。確定特別図柄バッファ値は、表示結果通知コマンドにおけるEXTデータとなる設定データとして用いられるデータであってもよい。
図4に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100の入出力ポート115は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示す演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、信号中継基板14を介するなどして主基板11から伝送された演出制御コマンドを受信し、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作の全部または一部や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9におけるランプの点灯動作及び消灯動作などといった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
演出制御基板12には、表示制御基板13に対して表示制御用のコマンド(表示制御指令)を伝送するための配線や、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9に駆動信号を伝送する配線などが接続されている。図2に示すように、演出制御基板12には、演出制御用マイクロコンピュータ120と、音制御部121と、ランプ制御部122とが搭載されている。
図17は、演出制御基板12に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ120の構成例を示す図である。図17に示す演出制御用マイクロコンピュータ120は、例えば1チップマイクロコンピュータであり、プログラムに従って制御動作を行うCPU131と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM132と、CPU131のワークエリアを提供するRAM133と、CPU131とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路134と、入出力ポート135とを備えている。演出制御用マイクロコンピュータ120では、CPU131がROM132から読み出したプログラムを実行し、RAM133をワークエリアとして用いることで、演出用の電気部品を制御するための処理が実行される。
乱数回路134は、演出制御基板12の側において用いられる各種の乱数の全てまたは一部を生成する回路である。図18は、演出制御基板12の側において用いられる乱数値を例示する説明図である。図18に示すように、この実施の形態では、演出制御基板12の側において、大当り中昇格成功演出実行決定用の乱数値SR1、大当り中昇格失敗演出実行決定用の乱数値SR2、エンディング昇格失敗演出実行決定用の乱数値SR3が用いられ、これらの乱数値を示す数値データがカウント可能となるように制御される。なお、演出効果を高めるために、演出制御基板12の側でこれら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値SR1〜SR3の全部または一部を示す数値データが、乱数回路134にてカウントされればよい。また、乱数値SR1〜SR3の一部を示す数値データは、CPU131が乱数回路134とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよい。
大当り中昇格成功演出実行決定用の乱数値SR1は、大当り遊技状態の終了時より前の所定タイミングにて、大当り中昇格成功演出を実行するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。大当り中昇格失敗演出実行決定用の乱数値SR2は、大当り遊技状態の終了時より前の所定タイミングにて、大当り中昇格失敗演出を実行するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。エンディング昇格失敗演出実行決定用の乱数値SR3は、大当り遊技状態の終了時となる所定のタイミングにて、エンディング昇格失敗演出を実行するか否かを判定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
ROM132には、CPU131による制御動作において各種の決定や判定を行うために読出可能なデータとして、例えば複数種類の飾り図柄決定テーブルや演出実行決定テーブル、演出制御パターンテーブルといった、各種のテーブルを構成するデータが記憶されている。飾り図柄決定テーブルは、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として導出表示される確定飾り図柄などを決定するために用いられるテーブルである。演出決定テーブルは、演出制御基板12の側において、所定の演出動作を実行するか否かや、実行する場合における演出動作の態様を示す演出パターンなどを決定するために用いられるテーブルである。
ROM132に格納される演出制御パターンテーブルの具体的な一例として、この実施の形態では、例えば図19に示すような演出制御パターンテーブル300A〜300Dが用いられる。各演出制御パターンテーブル300A〜300Dには、表示制御基板13に対して送信する表示制御指令を示すデータや、スピーカ8L、8R等の音声出力制御の内容、遊技効果ランプ9等による演出内容といった、各種の演出制御の内容を示すデータが、演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。各演出制御パターンは、例えば図20に示すように、演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#n(nは任意の自然数)、表示制御データ#1〜#n、音声制御データ#1〜#n、ランプ制御データ#1〜#n、終了コードといった、演出動作を制御するための各種データから構成され、時系列的に、表示制御基板13に対して送信する表示制御指令や、スピーカ8L、8Rからの音声出力内容、遊技効果ランプ9による演出内容といった、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されている。
図19に示す演出制御パターンテーブル300Aは、パチンコ遊技機1における演出状態が第1演出モード〜第3演出モードのうち第1演出モードに設定されている場合において飾り図柄の可変表示時に用いられる演出制御パターンが複数種類格納された第1演出モード時可変表示用のパターンテーブルである。例えば図21に示すように、演出制御パターンテーブル300Aには、パチンコ遊技機1における演出状態が第1演出モードに設定されているときに、各可変表示パターンに対応して演出制御の内容を示す演出制御パターンが格納されている。
図19に示す演出制御パターンテーブル300Bは、パチンコ遊技機1における演出状態が第1演出モード〜第3演出モードのうち第2演出モードに設定されている場合において飾り図柄の可変表示時に用いられる演出制御パターンが複数種類格納された第2演出モード時可変表示用のパターンテーブルである。例えば、演出制御パターンテーブル300Bには、パチンコ遊技機1における演出状態が第2演出モードに設定されているときに、各可変表示パターンに対応して演出制御の内容を示す演出制御パターンが格納されている。
図19に示す演出制御パターンテーブル300Cは、パチンコ遊技機1における演出状態が第1演出モード〜第3演出モードのうち第3演出モードに設定されている場合において飾り図柄の可変表示時に用いられる演出制御パターンが複数種類格納された第3演出モード時可変表示用のパターンテーブルである。例えば、演出制御パターンテーブル300Cには、パチンコ遊技機1における演出状態が第3演出モードに設定されているときに、各可変表示パターンに対応して演出制御の内容を示す演出制御パターンが格納されている。
なお、可変表示開始コマンドのMODEデータが特図保留記憶数などに基づいて決定される特別図柄や飾り図柄の可変表示時間に応じて異なる値に設定される場合には、図19に示す可変表示用の演出制御パターンテーブル300A〜300Cに、各可変表示パターンだけでなく、特図保留記憶数などに基づいて決定される可変表示時間にも対応して、複数種類の演出制御パターンが格納されていればよい。
図19に示す演出制御パターンテーブル300Dは、飾り図柄の可変表示時以外に用いられる演出制御パターンが複数格納された各種演出用のパターンテーブルである。例えば図22に示すように、演出制御パターンテーブル300Dには、デモ表示中における演出制御の内容を示すデモ表示中演出制御パターンや、大当り中昇格成功演出における演出制御の内容を示す大当り中昇格成功演出制御パターン、大当り中昇格失敗演出における演出制御の内容を示す大当り昇格失敗演出制御パターン、エンディング昇格成功演出における演出制御の内容を示すエンディング昇格成功演出制御パターン、エンディング昇格失敗演出における演出制御の内容を示すエンディング昇格失敗演出制御パターンなどが格納されている。
図17に示す演出制御用マイクロコンピュータ120のRAM133には、演出動作を制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図23に示すような演出制御用データ保持エリア310が設けられている。図23に示す演出制御用データ保持エリア310は、演出制御フラグ設定部171と、演出制御タイマ設定部172と、演出制御カウンタ設定部173と、演出制御バッファ設定部174といった、各種のデータを保持する領域を備えている。
演出制御フラグ設定部171は、例えば画像表示装置5の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて、各々セットあるいはクリアされる複数種類のフラグを設定するためのデータを記憶する。演出制御タイマ設定部172は、例えば画像表示装置5での表示制御などといった演出制御に用いられる複数種類のタイマ値を示すデータを記憶する。演出制御カウンタ設定部173は、例えば画像表示装置5での表示制御などといった演出制御に用いられる複数種類のカウント値を示すデータを記憶する。なお、フラグ設定やカウンタ/タイマに用いる回路は、RAM133とは別に設けたレジスタ回路などによって構成してもよい。
また、演出制御バッファ設定部174には、例えば受信コマンドバッファ、可変表示パターンバッファ、表示結果バッファ、背景指定バッファ、特図保留記憶数バッファ、確定飾り図柄判定バッファ、報知内容判定バッファなどが設けられている。
受信コマンドバッファは、演出制御基板12にて受信した主基板11からの演出制御コマンドを一時的に格納するためのものである。例えば、受信コマンドバッファは、各々が1バイトの受信データを記憶可能な12個のバッファ領域#1〜#12を備えており、受信した演出制御コマンドを格納するバッファ領域が、演出制御コマンド受信カウンタで指定される。このような複数のバッファ領域#1〜#12をリングバッファとして使用することにより、2バイト構成の受信コマンドを最大6個まで格納することができる。可変表示パターンバッファは、例えば可変表示開始コマンドにおけるEXTデータを可変表示パターンバッファ値として記憶することなどにより、主基板11からの可変表示開始コマンドにより通知された可変表示パターンや可変表示時間などを、特定可能にする。
表示結果バッファは、例えば表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを表示結果バッファ値として記憶することなどにより、主基板11からの表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果の種類などを、特定可能にする。背景指定バッファは、例えば背景指定コマンドにおけるEXTデータを背景指定バッファ値として記憶することなどにより、主基板11からの背景指定バッファにより通知された背景画像の種類などを、特定可能にする。特図保留記憶数バッファは、例えば特図保留記憶数通知コマンドにおけるEXTデータを特図保留記憶数バッファ値として記憶することなどにより、主基板11からの特図保留記憶数通知コマンドにより通知された特図保留記憶数を、特定可能にする。
確定飾り図柄判定バッファには、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が、通常ハズレ組合せやリーチハズレ組合せであるか、通常大当り組合せであるか、確変大当り組合せであるかといった、確定飾り図柄の種類に対応したデータが、確定飾り図柄判定バッファ値としてセットされる。報知内容判定バッファには、確定飾り図柄の種類や、大当り中昇格成功演出の実行により確変遊技状態となる旨の報知が行われたか否かなどに対応したデータが、報知内容判定バッファ値としてセットされる。
図17に示す演出制御用マイクロコンピュータ120の入出力ポート135は、演出制御用マイクロコンピュータ120に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、演出制御用マイクロコンピュータ120の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。例えば、入出力ポート135の出力ポートからは、表示制御基板13へと伝送される表示制御指令や、音制御部121へと伝送される音声データ、ランプ制御部122へと伝送されるランプデータなどが出力される。
演出制御基板12に搭載された音制御部121は、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120から受けた音声データにデジタル/アナログ変換を施すなどして音声信号を生成し、スピーカ8L、8Rに供給することによって音声を出力させる回路である。演出制御基板12に搭載されたランプ制御部122は、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120から受けたランプデータに応じたランプ駆動信号を生成し、遊技効果ランプ9や各種の装飾用ランプ、LED等の電飾部材に供給することによって点灯/消灯切換を行う回路である。なお、音制御部121やランプ制御部122は、演出制御基板12の外部に設置された回路であってもよい。 図2に示す表示制御基板13は、演出制御基板12からの表示制御指令や、演出制御基板12を経由して主基板11から伝送された演出制御コマンドなどに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御を行うものである。例えば、表示制御基板13は、画像表示装置5に画像の切換表示を実行させることなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。
図24(A)は、表示制御基板13のハードウェア構成例を示すブロック図である。図24(A)に示す表示制御基板13には、表示制御用マイクロコンピュータ140と、VDP(Video Display Processor)141と、画像データメモリ142と、VRAM(Video RAM)143と、LCD駆動回路144とが搭載されている。
図24(B)は、表示制御基板13に搭載された表示制御用マイクロコンピュータ140の構成例を示す図である。図24(B)に示す表示制御用マイクロコンピュータ140は、例えば1チップマイクロコンピュータであり、プログラムに従って制御動作を行うCPU151と、表示制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM152と、CPU151のワークエリアを提供するRAM153と、CPU151とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路154と、入出力ポート155とを備えている。表示制御用マイクロコンピュータ140では、CPU151がROM152から読み出したプログラムを実行し、RAM153をワークエリアとして用いることで、画像表示装置5における表示動作を制御するための処理が実行される。
CPU151は、演出制御基板12からの表示制御指令や、演出制御基板12を経由して主基板11から伝送された演出制御コマンドなどを受信すると、ROM152から表示制御を行うための制御データを読み出す。こうして読み出した制御データに基づいて、CPU151は、VDP141に描画指令を送るなどして画像表示装置5の表示動作を制御する。
ROM152は、CPU151によって実行される各種制御プログラムや固定パラメータなどを格納する半導体メモリである。例えば、ROM152には、画像表示装置5での画像表示による各種の演出動作における画像の表示タイミングや切換タイミング、画像の読出位置(例えば、画像データメモリ142のアドレスなど)等を決定するためのプロセステーブルなどが格納されていてもよい。
RAM153には、例えば表示制御フラグ設定部、表示制御タイマ設定部、及び表示制御カウンタ設定部などが設けられていてもよい。ここで、表示制御フラグ設定部は、演出制御基板12からの表示制御指令や、演出制御基板12を経由して主基板11から伝送された演出制御コマンド、あるいは画像表示装置5における表示状態などに応じて、各々セットあるいはクリアされるフラグを設定するためのデータを記憶する。表示制御タイマ設定部は、画像表示装置5の表示制御などに用いられるタイマ値を示すデータを記憶する。表示制御カウンタ設定部は、画像表示装置5の表示制御のために用いられるカウント値を示すデータを記憶する。なお、フラグ設定やタイマ、カウンタに用いる回路は、RAM153とは別個に設けたレジスタ回路などによって構成してもよい。
乱数回路154は、表示制御基板13の側において用いられる各種の乱数の全てまたは一部を生成する回路である。なお、表示制御基板13の側で乱数を使用しないのであれば、乱数回路154が設けられていなくてもよい。
入出力ポート155は、表示制御用マイクロコンピュータ140に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、表示制御用マイクロコンピュータ140の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。例えば、入出力ポート155の入力ポートには、演出制御基板12からの表示制御指令や、演出制御基板12を経由して主基板11から伝送された演出制御コマンドとなる制御信号が入力される。また、入出力ポート155の出力ポートからは、VDP141へと伝送される描画指令などが出力される。
図24(A)に示すVDP141は、例えば画像表示装置5にて画像表示を行うための表示制御機能および高速描画機能を有し、表示制御用マイクロコンピュータ140からの描画指令に従った画像処理を実行する。また、表示制御用マイクロコンピュータ140とは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこにVRAM143をマッピングしている。例えば、VDP141は、画像データメモリ142から読み出した画像データをVRAM143の所定領域に展開記憶させる。また、画像データメモリ142やVRAM143の記憶データを用いて各種の画像処理を実行する。
例えば、VDP141は、画像データメモリ142から読み出した画像データがピクセルデータである場合に、その画像データを、そのままVRAM143の内部または外部に設けられたフレームバッファに書き込んで展開記憶させる。他方、画像データメモリ142から読み出した画像データが、ポイント、ライン、ポリゴンなどを示すベクトルデータである場合には、その画像データに基づいて作成したピクセルデータを、フレームバッファに書き込んで展開記憶させればよい。また、画像データメモリ142から読み出した画像データが、例えば離散コサイン変換(DCT;Discrete Cosine Transform)やアダマール変換といった所定の圧縮符号化が施された画像データである場合には、その画像データに所定の復号化処理(デコード処理)を施すことにより得られたピクセルデータを、フレームバッファに書き込んで展開記憶させればよい。なお、ピクセルデータを3次元表示用の画像データやポリゴンなどを示すベクトル形式の画像データから作成する場合には、VDP141が画像データメモリ142にアクセスせず、例えば表示制御用マイクロコンピュータ140のCPU151といった、所定のCPUが画像データメモリ142にアクセスして画像データを読み出すことがある。この場合には、そのCPUによって読み出された画像データに基づく所定の演算処理の実行結果として得られたデータを、VDP141へと転送するようにしてもよい。こうして転送されたデータに基づき、VDP141が作成したピクセルデータを、フレームバッファに書き込んで展開記憶させてもよい。
そして、VDP141は、VRAM143の内部または外部に設けられたフレームバッファの記憶データに基づき、画像表示装置5に対して供給されるR(赤)、G(緑)、B(青)の階調データや、走査信号の生成に用いられるクロック信号等を、LCD駆動回路144へと出力する。一例として、R、G、Bの階調データはそれぞれ8ビットで表され、画像表示装置5はVDP141からの指示に従ってR、G、Bのそれぞれを256階調、これらを合成して約1670万色の多色表示を行うことができる。なお、R、G、Bの階調データのビット数は8ビット以外のビット数であってもよく、また、R、G、Bの各階調データにおけるビット数が異なる数となっていてもよい。
画像データメモリ142は、画像表示装置5にて画像表示を行うために使用される各種の画像データを記憶しておくためのものである。例えば、画像データメモリ142には、各種のキャラクタ画像を画像表示装置5に表示させるための画像データ等が格納されている。キャラクタ画像は、画像表示装置5に表示される人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等を示す画像である。
図25は、画像データメモリ142の一構成例を示している。図25に示すように、画像データメモリ142は、スプライト画像データ記憶部351と、動画像データ記憶部352とを備えている。スプライト画像データ記憶部351は、例えば飾り図柄を示す演出画像や各種のキャラクタ画像といった、各種のスプライト画像を画像表示装置5の画面上に表示するために用いられる画像データを記憶する。動画像データ記憶部352は、例えば複数種類のリーチ演出表示を紹介する動画像といった、各種の動画像を画像表示装置5の画面上にて再生表示するために用いられる画像データを記憶する。
この実施の形態では、例えば「1」〜「8」を示す各飾り図柄を表示するためのスプライト画像が、各飾り図柄について3種類ずつ用意されている。スプライト画像データ記憶部351には、各飾り図柄に対応した3種類のスプライト画像データ#1〜#3が、予め記憶されている。各飾り図柄に対応するスプライト画像には、個別のインデックスS101〜S103、S201〜S203、…が割り当てられている。例えば、図柄番号が「1」の飾り図柄に対応して、スプライト画像データ記憶部351には、「1」の数字を示す演出画像を表示するために、3つのスプライト画像S101〜S103を示す「1」用スプライト画像データ#1〜#3が記憶されている。ここで、スプライト画像データ#1は、パチンコ遊技機1における演出状態が第1演出モードであるときに、飾り図柄を示す演出画像を表示するために用いられればよい。スプライト画像データ#2は、パチンコ遊技機1における演出状態が第2演出モードであるときに、飾り図柄を示す演出画像を表示するために用いられればよい。スプライト画像データ#3は、パチンコ遊技機1における演出状態が第3演出モードであるときに、飾り図柄を示す演出画像を表示するために用いられればよい。個々のスプライト画像データは、スプライト画像のインデックスによって特定することができる。画像データメモリ142における個々のスプライト画像データの記憶アドレスは、例えばスプライト画像のインデックスなどに基づいて、所定の変換テーブルを参照することにより、取得できるようにすればよい。
動画像データ記憶部352に記憶される動画像データには、リーチ紹介用動画像データと、リーチ演出用動画像データとが含まれている。リーチ紹介用動画像データは、例えば発展A−1〜発展A−3、発展B−1〜発展B−3、発展C−1〜発展C−3の可変表示パターンのいずれかにて、第1リーチ〜第3リーチを紹介する動画像を画像表示装置5の画面上に表示するために用いられる動画像データである。リーチ紹介用動画像データとしては、第1リーチ〜第3リーチをそれぞれ紹介する動画像に対応して、第1リーチ紹介用動画像データ〜第3リーチ紹介用動画像データが用意されている。また、パチンコ遊技機1における演出状態が第1演出モード〜第3演出モードである場合のそれぞれに対応して、異なるリーチ紹介用動画像データが用意されている。第1演出モード〜第3演出モードのそれぞれに対応するリーチ紹介用動画像データには、個別のインデックスM101〜M103、M201〜M203、M301〜M303が割り当てられている。例えば、第1演出モードの場合に対応して、動画像データ記憶部352には、第1リーチを紹介する動画像M101を表示するための第1リーチ紹介用動画像データ、第2リーチを紹介する動画像M102を表示するための第2リーチ紹介用動画像データ、第3リーチを紹介する動画像M103を表示するための第3リーチ紹介用動画像データという、3つのリーチ紹介用動画像データが記憶さている。個々のリーチ紹介用動画像データは、動画像のインデックスによって特定することができる。画像データメモリ142における個々のリーチ紹介用動画像データの記憶アドレスは、例えば動画像のインデックスなどに基づいて、所定の変換テーブルを参照することにより、取得できるようにすればよい。このように、動画像データ記憶部352には、パチンコ遊技機1における演出状態が第1演出モード〜第3演出モードである場合のそれぞれに対応して異なるリーチ紹介用動画像データが用意されていることから、パチンコ遊技機1における演出状態が第1演出モード〜第3演出モードのいずれであるかに応じて異なる動画像データを用いて、第1リーチ〜第3リーチのそれぞれを紹介する動画像を画像表示装置5の画面上に表示させることができる。
動画像データ記憶部352に記憶されるリーチ演出用動画像データは、例えば発展A−1〜発展A−3、発展B−1〜発展B−3、発展C−1〜発展C−3の可変表示パターンのいずれかにて、第1リーチ〜第3リーチを紹介する動画像が表示された後に、例えば図10〜図12に示す第1リーチ〜第3リーチなどに対応したリーチ演出表示となる動画像を画像表示装置5の画面上に表示するために用いられる動画像データである。リーチ演出用動画像データとしては、第1リーチ〜第3リーチのそれぞれにおけるリーチ演出表示に対応して、第1リーチ演出用動画像データ〜第3リーチ演出用動画像データが用意されている。また、パチンコ遊技機1における演出状態が第1演出モード〜第3演出モードである場合のそれぞれに対応して、異なるリーチ演出用動画像データが用意されている。第1演出モード〜第3演出モードのそれぞれに対応するリーチ演出用動画像データには、個別のインデックスMA01〜MA03、MB01〜MB03、MC01〜MC03が割り当てられている。例えば、第1演出モードの場合に対応して、動画像データ記憶部352には、第1リーチにおけるリーチ演出表示にて動画像MA01を表示するための第1リーチ演出用動画像データ、第2リーチにおけるリーチ演出表示にて動画像MA02を表示するための第2リーチ演出用動画像データ、第3リーチにおけるリーチ演出表示にて動画像MA03を表示するための第3リーチ演出用動画像データが記憶されている。個々のリーチ演出用動画像データは、動画像のインデックスによって特定することができる。画像データメモリ142における個々のリーチ演出用動画像データの記憶アドレスは、例えば動画像のインデックスなどに基づいて、所定の変換テーブルを参照することにより、取得できるようにすればよい。
ここで、連続して表示される可能性が高いリーチ紹介用動画像の最後のフレームにおける画像と、リーチ演出用動画像の最初のフレームにおける画像は、連続性を維持できるような関係の画像として予め設定されている。例えば、第1演出モードの場合に対応して動画像データ記憶部352に記憶されている第1リーチ紹介用動画像データ(インデックスM101に対応)に基づいて表示するリーチ紹介用動画像での最後の1フレームと、第1演出モードの場合に対応して動画像データ記憶部352に記憶されている第1リーチ演出用動画像データ(インデックスMA01に対応)に基づいて表示するリーチ演出用動画像での最初の1フレームは、同一の画像、あるいは類似の画像となるように構成されている。
動画像データ記憶部352に記憶される動画像データのフォーマットは任意であり、フレーム内符号化やフレーム間符号化などが施された圧縮データとして構成されていればよい。例えば、動画像データのフォーマットとして、図26に示すようなデータ構成からなるMPEG−2形式などの予測符号化形式を採用してもよい。図26に示すMPEG−2のビデオストリームは、シーケンス、GOP、ピクチャ、スライス、マクロブロックが、ブロックの各レイヤごとに階層的に構成されている。シーケンスとは、一つのビデオプログラム全体の符号化信号を意味する。シーケンスは、シーケンスヘッダで始まり、シーケンスエンドで終わる。シーケンスヘッダには、画像の大きさを表す情報や一秒間に符号化するフレーム数、通信速度などの情報が含まれる。シーケンスは一つ以上の「GOP」から構成される。GOP(Group Of Picture)は、「GOPヘッダ」、「ピクチャ」(1つ以上)から成り、GOPヘッダには、画像復元時に音声などとの時間あわせを可能とするためのタイムスタンプ情報などが含まれる。
ピクチャは、動画信号を構成する1枚1枚の各画面に相当し、フレーム内符号化され、単独で画像を復号可能なキーフレームであるIピクチャ、過去のフレームのみを用いて前方向の動き補償予測を行って画像を復号するための前方予測フレームであるPピクチャ、過去及び未来両方のフレームを用いて双方向の動き補償を行う双方向予測フレームであるBピクチャのいずれかから構成される。各ピクチャは、「ピクチャヘッダ」、「スライス」(1つ以上)から成る。ピクチャヘッダには、I、P、Bピクチャを識別するための情報や、各ピクチャの表示順を指定する情報などが含まれる。スライスは、「スライス情報」、「マクロブロック」(1つ以上)から成り、スライス情報には、このスライス内で使われる符号化情報、たとえば量子化特性を表す情報などが含まれる。マクロブロックは、「マクロブロック情報」、「ブロック」(1つ以上)から成り、Y信号4個と、Cr、Cb各1ブロックから構成される。マクロブロック情報には、マクロブロック単位で符号化制御を行うための情報などが含まれる。ブロックは、Y信号、Cr信号、Cb信号いずれかのDTC係数データから構成されている。なお、映像自体は、実写による映像でも、CG(コンピュータグラフィック)による映像でもかまわない。
図24(A)に示す表示制御基板13に搭載されたVRAM143は、VDP141による画像処理などに用いられる画像データを展開記憶するための記憶装置である。VRAM143は、例えば画像表示装置5における1画面分の表示領域に画像を表示させるために用いられる画像データの容量よりも大きな記憶容量を有している。LCD駆動回路144は、VDP141から入力された階調データやクロック信号等から走査信号を生成して画像表示装置5に出力することで、画像を表示させるためのものである。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU111によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU111は、割込禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えば、RAM113がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU111へ送出され、CPU111は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU111は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図27のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
図27に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU111は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路101を介して各スイッチ21〜23などから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のエラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR4の一部をソフトウェアにより更新するためのメイン側乱数値更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU111は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部162に設けられた特別図柄プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、特別図柄表示装置4における表示動作の制御や特別可変入賞球装置7における大入賞口開閉動作の設定などを所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU111は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示装置20における表示動作(例えばLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示(例えば、点灯・点滅表示など)や普通可変入賞球装置6における可動翼片の傾動制御の設定などを可能にする。普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU111は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信させる(ステップS17)。こうしてコマンド制御処理を実行した後に、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図28は、特別図柄プロセス処理として、図27に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図28に示す特別図柄プロセス処理を開始すると、CPU111は、まず、例えば始動口スイッチ22からの検出信号がオン状態となったか否かをチェックすることにより、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口に遊技球が入賞したか否かを判定する(ステップS101)。遊技球が始動入賞口に入賞して始動口スイッチ22からの検出信号がオン状態となった場合には(ステップS101;Yes)、始動入賞処理を実行する(ステップS102)。他方、始動口スイッチ22からの検出信号がオフ状態である場合には(ステップS101;No)、ステップS102の処理をスキップする。
ステップS102にて実行される始動入賞処理では、まず、特図保留記憶部161に記憶されている特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データの個数である特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する。このとき、特図保留記憶数が上限値となっていれば、今回の入賞による始動検出は無効として、そのまま始動入賞処理を終了する。これに対して、特図保留記憶数が上限値未満であるときには、乱数回路114などにより更新される数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別決定用の乱数値MR4を示す数値データとを抽出することで、乱数値MR1、MR4を読み出す。そして、読み出した乱数値MR1、MR4を示すデータを、特図保留記憶部161における空きエントリの先頭にセットする。このときには、例えば遊技制御カウンタ設定部164に設けられた特図保留記憶数カウンタにおけるカウント値である特図保留記憶数カウント値を1加算するよう更新する。続いて、例えば更新後の特図保留記憶数カウント値に対応する保留記憶数通知コマンドテーブルの先頭アドレスを、ワークエリアとしてのRAM113に設けられた送信コマンドポインタにセットすることなどにより、特図保留記憶数通知コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う。このような設定を行った場合には、特別図柄プロセス処理が終了してから図27に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることにより、主基板11から演出制御基板12に対して特図保留記憶数通知コマンドが送信される。
以上のような始動入賞処理を実行した後や、図28に示すステップS101にて始動口スイッチ22からの検出信号がオフ状態であると判定された後には、遊技制御フラグ設定部162に設けられた特別図柄プロセスフラグの値に応じて、図28に示すようなステップS110〜S117の各処理を実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理は、特図保留記憶部161に格納された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データなどに基づいて特別図柄表示装置4による特図ゲームを開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。ステップS111の可変表示パターン設定処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この可変表示パターン設定処理は、特別図柄や飾り図柄の可変表示パターンを選択決定する処理などを含んでいる。
ステップS112の特別図柄可変表示処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄可変表示処理では、特別図柄表示装置4を構成する各セグメントや各ドットの点灯/消灯制御を行って特別図柄を変動させるための制御が行われる。また、特別図柄可変表示処理は、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける可変表示の残り時間を、遊技制御タイマ設定部163に設けられた特別図柄プロセスタイマにおけるタイマ値である特別図柄プロセスタイマ値によって計測する処理、特図ゲームにおける可変表示時間が経過したことに対応して確定特別図柄を停止表示させる処理などを含んでいる。ここで、特別図柄可変表示処理では、特別図柄表示装置4にて特別図柄の可変表示が終了することに対応して、可変表示の終了を指示する演出制御コマンドである可変表示終了コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行うことにより、画像表示装置5の画面上にて行われている飾り図柄の可変表示を停止させるようにしてもよい。あるいは、演出制御基板12の側では、可変表示開始コマンドに示された可変表示パターンなどに対応する可変表示時間を特定し、飾り図柄の可変表示を開始してからの経過時間が特定された可変表示時間に達したときに、主基板11からの演出制御コマンドを受信しなくても、確定飾り図柄を導出表示して飾り図柄の可変表示を停止させるようにしてもよい。ステップS113の特別図柄停止処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理は、特別図柄表示装置4による特図ゲームが終了したことに対応して、大当り開始コマンドを送信するための設定を行う処理や、時短回数カウンタにおけるカウント値である時短回数カウント値を更新する処理などを含んでいる。
ステップS114の大入賞口開放前処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大入賞口開放前処理は、大当り遊技状態におけるラウンドとして特別可変入賞球装置7が形成する大入賞口を開放状態にする場合に、大入賞口を開放状態とする開放時間の設定を行う処理や、大入賞口を開放状態とするより前に所定の待ち時間が経過するまで待機する処理、その待ち時間が経過した後に大入賞口を開放状態とするための駆動信号をソレノイド回路102によってソレノイド82に対して供給させるための処理などを含んでいる。ステップS115の大入賞口開放中処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大入賞口開放中処理は、大当り遊技状態にて実行されるラウンドごとに大入賞口を開放状態とする残り時間を、特別図柄プロセスタイマ値によって計測する処理や、大入賞口を開放状態から閉鎖状態とするためにソレノイド回路102からソレノイド82に対する駆動信号の供給を停止させる処理などを含んでいる。
ステップS116の大入賞口開放後処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大入賞口開放後処理は、大入賞口を開放状態とすることによるラウンドの実行回数が所定の開放回数最大値(例えば「15」)に達したか否かを判定する処理や、開放回数最大値に達した場合に大当り終了コマンドを送信するための設定を行う処理などを含んでいる。ステップS117の大当り終了処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理は、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品により大当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応した各種の設定を行う処理などを含んでいる。
図29は、図28のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図29に示す特別図柄通常処理において、CPU111は、まず、例えば遊技制御カウンタ設定部164に保持された特図保留記憶数カウント値を読み取ることなどにより、特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS201)。
ステップS201にて特図保留記憶数が「0」以外である場合には(ステップS201;No)、特図表示結果判定処理が実行される(ステップS202)。この特図表示結果判定処理では、特図保留記憶部161から読み出した特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか「ハズレ」とするかの判定や、特図ゲームにおける可変表示結果となる確定特別図柄の決定などが行われる。
図30(A)は、図29のステップS202にて実行される特図表示結果判定処理の一例を示すフローチャートである。図30(A)に示す特図表示結果判定処理において、CPU111は、まず、特図保留記憶部161から保留番号「1」に対応して記憶されている特図表示結果判定用の乱数値MR1を示すデータと、大当り種別決定用の乱数値MR4を示すデータとを読み出す(ステップS501)。そして、ステップS501にて読み出した乱数値MR1、MR4を示すデータを、遊技制御バッファ設定部165に設けられた表示結果判定用バッファにセットする(ステップS502)。
ステップS502の処理を実行した際には、例えば特図保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、特図保留記憶数を1減算する(ステップS503)。さらに、ステップS503の処理では、特図保留記憶部161において保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1、MR4を示すデータを、1エントリずつ上位にシフトする。
ステップS503の処理に続いて、例えば表示結果判定用バッファから読み出した乱数値MR1を示すデータが所定の大当り判定値データと合致するか否かを判定することにより、可変表示結果を「大当り」とするか否かの判定を行う(ステップS504)。ここで、大当り判定値データは、遊技制御フラグ設定部162に設けられた確変フラグがオンであるかオフであるかに対応して、乱数値MR1のうち予め定められた範囲の値を示すデータであればよい。具体的な一例として、確変フラグがオフである場合には、乱数値MR1のうち「8000」〜「8208」の範囲の値が、大当り判定値データと合致する。他方、確変フラグがオンである場合には、乱数値MR1のうち「8000」〜「10080」の範囲の値が、大当り判定値データと合致する。なお、大当り判定値データは、ROM112に予め記憶された大当り判定テーブルのテーブルデータによって定められてもよい。
ステップS504にて乱数値MR1が大当り判定値データと合致した場合には(ステップS504;Yes)、遊技制御フラグ設定部162に設けられた大当りフラグをオン状態にセットするとともに(ステップS505)、可変表示結果を「大当り」とする場合に「通常大当り」と「確変大当り」のいずれとするかの事前決定などを行うためのテーブルとして、図6に示す大当り種別決定テーブル200を設定する(ステップS506)。具体的な一例として、CPU111は、ステップS506の処理において、ROM112に記憶された大当り種別決定テーブル200を構成するテーブルデータの先頭アドレスを、ワークエリアとしてのRAM113に設けられた所定のテーブルポインタにセットする。
ステップS506の処理に続いて、表示結果判定用バッファから大当り種別決定用の乱数値MR4を示すデータを読み出す(ステップS507)。こうして読み出した乱数値MR4に基づき、ステップS506にて設定した大当り種別決定テーブル200を参照することにより、大当り種別の決定を行う(ステップS508)。このときには、大当り種別として、特別図柄の可変表示結果を「通常大当り」と「確変大当り」のいずれとするかが、事前決定される。
ステップS508の処理を実行した後には、遊技制御バッファ設定部165に設けられた各種のバッファに、ステップS508で決定された大当り種別に対応したバッファ値を設定する(ステップS509)。図30(B)は、ステップS509にて各種のバッファに設定されるバッファ値の一例を示す説明図である。図30(B)に示すように、ステップS509の処理では、大当り種別判定バッファ、大当り開始情報バッファ、大当り終了情報バッファといった各種のバッファに、大当り種別に対応したバッファ値が設定される。続いて、CPU111は、ステップS508で決定された大当り種別に対応した確定特別図柄を決定してから(ステップS510)、特図表示結果判定処理を終了する。例えば、ステップS508で「通常大当り」に決定された場合には、ステップS510にて確定特別図柄を通常大当り図柄「33」に決定する。他方、ステップS508で「確変大当り」に決定された場合には、ステップS510にて確定特別図柄を確変大当り図柄「77」に決定する。
ステップS504にて乱数値MR1が大当り判定値データと合致しない場合には(ステップS504;No)、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定に対応して、確定特別図柄をハズレ図柄「−−」に決定してから(ステップS511)、特図表示結果判定処理を終了する。
以上のような特図表示結果判定処理を実行した後には、図29に示すステップS203の処理に進み、遊技制御バッファ設定部165の遊技状態指定バッファにセットされている遊技状態指定バッファ値を読み出す。こうして読み出したバッファ値に基づき、主基板11から演出制御基板12に対して背景指定コマンドを送信する処理を実行する(ステップS204)。
具体的な一例として、CPU111は、ステップS204の処理において、背景指定コマンドにおけるMODEデータとなる「95H」を示すデータを、入出力ポート115に含まれる出力ポートのうち演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポート(演出制御コマンド用出力ポート)にセットする。続いて、例えば入出力ポート115に含まれる出力ポートのうち演出制御基板12に対して演出制御INT信号を送信するための出力ポートにオン状態を示すデータを設定することなどにより、演出制御INT信号の出力を開始する。そして、所定時間が経過した後、演出制御INT信号の出力を停止する。さらに、ステップS203にて読み出した遊技状態指定バッファ値を演出制御コマンド出力用ポートにセットして、演出制御INT信号を出力することにより、背景指定コマンドにおけるEXTデータを、主基板11から演出制御基板12に対して送信させる。
ステップS204の処理を実行した後には、表示結果判定用バッファをクリアして、表示結果判定用バッファ値を初期値に設定する(ステップS205)。このときには、遊技制御フラグ設定部162に設けられたコマンド送信済みフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS206)。なお、コマンド送信済みフラグは、後述するステップS211の処理にてオン状態にセットされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を可変表示パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS207)、特別図柄通常処理を終了する。
ステップS201にて特図保留記憶数が「0」である場合には(ステップS201;Yes)、コマンド送信済みフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS208)。このとき、コマンド送信済みフラグがオンであれば(ステップS208;Yes)、特別図柄通常処理を終了する。
ステップS208にてコマンド送信済みフラグがオフである場合には(ステップS208;No)、遊技制御バッファ設定部165から遊技状態指定バッファ値を読み出し(ステップS209)、背景指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS210)。ここで、ステップS210の処理では、例えばステップS209にて読み出した遊技状態指定バッファ値に対応して、ROM112に記憶された背景指定コマンドテーブルを構成するテーブルデータのアドレスを、ワークエリアとしてのRAM113に設けられた送信コマンドポインタにセットする。こうしたステップS210での設定を行った場合には、特別図柄通常処理が終了してから図27に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることによって、主基板11から演出制御基板12に対して背景指定コマンドが送信される。ステップS210の処理を実行した後には、コマンド送信済みフラグをオン状態にセットしてから(ステップS211)、特別図柄通常処理を終了する。
図31は、図28のステップS111にて実行される可変表示パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図31に示す可変表示パターン設定処理において、CPU111は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS221)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS221;Yes)、可変表示パターンを決定するためのテーブルとして、図13(D)に示す大当りパターン決定テーブル220Dを設定する(ステップS222)。具体的な一例として、CPU111は、ステップS222の処理において、ROM112に記憶された大当りパターン決定テーブル220Dを構成するテーブルデータの先頭アドレスを、ワークエリアとしてのRAM113に設けられた所定のテーブルポインタにセットする。
ステップS221にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS221;No)、乱数回路114などにより更新されるリーチ判定用の乱数値MR2を示す数値データを抽出する(ステップS223)。そして、ステップS223にて抽出した乱数値MR2が所定のリーチ判定値データと合致するか否かを判定することにより、飾り図柄の可変表示態様をリーチとするか否かの判定を行う(ステップS224)。ここで、リーチ判定値データは、ROM112などに予め記憶されたリーチ判定テーブルを構成するテーブルデータによって定められればよい。具体的な一例として、乱数値MR2のうち「209」〜「238」の範囲の値が、リーチ判定値データと合致する。
ステップS224にて乱数値MR2がリーチ判定値データと合致した場合には(ステップS224;Yes)、可変表示パターンを決定するためのテーブルとして、図13(C)に示すリーチハズレパターン決定テーブル220Cを設定する(ステップS225)。具体的な一例として、CPU111は、ステップS225の処理において、ROM112に記憶されたリーチハズレパターン決定テーブル220Cを構成するテーブルデータの先頭アドレスを、テーブルポインタにセットする。
ステップS224にて乱数値MR2がリーチ判定値データと合致しない場合には(ステップS224;No)、遊技制御フラグ設定部162に設けられた時短フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS226)。このとき、時短フラグがオフであれば(ステップS226;No)、可変表示パターンを決定するためのテーブルとして、図13(A)に示す通常時ハズレパターン決定テーブル220Aを設定する(ステップS227)。具体的な一例として、CPU111は、ステップS227の処理において、ROM112に記憶された通常時ハズレパターン決定テーブル220Aを構成するテーブルデータの先頭アドレスを、テーブルポインタにセットする。また、ステップS226にて時短フラグがオンである場合には(ステップS226;Yes)、可変表示パターンを決定するためのテーブルとして、図13(B)に示す時短中ハズレパターン決定テーブル220Bを設定する(ステップS228)。具体的な一例として、CPU111は、ステップS228の処理において、ROM112に記憶された時短中ハズレパターン決定テーブル220Bを構成するテーブルデータの先頭アドレスを、テーブルポインタにセットする。
ステップS222、S225、S227、S228の処理のいずれかを実行した後には、乱数回路114などにより更新される可変表示パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップS229)。そして、ステップS229にて抽出した乱数値MR3に基づき、ステップS222、S225、S227、S228の処理のいずれかにて設定したパターン決定テーブル220A〜220Dのいずれかを参照することにより、乱数値MR3に対応した可変表示パターンを決定する(ステップS230)。
ステップS230にて可変表示パターンを決定したときには、例えばステップS230にて決定された可変表示パターンを示す可変表示開始コマンドにおけるEXTデータを、可変表示パターンテーブル210から読み出して遊技制御バッファ設定部165に設けられたパターンデータバッファにセットすることにより、決定された可変表示パターンを特定可能とすればよい。あるいは、可変表示パターンテーブル210においてステップS230にて決定された可変表示パターンに対応するEXTデータが記憶されているアドレスを、RAM113に設けられたパターンポインタにセットして特定可能にしてもよい。
こうして可変表示パターンを決定した後には、その可変表示パターン等に対応する可変表示時間を決定する(ステップS231)。このときには、可変表示パターンのみならず、例えば特図保留記憶数カウント値を読み出すことにより特定される特図保留記憶数にも対応して、可変表示時間を決定するようにしてもよい。また、ステップS231の処理では、決定された可変表示時間に対応したタイマ初期値を、遊技制御タイマ設定部163に設けられた特別図柄プロセスタイマに設定してもよい。その後、可変表示開始用の演出制御コマンドとして、可変表示開始コマンド、表示結果通知コマンド、特図保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS232)。例えば、CPU111は、ステップS232の処理において、ROM112に記憶された図15に示すような可変表示開始用コマンドテーブル230を構成するテーブルデータの先頭アドレスを、ワークエリアとしてのRAM113に設けられた送信コマンドポインタにセットする。こうしたステップS232での設定を行った場合には、可変表示パターン設定処理が終了してから図27に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して、可変表示開始コマンド、表示結果通知コマンド、特図保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。
ステップS232の処理に続いて、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄可変表示処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS233)、可変表示パターン設定処理を終了する。
図32は、図28に示すステップS113にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図32に示す特別図柄停止処理において、CPU111は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS251)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS251;Yes)、大当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップS252)。例えば、CPU111は、ステップS252の処理において、大当り開始時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値を、特別図柄プロセスタイマに設定する。
ステップS252の処理に続いて、大当り開始コマンドを送信するための設定を行う(ステップS253)。例えば、CPU111は、ステップS253の処理において、ROM112に記憶された大当り開始コマンドテーブルを構成するテーブルデータの先頭アドレスを、送信コマンドポインタにセットする。こうしたステップS253での設定を行った場合には、特別図柄停止処理が終了してから図27に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることによって、主基板11から演出制御基板12に対して大当り開始コマンドが送信される。
ステップS253の処理を実行した後には、大当りフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS254)、確変フラグをクリアしてオフ状態とし(ステップS255)、時短フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS256)。また、時短回数カウンタをクリアして、時短回数カウント値を初期設定値である「0」に設定する(ステップ257)。その後、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS258)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS251にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS251;No)、
遊技制御カウンタ設定部164から読み出した時短回数カウント値が「0」であるか否かを判定する(ステップS259)。このとき、時短回数カウント値が「0」以外の値であれば(ステップS259;No)、時短回数カウント値を1減算した後(ステップS260)、時短回数カウント値が「0」となったか否かを判定する(ステップS261)。
ステップS261にて時短回数カウント値が「0」となった場合には(ステップS261;Yes)、時間短縮状態が終了すると判断して、遊技制御バッファ設定部165に設けられた遊技状態指定バッファに、通常遊技状態に対応したバッファ値である「00H」を示すデータをセットする(ステップS262)。このときには、時短フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS263)。
ステップS259にて時短回数カウント値が「0」である場合や(ステップS259;Yes)、ステップS261にて時短回数カウント値が「0」以外の値である場合(ステップS261;No)、あるいはステップS263の処理を実行した後には、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新してから(ステップS264)、特別図柄停止処理を終了する。
図33は、図28に示すステップS116にて実行される大入賞口開放後処理の一例を示すフローチャートである。図33に示す大入賞口開放後処理において、CPU111は、まず、大入賞口の開放回数が、予め定められた開放回数最大値(例えば「15」)に達したか否かを判定する(ステップS281)。このとき、開放回数最大値に達していれば(ステップS281;Yes)、大当り終了時演出待ち時間を設定する(ステップS282)。例えば、CPU111は、ステップS281の処理において、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値を、特別図柄プロセスタイマに設定する。
ステップS282の処理に続いて、大当り終了コマンドを送信するための設定を行う(ステップS283)。例えば、CPU111は、ステップS283の処理において、ROM112に記憶された大当り終了コマンドテーブルを構成するテーブルデータの先頭アドレスを、送信コマンドポインタにセットする。こうしたステップS283での設定を行った場合には、大入賞口開放後処理が終了してから図27に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることによって、主基板11から演出制御基板12に対して大当り終了コマンドが送信される。ステップS283の処理を実行した後には、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理に対応した値である“7”に更新してから(ステップS284)、大入賞口開放後処理を終了する。
ステップS281にて開放回数最大値に達していない場合には(ステップS281;No)、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS285)、大入賞口開放後処理を終了する。
図34(A)は、図28に示すステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図34(A)に示す大当り終了処理において、CPU111は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS291)。このとき、大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS291;No)、そのまま大当り終了処理を終了する。
ステップS291にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS291;Yes)、遊技制御バッファ設定部165から大当り種別判定バッファ値を読み出す(ステップS292)。続いて、遊技制御バッファ設定部165に設けられた所定のバッファ、遊技制御フラグ設定部162に設けられた所定のフラグ、遊技制御カウンタ設定部164に設けられた所定のカウンタについて、ステップS292にて読み出したバッファ値に対応した設定を行う(ステップS293)。図34(B)は、ステップS293における設定の一例を示す説明図である。図34(B)に示すように、ステップS293では、遊技状態指定バッファや確変フラグ、時短フラグ、時短回数カウンタについて、ステップS292にて読み出された大当り種別判定バッファ値に対応した設定が行われる。
ステップS293の処理を実行した後には、大当り種別判定バッファをクリアして、そのバッファ値を初期設定値である「00H」に設定する(ステップS294)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新してから(ステップS295)、大当り終了処理を終了する。
図35は、コマンド制御処理として、図27に示すステップS17にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図35に示すコマンド制御処理を開始すると、CPU111は、まず、送信コマンドの有無を判定する(ステップS131)。例えば、CPU111は、ステップS131の処理において、RAM113に設けられた送信コマンドポインタが指定するアドレスの記憶データを読み出し、その読出データが有効な演出制御コマンドを送信するための設定データであるか否かを判定する。具体的な一例として、読出データがヌルデータ「00H」や所定の終了コードに対応するデータである場合には、有効な演出制御コマンドを送信するための設定データではないと判定する。これに対して、例えば読出データの先頭ビット(ビット7)が「1」である場合など、演出制御コマンドにおけるMODEデータとして設定可能なデータである場合には、有効な演出制御コマンドを送信するための設定データであると判定する。そして、読出データが有効な演出制御コマンドを送信するための設定データであるとの判断に対応して、送信コマンドがあると判定する。
ステップS131にて送信コマンドがない場合には(ステップS131;No)、そのままコマンド制御処理を終了する。これに対して、送信コマンドがある場合には(ステップS131;Yes)、送信コマンドポインタが指定するアドレスの記憶データを読み出すことにより、指定されたコマンドテーブルに格納された設定データを読み出す(ステップS132)。そして、ステップS132にて読み出した設定データを、演出制御コマンドにおけるMODEデータとして送信するために、入出力ポート115に含まれる出力ポートのうち演出制御基板12に対する演出制御コマンド送信用の出力ポート(演出制御コマンド用出力ポート)にセットする(ステップS133)。
ステップS133の処理に続いて、例えば入出力ポート115に含まれる出力ポートのうち演出制御基板12に対して演出制御INT信号を送信するための出力ポートにオン状態を示すデータを設定することなどにより、演出制御INT信号の出力を開始する(ステップS134)。その後、所定時間(例えば約1マイクロ秒)が経過するまで待機してから(ステップS135)、演出制御INT信号の出力を停止し(ステップS136)、所定時間(例えば約2.5マイクロ秒)が経過するまで待機する(ステップS137)。
ステップS137の処理を実行した後には、送信コマンドポインタの値を1加算して更新し(ステップS138)、更新後の送信コマンドポインタが指定するアドレスの記憶データを読み出すことにより、指定されたコマンドテーブルに格納された次の設定データを読み出す(ステップS139)。このときには、ステップS139での読出データに基づき、遊技制御バッファ設定部165に設けられた各種のバッファに格納された拡張データを参照するか否かの判定を行う(ステップS140)。例えば、ステップS139での読出データにおける先頭ビット(ビット7)が「1」である場合には拡張データを参照すると判断し、「0」である場合には拡張データを参照しないと判断すればよい。
ステップS140にて拡張データを参照すると判定された場合には(ステップS140;Yes)、遊技制御バッファ設定部165に設けられた所定のバッファなどから、拡張データを読み出す(ステップS141)。
例えば、図15に示す可変表示開始用コマンドテーブル230では、可変表示開始コマンド用設定データの2バイト目が、遊技制御バッファ設定部165に設けられたパターンデータバッファにセットされているデータを拡張データとして読み出すための設定データであればよい。あるいは、可変表示開始コマンド用設定データの2バイト目が、可変表示パターンテーブル210に記憶されている可変表示パターンごとのEXTデータのうちRAM113に設けられたパターンポインタで指定されたデータを拡張データとして読み出すための設定データであってもよい。こうして可変表示開始コマンド用設定データに応じた拡張データを読み出すことにより、主基板11から演出制御基板12に対して送信する可変表示開始コマンドを決定することができる。
また、例えば図15に示す可変表示開始用コマンドテーブル230では、表示結果通知コマンド用設定データの2バイト目が、遊技制御バッファ設定部165に設けられた確定特別図柄バッファにセットされているデータを拡張データとして読み出すための設定データであればよい。こうして表示結果通知コマンド用設定データに応じた拡張データを読み出すことにより、主基板11から演出制御基板12に対して送信する表示結果通知コマンドを決定することができる。
ステップS140にて拡張データの参照がないと判定された場合や(ステップS140;No)、ステップS141の処理を実行した後には、ステップS139、S141の処理のいずれかにおける読出データを、演出制御コマンドにおけるEXTデータとして送信するために、入出力ポート115に含まれる演出制御コマンド用出力ポートにセットする(ステップS142)。すなわち、ステップS140にて拡張データの参照がないと判定された場合には、ステップS139の処理における読出データを演出制御コマンド用出力ポートにセットする一方で、ステップS140にて拡張データを参照すると判定された場合には、ステップS141の処理における読出データを演出制御コマンド用出力ポートにセットする。
その後、ステップS134〜S137の処理と同様に、演出制御INT信号を一定時間が経過するまで出力してから、その出力を停止するための処理を実行する(ステップS143〜S146)。そして、送信コマンドポインタの値を1加算して更新してから(ステップS147)、コマンド制御処理を終了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源電圧の供給を受けると、演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるCPU131により演出制御メイン処理を実行する。この演出制御メイン処理では、所定の初期化処理が実行されることにより、RAM133のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載された図示せぬCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等が行われる。その後、CPU131は、所定のタイマ割込みフラグを監視するなどして、タイマ割込みが発生するまでループ処理を実行する。例えば、CPU131では2ミリ秒ごとにタイマ割込みが発生し、このタイマ割込みが発生すると、所定のタイマ割込み処理を実行することにより、タイマ割込みフラグがセットされる。
ここで、CPU131では、2ミリ秒ごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、CPU131は、自動的に割込み禁止状態に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが好ましい。
主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることによりCPU131にて割込みが発生することで、例えば所定のコマンド受信割込み処理が実行され、信号中継基板14などを介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートから読み込んだ演出制御コマンドを、演出制御バッファ設定部174に設けられた受信コマンドバッファに格納する。例えば、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して受信コマンドバッファに格納した後、割込み許可に設定する。
CPU131がタイマ割込みフラグを監視してタイマ割込みの発生を検出したときには、主基板11から送信された演出制御コマンドを解析するためのコマンド解析処理や、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示の進行状況に応じて各種の演出動作を制御するための飾り図柄プロセス処理などが実行される。
コマンド解析処理では、演出制御バッファ設定部174の受信コマンドバッファに格納されている受信コマンドを読み出し、読み出された受信コマンドの種類に応じた各種の処理が実行される。例えば、受信コマンドが可変表示開始コマンドである場合には、その可変表示開始コマンドにおけるMODEデータやEXTデータなどを演出制御バッファ設定部174に設けられた可変表示パターンバッファに記憶させることにより、可変表示パターンや可変表示時間を特定可能にセーブする。また、受信コマンドが表示結果通知コマンドである場合には、その表示結果通知コマンドにおけるEXTデータなどを演出制御バッファ設定部174に設けられた表示結果バッファに記憶させることにより、表示結果の種類などを特定可能にセーブする。
受信コマンドが背景指定コマンドである場合には、その背景指定コマンドにおけるEXTデータなどを演出制御バッファ設定部174に設けられた背景指定バッファに記憶させることにより、背景画像の種類やパチンコ遊技機1における遊技状態などを、特定可能にセーブする。受信コマンドが特図保留記憶数通知コマンドである場合には、その特図保留記憶数通知コマンドにおけるEXTデータを演出制御バッファ設定部174に設けられた特図保留記憶数バッファに記憶させることなどにより、特図保留記憶数などを特定可能にセーブする。
飾り図柄プロセス処理では、例えば画像表示装置5における表示動作の全部または一部や、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作、遊技効果ランプ9などの電飾部材における点灯/消灯動作といった、各種の演出動作を所定の手順で制御するために、予め用意された各種の処理を選択して実行する。
図36は、演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131によって実行される飾り図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図36に示す飾り図柄プロセス処理では、演出制御フラグ設定部171に設けられた飾り図柄プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS160〜S165の各処理を実行する。
ステップS160の可変表示開始コマンド受信待ち処理は、飾り図柄プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始コマンド受信待ち処理は、主基板11からの可変表示開始コマンドを受信したか否かに基づいて画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。
ステップS161の飾り図柄可変表示設定処理は、飾り図柄プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この飾り図柄可変表示設定処理は、特図ゲームの開始に対応して画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を含めた各種の演出動作を行うために、例えば図19に示す可変表示用の演出制御パターンテーブル300A〜300Cのうちで、パチンコ遊技機1における演出状態(第1演出モード〜第3演出モード)に対応したものから、可変表示パターンや表示結果の種類などに応じた演出制御パターンを選択する処理などを含んでいる。
ステップS162の飾り図柄可変表示中処理は、飾り図柄プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この飾り図柄可変表示中処理において、CPU131は、演出制御タイマ設定部172に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データといった各種の演出制御データを読み出す。このとき読み出された演出制御データに従って、例えば表示制御基板13に対して送信する表示制御指令の決定や、スピーカ8L、8Rの音声出力制御、遊技効果ランプ9の点灯制御などといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御が行われる。そして、主基板11から可変表示終了コマンドを受信したことなどに応じて所定の表示制御指令を表示制御基板13に対して送信することにより、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄を表示させる。
ここで、演出制御パターンから終了コードが読み出されたときには、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて確定飾り図柄が確定せずに揺れている揺れ変動状態とする仮停止表示を行い、主基板11からの可変表示終了コマンドを受信したことに応じて、確定飾り図柄の表示を確定させればよい。あるいは、演出制御パターンから終了コードが読み出されたときには、主基板11からの可変表示終了コマンドを受信しなくても、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部における確定飾り図柄の表示を確定させてもよい。この場合には、可変表示開始コマンドに示された可変表示パターンなどに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12及び表示制御基板13の側で自律的に確定飾り図柄を可変表示結果として導出表示させることができる。このときには、大当り開始コマンド受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値を演出制御プロセスタイマにセットする。そして、飾り図柄プロセスフラグの値を大当り開始待ち処理に対応した値である“3”に更新する。
ステップS163の大当り開始待ち処理は、飾り図柄プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この大当り開始待ち処理において、CPU131は、主基板11から送信された大当り開始コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り開始コマンドを受信したきには、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」であると判断して、飾り図柄プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。これに対して、大当り開始コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、飾り図柄の可変表示結果が「ハズレ」であると判断して、飾り図柄プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS164の大当り中演出処理は、飾り図柄プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、CPU131は、例えば表示制御基板13に対する表示制御指令の送信により大当り遊技状態に応じた所定の演出画像を画像表示装置5に表示させたり、スピーカ8L、8Rにおける音声出力動作を制御して大当り遊技状態に応じた音声を出力させたり、遊技効果ランプ9における点灯/消灯動作を制御して大当り遊技状態に応じた点灯・消灯・点滅の動作をさせたりするといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を行う。そして、大当り遊技状態において実行されるラウンド遊技が最終ラウンド(例えば第15ラウンドや第2ラウンドなど)になると、飾り図柄プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新する。
ステップS165のエンディング演出処理は、飾り図柄プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理は、例えば表示制御基板13に対して表示制御指令を送信して画像表示装置5に所定の演出画像を表示させたり、スピーカ8L、8Rから音声を出力させたり、遊技効果ランプ9を点灯させたりすることにより、大当り遊技状態の終了を報知するための演出動作を制御する処理を含んでいる。
図37は、図36に示すステップS160にて実行される可変表示開始コマンド受信待ち処理の一例を示すフローチャートである。図37に示す可変表示開始コマンド受信待ち処理において、CPU131は、まず、例えば演出制御バッファ設定部174から可変表示パターンバッファ値を読み出すことなどにより、可変表示開始コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS301)。
ステップS301にて可変表示開始コマンドの受信がない場合には(ステップS301;No)、演出制御フラグ設定部171に設けられたデモ表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS302)。ここで、デモ表示中フラグは、後述するステップS305の処理が実行されることによりオン状態にセットされる一方で、ステップS312の処理が実行されることによりクリアされてオフ状態となる。
ステップS302にてデモ表示中フラグがオフである場合には(ステップS302;No)、所定のデモ表示待ち時間が経過したか否かの判定を行う(ステップS303)。ここで、デモ表示待ち時間は、表示結果がハズレとなる飾り図柄の可変表示が終了したタイミングや、大当り遊技状態の終了を報知するエンディング演出が完了したタイミングから、デモンストレーション画像からなるデモ画面の表示を画像表示装置5にて開始させるまでの待機時間として予め設定された所定時間である。例えば、CPU131は、飾り図柄プロセスフラグの値が“0”以外の値から“0”に更新された後や、後述するステップS309の処理にてデモ表示中フラグがクリアされてオフ状態となった後、最初にステップS303の処理が実行されることに対応して、デモ表示待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値を、演出制御プロセスタイマに設定する。その後、飾り図柄プロセスフラグの値が“0”のまま更新されずにステップS303の処理が実行されるごとに、演出制御プロセスタイマ値を1減算することなどにより更新する。そして、更新後の演出制御プロセスタイマ値が所定のデモ表示待ち時間判定値(例えば「0」)に達していれば、デモ表示待ち時間が経過したと判定する一方で、デモ表示待ち時間判定値に達していなければ、デモ表示待ち時間が経過していないと判定すればよい。
ステップS303にてデモ表示待ち時間が経過した場合には(ステップS303;Yes)、デモ画面の表示を開始するための設定を行う(ステップS304)。例えば、ステップS304の処理において、CPU131は、図22に示す各種演出用の演出制御パターンテーブル300Dから、デモ表示中演出制御パターンを選択する。より具体的には、ROM132に記憶されたデモ表示中演出制御パターンの先頭アドレスを、ワークエリアとしてのRAM133に設けられた演出制御パターンポインタにセットする。そして、選択したデモ表示中演出制御パターンから読み出した演出制御プロセスタイマ設定値を、タイマ初期値として演出制御プロセスタイマにセットする。その後、例えば演出制御プロセスタイマ値に対応してデモ表示中演出制御パターンから読み出した表示制御データに従って、演出制御基板12から表示制御基板13に対して所定の表示制御指令を送信する。表示制御基板13では、演出制御基板12からの表示制御指令に応じて、例えば表示制御用マイクロコンピュータ140のCPU151がVDP141に所定の描画指令を送り、画像データメモリ142に記憶されたデモ画面表示用の画像データを読み出させる。VDP141は、画像データメモリ142から読み出した画像データに対応するピクセルデータをVRAM143の内部または外部に設けられたフレームバッファに書き込み、階調データやクロック信号等をLCD駆動回路144に供給する。こうして、画像表示装置5では、例えば図38に示すようなデモ画面の表示が行われ、遊技者に対して操作スイッチ50の操作を促す報知を行うことができる。ステップS304での設定によりデモ画面表示が開始されることに対応して、デモ表示中フラグをオン状態にセットする(ステップS305)。
ステップS302にてデモ表示中フラグがオンである場合や(ステップS302;Yes)、ステップS305の処理を実行した後には、所定の演出モード設定処理を実行する(ステップS306)。これに続いて、所定のデモ表示期間が終了したか否かを判定する(ステップS307)。このとき、デモ表示期間が終了していれば(ステップS307;Yes)、デモ画面表示を終了させるための設定を行う(ステップS308)。例えば、ステップS308の処理において、CPU131は、画像表示装置5における表示を初期化させる表示制御指令を、入出力ポート135に含まれる所定の出力ポートから表示制御基板13に対して送信すればよい。ステップS308の処理を実行した後には、デモ表示中フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS309)。
ステップS301にて可変表示開始コマンドの受信があると判定された場合には(ステップS301;Yes)、デモ表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS310)。このとき、デモ表示中フラグがオンであれば(ステップS310;Yes)、ステップS308の処理と同様に、デモ画面表示を終了させるための設定を行う(ステップS311)。このときには、デモ表示中フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS312)。ステップS310にてデモ表示中フラグがオフである場合には(ステップS310;No)、ステップS311、S312の処理をスキップする。この後、飾り図柄プロセスフラグの値を飾り図柄可変表示設定処理に対応した値である“1”に更新する(ステップS313)。
ステップS303にてデモ表示待ち時間が経過していない場合や(ステップS303;No)、ステップS307にてデモ表示期間が終了していない場合(ステップS307;No)、あるいは、ステップS309、S313の処理のいずれかを実行した後には、例えば演出制御バッファ設定部174から背景指定バッファ値を読み出すことなどにより、背景指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS314)。このとき、背景指定コマンドの受信がなければ(ステップS314;No)、可変表示開始コマンド受信待ち処理を終了する。
ステップS314にて背景指定コマンドの受信があった場合には(ステップS314;Yes)、その背景指定コマンドによって指定された背景画像を画像表示装置5の画面上に表示させるよう制御するための設定を行ってから(ステップS315)、可変表示開始コマンド受信待ち処理を終了する。例えば、CPU131は、ステップS315の処理において、演出制御バッファ設定部174から読み出した背景指定バッファ値に対応した表示制御指令を表示制御基板13に対して送信することにより、指定された背景画像を画像表示装置5に表示させる制御を、表示制御基板13の側にて行わせるようにすればよい。
なお、ステップS307にてデモ表示期間が終了していない場合には、演出制御プロセスタイマ値に基づいてデモ画面の表示中における演出動作の制御を行ってから、ステップS314の処理に進むようにしてもよい。例えば、CPU131は、ステップS307にてデモ表示期間が終了していない場合に、演出制御プロセスタイマ値を、1減算するなどして更新し、更新後の演出制御プロセスタイマ値をデモ表示中演出制御パターンにて示される演出制御プロセスタイマ判定値と比較することにより、いずれかのタイマ判定値と合致するか否かの判定を行う。そして、いずれかのタイマ判定値と合致すれば、そのタイマ判定値と対応付けてデモ表示中演出制御パターンに格納された表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データといった、各種の演出制御データを読み出し、読み出された演出制御データに応じた指令や処理を実行すればよい。他方、いずれのタイマ判定値とも合致しなければ、そのままステップS314の処理に進めばよい。
図39は、図37に示すステップS306にて実行される演出モード設定処理の一例を示すフローチャートである。この演出モード設定処理において、CPU131は、まず、操作スイッチ50からの検出信号である操作スイッチ信号がオン状態となっているか否かを判定する(ステップS521)。ここで、操作スイッチ信号は、操作スイッチ50が所定の操作(例えば押下操作)を検出したときに、オン状態となる。ステップS521にて操作スイッチ信号がオフ状態であれば(ステップS521;No)、そのまま演出モード設定処理を終了する。
ステップS521にて操作スイッチ信号がオン状態である場合には(ステップS521;Yes)、パチンコ遊技機1における演出状態を第1演出モード〜第3演出モードのうちで切り替えるための設定を行う。すなわち、演出モード特定フラグの値が“1”となっているか否かを判定し(ステップS522)、演出モード特定フラグの値が“1”であれば(ステップS522;Yes)、“2”に更新する(ステップS523)。このときには、パチンコ遊技機1における演出状態を第2演出モードに切り替えることに対応した演出動作の設定を行ってから(ステップS524)、演出モード設定処理を終了する。例えば、ステップS524の処理において、CPU131は、第2演出モードへの切替えに対応する所定の表示制御指令を表示制御基板13に対して送信することなどにより、図38に示すデモ画面において第2演出モードに対応した「モードB」の表示を白黒反転させる一方で、それまで白黒反転して表示させていた第1演出モードに対応した「モードA」の表示を通常の表示に戻すようにすればよい。
ステップS522にて演出モード特定フラグの値が“1”以外である場合には(ステップS522;No)、その値は“2”であるか否かを判定する(ステップS525)。そして、演出モード特定フラグの値が“2”であれば(ステップS525;Yes)、“3”に更新する(ステップS526)。このときには、パチンコ遊技機1における演出状態を第3演出モードに切り替えることに対応した演出動作の設定を行ってから(ステップS527)、演出モード設定処理を終了する。例えば、ステップS527の処理において、CPU131は、第3演出モードへの切替えに対応する所定の表示制御指令を表示制御基板13に対して送信することなどにより、図38に示すデモ画面において第3演出モードに対応する「モードC」の表示を白黒反転させる一方で、それまで白黒反転して表示させていた第2演出モードに対応する「モードB」の表示を通常の表示に戻すようにすればよい。
ステップS525にて演出モード特定フラグの値が“2”ではない場合には(ステップS525;No)、その値を“1”に更新する(ステップS528)。このときには、パチンコ遊技機1における演出状態を第1演出モードに切り替えることに対応した演出動作の設定を行ってから(ステップS529)、演出モード設定処理を終了する。例えば、ステップS529の処理において、CPU131は、第1演出モードへの切替えに対応する所定の表示制御指令を表示制御基板13に対して送信することなどにより、図38に示すデモ画面において第1演出モードに対応する「モードA」の表示を白黒反転させる一方で、それまで白黒反転して表示させていた第3演出モードに対応する「モードC」の表示を通常の表示に戻すようにすればよい。
図40(A)は、図36に示すステップS161にて実行される飾り図柄可変表示設定処理の一例を示すフローチャートである。図40(A)に示す飾り図柄可変表示設定処理において、CPU131は、まず、例えば演出制御バッファ設定部174から可変表示パターンバッファ値を読み出すことなどにより、可変表示開始コマンドで示された可変表示パターンが、通常時ハズレパターンや時短中ハズレパターン、リーチハズレパターンといった、ハズレパターンであるか否かを判定する(ステップS321)。
ステップS321にてハズレパターンである場合には(ステップS321;Yes)、ハズレパターンのうちリーチハズレパターンであるか否かを判定する(ステップS322)。そして、リーチハズレパターンであると判定された場合には(ステップS322;Yes)、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS323)。例えば、CPU131は、ステップS323の処理において、乱数回路134といったハードウェアにより、あるいはCPU131が実行するソフトウェアにより更新される、大当り図柄・左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM132などに予め記憶されている左確定飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5における「左」の可変表示部に導出表示される左確定飾り図柄を決定する。また、左確定飾り図柄と同一の図柄番号である飾り図柄を、確定飾り図柄のうち画像表示装置5における「右」の可変表示部に導出表示される右確定飾り図柄に決定する。さらに、例えば乱数回路134といったハードウェアにより、あるいはCPU131が実行するソフトウェアにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM132などに予め記憶されている中確定飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5における「中」の可変表示部に導出表示される中確定飾り図柄を決定する。このとき、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチハズレ組合せとなるように補正すればよい。
ステップS322にてリーチハズレパターンではないと判定された場合には(ステップS322;No)、その可変表示パターンは通常時ハズレパターンや時短中ハズレパターンであるとの判断に基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として、通常ハズレ組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS324)。例えば、CPU131は、ステップS324の処理において、乱数回路134といったハードウェアにより、あるいはCPU131が実行するソフトウェアにより更新される、大当り図柄・左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM132などに予め記憶された左確定飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、左確定飾り図柄を決定する。また、乱数回路134といったハードウェアにより、あるいはCPU131が実行するソフトウェアにより更新される、中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM132などに予め記憶された中確定飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、中確定飾り図柄を決定する。さらに、乱数回路134といったハードウェアにより、あるいはCPU131が実行するソフトウェアにより更新される、右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM132などに予め記憶された右確定飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、右確定飾り図柄を決定する。このとき、例えば右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せやリーチハズレ組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を右確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せやリーチハズレ組合せとはならずに通常ハズレ組合せとなるように補正すればよい。
ステップS321にてハズレパターンではないと判定された場合には(ステップS321;No)、その可変表示パターンは大当りパターンであるとの判断に基づき、例えば演出制御バッファ設定部174から表示結果バッファ値を読み出すことなどにより、主基板11から送信された表示結果通知コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS325)。ここで、ステップS325の処理では、表示結果バッファ値が表示結果通知コマンドのEXTデータとしては無効なバッファ値(例えば「FFH」など)である場合に、表示結果通知コマンドの受信がないと判断する。また、表示結果通知コマンドのEXTデータとしては有効なバッファ値であっても、そのバッファ値に対応する可変表示結果の種類が大当りパターンに対応した「通常大当り」または「確変大当り」とは異なる可変表示結果の種類を示していることなどにより、可変表示開始コマンドに示された可変表示パターンと表示結果通知コマンドに示された表示結果の種類とが適合しない場合にも、表示結果通知コマンドの受信がないと判断する。
ステップS325にて表示結果通知コマンドの受信があれば(ステップS325;Yes)、例えば演出制御バッファ設定部174から読み出した表示結果バッファ値が「02H」であるか否かを判定することなどにより、主基板11の側において、特別図柄の可変表示結果を「確変大当り」とすることが事前決定されたか否かを判定する(ステップS326)。
ステップS326にて特別図柄の可変表示結果を「確変大当り」とすることが事前決定されていると判定した場合には(ステップS326;Yes)、確変大当り組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS327)。例えば、CPU131は、ステップS327の処理において、乱数回路134といったハードウェアにより、あるいはCPU131が実行するソフトウェアにより更新される、大当り図柄・左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM132などに予め記憶された確変図柄決定テーブルを参照することなどにより、複数種類の確変図柄のうち確定飾り図柄とするものを決定する。
ステップS325にて表示結果通知コマンドの受信がない場合や(ステップS325;No)、ステップS326にて特別図柄の可変表示結果を「確変大当り」とすることが事前決定されていないと判定した場合には(ステップS326;No)、通常大当り組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS328)。例えば、CPU131は、ステップS328の処理において、乱数回路134といったハードウェアにより、あるいはCPU131が実行するソフトウェアにより更新される、大当り図柄・左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM132などに予め記憶された通常図柄決定テーブルを参照することなどにより、複数種類の通常図柄のうち確定飾り図柄とするものを決定する。これにより、可変表示開始コマンドに示された可変表示パターンが大当りパターンでありながら、表示結果通知コマンドの受信がない場合に、飾り図柄の可変表示結果として通常図柄からなる通常大当り組合せの確定飾り図柄を決定することができる。
ステップS323、S324、S327、S328の処理のいずれかにて確定飾り図柄を決定した後には、例えば各処理で決定した確定図柄を示すデータをRAM133の所定領域に記憶させることなどにより、決定された確定飾り図柄をセーブする(ステップS329)。続いて、演出制御バッファ設定部174に設けられた各種のバッファに、決定された確定飾り図柄と対応するバッファ値を設定する(ステップS330)。図40(B)は、ステップS330にて各種のバッファに設定されるバッファ値の一例を示す説明図である。図40(B)に示すように、ステップS330の処理では、確定飾り図柄判定バッファ及び報知内容判定バッファといった各種のバッファに、確定飾り図柄に対応したバッファ値が設定される。
ステップS330の処理を実行した後には、図19に示す可変表示用の演出制御パターンテーブル300A〜300Cのうちから、演出モード特定フラグの値に対応するものを選択する(ステップS331)。例えば、演出モード特定フラグの値が第1演出モードに対応した“1”である場合には、図19に示す第1演出モード時可変表示用の演出制御パターンテーブル300Aを選択する。これに対して、演出モード特定フラグの値が第2演出モードに対応した“2”である場合には、図19に示す第2演出モード時可変表示用の演出制御パターンテーブル300Bを選択する。また、演出モード特定フラグの値が第3演出モードに対応した“3”である場合には、図19に示す第3演出モード時可変表示用の演出制御パターンテーブル300Cを選択する。そして、ステップS331にて選択した演出制御パターンテーブルに格納された複数種類の演出制御パターンのうちで可変表示パターンに対応したものを、今回の飾り図柄の可変表示中に用いる演出制御パターンに決定する(ステップS332)。具体的な一例として、CPU131は、ステップS332の処理において、ステップS331にて選択した演出制御パターンテーブルに格納された複数種類の演出制御パターンのうちで、可変表示パターンに対応する演出制御パターンのROM132における先頭アドレスを、演出制御パターンポインタにセットする。また、ステップS332の処理では、可変表示パターンだけでなく、特図保留記憶数などに基づいて決定される可変表示時間にも対応した演出制御パターンを決定するようにしてもよい。
ステップS332の処理に続いて、CPU131は、ステップS332にて決定した演出制御パターンから読み出した演出制御プロセスタイマ設定値を、タイマ初期値として演出制御プロセスタイマにセットする(ステップS333)。そして、例えば演出制御パターンに含まれる表示制御データに対応した表示制御指令を入出力ポート135に含まれる所定の出力ポートから表示制御基板13に対して送信することなどにより、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始させるための設定を行う(ステップS334)。その後、飾り図柄プロセスフラグの値を飾り図柄可変表示中処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS335)、飾り図柄可変表示設定処理を終了する。
図41は、図36に示すステップS162にて実行される飾り図柄可変表示中処理の一例を示すフローチャートである。図41に示す飾り図柄可変表示中処理において、CPU131は、まず、演出制御プロセスタイマ値を、例えば1減算するなどして更新する(ステップS351)。そして、可変表示終了コマンドを待機中であるか否かを判定する(ステップS352)。ここでは、後述するステップS357の処理を実行した後、飾り図柄プロセスフラグの値が更新されずに再びステップS352の処理が実行された場合に、可変表示終了コマンドの待機中であると判定すればよい。
ステップS352にて可変表示終了コマンドの待機中ではない場合には(ステップS352;No)、ステップS351にて更新した演出制御プロセスタイマ値と、演出制御パターンポインタに先頭アドレスがセットされた演出制御パターンにて示される演出制御プロセスタイマ判定値とを比較することなどにより、いずれかのタイマ判定値と合致したか否かの判定を行う(ステップS353)。このとき、いずれのタイマ判定値とも合致しなければ(ステップS353;No)、飾り図柄可変表示中処理を終了する。
ステップS353にてタイマ判定値と合致した場合には(ステップS353;Yes)、そのタイマ判定値と対応付けて演出制御パターンに格納された表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データあるいは終了コードといった各種制御データを読み出す(ステップS354)。そして、ステップS354にて読み出した制御データが終了コードであるか否かの判定を行う(ステップS355)。ステップS355にて終了コードではないと判定された場合には(ステップS355;No)、ステップS354にて読み出された制御データに応じた指令や処理を行ってから(ステップS356)、飾り図柄可変表示中処理を終了する。
ステップS355にて終了コードであると判定された場合には(ステップS355;Yes)、可変表示終了コマンドの受信を待機するための設定を行ってから(ステップS357)、飾り図柄可変表示中処理を終了する。例えば、ステップS357の処理において、CPU131は、可変表示終了コマンド受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値を、演出制御プロセスタイマにセットする。また、このときには、可変表示終了コマンドの受信待機中であることを示す所定の演出制御フラグをオン状態にセットしてもよい。
ステップS352にて可変表示終了コマンドの待機中である場合には(ステップS352;Yes)、例えば演出制御プロセスタイマ値を1減算するなどして更新した後、更新後の演出制御プロセスタイマ値が所定のエラー判定値(例えば「0」)に達したか否かの判定を行う(ステップS358)。このとき、エラー判定値に達していれば(ステップS358;Yes)、所定期間内に可変表示終了コマンドを受信できない異常が発生したと判断して、所定のエラー処理を実行してから(ステップS359)、飾り図柄可変表示中処理を終了する。ステップS359のエラー処理では、例えばCPU131が入出力ポート135に含まれる所定の出力ポートから、表示制御基板13に対して所定の表示制御指令を送信することや、音制御部121に対して所定の音声データを伝送すること、ランプ制御部122に対して所定のランプデータを伝送することなどにより、画像表示装置5の画面上に所定の報知画像を表示させること、スピーカ8L、8Rから所定の警報音を出力させること、遊技効果ランプ9を全て点灯させること、あるいは、これらを組み合わせることにより、異常の発生を報知できるようにすればよい。
ステップS358にてエラー判定値に達していない場合には(ステップS358;No)、主基板11から送信される可変表示終了コマンドの受信があったか否かの判定を行う(ステップS360)。このとき、可変表示終了コマンドの受信がなければ(ステップS360;No)、飾り図柄可変表示中処理を終了する。これに対して、可変表示終了コマンドの受信があれば(ステップS360;Yes)、例えばCPU131が入出力ポート135に含まれる所定の出力ポートから表示制御基板13に対して所定の表示制御指令を送信することなどにより、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて確定飾り図柄を停止表示させる(ステップS361)。
ステップS361の処理に続いて、大当り開始コマンドの受信を待機するための設定を行う(ステップS362)。例えば、ステップS362の処理において、CPU131は、大当り開始コマンド受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値を、演出制御プロセスタイマにセットする。ステップS362の処理を実行した後には、飾り図柄プロセスフラグの値を大当り開始待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS363)、飾り図柄可変表示中処理を終了する。
なお、演出制御基板12の側において、主基板11から可変表示終了コマンドとなる演出制御コマンドを受信しなくても、可変表示時間の経過に対応して飾り図柄の可変表示を終了させる場合には、図41に示すステップS355にて終了コードであると判定された場合に、ステップS361〜S363の処理を実行することにより、確定飾り図柄の停止表示や、大当り開始コマンドの受信を待機するための設定、飾り図柄プロセスフラグの更新を行えばよい。この場合、ステップS351の処理を実行した後にはステップS353の処理に進み、ステップS352の処理や、ステップS357の処理、及び、ステップS358〜S360の処理は、実行しなくてよい。
図42及び図43は、図36に示すステップS164にて実行される大当り中演出処理の一例を示すフローチャートである。図42及び図43に示す大当り中演出処理において、CPU131は、まず、例えば演出制御バッファ設定部174に設けられた大当り終了コマンドバッファにおけるバッファ値を読み出すことなどにより、大当り終了コマンドの受信があったか否かを判定する(図42のステップS371)。
ステップS371にて大当り終了コマンドの受信がない場合には(ステップS371;No)、演出制御フラグ設定部171に設けられた昇格演出中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS372)。ここで、昇格演出中フラグは、後述するステップS382、S386の処理のいずれかが実行されることによりオン状態にセットされる一方で、ステップS391の処理が実行されることによりクリアされてオフ状態となる。
ステップS372にて昇格演出中フラグがオフである場合には(ステップS372;No)、例えば演出制御プロセスタイマ値が所定の演出開始判定値に合致したか否かを判定することなどにより、大当り中昇格演出の実行タイミングとなったか否かを判定する(ステップS373)。このとき、大当り中昇格演出の実行タイミングであると判定された場合には(ステップS373;Yes)、例えば演出制御バッファ設定部174に設けられた大当り開始コマンドバッファなどから、大当り開始コマンドの下位バイトであるEXTデータを読み出す(ステップS374)。
ステップS374の処理に続いて、ステップS374での読出値が「01H」であるか否かを判定する(ステップS375)。このとき、読出値が「01H」であると判定された場合には(ステップS375;Yes)、演出制御バッファ設定部174から確定飾り図柄判定バッファ値を読み出す(ステップS376)。そして、ステップS376での読出値が「01H」であるか否かを判定する(ステップS377)。ここで、図3(B)に記載のように、大当り開始コマンドのうちEXTデータが「01H」である大当り開始#2のコマンドは、特別図柄の可変表示結果を「確変大当り」とする特図事前決定結果を示している。また、図40(B)に示すように、確定飾り図柄判定バッファ値は、飾り図柄の可変表示結果が通常大当り組合せの確定飾り図柄であることに対応して、「01H」に設定される。そして、主基板11の側で「確変大当り」とする事前決定が行われた場合に、演出制御基板12の側で図40(A)に示すステップS325にて表示結果通知コマンドの受信がなかったと判定されたときには、大当り開始コマンドのEXTデータが「01H」となり、かつ、確定飾り図柄判定バッファ値が「01H」となる。
ステップS377にて読出値が「01H」であると判定された場合には(ステップS377;Yes)、例えば乱数回路134といったハードウェアにより、あるいはCPU131が実行するソフトウェアにより更新される、大当り中昇格成功演出実行決定用の乱数値SR1を示す数値データを抽出する(ステップS378)。そして、ステップS378にて抽出した乱数値SR1が所定の演出実行判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS379)。ここで、演出実行判定値データは、ROM132などに予め記憶された成功演出実行判定テーブルを構成するテーブルデータによって定められればよい。
ステップS379にて乱数値SR1が演出実行判定値データと合致した場合には(ステップS379;Yes)、大当り中昇格成功演出を開始するための設定を行う(ステップS380)。例えば、ステップS380の処理において、CPU131は、図22に示すような各種演出用の演出制御パターンテーブル300Dに格納された大当り中昇格成功演出制御パターンを選択して、ROM132に記憶された大当り中昇格成功演出制御パターンの先頭アドレスを、演出制御パターンポインタにセットする。そして、大当り中昇格成功演出制御パターンから読み出した各種の演出制御データに基づいて、演出制御プロセスタイマの設定を行うこと、表示制御指令を表示制御基板13に対して送信すること、音声データを音制御部121へと伝送すること、ランプデータをランプ制御部122へと伝送することなどにより、大当り中昇格成功演出となる演出動作を開始させる。
ステップS380の処理を実行した後には、報知内容判定バッファ値として、確変遊技状態となる旨の報知が行われることに対応した「02H」を示すデータをセットする(ステップS381)。そして、昇格演出中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS382)、大当り中演出処理を終了する。
ステップS375にて読出値が「01H」ではない場合や(ステップS375;No)、ステップS379にて乱数値SR1が演出実行判定値データと合致しない場合には(ステップS379;No)、例えば乱数回路134といったハードウェアにより、あるいはCPU131が実行するソフトウェアにより更新される、大当り中昇格失敗演出実行決定用の乱数値SR2を示す数値データを抽出する(図43のステップS383)。そして、ステップS383にて抽出した乱数値SR2が所定の演出実行判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS384)。ここで、ステップS384にて用いられる演出実行判定値データは、図42に示すステップS379にて用いられるデータと同一のデータであってもよいし、異なるデータであってもよい。例えば、ステップS384にて用いられる演出実行判定値データは、ROM132などに予め記憶された成功演出実行判定テーブルとは異なる失敗演出実行判定テーブルを構成するテーブルデータによって、図42のステップS379にて用いられるデータとは異なるデータとして定められていればよい。
ステップS384にて乱数値SR2が演出実行判定値データと合致した場合には(ステップS384;Yes)、大当り中昇格失敗演出を開始するための設定を行う(ステップS385)。例えば、CPU131は、ステップS385の処理において、図22に示すような各種演出用の演出制御パターンテーブル300Dに格納された大当り中昇格失敗演出制御パターンを選択して、ROM132に記憶された大当り中昇格失敗演出制御パターンの先頭アドレスを、演出制御パターンポインタにセットする。そして、大当り中昇格失敗演出制御パターンから読み出した各種の演出制御データに基づいて、演出制御プロセスタイマの設定を行うこと、表示制御指令を表示制御基板13に対して送信すること、音声データを音制御部121へと伝送すること、ランプデータをランプ制御部122へと伝送することなどにより、大当り中昇格失敗演出となる演出動作を開始させる。このときには、昇格演出中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS386)、大当り中演出処理を終了する。
図42のステップS373にて大当り中昇格演出の実行タイミングではないと判定された場合や(ステップS373;No)、ステップS377にて読出値が「01H」ではないと判定された場合(ステップS377;No)、あるいは図43に示すステップS384にて乱数値SR2が演出実行判定値データとは合致しない場合には(ステップS384;No)、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数であるラウンド数に応じた所定の大当り中演出を実行するための設定を行う(ステップS387)。例えば、ステップS387の処理において、CPU131は、主基板11から送信される所定のラウンド数通知コマンドなどから、大当り遊技状態におけるラウンド数を特定する。そして、ラウンド数が更新されたときには、更新後のラウンド数に対応する演出制御パターンを各種演出用の演出制御パターンテーブル300Dなどから読み出し、演出制御プロセスタイマの設定を行う。その後、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nのいずれかと合致するごとに、その判定値に応じた表示制御データに対応する表示制御指令を表示制御基板13に対して送信すること、その判定値に応じた音声制御データに対応する音声データを音制御部121へと伝送すること、その判定値に応じたランプ制御データに対応するランプデータをランプ制御部122へと伝送することなどにより、大当り中演出となる演出動作を実行させる。こうしたステップS387の処理を実行した後に、大当り中演出処理を終了する。
ステップS372にて昇格演出中フラグがオンである場合には(ステップS372;Yes)、例えば演出制御プロセスタイマ値や、そのタイマ値に対応して演出制御パターンから読み出した各種の演出制御データなどに基づいて、大当り中昇格演出の終了タイミングとなったか否かを判定する(ステップS388)。このとき、大当り中昇格演出の終了タイミングではなければ(ステップS388;No)、例えば表示制御基板13に対して表示制御指令を送信することや、音声データを音制御部121へと伝送すること、ランプデータをランプ制御部122へと伝送することなどといった、演出制御プロセスタイマ値や演出制御パターンに応じて大当り中昇格演出の実行を制御するための設定を行う(ステップS389)。こうしたステップS389の処理を実行した後に、大当り中演出処理を終了する。
ステップS388にて大当り中昇格演出の終了タイミングである場合には(ステップS388;Yes)、例えば表示制御基板13に対して所定の表示制御指令を送信することや、所定の音声データを音制御部121へと伝送すること、所定のランプデータをランプ制御部122へと伝送することなどにより、大当り中昇格演出を終了するための設定を行う(ステップS390)。このときには、昇格演出中フラグをクリアしてオフ状態としてから(ステップS391)、大当り中演出処理を終了する。
ステップS371にて大当り終了コマンドの受信があった場合には(ステップS371;Yes)、例えば表示制御基板13に対して所定の表示制御指令を送信することや、所定の音声データを音制御部121へと伝送すること、所定のランプデータをランプ制御部122へと伝送することなどにより、大当り中演出を終了するための設定を行う(ステップS392)。このときには、飾り図柄プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新してから(ステップS393)、大当り中演出処理を終了する。
図44及び図45は、図36に示すステップS165にて実行されるエンディング演出処理の一例を示すフローチャートである。図44及び図45に示すエンディング演出処理において、CPU131は、まず、演出制御フラグ設定部171に設けられたエンディング演出中フラグがオンであるか否かを判定する(図44のステップS401)。ここで、エンディング演出中フラグは、後述するステップS412の処理が実行されることによりオン状態にセットされる一方で、ステップS416の処理が実行されることによりクリアされてオフ状態となる。
ステップS401にてエンディング演出中フラグがオフである場合には(ステップS401;No)、例えば演出制御バッファ設定部174に設けられた大当り終了コマンドバッファなどから、大当り終了コマンドの下位バイトであるEXTデータを読み出す(ステップS402)。そして、ステップS402での読出値が「01H」であるか否かを判定する(ステップS403)。ここで、図3(E)に記載のように、大当り終了コマンドのうちEXTデータが「01H」である大当り終了#1のコマンドは、特別図柄の可変表示結果を「確変大当り」とする特図事前決定結果を示している。
ステップS403にて読出値が「01H」である場合には(ステップS403;Yes)、演出制御バッファ設定部174から報知内容判定バッファ値を読み出す(ステップS404)。そして、ステップS404での読出値が「01H」であるか否かを判定する(ステップS405)。ここで、図40(B)に記載のように、報知内容判定バッファ値は、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が通常大当り組合せであることに対応して「01H」に設定される。また、大当り中昇格成功演出が実行されて確変遊技状態となる旨の報知が行われた場合には、図42のステップS381にて「02H」を示すデータが報知内容判定バッファにセットされる。すなわち、ステップS404での読出値が「01H」である場合には、大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態となるにもかかわらず、飾り図柄の可変表示結果として通常大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示された後に、確変遊技状態となる旨の報知が行われていないことになる。
ステップS405にて読出値が「01H」である場合には(ステップS405;Yes)、エンディング昇格成功演出を開始するための設定を行う(ステップS406)。例えば、ステップS406の処理において、CPU131は、エンディング昇格成功演出用の演出制御パターンを各種演出用の演出制御パターンテーブル300Dから読み出した後、演出制御プロセスタイマの設定を行うこと、演出制御パターンに含まれる表示制御データに対応した表示制御指令を表示制御基板13に対して送信すること、演出制御パターンに含まれる音声制御データに対応した音声データを音制御部121へと伝送すること、演出制御パターンに含まれるランプ制御データに対応したランプデータをランプ制御部122へと伝送することなどにより、エンディング昇格成功演出となる演出動作を開始させる。このときには、報知内容判定バッファに、確変遊技状態となる旨を報知することに対応したバッファ値である「02H」を示すデータをセットする(ステップS407)。
ステップS403にて読出値が「01H」ではない場合には(ステップS403;No)、例えば乱数回路134などにより更新されるエンディング昇格失敗演出実行決定用の乱数値SR3を示す数値データを抽出する(ステップS408)。そして、ステップS408にて抽出した乱数値SR3が所定の演出実行判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS409)。ここで、ステップS409にて用いられる演出実行判定値データは、図42のステップS379や図43のステップS384にて用いられるデータと同一のデータであってもよいし、異なるデータであってもよい。例えば、ステップS409にて用いられる演出実行判定値データは、ROM132などに予め記憶された成功演出実行判定テーブルや失敗演出実行判定テーブルとは異なるエンディング時失敗演出実行判定テーブルを構成するテーブルデータによって、図42のステップS379や図43のステップS384にて用いられるデータとは異なるデータとして定められていればよい。
ステップS409にて乱数値SR3が演出実行判定値データと合致した場合には(ステップS409;Yes)、エンディング昇格失敗演出を開始するための設定を行う(ステップS410)。例えば、ステップS410の処理において、CPU131は、エンディング昇格失敗演出用の演出制御パターンを各種演出用の演出制御パターンテーブル300Dから読み出した後、演出制御プロセスタイマの設定を行うこと、演出制御パターンに含まれる表示制御データに対応した表示制御指令を表示制御基板13に対して送信すること、演出制御パターンに含まれる音声制御データに対応した音声データを音制御部121へと伝送すること、演出制御パターンに含まれるランプ制御データに対応したランプデータをランプ制御部122へと伝送することなどにより、エンディング昇格失敗演出となる演出動作を開始させる。
ステップS405にて読出値が「01H」ではない場合や(ステップS405;No)、ステップS409にて乱数値SR3が演出実行判定値データと合致しない場合には(ステップS409;No)、所定の無昇格エンディング演出を開始するための設定を行う(ステップS411)。例えば、CPU131は、ステップS411の処理において、無昇格エンディング演出用の演出制御パターンを各種演出用の演出制御パターンテーブル300Dから読み出した後、演出制御プロセスタイマの設定を行うこと、演出制御パターンに含まれる表示制御データに対応した表示制御指令を表示制御基板13に対して送信すること、演出制御パターンに含まれる音声制御データに対応した音声データを音制御部121へと伝送すること、演出制御パターンに含まれるランプ制御データに対応したランプデータをランプ制御部122へと伝送することなどにより、無昇格エンディング演出となる演出動作を開始させる。
ステップS407、S410、S411の処理のいずれかを実行した後には、エンディング演出中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS412)、エンディング演出処理を終了する。
ステップS401にてエンディング演出中フラグがオンである場合には(ステップS401;Yes)、例えば演出制御プロセスタイマ値や、そのタイマ値に対応して演出制御パターンから読み出した演出制御データなどに基づいて、エンディング昇格演出や無昇格エンディング演出といった各種のエンディング演出の終了タイミングとなったか否かを判定する(図45のステップS413)。このとき、エンディング演出の終了タイミングではなければ(ステップS413;No)、例えば表示制御基板13に対して表示制御指令を送信することや、音声データを音制御部121へと伝送すること、ランプデータをランプ制御部122へと伝送することなどといった、演出制御プロセスタイマ値や演出制御パターンに応じてエンディング演出の実行を制御するための設定を行う(ステップS414)。こうしたステップS414の処理を実行した後に、エンディング演出処理を終了する。
ステップS413にてエンディング演出の終了タイミングである場合には(ステップS413;Yes)、例えば表示制御基板13に対して所定の表示制御指令を送信することや、所定の音声データを音制御部121へと伝送すること、所定のランプデータをランプ制御部122へと伝送することなどにより、エンディング演出を終了するための設定を行う(ステップS415)。このときには、エンディング演出中フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS416)。
ステップS416の処理に続いて、CPU131は、確定飾り図柄判定バッファをクリアして、そのバッファ値を初期設定値である「00H」に設定するとともに(ステップS417)、報知内容判定バッファをクリアして、そのバッファ値を初期設定値である「00H」に設定するといった(ステップS418)、各種のバッファを初期化するための処理を実行する。このときには、確定飾り図柄判定バッファや報知内容判定バッファに限らず、演出制御バッファ設定部174に設けられた各種のバッファを初期化する処理が実行されてもよい。この後、飾り図柄プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新してから(ステップS419)、エンディング演出処理を終了する。
次に、本実施例における具体的な動作の一例について説明する。パチンコ遊技機1では、遊技者が操作ノブ30を操作したことにより、遊技球が遊技領域に発射されて打ち込まれる。そして、遊技球が普通可変入賞球装置6に形成された始動入賞口へと入賞したことに応じて、特別図柄表示装置4による特図ゲームや画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を実行するための実行条件が成立する。その後、特別図柄表示装置4による特図ゲームを開始するための開始条件が成立した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるCPU111によって、図29に示すステップS202〜S207の処理や、図31に示すステップS221〜S233の処理が実行され、ステップS232での設定に基づき演出制御基板12に対して可変表示開始コマンドが送信される。
演出制御基板12の側では、演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131が図37のステップS301にて可変表示開始コマンドの受信があったと判定したことに基づき(ステップS301;Yes)、図40(A)に示すステップS321〜S335の処理を実行する。このときには、ステップS332にて決定した演出制御パターンの設定に基づき、ステップS334にて表示制御基板13に対し飾り図柄の可変表示開始を指示する表示制御指令の送信といった、飾り図柄の可変表示を開始させるための設定が行われる。これにより、画像表示装置5の画面上では、飾り図柄の可変表示が開始される。
遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU111は、図31に示すステップS222にて図13(D)に示す大当りパターン決定テーブル220Dを設定した後や、ステップS225にて図13(C)に示すリーチハズレパターン決定テーブル220Cを設定した後に、ステップS229、S230の処理を実行することにより、発展A−1〜発展A−3、発展B−1〜発展B−3、発展C−1〜発展C−3の可変表示パターンのいずれかに決定することがある。発展A−1〜発展A−3、発展B−1〜発展B−3、発展C−1〜発展C−3の各可変表示パターンでは、飾り図柄の可変表示中にリーチが成立した後、ノーマルの可変表示パターンとは異なるリーチの発展が行われ、複数種類のリーチ演出表示を紹介する動画像が画像表示装置5の画面上に表示される。こうした各可変表示パターンに対応した演出表示動作は、図40(A)に示すステップS332にて決定した演出制御パターンの設定に従って実行される。
一例として、発展A−3の可変表示パターンでは、図47(A)に示すように飾り図柄の可変表示中にリーチが成立した後、演出制御パターンなどにて設定された表示タイミングTM01〜TM22の期間において、第1リーチ→第2リーチ→第3リーチの順番という、所定順序で第1リーチ〜第3リーチに対応するリーチ演出表示を紹介する紹介演出表示が実行される。ここでは、パチンコ遊技機1における演出状態が第1演出モードであるものとする。
この場合、演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131は、図41に示すステップS353にて、演出制御プロセスタイマ値が表示タイミングTM01に対応する演出制御プロセスタイマ判定値と合致すると判定したときに、ステップS354の処理にて演出制御パターンから読み出した表示制御データに基づき、ステップS356の処理にてリーチ演出表示を紹介する紹介演出表示の開始を指示するための表示制御指令を、表示制御基板13に対して送信する。このとき送信される表示制御指令は、画像表示装置5の画面上に表示するスプライト画像のインデックスや表示位置(表示座標)などを示すものであればよい。あるいは、表示制御指令は画像表示装置5の画面上にて実行される演出表示の種類を示し、表示制御基板13の側において、例えば表示制御用マイクロコンピュータ140のCPU151が、演出表示の種類に対応したスプライト画像のインデックスや表示位置などを決定するようにしてもよい。
表示制御基板13では、表示制御用マイクロコンピュータ140のCPU151が表示制御指令に対応する描画指令を作成して、あるいは表示制御指令をそのまま描画指令として、VDP141に送る。VDP141は、CPU151からの描画指令に示された画像データを画像データメモリ142から読み出し、所定のデコード処理を実行して伸張したデータを、あるいは画像データメモリ142から読み出した画像データをそのまま、VRAM143の内部または外部に設けられたフレームバッファに書き込んで展開記憶させる。そして、フレームバッファの記憶データに基づいて生成した階調データやクロック信号をLCD駆動回路144へと出力することにより、画像表示装置5の画面上に画像データメモリ142から読み出した画像データに対応する演出画像を表示させる。こうして、表示タイミングTM01では、例えば図47(B)に示すように、リーチを構成する「左」及び「右」の可変表示部における飾り図柄を縮小して表示させるとともに、ラインL1が所定の地図上をターニングポイントTPに向かって伸びてゆく演出画像や、ターニングポイントTPに向かってキャラクタ画像C1が鞭を振る演出画像などを表示させる。
その後、表示タイミングTM02では、例えば図47(C)に示すように、ラインL1がターニングポイントTPで折れ曲がって地図上を伸びてゆく演出画像や、キャラクタ画像C1が鞭を振り終えた演出画像などを表示させる。続いて、表示タイミングTM03では、例えば図47(D)に示すように、ラインL1が地図上の表示領域A01に到達する演出画像を表示させる。こうしてラインL1が表示領域A01に到達すると、表示領域A01にて第1リーチに対応するリーチ演出表示を紹介する動画像の表示が開始される。このとき、VDP141は、CPU151からの描画指令に示された動画像M101を表示するための第1リーチ紹介用動画像データを、画像データメモリ142から読み出し、読み出された圧縮データとしての動画像データをデコードする。そして、表示タイミングTM04では、動画像M101のうち最初の1フレーム分に相当する画像M101−F1を、表示領域A01内にて表示させる。これにより、例えば図47(E)に示すように、第1リーチに対応するリーチ演出表示を紹介する動画像として、流星を示す動画像の表示が、表示領域A01にて開始されることになる。図46に示すように、表示タイミングTM04〜TM08の期間では継続して、第1リーチに対応するリーチ演出表示を紹介する動画像M101を、表示領域A01に表示させる。その期間中では、例えばラインL1の先端だけを小さく表示するなどして、表示領域A01にて表示される動画像を遊技者が容易に視認できるように表示すればよい。
表示タイミングTM08に達して第1リーチに対応するリーチ演出表示を紹介する動画像M101の表示が終了すると、例えば図47(F)に示すように、再びラインL1の全体を表示させ、表示領域A01で折れ曲がって地図上を伸びてゆく演出画像の表示を開始させる。その後、表示タイミングTM09では継続して、ラインL1が地図上を伸びてゆく演出画像を表示させ、表示タイミングTM10では、例えば図47(G)に示すように、ラインL1が地図上の表示領域A02に到達する演出画像を表示させる。こうしてラインL1が表示領域A02に到達すると、表示領域A02にて第2リーチに対応するリーチ演出表示を紹介する動画像の表示が開始される。このとき、VDP141は、CPU151からの描画指令に示された動画像M102を表示するための第2リーチ紹介用動画像データを、画像データメモリ142から読み出し、読み出された圧縮データとしての動画像データをデコードする。そして、表示タイミングTM11では、動画像M102のうち最初の1フレーム分に相当する画像M102−F1を、表示領域A02内にて表示させる。これにより、例えば図47(H)に示すように、第2リーチに対応するリーチ演出表示を紹介する動画像として、雨が降る様子を示す動画像の表示が、表示領域A02にて開始されることになる。図46に示すように、表示タイミングTM11〜TM15の期間では継続して、第2リーチに対応するリーチ演出表示を紹介する動画像M102を、表示領域A02に表示させる。その期間中では、例えばラインL1の先端だけを小さく表示するなどして、表示領域A02にて表示される動画像を遊技者が容易に視認できるように表示すればよい。
表示タイミングTM15に達して第2リーチに対応するリーチ演出表示を紹介する動画像M102の表示が終了すると、例えば図47(I)に示すように、再びラインL1の全体を表示させ、表示領域A02で折れ曲がって地図上を伸びてゆく演出画像の表示を開始させる。その後、表示タイミングTM16では継続して、ラインL1が地図上を伸びてゆく演出画像を表示させ、表示タイミングTM17では、ラインL1が地図上の表示領域A03に到達する演出画像を表示させる。こうしてラインL1が表示領域A03に到達すると、表示領域A03にて第3リーチに対応するリーチ演出表示を紹介する動画像の表示が開始される。このとき、VDP141は、CPU151からの描画指令に示された動画像M103を表示するための第3リーチ紹介用動画像データを、画像データメモリ142から読み出し、読み出された圧縮データとしての動画像データをデコードする。そして、表示タイミングTM18では、動画像M103のうち最初の1フレーム分に相当する画像M103−F1を、表示領域A03内にて表示させる。これにより、例えば図47(J)に示すように、第3リーチに対応するリーチ演出表示を紹介する動画像として、日の出を示す動画像の表示が、表示領域A03にて開始されることになる。図46に示すように、表示タイミングTM18〜TM22の期間では継続して、第3リーチに対応するリーチ演出表示を紹介する動画像M103を、表示領域A03に表示させる。その期間中では、例えばラインL1の先端を小さく表示するなどして、表示領域A03にて表示される動画像を遊技者が容易に視認できるように表示すればよい。
図9に示すように、発展A−3の可変表示パターンでは、第1リーチ〜第3リーチに対応するリーチ演出表示を紹介する動画像を表示した後に、発展先のリーチ演出表示として、第3リーチに対応するリーチ演出表示が実行される。ここで、第3リーチに対応するリーチ演出表示を紹介する動画像M103のうち最後の1フレーム分に相当する画像M103−F5は、第3リーチに対応するリーチ演出表示にて表示される動画像MA03のうち最初の1フレーム分に相当する画像と、同一の画像、あるいは類似の画像となるように構成されている。そのため、第3リーチに対応するリーチ演出表示を紹介する動画像M103の表示に続いて第3リーチに対応するリーチ演出表示の実行を開始するときには、画像の連続性を維持してリーチ紹介からリーチ演出表示へと移行することができる。
図46に示すように、表示タイミングTM04〜TM08の期間では表示領域A01にて第1リーチ演出表示を紹介する動画像M101を表示させ、その後に表示タイミングTM11〜TM15の期間では表示領域A02にて第2リーチ演出表示を紹介する動画像M102を表示させ、さらに、その後に表示タイミングTM18〜TM22の期間では表示領域A03にて第3リーチ演出表示を紹介する動画像M103を表示させる。こうして、第1リーチ〜第3リーチのそれぞれに対応するリーチ演出表示のうち、いずれか1つのリーチ演出表示を紹介する動画像の表示を開始した後に、その動画像の表示が終了してから、既に紹介されたリーチ演出表示とは異なるリーチ演出表示を紹介する動画像の表示を開始する。これにより、第1リーチ〜第3リーチのそれぞれに対応するリーチ演出表示を、順次に紹介することができる。
また、パチンコ遊技機1における演出状態が第2演出モードであるときに発展A−3の可変表示パターンに決定された場合には、第2演出モード及び発展A−3の可変表示パターンに対応して図40(A)のステップS331、S332の処理により決定された演出制御パターンの設定に基づき、動画像M101に代えて動画像M201が、動画像M102に代えて動画像M202が、動画像M103に代えて動画像M203が、それぞれ表示されることになる。この場合、VDP141は、CPU151からの描画指令に従い、動画像M101〜M103を表示するためのリーチ紹介用動画像データに代えて、動画像M201〜M203を表示するためのリーチ紹介用動画像データを、画像データメモリ142から読み出すことになる。ここで、パチンコ遊技機1における演出状態が第2演出モードであるときには、図40(A)のステップS331、S332の処理により決定された演出制御パターンの設定などにより、例えばリーチが発展した場合に画像表示装置5の画面上に表示される背景画像や、飾り図柄の可変表示中に画像表示装置5の画面上に表示されるキャラクタ画像の種類、キャラクタ画像の動作といった、動画像以外の演出表示についても、演出状態が第1演出モードであるときとは異ならせるようにしてもよい。
さらに、パチンコ遊技機1における演出状態が第3演出モードであるときには、演出状態が第1演出モードであるときや第2演出モードであるときとは、さらに異なるリーチ紹介用動画像データをVDP141が画像データメモリ142から読み出すことで、第1リーチ〜第3リーチに対応するリーチ演出表示を紹介する動画像として、動画像M101〜M103や動画像M201〜M203とは異なる動画像を表示させればよい。このように、パチンコ遊技機1における演出状態が第1演出モード〜第3演出モードのいずれであるかに応じて、VDP141が画像データメモリ142から異なるリーチ紹介用動画像データを読み出し、第1リーチ〜第3リーチに対応するリーチ演出表示を紹介する動画像として、第1演出モード〜第3演出モードで互いに異なる動画像を表示させることができる。また、パチンコ遊技機1における演出状態が第3演出モードであるときには、図40(A)のステップS331、S332の処理により決定された演出制御パターンの設定などにより、例えばリーチが発展した場合に画像表示装置5の画面上に表示される背景画像や、飾り図柄の可変表示中に画像表示装置5の画面上に表示されるキャラクタ画像の種類、キャラクタ画像の動作といった、動画像以外の演出表示についても、演出状態が第1演出モードや第2演出モードであるときとは異ならせるようにしてもよい。
また、演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131は、図40(A)に示すステップS321の処理において可変表示パターンがハズレパターンではないことから大当りパターンであると判断した場合に(ステップS321;No)、表示結果通知コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS325)。このとき、表示結果通知コマンドの受信がない場合には(ステップS325;No)、通常大当り組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS328)。
図48及び図49は、大当り種別を「確変大当り」とする決定に対応して、可変表示開始コマンドが大当りパターンに含まれる発展C−3(大当り)の可変表示パターンを特定可能なコマンド8018Hに決定される一方で、演出制御基板12の側では、図40(A)に示すステップS325にて表示結果通知コマンドの受信がないと判定された場合における、画像表示装置5での表示動作例を示している。
一例として、演出制御基板12の側で可変表示開始コマンドを受信したことに対応して、図48(A)に示すように飾り図柄の可変表示を開始させる。その後、可変表示時間が経過すると、例えば主基板11からの可変表示終了コマンドを受信したことなどに対応して、図40(A)に示すステップS328にて決定された通常大当り組合せの確定飾り図柄として、例えば図48(B)に示すような飾り図柄が導出表示される。このときには、演出制御基板12の側において、主基板11から送信されて可変表示結果を「確変大当り」とする特図事前決定結果を示す大当り開始#1のコマンドA001Hを受信する。そして、図48(C)に示すように、可変表示結果が「大当り」となったことを報知するための画像を、画像表示装置5に表示させる。
この場合、大当り遊技状態への制御が開始された後、図42に示すステップS373にて大当り中昇格演出の実行タイミングになると(ステップS373;Yes)、ステップS375にて大当り開始コマンドの下位バイトが「01H」であることに対応して(ステップS375;Yes)、ステップS376にて確定飾り図柄判定バッファ値が読み出される。ここで、図48(B)に示すような通常大当り組合せの確定飾り図柄に決定された場合には、図40(B)に示すように、確定飾り図柄判定バッファ値が「01H」に設定されている。図42に示すステップS377では、このように確定飾り図柄判定バッファ値が「01H」であればステップS378の処理に進み(ステップS377;Yes)、大当り中昇格成功演出実行決定用の乱数値SR1を示す数値データを抽出する。そして、ステップS379の処理では、乱数値SR1が演出実行判定値データと合致するか否かを判定することにより、大当り中昇格成功演出を実行するか否かを決定する。
このとき、大当り中昇格成功演出を実行する旨の決定がなされた場合には(ステップS379;Yes)、ステップS380にて大当り中昇格成功演出を開始するための設定を行う。このときには、例えば図48(D)に示すように、大当り中昇格演出が実行されることを報知する画像が、画像表示装置5に表示される。また、大当り中昇格成功演出を実行することにより確変遊技状態となる旨が報知されることに対応して、図42に示すステップS381にて報知内容判定バッファ値として「02H」がセットされる。そして、図22に示すような各種演出用の演出制御パターンテーブル300Dから選択した大当り中昇格成功演出制御パターンや演出制御プロセスタイマ値に対応して、ステップS389の処理を実行したときに、表示制御基板13に対して表示制御指令を送信することや、音声データを音制御部121へと伝送すること、ランプデータをランプ制御部122へと伝送することなどにより、例えば図48(E)に示すように、再抽選の結果として確変遊技状態となる旨を報知する画像が、画像表示装置5に表示される。
その後、大当り遊技状態が終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、可変表示結果を「確変大当り」とする特図事前決定結果を示す大当り終了#1のコマンドA301Hが送信される。このときには、図44に示すステップS403にて大当り終了コマンドの下位バイトが「01H」であること(ステップ403;Yes)、及び、ステップS405にて報知内容判定バッファ値が「02H」であることに対応して(ステップS405;No)、ステップS411にて無昇格エンディング演出を開始するための設定が行われる。これにより、例えば図48(F)に示すように、単純に大当り遊技状態が終了することを報知する画像が、画像表示装置5に表示される。こうして大当り遊技状態が終了した後には、確変遊技状態に制御されることになる。
他の一例として、演出制御基板12の側で可変表示開始コマンドを受信したことに対応して、図49(A)に示すように飾り図柄の可変表示を開始させる。その後、可変表示時間が経過すると、例えば主基板11からの可変表示終了コマンドを受信したことなどに対応して、図40(A)に示すステップS328にて決定された通常大当り組合せの確定飾り図柄として、例えば図49(B)に示すような飾り図柄が導出表示される。この例でも、演出制御基板12の側において、主基板11から送信されて可変表示結果を「確変大当り」とする特図事前決定結果を示す大当り開始#1のコマンドA001Hを受信する。そして、図49(C)に示すように、可変表示結果が「大当り」となったことを報知するための画像を、画像表示装置5に表示させる。
この場合、大当り遊技状態への制御が開始された後、図42に示すステップS373にて大当り中昇格演出の実行タイミングになると(ステップS373;Yes)、ステップS375にて大当り開始コマンドの下位バイトが「01H」であることに対応して(ステップS375;Yes)、ステップS376にて確定飾り図柄判定バッファ値が読み出される。そして、ステップS377の処理にて確定飾り図柄判定バッファ値が「01H」であることに対応してステップS378の処理に進み(ステップS377;Yes)、大当り中昇格成功演出実行決定用の乱数値SR1を示す数値データを抽出する。そして、ステップS379の処理では、乱数値SR1が演出実行判定値データと合致するか否かを判定することにより、大当り中昇格成功演出を実行するか否かを決定する。
このとき、大当り中昇格成功演出を実行しない旨の決定がなされた場合には(ステップS379;No)、図43に示すステップS384にて大当り中昇格失敗演出実行決定用の乱数値SR2が演出実行判定値データと合致するか否かを判定することにより、大当り中昇格失敗演出を実行するか否かを決定する。そして、例えば大当り中昇格失敗演出を実行する旨の決定がなされると(ステップS384;Yes)、ステップS385にて大当り中昇格失敗演出を開始するための設定を行う。このときには、例えば図49(D)に示すように、大当り中昇格演出が実行されることを報知する画像が、画像表示装置5に表示される。その後、図22に示すような各種演出用の演出制御パターンテーブル300Dから選択した大当り中昇格失敗演出制御パターンや演出制御プロセスタイマ値に対応して、図42に示すステップS389の処理を実行したときに、表示制御基板13に対して表示制御指令を送信することや、音声データを音制御部121へと伝送すること、ランプデータをランプ制御部122へと伝送することなどにより、例えば図49(E)に示すように、再抽選の結果として確変遊技状態とはならない旨を報知する画像が、画像表示装置5に表示される。
その後、大当り遊技状態が終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、可変表示結果を「確変大当り」とする特図事前決定結果を示す大当り終了#1のコマンドA301Hが送信される。このときには、図44に示すステップS403にて大当り終了コマンドの下位バイトが「01H」であることから(ステップS403;Yes)、ステップS404にて報知内容判定バッファ値が読み出される。ここで、図49(B)に示すような通常大当り組合せの確定飾り図柄に決定された後、大当り中昇格成功演出を実行しない旨の決定がなされた場合には、図40(B)に示すように、確定飾り図柄判定バッファ値が「01H」に設定されている。図44に示すステップS405では、確定飾り図柄判定バッファ値が「01H」であることに対応してステップS406の処理に進み(ステップS405;Yes)、エンディング昇格成功演出を開始するための設定が行われる。このときには、例えば図49(F)に示すように、大当り遊技状態が終了することを報知する画像が画像表示装置5に表示される。その後、図22に示すような各種演出用の演出制御パターンテーブル300Dから選択したエンディング昇格成功演出制御パターンや演出制御プロセスタイマ値に対応して、図45に示すステップS414の処理を実行したときに、表示制御基板13に対して表示制御指令を送信することや、音声データを音制御部121へと伝送すること、ランプデータをランプ制御部122へと伝送することなどにより、例えば図49(G)に示すように、再抽選の結果として確変遊技状態となる旨を報知する画像が、画像表示装置5に表示される。こうして大当り遊技状態が終了した後には、確変遊技状態に制御されることになる。
以上説明したように、上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、発展A−1〜発展A−3、発展B−1〜発展B−3、発展C−1〜発展C−3の可変表示パターンにおいて、飾り図柄の可変表示態様がリーチとなったことに対応して、VDP141がCPU151からの描画指令に応じて画像データメモリ142の動画像データ記憶部352から読み出した圧縮データとしてのリーチ紹介用動画像データのデコードを行い、第1リーチ〜第3リーチのそれぞれに対応するリーチ演出表示といった、複数種類のリーチ演出表示を紹介する動画像を画像表示装置5の画面上に表示する。その後、各可変表示パターンに対応して発展先となるリーチ演出表示を実行する。これにより、複数種類のリーチ演出表示を動画像により紹介した後に、いずれかのリーチ演出表示を実行することができ、リーチ演出表示を紹介することによる演出効果を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
また、可変表示開始コマンドで示された可変表示パターンが、通常時ハズレパターンや時短中ハズレパターンあるいはリーチハズレパターンといったハズレパターンであるときには、図40(A)に示すステップS323の処理にてリーチハズレ組合せの確定飾り図柄を決定することや、ステップS324の処理にて通常ハズレ組合せの確定飾り図柄を決定することにより、表示結果通知コマンドを受信できなくても、可変表示開始コマンドに示された可変表示パターンに対応した表示結果となる確定飾り図柄を決定する。その一方で、可変表示開始コマンドで示された可変表示パターンが大当りパターンであるときには、図40(A)に示すステップS325の処理にて表示結果通知コマンドを受信したか否かの判定を行い、受信していないと判定された場合には、ステップS328の処理にて通常大当り組合せの確定飾り図柄を決定する。これにより、演出制御基板12の側で大当りパターンを特定可能な可変表示開始コマンドを受信した場合に表示結果通知コマンドを受信できなくても、飾り図柄の可変表示結果を通常大当り組合せの確定飾り図柄としてから大当り遊技状態とすることができ、より正常に近い表示動作が可能になる。そして、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となったことに対応して大当り遊技状態となることから、遊技者等に違和感を与えることを防止できる。
ここで、主基板11から演出制御基板12に対して送信される表示結果通知コマンドは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果や大当り種別に対応して決定される1つの演出制御コマンドである。したがって、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部といった、複数の可変表示部における可変表示結果のそれぞれに対応した複数の演出制御コマンドを送信する場合に比べて、主基板11から演出制御基板12に対して送信する演出制御コマンドが少なくなり、主基板11における制御負担の増大を防止できる。
また、可変表示パターンが大当りパターンであるときに表示結果通知コマンドを受信していないと判定されたことに基づいて通常大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示した後には、大当り開始コマンドが確変遊技状態となる旨を示すことに基づいて、図42に示すステップS380の処理、あるいは、図44に示すステップS406の処理を実行することにより、大当り遊技状態への制御が開始された後に、確変遊技状態となる旨を報知する演出を実行させる。これにより、大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態となる場合に、飾り図柄の可変表示結果が通常大当り組合せの確定飾り図柄であったことと矛盾しないような整合をとることができる。
ここで、図42に示すステップS380の処理を実行することにより大当り中昇格成功演出を実行させた場合には、ステップS381の処理にて報知内容判定バッファ値を「02H」に設定することで、図44に示すステップS405の処理にて報知内容判定バッファ値が「01H」ではないと判定される。そのため、ステップS406の処理が実行されないことから、大当り中昇格成功演出を実行して確変遊技状態となる旨を報知した後には、エンディング昇格成功演出の実行が制限される。これにより、確変遊技状態となる旨が一度報知された後に、重ねて確変遊技状態となる旨が報知されないようにして、遊技者等に違和感を与える不都合を防止できる。
例えば図46に示すように、演出制御パターンでの設定に基づき、第1リーチ〜第3リーチのそれぞれに対応するリーチ演出表示といった複数種類のリーチ演出表示のうち、いずれか1つのリーチ演出表示を紹介する動画像の表示を開始した後に、その動画像の表示が終了してから、既に紹介されたリーチ演出表示とは異なるリーチ演出表示を紹介する動画像の表示を開始する。こうして、複数種類のリーチ演出表示を紹介する動画像を、1つずつ順次に表示させる。これにより、複数の動画像を同時に表示することによるVDP141等における処理負担の増大を防止して、コマ落ちなどにより動画像を表示する演出の欠落を発生させずに、動画像の表示による演出効果を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
動画像データ記憶部352に記憶されたリーチ紹介用動画像データとリーチ演出用動画像データでは、例えば同一の演出モードとリーチ演出表示に対応して用意された動画像データについて、リーチ演出表示を紹介する動画像のうち最後の1フレーム分に相当する画像が、リーチ演出表示にて表示される動画像のうち最初の1フレーム分に相当する画像と、同一の画像、あるいは類似の画像になるといったように、連続性を維持できるような関係の画像を示す動画像データとして構成されている。これにより、リーチ演出表示を紹介する動画像を表示する期間から、リーチ演出表示そのものを実行する期間となったときに、表示画像をスムーズに切り替えることができ、遊技者等に違和感を与える不都合を防止して、遊技の興趣を向上させることができる。
図13(C)に示すリーチハズレパターン決定テーブル220Cと、図13(D)に示す大当りパターン決定テーブル220Dを構成するテーブルデータは、例えば図14に示すように、発展A−3の可変表示パターンの方が発展A−2の可変表示パターンに比べてリーチ信頼度が高くなるように設定され、また、発展A−2の可変表示パターンの方が発展A−1の可変表示パターンに比べてリーチ信頼度が高くなるように設定されている。図31に示すステップS230の処理では、このようなリーチハズレパターン決定テーブル220Cや大当りパターン決定テーブル220Dを用いて可変表示パターンの決定を行うことで、例えば第1リーチ→第2リーチ→第3リーチの順番という所定順序で紹介される第1リーチ〜第3リーチのそれぞれに対応するリーチ演出表示のうち、先に紹介されるリーチ演出表示を実行したときよりも、後に紹介されるリーチ演出表示を実行したときの方が、表示結果が大当りとなる確率は高くなる。これにより、可変表示結果が大当りとなる確率を遊技者が容易に認識することができ、可変表示結果が大当りとなることに対する遊技者の期待感を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
また、リーチハズレパターン決定テーブル220Cと、大当りパターン決定テーブル220Dを構成するテーブルデータは、例えば図14に示すように、発展B−1〜発展B−3の可変表示パターンの方がいずれも、発展A−1〜発展A−3の可変表示パターンに比べてリーチの信頼度が高くなるように設定されている。図31に示すステップS230の処理では、このようなリーチハズレパターン決定テーブル220Cや大当りパターン決定テーブル220Dを用いて可変表示パターンの決定を行うことで、例えば第1リーチ→第2リーチ→第3リーチの順番という所定順序とは異なる第2リーチ→第1リーチ→第3リーチの順番という特殊順序でリーチ演出表示が紹介されたときの方が、所定順序でリーチ演出表示が紹介されたときよりも表示結果が大当りとなる確率は高くなる。これにより、意外性のある演出によって可変表示結果が大当りとなることに対する遊技者の期待感を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、リーチハズレパターン決定テーブル220Cと、大当りパターン決定テーブル220Dを構成するテーブルデータは、例えば図14に示すように、発展C−1〜発展C−3の可変表示パターンの方がいずれも、発展A−1〜発展A−3の可変表示パターンに比べてリーチの信頼度が高くなるように設定されている。図31に示すステップS230の処理では、このようなリーチハズレパターン決定テーブル220Cや大当りパターン決定テーブル220Dを用いて可変表示パターンの決定を行うことで、動画像により最後に紹介のあったリーチ演出表示とは異なるリーチ演出表示が実行されたときの方が、動画像により最後に紹介のあったリーチ演出表示が実行されたときよりも表示結果が大当りとなる確率は高くなる。これにより、意外性のある演出によって可変表示結果が大当りとなることに対する遊技者の期待感を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図40(A)のステップS331、S332の処理により決定された演出制御パターンの設定や、CPU151からの描画指令に従い、VDP141は、パチンコ遊技機1における演出状態が第1演出モード〜第3演出モードのいずれであるかに応じて、画像データメモリ142から異なるリーチ紹介用動画像データを読み出し、第1リーチ〜第3リーチに対応するリーチ演出表示といった複数種類のリーチ演出表示を紹介する動画像として、第1演出モード〜第3演出モードといった複数種類の演出状態に応じて異なる動画像を表示させる。これにより、パチンコ遊技機1における遊技状態に応じて多様な動画像を表示してリーチ演出表示を紹介することによる演出効果を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態では、複数種類のリーチ演出表示のうち、いずれか1つのリーチ演出表示を紹介する動画像の表示を開始した後に、その動画像の表示が終了してから、既に紹介されたリーチ演出表示とは異なるリーチ演出表示を紹介する動画像の表示を開始するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、複数種類のリーチ演出表示を紹介する動画像を同時に、画像表示装置5の画面上における複数の表示領域にて再生表示させるようにしてもよい。例えば、演出制御パターンでの設定などに基づき、画像表示装置5の画面上に表示領域A01〜A03を同時に配置して、表示領域A01では第1リーチに対応したリーチ演出表示を紹介する動画像を再生表示するとともに、表示領域A02では第2リーチに対応したリーチ演出表示を紹介する動画像を再生表示し、さらに、表示領域A03では第3リーチに対応したリーチ演出表示を紹介する動画像を再生表示すればよい。このように、複数種類のリーチ演出表示を紹介する動画像を同時に複数の表示領域にて再生表示させることで、複数種類のリーチ演出表示を紹介することによる演出効果を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、リーチ演出表示を紹介する紹介演出表示の一例として、図47(A)〜図47(J)に示すように、ラインL1が所定の地図上を伸びて行き、表示領域A01〜A03にてリーチ演出表示を紹介する動画像の再生表示が行われるものを説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、複数種類のリーチ演出表示を動画像により紹介する任意の演出表示を実行できるものであればよい。
例えば、画像表示装置5の画面上における背景画像として、複数種類のリーチ演出表示のうちいずれかを紹介する動画像を再生表示しておき、所定のキャラクタ画像が背景に向かって体当たりする演出表示を行う。そして、背景が壊れると次の背景画像として、既に紹介されたリーチ演出表示とは異なるリーチ演出表示を紹介する動画像が再生表示されることにより、複数種類のリーチ演出表示を1つずつ順次に紹介する動画像が表示されるようにすればよい。この場合、キャラクタ画像が背景に向かって体当たりしても、その背景が壊れなかったものに対応するリーチ演出表示が実行されるようにすればよい。このとき、背景画像となる動画像によりリーチ演出表示が紹介される順番は、演出制御パターンの設定などにより予め所定順序となるように定められており、先に紹介されるリーチ演出表示を実行したときよりも、後に紹介されるリーチ演出表示を実行したときの方が、表示結果が大当りとなる確率が高くなるように、リーチハズレパターン決定テーブル220Cと大当りパターン決定テーブル220Dを構成するテーブルデータが設定されていればよい。また、可変表示パターンによっては、所定順序とは異なる特殊順序でリーチ演出表示が紹介されるように、背景画像となる動画像を表示させるようにしてもよい。そして、特殊順序でリーチ演出表示が紹介されたときの方が、所定順序でリーチ演出表示が紹介されたときよりも表示結果が大当りとなる確率が高くなるように、リーチハズレパターン決定テーブル220Cと大当りパターン決定テーブル220Dを構成するテーブルデータが設定されていればよい。さらに、背景が壊れなかったものに対応するリーチ演出表示とは異なるリーチ演出表示が実行されたときの方が、背景が壊れなかったものに対応するリーチ演出表示が実行されたときよりも表示結果が大当りとなる確率が高くなるように、リーチハズレパターン決定テーブル220Cと大当りパターン決定テーブル220Dを構成するテーブルデータが設定されていればよい。
他の一例として、画像表示装置5の画面上に所定のキャラクタ画像を表示した後、そのキャラクタ画像が向いた方向に応じて異なるリーチ演出表示を紹介する動画像を表示することで、複数種類のリーチ演出表示を紹介する動画像を再生表示させるようにしてもよい。例えば、各可変表示パターンに対応した演出制御パターンなどの設定に基づき、キャラクタ画像が右に向かった場合には、第1リーチに対応するリーチ演出表示を紹介する動画像の再生表示を行う一方で、キャラクタ画像が左に向かった場合には、第2リーチに対応するリーチ演出表示を紹介する動画像の再生表示を行い、キャラクタ画像が正面に向かった場合には、第3リーチに対応するリーチ演出表示を紹介する動画像の再生表示を行う。このとき、キャラクタ画像が向いた方向に対応して一旦いずれかのリーチ演出表示を紹介する動画像を表示した後に、さらにキャラクタ画像が異なる方向を向いた場合に、その方向に対応して異なるリーチ演出表示を紹介する動画像を表示することにより、複数種類のリーチ演出表示を1つずつ順次に紹介する動画像を表示するようにしてもよい。この場合、キャラクタ画像が向いた方向に対応して順次に動画像を表示することによりリーチ演出表示が紹介される順番は、演出制御パターンの設定などにより予め所定順序となるように定められており、先に紹介されるリーチ演出表示を実行したときよりも、後に紹介されるリーチ演出表示を実行したときの方が、表示結果が大当りとなる確率が高くなるように、リーチハズレパターン決定テーブル220Cと大当りパターン決定テーブル220Dを構成するテーブルデータが設定されていればよい。例えば、所定順序としては、まずキャラクタ画像が右に向かって第1リーチに対応するリーチ演出表示を紹介する動画像を表示し、その後にキャラクタ画像が左に向かって第2リーチに対応するリーチ演出表示を紹介する動画像を表示し、さらにその後にキャラクタ画像が正面に向かって第3リーチに対応するリーチ演出表示を紹介する動画像を表示する、という順番であればよい。また、可変表示パターンによっては、所定順序とは異なる特殊順序でリーチ演出表示が紹介されるように、キャラクタ画像が向いた方向に対応した動画像を表示させるようにしてもよい。そして、特殊順序でリーチ演出表示が紹介されたときの方が、所定順序でリーチ演出表示が紹介されたときよりも表示結果が大当りとなる確率が高くなるように、リーチハズレパターン決定テーブル220Cと大当りパターン決定テーブル220Dを構成するテーブルデータが設定されていればよい。さらに、キャラクタ画像が向いた方向に対応するリーチ演出表示とは異なるリーチ演出表示が実行されたときの方が、キャラクタ画像が向いた方向に対応するリーチ演出表示が実行されたときよりも表示結果が大当りとなる確率が高くなるように、リーチハズレパターン決定テーブル220Cと大当りパターン決定テーブル220Dを構成するテーブルデータが設定されていればよい。
あるいは、画像表示装置5の画面上に表示されたキャラクタ画像の向きが決まらない段階で、複数種類のリーチ演出表示を紹介する動画像を画像表示装置5の画面上に配置した複数の表示領域にて同時に再生表示しておき、その後にキャラクタ画像が向いた方向に対応したリーチ演出表示を実行するようにしてもよい。このときにも、キャラクタ画像が向いた方向に対応するリーチ演出表示とは異なるリーチ演出表示が実行されたときの方が、キャラクタ画像が向いた方向に対応するリーチ演出表示が実行されたときよりも表示結果が大当りとなる確率が高くなるように、リーチハズレパターン決定テーブル220Cと大当りパターン決定テーブル220Dを構成するテーブルデータが設定されていればよい。
さらに他の一例として、複数種類のリーチ演出表示を紹介する動画像を画像表示装置5の画面上に配置した複数の表示領域にて同時に再生表示しておく。そして、複数の表示領域のいずれか1つにて再生表示される動画像が紹介するリーチ演出表示を選択するカーソル(あるいはフラッシュ表示など)を、順番に移動させるルーレットとなる演出表示を行う。この場合、最後にカーソルが停止した表示領域にて再生表示される動画像が紹介するリーチ演出表示が実行されるようにすればよい。このとき、カーソルが各表示領域を移動する順番は、演出制御パターンの設定などにより予め所定順序となるように定められていればよい。あるいは、可変表示パターンによっては、所定順序とは異なる特殊順序でカーソルが各表示領域を移動するようにしてもよい。そして、特殊順序でカーソルが各表示領域を移動したときの方が、所定順序でカーソルが各表示領域を移動したときよりも表示結果が大当りとなる確率が高くなるように、リーチハズレパターン決定テーブル220Cと大当りパターン決定テーブル220Dを構成するテーブルデータが設定されていればよい。さらに、最後にカーソルが停止した表示領域にて再生表示される動画像が紹介するリーチ演出表示とは異なるリーチ演出表示が実行されたときの方が、最後にカーソルが停止した表示領域にて再生表示される動画像が紹介するリーチ演出表示が実行されたときよりも表示結果が大当りとなる確率が高くなるように、リーチハズレパターン決定テーブル220Cと大当りパターン決定テーブル220Dを構成するテーブルデータが設定されていればよい。
上記実施の形態では、大当りパターンとなる可変表示パターンがいずれも、可変表示結果を通常大当りとすることが決定された場合と、可変表示結果を確変大当りとすることが決定された場合の双方において、選択可能であるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、大当りパターンとなる複数種類の可変表示パターンのうちには、可変表示結果を通常大当りとすることが決定された場合に限り選択可能となる通常大当り専用パターンと、可変表示結果を確変大当りとすることが決定された場合に限り選択可能となる確変大当り専用パターンと、可変表示結果を通常大当りとすることが決定された場合と確変大当りとすることが決定された場合の双方において選択可能となる共通大当りパターンとが含まれるようにしてもよい。
この場合、図40(A)に示すステップS321の処理にて可変表示パターンがハズレパターンではないと判定されたときに、その可変表示パターンは共通大当りパターンであるか否かの判定を行う。そして、共通大当りパターンであれば、ステップS325の処理に進んで、表示結果通知コマンドの受信があったか否かに応じて確定飾り図柄を決定できるようにする。他方、共通大当りパターンではないときには、その可変表示パターンが通常大当り専用パターンであるか確変大当り専用パターンであるかの判定を行う。このとき、通常大当り専用パターンであれば、ステップS328の処理に進んで、通常大当り組合せの確定飾り図柄を決定する。これに対して、確変大当り専用パターンであれば、ステップS327の処理に進んで、確変大当り組合せの確定飾り図柄を決定する。これにより、通常大当り専用パターンを示す可変表示開始コマンドを受信したときには、表示結果通知コマンドを受信できなくても、通常大当り専用パターンに対応した通常大当り組合せの確定飾り図柄を決定することができる。また、確変大当り専用パターンを示す可変表示開始コマンドを受信したときには、表示結果通知コマンドを受信できなくても、確変大当り専用パターンに対応した確変大当り組合せの確定飾り図柄を決定することができる。こうして、通常大当り専用パターンや確変大当り専用パターンを示す可変表示開始コマンドを受信したときには、表示結果通知コマンドを受信できなくても、可変表示開始コマンドに示された可変表示パターンに対応する飾り図柄の可変表示結果を決定することができ、より正常に近い表示動作が可能になり、遊技者等に違和感を与えることを防止できる。
上記実施の形態では、図38に示すようなデモ画面が表示されているときに操作スイッチ50が所定の操作(例えば押下操作)を検出したときに、図39のフローチャートに示すような演出モード設定処理を実行することにより、パチンコ遊技機1における演出状態を第1演出モード〜第3演出モードのうちで切り替えることができるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、パチンコ遊技機1における遊技の進行に応じて所定条件が成立したときに、パチンコ遊技機1における演出状態を切り替えることができるようにしてもよい。
例えば、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常遊技状態であるときには第1演出モードとなり、確変遊技状態であるときには第2演出モードとなり、時間短縮状態であるときには第3演出モードとなるようにしてもよい。この場合、演出制御基板12の側では、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131が図37に示すステップS314の処理にて背景指定コマンドの受信があったと判定したときに、その背景指定コマンドのEXTデータなどから、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常遊技状態であるか確変遊技状態であるか時間短縮状態であるかを特定し、特定された遊技状態に対応して第1演出モード〜第3演出モードのいずれかに切り替えるようにしてもよい。あるいは、主基板11から演出制御基板12に対して、背景指定コマンドとは別個に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常遊技状態、確変遊技状態、時間短縮状態のいずれであるかを示す演出制御コマンドを送信し、この演出制御コマンドに示された遊技状態に対応して第1演出モード〜第3演出モードのいずれかに切り替えるようにしてもよい。
他の一例として、飾り図柄の可変表示を開始する際に、演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131などが、パチンコ遊技機1における演出状態を切り替えるか否かを判定するために用いられる演出状態切替判定用の乱数値を示す数値データを、乱数回路134あるいは乱数回路134とは異なるランダムカウンタなどから抽出する。このとき抽出された乱数値に基づき、ROM132などに予め格納された演出状態切替判定テーブルを参照することなどにより、乱数値が演出状態切替判定値データと合致するか否かの判定を行う。そして、乱数値が演出状態切替判定値データと合致すれば、現在の演出モードとは異なる演出モードに切り替えるようにしてもよい。
上記実施の形態では、動画像データ記憶部352に記憶されたリーチ紹介用動画像データとリーチ演出用動画像データとが、連続性を維持できるような関係の画像を示す動画像データとして構成されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば動画像データ記憶部352に記憶されたリーチ紹介用動画像データと、スプライト画像データ記憶部351に記憶されたリーチ演出表示用のスプライト画像データとのうち、同一の演出モードとリーチ演出表示に対応して用意された双方の画像データが、連続性を維持できるような関係の画像を示す画像データとして構成されていてもよい。一例として、同一の演出モードとリーチ演出表示に対応して用意されたリーチ紹介用動画像データとリーチ演出表示用のスプライト画像データについて、リーチ演出表示を紹介する動画像のうち最後の1フレーム分に相当する画像が、リーチ演出表示として最初に表示されるスプライト画像と、同一の画像、あるいは類似の画像となるように構成されていればよい。これにより、リーチ演出表示を紹介する動画像を表示する期間から、リーチ演出表示においてスプライト画像を表示する期間となったときに、表示画像をスムーズに切り替えることができ、遊技者等に違和感を与える不都合を防止して、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、例えば図19に示すように、パチンコ遊技機1における演出状態が第1演出モード〜第3演出モードといった複数種類の演出モードのいずれであるかに対応して、演出制御パターンテーブル300A〜300Cといった複数種類の可変表示用のパターンテーブルを用意することなどにより、リーチ演出表示を紹介するために再生表示される動画像や、動画像以外の演出表示を、パチンコ遊技機1における複数種類の演出状態に応じて異ならせるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えばパチンコ遊技機1における演出状態が複数種類の演出モードのいずれであるかに応じて、画像表示装置5の画面上に表示される背景画像を異ならせるようにしてもよい。一例として、パチンコ遊技機1における演出状態が第1演出モードであるときには、背景画像として「海」を示す演出画像を表示させ、第2演出モードであるときには、背景画像として「陸」を示す演出画像を表示させ、第3演出モードであるときには、「宇宙」を示す演出画像を表示させてもよい。
この場合、上記実施の形態において演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131が図37に示すステップS306の演出モード設定処理を実行することなどにより、演出制御基板12の側において演出状態を第1演出モード〜第3演出モードといった複数種類の演出状態のうちで切り替えることができるのであれば、主基板11から演出制御基板12に対して背景指定コマンドとなる演出制御コマンドを送信する必要がない。これにより、主基板11から演出制御基板12に対して送信する演出制御コマンドが少なくなり、主基板11における制御負担の増大を防止できる。そして、演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131は、図37に示すステップS314、S315の処理を実行せずに可変表示開始コマンド受信待ち処理を終了する一方で、図39に示すステップS524、S527、S529の各処理では、例えば切替後の演出状態が第1演出モード〜第3演出モードのいずれであるかに対応した所定の表示制御指令を表示制御基板13に対して送信することなどにより、切替後の演出状態に対応する背景画像を画像表示装置5の画面上に表示させるための設定を、行うようにすればよい。
また、パチンコ遊技機1における複数種類の演出状態に応じて、画像表示装置5の画面上に表示される背景画像を異ならせるとともに、図40(A)に示すステップS331、S332の処理にて演出モード及び可変表示パターンに対応して決定される演出制御パターンの設定などにより、リーチ演出表示を紹介する動画像や、動画像以外の演出表示(例えばリーチが発展した場合に画像表示装置5の画面上に表示される背景画像や、飾り図柄の可変表示中に画像表示装置5の画面上に表示されるキャラクタ画像の種類、キャラクタ画像の動作など)を、異ならせるようにしてもよい。
上記実施の形態では、音制御部121やランプ制御部122が演出制御基板12に搭載され、スピーカ8L、8Rや遊技効果ランプ9の動作制御が演出制御基板12の側にて実行される処理に対応して行われるとして説明した。その一方で、演出制御基板12とは別個に配置された表示制御基板13に表示制御用マイクロコンピュータ140やVDP141が搭載され、画像表示装置5の動作制御が表示制御基板13の側にて実行される処理に対応して行われるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば音制御部121やランプ制御部122が、演出制御基板12とは別個に配置された制御基板に搭載されてもよい。また、表示制御基板13上の構成が、演出制御基板12に搭載されてもよい。
音制御部121が演出制御基板12とは別個に配置された制御基板としての音制御基板に搭載される場合、この音制御基板には、演出制御基板12からの音制御コマンドが、上記実施の形態における音声データに相当する制御信号として送信される。音制御部121は、この音制御コマンドに対応した処理を実行することにより、スピーカ8L、8Rにおける音声出力動作の制御を、演出制御基板12とは別個に配置された音制御基板の側にて実行される処理に対応して行うようにすればよい。
ランプ制御部122が演出制御基板12とは別個に配置された制御基板としてのランプ制御基板に搭載される場合、このランプ制御基板には、演出制御基板12からのランプ制御コマンドが、上記実施の形態におけるランプデータに相当する制御信号として送信される。ランプ制御部122は、このランプ制御コマンドに対応した処理を実行することにより、遊技効果ランプ9における点灯動作等の制御を、演出制御基板12とは別個に配置されたランプ制御基板の側にて実行される処理にて行うようにすればよい。
表示制御基板13や音制御基板、ランプ制御基板などが演出制御基板12とは別個に配置される場合、演出制御基板12に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ120は、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9による演出態様の一部又は全部を決定するための処理を実行すればよい。
上記実施の形態では、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄の決定や、飾り図柄の可変表示時間に対応した演出制御プロセスタイマ初期値の設定、演出制御パターンに対応した表示制御データを読み出すことによる画像表示装置5における表示態様の設定などが、全て演出制御基板12の側にて演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131によって行われるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄の決定、飾り図柄の可変表示時間に対応したプロセスタイマ初期値の設定、画像表示装置5における表示態様の設定のうち、少なくともいずれか1つを、表示制御基板13に搭載された表示制御用マイクロコンピュータ140のCPU151が行うようにしてもよい。この場合には、CPU151によって決定された表示態様に対応した制御指令を演出制御基板12に送出することなどにより、画像表示装置5の表示制御と、遊技効果ランプ9やスピーカ8L、8Rなどの駆動制御との整合性を保つようにしてもよい。
一例として、表示制御基板13に搭載された表示制御用マイクロコンピュータ140のCPU151が飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄を決定する場合の動作について説明する。この場合には、主基板11から送信された可変表示開始コマンドや表示結果通知コマンドが演出制御基板12を経由して、表示制御指令として表示制御基板13へと伝送されてもよい。あるいは、演出制御基板12から表示制御基板13に対して、可変表示開始コマンドとは異なるが可変表示開始コマンドの内容を特定可能な表示制御指令や、表示結果通知コマンドとは異なるが表示結果通知コマンドの内容を特定可能な表示制御指令が送信されてもよい。すなわち、演出制御基板12から表示制御基板13に対して、可変表示開始コマンドに対応した表示制御指令や、表示結果通知コマンドに対応した表示制御指令が送信されればよい。
表示制御用マイクロコンピュータ140のCPU151は、図40(A)に示すステップS321〜S328と同様の処理を実行することにより、可変表示開始コマンドに示される可変表示パターンや表示結果通知コマンドに示される可変表示結果に対応した確定飾り図柄を決定すればよい。このような構成によれば、表示制御基板13の側で大当りパターンを示す可変表示開始コマンドに対応した表示制御指令を受信した場合に、表示結果通知コマンドに対応した表示制御指令を受信できなくても、飾り図柄の可変表示結果を通常大当り組合せの確定飾り図柄としてから大当り遊技状態とすることができ、より正常に近い表示が可能になる。
また、CPU151は、図40(A)に示すステップS334と同様の処理を実行した後、図41のフローチャートに示す飾り図柄可変表示中処理と同様の処理を実行してもよい。この場合、CPU151は、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始させた後、可変表示開始コマンドに対応する表示制御指令から特定された可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドや、演出制御基板12からの表示制御指令などを受信せず、演出制御コマンドや表示制御指令によらなくても表示制御基板13の側で自律的に確定飾り図柄を可変表示結果として導出表示させてもよい。
加えて、本発明の遊技機は、パチンコ遊技機等の弾球遊技機において画像表示装置を有するものであれば、例えば、一般電役機、又はパチコンと呼ばれる確率設定機能付き弾球遊技機等であっても構わない。また、本発明は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
さらに、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などにも本発明を適用することができる。本発明を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。