以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2にはガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。
この遊技領域の中央位置上方には、識別可能な識別情報としての特別図柄を可変表示する特別図柄表示装置4が設けられている。特別図柄表示装置4の下方には、特別図柄とは異なる飾り図柄の可変表示や所定の演出表示となる画像表示などを行うことができる画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5の下方には、始動入賞口を形成する普通可変入賞球装置6が配置されている。普通可変入賞球装置6の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置7や、普通図柄表示器40が設けられている。普通図柄表示器40は、発光ダイオード(LED)等を備えて構成され、遊技領域に設けられた通過ゲート20を遊技球が通過することを実行条件とする普通図ゲームにおいて、点灯、点滅、発色などが制御される。この普通図ゲームにおいて所定の当りパターンで表示が行われると、普通図ゲームにおける表示結果が「当り」となり(普通当り)、普通可変入賞球装置6を構成する電動チューリップの可動翼片を所定時間が経過するまで傾動制御する。
特別図柄表示装置4は、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成されている。特別図柄表示装置4は、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口への遊技球の入賞により始動条件が成立したことに基づいて行われる可変表示ゲームとしての特図ゲームにおいて、例えば「0」〜「9」を示す数字等から構成され、各々が識別可能な複数種類の識別情報として機能する特別図柄を可変表示する。各特別図柄には、例えば各図柄が示す数字と同一の番号といった、各々の特別図柄に対応した図柄番号が付されている。なお、特別図柄表示装置4は、遊技者に特定の停止図柄を把握しづらくさせるために、例えば「00」〜「99」を示す数字など、より多種類の図柄を可変表示するように構成されていてもよい。
特別図柄表示装置4により行われる特図ゲームでは、特別図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、特別図柄表示装置4にて特図ゲームでの確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄以外の特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になると、特別可変入賞球装置7が備える開閉板を開閉させることによる特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、具体的な一例として、「3」あるいは「7」を示す特別図柄を大当り図柄とし、それ以外の数値を示す特別図柄をハズレ図柄としている。
特別図柄表示装置4による特図ゲームでの確定特別図柄として大当り図柄である「3」あるいは「7」を示す特別図柄が停止表示されたことに基づく大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7の開閉板により、所定の開放期間(例えば29秒)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間において大入賞口が開放され、開放されている間は遊技盤2の表面を落下する遊技球が受け止められて大入賞口への入賞が可能となり、その後に大入賞口を閉鎖することで1回のラウンドが終了する。そして、この開閉サイクルとしてのラウンドを所定の上限回数(例えば15ラウンド)まで繰り返すことができる。
この実施の形態では、「3」を示す特別図柄を通常大当り図柄とし、「7」を示す特別図柄を確変大当り図柄とする。特図ゲームにおける可変表示結果として確変大当り図柄が停止表示されたときは、所定の特別表示結果としての確変大当りとなる。確変大当りとなったときには、その確変大当りに基づく大当り遊技状態が終了した後、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されるまで、特別遊技状態の1つとして、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変遊技状態となる。この確変遊技状態では、特図ゲームにおいて可変表示結果として大当り図柄が停止表示されて大当り遊技状態に制御される確率が、通常遊技状態時よりも向上する。さらに、確変遊技状態には、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口への遊技球の入賞しやすさが通常遊技状態と同程度である第1確変遊技状態と、通常遊技状態に比べて始動入賞口に遊技球が入賞しやすくなる第2確変遊技状態とが含まれている。なお、通常遊技状態とは、大当り遊技状態や特別遊技状態以外の遊技状態のことであり、特図ゲームにおける確定図柄として大当り図柄が停止表示されて大当りとなる確率が、電源投入直後などの初期設定状態と同一に制御されている。ここで、この実施の形態では、確変大当りに基づく大当り遊技状態が終了した後、所定回数の特図ゲームが実行される以前であっても、特図ゲームが開始されるときに、所定の割合で確変遊技状態が終了する場合がある。
例えば、第2確変遊技状態では、普通図柄表示器40による普通図ゲームにおける可変表示時間が通常遊技状態のときよりも短くなるとともに、各回の普通図ゲームで表示結果が当り図柄となる確率が向上する。このときにはさらに、普通可変入賞球装置6における可動翼片の傾動時間が通常遊技状態のときよりも長くなるとともに、その傾動回数が通常遊技状態のときよりも増加する。このように、第1確変遊技状態では、特図ゲームにおける可変表示結果が大当りとなる確率が通常遊技状態に比べて高いという点で、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利である。また、第2確変遊技状態では、特図ゲームにおける可変表示結果が大当りとなる確率が通常遊技状態に比べて高い点に加え、遊技球が始動入賞口に入賞しやすくなるという点で、通常遊技状態及び第1確変遊技状態よりも遊技者にとって有利である。確変大当りには、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が第1確変遊技状態となる第1確変大当りと、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が第2確変遊技状態となる第2確変大当りとがある。
画像表示装置5は、例えばLCD等から構成され、多数の画素(ピクセル)を用いたドットマトリクス方式による画面表示を行うものであればよい。画像表示装置5の表示画面では、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して、例えば3つに分割された表示領域としての可変表示部にて、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄を変動可能に表示する可変表示を行う。具体的な一例として、画像表示装置5には、「左」、「中」、「右」の可変表示部が配置され、各可変表示部にて飾り図柄が可変表示される。そして、特別図柄表示装置4における特別図柄の変動表示が開始されるときには、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて飾り図柄の変動表示(例えば切換表示やスクロール表示)を開始させ、その後、特別図柄表示装置4における特別図柄の変動表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて確定飾り図柄となる飾り図柄が停止表示されることで、可変表示結果となる飾り図柄の組合せが停止表示(導出表示)される。
図2は、画像表示装置5の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて変動可能に表示される飾り図柄の一例を示す図である。この実施の形態では、画像表示装置5の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて、「1」〜「8」の数字を示す図柄が変動可能に表示される。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。「左」、「中」、「右」の各可変表示部では、例えば「1」〜「8」の数字を示す図柄を順番に表示し、「8」の数字を示す図柄に続いて「1」の数字を示す図柄を表示することで、飾り図柄の可変表示が行われる。
この実施の形態では、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態が通常遊技状態、第1確変遊技状態及び第2確変遊技状態のいずれであるかに対応して、各飾り図柄の表示色が設定される。例えば図2に示すように、遊技状態が通常遊技状態であるときには、「1」、「3」、「5」及び「8」の数字を示す図柄が「黄色」で、「2」、「4」及び「6」の数字を示す図柄が「青色」で、「7」の数字を示す図柄が「赤色」で、それぞれ表示される。また、遊技状態が第1確変遊技状態であるときには、「1」、「5」及び「8」の数字を示す図柄が「黄色」で、「2」、「4」及び「6」の数字を示す図柄が「青色」で、「3」及び「7」の数字を示す図柄が「赤色」で、それぞれ表示される。さらに、遊技状態が第2確変遊技状態であるときには、「2」、「4」及び「6」の数字を示す図柄が「青色」で、「1」、「3」、「5」、「7」及び「8」の数字を示す図柄が「赤色」で、それぞれ表示される。
特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が導出表示された大当りが発生する場合には、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として、「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて同一の飾り図柄が停止表示される。したがって、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として、「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて同一の飾り図柄が停止表示された後に、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されることになる。
この実施の形態では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて可変表示される「1」〜「8」の数字を示す飾り図柄のうち、「青色」で表示されている図柄を通常大当り用の飾り図柄(通常図柄)とし、「黄色」で表示されている図柄を第1確変大当り用の飾り図柄(第1確変図柄)とし、「赤色」で表示されている図柄を第2確変大当り用の飾り図柄(第2確変図柄)とする。そして、特別図柄表示装置4による特図ゲームにて確定特別図柄が確変大当り図柄としての「7」を示す特別図柄となることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示にて確定飾り図柄が「左」、「中」、「右」の各可変表示部で同一色及び同一数字の第1確変図柄または第2確変図柄となる。これに対して、特別図柄表示装置4による特図ゲームにて確定特別図柄が通常大当り図柄としての「3」を示す特別図柄となることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示にて確定飾り図柄が「左」、「中」、「右」の各可変表示部で同一色及び同一数字の通常図柄となる。
例えば、飾り図柄の可変表示結果として「左」、「中」、「右」の各可変表示部で同一の通常図柄が揃った場合には、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が通常遊技状態に制御されることになる。また、飾り図柄の可変表示結果として「左」、「中」、「右」の各可変表示部で同一の第1確変図柄が揃った場合には、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が第1確変遊技状態に制御されることになる。さらに、飾り図柄の可変表示結果として「左」、「中」、「右」の各可変表示部で同一の第2確変図柄が揃った場合には、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が第2確変遊技状態に制御されることになる。
画像表示装置5には、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口に入賞した有効入賞球数としての保留記憶数(特図保留記憶数)を表示する特別図柄始動記憶表示エリアが設けられていてもよい。特別図柄始動記憶表示エリアでは、特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満のときの有効始動入賞に対応して、入賞表示が行われる。具体的な一例として、特図保留記憶数が1加算されたときには、通常青色であった表示部位のうちの1つ(例えば青色となっている表示部位のうち左端の表示部位)を赤色表示に変化させる。また、特図保留記憶数が1減算されたときには、赤色表示されている表示部位のうちの1つ(例えば赤色となっている表示部位のうち右端の表示部位)を青色表示に戻す。あるいは、特別図柄始動記憶表示エリアでは、特図保留記憶数を示す数字を表示することなどにより、特図保留記憶数を遊技者等が認識できるようにしてもよい。また、特図保留記憶数を表示する表示器(特別図柄始動記憶表示器)を、画像表示装置5の表示領域に配置された特別図柄始動記憶表示エリアとは別個に設けるようにしてもよい。
この実施の形態では、パチンコ遊技機1における演出動作の態様を、通常演出モードから、特別演出モードへと移行させることができる。ここで、通常演出モードであるときには、パチンコ遊技機1が通常遊技状態であることを特定可能な態様で、飾り図柄の可変表示中などにおける各種の演出が行われる。これに対して、特別演出モードに移行したときには、通常演出モードのときとは異なり第1及び第2確変遊技状態のうちいずれかの遊技状態であることを特定可能な態様で、飾り図柄の可変表示中などにおける各種の演出が行われる。具体的な一例として、特別演出モードに移行したときには、モード移行が行われていることを示す画像を画像表示装置5に表示させるとともに、特別図柄や飾り図柄の可変表示における可変表示パターンを通常演出モードのときとは異ならせるようにすればよい。
普通可変入賞球装置6は、図示せぬソレノイドによって垂直(通常開放)位置と傾動(拡大開放)位置との間で可動制御される一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6に形成された始動入賞口へと進入した遊技球は、各入賞口スイッチ70(図3)に含まれる始動入賞口スイッチによって検出され、その検出に基づき特図ゲームを実行するための実行条件(始動条件)が成立する。
特別可変入賞球装置7は、図示せぬソレノイドによって入賞領域となる大入賞口を開成・閉成制御する開閉板を備えて構成される。この開閉板は、例えばパチンコ遊技機1の電源投入後に大当り遊技状態が発生する以前までのような通常時には、大入賞口を閉成した状態にある。他方、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける可変表示結果に基づいて大当り遊技状態となった場合に、ソレノイドによって大入賞口を所定期間あるいは所定個数の入賞球が発生するまでの期間において開成した後、閉成する。特別可変入賞球装置7にて開閉板により開成された大入賞口内へと遊技球が進入した場合には、所定の大入賞口スイッチによって当該遊技球が検出されたことに基づき所定数の賞球の払出が行われる。
また、遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、ランプを内蔵した風車、アウト口等が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通可変入賞球装置6や特別可変入賞球装置7等)の周囲には装飾用LEDが設置されていてもよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図3に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板18なども搭載されている。なお、音声制御基板13やランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個の独立した基板によって構成されてもよいし、演出制御基板12にまとめられて1つの基板として構成されてもよい。その他、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、特別図柄表示装置4を構成する各セグメントの点灯/消灯制御を行うことにより特別図柄表示装置4における特別図柄の可変表示を制御する一方で、普通図柄表示器40の点灯、点滅、発色制御を行うことにより普通図柄表示器40における普通図柄の可変表示を制御する。
図3に示すように、主基板11には、各入賞口スイッチ70からの検出信号を受信するための配線が接続されている。加えて、主基板11には、普通可変入賞球装置6における可動翼片の傾動制御を行うための指令信号を所定のソレノイドに伝送する配線や、特別可変入賞球装置7における開閉板の開閉制御を行うための指令信号を所定のソレノイドに伝送する配線が接続されていてもよい。さらに、主基板11には、特別図柄表示装置4や普通図柄表示器40の表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路107などを備えて構成される。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップマイクロコンピュータであり、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM(Read Only Memory)101、ワークメモリとして使用されるRAM(Random Access Memory)102、プログラムに従って制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの生成を行う乱数回路104及びI/O(Input/Output Port)105を含んでいる。スイッチ回路107は、各入賞口スイッチ70からの検出信号を取り込んで、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。
主基板11から演出制御基板12に向けて出力される制御信号は、中継基板18によって中継される。主基板11には、例えば中継基板18対応の主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から中継基板18を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、中継基板18から主基板11への信号の入力を阻止する。従って、演出制御基板12や信号中継基板18の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。
中継基板18には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して出力される制御信号を伝送するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられていればよい。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から中継基板18への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従って、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。なお、主基板への不正な信号の入力を防ぐために、主基板とサブ基板との間に主基板からサブ基板への信号の出力のみを規制する一方向データ転送手段を設けたものは既に提案されている(例えば、特開平8−224339号公報などを参照)。しかしながら、主基板と一方向データ転送手段との間には主基板への信号入力を規制するものがないため、一方向データ転送手段に改変を加えることで主基板に不正な信号を入力させることが可能であった。この実施の形態では、中継基板18において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を、より確実に防止することができる。
このような中継基板18を介して主基板11から演出制御基板12に対して送信される制御コマンドは、例えば電気信号として伝送される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図4(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図4(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図4(A)に示す例において、コマンド80XXHは、パチンコ遊技機1における演出動作の態様が通常演出モードであるモード不変時にて、特別図柄表示装置4による特図ゲームで特別図柄の可変表示を開始するときに送信される可変表示開始コマンドである。なお、XXHは不特定の16進数であるであることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。可変表示開始コマンドは、例えば特別図柄の可変表示が開始されてから確定特別図柄が停止表示されるまでの時間である特別図柄の可変表示時間や、飾り図柄の可変表示態様をリーチとしてからハズレとなるリーチハズレとするかリーチとすることなくハズレとなる通常ハズレとするかなどを示すEXTデータを含んでいる。コマンド81XXHは、パチンコ遊技機1における演出動作の態様が特別演出モードであるモード移行中にて、特別図柄表示装置4による特図ゲームで特別図柄の可変表示を開始するときに送信される可変表示開始コマンドである。
ここで、リーチとは、画像表示装置5にて導出表示した飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ導出表示していない飾り図柄(リーチ変動図柄という)については変動表示が行われている表示態様、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動表示している表示態様のことである。具体的には、予め定められた組合せ有効ライン上の一部の可変表示部に予め定められた大当り組合せを構成する図柄を停止表示しているときに未だ停止表示していない組合せ有効ライン上の可変表示部において変動表示が行われている表示態様(例えば「左」、「中」、「右」の可変表示部のうち「左」、「右」の可変表示部には大当り図柄の一部となる飾り図柄が停止表示されている状態で「中」の可変表示部は未だ変動表示が行われている表示態様)、あるいは、有効ライン上の可変表示部の全部または一部の飾り図柄や演出図柄が大当り図柄の全部または一部を構成しながら同期して変動表示している表示態様(例えば「左」、「中」、「右」の可変表示部の全てで変動表示が行われてどの状態が表示されても同一の飾り図柄が揃っている態様で変動表示が行われている表示態様)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音などで行われることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際には、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、飾り図柄や演出図柄とは異なるもの)を表示させたり、背景の表示態様を変化させたり、飾り図柄や演出図柄の可変表示態様を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様、飾り図柄や演出図柄の可変表示態様の変化を、リーチ演出表示という。
コマンド90XXHは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が大当りとなるか否かの決定結果を示す表示結果通知コマンドである。また、表示結果通知コマンドは、大当り遊技状態の終了後における遊技状態の決定結果も示している。例えば図4(B)に示すように、コマンド9001Hは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が大当りとはならずにハズレとなることを示す表示結果通知#1のコマンドである。コマンド9002Hは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が大当りにはなるものの大当り遊技状態の終了後における遊技状態は確変遊技状態にならない通常大当りであることを示す表示結果通知#2のコマンドである。コマンド9003Hは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が大当りとなり大当り遊技状態の終了後における遊技状態が第1確変遊技状態となる第1確変大当りであることを示す表示結果通知#3のコマンドである。コマンド9004Hは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が大当りとなり大当り遊技状態の終了後における遊技状態が第2確変遊技状態となる第2確変大当りであることを示す表示結果通知#4のコマンドである。
コマンドA000Hは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が大当りとなったことにより、大当り遊技状態が開始されることを示す大当り開始コマンドである。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において開始されるラウンドの回数を示す大当りラウンド数通知コマンドである。コマンドB000Hは、大当り遊技状態が終了することを示す大当り終了コマンドである。
コマンドC0XXHは、通常演出モードから特別演出モードへのモード移行についての設定を示すモード移行設定通知コマンドである。例えば図4(C)に示すように、コマンドC001Hは、モード移行がないことを示すモード移行設定通知#1のコマンドである。コマンドC002Hは、通常演出モードから特別演出モードへのモード移行を開始することを示すモード移行設定通知#2のコマンドである。コマンドC003Hは、特別演出モードへの移行を開始した後、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が大当りとなったことに基づく大当り遊技状態が終了したときに、さらに特別演出モードへの移行を継続することを示すモード移行設定通知#3のコマンドである。コマンドC004Hは、特別演出モードへの移行を開始した後、その特別演出モードへの移行を終了することを示すモード移行設定通知#4のコマンドである。
コマンドD0XXHは、パチンコ遊技機1における遊技状態を示す遊技状態通知コマンドである。例えば図5に示すように、コマンドD001Hは、遊技状態が通常遊技状態であることを示す遊技状態通知#1のコマンドである。コマンドD002Hは、遊技状態が第1確変遊技状態であることを示す遊技状態通知#2のコマンドである。コマンドD003Hは、遊技状態が第2確変遊技状態であることを通知する遊技状態通知#3のコマンドである。
図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える乱数回路104では、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データがカウントされる。具体的な一例として、CPU103は、乱数回路104による乱数生成動作の設定を行い、数値データを所定の手順に従って定期的(あるいは不定期)に更新させる。図6は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、大当り判定用の乱数値MR1、リーチ判定用の乱数値MR2、可変表示パターン決定用の乱数値MR3、遊技状態決定用の乱数値MR4、確変転落抽選用の乱数値MR5、モード移行判定用の乱数値MR6、普通当り判定用の乱数値MR7を示す数値データを、カウント可能に制御する。なお、遊技効果を高めるために、主基板11の側でこれら以外の乱数が用いられてもよい。乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR7の全部または一部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によって、乱数値MR1〜MR7の全部または一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
大当り判定用の乱数値MR1は、大当りの発生によりパチンコ遊技機1が大当り遊技状態となるか否かの判定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。すなわち、大当り判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける可変表示結果の種類が大当りとなるかハズレとなるかの判定を行うために用いられる。リーチ判定用の乱数値MR2は、特図ゲームにて確定特別図柄が大当り図柄とならない場合に、飾り図柄の可変表示態様をリーチとした後にハズレ組合せの確定飾り図柄を導出表示するのか、リーチとすることなくハズレ組合せの確定飾り図柄を導出表示するのかを判定するために用いられる表示用の乱数値であり、例えば「1」〜「1530」の範囲の値をとる。
可変表示パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間や画像表示装置5における飾り図柄の可変表示態様などを、予め用意された複数の可変表示パターンのいずれかに対応して、複数種類のうちから決定するために用いられる表示用の乱数値であり、例えば「1」〜「256」の範囲の値をとる。遊技状態決定用の乱数値MR4は、特図ゲームにて大当りとなる旨の判定がなされたときに、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、通常遊技状態、第1確変遊技状態、第2確変遊技状態のいずれに制御するかを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「80」の範囲の値をとる。すなわち、遊技状態決定用の乱数値MR4は、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果の種類を通常大当りとするか第1確変大当りとするか第2確変大当りとするかの決定を行うために用いられる。
確変転落抽選用の乱数値MR5は、遊技状態が第1及び第2確変遊技状態のいずれかとなっているときに、その確変遊技状態にて実行可能な特図ゲームの上限回数(例えば100回)に達していないときでも、確変遊技状態を終了するか否かを判定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「400」の範囲の値をとる。モード移行判定用の乱数値MR6は、パチンコ遊技機1による演出動作の態様を通常演出モードから特別演出モードへと移行させるか否かを判定したり、特別演出モードへの移行を終了させるか継続させるかを判定したりするために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「990」の範囲の値をとる。普通当り判定用の乱数値MR7は、普通図柄表示器40による普通図ゲームにおける表示結果を「当り」とするか否かの判定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「14」の範囲の値をとる。
図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータテーブルが格納されている。例えば、ROM101は、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータを記憶する。判定テーブルとしては、特図ゲームにおける確定特別図柄を大当り図柄として可変表示結果が大当りとなるか否かを判定するために参照される大当り判定テーブルや、普通図ゲームにおける表示結果が「当り」となるか否かを判定するために参照される普通当り判定テーブル、特図ゲームでの表示結果が通常大当りとなる場合にパチンコ遊技機1による演出動作の態様を特別演出モードに移行させるモード移行を行うか否かの判定を行うために参照されるモード移行判定テーブル、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果がハズレとなるときに飾り図柄の可変表示態様をリーチとするか否かを判定するために参照されるリーチ判定テーブル、確変遊技状態を終了するか否かを判定する確変転落抽選を行うために参照される確変終了判定テーブルなどが含まれている。
大当り判定テーブルの具体例として、この実施の形態では、図7(A)に示す通常時大当り判定テーブル201と、図7(B)に示す確変時大当り判定テーブル202とが、ROM101に記憶されている。通常時大当り判定テーブル201及び確変時大当り判定テーブル202はそれぞれ、大当り判定用の乱数値MR1が、特図ゲームの表示結果を大当りとすることを示す大当り判定値データと合致するか、特図ゲームの表示結果をハズレとすることを示すハズレ判定値データと合致するかを、判定可能にする設定データなどから構成されている。そして、確変時大当り判定テーブル202では、通常時大当り判定テーブル201に比べてより多くの乱数値MR1が、大当り判定値データと合致するように設定されている。すなわち、確変遊技状態では確変時大当り判定テーブル202を用いて特図ゲームの表示結果を決定することで、通常時大当り判定テーブル201を用いて特図ゲームの表示結果を決定する通常遊技状態のときよりも高い確率で、大当り遊技状態とする旨の判定がなされることになる。
この実施の形態において、図7(A)に示す通常時大当り判定テーブル201では、乱数回路104にて生成される大当り判定用の乱数値MR1がとる値の範囲である「1」〜「65535」のうち「2001」〜「2184」が「大当り」とすることを示す大当り判定値データと合致する旨の判定がなされるように設定される。これに対して、図7(B)に示す確変時大当り判定テーブル202では、乱数回路104にて生成される大当り判定用の乱数値MR1がとる値の範囲である「1」〜「65535」のうち「2001」〜「3104」が「大当り」とすることを示す大当り判定値データと合致する旨の判定がなされるように設定される。
普通当り判定テーブルの具体例として、この実施の形態では、図8(A)に示す通常開放時普通当り判定テーブル211と、図8(B)に示す有利開放時普通当り判定テーブル212とが、ROM101に記憶されている。通常開放時普通当り判定テーブル211及び有利開放時普通当り判定テーブル212はそれぞれ、普通当り判定用の乱数値MR7が、普通図ゲームの表示結果を「当り」とすることを示す普通当り判定値データと合致するか、普通図ゲームの表示結果を「ハズレ」とすることを示すハズレ判定値データと合致するかを、判定可能にする設定データなどから構成されている。そして、有利開放時普通当り判定テーブル212では、通常開放時普通当り判定テーブル211に比べてより多くの乱数値MR7が、普通当り判定値データと合致するように設定されている。この実施の形態では、パチンコ遊技機1が通常遊技状態及び第1確変遊技状態のいずれかに制御されているときに通常開放時普通当り判定テーブル211を用いて普通図ゲームの表示結果を決定する一方で、パチンコ遊技機1が第2確変遊技状態に制御されているときに有利開放時普通当り判定テーブル212を用いて普通図ゲームの表示結果を決定する。これにより、第2確変遊技状態では、通常遊技状態及び第1確変遊技状態に比べて高い確率で普通図ゲームの表示結果が「当り」となり、遊技球が始動入賞口に入賞しやすくなる。
モード移行判定テーブルの具体例として、この実施の形態では、図9(A)に示すモード移行開始判定テーブル221と、図9(B)に示すモード移行終了判定テーブル222とが、ROM101に記憶されている。モード移行開始判定テーブル221は、モード移行判定用の乱数値MR6が、特別演出モードへのモード移行を開始することを示すモード移行開始判定値データと合致するか、特別演出モードへのモード移行を行わないことを示すモード移行なし判定値データと合致するかを、判定可能にする設定データなどから構成されている。モード移行終了判定テーブル222は、モード移行判定用の乱数値MR6が、特別演出モードへのモード移行を終了することを示すモード移行終了判定値データと合致するか、特別演出モードへのモード移行を継続することを示すモード移行継続判定値データと合致するかを、判定可能にする設定データなどから構成されている。
ROM101に記憶される決定テーブルには、特図ゲームでの可変表示結果として導出表示する確定特別図柄を決定するための確定特別図柄決定テーブルや、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を決定するための遊技状態決定テーブル、特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示中での図柄等の可変表示パターンを決定するための可変表示パターン決定テーブルなどが含まれている。
遊技状態決定テーブルの具体例として、この実施の形態では、図10(A)に示す通常時遊技状態決定テーブル231と、図10(B)に示す第1確変時遊技状態決定テーブル232と、図10(C)に示す第2確変時遊技状態決定テーブル233とが、ROM101に記憶されている。各遊技状態決定テーブル231〜233は、遊技状態決定用の乱数値MR4が、遊技状態を通常遊技状態に制御することを示す通常遊技状態決定値データと合致するか、遊技状態を第1確変遊技状態に制御することを示す第1確変遊技状態決定値データと合致するか、遊技状態を第2確変遊技状態に制御することを示す第2確変遊技状態決定値データと合致するかを、判定可能にする設定データなどから構成されている。
図10(A)に示す通常時遊技状態決定テーブル231では、遊技状態決定用の乱数値MR4のうち「1」〜「30」が通常遊技状態決定値データに、「31」〜「70」が第1確変遊技状態決定値データに、「71」〜「80」が第2確変遊技状態決定値データに、それぞれ合致するように決定用データが設定されている。これに対して、図10(B)に示す第1確変時遊技状態決定テーブル232では、遊技状態決定用の乱数値MR4のうち「1」〜「30」が通常遊技状態決定値データに、「31」〜「60」が第1確変遊技状態決定値データに、「61」〜「80」が第2確変遊技状態決定値データに、それぞれ合致するように決定用データが設定されている。また、図10(C)に示す第2確変時遊技状態決定テーブル233では、遊技状態決定用の乱数値MR4のうち「1」〜「30」が通常遊技状態決定値データに、「31」〜「80」が第2確変遊技状態決定値データに、それぞれ合致するように決定用データが設定されている。
パチンコ遊技機1における遊技状態が通常遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合には、図10(A)に示す通常時遊技状態決定テーブル231を参照して大当り遊技状態の終了後における遊技状態を決定する。また、パチンコ遊技機1における遊技状態が第1確変遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合には、図10(B)に示す第1確変時遊技状態決定テーブル232を参照して大当り遊技状態の終了後における遊技状態を決定する。さらに、パチンコ遊技機1における遊技状態が第2確変遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合には、図10(C)に示す第2確変時遊技状態決定テーブル233を参照して大当り遊技状態の終了後における遊技状態を決定する。これにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態は、特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされたときのパチンコ遊技機1における遊技状態に応じて、図11(A)〜(C)に示すような決定割合で通常遊技状態と第1確変遊技状態と第2確変遊技状態のいずれかに決定されることになる。
図11(A)に示すように、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合には、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が、3/8の決定割合で通常遊技状態に、1/2の決定割合で第1確変遊技状態に、1/8の決定割合で第2確変遊技状態に、それぞれ決定されることになる。また、図11(B)に示すように、パチンコ遊技機1における遊技状態が第1確変遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合には、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が、3/8の決定割合で通常遊技状態に、3/8の決定割合で第1確変遊技状態に、1/4の決定割合で第2確変遊技状態に、それぞれ決定されることになる。さらに、図11(C)に示すように、パチンコ遊技機1における遊技状態が第2確変遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合には、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が、3/8の決定割合で通常遊技状態に、5/8の決定割合で第2確変遊技状態に、それぞれ決定されることになる。なお、遊技状態が第2確変遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合では、第1確変遊技状態の決定割合が0となっており、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が第1確変遊技状態には制御されない。
このように、この実施の形態では、パチンコ遊技機1における遊技状態が第1及び第2確変遊技状態のいずれに制御されているかに応じて、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を第1及び第2確変遊技状態のそれぞれに制御する旨の決定がなされる割合が異なっている。ここで、パチンコ遊技機1における遊技状態が第2確変遊技状態であるときに大当り遊技状態の終了後における遊技状態を第2確変遊技状態に制御する旨の決定がなされる割合は5/8であり、通常遊技状態であるときに第2確変遊技状態に制御する旨の決定がなされる割合である1/8や、第1確変遊技状態であるときに第2確変遊技状態に制御する旨の決定がなされる割合である1/4に比べて、高くなっている。
加えて、この実施の形態では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常遊技状態及び第1確変遊技状態のいずれに制御されているかに応じて、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を第1及び第2確変遊技状態のそれぞれに制御する旨の決定がなされる割合が異なっている。
可変表示パターン決定テーブルの具体例として、この実施の形態では、図12(A)に示すモード不変時大当りパターン決定テーブル241と、図12(B)に示すモード不変時リーチハズレパターン決定テーブル242と、図12(C)に示すモード不変時通常ハズレパターン決定テーブル243とが、ROM101に記憶されている。また、この実施の形態では、図13(A)に示すモード移行中大当りパターン決定テーブル251と、図13(B)に示すモード移行中リーチハズレパターン決定テーブル252と、図13(C)に示すモード移行中通常ハズレパターン決定テーブル253とが、ROM101に記憶されている。各パターン決定テーブル241〜243、251〜253は、可変表示パターン決定用の乱数値MR3に対応して、可変表示パターンや、特別図柄表示装置4による特図ゲームにて特別図柄の変動を開始させてから確定特別図柄を停止表示させるまでの総可変表示時間などを、決定可能にする設定データなどから構成されている。
この実施の形態では、パチンコ遊技機1における演出動作の態様が通常演出モードであるモード不変時に実行される飾り図柄の可変表示にて、大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する可変表示パターン(大当りパターン)、あるいは飾り図柄の可変表示態様をリーチとしてからハズレ組合せの確定飾り図柄を導出表示する可変表示パターン(リーチハズレパターン)として、図12(A)及び図12(B)に示す「ノーマルA−1」、「ロングA−1」、「スーパーA−1」、「スーパーB−1」、「スーパーC−1」の可変表示パターンが用意されている。また、パチンコ遊技機1における演出動作の態様が通常演出モードであるモード不変時に実行される飾り図柄の可変表示にて、リーチとすることなくハズレ組合せの確定飾り図柄を導出表示する可変表示パターン(通常ハズレパターン)として、図12(C)に示す「通常A−1」、「通常B−1」の可変表示パターンが用意されている。
パチンコ遊技機1における演出動作の態様が特別演出モードであるモード移行中に実行される飾り図柄の可変表示にて、大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する可変表示パターン(大当りパターン)、あるいは飾り図柄の可変表示態様をリーチとしてからハズレ組合せの確定飾り図柄を導出表示する可変表示パターン(リーチハズレパターン)としては、図13(A)及び図13(B)に示す「ノーマルA−2」、「ロングA−2」、「スーパーA−2」、「スーパーB−2」、「スーパーC−2」の可変表示パターンが用意されている。また、パチンコ遊技機1における演出動作の態様が特別演出モードであるモード移行中に実行される飾り図柄の可変表示にて、リーチとすることなくハズレ組合せの確定飾り図柄を導出表示する可変表示パターン(通常ハズレパターン)としては、図13(C)に示す「通常A−2」、「通常B−2」の可変表示パターンが用意されている。
図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技状態などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図14に示すような遊技制御用データ保持エリア120が設けられている。図14に示す遊技制御用データ保持エリア120は、特図保留記憶部121Aと、普通図保留記憶部121Bと、確定特別図柄記憶部122と、遊技制御フラグ設定部123と、遊技制御タイマ設定部124と、遊技制御カウンタ設定部125とを備えている。
特図保留記憶部121Aは、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口に遊技球が進入(入賞)して特別図柄表示装置4による特図ゲームを実行するための実行条件が成立したものの、従前の特図ゲームを実行中である等の理由のために可変表示を開始するための開始条件が成立していない特図ゲームに関する保留情報を記憶する。例えば、特図保留記憶部121Aは、始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その入賞による実行条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを保留データとし、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
普通図保留記憶部121Bは、遊技領域に設けられた通過ゲート20を遊技球が通過して普通図柄表示器40による普通図ゲームを実行するための実行条件が成立したものの、従前の普通図ゲームを実行中である等の理由のために可変表示を開始するための開始条件が成立していない普通図ゲームに関する保留情報を記憶する。例えば、普通図保留記憶部121Bは、通過ゲート20を遊技球が通過した順番で保留番号と関連付けて、その通過による実行条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普通当り判定用の乱数値MR7を示す数値データを保留データとし、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
確定特別図柄記憶部122は、特別図柄表示装置4による特図ゲームにて可変表示結果として導出表示される確定特別図柄を示すデータを記憶する。遊技制御フラグ設定部123は、パチンコ遊技機1における遊技状態やスイッチ回路107を介して各入賞口スイッチ70から伝送された信号等に応じて、各々セットあるいはクリアされる複数種類のフラグを設定するためのデータを記憶する。遊技制御タイマ設定部124は、パチンコ遊技機1での遊技制御に用いられる複数種類のタイマ値を示すデータを記憶する。遊技制御カウンタ設定部125は、パチンコ遊技機1での遊技制御に用いられる複数種類のカウント値を示すデータを記憶する。なお、フラグ設定やカウンタ/タイマに用いる回路は、RAM102とは別に設けたレジスタ回路などによって構成してもよい。
遊技制御フラグ設定部123には、例えば特別図柄プロセスフラグや普通図柄プロセスフラグ、大当りフラグ、普通当りフラグ、確変確定フラグ、有利開放確定フラグ、確変中フラグ、有利開放フラグ、モード移行開始フラグ、モード移行中フラグ、モード移行継続フラグ、モード移行終了フラグ、モード移行報知中フラグ、開閉設定完了フラグなどが設けられている。
特別図柄プロセスフラグは、特別図柄表示装置4に対応して実行される特別図柄プロセス処理(図22のステップS15、図23)において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。普通図柄プロセスフラグは、普通図柄表示器40に対応して実行される普通図柄プロセス処理(図22のステップS16、図34)において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。
大当りフラグは、特別図柄表示装置4による特図ゲームを開始するときに、その特図ゲームにおける表示結果が大当りとなる旨の判定がなされると、オン状態にセットされる。そして、大当り遊技状態が終了するときに、大当りフラグはクリアされてオフ状態となる。普通当りフラグは、普通図柄表示器40による普通図ゲームを開始するときに、その普通図ゲームにおける表示結果が「当り」となる旨の判定がなされると、オン状態にセットされる。そして、普通図ゲームにおける表示結果が「当り」となったことに基づき普通可変入賞球装置6における可動翼片の傾動制御が終了するときに、普通当りフラグはクリアされてオフ状態となる。
確変確定フラグは、特別図柄表示装置4による特図ゲームを開始するときに、その特図ゲームにおける可変表示結果を確変大当りにする旨の判定がなされると、オン状態にセットされる。他方、大当り遊技状態が終了するときには、確変確定フラグはクリアされてオフ状態になる。有利開放確定フラグは、特別図柄表示装置4による特図ゲームを開始するときに、確変大当りのうちでも第2確変大当りにする旨の判定がなされると、オン状態にセットされる。他方、大当り遊技状態が終了するときには、有利開放確定フラグはクリアされてオフ状態になる。
確変中フラグは、特別図柄表示装置4による特図ゲームにて大当りとなることにより大当り遊技状態に制御された後、その大当り遊技状態が終了するときに確変確定フラグがオンになっていることに対応して、オン状態にセットされる。他方、確変中フラグは、例えば特図ゲームを開始するときに確変遊技状態を終了する旨の判定がなされたことや、確変遊技状態における特図ゲームの実行回数が所定回数(例えば100回)に達したこと、通常大当りに基づく大当り遊技状態が終了したことなどにより、確変遊技状態を終了するときに、クリアされてオフ状態となる。有利開放フラグは、特別図柄表示装置4による特図ゲームにて大当りとなることにより大当り遊技状態に制御された後、その大当り遊技状態が終了するときに有利開放確定フラグがオンになっていることに対応して、オン状態にセットされる。他方、有利開放フラグは、第2確変遊技状態が終了するときに、クリアされてオフ状態となる。
この実施の形態では、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が、通常遊技状態、第1確変遊技状態、第2確変遊技状態のいずれに制御されるかに応じて、確変中フラグと有利開放フラグの設定が行われる。図15は、遊技状態に応じた確変中フラグと有利開放フラグの設定を示す説明図である。図15に示すように、パチンコ遊技機1が通常遊技状態に制御される場合には、確変中フラグと有利開放フラグがともにオフ状態に設定される。これに対して、パチンコ遊技機1が第1確変遊技状態に制御される場合には、確変中フラグがオン状態に設定される一方で、有利開放フラグがオフ状態に設定される。また、パチンコ遊技機1が第2確変遊技状態に制御される場合には、確変中フラグと有利開放フラグがともにオン状態に設定される。
モード移行開始フラグは、特別図柄表示装置4による特図ゲームを開始するときに、パチンコ遊技機1における演出動作の態様を通常演出モードから特別演出モードへと移行させるモード移行を行う旨の判定がなされたことに対応して、オン状態にセットされる。他方、大当り遊技状態が終了するときにモード移行開始フラグがオンであれば、そのモード移行開始フラグがクリアされてオフ状態になる。モード移行中フラグは、特別図柄表示装置4による特図ゲームにて大当りとなることにより大当り遊技状態に制御された後、その大当り遊技状態が終了するときにモード移行開始フラグがオンになっていることに対応して、オン状態にセットされる。他方、モード移行中フラグは、パチンコ遊技機1における演出動作の態様を特別演出モードから通常演出モードに復帰させるときに、クリアされてオフ状態となる。
モード移行継続フラグは、パチンコ遊技機1における演出動作の態様が特別演出モードとなっているモード移行中において、特別図柄表示装置4による特図ゲームを開始するときに特別演出モードを継続させる旨の判定がなされたことに対応してオン状態にセットされる。他方、大当り遊技状態が終了するときにモード移行継続フラグがオンであれば、そのモード移行継続フラグがクリアされてオフ状態になる。モード移行終了フラグは、パチンコ遊技機1における演出動作の態様が特別演出モードとなっているモード移行中において、特別図柄表示装置4による特図ゲームを開始するときに特別演出モードを終了させる旨の判定がなされたことに対応してオン状態にセットされる。他方、大当り遊技状態が終了するときにモード移行終了フラグがオンであれば、そのモード移行終了フラグがクリアされてオフ状態になる。
モード移行報知中フラグは、特別図柄表示装置4による特図ゲームにて大当りとなることによる大当り遊技状態に制御された後、その大当り遊技状態が終了することに対応して、オン状態にセットされる。他方、モード移行報知中フラグがオン状態にセットされた後、モード移行報知タイマにおけるタイマ値が報知最終値に達したことに対応して、モード移行報知中フラグがクリアされてオフ状態になる。開閉設定完了フラグは、普通図柄表示器40による普通図ゲームにて表示結果が「当り」となったことに基づき普通可変入賞球装置6が備える可動翼片を傾動制御するための設定が完了したことに対応して、オン状態にセットされる。他方、開閉設定完了フラグは、普通可変入賞球装置6が備える可動翼片の傾動制御が終了したことに対応して、クリアされてオフ状態になる。
遊技制御タイマ設定部124には、例えば、可変表示タイマやモード移行報知タイマなどが設けられている。可変表示タイマは、特別図柄表示装置4による特図ゲームの実行時間である特別図柄の可変表示時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。例えば、可変表示タイマは、特図ゲームにおける特別図柄の残りの可変表示時間に対応したタイマ値を記憶し、定期的にタイマ値をカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。この場合、可変表示タイマには、特別図柄表示装置4による特別図柄の可変表示が開始されるに際して決定された可変表示パターンに対応したタイマ初期値が設定される。モード移行報知タイマは、大当り遊技状態が終了するときに、パチンコ遊技機1における演出動作の態様を特別演出モードとするモード移行を開始するか継続するか終了するかを報知する演出が実行される期間を、主基板11の側にて計測するためのものである。
遊技制御カウンタ設定部125には、例えば、確変カウンタやモード移行中カウンタなどが設けられている。確変カウンタは、確変制御が行われる確変遊技状態にて実行可能な特図ゲームの残り回数をカウントするためのものである。確変カウンタには、特図ゲームにて確変大当りとなったことによる大当り遊技状態が終了するときに、確変遊技状態にて実行可能として予め定められた特図ゲームの上限回数(例えば「100」)を示すデータが、確変中可変表示回数初期値として設定される。そして、確変遊技状態にて可変表示結果がハズレとなる特図ゲームが実行されるときに、確変カウンタにおけるカウント値が更新(例えば1減算)される。また、遊技制御カウンタ設定部125は、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口への遊技球の入賞に基づく保留データの数である特図保留記憶数をカウントする特図保留記憶数カウンタと、通過ゲート20を遊技球が通過したことに基づく保留データの数である普通図保留記憶数をカウントする普通図保留記憶数カウンタとを備えていてもよい。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板18を介して主基板11から送信された演出制御コマンドを受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9におけるランプの点灯動作及び消灯動作などを制御する機能を備えている。演出制御基板12には、音声制御基板13やランプ制御基板14に制御信号を伝送する配線や、画像表示装置5に画像データ信号を伝送する配線などが接続されている。
図3に示すように、演出制御基板12には、演出制御用CPU130と、ROM131と、RAM132と、表示制御部133と、乱数回路134と、I/O135とが搭載されている。なお、演出制御基板12には、演出制御コマンドの受信に用いられるコマンド受信回路が設けられていてもよい。
演出制御用CPU130は、RAM132の所定領域をワークエリアとして用いながら、ROM131に格納されたプログラムに従って動作し、主基板11からの演出制御コマンドを受信する。そして、演出制御用CPU130は、受信した演出制御コマンドに従って、画像表示装置5の表示制御等の各種制御を行う。例えば、画像表示装置5の表示制御を実行する際に、演出制御用CPU130は、表示制御コマンドに応じた指令を表示制御部133に与える。また、演出制御用CPU130は、例えば乱数回路134による乱数生成動作の設定を行い、数値データを所定の手順に従って定期的(あるいは不定期)に更新させるなどして、演出の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データをカウントさせる。
図16は、演出制御基板12の側にてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図16に示すように、この実施の形態では、演出制御基板12の側において、大当り図柄・左確定図柄決定用の乱数値SR1や、中確定図柄決定用の乱数値SR2、右確定図柄決定用の乱数値SR3などを示す数値データを、それぞれカウント可能に制御する。なお、演出効果を高めるために、演出制御基板12の側でこれら以外の乱数が用いられてもよい。乱数回路134は、これらの乱数値SR1〜SR3の全部または一部を示す数値データをカウントするものであればよい。演出制御用CPU130は、乱数回路134とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によって、乱数値SR1〜SR3の全部または一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
大当り図柄・左確定図柄決定用の乱数値SR1は、大当り時に画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部で同一となる確定飾り図柄と、ハズレ時に画像表示装置5における「左」の可変表示部にて導出表示される確定飾り図柄(左確定飾り図柄)とを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「240」の範囲の値をとる。中確定図柄決定用の乱数値SR2は、ハズレ時に画像表示装置5における「中」の可変表示部にて導出表示される確定飾り図柄(中確定飾り図柄)を決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「111」の範囲の値をとる。右確定図柄決定用の乱数値SR3は、ハズレ時に画像表示装置5における「右」の可変表示部にて導出表示される確定飾り図柄(右確定飾り図柄)を決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「49」の範囲の値をとる。
図3に示す演出制御基板12に搭載されたROM131には、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルが格納されている。例えば、ROM131は、画像表示装置5における各種画像の表示態様、スピーカ8L、8R等の音声出力態様、遊技効果ランプ9等による演出態様などといった、各種の演出態様を制御するために用いられる複数種類の演出制御パターンに対応したテーブルデータが格納されている。各演出制御パターンに対応したテーブルデータは、時系列的に連記された演出制御タイマ値及び演出制御データの組合せ、及び終了コードを含んで構成され、飾り図柄の可変表示が開始されてからの経過時間(あるいは飾り図柄の可変表示が終了するまでの残り時間)などに対応して、画像表示装置5における画像の表示態様や、スピーカ8L、8Rから出力される音声、遊技効果ランプ9の点灯動作や点滅動作の態様などに関する情報が、予め設定されている。
演出制御パターンに対応したテーブルデータの一例として、飾り図柄の可変表示中での画像表示装置5における表示動作の内容を示すデータ等から構成される図柄表示制御パターンテーブルが、ROM131の所定領域に予め記憶されている。この図柄表示制御パターンテーブルは、複数種類の図柄表示制御パターンを格納する。各図柄表示制御パターンは、例えば表示制御タイマ設定値や図柄表示制御データなどといった、飾り図柄の表示状態を制御するためのデータからなり、時系列的に飾り図柄の変動表示速度や表示する図柄の大きさ、その表示状態での表示期間、キャラクタの切換タイミング等が設定されている。
また、ROM131には、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として導出表示される確定飾り図柄などを決定するために用いられる複数種類の飾り図柄決定用テーブルが記憶されている。飾り図柄決定用テーブルの具体的な一例として、この実施の形態では、図17(A)に示す通常大当り時確定図柄決定テーブル301と、第1確変大当り時確定図柄決定テーブル302と、第2確変大当り時確定図柄決定テーブル303とが、ROM131に記憶されている。また、この実施の形態では、図18(A)に示す左確定飾り図柄決定テーブル311と、図18(B)に示す中確定飾り図柄決定テーブル312と、図18(C)に示す右確定飾り図柄決定テーブル313とが、ROM131に記憶されている。
図17(A)に示す通常大当り時確定図柄決定テーブル301、図17(B)に示す第1確変大当り時確定図柄決定テーブル302、図17(C)に示す第2確変大当り時確定図柄決定テーブル303はそれぞれ、大当り図柄・左確定図柄決定用の乱数値SR1と、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態とに対応して、「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて同一となる確定飾り図柄の図柄番号を選択決定可能にする設定データなどから構成されている。図17(A)に示す通常大当り時確定図柄決定テーブル301は、通常大当りとなるときに、「青色」で表示されている通常図柄のうちから、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて導出表示される同一の確定飾り図柄を決定するためのテーブルである。図17(B)に示す第1確変大当り時確定図柄決定テーブル302は、第1確変大当りとなるときに、「黄色」で表示されている第1確変図柄のうちから、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて導出表示される同一の確定飾り図柄を決定するためのテーブルである。図17(C)に示す第2確変大当り時確定図柄決定テーブル303は、第2確変大当りとなるときに、「赤色」で表示されている第2確変図柄のうちから、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて導出表示される同一の確定飾り図柄を決定するためのテーブルである。
図18(A)に示す左確定飾り図柄決定テーブル311は、大当り図柄・左確定図柄決定用の乱数値SR1と、各飾り図柄の図柄番号とを、対応付ける設定データなどから構成されている。図18(B)に示す中確定飾り図柄決定テーブル312は、中確定図柄決定用の乱数値SR2と、各飾り図柄の図柄番号とを、対応付ける設定データなどから構成されている。図18(C)に示す右確定飾り図柄決定テーブル313は、右確定図柄決定用の乱数値SR3と、各飾り図柄の図柄番号とを、対応付ける設定データなどから構成されている。左確定飾り図柄決定テーブル311は、リーチハズレまたは通常ハズレとなるときに、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として「左」の可変表示部にて導出表示される飾り図柄を決定するためのテーブルである。中確定飾り図柄決定テーブル312は、リーチハズレまたは通常ハズレとなるときに、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として「中」の可変表示部にて導出表示される飾り図柄を決定するためのテーブルである。右確定飾り図柄決定テーブル313は、通常ハズレとなるときに、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として「右」の可変表示部にて導出表示される飾り図柄を決定するためのテーブルである。
図3に示す演出制御基板12に搭載されたRAM132には、画像表示装置5における表示状態などの演出動作状態を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図19に示すような演出制御用データ保持エリア150が設けられている。図19に示す演出制御用データ保持エリア150は、表示結果通知記憶部151と、確定飾り図柄記憶部152と、演出制御フラグ設定部153と、演出制御タイマ設定部154と、演出制御カウンタ設定部155と、飾り図柄表示色記憶部156とを備えている。
表示結果通知記憶部151は、例えば主基板11から送信された表示結果通知コマンドのEXTデータが格納されることなどにより、主基板11の側から通知された特別図柄や飾り図柄の表示結果を特定可能なデータを記憶する。確定飾り図柄記憶部152は、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄を示すデータを記憶する。演出制御フラグ設定部153は、例えば画像表示装置5の表示状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて、各々セットあるいはクリアされる複数種類のフラグを設定するためのデータを記憶する。演出制御タイマ設定部154は、例えば画像表示装置5における表示動作の制御といった、各種の演出制御に用いられる複数種類のタイマ値を示すデータを記憶する。演出制御カウンタ設定部155は、例えば画像表示装置5における表示動作の制御といった、各種の演出制御に用いられる複数種類のカウント値を示すデータを記憶する。なお、フラグ設定やカウンタ/タイマに用いる回路は、RAM132とは別に設けたレジスタ回路などによって構成してもよい。
演出制御フラグ設定部153には、例えば表示制御プロセスフラグや大当り終了演出中フラグなどが設けられている。表示制御プロセスフラグは、画像表示装置5に対応して実行される表示制御プロセス処理(図37)において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。大当り終了演出中フラグは、画像表示装置5にて大当り遊技状態の終了を報知する大当り終了報知演出表示が開始されるときにオン状態にセットされる。その後、大当り終了報知演出表示が終了するときに、大当り終了演出中フラグがクリアされてオフ状態となる。
演出制御タイマ設定部154には、例えば表示制御タイマなどが設けられている。表示制御タイマは、例えば飾り図柄の可変表示における残り時間といった、画像表示装置5での画像表示による演出動作を制御するための各種の時間を計測する。
飾り図柄表示色記憶部156は、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて可変表示される各飾り図柄の表示色を特定可能なデータを記憶する。例えば、飾り図柄表示色記憶部156は、各飾り図柄の図柄番号と対応付けて、表示色を示す表示色データを記憶する。図20(A)は、表示色データの具体的な設定例を示す説明図である。図20(A)に示す設定例では、表示色データFF0000Hが飾り図柄の表示色を「赤色」とすることを示し、表示色データ0000FFHが飾り図柄の表示色を「青色」とすることを示し、表示色データFFFF00Hが飾り図柄の表示色を「黄色」とすることを示している。そして、遊技状態が通常遊技状態であるときには、図20(B)に示すように各飾り図柄の図柄番号と対応付けた表示色データが飾り図柄表示色記憶部156に記憶される。また、遊技状態が第1確変遊技状態であるときには、図20(C)に示すように各飾り図柄の図柄番号と対応付けた表示色データが飾り図柄表示色記憶部156に記憶され、遊技状態が第2確変遊技状態であるときには、図20(D)に示すように各飾り図柄の図柄番号と対応付けた表示色データが飾り図柄表示色記憶部156に記憶される。演出制御用CPU130は、例えば飾り図柄表示色記憶部156における記憶内容に対応した描画指令を表示制御部133に送出することなどにより、図2に示したようにパチンコ遊技機1の遊技状態に対応した表示色で、各飾り図柄を画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部に表示させる。
この他、RAM132には、例えば可変表示開始コマンドにおけるEXTデータを記憶することなどにより主基板11から通知された可変表示パターンを特定可能なデータを格納する可変表示パターン格納部や、主基板11から通知された特図保留記憶数を特定可能なデータを格納する特図保留記憶数格納部、大当りラウンド数通知コマンドにおけるEXTデータを記憶することなどにより主基板11から通知された大当り遊技状態におけるラウンド数を特定可能なデータを格納するラウンド数格納部、遊技状態通知コマンドにおけるEXTデータを記憶することなどにより主基板11から通知された遊技状態を特定可能なデータを格納する遊技状態情報格納部などといった、各種のデータ格納部が設けられていてもよい。
図3に示す演出制御基板12に搭載された表示制御部133は、例えば図21に示すように、VDP(Video Display Processor;GCLとも呼ぶ)140と、CGROM(Character Generator ROM)141と、VRAM(Video RAM)142と、LCD駆動回路143とを備えて構成される。
VDP140は、例えば画像表示装置5にて画像表示を行うための表示制御機能および高速描画機能を有し、演出制御用CPU130からの描画指令に従った画像処理を実行する。また、演出制御用CPU130とは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこにVRAM142をマッピングしている。例えば、VDP140は、CGROM141から読み出した画像データをVRAM142の所定領域に展開する。そして、画像表示装置5に対してR(赤)、G(緑)、B(青)の階調データや、走査信号の生成に用いられるクロック信号等を、LCD駆動回路143に出力する。一例として、R、G、Bの階調データはそれぞれ8ビットで表され、画像表示装置5はVDP140からの指示に従ってR、G、Bのそれぞれを256階調、これらを合成して約1670万色の多色表示を行うことができる。なお、R、G、Bの階調データのビット数は8ビット以外のビット数であってもよく、また、R、G、Bの各階調データにおけるビット数が異なる数となっていてもよい。
CGROM141は、画像表示装置5にて画像表示を行うために使用される各種の画像データを記憶しておくためのものである。CGROM141には、キャラクタを示すデータ等が格納されている。キャラクタとは、例えば、画像表示装置5に表示される人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等からなる画像である。具体的な一例として、CGROM141には、図2に示すような飾り図柄を画像表示装置5に表示させるための画像データが、各飾り図柄の図柄番号と対応付けて記憶されている。VRAM142は、VDP140による画像データの展開が行われるフレームバッファメモリである。LCD駆動回路143は、VDP140から入力された階調データやクロック信号等から走査信号を生成して画像表示装置5に出力することで、画像を表示させるためのものである。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電源電圧が供給されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103が、まず、所定の遊技制御メイン処理を実行する。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えば、RAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図22のフローチャートに示す遊技制御割込み処理を実行する。
遊技制御割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路107を介して各入賞口スイッチ70から入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のエラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、例えば図6に示す乱数値MR1、MR2、MR4〜MR7などといった、主基板11の側でカウントされる判定用の乱数値を更新する判定用乱数更新処理(ステップS13)が実行される。続いて、例えば図6に示す乱数値MR3などといった、主基板11の側でカウントされる表示用の乱数値を更新する表示用乱数更新処理(ステップS14)が実行される。なお、乱数回路104によって生成されたハードウェア乱数としての乱数のみが使用され、なおかつ、乱数回路104がCPU103からの指令によることなく乱数値となる数値データを更新可能である場合には、ステップS13、S14の処理が実行されなくてもよい。
表示用乱数更新処理に続いて、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部123に設けられた特別図柄プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行に応じて更新し、特別図柄表示装置4における表示動作の制御や特別可変入賞球装置7の開閉動作の設定などを所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理を実行し(ステップS16)、普通図柄表示器40における表示動作(例えばLEDの点灯、消灯など)を制御することによる普通図柄の可変表示(例えば、点灯・点滅表示など)や、普通可変入賞球装置6における可動翼片の傾動制御の設定などを可能とする。
また、CPU103は、所定のコマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信し、遊技状態に合わせた動作制御を指示する(ステップS17)。例えば、CPU103が所定のコマンド送信テーブルにセットされた制御データに基づいてI/O105に含まれるコマンド送信用信号出力端子からの信号出力動作を制御することなどにより、演出制御基板12等のサブ側の制御基板に対して、遊技の進行を制御する制御信号を送信させる。このコマンド制御処理により主基板11から送出された演出制御コマンドを、演出制御基板12の演出制御用CPU130が受け取り、例えばその演出表示制御コマンドに含まれる表示制御コマンドに従って、画像表示装置5の表示制御などが行われる。
さらに、所定の情報出力処理を実行することにより、各種出力データの格納領域の内容をI/O105に含まれる各出力ポートに出力する(ステップS18)。この情報出力処理では、主基板11から所定の情報端子基板に、大当り情報、始動情報、確率変動情報などをホール管理用コンピュータに対して出力する指令の送信も行われる。続いて、CPU103は、所定のソレノイド出力処理を実行することにより、所定の条件が成立したときに普通可変入賞球装置6における可動翼片の傾動制御や特別可変入賞球装置7における開閉板の開閉制御を行う(ステップS19)。この後、所定の賞球処理を実行することにより、各入賞口スイッチ70から入力された検出信号に基づく賞球数の設定などを行い、払出制御基板に対して払出制御コマンドを出力可能とする(ステップS20)。
図23は、特別図柄プロセス処理として、図22に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図23に示す特別図柄プロセス処理を開始すると、CPU103は、まず、例えば各入賞口スイッチ70に含まれて普通可変入賞球装置6に設けられた始動入賞口への入賞球を検出する始動入賞口スイッチからの検出信号がオン状態となったか否かをチェックすることにより、始動入賞口に遊技球が入賞したか否かを判定する(ステップS101)。遊技球が始動入賞口に入賞して始動入賞口スイッチからの検出信号がオン状態となった場合には(ステップS101;Yes)、始動入賞処理を実行する(ステップS102)。他方、始動入賞口スイッチからの検出信号がオフ状態である場合には(ステップS101;No)、ステップS102の処理をスキップする。
ステップS101の始動入賞処理では、特図保留記憶部121Aが記憶している大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データの個数である特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する。このとき、特図保留記憶数が上限値となっていれば、今回の入賞による始動検出は無効として、そのまま始動入賞処理を終了する。これに対して、特図保留記憶数が上限値未満であるときには、乱数回路104等から大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを抽出し、抽出した乱数値MR1を示す数値データを、特図保留記憶部121Aにおける空エントリの先頭にセットする。
この後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部123に設けられた特別図柄プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS110〜S116の各処理を実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理は、特図保留記憶部121Aに格納された大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて特別図柄表示装置4による特図ゲームを開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。ステップS111の可変表示開始時処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この可変表示開始時処理は、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果として停止表示される確定特別図柄を設定する処理や、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける特別図柄の総可変表示時間が特定可能となる可変表示パターンを決定する処理などを含んでいる。ステップS112の可変表示制御処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この可変表示制御処理は、遊技制御タイマ設定部124に設けられた可変表示タイマにおけるタイマ値に基づいて、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける残りの可変表示時間を計測する処理などを含んでいる。ステップS113の可変表示停止時処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この可変表示停止時処理では、特別図柄表示装置4にて確定特別図柄を導出表示させて特別図柄の可変表示を終了させる。
ステップS114の大入賞口開放前処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大入賞口開放前処理では、例えば所定の制御データをコマンド送信テーブルにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して大当り開始コマンドを送信するための設定を行う。また、大入賞口開放前処理は、特別可変入賞球装置7の開閉板により大入賞口を開閉するなどの大当り動作における初期化処理などを含んでいる。ステップS115の大入賞口開放中処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大入賞口開放中処理は、特別可変入賞球装置7の開閉板により大入賞口を開閉するなどの大当り動作に関する様々な処理や、特別可変入賞球装置7が形成する大入賞口における1回あたりの開放時間をチェックする処理などを含んでいる。また、ステップS115の大入賞口開放中処理では、特別可変入賞球装置7による大当り動作の終了かどうかを判定し、終了ならば特別図柄プロセスフラグの値を“6”に更新する。ステップS116の大当り終了処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り終了処理は、例えば所定の制御データをコマンド送信テーブルにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して大当り終了コマンドを送信するための設定を行う処理などを含んでいる。
図24は、図23のステップS111にて実行される可変表示開始時処理の一例を示すフローチャートである。図24に示す可変表示開始時処理において、CPU103は、まず、特図保留記憶部121Aから保留番号「1」に対応して記憶されている大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを読み出す(ステップS201)。この際には、例えば特図保留記憶数カウンタにおけるカウント値を1減算するなどして、特図保留記憶数を1減算するとともに、特図保留記憶部121Aにおいて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば、保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1を示す数値データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS202)。
ステップS202の処理に続いて、CPU103は確変転落抽選処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の遊技状態が確変遊技状態(第1または第2確変遊技状態)であるときに、その確変遊技状態を終了させて通常遊技状態に復帰させるか否かの確変転落抽選を行う(ステップS203)。より具体的に、CPU103は、図25に示すように、ステップS203にて確変転落抽選処理を開始すると、まず、遊技制御フラグ設定部123に設けられた確変中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS301)。このとき、確変中フラグがオフであれば(ステップS301;No)、そのまま確変転落抽選処理を終了する。
ステップS301にて確変中フラグがオンであれば(ステップS301;Yes)、乱数回路104等によって更新される確変転落抽選用の乱数値MR5を示す数値データを抽出する(ステップS302)。続いて、ステップS302にて抽出した確変転落抽選用の乱数値MR5に基づき、例えばROM101に格納された確変終了判定テーブルを参照することなどにより、乱数値MR5が確変終了判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS303)。ここで、確変終了判定値データは、例えば確変転落抽選用の乱数値MR5のうちで所定個数の数値を示すデータとして、確変終了判定テーブル等に予め保持されているものであればよい。
ステップS303にて乱数値MR5が確変終了判定値データとは異なる場合には(ステップS303;No)、確変遊技状態を終了しないものと判断して、確変転落抽選処理を終了する。これに対して、乱数値MR5が確変終了判定値データと合致する場合には(ステップS303;Yes)、確変遊技状態を終了するものと判断して、確変中フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS304)、遊技制御カウンタ設定部125に設けられた確変カウンタをクリアすることにより、そのカウント値を「0」にするなどの初期化を行う(ステップS305)。また、この場合には遊技制御フラグ設定部123に設けられた有利開放フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS306)、モード移行終了フラグをオン状態にセットする(ステップS307)。続いて、例えば遊技状態が通常遊技状態となることに対応した制御データを所定のコマンド送信テーブルにセットすることなどといった、遊技状態通知#1のコマンドD001Hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS308)、確変転落抽選処理を終了する。なお、確変転落抽選処理ではステップS308の処理を実行せずに、開始条件が成立した特図ゲームにおいて確定特別図柄が導出表示されて特図ゲームが終了したときに、ステップS308と同様の処理を実行して遊技状態通知#1のコマンドD001Hを演出制御基板12に対して送信するようにしてもよい。
以上のような確変転落抽選処理を実行した後には、大当り確変判定処理を実行することにより、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける表示結果を大当りとするかハズレとするかの判定や、大当りとするときには確変大当り(第1または第2確変大当り)とするか通常大当りとするかの判定などを行う(図24のステップS204)。より具体的に、CPU103は、図26に示すように、ステップS204にて大当り確変判定処理を開始すると、まず、確変中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS311)。確変中フラグがオフであれば(ステップS311;No)、特図ゲームにおける表示結果を大当りとするか否かを判定するために参照するテーブルとして、図7(A)に示す通常時大当り判定テーブル201を設定する(ステップS312)。他方、確変中フラグがオンであれば(ステップS311;Yes)、特図ゲームにおける可変表示結果を大当りとするか否かを判定するために参照するテーブルとして、図7(B)に示す確変時大当り判定テーブル202を設定する(ステップS313)。
ステップS312、S313の処理のいずれかを実行した後には、図24のステップS201にて読み出した大当り判定用の乱数値MR1が大当り判定値データと合致するか否かを判定することにより、表示結果が大当りとなるか否かの判定を行う(ステップS314)。ステップS314にて乱数値MR1が大当り判定値データと合致しなければ(ステップS314;No)、大当り確変判定処理を終了する。他方、ステップS314にて乱数値MR1が大当り判定値データと合致すれば(ステップS314;Yes)、遊技制御フラグ設定部123に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS315)。
ステップS315の処理に続いて、CPU103は確変中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS316)。このとき、確変中フラグがオフであれば(ステップS316;No)、パチンコ遊技機1の遊技状態が現在は通常遊技状態に制御されていると判断し、特図ゲームでの表示結果が大当りとなったことに基づく大当り遊技状態の終了後における遊技状態を決定するためのテーブルとして、図10(A)に示す通常時遊技状態決定テーブル231を設定する(ステップS317)。これに対して、ステップS316にて確変中フラグがオンであれば(ステップS316;Yes)、有利開放フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS318)。
ステップS318にて有利開放フラグがオフである場合には(ステップS318;No)、パチンコ遊技機1の遊技状態が現在は第1確変遊技状態に制御されていると判断し、特図ゲームでの表示結果が大当りとなったことに基づく大当り遊技状態の終了後における遊技状態を決定するためのテーブルとして、図10(B)に示す第1確変時遊技状態決定テーブル232を設定する(ステップS319)。また、ステップS318にて有利開放フラグがオンである場合には(ステップS318;Yes)、パチンコ遊技機1の遊技状態が現在は第2確変遊技状態に制御されていると判断し、特図ゲームでの表示結果が大当りとなったことに基づく大当り遊技状態の終了後における遊技状態を決定するためのテーブルとして、図10(C)に示す第2確変時遊技状態決定テーブル233を設定する(ステップS320)。
ステップS317、S319、S320の処理のいずれかを実行した後には、乱数回路104等により更新されている遊技状態決定用の乱数値MR4を示す数値データを抽出する(ステップS321)。そして、ステップS321にて読み出した乱数値MR4が通常大当り判定値データと合致するか否かを判定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を通常遊技状態とするか否かの判定を行う(ステップS322)。このとき、乱数値MR4が通常大当り判定値データと合致すれば(ステップS322;Yes)、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を通常遊技状態に制御するとの判断に対応して、遊技制御フラグ設定部123に設けられた確変確定フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS323)、有利開放確定フラグをクリアしてオフ状態にした後(ステップS324)、大当り確変判定処理を終了する。
ステップS322にて乱数値MR4が通常大当り判定値データと合致しなければ(ステップS322;No)、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変遊技状態(第1または第2確変遊技状態)に制御すると判断し、確変確定フラグをオン状態にセットする(ステップS325)。このときには更に、乱数値MR4が第1確変大当り判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS326)。そして、乱数値MR4が第1確変大当り判定値データと合致すれば(ステップS326;Yes)、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変遊技状態のうちで第1確変遊技状態に制御するとの判断に対応して、ステップS324の処理に進み、有利開放確定フラグをクリアしてオフ状態にした後、大当り確変判定処理を終了する。他方、ステップS326にて乱数値MR4が第1確変大当り判定値データと合致しなければ(ステップS326;No)、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変遊技状態のうちで第2確変遊技状態に制御するとの判断に対応して、有利開放確定フラグをオン状態にセットした後(ステップS327)、大当り確変判定処理を終了する。
以上のような大当り確変判定処理を実行した後には、表示結果設定処理を実行する(図24のステップS205)。図27は、図24のステップS205にて実行される表示結果設定処理の一例を示すフローチャートである。この表示結果設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS341)。
ステップS341にて大当りフラグがオフであれば(ステップS341;No)、特別図柄表示装置4に表示可能な複数種類の特別図柄に含まれるハズレ図柄のうちから、今回の特図ゲームにおいて表示結果として導出表示する確定特別図柄を決定する(ステップS342)。例えば、CPU103は、乱数回路104等により更新されるハズレ時確定特別図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM101等に予め格納されている確定特別図柄決定テーブルを参照するなどして、複数のハズレ図柄のうちでいずれかを選択して確定特別図柄に決定すればよい。ステップS342の処理を実行した後には、例えばハズレに対応する制御データを所定のコマンド送信テーブルにセットすることなどといった、表示結果通知#1のコマンド9001Hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS343)。
ステップS341にて大当りフラグがオンである場合には(ステップS341;Yes)、確変確定フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS344)。このとき、確変確定フラグがオフであれば(ステップS344;No)、特別図柄表示装置4に表示可能な複数種類の特別図柄のうちで通常大当り図柄として定められた「3」を示す特別図柄を、今回の特図ゲームにおいて表示結果として導出表示する確定特別図柄に決定する(ステップS345)。ステップS345の処理に続いて、CPU103は、例えば通常大当りに対応する制御データを所定のコマンド送信テーブルにセットすることなどといった、表示結果通知#2のコマンド9002Hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS346)。
ステップS344にて確変確定フラグがオンである場合には(ステップS344;Yes)、特別図柄表示装置4に表示可能な複数種類の特別図柄のうちで確変大当り図柄として定められた「7」を示す特別図柄を、今回の特図ゲームにおいて表示結果として導出表示する確定特別図柄に決定する(ステップS347)。ステップS347の処理に続いて、CPU103は、有利開放確定フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS348)。そして、有利開放フラグがオフであれば(ステップS348;No)、例えば第1確変大当りに対応する制御データを所定のコマンド送信テーブルにセットすることなどといった、表示結果通知#3のコマンド9003Hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS349)。他方、ステップS348にて有利開放フラグがオンであれば(ステップS348;Yes)、例えば第2確変大当りに対応する制御データを所定のコマンド送信テーブルにセットすることなどといった、表示結果通知#4のコマンド9004Hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS350)。
ステップS343、S346、S349、S350の処理のいずれかを実行した後には、ステップS342、S345、S347のいずれかにて決定した確定特別図柄を特定可能なデータ(例えば確定特別図柄の図柄番号を示すデータ)を、確定特別図柄記憶部122に記憶させて(ステップS351)、表示結果設定処理を終了する。
以上のような表示結果設定処理を実行した後には、可変表示パターン設定処理を実行する(図24のステップS206)。図28は、図24のステップS206にて実行される可変表示パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。この可変表示パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS361)。
ステップS361にて大当りフラグがオンである場合には(ステップS361;Yes)、遊技制御フラグ設定部123に設けられたモード移行中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS362)。このとき、モード移行中フラグがオフであれば(ステップS362;No)、パチンコ遊技機1における演出動作の態様を特別演出モードとせずに通常演出モードとするモード不変時であるとの判断に基づき、可変表示パターンを選択するためのテーブルとして、図12(A)に示すモード不変時大当りパターン決定テーブル241を設定する(ステップS363)。これに対して、ステップS362にてモード移行中フラグがオンであれば(ステップS362;Yes)、パチンコ遊技機1における演出動作の態様を特定演出モードとするモード移行中であるとの判断に基づき、可変表示パターンを選択するためのテーブルとして、図13(A)に示すモード移行中大当りパターン決定テーブル251を設定する(ステップS364)。
ステップS361にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS361;No)、乱数回路104等により更新されているリーチ判定用の乱数値MR2を示す数値データを抽出する(ステップS365)。続いて、ステップS365にて抽出された乱数値MR2がリーチ判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS366)。ここで、リーチ判定値データは、例えばリーチ判定用の乱数値MR2のうちで所定個数の数値を示すデータとして、ROM101に格納されたリーチ判定テーブル等に予め保持されているものであればよい。
ステップS366にて乱数値MR2がリーチ判定値データと合致する場合には(ステップS366;Yes)、モード移行中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS367)。このとき、モード移行中フラグがオフであれば(ステップS367;No)、モード不変時であるとの判断に基づき、可変表示パターンを選択するためのテーブルとして、図12(B)に示すモード不変時リーチハズレパターン決定テーブル242を設定する(ステップS368)。これに対して、ステップS367にてモード移行中フラグがオンであれば(ステップS367;Yes)、モード移行中であるとの判断に基づき、可変表示パターンを選択するためのテーブルとして、図13(B)に示すモード移行中リーチハズレパターン決定テーブル252を設定する(ステップS369)。
ステップS366にて乱数値MR2がリーチ判定値データと合致しない場合には(ステップS366;No)、モード移行中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS370)。このとき、モード移行中フラグがオフであれば(ステップS370;No)、モード不変時であるとの判断に基づき、可変表示パターンを選択するためのテーブルとして、図12(C)に示すモード不変時通常ハズレパターン決定テーブル243を設定する(ステップS371)。これに対して、ステップS370にてモード移行中フラグがオンであれば(ステップS370;Yes)、モード移行中であるとの判断に基づき、可変表示パターンを選択するためのテーブルとして、図13(C)に示すモード移行中通常ハズレパターン決定テーブル253を設定する(ステップS372)。
ステップS363、S364、S368、S369、S371、S372の処理のいずれかにてパターン決定テーブルを設定した後には、乱数回路104等により更新されている可変表示パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップS373)。そして、このとき抽出された乱数値MR3に基づき、設定されたパターン決定テーブルを参照することにより、今回の特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示で使用する可変表示パターンを選択決定する(ステップS374)。
続いて、例えばステップS374にて決定された可変表示パターンに対応する制御データを所定のコマンド送信テーブルにセットすることなどといった、可変表示開始コマンドとなるコマンド80XXHを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS375)。また、CPU103は、今回の特図ゲームにおける可変表示パターンでの特別図柄の総可変表示時間に対応したタイマ初期値を、遊技制御タイマ設定部124に設けられた可変表示タイマに設定した後(ステップS376)、可変表示パターン設定処理を終了する。
以上のような可変表示パターン設定処理を実行した後には、確変終了判定処理を実行する(図24のステップS207)。図29は、図24のステップS207にて実行される確変終了判定処理の一例を示すフローチャートである。この確変終了判定処理において、CPU103は、まず、確変中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS381)。
ステップS381にて確変中フラグがオンである場合には(ステップS381;Yes)、遊技制御カウンタ設定部125に設けられた確変カウンタにおけるカウント値を、例えば1減算するなどして更新する(ステップS382)。なお、確変カウンタのカウント値は、特別図柄表示装置4のいずれかによる特図ゲームの開始時に確変大当りとする旨の決定がなされたことに基づき、その特図ゲームでの表示結果が確変大当りとなったことによる大当り遊技状態が終了するときに、所定の確変中可変表示回数初期値(例えば「100」)にセットされる。
ステップS382の処理に続いて、確変カウンタのカウント値が予め定められた確変最終値(例えば「0」)となったか否かを判定する(ステップS383)。このとき、確変カウンタのカウント値が確変最終値以外の値であれば(ステップS383;No)、確変終了判定処理を終了する。他方、ステップS383にて確変カウンタのカウント値が確変最終値である場合には(ステップS383;Yes)、確変中フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS384)、確変カウンタをクリアすることにより、そのカウント値を「0」にするなどの初期化を行う(ステップS385)。また、この場合には有利開放フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS386)、モード移行終了フラグをオン状態にセットする(ステップS387)。この後、例えば遊技状態が通常遊技状態となることに対応した制御データを所定のコマンド送信テーブルにセットすることなどといった、遊技状態通知#1のコマンドD001Hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS388)、確変終了判定処理を終了する。なお、確変終了判定処理ではステップS388の処理を実行せずに、開始条件が成立した特図ゲームにおいて確定特別図柄が導出表示されて特図ゲームが終了したときに、ステップS388と同様の処理を実行して遊技状態通知#1のコマンドD001Hを演出制御基板12に対して送信するようにしてもよい。
以上のような確変終了判定処理を実行した後には、モード移行設定処理を実行する(図24のステップS208)。図30は、図24のステップS208にて実行されるモード移行設定処理の一例を示すフローチャートである。このモード移行設定処理において、CPU103は、まず、モード移行中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS401)。
ステップS401にてモード移行中フラグがオフである場合には(ステップS401;No)、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS402)。このとき、大当りフラグがオフであれば(ステップS402;No)、パチンコ遊技機1における演出動作の態様を特別演出モードとするモード移行は行わないとの判断に基づき、モード移行設定処理を終了する。これに対して、ステップS402にて大当りフラグがオンであれば(ステップS402;Yes)、確変確定フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS403)。
ステップS403にて確変確定フラグがオフである場合には(ステップS403;No)、乱数回路104等により更新されているモード移行判定用の乱数値MR6を示す数値データを抽出する(ステップS404)。続いて、図9(A)に示すモード移行開始判定テーブル221を参照して、ステップS404にて抽出した乱数値MR6がモード移行開始判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS405)。このとき、乱数値MR6がモード移行開始判定値データと合致しなければ(ステップS405;No)、パチンコ遊技機1における演出動作の態様を特別演出モードとするモード移行は行わないとの判断に基づき、モード移行設定処理を終了する。
ステップS403にて確変確定フラグがオンである場合や(ステップS403;Yes)、ステップS405にて乱数値MR6がモード移行開始判定値データと合致する場合には(ステップS405;Yes)、パチンコ遊技機1における演出動作の態様を特別演出モードとするモード移行を開始させるとの判断に基づき、遊技制御フラグ設定部123に設けられたモード移行開始フラグをオン状態にセットする(ステップS406)。この場合には、遊技制御カウンタ設定部125に設けられたモード移行中カウンタに、所定のカウント初期値(例えば「100」)を設定した後(ステップS407)、モード移行設定処理を終了する。このステップS407にてモード移行中カウンタに設定されるカウント初期値は、特別演出モードへのモード移行中において、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が大当りとならなければ実行可能な特図ゲームの上限回数を示している。
また、ステップS401にてモード移行中フラグがオンである場合には(ステップS401;Yes)、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS408)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS408;Yes)、確変確定フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS409)。そして、確変確定フラグがオフであれば(ステップS409;No)、乱数回路104等により更新されているモード移行判定用の乱数値MR6を示す数値データを抽出する(ステップS410)。続いて、図9(B)に示すモード移行終了判定テーブル222を参照して、ステップS410にて抽出した乱数値MR6がモード移行終了判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS411)。
ステップS409にて確変確定フラグがオンである場合や(ステップS409;Yes)、ステップS411にて乱数値MR6がモード移行終了判定値データと合致しない場合には(ステップS411;No)、パチンコ遊技機1における演出動作の態様を特別演出モードとするモード移行を継続させるとの判断に基づき、遊技制御フラグ設定部123に設けられたモード移行継続フラグをオン状態にセットする(ステップS412)。この場合には、ステップS407と同様にして、モード移行中カウンタに所定のカウント初期値を設定した後(ステップS413)、モード移行設定処理を終了する。ステップS411にて乱数値MR6がモード移行終了判定値データと合致する場合には(ステップS411;Yes)、パチンコ遊技機1における演出動作の態様を特別演出モードとするモード移行を終了させるとの判断に基づき、モード移行終了フラグをオン状態にセットした後(ステップS414)、モード移行設定処理を終了する。
ステップS408にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS408;No)、モード移行終了フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS415)。このとき、モード移行終了フラグがオンであれば(ステップS415;Yes)、モード移行設定処理を終了する。これに対して、ステップS415にてモード移行終了フラグがオフであれば(ステップS415;No)、モード移行中カウンタにおけるカウント値を、例えば1減算するなどして更新する(ステップS416)。これに続いて、モード移行中カウンタにおけるカウント値が予め定められたモード移行最終値(例えば「0」)となったか否かを判定する(ステップS417)。そして、モード移行中カウンタのカウント値がモード移行最終値以外の値であれば(ステップS417;No)、モード移行設定処理を終了する一方、モード移行最終値であれば(ステップS417;Yes)、ステップS414の処理に進み、モード移行終了フラグをオン状態にセットする。
以上のようなモード移行設定処理を実行した後、CPU103は、例えば特別図柄表示装置4における各セグメントや各ドットの点灯/消灯動作を開始させることなどといった、特別図柄表示装置4において特別図柄の可変表示を開始する設定を行う(図24のステップS209)。このときには、特別図柄プロセスフラグの値を可変表示制御処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS210)、可変表示開始時処理を終了する。
図31は、図23のステップS113にて実行される可変表示停止時処理の一例を示すフローチャートである。図31に示す可変表示停止時処理において、CPU103は、まず、例えば確定特別図柄記憶部122の記憶データに対応して特別図柄表示装置4における表示動作を制御することなどにより、特別図柄表示装置4に確定特別図柄を停止表示させて特別図柄の可変表示を終了させるための設定を行う(ステップS231)。続いて、CPU103は、大当りフラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS232)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS232;Yes)、可変表示結果は大当りであると判断して、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応した値である“4”に更新した後(ステップS233)、可変表示停止時処理を終了する。
他方、ステップS232にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS232;No)、モード移行終了フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS234)。このとき、モード移行終了フラグがオンであれば(ステップS234;Yes)、パチンコ遊技機1における演出動作の態様を特別演出モードから通常演出モードに復帰させるための設定を行う。すなわち、CPU103は、モード移行終了フラグをクリアしてオフ状態とした後(ステップS235)、例えば所定の制御データをコマンド送信テーブルにセットすることなどといった、モード移行設定通知#4のコマンドC004Hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS236)。続いて、モード移行中フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS237)、モード移行中カウンタをクリアすることにより、そのカウント値を「0」にするなどの初期化を行う(ステップS238)。
ステップS234にてモード移行終了フラグがオフである場合や(ステップS234;No)、ステップS238の処理を実行した後には、特別図柄プロセスフラグの値を“0”に更新してから(ステップS239)、可変表示停止時処理を終了する。なお、ステップS234にてモード移行終了フラグがオンであることに対応してステップS235〜S238の処理を実行した場合には、モード移行の終了を報知する所定の演出動作が行われる期間が終了するまで待機してから、ステップS239の処理に進むようにしてもよい。
図32は、図23のステップS116にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図32に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、遊技制御フラグ設定部123に設けられたモード移行報知中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS251)。なお、モード移行報知中フラグは、後述するステップS266の処理が実行されたときにオン状態にセットされる。
ステップS251にてモード移行報知中フラグがオフである場合には(ステップS251;No)、例えば所定の制御データをコマンド送信テーブルにセットすることなどといった、大当り終了コマンドとなるコマンドB000Hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS252)。続いて、モード移行開始フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS253)。
ステップS253にてモード移行開始フラグがオンである場合には(ステップS253;Yes)、モード移行開始フラグをクリアしてオフ状態にした後(ステップS254)、例えば所定の制御データをコマンド送信テーブルにセットすることなどにより、モード移行設定通知#2のコマンドC002Hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS255)。このときには、モード移行中フラグをオン状態にセットする(ステップS256)。
また、ステップS253にてモード移行開始フラグがオフである場合には(ステップS253;No)、モード移行継続フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS257)。このとき、モード移行継続フラグがオンであれば(ステップS257;Yes)、モード移行継続フラグをクリアしてオフ状態にした後(ステップS258)、例えば所定の制御データをコマンド送信テーブルにセットすることなどにより、モード移行設定通知#3のコマンドC003Hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS259)。
ステップS257にてモード移行継続フラグがオフである場合には(ステップS257;No)、モード移行終了フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS260)。そして、モード移行終了フラグがオンであれば(ステップS260;Yes)、モード移行終了フラグをクリアしてオフ状態にした後(ステップS261)、例えば所定の制御データをコマンド送信テーブルにセットすることなどにより、モード移行設定通知#4のコマンドC004Hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS262)。このときには、モード移行中フラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS263)。ステップS260にてモード移行終了フラグがオフであれば(ステップS260;No)、例えば所定の制御データをコマンド送信テーブルにセットすることなどにより、モード移行設定通知#1のコマンドC001Hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS264)。
ステップS256、S259、S263、S264の処理のいずれかを実行した後には、遊技制御タイマ設定部124に設けられたモード移行報知タイマに、モード移行の開始・継続・終了あるいはモード移行を行わないことを報知する所定の演出動作が行われる期間に対応したタイマ初期値を設定する(ステップS265)。そして、モード移行報知中フラグをオン状態にセットした後(ステップS266)、大当り終了処理を終了する。
また、ステップS251にてモード移行報知中フラグがオンである場合には(ステップS251;Yes)、モード移行報知タイマにおけるタイマ値を、例えば1減算するなどして更新する(ステップS267)。これに続いて、モード移行報知タイマにおけるタイマ値が予め定められた報知最終値(例えば「0」)となったか否かを判定する(ステップS268)。そして、モード移行報知タイマのタイマ値が報知最終値以外の値であれば(ステップS268;No)、大当り終了処理を終了する。
ステップS268にてモード移行報知タイマのタイマ値が報知最終値である場合には(ステップS268;Yes)、モード移行報知中フラグをクリアしてオフ状態にした後(ステップS269)、モード移行報知タイマをクリアすることにより、そのタイマ値を「0」にするなどの初期化を行う(ステップS270)。続いて、遊技状態変更設定処理を実行し(ステップS271)、特別図柄プロセスフラグの値を“0”に更新してから(ステップS272)、大当り終了処理を終了する。
図33は、図32のステップS271にて実行される遊技状態変更設定処理の一例を示すフローチャートである。図33に示す遊技状態変更設定処理を開始すると、CPU103は、まず、大当り遊技状態の終了に対応して、大当りフラグをクリアすることによりオフ状態にする(ステップS431)。続いて、確変確定フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS432)。
ステップS432にて確変確定フラグがオンである場合には(ステップS432;Yes)、確変確定フラグをクリアしてオフ状態にした後(ステップS433)、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変遊技状態(第1または第2確変遊技状態)に制御されることに対応して、確変中フラグをオン状態にセットするとともに(ステップS434)、確変カウンタに予め定められた確変中可変表示回数初期値(例えば「100」)をセットする(ステップS435)。これに続いて、有利開放確定フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS436)。そして、有利開放確定フラグがオンであれば(ステップS436;Yes)、有利開放確定フラグをクリアしてオフ状態にした後(ステップS437)、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変遊技状態のうちで第2確変遊技状態に制御されることに対応して、有利開放フラグをオン状態にセットする(ステップS438)。このときには、例えば遊技状態が第2確変遊技状態となることに対応した制御データを所定のコマンド送信テーブルにセットすることなどといった、遊技状態通知#3のコマンドD003Hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS439)、遊技状態変更設定処理を終了する。これに対して、ステップS436にて有利開放確定フラグがオフであれば(ステップS436;No)、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変遊技状態のうちの第1確変遊技状態に制御されることに対応して、有利開放フラグをクリアすることによりオフ状態にする(ステップS440)。そして、例えば遊技状態が第1確変遊技状態となることに対応した制御データを所定のコマンド送信テーブルにセットすることなどといった、遊技状態通知#2のコマンドD002Hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS441)、遊技状態変更設定処理を終了する。
ステップS432にて確変確定フラグがオフである場合には(ステップS432;No)、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が通常遊技状態に制御されることに対応して、確変中フラグをクリアすることによりオフ状態にするとともに(ステップS442)、確変カウンタをクリアすることにより、そのカウント値を「0」にするなどの初期化を行う(ステップS443)。続いて、有利開放フラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS444)。そして、例えば遊技状態が通常遊技状態となることに対応した制御データを所定のコマンド送信テーブルにセットすることなどといった、遊技状態通知#1のコマンドD001Hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS445)、遊技状態変更設定処理を終了する。
図34は、普通図柄プロセス処理として、図22に示すステップS16にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図34に示す普通図柄プロセス処理を開始すると、CPU103は、まず、例えば各入賞口スイッチ70に含まれて通過ゲート20を通過した遊技球を検出するゲートスイッチからの検出信号がオン状態となったか否かをチェックすることにより、通過ゲート20を遊技球が通過したか否かを判定する(ステップS121)。遊技球が通過ゲート20を通過してゲートスイッチからの検出信号がオン状態となった場合には(ステップS121;Yes)、ゲート通過時処理を実行する(ステップS122)。他方、ゲートスイッチからの検出信号がオフ状態である場合には(ステップS121;No)、ステップS122の処理をスキップする。
ステップS121のゲート通過時処理では、普通図保留記憶部121Bが記憶している普通当り判定用の乱数値MR7を示す数値データの個数である普通図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する。このとき、普通図保留記憶数が上限値となっていれば、今回の遊技球の通過による始動検出は無効として、そのままゲート通過時処理を終了する。これに対して、普通図保留記憶数が上限値未満であるときには、乱数回路104等から普通当り判定用の乱数値MR7を示す数値データを抽出し、抽出した乱数値MR7を示す数値データを、普通図保留記憶部121Bにおける空エントリの先頭にセットする。
この後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部123に設けられた普通図柄プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS130〜S134の各処理を実行する。
ステップS130の普通図柄通常処理は、普通図柄プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この普通図柄通常処理は、普通図保留記憶部121Bに格納された普通当り判定用の乱数値MR7を示す数値データに基づいて普通図柄表示器40による普通図ゲームを開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。ステップS131の普通図柄判定処理は、普通図柄プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この普通図柄判定処理は、普通図柄表示器40による普通図ゲームにおける表示結果を「当り」とするか否かを判定する処理などを含んでいる。ステップS132の普通図柄変動処理は、普通図柄プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この普通図柄変動処理では、普通図柄の可変表示時間が経過するまで普通図柄表示器40の点灯、点滅、発色などを制御して、普通図柄を変動させる。ステップS133の普通図柄停止処理は、普通図柄プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この普通図柄停止処理では、普通図柄表示器40における点灯動作などを制御して、普通図ゲームにおける表示結果を出力させる。そして、普通当りフラグがオンであれば普通図柄プロセスフラグの値を“4”に更新する一方で、普通当りフラグがオフであれば普通図柄プロセスフラグの値を“0”に更新する。ステップS134の始動入賞口開閉処理は、普通図柄プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この始動入賞口開閉処理は、普通可変入賞球装置6の可動翼片を傾動制御することにより、始動入賞口を通常開放から拡大開放へと変化させるための設定を行う処理などを含んでいる。
図35は、図34のステップS131にて実行される普通図柄判定処理の一例を示すフローチャートである。図35に示す普通図柄判定処理において、CPU103は、まず、普通図保留記憶部121Bから保留番号「1」に対応して記憶されている普通当り判定用の乱数値MR7を示す数値データを読み出す(ステップS461)。この際には、例えば普通図保留記憶数カウンタにおけるカウント値を1減算するなどして、普通図保留記憶数を1減算するとともに、普通図保留記憶部121Bにおいて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば、保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR7を示す数値データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS462)。
続いて、有利開放フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS463)。このとき、有利開放フラグがオフであれば(ステップS463;No)、普通図ゲームにおける表示結果を「当り」とするか否かを判定するために参照するテーブルとして、図8(A)に示す通常開放時普通当り判定テーブル211を設定する(ステップS464)。他方、有利開放フラグがオンであれば(ステップS463;Yes)、普通図ゲームにおける表示結果を「当り」とするか否かを判定するために参照するテーブルとして、図8(B)に示す有利開放時普通当り判定テーブル212を設定する(ステップS465)。
ステップS464、S465の処理のいずれかを実行した後には、ステップS461にて読み出した普通当り判定用の乱数値MR7が普通当り判定値データと合致するか否かを判定することにより、表示結果が「当り」となるか否かの判定を行う(ステップS466)。ステップS466にて乱数値MR7が普通当り判定値データと合致すれば(ステップS466;Yes)、遊技制御フラグ設定部123に設けられた普通当りフラグをオン状態にセットする(ステップS467)。他方、ステップS466にて乱数値MR7が普通当り判定値データに合致しなければ(ステップS466;No)、ステップS467の処理をスキップする。
この後、有利開放フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS468)。そして、有利開放フラグがオフであれば(ステップS468;No)、今回の普通図ゲームにおいて普通図柄の変動を開始してから表示結果を出力するまでの可変表示時間を、通常開放時に対応した所定時間(例えば30秒)に設定する(ステップS469)。これに対して、ステップS468にて有利開放フラグがオンであれば(ステップS468;Yes)、今回の普通図ゲームにおいて普通図柄の変動を開始してから表示結果を出力するまでの可変表示時間を、有利開放時に対応した所定時間(例えば5秒)に設定して、通常開放時に対応した可変表示時間とは異ならせる(ステップS470)。このとき、有利開放時に対応した所定時間が通常開放時に対応した所定時間よりも短くなるように設定することで、普通図ゲームにて普通図柄の変動が開始されてから表示結果が出力されるまでの時間が短くなる。これにより、有利開放時には通常開放時に比べて、普通図ゲームの実行中となって普通可変入賞球装置6の可動翼片が傾動制御されない期間が短くなり、有利開放時を通常開放時よりも遊技者にとって有利にさせることができる。ステップS469、S470の処理のいずれかを実行した後には、普通図柄プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS471)、普通図柄判定処理を終了する。
図36は、図34のステップS134にて実行される始動入賞口開閉処理の一例を示すフローチャートである。図36に示す始動入賞口開閉処理において、CPU103は、まず、遊技制御フラグ設定部123に設けられた開閉設定完了フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS481)。なお、開閉設定完了フラグは、後述するステップS485の処理が実行されたときに、オン状態にセットされる。
ステップS481にて開閉設定完了フラグがオフである場合には(ステップS481;No)、有利開放フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS482)。このとき、有利開放フラグがオンであれば(ステップS482;Yes)、例えば普通可変入賞球装置6の可動翼片を駆動するソレノイドに対応した出力ポートバッファに有利開放時に対応した所定の制御データを設定することなどにより、有利開放用の動作信号を送信するための設定を行う(ステップS483)。例えば、有利開放用の動作信号は、普通可変入賞球装置6の可動翼片を所定期間(例えば0.5秒)ずつ2回にわたり傾動位置として、始動入賞口を拡大開放する動作信号であればよい。
ステップS482にて有利開放フラグがオフである場合には(ステップS482;No)、例えば普通可変入賞球装置6の可動翼片を駆動するソレノイドに対応した出力ポートバッファに通常開放時に対応した所定の制御データを設定することなどにより、通常開放用の動作信号を送信するための設定を行う(ステップS484)。例えば、通常開放用の動作信号は、普通可変入賞球装置6の可動翼片を所定期間(例えば0.3秒)が経過するまで1回傾動位置として、始動入賞口を拡大開放する動作信号であればよい。このように、有利開放時には、通常開放時に比べて始動入賞口を拡大開放する期間や回数を増加させることにより、遊技球が始動入賞口に入賞しやすくなり、有利開放時を通常開放時よりも遊技者にとって有利にさせることができる。ステップS483、S484の処理のいずれかを実行した後には、開閉設定完了フラグをオン状態にセットしてから(ステップS485)、始動入賞口開閉処理を終了する。
ステップS481にて開閉設定完了フラグがオンである場合には(ステップS481;Yes)、普通可変入賞球装置6の可動翼片を傾動制御することで始動入賞口を開閉させる期間が終了したか否かを判定する(ステップS486)。このとき、始動入賞口を開閉させる期間が終了していなければ(ステップS486;No)、始動入賞口開閉処理を終了する。他方、ステップS486にて始動入賞口を開閉させる期間が終了すれば(ステップS486;Yes)、開閉設定完了フラグをクリアしてオフ状態にした後(ステップS487)、普通当りフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS488)、普通図柄プロセスフラグの値を“0”に更新してから(ステップS489)、始動入賞口開閉処理を終了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源電圧の供給を受けると、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU130が演出制御メイン処理を実行する。この演出制御メイン処理では、所定の初期化処理が実行されることにより、RAM132のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載された図示せぬCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等が行われる。その後、演出制御用CPU130は、所定のタイマ割込みフラグを監視するなどして、タイマ割込みが発生するまでループ処理を実行する。例えば、演出制御用CPU130では2ミリ秒ごとにタイマ割込みが発生し、このタイマ割込みが発生すると、所定のタイマ割込み処理を実行することにより、タイマ割込みフラグがセットされる。
また、演出制御用CPU130では、2ミリ秒ごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU130は、自動的に割込み禁止状態に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが好ましい。
主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより演出制御用CPU130にて割込みが発生することで、例えば所定のコマンド受信割込み処理が実行され、中継基板18を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートから読み込んだ演出制御コマンドを、受信コマンドバッファに格納する。例えば、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して受信コマンドバッファに格納した後、割込み許可に設定する。
演出制御用CPU130がタイマ割込みフラグを監視することによりタイマ割込み発生を検出したときには、主基板11から送信された演出制御コマンドを解析するためのコマンド解析処理や、画像表示装置5における表示動作を制御するための表示制御プロセス処理などが実行される。表示制御プロセス処理では、画像表示装置5における表示動作を所定の手順で制御するために、演出制御フラグ設定部153に設けられた表示制御プロセスフラグの値を画像表示装置5における表示状態に応じて更新し、表示制御プロセスフラグの値に対応して予め設けられた各種の処理を選択して実行する。
図37は、演出制御用CPU130によって実行される表示制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図37に示す表示制御プロセス処理では、まず、飾り図柄表示色設定処理が実行される(ステップS140)。図38は、ステップS140にて実行される飾り図柄表示色設定処理の一例を示すフローチャートである。この飾り図柄表示色設定処理において、演出制御用CPU130は、まず、主基板11から送信される遊技状態通知#1のコマンドD001Hについて受信があったか否かを判定する(ステップS291)。
ステップS291にて遊技状態通知#1のコマンドD001Hについて受信があれば(ステップS291;Yes)、通常遊技状態時に対応した飾り図柄の表示色を設定する(ステップS292)。例えば、ステップS292の処理では、演出制御用CPU130が図20(B)に示すような表示色データを飾り図柄表示色記憶部156に記憶させるとともに、飾り図柄表示色記憶部156の記憶内容に対応した描画指令を表示制御部133に送出することなどにより、遊技状態が通常遊技状態であることに対応した表示色で、各飾り図柄を表示させる。他方、ステップS291にて遊技状態通知#1のコマンドD001Hについて受信がなければ(ステップS291;No)、主基板11から送信される遊技状態通知#2のコマンドD002Hについて受信があったか否かを判定する(ステップS293)。
ステップS293にて遊技状態通知#2のコマンドD002Hについて受信があれば(ステップS293;Yes)、第1確変遊技状態時に対応した飾り図柄の表示色を設定する(ステップS294)。例えば、ステップS294の処理では、演出制御用CPU130が図20(C)に示すような表示色データを飾り図柄表示色記憶部156に記憶させるとともに、飾り図柄表示色記憶部156の記憶内容に対応した描画指令を表示制御部133に送出することなどにより、遊技状態が第1確変遊技状態であることに対応した表示色で、各飾り図柄を表示させる。他方、ステップS293にて遊技状態通知#2のコマンドD002Hについて受信がなければ(ステップS293;No)、主基板11から送信される遊技状態通知#3のコマンドD003Hについて受信があったか否かを判定する(ステップS295)。
ステップS295にて遊技状態通知#3のコマンドD003Hについて受信がなければ(ステップS295;No)、飾り図柄表示色設定処理を終了する。これに対して、ステップS295にて遊技状態通知#3のコマンドD003Hについて受信があれば(ステップS295;Yes)、第2確変遊技状態時に対応した飾り図柄の表示色を設定する(ステップS296)。例えば、ステップS296の処理では、演出制御用CPU130が図20(D)に示すような表示色データを飾り図柄表示色記憶部156に記憶させるとともに、飾り図柄表示色記憶部156の記憶内容に対応した描画指令を表示制御部133に送出することなどにより、遊技状態が通常遊技状態であることに対応した表示色で、各飾り図柄を表示させる。
ステップS292、S294、S296の処理のいずれかを実行した後には、例えば遊技状態通知コマンドにおけるEXTデータをRAM132に設けられた遊技状態情報格納部に格納することなどにより、遊技状態をセーブしてから(ステップS297)、飾り図柄表示色設定処理を終了する。以上のような飾り図柄表示色設定処理を実行した後には、表示制御プロセスフラグの値に応じて、図37に示すようなステップS150〜S155の各処理を実行する。
ステップS150の可変表示開始コマンド受信待ち処理は、表示制御プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始コマンド受信待ち処理は、主基板11からの可変表示開始コマンドを受信したか否かに基づいて画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。
ステップS151の演出表示制御設定処理は、表示制御プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この演出表示制御設定処理は、特別図柄表示装置4による特図ゲームにて特別図柄が変動表示されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を含めた各種の表示による演出を行うために、例えばROM131に格納されている複数種類の図柄表示制御パターンのうちから可変表示パターンに対応するものを選択する処理などといった、画像表示装置5の表示動作を設定するための処理を含んでいる。また、ステップS151の演出表示制御設定処理では、主基板11からの表示結果通知コマンドにより通知された表示結果や、可変表示開始コマンドにより指定された可変表示パターンなどに基づき、画像表示装置5による飾り図柄の可変表示にて確定飾り図柄として導出表示される飾り図柄の組合せを決定する。
ステップS152の飾り図柄可変表示処理は、表示制御プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この処理において、演出制御用CPU130は、演出制御タイマ設定部154に含まれる表示制御タイマにおけるタイマ値に対応して、図柄表示制御パターンから図柄表示制御データを読み出し、読み出された図柄表示制御データに従って画像表示装置5の表示制御を変更する。そして、図柄表示制御パターンから画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を終了するための図柄表示制御データが読み出されると、大当り開始コマンド受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値を表示制御タイマに設定する。この後、表示制御タイマのカウントダウン動作を開始するとともに、表示制御プロセスフラグの値を大当り開始コマンド受信待ち処理に対応した値である“3”に更新する。
ステップS153の大当り開始コマンド受信待ち処理は、表示制御プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この処理において、演出制御用CPU130は、主基板11から送信された大当り開始コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り開始コマンドを受信したきには、飾り図柄の可変表示結果が大当りであると判断して、表示制御プロセスフラグの値を大当り演出表示処理に対応した値である“4”に更新する。一方、主基板11からの大当り開始コマンドを受信することなく、表示制御タイマがタイムアウトしたときには、飾り図柄の可変表示結果がハズレであると判断して、表示制御プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS154の大当り演出表示処理は、表示制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この処理において、演出制御用CPU130は、画像表示装置5における表示動作を制御することにより、大当り遊技状態に応じた画像を表示する制御を行う。例えば、主基板11からの大当りラウンド数指示コマンドに対応したラウンド数を、画像表示装置5の表示領域内で所定位置に表示させることにより、遊技者に対して報知可能とする。そして、大当り遊技状態において実行されるラウンド遊技が最終ラウンド(例えば、15ラウンド)になると、表示制御プロセスフラグの値を大当り終了演出表示処理に対応した値である“5”に更新する。ステップS155の大当り終了演出表示処理は、表示制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り終了演出表示処理は、画像表示装置5にて大当り遊技状態の終了を報知する大当り終了報知演出表示などを実行するための制御を行う処理を含んでいる。
図39は、図37のステップS151にて実行される演出表示制御設定処理の一例を示すフローチャートである。図39に示す演出表示制御設定処理において、演出制御用CPU130は、まず、例えばRAM132に設けられた可変表示パターン格納部の格納データを読み出すことなどにより、主基板11からの可変表示開始コマンドに示された可変表示パターンを特定する(ステップS501)。そして、ステップS501にて特定した可変表示パターンは大当りパターンであるか否かの判定を行う(ステップS502)。
ステップS502にて大当りパターンである場合には(ステップS502;Yes)、例えば表示結果通知記憶部151の記憶データを読み出すことなどにより、主基板11からの表示結果通知コマンドに示された表示結果を特定する(ステップS503)。続いて、ステップS503にて特定した表示結果は通常大当りであるか否かの判定を行う(ステップS504)。このとき、表示結果が通常大当りであれば(ステップS504;Yes)、今回の飾り図柄の可変表示における確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、図17(A)に示す通常大当り時確定図柄決定テーブル301を設定する(ステップS505)。
ステップS504にて表示結果が通常大当りではない場合には(ステップS504;No)、その表示結果は第1確変大当りであるか否かを判定する(ステップS506)。このとき、表示結果が第1確変大当りであれば(ステップS506;Yes)、今回の飾り図柄の可変表示における確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、図17(B)に示す第1確変大当り時確定図柄決定テーブル302を設定する(ステップS507)。また、ステップS506にて表示結果が第1確変大当りではない場合には(ステップS506;No)、表示結果は第2確変大当りであるとの判断に基づき、今回の飾り図柄の可変表示における確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、図17(C)に示す第2大当り時確定図柄決定テーブル303を設定する(ステップS508)。
ステップS505、S507、S508の処理のいずれかを実行した後には、乱数回路134等により更新されている大当り図柄・左確定図柄決定用の乱数値SR1を抽出する(ステップS509)。そして、このとき抽出された乱数値SR1や、RAM132に設けられた遊技状態情報格納部の格納データから特定される遊技状態に基づき、設定された確定図柄決定テーブルを参照することにより、今回の飾り図柄の可変表示結果となる大当り組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS510)。
すなわち、今回の飾り図柄の可変表示結果が通常大当りとなる場合には、図17(A)に示す通常大当り時確定図柄決定テーブル301を参照することで、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか第1及び第2確変遊技状態のいずれであるかにかかわらず、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて可変表示される飾り図柄のうちで、「2」、「4」及び「6」の数字を示し表示色が「青色」の図柄である通常図柄のいずれか1つを、各可変表示部で同一となる確定飾り図柄に決定する。
これに対して、今回の飾り図柄の可変表示結果が第1確変大当りとなる場合には、図17(B)に示す第1確変大当り時確定図柄決定テーブル302を参照することで、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか第1確変遊技状態であるかに対応した確定飾り図柄を決定する。すなわち、現在の遊技状態が通常遊技状態であるときには、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて可変表示される飾り図柄のうちで、「1」、「3」、「5」及び「8」の数字を示し表示色が「黄色」の図柄である第1確変図柄のいずれか1つを、各可変表示部で同一となる確定飾り図柄に決定する。その一方で、現在の遊技状態が第1確変遊技状態であるときには、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて可変表示される飾り図柄のうちで、「1」、「5」及び「8」の数字を示し表示色が「黄色」の図柄である第1確変図柄のいずれか1つを、各可変表示部で同一となる確定飾り図柄に決定する。
また、今回の飾り図柄の可変表示結果が第2確変大当りとなる場合には、図17(C)に示す第2確変大当り時確定図柄決定テーブル303を参照することで、現在の遊技状態が通常遊技状態、第1確変遊技状態、第2確変遊技状態のいずれであるか対応した確定飾り図柄を決定する。すなわち、現在の遊技状態が通常遊技状態であるときには、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて可変表示される飾り図柄のうちで、「7」の数字を示し表示色が「赤色」の第2確変図柄を、各可変表示部で同一となる確定飾り図柄に決定する。現在の遊技状態が第1確変遊技状態であるときには、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて可変表示される飾り図柄のうちで、「3」及び「7」の数字を示し表示色が「赤色」の図柄である第2確変図柄のいずれか1つを、各可変表示部で同一となる確定飾り図柄に決定する。現在の遊技状態が第2確変遊技状態であるときには、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて可変表示される飾り図柄のうちで、「1」、「3」、「5」、「7」及び「8」の数字を示し表示色が「赤色」の図柄である第2確変図柄のいずれか1つを、各可変表示部で同一となる確定飾り図柄に決定する。
ステップS502にて可変表示パターンは大当りパターンではない場合(ステップS502;No)、その可変表示パターンはリーチハズレパターンであるか否かの判定を行う(ステップS511)。このとき、リーチハズレパターンであれば(ステップS511;Yes)、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS512)。例えば、演出制御用CPU130は、乱数回路134等により更新されている大当り図柄・左確定図柄決定用の乱数値SR1を抽出し、図18(A)に示す左確定飾り図柄決定テーブル311を参照することにより、左確定飾り図柄を決定する。また、左確定飾り図柄と同一の図柄番号である飾り図柄を右確定飾り図柄とすることに決定する。そして、例えば乱数回路134等により更新されている中確定図柄決定用の乱数値SR2を抽出し、図18(B)に示す中確定飾り図柄決定テーブル312を参照することにより決定した飾り図柄が、左・右の確定飾り図柄と同じ図柄であるか否かを判定する。このとき、左・右の確定飾り図柄とは異なっていれば、その飾り図柄を中確定飾り図柄とすることに決定する。他方、左・右の確定飾り図柄と同じであれば、例えば決定された飾り図柄を1つずらすことで特定された図柄を中確定飾り図柄とすることに決定すればよい。
ステップS511にて可変表示パターンはリーチハズレパターンではない場合(ステップS511;No)、その可変表示パターンは通常ハズレパターンであるとの判断に基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として、通常ハズレ組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS513)。例えば、演出制御用CPU130は、乱数回路134等により更新されている大当り図柄・左確定図柄決定用の乱数値SR1を抽出し、図18(A)に示す左確定飾り図柄決定テーブル311を参照することにより、左確定飾り図柄を決定する。また、乱数回路134等により更新されている中確定図柄決定用の乱数値SR2を抽出し、図18(B)に示す中確定飾り図柄決定テーブル312を参照することにより、中確定飾り図柄を決定する。さらに、乱数回路134等により更新されている右確定図柄決定用の乱数値SR3を抽出し、図18(C)に示す右確定飾り図柄決定テーブル313を参照することにより決定した飾り図柄が、左確定飾り図柄と同じ図柄であるか否かを判定する。このとき、左確定飾り図柄とは異なっていれば、その飾り図柄を右確定飾り図柄とすることに決定する。他方、左確定飾り図柄と同じであれば、例えば決定された飾り図柄を1つずらすことで特定された図柄を右確定飾り図柄とすることに決定すればよい。
ステップS510、S512、S513の処理のいずれかにて確定飾り図柄を決定した後には、決定された確定飾り図柄を特定可能なデータを確定飾り図柄記憶部152に記憶記憶させる(ステップS514)。続いて、可変表示パターン格納部における格納データから特定される可変表示パターンに対応して、図柄表示制御パターンを決定する(ステップS515)。そして、ステップS515にて決定された図柄表示制御パターンに対応したタイマ初期値を、表示制御タイマに設定する(ステップS516)。その後、例えば表示制御部133が備えるVDP140に対して所定の描画指令を送出することなどといった、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始させるための設定を行う(ステップS517)。また、表示制御プロセスフラグの値を飾り図柄可変表示処理に対応した値である“2”に更新した後(ステップS518)、演出表示制御設定処理を終了する。
図40は、図37のステップS152にて実行される飾り図柄可変表示処理の一例を示すフローチャートである。図40に示す飾り図柄可変表示処理において、演出制御用CPU130は、まず、図柄表示制御パターンに含まれる図柄表示制御データのうちから、表示制御タイマにおけるタイマ値に対応したものを読み出す(ステップS531)。続いて、ステップS531での読出データに対応した描画指令等の各種の指令を、例えば表示制御部133に設けられたVDP140などに対して送出する(ステップS532)。
この後、表示制御タイマにおけるタイマ値を、例えば1減算するなどして更新する(ステップS533)。そして、例えばステップS531での読出データが所定の終了コードであるか否かを判定することや、あるいはステップS533にて更新された表示制御タイマのタイマ値が所定値(例えば「0」)に達したか否かを判定することなどにより、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示の終了タイミングとなったか否かを判定する(ステップS534)。このとき、可変表示の終了タイミングではなければ(ステップS534;No)、飾り図柄可変表示処理を終了する。これに対して、ステップS534にて可変表示の終了タイミングとなっている場合には(ステップS534;Yes)、主基板11から送信されるモード移行設定通知#4のコマンドC004Hを受信しているか否かを判定する(ステップS535)。
ステップS535にてモード移行設定通知#4のコマンドを受信している場合には(ステップS535;Yes)、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果がハズレとなった可変表示終了時に特別演出モードへのモード移行の終了を報知するよう、演出用の表示設定を行う(ステップS536)。例えばステップS536では、ROM131の所定領域に可変表示終了時の演出設定用として格納されている演出制御パターンに含まれる所定の表示制御パターンを選択し、その表示制御パターンに含まれる表示制御データに対応した描画指令等の各種の指令を、表示制御部133に設けられたVDP140などに対して送出すればよい。ステップS535にてモード移行設定通知#4のコマンドを受信していない場合には(ステップS535;No)、ステップS536の処理をスキップする。この後、所定の大当り開始コマンド受信待機用初期値を表示制御タイマに設定し(ステップS537)、表示制御プロセスフラグを大当り開始コマンド受信待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS538)、飾り図柄可変表示処理を終了する。
図41は、図37のステップS155にて実行される大当り終了演出表示処理の一例を示すフローチャートである。図41に示す大当り終了演出表示処理において、演出制御用CPU130は、まず、演出制御フラグ設定部153に設けられた大当り終了演出中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS551)。なお、大当り終了演出中フラグは、後述するステップS560の処理が実行されたときにオン状態にセットされる。
ステップS551にて大当り終了演出中フラグがオフである場合には(ステップS551;No)、主基板11から送信されるモード移行設定通知#1のコマンドC001Hを受信しているか否かを判定する(ステップS552)。このとき、モード移行設定通知#1のコマンドを受信していれば(ステップS552;Yes)、大当り遊技状態の終了時に特別演出モードへのモード移行が行われないことを報知するよう、演出用の表示設定を行う(ステップS553)。例えばステップS553では、ROM131の所定領域に大当り遊技状態終了時の演出設定用として格納されている複数種類の演出制御パターンのうちから、モード移行が行われないことを報知するために用意されたものを特定する。そして、特定された演出制御パターンに含まれる所定の表示制御パターンを選択し、その表示制御パターンに含まれる表示制御データに対応した描画指令等の各種の指令を、表示制御部133に設けられたVDP140などに対して送出すればよい。
ステップS552にてモード移行設定通知#1のコマンドを受信していない場合には(ステップS552;No)、主基板11から送信されるモード移行設定通知#2のコマンドC002Hを受信しているか否かを判定する(ステップS554)。このとき、モード移行設定通知#2のコマンドを受信していれば(ステップS554;Yes)、大当り遊技状態の終了時に特別演出モードへのモード移行が開始されることを報知するよう、演出用の表示設定を行う(ステップS555)。例えばステップS555では、ROM131の所定領域に大当り遊技状態終了時の演出設定用として格納されている複数種類の演出制御パターンのうちから、モード移行が開始されることを報知するために用意されたものを特定する。そして、特定された演出制御パターンに含まれる所定の表示制御パターンを選択し、その表示制御パターンに含まれる表示制御データに対応した描画指令等の各種の指令を、表示制御部133に設けられたVDP140などに対して送出すればよい。
ステップS554にてモード移行設定通知#2のコマンドを受信していない場合には(ステップS554;No)、主基板11から送信されるモード移行設定通知#3のコマンドC003Hを受信しているか否かを判定する(ステップS556)。このとき、モード移行設定通知#3のコマンドを受信していれば(ステップS556;Yes)、大当り遊技状態の終了時に特別演出モードへのモード移行が継続されることを報知するよう、演出用の表示設定を行う(ステップS557)。例えばステップS557では、ROM131の所定領域に大当り遊技状態終了時の演出設定用として格納されている複数種類の演出制御パターンのうちから、モード移行が継続されることを報知するために用意されたものを特定する。そして、特定された演出制御パターンに含まれる所定の表示制御パターンを選択し、その表示制御パターンに含まれる表示制御データに対応した描画指令等の各種の指令を、表示制御部133に設けられたVDP140などに対して送出すればよい。
ステップS556にてモード移行設定通知#3のコマンドを受信していない場合には(ステップS556;No)、主基板11から送信されるモード移行設定通知#4のコマンドC004Hを受信しているとの判断に基づき、大当り遊技状態の終了時に特別演出モードへのモード移行が終了されることを報知するよう、演出用の表示設定を行う(ステップS558)。例えばステップS558では、ROM131の所定領域に大当り遊技状態終了時の演出設定用として格納されている複数種類の演出制御パターンのうちから、モード移行が終了されることを報知するために用意されたものを特定する。そして、特定された演出制御パターンに含まれる所定の表示制御パターンを選択し、その表示制御パターンに含まれる表示制御データに対応した描画指令等の各種の指令を、表示制御部133に設けられたVDP140などに対して送出すればよい。
ステップS553、S555、S557、S558の処理のいずれかを実行した後には、大当り終了報知演出表示の実行時間(例えば4秒)に対応するタイマ初期値を、表示制御タイマに設定する(ステップS559)。このときには、大当り終了演出中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS560)、大当り終了演出表示処理を終了する。
また、ステップS551にて大当り終了演出中フラグがオンである場合には(ステップS551;Yes)、表示制御タイマにおけるタイマ値を、例えば1減算するなどして更新する(ステップS561)。そして、例えば表示制御パターンからの読出データが所定の終了コードであるか否かを判定することや、あるいはステップS561にて更新された表示制御タイマのタイマ値が所定値(例えば「0」)に達したか否かを判定することなどにより、大当り終了報知演出表示の終了タイミングとなったか否かを判定する(ステップS562)。このとき、演出終了タイミングではなければ(ステップS562;No)、大当り終了演出表示処理を終了する。なお、この場合には、表示制御パターンに含まれる表示制御データのうちから表示制御タイマのタイマ値に対応したものを読み出し、その読出データに応じた描画指令等の各種の指令を、表示制御部133に設けられたVDP140などに対して送出するようにしてもよい。
ステップS562にて大当り終了報知演出表示の終了タイミングとなっている場合には(ステップS562;Yes)、大当り終了演出中フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS563)、表示制御タイマをクリアすることにより、そのタイマ値を「0」にするなどの初期化を行う(ステップS564)。このときには、表示制御プロセスフラグの値を“0”に更新してから(ステップS565)、大当り終了演出表示処理を終了する。
以下、パチンコ遊技機1における具体的な制御の一例について説明する。パチンコ遊技機1では、遊技者等がパチンコ遊技機1の右下位置に設けられた打玉操作ハンドルを操作したことに応答して、図示せぬ発射モータの駆動力により遊技球が遊技領域に打ち込まれる。そして、遊技領域に打ち込まれた遊技球が普通可変入賞球装置6に形成された始動入賞口へと入賞したことに応じて始動入賞口スイッチからの検出信号がオン状態となることにより(図23のステップS101;Yes)、特別図柄表示装置4による特図ゲームや画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を実行するための実行条件が成立する。こうした可変表示の実行条件が成立したことに基づき、乱数回路104等により更新される大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データが抽出され、保留データとして特図保留記憶部121Aに記憶される(ステップS102)。
この後、特別図柄表示装置4による特図ゲームを開始するための開始条件が成立したことに応じて、特図保留記憶部121Aから大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データが読み出され(図24のステップS201)、その乱数値MR1に基づいて大当り確変判定処理が実行される(ステップS204)。この大当り確変判定処理では、大当り判定用の乱数値MR1が判定値データと合致することにより大当りとする旨の判定がなされると(図26のステップS314;Yes)、大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS315)。これに続いて、大当り遊技状態の終了後にパチンコ遊技機1の遊技状態を通常遊技状態と第1確変遊技状態と第2確変遊技状態とのうちでいずれに制御するかを決定するための処理を実行する。このとき、確変中フラグがオンであるか否かの判定結果や、確変中フラグがオンである場合には有利開放フラグがオンであるか否かの判定結果に応じて、図10(A)に示す通常時遊技状態決定テーブル231と、図10(B)に示す第1確変時遊技状態決定テーブル232と、図10(C)に示す第2確変時遊技状態決定テーブル233とのうちで、いずれかのテーブルを参照する(ステップS316〜S320)。これにより、例えば図11(A)〜(C)に示すように、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態が通常遊技状態であるか第1確変遊技状態であるか第2確変遊技状態であるかに応じて、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を第1及び第2確変遊技状態のそれぞれに決定する決定割合を、異ならせることができる。こうして決定された大当り遊技状態の終了後における遊技状態に応じて、確変確定フラグや有利開放確定フラグの設定が行われる(ステップS322〜S327)。
続いて、図27に示す表示結果設定処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果をハズレとする場合に(ステップS341;No)、表示結果通知#1のコマンド9001Hが、演出制御基板12に対して送信可能に設定される(ステップS343)。また、可変表示結果を通常大当りとする場合には(ステップS344;No)、表示結果通知#2のコマンド9002Hが、演出制御基板12に対して送信可能に設定される(ステップS346)。可変表示結果を第1確変大当りとする場合には(ステップS348;No)、表示結果通知#3のコマンド9003Hが、演出制御基板12に対して送信可能に設定される(ステップS349)。可変表示結果を第2確変大当りとする場合には(ステップS348;Yes)、表示結果通知#4のコマンド9004Hが、演出制御基板12に対して送信可能に設定される(ステップS350)。
演出制御基板12の側では、例えば主基板11から送信された可変表示開始コマンドとなるコマンド80XXHを受信したときに、この可変表示開始コマンドに示された可変表示パターンを特定する(図39のステップS501)。こうして特定された可変表示パターンが大当りパターンである場合には(ステップS502;Yes)、表示結果通知#2〜#4のコマンド9002H〜9004Hのいずれかを受信したことに対応した表示結果を特定する(ステップS503)。このとき特定した表示結果が通常大当りである場合には(ステップS504;Yes)、図17(A)に示す通常大当り時確定図柄決定テーブル301を参照して、飾り図柄の可変表示結果となる大当り組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS505、S509、S510)。また、ステップS503にて特定した表示結果が第1確変大当りである場合には(ステップS506;Yes)、図17(B)に示す第1確変大当り時確定図柄決定テーブル302を参照して、飾り図柄の可変表示結果となる大当り組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS507、S509、S510)。ステップS503にて特定した表示結果が第2確変大当りである場合には(ステップS506;No)、図17(C)に示す第2確変大当り時確定図柄決定テーブル303を参照して、飾り図柄の可変表示結果となる大当り組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS508〜S510)。以上のような処理に基づき、画像表示装置5では飾り図柄の可変表示が開始され、その後に可変表示時間が経過した所定タイミングにて、「左」、「中」、「右」の各可変表示部で飾り図柄の可変表示が停止される。
一例として、表示結果が通常大当りとなる場合には、図42(A)に示すように画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて飾り図柄の可変表示が開始され、図42(B)に示すように「左」及び「右」の各可変表示部に表示色が「青色」である通常図柄のいずれか1つ(例えば「2」の数字を示す図柄)が停止表示されることでリーチとなる。その後、図42(C)に示すように、「中」の可変表示部にも同一の通常図柄(例えば「2」の数字を示す図柄)が停止表示される。こうして、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部には、通常大当りに対応した確定飾り図柄が導出表示されることになる。
他の一例として、通常遊技状態あるいは第1確変遊技状態であるときに表示結果が第1確変大当りとなる場合には、図42(D)に示すように画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて飾り図柄の可変表示が開始され、図42(E)に示すように「左」及び「右」の各可変表示部に表示色が「黄色」である第1確変図柄のいずれか1つ(例えば「5」の数字を示す図柄)が停止表示されることでリーチとなる。その後、図42(F)に示すように、「中」の可変表示部にも同一の第1確変図柄(例えば「5」の数字を示す図柄)が停止表示される。こうして、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部には、第1確変大当りに対応した確定飾り図柄が導出表示されることになる。
さらに他の一例として、表示結果が第2確変大当りである場合には、図42(G)に示すように画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて飾り図柄の可変表示が開始され、図42(H)に示すように「左」及び「右」の各可変表示部に表示色が「赤色」である第2確変図柄のいずれか1つ
(例えば「7」の数字を示す図柄)が停止表示されることでリーチとなる。その後、図42(I)に示すように、「中」の可変表示部にも同一の確変図柄(例えば「7」の数字を示す図柄)が停止表示される。こうして、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部には、第2確変大当りに対応した確定飾り図柄が導出表示されることになる。
また、パチンコ遊技機1における演出動作の態様が通常演出モードであるモード不変時に(図30に示すステップS401;No)、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を大当りとする場合には(ステップS402;Yes)、特別演出モードへのモード移行を開始させるための設定が行われる。すなわち、可変表示結果が確変大当り(第1または第2確変大当り)である場合には、確変確定フラグがオン状態にセットされたことに対応して(ステップS403;Yes)、モード移行開始フラグをオン状態にセットする(ステップS406)。また、可変表示結果が通常大当りである場合には、確変確定フラグがオフであることに対応して(ステップS403;No)、モード移行判定用の乱数値MR6に基づき、図9(A)に示すモード移行開始判定テーブル221を参照することで、特別演出モードへのモード移行を開始させるか否かの判定を行う(ステップS404、S405)。このとき、モード移行を開始させると判定されれば(ステップS405;Yes)、モード移行開始フラグがオン状態にセットされる(ステップS406)。
これに対して、パチンコ遊技機1における演出動作の態様が通常演出モードであるときに(ステップS401;No)、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果をハズレとする場合や(ステップS402;No)、ステップS405での判定結果により特別演出モードへのモード移行を開始させない場合には(ステップS405;No)、ステップS406の処理が実行されずにモード移行開始フラグがオフのままとなる。
他方、パチンコ遊技機1における演出動作の態様が特別演出モードとなっているモード移行中に(ステップS401;Yes)、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を大当りとする場合には(ステップS408;Yes)、特別演出モードへのモード移行を継続させるか終了させるかを決定する。すなわち、可変表示結果が確変大当り(第1または第2確変大当り)である場合には、確変確定フラグがオン状態にセットされたことに対応して(ステップS409;Yes)、特別演出モードへのモード移行を継続させるとの決定に基づき、モード移行継続フラグをオン状態にセットする(ステップS412)。また、可変表示結果が通常大当りである場合には、確変確定フラグがオフであることに対応して(ステップS409;No)、モード移行判定用の乱数値MR6に基づき、図9(B)に示すモード移行終了判定テーブル222を参照することで、特別演出モードへのモード移行を継続させるか終了させるかの判定を行う(ステップS410、S411)。このとき、モード移行を継続させると判定されれば(ステップS411;No)、モード移行継続フラグがオン状態にセットされる(ステップS412)。これに対して、ステップS411での判定結果により特別演出モードへのモード移行を終了させる場合には(ステップS411;Yes)、モード移行終了フラグをオン状態にセットする(ステップS414)。
大当り遊技状態が終了するときにモード移行開始フラグがオンである場合には(図32のステップS253;Yes)、モード移行設定通知#2のコマンドC002Hが、演出制御基板12に対して送信可能に設定される(ステップS255)。これに対して、大当り遊技状態が終了するときにモード移行開始フラグがオフであり、かつ、モード移行継続フラグがオンである場合には(ステップS257;Yes)、モード移行設定通知#3のコマンドC003Hが、演出制御基板12に対して送信可能に設定される(ステップS259)。また、大当り遊技状態が終了するときにモード移行開始フラグとモード移行継続フラグがオフであり、かつ、モード移行終了フラグがオンである場合には(ステップS260;Yes)、モード移行設定通知#4のコマンドC004Hが、演出制御基板12に対して送信可能に設定される(ステップS262)。大当り遊技状態が終了するときにモード移行開始フラグとモード移行継続フラグとモード移行終了フラグがいずれもオフである場合には(ステップS260;No)、モード移行設定通知#1のコマンドC001Hが、演出制御基板12に対して送信可能に設定される(ステップS264)。
演出制御基板12の側では、例えば主基板11から送信された大当り終了コマンドを受信した後に、モード移行設定通知#1のコマンドC001Hを受信していれば(図41のステップS552;Yes)、ステップS553での設定に基づき、例えば図43(A)に示すような画像を画像表示装置5に表示させることにより、大当り遊技状態の終了時に特別演出モードへのモード移行が行われないことを報知する。これに対して、モード移行設定通知#2のコマンドC002Hを受信していれば(図41のステップS554;Yes)、ステップS555での設定に基づき、例えば図43(B)に示すような画像を画像表示装置5に表示させることにより、大当り遊技状態の終了時に特別演出モードへのモード移行が開始されることを報知する。他方、モード移行設定通知#3のコマンドC003Hを受信していれば(図41のステップS556;Yes)、ステップS557での設定に基づき、例えば図43(C)に示すような画像を画像表示装置5に表示させることにより、大当り遊技状態の終了時に特別演出モードへのモード移行が継続されることを報知する。また、モード移行設定通知#4のコマンドC004Hを受信していれば(図41のステップS556;Yes)、ステップS558での設定に基づき、例えば図43(D)に示すような画像を画像表示装置5に表示させることにより、大当り遊技状態の終了時に特別演出モードへのモード移行が終了されることを報知する。
パチンコ遊技機1における演出動作の態様が特別演出モードとなっているモード移行中には、図28に示すステップS364、S369、S372の処理が実行された後にステップS373及びS374の処理が実行される。そのため、通常演出モードであるモード不変時に用いられる図12(A)に示すモード不変時大当りパターン決定テーブル241や図12(B)に示すモード不変時リーチハズレパターン決定テーブル242、図12(C)に示すモード不変時通常ハズレパターン243とは異なり、図13(A)に示すモード移行中大当りパターン決定テーブル251や図13(B)に示すモード移行中リーチハズレパターン決定テーブル252、図13(C)に示すモード移行中通常ハズレパターン253を用いて、特別図柄や飾り図柄の可変表示パターンが決定される。これにより、特別演出モードへのモード移行中には、例えば飾り図柄の可変表示態様といったパチンコ遊技機1における演出動作の態様を、通常演出モードであるモード不変時とは異ならせることができる。
このような特別演出モードへのモード移行は、確変大当りに基づく大当り遊技状態が終了するときには、常に開始または継続される。これに対して、通常大当りに基づく大当り遊技状態が終了するときには、図30のステップS405における判定結果やステップS411における判定結果に応じて、開始または継続されることもあれば、開始されないことや終了されることもある。
以上説明したように、上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を大当りとする旨の判定がなされたときに、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか第1確変遊技状態であるか第2確変遊技状態であるかに応じて、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を第1及び第2確変遊技状態のそれぞれに決定する決定割合を、異ならせることができる。これにより、大当り遊技状態の終了後にいずれの状態に制御されるかということに対する遊技者の期待感を高めて遊技の興趣を向上させることができる。
ここで、図10(A)に示す通常時遊技状態決定テーブル231や図10(B)に示す第1確変時遊技状態決定テーブル232、図10(C)に示す第2確変時遊技状態決定テーブル233において、遊技状態決定用の乱数値MR4を示す数値データは、パチンコ遊技機1における遊技状態が第2確変遊技状態であるときに大当り遊技状態の終了後における遊技状態を第2確変遊技状態に制御する旨の決定がなされる割合が、通常遊技状態であるときに第2確変遊技状態に制御する旨の決定がなされる割合や、第1確変遊技状態であるときに第2確変遊技状態に制御する旨の決定がなされる割合に比べて高くなるように、各遊技状態を示す決定値データに割り当てられている。これにより、大当り遊技状態の前後において、遊技者にとって最も有利な第2確変遊技状態に継続して制御される可能性を高めて遊技の興趣を向上させることができる。
また、通常大当りの場合には、飾り図柄の可変表示結果として画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部に表示色が「青色」である通常図柄のいずれか1つ(例えば「2」、「4」及び「6」の数字を示す図柄のいずれか1つ)が導出表示される。その一方で、第1確変大当りの場合には、飾り図柄の可変表示結果として画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部に表示色が「黄色」である第1確変図柄のいずれか1つ(例えば通常遊技状態であるときには「1」、「3」、「5」及び「8」の数字を示す図柄のいずれか1つ、第1確変遊技状態であるときには「1」、「5」及び「8」の数字を示す図柄のいずれか1つ)が導出表示される。第2確変大当りの場合には、飾り図柄の可変表示結果として画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部に表示色が「赤色」である第2確変図柄のいずれか1つ(例えば通常遊技状態であるときには「7」の数字を示す図柄、第1確変遊技状態であるときには「3」及び「7」の数字を示す図柄のいずれか1つ、第2確変遊技状態であるときには「1」、「3」、「5」、「7」及び「8」の数字を示す図柄のいずれか1つ)が導出表示される。このように、確変大当りとなる確定飾り図柄の表示態様は、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が第1確変遊技状態に制御される場合と、第2確変遊技状態に制御される場合とで、異なる表示態様に切り換えられる。これにより、飾り図柄の可変表示結果から大当り遊技状態の終了後にいずれの状態に制御されるかを容易に認識することができる。
確変大当りに基づく大当り遊技状態が終了するときには、特別演出モードへのモード移行が常に開始または継続される。すなわち、確変大当りに基づく大当り遊技状態の終了後においては、パチンコ遊技機1における演出動作の態様が特別演出モードとなるモード移行中に設定される。他方、通常大当りに基づく大当り遊技状態が終了するときには、特別演出モードへのモード移行が開始または継続されることもあれば、開始されないことや終了されることもある。そして、特別演出モードへのモード移行中には、例えば飾り図柄の可変表示態様といったパチンコ遊技機1における演出動作の態様が、通常演出モードであるモード不変時とは異なるものとなる。これにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が通常遊技状態といった遊技者にとって有利なものではない場合でも、特別演出モードにおける演出態様により、遊技者にとって有利な状態であることに対する期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて可変表示される飾り図柄は、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態が通常遊技状態、第1確変遊技状態、第2確変遊技状態のいずれであるかに対応した表示色に設定される。これにより、画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の表示色から、現在の遊技状態を認識することができ、飾り図柄の表示による演出効果を高めて遊技の興趣を向上させることができる。
なお、上記実施の形態では、飾り図柄の可変表示結果として画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部に導出表示される確定飾り図柄を、表示色が「青色」である通常図柄のいずれか1つとしたり、表示色が「黄色」である第1確変図柄のいずれか1つとしたり、表示色が「赤色」である第2確変図柄のいずれか1つとしたりすることにより、大当り遊技状態の終了後にいずれの状態に制御されるかを認識できるようにするものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば飾り図柄の可変表示結果が大当り組合せの確定飾り図柄となって大当り遊技状態が開始された後に、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変遊技状態(第1または第2確変遊技状態)となるか否かを報知する確変再抽選演出や、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が第2確変遊技状態となるか否かを報知する有利開放再抽選演出などを行うようにしてもよい。以下では、まず、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出を行うための一構成例について説明する。
この場合、例えば図44(A)に示すように、表示結果通知#11〜#16となる6種類のコマンド9011H〜9016Hを設けるようにする。また、図44(B)に示すように、大当り開始#1〜#3となる3種類のコマンドA001H〜A003Hも設けるようにする。ここで、図44(A)に示すコマンド9011Hは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が大当りとはならずにハズレとなることを示す表示結果通知#11のコマンドである。コマンド9012Hは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が大当りにはなるものの大当り遊技状態の終了後における遊技状態は確変遊技状態にならない通常大当りであることを示す表示結果通知#12のコマンドである。コマンド9013Hは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が大当りとなり大当り遊技状態の終了後における遊技状態が第1確変遊技状態となる第1確変大当りであること、及び大当り遊技状態の開始後に確変再抽選演出が実行されることを示す表示結果通知#13のコマンドである。コマンド9014Hは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が大当りとなり大当り遊技状態の終了後における遊技状態が第1確変遊技状態となる第1確変大当りであること、及び大当り遊技状態の開始後に確変再抽選演出が実行されないことを示す表示結果通知#14のコマンドである。コマンド9015Hは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が大当りとなり大当り遊技状態の終了後における遊技状態が第2確変遊技状態となる第2確変大当りであること、及び大当り遊技状態の開始後に確変再抽選演出が実行されることを示す表示結果通知#15のコマンドである。コマンド9016Hは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が大当りとなり大当り遊技状態の終了後における遊技状態が第2確変遊技状態となる第2確変大当りであること、及び大当り遊技状態の開始後に確変再抽選演出が実行されないことを示す表示結果通知#16のコマンドである。
図44(B)に示すコマンドA001Hは、大当り遊技状態の開始後に有利開放再抽選演出が実行されないことを示す大当り開始#1のコマンドである。コマンドA002Hは、大当り遊技状態の開始後に有利開放再抽選が実行されること、及びその抽選結果が通常開放であることを示す大当り開始#2のコマンドである。コマンドA003Hは、大当り遊技状態の開始後に有利開放再抽選が実行されること、及びその抽選結果が有利開放であることを示す大当り開始#3のコマンドである。
また、主基板11の側では、例えば乱数回路104等により、図45(A)に示すような有利開放再抽選演出実行判定用の乱数値MR8をカウントする。図45(A)に示す有利開放再抽選演出実行判定用の乱数値MR8は、大当り遊技状態の開始後に有利開放再抽選演出を実行するか否かの判定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。ROM101に記憶される判定テーブルには、図45(B)に示すような有利開放再抽選演出実行判定テーブル281が含まれる。図45(B)に示す有利開放再抽選演出実行判定テーブル281は、有利開放再抽選演出実行判定用の乱数値MR8が、有利開放再抽選演出を実行することを示す演出実行判定値データと合致するか、有利開放再抽選演出を実行しないことを示す演出なし判定値データと合致するかを、判定可能にする設定データなどから構成されている。さらに、図12(A)に示すモード不変時大当りパターン決定テーブル241に代えて、図45(C)に示すようなモード不変時大当りパターン決定テーブル291を用いるようにする。ここで、「ノーマルA−1」、「ロングA−1」、「スーパーA−1」、「スーパーB−1」、「スーパーC−1」の各大当りパターンには、大当り遊技状態の開始後に確変再抽選演出が実行されることを示すものと、実行されないことを示すものとが含まれている。なお、モード移行中に用いられる「ノーマルA−2」、「ロングA−2」、「スーパーA−2」、「スーパーB−2」、「スーパーC−2」の各大当りパターンにも、大当り遊技状態の開始後に確変再抽選演出が実行されることを示すものと、実行されないことを示すものとが含まれるようにしてもよい。
次に、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出を行うための一動作例について説明する。まず、主基板11の側では、CPU103が、図24のステップS205にて実行される表示結果設定処理として、以下のような処理を実行する。すなわち、図24のステップS205にて表示結果設定処理を開始すると、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かの判定(第1判定)を行う。このとき、大当りフラグがオフであれば、今回の特図ゲームにおいて可変表示結果として導出表示する確定特別図柄となるハズレ図柄を決定する。この後、例えばハズレに対応する所定の制御データをコマンド送信テーブルにセットすることなどといった、表示結果通知#11のコマンド9011Hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う。
第1判定にて大当りフラグがオンである場合には、確変確定フラグがオンとなっているか否かの判定(第2判定)を行う。そして、確変確定フラグがオフであれば、遊技制御フラグ設定部123に設けられた有利開放再抽選演出フラグをオン状態にセットするとともに、例えば通常大当りに対応する所定の制御データをコマンド送信テーブルにセットすることなどといった、表示結果通知#12のコマンド9012Hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う。
第2判定にて確変確定フラグがオンである場合には、有利開放確定フラグがオンとなっているか否かの判定(第3判定)を行う。このとき、確変確定フラグがオフであれば、有利開放再抽選演出実行判定用の乱数値MR8を示す数値データを抽出し、図45(B)に示す有利開放再抽選演出実行判定テーブル281を参照して、乱数値MR8が演出実行判定値データと合致するか否かの判定を行う(第4判定)。
第4判定にて乱数値MR8が演出実行判定値データと合致した場合には、有利開放再抽選演出フラグをオン状態にセットするとともに、例えば有利開放再抽選演出の実行指令を含む第1確変大当りに対応する所定の制御データをコマンド送信テーブルにセットすることなどといった、表示結果通知#13のコマンド9013Hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う。これに対して、第4判定にて乱数値MR8が演出実行判定値データと合致しない場合には、例えば有利開放再抽選演出の実行指令を含まない第1確変大当りに対応する所定の制御データをコマンド送信テーブルにセットすることなどといった、表示結果通知#14のコマンド9014Hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う。
また、第3判定にて確変確定フラグがオンである場合にも、有利開放再抽選演出実行判定用の乱数値MR8を示す数値データを抽出し、有利開放再抽選演出実行判定テーブル281を参照して、乱数値MR8が演出実行判定値データと合致するか否かの判定(第5判定)を行う。そして、第5判定にて乱数値MR8が演出実行判定値データと合致した場合には、有利開放再抽選演出フラグをオン状態にセットするとともに、例えば有利開放再抽選演出の実行指令を含む第2確変大当りに対応する所定の制御データをコマンド送信テーブルにセットすることなどといった、表示結果通知#15のコマンド9015Hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う。これに対して、第5判定にて乱数値MR8が演出実行判定値データと合致しない場合には、例えば有利開放再抽選演出の実行指令を含まない第2確変大当りに対応する所定の制御データをコマンド送信テーブルにセットすることなどといった、表示結果通知#16のコマンド9016Hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う。
加えて、図24のステップS206にて実行される可変表示パターン設定処理では、例えば図28に示すステップS363において、図12(A)に示すモード不変時大当りパターン決定テーブル241に代えて、図45(C)に示すようなモード不変時大当りパターン決定テーブル291を設定する。また、図28に示すステップS364では、図13(A)に示すモード移行中大当りパターン決定テーブル251に代えて、大当り遊技状態の開始後に確変再抽選演出が実行されることを示す大当りパターンと、実行されないことを示す大当りパターンとが含まれた複数種類の大当りパターンのいずれかを選択決定するためのモード移行中大当りパターン決定テーブルを設定するようにしてもよい。
さらに、図23のステップS114にて大入賞口開放前処理を開始すると、CPU103は、まず、有利開放再抽選演出フラグがオンであるか否かを判定する(第6判定)。このとき、有利開放再抽選演出フラグがオフであれば、例えば有利開放再抽選演出が実行されないことに対応する所定の制御データをコマンド送信テーブルにセットすることなどといった、大当り開始#1のコマンドA001Hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う。
第6判定にて有利開放再抽選演出フラグがオンである場合には、有利開放確定フラグがオンであるか否かの判定(第7判定)を行う。そして、有利開放確定フラグがオフであれば、例えば有利開放再抽選演出が実行されて抽選結果が通常開放となることに対応する所定の制御データをコマンド送信テーブルにセットすることなどといった、大当り開始#2のコマンドA002Hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う。これに対して、第7判定にて有利開放確定フラグがオンである場合には、例えば有利開放再抽選演出が実行されて抽選結果が有利開放となることに対応する所定の制御データをコマンド送信テーブルにセットすることなどといった、大当り開始#3のコマンドA003Hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う。
演出制御基板12の側では、演出制御用CPU130が以下のような処理を実行する。例えば、図39のステップS502にて大当りパターンである場合に(ステップS502;Yes)、演出制御用CPU130は、この大当りパターンが大当り遊技状態の開始後に確変再抽選演出が実行されることを示すものであるか否かの判定(第10判定)を行う。そして、確変再抽選演出が実行されることを示す大当りパターンであれば、確変再抽選演出設定フラグをオン状態にセットした後にステップS505の処理に進むことで、通常大当り時確定図柄決定テーブル301を参照して大当り組合せの確定飾り図柄を決定する。これに対して、第10判定にて確変再抽選演出が実行されないことを示す大当りパターンであった場合には、ステップS503と同様にして、主基板11からの表示結果通知コマンドに示された表示結果を特定する。このときには、特定した表示結果が通常大当りであるか確変大当りであるかの判定(第11判定)を行う。
第11判定にて表示結果が通常大当りである場合には、ステップS505の処理に進むことで、通常大当り時確定図柄決定テーブル301を参照して大当り組合せの確定飾り図柄を決定する。他方、第11判定にて表示結果が確変大当りである場合には、主基板11からの表示結果通知コマンドが有利開放再抽選演出を実行することを示すものであるか否かの判定(第12判定)を行う。このとき、有利開放再抽選演出を実行しないことを示すものであれば、ステップS506の処理に進むことで、第1確変大当りであれば第1確変大当り時確定図柄決定テーブル302を参照して大当り組合せの確定飾り図柄を決定する一方、第2確変大当りであれば第2確変大当り時確定図柄決定テーブル303を参照して大当り組合せの確定飾り図柄を決定する。これに対して、第12判定にて有利開放再抽選演出を実行することを示す場合には、ステップS507の処理に進むことで、第1確変大当り時確定図柄決定テーブル302を参照して大当り組合せの確定飾り図柄を決定する。
加えて、図37のステップS154にて実行される大当り演出表示処理を開始すると、演出制御用CPU130は、確変再抽選演出設定フラグがオンであるか否かを判定する(第13判定)。このとき、確変再抽選演出設定フラグがオンであれば、確変再抽選演出を実行するための設定を行う。
この確変再抽選演出を実行するための設定では、まず、第11判定と同様に、主基板11からの表示結果通知コマンドに示された表示結果が通常大当りであったか確変大当りであったかの判定(第14判定)を行う。このとき、表示結果が通常大当りであれば、図39に示すステップS505、S509、S510と同様の処理を実行することで、通常図柄からなる大当り組合せの飾り図柄を、確変再抽選演出の表示結果に決定する。これに対して、第14判定にて表示結果が確変大当りであれば、第12判定と同様に、主基板11からの表示結果通知コマンドが有利開放再抽選演出を実行することを示すものであるか否かの判定(第15判定)を行う。
第15判定にて有利開放再抽選演出を実行しないことを示す場合には、ステップS506〜S510と同様の処理を実行することで、第1確変大当りであれば第1確変大当り時確定図柄決定テーブル302を参照して確変図柄のうちで「1」、「3」、「5」、「7」の数字を示す青色の図柄のいずれか1つからなる大当り組合せの飾り図柄を確変再抽選演出の表示結果に決定する一方、第2確変大当りであれば第2確変大当り時確定図柄決定テーブル303を参照して確変図柄のうちで「1」、「3」、「5」、「7」の数字を示す赤色の図柄のいずれか1つからなる大当り組合せの飾り図柄を確変再抽選演出の表示結果に決定する。他方、第15判定にて有利開放再抽選演出を実行することを示す場合には、ステップS507、S509、S510と同様の処理を実行することで、第1確変大当り時確定図柄決定テーブル302を参照して、確変図柄のうちで「1」、「3」、「5」、「7」の数字を示す青色の図柄のいずれか1つからなる大当り組合せの飾り図柄を確変再抽選演出の表示結果に決定する。
こうして確変再抽選演出の表示結果を決定した後、例えば大当り遊技状態の開始後に最初のラウンド(第1ラウンド)が開始されたタイミングといった所定の第1演出切換タイミングに達すると、演出制御用CPU130が表示制御部133のVDP140に所定の描画指令を送ることなどといった、確変再抽選演出を開始するための表示設定を行う。この確変再抽選演出では、例えば大当り遊技状態となる以前に実行された飾り図柄の可変表示にて導出表示された大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示された状態から、「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて飾り図柄を可変表示させ、所定時間が経過した後に、確変再抽選演出の表示結果となる飾り図柄を導出表示させればよい。
また、図37のステップS154にて実行される大当り演出表示処理では、主基板11からの大当り開始コマンドが有利開放再抽選演出を実行することを示すものであるか否かの判定(第16判定)を行う。このとき、有利開放再抽選演出を実行することを示していれば、有利開放再抽選演出を実行するための設定を行う。
この有利開放再抽選演出を実行するための設定では、主基板11からの大当り開始コマンドが、大当り開始#2のコマンドであるか、大当り開始#3のコマンドであるかの判定(第17判定)を行う。そして、大当り開始#2のコマンドであれば、ステップS507、S509、S510と同様の処理を実行することで、第1確変大当り時確定図柄決定テーブル302を参照して第1確変図柄のいずれか1つからなる大当り組合せの飾り図柄を有利開放再抽選演出の表示結果に決定する。これに対して、大当り開始#3のコマンドであれば、ステップS508〜S510と同様の処理を実行することで、第2確変大当り時確定図柄決定テーブル303を参照して第2確変図柄のいずれか1つからなる大当り組合せの飾り図柄を有利開放再抽選演出の表示結果に決定する。
こうして有利開放再抽選演出の表示結果を決定した後、例えば大当り遊技状態の開始後に最終のラウンド(第15ラウンド)が開始されたタイミングといった所定の第2演出切換タイミングに達すると、演出制御用CPU130が表示制御部133のVDP140に所定の描画指令を送ることなどといった、有利開放再抽選演出を開始するための表示設定を行う。この有利開放再抽選演出では、例えば大当り遊技状態となる以前に実行された飾り図柄の可変表示にて導出表示された大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示された状態や、確変再抽選演出の表示結果となる飾り図柄が停止表示された状態から、「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて飾り図柄を可変表示させ、所定時間が経過した後に、有利開放再抽選演出の表示結果となる飾り図柄を導出表示させればよい。
具体的な動作の一例として、前述した第10判定にて確変再抽選演出が実行されることを示す大当りパターンである場合、画像表示装置5では「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて飾り図柄の可変表示が開始された後、飾り図柄の総可変表示時間が経過したときに、図46(A)に示すように表示色が「青色」である通常図柄のいずれか1つ(例えば「2」の数字を示す図柄)からなる大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示される。このときには、図46(B)に示すような所定の大当り報知用画像を画像表示装置5に表示させて、遊技者等に大当りが発生したことを報知する。これにより、パチンコ遊技機1は、遊技者等に飾り図柄の可変表示結果が通常大当りになったものと判断させることができる。
そして、前述した第13判定にて確変再抽選演出設定フラグがオンであり、かつ、第14判定にて表示結果が確変大当りであり、かつ、第15判定にて有利開放再抽選演出を実行することを示す場合には、表示色が「黄色」である第1確変図柄のいずれか1つからなる大当り組合せの飾り図柄を、確変再抽選演出の表示結果に決定する。続いて、大当り遊技状態が開始された後、例えば最初のラウンドとなる第1ラウンドが開始されたことに応じて画像表示装置5に図46(C)に示すようなラウンド数を報知する画像を表示させているときに第1演出切換タイミングに達したものとする。この場合には、例えば図46(D)に示すような所定の再抽選報知用画像を表示させて、確変再抽選演出が実行されることを、遊技者等に報知する。
その後、画像表示装置5では、飾り図柄の可変表示結果として導出表示した確定飾り図柄を停止表示させた状態から、図46(E)に示すように各可変表示部で飾り図柄を可変表示させる。そして、所定時間が経過したときに、図46(F)に示すような表示色が「黄色」である第1確変図柄のいずれか1つ(例えば通常遊技状態や第1確変遊技状態において「5」の数字を示す図柄)が、確変再抽選演出の表示結果として導出表示される。このときには、例えば図46(G)に示すような所定の確変再抽選結果報知画像を画像表示装置5に表示させて、再抽選の結果として確変遊技状態に制御される旨を遊技者等に報知する。
また、前述した第16判定にて有利開放再抽選演出を実行することを示し、かつ、第17判定にて大当り開始#3のコマンドである場合には、表示色が「赤色」である第2確変図柄のいずれか1つからなる大当り組合せの飾り図柄を、有利開放再抽選演出の表示結果に決定する。続いて、大当り遊技状態が開始された後、例えば最終のラウンドとなる第15ラウンドが開始されたことに応じて画像表示装置5に図46(H)に示すようなラウンド数を報知する画像を表示させているときに第2演出切換タイミングに達したものとする。この場合には、例えば図46(I)に示すような所定の再抽選報知用画像を表示させて、有利開放再抽選演出が実行されることを、遊技者等に報知する。
その後、画像表示装置5では、確変再抽選演出の表示結果として導出表示した飾り図柄を停止表示させた状態から、図46(J)に示すように各可変表示部で飾り図柄を可変表示させる。そして、所定時間が経過したときに、図46(K)に示すような表示色が「赤色」である第2確変図柄のいずれか1つ(例えば「7」の数字を示す図柄)からなる大当り組合せの確定飾り図柄が、有利開放再抽選演出の表示結果として導出表示される。このときには、例えば図46(L)に示すような所定の有利開放再抽選結果報知画像を画像表示装置5に表示させて、再抽選の結果として第2確変遊技状態に制御される旨を遊技者等に報知する。この後、大当り遊技状態が終了するときには、例えば図46(M)に示すような所定の大当り終了報知画像が表示される。
このように、大当り遊技状態が開始された後に第1演出切換タイミングにて大当り遊技状態中における演出を確変再抽選演出に切り換え、第2演出切換タイミングにて大当り遊技状態中における演出を有利開放再抽選演出に切り換えて、確変遊技状態に制御されるか否かを報知する確変再抽選演出や、第2確変遊技状態に制御されるか否かを報知する有利開放再抽選演出を、大当り遊技状態の開始後にて実行することができる。これにより、大当り遊技状態の終了後に通常遊技状態と第1確変遊技状態と第2確変遊技状態のいずれに制御されるかということに対する遊技者の期待感を段階的に高めて遊技の興趣を向上させることができる。
また、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU130は、主基板11から送信された可変表示開始コマンドとなるコマンド80XXHや表示結果通知#11〜#16のコマンド9011H〜9016Hにより、確変再抽選演出と有利開放再抽選演出の両方を実行する旨の指定がなされた場合、表示結果通知#15、#16のコマンド9015H、9016Hにより最終的な表示結果が第2確変大当りに指定されていても、確変再抽選演出では、第1確変大当り時確定図柄決定テーブル302を参照することで、例えば表示色が「黄色」である第1確変図柄のいずれか1つといった、第1確変大当りとなることを示す表示結果を導出表示させる。そして、その後に実行される有利開放再抽選演出において、例えば表示色が「赤色」である第2確変図柄のいずれか1つといった、第2確変大当りとなることを示す表示結果を導出表示させることなどにより、遊技状態が第2確変遊技状態に制御されることを特定可能に報知する。これにより、確変再抽選演出表示において、第2確変大当りとなる表示結果が導出表示されて第2確変遊技状態に制御されることを特定可能に報知した後に、さらに有利開放再抽選演出が実行されるといった不都合を防止することができる。
なお、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出は、飾り図柄を用いたものに限定されず、例えば予め用意されたキャラクタを画像表示装置5に表示させて、確変遊技状態に制御されるか否かを報知したり、第2確変遊技状態に制御されるか否かを報知したりできればよい。また、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出は、画像表示装置5における画像表示によるものに限定されず、例えばスピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9に含まれる所定ランプの点灯・点滅・消灯動作、パチンコ遊技機1に設けられた所定の電動役物の動作により、あるいは、これらの組合せにより、確変遊技状態に制御されるか否かや、第2確変遊技状態に制御されるか否かを報知できればよい。さらに、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出は、飾り図柄の可変表示が終了するとき、すなわち、大当り遊技状態の開始前に実行されてもよいし、大当り遊技状態の終了後に実行されてもよい。
加えて、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出は、主基板11からの可変表示開始コマンドや表示結果通知コマンド、大当り開始コマンドに基づいて、演出制御用CPU130が第1演出切換タイミングや第2演出切換タイミングに達したことを検出したときに開始されるものに限定されず、主基板11からの確変再抽選演出開始コマンドや有利開放再抽選演出開始コマンドを受信したタイミングにて、開始されるようにしてもよい。あるいは、大当り遊技状態中に主基板11から演出制御基板12に対して送信される大当りラウンド数通知コマンドや、ラウンド遊技終了コマンドなどを受信したときに、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出が実行されるようにしてもよい。ここで、ラウンド遊技終了コマンドは、ラウンド遊技が終了したことを示すものである。そして、このようにする場合には、大当りラウンド数指示コマンド及びラウンド遊技終了コマンドを、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出の実行の有無を示すようなものとすればよい。
上記実施の形態では、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が通常遊技状態と第1確変遊技状態と第2確変遊技状態のいずれかに制御され、各遊技状態に応じて図15に示すような確変中フラグと有利開放フラグの設定が行われるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば大当り遊技状態の終了後における遊技状態が通常遊技状態と確変遊技状態と有利開放遊技状態のいずれかに制御されるものであってもよい。ここで、通常遊技状態は上記実施の形態における通常遊技状態と同様の遊技状態であり、確変遊技状態は上記実施の形態における第1確変遊技状態と同様の遊技状態である。また、有利開放遊技状態では、確変制御が行われない一方で、通常遊技状態や確変遊技状態に比べて遊技球が始動入賞口に入賞しやすくなる。
図47は、これらの遊技状態に応じた確変中フラグと有利開放フラグの設定を示す説明図である。図47に示すように、パチンコ遊技機1が通常遊技状態に制御される場合には、確変中フラグと有利開放フラグがともにオフ状態に設定される。これに対して、パチンコ遊技機1が確変遊技状態に制御される場合には、確変中フラグがオン状態に設定される一方で、有利開放フラグがオフ状態に設定される。また、パチンコ遊技機1が有利開放遊技状態に制御される場合には、確変中フラグがオフ状態に設定される一方で、有利開放フラグがオン状態に設定される。
この場合には、図10(A)に示した通常時遊技状態決定テーブル231や図10(B)に示した第1確変時遊技状態決定テーブル232、及び図10(C)に示した第2確変時遊技状態決定テーブル233に代えて、図48(A)に示す通常時遊技状態決定テーブル401と、図48(B)に示す確変時遊技状態決定テーブル402と、図48(C)に示す有利開放時遊技状態決定テーブル403を用いて、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を決定する。
図48(A)に示す通常時遊技状態決定テーブル401では、遊技状態決定用の乱数値MR4のうち「1」〜「30」が通常遊技状態決定値データに、「31」〜「70」が確変遊技状態決定値データに、「71」〜「80」が有利開放遊技状態決定値データに、それぞれ合致するように決定用データが設定されている。これに対して、図48(B)に示す確変時遊技状態決定テーブル402では、遊技状態決定用の乱数値MR4のうち「1」〜「30」が通常遊技状態決定値データに、「31」〜「60」が確変遊技状態決定値データに、「61」〜「80」が有利開放遊技状態決定値データに、それぞれ合致するように決定用データが設定されている。また、図48(C)に示す有利開放時遊技状態決定テーブル403では、遊技状態決定用の乱数値MR4のうち「1」〜「30」が通常遊技状態決定値データに、「31」〜「80」が有利開放遊技状態決定値データに、それぞれ合致するように決定用データが設定されている。
パチンコ遊技機1における遊技状態が通常遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合には、図48(A)に示す通常時遊技状態決定テーブル401を参照して大当り遊技状態の終了後における遊技状態を決定する。すなわち、乱数回路104等から抽出した遊技状態決定用の乱数値MR4が通常遊技状態決定値データに合致すれば、大当り遊技状態の終了後には通常遊技状態に制御すると決定し、乱数値MR4が確変遊技状態決定値データに合致すれば、大当り遊技状態の終了後には確変遊技状態に制御すると決定し、乱数値MR4が有利開放遊技状態決定値データに合致すれば、大当り遊技状態の終了後には有利開放遊技状態に制御すると決定する。
また、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合には、図48(B)に示す確変時遊技状態決定テーブル402を参照して大当り遊技状態の終了後における遊技状態を決定する。さらに、パチンコ遊技機1における遊技状態が有利開放遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合には、図48(C)に示す有利開放時遊技状態決定テーブル403を参照して大当り遊技状態の終了後における遊技状態を決定する。これにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態は、特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされたときのパチンコ遊技機1における遊技状態に応じて、図49(A)〜(C)に示すような決定割合で通常遊技状態と確変遊技状態と有利開放遊技状態のいずれかに決定されることになる。
図49(A)に示すように、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合には、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が、3/8の決定割合で通常遊技状態に、1/2の決定割合で確変遊技状態に、1/8の決定割合で有利開放遊技状態に、それぞれ決定されることになる。また、図49(B)に示すように、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合には、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が、3/8の決定割合で通常遊技状態に、3/8の決定割合で確変遊技状態に、1/4の決定割合で有利開放遊技状態に、それぞれ決定されることになる。さらに、図49(C)に示すように、パチンコ遊技機1における遊技状態が有利開放遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合には、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が、3/8の決定割合で通常遊技状態に、5/8の決定割合で有利開放遊技状態に、それぞれ決定されることになる。
このような設定では、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変遊技状態及び有利開放遊技状態のいずれに制御されているかに応じて、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変遊技状態及び有利開放遊技状態のそれぞれに制御する旨の決定がなされる割合が異なっている。加えて、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常遊技状態及び確変遊技状態のいずれに制御されているかに応じて、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変遊技状態及び有利開放遊技状態のそれぞれに制御する旨の決定がなされる割合が異なっている。
このように、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を大当りとする旨の判定がなされたときに、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか確変遊技状態であるか有利開放遊技状態であるかに応じて、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変遊技状態と有利開放遊技状態のそれぞれに決定する決定割合を、異ならせることができる。これにより、大当り遊技状態の終了後にいずれの状態に制御されるかということに対する遊技者の期待感を高めて遊技の興趣を向上させることができる。
その他にも、この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が通常大当りとなる場合に、モード移行判定用の乱数値MR6がモード移行開始判定値データと合致したことに対応して、通常大当りに基づく大当り遊技状態が終了したときに、パチンコ遊技機1における演出動作の態様を通常演出モードから特別演出モードとするモード移行を開始させることができるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、任意の所定条件が成立したことに応じてモード移行を開始させることができるものであればよい。例えば、飾り図柄の可変表示結果として2ラウンド大当り図柄となる所定の確定飾り図柄が導出表示されたことや、15ラウンド大当り図柄となる所定の確定飾り図柄が導出表示されたこと、あるいは、チャンス目やリーチハズレ、小当りとなる所定の確定飾り図柄が導出表示されたことなどのうちいずれかの条件が成立したことに応じて、モード移行を開始させてもよい。
ここで、15ラウンド大当り図柄となる所定の確定飾り図柄が導出表示された後に開始される大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置7の開閉板により、15ラウンド用開放期間(例えば29秒)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間において大入賞口が開放され、開放されている間は遊技盤2の表面を落下する遊技球が受け止められて大入賞口への入賞が可能となり、その後に大入賞口を閉鎖することで1回のラウンドが終了する。そして、この開閉サイクルとしてのラウンドを所定の上限回数(例えば15ラウンド)まで繰り返すことができる。他方、2ラウンド大当り図柄となる所定の確定飾り図柄が導出表示された後に開始される大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置7の開閉板により、15ラウンド用開放期間よりも短い2ラウンド開放期間(例えば0.5秒)において大入賞口が開放され、その後に大入賞口を閉鎖することで1回のラウンドが終了する。そして、この開閉サイクルとしてのラウンドを、15ラウンド大当り図柄が停止表示された場合において前述した所定の上限回数よりも少ない回数(例えば2ラウンド)だけ実行する。また、チャンス目や小当りとなる確定飾り図柄は、例えば特図ゲームでの可変表示結果が2ラウンド大当り図柄としての確定特別図柄となるときに、飾り図柄の可変表示結果として導出表示されるものであればよい。
上記実施の形態では、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態が通常遊技状態であるか第1確変遊技状態であるか第2確変遊技状態であるかに応じて、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を第1及び第2確変遊技状態のそれぞれに決定する決定割合を異ならせるように、遊技状態決定テーブルにおける設定データを構成するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば、パチンコ遊技機1における遊技状態が第1及び第2確変遊技状態のいずれに制御されているかに応じて、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を通常遊技状態及び第2確変遊技状態のそれぞれに制御する旨の決定がなされる割合を異ならせるように、遊技状態決定テーブルにおける設定データを構成してもよい。あるいは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常遊技状態及び第1確変遊技状態のいずれに制御されているかに応じて、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を通常遊技状態及び第2確変遊技状態のそれぞれに制御する旨の決定がなされる割合を異ならせるように、遊技状態決定テーブルにおける設定データを構成してもよい。
具体的な一例として、遊技状態決定用の乱数値MR4を「1」〜「60」の範囲の値をとるものにして、通常時遊技状態決定テーブル231を図50(A)に示すような構成とし、第1確変時遊技状態決定テーブル232を図50(B)に示すような構成とし、第2確変時遊技状態決定テーブル233を図50(C)に示すような構成とする。図50(A)に示す通常時遊技状態決定テーブル231では、遊技状態決定用の乱数値MR4のうち「1」〜「48」が通常遊技状態決定値データに、「49」〜「57」が第1確変遊技状態決定値データに、「58」〜「60」が第2確変遊技状態決定値データに、それぞれ合致するように決定用データが設定されている。これに対して、図50(B)に示す第1確変時遊技状態決定テーブル232では、遊技状態決定用の乱数値MR4のうち「1」〜「36」が通常遊技状態決定値データに、「37」〜「54」が第1確変遊技状態決定値データに、「55」〜「60」が第2確変遊技状態決定値データに、それぞれ合致するように決定用データが設定されている。また、図50(C)に示す第2確変時遊技状態決定テーブル233では、遊技状態決定用の乱数値MR4のうち「1」〜「20」が通常遊技状態決定値データに、「21」〜「50」が第1確変遊技状態決定値データに、「51」〜「60」が第2確変遊技状態決定値データに、それぞれ合致するように決定用データが設定されている。この場合、大当り遊技状態の終了後における遊技状態は、特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされたときのパチンコ遊技機1における遊技状態に応じて、図51(A)〜(C)に示すような決定割合で通常遊技状態と第1確変遊技状態と第2確変遊技状態のいずれかに決定されることになる。
すなわち、図51(A)に示すように、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合には、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が、4/5の決定割合で通常遊技状態に、3/20の決定割合で第1確変遊技状態に、1/20の決定割合で第2確変遊技状態に、それぞれ決定されることになる。また、図51(B)に示すように、パチンコ遊技機1における遊技状態が第1確変遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合には、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が、3/5の決定割合で通常遊技状態に、3/10の決定割合で第1確変遊技状態に、1/10の決定割合で第2確変遊技状態に、それぞれ決定されることになる。さらに、図51(C)に示すように、パチンコ遊技機1における遊技状態が第2確変遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合には、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が、1/3の決定割合で通常遊技状態に、1/6の決定割合で第1確変遊技状態に、1/2の決定割合で第2確変遊技状態に、それぞれ決定されることになる。このような構成によっても、大当り遊技状態の終了後にいずれの状態に制御されるかということに対する遊技者の期待感を高めて遊技の興趣を向上させることができる。
また、この場合にも、パチンコ遊技機1における遊技状態が第2確変遊技状態であるときに大当り遊技状態の終了後における遊技状態を第2確変遊技状態に制御する旨の決定がなされる割合は、通常遊技状態であるときに第2確変遊技状態に制御する旨の決定がなされる割合や、第1確変遊技状態であるときに第2確変遊技状態に制御する旨の決定がなされる割合に比べて高くなるように、遊技状態決定テーブルにおける設定データを構成するとよい。これにより、大当り遊技状態の前後において、遊技者にとって最も有利な第2確変遊技状態に継続して制御される可能性を高めて遊技の興趣を向上させることができる。
大当り遊技状態の終了後における遊技状態が通常遊技状態と確変遊技状態と有利開放遊技状態のいずれかに制御される場合には、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変遊技状態及び有利開放遊技状態のいずれに制御されているかに応じて、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を通常遊技状態及び確変遊技状態のそれぞれに制御する旨の決定がなされる割合を異ならせるように、遊技状態決定テーブルにおける設定データを構成してもよい。あるいは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常遊技状態及び確変遊技状態のいずれに制御されているかに応じて、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を通常遊技状態及び有利開放遊技状態のそれぞれに制御する旨の決定がなされる割合を異ならせるように、遊技状態決定テーブルにおける設定データを構成してもよい。
具体的な一例として、遊技状態決定用の乱数値MR4を「1」〜「60」の範囲の値をとるものにして、通常時遊技状態決定テーブル401を図52(A)に示すような構成とし、確変時遊技状態決定テーブル402を図52(B)に示すような構成とし、有利開放時遊技状態決定テーブル403を図52(C)に示すような構成とする。図52(A)に示す通常時遊技状態決定テーブル401では、遊技状態決定用の乱数値MR4のうち「1」〜「48」が通常遊技状態決定値データに、「49」〜「57」が確変遊技状態決定値データに、「58」〜「60」が有利開放遊技状態決定値データに、それぞれ合致するように決定用データが設定されている。これに対して、図52(B)に示す確変時遊技状態決定テーブル402では、遊技状態決定用の乱数値MR4のうち「1」〜「36」が通常遊技状態決定値データに、「37」〜「54」が確変遊技状態決定値データに、「55」〜「60」が有利開放遊技状態決定値データに、それぞれ合致するように決定用データが設定されている。また、図52(C)に示す有利開放時遊技状態決定テーブル403では、遊技状態決定用の乱数値MR4のうち「1」〜「20」が通常遊技状態決定値データに、「21」〜「50」が確変遊技状態決定値データに、「51」〜「60」が有利開放遊技状態決定値データに、それぞれ合致するように決定用データが設定されている。この場合、大当り遊技状態の終了後における遊技状態は、特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされたときのパチンコ遊技機1における遊技状態に応じて、図53(A)〜(C)に示すような決定割合で通常遊技状態と確変遊技状態と有利開放遊技状態のいずれかに決定されることになる。
すなわち、図53(A)に示すように、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合には、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が、4/5の決定割合で通常遊技状態に、3/20の決定割合で確変遊技状態に、1/20の決定割合で有利開放遊技状態に、それぞれ決定されることになる。また、図53(B)に示すように、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合には、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が、3/5の決定割合で通常遊技状態に、3/10の決定割合で確変遊技状態に、1/10の決定割合で有利開放遊技状態に、それぞれ決定されることになる。さらに、図53(C)に示すように、パチンコ遊技機1における遊技状態が有利開放遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合には、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が、1/3の決定割合で通常遊技状態に、1/6の決定割合で確変遊技状態に、1/2の決定割合で有利開放遊技状態に、それぞれ決定されることになる。このような構成によっても、大当り遊技状態の終了後にいずれの状態に制御されるかということに対する遊技者の期待感を高めて遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、飾り図柄の可変表示結果として導出表示される確定飾り図柄の表示色により、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を認識できるようにするものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば飾り図柄の可変表示結果として導出表示される確定飾り図柄の形状や、各確定飾り図柄に付加されたキャラクタの種類、有無などにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を認識できるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて可変表示される飾り図柄の表示色により、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を認識できるようにするものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば各可変表示部にて可変表示される飾り図柄の形状や、各飾り図柄に付加されたキャラクタの種類、有無などにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を認識できるようにしてもよい。
あるいは、飾り図柄の可変表示結果として導出表示される確定飾り図柄が示す数字や表示色などにより大当り遊技状態の終了後における遊技状態を認識できるようにする一方で、飾り図柄の表示態様からはパチンコ遊技機1における現在の遊技状態を認識できないようにしてもよい。具体的な一例として、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部では、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態がいずれの遊技状態であるかにかかわらず、「1」〜「8」の数字を示す青色の図柄や、「1」、「3」、「5」及び「7」の数字を示す赤色の図柄が、変動可能に表示されるようにする。この場合、「1」、「3」、「5」及び「7」の数字を示す図柄については、青色の図柄と赤色の図柄が交互に出現するように表示してもよい。あるいは、通常の可変表示中は青色の図柄のみが出現するように表示して、確定飾り図柄が赤色の図柄である場合に限り、赤色の図柄を表示するようにしてもよい。
そして、「1」〜「8」の数字を示す飾り図柄のうちで、奇数である「1」、「3」、「5」及び「7」の数字を示し表示色が「青色」である飾り図柄を第1確変図柄とし、「1」、「3」、「5」及び「7」の数字を示し表示色が「赤色」である飾り図柄を第2確変図柄とする。また、偶数である「0」、「2」、「4」及び「8」の数字を示す青色の飾り図柄を通常図柄とする。すなわち、「1」、「3」、「5」及び「7」の数字を示し表示色が「青色」である第1確変図柄は、飾り図柄の可変表示結果として「左」、「中」、「右」の各可変表示部で同一の図柄が揃うことで、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が第1確変遊技状態となることを示す第1確変大当りとなるものであればよい。他方、「1」、「3」、「5」及び「7」の数字を示し表示色が「赤色」である第2確変図柄は、飾り図柄の可変表示結果として「左」、「中」、「右」の各可変表示部で同一の図柄が揃うことで、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が第2確変遊技状態となることを示す第2確変大当りとなるものであればよい。また、「2」、「4」、「6」及び「8」の数字を示し表示色が「青色」である通常図柄は、飾り図柄の可変表示結果として「左」、「中」、「右」の各可変表示部で同一の図柄が揃うことで、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が通常遊技状態となることを示す通常大当りとなるものであればよい。
上記実施の形態では、大当り遊技状態が終了するときにパチンコ遊技機1における演出動作の態様が特別演出モードとなるモード移行中に設定可能とし、モード移行中には飾り図柄の可変表示態様(可変表示パターン)を通常演出モードであるモード不変時とは異ならせることで、遊技者にとって有利な状態であることに対する期待感を高めるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば大当り遊技状態が終了するときにパチンコ遊技機1における遊技状態が通常遊技状態に制御される場合でも、飾り図柄の表示色を確変遊技状態(第1確変遊技状態または第2確変遊技状態)に対応した設定を可能にすることで、遊技者にとって有利な状態であることに対する期待感を高めるようにしてもよい。
上記実施の形態では、図24のステップS203にて、図25のフローチャートに示すような確変転落抽選処理を実行し、パチンコ遊技機1の遊技状態が確変遊技状態であるときに、その確変遊技状態を終了させて通常遊技状態に復帰させるか否かの判定を行うものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、確変転落抽選処理が実行されないものであってもよい。
上記実施の形態では、有利開放フラグがオンであることに対応して、図35のステップS465にて有利開放フラグがオフであるときとは異なる有利開放時普通当り判定テーブル212を設定することで、有利開放フラグがオフであるときに比べて高い確率で普通図ゲームにおける表示結果が「当り」になるものとして説明した。また、上記実施の形態では、有利開放フラグがオンであることに対応して、図35のステップS470にて有利開放フラグがオフであるときとは異なる普通図柄の可変表示時間を設定することで、有利開放フラグがオフであるときに比べて短い期間で普通図ゲームにおける表示結果を導出させることができるものとして説明した。さらに、上記実施の形態では、有利開放フラグがオンであることに対応して、図36のステップS483にて有利開放フラグがオフであるときとは異なる動作信号の送信設定を行うことで、有利開放フラグがオフであるときに比べて普通可変入賞球装置6が備える可動翼片の傾動回数や傾動時間を増大させるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、有利開放フラグがオンであるときには、有利開放フラグがオフであるときに比べて普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口に遊技球が入賞しやすくなる任意の制御が行われるものであればよい。
例えば、有利開放フラグがオンであるときには、有利開放フラグがオフであるときに比べて高い確率で普通図ゲームにおける表示結果を「当り」にする制御、有利開放フラグがオフであるときに比べて短い期間で普通図ゲームにおける表示結果を導出させる制御、有利開放フラグがオフであるときに比べて普通可変入賞球装置6が備える可動翼片の傾動回数や傾動時間を増大させる制御のいずれか1つの制御のみが行われるようにしてもよい。あるいは、有利開放フラグがオンであるときには上記の制御のいずれかを組み合わせることで、始動入賞口に遊技球が入賞しやすくなるようにしてもよい。また、有利開放フラグがオンであるときには、有利開放フラグがオフであるときに比べて短い期間で特図ゲームにおける表示結果を導出させる制御が行われるようにしてもよいし、このような制御は行われないようにしてもよい。
上記実施の形態では、図30に示すステップS416にてモード移行中カウンタにおけるカウント値を更新し、ステップS417にてモード移行中カウンタのカウント値がモード移行最終値となれば、ステップS414にてモード移行終了フラグをオン状態にセットする。こうすることで、通常演出モードから特別演出モードへのモード移行が開始された後、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が大当りとなることなく所定回数の特図ゲームが実行されたことに対応して、特別演出モードへのモード移行が終了するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば特別演出モードへのモード移行中であるときには、特図ゲームが実行されるごとに、その特別演出モードへのモード移行を終了させて通常演出モードに復帰させるか否かのモード移行終了抽選を行うことで、モード移行中カウンタにおけるカウント値がモード移行最終値に達していなくても、所定の確率で特別演出モードへのモード移行を終了させるようにしてもよい。あるいは、通常演出モードから特別演出モードへのモード移行中であるときには、特図ゲームが実行されるごとにモード移行終了抽選と、モード移行中カウンタにおけるカウント値の更新との双方を行い、モード移行終了抽選にてモード移行を終了すると判定されたこと、または、モード移行中カウンタのカウント値がモード移行最終値となることのいずれかの条件成立に対応して、特別演出モードへのモード移行を終了させるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、特別演出モードへのモード移行中において、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が大当りとならなければ実行可能な特図ゲームの上限回数(例えば「100」)と、確変遊技状態にて実行可能な特図ゲームの上限回数(例えば「100」)とが、同一であるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、特別演出モードへのモード移行中において実行可能な特図ゲームの上限回数と、確変遊技状態にて実行可能な特図ゲームの上限回数とが異なるように設定されてもよい。具体的な一例としては、図30のステップS407、S413などにてモード移行中カウンタに設定され、特別演出モードへのモード移行中において実行可能な特図ゲームの上限回数を示すカウント初期値を、「150」とする。その一方で、図33のステップS435などにて確変カウンタに設定され、確変遊技状態にて実行可能な特図ゲームの上限回数を示す確変中可変表示回数初期値を、「100」とすればよい。
上記実施の形態では、図30のステップS403にて確変確定フラグがオンであれば、常にステップS406の処理に進んでモード移行開始フラグをオン状態にセットすることなどにより、表示結果が確変大当りとなる特別図柄や飾り図柄の可変表示の開始時に通常演出モードであれば、常に特別演出モードへのモード移行が開始されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が確変大当りとなる場合でも、所定の確率で特別演出モードへのモード移行が行われないようにしてもよい。この場合には、図30のステップS403にて確変確定フラグがオンであるときも、ステップS404、S405と同様の処理を実行することで、モード移行判定用の乱数値MR6に基づき所定のモード移行開始判定テーブルを参照して、特別演出モードへのモード移行を開始するか否かの判定を行えばよい。ここで、ステップS403にて確変確定フラグがオンである場合には、例えばオフである場合とは異なるモード移行開始判定テーブルを参照することなどにより、確変確定フラグがオンであるかオフであるかに応じて異なる確率で特別演出モードへのモード移行を開始する旨の判定が行われるようにしてもよい。例えば、ステップS403にて確変確定フラグがオンであるときには、オフであるときに比べて高い確率で特別演出モードへのモード移行を開始する旨の判定がなされるように、モード移行開始判定テーブルにおける設定データを構成するようにしてもよい。
また、図30のステップS409にて確変確定フラグがオンであれば、常にステップS412の処理に進んでモード移行継続フラグをオン状態にセットすることなどにより、表示結果が確変大当りとなる特別図柄や飾り図柄の可変表示の開始時に特別演出モードへのモード移行中であれば、常に特別演出モードが継続されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば表示結果が確変大当りとなる特別図柄や飾り図柄の可変表示の開始時に特別演出モードへのモード移行中である場合でも、所定の確率で特別演出モードへのモード移行が継続されずに終了されるようにしてもよい。この場合には、図409にて確変確定フラグがオンであるときも、ステップS410、S411と同様の処理を実行することで、モード移行判定用の乱数値MR6に基づき所定のモード移行終了判定テーブルを参照して特別演出モードへのモード移行を終了するか否かの判定を行えばよい。ここで、ステップS409にて確変確定フラグがオンである場合には、例えばオフである場合とは異なるモード移行終了判定テーブルを参照することなどにより、確変確定フラグがオンであるかオフであるかに応じて異なる確率で特別演出モードへのモード移行を終了する旨の判定が行われるようにしてもよい。例えば、ステップS409にて確変確定フラグがオンであるときには、オフであるときに比べて低い確率で特別演出モードへのモード移行を終了する旨の判定がなされるように(すなわち、オフであるときに比べて高い確率で特別演出モードへのモード移行を継続する旨の判定がなされるように)、モード移行終了判定テーブルにおける設定データを構成するようにしてもよい。
加えて、本発明の遊技機は、パチンコ遊技機等の弾球遊技機において画像表示装置を有するものであれば、例えば、一般電役機、又はパチコンと呼ばれる確率設定機能付き弾球遊技機等であっても構わない。また、本発明は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
さらに、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などにも本発明を適用することができる。本発明を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。