以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。本実施例における遊技機としては、7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等からなる表示装置により特図ゲームを行う遊技機であり、プリペイドカードによって球貸しを行うカードリーダ(CR:Card Reader)式のパチンコ遊技機等であればよい。
図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2にはガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域の中央位置上方には、識別可能な識別情報としての特別図柄を可変表示する特別図柄表示器4が設けられている。特別図柄表示器4の下方には、特別図柄とは異なる飾り図柄の可変表示や所定の演出表示となる画像表示などを行うことができる画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5の下方には、普通可変入賞球装置(始動入賞口)6が配置されている。普通可変入賞球装置6の下方には、特別可変入賞球装置7や普通図柄表示器40が設けられている。
特別図柄表示器4は、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成されている。特別図柄表示器4は、普通可変入賞球装置6への遊技球の入賞により始動条件が成立したことに基づいて行われる可変表示ゲームとしての特図ゲームにおいて、例えば「0」〜「9」を示す数字等から構成され、識別可能な複数種類の識別情報として機能する特別図柄を可変表示する。
特別図柄表示器4により行われる特図ゲームでは、特別図柄の変動表示を開始させた後、所定時間が経過すると、特別図柄の変動表示結果となる確定図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、特別図柄表示器4にて特図ゲームでの確定図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば「大当り」となり、大当り図柄以外の特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特図ゲームでの変動表示結果が「大当り」になると、特別可変入賞球装置7が備える開閉板を開閉させることによる特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。この実施の形態では、「7」を示す特別図柄を大当り図柄とする。
特別図柄表示器4による特図ゲームで大当り図柄が停止表示されたことに基づく大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置7の開閉板が、所定期間(例えば29秒)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間において開成され、開成されている間は遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に閉成する。そして、この開閉サイクルを所定の上限回数(例えば16回)まで繰り返すことができる。
画像表示装置5は、例えばLCD等から構成され、多数の画素(ピクセル)を用いたドットマトリクス方式による画面表示を行うものであればよい。画像表示装置5の表示画面では、例えば3つに分割された表示領域としての可変表示部にて、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄を可変表示する。具体的な一例として、画像表示装置5には、「左」、「中」、「右」の可変表示部が配置され、各可変表示部にて飾り図柄が可変表示される。そして、特別図柄表示器4における特別図柄の変動表示が開始されるときには、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて飾り図柄の変動表示を開始させ、その後、特別図柄表示器4における特別図柄の変動表示結果として確定図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて確定図柄となる飾り図柄が停止表示されることで、可変表示結果となる飾り図柄の組合せが導出表示される。
例えば、「左」、「中」、「右」の各可変表示部では、9種類の数字「1」〜「9」を示す図柄が飾り図柄として変動可能に表示される。そして、「左」、「中」、「右」の各可変表示部では、飾り図柄の変動表示が開始されると、図柄が示す番号の小さいものから大きいものへと切り替え表示やスクロール表示が行われ、飾り図柄「9」が表示されると、次に飾り図柄「1」が表示される。こうした画像表示装置5による飾り図柄の可変表示における表示結果として、例えば「左」、「中」、「右」の可変表示部にて同一の飾り図柄が停止表示されて確定したときなど、特定の表示結果が導出表示されたときに、パチンコ遊技機1は大当り遊技状態となる。「左」、「中」、「右」の各可変表示部では、アルファベットを示す複数種類の図柄が飾り図柄として変動可能に表示されてもよいし、所定のモチーフに関連する複数種類のキャラクタ図柄を飾り図柄として可変表示してもよい。また、画像表示装置5では、特別図柄表示器4による特図ゲームの実行中において、様々な演出態様のいずれかによる演出表示を行うことができる。なお、可変表示部は固定的な領域であってもよいが、遊技進行中に、画像表示装置5の表示領域において移動したり大きさが変化してもよい。
加えて、画像表示装置5には、普通可変入賞球装置6に入った有効入賞球数すなわち始動入賞記憶数(保留記憶数)を表示する特別図柄始動記憶表示エリアが設けられていてもよい。特別図柄始動記憶表示エリアでは、始動入賞記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満のときの有効始動入賞に対応して、入賞表示が行われる。具体的な一例として、通常青色であった表示を赤色表示に変化させる。この場合、飾り図柄の表示エリア(可変表示部)と特別図柄始動記憶表示エリアとを区分けして設けることで、飾り図柄の可変表示中も始動入賞球数が表示された状態とすることができる。なお、特別図柄始動記憶表示エリアを飾り図柄の表示エリアの一部に設けるようにしてもよい。この場合には、飾り図柄の可変表示中には始動入賞記憶数の表示を中断するようにすればよい。また、始動入賞記憶数を表示する表示器(特別図柄始動記憶表示器)が、画像表示装置5とは別個に設けられてもよい。
この実施の形態では、パチンコ遊技機1における遊技状態を、通常演出選択モードから、特別演出選択モードへと移行させることができる。ここで、特別演出とは、特別演出選択モードへのモード移行や、後述するリーチ等を含むもので、遊技者に対して大当りの期待感を持たせることができる演出のことである。特別演出選択モードでは、通常演出選択モードとは異なる演出態様が、特別図柄表示器4による複数回の特図ゲーム及び画像表示装置5による複数回の飾り図柄の可変表示にわたり選択される。例えば、特別演出選択モードのときには、通常演出選択モードのときに比べて高い割合で、飾り図柄の可変表示態様がリーチとなる。ここで、リーチとは、画像表示装置5にて導出表示した飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ導出表示していない飾り図柄(リーチ変動図柄という)については変動表示が行われている表示態様、あるいは、全て又は一部の飾り図柄が大当り図柄の全て又は一部を構成しながら同期して変動表示している表示態様のことである。具体的には、予め定められた組合せ有効ライン上の一部の可変表示部に予め定められた大当り組合せを構成する図柄を停止表示しているときに未だ停止表示していない組合せ有効ライン上の可変表示部において変動表示が行われている表示態様(例えば、表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の可変表示部のうち「左」、「右」の可変表示部には大当り図柄の一部となる(例えば「7」)が停止表示されている状態で「中」の可変表示部は未だ変動表示が行われている表示態様)、あるいは、有効ライン上の可変表示部の全て又は一部の飾り図柄が大当り図柄の全て又は一部を構成しながら同期して変動表示している表示態様(例えば、表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の可変表示部の全てで変動表示が行われてどの状態が表示されても同一の飾り図柄が揃っている態様で変動表示が行われている表示態様)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音などで行われることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、画像表示装置5にてキャラクタ(人物等を模した演出表示であり、飾り図柄とは異なるもの)を表示させたり、背景の表示態様を変化させたり、飾り図柄の変動表示態様を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様、飾り図柄の変動態様の変化を、リーチ演出表示という。また、特別演出選択モードのときには、例えば所定の可変表示回数以内に飾り図柄の可変表示態様をリーチにすることを指示する演出など、通常演出選択モードのときには実行されない演出が実行されてもよい。さらに、特別演出選択モードのときには、飾り図柄の可変表示態様がリーチとならない通常ハズレの可変表示においても、通常演出選択モードのときに比べて飾り図柄の可変表示時間(飾り図柄の可変表示が開始される時点から飾り図柄の可変表示結果が導出表示されて確定図柄が停止表示される時点までに要する時間)が長くなるようにしてもよい。
普通可変入賞球装置6は、図示せぬソレノイドによって垂直(通常開放)位置と傾動(拡大開放)位置との間で可動制御される一対の可動翼片を有するチューリップ型役物(普通電動役物)を備えて構成されている。普通可変入賞球装置6は、普通図柄表示器40による普通図柄の可変表示(普通図ゲーム)で表示結果が「当り」となったときに、電動チューリップの可動翼片を所定時間が経過するまで傾動位置に制御することで、可動翼片を垂直位置としたときに比べて遊技球が入賞しやすくなる。普通可変入賞球装置6に入賞した遊技球は、各入賞口スイッチ70(図2)に含まれる始動入賞口スイッチによって検出される。
特別可変入賞球装置7は、図示せぬソレノイドによって入賞領域を開成及び閉成制御する開閉板を備えて構成されている。この開閉板は、例えばパチンコ遊技機1の電源投入後に大当り遊技状態が発生していない通常時には、閉成した状態にある。他方、特別図柄表示器4による特図ゲームでの変動表示結果などに基づいて大当り遊技状態となった場合に、ソレノイドによって入賞領域を所定期間あるいは所定個数の入賞球が発生するまでの期間において開成した後、閉成する。特別可変入賞球装置7にて開閉板が開成しているときに入賞領域に遊技球が入賞した場合には、各入賞口スイッチ70(図2)に含まれる大入賞口スイッチによって当該遊技球が検出されたことに基づいて、所定数の賞球の払い出しが行われる。
普通図柄表示器40は、例えばLED等から構成され、遊技領域に設けられた所定の通過ゲートを遊技球が通過することを始動条件とする普通図ゲームにおいて、点灯、点滅、発色などが制御される。この普通図ゲームにおいて所定の当りパターンで表示が行われると、普通図ゲームにおける表示結果が「当り」となる。
また、遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、ランプを内蔵した風車、アウト口等が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通可変入賞球装置6や特別可変入賞球装置7等)の周囲には装飾用LEDが設置されていてもよい。遊技領域の下部表面には打球供給皿(上皿)21が設けられている。打球供給皿21の下部右側には、遊技球を発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)20が設けられている。
さらに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されたプリペイドカードの記録情報から特定される価値に応じて球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、カードユニットという)50も示されている。カードユニット50には、使用可能状態であるか否かを示す使用可能ランプや、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技機1に対応しているかを示す連結台方向表示器、カードユニット50内にカードが投入されていることを示すカード投入表示ランプ、記録媒体としてのカードが挿入されるカード挿入口、およびカード挿入口の裏面に設けられているカードリーダライタの機構を点検する場合にカードユニット50を開放するためのカードユニット錠が設けられている。なお、カードユニット50は、パチンコ遊技機1とは別体としてパチンコ遊技機1に隣接して設置されてもよいし、パチンコ遊技機1と一体化されていてもよい。また、コイン投入に応じてその金額に応じた遊技球が貸し出されるようにしてもよい。
パチンコ遊技機1には、図2に示すような主基板11と、演出制御基板12と、信号中継基板13と、タッチセンサ基板14と、払出制御基板15と、インタフェース基板16が搭載されている。その他、パチンコ遊技機1には、電源電圧を供給する電源基板や、情報端子基板などといった、各種の制御基板が搭載されている。
主基板11と演出制御基板12は、パチンコ遊技機1の背面にて適所に配置され、両基板の間に、例えば演出制御信号の信号線やストローブ信号を送受信するための演出制御INT信号の信号線などが配線されている。なお、演出制御基板12は、表示制御基板や音声制御基板、ランプ制御基板といった複数の独立した基板によって構成されてもよいし、これらをまとめた1つの基板として構成されてもよい。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12や払出制御基板15などからなるサブ側の制御基板に宛てて、それぞれに指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、特別図柄表示器4を構成する各セグメントの点灯/消灯制御を行うことにより特別図柄表示器4における特別図柄の可変表示を制御する一方で、普通図柄表示器40の点灯/点滅/発色制御を行うことにより普通図柄表示器40における普通図柄の可変表示を制御する。
主基板11から演出制御基板12に向けて出力される制御信号は、信号中継基板13によって中継される。主基板11には、例えば信号中継基板13対応の主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータとの間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から信号中継基板13を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、信号中継基板13から主基板11への信号の入力を阻止する。従って、演出制御基板12や信号中継基板13の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。
信号中継基板13には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して出力される制御信号を伝達するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられている。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から信号中継基板13への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従って、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。なお、主基板への不正な信号の入力を防ぐために、主基板とサブ基板との間に主基板からサブ基板への信号の出力のみを規制する一方向データ転送手段を設けたものは既に提案されている(例えば、特開平8−224339号公報などを参照)。しかしながら、主基板と一方向データ転送手段との間には主基板への信号入力を規制するものがないため、一方向データ転送手段に改変を加えることで主基板に不正な信号を入力させることが可能であった。この実施の形態では、信号中継基板13において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を、より確実に防止することができる。
このような信号中継基板13を介して主基板11から演出制御基板12に対して送信される制御コマンドは、例えば電気信号として伝送される演出制御コマンドである。図3は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図3に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3に示す例において、コマンド80XX(h)は、パチンコ遊技機1が通常演出選択モードであるモード不変時や、特別演出選択モードであるモード移行中において、特別図柄表示器4による特図ゲームで特別図柄の変動表示を開始するときに送信される可変表示開始コマンドである。なお、XX(h)は不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。可変表示開始コマンドは、特別図柄の可変表示が開始されてから確定図柄が停止表示されるまでの時間である特別図柄の可変表示時間や、特図ゲームにおける可変表示結果が大当りとなるかハズレとなるか、可変表示中の飾り図柄をリーチとするか否か、などを示すEXTデータを含んでいる。
コマンド81XX(h)は、パチンコ遊技機1が通常演出選択モードから特別演出選択モードへと移行するモード移行開始時において、特別図柄表示器4による特図ゲームで特別図柄の変動表示を開始するときに送信される可変表示開始コマンドである。コマンド9000(h)は、特別図柄表示器4による特図ゲームにおける特別図柄の変動表示を終了するときに送信される可変表示終了コマンドである。
コマンドA000(h)〜A002(h)は、画像表示装置5における複数回の飾り図柄の可変表示にわたるモード移行予告が実行可能であることを示すモード予告可能コマンドである。ここで、モード移行予告は、パチンコ遊技機1が通常演出選択モードから特別演出選択モードへと移行することの予告であり、モード移行予告用に予め用意された予告制御パターンに対応して、例えば画像表示装置5における画像表示やスピーカ8L、8Rから出力される音声、遊技効果ランプ9が備える所定ランプの点灯または点滅、あるいは所定の役物となる可動部材の動作などといった、演出動作のいずれかが行われるものであればよい。
コマンドA100(h)〜A102(h)は、画像表示装置5における複数回の飾り図柄の可変表示にわたるリーチ予告が実行可能であることを示すリーチ予告可能コマンドである。ここで、リーチ予告は、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示態様がリーチとなることの予告であり、リーチ予告用に予め用意された予告制御パターンに対応して、例えば画像表示装置5における画像表示やスピーカ8L、8Rから出力される音声、遊技効果ランプ9が備える所定ランプの点灯または点滅、あるいは所定の役物となる可動部材の動作などといった、演出動作のいずれかが行われるものであればよい。
コマンドA200(h)は、画像表示装置5における複数回の飾り図柄の可変表示にわたるモード移行予告が実行可能となった後、そのモード移行予告の中止を指示するモード予告中止コマンドである。コマンドA201(h)は、画像表示装置5における複数回の飾り図柄の可変表示にわたるリーチ予告が実行可能となった後、そのリーチ予告の中止を指示するリーチ予告中止コマンドである。
コマンドB000(h)は、パチンコ遊技機1が特別演出選択モードへの移行を開始した後、特別図柄表示器4により所定回(例えば50回)の特図ゲームが実行されたときに、さらに特別演出選択モードへの移行を継続する旨を示すモード移行継続コマンドである。コマンドB100(h)は、パチンコ遊技機1が特別演出選択モードへの移行を開始した後、その特別演出選択モードへの移行を終了する旨を示すモード移行終了コマンドである。コマンドC100(h)は、遊技者が離席したことを示す離席判定コマンドである。コマンドD000(h)は、画像表示装置5による画像表示等によるデモンストレーション表示(デモ表示)が可能になったことを示すデモコマンドである。
主基板11は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路107、モータ出力回路108などを備えて構成される。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップマイクロコンピュータであり、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM(Read Only Memory)101、ワークメモリとして使用されるRAM(Random Access Memory)102、プログラムに従って制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103、CPU103とは独立して乱数の生成を行う乱数回路104及びI/O(Input/Output)ポート105を含んでいる。スイッチ回路107は、各入賞口スイッチ70からの検出信号を取り込んで、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。モータ出力回路108は、発射モータ22を駆動するための発射モータ信号をタッチセンサ基板14に出力する。タッチセンサ基板14からは、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/Oポート105における所定の入力ポートなどに、遊技者が打球操作ハンドル20に触れているか否かを検出するタッチセンサ23からのタッチセンサ検出信号が入力される。なお、打球操作ハンドル20には、発射モータ22の駆動を停止させるための単発発射スイッチや、遊技者が接触する部分であるタッチリングが組み付けられている。タッチセンサ23は、タッチリングにより遊技者の接触が検出されたときにオン状態となるタッチセンサ検出信号を、タッチセンサ基板14へと出力する。
乱数回路104では、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数となる数値データがカウントされる。具体的な一例として、CPU103は、乱数回路104による乱数生成動作の設定を行い、数値データを所定の手順に従って定期的(あるいは不定期)に更新させる。図4は、主基板11の側にてカウントされる乱数を例示する説明図である。図4に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、大当り判定用乱数MR1、リーチ判定用乱数MR2、可変表示パターン決定用乱数MR3、モード移行判定用乱数MR4、強制モード移行基準決定用乱数MR5、強制リーチ発生基準決定用乱数MR6として用いられる数値データをカウント可能に制御する。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数が用いられてもよい。
大当り判定用乱数MR1は、大当りを発生させてパチンコ遊技機1を大当り遊技状態とするか否かの判定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「65535」の範囲の値をとる。リーチ判定用乱数MR2は、特図ゲームにて確定図柄が大当り図柄とならない場合に、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示態様をリーチとした後にハズレ組合せの確定図柄を導出表示するのか、リーチとすることなくハズレの確定図柄を導出表示するのかを判定するために用いられる表示用の乱数であり、例えば「0」〜「1530」の範囲の値をとる。
可変表示パターン決定用乱数MR3は、特別図柄表示器4による特図ゲームにおける変動時間や画像表示装置5における飾り図柄の可変表示態様などの演出態様を、予め用意された複数の可変表示パターンのいずれかに対応して決定するために用いられる表示用の乱数であり、例えば「0」〜「255」の範囲の値をとる。モード移行判定用乱数MR4は、パチンコ遊技機1を通常演出選択モードから特別演出選択モードへと移行させるか否かを判定したり、特別演出選択モードへの移行を終了させるか継続させるかを判定したりするために用いられる乱数であり、例えば「0」〜「990」の範囲の値をとる。
強制モード移行基準決定用乱数MR5は、遊技者が離席しないうちに、パチンコ遊技機1が通常演出選択モードから特別演出選択モードへと移行することなく特別図柄表示器4による特図ゲームが続けて実行されたときに、強制的にパチンコ遊技機1を特別演出選択モードへと移行させるまでの特図ゲームの実行回数の上限回数を決定するために用いられる乱数であり、例えば「0」〜「99」の範囲の値をとる。強制リーチ発生基準決定用乱数MR6は、遊技者が離席しないうちに、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示態様がリーチとなることなくハズレとなる可変表示が連続したとき、強制的に飾り図柄の可変表示態様をリーチとするまでの可変表示の実行回数の上限回数を決定するために用いられる乱数であり、例えば「0」〜「99」の範囲の値をとる。
ROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータテーブルが格納されている。例えば、ROM101は、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された複数種類の判定テーブルや決定テーブルを記憶する。この判定テーブルには、特図ゲームにて確定図柄を大当り図柄とするか否かを判定するために参照される大当り判定テーブルなどが含まれている。また、判定テーブルには、パチンコ遊技機1を通常演出選択モードから特別演出選択モードへと移行させるか否かを判定したり、特別演出選択モードへの移行を終了させるか否かを判定したりするためのモード移行判定テーブルや、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示態様をリーチとするか否かを判定するためのリーチ判定テーブルなどが含まれている。
ROM101に記憶されるモード移行判定テーブルの具体例として、この実施の形態では、図5(A)に示すモード移行開始判定テーブル111Aや、図5(B)に示すモード移行終了判定テーブル111Bなどが、予め用意されている。図5(A)に示すモード移行開始判定テーブル111Aは、例えばモード移行判定用の乱数値MR4と、特別演出選択モードへのモード移行を開始するか否かの判定結果とを対応付ける判定用データなどから構成されている。図5(B)に示すモード移行終了判定テーブル111Bは、例えばモード移行判定用の乱数値MR4と、特別演出選択モードへのモード移行を継続させるか終了させるかの判定結果とを対応付ける判定用データなどから構成されている。
ROM101に記憶されるリーチ判定テーブルの具体例として、この実施の形態では、図6(A)に示す通常演出選択時リーチ判定テーブル112Aや、図6(B)に示す特別演出選択時リーチ判定テーブル112Bなどが、予め用意されている。各リーチ判定テーブル112A、112Bは、リーチ判定用の乱数値MR2と、可変表示態様をリーチとするか否かの判定結果とを対応付ける判定用データなどから構成されている。
ここで、特別演出選択時リーチ判定テーブル112Bでは、通常演出選択時リーチ判定テーブル112Aに比べて多くの乱数値MR2が、可変表示態様をリーチとする旨の判定結果に割り振られている。そのため、特別演出選択時リーチ判定テーブル112Bを参照してリーチとするか否かの判定を行うときには、通常演出選択時リーチ判定テーブル112Aを参照してリーチとするか否かの判定を行うときに比べて高い確率で、リーチとする旨の判定がなされることになる。
また、ROM101には、通常演出選択モードにて特図ゲームが続けて実行されたときに、強制的にパチンコ遊技機1を特別演出選択モードへと移行させる基準となる上限回数を決定するための決定テーブルとして、図7(A)に示すような強制モード移行基準決定テーブル113Aが記憶されている。さらに、ROM101には、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示態様がリーチとなることなくハズレとなる通常ハズレの可変表示が連続したときに、強制的に飾り図柄の可変表示態様をリーチとする基準となる上限回数を決定するための決定テーブルとして、図7(B)に示すような強制リーチ発生基準決定テーブル113Bが記憶されている。
図7(A)に示す強制モード移行基準決定テーブル113Aは、例えば強制モード移行基準決定用の乱数値MR5と、強制モード移行基準値とを対応付ける決定用データなどから構成されている。ここで、強制モード移行基準値は、パチンコ遊技機1を強制的に特別演出選択モードへと移行させる基準となる上限回数を示している。図7(B)に示す強制リーチ発生基準決定テーブル113Bは、例えば強制リーチ発生基準決定用の乱数値MR6と、強制リーチ発生基準値とを対応付ける決定用データなどから構成されている。ここで、強制リーチ発生基準値は、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示態様を強制的にリーチとする基準となる上限回数を示している。
また、ROM101に記憶される決定テーブルには、特別図柄表示器4による特図ゲームや画像表示装置5における飾り図柄の可変表示にて使用される可変表示パターンを決定するためのパターン決定テーブルなどが含まれている。こうしたパターン決定テーブルの具体例として、この実施の形態では、図8(A)に示すモード不変時ハズレパターン決定テーブル114A、図8(B)に示すモード不変時リーチパターン決定テーブル114B、図8(C)に示すモード不変時大当りパターン決定テーブル114C、図9(A)に示すモード移行開始時ハズレパターン決定テーブル115A、図9(B)に示すモード移行開始時リーチパターン決定テーブル115B、図9(C)に示すモード移行開始時大当りパターン決定テーブル115C、図10(A)に示すモード移行中ハズレパターン決定テーブル116A、図10(B)に示すモード移行中リーチパターン決定テーブル116B、図10(C)に示すモード移行中大当りパターン決定テーブル116Cなどが、予め用意されている。各パターン決定テーブル114A〜114C、115A〜115C、116A〜116Cは、可変表示パターン決定用の乱数値MR3に基づいて、可変表示パターンと、特別図柄表示器4による特図ゲームにおける特別図柄の総可変表示時間や画像表示装置5における飾り図柄の総可変表示時間などを、決定するための決定用データから構成されている。
この実施の形態では、パチンコ遊技機1が通常演出選択モードであるときに実行される飾り図柄の可変表示においてリーチとすることなくハズレ組合せの確定図柄を導出表示する通常ハズレの可変表示パターンとして、図8(A)に示す「通常A−1」と「通常B−1」の可変表示パターンが用意されている。また、パチンコ遊技機1が通常演出選択モードであるときに飾り図柄の可変表示態様をリーチとしてからハズレ組合せの確定図柄を導出表示するリーチハズレの可変表示パターン、あるいは大当り組合せの確定図柄を導出表示する大当りの可変表示パターンとして、図8(B)及び(C)に示す「ノーマルA−1」、「ロングA−1」、「スーパーA−1」、「スーパーB−1」、「スーパーC−1」の可変表示パターンが用意されている。
パチンコ遊技機1が通常演出選択モードから特別演出選択モードへの移行を開始するときに実行される飾り図柄の可変表示においてリーチとすることなくハズレ組合せの確定図柄を導出表示する通常ハズレの可変表示パターンとしては、図9(A)に示す「通常A−2」と「通常B−2」の可変表示パターンが用意されている。また、パチンコ遊技機1が通常演出選択モードから特別演出選択モードへの移行を開始するときに飾り図柄の可変表示態様をリーチとしてからハズレ組合せの確定図柄を導出表示するリーチハズレの可変表示パターン、あるいは大当り組合せの確定図柄を導出表示する大当りの可変表示パターンとしては、図9(B)及び(C)に示す「ノーマルA−2」、「ロングA−2」、「スーパーA−2」、「スーパーB−2」、「スーパーC−2」の可変表示パターンが用意されている。
パチンコ遊技機1が特別演出選択モードへと移行されているモード移行中に実行される飾り図柄の可変表示においてリーチとすることなくハズレ組合せの確定図柄を導出表示する通常ハズレの可変表示パターンとしては、図10(A)に示す「通常A−3」と「通常B−3」の可変表示パターンが用意されている。また、パチンコ遊技機1が特別演出選択モードへと移行されているモード移行中に実行される飾り図柄の可変表示態様をリーチとしてからハズレ組合せの確定図柄を導出表示するリーチハズレの可変表示パターン、あるいは大当り組合せの確定図柄を導出表示する大当りの可変表示パターンとしては、図10(B)及び(C)に示す「ノーマルA−3」、「ロングA−3」、「スーパーA−3」、「スーパーB−3」、「スーパーC−3」の可変表示パターンが用意されている。
ここで、例えば「ノーマルA−1」の可変表示パターンに対して割り振られている可変表示パターン決定用の乱数値MR3は、図8(B)に示すモード不変時リーチパターン決定テーブル114Bでは「0」〜「199」であるのに対して、図8(C)に示すモード不変時大当りパターン決定テーブル114Cではより少ない「0」〜「19」となっている。他方、「スーパーA−1」、「スーパーB−1」、「スーパーC−1」の可変表示パターンに対して割り振られている可変表示パターン決定用の乱数値MR3は、図8(B)に示すモード不変時リーチパターン決定テーブル114Bではそれぞれ「230」〜「244」、「245」〜「253」、「254,255」であるのに対して、図8(C)に示すモード不変時大当りパターン決定テーブル114Cではそれぞれより多くの「50」〜「105」、「106」〜「171」、「172」〜「255」となっている。
そのため、「スーパーA−1」、「スーパーB−1」、「スーパーC−1」のいずれかの可変表示パターンに定められる演出の態様でリーチ演出表示が行われたときには、「ノーマルA−1」の可変表示パターンに定められる演出の態様でリーチ演出表示が行われたときに比べて高い確率で大当りの表示結果が導出表示されることになる。このように、他のリーチに比べて表示結果が大当りとなる確率の高いリーチは、スーパーリーチとも称される。
図8(A)に示す「通常A−1」、「通常B−1」の通常ハズレの可変表示パターンにおける特別図柄の総可変表示時間はそれぞれ、T11、T12である。また、図8(B)に示す「ノーマルA−1」、「ロングA−1」、「スーパーA−1」、「スーパーB−1」、「スーパーC−1」のリーチハズレの可変表示パターンにおける特別図柄の総可変表示時間はそれぞれ、T21、T22、T23、T24、T25である。ここで、リーチハズレの可変表示パターンにおける特別図柄の総可変表示時間T21〜T25はいずれも、通常ハズレの可変表示パターンにおける特別図柄の総可変表示時間T11、T12に比べて、長い時間となるように予め設定されている。
図10(A)に示す「通常A−3」、「通常B−3」の通常ハズレの可変表示パターンにおける特別図柄の総可変表示時間はそれぞれ、T71、T72であり、これらの総可変表示時間T71、T72はいずれも、図8(A)に示す通常演出選択モードでの通常ハズレの可変表示パターンにおける特別図柄の総可変表示時間T11、T12に比べて、長い時間となるように予め設定されている。
図10(B)に示す「ノーマルA−3」、「ロングA−3」、「スーパーA−3」、「スーパーB−3」、「スーパーC−3」のリーチハズレの可変表示パターンにおける特別図柄の総可変表示時間はそれぞれ、T81、T82、T83、T84、T85であり、これらの総可変表示時間T81〜T85はいずれも、図8(B)に示す通常演出選択モードでのリーチハズレの可変表示パターンにおける特別図柄の総可変表示時間T21〜T25に比べて、長い時間となるように予め設定されている。
図2に示すRAM102には、特別図柄表示器4による特図ゲームの実行を制御するために用いられる各種のデータを保持する可変表示用データ保持エリア120が設けられている。図11は、可変表示用データ保持エリア120の一構成例を示している。図11に示すように、可変表示用データ保持エリア120は、特図保留記憶部121と、始動入賞記憶数カウンタ122と、モード移行中カウンタ123と、強制モード移行カウンタ124と、強制モード移行待ちカウンタ125と、強制リーチカウンタ126と、強制リーチ待ちカウンタ127とを備えている。なお、各カウンタ122〜127は、RAM102とは別に設けたカウンタ回路などによって構成してもよい。
特図保留記憶部121は、普通可変入賞球装置6に遊技球が入賞して特別図柄表示器4による特図ゲームを実行するための実行条件は成立したが、従前の特図ゲームを実行中である等の理由のために特別図柄の変動表示を開始するための開始条件が成立していない特図ゲームに関する保留情報を記憶する。例えば、特図保留記憶部121では、普通可変入賞球装置6への入賞順に、保留番号と、その入賞による実行条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データとを、記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
始動入賞記憶数カウンタ122は、特図保留記憶部121によって保留情報が記憶されている特図ゲームの記憶数を計数するためのものである。すなわち、始動入賞記憶数カウンタ122は、普通可変入賞球装置6に遊技球が入賞して特図保留記憶部121に新たな大当り判定用の乱数値MR1が記憶されるときに、そのカウント値が1加算される。その一方で、特図ゲームが開始されるに際して特図保留記憶部121から大当り判定用の乱数値MR1が読み出されるときに、そのカウント値が1減算される。
モード移行中カウンタ123は、特別演出選択モードにて実行可能な特図ゲームの残り回数を主基板11の側でカウントするためのものである。強制モード移行カウンタ124は、パチンコ遊技機1が特別演出選択モードに移行する旨の判定がなされることなく、通常演出選択モードであるときに遊技者が離席するまでに続けて実行された特図ゲームの実行回数を計数するためのものである。すなわち、強制モード移行カウンタ124は、通常演出選択モードにて特別図柄表示器4による特図ゲームが1回行われるごとに、そのカウント値が1加算される。その一方で、特別演出選択モードに移行する旨の判定がなされたことや、遊技者が離席した旨の判定がなされたことにより、強制モード移行カウンタ124はクリアされて、カウント初期値である「0」に設定される。
強制モード移行待ちカウンタ125は、始動入賞記憶数カウンタ122のカウント値と強制モード移行カウンタ124のカウント値との加算値が強制モード移行基準値に達しているときに、パチンコ遊技機1を特別演出選択モードへと強制的に移行させるまでに実行される特図ゲームの残り回数を計数するためのものである。その一方で、特別演出選択モードに移行する旨の判定がなされたことや、遊技者が離席した旨の判定がなされたことにより、強制モード移行待ちカウンタ125はクリアされて、カウント初期値である「0」に設定される。
強制リーチカウンタ126は、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示態様がリーチとなることなく、遊技者が離席するまでに続けて実行された特図ゲームの実行回数を計数するためのものである。すなわち、強制リーチカウンタ126は、飾り図柄の可変表示態様をリーチとすることなく通常ハズレの表示結果を導出表示する旨の決定がなされるごとに、そのカウント値が1加算される。その一方で、飾り図柄の可変表示態様をリーチとする(大当りを含む)旨の判定がなされたことや、遊技者が離席した旨の判定がなされたことにより、強制リーチカウンタ126はクリアされて、カウント初期値である「0」に設定される。
強制リーチ待ちカウンタ127は、始動入賞記憶数カウンタ122のカウント値と強制リーチカウンタ126のカウント値との加算値が強制リーチ発生基準値に達しているときに、飾り図柄の可変表示態様を強制的にリーチとするまでに実行される特図ゲームの残り回数を計数するためのものである。その一方で、飾り図柄の可変表示態様をリーチとする(大当りを含む)旨の判定がなされたことや、遊技者が離席した旨の判定がなされたことにより、強制リーチ待ちカウンタ127はクリアされて、カウント初期値である「0」に設定される。
この他、RAM102には、パチンコ遊技機1における遊技状態やスイッチ回路107を介して各入賞口スイッチ70から伝送された信号、あるいはタッチセンサ基板14を介してタッチセンサ23から伝送されたタッチセンサ検出信号やインタフェース基板16を介してカードユニット50から伝送された残高表示信号等に応じて、各々セットあるいはクリアされる複数種類のフラグを設定するための遊技制御フラグ設定エリアや、パチンコ遊技機1での遊技制御に用いられる複数種類のタイマ値を示すデータを格納する遊技制御タイマ設定エリアなどが設けられていてもよい。なお、フラグ設定やタイマに用いられる回路は、RAM102とは別に設けたレジスタ回路などによって構成されてもよい。
遊技制御フラグ設定エリアには、例えば、特別図柄プロセスフラグ、大当りフラグ、デモ表示中フラグ、デモコマンド送信完了フラグ、離席判定フラグ、強制リーチフラグ、リーチ発生フラグ、強制モード移行フラグ、モード移行開始フラグ、モード移行中フラグ、モード移行終了フラグなどが設けられている。
特別図柄プロセスフラグは、後述する特別図柄プロセス処理(図18のステップS16および図19)において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。大当りフラグは、特別図柄表示器4による特図ゲームを開始するときに、その特図ゲームにおける確定図柄を大当り図柄として表示結果を大当りとする旨の判定がなされると、オン状態にセットされる。他方、大当り遊技状態が終了する時には、大当りフラグはクリアされてオフ状態となる。
デモ表示中フラグは、画像表示装置5における画像表示により予め用意されたデモ画面の表示が開始されたときにオン状態にセットされる一方で、特別図柄表示器4による特図ゲームが開始されるとともに画像表示装置5における飾り図柄の可変表示が開始されるときにクリアされてオフ状態となる。デモコマンド送信完了フラグは、主基板11から演出制御基板12に対してデモコマンドの送信が行われたときにオン状態にセットされる一方で、特別図柄表示器4による特図ゲームが開始されるとともに画像表示装置5における飾り図柄の可変表示が開始されるときにクリアされてオフ状態となる。例えば、デモコマンドの送信が行われることによりデモコマンド送信完了フラグがオン状態にセットされた後、そのデモコマンド送信完了フラグがクリアされることなく所定時間が経過したときには、デモ表示中フラグがオン状態にセットされるようにすればよい。
離席判定フラグは、特別図柄表示器4による特図ゲームが実行されずに画像表示装置5におけるデモ画面の表示が行われているときに、タッチセンサ23からのタッチセンサ検出信号がオフ状態であるとともに、カードユニット50からの残高表示信号がゼロを示す状態であるなどして、遊技者が離席したと判定されると、オン状態にセットされる。その後、特別図柄表示器4による特図ゲームが開始されるときには、離席判定フラグはクリアされてオフ状態となる。
強制リーチフラグは、始動入賞記憶数カウンタ122のカウント値と強制リーチカウンタ126のカウント値との加算値が強制リーチ発生基準値に達しているときに、オン状態にセットされる。他方、飾り図柄の可変表示態様をリーチとする(大当りを含む)旨の判定がなされたことや、遊技者が離席した旨の判定がなされたことにより、強制リーチフラグはクリアされてオフ状態となる。リーチ発生フラグは、飾り図柄の可変表示態様をリーチとする旨の判定がなされたことに対応してオン状態にセットされる。その一方で、飾り図柄の可変表示態様がリーチとなる可変表示が終了した後に、リーチ発生フラグがオン状態であることに基づいて次の特図ゲームが開始されるときにリーチ予告中止コマンドが送信されることに対応して、リーチ発生フラグはクリアされてオフ状態となる。
強制モード移行フラグは、始動入賞記憶数カウンタ122のカウント値と強制モード移行カウンタ124のカウント値との加算値が強制モード移行基準値に達しているときに、オン状態にセットされる。他方、パチンコ遊技機1を特別演出選択モードへと移行させる旨の判定がなされたことや、遊技者が離席した旨の判定がなされたことにより、強制モード移行フラグはクリアされてオフ状態となる。モード移行開始フラグは、パチンコ遊技機1を通常演出選択モードから特別演出選択モードへと移行させる旨の判定がなされたことに対応してオン状態にセットされる。その一方で、特別演出選択モードへのモード移行が行われた後に、次の特図ゲームが開始されるときにモード予告中止コマンドが送信されることに対応して、モード移行開始フラグはクリアされてオフ状態となる。
モード移行中フラグは、パチンコ遊技機1が通常演出選択モードから特別演出選択モードへと移行しているモード移行中においてオン状態にセットされる。モード移行終了フラグは、パチンコ遊技機1が特別演出選択モードへと移行しているモード移行中において、特図ゲームを開始するときにモード移行を終了させる旨の判定がなされたことに対応してオン状態にセットされる。そして、モード移行を終了させる旨の判定がなされた特図ゲームが終了するときに、モード移行終了フラグはクリアされてオフ状態となる。
遊技制御タイマ設定エリアには、例えば、可変表示時間タイマとしての機能を実現するためのタイマ値を示すデータが格納する領域が設けられている。可変表示時間タイマは、特別図柄表示器4による特図ゲームにて特別図柄の変動表示が開始されてから、確定図柄が停止表示されて1回の特図ゲームが終了するまでの経過時間を、メイン側で計測するために用いられるものであり、例えばダウンカウンタとしての機能を備えるものであればよい。可変表示時間タイマには、主基板11から演出制御基板12に対して可変表示開始コマンドが送出されるに際して、特別図柄表示器4による特図ゲームにおける可変表示パターンに対応して定められる特別図柄の総可変表示時間に対応するタイマ初期値が設定される。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9におけるランプの点灯動作および消灯動作などの制御を行うものである。例えば、演出制御基板12は、信号中継基板13を介して主基板11から伝送される演出制御コマンドに基づいて画像表示装置5に画像の切換表示を実行させることなどにより、飾り図柄の可変表示やその他の各種の演出表示を実行する制御を行う。また、演出制御基板12には、音声出力回路24やランプドライバ回路25への制御信号を伝送する配線などが接続されている。
図12は、演出制御基板12のハードウェア構成例を示すブロック図である。演出制御基板12は、演出制御用CPU130と、ROM131と、RAM132と、VDP(Video Display Processor)133と、CGROM(Character Generator ROM)134と、VRAM(Video RAM)135と、音声データ出力回路137と、ランプデータ出力回路138とを備えている。
演出制御用CPU130は、主基板11から送信された演出制御コマンドを信号中継基板13を介して受信すると、RAM132の所定領域をワークエリアとして用いながら、ROM131から演出制御を行うための制御データを読み出す。こうして読み出した制御データに基づいて、演出制御用CPU130は、VDP133に描画指令を送るなどして画像表示装置5の表示制御を行ったり、音声データ出力回路137から音声出力回路24に音声データを出力させるなどして音声出力制御を行ったり、ランプデータ出力回路138からランプドライバ回路25にランプデータを出力させるなどしてランプ点灯制御を行ったりする。
演出制御基板12の側では、画像表示装置5における表示による演出内容を決定するために用いられる各種の乱数値となる数値データがカウントされる。具体的な一例として、演出制御用CPU130は、所定の乱数更新処理を実行して所定のランダムカウンタに保持されている数値データを所定の手順に従って定期的(あるいは不定期)に更新させる。図13は、演出制御基板12の側にてカウントされる乱数を例示する説明図である。図13に示すように、この実施の形態では、演出制御基板12の側において、予告決定用乱数SR1として用いられる数値データをカウント可能に制御する。なお、演出効果を高めるために、これ以外の乱数が用いられてもよい。例えば、画像表示装置5による飾り図柄の可変表示において表示結果として導出表示する確定図柄の組合せを決定するために、表示結果決定用乱数などが用いられてもよい。
予告決定用乱数SR1は、画像表示装置5における表示によって行われる予告演出の態様を決定するために用いられる乱数であり、例えば「0」〜「990」の範囲の値をとる。ここで、予告決定用の乱数値SR1を用いて演出の態様が決定される予告演出には、パチンコ遊技機1が通常演出選択モードから特別演出選択モードへと移行するモード移行が行われることを予告するモード移行予告と、飾り図柄の可変表示態様がリーチとなることを予告するリーチ予告とが含まれている。
ROM131には、演出制御を行うための制御データとして、図14に示すようなモード予告パターンや、図15に示すようなリーチ予告パターンが格納されている。図14に示すモード予告パターンは、特別演出選択モードへのモード移行を予告するモード移行予告における演出の態様を定める制御データであり、複数種類のモード予告パターンそれぞれに対応する予告制御パターンが指定されている。演出制御用CPU130は、予告制御パターンに従った描画指令をVDP133に送るなどすることで、各モード予告パターンで定められた演出の態様でモード移行予告を実行させる。
この実施の形態では、パチンコ遊技機1を特別演出選択モードへと強制的にモード移行する以前に、画像表示装置5における複数回の飾り図柄の可変表示にわたり連続してモード移行予告を実行することができる。こうした複数回の飾り図柄の可変表示にわたり連続して実行されるモード移行予告における演出の態様を定めるモード予告パターンとして、連続モード予告パターン#1〜#3が用意されている。また、パチンコ遊技機1を特別演出選択モードへと強制的にモード移行するより前に、画像表示装置5における1回の飾り図柄の可変表示においてモード移行予告を実行することもできる。こうしたモード移行する可変表示より前に1回の飾り図柄の可変表示において実行されるモード移行予告での演出の態様を定めるモード予告パターンとして、単独モード予告パターン#1〜#3が用意されている。さらに、パチンコ遊技機1が特別演出選択モードへのモード移行を開始するときに画像表示装置5における飾り図柄の可変表示においてモード移行予告を実行することもできる。こうしたモード移行の開始時に飾り図柄の可変表示において実行されるモード移行予告での演出の態様を定めるモード予告パターンとして、開始時モード予告パターン#1〜#3が用意されている。
加えて、この実施の形態では、飾り図柄の可変表示態様を強制的にリーチとする以前に、画像表示装置5における複数回の飾り図柄の可変表示にわたり連続してリーチ予告を実行することができる。こうした複数回の飾り図柄の可変表示にわたり連続して実行されるリーチ予告における演出の態様を定めるリーチ予告パターンとして、連続リーチ予告パターン#1〜#3が用意されている。また、飾り図柄の可変表示態様を強制的にリーチとする可変表示より前に、画像表示装置5における1回の飾り図柄の可変表示においてリーチ予告を実行することもできる。こうしたリーチとなる可変表示より前に1回の飾り図柄の可変表示において実行されるリーチ予告での演出の態様を定めるリーチ予告パターンとして、単独リーチ予告パターン#1〜#3が用意されている。さらに、可変表示態様をリーチとする旨の決定がなされた飾り図柄の可変表示が開始されてから実際に可変表示態様がリーチとなる以前にリーチ予告を実行することもできる。こうしたリーチとなる飾り図柄の可変表示において実行されるリーチ予告での演出の態様を定めるリーチ予告パターンとして、開始時リーチ予告パターン#1〜#3が用意されている。
その他にも、ROM131には、演出の進行を制御するために用いられる各種のデータテーブルが格納されている。例えば、ROM131は、主基板11からの可変表示開始コマンドで指定された可変表示パターンなどに基づいて演出制御用CPU130が演出に関する各種の判定や決定を行うために用意された複数種類の判定テーブルや決定テーブルを記憶する。ROM131に記憶される決定テーブルの具体例として、この実施の形態では、図16(A)に示す事前モード予告決定テーブル151A、図16(B)に示す開始時モード予告決定テーブル151B、図16(C)に示す仮装モード予告決定テーブル151C、図17(A)に示す事前リーチ予告決定テーブル152A、図17(B)に示す開始時リーチ予告決定テーブル152B、図17(C)に示す仮装リーチ予告決定テーブル152Cなどが、予め用意されている。
図16(A)に示す事前モード予告決定テーブル151Aは、主基板11からのモード予告可能コマンドにて示されたモード移行予告を実行可能な可変表示の回数と、予告決定用の乱数値SR1とに基づいて、複数回の飾り図柄の可変表示にわたり連続してモード移行予告を実行する「連続予告」とするか、1回の飾り図柄の可変表示においてモード移行予告を実行する「単独予告」とするか、モード移行予告を実行しない「モード予告なし」とするかを決定するための決定用データから構成されている。図16(B)に示す開始時モード予告決定テーブル151Bと図16(C)に示す仮装モード予告決定テーブル151Cはそれぞれ、予告決定用の乱数値SR1に基づいて、開始時モード予告パターン#1〜#3のいずれかを選択してモード移行予告を実行するか、モード移行予告を実行しない「モード予告なし」とするかを決定するための決定用データから構成されている。
図17(A)に示す事前リーチ予告決定テーブル152Aは、主基板11からのリーチ予告可能コマンドにて示されたリーチ予告を実行可能な可変表示の回数と、予告決定用の乱数値SR1とに基づいて、複数回の飾り図柄の可変表示にわたり連続してリーチ予告を実行する「連続予告」とするか、1回の飾り図柄の可変表示においてリーチ予告を実行する「単独予告」とするか、リーチ予告を実行しない「リーチ予告なし」とするかを決定するための決定用データから構成されている。図17(B)に示す開始時リーチ予告決定テーブル152Bと図17(C)に示す仮装リーチ予告決定テーブル152Cはそれぞれ、予告決定用の乱数値SR1に基づいて、開始時リーチ予告パターン#1〜#3のいずれかを選択してリーチ予告を実行するか、リーチ予告を実行しない「リーチ予告なし」とするかを決定するための決定用データから構成されている。
RAM132には、信号中継基板13を介して主基板11から受信した演出制御コマンドや、画像表示装置5における表示状態などに応じて、各々セットあるいはクリアされる複数種類のフラグを設定するための演出制御フラグ設定エリア、画像表示装置5の表示制御などに用いられる複数種類のタイマ値を示すデータを記憶する演出制御タイマ設定エリア、および、画像表示装置5の表示制御などのために用いられる複数種類のカウント値を示すデータを記憶する演出制御カウンタ設定エリアなどが設けられていてもよい。なお、フラグ設定やタイマ、カウンタに用いる回路は、RAM132とは別に設けたレジスタ回路などによって構成してもよい。
演出制御フラグ設定エリアには、例えば、表示制御プロセスフラグ、モード移行フラグ、モード予告中フラグ、リーチ予告中フラグなどが設けられている。表示制御プロセスフラグは、後述する表示制御プロセス処理(図28)において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。モード移行フラグは、パチンコ遊技機1が通常演出選択モードから特別演出選択モードへと移行するモード移行中においてオン状態にセットされる。
モード予告中フラグは、主基板11からのモード予告可能コマンドを受信したときに、図16(A)に示す事前モード予告決定テーブル151Aを用いて、パチンコ遊技機1を特別演出選択モードへと強制的にモード移行する以前に飾り図柄の可変表示においてモード移行予告を実行する旨の決定がなされたことに対応して、オン状態にセットされる。その一方で、主基板11からのモード予告中止コマンドを受信したときや、通常演出選択モードから特別演出選択モードへのモード移行開始時において主基板11からの可変表示開始コマンドを受信したときに、モード予告中フラグはクリアされてオフ状態となる。
リーチ予告中フラグは、主基板11からのリーチ予告可能コマンドを受信したときに、図17(A)に示す事前リーチ予告決定テーブル152Aを用いて、飾り図柄の可変表示態様がリーチとなる可変表示よりも前の飾り図柄の可変表示においてリーチ予告を実行する旨の決定がなされたことに対応して、オン状態にセットされる。その一方で、主基板11からリーチ予告中止コマンドを受信したときや、主基板11からの可変表示開始コマンドにて指定された可変表示パターンがリーチハズレまたは大当りの可変表示パターンであるときに、リーチ予告中フラグはクリアされてオフ状態となる。
演出制御タイマ設定エリアには、例えば、演出時間タイマとしての機能を実現するためのタイマ値を示すデータが格納される領域を備えている。演出時間タイマは、画像表示装置5における飾り図柄の残りの可変表示時間に対応したタイマ値を記憶することにより、飾り図柄の可変表示が開始されてからの経過時間をサブ側で計測するために用いられるものであり、例えばダウンカウンタとしての機能を備えるものであればよい。
演出制御カウンタ設定エリアには、例えば、モード移行カウンタ、モード予告カウンタ、リーチ予告カウンタなどとしての機能を実現するためのカウント値を示すデータが格納される領域を備えている。モード移行カウンタは、特別演出選択モードにて実行可能な飾り図柄の可変表示の残り回数を演出制御基板12の側でカウントするためのものである。モード予告カウンタは、主基板11からのモード予告可能コマンドに基づいてモード移行予告を開始した後に、パチンコ遊技機1が特別演出選択モードへと強制的に移行させられるまでに実行される飾り図柄の可変表示の残り回数を計数するためのものである。リーチ予告カウンタは、主基板11からのリーチ予告可能コマンドに基づいてリーチ予告を開始した後に、飾り図柄の可変表示態様が強制的にリーチとなるまでに実行される飾り図柄の可変表示の残り回数を計数するためのものである。
VDP133は、例えば画像表示装置5にて画像表示を行うための表示制御機能および高速描画機能を有し、演出制御用CPU130からの描画指令に従った画像処理を実行する。また、演出制御用CPU130とは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこにVRAM135をマッピングしている。例えば、VDP133は、CGROM134から読み出した画像データをVRAM135の所定領域に展開する。そして、画像表示装置5に対してR(赤)、G(緑)、B(青)信号及び同期信号などからなる映像信号を出力する。一例として、R、G、B信号はそれぞれ8ビットで表され、画像表示装置5はVDP133からの指示に従ってR、G、Bのそれぞれを256階調、これらを合成して約1670万色の多色表示を行うことができる。なお、R、G、B信号のビット数は8ビット以外のビット数であってもよく、また、R、G、B信号の各ビット数が互いに異なる数であってもよい。
CGROM134は、画像表示装置5にて画像表示を行うために使用される各種の画像データを記憶しておくためのものである。例えば、CGROM134には、使用頻度の高いキャラクタを示すデータ等が格納されている。使用頻度の高いキャラクタとは、例えば、画像表示装置5に表示される人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等からなる画像である。なお、キャラクタには、実写による画像が含まれていてもよい。VRAM135は、VDP133による画像データの展開が行われるフレームバッファメモリである。
音声データ出力回路137は、演出制御用CPU130からの制御指令を受けて音声出力回路24に音声データを出力する。音声出力回路24では、例えば音声データ出力回路137から受けた音声データにデジタル/アナログ変換を施すなどして音声信号を生成し、スピーカ8R、8Lに供給することによって音声を出力させる。ランプデータ出力回路138は、演出制御用CPU130からの制御指令を受けてランプドライバ回路25にランプデータを出力する。ランプドライバ回路25では、例えばランプデータ出力回路138から受けたランプデータに応じたランプ駆動信号を生成し、遊技効果ランプ9に供給することによってランプの点灯/消灯切換を行う。
払出制御基板15は、例えば1チップマイクロコンピュータを備えて構成され、例えば払出制御用CPUやRAM、払出制御用プログラムを格納したROM、I/Oポート等が搭載されている。
普通可変入賞球装置6や特別可変入賞球装置7に対する遊技球の入賞があると、主基板11のI/Oポート105が備える払出制御信号用の出力ポートから、払出指令信号として、賞球の払出要求を行うための賞球REQ信号(賞球リクエスト信号)および払い出すべき賞球個数を示す払出個数信号が出力される。払出制御用CPUは、主基板11からの賞球REQ信号および払出個数信号が入力されると、払出個数信号が示す個数の遊技球を払い出すために球払出装置を駆動する制御を行う。
インタフェース基板16には、打球供給皿21の近傍に設けられている度数表示LED60、球貸し可LED61、球貸しスイッチ62および返却スイッチ63が接続されている。また、インタフェース基板16からカードユニット50には、遊技者の操作に応じて、球貸しスイッチ62が操作されたことを示す球貸しスイッチ信号および返却スイッチ63が操作されたことを示す返却スイッチ信号が与えられる。他方、カードユニット50からインタフェース基板16には、プリペイドカードの残高を示す残高表示信号および球貸し可表示信号が与えられる。ここで、残高表示信号は、インタフェース基板16内で分岐され、度数表示LED60に出力されるとともに、主基板11へも出力される。
カードユニット50と払出制御基板15の間では、接続信号(VL信号)、ユニット操作信号(BRDY信号)、球貸し要求信号(BRQ信号)、球貸し完了信号(EXS信号)およびパチンコ機動作信号(PRDY信号)が、インタフェース基板16を介して送受信される。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、電源電圧が供給されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって所定の遊技制御メイン処理が実行される。この遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の各部位の動作を初期化するとともに所定の初期設定などが行われる。こうした遊技制御メイン処理を実行することにより、CPU103では定期的(例えば、2ミリ秒ごと)にタイマ割込みが発生するように設定される。
図18は、タイマ割込みが発生するごとに実行される遊技制御割込処理の一例を示すフローチャートである。この例では、CPU103にてタイマ割込みが発生すると、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路107を介して各入賞口スイッチ70から入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のエラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要であれば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、乱数回路104でカウントされる判定用の乱数を更新する判定用乱数更新処理(ステップS13)や、表示用の乱数を更新する表示用乱数更新処理(ステップS14)が、順次に実行される。なお、乱数回路104によって生成されたハードウェア乱数としての乱数のみが使用され、なおかつ、乱数回路104がCPU103からの指令によることなく乱数値となる数値データを更新可能である場合には、ステップS13やステップS14の処理が実行されなくてもよい。
次に、CPU103は、始動入賞処理を実行する(ステップS15)。始動入賞処理では、普通可変入賞球装置6への遊技球の入賞が検出されたときに、大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを乱数回路104等から抽出して、特図保留記憶部121に記憶させる処理などを実行する。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS16)。特別図柄プロセス処理では、RAM102等が備える遊技制御フラグ設定エリアに設けられた特別図柄プロセスフラグの値を、パチンコ遊技機1における遊技状態に応じて更新するとともに、特別図柄表示器4における表示動作の制御や特別可変入賞球装置7の開閉動作の設定などを所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理を実行することにより(ステップS17)、普通可変入賞球装置6に対応して設けられた普通図柄表示器40における表示動作(例えばLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示(例えば、点灯・点滅表示など)や普通可変入賞球装置6における可動翼片の傾動制御の設定などを可能とする。
また、CPU103は、所定のコマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信し、遊技状態に合わせた動作制御を指示する(ステップS18)。さらに、所定の情報出力処理を実行することにより、各種出力データの格納領域の内容をI/Oポート105に含まれる各出力ポートに出力する(ステップS19)。続いて、CPU103は、所定のソレノイド出力処理を実行することにより、所定の条件が成立したときに普通可変入賞球装置6における可動翼片の傾動制御や特別可変入賞球装置7における開閉板の開閉制御を行う(ステップS20)。また、CPU103は、所定の発射モータ出力処理を実行することにより、タッチセンサ基板14に対する発射モータ信号の出力を制御する(ステップS21)。さらに、所定の賞球処理を実行することにより、各入賞口スイッチ70から入力された検出信号に基づく賞球数の設定などを行い、例えば払出制御基板15に対して払出制御コマンドを出力可能とする(ステップS22)。
ステップS15の始動入賞処理では、例えば各入賞口スイッチ70に含まれる始動入賞口スイッチからスイッチ回路107を介して入力される検出信号などをチェックすることにより、遊技球が普通可変入賞球装置6に入賞したか否かを判定する。このとき、遊技球が入賞していない場合には、そのまま始動入賞処理が終了する。これに対して、遊技球が入賞して始動入賞口スイッチからの検出信号がオン状態となった場合には、RAM102が備える可変表示用データ保持エリア120に設けられた始動入賞記憶数カウンタ122のカウント値が所定の上限値(例えば「4」)以上であるか否かが判定される。そして、始動入賞記憶数カウンタ122のカウント値が上限値以上であれば、今回の入賞による特図ゲームの始動は無効として始動入賞処理が終了する。その一方で、始動入賞記憶数カウンタ122のカウント値が上限値未満であるときには、特図ゲームにおける可変表示の実行条件が成立したと判断して、始動入賞記憶数カウンタ122のカウント値を1加算するとともに、乱数回路104から取得した大当り判定用の乱数値MR1を、特図保留記憶部121の空エントリの先頭にセットする。
図19は、特別図柄プロセス処理として、図18に示すステップS16にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、RAM102等が備える遊技制御フラグ設定エリアに設けられた特別図柄プロセスフラグの値に対応して、ステップS110〜S117の各処理を実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理において、CPU103は、特図保留記憶部121に格納されたデータに基づいて特図ゲームを開始するか否かを判定する処理等を実行する。ステップS111の特別図柄停止図柄設定処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この特別図柄停止図柄設定処理において、CPU103は、特別図柄表示器4による特図ゲームにおいて停止図柄として導出表示させる特別図柄を確定図柄に決定する処理等を実行する。
ステップS112の可変表示パターン設定処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この可変表示パターン設定処理において、CPU103は、特別図柄表示器4による特図ゲーム及び画像表示装置5による飾り図柄の可変表示における特別図柄や飾り図柄の可変表示態様などを定める可変表示パターンを選択決定する。こうして可変表示パターンの選択決定が行われた後に、図18に示すステップS18のコマンド制御処理が実行されることにより、可変表示パターンを指定する可変表示開始コマンドが、信号中継基板13を介して主基板11から演出制御基板12へと送信される。
ステップS113の可変表示制御処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この可変表示制御処理において、CPU103は、特別図柄表示器4により特別図柄を変動表示させるための制御を行う。具体的には、CPU103は、特別図柄表示器4を構成する各セグメントLEDや各ドットLEDの点灯/消灯動作を開始させて特別図柄を変動表示させるとともに、遊技制御タイマ設定エリアに設けられた可変表示時間タイマにより経過時間を計測し、経過時間が可変表示パターンに対応する特別図柄の総可変表示時間に達したか否かを判定する。この後、可変表示時間タイマがタイムアウトすることにより可変表示パターンに対応した特別図柄の総可変表示時間に達した旨の判定がなされると、特別図柄プロセスフラグの値を可変表示停止時処理に対応した値である“4”に更新する。
ステップS114の可変表示停止時処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この可変表示停止時処理において、CPU103は、特別図柄表示器4における表示動作を制御することにより、確定図柄となる特別図柄を停止表示させる。また、可変表示停止時処理では、演出制御基板12に対して可変表示終了コマンドを送信する設定も行われる。そして、可変表示結果が大当りであるときには、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応した値である“5”に更新する一方で、ハズレとなるときには、特別図柄プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS115の大入賞口開放前処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大入賞口開放前処理において、CPU103は、大入賞口としての特別可変入賞球装置7が備える開閉板を開放する制御を開始するための設定を行う。そして、特別可変入賞球装置7の開閉板を開放する制御を開始するとともに、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理に対応した値である“6”に更新する。
ステップS116の大入賞口開放中処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大入賞口開放中処理において、CPU103は、開放された特別可変入賞球装置7への遊技球の入賞検出や賞球の払出指令、開放時間の計測、及び開成サイクルのラウンド数表示のための演出制御コマンド設定等を行う。そして、例えば、1回の大当りについて、特別可変入賞球装置7の開放回数をカウントし、開放回数が例えば16回に達していれば、特定遊技状態としての大当り遊技状態を終了する条件が成立したとして特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理に対応した値である“7”に更新する。これに対して、開放回数が16回に達していなければ、特別可変入賞球装置7を一旦閉成した後、所定時間が経過するのを待って再度開放する。
ステップS117の大当り終了処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理において、CPU103は、演出制御基板12に対して所定の大当り終了コマンドを送信するための設定を行うなどして、大当り遊技状態を終了させる。このときには、遊技制御フラグ設定部に設けられた大当りフラグをクリアしてオフ状態とする。そして、特別図柄プロセスフラグの値を“0”に更新する。
図20は、図19のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す特別図柄通常処理を開始すると、CPU103は、まず、始動入賞記憶数カウンタ122によってカウントされている始動入賞記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS201)。そして、始動入賞記憶数が「0」以外であるときには(ステップS201;Yes)、デモコマンド送信完了フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS202)、デモ表示中フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS203)。さらには、デモ表示開始タイマをクリアして、タイマ値を「0」に設定する(ステップS204)。
ステップS204の処理に続いて、CPU103は、特図保留記憶部121にて保留番号「1」と対応付けて記憶されている大当り判定用の乱数値MR1を読み出す(ステップS205)。このときには、始動入賞記憶数カウンタ122によってカウントされている始動入賞記憶数を1減算するとともに、特図保留記憶部121の保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS206)。こうしてステップS205にて読み出した大当り判定用の乱数値MR1に基づき、特図ゲームや飾り図柄の可変表示における表示結果を大当りとするか否かを判定するための大当り判定処理を実行する(ステップS207)。ステップS207の大当り判定処理では、ステップS205にて読み出した大当り判定用の乱数値MR1が、可変表示結果を大当りとすることを示す所定の判定値データと合致するか否かを判定する。
CPU103は、ステップS207における大当り判定処理の実行結果として、判定結果が大当りであるか、ハズレであるかを特定する(ステップS208)。そして、大当りとする旨の判定がなされたときには(ステップS208;Yes)、大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS209)。他方、ハズレとする旨の判定がなされたときには(ステップS208;No)、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS210)。ステップS209またはS210の処理を実行した後には、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止図柄設定処理に対応した値である“1”に更新する(ステップS211)。
ステップS201にて始動入賞記憶数が「0」である旨の判定がなされたときには(ステップS201;No)、離席判定フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS212)。このとき、離席判定フラグがオンである旨の判定がなされると(ステップS212;Yes)、特別図柄通常処理が終了する。これに対し、離席判定フラグがオフであるときには(ステップS212;No)、デモコマンド送信完了フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS213)。そして、デモコマンド送信完了フラグがオフであるときには(ステップS213;No)、例えばデモコマンドに対応する制御データを所定のコマンド送信テーブルにセットするなど、演出制御基板12に対してデモコマンドを送信するための設定を行う(ステップS214)。このときには、デモコマンド送信完了フラグをオン状態にセットするとともに(ステップS215)、デモ表示開始タイマに所定のタイマ初期値を設定する(ステップS216)。このときデモ表示開始タイマに設定されるタイマ初期値は、特別図柄表示器4による特図ゲームや大当り遊技状態が終了してから、次の特図ゲームが開始されないときに、画像表示装置5におけるデモ画面の表示が開始されるまでの待ち時間に対応して予め定められた数値であればよい。
ステップS213にてデモコマンド送信完了フラグがオンであるときには(ステップS213;Yes)、デモ表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS217)。このとき、デモ表示中フラグがオフであれば(ステップS217;No)、デモ表示開始タイマにおけるタイマ値を1減算し(ステップS218)、減算したデモ表示開始タイマのタイマ値が「0」となったか否かを判定する(ステップS219)。そして、デモ表示開始タイマのタイマ値が「0」以外の値であるときには(ステップS219;No)、デモ画面の表示が開始されていないと判断して、特別図柄通常処理が終了する。他方、ステップS219にてデモ表示開始タイマのタイマ値が「0」であるときには(ステップS219;Yes)、デモ画面の表示が開始されたと判断して、デモ表示中フラグをオン状態にセットする(ステップS220)。
ステップS217にてデモ表示中フラグがオンである旨の判定がなされたときや(ステップS217;Yes)、ステップS220の処理を実行した後には、タッチセンサ基板14を介してタッチセンサ23から伝送されるタッチセンサ検出信号がオン状態となっているか否かを判定する(ステップS221)。このとき、タッチセンサ検出信号がオフ状態であれば(ステップS221;No)、さらにインタフェース基板16を介してカードユニット50から伝送される残高表示信号がゼロを示す状態となっているか否かを判定する(ステップS222)。
ステップS222にて残高表示信号がゼロを示す状態であるときには(ステップS222;No)、遊技者が離席したと判断して、離席判定フラグをオン状態にセットする(ステップS223)。ステップS221にてタッチセンサ検出信号がオン状態であるときや(ステップS221;Yes)、ステップS222にて残高表示信号がゼロ以外を示す状態であるときには(ステップS222;Yes)、遊技者は未だ離席していないと判断して、ステップS223の処理を実行することなく特別図柄通常処理が終了する。
図21は、図19のステップS112にて実行される可変表示パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図21に示す可変表示パターン設定処理を開始すると、CPU103は、まず、離席後特図ゲーム開始時処理を実行する(ステップS231)。図22は、ステップS231にて実行される離席後特図ゲーム開始時処理の一例を示すフローチャートである。
図22に示す離席後特図ゲーム開始時処理では、まず、離席判定フラグがオンとなっているか否かが判定される(ステップS301)。がオフであるときには(ステップS301;No)、そのまま離席後特図ゲーム開始時処理が終了する。これに対し、離席判定フラグがオンであるときには(ステップS301;Yes)、遊技者が離席した後に新たな遊技者等による遊技において特図ゲームや飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、パチンコ遊技機1を特別演出選択モードに強制的にモード移行させたり、飾り図柄の可変表示態様を強制的にリーチとするための設定を、初期化する処理が実行される。
すなわち、CPU103は、離席判定フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS302)、強制リーチフラグをクリアしてオフ状態とし(ステップS303)、強制リーチカウンタ126をクリアしてカウント値を「0」に設定する(ステップS304)。また、例えばリーチ予告中止コマンドに対応する制御データを所定のコマンド送信テーブルに設定するなど、演出制御基板12に対してリーチ予告中止コマンドを送信するための設定を行う(ステップS305)。
ステップS305の処理に続いて、CPU103は、強制モード移行フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS306)、強制モード移行カウンタ124をクリアしてカウント値を「0」に設定する(ステップS307)。また、例えばモード予告中止コマンドに対応する制御データを所定のコマンド送信テーブルに設定するなど、演出制御基板12に対してモード予告中止コマンドを送信するための設定を行う(ステップS308)。
ステップS308の処理を実行した後には、例えば離席判定コマンドに対応する制御データをコマンド送信テーブルに設定するなど、演出制御基板12に対して離席判定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS309)。さらには、例えばモード移行終了コマンドに対応する制御データをコマンド送信テーブルに設定するなど、演出制御基板12に対してモード移行終了コマンドを送信するための設定を行う(ステップS310)。そして、モード移行中フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS311)、モード移行中カウンタをクリアしてカウント値を「0」に設定する(ステップS312)。
ステップS312の処理に続いて、CPU103は、乱数回路104等によって更新されている強制リーチ発生基準決定用の乱数値MR6を抽出する(ステップS313)。このとき抽出した乱数値MR6に基づき、図7(B)に示す強制リーチ発生基準決定テーブル113Bを参照することにより、強制的にリーチを発生させる基準となる強制リーチ発生基準値を決定する(ステップS314)。また、CPU103は、乱数回路104等によって更新されている強制モード移行基準決定用の乱数値MR5を抽出する(ステップS315)。このとき抽出した乱数値MR5に基づき、図7(A)に示す強制モード移行基準決定テーブル113Aを参照することにより、強制的に特別演出選択モードへのモード移行を行う基準となる強制モード移行基準値を決定する(ステップS316)。
こうして離席後特図ゲーム開始時処理が終了した後には、モード移行設定処理が実行される(図21のステップS232)。図23および図24は、ステップS232にて実行されるモード移行設定処理の一例を示すフローチャートである。このモード移行設定処理では、まず、モード移行開始フラグがオンとなっているか否かが判定される(ステップS321)。そして、モード移行開始フラグがオンであるときには(ステップS321;Yes)、モード移行開始フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS322)、例えばモード予告中止コマンドに対応する制御データをコマンド送信テーブルにセットするなど、演出制御基板12に対してモード予告中止コマンドを送信するための設定を行う(ステップS323)。この後、モード移行中フラグをオン状態にセットする(ステップS324)。
ステップS321にてモード移行開始フラグがオフである旨の判定がなされたときや(ステップS321;No)、ステップS324の処理が実行された後には、モード移行中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS325)。そして、モード移行中フラグがオフであるときには(ステップS325;No)、乱数回路104等によって更新されているモード移行判定用の乱数値MR4を抽出する(ステップS326)。このとき抽出した乱数値MR4に基づき、図5(A)に示すモード移行開始判定テーブル111Aを参照することにより、パチンコ遊技機1を通常演出選択モードから特別演出選択モードへと移行させるモード移行を実行するか否かの判定を行う(ステップS327)。そして、このときの判定結果は「モード移行開始」であるか否かを特定する(ステップS328)。
ステップS328にて特定した判定結果が「モード移行開始」であるときには(ステップS328;Yes)、パチンコ遊技機1を通常演出選択モードから特別演出選択モードへと移行させるモード移行を開始するための設定を行う。すなわち、モード移行開始フラグをオン状態にセットするとともに(ステップS329)、強制モード移行フラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS330)。また、強制モード移行カウンタ124をクリアしてカウント値を「0」に設定するとともに(ステップS331)、強制モード移行待ちカウンタ125をクリアしてカウント値を「0」に設定する(ステップS332)。さらに、モード移行中カウンタ123には、特別演出選択モードにて実行可能な特図ゲームの回数として予め定めた初期値が設定される(ステップS333)。ステップS333の処理を実行した後には、乱数回路104等によって更新されている強制モード移行基準決定用の乱数値MR5を抽出する(ステップS334)。このとき抽出した乱数値MR5に基づき、図7(A)に示す強制モード移行基準決定テーブル113Aを参照することにより、強制的に特別演出選択モードへのモード移行を行う基準となる強制モード移行基準値を決定する(ステップS335)。
また、ステップS328にて特定した判定結果が「モード移行しない」であるときには(ステップS328;No)、強制モード移行フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS336)。そして、強制モード移行フラグがオンであるときには(ステップS336;Yes)、強制モード移行待ちカウンタ125におけるカウント値が「1」であるか否かを判定する(ステップS337)。このとき、強制モード移行待ちカウンタ125のカウント値が「1」以外の値であれば(ステップS337;No)、その強制モード移行待ちカウンタ125のカウント値に対応したモード予告可能コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS338)。すなわち、CPU103は、強制モード移行待ちカウンタ125のカウント値がモード移行予告を実行可能な可変表示の回数を示しているものと判断して、モード予告可能コマンドA000(h)〜A002(h)のうちから、モード移行予告を実行可能な可変表示の回数に対応したものを特定する。そして、例えば特定したモード予告可能コマンドに応じた制御データを、コマンド送信テーブルに設定するなどの処理を実行する。
ステップS337にて強制モード移行待ちカウンタ125のカウント値が「1」である旨の判定がなされたときには(ステップS337;Yes)、ステップS338の処理をスキップする。その後、強制モード移行待ちカウンタ125のカウント値を1減算し(ステップS339)、減算したカウント値が「0」となったか否かを判定する(ステップS340)。そして、強制モード移行待ちカウンタ125のカウント値が「0」以外の値であれば(ステップS340;No)、モード移行設定処理が終了する。これに対し、強制モード移行待ちカウンタ125のカウント値が「0」となったときには(ステップS340;Yes)、ステップS329に処理を進め、モード移行を開始するための設定を行う。
ステップS336にて強制モード移行フラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS336;No)、強制モード移行カウンタ124のカウント値を1加算し(ステップS341)、加算したカウント値が強制モード移行基準値と一致するか否かを判定する(ステップS342)。このとき、強制モード移行カウンタ124のカウント値が強制モード移行基準値と一致していれば(ステップS342;Yes)、ステップS329に処理を進め、モード移行を開始するための設定を行う。これに対し、強制モード移行カウンタ124のカウント値が強制モード移行基準値とは異なるときには(ステップS342;No)、始動入賞記憶数カウンタ122によりカウントされている始動入賞記憶数と、強制モード移行カウンタ124のカウント値とを加算し(ステップS343)、得られた加算値が強制モード移行基準値に達しているか否かを判定する(ステップS344)。
ステップS344にて加算値が強制モード移行基準値に達していない旨の判定がなされたときには(ステップS344;No)、モード移行設定処理が終了する。他方、加算値が強制モード移行基準値に達しているときには(ステップS344;Yes)、強制モード移行フラグをオン状態にセットする(ステップS345)。このときには、強制モード移行基準値から強制モード移行カウンタ124のカウント値を減算し(ステップS346)、得られた減算値に応じたモード予告可能コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS347)。さらに、ステップS346における減算処理により得られた減算値を、強制モード移行待ちカウンタ125にカウント初期値として設定する(ステップS348)。
ステップS325にてモード移行中フラグがオンであると判定されたときには(ステップS325;Yes)、モード移行中カウンタ123におけるカウント値を1減算し(図24のステップS349)、減算したカウント値が「0」となったか否かを判定する(ステップS350)。そして、モード移行中カウンタ123のカウント値が「0」以外の値であれば(ステップS350;No)、モード移行設定処理が終了する。これに対し、モード移行中カウンタ123のカウント値が「0」となったときには(ステップS350;Yes)、乱数回路104等によって更新されているモード移行判定用の乱数値MR4を抽出する(ステップS351)。このとき抽出した乱数値MR4に基づき、図5(B)に示すモード移行終了判定テーブル111Bを参照することにより、特別演出選択モードへのモード移行を終了させるか継続させるかの判定を行う(ステップS352)。そして、このときの判定結果は「モード移行終了」であるか否かを特定する(ステップS353)。
ステップS353にて特定した判定結果が「モード移行終了」であるときには(ステップS353;Yes)、モード移行終了フラグをオン状態にセットしてモード移行設定処理が終了する(ステップS354)。他方、ステップS353にて特定した判定結果が「モード移行継続」であるときには(ステップS353;No)、モード移行中カウンタ123に、特別演出選択モードにて実行可能な特図ゲームの回数として予め定めた初期値を設定する(ステップS355)。このときには、例えばモード移行継続コマンドに対応する制御データをコマンド送信テーブルにセットするなど、演出制御基板12に対してモード移行継続コマンドを送信するための設定を行う(ステップS356)。
こうしてモード移行設定処理が終了した後には、リーチ発生フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS233)。ここで、前回の特図ゲームとともに実行された飾り図柄の可変表示において可変表示態様がリーチとなったときには、リーチ発生フラグがオン状態にセットされている。そこで、ステップS233にてリーチ発生フラグがオンである旨の判定がなされたときには(ステップS233;Yes)、リーチ発生フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS234)、例えばリーチ予告中止コマンドをコマンド送信テーブルにセットするなど、演出制御基板12に対してリーチ予告中止コマンドを送信するための設定を行う(ステップS235)。ステップS233にてリーチ発生フラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS233;No)、ステップS234およびS235の処理をスキップする。
この後、パターン決定テーブル設定処理が実行される(ステップS236)。図25および図26は、ステップS236にて実行されるパターン決定テーブル設定処理の一例を示すフローチャートである。このパターン決定テーブル設定処理では、まず、大当りフラグがオンとなっているか否かが判定される(ステップS361)。そして、大当りフラグがオンであるときには(ステップS361;Yes)、大当りの可変表示パターンを決定するために用いるパターン決定テーブルを設定する処理を実行する。
すなわち、モード移行開始フラグがオンであるか否かを判定し(ステップS362)、モード移行開始フラグがオンであるときには(ステップS362;Yes)、可変表示パターンを決定するためのパターン決定テーブルとして、図9(C)に示すモード移行開始時大当りパターン決定テーブル115Cを設定する(ステップS363)。他方、モード移行開始フラグがオフであるときには(ステップS362;No)、モード移行中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS364)。そして、モード移行中フラグがオンであるときには(ステップS364;Yes)、可変表示パターンを決定するためのパターン決定テーブルとして、図10(C)に示すモード移行中大当りパターン決定テーブル116Cを設定する(ステップS365)。これに対し、モード移行中フラグがオフであるときには(ステップS364;No)、可変表示パターンを決定するためのパターン決定テーブルとして、図8(C)に示すモード不変時大当りパターン決定テーブル114Cを設定する(ステップS366)。
また、ステップS361にて大当りフラグがオフであるときには(ステップS361;No)、モード移行中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS367)。このとき、モード移行中フラグがオフであれば(ステップS367;No)、飾り図柄の可変表示態様をリーチとするか否かを判定するためのリーチ判定テーブルとして、図6(A)に示す通常演出選択時リーチ判定テーブル112Aを設定する(ステップS368)。これに対し、モード移行中フラグがオンであるときには(ステップS367;Yes)、飾り図柄の可変表示態様をリーチとするか否かを判定するためのリーチ判定テーブルとして、図6(B)に示す特別演出選択時リーチ判定テーブル112Bを設定する(ステップS369)。
ステップS368またはS369にてリーチ判定テーブルの設定を行った後には、乱数回路104等によって更新されているリーチ判定用の乱数値MR2を抽出する(ステップS370)。このとき抽出した乱数値MR2に基づき、ステップS368またはS369にて設定したリーチ判定テーブルを参照することにより、飾り図柄の可変表示態様をリーチとするか否かの判定を行う(ステップS371)。そして、このときの判定結果は「リーチ」であるか否かを特定する(ステップS372)。
ステップS372にて特定した判定結果が「リーチ」であるときには(ステップS372;Yes)、リーチハズレの可変表示パターンを決定するために用いるパターン決定テーブルを設定する処理を実行する。すなわち、モード移行開始フラグがオンであるか否かを判定し(ステップS373)、モード移行開始フラグがオンであるときには(ステップS373;Yes)、可変表示パターンを決定するためのパターン決定テーブルとして、図9(B)に示すモード移行開始時リーチパターン決定テーブル115Bを設定する(ステップS374)。他方、ステップS372にてモード移行開始フラグがオフであるときには(ステップS372;No)、モード移行中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS375)。
ステップS375にてモード移行中フラグがオンであるときには(ステップS375;Yes)、可変表示パターンを決定するためのパターン決定テーブルとして、図10(B)に示すモード移行中リーチパターン決定テーブル116Bを設定する(ステップS376)。これに対し、ステップS375にてモード移行中フラグがオフであるときには(ステップS375;No)、可変表示パターンを決定するためのパターン決定テーブルとして、図8(B)に示すモード不変時リーチパターン決定テーブル114Bを設定する(ステップS377)。ステップS363、S365、S366、S374、S376、S377のいずれかにてパターン決定テーブルの設定を行ったときには、飾り図柄の可変表示態様がリーチとなることから、リーチ発生フラグをオン状態にセットする(ステップS378)。
また、ステップS372にて特定した判定結果が「通常ハズレ」であるときには(ステップS372;No)、強制リーチフラグがオンであるか否かを判定する(図26のステップS379)。そして、強制リーチフラグがオンであるときには(ステップS379;Yes)、強制リーチ待ちカウンタ127におけるカウント値が「1」であるか否かを判定する(ステップS380)。このとき、強制リーチ待ちカウンタ127のカウント値が「1」以外の値であれば(ステップS380;No)、その強制リーチ待ちカウンタ127のカウント値に対応したリーチ予告可能コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS381)。すなわち、CPU103は、強制リーチ待ちカウンタ127のカウント値がリーチ予告を実行可能な可変表示の回数を示しているものと判断して、リーチ予告可能コマンドA100(h)〜A102(h)のうちから、リーチ予告を実行可能な可変表示の回数に対応したものを特定する。そして、例えば特定したリーチ予告可能コマンドに応じた制御データを、コマンド送信テーブルに設定するなどの処理を実行する。
ステップS380にて強制リーチ待ちカウンタ127のカウント値が「1」である旨の判定がなされたときには(ステップS380;Yes)、ステップS381の処理をスキップする。その後、強制リーチ待ちカウンタ127のカウント値を1減算し(ステップS382)、減算したカウント値が「0」となったか否かを判定する(ステップS383)。そして、強制リーチ待ちカウンタ127のカウント値が「0」以外の値であれば(ステップS383;No)、通常ハズレの可変表示パターンを決定するために用いるパターン決定テーブルを設定する処理を実行する。
すなわち、モード移行開始フラグがオンであるか否かを判定し(ステップS384)、モード移行開始フラグがオンであるときには(ステップS384;Yes)、可変表示パターンを決定するためのパターン決定テーブルとして、図9(A)に示すモード移行開始時ハズレパターン決定テーブル115Aを設定する(ステップS385)。他方、ステップS384にてモード移行開始フラグがオフであるときには(ステップS384;No)、モード移行中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS386)。
ステップS386にてモード移行中フラグがオンであるときには(ステップS386;Yes)、可変表示パターンを決定するためのパターン決定テーブルとして、図10(A)に示すモード移行中ハズレパターン決定テーブル116Aを設定する(ステップS387)。これに対し、ステップS386にてモード移行中フラグがオフであるときには(ステップS386;No)、可変表示パターンを決定するためのパターン決定テーブルとして、図8(A)に示すモード不変時ハズレパターン決定テーブル114Aを設定する(ステップS388)。
また、ステップS379にて強制リーチフラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS379;No)、強制リーチカウンタ126のカウント値を1加算し(ステップS389)、加算したカウント値が強制リーチ発生基準値と一致するか否かを判定する(ステップS390)。このとき、強制リーチカウンタ126のカウント値が強制リーチ発生基準値と一致していれば(ステップS390;Yes)、図25のステップS373に処理を進めることにより、飾り図柄の可変表示態様を強制的にリーチとすることに対応して、リーチハズレの可変表示パターンを決定するために用いるパターン決定テーブルを設定する処理を実行する。これに対し、ステップS390にて強制リーチカウンタ126のカウント値が強制リーチ発生基準値とは異なるときには(ステップS390;No)、始動入賞記憶数カウンタ122によりカウントされている始動入賞記憶数と、強制リーチカウンタ126のカウント値とを加算し(ステップS391)、得られた加算値が強制リーチ発生基準値に達しているか否かを判定する(ステップS392)。
ステップS392にて加算値が強制リーチ発生基準値に達していない旨の判定がなされたときには(ステップS392;No)、ステップS384に処理を進めることにより、通常ハズレの可変表示パターンを決定するために用いるパターン決定テーブルを設定する処理を実行する。他方、加算値が強制リーチ発生基準値に達しているときには(ステップS392;Yes)、強制リーチフラグをオン状態にセットする(ステップS393)。このときには、強制リーチ発生基準値から強制リーチカウンタ126のカウント値を減算し(ステップS394)、得られた減算値に応じたリーチ予告可能コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS395)。さらに、ステップS394における減算処理により得られた減算値を、強制リーチ待ちカウンタ127にカウント初期値として設定する(ステップS396)。この後、ステップS384に処理を進めることにより、通常ハズレの可変表示パターンを決定するために用いるパターン決定テーブルを設定する処理を実行する。
こうしてパターン決定テーブル設定処理が終了した後には、乱数回路104等によって更新されている可変表示パターン決定用の乱数値MR3を抽出する(図21のステップS237)。このとき抽出した乱数値MR3に基づき、ステップS236にてパターン決定テーブル設定処理を実行することにより設定したパターン決定テーブルを参照することにより、特別図柄表示器4による今回の特図ゲーム及び画像表示装置5における飾り図柄の可変表示における可変表示パターンを決定する(ステップS238)。
ステップS238にて可変表示パターンの決定を行った後には、リーチ発生フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS239)。そして、リーチ発生フラグがオンであるときには(ステップS239;Yes)、開始条件が成立した特図ゲームとともに画像表示装置5において実行される飾り図柄の可変表示にてリーチとなることに対応して、飾り図柄の可変表示態様を強制的にリーチとするための設定を初期化する処理が実行される。すなわち、CPU103は、強制リーチフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS240)、強制リーチカウンタ126をクリアしてカウント値を「0」に設定する(ステップS241)。また、強制リーチ待ちカウンタ127もクリアしてカウント値を「0」に設定する(ステップS242)。ステップS242の処理を実行した後には、乱数回路104等によって更新されている強制リーチ発生基準決定用の乱数値MR6を抽出する(ステップS243)。このとき抽出した乱数値MR6に基づき、図7(B)に示す強制リーチ発生基準決定テーブル113Bを参照することにより、飾り図柄の可変表示態様を強制的にリーチとする基準となる強制リーチ発生基準値を決定する(ステップS244)。
ステップS239にてリーチ発生フラグがオフであるときや(ステップS239;No)、ステップS244の処理を実行した後には、ステップS238にて決定した可変表示パターンに対応する可変表示開始コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS245)。例えば、CPU103は、ステップS238にて決定した可変表示パターンに応じた制御データを、コマンド送信テーブルに設定するなどの処理を実行する。この後、ステップS238にて決定した可変表示パターンにおける特別図柄の総可変表示時間に対応したタイマ初期値を、可変表示時間タイマに設定する(ステップS246)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を可変表示制御処理に対応した値である「3」に更新する(ステップS247)。
図19に示すステップS114の可変表示停止時処理では、特別図柄表示器4における表示動作を制御することにより、確定図柄となる特別図柄を停止表示させる処理が実行される。また、可変表示停止時処理では、演出制御基板12に対して可変表示終了コマンドを送信する設定も行われる。加えて、可変表示停止時処理では、パチンコ遊技機1が特別演出選択モードへのモード移行を終了して通常演出選択モードへと復帰するための設定が行われる。図27は、ステップS114の可変表示停止時にて、特別演出選択モードへのモード移行を終了する際の設定を行うために実行されるモード移行終了設定処理の一例を示すフローチャートである。
図27に示すモード移行終了設定処理を開始すると、CPU103は、まず、モード移行終了フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。このとき、モード移行終了フラグがオフであれば(ステップS261;No)、そのままモード移行終了設定処理が終了する。他方、モード移行終了フラグがオンであるときには(ステップS261;Yes)、モード移行終了フラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS262)。このときには、例えばモード移行終了コマンドに応じた制御データをコマンド送信テーブルにセットするなど、演出制御基板12に対してモード移行終了コマンドを送信するための設定が行われる(ステップS263)。この後、モード移行中フラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS264)。
次に、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU130の動作を説明する。演出制御基板12では、演出制御用CPU130が、例えばRAM132等に設けられたタイマ割込フラグがオンとなったか否かを判定することにより、例えば33ミリ秒ごとのタイマ割込発生を検出するなどして、演出制御用として予めROM131等に格納された各種のタイマ割込処理プログラムを実行する。また、演出制御用CPU130では、33ミリ秒ごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU130は、自動的に割込禁止状態に設定するが、自動的に割込禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込禁止命令(DI命令)を発行することが好ましい。
主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより演出制御用CPU130にて割込みが発生することで、例えば所定のコマンド受信割込処理が実行され、信号中継基板13を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートから読み込んだ演出制御コマンドを、受信コマンドバッファに格納する。例えば、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して受信コマンドバッファに格納した後、割込許可に設定する。
図28は、演出制御用CPU130がタイマ割込発生を検出するごとに実行される表示制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。表示制御プロセス処理では、画像表示装置5における表示動作を所定の手順で制御するために、演出制御フラグ設定エリアに設けられた表示制御プロセスフラグの値を画像表示装置5における表示状態に応じて更新し、表示制御プロセスフラグの値に対応して予め設けられた各種の処理を選択して実行する。図28に示す表示制御プロセス処理において、演出制御用CPU130は、表示制御プロセスフラグの値に応じて、以下に示すステップS150〜S155の各処理を選択して実行する。
ステップS150の可変表示開始コマンド受信待ち処理は、表示制御プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この可変表示開始コマンド受信待ち処理は、主基板11から送信された可変表示開始コマンドを受信したか否かを判定することで、特別図柄表示器4による特図ゲームにおける特別図柄の可変表示が開始されたか否かを判定する処理等を含んでいる。ステップS151の飾り図柄可変表示設定処理は、表示制御プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この飾り図柄可変表示設定処理は、特別図柄表示器4による特図ゲームにて特別図柄の可変表示が開始されるときに、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を含めた各種の表示による演出を行うために、各種の設定を行う処理を含んでいる。例えば、飾り図柄可変表示設定処理では、主基板11からの可変表示開始コマンドにより指定された可変表示パターンなどに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示にて確定図柄となる飾り図柄の組合せが決定される。
ステップS152の飾り図柄可変表示中処理は、表示制御プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この飾り図柄可変表示中処理は、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示中における表示動作を制御する処理を含んでいる。ステップS153の飾り図柄停止待ち処理は、表示制御プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この飾り図柄停止待ち処理は、主基板11からの可変表示終了コマンドを受信したことに応答して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を終了させる処理等を含んでいる。
ステップS154の大当り中表示処理は、表示制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り中表示処理は、画像表示装置5における表示動作を制御することにより、大当り遊技状態に応じた画像を表示する処理を含んでいる。例えば、主基板11から送信された所定の大当りラウンド数指示コマンドに対応したラウンド数を、画像表示装置5において表示させることにより、遊技者に対して大当り遊技状態において実行中のラウンド数を特定可能に報知することができる。そして、大当り遊技状態において実行されるラウンドが最終ラウンド(例えば、16回目)になると、表示制御プロセスフラグの値を大当り終了時表示処理に対応した値である“5”に更新する。ステップS155の大当り終了時処理は、表示制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り終了時表示処理は、画像表示装置5に大当り遊技状態が終了したことを報知する演出表示を実行させる制御を行う処理などを含んでいる。
図28に示すステップS151の飾り図柄可変表示設定処理では、モード移行予告やリーチ予告として実行される演出表示の態様が設定される。図29は、ステップS151の飾り図柄可変表示設定処理にて、モード移行予告やリーチ予告における演出態様を設定するために実行される予告設定処理の一例を示すフローチャートである。図29に示す予告設定処理では、演出制御用CPU130が、モード移行予告設定処理(ステップS401)と、リーチ予告設定処理(ステップS402)とを実行する。
図30は、図29のステップS401にて実行されるモード移行予告設定処理の一例を示すフローチャートである。図30に示すモード移行予告設定処理では、まず、RAM132等が備える演出制御フラグ設定エリアに設けられたモード移行フラグがオンとなっているか否かが判定される(ステップS411)。そして、モード移行フラグがオフであるときには(ステップS411;No)、主基板11からの可変表示開始コマンドが、モード移行開始用のコマンド81XX(h)であるか否かを判定する(ステップS412)。
ステップS412にてモード移行開始用の可変表示開始コマンドではない旨の判定がなされたときには(ステップS412;No)、事前モード予告設定処理が実行される(ステップS413)。図31は、ステップS413にて実行される事前モード予告設定処理の一例を示すフローチャートである。
図31に示す事前モード予告設定処理では、まず、モード予告中フラグがオンとなっているか否かが判定される(ステップS501)。そして、モード予告中フラグがオフであるときには(ステップS501;No)、主基板11からのモード予告可能コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS502)。このとき、モード予告可能コマンドを受信していれば(ステップS502;Yes)、例えば受信したモード予告可能コマンドに含まれるEXTデータを読み取るなどして、モード移行予告を実行可能であるとして指定された可変表示の回数を特定する(ステップS503)。
ステップS503の処理に続いて、演出制御用CPU130は、演出制御基板12の側において所定のランダムカウンタによって更新されている予告決定用の乱数値SR1を抽出する(ステップS504)。このとき抽出した乱数値SR1と、ステップS503にて特定した可変表示の回数に基づき、図16(A)に示す事前モード予告決定テーブルを参照することにより、複数回の飾り図柄の可変表示にわたり連続してモード移行予告を行う「連続予告」とするか、1回の飾り図柄の可変表示においてモード移行予告を実行する「単独予告」とするか、モード移行予告を実行しない「モード予告なし」とするかの決定を行う(ステップS505)。そして、ステップS505における決定結果が「モード予告なし」であるか否かを判定する(ステップS506)。
ステップS506にて決定結果が「モード予告なし」である旨の判定がなされたときには(ステップS506;Yes)、モード移行予告についての更なる設定は行われずに、事前モード予告設定処理が終了する。これに対し、決定結果が「連続予告」または「単独予告」であるときには(ステップS506;No)、モード予告中フラグをオン状態にセットするとともに(ステップS507)、ステップS503にて特定した可変表示の回数を、モード予告カウンタに設定する(ステップS508)。ステップS508の処理に続いて、演出制御用CPU130は、例えば図14に示すようなモード予告パターンのうちから、ステップS503にて特定した可変表示の回数やステップS505での決定結果に応じたモード予告パターンを選択して、画像表示装置5における画像表示により実行されるモード移行予告の予告パターンに決定する(ステップS509)。
また、ステップS501にてモード予告中フラグがオンであるときには(ステップS501;Yes)、主基板11からのモード予告中止コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS510)。このとき、モード予告中止コマンドを受信していなければ(ステップS510;No)、モード予告カウンタのカウント値を1減算する(ステップS511)。ステップS509あるいはS511の処理を実行した後には、ステップS509にて決定したモード予告パターンに従って、モード予告カウンタのカウント値に応じた予告制御パターンを取得する(ステップS512)。こうして取得した予告制御パターンに基づく描画指令を演出制御用CPU130がVDP133に送ることなどにより、画像表示装置5では、飾り図柄の可変表示においてモード移行予告となる所定の演出が実行可能となる。
ステップS510にてモード予告中止コマンドを受信した旨の判定がなされたときには(ステップS510;Yes)、モード移行予告の実行を中止するための設定が行われる。すなわち、モード予告中フラグがクリアされてオフ状態になるとともに(ステップS513)、モード予告カウンタがクリアされてカウント値が「0」に設定される(ステップS514)。
また、ステップS502にてモード予告可能コマンドを受信していないときには(ステップS502;No)、開始条件が成立した特図ゲームとともに画像表示装置5において実行される今回の飾り図柄の可変表示にて、パチンコ遊技機1が特別演出選択モードへのモード移行を行わないにもかかわらず、仮装のモード移行予告を実行するための設定を行う。すなわち、演出制御基板12の側にて所定のランダムカウンタによって更新されている予告決定用の乱数値SR1を抽出する(ステップS515)。このとき抽出した乱数値SR1に基づき、図16(C)に示す仮装モード予告決定テーブル151Cを参照することにより、開始時モード予告パターン#1〜#3のいずれか、あるいはモード移行予告を実行しない「モード予告なし」に決定する(ステップS516)。そして、ステップS516における決定結果が「モード予告なし」であるか否かを判定する(ステップS517)。
ステップS517にて決定結果が「モード予告なし」である旨の判定がなされたときには(ステップS517;Yes)、モード移行予告についての更なる設定は行われずに、事前モード予告設定処理が終了する。これに対し、決定結果が開始時モード予告パターン#1〜#3のいずれかである場合には、ステップS516にて決定した開始時モード予告パターンに従って、予告制御パターンを取得する(ステップS518)。こうして取得した予告制御パターンに基づく描画指令を演出制御用CPU130がVDP133に送ることなどにより、画像表示装置5では、飾り図柄の可変表示において仮装のモード移行予告となる所定の演出が実行されることになる。
図30に示すステップS412にてモード移行開始用の可変表示開始コマンドである旨の判定がなされたときには(ステップS412;Yes)、開始時モード予告設定処理が実行される(ステップS414)。図32は、ステップS414にて実行される開始時モード予告設定処理の一例を示すフローチャートである。
図32に示す開始時モード予告設定処理では、まず、モード予告中フラグがオンとなっているか否かが判定される(ステップS531)。そして、モード予告中フラグがオフであるときには(ステップS531;No)、演出制御基板12の側において所定のランダムカウンタによって更新されている予告決定用の乱数値SR1を抽出する(ステップS532)。このとき抽出した乱数値SR1に基づき、図16(B)に示す開始時モード予告決定テーブル151Bを参照することにより、開始時モード予告パターン#1〜#3のいずれか、あるいはモード移行予告を実行しない「モード予告なし」に決定する(ステップS533)。続いて、ステップS533における決定結果が「モード予告なし」であるか否かを判定する(ステップS534)。
ステップS534にて決定結果が開始時モード予告パターン#1〜#3のいずれかである場合には(ステップS534;No)、ステップS533にて決定した開始時モード予告パターンに従って、予告制御パターンを取得する(ステップS535)。これに対し、ステップS534にて決定結果が「モード予告なし」であるときには(ステップS534;Yes)、ステップS535の処理をスキップする。この後、モード移行フラグをオン状態にセットするとともに(ステップS536)、モード移行カウンタに、特別演出選択モードにて実行可能な飾り図柄の可変表示回数として予め定めた初期値を設定する(ステップS537)。また、例えば画像表示装置5における背景色を通常演出選択モードのときとは異なる色に変更するための設定や、特別演出選択モードへのモード移行が行われていることを示す文字情報を表示するための設定など、パチンコ遊技機1にて特別演出選択モードへのモード移行が行われることに対応した各種の演出を開始するための設定を行う(ステップS538)。
また、ステップS531にてモード予告中フラグがオンであるときには(ステップS531;Yes)、モード予告カウンタのカウント値を1減算し(ステップS539)、図31に示すステップS512の処理と同様にして、減算したカウント値に応じた予告制御パターンを取得する(ステップS540)。この後、モード予告中フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS541)、モード予告カウンタをクリアしてカウント値を「0」に設定する(ステップS542)。ステップS542の処理を実行した後には、ステップS536の処理に進んで、特別演出選択モードへのモード移行が開始されることに対応した設定が行われる。
図30に示すステップS411にてモード移行フラグがオンであるときには(ステップS411;Yes)、主基板11からのモード移行終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS415)。このとき、モード移行終了コマンドを受信していれば、特別演出選択モードへのモード移行が終了することに対応した設定が行われる。すなわち、演出制御用CPU130は、モード移行フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS416)、モード移行カウンタをクリアしてカウント値を「0」に設定する(ステップS417)。また、例えば画像表示装置5における背景色を通常演出選択モードのときの色に復帰させる設定や、モード移行が行われていることを示す文字情報を消去する設定など、パチンコ遊技機1にて特別演出選択モードへのモード移行が終了して通常演出選択モードとなることに対応した各種の設定を行う(ステップS418)。このようにステップS415にてモード移行終了コマンドを受信したときにはステップS416〜S418の処理を実行することにより、図22に示すステップS310の処理に基づき主基板11から送信されたモード移行終了コマンドに応答して、飾り図柄の可変表示を開始するときに、特別演出選択モードへのモード移行が終了することに対応した設定が可能になる。
ステップS415にてモード移行終了コマンドを受信していないときには(ステップS415;No)、モード移行カウンタのカウント値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS419)。このとき、モード移行カウンタのカウント値が「0」以外の値であれば(ステップS419;No)、モード移行予告設定処理が終了する。これに対し、モード移行カウンタのカウント値が「0」であるときには(ステップS419;Yes)、主基板11からのモード移行継続コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS420)。
ステップS420にてモード移行継続コマンドを受信しているときには(ステップS420;Yes)、更に特別演出選択モードへのモード移行が継続するものと判断して、モード移行カウンタに、特別演出選択モードにて実行可能な飾り図柄の可変表示回数として予め定めた初期値を設定する(ステップS421)。他方、ステップS420にてモード移行継続コマンドを受信していないときには(ステップS420;No)、特別演出選択モードへのモード移行が終了するのか継続するのかが判断できないことから、エラーが発生したとして、所定のエラー処理を実行する(ステップS422)。
図33は、図29のステップS402にて実行されるリーチ予告設定処理の一例を示すフローチャートである。図33に示すリーチ予告設定処理では、まず、主基板11からの可変表示開始コマンドによって指定された可変表示パターンが、リーチハズレあるいは大当りといった、飾り図柄の可変表示態様がリーチとなる可変表示パターンであるか否かを判定する(ステップS431)。そして、可変表示開始コマンドによって指定された可変表示パターンが通常ハズレの可変表示パターンであるために飾り図柄の可変表示態様がリーチとならないときには(ステップS431;No)、事前リーチ予告設定処理が実行される(ステップS432)。図34は、ステップS432にて実行される事前リーチ予告設定処理の一例を示すフローチャートである。
図34に示す事前リーチ予告設定処理では、まず、リーチ予告中フラグがオンとなっているか否かが判定される(ステップS551)。そして、リーチ予告中フラグがオフであるときには(ステップS551;No)、主基板11からのリーチ予告可能コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS552)。このとき、リーチ予告可能コマンドを受信していれば(ステップS552;Yes)、例えば受信したリーチ予告可能コマンドに含まれるEXTデータを読み取るなどして、リーチ予告を実行可能であるとして指定された可変表示の回数を特定する(ステップS553)。
ステップS553の処理に続いて、演出制御用CPU130は、演出制御基板12の側において所定のランダムカウンタによって更新されている予告決定用の乱数値SR1を抽出する(ステップS554)。このとき抽出した乱数値SR1と、ステップS553にて特定した可変表示の回数に基づき、図17(A)に示す事前リーチ予告決定テーブル152Aを参照することにより、複数回の飾り図柄の可変表示にわたり連続してリーチ予告を行う「連続予告」とするか、1回の飾り図柄の可変表示においてリーチ予告を実行する「単独予告」とするか、リーチ予告を実行しない「リーチ予告なし」とするかの決定を行う(ステップS555)。そして、ステップS555における決定結果が「リーチ予告なし」であるか否かを判定する(ステップS556)。
ステップS556にて決定結果が「リーチ予告なし」である旨の判定がなされたときには(ステップS556;Yes)、リーチ予告についての更なる設定は行われずに、事前リーチ予告設定処理が終了する。これに対し、決定結果が「連続予告」または「単独予告」であるときには(ステップS556;No)、リーチ予告中フラグをオン状態にセットするとともに(ステップS557)、ステップS553にて特定した可変表示の回数を、リーチ予告カウンタに設定する(ステップS558)。ステップS558の処理に続いて、演出制御用CPU130は、例えば図15に示すようなリーチ予告パターンのうちから、ステップS553にて特定した可変表示の回数やステップS555での決定結果に応じたリーチ予告パターンを選択して、画像表示装置5における画像表示により実行されるリーチ予告の予告パターンを決定する(ステップS559)。
また、ステップS551にてリーチ予告中フラグがオンであるときには(ステップS551;Yes)、主基板11からのリーチ予告中止コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS560)。このとき、リーチ予告中止コマンドを受信していなければ(ステップS560;No)、リーチ予告カウンタのカウント値を1減算する(ステップS561)。ステップS559あるいはS561の処理を実行した後には、ステップS559にて決定したリーチ予告パターンに従って、リーチ予告カウンタのカウント値に応じた予告制御パターンを取得する(ステップS562)。こうして取得した予告制御パターンに基づく描画指令を演出制御用CPU130がVDP133に送ることなどにより、画像表示装置5では、飾り図柄の可変表示においてリーチ予告となる所定の演出が実行可能となる。
ステップS560にてリーチ予告中止コマンドを受信した旨の判定がなされたときには(ステップS560;Yes)、リーチ予告の実行を中止するための設定が行われる。すなわち、リーチ予告中フラグがクリアされてオフ状態になるとともに(ステップS563)、リーチ予告カウンタがクリアされてカウント値が「0」に設定される(ステップS564)。
また、ステップS552にてリーチ予告可能コマンドを受信していないときには(ステップS552;No)、開始条件が成立した特図ゲームとともに画像表示装置5において実行される今回の飾り図柄の可変表示にて、飾り図柄の可変表示態様がリーチにならないにもかかわらず、仮装のリーチ予告を実行するための設定を行う。すなわち、演出制御基板12の側にて所定のランダムカウンタによって更新されている予告決定用の乱数値SR1を抽出する(ステップS565)。このとき抽出した乱数値SR1に基づき、図17(C)に示す仮装リーチ予告決定テーブル152Cを参照することにより、開始時リーチ予告パターン#1〜#3のいずれか、あるいはリーチ予告を実行しない「リーチ予告なし」に決定する(ステップS566)。そして、ステップS566における決定結果が「リーチ予告なし」であるか否かを判定する(ステップS567)。
ステップS567にて決定結果が「リーチ予告なし」である旨の判定がなされたときには(ステップS567;Yes)、リーチ予告についての更なる設定は行われずに、事前リーチ予告設定処理が終了する。これに対し、決定結果が開始時リーチ予告パターン#1〜#3のいずれかである場合には、ステップS566にて決定した開始時リーチ予告パターンに従って、予告制御パターンを取得する(ステップS568)。こうして取得した予告制御パターンに基づく描画指令を演出制御用CPU130がVDP133に送ることになどにより、飾り図柄の可変表示において仮装のリーチ予告となる所定の演出が実行されることになる。
図33に示すステップS431にて主基板11からの可変表示開始コマンドによって指定された可変表示パターンがリーチハズレあるいは大当りの可変表示パターンであるときには(ステップS431;Yes)、リーチ予告中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS433)。そして、リーチ予告中フラグがオフであるときには(ステップS433;No)、演出制御基板12の側において所定のランダムカウンタによって更新されている予告決定用の乱数値SR1を抽出する(ステップS434)。このとき抽出した乱数値SR1に基づき、図17(B)に示す開始時リーチ予告決定テーブル152Bを参照することにより、開始時リーチ予告パターン#1〜#3のいずれか、あるいはリーチ予告を実行しない「リーチ予告なし」に決定する(ステップS435)。続いて、ステップS435における決定結果が「リーチ予告なし」であるか否かを判定する(ステップS436)。
ステップS436にて決定結果が開始時リーチ予告パターン#1〜#3のいずれかである場合には(ステップS436;No)、ステップS435にて決定した開始時リーチ予告パターンに従って、予告制御パターンを取得する(ステップS437)。これに対し、ステップS436にて決定結果が「リーチ予告なし」であるときには(ステップS436;Yes)、ステップS437の処理をスキップしてリーチ予告設定処理が終了する。
また、ステップS433にてリーチ予告中フラグがオンであるときには(ステップS433;Yes)、リーチ予告カウンタのカウント値を1減算し(ステップS438)、図34に示すステップS562の処理と同様にして、減算したカウント値に応じた予告制御パターンを取得する(ステップS439)。この後、リーチ予告中フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS440)、リーチ予告カウンタをクリアしてカウント値を「0」に設定する(ステップS441)。
図28に示すステップS153の飾り図柄停止待ち処理では、パチンコ遊技機1が特別演出選択モードとなるモード移行中におけるモード移行カウンタのカウント値の更新や、特別演出選択モードへのモード移行が終了することに対応した設定などが行われる。図35は、ステップS153の飾り図柄停止待ち処理にて、モード移行カウンタの更新やモード移行の終了に対応した設定を行うために実行されるモード移行カウンタ更新処理の一例を示すフローチャートである。
図35に示すモード移行カウンタ更新処理を開始すると、演出制御用CPU130は、まず、モード移行フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS451)。このとき、モード移行フラグがオフであれば(ステップS451;No)、そのままモード移行カウンタ更新処理が終了する。他方、モード移行フラグがオンであるときには(ステップS451;Yes)、主基板11からのモード移行終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS452)。
ステップS452にてモード移行終了コマンドを受信した旨の判定がなされたときには(ステップS452;Yes)、特別演出選択モードへのモード移行が終了することに対応した設定が行われる。すなわち、演出制御用CPU130は、モード移行フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS453)、モード移行カウンタをクリアしてカウント値を「0」に設定する(ステップS454)。また、例えば画像表示装置5における背景色を通常演出選択モードのときの色に復帰させる設定や、モード移行が行われていることを示す文字情報を消去する設定など、パチンコ遊技機1にて特別演出選択モードへのモード移行が終了して通常演出選択モードとなることに対応した各種の設定を行う(ステップS455)。このようにステップS452にてモード移行終了コマンドを受信したときにはステップS453〜S455の処理を実行することにより、図27に示すステップS263の処理に基づき主基板11から送信されたモード移行終了コマンドに応答して、飾り図柄の可変表示を終了するときに、特別演出選択モードへのモード移行が終了することに対応した設定が可能になる。
以下、パチンコ遊技機1における具体的な制御の一例について説明する。パチンコ遊技機1による遊技を行うために着席した遊技者は、カードユニット50にプリペイドカードを挿入し、球貸しスイッチ62を押下操作するなどして、遊技球の貸出を受ける。プリペイドカードに残高がある場合には、返却スイッチ63が押下操作されるまでカードユニット50にプリペイドカードが挿入されたままとなり、カードユニット50からの残高表示信号に応じて、度数表示LED60によりプリペイドカードの残高が特定可能に表示される。
遊技球の貸出を受けた遊技者は、打玉操作ハンドル20を操作することにより遊技を開始する。タッチセンサ23により遊技者の接触が検出されると、タッチセンサ23からタッチセンサ基板14を介して主基板11に伝送されるタッチセンサ検出信号がオン状態となり、遊技制御用マイクロコンピュータ100からモータ出力回路108及びタッチセンサ基板14を介して、発射モータ22に対して発射モータ信号が出力される。例えば、タッチセンサ基板14では、タッチセンサ23からのタッチセンサ検出信号と、主基板11からの発射モータ信号とを、2入力1出力のAND回路における入力端子にそれぞれ入力することにより、両方の信号がともにオン状態であるときに、発射モータ22に対して発射モータ信号を出力すればよい。これにより、発射モータ22が駆動され、遊技球がパチンコ遊技機1の遊技領域に打ち込まれる。
遊技領域に打ち込まれた遊技球が普通可変入賞球装置6に入賞することにより特図ゲームの実行条件が成立すると、乱数回路104によって更新されている大当り判定用の乱数値MR1が抽出され、特図保留記憶部121に記憶される。これにより、実行条件は成立したが開始条件が成立していない特図ゲームの実行を、記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで保留記憶する。この際には、始動入賞記憶数カウンタ122におけるカウント値が1加算されることにより、特図保留記憶部121による特図ゲームの記憶数を計数する。
CPU103は、特図ゲームが終了するごと、あるいは大当り遊技状態が終了したときに、特図保留記憶部121に記憶されている大当り判定用の乱数値MR1を保留番号「1」のエントリから読み出し(図20のステップS205)、読み出した乱数値MR1に基づいて、開始条件が成立した特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示での表示結果を大当りとするかハズレとするかの大当り判定を行う(ステップS207、S208)。この大当り判定における判定結果に基づき、特図ゲームにて確定図柄(停止図柄)として導出表示する特別図柄が設定される(図19のステップS111)。
続いて、ステップS112の可変表示パターン設定処理が実行されることにより、開始条件が成立した特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示における可変表示の態様などを定める可変表示パターンを決定する。このときには、特図ゲームの開始条件が成立したことに応じて、特別演出の1つとなる通常演出選択モードから特別演出選択モードへのモード移行を実行するか否かの判定が行われる。すなわち、パチンコ遊技機1が通常演出選択モードとなっていることによりモード移行中フラグがオフであるときに(図23のステップS325;No)、CPU103は、モード移行判定用の乱数値MR4を抽出し(ステップS326)、図5(A)に示すモード移行開始判定テーブル111Aを参照することにより、抽選によって特別演出選択モードへのモード移行を開始するか否かの決定を行う(ステップS327、S328)。
そして、特別演出選択モードへのモード移行を行わない旨の決定がなされたときに(ステップS328;No)、強制モード移行フラグがオフとなっていれば(ステップS336;No)、強制モード移行カウンタ124のカウント値が1加算される(ステップS341)。これにより、通常演出選択モードにおいて、特別演出選択モードへのモード移行が行われる旨の決定がなされていないときには、特図ゲームの実行回数が強制モード移行カウンタ124によって計数されることになる。CPU103は、強制モード移行カウンタ124のカウント値が強制モード移行基準値と一致しているか否か、すなわち強制モード移行カウンタ124によって計数された特図ゲームの実行回数が強制モード移行基準値として定められた所定の上限回数に達しているか否かを、判定する(ステップS342)。
ステップS328にてモード移行開始の決定がなされたときや(ステップS328;Yes)、ステップS342にて特図ゲームの実行回数が所定の上限回数に達したことにより強制的に特別演出選択モードへのモード移行を開始する旨の決定がなされたときには(ステップS342;Yes)、強制モード移行カウンタ124がクリアされることによりカウント値が「0」に設定される(ステップS331)。このときには、乱数回路104等から抽出した強制モード移行基準決定用の乱数値MR5に基づき、図7(A)に示す強制モード移行基準決定テーブル113Aを参照することにより、強制モード移行基準値が変更可能に決定される(ステップS334、S335)。
上記のようにモード移行を開始する旨の決定が行われることによりモード移行開始フラグがオン状態にセットされたときに(ステップS329)、大当りフラグがオンであれば(図25のステップS361;Yes)、可変表示パターンを決定するためのパターン決定テーブルとして、図9(C)に示すモード移行開始時大当りパターン決定テーブル115Cが設定される(ステップS363)。また、大当りフラグがオフであり(ステップS361;No)、飾り図柄の可変表示態様をリーチとする旨の判定がなされたときには(ステップS372;Yes)、可変表示パターンを決定するためのパターン決定テーブルとして、図9(B)に示すモード移行開始時リーチパターン決定テーブル115Bが設定される(ステップS374)。大当りフラグがオフであり(ステップS361;No)、飾り図柄の可変表示態様をリーチとしない旨の判定がなされたときには(ステップS372;No)、後述するように強制的に飾り図柄の可変表示態様をリーチとする場合を除いて、可変表示パターンを決定するためのパターン決定テーブルとして、図9(A)に示すモード移行開始時ハズレパターン決定テーブル115Aが設定される(図26のステップS385)。
こうして設定されたパターン決定テーブルを用いて、開始条件が成立した特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示における可変表示パターンの決定が行われ(ステップS238)、演出制御基板12に対して可変表示開始コマンドを送信するための設定が行われる(ステップS245)。主基板11からの可変表示開始コマンドを受信した演出制御基板12では、可変表示開始コマンドによって指定された可変表示パターンがモード移行開始用のものであることから(図30のステップS412;Yes)、モード予告中フラグがオフであれば(図32のステップS531;No)、図16(B)に示す開始時モード予告決定テーブル151Bを用いて、開始時モード予告パターン#1〜#3のいずれか、あるいはモード移行予告を実行しない「モード予告なし」とする決定が行われる(ステップS533)。そして、開始時モード予告パターン#1〜#3のいずれかに決定されたときには、演出制御用CPU130が対応する予告制御パターンを取得してVDP133に描画指令を送るなどして、画像表示装置5では、飾り図柄の可変表示においてモード移行予告となる所定の演出が実行されることになる。
また、例えば主基板11からの可変表示開始コマンドによって指定されたモード移行用の可変表示パターンに対応する表示制御パターンが、演出制御用CPU130によってROM131から読み出されることなどにより、特別演出選択モードへのモード移行が開始される飾り図柄の可変表示における表示態様が選択される。そして、例えば演出制御用CPU130が読み出した表示制御パターン内にて演出時間タイマのタイマ値と対応付けられた表示制御データに従って、演出制御用CPU130からVDP133に対して描画命令が送られるなどして、選択された演出態様で飾り図柄の可変表示を行うとともに、図32のステップS538における設定に基づいて、例えば画像表示装置5における背景色を通常演出選択モードとは異なる色に変更したり、モード移行が開始されたことを示す文字情報を表示したりするなど、パチンコ遊技機1が特別演出選択モードへのモード移行を開始したことに対応した演出態様で、画像表示装置5における画像表示による演出を実行する。
パチンコ遊技機1が通常演出選択モードから特別演出選択モードへのモード移行を行っているときには、モード移行中カウンタ123のカウント値が「0」となるまでに実行される複数回の特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示にわたり、図24のステップS350にてモード移行中カウンタ123のカウント値が「0」以外の値であると判定され(ステップS350;No)、ステップS354にてモード移行終了フラグがオン状態にセットされることがない。モード移行終了フラグがオフであれば(図27のステップS261;No)、ステップS264にてモード移行中フラグがクリアされることもない。このように、特別演出選択モードでは、複数回の特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示にわたり、モード移行中フラグがオンであることから(図25のステップS367;Yes)、飾り図柄の可変表示態様をリーチとするか否かを判定するためのリーチ判定テーブルとして、図6(B)に示す特別演出選択時リーチ判定テーブル112Bが設定される(図25のステップS369)。これに対し、パチンコ遊技機1が通常演出選択モードであるときには、モード移行中フラグがオフであることから(ステップS367;No)、図6(A)に示す通常演出選択時リーチ判定テーブル112Aが設定される(ステップS368)。図6(A)及び(B)に示すように、通常演出選択時リーチ判定テーブル112Aと特別演出選択時リーチ判定テーブル112Bとでは、リーチとするか通常ハズレとするかの判定結果に対するリーチ判定用の乱数値MR2の割り振りが異なっており、例えば特別演出選択時リーチ判定テーブル112Bでは、リーチとする旨の判定結果に対してより多くの乱数値MR2が割り振られている。このため、パチンコ遊技機1が特別演出選択モードへとモード移行しているときには、通常演出選択モードのときに比べて高い割合で、飾り図柄の可変表示態様がリーチとなる。
また、パチンコ遊技機1が通常演出選択モードから特別演出選択モードへのモード移行を行っているときには、モード移行中カウンタ123のカウント値が「0」となるまでに実行される複数回の特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示にわたり、モード移行中フラグがオンであることから、可変表示パターンを決定するためのパターン決定テーブルとして、通常演出選択モードのときとは異なるものが設定される。例えば、大当りフラグがオフであり(図25のステップS361;Yes)、飾り図柄の可変表示態様をリーチにすると判定された場合(ステップS372;Yes)、通常演出選択モードでは図8(B)に示すモード不変時リーチパターン決定テーブル114Bあるいは図9(B)に示すモード移行開始時リーチパターン決定テーブル115Bが用いられる一方(ステップS377またはS374)、特別演出選択モードでは図10(B)に示すモード移行中リーチパターン決定テーブル116Bが用いられる(ステップS376)。
図10(B)に示すモード移行中リーチパターン決定テーブル116Bを用いて決定される可変表示パターンではいずれも、図8(B)に示すモード不変時リーチパターン決定テーブル114Bを用いて決定される可変表示パターンに比べて、特別図柄の総可変表示時間が長くなるように設定されている。また、図10(A)に示すモード移行中ハズレパターン決定テーブル116Aを用いて決定される「通常A−3」、「通常B−3」の可変表示パターンではいずれも、図8(A)に示すモード不変時ハズレパターン決定テーブル114Aを用いて決定される「通常A−1」、「通常B−1」の可変表示パターンに比べて、特別図柄の総可変表示時間が長くなるように設定されている。このように、特別演出選択モードでは、通常演出選択モードに比べて飾り図柄の可変表示態様がリーチとなる割合が高められ、あるいは通常演出選択モードに比べて特別図柄の総可変表示時間が長い可変表示パターンとなることにより、1回の特図ゲームや飾り図柄の可変表示に要する時間が長くなり、パチンコ遊技機1における図柄変動の作動率は低下する。
このとき、特図保留記憶部121に保留記憶される実行条件の成立した特図ゲームがないために始動入賞記憶数カウンタ122のカウント値が「0」であることから(図20のステップS201;No)、特図ゲームの開始条件が成立せず、画像表示装置5におけるデモ画面の表示が開始されることに対応してデモ表示中フラグがオン状態にセットされるときには(ステップS220またはステップS217でYes)、遊技者が離席したか否かの判定が行われる。すなわち、タッチセンサ23から伝送されるタッチセンサ検出信号がオフであり(ステップS221;No)、カードユニット50から伝送される残高表示信号がゼロを示す状態であるときには(ステップS222;No)、遊技者が離席したと判定するための所定条件が成立したと判断し、離席判定フラグがオン状態にセットされる(ステップS223)。
こうして離席判定フラグがオン状態にセットされた後に特図ゲームの開始条件が成立したときには、図21のステップS231にて実行される離席後特図ゲーム開始時処理において離席判定フラグがオンである旨の判定がなされることにより(図22のステップS301;Yes)、モード移行中フラグがクリアされて(ステップS311)、パチンコ遊技機1が特別演出選択モードへのモード移行を終了して通常演出選択モードとなる。また、このときには、強制モード移行フラグがクリアされるとともに(ステップS306)、強制モード移行カウンタ124もクリアされてカウント値が「0」となる(ステップS307)。さらに、このときには、乱数回路104等から抽出した強制モード移行基準決定用の乱数値MR5に基づき、図7(A)に示す強制モード移行基準決定テーブル113Aを参照することにより、強制モード移行基準値が変更可能に決定される(ステップS315、S316)。
これに対して、特図ゲームの開始条件が成立して特別図柄の変動表示や飾り図柄の可変表示が行われているときには、図19に示すステップS110の特別図柄通常処理は実行されない。また、特図保留記憶部121に実行条件の成立した特図ゲームに対応する大当り判定用の乱数値MR1が記憶されているときには(図20のステップS201;Yes)、遊技者が離席したか否かの判定が行われない。そのため、実行条件の成立した特図ゲームがあるとき、あるいは開始条件の成立した特図ゲームや飾り図柄の可変表示が実行されているときには、たとえタッチセンサ23から伝送されるタッチセンサ信号がオフでありカードユニット50から伝送される残高表示信号もゼロを示す状態であることから遊技者が離席したと判定するための所定条件が成立したとしても、モード移行中フラグや強制モード移行カウンタ124をクリアすることが規制される。
図23のステップS342にて強制モード移行カウンタ124によって計数された特図ゲームの実行回数が強制モード移行基準値に達していないときには(ステップS342;No)、強制モード移行カウンタ124によって計数されている特図ゲームの実行回数と、始動入賞記憶数カウンタ122によって計数されている始動入賞記憶数との加算値が、強制モード移行基準値に達しているか否かの判定が行われる(ステップS344)。こうして、ステップS342では特図ゲームの実行回数が強制モード移行基準値に達していない旨の判定がなされ、かつ、ステップS344では加算値が強制モード移行基準値に達している旨の判定がなされたときには(ステップS344;Yes)、パチンコ遊技機1が通常演出選択モードから特別演出選択モードへのモード移行を実行するよりも前の飾り図柄の可変表示において、特別演出選択モードへのモード移行が実行される旨を報知するモード移行予告を行うか否かの判定がなされる。
すなわち、強制モード移行フラグがオン状態にセットされ(ステップS345)、強制モード移行基準値から強制モード移行カウンタ124のカウント値を減算して得られた値が強制モード移行待ちカウンタ125にセットされるとともに(ステップS348)、その減算値に応じたモード予告可能コマンドが演出制御基板12に対して送信される(ステップS347)。このときには、ステップS341にて開始条件が成立した特図ゲームに対応して強制モード移行カウンタ124のカウント値が1加算されていることから、ステップS346にて得られた減算値よりも1つ多い回数の可変表示にわたるモード移行予告が実行可能であることを示すモード予告可能コマンドが送信されればよい。
例えば、強制モード移行カウンタ124のカウント値が強制モード移行基準値よりも「3」小さく、始動入賞記憶数カウンタ122によって計数されている始動入賞記憶数が「3」であるときには、減算値である「3」が強制モード移行待ちカウンタ125にセットされる一方で、4回の可変表示にわたるモード移行予告が実行可能であることを示すモード予告可能コマンドA002(h)が主基板11から演出制御基板12に対して送信される。演出制御基板12では、モード予告中フラグがオフであるときに(図31のステップS501;No)、主基板11からのモード予告可能コマンドを受信すると(ステップS502;Yes)、図16(A)に示す事前モード予告決定テーブル151Aを用いて、複数回の飾り図柄の可変表示にわたり連続してモード移行予告を実行する「連続予告」とするか、1回の飾り図柄の可変表示においてモード移行予告を実行する「単独予告」とするか、モード移行予告を実行しない「モード予告なし」とするかの決定が行われる(ステップS505)。
このときの決定結果が「連続予告」であるときには、モード予告中フラグがオン状態にセットされるとともに(ステップS507)、モード予告可能コマンドから特定したモード移行予告を実行可能な可変表示の回数が、モード予告カウンタに設定される(ステップS508)。例えば、4回の可変表示にわたるモード移行予告が実行可能な場合には、モード予告カウンタに「4」が設定される。そして、「連続予告」を実行する旨の決定結果や、モード移行予告を実行可能な可変表示の回数に応じたモード予告パターンを、図14に示すようなモード予告パターンのうちから選択して決定する(ステップS509)。モード移行予告を実行可能な可変表示の回数が「4」であるときに、「連続予告」を実行するとの決定がなされたときには、図14に示す連続モード予告パターン#3が選択され、画像表示装置5における画像表示により実行されるモード移行予告の予告パターンに決定される。
こうして特図ゲームの開始条件が成立したときに強制モード移行フラグがオン状態にセットされるとともに、演出制御基板12の側にて「連続予告」を実行する旨の判定がなされたときには、例えば図36(A)に示すように画像表示装置5における飾り図柄の可変表示が開始された後、その飾り図柄の可変表示において、図36(B)に示すようなモード移行が実行される旨を報知するモード移行予告が実行される。この可変表示において特別演出選択モードへのモード移行が開始されないときには、例えば図36(C)に示すように、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定図柄が導出表示されて、特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示が終了する。
続いて、次の特図ゲームの開始条件が成立したときには、抽選により特別演出選択モードへのモード移行を開始するか否かの判定が行われ(図23のステップS327、S328)、モード移行を開始しないときには(ステップS328;No)、強制モード移行フラグがオンとなっていることから(ステップS336;Yes)、強制モード移行待ちカウンタ125のカウント値が1減算されて「2」となる(ステップS339)。そのため、未だパチンコ遊技機1は強制的に特別演出選択モードへのモード移行を行わないと判断して、図23に示すステップS329〜S335の処理を実行せずにモード移行設定処理が終了する(ステップS340;No)。
演出制御基板12では、モード予告中フラグがオンであることから(図31のステップS501;Yes)、モード予告中止コマンドを受信していなければ(ステップS510;No)、モード予告カウンタのカウント値が1減算される(ステップS511)。こうして減算されたモード予告カウンタのカウント値に応じた予告制御パターンを取得することにより(ステップS512)、飾り図柄の可変表示においては、例えば図36(D)に示すようなモード移行が実行される旨を報知するモード移行予告が実行される。このようにして、複数回の飾り図柄の可変表示にわたりモード移行予告を実行する「連続予告」が可能になり、この可変表示において特別演出選択モードへのモード移行が開始されないときには、例えば図36(E)に示すように、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定図柄が導出表示されて、特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示が終了する。
この後、次の特図ゲームの開始条件が成立したときにも抽選により特別演出選択モードへのモード移行を開始しない旨の判定がなされると(図23のステップS328;No)、強制モード移行フラグがオンとなっていることから(ステップS336;Yes)、強制モード移行待ちカウンタ125のカウント値が1減算されて「1」となる(ステップS339)。そのため、未だパチンコ遊技機1は強制的に特別演出選択モードへのモード移行を行わないと判断して、図23に示すステップS329〜S335の処理を実行せずにモード移行設定処理が終了する(ステップS340;No)。
演出制御基板12では、モード予告中フラグがオンであり(図31のステップS501;Yes)、モード予告中止コマンドを受信していないことから(ステップS510;No)、モード予告カウンタのカウント値が1減算される(ステップS511)。こうして減算されたモード予告カウンタのカウント値に応じた予告制御パターンを取得することにより(ステップS512)、飾り図柄の可変表示においては、例えば図36(F)に示すようなモード移行が実行される旨を報知するモード移行予告が実行される。この可変表示において特別演出選択モードへのモード移行が開始されないときには、例えば図36(G)に示すように、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定図柄が導出表示されて、特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示が終了する。
続いて、次の特図ゲームの開始条件が成立したときにも抽選により特別演出選択モードへのモード移行を開始しない旨の判定がなされると(図23のステップS328;No)、強制モード移行フラグがオンとなっていることから(ステップS336;Yes)、強制モード移行待ちカウンタ125のカウント値が1減算されて「0」となる(ステップS339)。これにより、パチンコ遊技機1は強制的に特別演出選択モードへのモード移行を開始すると判断して(ステップS340;Yes)、モード移行開始フラグがセットされるとともに(ステップS329)、強制モード移行フラグがクリアされる(ステップS330)。このときには、モード予告中止コマンドの送信が行われない。また、モード移行開始フラグがオン状態にセットされたことから、ステップS363、S374、S385のいずれかにて設定されたパターン決定テーブル115C、115B、115Aを参照してモード移行開始時用の可変表示パターンを決定する。
演出制御基板12では、可変表示開始コマンドで指定された可変表示パターンがモード移行開始時用の可変表示パターンであり(図30のステップS412;Yes)、モード予告中フラグがオンであることから(図32のステップS531;Yes)、モード予告カウンタのカウント値が1減算される(ステップS539)。こうして減算されたモード予告カウンタのカウント値に応じた予告制御パターンを取得することにより(ステップS540)、飾り図柄の可変表示においては、例えば図36(H)に示すようなモード移行が実行される旨を報知するモード移行予告が実行される。この後、モード移行開始時用の可変表示パターンに対応して、演出制御用CPU130がVDP133に描画指令を送ることなどにより、モード移行が行われるときに各種の演出を行うための設定がなされる(ステップS538)。このような設定により、画像表示装置5では、例えば図36(I)に示すように特別演出選択モードへのモード移行が開始される旨の報知が行われた後、背景色を通常演出選択モードとは異なる色に変更したり、あるいは図36(J)や図36(K)に示すように、モード移行中であることを示す文字情報を表示したりできる。
この後、次の特図ゲームの開始条件が成立したときに、モード移行開始フラグがオンであることから(図23のステップS321;Yes)、演出制御基板12に対してモード予告中止コマンドが送信され(ステップS323)、モード移行予告の実行が中止されることになる(図31のステップS510;Yes)。
また、抽選により特別演出選択モードへのモード移行を開始する旨の判定が行われたときにも(図23のステップS328;Yes)、モード移行開始フラグがセットされるとともに(ステップS329)、強制モード移行フラグがクリアされる(ステップS330)。このときには、モード予告中止コマンドの送信が行われない。そのため、抽選により特別演出選択モードへのモード移行が開始されるときには、飾り図柄の可変表示においてモード移行予告を実行してから、実際に特別演出選択モードへのモード移行が開始されることに対応した演出を実行することができる。この場合には、次の特図ゲームの開始条件が成立したときに、モード移行開始フラグがオンであることから(ステップS321;Yes)、演出制御基板12に対してモード予告中止コマンドが送信され(ステップS323)、モード移行予告の実行が中止されることになる(図31のステップS510;Yes)。
図31のステップS505における決定結果が「単独予告」であるときにも、「連続予告」であるときと同様に、モード予告中フラグがオン状態にセットされるとともに(ステップS507)、モード予告可能コマンドから特定したモード移行予告を実行可能な可変表示の回数が、モード予告カウンタに設定される(ステップS508)。例えば、4回の可変表示にわたるモード移行予告が実行可能な場合には、モード予告カウンタに「4」が設定される。そして、「単独予告」を実行する旨の決定結果や、モード移行予告を実行可能な可変表示の回数に応じたモード予告パターンを、図14に示すようなモード予告パターンのうちから選択して決定する(ステップS509)。モード移行予告を実行可能な可変表示の回数が「4」であるときに、「単独予告」を実行するとの決定がなされたときには、図14に示す単独モード予告パターン#3が選択され、画像表示装置5における画像表示により実行されるモード移行予告の予告パターンに決定される。
こうして特図ゲームの開始条件が成立したときに強制モード移行フラグがオン状態にセットされるとともに、演出制御基板12の側にて「単独予告」を実行する旨の判定がなされたときには、例えば図36(L)に示すように画像表示装置5における飾り図柄の可変表示が開始された後、その飾り図柄の可変表示において、図36(M)に示すようなモード移行が実行される旨を報知するモード移行予告が実行される。この可変表示において特別演出選択モードへのモード移行が開始されないときには、例えば図36(N)に示すように、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定図柄が導出表示されて、特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示が終了する。
続いて、次の特図ゲームの開始条件が成立したときには、抽選により特別演出選択モードへのモード移行を開始するか否かの判定が行われる(図23のステップS327、S328)。このとき、モード移行を開始する旨の判定がなされると(ステップS328;Yes)、モード移行開始フラグがセットされるとともに(ステップS329)、強制モード移行フラグがクリアされる(ステップS330)。このときには、モード予告中止コマンドの送信が行われない。そのため、演出制御基板12では、モード予告中フラグがオンであることに応じて(図31のステップS501;Yes)、モード予告カウンタのカウント値が1減算される(ステップS511)。図14に示す単独モード予告パターン#3では、モード予告カウンタのカウント値「1」〜「3」に対応した予告制御パターンが指定されていないことから、今回の飾り図柄の可変表示においてはモード移行予告が実行されないことになる。
こうして、「単独予告」を実行する旨の判定がなされたことに対応して1回の飾り図柄の可変表示においてモード移行予告が実行された後には、例えば図36(O)に示すように、飾り図柄の可変表示においてモード移行予告が実行されない。そして、抽選により特別演出選択モードへのモード移行を開始する旨の判定がなされたことに基づき、主基板11からの可変表示開始コマンドによって指定されたモード移行開始用の可変表示パターンに対応して(図30のステップS412;Yes)、演出制御用CPU130がVDP133に描画指令を送ることなどにより、モード移行が行われるときに各種の演出を行うための設定がなされる(図32のステップS538)。このような設定により、画像表示装置5では、例えば図36(P)に示すように特別演出選択モードへのモード移行が開始される旨の報知が行われた後、背景色を通常演出選択モードとは異なる色に変更したり、あるいは図36(Q)や図36(R)に示すように、モード移行中であることを示す文字情報を表示したりできる。
また、図19に示すステップS112の可変表示パターン設定処理が実行されるときには、特図ゲームの開始条件が成立したことに応じて、特別演出選択モードへのモード移行とは異なる特別演出の1つである飾り図柄の可変表示態様をリーチとするか否かの判定が行われる。すなわち、大当りフラグがオフであるときには(図25のステップS361;No)、モード移行中フラグがオンであるか否かの判定がなされる(ステップS367)。これにより、モード移行中フラグがオフであるときには(ステップS367;No)、図6(A)に示す通常演出選択時リーチ判定テーブル112Aを用いた抽選によりリーチとするか否かの判定が行われる一方(ステップS368、S370、S371)、モード移行中フラグがオンであるときには(ステップS367;Yes)、図6(B)に示す特別演出選択時リーチ判定テーブル112Bを用いた抽選によりリーチとするか否かの判定が行われる(ステップS369〜S371)。
そして、飾り図柄の可変表示態様をリーチとしない旨の判定がなされたときに(ステップS372;No)、強制リーチフラグがオフとなっていれば(図26のステップS379;No)、強制リーチカウンタ126のカウント値が1加算される(ステップS389)。これにより、飾り図柄の可変表示態様をリーチとしないときには、特図ゲームの実行回数が強制リーチカウンタ126によって計数されることになる。CPU103は、強制リーチカウンタ126のカウント値が強制リーチ発生基準値と一致しているか否か、すなわち強制リーチカウンタ126によって計数された特図ゲームの実行回数が強制リーチ発生基準値として定められた所定の上限回数に達しているか否かを、判定する(ステップS390)。
図25のステップS372にて抽選によりリーチとする旨の判定がなされたときや(ステップS372;Yes)、図26に示すステップS390にて特図ゲームの実行回数が所定の上限回数に達したことにより強制的に飾り図柄の可変表示態様をリーチとする旨の決定がなされたときには(ステップS390;Yes)、リーチ発生フラグがオン状態にセットされるとともに(図25のステップS378)、強制リーチカウンタ126がクリアされることによりカウント値が「0」に設定される(図21のステップS241)。このときには、乱数回路104等から抽出した強制リーチ発生基準決定用の乱数値MR6に基づき、図7(B)に示す強制リーチ発生基準決定テーブル113Bを参照することにより、強制リーチ発生基準値が変更可能に決定される(ステップS243、S244)。
また、特図保留記憶部121に保留記憶される実行条件の成立した特図ゲームがないために始動入賞記憶数カウンタ122のカウント値が「0」であることから(図20のステップS201;No)、特図ゲームの開始条件が成立せず、画像表示装置5におけるデモ画面の表示が開始されることに対応してデモ表示中フラグがオン状態にセットされるときには(ステップS220またはステップS217でYes)、遊技者が離席したか否かの判定が行われる。このとき、遊技者が離席したと判定するための所定条件が成立していれば、離席判定フラグがオン状態にセットされる(ステップS223)。
こうして離席判定フラグがオン状態にセットされた後に特図ゲームの開始条件が成立したときには、図21のステップS231にて実行される離席後特図ゲーム開始時処理において離席判定フラグがオンである旨の判定がなされることにより(図22のステップS301;Yes)、強制リーチフラグがクリアされるとともに(ステップS303)、強制リーチカウンタ126がクリアされることによりカウント値が「0」に設定される(ステップS304)。また、このときには、乱数回路104等から抽出した強制リーチ発生基準決定用の乱数値MR6に基づき、図7(B)に示す強制リーチ発生基準決定テーブル113Bを参照することにより、強制リーチ発生基準値が変更可能に決定される(ステップS313、S314)。
これに対して、特図ゲームの開始条件が成立して特別図柄の変動表示や飾り図柄の可変表示が行われているときには、図19に示すステップS110の特別図柄通常処理は実行されない。また、特図保留記憶部121に実行条件の成立した特図ゲームに対応する大当り判定用の乱数値MR1が記憶されているときには(図20のステップS201;Yes)、遊技者が離席したか否かの判定が行われない。そのため、実行条件の成立した特図ゲームがあるとき、あるいは開始条件の成立した特図ゲームや飾り図柄の可変表示が実行されているときには、たとえタッチセンサ23から伝送されるタッチセンサ信号がオフでありカードユニット50から伝送される残高表示信号もゼロを示す状態であることから遊技者が離席したと判定するための所定条件が成立したとしても、強制リーチフラグや強制リーチカウンタ126をクリアすることが規制される。
図26のステップS390にて強制リーチカウンタ126によって計数された特図ゲームの実行回数が強制リーチ発生基準値に達していないときには(ステップS390;No)、強制リーチカウンタ126によって計数されている特図ゲームの実行回数と、始動入賞記憶数カウンタ122によって計数されている始動入賞記憶数との加算値が、強制リーチ発生基準値に達しているか否かの判定が行われる(ステップS392)。こうして、ステップS390では特図ゲームの実行回数が強制リーチ発生基準値に達していない旨の判定がなされ、かつ、ステップS392では加算値が強制リーチ発生基準値に達している旨の判定がなされたときには(ステップS392;Yes)、リーチとなる飾り図柄の可変表示を実行するよりも前に実行される飾り図柄の可変表示において、可変表示態様がリーチとなる旨を報知するリーチ予告を行うか否かの判定がなされる。
すなわち、強制リーチフラグがオン状態にセットされ(ステップS393)、強制リーチ発生基準値から強制リーチカウンタ126のカウント値を減算して得られた値が強制リーチ待ちカウンタ127にセットされるとともに(ステップS396)、その減算値に応じたリーチ予告可能コマンドが演出制御基板12に対して送信される(ステップS395)。このときには、ステップS389にて開始条件が成立した特図ゲームに対応して強制リーチカウンタ126のカウント値が1加算されていることから、ステップS394にて得られた減算値よりも1つ多い回数の可変表示にわたるリーチ予告が実行可能であることを示すリーチ予告可能コマンドが送信されればよい。
例えば、強制リーチカウンタ126のカウント値が強制リーチ発生基準値よりも「3」小さく、始動入賞記憶数カウンタ122によって計数されている始動入賞記憶数が「3」であるときには、減算値である「3」が強制リーチ待ちカウンタ127にセットされる一方で、4回の可変表示にわたるリーチ予告が実行可能であることを示すリーチ予告可能コマンドA102(h)が主基板11から演出制御基板12に対して送信される。演出制御基板12では、リーチ予告中フラグがオフであるときに(図34のステップS551;No)、主基板11からリーチ予告可能コマンドを受信すると(ステップS552;Yes)、図17(A)に示す事前リーチ予告決定テーブル152Aを用いて、複数回の飾り図柄の可変表示にわたり連続してリーチ予告を実行する「連続予告」とするか、1回の飾り図柄の可変表示においてリーチ予告を実行する「単独予告」とするか、リーチ移行予告を実行しない「リーチ予告なし」とするかの決定が行われる(ステップS555)。
このときの決定結果が「連続予告」であるときには、リーチ予告中フラグがオン状態にセットされるとともに(ステップS557)、リーチ予告可能コマンドから特定したリーチ予告を実行可能な可変表示の回数が、リーチ予告カウンタに設定される(ステップS558)。例えば、4回の可変表示にわたるリーチ予告が実行可能な場合には、リーチ予告カウンタに「4」が設定される。そして、「連続予告」を実行する旨の決定結果や、リーチ予告を実行可能な可変表示の回数に応じたリーチ予告パターンを、図15に示すようなリーチ予告パターンのうちから選択して決定する(ステップS559)。リーチ予告を実行可能な可変表示の回数が「4」であるときに、「連続予告」を実行するとの決定がなされたときには、図15に示す連続リーチ予告パターン#3が選択され、画像表示装置5における画像表示により実行されるリーチ予告の予告パターンに決定される。
こうして特図ゲームの開始条件が成立したときに強制リーチフラグがオン状態にセットされるとともに、演出制御基板12の側にて「連続予告」を実行する旨の判定がなされたときには、例えば図37(A)に示すように画像表示装置5における飾り図柄の可変表示が開始された後、その飾り図柄の可変表示において、図37(B)に示すような可変表示態様がリーチとなる旨を報知するリーチ予告が実行される。この可変表示においてリーチにならないときには、例えば図37(C)に示すように、飾り図柄の可変表示の表示結果となる通常ハズレの確定図柄が導出表示されて、特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示が終了する。
続いて、次の特図ゲームの開始条件が成立したときには、抽選により飾り図柄の可変表示態様をリーチとするか否かの判定が行われ(図25のステップS370、S371)、リーチとしないときには(ステップS372;No)、強制リーチフラグがオンとなっていることから(図26のステップS379;Yes)、強制リーチ待ちカウンタ127のカウント値が1減算されて「2」となる(ステップS382)。そのため、未だ飾り図柄の可変表示態様を強制的にリーチとはしないと判断する。
演出制御基板12では、リーチ予告中フラグがオンであることから(図34のステップS551;Yes)、リーチ予告中止コマンドを受信していなければ(ステップS560;No)、リーチ予告カウンタのカウント値が1減算される(ステップS561)。こうして減算されたリーチ予告カウンタのカウント値に応じた予告制御パターンを取得することにより(ステップS562)、飾り図柄の可変表示においては、例えば図37(D)に示すようなリーチとなる旨を報知するリーチ予告が実行される。このようにして、複数回の飾り図柄の可変表示にわたりリーチ予告を実行する「連続予告」が可能になり、この飾り図柄の可変表示においてリーチとならないときには、例えば図37(E)に示すように、飾り図柄の可変表示の表示結果となる通常ハズレの確定図柄が導出表示されて、特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示が終了する。
この後、次の特図ゲームの開始条件が成立したときにも抽選により飾り図柄の可変表示態様をリーチとしない旨の判定がなされると(図25のステップS372;No)、強制リーチフラグがオンとなっていることから(図26のステップS379;Yes)、強制リーチ待ちカウンタ127のカウント値が1減算されて「1」となる(ステップS382)。そのため、未だ飾り図柄の可変表示態様を強制的にリーチとはしないと判断する。
演出制御基板12では、リーチ予告中フラグがオンであることから(図34のステップS551;Yes)、リーチ予告中止コマンドを受信していなければ(ステップS560;No)、リーチ予告カウンタのカウント値が1減算される(ステップS561)。こうして減算されたリーチ予告カウンタのカウント値に応じた予告制御パターンを取得することにより(ステップS562)、飾り図柄の可変表示においては、例えば図37(F)に示すようなリーチとなる旨を報知するリーチ予告が実行される。この飾り図柄の可変表示においてリーチとならないときには、例えば図37(G)に示すように、飾り図柄の可変表示の表示結果となる通常ハズレの確定図柄が導出表示されて、特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示が終了する。
続いて、次の特図ゲームの開始条件が成立したときにも抽選により飾り図柄の可変表示態様をリーチとしない旨の判定がなされると(図25のステップS372;No)、強制リーチフラグがオンとなっていることから(図26のステップS379;Yes)、強制リーチ待ちカウンタ127のカウント値が1減算されて「0」となる(ステップS382)。これにより、飾り図柄の可変表示態様を強制的にリーチにすると判断して(ステップS383;Yes)、ステップS374、S376、S377のいずれかにてリーチパターン決定テーブル115B、116B、114Bが設定されるとともに、リーチ発生フラグがセットされる(図25のステップS378)。こうしてリーチ発生フラグがオン状態にセットされたことにより(図21のステップS239;Yes)、強制リーチフラグがクリアされる(ステップS240)。
演出制御基板12では、可変表示開始コマンドで指定された可変表示パターンがリーチパターンであり(図33のステップS431;Yes)、リーチ予告中フラグがオンであることから(ステップS433;Yes)、リーチ予告カウンタのカウント値が1減算される(ステップ438)。こうして減算されたリーチ予告カウンタのカウント値に応じた予告制御パターンを取得することにより(ステップS439)。飾り図柄の可変表示においては、例えば図37(H)に示すようなリーチとなる旨を報知するリーチ予告が実行される。この後、強制的にリーチとする旨の決定がなされたことに対応して、例えば図37(I)に示すように、「左」と「右」の可変表示部に同一の飾り図柄が停止表示(画面上に停留して表示された図柄が完全に停止することなく、例えばスクロール方向の順方向と逆方向とに交互に揺動する態様など、所定の揺動する態様で揺れ変動表示される仮停止表示を含む)されることにより、飾り図柄の可変表示態様がリーチとなる。続いて、可変表示結果として大当りが発生しないときには、例えば図37(J)に示すように、「中」の可変表示部に異なる飾り図柄が停止表示されてリーチハズレの確定図柄が導出表示されて、特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示が終了する。
他方、図37(A)〜(C)と同様に、図37(K)〜(M)に示すように飾り図柄の可変表示が進行した後、抽選により飾り図柄の可変表示態様をリーチとする旨の判定が行われたときには(図25のステップS372;Yes)、強制リーチフラグがクリアされる(図21のステップS240)。このときには、リーチ予告中止コマンドの送信が行われない。そのため、演出制御基板12では、リーチ予告中フラグがオンであることに応じて(図34のステップS551;Yes)、リーチ予告カウンタのカウント値が1減算されて「3」となる(ステップS561)。こうして減算されたモード予告カウンタのカウント値に応じた予告制御パターンを取得することにより(ステップS562)、飾り図柄の可変表示においては、例えば図37(N)に示すようなリーチとなる旨を報知するリーチ予告が実行される。
この後、抽選によりリーチとする旨の判定がなされたことに対応して、例えば図37(O)に示すように、「左」と「右」の可変表示部に同一の飾り図柄が停止表示(画面上に停留して表示された図柄が完全に停止することなく、例えばスクロール方向の順方向と逆方向とに交互に揺動する態様など、所定の揺動する態様で揺れ変動表示される仮停止表示を含む)されることにより、飾り図柄の可変表示態様がリーチとなる。続いて、可変表示結果として大当りが発生しないときには、例えば図37(P)に示すように、「中」の可変表示部に異なる飾り図柄が停止表示されてリーチハズレの確定図柄が導出表示されて、特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示が終了する。
この場合には、次の特図ゲームの開始条件が成立したときに、リーチ発生フラグがオンであることから(図21のステップS233;Yes)、演出制御基板12に対してリーチ予告中止コマンドが送信され、リーチ予告の実行が中止されることになる。これにより、この後に画像表示装置5において開始される飾り図柄の可変表示では、図37(Q)に示すように、リーチ予告が実行されないことになる。
以上説明したように、この発明によれば、強制モード移行カウンタ124によって特図ゲームの実行回数が計数され、その強制モード移行カウンタ124によって計数されている特図ゲームの実行回数が強制モード移行基準値に達しているときには、パチンコ遊技機1を強制的に特別演出選択モードへとモード移行させるための設定が行われる。
そして、図23のステップS328にて抽選により特別演出選択モードへとモード移行する旨の決定がなされたときや、ステップS342にて強制的に特別演出設定モードへのモード移行を開始する旨の決定がなされたときなど、あるいは遊技者が離席したと判定するための所定条件が成立したことにより図21のステップS223にて離席判定フラグがオン状態にセットされたときには、強制モード移行カウンタ124によって計数されている特図ゲームの実行回数がクリアされる。したがって、パチンコ遊技機1を通常演出選択モードよりも可変表示の期間が相対的に長くなる特別演出選択モードへと強制的にモード移行させるまでの期間は、遊技者が遊技を開始する状況にかかわらず(例えば前に遊技を行っていた遊技者が強制的に特別演出選択モードへのモード移行が発生する特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示よりも2回前に遊技を止めたときであっても、20回前に遊技を止めたときであっても)一定に保たれ、また、遊技の開始後においても一定の間隔で特別演出選択モードへのモード移行が可能になる。これにより、遊技者の遊技に対する意欲を等しく高めることができ、また、遊技を開始する状況により特別演出選択モードが発生するまでの期間が変化して図柄変動の作動率に差異が生じることを極力防止することができる。
また、強制リーチカウンタ126によって特図ゲームの実行回数が計数され、その強制リーチカウンタ126によって計数されている特図ゲームの実行回数が強制リーチ発生基準値に達しているときには、強制的に飾り図柄の可変表示態様をリーチとするための設定が行われる。
そして、図25のステップS372にて抽選により飾り図柄の可変表示態様をリーチとする旨の決定がなされたときや、図26のステップS390にて強制的に飾り図柄の可変表示態様をリーチとする旨の決定がなされたときなど、あるいは遊技者が離席したと判定するための所定条件が成立したことにより図21のステップS223にて離席判定フラグがオン状態にセットされたときには、強制リーチカウンタ126によって計数されている特図ゲームの実行回数がクリアされる。したがって、飾り図柄の可変表示態様を強制的にリーチとさせるまでの期間は、遊技者が遊技を開始する状況にかかわらず(例えば前に遊技を行っていた遊技者が強制的にリーチを発生させる飾り図柄の可変表示よりも2回前に遊技を止めたときであっても、20回前に遊技を止めたときであっても)一定に保たれ、また、遊技の開始後においても一定の間隔で飾り図柄の可変表示態様をリーチとすることができる。これにより、遊技者の遊技に対する意欲を等しく高めることができ、また、特別図柄や飾り図柄の変動時間が比較的長いリーチが発生するまでの期間が遊技を開始する状況により変化して図柄変動の作動率に差異が生じることを極力防止することができる。
図22のステップS315及びS316や、図23のステップS334及びS335では、乱数回路104等から抽出した強制モード移行基準決定用の乱数値MR5に基づいて、強制モード移行基準値を変更可能に決定することができる。これにより、強制モード移行カウンタ124によって計数されている特図ゲームの実行回数が強制モード移行基準値に達したことによりパチンコ遊技機1が強制的に特別演出選択モードへのモード移行を開始したのか、抽選による決定結果に従って特別演出選択モードへのモード移行を開始したのかについて、遊技者が区別することは困難になり、特別演出選択モードへのモード移行に対する遊技者の期待感を高めて遊技に対する意欲を高めることができる。
また、図21のステップS243及びS244や、図22のステップS313及びS314では、乱数回路104等から抽出した強制リーチ発生基準決定用の乱数値MR6に基づいて、強制リーチ発生基準値を変更可能に決定することができる。これにより、強制リーチカウンタ126によって計数されている特図ゲームの実行回数が強制リーチ発生基準値に達したことにより飾り図柄の可変表示態様が強制的にリーチとなったのか、抽選による決定結果に従って飾り図柄の可変表示態様がリーチとなったのかについて、遊技者が区別することは困難になり、リーチに対する遊技者の期待感を高めて遊技に対する意欲を高めることができる。
図23のステップS342にて強制モード移行カウンタ124のカウント値が強制モード移行基準値に達していない旨の判定がなされたときであっても、ステップS344にて始動入賞記憶数との加算値が強制モード移行基準値に達している旨の判定がなされたときには、パチンコ遊技機1が特別演出選択モードへのモード移行を開始するよりも前の飾り図柄の可変表示において、特別演出選択モードへのモード移行が実行される旨を報知するモード移行予告を行うことができる。これにより、特別演出選択モードへのモード移行が実行されることに対する遊技者の期待感を高めて遊技に対する意欲を高めることができる。
図26のステップS390にて強制リーチカウンタ126のカウント値が強制リーチ発生基準値に達していない旨の判定がなされたときであっても、ステップS392にて始動入賞記憶数との加算値が強制リーチ発生基準値に達している旨の判定がなされたときには、リーチとなる飾り図柄の可変表示よりも前に実行される飾り図柄の可変表示において、リーチとなる旨を報知するリーチ予告を行うことができる。これにより、リーチとなることに対する遊技者の期待感を高めて遊技に対する意欲を高めることができる。
図31のステップS505では、図16(A)に示す事前モード予告決定テーブル151Aを用いることにより、複数回の飾り図柄の可変表示にわたりモード移行予告を行う「連続予告」とする旨の決定を行うことができる。このときには、図14に示すモード予告パターンからモード移行予告を実行可能な可変表示の回数に応じた連続モード予告パターンに決定することにより、画像表示装置5における複数回の飾り図柄の可変表示にわたるモード移行予告を実行することができる。これにより、複数回の飾り図柄の可変表示中において特別演出選択モードへのモード移行が開始されることに対する遊技者の期待感を高めて遊技に対する意欲を高めることができる。
また、複数回の飾り図柄の可変表示にわたりモード移行予告が実行されているときに抽選により特別演出選択モードへのモード移行を開始する旨の決定がなされたときには、図23のステップS323にて演出制御基板12に対してモード予告中止コマンドが送信されることにより、モード移行予告の実行が中止される。これにより、特別演出選択モードへのモード移行が開始されたにもかかわらず、さらにモード移行予告が実行されてモード移行が開始される旨の報知が行われるという不自然な演出が出現することを防止できる。すなわち、モード移行予告が実行されているときに特別演出選択モードへのモード移行が開始されたときには、モード移行予告が続けて行われることがないので、遊技者に不信感を抱かれることなくモード移行予告を終了させることができる。
図34のステップS555では、図17(A)に示す事前リーチ予告決定テーブル152Aを用いることにより、複数回の飾り図柄の可変表示にわたりリーチ予告を行う「連続予告」とする旨の決定を行うことができる。このときには、図15に示すリーチ予告パターンからリーチ予告を実行可能な可変表示の回数に応じた連続リーチ予告パターンに決定することにより、画像表示装置5における複数回の飾り図柄の可変表示にわたるリーチ予告を実行することができる。これにより、複数回の飾り図柄の可変表示中において飾り図柄の可変表示態様がリーチとなることに対する遊技者の期待感を高めて遊技に対する意欲を高めることができる。
また、複数回の飾り図柄の可変表示にわたりリーチ予告が実行されているときに抽選によりリーチとする旨の決定がなされたときには、図21のステップS235にて演出制御基板12に対してリーチ予告中止コマンドが送信されることにより、リーチ予告の実行が中止される。これにより、リーチ予告が実行されているときに飾り図柄の可変表示態様がリーチとなったときには、リーチ予告が続けて行われることがないので、遊技者に不信感を抱かれることなくリーチ予告を終了させることができる。
図20のステップS221では、タッチセンサ23から伝送されるタッチセンサ検出信号がオフ状態であることにより打球操作ハンドル20が操作されていないときに、遊技者が離席したと判定するための所定条件が成立可能になる。その一方で、特別図柄プロセスフラグの値が“0”以外のときや、ステップS201にて始動入賞記憶数が「0」以外であるときには、ステップS223の処理が実行されずに離席判定フラグはオフのままとなる。そのため、図22のステップS301で離席判定フラグがオンである旨の判定がなされることがないので、ステップS304にて強制リーチカウンタ126をクリアすることや、ステップS307にて強制モード移行カウンタ124をクリアすることが規制される。これにより、遊技者が遊技を終了する意思を有していないにもかかわらず離席したと判定されてしまい、特別演出選択モードへのモード移行やリーチの発生までの期間が不当に長くなってしまうことを防止できるので、遊技者の遊技に対する意欲を等しく高めることができる。
また、図20のステップS222では、カードユニット50から伝送される残高表示信号がゼロを示す状態であることによりカードユニット50がプリペイドカードを受け付けていることを示す信号が入力されていないときに、遊技者が離席したと判定するための所定条件が成立する。これにより、遊技者が遊技を終了した可能性が高いときに強制モード移行カウンタ124や強制リーチカウンタ126により計数された特図ゲームの実行回数をクリアすることができるので、遊技者が遊技を停止したことを適切に検出して、遊技者の遊技に対する意欲を等しく高めることができる。
特別演出選択モードでは、複数回の特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示にわたり、モード移行中フラグがオンであることから、例えば通常演出選択モードのときに比べて高い割合で飾り図柄の可変表示態様がリーチとなったり、通常演出選択モードに比べて特別図柄の総可変表示時間が長い可変表示パターンとなったりするなど、通常演出選択モードとは異なる演出態様が選択される。このように特別演出選択モードに移行されているときには、CPU103が図24のステップS349にてモード移行中カウンタ123のカウント値を1減算するなどして更新することにより、特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示の実行回数が計数される。そして、図24のステップS350にてモード移行中カウンタ123のカウント値が「0」となることにより特図ゲームの実行回数がモード移行判定回数に達したときには、ステップS351にて抽出したモード移行判定用の乱数値MR4に基づき、ステップS352にて図5(B)に示すモード移行終了判定テーブル111Bを参照することにより、モード移行を継続するか終了するかの判定が行われる。これにより、特別演出選択モードへのモード移行が継続するか否かということに対する遊技者の緊張感を高めて遊技に対する意欲を高めることができる。
また、遊技者が離席したと判定するための所定条件が成立したことにより図20のステップS223にて離席判定フラグがオン状態にセットされたときには、図22のステップS311にてモード移行中フラグがクリアされるとともに、ステップS312にてモード移行中カウンタがクリアされてカウント値が「0」に設定される。したがって、遊技者が離席した旨の判定がなされたときには、特別演出選択モードへのモード移行が終了する。これにより、新たな遊技者が特別演出選択モードから遊技を開始してしまうことを防止でき、遊技者の遊技に対する意欲を等しく高めることができる。
図31のステップS516では、ステップS515にて抽出した予告決定用の乱数値SR1に基づき、図16(C)に示す仮装モード予告決定テーブル151Cを参照することにより、開始時モード予告パターン#1〜#3のいずれか、あるいはモード移行予告を実行しない「モード予告なし」に決定している。また、図34のステップS566では、ステップS565にて抽出した予告決定用の乱数値SR1に基づき、図17(C)に示す仮装リーチ予告決定テーブル152Cを参照することにより、開始時リーチ予告パターン#1〜#3のいずれか、あるいはリーチ予告を実行しない「リーチ予告なし」に決定している。これにより、実際に特別演出選択モードへのモード移行が開始されないときや、飾り図柄の可変表示がリーチとはならないときでも、特別演出選択モードへのモード移行が開始される旨の予告や、飾り図柄の可変表示がリーチとなる旨の予告を行うことができる。すなわち、所定の予告が発生したときであっても、必ずしも予告に対応した特別演出が実行されるとは限らなくなり、予告が発生した後に特別演出が実行されるか否かということに対する緊張感を遊技者に持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態では、パチンコ遊技機1が特別演出選択モードへのモード移行を行うことと、飾り図柄の可変表示態様がリーチとなることの両方が、特別演出となるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、少なくともいずれか一方が特別演出となるものであってもよい。
また、特別演出選択モードへのモード移行は、演出制御基板12の側において制御するようにしてもよい。図38は、演出制御基板12の側において特別演出選択モードへのモード移行を制御するために実行するモード移行予告設定処理の一例を示すフローチャートである。
図38に示すモード移行予告設定処理では、図30に示すステップS411〜S414と同様の処理が実行される。その一方で、図38に示すモード移行予告設定処理では、ステップS411にてモード移行フラグがオンであるときに(ステップS411;Yes)、主基板11からの離席判定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS471)。このとき、離席判定コマンドを受信していなければ(ステップS471;No)、モード移行カウンタのカウント値が「0」であるか否かを判定する(ステップS472)。そして、モード移行カウンタのカウント値が「0」以外の値であるときには(ステップS472;No)、モード移行予告設定処理が終了する。
ステップS472にてモード移行カウンタのカウント値が「0」であるときには(ステップS472;Yes)、演出制御基板12の側にて所定のランダムカウンタによって更新されているモード移行終了判定用の乱数値を抽出する(ステップS473)。このとき抽出した乱数値に基づき、例えば図5(B)に示すモード移行終了判定テーブル111Bと同様の判定用データから構成されたテーブルを参照するなどして、特別演出選択モードへのモード移行を終了するか継続するかの判定を行う(ステップS474)。
ステップS471にて主基板11からの離席判定コマンドを受信しているときや(ステップS471;Yes)、ステップS474にてモード移行を終了する旨の判定がなされたときには(ステップS474)、モード移行フラグをクリアするとともに(ステップS475)、モード移行カウンタのカウント値をクリアしてカウント値を「0」に設定する(ステップS476)。また、このときには、例えば画像表示装置5における背景色を通常演出選択モードのときの色に復帰させる設定や、モード移行が行われていることを示す文字情報を消去する設定など、パチンコ遊技機1にて特別演出選択モードへのモード移行が終了して通常演出選択モードとなることに対応した各種の設定を行う(ステップS477)。
これに対し、ステップS474にてモード移行を継続する旨の判定がなされたときには(ステップS474;No)、モード移行カウンタに、特別演出選択モードにて実行可能な飾り図柄の可変表示回数として予め定めた初期値を設定する(ステップS478)。このように演出制御基板12の側で特別演出選択モードへのモード移行を制御することで、主基板11における特別演出選択モードへのモード移行にかかる制御負担を軽減することができる。
上記実施の形態では、パチンコ遊技機1が特別演出選択モードへのモード移行を行ったときに、飾り図柄の可変表示態様がリーチとなる割合が通常演出選択モードのときに比べて高められるとともに、通常演出選択モードのときに比べて特別図柄の総可変表示時間が長い可変表示パターンに決定されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、特別演出選択モードでは、リーチとなる割合が高められることと、特別図柄の総可変表示時間が長い可変表示パターンに決定されることのうちで、いずれかのみが行われるように制御してもよい。一般的に、可変表示ゲームでの可変表示態様がリーチとなるときには、リーチとならないときに比べて、可変表示ゲームの実行時間である総可変表示時間が長くなる傾向がある。そのため、特別演出選択モードのときには通常演出選択モードに比べて高い割合でリーチとなるだけでも、パチンコ遊技機1における図柄変動の作動率が低下することがある。これに対して、この発明では、抽選によりモード移行を開始する旨の判定がなされたときや、強制的にモード移行を開始する旨の決定がなされたときだけでなく、遊技者が離席した旨の判定がなされたときにも、強制的にモード移行を開始するための設定をクリアする。これにより、特別演出選択モードへのモード移行が強制的に開始されるまでの期間は、遊技者が遊技を開始する状況にかかわらず一定に保つことができるとともに、遊技の開始後においても一定の間隔で特別演出選択モードへのモード移行を開始することができ、さらには、飾り図柄の可変表示態様がリーチとなる割合も、遊技者が遊技を開始する状況にかかわらず同様に変化させることができるので、遊技者の遊技に対する意欲を等しく高めることができ、また、図柄変動の作動率に差異が生じることを極力防止することができる。加えて、この発明では、抽選により飾り図柄の可変表示態様をリーチとする旨の判定がなされたときや、強制的に飾り図柄の可変表示態様をリーチとする旨の決定がなされたときだけでなく、遊技者が離席した旨の判定がなされたときにも、強制的に飾り図柄の可変表示態様をリーチとするための設定をクリアする。これにより、飾り図柄の可変表示態様が強制的にリーチとされるまでの期間は、遊技者が遊技を開始する状況にかかわらず一定に保つことができるとともに、遊技の開始後においても一定の間隔で飾り図柄の可変表示態様をリーチとすることができるので、遊技者の遊技に対する意欲を等しく高めることができ、また、図柄変動の作動率に差異が生じることを極力防止することができる。
さらに、特別演出は、画像表示装置5における画像表示による演出に限定されるものではなく、例えば、スピーカ8L、8Rから出力される音声や、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯または点滅、さらには可動部材からなる役物の動作などのうちのいずれかによる演出や、これらを組み合わせた演出であってもよい。
上記実施の形態では、主基板11の側で図19に示すステップS114の可変表示停止時処理において図27に示すモード移行終了設定処理が実行されるとともに、演出制御基板12の側で図28に示すステップS153の飾り図柄停止待ち処理において図35に示すモード移行カウンタ更新処理のうちステップS452〜S455の処理を実行するものとして説明した。これにより、飾り図柄の可変表示を終了するときに、特別演出選択モードへのモード移行が終了することに対応した設定を可能にしている。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えばモード移行終了フラグがオンであるときには、次の特図ゲームの開始条件が成立したときにモード移行終了コマンドを主基板11から演出制御基板12へと送信するようにしてもよい。この場合には、図27に示すモード移行終了設定処理と同一の処理を、図19に示すステップS114の可変表示停止時処理ではなく、例えば図21に示すステップS231の処理を実行した後に、ステップS232の処理を実行するよりも前に実行すればよい。演出制御基板12の側では、図35に示すステップS452〜S455の処理を省き、ステップS451にてモード移行フラグがオンであるときには、ステップS456の処理に進むようにすればよい。
また、上記実施の形態では、カードユニット50にプリペイドカードが挿入され、カードユニット50から伝送される残高表示信号に基づいて、遊技者が離席したか否かを判定するものとして説明した。これに対し、カードユニット50に挿入されるのは、例えば貯玉に関する貯玉数情報等の各種情報を記録可能な会員カードなど、任意の遊技用カードであってもよい。ここで、貯玉とは、遊技者が所有する持点または玉等の価値を遊技場側に預入れる行為およびその預入れられた価値であり、貯玉数情報とは、会員カードを所有している遊技者の貯玉の数を示す情報である。カードユニット50に会員カードが挿入される場合には、残高表示信号がゼロを示す状態となってもカードユニット50に挿入された会員カードが排出されずに挿入されたままとなり、遊技者は離席していない場合がある。そこで、例えばカードユニット50から出力されて会員カードが挿入されているか否かを識別可能な信号などを用いて、遊技者が離席したか否かを判定するようにしてもよい。加えて、パチンコ遊技機1での遊技に使用できる遊技球等の遊技使用価値に変換可能な価値を特定するための情報を記録する記録媒体は、プリペイドカードや会員カードなどのカード型の記録媒体に限定されず、例えばコインやメダルなどであってもよいし、携帯電話機のような情報記録機能を備えた情報処理装置を用いたものであってもよく、記録媒体の形状や情報の記録形態は、任意に変更可能である。
さらに、タッチセンサ23に限定されず、例えば赤外線センサや押圧センサなどといった、センサ検出信号を出力可能な任意のセンサを用いて、遊技者が離席したか否かを判定するようにしてもよい。
上記実施の形態では、図20のステップS217にてデモ表示中フラグがオンであると判定されたときやステップS220にてデモ表示中フラグがオン状態にセットされたときに、図20のステップS221にてタッチセンサ検出信号がオフ状態であり、かつ、ステップS222にて残高表示信号がゼロを示す状態であれば、遊技者が離席したと判断して離席判定フラグをオン状態にセットするものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えばデモ表示中フラグがオンとなってデモ画面の表示が開始されたことや、タッチセンサ検出信号がオフ状態であること、あるいは残高表示信号がゼロを示す状態であることなどのうちで、予め定めたいずれかの条件が成立したときに、遊技者が離席したと判断するものであってもよい。
また、特図ゲームや飾り図柄の可変表示が実行されているときにもタッチセンサ検出信号や残高表示信号などを用いて遊技者が離席したか否かの判定を行うようにしてもよい。この場合には、特図ゲームや飾り図柄の可変表示が実行されているときに遊技者が離席した旨の判定がなされたときでも、特図ゲームや飾り図柄の可変表示が続けて実行されているときには、強制モード移行カウンタ124をクリアすることや、強制リーチカウンタ126をクリアすることが規制されるようにすればよい。
上記実施の形態では、強制モード移行カウンタ124のカウント値に基づいてパチンコ遊技機1を強制的に特別演出選択モードへとモード移行させるか否かの判定を行う一方で、強制リーチカウンタ126のカウント値に基づいて飾り図柄の可変表示態様を強制的にリーチとするか否かの判定を行うものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、1つの判定用カウンタにおけるカウント値に基づいて、パチンコ遊技機1を強制的に特別演出選択モードへとモード移行させるか否かの判定と、飾り図柄の可変表示態様を強制的にリーチとするか否かの判定の両方を行うようにしてもよい。
この場合には、例えば図23に示すステップS341の処理を省き、図26に示すステップS389では判定用カウンタのカウント値を1加算する。そして、図23に示すステップS342、S343、S346の処理のように強制モード移行カウンタ124のカウント値が用いられる処理や、図26に示すステップS390、S391、S394の処理のように強制リーチカウンタ126のカウント値が用いられる処理では、いずれも判定用カウンタのカウント値を用いるようにする。また、図21に示すステップS341の処理や図22に示すステップS304の処理のように、強制リーチカウンタ126がクリアされる処理と、図22に示すステップS306の処理や図23に示すステップS331の処理のように、強制モード移行カウンタ124がクリアされる処理では、いずれも判定用カウンタをクリアすればよい。これにより、特別演出選択モードへのモード移行と飾り図柄の可変表示態様がリーチとなることのいずれかが行われるときに、特別演出が実行されたものと判断して判定用カウンタをクリアすることができるとともに、遊技者が離席した旨の判定がなされたときにも、判定用カウンタをクリアすることができる。
さらには、図23に示すステップS342の処理や図26に示すステップS390の処理に相当する処理を実行して判定用カウンタが予め定めた基準値となった旨の判定がなされたときには、例えば乱数回路104によって更新されている演出決定用の乱数値を抽出し、その抽出した乱数値に基づいて所定の演出決定用テーブルを参照するなどして、特別演出選択モードへのモード移行を行うか、飾り図柄の可変表示態様をリーチにするかといった、特別演出の内容を決定するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、パチンコ遊技機1が通常演出選択モードから特別演出選択モードへのモード移行を行うことができるものとして説明したが、さらに、通常演出選択モードから、通常演出選択モードとは異なる複数種類の演出選択モードのいずれかにモード移行を行うことができるようにしてもよい。この場合には、例えば図23に示すステップS328にて抽選によりモード移行を開始する旨の決定がなされたときや、ステップS340やステップS342にて強制的にモード移行を行う旨の決定がなされたときに、乱数回路104によって更新されているモード決定用の乱数値を抽出し、その抽出した乱数値に基づいて所定のモード決定用テーブルを参照するなどして、複数種類の演出選択モードのうちのいずれにモード移行を行うかを決定するようにしてもよい。
上記実施の形態では、特別演出選択モードに移行されているときに、モード移行中カウンタ123を用いて図24のステップS349の処理を実行することにより特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示の実行回数を計数し、ステップS350にてモード移行中カウンタ123のカウント値が「0」となったときに、ステップS352にて特別演出選択モードへのモード移行を継続するか終了するかの判定を行うものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば特別演出選択モードに移行されているときには、特図ゲームが実行されるごとに、例えば図5(B)に示すモード移行終了判定テーブル111Bを参照するなどして、モード移行を継続するか終了するかの判定を行うようにしてもよい。また、図23のステップS333にてモード移行中カウンタ123に設定されるカウント初期値を、例えば乱数回路104等から抽出した乱数値に基づいて所定の判定回数決定テーブルを参照するなどして、複数種類の数値のいずれかに設定できるようにしてもよい。この場合には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して、ステップS333にてモード移行中カウンタ123に設定したカウント初期値を通知するための演出制御コマンドを送信し、図32のステップS537では、主基板11から通知されたカウント初期値をモード移行カウンタに設定すればよい。このように、モード移行判定回数は、任意に設定できるようにしてもよい。
加えて、本発明の遊技機は、パチンコ遊技機等の弾球遊技機において画像表示装置を有するものであれば、例えば、一般電役機、又はパチコンと呼ばれる確率設定機能付き弾球遊技機等であっても構わない。また、本発明は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
また、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などにも本発明を適用することができる。本発明を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。