JP2004275540A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】可変表示中の演出における演出効果を高め、所定の演出が行われていることを容易に認識可能とする。
【解決手段】連続予告時飾り図柄決定処理を実行することにより、破砕表示状態フラグの値が「0」のときには(ステップS462;Yes)、大当り用の飾り図柄に基づいて、表示状態を変化させる飾り図柄を選択決定する。また、破砕表示状態フラグの値が「0」以外のときには(ステップS462;No)、大当り用の飾り図柄、リーチ用の飾り図柄、及び表示状態を変化させる飾り図柄の設定について、前回の特図ゲームにおける設定をそのまま使用する。また、破砕表示状態フラグの値の更新も行わない。
【選択図】 図41
【解決手段】連続予告時飾り図柄決定処理を実行することにより、破砕表示状態フラグの値が「0」のときには(ステップS462;Yes)、大当り用の飾り図柄に基づいて、表示状態を変化させる飾り図柄を選択決定する。また、破砕表示状態フラグの値が「0」以外のときには(ステップS462;No)、大当り用の飾り図柄、リーチ用の飾り図柄、及び表示状態を変化させる飾り図柄の設定について、前回の特図ゲームにおける設定をそのまま使用する。また、破砕表示状態フラグの値の更新も行わない。
【選択図】 図41
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に係り、詳しくは、可変表示の実行条件が成立した後に可変表示の開始条件が成立したことに基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報を可変表示する可変表示装置を備え、識別情報の表示結果が予め定められた特定表示結果となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能な遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ遊技機等の遊技機においては、液晶表示装置(以下LCD:Liquid Crystal Display)等の表示装置上に所定の識別情報(以下、表示図柄)を更新表示させることで可変表示を行い、その表示結果により所定の遊技価値を付与するか否かを決定する、いわゆる可変表示ゲームによって遊技興趣を高めたものが数多く提供されている。
【0003】
可変表示ゲームには、主に、前述した表示装置を画像表示装置として用いることにより行うもの(以下、特図ゲーム)がある。特図ゲームは、所定領域を通過する遊技球の検出に伴って表示図柄の更新表示を行い、表示図柄の更新表示が完全に停止した際の停止図柄態様が特定表示態様となっている場合を「大当り」とするゲームである。特図ゲームにおいて「大当り」となると、大入賞口またはアタッカと呼ばれる特別電動役物を開放状態とし、遊技者に対して遊技球の入賞が極めて容易となる状態を一定時間継続的に提供する。
【0004】
ここで、特図ゲームにおいて大当りとなり、特別電動役物が開放状態となることにより、遊技者に対して遊技球の入賞が極めて容易となる状態となることを特定遊技状態という。特定遊技状態となるためには、通常、可変表示装置に表示される表示図柄の停止図柄態様が予め定められた特定表示態様となること(一般的には表示図柄が同一図柄で揃うこと)が条件となる。
【0005】
このように、特図ゲームでは、停止図柄態様が特定表示態様となって「大当り」となるか否かに、遊技者にとって最大の関心が払われることになる。そこで、「大当り」となる表示結果が導出表示される可変表示以前の段階から、複数回の可変表示ゲームにおいて、リーチ状態(例えば、3つの表示図柄の場合、最初に停止した2つの表示図柄が同一となった状態)を連続して導出表示する割合が多くなるように制御し、可変表示が実行されるごとにリーチ状態を構成する停止図柄とリーチ状態以外の停止図柄とが近づくように設定することで、遊技者の期待感を高めて遊技興趣の向上を図ったものが存在した(例えば、特許文献1)。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−336648号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に開示された遊技機においては、複数回の可変表示ゲームの表示結果に特定の関係を持たせていたが、リーチ状態を連続して導出表示するだけである。このため、特図ゲームにおける演出が単調となり、演出効果を向上させることが困難となっていた。また、複数回の可変表示ゲームにおいてリーチ状態が連続して導出表示されても、その演出が「大当り」となる表示結果が導出表示されることを予告するための演出であることに、遊技者が気付かないこともあった。
【0008】
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、可変表示中の演出における演出効果を高め、所定の演出が行われていることを容易に認識することができる遊技機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本願の請求項1に記載の遊技機は、可変表示の実行条件(例えば普通可変入賞球装置6への入賞)が成立した後に可変表示の開始条件(例えば可変表示装置4における前回の可変表示及び大当り遊技状態の終了)が成立したことに基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報を可変表示する可変表示装置(例えば可変表示装置4)を備え、識別情報の表示結果が予め定められた特定表示結果となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、可変表示の実行条件に基づく可変表示の開始条件が成立する前に、当該実行条件の成立に基づいて実行される可変表示の表示結果が特定表示結果になるか否かを判定する判定手段(例えばCPU103がステップS305の大当り判定処理を実行する部分など)と、前記判定手段が特定表示結果になると判定したときに、当該特定表示結果が導出表示される以前に実行される複数回の可変表示にて、所定の予告演出を実行する予告演出実行手段(例えばCPU112やGCL115など)、とを備え、前記識別情報は、同一種類の識別情報として、表示状態の異なる第1及び第2の識別情報が予め定められており、前記予告演出実行手段は、前記識別情報の表示状態を前記第1の識別情報から前記第2の識別情報へ変化制御する識別情報変化手段と、前記所定の予告演出として、複数回の可変表示のうちで先に実行した可変表示にて前記識別情報変化手段によって前記第1の識別情報から前記第2の識別情報へ変化制御された識別情報の表示状態を、次に実行される可変表示においても継続させる継続演出を実行する変化保持手段(例えばCPU112がステップS412の連続予告時飾り図柄決定処理を実行する部分など)、とを含む。
【0010】
請求項1に記載の構成によれば、特定表示結果が導出表示される以前に実行される複数回の可変表示にて予告演出実行手段が実行する所定の予告演出として、変化保持手段が継続演出を実行することにより、複数回の可変表示のうちで先に実行した可変表示にて識別情報変化手段によって第1の識別情報から第2の識別情報へ変化制御された識別情報の表示状態を、次に実行される可変表示においても継続させる。これにより、識別情報の表示状態を変化させるとともに、複数回の可変表示にわたり識別情報の変化状態が継続されるので、予告演出における演出効果を高めることができる。この予告演出によって、遊技者は予告演出が継続していることを容易に認識することができる。
【0011】
請求項2に記載の遊技機においては、前記識別情報は、同一種類の識別情報として、前記第1及び第2の識別情報とは異なる第3の識別情報が予め定められており、前記予告演出実行手段は、前記識別情報の種類を、異なる種類の識別情報に変更制御する識別情報変更手段と、前記所定の予告演出が実行される可変表示の表示態様として、前記変化保持手段によって前記第2の識別情報に表示状態が継続された識別情報の表示状態を前記識別情報変化手段によって前記第3の識別情報に変化させる変化可変表示態様(例えば連続予告Aの図柄表示制御パターンを用いた可変表示態様など)と、前記変化保持手段によって前記第2の識別情報に表示状態が継続された識別情報の表示状態を前記識別情報変化手段によって前記第3の識別情報に変化させた後に前記識別情報変更手段によって当該識別情報とは異なる種類の識別情報に変更させる変更可変表示態様(例えば連続予告当りの図柄表示制御パターンを用いた可変表示態様)とのうち、いずれかの表示態様を選択する表示態様選択手段(例えばCPU112がステップS151の表示制御設定処理を実行する部分など)、とを含み、前記表示態様選択手段は、前記判定手段が特定表示結果になると判定したときに、当該判定がなされた可変表示の実行条件に対応する可変表示の表示態様として、前記変更可変表示態様を選択する。この構成によれば、特定表示結果が導出表示される可変表示における表示態様は、予告演出が実行される他の可変表示における表示態様と異なるので、予告演出に差異を持たせることができる。この予告演出の違いにより遊技者は、複数回の可変表示にて実行される予告演出が次の可変表示でも行われるのか否かを、容易に認識することができる。
【0012】
請求項3に記載の遊技機においては、可変表示の表示態様として、前記変化可変表示態様及び前記変更可変表示態様とは異なるとともに、前記識別情報変化手段によって変化制御された識別情報の表示状態を前記第1の識別情報に戻す通常可変表示態様(例えば連続予告最終ハズレの図柄表示制御パターンを用いた可変表示態様)が設けられ、前記予告演出実行手段は、前記判定手段が特定表示結果にならないと判定したときに、所定の割合で前記所定の予告演出を実行する仮予告演出実行手段を含み、前記表示態様選択手段は、前記仮予告演出実行手段が前記所定の予告演出を実行する起因となった可変表示の実行条件に対応する可変表示の表示態様として、前記通常可変表示態様を選択する。この構成によれば、可変表示の表示結果が特定表示結果にならないにもかかわらず複数回の可変表示にて所定の予告演出が行われたときには、最終的に通常可変表示態様が選択されるので、予告演出が行われても特定表示結果にはならないことを、遊技者が容易に認識できる。
【0013】
請求項4に記載の遊技機においては、前記特定表示結果の表示態様として複数種類の表示態様(例えば導出表示される特別図柄が異なる複数種類の特定表示結果の表示態様)が設けられ、前記判定手段は、いずれの種類の特定表示結果とするかを判定する種類判定手段(例えばCPU103がステップS205の処理を実行する部分など)を含み、前記予告演出実行手段は、前記種類判定手段の判定結果に基づいて表示状態を変化させる識別情報を選択決定する変化図柄決定手段(例えばCPU112がステップS464〜S474の処理を実行する部分など)を含む。この構成によれば、複数種類ある特定表示結果の表示態様のうち、いずれの種類の特定表示結果とするかを判定する種類判定手段の判定結果に基づいて、表示状態を変化させる識別情報を選択決定するので、表示状態を変化させる識別情報を特定表示結果の種類に応じて適切に決定することができる。
【0014】
請求項5に記載の遊技機においては、前記種類判定手段による判定結果を記憶する判定結果記憶手段(例えば確定図柄格納メモリ130の大当り用特別図柄保留領域130aなど)と、前記判定結果記憶手段に記憶された判定結果が適正か否かを判定する適正判定手段(例えばCPU112がステップS401の情報適正判定処理を実行する部分)、とをさらに備え、前記種類判定手段は、前記判定手段によって可変表示の表示結果が特定表示結果になるか否かが判定されるタイミング(例えばCPU103がステップS305の大当り判定処理を実行するタイミング)とは異なるタイミング(例えばCPU103がステップS101の入賞処理を実行するタイミング)にて、いずれの種類の特定表示結果とするかの判定を行い、前記変化図柄決定手段は、前記判定結果記憶手段に記憶された判定結果に基づいて表示状態を変化させる識別情報を選択決定するとともに、前記適正判定手段によって前記判定結果記憶手段に記憶された判定結果が不適正であると判定されたときに、表示状態を変化させる識別情報として予め定められた識別情報を選択決定する(例えばCPU112がステップS475の処理により左・右破砕表示図柄をセットする)。この構成によれば、種類判定手段が判定を行うタイミングと判定手段が判定を行うタイミングとを異ならせることで、多くの処理を短時間で実行しなければならなくなることを防止して、処理負荷を軽減することができる。また、適正判定手段によって判定結果記憶手段に記憶された判定結果が不適正であると判定されたときには、表示状態を変化させる識別情報として予め定められた識別情報が選択決定されるので、判定結果記憶手段に記憶された判定結果に誤りが生じるなどの不具合が発生したときでも、極力遊技状態に近い予告演出を実行することができる。
【0015】
請求項6に記載の遊技機においては、可変表示の実行条件が成立したが当該可変表示の開始条件が成立していない識別情報の可変表示の実行を、実行条件が成立した順に所定回数を上限として保留する保留記憶手段(例えば特図保留メモリ120)と、前記判定手段によって特定表示結果になると判定された可変表示の実行が前記保留記憶手段にて保留されている順番を特定する特定手段(例えばCPU103がステップS303〜S314の処理を実行する部分など)、とをさらに備え、識別情報の表示状態が変化するときの変化態様として、少なくとも前記第1及び第2の識別情報を含む複数種類の変化態様(例えば図12に示す可変表示パターン#3、#5、#7に応じて連続予告A〜Cの図柄表示制御パターンを用いることにより実現される図46〜図48、図50、図52に示すような変化態様)が設けられ、前記予告演出実行手段は、前記特定手段によって特定された可変表示の順番に基づいて、識別情報の表示状態を変化させるときの変化態様を決定する変化態様決定手段(例えばCPU103がステップS242の処理を実行したことに応じて、CPU112がステップS410の処理を実行する部分など)を含む。この構成によれば、特定表示結果が導出表示される以前に実行される可変表示の可変表示回数に応じて識別情報の表示状態を変化させるときの変化態様を、少なくとも第1及び第2の識別情報を含む複数種類の変化態様のうちから決定することができ、予告演出が実行される可変表示回数に応じて演出内容を適正に設定することができる。
【0016】
請求項7に記載の遊技機においては、可変表示の開始条件が成立したときに、当該開始条件が成立した可変表示の表示結果が特定表示結果になるか否かを判定する開始前判定手段(例えばCPU103がステップS215の大当り判定処理を実行する部分)をさらに備え、前記判定手段と前記開始前判定手段とによって可変表示の表示結果が特定表示結果になるか否かが判定される判定モジュール(例えば図30に示す処理を実行するためのモジュール)は共通である。この構成によれば、可変表示の開始条件が成立したときに、特定表示結果になるか否かの判定が再度行われるので、不正行為を防止することができる。また、判定モジュールを共通にすることで、プログラム量の増大を抑制することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。なお、以下の説明においてリーチとは、表示結果として導出表示した図柄(リーチ図柄という)が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ導出表示していない図柄(リーチ変動図柄という)については可変表示が行われている状態、あるいは、全て又は一部の図柄が大当り組合せの全て又は一部を構成しながら同期して可変表示している状態のことである。具体的には、予め定められた複数の表示領域に、予め定められた図柄が停止することで大当りとなる有効ラインが定められ、その有効ライン上の一部の表示領域に予め定められた図柄が停止しているときに未だ停止していない有効ライン上の表示領域において可変表示が行われている状態(例えば、左、中、右の表示領域のうち左、中の表示領域には大当り図柄の一部となる(例えば「7」)が停止表示されている状態で右の表示領域は未だ可変表示が行われている状態)、あるいは、有効ライン上の表示領域の全て又は一部の図柄が大当り組合せの全て又は一部を構成しながら同期して可変表示している状態(例えば、左、中、右の表示領域の全てで可変表示が行われてどの状態が表示されても同一の図柄が揃っている態様で可変表示が行われている状態)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行われることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄とは異なるもの)を表示させたり、背景の表示態様を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。
【0018】
本実施例における遊技機としては、LCD等からなる画像表示装置により特図ゲームを行う遊技機であり、プリペイドカードによって球貸しを行うカードリーダ(CR:Card Reader)式の第1種パチンコ遊技機や、LCDを搭載したスロットマシン等の遊技機である。
【0019】
また、パチンコ遊技機等の弾球遊技機であっても、画像表示装置を有するものであれば、例えば、第2種あるいは第3種に分類されるパチンコ遊技機や、一般電役機、又はパチコンと呼ばれる確率設定機能付き弾球遊技機等であっても構わない。さらには、プリペイドカードによって球貸しを行うCR式パチンコ遊技機だけではなく、現金によって球貸しを行うパチンコ遊技機にも適用可能である。すなわち、LCD等からなる画像表示装置を有し、識別情報としての図柄を可変表示することが可能な遊技機であれば、どのような形態のものであっても構わない。
【0020】
図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2にはガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域のほぼ中央位置には、各々が識別可能な識別情報として特別図柄及び飾り図柄を可変表示可能に表示する可変表示装置4が設けられている。この可変表示装置4の下側には、普通可変入賞球装置(始動入賞口)6が配置されている。普通可変入賞球装置6の下側には、特別可変入賞球装置(大入賞口)7が配置されている。また、可変表示装置4の上部には、普通図柄表示器40が設けられている。
【0021】
可変表示装置4は、例えばLCD等からなり、普通可変入賞球装置6に遊技球が入賞することが実行条件となる可変表示ゲーム(特図ゲーム)において、数字、文字、図柄から構成され、各々が識別可能な複数種類の識別情報として機能する表示図柄を、複数の可変表示領域にて可変表示可能に表示する。図2は、可変表示装置4における画像表示例を示す図である。図2に示す例では、可変表示装置4上に、特別図柄と、装飾図柄となる左中右の飾り図柄と、特図保留記憶数とが表示されるものとする。特別図柄は特別図柄表示エリア41において可変表示される。左中右の飾り図柄はそれぞれ、飾り図柄表示エリア42に設けられた3つの可変表示部42a、42b、42cにおいて可変表示される。特図保留記憶数は特図保留数表示エリア43に表示され、遊技球が普通可変入賞球装置6に入賞して特別図柄及び飾り図柄の可変表示を実行するための実行条件が成立したが、従前の可変表示を実行中であるなどの理由のために可変表示を実際に開始するための条件である開始条件が成立していない保留数を示す。特図保留数表示エリア43は、特図保留記憶数に応じて表示色を変化させるなどして、保留数を報知可能に表示する。
【0022】
可変表示装置4により行われる特図ゲームでは、特別図柄及び飾り図柄の可変表示を開始した後、一定時間が経過すると、特別図柄と飾り図柄の表示結果を所定の順序で導出表示し、確定図柄(最終停止図柄)を停止表示する。そして、確定図柄の組合せが所定の特定表示結果(大当り組合せ)となったときに、このパチンコ遊技機1は、特定遊技状態(大当り遊技状態ともいう)となる。この特定遊技状態においては、特別可変入賞球装置7が所定期間(例えば、29秒)あるいは所定個数(例えば、10個)の入賞球が発生するまで開成され、開成されている間、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止める。そして、この開成サイクルを所定の上限回数(例えば、16回)まで繰り返すことができる。
【0023】
図3は、この実施の形態で用いられる特別図柄の例を示す図である。この実施の形態では、特別図柄として表示される図柄は13図柄であり、各図柄には「0」〜「12」の図柄番号が付されている。特別図柄表示エリア41には、図3に示すような13種類の特別図柄が可変表示される。ここで、図柄番号が「12」の特別図柄「−」が表示されると、次に、図柄番号が「0」の特別図柄「0」が表示される。
【0024】
この実施の形態では、図柄番号が「0」、「2」、「4」、「6」、「8」、「10」である特別図柄を通常大当り図柄とし、図柄番号が「1」、「3」、「5」、「7」、「9」、「11」である特別図柄を確変大当り図柄とする。すなわち、可変表示装置4による特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示を開始した後、図柄番号が「0」〜「11」である特別図柄のいずれかを表示結果として導出表示して確定したときに、パチンコ遊技機1は、大当り遊技状態となる。また、可変表示装置4による特図ゲームにおいて、特別図柄及び飾り図柄の可変表示が開始された後、確変大当り図柄が表示結果として導出表示されて確定したときには、パチンコ遊技機1は大当り遊技状態の終了に続いて特別遊技状態(確率向上状態)となり、以後、所定条件が成立するまで特図ゲームにおける表示結果が大当り組合せとなる確率が向上するとともに、普通可変入賞球装置6の開放時間と開放回数が高められる。
【0025】
図4は、この実施の形態で用いられる左中右の各飾り図柄の例を示す図である。この実施の形態では、左中右の飾り図柄として表示される各図柄は、「1」〜「8」の図柄番号が付された8図柄を含む。飾り図柄表示エリア42に設けられた左・中・右の各可変表示部42a〜42cでは、特図ゲーム中に図柄番号が小さい飾り図柄から大きい飾り図柄へと更新表示が行われ、図柄番号が「8」の飾り図柄が表示されると、次に図柄番号「1」の図柄が表示される。そして、特別図柄の確定図柄が通常大当り図柄あるいは確変大当り図柄である場合すなわち大当り発生時には、左中右の飾り図柄が同一図柄で停止する。
【0026】
普通図柄表示器40は、発光ダイオード(LED)等を備えて構成され、遊技領域に設けられた通過ゲートを遊技球が通過することを始動条件とする普通図ゲームにおいて、点灯、点滅、発色などが制御される。この普通図ゲームにおいて所定の当りパターンで表示が行われると、普通図ゲームにおける表示結果が「当り」となり、普通可変入賞球装置6を構成する電動チューリップの可動翼片を所定時間が経過するまで傾動制御する。
【0027】
普通可変入賞球装置6は、ソレノイド21(図6)によって垂直(通常開放)位置と傾動(拡大開放)位置との間で可動制御される一対の可動翼片を有するチューリップ型役物(普通電動役物)5を備えて構成される。普通可変入賞球装置6への遊技球の入賞に基づく特別図柄及び飾り図柄の可変表示は、所定回数(本実施形態では、4回)まで後述する特図保留メモリ120(図8)に記憶される。
【0028】
特別可変入賞球装置7は、ソレノイド22(図6)によって入賞領域を開成・閉成制御する開閉板を備える。この開閉板は、通常時には閉成し、普通可変入賞球装置6への遊技球の入賞に基づいて可変表示装置4による特図ゲームが行われた結果、大当り遊技状態となった場合に、ソレノイド22によって入賞領域を所定期間(例えば、29秒)あるいは所定個数(例えば、10個)の入賞球が発生するまで開成(開成サイクル)する状態となるように設定され、その開成している間に遊技領域を落下する遊技球を受け止める。そして、この開成サイクルを例えば最高16回繰り返すことができるようになっている。特別可変入賞球装置7に入賞した遊技球は、所定の検出部により検出される。入賞球の検出に応答し、後述する主基板11と払出制御基板15(図5)とにより、所定数の賞球の払い出しが行われる。
【0029】
また、遊技盤2の表面には、上記した構成以外にも、ランプを内蔵した風車、アウト口等が設けられている。また、パチンコ遊技機1には、点灯又は点滅する遊技効果ランプ9や効果音を発生するスピーカ8L、8Rが設けられている。
【0030】
図5は、パチンコ遊技機1の背面図であり、主要基板の配置レイアウトを示す。本実施例におけるパチンコ遊技機1は、主として、電源基板10と、主基板11と、表示制御基板12と、音声制御基板13と、ランプ制御基板14と、払出制御基板15と、情報端子基板16とを備え、それぞれ適所に配設されている。なお、表示制御基板12、音声制御基板13及びランプ制御基板14は、それぞれ独立した基板として、例えば、パチンコ遊技機1の裏面において、1つのボックスに収容された状態で配置されてもよい。さらに、表示制御基板12、音声制御基板13及びランプ制御基板14を、まとめて1つの基板として構成してもよい。
【0031】
電源基板10は、パチンコ遊技機1内の各回路に所定の電源電圧を供給するものである。
【0032】
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、可変表示ゲームにおいて用いる乱数の生成機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、表示制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14及び払出制御基板15などからなるサブ側の制御基板に対して、それぞれ指令情報の一例となる制御コマンドを出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。
【0033】
主基板11から表示制御基板12へ送信される制御コマンドは表示制御コマンドである。図6は、主基板11における回路構成、及び主基板11から表示制御基板12に送信される表示制御コマンドの信号線を示すブロック図である。図6に示すように、この実施の形態では、表示制御コマンドが、表示制御信号CD0〜CD7の8本の信号線で主基板11から表示制御基板12へ送信される。また、主基板11と表示制御基板12との間には、ストローブ信号を送信するための表示制御INT信号の信号線も配線されている。
【0034】
図7は、この実施の形態で用いられる主基板11から表示制御基板12へ送信される表示制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。表示制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビットは必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図7に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
【0035】
図7に示す例において、コマンド80XX(h)は、可変表示装置4における特別図柄及び飾り図柄の可変表示の開始を指令する可変表示開始コマンドである。なお、以下では、XX(h)が不特定の16進数であることを示し、表示制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であるものとする。表示制御基板12の側では、可変表示開始コマンドに含まれるEXTデータに対応して、特別図柄と飾り図柄の総可変表示時間、可変表示の表示結果が特定表示結果になるか否かの判定結果やリーチとするか否かの判定結果などを特定することができる。
【0036】
コマンド90XX(h)は、特別図柄の予定停止図柄(確定図柄として導出表示される図柄)を指定する特別図柄指定コマンドである。特別図柄には通常大当り図柄と確変大当り図柄とが含まれており、特別図柄の確定図柄を指定することにより、通常大当りとするか確変大当りとするかを識別することができる。すなわち、特別図柄指定コマンドは、確変大当りとするか否かを示す情報を含んでいる。
【0037】
コマンドA000(h)は、特別図柄の可変表示の停止を指示する特別図柄確定コマンドである。コマンドB0XX(h)は、遊技球が普通可変入賞球装置6に入賞したときに決定される大当り用の特別図柄を指定するための入賞時大当り図柄指定コマンドである。コマンドC0XX(h)は、可変表示装置4における特図保留数表示エリア43にて、表示色の変化等により報知する保留数を指定するための保留記憶数指定コマンドである。例えば、特図保留記憶数の上限値が4である場合、XX(h)は、「0」〜「4」の範囲の値をとる。
【0038】
主基板11には、図6に示すように、始動入賞口である普通可変入賞球装置6や、大入賞口である特別可変入賞球装置7、その他の入賞口への遊技球の入賞等を検出するための各入賞口スイッチ70からの配線も接続されている。さらに、主基板11には、普通可変入賞球装置6における可動翼片の可動制御や特別可変入賞球装置7における開成・閉成制御を行うためのソレノイド21、22への配線が接続されている。
【0039】
主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路107、ソレノイド回路108などを搭載して構成される。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップマイクロコンピュータであり、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM(Read Only Memory)101、ワークメモリとして使用されるRAM(Random Access Memory)102、プログラムに従って制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103及びI/O(Input/Output)ポート104を含んでいる。
【0040】
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、図8に示すように、特図保留メモリ120と、ランダムカウンタ121と、判定テーブルメモリ122と、可変表示パターンテーブルメモリ123と、フラグメモリ124と、連続予告カウンタ125と、可変表示時間タイマ126とを備えている。
【0041】
特図保留メモリ120は、遊技球が普通可変入賞球装置6に入賞して特別図柄及び飾り図柄の可変表示(特図ゲーム)を実行するための条件(実行条件)が成立したが、従前の可変表示を実行中である等の理由のために可変表示を実際に開始するための条件(開始条件)が成立していない保留状態を記憶するためのメモリである。図8に示す特図保留メモリ120では、4つのエントリが設けられており、各エントリには、普通可変入賞球装置6への入賞順に、保留番号と、その入賞に応じて抽出された乱数値(後述するランダムR1、R4の値)と、後述する連続予告設定処理(図28、図29)にて実行される大当り判定処理での判定結果である大当りフラグの設定を示すデータとが、対応付けて格納される。主基板11から表示制御基板12へ特別図柄確定コマンドが送信されて特別図柄及び飾り図柄の可変表示が1回終了したり、大当り遊技状態が終了したりするごとに、最上位の情報に基づいた可変表示の開始条件が成立し、最上位の情報に基づいた可変表示が実行される。このとき、第2位以下の登録情報が1位ずつ繰り上がる。また、特別図柄及び飾り図柄の可変表示中等に遊技球が普通可変入賞球装置6に新たに入賞した場合には、その入賞による乱数値が最上位の空エントリに登録される。
【0042】
ランダムカウンタ121は、遊技制御に用いられる判定用乱数や表示用乱数のカウントを行うものである。図9は、ランダムカウンタ121によりカウントされる各乱数を示す説明図である。ランダムカウンタ121は、図9に示すように、ランダムR1〜R5のカウントを行う。ランダムR1は、大当りを発生させてパチンコ遊技機1を特定遊技状態とするか否かを決定する大当り判定用の乱数であり、「0」〜「299」の範囲の値をとる。ランダムR2は、ハズレ時にリーチとするか否かを決定するリーチ判定用の乱数であり、「0」〜「1530」の範囲の値をとる。ランダムR3は、特別図柄及び飾り図柄の可変表示に用いる可変表示パターンを決定するための表示用の乱数であり、「0」〜「108」の範囲の値をとる。ランダムR4は、大当り時における特別図柄の確定図柄を決定するための表示用の乱数であり、「0」〜「11」の範囲の値をとる。ランダムR5は、可変表示装置4による複数回の特図ゲームにおいて、連続予告を実行するか否かを決定するための乱数であり、「0」〜「99」の範囲の値をとる。ここで、連続予告は、特図保留メモリ120における保留記憶数を上限として、可変表示装置4による複数回の特図ゲームにて、大当りとなる可能性があること、またはリーチとなる可能性があることを報知するために行われる演出である。
【0043】
図8に示す判定テーブルメモリ122は、CPU103が各種の判定を行うために設定される複数の判定テーブルを記憶する。具体的には、判定テーブルメモリ122は、図10(A)に示す通常時大当り判定テーブル140、図10(B)に示す確変時大当り判定テーブル141、図11(A)に示すハズレ時連続予告判定テーブル142、図11(B)に示す大当り時連続予告判定テーブル143を格納する。
【0044】
図10(A)に示す通常時大当り判定テーブル140と、図10(B)に示す確変時大当り判定テーブル141は、可変表示装置4による特図ゲームの表示結果を大当りとするか否かを判定するためのテーブルである。各大当り判定テーブル140、141では、ランダムR1の値と特図ゲームの表示結果を示す設定データとが対応付けて格納されている。そして、確変時大当り判定テーブル141では、通常時大当り判定テーブル140に比べてより多くのランダムR1の値が、「大当り」の表示結果と対応付けられている。すなわち、確変時大当り判定テーブル141を用いて特図ゲームの表示結果を決定することで、通常遊技状態のときよりも大当り遊技状態となる確率が高い確率向上状態とすることができる。
【0045】
図11(A)に示すハズレ時連続予告判定テーブル142と、図11(B)に示す大当り時連続予告判定テーブル143は、連続予告を実行するか否かを判定するためのテーブルである。各連続予告判定テーブル142、143では、連続予告カウンタ125における設定値と、ランダムR5の値と、連続予告を実行するか否かの判定結果を示す設定データとが、対応付けて格納されている。
【0046】
図8に示す可変表示パターンテーブルメモリ123は、特図ゲームで使用される複数の可変表示パターンを記憶する。具体的には、可変表示パターンテーブルメモリ123は、図12に示す可変表示パターンテーブル144を格納する。
【0047】
図12に示す可変表示パターンテーブル144には、例えば、複数の可変表示パターンと、可変表示時間タイマ126が計測する特別図柄と飾り図柄の総可変表示時間と、可変表示開始コマンド(80XX(h))のEXTデータとして設定される制御コードとが対応付けて格納されている。すなわち、主基板11から送信されて表示制御基板12が受信する可変表示開始コマンドは、特別図柄及び飾り図柄の可変表示における可変表示パターンを、EXTデータにより指定する。また、表示結果をハズレとするか、大当りとするか、及び、ハズレの場合にリーチとするか否かに応じて、異なる可変表示パターンが用いられる。さらに、可変表示パターンテーブル144には、連続予告を実行する特図ゲームにおいて表示結果をハズレとするときに用いる可変表示パターン#3、#5、#7が格納されている。加えて、可変表示パターンテーブル144には、連続予告を実行する特図ゲームにおいて表示結果を大当りとするときに用いる可変表示パターン#50、#51が格納されている。
【0048】
また、可変表示パターンテーブルメモリ123には、図13(A)に示す大当り可変表示パターン決定テーブル145と、図13(B)に示すリーチハズレ可変表示パターン決定テーブル146とが格納されている。各可変表示パターン決定テーブル145、146は、表示結果を大当りあるいはリーチハズレとするときに、ランダムカウンタ121より抽出したランダムR3の値に基づいて、複数種類ある可変表示パターンのうちから特図ゲームに使用するものを選択決定できるように設定されている。ここで、大当り可変表示パターン決定テーブル145と、リーチハズレ可変表示パターン決定テーブル146とを比べると、各可変表示パターン(リーチの種類)に対するランダムR3の値の割当が異なっている。すなわち、特図ゲームにおける表示結果が大当りとなるか否かに応じて、選択されるリーチ種類の割合が異なるものとなっている。これにより、特図ゲーム中に出現するリーチの種類に応じて、表示結果が大当りとなる確率は異なるものとなる。
【0049】
図13に示す例では、表示結果がリーチハズレとなる場合にリーチAの可変表示パターンが用いられる割合は、リーチJの可変表示パターンが用いられる割合よりも高くなっている。一方で、表示結果が大当りとなる場合にリーチAの可変表示パターンが用いられる割合は、リーチJの可変表示パターンが用いられる割合よりも低くなっている。このため、特図ゲーム中にリーチJの可変表示パターンによるリーチが出現した場合には、リーチAの可変表示パターンによるリーチが出現した場合よりも、表示結果が大当りとなる確率が高くなる。こうしたリーチの種類ごとに決められる表示結果が大当りとなる確率は、リーチの大当り信頼度、あるいは単に、リーチの信頼度と称される。
【0050】
フラグメモリ124は、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる複数種類のフラグを設定するためのものである。例えば、フラグメモリ124には、特別図柄プロセスフラグ、普通図柄プロセスフラグ、大当りフラグ、確変フラグ、入力状態フラグ、エラーフラグ、タイマ割込フラグなどが設けられている。
【0051】
特別図柄プロセスフラグは、後述する特別図柄プロセス処理(図25)において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。普通図柄プロセスフラグは、普通図柄表示器40の表示状態を所定の順序で制御するために、所定の普通図柄プロセス処理においてどの処理を選択・実行すべきかを指示する。大当りフラグは、可変表示装置4による特図ゲームの表示結果が大当りとなるときにオン状態にセットされ、大当り遊技状態が終了するときにクリアされてオフ状態となる。確変フラグは、特図ゲームの表示結果となる特別図柄の確定図柄が、確変大当り図柄となるときにオン状態にセットされ、大当り遊技状態となる確率が向上した確率向上状態から通常遊技状態へ戻るときにクリアされてオフ状態となる。
【0052】
入力状態フラグは、I/Oポート104に入力される各種信号の状態や各入賞口スイッチ70から入力される検出信号の状態等に応じて各々セットあるいはクリアさせる複数ビットからなるフラグである。エラーフラグは、パチンコ遊技機1において各種のエラーが発生したときに、発生したエラーの種類に対応するビットがセットされる複数ビットからなるフラグである。タイマ割込フラグは、所定時間が経過してタイマ割込みが発生するごとにオン状態にセットされる。
【0053】
連続予告カウンタ125は、連続予告における予告の残り実行回数をカウントするためのものである。連続予告カウンタ125には、連続予告を実行するか否かを判定するときに、特図保留メモリ120の記憶内容に応じたカウント設定値が初期値として設定される。
【0054】
可変表示時間タイマ126は、可変表示装置4による特図ゲームの実行時間である可変表示時間をメイン側で計測するためのダウンカウンタであり、主基板11から表示制御基板12に対して可変表示開始コマンドが送出されるに際して、可変表示パターンで指定される総可変表示時間に対応するカウント値が初期値として設定される。
【0055】
図6に示すスイッチ回路107は、各入賞口スイッチ70からの検出信号を取り込んで、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝達する。ソレノイド回路108は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からの指令に従って各ソレノイド21、22を駆動する。ソレノイド21は、リンク機構を介して普通可変入賞球装置6の可動翼片に連結されている。ソレノイド22は、リンク機構を介して特別可変入賞球装置7の開閉板に連結されている。
【0056】
表示制御基板12は、主基板11とは独立して可変表示ゲームにおける画像処理のための表示制御などを行うものである。表示制御基板12は、主基板11から送出される表示制御コマンドに基づいて、可変表示ゲームに用いられる画像を可変表示装置4上に表示させるとともに、普通図柄表示器40の点灯/消灯制御を行う。
【0057】
図14は、表示制御基板12のハードウェア構成例を示すブロック図である。表示制御基板12は、発振回路110と、リセット回路111と、表示制御用のCPU112と、ROM113と、RAM114と、GCL(Graphic Control LSI)115と、CGROM116と、VRAM(Video RAM)117とを備えている。
【0058】
発振回路110は、CPU112及びGCL115に基準クロック信号を出力するものであり、リセット回路111は、CPU112及びGCL115をリセットするためのリセット信号を出力するものである。CPU112は、主基板11から表示制御コマンドを受信するとRAM114を作業領域として用いながらROM113から表示制御を行うための制御データを読み出す。また、CPU112は、読み出した制御データに基づいてGCL115に描画命令を送る。ROM113は、CPU112によって利用される各種制御プログラム等を格納する半導体メモリであり、RAM114は、CPU112によって作業領域として利用される半導体メモリである。
【0059】
GCL115は、画像表示を行うための表示装置制御機能及び高速描画機能を有し、CPU112からの描画命令に従って動作する。また、CPU112とは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこにVRAM117をマッピングしている。CGROM116は、可変表示装置4にて画像表示を行うための各種画像データを記憶しておくためのものである。例えば、CGROM116には、可変表示装置4に表示される画像の中で使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、動物、又は、文字、図形もしくは記号等が予め記憶されている。
【0060】
また、CGROM116には、同一種類の飾り図柄として、表示状態が異なる複数種類のキャラクタ画像データが格納されている。例えば、図15に示すように、各飾り図柄について段階的に破砕された表示状態に変化させて可変表示装置4上にて表示するためのキャラクタ画像データが格納されている。なお、図15に示す例では、一例として、図柄番号が「2」、「4」、「6」、「8」の飾り図柄について破砕された表示状態に対応する図柄を示したが、他の飾り図柄についても同様の表示状態に変化させるためのキャラクタ画像データを用意してもよい。
【0061】
図14に示すVRAM117は、GCL115によって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリである。
【0062】
また、表示制御基板12は、図16に示すように、確定図柄格納メモリ130と、ランダムカウンタ131と、飾り図柄決定用テーブルメモリ132と、表示制御パターンメモリ133と、フラグメモリ134と、各種タイマ135とを備えている。
【0063】
確定図柄格納メモリ130には、可変表示装置4による特図ゲームにおいて導出表示される確定図柄についての情報が格納される。具体的には、図17に示すように、確定図柄格納メモリ130は、大当り用特別図柄保留領域130aと、可変表示用特別図柄格納領域130bと、大当り用飾り図柄格納領域130cと、左・中・右確定図柄格納領域130d〜130fと、左・右破砕表示図柄格納領域130g、130hとを備えている。
【0064】
大当り用特別図柄保留領域130aは、主基板11の側で特図保留メモリ120により実行が保留されている特図ゲームに対応して、入賞時大当り図柄指定コマンドにてEXTデータにより指定された大当り用の特別図柄の図柄番号を記憶する。図17に示す大当り用特別図柄保留領域130aでは、開始条件が成立した特図ゲームに対応する保留番号「0」の記憶も含めて5つのエントリが設けられており、各エントリには、入賞時大当り図柄指定コマンドで指定された順に、保留番号と、特別図柄の図柄番号とが対応付けて格納される。そして、主基板11からの保留記憶数指定コマンドに基づいて記憶内容が更新される。
【0065】
可変表示用特別図柄格納領域130bは、今回の特図ゲームで表示結果として導出表示する特別図柄の図柄番号を記憶する。すなわち、可変表示用特別図柄格納領域130bは、特別図柄指定コマンドにてEXTデータにより指定された特別図柄の図柄番号を記憶する。
【0066】
大当り用飾り図柄格納領域130cは、特図ゲームの表示結果を大当りとするときに導出表示される飾り図柄の図柄番号を記憶する。左・中・右確定図柄格納領域130d〜130fは、特図ゲームの表示結果をハズレとするときに、それぞれ左・中・右可変表示部42a〜42cに導出表示される飾り図柄の図柄番号を記憶する。左・右破砕表示図柄格納領域130g、130hは、予告演出として飾り図柄の表示状態を段階的に破砕された状態に変化させる表示態様とするときに、左・右可変表示部42a、42cにて表示状態を変化させる飾り図柄の図柄番号を記憶する。ここで、飾り図柄の表示状態を可変表示装置4による特図ゲームを実行するごとに段階的に変化させる予告演出では、左・右可変表示部42a、42cに、飾り図柄が上下二段の構成で導出表示される。この予告演出が行われるときには、左・右確定図柄格納領域130d、130fに図柄番号が記憶された飾り図柄が、それぞれ、左・右破砕表示図柄格納領域130g、130hに図柄番号が記憶された飾り図柄の上部に導出表示される。例えば、左可変表示部42aにて左確定図柄格納領域130dに図柄番号が記憶された飾り図柄の1つ下に表示される飾り図柄の図柄番号が、左破砕表示図柄格納領域130gに格納され、右可変表示部42cにて右確定図柄格納領域130fに図柄番号が記憶された飾り図柄の1つ下に表示される飾り図柄の図柄番号が、右破砕表示図柄格納領域130hに格納される。
【0067】
ランダムカウンタ131は、飾り図柄の可変表示内容を決定するために用いられる各種乱数のカウントを行うものである。図18は、ランダムカウンタ131によりカウントされる各乱数を示す説明図である。ランダムカウンタ131は、図18に示すように、ランダムR10〜R13のカウントを行う。ランダムR10は、大当り時における飾り図柄の確定図柄と、ハズレ時に左側の飾り図柄における確定図柄とを、決定する乱数であり、「0」〜「106」の範囲の値をとる。ランダムR11は、ハズレ時に中央の飾り図柄における確定図柄を決定する乱数であり、「0」〜「162」の範囲の値をとる。ランダムR12は、リーチとしない通常ハズレ時に右側の飾り図柄における確定図柄を決定する乱数であり、「0」〜「72」の範囲の値をとる。ランダムR13は、連続予告を行うときに、主基板11からの可変表示開始コマンドにて指定された可変表示パターンに応じた図柄表示制御パターンを決定するための乱数であり、「0」〜「15」の範囲の値をとる。
【0068】
飾り図柄決定用テーブルメモリ132は、可変表示装置4にて可変表示される飾り図柄の確定図柄を決定するために用いられる複数種類の図柄決定用テーブルを記憶する。具体的には、飾り図柄決定用テーブルメモリ132は、図19に示す通常大当り図柄決定用テーブル150、図20に示す確変大当り図柄決定用テーブル151、図21(A)に示す左図柄決定用テーブル152、図21(B)に示す中図柄決定用テーブル153、及び図21(C)に示す右図柄決定用テーブル154を格納する。
【0069】
図19に示す通常大当り図柄決定用テーブル150は、特図ゲームの表示結果を通常大当りとするときに、左中右で同一となる飾り図柄の確定図柄を決定するためのテーブルである。例えば、通常大当り図柄決定用テーブル150には、特別図柄指定コマンド(90XX(h))で指定された特別図柄の図柄番号と、ランダムR10の値、及び飾り図柄における確定図柄の図柄番号とが対応付けて格納されている。すなわち、通常大当り図柄決定用テーブル150は、特別図柄指定コマンドで指定された大当り図柄となる特別図柄と、ランダムカウンタ131から抽出されるランダムR10の値とに基づいて、通常大当り時における飾り図柄の確定図柄を決定可能に構成されている。
【0070】
図20に示す確変大当り図柄決定用テーブル151は、特図ゲームの表示結果を確変大当りとするときに、左中右で同一となる飾り図柄の確定図柄を決定するためのテーブルである。例えば、確変大当り図柄決定用テーブル151には、通常大当り図柄決定用テーブル150と同様に、特別図柄指定コマンドで指定された特別図柄の図柄番号と、ランダムR10の値、及び飾り図柄における確定図柄の図柄番号とが対応付けて格納されている。
【0071】
図21(A)に示す左図柄決定用テーブル152は、当りとすることなくハズレの表示結果を導出表示するとき、すなわち特別図柄の確定図柄を「−」とするときに、左可変表示部42aにおける飾り図柄の確定図柄(左確定図柄)を決定するためのテーブルである。例えば、左図柄決定用テーブル152には、左可変表示部42aにおける確定図柄となる飾り図柄の図柄番号と、ランダムR10の値とが対応付けて格納されている。すなわち、左図柄決定用テーブル152は、ランダムカウンタ131から抽出されるランダムR10の値に基づいて、ハズレ時における左確定図柄を決定可能に構成されている。なお、リーチ表示態様とした後に大当りとすることなくハズレの確定図柄を導出表示するときには、中・右可変表示部42b又は42cにおける飾り図柄の確定図柄を、左図柄決定用テーブル152を用いて決定された左可変表示部42aにおける飾り図柄の確定図柄と同一のものに設定すればよい。あるいは、中・右可変表示部42b及び42cにおける飾り図柄の確定図柄を、左可変表示部42aにおける飾り図柄の確定図柄とは異なる同一のものに設定してもよい。
【0072】
図21(B)に示す中図柄決定用テーブル153は、ハズレの表示結果を導出表示するときに、中可変表示部42bにおける飾り図柄の確定図柄(中確定図柄)を決定するためのテーブルである。例えば、中図柄決定用テーブル153には、左確定図柄の図柄番号に対する加算値と、ランダムR11の値とが対応付けて格納されている。すなわち、大当りとしないハズレ時には、ランダムカウンタ131から抽出されるランダムR11の値に基づき中図柄決定用テーブル153を用いて決定した加算値を、左図柄決定用テーブル152を用いて決定した左確定図柄の図柄番号に加算することで、中確定図柄を決めることができる。なお、リーチとした後に大当りとすることなくハズレの表示結果を導出表示するときに、中図柄決定用テーブル153を用いて決定された加算値が「0」である場合には、導出される表示結果をハズレとするために、中確定図柄の図柄番号を1加算するなどしてもよい。
【0073】
図21(C)に示す右図柄決定用テーブル154は、ハズレの表示結果を導出表示するときに、右可変表示部42cにおける飾り図柄の確定図柄(右確定図柄)を決定するためのテーブルである。例えば、右図柄決定用テーブル154には、左確定図柄の図柄番号に対する加算値と、ランダムR12の値とが対応付けて格納されている。
【0074】
表示制御パターンメモリ133は、主基板11から送信された表示制御コマンドに基づいて選択される複数の表示制御パターンを記憶する。例えば、表示制御パターンメモリ133は、図22(A)に示す連続予告用図柄表示制御パターンテーブル155を格納する。
【0075】
図22に示す連続予告用図柄表示制御パターンテーブル155は、主基板11からの可変表示開始コマンドにて指定された可変表示パターンが連続予告用のパターンであるときに選択される複数種類の図柄表示制御パターンを格納する。各図柄表示制御パターンは、特別図柄及び飾り図柄の表示状態を制御するためのデータからなり、時系列的に特別図柄及び飾り図柄の可変表示速度やその速度での表示期間、背景やキャラクタの切替タイミング等が設定されている。
【0076】
また、表示制御パターンメモリ133には、図22(B)に示す予告表示制御パターン決定用テーブル156が格納されている。予告表示制御パターン決定用テーブル156は、連続予告を実行するときに、飾り図柄の表示状態と、連続予告の残り実行回数と、ランダムカウンタ131より抽出したランダムR13の値とに基づいて、複数種類ある連続予告用の図柄表示制御パターンのうちから特図ゲームに使用するものを選択決定できるように設定されている。
【0077】
図16に示すフラグメモリ134は、可変表示装置4における表示状態や主基板11からのコマンド受信などに応じて各々セットあるいはクリアされる複数種類のフラグを設定するためのものである。例えば、フラグメモリ134には、表示制御プロセスフラグ、可変表示開始フラグ、有効フラグ、破砕表示状態フラグ、情報適正フラグ、タイマ割込フラグなどが設けられている。
【0078】
表示制御プロセスフラグは、後述する特図表示制御プロセス処理(図37)において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。可変表示開始フラグは、主基板11から可変表示開始コマンド(80XX(h))を受信したときにオン状態にセットされる。有効フラグは、主基板11から特別図柄指定コマンド(90XX(h))を受信したときにオン状態にセットされる。破砕表示状態フラグは、可変表示装置4による特図ゲームにおいて可変表示される飾り図柄のうちで表示状態が変化するもの、すなわち確定図柄格納メモリ130の左・右破砕表示図柄格納領域130g、130hに図柄番号が格納された飾り図柄について、現在の表示状態を示す。
【0079】
情報適正フラグは、主基板11からの特別図柄指定コマンドを適正に受信し、且つ、確定図柄格納メモリ130の大当り用特別図柄保留領域130aにおける記憶内容が適正であるときに、オン状態にセットされる。タイマ割込フラグは、所定時間が経過してタイマ割込みが発生するごとにオン状態にセットされる。
【0080】
図16に示す各種タイマ135は、可変表示装置4の表示制御に用いられる複数種類のタイマを含んで構成される。例えば、各種タイマ135は、可変表示時間タイマ及び監視タイマを含んでいる。可変表示時間タイマは、特図ゲームの実行時間である可変表示時間をサブ側で計測するためのダウンカウンタである。監視タイマは、可変表示時間タイマがタイムアウトしてからの経過時間を計測するためのものであり、主基板11から表示制御コマンドを所定時間以上受信しなかったときにタイムアウトする。
【0081】
音声制御基板13、ランプ制御基板14は、主基板11から送信される制御コマンドに基づいて、音声出力制御、ランプ出力制御を、それぞれ主基板11とは独立して実行するサブ側の制御基板である。払出制御基板15は、遊技球の貸出や賞球等の払出制御を行うものである。情報端子基板16は、各種の遊技関連情報を外部に出力するためのものである。
【0082】
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。図23は、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。主基板11では、電源基板10からの電源電圧が供給されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103が、まず、図23のフローチャートに示す遊技制御メイン処理を実行する。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込禁止に設定した後(ステップS11)、必要な初期設定を行う(ステップS12)。この初期設定では、例えば、RAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行うことにより、定期的(例えば、2ミリ秒ごと)にタイマ割込を発生させる。初期設定が終了すると、割込を許可した後(ステップS13)、ループ処理に入る。
【0083】
こうした遊技制御メイン処理の実行により、2ミリ秒ごとに繰り返しタイマ割込が発生するように設定され、タイマ割込が発生すると、CPU103は、図24のフローチャートに示す遊技制御割込処理を実行する。
【0084】
図24のフローチャートに示す遊技制御割込処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路107を介して各入賞口スイッチ70から入力される検出信号の状態を判定する(ステップS21)。続いて、所定のエラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、ランダムカウンタ121によりカウントされる判定用乱数であるランダムR1、R2及びR5を更新する判定用乱数更新処理(ステップS23)と、表示用乱数であるランダムR3、R4を更新する表示用乱数更新処理(ステップS24)とを、順次実行する。
【0085】
次に、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するために、フラグメモリ124に設けられた特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選択されて実行される。特別図柄プロセス処理に続いて、CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行する(ステップS26)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器40を所定の順序で制御するために、フラグメモリ124に設けられた普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選択されて実行される。
【0086】
さらに、CPU103は、所定のコマンド制御処理を実行することにより、主基板11から表示制御基板12等のサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送出し、遊技状態に合わせた動作制御を指示する(ステップS27)。このコマンド制御処理により主基板11から送出された表示制御コマンドを表示制御基板12のCPU112が受け取り、その表示制御コマンドに従って可変表示装置4の表示制御や普通図柄表示器40の点灯/消灯制御などが行われる。また、ステップS27のコマンド制御処理において、CPU103は、特図保留メモリ120の保留記憶数に変化が生じているときに、保留記憶数に応じた保留記憶数指定コマンドC0XX(h)を表示制御基板12に対して送出する。
【0087】
また、CPU103は、所定の情報出力処理を実行することにより、各種出力データの格納領域の内容をI/Oポート104に含まれる各出力ポートに出力する(ステップS28)。この情報出力処理では、主基板11から情報端子基板16に、大当り情報、始動情報、確率変動情報などをホール管理用コンピュータに対して出力する指令の送出も行われる。
【0088】
続いて、CPU103は、所定のソレノイド出力処理を実行することにより、所定の条件が成立したときに普通可変入賞球装置6における可動翼片の可動制御や特別可変入賞球装置7における開閉板の開閉駆動を行う(ステップS29)。この後、所定の賞球処理を実行することにより、各入賞口スイッチ70から入力された検出信号に基づく賞球数の設定などを行い、払出制御基板15に対して払出制御コマンドを出力可能とする(ステップS30)。
【0089】
図25は、ステップS25にて実行される特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理を開始すると、CPU103は、まず、遊技球が普通可変入賞球装置6に入賞したか否かを、各入賞口スイッチ70に含まれる始動球検出スイッチから入力される検出信号や、フラグメモリ124に設けられた入力状態フラグなどをチェックすることにより、判別する(ステップS100)。遊技球が入賞して始動球検出スイッチからの検出信号がオン状態となった場合(ステップS100;Yes)、入賞処理を実行し(ステップS101)、遊技球が入賞していない場合(ステップS100;No)、入賞処理をスキップする。
【0090】
図26は、ステップS101の入賞処理を示すフローチャートである。この入賞処理において、CPU103は、まず、特図保留メモリ120が記憶している保留記憶数が最大値の「4」であるか否かを判別する(ステップS201)。ここで、特図保留メモリ120において、保留番号「4」に対応した乱数値等の各種データが記憶されている場合には、保留記憶数が「4」であると判別される。
【0091】
保留記憶数が「4」であるときには(ステップS201;Yes)、今回の入賞による始動検出は無効として、そのまま入賞処理を終了する。一方、保留記憶数が「4」未満であるときには(ステップS201;No)、保留記憶数を1加算し(ステップS202)、ランダムカウンタ121より大当り判定用のランダムR1の値と、大当り用の特別図柄決定用のランダムR4の値とを抽出する(ステップS203)。そして、抽出した乱数値を特図保留メモリ120の空エントリの先頭にセットする(ステップS204)。
【0092】
続いて、CPU103は、ステップS204にて抽出したランダムR4の値に基づく大当り用の特別図柄の判定を行う(ステップS205)。例えば、ランダムR4は、「0」〜「11」の範囲の値をとることから、ランダムカウンタ121より抽出したランダムR4の値を図柄番号とする特別図柄を選択することで、大当り図柄となる特別図柄を決定することができる。このようなステップS205にて実行される判定処理は、普通可変入賞球装置6に遊技球が入賞して可変表示の実行条件が成立したときに、当該実行条件に対応する特図ゲームにおける表示結果を大当りとする場合の表示態様を、複数種類の表示態様のいずれとするかを判定するための処理となる。
【0093】
そして、ステップS205にて判定した大当り図柄を指定するための入賞時大当り図柄指定コマンドを、表示制御基板12に対して送出するための設定を行う(ステップS206)。具体的には、大当り図柄として決定された特別図柄の図柄番号に対応する制御データを、所定のコマンド送信テーブルに設定するなどして、入賞時大当り図柄指定コマンドを送信可能に設定する。
【0094】
この後、CPU103は、フラグメモリ124に設けられた特別図柄プロセスフラグの値に基づいて、図25に示すステップS110〜S117の8個の処理のいずれかを選択する。以下に、ステップS110〜S117の各処理について説明する。
【0095】
ステップS110の特別図柄通常処理は、特別図柄プロセスフラグの値が初期値「0」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、図27に示すように、まず、特図保留メモリ120が記憶している保留記憶数が「0」であるか否かを判別する(ステップS211)。ここで、特図保留メモリ120において、保留番号「1」に対応した乱数値等の各種データが記憶されていない場合には、保留記憶数が「0」であると判別される。保留記憶数が「0」であれば(ステップS211;Yes)、表示制御基板12を介して可変表示装置4上にデモンストレーション画面を表示するなどして、特別図柄通常処理を終了する。
【0096】
ステップS211において保留記憶数が「0」ではないと判別すると(ステップS211;No)、図28、図29のフローチャートに示す連続予告設定処理を実行する(ステップS212)。連続予告設定処理を開始すると、CPU103は、フラグメモリ124に設けられた確変フラグがオンとなっているか否かを判別し(ステップS301)、続いて、連続予告カウンタ125のカウント値が「0」となっているか否かを判別する(ステップS302)。ステップS301にて確変フラグがオンであるときや(ステップS301;Yes)、ステップS302にて連続予告カウンタ125のカウント値が「0」以外の値であるときには(ステップS302;No)、連続予告を実行するための設定は行わないと判断して、連続予告設定処理を終了する。
【0097】
一方、確変フラグがオフであり(ステップS301;No)、且つ、連続予告カウンタ125のカウント値が「0」であるときには(ステップS302;Yes)、特図保留メモリ120の記憶内容をチェックするために用いられる変数kの値を初期値「1」に設定する(ステップS303)。続いて、特図保留メモリ120において変数kの値と同一の保留番号に格納されたランダムR1の値を読み出し(ステップS304)、読み出したランダムR4の値に基づいて大当り判定処理を実行する(ステップS305)。
【0098】
図30は、大当り判定モジュールを示すフローチャートである。大当り判定処理において、CPU103は、まず、フラグメモリ124に設けられた確変フラグがオンとなっているか否かを判別し(ステップS321)、オフとなっていれば(ステップS321;No)、通常遊技状態であると判断して、特図ゲームの表示結果を大当りとするか否かを判定するためのテーブルとして、図10(A)に示すような通常時大当り判定テーブル140を設定する(ステップS322)。これに対して、確変フラグがオンとなっていれば(ステップS321;Yes)、確率向上状態になっていると判断して、図10(B)に示すような確変時大当り判定テーブル141を設定する(ステップS323)。
【0099】
続いて、CPU103は、特図保留メモリ120から読み出されたランダムR1の値に基づき、ステップS322又はS323にて設定された大当り判定テーブル140又は141を用いて大当り判定を行う(ステップS324)。そして、各大当り判定テーブル140、141においてランダムR1の値に応じて決まる判定結果としての表示結果が「大当り」となっているか否かを判別する(ステップS325)。そして、表示結果が「大当り」となる値がランダムR1の値と一致すれば(ステップS325;Yes)、大当りとすることに決定し(ステップS326)、一致する値がなければ(ステップS325;No)、大当りとしないことを決定する(ステップS327)。
【0100】
このようなステップS305にて実行される大当り判定処理は、可変表示の実行条件に基づく特図ゲームの開始条件が成立する前に、当該実行条件の成立に基づいて実行される特図ゲームにおける表示結果が大当りになるか否かを判定するための事前判定処理となる。こうした大当り判定処理が終了した後、図28のフローチャートに示す連続予告設定処理では、大当り判定処理における判定結果に応じた大当りフラグの設定データを、特図保留メモリ120にて変数kの値と同一の保留番号に格納する(ステップS306)。そして、変数kの値が「1」であるか否かを判別し(ステップS307)、「1」以外の値であれば(ステップS307;No)、変数kの値と同一の保留番号に格納された設定データが特図ゲームの表示結果を大当りとするものであるか否かを判別する(ステップS308)。すなわち、変数kの値と同一の保留番号に格納された大当りフラグの設定データが、大当りフラグをオンに設定するためのものである否かを判別する。
【0101】
ステップS308にて、変数kの値と同一の保留番号に格納された設定データがハズレを指定するとき(ステップS308;No)、CPU103は、変数kの値を1加算して更新し(ステップS309)、更新された変数kの値と同一の保留番号に対応した乱数値等の各種データが記憶されているか否かを判別する(ステップS310)。更新された変数kの値と同一の保留番号に対応する保留記憶があるときには(ステップS310;Yes)、ステップS304にリターンして、次の保留番号に対応する記憶内容に基づく大当り判定などを行う。
【0102】
また、ステップS310にて変数kの値と同一の保留番号に対応する保留記憶がないとき(ステップS310;No)、CPU103は、変数kの値が「3」以上であるか否かを判別し(ステップS311)、「3」未満であるときには(ステップS311;No)、連続予告設定処理を終了する。
【0103】
ステップS308にて変数kの値と同一の保留番号に格納された設定データが大当りを指定するとき(ステップS308;Yes)、CPU103は、連続予告カウンタ125に変数kの値をセットする(ステップS312)。こうして大当りを指定する設定データが格納された保留番号と同一の変数kの値を連続予告カウンタ125にセットすることにより、ステップS305の大当り判定処理にて表示結果を大当りにすると判定された特図ゲームの実行が特図保留メモリ120にて保留されている順番を特定することができる。
【0104】
ステップS312に続いて、CPU103は、連続予告を実行するか否かを判定するためのテーブルとして、図11(B)に示す大当り時連続予告判定テーブル143を設定する(ステップS313)。また、ステップS311にて変数kの値が「3」以上であるときには(ステップS311;Yes)、変数kの値から1減算した値を連続予告カウンタ125にセットし(ステップS314)、図11(A)に示すハズレ時連続予告判定テーブル142を設定する(ステップS315)。
【0105】
ステップS313又はS315を実行した後、CPU103は、ランダムカウンタ121よりランダムR5の値を抽出し(ステップS316)、ステップS313又はS315にて設定した連続予告判定テーブル142又は143を用いて連続予告を実行するか否かの判定を行う(ステップS317)。ここで、図11(A)に示すハズレ時連続予告判定テーブル142において、連続予告を実行する旨の判定結果に対して、連続予告カウンタ125におけるカウント設定値ごとに、所定のランダムR5の値が割り当てられている。これにより、連続予告を実行する起因となった実行条件に対応する特図ゲームにおける表示結果がハズレとなるとき、すなわち大当りとはならないときでも、所定の割合で連続予告を実行すると判定される。
【0106】
CPU103は、各連続予告判定テーブル142、143において連続予告カウンタ125の設定値とランダムR5の値とに応じて決まる判定結果として、連続予告を実行するか否かを判別し(ステップS318)、連続予告を実行しないと判定したときには(ステップS318;No)、連続予告カウンタ125をクリアして、ステップS312又はS314にてセットした設定値を消去する(ステップS319)。これに対して、連続予告を実行すると判定したときには(ステップS318;Yes)、ステップS319をスキップすることで連続予告カウンタ125の設定内容が保持され、連続予告としての予告演出が行われる特図ゲームの実行回数をカウントするための設定が完了する。
【0107】
こうした連続予告設定処理が終了した後、図27のフローチャートに示す特別図柄通常処理では、特図保留メモリ120から保留番号「1」に対応して格納されている乱数値等の各種データを読み出す(ステップS213)。この際、保留数を1減算し、かつ、特図保留メモリ120の第2〜第4エントリ(保留番号「2」〜「4」)に格納されたデータを1エントリずつ上位にシフトする(ステップS214)。
【0108】
その後、CPU103は、図28のフローチャートに示す連続予告設定処理のステップS305と同様の判定モジュールによる大当り判定処理を実行し、ステップS213にて特図保留メモリ120から読み出したランダムR1の値に基づいて、大当りとするか否かを判定する(ステップS215)。このステップS215にて実行される大当り判定処理は、可変表示の開始条件が成立したときに、当該開始条件が成立した特図ゲームにおける表示結果が大当りになるか否かを判定するための開始前判定処理となる。CPU103は、ステップS305とステップS215にて共通の判定モジュールを読み出して実行することにより、特図ゲームにおける表示結果が大当りになるか否かを判定する。
【0109】
そして、ステップS215における判定結果と、ステップS213にて特図保留メモリ120から読み出した大当りフラグの設定データとを比較するなどして、特図保留メモリ120の記憶内容が適正であるか否かを判定する(ステップS216)。ステップS215における大当り判定処理による判定結果と、特図保留メモリ120から読み出した大当りフラグの設定データとが合致しないときには(ステップS216;No)、特図保留メモリ120の記憶内容が不適正であると判断して、例えば表示制御基板12を介して可変表示装置4により所定のエラー画面を表示させるなどの保留記憶エラー処理を実行する(ステップS217)。一方、特図保留メモリ120の記憶内容が適正であるときには(ステップS216;Yes)、特別図柄プロセスフラグの値を確定図柄設定処理に対応した値である「1」に更新する(ステップS218)。なお、ステップS215における判定結果と、特図保留メモリ120から読み出した設定データとを比較することなく、特別図柄プロセスフラグの値を更新するようにしてもよい。すなわち、ステップS213にて特図保留メモリ120から大当りフラグの設定データを読み出すことなく、ランダムR1の値のみを読み出し、ステップS215における判定結果に基づいて、今回の特図ゲームにおける表示結果を大当りとするか否かを決定するようにしてもよい。
【0110】
このように、特別図柄通常処理では、開始前判定処理の判定結果と特図保留メモリ120の記憶内容とが比較され、特図保留メモリ120の記憶内容が適正であるか否かの判定が行われる。これにより、例えば不正行為などによって特図保留メモリ120の記憶内容が改変されたことを検出することができる。また、特別図柄通常処理のステップS215にて実行される大当り判定処理は、図28のフローチャートに示す連続予告設定処理のステップS305にて実行される大当り判定処理と共通の判定モジュールを使用するので、プログラム量の増大を抑制することができる。
【0111】
図25に示すステップS111の確定図柄設定処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「1」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、図31に示すように、まず、フラグメモリ124に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS221)。大当りフラグがオンであるときには(ステップS221;Yes)、ランダムR4の値に基づいて大当り用の特別図柄を選択決定する(ステップS222)。このとき用いられるランダムR4の値は、図26のフローチャートに示す入賞処理のステップS203にて既にランダムカウンタ121より抽出されて特図保留メモリ120に格納された後、図27のフローチャートに示す特別図柄通常処理のステップS213にて読み出されたものである。
【0112】
この後、ステップS222にて選択決定した大当り用の特別図柄が確変大当り図柄であるか否かを判別し(ステップS223)、確変大当り図柄であるときには(ステップS223;Yes)、フラグメモリ124に設けられた確変フラグをオン状態にセットする(ステップS224)。一方、ステップS222にて選択決定した大当り用の特別図柄が通常大当り図柄であるときには(ステップS223;No)、確変フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS225)。ステップS224及びS225の後には、ステップS227に進む。
【0113】
また、ステップS221において大当りフラグがオフであると判別したとき(ステップS221;No)、CPU103は、表示結果がハズレになると判断して、特別図柄の確定図柄として図柄番号が「12」の特別図柄「−」を選択決定する(ステップS226)。そして、ステップS227において、特別図柄プロセスフラグの値を可変表示パターン設定処理に対応した値である「2」に更新する。
【0114】
図25に示すステップS112の可変表示パターン設定処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「2」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、図32に示すように、まず、連続予告カウンタ125のカウント値が「0」であるか否かを判別する(ステップS231)。連続予告カウンタ125のカウント値が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、フラグメモリ124に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS232)。
【0115】
ステップS232にて大当りフラグがオフであると判別したとき(ステップS232;No)、CPU103は、ランダムカウンタ121よりランダムR2の値を抽出し(ステップS233)、抽出したランダムR2の値に基づいてリーチとするか否かを決定する(ステップS234)。例えば、抽出したランダムR2の値が「105」〜「1530」のいずれかであるときには、リーチとしないことを決定し、「0」〜「104」のいずれかであるときには、リーチとすることを決定する。また、フラグメモリ124に設けられた確変フラグがオンとなっているか否かに応じてリーチとするランダムR2の値が異なるテーブルを用意しておき、確変フラグの状態に応じて選択したテーブルを用いてリーチとするか否かを決定してもよい。
【0116】
ステップS234にてリーチとしないことを決定したとき(ステップS234;No)、通常ハズレの可変表示パターンを使用するものとして選択決定する(ステップS235)。このとき、例えば図12に示す可変表示パターンテーブル144に格納された可変表示パターンのうちから、可変表示パターン#1が特図ゲームで使用するものとして選択決定される。ステップS235の後には、ステップS246に進む。
【0117】
また、ステップS232にて大当りフラグがオンであるとき(ステップS232;Yes)、CPU103は、可変表示パターンを決定するためのテーブルとして、図13(A)に示す大当り可変表示パターン決定テーブル145を設定する(ステップS236)。ステップS234にてリーチとすることを決定したときには(ステップS234;Yes)、可変表示パターンを決定するためのテーブルとして、図13(B)に示すリーチハズレ可変表示パターン決定テーブル146を設定する(ステップS237)。
【0118】
ステップS236又はS237にて可変表示パターン決定テーブルを設定した後、CPU103は、ランダムカウンタ121よりランダムR3の値を抽出し(ステップS238)、設定した可変表示パターン決定テーブルを用いて可変表示パターンを決定する(ステップS239)。ステップS239の後には、ステップS246に進む。
【0119】
ステップS231にて連続予告カウンタ125のカウント値が「0」以外であるとき(ステップS231;No)、CPU103は、連続予告カウンタ125のカウント値を1減算する(図33に示すステップS240)。そして、連続予告カウンタ125のカウント値が「0」となったか否かを判別する(ステップS241)。連続予告カウンタのカウント値が「0」となったときには(ステップS241;Yes)、連続予告カウンタ125のカウント値に応じた連続予告用ハズレの可変表示パターンを選択決定する(ステップS242)。このとき、例えば図34に示すように、図12に示す可変表示パターンテーブル144に格納された可変表示パターンのうちから、連続予告カウンタ125のカウント値に対応するものが選択決定される。ステップS242の後には、ステップS246に進む。
【0120】
ステップS241にて連続予告カウンタのカウント値が「0」であるとき(ステップS241;Yes)、CPU103は、フラグメモリ124に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かを判別し(ステップS243)、オフであるときには(ステップS243;No)、連続予告最終ハズレの可変表示パターンを選択決定する(ステップS244)。このとき、例えば図12に示す可変表示パターンテーブル144に格納された可変表示パターンのうちから、可変表示パターン#20が特図ゲームで使用するものとして選択決定される。ステップS244にて連続予告最終ハズレの可変表示パターンが選択決定されたときには、表示制御基板12のCPU112にて連続予告最終ハズレの可変表示パターンに応じた図柄表示制御パターンが選択される。そして、この図柄表示制御パターンに基づいて可変表示装置4による飾り図柄の可変表示動作を制御することで、可変表示装置4上にて変化させた表示状態が継続していた飾り図柄が通常表示状態に戻されることとなる。ステップS244の後には、ステップS246に進む。
【0121】
ステップS243にて大当りフラグがオンであるとき(ステップS243;Yes)、CPU103は、連続予告当りの可変表示パターンを選択決定する(ステップS245)。このとき、例えば図12に示す可変表示パターンテーブル144に格納された可変表示パターンのうちから、可変表示パターン#50及び#51のいずれかが、例えばランダムカウンタ121より抽出したランダムR3の値などに応じて、選択決定される。この後、ステップS246において、特別図柄プロセスフラグの値を、可変表示指令処理に対応した値である「3」に更新する。
【0122】
図25に示すステップS113の可変表示指令処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「3」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、可変表示装置4において特別図柄及び飾り図柄の全図柄が可変表示を開始するように制御する。具体的には、上述したステップS111の確定図柄設定処理にて決定した特別図柄の確定図柄に対応する制御データや、ステップS112の可変表示パターン設定処理にて決定した可変表示パターンに対応する制御データを、所定のコマンド送信テーブルに設定するなどして、可変表示開始コマンドと特別図柄指定コマンドを表示制御基板12に対して送出可能に設定する。そして、可変表示パターンに対応する総可変表示時間を可変表示時間タイマ126に設定し、可変表示開始コマンドが送信されるとともにカウントダウンを開始する。この後、可変表示時間タイマ126がタイムアウトすると、特別図柄プロセスフラグの値を可変表示停止時処理に対応した値である「4」に更新する。
【0123】
ステップS114の可変表示停止時処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「4」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、主基板11から表示制御基板12に対して特別図柄確定コマンドを送出するための設定を行う。具体的には、特別図柄確定コマンドに対応する制御データを、所定のコマンド送信テーブルに設定するなどして、特別図柄確定コマンドを表示制御基板12に対して送出可能に設定する。また、フラグメモリ124に設けられた確変フラグがオンとなっているときには、確率向上状態から通常遊技状態に戻すか否かを判定し、戻すと判定すると、確変フラグをクリアしてオフ状態とする。そして、可変表示の表示結果が大当りなるときには、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応した値である「5」に更新し、ハズレとなるときには、特別図柄プロセスフラグの値を「0」に更新する。
【0124】
ステップS115の大入賞口開放前処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「5」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、大入賞口としての特別可変入賞球装置7を開放する制御を開始するための設定を行う。そして、特別可変入賞球装置7を開放する制御を開始するとともに、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理に対応した値である「6」に更新する。
【0125】
ステップS116の大入賞口開放中処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「6」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、開成された特別可変入賞球装置7への遊技球の入賞検出、賞球の払出指令、開成時間の計測、及び開成サイクルのラウンド数表示のための表示制御コマンド設定等を行う。そして、例えば、1回の大当りについて、特別可変入賞球装置7の開成回数をカウントし、開成回数が例えば16回に達していれば、特定遊技状態(大当り遊技状態)を終了する条件が終了したとして特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理に対応した値である「7」に更新する。一方、開成回数が16回に達していなければ、特別可変入賞球装置7を一旦閉成した後、所定時間が経過するのを待って再度開成する。
【0126】
ステップS117の大当り終了処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「7」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、表示制御基板12に対して所定の大当り終了コマンドを送出するための設定を行うなどして、大当り遊技状態を終了させる。また、CPU103は、フラグメモリ124に設けられた大当りフラグをクリアしてオフ状態とする。そして、特別図柄プロセスフラグの値を「0」に更新する。
【0127】
次に、表示制御基板12に搭載された表示制御用のCPU112の動作を説明する。図35は、CPU112が実行する表示制御メイン処理を示すフローチャートである。表示制御メイン処理を開始すると、まず、所定の初期化処理を実行することにより、RAM114のクリアや各種初期値の設定、また表示制御の起動間隔を決めるための33ミリ秒タイマの初期設定等を行う(ステップS51)。
【0128】
その後、CPU112は、フラグメモリ134に設けられたタイマ割込フラグを監視し、タイマ割込フラグがセットされるまでループ処理を実行する(ステップS52;No)。このループ処理では、ランダムカウンタ131がカウントするランダムR10〜R13を更新する乱数更新処理が実行されてもよい。この実施の形態では、CPU112にて33ミリ秒ごとにタイマ割込みが発生し、このタイマ割込みが発生すると、所定のタイマ割込処理を実行することにより、フラグメモリ134に設けられたタイマ割込フラグがセットされる。
【0129】
CPU112では、33ミリ秒ごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの表示制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、主基板11からの表示制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。表示制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、CPU112は、自動的に割込禁止状態に設定するが、自動的に割込禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込禁止命令(DI命令)を発行することが好ましい。
【0130】
主基板11からの表示制御INT信号がオン状態となることによりCPU112において割込みがかかることで、CPU112は、表示制御コマンドデータの入力に割り当てられている入力ポートから、データを読み込む。そして、2バイト構成である表示制御コマンドのMODEデータ、EXTデータを順次受信し、所定の受信コマンドバッファに受信したコマンドを格納する。こうして受信コマンドバッファに主基板11から送信された表示制御コマンドが格納される一方で、図35に示すステップS52にてタイマ割込みの発生が確認される。このタイマ割込みの発生が確認されると(ステップS52;Yes)、CPU112は、コマンド解析処理を実行することにより、受信した表示制御コマンドを解析する(ステップS53)。
【0131】
コマンド解析処理が終了すると、CPU112は、ランダムカウンタ131がカウントするランダムR10〜R13を更新するためのカウンタ更新処理を実行した後(ステップS54)、表示制御プロセス処理を実行する(ステップS55)。表示制御プロセス処理では、表示状態に応じて可変表示装置4における表示動作を所定の順序で制御するために、フラグメモリ134に設けられた表示制御プロセスフラグの値に従って該当する処理が選択されて実行される。そして、表示制御処理が終了すると、ステップS52にリターンする。
【0132】
図36は、ステップS53のコマンド解析処理を示すフローチャートである。このコマンド解析処理を開始すると、CPU112は、まず、主基板11から受信した表示制御コマンドがあるか否かを確認する(ステップS121)。例えば、受信コマンドバッファに受信コマンドが格納されているなどして、受信コマンドがあることを確認したときには(ステップS121;Yes)、受信コマンドを読み出し(ステップS122)、そのコマンドが特別図柄指定コマンド90XX(h)であるか否かを判別する(ステップS123)。
【0133】
ステップS122にて読み出した受信コマンドが特別図柄指定コマンドであれば(ステップS123;Yes)、そのコマンドのEXTデータを図17に示す確定図柄格納メモリ130の可変表示用特別図柄格納領域130bに格納するとともに(ステップS124)、フラグメモリ134に設けられた有効フラグをオン状態にセットする(ステップS125)。特別図柄指定コマンドのEXTデータは、特別図柄の図柄番号を示すデータとなっている。これに対して、ステップS122にて読み出した受信コマンドが特別図柄指定コマンドではないときには(ステップS123;No)、そのコマンドが可変表示開始コマンド80XX(h)であるか否かを判別する(ステップS126)。
【0134】
ステップS122にて読み出した受信コマンドが可変表示開始コマンドであれば(ステップS126;Yes)、そのコマンドのEXTデータをRAM114に確保された可変表示パターン格納エリアに格納してセーブするとともに(ステップS127)、フラグメモリ134に設けられた可変表示開始受信フラグをオン状態にセットする(ステップS128)。これに対して、ステップS122にて読み出した受信コマンドが可変表示開始コマンドではないときには(ステップS126;No)、そのコマンドが保留記憶数指定コマンドC0XX(h)であるか否かを判別する(ステップS129)。
【0135】
ステップS122にて読み出した受信コマンドが保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS129;Yes)、図17に示す確定図柄格納メモリ130における大当り用特別図柄保留領域130aの保留記憶数を保留記憶数指定コマンドで指定された数に更新する(ステップS130)。また、GCL115に対して所定の描画命令を送出するなどして、可変表示装置4において特図保留数表示エリア43の表示を、ステップS130にて更新した後の保留記憶数に応じたものとする(ステップS131)。これに対して、ステップS122にて読み出した受信コマンドが保留記憶数指定コマンドではないときには(ステップS129;No)、そのコマンドが入賞時大当り図柄指定コマンドB0XX(h)であるか否かを判別する(ステップS132)。
【0136】
ステップS122にて読み出した受信コマンドが入賞時大当り図柄指定コマンドであれば(ステップS132;Yes)、大当り用特別図柄保留領域130aにおける大当り用特別図柄の保留記憶数を1加算し(ステップS133)、入賞時大当り図柄指定コマンドにて指定された大当り図柄となる特別図柄の図柄番号を、大当り用特別図柄保留領域130aにおける空きエントリの先頭に格納する(ステップS134)。
【0137】
また、読み出した受信コマンドがその他の表示制御コマンド(例えば特別図柄確定コマンド)であるときには、フラグメモリ134にて受信した表示制御コマンドに対応するコマンド受信フラグをセットし(ステップS135)、ステップS121にリターンする。こうして全ての受信コマンドが読み出されると(ステップS121;No)、コマンド解析処理を終了する。
【0138】
図37は、ステップS55(図35)の表示制御プロセス処理を示すフローチャートである。この表示制御プロセス処理において、CPU112は、フラグメモリ134に設けられている表示制御プロセスフラグの値に基づいて、図37に示すステップS150〜S154の5個の処理のいずれかを選択する。以下に、ステップS150〜S154の各処理について説明する。
【0139】
ステップS150の可変表示開始コマンド受信待ち処理は、表示制御プロセスフラグの値が初期値「0」のときに実行される処理である。この処理において、CPU112は、フラグメモリ134に設けられた可変表示開始フラグがオンとなっているか否かを判別する。上述したコマンド解析処理において、可変表示開始コマンド80XX(h)が受信コマンドバッファから読み出されたときには、可変表示開始フラグがオン状態にセットされている。可変表示開始フラグがオン状態であれば、可変表示開始フラグをクリアしてオフ状態とし、表示制御プロセスフラグの値を表示制御設定処理に対応した値である「1」に更新する。一方、可変表示開始フラグがオフのときには、そのまま可変表示開始コマンド受信待ち処理を終了する。
【0140】
図37に示すステップS151の表示制御設定処理は、表示制御プロセスフラグの値が「1」のときに実行される処理である。図38は、ステップS151の表示制御設定処理を示すフローチャートである。この表示制御設定処理において、CPU112は、まず、図39のフローチャートに示す情報適正判定処理を実行する(ステップS401)。
【0141】
情報適正判定処理を開始すると、CPU112は、フラグメモリ134に設けられた有効フラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS421)。有効フラグがオンであるときには(ステップS421;Yes)、特別図柄指定コマンド90XX(h)により指定された特別図柄が大当り用の特別図柄であるか否かを判別する(ステップS422)。このとき、確定図柄格納メモリ130の可変表示用特別図柄格納領域130bに記憶されている特別図柄の図柄番号が「0」〜「11」のいずれかであるときには、特別図柄指定コマンドにより大当り用の特別図柄が指定されたと判別する。他方、可変表示用特別図柄格納領域130bに記憶された特別図柄の図柄番号が「12」であるときには、ハズレ用の特別図柄が指定されたと判別する。
【0142】
ステップS422にて大当り用の特別図柄であったときには(ステップS422;Yes)、確定図柄格納メモリ130における大当り用特別図柄保留領域130aの保留番号「0」に格納された特別図柄と、可変表示用特別図柄格納領域130bに格納された特別図柄とを比較する(ステップS423)。そして、大当り用特別図柄保留領域130aに記憶された特別図柄の図柄番号が、可変表示用特別図柄格納領域130bに記憶された特別図柄の図柄番号と一致するか否かを判別する(ステップS424)。
【0143】
ステップS424にて特別図柄の図柄番号が一致したときには(ステップS424;Yes)、フラグメモリ134に設けられた情報適正フラグをオン状態にセットして(ステップS425)、情報適正判定処理を終了する。
【0144】
ステップS421にて有効フラグがオフであるときには(ステップS421;No)、特別図柄指定コマンドを正しく受信できなかったと判断して、ステップS426に進む。また、ステップS424にて特別図柄の図柄番号が一致しなかったときには(ステップS424)、大当り用特別図柄保留領域130aの記憶内容が不適正であると判断して、ステップS426に進む。表示制御基板12では、例えばRAM114の記憶内容がバックアップされない場合に、電源断の発生等によりRAM114の記憶内容が消失してしまうことがある。このようなときに、大当り用特別図柄保留領域130aに格納された特別図柄と特別図柄指定コマンドにより指定された特別図柄とが一致しなくなる。また、入賞時大当り図柄指定コマンドを正しく受信できなかった場合や、大当り用特別図柄保留領域130aの記憶内容が変化してしまった場合などにも、これらの特別図柄が一致しなくなる。
【0145】
ステップS426において、CPU112は、フラグメモリ134に設けられた破砕表示状態フラグの値を「0」に更新して、左・右破砕表示図柄格納領域130g、130hに格納された図柄番号の飾り図柄について、可変表示装置4における表示状態を、通常の表示状態に戻す。そして、情報適正フラグをクリアしてオフ状態とし(ステップS427)、情報適正判定処理を終了する。
【0146】
こうした情報適正判定処理が終了すると、CPU112は、図38のフローチャートに示す表示制御設定処理において、可変表示開始コマンド80XX(h)により指定された可変表示パターンが連続予告用の可変表示パターンであるか否かを判別する(ステップS402)。例えば、図12に示す可変表示パターンテーブル144において連続予告を実行するために用意された可変表示パターン#3、#5、#7、#20、#50、#51のいずれかが指定されたときに(可変表示開始コマンドのEXTデータが02(h)、04(h)、06(h)、1A(h)、50(h)、51(h)のいずれかであるとき)、連続予告用の可変表示パターンが指定されたと判断する。
【0147】
連続予告用の可変表示パターンが指定されていないとき(ステップS402;No)、CPU112は、フラグメモリ134に設けられた破砕表示状態フラグの値が「0」であるか否かを判別する(ステップS403)。そして、破砕表示状態フラグの値が「0」以外であるときには(ステップS403;No)、左・右可変表示部42a、42cにて可変表示される飾り図柄のうち、確定図柄格納メモリ130の左・右破砕表示図柄格納領域130g、130hに図柄番号が記憶されて表示状態が変化している飾り図柄について、その表示状態を通常表示状態に戻す(ステップS404)。この後、破砕表示状態フラグをクリアして、その値を「0」に更新する(ステップS405)。ステップS403にて破砕表示状態フラグの値が「0」であるときには(ステップS403;Yes)、ステップS404及びS405をスキップする。
【0148】
続いて、CPU112は、表示制御パターンメモリ133に格納された図柄表示制御パターンのうちから、可変表示開始コマンドにより指定された可変表示パターンに応じたものを選択決定し(ステップS406)、通常時飾り図柄決定処理を実行して飾り図柄の確定図柄を選択決定する(ステップS407)。
【0149】
また、ステップS402にて連続予告用の可変表示パターンが指定されているとき(ステップS402;Yes)、CPU112は、その可変表示パターンが表示結果を大当りとするための可変表示パターンであるか否かを判別する(ステップS408)。例えば、図12に示す可変表示パターンテーブル144に格納された可変表示パターン#50、#51のいずれかが指定されたときに(可変表示開始コマンドのEXTデータが50(h)と51(h)のいずれかであるとき)、表示結果を大当りとするための可変表示パターンが指定されたと判断する。表示結果をハズレとするための可変表示パターンであるときには(ステップS408;No)、ランダムカウンタ131よりランダムR13の値を抽出し(ステップS409)、図22(B)に示す予告表示制御パターン決定用テーブル156を用いて予告演出を行うための図柄表示制御パターンを選択決定する(ステップS410)。なお、表示結果をハズレとするための可変表示パターンのうちで連続予告最終ハズレの可変表示パターンであるときには、ステップS409及びS410に代えて、図22(A)に示す連続予告用図柄表示制御パターンテーブル155に格納された図柄表示制御パターンのうちから、連続予告最終ハズレの図柄表示制御パターンを選択決定する。ステップS410の後には、ステップS412に進む。
【0150】
ステップS408にて可変表示パターンが表示結果を大当りとするためのものであるとき(ステップS408;Yes)、CPU112は、図22(A)に示す連続予告用図柄表示制御パターンテーブル155に格納された図柄表示制御パターンのうちから、連続予告当りの図柄表示制御パターンを選択決定する(ステップS411)。そして、ステップS412において、連続予告時飾り図柄決定処理を実行して飾り図柄の確定図柄を選択決定する。
【0151】
図40は、ステップS407にて実行される通常時飾り図柄決定処理を示すフローチャートである。この通常時飾り図柄決定処理において、CPU112は、まず、フラグメモリ134に設けられた情報適正フラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS431)。そして、情報適正フラグがオンであるときには(ステップS431;Yes)、特別図柄指定コマンドに基づいて特別図柄の表示結果を判定する(ステップS432)。すなわち、確定図柄格納メモリ130の可変表示用特別図柄格納領域130bに記憶された特別図柄の図柄番号に応じて表示結果が大当りになるか否かを判定する。また、情報適正フラグがオフであるときには(ステップS431;No)、可変表示開始コマンドにより指定された可変表示パターンに基づいて表示結果を判定する(ステップS433)。すなわち、RAM114に確保された可変表示パターン格納エリアに格納されているデータに応じて表示結果が大当りになるか否かを判定する。なお、ステップS431の処理を実行することなく、すなわち情報適正フラグがオンとなっているか否かを判別することなく、ステップS433に進み、可変表示開始コマンドにより指定された可変表示パターンに基づいて表示結果を判定するようにしてもよい。
【0152】
続いて、CPU112は、ステップS432又はS433にて判定した表示結果が大当りであるか否かを判別する(ステップS434)。表示結果がハズレであると判別したときには(ステップS434;No)、左可変表示部42aにおける飾り図柄の確定図柄である左確定図柄を決定するためのテーブルとして、図21(A)に示す左図柄決定用テーブル152を設定する(ステップS435)。そして、ランダムカウンタ131より抽出したランダムR10の値に基づき、左図柄決定用テーブル152を用いて左確定図柄を決定する(ステップS436)。このとき決定された左確定図柄の図柄番号は、確定図柄格納メモリ130の左確定図柄格納領域130dに記憶される。
【0153】
左確定図柄を決定した後、CPU112は、可変表示開始コマンドで指定された可変表示パターンがリーチ用の可変表示パターンであるか否かを判別する(ステップS437)。そして、通常ハズレの可変表示パターンであるときには(ステップS437;No)、右可変表示部42cにおける飾り図柄の確定図柄である右確定図柄を決定するためのテーブルとして、図21(C)に示す右図柄決定用テーブル154を設定し、ランダムカウンタ131より抽出したランダムR12の値に基づいて、右確定図柄を左確定図柄とは異なるものとして決定する。さらに、任意の飾り図柄を、中可変表示部42bにおける飾り図柄の確定図柄である中確定図柄として決定する(ステップS438)。このとき決定された中・右確定図柄の図柄番号は、それぞれ確定図柄格納メモリ130の中・右確定図柄格納領域130e、130fに記憶される。
【0154】
ステップS437にて判別した可変表示パターンがリーチ用の可変表示パターンであるときには(ステップS437;Yes)、例えば、右確定図柄を左確定図柄と同一のものにすることを決定するとともに、左・右確定図柄とは異なる飾り図柄を、中確定図柄として決定する(ステップS439)。このとき決定された中・右確定図柄の図柄番号は、それぞれ確定図柄格納メモリ130の中・右確定図柄格納領域130e、130fに記憶される。
【0155】
また、ステップS434にて表示結果が大当りであると判別したとき(ステップS434;Yes)、CPU112は、さらに、指定された特別図柄が確変大当り図柄であるか否かを判別する(ステップS440)。なお、ステップS440において、有効フラグがオフであるときには、特別図柄指定コマンドを受信していないと判断して、特別図柄を通常大当り図柄とすることを決定してもよい。
【0156】
ステップS440にて通常大当り図柄であると判別したときには(ステップS440;No)、左中右で同一の飾り図柄の確定図柄を決定するためのテーブルとして、図19に示す通常大当り図柄決定用テーブル150を設定する(ステップS441)。一方、確変大当り図柄であると判別したときには(ステップS440;Yes)、図20に示す確変大当り図柄決定用テーブル151を設定する(ステップS442)。
【0157】
こうしてステップS441又はS442にて大当り図柄決定用テーブルを設定した後、CPU112は、特別図柄指定コマンドで指定された特別図柄の図柄番号と、ランダムカウンタ131より抽出したランダムR10とに基づき、設定した大当り図柄決定用テーブルを用いて大当り用の飾り図柄を決定する(ステップS443)。なお、ステップS433にて可変表示パターンに基づいて表示結果を判定した場合には、特別図柄指定コマンドを適正に受信できなかったと判断して、例えば初期設定された所定の飾り図柄を大当り用の飾り図柄としてもよい。このとき決定された飾り図柄の図柄番号は、確定図柄格納メモリ130の大当り用飾り図柄格納領域130cに記憶される。
【0158】
ここで、図柄番号が「3」である飾り図柄と、図柄番号が「7」である飾り図柄については、確変大当り図柄決定用テーブル151においてのみ、特別図柄の図柄番号及びランダムR10の値が割り当てられている。すなわち、図柄番号「3」あるいは「7」の飾り図柄が左中右で揃って導出表示され、確定したときには、必ず確変大当りとなる。他方、その他の飾り図柄が揃って導出表示され、確定したときには、確変大当りとなることもあれば、通常大当りとなることもある。
【0159】
図41及び図42は、図39のステップS412にて実行される連続予告時飾り図柄決定処理を示すフローチャートである。この連続予告時飾り図柄決定処理において、CPU112は、まず、フラグメモリ134に設けられた情報適正フラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS461)。情報適正フラグがオンであるときには(ステップS461;Yes)、破砕表示状態フラグの値が「0」であるか否かを判別する(ステップS462)。破砕表示状態フラグの値が「0」であるときには(ステップS462;Yes)、今回実行する特図ゲームが連続予告の1回目に相当すると判断して、確定図柄格納メモリ130の大当り用特別図柄保留領域130aから、連続予告の残り実行回数に応じた大当り用の特別図柄の図柄番号を読み出す(ステップS463)。すなわち、大当り用特別図柄保留領域130aにて、連続予告の残り実行回数と同一の保留番号に格納されている特別図柄の図柄番号を読み出す。ここで、連続予告の残り実行回数は、可変表示開始コマンドにより指定された可変表示パターンに応じて特定することができる。
【0160】
例えば、図12に示す可変表示パターンテーブル144に格納された可変表示パターンが可変表示開始コマンドにより指定される場合、可変表示パターン#3が指定されたとき、すなわち可変表示開始コマンドのEXTデータが02(h)であるときには、連続予告の残り実行回数が1回であると特定することができる。また、可変表示パターン#5が指定されたとき、すなわち可変表示開始コマンドのEXTデータが04(h)であるときには、連続予告の残り実行回数は2回であり、可変表示パターン#7が指定されたとき、すなわち可変表示開始コマンドのEXTデータが06(h)であるときには、連続予告の残り実行回数は3回である。そして、大当り用特別図柄保留領域130aから、連続予告の残り実行回数と同一の保留番号に格納された特別図柄の図柄番号を読み出すことにより、連続予告を実行した後の可変表示結果として導出表示され得る大当り用の特別図柄を特定することができる。なお、連続予告を実行した後の可変表示結果がハズレとなることもあるので、このときに特定された大当り用の特別図柄が連続予告後の可変表示結果として導出表示されないこともある。
【0161】
ステップS463にて特別図柄の図柄番号を読み出した後、CPU112は、読み出した特別図柄が確変大当り図柄であるか否かを判別し(ステップS464)、通常大当り図柄であるときには(ステップS464;No)、左中右で同一の飾り図柄の確定図柄を決定するためのテーブルとして、図19に示す通常大当り図柄決定用テーブル150を設定する(ステップS465)。一方、確変大当り図柄が指定されたときには(ステップS464;Yes)、図20に示す確変大当り図柄決定用テーブル151を設定する(ステップS466)。
【0162】
こうしてステップS465又はS466にて大当り図柄決定用テーブルを設定した後、CPU112は、ランダムカウンタ131よりランダムR10の値を抽出する(ステップS467)。そして、ステップS463にて読み出した特別図柄の図柄番号と、ランダムR10の値とに基づき、設定した大当り図柄決定用テーブルを用いて大当り用の飾り図柄を決定する(ステップS468)。
【0163】
続いて、CPU112は、ステップS468にて決定した大当り用の飾り図柄の図柄番号を、確定図柄格納メモリ130の左・右確定図柄格納領域130d、130fのいずれか一方に記憶して、大当り用の飾り図柄を確定図柄としてセットする(ステップS469)。また、左可変表示部42aあるいは右可変表示部42cにおいて、大当り用の飾り図柄の1つ下に表示される飾り図柄を、大当り用の飾り図柄をセットした左・右確定図柄格納領域130d又は130fに応じた左・右破砕表示図柄格納領域130g又は130hにセットする(ステップS470)。すなわち、ステップS469にて大当り用の飾り図柄を左確定図柄格納領域130dにセットしたときには、その1つ下に表示される飾り図柄を左破砕表示図柄格納領域130gにセットし、大当り用の飾り図柄を右確定図柄格納領域130fにセットしたときには、その1つ下に表示される飾り図柄を右破砕表示図柄格納領域130hにセットする。
【0164】
このように、大当り用の飾り図柄の1つ下に表示される飾り図柄を左・右破砕表示図柄格納領域130g又は130hにセットすることで、特図ゲームにおいて表示状態を変化させる飾り図柄が決定される。特図ゲームにおいて大当りとなる表示結果の表示態様としては、大当り用の飾り図柄として選択決定される飾り図柄の種類に応じて複数種類の表示態様が設けられている。例えば、特図ゲームの表示結果が通常大当りになるときには、図19に示す通常大当り図柄決定用テーブル150を用いることで、図柄番号が「3」、「7」の飾り図柄を除く6種類の飾り図柄のうちから、大当り用の飾り図柄を選択決定することができる。一方、特図ゲームの表示結果が確変大当りになるときには、図20に示す確変大当り図柄決定用テーブル151を用いることで、図柄番号が「3」、「7」の飾り図柄を含んだすべての飾り図柄のうちから、大当り用の飾り図柄を選択決定することができる。このため、図柄番号が「3」、「7」の飾り図柄が大当り用の飾り図柄として選択決定されたときには、必ず確変大当りとなる。他方、その他の飾り図柄が大当り用の飾り図柄として選択決定されたときには、確変大当りとなることもあれば、通常大当りとなることもある。このように、大当りの表示結果を構成する飾り図柄の表示態様には、大当り遊技状態が終了した後に確率向上状態に移行するか否かに応じて、複数種類の表示態様が設けられている。
【0165】
CPU112は、ステップS468にて大当り用の飾り図柄を決定することで、大当りの表示結果を構成する飾り図柄の表示態様を、いずれの種類の表示態様とするかを判定することができる。そして、ステップS470にて飾り図柄を左・右破砕表示図柄格納領域130g又は130hにセットすることで、大当りとなる表示結果の種類について判定した結果に基づいて、表示状態を変化させる飾り図柄を選択決定することができる。
【0166】
ステップS470に続いて、CPU112は、例えば、ランダムカウンタ131より抽出したランダムR12の値に基づき図21(C)に示す右図柄決定用テーブル154を用いて決定した加算値を大当り用の飾り図柄の図柄番号に加算するなどして、リーチ用の飾り図柄を決定する(ステップS471)。そして、決定したリーチ用の飾り図柄の図柄番号を、確定図柄格納メモリ130の左・右確定図柄格納領域130d、130fのうち、ステップS469にて大当り用の飾り図柄がセットされなかった他方の格納領域に記憶して、リーチ用の飾り図柄を確定図柄としてセットする(ステップS472)。また、左可変表示部42aあるいは右可変表示部42cにおいて、リーチ用の飾り図柄の1つ下に表示される飾り図柄を、リーチ用の飾り図柄をセットした格納領域に応じた左・右破砕表示図柄格納領域130g又は130hにセットする(ステップS473)。この後、任意の飾り図柄を中確定図柄格納領域130eにセットして、連続予告を実行する特図ゲームにおいてハズレとなる表示結果を設定する(ステップS474)。
【0167】
ステップS461にて情報適正フラグがオフであるとき(ステップS461;No)、CPU112は、例えば電源投入時などに初期指定された所定の飾り図柄を、破砕表示用の飾り図柄として左・右破砕表示図柄格納領域130g、130hにセットする(ステップS475)。また、左・右可変表示部42a、42cにおいて破砕表示用の飾り図柄の1つ上に表示される飾り図柄を、それぞれ左・右確定図柄格納領域130d、130fにセットする(ステップS476)。この後、ステップS474に進み、任意の飾り図柄を中確定図柄として設定する。
【0168】
また、ステップS462にて破砕表示状態フラグの値が「0」以外であるときには、左・右破砕表示図柄格納領域130g、130hに格納された飾り図柄の表示状態が通常表示状態から変化していると判断して、可変表示開始コマンドにより指定された可変表示パターンが表示結果を大当りとするための可変表示パターンであるか否かを判別する(図42に示すステップS477)。
【0169】
可変表示パターンが表示結果を大当りとするためのものであるとき(ステップS477;Yes)、確定図柄格納メモリ130の大当り用飾り図柄格納領域130cに格納されている飾り図柄を中確定図柄格納領域130eにもセットすることにより、連続予告を実行する特図ゲームにおいて大当りとなる表示結果を設定する(ステップS478)。これに対して、可変表示パターンが表示結果をハズレとするものであるときには(ステップS477;No)、その可変表示パターンが図12に示す可変表示パターンテーブル144に格納された連続予告最終ハズレの可変表示パターン#20であるか否かを判別する(ステップS479)。
【0170】
可変表示パターンが連続予告最終ハズレの可変表示パターン#20であるとき(ステップS479;Yes)、左・右破砕表示図柄格納領域130g、130hに図柄番号が記憶されている飾り図柄を、それぞれ左・右確定図柄格納領域130d、130fにセットする(ステップS480)。一方、可変表示パターンが連続予告最終ハズレの可変表示パターン#20以外のときには(ステップS479;No)、ステップS480をスキップしてステップS481に進む。そして、ステップS481において、任意の飾り図柄を中確定図柄格納領域130eにセットして、ハズレとなる表示結果を設定する。
【0171】
こうした連続予告時飾り図柄決定処理を実行することにより、破砕表示状態フラグの値が「0」のとき、すなわち左・右可変表示部42a、42cにて可変表示されるすべての飾り図柄が通常表示状態であるときには、大当り用の飾り図柄に基づいて、表示状態を変化させる飾り図柄を選択決定することができる。また、破砕表示状態フラグの値が「0」以外のとき、すなわち左・右破砕表示図柄格納領域130g、130hに図柄番号が記憶された飾り図柄の表示状態が変化しているときには、大当り用の飾り図柄、リーチ用の飾り図柄、及び表示状態を変化させる飾り図柄を設定するための処理(ステップS463〜S473に相当する処理)を実行しない。すなわち、これらの飾り図柄の設定については、前回の特図ゲームにおける設定をそのまま使用する。また、破砕表示状態フラグの値の更新も行わない。このため、先に実行された特図ゲームにて連続予告のための演出表示が行われ、左・右破砕表示図柄格納領域130g、130hに図柄番号が記憶された飾り図柄の表示状態が変化しているときには、その変化した表示状態が今回実行される特図ゲームにおいても継続されることとなる。
【0172】
また、情報適正フラグがオフとなっているときには、連続予告時飾り図柄決定処理のステップS475により、表示状態を変化させる飾り図柄として、初期設定された所定の飾り図柄を用いることが決定される。これにより、例えば電源断により確定図柄格納メモリ130の記憶内容が消失した場合のように、大当り用特別図柄保留領域130aにおける記憶内容が不適正であると判定されたときでも、表示状態を変化させる飾り図柄の指定を行って、極力遊技状態に近い予告演出を可能とする。
【0173】
図37に示すステップS152の可変表示中処理は、表示制御プロセスフラグの値が「2」のときに実行される処理である。この処理において、CPU112は、ステップS151の表示制御設定処理にて設定した図柄表示制御パターンに従って可変表示装置4における表示動作を制御して、特別図柄及び飾り図柄の可変表示を行う。そして、各種タイマ135に設けられた可変表示時間タイマがタイムアウトすると、監視タイマに対して予め定められたタイマ初期値を設定し、その監視タイマのカウントダウン動作を開始させるとともに、表示制御プロセスフラグの値を特別図柄停止待ち処理に対応した値である「3」に更新する。
【0174】
図37に示すステップS153の図柄停止待ち処理は、表示制御プロセスフラグの値が「3」のときに実行される処理である。この処理において、CPU112は、主基板11から特別図柄確定コマンドを受信したか否かを判別し、受信していないときには、さらに監視タイマがタイムアウトしたか否かを判別する。監視タイマがタイムアウトしていないときには、そのまま図柄停止待ち処理を終了する。一方、特別図柄確定コマンドを受信することなく監視タイマがタイムアウトしたときには、何らかの異常が発生したと判断して、可変表示装置4上に所定のエラー画面を表示する制御を行う。また、監視タイマがタイムアウトする前に特別図柄確定コマンドを受信したときには、可変表示装置4における特別図柄及び飾り図柄の可変表示を終了させ、各図柄における確定図柄を停止表示する制御を行う。そして、導出された表示結果が大当りであるときには、表示制御プロセスフラグの値を大当り表示処理に対応した値である「4」に更新し、ハズレであるときには、表示制御プロセスフラグの値を「0」に更新する。
【0175】
図37に示すステップS154の大当り表示処理は、表示制御プロセスフラグの値が「4」のときに実行される処理である。この処理において、CPU112は、可変表示装置4を制御することにより、大当り遊技状態に応じた画像を表示する制御を行う。例えば、主基板11から送出された所定の大当りラウンド数指示コマンドに対応したラウンド数を、可変表示装置4上に表示させることにより、遊技者に対して報知可能とする。そして、大当り遊技状態において実行されるラウンド遊技が最終ラウンド(例えば、16回目)になると、表示制御プロセスフラグの値を「0」に更新する。
【0176】
上述したパチンコ遊技機1の動作を、次に、可変表示装置4における表示動作を中心とした具体例に基づいて説明する。
【0177】
図43は、連続予告を行わない通常ハズレの図柄表示制御パターンによる動作例を示すフローチャートである。図44は、図43のフローチャートに対応した図柄の可変表示態様の一例を示している。普通可変入賞球装置6に遊技球が入賞して特図ゲームの実行条件が成立した後、可変表示装置4による前回の特図ゲームが終了したり、大当り遊技状態が終了したりするなどして、特図ゲームの開始条件が成立する。特図ゲームの開始条件が成立したとき、表示制御基板12に搭載されたCPU112は、主基板11からの可変表示開始コマンドなどに基づいて図柄表示制御パターンを決定する。また、連続予告を実行しないときには、特別図柄指定コマンドにより指定された特別図柄の確定図柄に基づいて飾り図柄の確定図柄を選択決定し、確定図柄格納メモリ130の左・中・右確定図柄格納領域130d〜130fにセットする。
【0178】
この例では、特別図柄指定コマンドにより指定された特別図柄の確定図柄が、図柄番号「12」の特別図柄「−」であり、左・中・右確定図柄として、それぞれ「5」、「7」、「8」が選択決定されたものとする。
【0179】
CPU112は、決定した図柄表示制御パターンに基づいて、例えば図44(A)から図44(B)に示すように、可変表示装置4上に表示された特別図柄及び飾り図柄からなる全表示図柄の可変表示を開始させる(ステップS501)。こうして特別図柄及び飾り図柄の可変表示が開始された後、図柄表示制御パターンに応じた所定時間が経過すると、左可変表示部42aにて一定速度で可変表示されている左図柄の差替及び減速が行われ、例えば図44(C)に示すように、飾り図柄「5」が仮停止される(ステップS502)。仮停止表示状態では、停止表示結果は確定しておらず、導出表示された図柄が図柄のスクロール方向の順方向と逆方向とに交互に揺動する態様で表示される。
【0180】
続いて、右可変表示部42cにて一定速度で可変表示されている右図柄を差替及び減速させ、例えば図44(D)に示すように、飾り図柄「8」を仮停止させる(ステップS503)。また、中可変表示部42bにて一定速度で可変表示されている中図柄を差替及び減速させ、例えば図44(E)に示すように、飾り図柄「7」を仮停止させる(ステップS504)。そして、主基板11から特別図柄確定コマンドを受信すると、CPU112は、特別図柄及び飾り図柄の可変表示を停止させ、図44(F)に示すように、全表示図柄が完全に停止された画像を可変表示装置4上に表示させることによって特図ゲームの表示結果が確定する(ステップS505)。こうした可変表示装置4上における表示画像の制御は、表示制御基板12においてCPU112から描画命令を受けたGCL115がCGROM116から読み出した画像データをVRAM117上に展開し、当該画像データに対応したビデオ信号を可変表示装置4へ供給することにより実現される。
【0181】
図45は、大当りの予告演出表示を複数回の特図ゲームで連続して行う場合に、図22に示す連続予告用図柄表示制御パターンテーブル155に格納された連続予告Aの図柄表示制御パターンによる動作例を示すフローチャートである。図46〜図48は、図45のフローチャートに対応した図柄の可変表示態様を例示している。ここで、図46〜図48に示す可変表示態様は、特図ゲームの開始時点における破砕表示状態フラグの値が、それぞれ「0」、「1」、「2」の場合における表示例である。
【0182】
CPU112は、連続予告Aの図柄表示制御パターンに基づいて可変表示装置4上に表示された全表示図柄の可変表示を開始させた後(ステップS511)、可変表示の開始から一定期間が経過すると、左図柄の差替及び減速を行わせ、例えば図46(B)に示すように、左図柄を二段構成で仮停止表示させる(ステップS512)。このとき二段構成で仮停止した左図柄の上段側には、確定図柄格納メモリ130の左確定図柄格納領域130dに図柄番号が記憶されている飾り図柄を導出表示させ、下段側には、確定図柄格納メモリ130の左破砕表示図柄格納領域130gに図柄番号が記憶されている飾り図柄を導出表示させる。
【0183】
続いて、右図柄の差替及び減速を行わせ、例えば図46(C)に示すように、右図柄を二段構成で仮停止表示させる(ステップS513)。このとき二段構成で仮停止した右図柄の上段側には、確定図柄格納メモリ130の右確定図柄格納領域130fに図柄番号が記憶されている飾り図柄を導出表示させ、下段側には、確定図柄格納メモリ130の右破砕表示図柄格納領域130hに図柄番号が記憶されている飾り図柄を導出表示させる。そして、左・右図柄の上段側にそれぞれ仮停止した左上段図柄と右上段図柄とを、可変表示装置4にて下方へ移動させる画像を表示させる(ステップS514)。
【0184】
こうして、例えば図46(D)に示すようにして左上段図柄と右上段図柄とが、左・右図柄の下段側にそれぞれ仮停止した左下段図柄と右下段図柄の直上に移動すると、各々の上段図柄が下段図柄を壊す演出のための画像を、可変表示装置4上に表示させる(ステップS515)。この演出表示が行われた後、例えば図46(E)に示すように、左・右下段図柄の表示状態を、1段階破砕された表示状態に変化させる(ステップS516)。具体的には、左・右破砕表示図柄格納領域130g、130hに図柄番号が記憶されている飾り図柄を左・右可変表示部42a、42cに表示させるために使用するキャラクタ画像データを、CGROM116に格納されたキャラクタ画像データのうちで、通常表示状態に対応するものから1段階破砕表示状態に対応するものへ変更する。そして、破砕表示状態フラグの値を1加算した後(ステップS517)、中図柄の差替及び減速を行って仮停止させる(ステップS518)。この後、主基板11から特別図柄確定コマンドを受信すると、CPU112は、特別図柄及び飾り図柄の可変表示を停止させ、図46(F)に示すように、全表示図柄が完全に停止された画像を可変表示装置4上に表示させることによって特図ゲームの表示結果が確定する(ステップS519)。
【0185】
このように、連続予告Aの図柄表示制御パターンを使用したときには、特図ゲームにおける可変表示態様が、左・右破砕表示図柄格納領域130g及び130hに図柄番号が記憶されている飾り図柄の表示状態を1段階変化させる変化可変表示態様となる。この連続予告Aの図柄表示制御パターンを使用した特図ゲームに続いて実行される次の特図ゲームにおいて、主基板11からの可変表示開始コマンドにより指定された可変表示パターンが連続予告用の可変表示パターンであるときには、図41及び図42のフローチャートに示す連続予告時飾り図柄決定処理において、大当り用の飾り図柄やリーチ用の飾り図柄、及び表示状態を変化させる飾り図柄を設定するための処理が実行されず、また、破砕表示状態フラグの値が更新されることもない。これにより、先に実行された特図ゲームにて1段階変化させた飾り図柄の表示状態が継続され、破砕表示状態フラグの値も保持される。例えば、4回の特図ゲームにわたり連続して予告を行うときには、1回目の特図ゲームでは図46に示すような可変表示態様となり、2回目、3回目の特図ゲームでは、それぞれ図47及び図48に示すような可変表示態様となって、特図ゲームを実行するごとに、飾り図柄の表示状態が段階的に変化する。
【0186】
図49は、図22に示す連続予告用図柄表示制御パターンテーブル155に格納された連続予告Bの図柄表示制御パターンによる動作例を示すフローチャートである。図50は、図49のフローチャートに対応した可変表示態様の一例を示している。
【0187】
CPU112は、連続予告Bの図柄表示制御パターンに基づいて可変表示装置4上に表示された全表示図柄の可変表示を開始させた後(ステップS531)、図45のフローチャートに示す場合と同様にして、左図柄と右図柄とを順次、二段構成で仮停止表示させる(ステップS532及びS533)。この後、図50(A)から図50(B)に示すように、左上段図柄と右上段図柄とを、可変表示装置4にて下方へ移動させる画像を表示させ(ステップS534)、各々の上段図柄が下段図柄を壊す演出のための画像を表示させる(ステップS535)。この演出表示が行われた後、例えば図50(C)に示すように、左・右下段図柄の表示状態を、1段階破砕された表示状態に変化させる(ステップS536)。そして、破砕表示状態フラグの値を1加算する(ステップS537)。
【0188】
連続予告Bの図柄表示制御パターンでは、例えば図50(D)に示すように、さらに左・右上段図柄が下段図柄を壊す演出のための画像を可変表示装置4上に表示させた後(ステップS538)、例えば図50(E)に示すように、左・右下段図柄の表示状態を、さらに1段階破砕された表示状態に変化させる(ステップS539)。そして、破砕表示状態フラグの値を1加算した後(ステップS540)、中図柄の差替及び減速を行って仮停止させる(ステップS541)。この後、主基板11から特別図柄確定コマンドを受信すると、CPU112は、特別図柄及び飾り図柄の可変表示を停止させ、図50(F)に示すように、全表示図柄が完全に停止された画像を可変表示装置4上に表示させることによって特図ゲームの表示結果を確定させる(ステップS542)。
【0189】
このように、連続予告Bの図柄表示制御パターンを使用したときには、特図ゲームにおける可変表示態様が、左・右破砕表示図柄格納領域130g及び130hに図柄番号が記憶されている飾り図柄の表示状態を2段階変化させる変化可変表示態様となる。この連続予告Bの図柄表示制御パターンを使用した特図ゲームに続いて実行される次の特図ゲームにおいて、主基板11からの可変表示開始コマンドにより指定された可変表示パターンが連続予告用の可変表示パターンであるときには、先に実行された特図ゲームにて2段階変化させた飾り図柄の表示状態が継続され、破砕表示状態フラグの値も保持される。
【0190】
図51は、図22に示す連続予告用図柄表示制御パターンテーブル155に格納された連続予告Cの図柄表示制御パターンによる動作例を示すフローチャートである。図52は、図51のフローチャートに対応した可変表示態様の一例を示している。
【0191】
CPU112は、連続予告Cの図柄表示制御パターンに基づいて可変表示装置4上に表示された全表示図柄の可変表示を開始させた後(ステップS551)、図45及び図49のフローチャートに示す場合と同様にして、左図柄と右図柄とを順次、二段構成で仮停止表示させる(ステップS552及びS553)。この後、例えば図52(A)に示すように、左上段図柄と右上段図柄とを、可変表示装置4にて下方へ移動させる画像を表示させる(ステップS554)。
【0192】
続いて、CPU112は、演出表示の繰り返し回数を制御するための変数αに初期値「0」を設定し(ステップS555)、各々の上段図柄が下段図柄を壊す演出のための画像を表示させる(ステップS556)。この演出表示が行われた後、例えば図52(B)に示すように、左・右下段図柄の表示状態を、1段階破砕された表示状態に変化させる(ステップS557)。そして、破砕表示状態フラグの値を1加算するとともに(ステップS558)、変数αの値も1加算する(ステップS559)。
【0193】
ステップS559に続いて、CPU112は、変数αの値が「3」となったか否かを判別し(ステップS560)、「3」以外であるときには(ステップS560;No)、ステップS556にリターンする。これにより、ステップS556からステップS560の処理は3回繰り返し実行され、左・右破砕表示図柄格納領域130g、130hに図柄番号が記憶された飾り図柄は、例えば図52(A)から図52(D)に示すように、通常表示状態から3段階破砕された表示状態へと変化する。また、破砕表示状態フラグの値も、特図ゲームの実行前の値「0」に「3」が加算された値となる。
【0194】
ステップS560にて変数αの値が「3」であるときには(ステップS560;Yes)、中図柄の差替及び減速を行って仮停止させる(ステップS561)。この後、主基板11から特別図柄確定コマンドを受信すると、CPU112は、特別図柄及び飾り図柄の可変表示を停止させ、図52(F)に示すように、全表示図柄が完全に停止された画像を可変表示装置4上に表示させることによって特図ゲームの表示結果を確定させる(ステップS562)。
【0195】
このように、連続予告Cの図柄表示制御パターンを使用したときには、特図ゲームにおける可変表示態様が、左・右破砕表示図柄格納領域130g及び130hに図柄番号が記憶されている飾り図柄の表示状態を3段階変化させる変化可変表示態様となる。この連続予告Cの図柄表示制御パターンを使用した特図ゲームに続いて実行される次の特図ゲームにおいて、主基板11からの可変表示開始コマンドにより指定された可変表示パターンが連続予告用の可変表示パターンであるときには、先に実行された特図ゲームにて3段階変化させた飾り図柄の表示状態が継続され、破砕表示状態フラグの値も保持される。
【0196】
こうした連続予告A〜Cの図柄表示制御パターンは、図38のフローチャートに示す表示制御設定処理のステップS410にて、破砕表示状態フラグの値、可変表示パターンから特定した連続予告の残り実行回数、及びランダムR13の値に基づき、図22(B)に示すような予告表示制御パターン決定用テーブル156を用いて選択決定される。従って、可変表示装置4上における飾り図柄の表示状態や、連続予告の残り実行回数などに応じて、連続予告が実行される複数回の特図ゲームの各々における飾り図柄の可変表示態様を適正に設定することができ、例えば飾り図柄の表示状態が急激に破砕された状態へと進んだり、破砕の程度が少ない表示状態に戻ったりするような、不自然な予告演出が行われることを防止できる。
【0197】
図53は、図22に示す連続予告用図柄表示制御パターンテーブル155に格納された連続予告最終ハズレの図柄表示制御パターンによる動作例を示すフローチャートである。図54は、図52のフローチャートに対応した可変表示態様の一例を示している。
【0198】
CPU112は、連続予告最終ハズレの図柄表示制御パターンに基づいて可変表示装置4上に表示された全表示図柄の可変表示を開始させた後(ステップS571)、左図柄と右図柄とを順次、例えば図54(A)に示すような二段構成で仮停止表示させる(ステップS572及びS573)。この後、例えば図54(B)に示すように、左上段図柄と右上段図柄とを可変表示装置4にて下方へ移動させる画像を表示させ(ステップS574)、各々の上段図柄が下段図柄を壊す演出のための画像を表示させる(ステップS575)。この演出表示が行われた後、連続予告最終ハズレの図柄表示制御パターンでは、例えば図54(C)に示すように、各々の下段図柄が壊れないことを示す演出のための画像を表示させる(ステップS576)。そして、例えば図54(D)に示すように、左・右破砕表示図柄格納領域130g、130hに図柄番号が記憶された飾り図柄の表示状態を、通常表示状態に戻す(ステップS577)。また、破砕表示状態フラグをクリアして、その値を「0」に更新する(ステップS578)。
【0199】
ステップS578に続いて、中図柄の差替及び減速を行って仮停止させる(ステップS579)。この後、主基板11から特別図柄確定コマンドを受信すると、CPU112は、特別図柄及び飾り図柄の可変表示を停止させ、図54(F)に示すように、全表示図柄が完全に停止された画像を可変表示装置4上に表示させることによって特図ゲームの表示結果を確定させる(ステップS580)。
【0200】
このように、連続予告最終ハズレの図柄表示制御パターンを使用したときには、特図ゲームにおける可変表示態様が、左・右破砕表示図柄格納領域130g及び130hに図柄番号が記憶されている飾り図柄の表示状態を通常表示状態に戻す通常可変表示態様となる。こうして連続予告を実行する起因となった実行条件に対応する特図ゲームにおける表示結果がハズレになるときには、その特図ゲームにおける飾り図柄の可変表示態様として通常可変表示態様が選択され、表示状態を変化させた飾り図柄が通常表示状態に戻される。
【0201】
図55は、図22に示す連続予告用図柄表示制御パターンテーブル155に格納された連続予告当りの図柄表示制御パターンによる動作例を示すフローチャートである。図56は、図55のフローチャートに対応した可変表示態様の一例を示している。
【0202】
CPU112は、連続予告当りの図柄表示制御パターンに基づいて可変表示装置4上に表示された全表示図柄の可変表示を開始させた後(ステップS591)、左図柄及び右図柄を順次、二段構成で仮停止表示させる(ステップS592及びS593)。この後、例えば図56(A)に示すように、左上段図柄と右上段図柄とを、可変表示装置4にて下方へ移動させる画像を表示させる(ステップS594)。
【0203】
続いて、CPU112は、演出表示の繰り返し回数を制御するための変数αに初期値「0」を設定し(ステップS595)、各々の上段図柄が下段図柄を壊す演出のための画像を表示させる(ステップS596)。この演出表示が行われた後、破砕表示状態フラグの値が「3」であるか否かを判別し(ステップS597)、「3」以外であるときには(ステップS597;No)、左・右下段図柄の表示状態を1段階破砕された表示状態に変化させるとともに(ステップS598)、破砕表示状態フラグの値を1加算する(ステップS599)。一方、ステップS597にて破砕表示状態フラグの値が「3」であるときには(ステップS597;Yes)、ステップS598及びS599をスキップする。そして、変数αの値を1加算した後(ステップS600)、変数αの値が「3」となったか否かを判別する(ステップS601)。
【0204】
ステップS601にて変数αの値が「3」以外であるときには(ステップS601;No)、ステップS596にリターンする。これにより、ステップS596からステップS600の処理は3回繰り返し実行され、左・右破砕表示図柄格納領域130g、130hに図柄番号が記憶された飾り図柄は、通常表示状態に比べて3段階破砕された表示状態となる。また、破砕表示状態フラグの値も、飾り図柄の表示状態に合わせて「3」となる。
【0205】
ステップS601にて変数αの値が「3」であるときには(ステップS601;Yes)、例えば図56(B)から図56(C)に示すように、左・右可変表示部42a、42cにおける下段図柄である左・右破砕表示図柄を、大当り図柄とリーチ図柄に変更する演出のための画像を表示させる(ステップS602)。すなわち、左可変表示部42aにおける下段図柄である左破砕表示図柄を右確定図柄格納領域130fに格納されている図柄番号の飾り図柄に変更し、右可変表示部42cにおける下段図柄である右破砕表示図柄を左確定図柄格納領域130dに格納されている図柄番号の飾り図柄に変更する。なお、左・右確定図柄格納領域130d、130fには、図41に示すステップS469及びS472にて大当り図柄とリーチ図柄の図柄番号がセットされている。これにより可変表示装置4上には、例えば図56(C)に示すように、大当りの表示結果を導出表示可能な有効ラインが斜め方向に2本配置された状態で、各有効ラインにおいてリーチ(ダブルリーチ)となる。そして、図柄表示制御パターンに従って所定のリーチ演出を行わせた後(ステップS603)、例えば図56(E)に示すように、中図柄の差替及び減速を行って仮停止させる(ステップS604)。この後、主基板11から特別図柄確定コマンドを受信すると、CPU112は、特別図柄及び飾り図柄の可変表示を停止させ、図56(F)に示すように、全表示図柄が完全に停止された画像を可変表示装置4上に表示させることによって特図ゲームの表示結果を確定させる(ステップS605)。
【0206】
このように、連続予告当りの図柄表示制御パターンを使用したときには、特図ゲームにおける可変表示態様が、左・右破砕表示図柄格納領域130g及び130hに図柄番号が記憶されている飾り図柄の表示状態を通常表示状態から3段階破砕された表示状態となるまで変化させた後に、表示状態を変化させた飾り図柄を大当り用の飾り図柄とリーチ用の飾り図柄とに変更する変更可変表示態様となる。こうして連続予告を実行する起因となった実行条件に対応する特図ゲームにおける表示結果が大当りになるときには、その特図ゲームにおける飾り図柄の可変表示態様として変更可変表示態様が選択され、表示状態を変化させた飾り図柄が他の種類の飾り図柄に変更される。
【0207】
以上説明したように、この実施の形態によれば、可変表示装置4による複数回の特図ゲームにて連続して実行される予告演出として、先に実行した特図ゲームにて変化させた飾り図柄の表示状態を、次に実行される特図ゲームにおいても継続させることができる。これにより、飾り図柄等の表示図柄を用いた特図ゲームにおいて表示図柄の表示状態を変化させるとともに、複数回の特図ゲームにわたり図柄の変化状態が継続され、予告演出における演出効果を高めることができる。
【0208】
また、連続予告を実行する起因となった実行条件に対応する特図ゲームにおける表示結果が大当りになるときには、その特図ゲームにおける飾り図柄の可変表示態様として変更可変表示態様が選択され、表示状態を変化させた飾り図柄が他の飾り図柄に変更される。すなわち、連続予告が実行された後に特図ゲームの表示結果が大当りになるときには、それまで実行された特図ゲームにおける予告演出とは異なる表示態様となる。この表示態様の違いにより、連続予告が次の特図ゲームでも続けて実行されるのか、それとも今回の特図ゲームで終了するのかを、容易に認識することができる。
【0209】
さらに、連続予告を実行する起因となった実行条件に対応する特図ゲームにおける表示結果がハズレになるときには、その特図ゲームにおける飾り図柄の可変表示態様として通常可変表示態様が選択され、表示状態を変化させた飾り図柄が通常表示状態に戻される。すなわち、連続予告が実行された後に特図ゲームの表示結果がハズレとなるときには、連続予告が終了することを明確に報知するための予告演出が行われる。これにより、連続予告が実行されても大当りとはならない旨を容易に認識することができる。
【0210】
なお、上記実施の形態では、可変表示装置4に特別図柄表示エリア41と飾り図柄表示エリア42とが設けられ、飾り図柄表示エリア42に含まれる3つの可変表示部42a、42b、42cにおいて左中右の飾り図柄がそれぞれ可変表示されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、可変表示装置4に設けられた複数の可変表示領域において、各々が識別可能な複数種類の識別情報を可変表示するものであればよい。例えば、可変表示装置4に設けられた3つの可変表示領域において、左中右の特別図柄がそれぞれ可変表示されるものであってもよい。
【0211】
図1及び図5に示した装置構成、図6、図8、図14、図16及び図17に示したブロック構成、図10〜図13及び図19〜図22に示したテーブル構成や、図23〜図33、図35〜図43、図45、図49、図51、図53、図55に示したフローチャート構成は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更及び修正が可能である。
【0212】
また、各種の図柄表示制御パターンを用いた特図ゲームにおける飾り図柄の可変表示態様も、上記実施の形態で説明したものに限定されるものではない。例えば、連続予告最終ハズレの図柄表示制御パターンを用いた特図ゲームにおいては、図54(C)に示すように下段図柄が壊れないことを示す演出のための画像を表示するものとして説明したが、これに限定されない。その一例としては、連続予告当りの図柄表示制御パターンを用いた特図ゲームと同様にして、図56(A)から図56(D)に示すようにダブルリーチとなる演出表示を行った後、リーチを構成している飾り図柄以外の飾り図柄を、中確定図柄として導出表示するようにしてもよい。
【0213】
また、連続予告を実行する起因となった実行条件に対応する特図ゲームにおける表示結果がハズレになるときには、その特図ゲームに用いる可変表示パターンとして、連続予告における予告演出を行わないときに用いられる可変表示パターンを選択決定するようにしてもよい。この場合には、図38のフローチャートに示す表示制御設定処理のステップS404及びS405にて、表示状態が変化している飾り図柄が通常表示状態に戻されるとともに破砕表示状態フラグをクリアすることで、先に実行された特図ゲームにて変化させた表示状態が継続している飾り図柄を、通常表示状態に戻すことができる。
【0214】
さらに、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などにも本発明を適用することができる。本発明を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
【0215】
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等にいったん格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
【0216】
また、本発明は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
【0217】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、以下に示す効果を有する。
【0218】
請求項1に記載の遊技機によれば、特定表示結果が導出表示される以前に実行される複数回の可変表示にて予告演出実行手段が実行する所定の予告演出として、変化保持手段が継続演出を実行することにより、複数回の可変表示のうちで先に実行した可変表示にて識別情報変化手段によって第1の識別情報から第2の識別情報へ変化制御された識別情報の表示状態を、次に実行される可変表示においても継続させる。これにより、識別情報の表示状態を変化させるとともに、複数回の可変表示にわたり識別情報の変化状態が継続されるので、予告演出における演出効果を高めることができる。この予告演出によって、遊技者は予告演出が継続していることを容易に認識することができる。
【0219】
請求項2に記載の遊技機においては、同一種類の識別情報として、第1及び第2の識別情報とは異なる第3の識別情報が予め定められており、判定手段が特定表示結果になると判定したときに、表示態様選択手段は、当該判定がなされた実行条件に対応する可変表示の表示態様として、変化保持手段によって第2の識別情報に表示状態が継続された識別情報の表示状態を識別情報変化手段によって第3の識別情報に変化させた後に識別情報変更手段によって当該識別情報とは異なる種類の識別情報に変更させる変更可変表示態様を選択する。これにより、特定表示結果が導出表示される可変表示における表示態様は、予告演出が実行される他の可変表示における表示態様と異なるので、予告演出に差異を持たせることができる。この予告演出の違いにより遊技者は、複数回の可変表示にて実行される予告演出が次の可変表示でも行われるのか否かを、容易に認識することができる。
【0220】
請求項3に記載の遊技機においては、判定手段が特定表示結果にならないと判定したときに仮予告演出実行手段が所定の予告演出を実行する起因となった可変表示の実行条件に対応する可変表示の表示態様として、変化可変表示態様及び変更可変表示態様とは異なるとともに、識別情報変化手段によって変化制御された識別情報の表示状態を第1の識別情報に戻す通常可変表示態様を選択するので、可変表示の表示結果が特定表示結果にならないにもかかわらず複数回の可変表示にて所定の予告演出が行われたときには、最終的に通常可変表示態様が選択されることとなる。これにより、予告演出が行われても特定表示結果にはならないことを、遊技者が容易に認識できる。
【0221】
請求項4に記載の遊技機においては、複数種類の表示態様が設けられた特定表示結果をいずれの種類の特定表示結果とするか判定する種類判定手段の判定結果に基づいて、変化図柄決定手段が表示状態を変化させる識別情報を選択決定するので、表示状態を変化させる識別情報を特定表示結果の種類に応じて適切に決定することができる。
【0222】
請求項5に記載の遊技機においては、種類判定手段が判定を行うタイミングと判定手段が判定を行うタイミングとを異ならせることで、多くの処理を短時間で実行しなければならなくなることを防止して、処理負荷を軽減することができる。また、適正判定手段によって判定結果記憶手段に記憶された判定結果が不適正であると判定されたときには、変化図柄決定手段が表示状態を変化させる識別情報として予め定められた識別情報を選択決定するので、判定結果記憶手段に記憶された判定結果に誤りが生じるなどの不具合が発生したときでも、極力遊技状態に近い予告演出を実行することができる。
【0223】
請求項6に記載の遊技機においては、特定手段によって特定された可変表示の順番、すなわち特定表示結果が導出表示される以前に実行される可変表示の可変表示回数に基づいて、変化態様決定手段が識別情報の表示状態を変化させるときの変化態様を、少なくとも第1及び第2の識別情報を含む複数種類の変化態様のうちから決定するので、予告演出が実行される可変表示回数に応じて演出内容を適正に設定することができる。
【0224】
請求項7に記載の遊技機においては、可変表示の開始条件が成立したときに、可変表示の表示結果が特定表示結果になるか否かの判定を開始前判定手段によって再度行うので、不正行為を防止することができる。また、判定モジュールを共通にすることで、プログラム量の増大を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。
【図2】可変表示装置における画像表示例を示す図である。
【図3】この実施の形態で用いられる特別図柄の例を示す図である。
【図4】この実施の形態で用いられる左中右の飾り図柄の例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態におけるパチンコ遊技機の背面図である。
【図6】主基板における回路構成等を示すブロック図である。
【図7】表示制御コマンドの内容の一例を示す図である。
【図8】遊技制御用マイクロコンピュータの構成例を示すブロック図である。
【図9】遊技制御用マイクロコンピュータのランダムカウンタによりカウントされる各乱数の例を示す図である。
【図10】大当り判定テーブルの構成例を示す図である。
【図11】連続予告判定テーブルの構成例を示す図である。
【図12】可変表示パターンテーブルの構成例を示す図である。
【図13】可変表示パターン決定テーブルの構成例を示す図である。
【図14】表示制御基板におけるハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図15】CGROMに格納されたキャラクタ画像データによる飾り図柄の表示例を示す図である。
【図16】表示制御基板の構成例を示すブロック図である。
【図17】確定図柄格納メモリの構成例を示すブロック図である。
【図18】表示制御基板のランダムカウンタによりカウントされる各乱数の例を示す図である。
【図19】通常大当り図柄決定用テーブルの構成例を示す図である。
【図20】確変大当り図柄決定用テーブルの構成例を示す図である。
【図21】左・中・右図柄決定用テーブルの構成例を示す図である。
【図22】連続予告用図柄表示制御パターンテーブル及び予告表示制御パターン決定用テーブルの構成例を示す図である。
【図23】遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
【図24】遊技制御割込処理を示すフローチャートである。
【図25】特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。
【図26】図25における入賞処理の詳細を示すフローチャートである。
【図27】図25における特別図柄通常処理の詳細を示すフローチャートである。
【図28】図27における連続予告設定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図29】図27における連続予告設定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図30】大当り判定処理を示すフローチャートである。
【図31】図25における確定図柄設定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図32】図25における可変表示パターン設定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図33】図25における可変表示パターン設定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図34】連続予告カウンタのカウント値に基づいて可変表示パターンを選択する動作を説明するための図である。
【図35】表示制御メイン処理を示すフローチャートである。
【図36】コマンド解析処理を示すフローチャートである。
【図37】表示制御プロセス処理を示すフローチャートである。
【図38】図37における表示制御設定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図39】図38における情報適正判定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図40】図38における通常時飾り図柄決定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図41】図38における連続予告時飾り図柄決定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図42】図38における連続予告時飾り図柄決定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図43】通常ハズレの図柄表示制御パターンによる動作例を示すフローチャートである。
【図44】通常ハズレの図柄表示制御パターンによる図柄の可変表示態様の一例を示す図である。
【図45】連続予告Aの図柄表示制御パターンによる動作例を示すフローチャートである。
【図46】連続予告Aの図柄表示制御パターンによる図柄の可変表示態様の一例を示す図である。
【図47】連続予告Aの図柄表示制御パターンによる図柄の可変表示態様の一例を示す図である。
【図48】連続予告Aの図柄表示制御パターンによる図柄の可変表示態様の一例を示す図である。
【図49】連続予告Bの図柄表示制御パターンによる動作例を示すフローチャートである。
【図50】連続予告Bの図柄表示制御パターンによる図柄の可変表示態様の一例を示す図である。
【図51】連続予告Cの図柄表示制御パターンによる動作例を示すフローチャートである。
【図52】連続予告Cの図柄表示制御パターンによる図柄の可変表示態様の一例を示す図である。
【図53】連続予告最終ハズレの図柄表示制御パターンによる動作例を示すフローチャートである。
【図54】連続予告最終ハズレの図柄表示制御パターンによる図柄の可変表示態様の一例を示す図である。
【図55】連続予告当りの図柄表示制御パターンによる動作例を示すフローチャートである。
【図56】連続予告当りの図柄表示制御パターンによる図柄の可変表示態様の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 … パチンコ遊技機
2 … 遊技盤
3 … 遊技機用枠
4 … 可変表示装置
5 … 普通電動役物
6 … 普通可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … 遊技効果ランプ
10 … 電源基板
11 … 主基板
12 … 表示制御基板
13 … 音声制御基板
14 … ランプ制御基板
15 … 払出制御基板
16 … 情報端子基板
21、22 … ソレノイド
40 … 普通図柄表示器
41 … 特別図柄表示エリア
42 … 図柄表示エリア
42a〜42c … 可変表示部
43 … 特図保留数表示エリア
70 … 各入賞口スイッチ
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
101、113 … ROM
102、114 … RAM
103、112 … CPU
104 … I/Oポート
107 … スイッチ回路
108 … ソレノイド回路
110 … 発振回路
111 … リセット回路
115 … GCL
120 … 特図保留メモリ
121、131 … ランダムカウンタ
122 … 判定テーブルメモリ
123 … 可変表示パターンテーブルメモリ
124、134 … フラグメモリ
125 … 連続予告カウンタ
126 … 可変表示時間タイマ
130 … 確定図柄格納メモリ
132 … 飾り図柄決定用テーブルメモリ
133 … 表示制御パターンメモリ
135 … 各種タイマ
140 … 通常時大当り判定テーブル
141 … 確変時大当り判定テーブル
142 … ハズレ時連続予告判定テーブル
143 … 大当り時連続予告判定テーブル
144 … 可変表示パターンテーブル
145 … 大当り可変表示パターン決定テーブル
146 … リーチハズレ可変表示パターン決定テーブル
150 … 通常大当り図柄決定用テーブル
151 … 確変大当り図柄決定用テーブル
152 … 左図柄決定用テーブル
153 … 中図柄決定用テーブル
154 … 右図柄決定用テーブル
155 … 連続予告用図柄表示制御パターンテーブル
156 … 予告表示制御パターン決定用テーブル
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に係り、詳しくは、可変表示の実行条件が成立した後に可変表示の開始条件が成立したことに基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報を可変表示する可変表示装置を備え、識別情報の表示結果が予め定められた特定表示結果となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能な遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ遊技機等の遊技機においては、液晶表示装置(以下LCD:Liquid Crystal Display)等の表示装置上に所定の識別情報(以下、表示図柄)を更新表示させることで可変表示を行い、その表示結果により所定の遊技価値を付与するか否かを決定する、いわゆる可変表示ゲームによって遊技興趣を高めたものが数多く提供されている。
【0003】
可変表示ゲームには、主に、前述した表示装置を画像表示装置として用いることにより行うもの(以下、特図ゲーム)がある。特図ゲームは、所定領域を通過する遊技球の検出に伴って表示図柄の更新表示を行い、表示図柄の更新表示が完全に停止した際の停止図柄態様が特定表示態様となっている場合を「大当り」とするゲームである。特図ゲームにおいて「大当り」となると、大入賞口またはアタッカと呼ばれる特別電動役物を開放状態とし、遊技者に対して遊技球の入賞が極めて容易となる状態を一定時間継続的に提供する。
【0004】
ここで、特図ゲームにおいて大当りとなり、特別電動役物が開放状態となることにより、遊技者に対して遊技球の入賞が極めて容易となる状態となることを特定遊技状態という。特定遊技状態となるためには、通常、可変表示装置に表示される表示図柄の停止図柄態様が予め定められた特定表示態様となること(一般的には表示図柄が同一図柄で揃うこと)が条件となる。
【0005】
このように、特図ゲームでは、停止図柄態様が特定表示態様となって「大当り」となるか否かに、遊技者にとって最大の関心が払われることになる。そこで、「大当り」となる表示結果が導出表示される可変表示以前の段階から、複数回の可変表示ゲームにおいて、リーチ状態(例えば、3つの表示図柄の場合、最初に停止した2つの表示図柄が同一となった状態)を連続して導出表示する割合が多くなるように制御し、可変表示が実行されるごとにリーチ状態を構成する停止図柄とリーチ状態以外の停止図柄とが近づくように設定することで、遊技者の期待感を高めて遊技興趣の向上を図ったものが存在した(例えば、特許文献1)。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−336648号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に開示された遊技機においては、複数回の可変表示ゲームの表示結果に特定の関係を持たせていたが、リーチ状態を連続して導出表示するだけである。このため、特図ゲームにおける演出が単調となり、演出効果を向上させることが困難となっていた。また、複数回の可変表示ゲームにおいてリーチ状態が連続して導出表示されても、その演出が「大当り」となる表示結果が導出表示されることを予告するための演出であることに、遊技者が気付かないこともあった。
【0008】
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、可変表示中の演出における演出効果を高め、所定の演出が行われていることを容易に認識することができる遊技機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本願の請求項1に記載の遊技機は、可変表示の実行条件(例えば普通可変入賞球装置6への入賞)が成立した後に可変表示の開始条件(例えば可変表示装置4における前回の可変表示及び大当り遊技状態の終了)が成立したことに基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報を可変表示する可変表示装置(例えば可変表示装置4)を備え、識別情報の表示結果が予め定められた特定表示結果となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、可変表示の実行条件に基づく可変表示の開始条件が成立する前に、当該実行条件の成立に基づいて実行される可変表示の表示結果が特定表示結果になるか否かを判定する判定手段(例えばCPU103がステップS305の大当り判定処理を実行する部分など)と、前記判定手段が特定表示結果になると判定したときに、当該特定表示結果が導出表示される以前に実行される複数回の可変表示にて、所定の予告演出を実行する予告演出実行手段(例えばCPU112やGCL115など)、とを備え、前記識別情報は、同一種類の識別情報として、表示状態の異なる第1及び第2の識別情報が予め定められており、前記予告演出実行手段は、前記識別情報の表示状態を前記第1の識別情報から前記第2の識別情報へ変化制御する識別情報変化手段と、前記所定の予告演出として、複数回の可変表示のうちで先に実行した可変表示にて前記識別情報変化手段によって前記第1の識別情報から前記第2の識別情報へ変化制御された識別情報の表示状態を、次に実行される可変表示においても継続させる継続演出を実行する変化保持手段(例えばCPU112がステップS412の連続予告時飾り図柄決定処理を実行する部分など)、とを含む。
【0010】
請求項1に記載の構成によれば、特定表示結果が導出表示される以前に実行される複数回の可変表示にて予告演出実行手段が実行する所定の予告演出として、変化保持手段が継続演出を実行することにより、複数回の可変表示のうちで先に実行した可変表示にて識別情報変化手段によって第1の識別情報から第2の識別情報へ変化制御された識別情報の表示状態を、次に実行される可変表示においても継続させる。これにより、識別情報の表示状態を変化させるとともに、複数回の可変表示にわたり識別情報の変化状態が継続されるので、予告演出における演出効果を高めることができる。この予告演出によって、遊技者は予告演出が継続していることを容易に認識することができる。
【0011】
請求項2に記載の遊技機においては、前記識別情報は、同一種類の識別情報として、前記第1及び第2の識別情報とは異なる第3の識別情報が予め定められており、前記予告演出実行手段は、前記識別情報の種類を、異なる種類の識別情報に変更制御する識別情報変更手段と、前記所定の予告演出が実行される可変表示の表示態様として、前記変化保持手段によって前記第2の識別情報に表示状態が継続された識別情報の表示状態を前記識別情報変化手段によって前記第3の識別情報に変化させる変化可変表示態様(例えば連続予告Aの図柄表示制御パターンを用いた可変表示態様など)と、前記変化保持手段によって前記第2の識別情報に表示状態が継続された識別情報の表示状態を前記識別情報変化手段によって前記第3の識別情報に変化させた後に前記識別情報変更手段によって当該識別情報とは異なる種類の識別情報に変更させる変更可変表示態様(例えば連続予告当りの図柄表示制御パターンを用いた可変表示態様)とのうち、いずれかの表示態様を選択する表示態様選択手段(例えばCPU112がステップS151の表示制御設定処理を実行する部分など)、とを含み、前記表示態様選択手段は、前記判定手段が特定表示結果になると判定したときに、当該判定がなされた可変表示の実行条件に対応する可変表示の表示態様として、前記変更可変表示態様を選択する。この構成によれば、特定表示結果が導出表示される可変表示における表示態様は、予告演出が実行される他の可変表示における表示態様と異なるので、予告演出に差異を持たせることができる。この予告演出の違いにより遊技者は、複数回の可変表示にて実行される予告演出が次の可変表示でも行われるのか否かを、容易に認識することができる。
【0012】
請求項3に記載の遊技機においては、可変表示の表示態様として、前記変化可変表示態様及び前記変更可変表示態様とは異なるとともに、前記識別情報変化手段によって変化制御された識別情報の表示状態を前記第1の識別情報に戻す通常可変表示態様(例えば連続予告最終ハズレの図柄表示制御パターンを用いた可変表示態様)が設けられ、前記予告演出実行手段は、前記判定手段が特定表示結果にならないと判定したときに、所定の割合で前記所定の予告演出を実行する仮予告演出実行手段を含み、前記表示態様選択手段は、前記仮予告演出実行手段が前記所定の予告演出を実行する起因となった可変表示の実行条件に対応する可変表示の表示態様として、前記通常可変表示態様を選択する。この構成によれば、可変表示の表示結果が特定表示結果にならないにもかかわらず複数回の可変表示にて所定の予告演出が行われたときには、最終的に通常可変表示態様が選択されるので、予告演出が行われても特定表示結果にはならないことを、遊技者が容易に認識できる。
【0013】
請求項4に記載の遊技機においては、前記特定表示結果の表示態様として複数種類の表示態様(例えば導出表示される特別図柄が異なる複数種類の特定表示結果の表示態様)が設けられ、前記判定手段は、いずれの種類の特定表示結果とするかを判定する種類判定手段(例えばCPU103がステップS205の処理を実行する部分など)を含み、前記予告演出実行手段は、前記種類判定手段の判定結果に基づいて表示状態を変化させる識別情報を選択決定する変化図柄決定手段(例えばCPU112がステップS464〜S474の処理を実行する部分など)を含む。この構成によれば、複数種類ある特定表示結果の表示態様のうち、いずれの種類の特定表示結果とするかを判定する種類判定手段の判定結果に基づいて、表示状態を変化させる識別情報を選択決定するので、表示状態を変化させる識別情報を特定表示結果の種類に応じて適切に決定することができる。
【0014】
請求項5に記載の遊技機においては、前記種類判定手段による判定結果を記憶する判定結果記憶手段(例えば確定図柄格納メモリ130の大当り用特別図柄保留領域130aなど)と、前記判定結果記憶手段に記憶された判定結果が適正か否かを判定する適正判定手段(例えばCPU112がステップS401の情報適正判定処理を実行する部分)、とをさらに備え、前記種類判定手段は、前記判定手段によって可変表示の表示結果が特定表示結果になるか否かが判定されるタイミング(例えばCPU103がステップS305の大当り判定処理を実行するタイミング)とは異なるタイミング(例えばCPU103がステップS101の入賞処理を実行するタイミング)にて、いずれの種類の特定表示結果とするかの判定を行い、前記変化図柄決定手段は、前記判定結果記憶手段に記憶された判定結果に基づいて表示状態を変化させる識別情報を選択決定するとともに、前記適正判定手段によって前記判定結果記憶手段に記憶された判定結果が不適正であると判定されたときに、表示状態を変化させる識別情報として予め定められた識別情報を選択決定する(例えばCPU112がステップS475の処理により左・右破砕表示図柄をセットする)。この構成によれば、種類判定手段が判定を行うタイミングと判定手段が判定を行うタイミングとを異ならせることで、多くの処理を短時間で実行しなければならなくなることを防止して、処理負荷を軽減することができる。また、適正判定手段によって判定結果記憶手段に記憶された判定結果が不適正であると判定されたときには、表示状態を変化させる識別情報として予め定められた識別情報が選択決定されるので、判定結果記憶手段に記憶された判定結果に誤りが生じるなどの不具合が発生したときでも、極力遊技状態に近い予告演出を実行することができる。
【0015】
請求項6に記載の遊技機においては、可変表示の実行条件が成立したが当該可変表示の開始条件が成立していない識別情報の可変表示の実行を、実行条件が成立した順に所定回数を上限として保留する保留記憶手段(例えば特図保留メモリ120)と、前記判定手段によって特定表示結果になると判定された可変表示の実行が前記保留記憶手段にて保留されている順番を特定する特定手段(例えばCPU103がステップS303〜S314の処理を実行する部分など)、とをさらに備え、識別情報の表示状態が変化するときの変化態様として、少なくとも前記第1及び第2の識別情報を含む複数種類の変化態様(例えば図12に示す可変表示パターン#3、#5、#7に応じて連続予告A〜Cの図柄表示制御パターンを用いることにより実現される図46〜図48、図50、図52に示すような変化態様)が設けられ、前記予告演出実行手段は、前記特定手段によって特定された可変表示の順番に基づいて、識別情報の表示状態を変化させるときの変化態様を決定する変化態様決定手段(例えばCPU103がステップS242の処理を実行したことに応じて、CPU112がステップS410の処理を実行する部分など)を含む。この構成によれば、特定表示結果が導出表示される以前に実行される可変表示の可変表示回数に応じて識別情報の表示状態を変化させるときの変化態様を、少なくとも第1及び第2の識別情報を含む複数種類の変化態様のうちから決定することができ、予告演出が実行される可変表示回数に応じて演出内容を適正に設定することができる。
【0016】
請求項7に記載の遊技機においては、可変表示の開始条件が成立したときに、当該開始条件が成立した可変表示の表示結果が特定表示結果になるか否かを判定する開始前判定手段(例えばCPU103がステップS215の大当り判定処理を実行する部分)をさらに備え、前記判定手段と前記開始前判定手段とによって可変表示の表示結果が特定表示結果になるか否かが判定される判定モジュール(例えば図30に示す処理を実行するためのモジュール)は共通である。この構成によれば、可変表示の開始条件が成立したときに、特定表示結果になるか否かの判定が再度行われるので、不正行為を防止することができる。また、判定モジュールを共通にすることで、プログラム量の増大を抑制することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。なお、以下の説明においてリーチとは、表示結果として導出表示した図柄(リーチ図柄という)が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ導出表示していない図柄(リーチ変動図柄という)については可変表示が行われている状態、あるいは、全て又は一部の図柄が大当り組合せの全て又は一部を構成しながら同期して可変表示している状態のことである。具体的には、予め定められた複数の表示領域に、予め定められた図柄が停止することで大当りとなる有効ラインが定められ、その有効ライン上の一部の表示領域に予め定められた図柄が停止しているときに未だ停止していない有効ライン上の表示領域において可変表示が行われている状態(例えば、左、中、右の表示領域のうち左、中の表示領域には大当り図柄の一部となる(例えば「7」)が停止表示されている状態で右の表示領域は未だ可変表示が行われている状態)、あるいは、有効ライン上の表示領域の全て又は一部の図柄が大当り組合せの全て又は一部を構成しながら同期して可変表示している状態(例えば、左、中、右の表示領域の全てで可変表示が行われてどの状態が表示されても同一の図柄が揃っている態様で可変表示が行われている状態)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行われることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄とは異なるもの)を表示させたり、背景の表示態様を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。
【0018】
本実施例における遊技機としては、LCD等からなる画像表示装置により特図ゲームを行う遊技機であり、プリペイドカードによって球貸しを行うカードリーダ(CR:Card Reader)式の第1種パチンコ遊技機や、LCDを搭載したスロットマシン等の遊技機である。
【0019】
また、パチンコ遊技機等の弾球遊技機であっても、画像表示装置を有するものであれば、例えば、第2種あるいは第3種に分類されるパチンコ遊技機や、一般電役機、又はパチコンと呼ばれる確率設定機能付き弾球遊技機等であっても構わない。さらには、プリペイドカードによって球貸しを行うCR式パチンコ遊技機だけではなく、現金によって球貸しを行うパチンコ遊技機にも適用可能である。すなわち、LCD等からなる画像表示装置を有し、識別情報としての図柄を可変表示することが可能な遊技機であれば、どのような形態のものであっても構わない。
【0020】
図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2にはガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域のほぼ中央位置には、各々が識別可能な識別情報として特別図柄及び飾り図柄を可変表示可能に表示する可変表示装置4が設けられている。この可変表示装置4の下側には、普通可変入賞球装置(始動入賞口)6が配置されている。普通可変入賞球装置6の下側には、特別可変入賞球装置(大入賞口)7が配置されている。また、可変表示装置4の上部には、普通図柄表示器40が設けられている。
【0021】
可変表示装置4は、例えばLCD等からなり、普通可変入賞球装置6に遊技球が入賞することが実行条件となる可変表示ゲーム(特図ゲーム)において、数字、文字、図柄から構成され、各々が識別可能な複数種類の識別情報として機能する表示図柄を、複数の可変表示領域にて可変表示可能に表示する。図2は、可変表示装置4における画像表示例を示す図である。図2に示す例では、可変表示装置4上に、特別図柄と、装飾図柄となる左中右の飾り図柄と、特図保留記憶数とが表示されるものとする。特別図柄は特別図柄表示エリア41において可変表示される。左中右の飾り図柄はそれぞれ、飾り図柄表示エリア42に設けられた3つの可変表示部42a、42b、42cにおいて可変表示される。特図保留記憶数は特図保留数表示エリア43に表示され、遊技球が普通可変入賞球装置6に入賞して特別図柄及び飾り図柄の可変表示を実行するための実行条件が成立したが、従前の可変表示を実行中であるなどの理由のために可変表示を実際に開始するための条件である開始条件が成立していない保留数を示す。特図保留数表示エリア43は、特図保留記憶数に応じて表示色を変化させるなどして、保留数を報知可能に表示する。
【0022】
可変表示装置4により行われる特図ゲームでは、特別図柄及び飾り図柄の可変表示を開始した後、一定時間が経過すると、特別図柄と飾り図柄の表示結果を所定の順序で導出表示し、確定図柄(最終停止図柄)を停止表示する。そして、確定図柄の組合せが所定の特定表示結果(大当り組合せ)となったときに、このパチンコ遊技機1は、特定遊技状態(大当り遊技状態ともいう)となる。この特定遊技状態においては、特別可変入賞球装置7が所定期間(例えば、29秒)あるいは所定個数(例えば、10個)の入賞球が発生するまで開成され、開成されている間、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止める。そして、この開成サイクルを所定の上限回数(例えば、16回)まで繰り返すことができる。
【0023】
図3は、この実施の形態で用いられる特別図柄の例を示す図である。この実施の形態では、特別図柄として表示される図柄は13図柄であり、各図柄には「0」〜「12」の図柄番号が付されている。特別図柄表示エリア41には、図3に示すような13種類の特別図柄が可変表示される。ここで、図柄番号が「12」の特別図柄「−」が表示されると、次に、図柄番号が「0」の特別図柄「0」が表示される。
【0024】
この実施の形態では、図柄番号が「0」、「2」、「4」、「6」、「8」、「10」である特別図柄を通常大当り図柄とし、図柄番号が「1」、「3」、「5」、「7」、「9」、「11」である特別図柄を確変大当り図柄とする。すなわち、可変表示装置4による特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示を開始した後、図柄番号が「0」〜「11」である特別図柄のいずれかを表示結果として導出表示して確定したときに、パチンコ遊技機1は、大当り遊技状態となる。また、可変表示装置4による特図ゲームにおいて、特別図柄及び飾り図柄の可変表示が開始された後、確変大当り図柄が表示結果として導出表示されて確定したときには、パチンコ遊技機1は大当り遊技状態の終了に続いて特別遊技状態(確率向上状態)となり、以後、所定条件が成立するまで特図ゲームにおける表示結果が大当り組合せとなる確率が向上するとともに、普通可変入賞球装置6の開放時間と開放回数が高められる。
【0025】
図4は、この実施の形態で用いられる左中右の各飾り図柄の例を示す図である。この実施の形態では、左中右の飾り図柄として表示される各図柄は、「1」〜「8」の図柄番号が付された8図柄を含む。飾り図柄表示エリア42に設けられた左・中・右の各可変表示部42a〜42cでは、特図ゲーム中に図柄番号が小さい飾り図柄から大きい飾り図柄へと更新表示が行われ、図柄番号が「8」の飾り図柄が表示されると、次に図柄番号「1」の図柄が表示される。そして、特別図柄の確定図柄が通常大当り図柄あるいは確変大当り図柄である場合すなわち大当り発生時には、左中右の飾り図柄が同一図柄で停止する。
【0026】
普通図柄表示器40は、発光ダイオード(LED)等を備えて構成され、遊技領域に設けられた通過ゲートを遊技球が通過することを始動条件とする普通図ゲームにおいて、点灯、点滅、発色などが制御される。この普通図ゲームにおいて所定の当りパターンで表示が行われると、普通図ゲームにおける表示結果が「当り」となり、普通可変入賞球装置6を構成する電動チューリップの可動翼片を所定時間が経過するまで傾動制御する。
【0027】
普通可変入賞球装置6は、ソレノイド21(図6)によって垂直(通常開放)位置と傾動(拡大開放)位置との間で可動制御される一対の可動翼片を有するチューリップ型役物(普通電動役物)5を備えて構成される。普通可変入賞球装置6への遊技球の入賞に基づく特別図柄及び飾り図柄の可変表示は、所定回数(本実施形態では、4回)まで後述する特図保留メモリ120(図8)に記憶される。
【0028】
特別可変入賞球装置7は、ソレノイド22(図6)によって入賞領域を開成・閉成制御する開閉板を備える。この開閉板は、通常時には閉成し、普通可変入賞球装置6への遊技球の入賞に基づいて可変表示装置4による特図ゲームが行われた結果、大当り遊技状態となった場合に、ソレノイド22によって入賞領域を所定期間(例えば、29秒)あるいは所定個数(例えば、10個)の入賞球が発生するまで開成(開成サイクル)する状態となるように設定され、その開成している間に遊技領域を落下する遊技球を受け止める。そして、この開成サイクルを例えば最高16回繰り返すことができるようになっている。特別可変入賞球装置7に入賞した遊技球は、所定の検出部により検出される。入賞球の検出に応答し、後述する主基板11と払出制御基板15(図5)とにより、所定数の賞球の払い出しが行われる。
【0029】
また、遊技盤2の表面には、上記した構成以外にも、ランプを内蔵した風車、アウト口等が設けられている。また、パチンコ遊技機1には、点灯又は点滅する遊技効果ランプ9や効果音を発生するスピーカ8L、8Rが設けられている。
【0030】
図5は、パチンコ遊技機1の背面図であり、主要基板の配置レイアウトを示す。本実施例におけるパチンコ遊技機1は、主として、電源基板10と、主基板11と、表示制御基板12と、音声制御基板13と、ランプ制御基板14と、払出制御基板15と、情報端子基板16とを備え、それぞれ適所に配設されている。なお、表示制御基板12、音声制御基板13及びランプ制御基板14は、それぞれ独立した基板として、例えば、パチンコ遊技機1の裏面において、1つのボックスに収容された状態で配置されてもよい。さらに、表示制御基板12、音声制御基板13及びランプ制御基板14を、まとめて1つの基板として構成してもよい。
【0031】
電源基板10は、パチンコ遊技機1内の各回路に所定の電源電圧を供給するものである。
【0032】
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、可変表示ゲームにおいて用いる乱数の生成機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、表示制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14及び払出制御基板15などからなるサブ側の制御基板に対して、それぞれ指令情報の一例となる制御コマンドを出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。
【0033】
主基板11から表示制御基板12へ送信される制御コマンドは表示制御コマンドである。図6は、主基板11における回路構成、及び主基板11から表示制御基板12に送信される表示制御コマンドの信号線を示すブロック図である。図6に示すように、この実施の形態では、表示制御コマンドが、表示制御信号CD0〜CD7の8本の信号線で主基板11から表示制御基板12へ送信される。また、主基板11と表示制御基板12との間には、ストローブ信号を送信するための表示制御INT信号の信号線も配線されている。
【0034】
図7は、この実施の形態で用いられる主基板11から表示制御基板12へ送信される表示制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。表示制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビットは必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図7に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
【0035】
図7に示す例において、コマンド80XX(h)は、可変表示装置4における特別図柄及び飾り図柄の可変表示の開始を指令する可変表示開始コマンドである。なお、以下では、XX(h)が不特定の16進数であることを示し、表示制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であるものとする。表示制御基板12の側では、可変表示開始コマンドに含まれるEXTデータに対応して、特別図柄と飾り図柄の総可変表示時間、可変表示の表示結果が特定表示結果になるか否かの判定結果やリーチとするか否かの判定結果などを特定することができる。
【0036】
コマンド90XX(h)は、特別図柄の予定停止図柄(確定図柄として導出表示される図柄)を指定する特別図柄指定コマンドである。特別図柄には通常大当り図柄と確変大当り図柄とが含まれており、特別図柄の確定図柄を指定することにより、通常大当りとするか確変大当りとするかを識別することができる。すなわち、特別図柄指定コマンドは、確変大当りとするか否かを示す情報を含んでいる。
【0037】
コマンドA000(h)は、特別図柄の可変表示の停止を指示する特別図柄確定コマンドである。コマンドB0XX(h)は、遊技球が普通可変入賞球装置6に入賞したときに決定される大当り用の特別図柄を指定するための入賞時大当り図柄指定コマンドである。コマンドC0XX(h)は、可変表示装置4における特図保留数表示エリア43にて、表示色の変化等により報知する保留数を指定するための保留記憶数指定コマンドである。例えば、特図保留記憶数の上限値が4である場合、XX(h)は、「0」〜「4」の範囲の値をとる。
【0038】
主基板11には、図6に示すように、始動入賞口である普通可変入賞球装置6や、大入賞口である特別可変入賞球装置7、その他の入賞口への遊技球の入賞等を検出するための各入賞口スイッチ70からの配線も接続されている。さらに、主基板11には、普通可変入賞球装置6における可動翼片の可動制御や特別可変入賞球装置7における開成・閉成制御を行うためのソレノイド21、22への配線が接続されている。
【0039】
主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路107、ソレノイド回路108などを搭載して構成される。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップマイクロコンピュータであり、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM(Read Only Memory)101、ワークメモリとして使用されるRAM(Random Access Memory)102、プログラムに従って制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103及びI/O(Input/Output)ポート104を含んでいる。
【0040】
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、図8に示すように、特図保留メモリ120と、ランダムカウンタ121と、判定テーブルメモリ122と、可変表示パターンテーブルメモリ123と、フラグメモリ124と、連続予告カウンタ125と、可変表示時間タイマ126とを備えている。
【0041】
特図保留メモリ120は、遊技球が普通可変入賞球装置6に入賞して特別図柄及び飾り図柄の可変表示(特図ゲーム)を実行するための条件(実行条件)が成立したが、従前の可変表示を実行中である等の理由のために可変表示を実際に開始するための条件(開始条件)が成立していない保留状態を記憶するためのメモリである。図8に示す特図保留メモリ120では、4つのエントリが設けられており、各エントリには、普通可変入賞球装置6への入賞順に、保留番号と、その入賞に応じて抽出された乱数値(後述するランダムR1、R4の値)と、後述する連続予告設定処理(図28、図29)にて実行される大当り判定処理での判定結果である大当りフラグの設定を示すデータとが、対応付けて格納される。主基板11から表示制御基板12へ特別図柄確定コマンドが送信されて特別図柄及び飾り図柄の可変表示が1回終了したり、大当り遊技状態が終了したりするごとに、最上位の情報に基づいた可変表示の開始条件が成立し、最上位の情報に基づいた可変表示が実行される。このとき、第2位以下の登録情報が1位ずつ繰り上がる。また、特別図柄及び飾り図柄の可変表示中等に遊技球が普通可変入賞球装置6に新たに入賞した場合には、その入賞による乱数値が最上位の空エントリに登録される。
【0042】
ランダムカウンタ121は、遊技制御に用いられる判定用乱数や表示用乱数のカウントを行うものである。図9は、ランダムカウンタ121によりカウントされる各乱数を示す説明図である。ランダムカウンタ121は、図9に示すように、ランダムR1〜R5のカウントを行う。ランダムR1は、大当りを発生させてパチンコ遊技機1を特定遊技状態とするか否かを決定する大当り判定用の乱数であり、「0」〜「299」の範囲の値をとる。ランダムR2は、ハズレ時にリーチとするか否かを決定するリーチ判定用の乱数であり、「0」〜「1530」の範囲の値をとる。ランダムR3は、特別図柄及び飾り図柄の可変表示に用いる可変表示パターンを決定するための表示用の乱数であり、「0」〜「108」の範囲の値をとる。ランダムR4は、大当り時における特別図柄の確定図柄を決定するための表示用の乱数であり、「0」〜「11」の範囲の値をとる。ランダムR5は、可変表示装置4による複数回の特図ゲームにおいて、連続予告を実行するか否かを決定するための乱数であり、「0」〜「99」の範囲の値をとる。ここで、連続予告は、特図保留メモリ120における保留記憶数を上限として、可変表示装置4による複数回の特図ゲームにて、大当りとなる可能性があること、またはリーチとなる可能性があることを報知するために行われる演出である。
【0043】
図8に示す判定テーブルメモリ122は、CPU103が各種の判定を行うために設定される複数の判定テーブルを記憶する。具体的には、判定テーブルメモリ122は、図10(A)に示す通常時大当り判定テーブル140、図10(B)に示す確変時大当り判定テーブル141、図11(A)に示すハズレ時連続予告判定テーブル142、図11(B)に示す大当り時連続予告判定テーブル143を格納する。
【0044】
図10(A)に示す通常時大当り判定テーブル140と、図10(B)に示す確変時大当り判定テーブル141は、可変表示装置4による特図ゲームの表示結果を大当りとするか否かを判定するためのテーブルである。各大当り判定テーブル140、141では、ランダムR1の値と特図ゲームの表示結果を示す設定データとが対応付けて格納されている。そして、確変時大当り判定テーブル141では、通常時大当り判定テーブル140に比べてより多くのランダムR1の値が、「大当り」の表示結果と対応付けられている。すなわち、確変時大当り判定テーブル141を用いて特図ゲームの表示結果を決定することで、通常遊技状態のときよりも大当り遊技状態となる確率が高い確率向上状態とすることができる。
【0045】
図11(A)に示すハズレ時連続予告判定テーブル142と、図11(B)に示す大当り時連続予告判定テーブル143は、連続予告を実行するか否かを判定するためのテーブルである。各連続予告判定テーブル142、143では、連続予告カウンタ125における設定値と、ランダムR5の値と、連続予告を実行するか否かの判定結果を示す設定データとが、対応付けて格納されている。
【0046】
図8に示す可変表示パターンテーブルメモリ123は、特図ゲームで使用される複数の可変表示パターンを記憶する。具体的には、可変表示パターンテーブルメモリ123は、図12に示す可変表示パターンテーブル144を格納する。
【0047】
図12に示す可変表示パターンテーブル144には、例えば、複数の可変表示パターンと、可変表示時間タイマ126が計測する特別図柄と飾り図柄の総可変表示時間と、可変表示開始コマンド(80XX(h))のEXTデータとして設定される制御コードとが対応付けて格納されている。すなわち、主基板11から送信されて表示制御基板12が受信する可変表示開始コマンドは、特別図柄及び飾り図柄の可変表示における可変表示パターンを、EXTデータにより指定する。また、表示結果をハズレとするか、大当りとするか、及び、ハズレの場合にリーチとするか否かに応じて、異なる可変表示パターンが用いられる。さらに、可変表示パターンテーブル144には、連続予告を実行する特図ゲームにおいて表示結果をハズレとするときに用いる可変表示パターン#3、#5、#7が格納されている。加えて、可変表示パターンテーブル144には、連続予告を実行する特図ゲームにおいて表示結果を大当りとするときに用いる可変表示パターン#50、#51が格納されている。
【0048】
また、可変表示パターンテーブルメモリ123には、図13(A)に示す大当り可変表示パターン決定テーブル145と、図13(B)に示すリーチハズレ可変表示パターン決定テーブル146とが格納されている。各可変表示パターン決定テーブル145、146は、表示結果を大当りあるいはリーチハズレとするときに、ランダムカウンタ121より抽出したランダムR3の値に基づいて、複数種類ある可変表示パターンのうちから特図ゲームに使用するものを選択決定できるように設定されている。ここで、大当り可変表示パターン決定テーブル145と、リーチハズレ可変表示パターン決定テーブル146とを比べると、各可変表示パターン(リーチの種類)に対するランダムR3の値の割当が異なっている。すなわち、特図ゲームにおける表示結果が大当りとなるか否かに応じて、選択されるリーチ種類の割合が異なるものとなっている。これにより、特図ゲーム中に出現するリーチの種類に応じて、表示結果が大当りとなる確率は異なるものとなる。
【0049】
図13に示す例では、表示結果がリーチハズレとなる場合にリーチAの可変表示パターンが用いられる割合は、リーチJの可変表示パターンが用いられる割合よりも高くなっている。一方で、表示結果が大当りとなる場合にリーチAの可変表示パターンが用いられる割合は、リーチJの可変表示パターンが用いられる割合よりも低くなっている。このため、特図ゲーム中にリーチJの可変表示パターンによるリーチが出現した場合には、リーチAの可変表示パターンによるリーチが出現した場合よりも、表示結果が大当りとなる確率が高くなる。こうしたリーチの種類ごとに決められる表示結果が大当りとなる確率は、リーチの大当り信頼度、あるいは単に、リーチの信頼度と称される。
【0050】
フラグメモリ124は、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる複数種類のフラグを設定するためのものである。例えば、フラグメモリ124には、特別図柄プロセスフラグ、普通図柄プロセスフラグ、大当りフラグ、確変フラグ、入力状態フラグ、エラーフラグ、タイマ割込フラグなどが設けられている。
【0051】
特別図柄プロセスフラグは、後述する特別図柄プロセス処理(図25)において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。普通図柄プロセスフラグは、普通図柄表示器40の表示状態を所定の順序で制御するために、所定の普通図柄プロセス処理においてどの処理を選択・実行すべきかを指示する。大当りフラグは、可変表示装置4による特図ゲームの表示結果が大当りとなるときにオン状態にセットされ、大当り遊技状態が終了するときにクリアされてオフ状態となる。確変フラグは、特図ゲームの表示結果となる特別図柄の確定図柄が、確変大当り図柄となるときにオン状態にセットされ、大当り遊技状態となる確率が向上した確率向上状態から通常遊技状態へ戻るときにクリアされてオフ状態となる。
【0052】
入力状態フラグは、I/Oポート104に入力される各種信号の状態や各入賞口スイッチ70から入力される検出信号の状態等に応じて各々セットあるいはクリアさせる複数ビットからなるフラグである。エラーフラグは、パチンコ遊技機1において各種のエラーが発生したときに、発生したエラーの種類に対応するビットがセットされる複数ビットからなるフラグである。タイマ割込フラグは、所定時間が経過してタイマ割込みが発生するごとにオン状態にセットされる。
【0053】
連続予告カウンタ125は、連続予告における予告の残り実行回数をカウントするためのものである。連続予告カウンタ125には、連続予告を実行するか否かを判定するときに、特図保留メモリ120の記憶内容に応じたカウント設定値が初期値として設定される。
【0054】
可変表示時間タイマ126は、可変表示装置4による特図ゲームの実行時間である可変表示時間をメイン側で計測するためのダウンカウンタであり、主基板11から表示制御基板12に対して可変表示開始コマンドが送出されるに際して、可変表示パターンで指定される総可変表示時間に対応するカウント値が初期値として設定される。
【0055】
図6に示すスイッチ回路107は、各入賞口スイッチ70からの検出信号を取り込んで、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝達する。ソレノイド回路108は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からの指令に従って各ソレノイド21、22を駆動する。ソレノイド21は、リンク機構を介して普通可変入賞球装置6の可動翼片に連結されている。ソレノイド22は、リンク機構を介して特別可変入賞球装置7の開閉板に連結されている。
【0056】
表示制御基板12は、主基板11とは独立して可変表示ゲームにおける画像処理のための表示制御などを行うものである。表示制御基板12は、主基板11から送出される表示制御コマンドに基づいて、可変表示ゲームに用いられる画像を可変表示装置4上に表示させるとともに、普通図柄表示器40の点灯/消灯制御を行う。
【0057】
図14は、表示制御基板12のハードウェア構成例を示すブロック図である。表示制御基板12は、発振回路110と、リセット回路111と、表示制御用のCPU112と、ROM113と、RAM114と、GCL(Graphic Control LSI)115と、CGROM116と、VRAM(Video RAM)117とを備えている。
【0058】
発振回路110は、CPU112及びGCL115に基準クロック信号を出力するものであり、リセット回路111は、CPU112及びGCL115をリセットするためのリセット信号を出力するものである。CPU112は、主基板11から表示制御コマンドを受信するとRAM114を作業領域として用いながらROM113から表示制御を行うための制御データを読み出す。また、CPU112は、読み出した制御データに基づいてGCL115に描画命令を送る。ROM113は、CPU112によって利用される各種制御プログラム等を格納する半導体メモリであり、RAM114は、CPU112によって作業領域として利用される半導体メモリである。
【0059】
GCL115は、画像表示を行うための表示装置制御機能及び高速描画機能を有し、CPU112からの描画命令に従って動作する。また、CPU112とは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこにVRAM117をマッピングしている。CGROM116は、可変表示装置4にて画像表示を行うための各種画像データを記憶しておくためのものである。例えば、CGROM116には、可変表示装置4に表示される画像の中で使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、動物、又は、文字、図形もしくは記号等が予め記憶されている。
【0060】
また、CGROM116には、同一種類の飾り図柄として、表示状態が異なる複数種類のキャラクタ画像データが格納されている。例えば、図15に示すように、各飾り図柄について段階的に破砕された表示状態に変化させて可変表示装置4上にて表示するためのキャラクタ画像データが格納されている。なお、図15に示す例では、一例として、図柄番号が「2」、「4」、「6」、「8」の飾り図柄について破砕された表示状態に対応する図柄を示したが、他の飾り図柄についても同様の表示状態に変化させるためのキャラクタ画像データを用意してもよい。
【0061】
図14に示すVRAM117は、GCL115によって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリである。
【0062】
また、表示制御基板12は、図16に示すように、確定図柄格納メモリ130と、ランダムカウンタ131と、飾り図柄決定用テーブルメモリ132と、表示制御パターンメモリ133と、フラグメモリ134と、各種タイマ135とを備えている。
【0063】
確定図柄格納メモリ130には、可変表示装置4による特図ゲームにおいて導出表示される確定図柄についての情報が格納される。具体的には、図17に示すように、確定図柄格納メモリ130は、大当り用特別図柄保留領域130aと、可変表示用特別図柄格納領域130bと、大当り用飾り図柄格納領域130cと、左・中・右確定図柄格納領域130d〜130fと、左・右破砕表示図柄格納領域130g、130hとを備えている。
【0064】
大当り用特別図柄保留領域130aは、主基板11の側で特図保留メモリ120により実行が保留されている特図ゲームに対応して、入賞時大当り図柄指定コマンドにてEXTデータにより指定された大当り用の特別図柄の図柄番号を記憶する。図17に示す大当り用特別図柄保留領域130aでは、開始条件が成立した特図ゲームに対応する保留番号「0」の記憶も含めて5つのエントリが設けられており、各エントリには、入賞時大当り図柄指定コマンドで指定された順に、保留番号と、特別図柄の図柄番号とが対応付けて格納される。そして、主基板11からの保留記憶数指定コマンドに基づいて記憶内容が更新される。
【0065】
可変表示用特別図柄格納領域130bは、今回の特図ゲームで表示結果として導出表示する特別図柄の図柄番号を記憶する。すなわち、可変表示用特別図柄格納領域130bは、特別図柄指定コマンドにてEXTデータにより指定された特別図柄の図柄番号を記憶する。
【0066】
大当り用飾り図柄格納領域130cは、特図ゲームの表示結果を大当りとするときに導出表示される飾り図柄の図柄番号を記憶する。左・中・右確定図柄格納領域130d〜130fは、特図ゲームの表示結果をハズレとするときに、それぞれ左・中・右可変表示部42a〜42cに導出表示される飾り図柄の図柄番号を記憶する。左・右破砕表示図柄格納領域130g、130hは、予告演出として飾り図柄の表示状態を段階的に破砕された状態に変化させる表示態様とするときに、左・右可変表示部42a、42cにて表示状態を変化させる飾り図柄の図柄番号を記憶する。ここで、飾り図柄の表示状態を可変表示装置4による特図ゲームを実行するごとに段階的に変化させる予告演出では、左・右可変表示部42a、42cに、飾り図柄が上下二段の構成で導出表示される。この予告演出が行われるときには、左・右確定図柄格納領域130d、130fに図柄番号が記憶された飾り図柄が、それぞれ、左・右破砕表示図柄格納領域130g、130hに図柄番号が記憶された飾り図柄の上部に導出表示される。例えば、左可変表示部42aにて左確定図柄格納領域130dに図柄番号が記憶された飾り図柄の1つ下に表示される飾り図柄の図柄番号が、左破砕表示図柄格納領域130gに格納され、右可変表示部42cにて右確定図柄格納領域130fに図柄番号が記憶された飾り図柄の1つ下に表示される飾り図柄の図柄番号が、右破砕表示図柄格納領域130hに格納される。
【0067】
ランダムカウンタ131は、飾り図柄の可変表示内容を決定するために用いられる各種乱数のカウントを行うものである。図18は、ランダムカウンタ131によりカウントされる各乱数を示す説明図である。ランダムカウンタ131は、図18に示すように、ランダムR10〜R13のカウントを行う。ランダムR10は、大当り時における飾り図柄の確定図柄と、ハズレ時に左側の飾り図柄における確定図柄とを、決定する乱数であり、「0」〜「106」の範囲の値をとる。ランダムR11は、ハズレ時に中央の飾り図柄における確定図柄を決定する乱数であり、「0」〜「162」の範囲の値をとる。ランダムR12は、リーチとしない通常ハズレ時に右側の飾り図柄における確定図柄を決定する乱数であり、「0」〜「72」の範囲の値をとる。ランダムR13は、連続予告を行うときに、主基板11からの可変表示開始コマンドにて指定された可変表示パターンに応じた図柄表示制御パターンを決定するための乱数であり、「0」〜「15」の範囲の値をとる。
【0068】
飾り図柄決定用テーブルメモリ132は、可変表示装置4にて可変表示される飾り図柄の確定図柄を決定するために用いられる複数種類の図柄決定用テーブルを記憶する。具体的には、飾り図柄決定用テーブルメモリ132は、図19に示す通常大当り図柄決定用テーブル150、図20に示す確変大当り図柄決定用テーブル151、図21(A)に示す左図柄決定用テーブル152、図21(B)に示す中図柄決定用テーブル153、及び図21(C)に示す右図柄決定用テーブル154を格納する。
【0069】
図19に示す通常大当り図柄決定用テーブル150は、特図ゲームの表示結果を通常大当りとするときに、左中右で同一となる飾り図柄の確定図柄を決定するためのテーブルである。例えば、通常大当り図柄決定用テーブル150には、特別図柄指定コマンド(90XX(h))で指定された特別図柄の図柄番号と、ランダムR10の値、及び飾り図柄における確定図柄の図柄番号とが対応付けて格納されている。すなわち、通常大当り図柄決定用テーブル150は、特別図柄指定コマンドで指定された大当り図柄となる特別図柄と、ランダムカウンタ131から抽出されるランダムR10の値とに基づいて、通常大当り時における飾り図柄の確定図柄を決定可能に構成されている。
【0070】
図20に示す確変大当り図柄決定用テーブル151は、特図ゲームの表示結果を確変大当りとするときに、左中右で同一となる飾り図柄の確定図柄を決定するためのテーブルである。例えば、確変大当り図柄決定用テーブル151には、通常大当り図柄決定用テーブル150と同様に、特別図柄指定コマンドで指定された特別図柄の図柄番号と、ランダムR10の値、及び飾り図柄における確定図柄の図柄番号とが対応付けて格納されている。
【0071】
図21(A)に示す左図柄決定用テーブル152は、当りとすることなくハズレの表示結果を導出表示するとき、すなわち特別図柄の確定図柄を「−」とするときに、左可変表示部42aにおける飾り図柄の確定図柄(左確定図柄)を決定するためのテーブルである。例えば、左図柄決定用テーブル152には、左可変表示部42aにおける確定図柄となる飾り図柄の図柄番号と、ランダムR10の値とが対応付けて格納されている。すなわち、左図柄決定用テーブル152は、ランダムカウンタ131から抽出されるランダムR10の値に基づいて、ハズレ時における左確定図柄を決定可能に構成されている。なお、リーチ表示態様とした後に大当りとすることなくハズレの確定図柄を導出表示するときには、中・右可変表示部42b又は42cにおける飾り図柄の確定図柄を、左図柄決定用テーブル152を用いて決定された左可変表示部42aにおける飾り図柄の確定図柄と同一のものに設定すればよい。あるいは、中・右可変表示部42b及び42cにおける飾り図柄の確定図柄を、左可変表示部42aにおける飾り図柄の確定図柄とは異なる同一のものに設定してもよい。
【0072】
図21(B)に示す中図柄決定用テーブル153は、ハズレの表示結果を導出表示するときに、中可変表示部42bにおける飾り図柄の確定図柄(中確定図柄)を決定するためのテーブルである。例えば、中図柄決定用テーブル153には、左確定図柄の図柄番号に対する加算値と、ランダムR11の値とが対応付けて格納されている。すなわち、大当りとしないハズレ時には、ランダムカウンタ131から抽出されるランダムR11の値に基づき中図柄決定用テーブル153を用いて決定した加算値を、左図柄決定用テーブル152を用いて決定した左確定図柄の図柄番号に加算することで、中確定図柄を決めることができる。なお、リーチとした後に大当りとすることなくハズレの表示結果を導出表示するときに、中図柄決定用テーブル153を用いて決定された加算値が「0」である場合には、導出される表示結果をハズレとするために、中確定図柄の図柄番号を1加算するなどしてもよい。
【0073】
図21(C)に示す右図柄決定用テーブル154は、ハズレの表示結果を導出表示するときに、右可変表示部42cにおける飾り図柄の確定図柄(右確定図柄)を決定するためのテーブルである。例えば、右図柄決定用テーブル154には、左確定図柄の図柄番号に対する加算値と、ランダムR12の値とが対応付けて格納されている。
【0074】
表示制御パターンメモリ133は、主基板11から送信された表示制御コマンドに基づいて選択される複数の表示制御パターンを記憶する。例えば、表示制御パターンメモリ133は、図22(A)に示す連続予告用図柄表示制御パターンテーブル155を格納する。
【0075】
図22に示す連続予告用図柄表示制御パターンテーブル155は、主基板11からの可変表示開始コマンドにて指定された可変表示パターンが連続予告用のパターンであるときに選択される複数種類の図柄表示制御パターンを格納する。各図柄表示制御パターンは、特別図柄及び飾り図柄の表示状態を制御するためのデータからなり、時系列的に特別図柄及び飾り図柄の可変表示速度やその速度での表示期間、背景やキャラクタの切替タイミング等が設定されている。
【0076】
また、表示制御パターンメモリ133には、図22(B)に示す予告表示制御パターン決定用テーブル156が格納されている。予告表示制御パターン決定用テーブル156は、連続予告を実行するときに、飾り図柄の表示状態と、連続予告の残り実行回数と、ランダムカウンタ131より抽出したランダムR13の値とに基づいて、複数種類ある連続予告用の図柄表示制御パターンのうちから特図ゲームに使用するものを選択決定できるように設定されている。
【0077】
図16に示すフラグメモリ134は、可変表示装置4における表示状態や主基板11からのコマンド受信などに応じて各々セットあるいはクリアされる複数種類のフラグを設定するためのものである。例えば、フラグメモリ134には、表示制御プロセスフラグ、可変表示開始フラグ、有効フラグ、破砕表示状態フラグ、情報適正フラグ、タイマ割込フラグなどが設けられている。
【0078】
表示制御プロセスフラグは、後述する特図表示制御プロセス処理(図37)において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。可変表示開始フラグは、主基板11から可変表示開始コマンド(80XX(h))を受信したときにオン状態にセットされる。有効フラグは、主基板11から特別図柄指定コマンド(90XX(h))を受信したときにオン状態にセットされる。破砕表示状態フラグは、可変表示装置4による特図ゲームにおいて可変表示される飾り図柄のうちで表示状態が変化するもの、すなわち確定図柄格納メモリ130の左・右破砕表示図柄格納領域130g、130hに図柄番号が格納された飾り図柄について、現在の表示状態を示す。
【0079】
情報適正フラグは、主基板11からの特別図柄指定コマンドを適正に受信し、且つ、確定図柄格納メモリ130の大当り用特別図柄保留領域130aにおける記憶内容が適正であるときに、オン状態にセットされる。タイマ割込フラグは、所定時間が経過してタイマ割込みが発生するごとにオン状態にセットされる。
【0080】
図16に示す各種タイマ135は、可変表示装置4の表示制御に用いられる複数種類のタイマを含んで構成される。例えば、各種タイマ135は、可変表示時間タイマ及び監視タイマを含んでいる。可変表示時間タイマは、特図ゲームの実行時間である可変表示時間をサブ側で計測するためのダウンカウンタである。監視タイマは、可変表示時間タイマがタイムアウトしてからの経過時間を計測するためのものであり、主基板11から表示制御コマンドを所定時間以上受信しなかったときにタイムアウトする。
【0081】
音声制御基板13、ランプ制御基板14は、主基板11から送信される制御コマンドに基づいて、音声出力制御、ランプ出力制御を、それぞれ主基板11とは独立して実行するサブ側の制御基板である。払出制御基板15は、遊技球の貸出や賞球等の払出制御を行うものである。情報端子基板16は、各種の遊技関連情報を外部に出力するためのものである。
【0082】
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。図23は、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。主基板11では、電源基板10からの電源電圧が供給されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103が、まず、図23のフローチャートに示す遊技制御メイン処理を実行する。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込禁止に設定した後(ステップS11)、必要な初期設定を行う(ステップS12)。この初期設定では、例えば、RAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行うことにより、定期的(例えば、2ミリ秒ごと)にタイマ割込を発生させる。初期設定が終了すると、割込を許可した後(ステップS13)、ループ処理に入る。
【0083】
こうした遊技制御メイン処理の実行により、2ミリ秒ごとに繰り返しタイマ割込が発生するように設定され、タイマ割込が発生すると、CPU103は、図24のフローチャートに示す遊技制御割込処理を実行する。
【0084】
図24のフローチャートに示す遊技制御割込処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路107を介して各入賞口スイッチ70から入力される検出信号の状態を判定する(ステップS21)。続いて、所定のエラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、ランダムカウンタ121によりカウントされる判定用乱数であるランダムR1、R2及びR5を更新する判定用乱数更新処理(ステップS23)と、表示用乱数であるランダムR3、R4を更新する表示用乱数更新処理(ステップS24)とを、順次実行する。
【0085】
次に、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するために、フラグメモリ124に設けられた特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選択されて実行される。特別図柄プロセス処理に続いて、CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行する(ステップS26)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器40を所定の順序で制御するために、フラグメモリ124に設けられた普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選択されて実行される。
【0086】
さらに、CPU103は、所定のコマンド制御処理を実行することにより、主基板11から表示制御基板12等のサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送出し、遊技状態に合わせた動作制御を指示する(ステップS27)。このコマンド制御処理により主基板11から送出された表示制御コマンドを表示制御基板12のCPU112が受け取り、その表示制御コマンドに従って可変表示装置4の表示制御や普通図柄表示器40の点灯/消灯制御などが行われる。また、ステップS27のコマンド制御処理において、CPU103は、特図保留メモリ120の保留記憶数に変化が生じているときに、保留記憶数に応じた保留記憶数指定コマンドC0XX(h)を表示制御基板12に対して送出する。
【0087】
また、CPU103は、所定の情報出力処理を実行することにより、各種出力データの格納領域の内容をI/Oポート104に含まれる各出力ポートに出力する(ステップS28)。この情報出力処理では、主基板11から情報端子基板16に、大当り情報、始動情報、確率変動情報などをホール管理用コンピュータに対して出力する指令の送出も行われる。
【0088】
続いて、CPU103は、所定のソレノイド出力処理を実行することにより、所定の条件が成立したときに普通可変入賞球装置6における可動翼片の可動制御や特別可変入賞球装置7における開閉板の開閉駆動を行う(ステップS29)。この後、所定の賞球処理を実行することにより、各入賞口スイッチ70から入力された検出信号に基づく賞球数の設定などを行い、払出制御基板15に対して払出制御コマンドを出力可能とする(ステップS30)。
【0089】
図25は、ステップS25にて実行される特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理を開始すると、CPU103は、まず、遊技球が普通可変入賞球装置6に入賞したか否かを、各入賞口スイッチ70に含まれる始動球検出スイッチから入力される検出信号や、フラグメモリ124に設けられた入力状態フラグなどをチェックすることにより、判別する(ステップS100)。遊技球が入賞して始動球検出スイッチからの検出信号がオン状態となった場合(ステップS100;Yes)、入賞処理を実行し(ステップS101)、遊技球が入賞していない場合(ステップS100;No)、入賞処理をスキップする。
【0090】
図26は、ステップS101の入賞処理を示すフローチャートである。この入賞処理において、CPU103は、まず、特図保留メモリ120が記憶している保留記憶数が最大値の「4」であるか否かを判別する(ステップS201)。ここで、特図保留メモリ120において、保留番号「4」に対応した乱数値等の各種データが記憶されている場合には、保留記憶数が「4」であると判別される。
【0091】
保留記憶数が「4」であるときには(ステップS201;Yes)、今回の入賞による始動検出は無効として、そのまま入賞処理を終了する。一方、保留記憶数が「4」未満であるときには(ステップS201;No)、保留記憶数を1加算し(ステップS202)、ランダムカウンタ121より大当り判定用のランダムR1の値と、大当り用の特別図柄決定用のランダムR4の値とを抽出する(ステップS203)。そして、抽出した乱数値を特図保留メモリ120の空エントリの先頭にセットする(ステップS204)。
【0092】
続いて、CPU103は、ステップS204にて抽出したランダムR4の値に基づく大当り用の特別図柄の判定を行う(ステップS205)。例えば、ランダムR4は、「0」〜「11」の範囲の値をとることから、ランダムカウンタ121より抽出したランダムR4の値を図柄番号とする特別図柄を選択することで、大当り図柄となる特別図柄を決定することができる。このようなステップS205にて実行される判定処理は、普通可変入賞球装置6に遊技球が入賞して可変表示の実行条件が成立したときに、当該実行条件に対応する特図ゲームにおける表示結果を大当りとする場合の表示態様を、複数種類の表示態様のいずれとするかを判定するための処理となる。
【0093】
そして、ステップS205にて判定した大当り図柄を指定するための入賞時大当り図柄指定コマンドを、表示制御基板12に対して送出するための設定を行う(ステップS206)。具体的には、大当り図柄として決定された特別図柄の図柄番号に対応する制御データを、所定のコマンド送信テーブルに設定するなどして、入賞時大当り図柄指定コマンドを送信可能に設定する。
【0094】
この後、CPU103は、フラグメモリ124に設けられた特別図柄プロセスフラグの値に基づいて、図25に示すステップS110〜S117の8個の処理のいずれかを選択する。以下に、ステップS110〜S117の各処理について説明する。
【0095】
ステップS110の特別図柄通常処理は、特別図柄プロセスフラグの値が初期値「0」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、図27に示すように、まず、特図保留メモリ120が記憶している保留記憶数が「0」であるか否かを判別する(ステップS211)。ここで、特図保留メモリ120において、保留番号「1」に対応した乱数値等の各種データが記憶されていない場合には、保留記憶数が「0」であると判別される。保留記憶数が「0」であれば(ステップS211;Yes)、表示制御基板12を介して可変表示装置4上にデモンストレーション画面を表示するなどして、特別図柄通常処理を終了する。
【0096】
ステップS211において保留記憶数が「0」ではないと判別すると(ステップS211;No)、図28、図29のフローチャートに示す連続予告設定処理を実行する(ステップS212)。連続予告設定処理を開始すると、CPU103は、フラグメモリ124に設けられた確変フラグがオンとなっているか否かを判別し(ステップS301)、続いて、連続予告カウンタ125のカウント値が「0」となっているか否かを判別する(ステップS302)。ステップS301にて確変フラグがオンであるときや(ステップS301;Yes)、ステップS302にて連続予告カウンタ125のカウント値が「0」以外の値であるときには(ステップS302;No)、連続予告を実行するための設定は行わないと判断して、連続予告設定処理を終了する。
【0097】
一方、確変フラグがオフであり(ステップS301;No)、且つ、連続予告カウンタ125のカウント値が「0」であるときには(ステップS302;Yes)、特図保留メモリ120の記憶内容をチェックするために用いられる変数kの値を初期値「1」に設定する(ステップS303)。続いて、特図保留メモリ120において変数kの値と同一の保留番号に格納されたランダムR1の値を読み出し(ステップS304)、読み出したランダムR4の値に基づいて大当り判定処理を実行する(ステップS305)。
【0098】
図30は、大当り判定モジュールを示すフローチャートである。大当り判定処理において、CPU103は、まず、フラグメモリ124に設けられた確変フラグがオンとなっているか否かを判別し(ステップS321)、オフとなっていれば(ステップS321;No)、通常遊技状態であると判断して、特図ゲームの表示結果を大当りとするか否かを判定するためのテーブルとして、図10(A)に示すような通常時大当り判定テーブル140を設定する(ステップS322)。これに対して、確変フラグがオンとなっていれば(ステップS321;Yes)、確率向上状態になっていると判断して、図10(B)に示すような確変時大当り判定テーブル141を設定する(ステップS323)。
【0099】
続いて、CPU103は、特図保留メモリ120から読み出されたランダムR1の値に基づき、ステップS322又はS323にて設定された大当り判定テーブル140又は141を用いて大当り判定を行う(ステップS324)。そして、各大当り判定テーブル140、141においてランダムR1の値に応じて決まる判定結果としての表示結果が「大当り」となっているか否かを判別する(ステップS325)。そして、表示結果が「大当り」となる値がランダムR1の値と一致すれば(ステップS325;Yes)、大当りとすることに決定し(ステップS326)、一致する値がなければ(ステップS325;No)、大当りとしないことを決定する(ステップS327)。
【0100】
このようなステップS305にて実行される大当り判定処理は、可変表示の実行条件に基づく特図ゲームの開始条件が成立する前に、当該実行条件の成立に基づいて実行される特図ゲームにおける表示結果が大当りになるか否かを判定するための事前判定処理となる。こうした大当り判定処理が終了した後、図28のフローチャートに示す連続予告設定処理では、大当り判定処理における判定結果に応じた大当りフラグの設定データを、特図保留メモリ120にて変数kの値と同一の保留番号に格納する(ステップS306)。そして、変数kの値が「1」であるか否かを判別し(ステップS307)、「1」以外の値であれば(ステップS307;No)、変数kの値と同一の保留番号に格納された設定データが特図ゲームの表示結果を大当りとするものであるか否かを判別する(ステップS308)。すなわち、変数kの値と同一の保留番号に格納された大当りフラグの設定データが、大当りフラグをオンに設定するためのものである否かを判別する。
【0101】
ステップS308にて、変数kの値と同一の保留番号に格納された設定データがハズレを指定するとき(ステップS308;No)、CPU103は、変数kの値を1加算して更新し(ステップS309)、更新された変数kの値と同一の保留番号に対応した乱数値等の各種データが記憶されているか否かを判別する(ステップS310)。更新された変数kの値と同一の保留番号に対応する保留記憶があるときには(ステップS310;Yes)、ステップS304にリターンして、次の保留番号に対応する記憶内容に基づく大当り判定などを行う。
【0102】
また、ステップS310にて変数kの値と同一の保留番号に対応する保留記憶がないとき(ステップS310;No)、CPU103は、変数kの値が「3」以上であるか否かを判別し(ステップS311)、「3」未満であるときには(ステップS311;No)、連続予告設定処理を終了する。
【0103】
ステップS308にて変数kの値と同一の保留番号に格納された設定データが大当りを指定するとき(ステップS308;Yes)、CPU103は、連続予告カウンタ125に変数kの値をセットする(ステップS312)。こうして大当りを指定する設定データが格納された保留番号と同一の変数kの値を連続予告カウンタ125にセットすることにより、ステップS305の大当り判定処理にて表示結果を大当りにすると判定された特図ゲームの実行が特図保留メモリ120にて保留されている順番を特定することができる。
【0104】
ステップS312に続いて、CPU103は、連続予告を実行するか否かを判定するためのテーブルとして、図11(B)に示す大当り時連続予告判定テーブル143を設定する(ステップS313)。また、ステップS311にて変数kの値が「3」以上であるときには(ステップS311;Yes)、変数kの値から1減算した値を連続予告カウンタ125にセットし(ステップS314)、図11(A)に示すハズレ時連続予告判定テーブル142を設定する(ステップS315)。
【0105】
ステップS313又はS315を実行した後、CPU103は、ランダムカウンタ121よりランダムR5の値を抽出し(ステップS316)、ステップS313又はS315にて設定した連続予告判定テーブル142又は143を用いて連続予告を実行するか否かの判定を行う(ステップS317)。ここで、図11(A)に示すハズレ時連続予告判定テーブル142において、連続予告を実行する旨の判定結果に対して、連続予告カウンタ125におけるカウント設定値ごとに、所定のランダムR5の値が割り当てられている。これにより、連続予告を実行する起因となった実行条件に対応する特図ゲームにおける表示結果がハズレとなるとき、すなわち大当りとはならないときでも、所定の割合で連続予告を実行すると判定される。
【0106】
CPU103は、各連続予告判定テーブル142、143において連続予告カウンタ125の設定値とランダムR5の値とに応じて決まる判定結果として、連続予告を実行するか否かを判別し(ステップS318)、連続予告を実行しないと判定したときには(ステップS318;No)、連続予告カウンタ125をクリアして、ステップS312又はS314にてセットした設定値を消去する(ステップS319)。これに対して、連続予告を実行すると判定したときには(ステップS318;Yes)、ステップS319をスキップすることで連続予告カウンタ125の設定内容が保持され、連続予告としての予告演出が行われる特図ゲームの実行回数をカウントするための設定が完了する。
【0107】
こうした連続予告設定処理が終了した後、図27のフローチャートに示す特別図柄通常処理では、特図保留メモリ120から保留番号「1」に対応して格納されている乱数値等の各種データを読み出す(ステップS213)。この際、保留数を1減算し、かつ、特図保留メモリ120の第2〜第4エントリ(保留番号「2」〜「4」)に格納されたデータを1エントリずつ上位にシフトする(ステップS214)。
【0108】
その後、CPU103は、図28のフローチャートに示す連続予告設定処理のステップS305と同様の判定モジュールによる大当り判定処理を実行し、ステップS213にて特図保留メモリ120から読み出したランダムR1の値に基づいて、大当りとするか否かを判定する(ステップS215)。このステップS215にて実行される大当り判定処理は、可変表示の開始条件が成立したときに、当該開始条件が成立した特図ゲームにおける表示結果が大当りになるか否かを判定するための開始前判定処理となる。CPU103は、ステップS305とステップS215にて共通の判定モジュールを読み出して実行することにより、特図ゲームにおける表示結果が大当りになるか否かを判定する。
【0109】
そして、ステップS215における判定結果と、ステップS213にて特図保留メモリ120から読み出した大当りフラグの設定データとを比較するなどして、特図保留メモリ120の記憶内容が適正であるか否かを判定する(ステップS216)。ステップS215における大当り判定処理による判定結果と、特図保留メモリ120から読み出した大当りフラグの設定データとが合致しないときには(ステップS216;No)、特図保留メモリ120の記憶内容が不適正であると判断して、例えば表示制御基板12を介して可変表示装置4により所定のエラー画面を表示させるなどの保留記憶エラー処理を実行する(ステップS217)。一方、特図保留メモリ120の記憶内容が適正であるときには(ステップS216;Yes)、特別図柄プロセスフラグの値を確定図柄設定処理に対応した値である「1」に更新する(ステップS218)。なお、ステップS215における判定結果と、特図保留メモリ120から読み出した設定データとを比較することなく、特別図柄プロセスフラグの値を更新するようにしてもよい。すなわち、ステップS213にて特図保留メモリ120から大当りフラグの設定データを読み出すことなく、ランダムR1の値のみを読み出し、ステップS215における判定結果に基づいて、今回の特図ゲームにおける表示結果を大当りとするか否かを決定するようにしてもよい。
【0110】
このように、特別図柄通常処理では、開始前判定処理の判定結果と特図保留メモリ120の記憶内容とが比較され、特図保留メモリ120の記憶内容が適正であるか否かの判定が行われる。これにより、例えば不正行為などによって特図保留メモリ120の記憶内容が改変されたことを検出することができる。また、特別図柄通常処理のステップS215にて実行される大当り判定処理は、図28のフローチャートに示す連続予告設定処理のステップS305にて実行される大当り判定処理と共通の判定モジュールを使用するので、プログラム量の増大を抑制することができる。
【0111】
図25に示すステップS111の確定図柄設定処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「1」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、図31に示すように、まず、フラグメモリ124に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS221)。大当りフラグがオンであるときには(ステップS221;Yes)、ランダムR4の値に基づいて大当り用の特別図柄を選択決定する(ステップS222)。このとき用いられるランダムR4の値は、図26のフローチャートに示す入賞処理のステップS203にて既にランダムカウンタ121より抽出されて特図保留メモリ120に格納された後、図27のフローチャートに示す特別図柄通常処理のステップS213にて読み出されたものである。
【0112】
この後、ステップS222にて選択決定した大当り用の特別図柄が確変大当り図柄であるか否かを判別し(ステップS223)、確変大当り図柄であるときには(ステップS223;Yes)、フラグメモリ124に設けられた確変フラグをオン状態にセットする(ステップS224)。一方、ステップS222にて選択決定した大当り用の特別図柄が通常大当り図柄であるときには(ステップS223;No)、確変フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS225)。ステップS224及びS225の後には、ステップS227に進む。
【0113】
また、ステップS221において大当りフラグがオフであると判別したとき(ステップS221;No)、CPU103は、表示結果がハズレになると判断して、特別図柄の確定図柄として図柄番号が「12」の特別図柄「−」を選択決定する(ステップS226)。そして、ステップS227において、特別図柄プロセスフラグの値を可変表示パターン設定処理に対応した値である「2」に更新する。
【0114】
図25に示すステップS112の可変表示パターン設定処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「2」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、図32に示すように、まず、連続予告カウンタ125のカウント値が「0」であるか否かを判別する(ステップS231)。連続予告カウンタ125のカウント値が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、フラグメモリ124に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS232)。
【0115】
ステップS232にて大当りフラグがオフであると判別したとき(ステップS232;No)、CPU103は、ランダムカウンタ121よりランダムR2の値を抽出し(ステップS233)、抽出したランダムR2の値に基づいてリーチとするか否かを決定する(ステップS234)。例えば、抽出したランダムR2の値が「105」〜「1530」のいずれかであるときには、リーチとしないことを決定し、「0」〜「104」のいずれかであるときには、リーチとすることを決定する。また、フラグメモリ124に設けられた確変フラグがオンとなっているか否かに応じてリーチとするランダムR2の値が異なるテーブルを用意しておき、確変フラグの状態に応じて選択したテーブルを用いてリーチとするか否かを決定してもよい。
【0116】
ステップS234にてリーチとしないことを決定したとき(ステップS234;No)、通常ハズレの可変表示パターンを使用するものとして選択決定する(ステップS235)。このとき、例えば図12に示す可変表示パターンテーブル144に格納された可変表示パターンのうちから、可変表示パターン#1が特図ゲームで使用するものとして選択決定される。ステップS235の後には、ステップS246に進む。
【0117】
また、ステップS232にて大当りフラグがオンであるとき(ステップS232;Yes)、CPU103は、可変表示パターンを決定するためのテーブルとして、図13(A)に示す大当り可変表示パターン決定テーブル145を設定する(ステップS236)。ステップS234にてリーチとすることを決定したときには(ステップS234;Yes)、可変表示パターンを決定するためのテーブルとして、図13(B)に示すリーチハズレ可変表示パターン決定テーブル146を設定する(ステップS237)。
【0118】
ステップS236又はS237にて可変表示パターン決定テーブルを設定した後、CPU103は、ランダムカウンタ121よりランダムR3の値を抽出し(ステップS238)、設定した可変表示パターン決定テーブルを用いて可変表示パターンを決定する(ステップS239)。ステップS239の後には、ステップS246に進む。
【0119】
ステップS231にて連続予告カウンタ125のカウント値が「0」以外であるとき(ステップS231;No)、CPU103は、連続予告カウンタ125のカウント値を1減算する(図33に示すステップS240)。そして、連続予告カウンタ125のカウント値が「0」となったか否かを判別する(ステップS241)。連続予告カウンタのカウント値が「0」となったときには(ステップS241;Yes)、連続予告カウンタ125のカウント値に応じた連続予告用ハズレの可変表示パターンを選択決定する(ステップS242)。このとき、例えば図34に示すように、図12に示す可変表示パターンテーブル144に格納された可変表示パターンのうちから、連続予告カウンタ125のカウント値に対応するものが選択決定される。ステップS242の後には、ステップS246に進む。
【0120】
ステップS241にて連続予告カウンタのカウント値が「0」であるとき(ステップS241;Yes)、CPU103は、フラグメモリ124に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かを判別し(ステップS243)、オフであるときには(ステップS243;No)、連続予告最終ハズレの可変表示パターンを選択決定する(ステップS244)。このとき、例えば図12に示す可変表示パターンテーブル144に格納された可変表示パターンのうちから、可変表示パターン#20が特図ゲームで使用するものとして選択決定される。ステップS244にて連続予告最終ハズレの可変表示パターンが選択決定されたときには、表示制御基板12のCPU112にて連続予告最終ハズレの可変表示パターンに応じた図柄表示制御パターンが選択される。そして、この図柄表示制御パターンに基づいて可変表示装置4による飾り図柄の可変表示動作を制御することで、可変表示装置4上にて変化させた表示状態が継続していた飾り図柄が通常表示状態に戻されることとなる。ステップS244の後には、ステップS246に進む。
【0121】
ステップS243にて大当りフラグがオンであるとき(ステップS243;Yes)、CPU103は、連続予告当りの可変表示パターンを選択決定する(ステップS245)。このとき、例えば図12に示す可変表示パターンテーブル144に格納された可変表示パターンのうちから、可変表示パターン#50及び#51のいずれかが、例えばランダムカウンタ121より抽出したランダムR3の値などに応じて、選択決定される。この後、ステップS246において、特別図柄プロセスフラグの値を、可変表示指令処理に対応した値である「3」に更新する。
【0122】
図25に示すステップS113の可変表示指令処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「3」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、可変表示装置4において特別図柄及び飾り図柄の全図柄が可変表示を開始するように制御する。具体的には、上述したステップS111の確定図柄設定処理にて決定した特別図柄の確定図柄に対応する制御データや、ステップS112の可変表示パターン設定処理にて決定した可変表示パターンに対応する制御データを、所定のコマンド送信テーブルに設定するなどして、可変表示開始コマンドと特別図柄指定コマンドを表示制御基板12に対して送出可能に設定する。そして、可変表示パターンに対応する総可変表示時間を可変表示時間タイマ126に設定し、可変表示開始コマンドが送信されるとともにカウントダウンを開始する。この後、可変表示時間タイマ126がタイムアウトすると、特別図柄プロセスフラグの値を可変表示停止時処理に対応した値である「4」に更新する。
【0123】
ステップS114の可変表示停止時処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「4」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、主基板11から表示制御基板12に対して特別図柄確定コマンドを送出するための設定を行う。具体的には、特別図柄確定コマンドに対応する制御データを、所定のコマンド送信テーブルに設定するなどして、特別図柄確定コマンドを表示制御基板12に対して送出可能に設定する。また、フラグメモリ124に設けられた確変フラグがオンとなっているときには、確率向上状態から通常遊技状態に戻すか否かを判定し、戻すと判定すると、確変フラグをクリアしてオフ状態とする。そして、可変表示の表示結果が大当りなるときには、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応した値である「5」に更新し、ハズレとなるときには、特別図柄プロセスフラグの値を「0」に更新する。
【0124】
ステップS115の大入賞口開放前処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「5」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、大入賞口としての特別可変入賞球装置7を開放する制御を開始するための設定を行う。そして、特別可変入賞球装置7を開放する制御を開始するとともに、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理に対応した値である「6」に更新する。
【0125】
ステップS116の大入賞口開放中処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「6」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、開成された特別可変入賞球装置7への遊技球の入賞検出、賞球の払出指令、開成時間の計測、及び開成サイクルのラウンド数表示のための表示制御コマンド設定等を行う。そして、例えば、1回の大当りについて、特別可変入賞球装置7の開成回数をカウントし、開成回数が例えば16回に達していれば、特定遊技状態(大当り遊技状態)を終了する条件が終了したとして特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理に対応した値である「7」に更新する。一方、開成回数が16回に達していなければ、特別可変入賞球装置7を一旦閉成した後、所定時間が経過するのを待って再度開成する。
【0126】
ステップS117の大当り終了処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「7」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、表示制御基板12に対して所定の大当り終了コマンドを送出するための設定を行うなどして、大当り遊技状態を終了させる。また、CPU103は、フラグメモリ124に設けられた大当りフラグをクリアしてオフ状態とする。そして、特別図柄プロセスフラグの値を「0」に更新する。
【0127】
次に、表示制御基板12に搭載された表示制御用のCPU112の動作を説明する。図35は、CPU112が実行する表示制御メイン処理を示すフローチャートである。表示制御メイン処理を開始すると、まず、所定の初期化処理を実行することにより、RAM114のクリアや各種初期値の設定、また表示制御の起動間隔を決めるための33ミリ秒タイマの初期設定等を行う(ステップS51)。
【0128】
その後、CPU112は、フラグメモリ134に設けられたタイマ割込フラグを監視し、タイマ割込フラグがセットされるまでループ処理を実行する(ステップS52;No)。このループ処理では、ランダムカウンタ131がカウントするランダムR10〜R13を更新する乱数更新処理が実行されてもよい。この実施の形態では、CPU112にて33ミリ秒ごとにタイマ割込みが発生し、このタイマ割込みが発生すると、所定のタイマ割込処理を実行することにより、フラグメモリ134に設けられたタイマ割込フラグがセットされる。
【0129】
CPU112では、33ミリ秒ごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの表示制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、主基板11からの表示制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。表示制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、CPU112は、自動的に割込禁止状態に設定するが、自動的に割込禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込禁止命令(DI命令)を発行することが好ましい。
【0130】
主基板11からの表示制御INT信号がオン状態となることによりCPU112において割込みがかかることで、CPU112は、表示制御コマンドデータの入力に割り当てられている入力ポートから、データを読み込む。そして、2バイト構成である表示制御コマンドのMODEデータ、EXTデータを順次受信し、所定の受信コマンドバッファに受信したコマンドを格納する。こうして受信コマンドバッファに主基板11から送信された表示制御コマンドが格納される一方で、図35に示すステップS52にてタイマ割込みの発生が確認される。このタイマ割込みの発生が確認されると(ステップS52;Yes)、CPU112は、コマンド解析処理を実行することにより、受信した表示制御コマンドを解析する(ステップS53)。
【0131】
コマンド解析処理が終了すると、CPU112は、ランダムカウンタ131がカウントするランダムR10〜R13を更新するためのカウンタ更新処理を実行した後(ステップS54)、表示制御プロセス処理を実行する(ステップS55)。表示制御プロセス処理では、表示状態に応じて可変表示装置4における表示動作を所定の順序で制御するために、フラグメモリ134に設けられた表示制御プロセスフラグの値に従って該当する処理が選択されて実行される。そして、表示制御処理が終了すると、ステップS52にリターンする。
【0132】
図36は、ステップS53のコマンド解析処理を示すフローチャートである。このコマンド解析処理を開始すると、CPU112は、まず、主基板11から受信した表示制御コマンドがあるか否かを確認する(ステップS121)。例えば、受信コマンドバッファに受信コマンドが格納されているなどして、受信コマンドがあることを確認したときには(ステップS121;Yes)、受信コマンドを読み出し(ステップS122)、そのコマンドが特別図柄指定コマンド90XX(h)であるか否かを判別する(ステップS123)。
【0133】
ステップS122にて読み出した受信コマンドが特別図柄指定コマンドであれば(ステップS123;Yes)、そのコマンドのEXTデータを図17に示す確定図柄格納メモリ130の可変表示用特別図柄格納領域130bに格納するとともに(ステップS124)、フラグメモリ134に設けられた有効フラグをオン状態にセットする(ステップS125)。特別図柄指定コマンドのEXTデータは、特別図柄の図柄番号を示すデータとなっている。これに対して、ステップS122にて読み出した受信コマンドが特別図柄指定コマンドではないときには(ステップS123;No)、そのコマンドが可変表示開始コマンド80XX(h)であるか否かを判別する(ステップS126)。
【0134】
ステップS122にて読み出した受信コマンドが可変表示開始コマンドであれば(ステップS126;Yes)、そのコマンドのEXTデータをRAM114に確保された可変表示パターン格納エリアに格納してセーブするとともに(ステップS127)、フラグメモリ134に設けられた可変表示開始受信フラグをオン状態にセットする(ステップS128)。これに対して、ステップS122にて読み出した受信コマンドが可変表示開始コマンドではないときには(ステップS126;No)、そのコマンドが保留記憶数指定コマンドC0XX(h)であるか否かを判別する(ステップS129)。
【0135】
ステップS122にて読み出した受信コマンドが保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS129;Yes)、図17に示す確定図柄格納メモリ130における大当り用特別図柄保留領域130aの保留記憶数を保留記憶数指定コマンドで指定された数に更新する(ステップS130)。また、GCL115に対して所定の描画命令を送出するなどして、可変表示装置4において特図保留数表示エリア43の表示を、ステップS130にて更新した後の保留記憶数に応じたものとする(ステップS131)。これに対して、ステップS122にて読み出した受信コマンドが保留記憶数指定コマンドではないときには(ステップS129;No)、そのコマンドが入賞時大当り図柄指定コマンドB0XX(h)であるか否かを判別する(ステップS132)。
【0136】
ステップS122にて読み出した受信コマンドが入賞時大当り図柄指定コマンドであれば(ステップS132;Yes)、大当り用特別図柄保留領域130aにおける大当り用特別図柄の保留記憶数を1加算し(ステップS133)、入賞時大当り図柄指定コマンドにて指定された大当り図柄となる特別図柄の図柄番号を、大当り用特別図柄保留領域130aにおける空きエントリの先頭に格納する(ステップS134)。
【0137】
また、読み出した受信コマンドがその他の表示制御コマンド(例えば特別図柄確定コマンド)であるときには、フラグメモリ134にて受信した表示制御コマンドに対応するコマンド受信フラグをセットし(ステップS135)、ステップS121にリターンする。こうして全ての受信コマンドが読み出されると(ステップS121;No)、コマンド解析処理を終了する。
【0138】
図37は、ステップS55(図35)の表示制御プロセス処理を示すフローチャートである。この表示制御プロセス処理において、CPU112は、フラグメモリ134に設けられている表示制御プロセスフラグの値に基づいて、図37に示すステップS150〜S154の5個の処理のいずれかを選択する。以下に、ステップS150〜S154の各処理について説明する。
【0139】
ステップS150の可変表示開始コマンド受信待ち処理は、表示制御プロセスフラグの値が初期値「0」のときに実行される処理である。この処理において、CPU112は、フラグメモリ134に設けられた可変表示開始フラグがオンとなっているか否かを判別する。上述したコマンド解析処理において、可変表示開始コマンド80XX(h)が受信コマンドバッファから読み出されたときには、可変表示開始フラグがオン状態にセットされている。可変表示開始フラグがオン状態であれば、可変表示開始フラグをクリアしてオフ状態とし、表示制御プロセスフラグの値を表示制御設定処理に対応した値である「1」に更新する。一方、可変表示開始フラグがオフのときには、そのまま可変表示開始コマンド受信待ち処理を終了する。
【0140】
図37に示すステップS151の表示制御設定処理は、表示制御プロセスフラグの値が「1」のときに実行される処理である。図38は、ステップS151の表示制御設定処理を示すフローチャートである。この表示制御設定処理において、CPU112は、まず、図39のフローチャートに示す情報適正判定処理を実行する(ステップS401)。
【0141】
情報適正判定処理を開始すると、CPU112は、フラグメモリ134に設けられた有効フラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS421)。有効フラグがオンであるときには(ステップS421;Yes)、特別図柄指定コマンド90XX(h)により指定された特別図柄が大当り用の特別図柄であるか否かを判別する(ステップS422)。このとき、確定図柄格納メモリ130の可変表示用特別図柄格納領域130bに記憶されている特別図柄の図柄番号が「0」〜「11」のいずれかであるときには、特別図柄指定コマンドにより大当り用の特別図柄が指定されたと判別する。他方、可変表示用特別図柄格納領域130bに記憶された特別図柄の図柄番号が「12」であるときには、ハズレ用の特別図柄が指定されたと判別する。
【0142】
ステップS422にて大当り用の特別図柄であったときには(ステップS422;Yes)、確定図柄格納メモリ130における大当り用特別図柄保留領域130aの保留番号「0」に格納された特別図柄と、可変表示用特別図柄格納領域130bに格納された特別図柄とを比較する(ステップS423)。そして、大当り用特別図柄保留領域130aに記憶された特別図柄の図柄番号が、可変表示用特別図柄格納領域130bに記憶された特別図柄の図柄番号と一致するか否かを判別する(ステップS424)。
【0143】
ステップS424にて特別図柄の図柄番号が一致したときには(ステップS424;Yes)、フラグメモリ134に設けられた情報適正フラグをオン状態にセットして(ステップS425)、情報適正判定処理を終了する。
【0144】
ステップS421にて有効フラグがオフであるときには(ステップS421;No)、特別図柄指定コマンドを正しく受信できなかったと判断して、ステップS426に進む。また、ステップS424にて特別図柄の図柄番号が一致しなかったときには(ステップS424)、大当り用特別図柄保留領域130aの記憶内容が不適正であると判断して、ステップS426に進む。表示制御基板12では、例えばRAM114の記憶内容がバックアップされない場合に、電源断の発生等によりRAM114の記憶内容が消失してしまうことがある。このようなときに、大当り用特別図柄保留領域130aに格納された特別図柄と特別図柄指定コマンドにより指定された特別図柄とが一致しなくなる。また、入賞時大当り図柄指定コマンドを正しく受信できなかった場合や、大当り用特別図柄保留領域130aの記憶内容が変化してしまった場合などにも、これらの特別図柄が一致しなくなる。
【0145】
ステップS426において、CPU112は、フラグメモリ134に設けられた破砕表示状態フラグの値を「0」に更新して、左・右破砕表示図柄格納領域130g、130hに格納された図柄番号の飾り図柄について、可変表示装置4における表示状態を、通常の表示状態に戻す。そして、情報適正フラグをクリアしてオフ状態とし(ステップS427)、情報適正判定処理を終了する。
【0146】
こうした情報適正判定処理が終了すると、CPU112は、図38のフローチャートに示す表示制御設定処理において、可変表示開始コマンド80XX(h)により指定された可変表示パターンが連続予告用の可変表示パターンであるか否かを判別する(ステップS402)。例えば、図12に示す可変表示パターンテーブル144において連続予告を実行するために用意された可変表示パターン#3、#5、#7、#20、#50、#51のいずれかが指定されたときに(可変表示開始コマンドのEXTデータが02(h)、04(h)、06(h)、1A(h)、50(h)、51(h)のいずれかであるとき)、連続予告用の可変表示パターンが指定されたと判断する。
【0147】
連続予告用の可変表示パターンが指定されていないとき(ステップS402;No)、CPU112は、フラグメモリ134に設けられた破砕表示状態フラグの値が「0」であるか否かを判別する(ステップS403)。そして、破砕表示状態フラグの値が「0」以外であるときには(ステップS403;No)、左・右可変表示部42a、42cにて可変表示される飾り図柄のうち、確定図柄格納メモリ130の左・右破砕表示図柄格納領域130g、130hに図柄番号が記憶されて表示状態が変化している飾り図柄について、その表示状態を通常表示状態に戻す(ステップS404)。この後、破砕表示状態フラグをクリアして、その値を「0」に更新する(ステップS405)。ステップS403にて破砕表示状態フラグの値が「0」であるときには(ステップS403;Yes)、ステップS404及びS405をスキップする。
【0148】
続いて、CPU112は、表示制御パターンメモリ133に格納された図柄表示制御パターンのうちから、可変表示開始コマンドにより指定された可変表示パターンに応じたものを選択決定し(ステップS406)、通常時飾り図柄決定処理を実行して飾り図柄の確定図柄を選択決定する(ステップS407)。
【0149】
また、ステップS402にて連続予告用の可変表示パターンが指定されているとき(ステップS402;Yes)、CPU112は、その可変表示パターンが表示結果を大当りとするための可変表示パターンであるか否かを判別する(ステップS408)。例えば、図12に示す可変表示パターンテーブル144に格納された可変表示パターン#50、#51のいずれかが指定されたときに(可変表示開始コマンドのEXTデータが50(h)と51(h)のいずれかであるとき)、表示結果を大当りとするための可変表示パターンが指定されたと判断する。表示結果をハズレとするための可変表示パターンであるときには(ステップS408;No)、ランダムカウンタ131よりランダムR13の値を抽出し(ステップS409)、図22(B)に示す予告表示制御パターン決定用テーブル156を用いて予告演出を行うための図柄表示制御パターンを選択決定する(ステップS410)。なお、表示結果をハズレとするための可変表示パターンのうちで連続予告最終ハズレの可変表示パターンであるときには、ステップS409及びS410に代えて、図22(A)に示す連続予告用図柄表示制御パターンテーブル155に格納された図柄表示制御パターンのうちから、連続予告最終ハズレの図柄表示制御パターンを選択決定する。ステップS410の後には、ステップS412に進む。
【0150】
ステップS408にて可変表示パターンが表示結果を大当りとするためのものであるとき(ステップS408;Yes)、CPU112は、図22(A)に示す連続予告用図柄表示制御パターンテーブル155に格納された図柄表示制御パターンのうちから、連続予告当りの図柄表示制御パターンを選択決定する(ステップS411)。そして、ステップS412において、連続予告時飾り図柄決定処理を実行して飾り図柄の確定図柄を選択決定する。
【0151】
図40は、ステップS407にて実行される通常時飾り図柄決定処理を示すフローチャートである。この通常時飾り図柄決定処理において、CPU112は、まず、フラグメモリ134に設けられた情報適正フラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS431)。そして、情報適正フラグがオンであるときには(ステップS431;Yes)、特別図柄指定コマンドに基づいて特別図柄の表示結果を判定する(ステップS432)。すなわち、確定図柄格納メモリ130の可変表示用特別図柄格納領域130bに記憶された特別図柄の図柄番号に応じて表示結果が大当りになるか否かを判定する。また、情報適正フラグがオフであるときには(ステップS431;No)、可変表示開始コマンドにより指定された可変表示パターンに基づいて表示結果を判定する(ステップS433)。すなわち、RAM114に確保された可変表示パターン格納エリアに格納されているデータに応じて表示結果が大当りになるか否かを判定する。なお、ステップS431の処理を実行することなく、すなわち情報適正フラグがオンとなっているか否かを判別することなく、ステップS433に進み、可変表示開始コマンドにより指定された可変表示パターンに基づいて表示結果を判定するようにしてもよい。
【0152】
続いて、CPU112は、ステップS432又はS433にて判定した表示結果が大当りであるか否かを判別する(ステップS434)。表示結果がハズレであると判別したときには(ステップS434;No)、左可変表示部42aにおける飾り図柄の確定図柄である左確定図柄を決定するためのテーブルとして、図21(A)に示す左図柄決定用テーブル152を設定する(ステップS435)。そして、ランダムカウンタ131より抽出したランダムR10の値に基づき、左図柄決定用テーブル152を用いて左確定図柄を決定する(ステップS436)。このとき決定された左確定図柄の図柄番号は、確定図柄格納メモリ130の左確定図柄格納領域130dに記憶される。
【0153】
左確定図柄を決定した後、CPU112は、可変表示開始コマンドで指定された可変表示パターンがリーチ用の可変表示パターンであるか否かを判別する(ステップS437)。そして、通常ハズレの可変表示パターンであるときには(ステップS437;No)、右可変表示部42cにおける飾り図柄の確定図柄である右確定図柄を決定するためのテーブルとして、図21(C)に示す右図柄決定用テーブル154を設定し、ランダムカウンタ131より抽出したランダムR12の値に基づいて、右確定図柄を左確定図柄とは異なるものとして決定する。さらに、任意の飾り図柄を、中可変表示部42bにおける飾り図柄の確定図柄である中確定図柄として決定する(ステップS438)。このとき決定された中・右確定図柄の図柄番号は、それぞれ確定図柄格納メモリ130の中・右確定図柄格納領域130e、130fに記憶される。
【0154】
ステップS437にて判別した可変表示パターンがリーチ用の可変表示パターンであるときには(ステップS437;Yes)、例えば、右確定図柄を左確定図柄と同一のものにすることを決定するとともに、左・右確定図柄とは異なる飾り図柄を、中確定図柄として決定する(ステップS439)。このとき決定された中・右確定図柄の図柄番号は、それぞれ確定図柄格納メモリ130の中・右確定図柄格納領域130e、130fに記憶される。
【0155】
また、ステップS434にて表示結果が大当りであると判別したとき(ステップS434;Yes)、CPU112は、さらに、指定された特別図柄が確変大当り図柄であるか否かを判別する(ステップS440)。なお、ステップS440において、有効フラグがオフであるときには、特別図柄指定コマンドを受信していないと判断して、特別図柄を通常大当り図柄とすることを決定してもよい。
【0156】
ステップS440にて通常大当り図柄であると判別したときには(ステップS440;No)、左中右で同一の飾り図柄の確定図柄を決定するためのテーブルとして、図19に示す通常大当り図柄決定用テーブル150を設定する(ステップS441)。一方、確変大当り図柄であると判別したときには(ステップS440;Yes)、図20に示す確変大当り図柄決定用テーブル151を設定する(ステップS442)。
【0157】
こうしてステップS441又はS442にて大当り図柄決定用テーブルを設定した後、CPU112は、特別図柄指定コマンドで指定された特別図柄の図柄番号と、ランダムカウンタ131より抽出したランダムR10とに基づき、設定した大当り図柄決定用テーブルを用いて大当り用の飾り図柄を決定する(ステップS443)。なお、ステップS433にて可変表示パターンに基づいて表示結果を判定した場合には、特別図柄指定コマンドを適正に受信できなかったと判断して、例えば初期設定された所定の飾り図柄を大当り用の飾り図柄としてもよい。このとき決定された飾り図柄の図柄番号は、確定図柄格納メモリ130の大当り用飾り図柄格納領域130cに記憶される。
【0158】
ここで、図柄番号が「3」である飾り図柄と、図柄番号が「7」である飾り図柄については、確変大当り図柄決定用テーブル151においてのみ、特別図柄の図柄番号及びランダムR10の値が割り当てられている。すなわち、図柄番号「3」あるいは「7」の飾り図柄が左中右で揃って導出表示され、確定したときには、必ず確変大当りとなる。他方、その他の飾り図柄が揃って導出表示され、確定したときには、確変大当りとなることもあれば、通常大当りとなることもある。
【0159】
図41及び図42は、図39のステップS412にて実行される連続予告時飾り図柄決定処理を示すフローチャートである。この連続予告時飾り図柄決定処理において、CPU112は、まず、フラグメモリ134に設けられた情報適正フラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS461)。情報適正フラグがオンであるときには(ステップS461;Yes)、破砕表示状態フラグの値が「0」であるか否かを判別する(ステップS462)。破砕表示状態フラグの値が「0」であるときには(ステップS462;Yes)、今回実行する特図ゲームが連続予告の1回目に相当すると判断して、確定図柄格納メモリ130の大当り用特別図柄保留領域130aから、連続予告の残り実行回数に応じた大当り用の特別図柄の図柄番号を読み出す(ステップS463)。すなわち、大当り用特別図柄保留領域130aにて、連続予告の残り実行回数と同一の保留番号に格納されている特別図柄の図柄番号を読み出す。ここで、連続予告の残り実行回数は、可変表示開始コマンドにより指定された可変表示パターンに応じて特定することができる。
【0160】
例えば、図12に示す可変表示パターンテーブル144に格納された可変表示パターンが可変表示開始コマンドにより指定される場合、可変表示パターン#3が指定されたとき、すなわち可変表示開始コマンドのEXTデータが02(h)であるときには、連続予告の残り実行回数が1回であると特定することができる。また、可変表示パターン#5が指定されたとき、すなわち可変表示開始コマンドのEXTデータが04(h)であるときには、連続予告の残り実行回数は2回であり、可変表示パターン#7が指定されたとき、すなわち可変表示開始コマンドのEXTデータが06(h)であるときには、連続予告の残り実行回数は3回である。そして、大当り用特別図柄保留領域130aから、連続予告の残り実行回数と同一の保留番号に格納された特別図柄の図柄番号を読み出すことにより、連続予告を実行した後の可変表示結果として導出表示され得る大当り用の特別図柄を特定することができる。なお、連続予告を実行した後の可変表示結果がハズレとなることもあるので、このときに特定された大当り用の特別図柄が連続予告後の可変表示結果として導出表示されないこともある。
【0161】
ステップS463にて特別図柄の図柄番号を読み出した後、CPU112は、読み出した特別図柄が確変大当り図柄であるか否かを判別し(ステップS464)、通常大当り図柄であるときには(ステップS464;No)、左中右で同一の飾り図柄の確定図柄を決定するためのテーブルとして、図19に示す通常大当り図柄決定用テーブル150を設定する(ステップS465)。一方、確変大当り図柄が指定されたときには(ステップS464;Yes)、図20に示す確変大当り図柄決定用テーブル151を設定する(ステップS466)。
【0162】
こうしてステップS465又はS466にて大当り図柄決定用テーブルを設定した後、CPU112は、ランダムカウンタ131よりランダムR10の値を抽出する(ステップS467)。そして、ステップS463にて読み出した特別図柄の図柄番号と、ランダムR10の値とに基づき、設定した大当り図柄決定用テーブルを用いて大当り用の飾り図柄を決定する(ステップS468)。
【0163】
続いて、CPU112は、ステップS468にて決定した大当り用の飾り図柄の図柄番号を、確定図柄格納メモリ130の左・右確定図柄格納領域130d、130fのいずれか一方に記憶して、大当り用の飾り図柄を確定図柄としてセットする(ステップS469)。また、左可変表示部42aあるいは右可変表示部42cにおいて、大当り用の飾り図柄の1つ下に表示される飾り図柄を、大当り用の飾り図柄をセットした左・右確定図柄格納領域130d又は130fに応じた左・右破砕表示図柄格納領域130g又は130hにセットする(ステップS470)。すなわち、ステップS469にて大当り用の飾り図柄を左確定図柄格納領域130dにセットしたときには、その1つ下に表示される飾り図柄を左破砕表示図柄格納領域130gにセットし、大当り用の飾り図柄を右確定図柄格納領域130fにセットしたときには、その1つ下に表示される飾り図柄を右破砕表示図柄格納領域130hにセットする。
【0164】
このように、大当り用の飾り図柄の1つ下に表示される飾り図柄を左・右破砕表示図柄格納領域130g又は130hにセットすることで、特図ゲームにおいて表示状態を変化させる飾り図柄が決定される。特図ゲームにおいて大当りとなる表示結果の表示態様としては、大当り用の飾り図柄として選択決定される飾り図柄の種類に応じて複数種類の表示態様が設けられている。例えば、特図ゲームの表示結果が通常大当りになるときには、図19に示す通常大当り図柄決定用テーブル150を用いることで、図柄番号が「3」、「7」の飾り図柄を除く6種類の飾り図柄のうちから、大当り用の飾り図柄を選択決定することができる。一方、特図ゲームの表示結果が確変大当りになるときには、図20に示す確変大当り図柄決定用テーブル151を用いることで、図柄番号が「3」、「7」の飾り図柄を含んだすべての飾り図柄のうちから、大当り用の飾り図柄を選択決定することができる。このため、図柄番号が「3」、「7」の飾り図柄が大当り用の飾り図柄として選択決定されたときには、必ず確変大当りとなる。他方、その他の飾り図柄が大当り用の飾り図柄として選択決定されたときには、確変大当りとなることもあれば、通常大当りとなることもある。このように、大当りの表示結果を構成する飾り図柄の表示態様には、大当り遊技状態が終了した後に確率向上状態に移行するか否かに応じて、複数種類の表示態様が設けられている。
【0165】
CPU112は、ステップS468にて大当り用の飾り図柄を決定することで、大当りの表示結果を構成する飾り図柄の表示態様を、いずれの種類の表示態様とするかを判定することができる。そして、ステップS470にて飾り図柄を左・右破砕表示図柄格納領域130g又は130hにセットすることで、大当りとなる表示結果の種類について判定した結果に基づいて、表示状態を変化させる飾り図柄を選択決定することができる。
【0166】
ステップS470に続いて、CPU112は、例えば、ランダムカウンタ131より抽出したランダムR12の値に基づき図21(C)に示す右図柄決定用テーブル154を用いて決定した加算値を大当り用の飾り図柄の図柄番号に加算するなどして、リーチ用の飾り図柄を決定する(ステップS471)。そして、決定したリーチ用の飾り図柄の図柄番号を、確定図柄格納メモリ130の左・右確定図柄格納領域130d、130fのうち、ステップS469にて大当り用の飾り図柄がセットされなかった他方の格納領域に記憶して、リーチ用の飾り図柄を確定図柄としてセットする(ステップS472)。また、左可変表示部42aあるいは右可変表示部42cにおいて、リーチ用の飾り図柄の1つ下に表示される飾り図柄を、リーチ用の飾り図柄をセットした格納領域に応じた左・右破砕表示図柄格納領域130g又は130hにセットする(ステップS473)。この後、任意の飾り図柄を中確定図柄格納領域130eにセットして、連続予告を実行する特図ゲームにおいてハズレとなる表示結果を設定する(ステップS474)。
【0167】
ステップS461にて情報適正フラグがオフであるとき(ステップS461;No)、CPU112は、例えば電源投入時などに初期指定された所定の飾り図柄を、破砕表示用の飾り図柄として左・右破砕表示図柄格納領域130g、130hにセットする(ステップS475)。また、左・右可変表示部42a、42cにおいて破砕表示用の飾り図柄の1つ上に表示される飾り図柄を、それぞれ左・右確定図柄格納領域130d、130fにセットする(ステップS476)。この後、ステップS474に進み、任意の飾り図柄を中確定図柄として設定する。
【0168】
また、ステップS462にて破砕表示状態フラグの値が「0」以外であるときには、左・右破砕表示図柄格納領域130g、130hに格納された飾り図柄の表示状態が通常表示状態から変化していると判断して、可変表示開始コマンドにより指定された可変表示パターンが表示結果を大当りとするための可変表示パターンであるか否かを判別する(図42に示すステップS477)。
【0169】
可変表示パターンが表示結果を大当りとするためのものであるとき(ステップS477;Yes)、確定図柄格納メモリ130の大当り用飾り図柄格納領域130cに格納されている飾り図柄を中確定図柄格納領域130eにもセットすることにより、連続予告を実行する特図ゲームにおいて大当りとなる表示結果を設定する(ステップS478)。これに対して、可変表示パターンが表示結果をハズレとするものであるときには(ステップS477;No)、その可変表示パターンが図12に示す可変表示パターンテーブル144に格納された連続予告最終ハズレの可変表示パターン#20であるか否かを判別する(ステップS479)。
【0170】
可変表示パターンが連続予告最終ハズレの可変表示パターン#20であるとき(ステップS479;Yes)、左・右破砕表示図柄格納領域130g、130hに図柄番号が記憶されている飾り図柄を、それぞれ左・右確定図柄格納領域130d、130fにセットする(ステップS480)。一方、可変表示パターンが連続予告最終ハズレの可変表示パターン#20以外のときには(ステップS479;No)、ステップS480をスキップしてステップS481に進む。そして、ステップS481において、任意の飾り図柄を中確定図柄格納領域130eにセットして、ハズレとなる表示結果を設定する。
【0171】
こうした連続予告時飾り図柄決定処理を実行することにより、破砕表示状態フラグの値が「0」のとき、すなわち左・右可変表示部42a、42cにて可変表示されるすべての飾り図柄が通常表示状態であるときには、大当り用の飾り図柄に基づいて、表示状態を変化させる飾り図柄を選択決定することができる。また、破砕表示状態フラグの値が「0」以外のとき、すなわち左・右破砕表示図柄格納領域130g、130hに図柄番号が記憶された飾り図柄の表示状態が変化しているときには、大当り用の飾り図柄、リーチ用の飾り図柄、及び表示状態を変化させる飾り図柄を設定するための処理(ステップS463〜S473に相当する処理)を実行しない。すなわち、これらの飾り図柄の設定については、前回の特図ゲームにおける設定をそのまま使用する。また、破砕表示状態フラグの値の更新も行わない。このため、先に実行された特図ゲームにて連続予告のための演出表示が行われ、左・右破砕表示図柄格納領域130g、130hに図柄番号が記憶された飾り図柄の表示状態が変化しているときには、その変化した表示状態が今回実行される特図ゲームにおいても継続されることとなる。
【0172】
また、情報適正フラグがオフとなっているときには、連続予告時飾り図柄決定処理のステップS475により、表示状態を変化させる飾り図柄として、初期設定された所定の飾り図柄を用いることが決定される。これにより、例えば電源断により確定図柄格納メモリ130の記憶内容が消失した場合のように、大当り用特別図柄保留領域130aにおける記憶内容が不適正であると判定されたときでも、表示状態を変化させる飾り図柄の指定を行って、極力遊技状態に近い予告演出を可能とする。
【0173】
図37に示すステップS152の可変表示中処理は、表示制御プロセスフラグの値が「2」のときに実行される処理である。この処理において、CPU112は、ステップS151の表示制御設定処理にて設定した図柄表示制御パターンに従って可変表示装置4における表示動作を制御して、特別図柄及び飾り図柄の可変表示を行う。そして、各種タイマ135に設けられた可変表示時間タイマがタイムアウトすると、監視タイマに対して予め定められたタイマ初期値を設定し、その監視タイマのカウントダウン動作を開始させるとともに、表示制御プロセスフラグの値を特別図柄停止待ち処理に対応した値である「3」に更新する。
【0174】
図37に示すステップS153の図柄停止待ち処理は、表示制御プロセスフラグの値が「3」のときに実行される処理である。この処理において、CPU112は、主基板11から特別図柄確定コマンドを受信したか否かを判別し、受信していないときには、さらに監視タイマがタイムアウトしたか否かを判別する。監視タイマがタイムアウトしていないときには、そのまま図柄停止待ち処理を終了する。一方、特別図柄確定コマンドを受信することなく監視タイマがタイムアウトしたときには、何らかの異常が発生したと判断して、可変表示装置4上に所定のエラー画面を表示する制御を行う。また、監視タイマがタイムアウトする前に特別図柄確定コマンドを受信したときには、可変表示装置4における特別図柄及び飾り図柄の可変表示を終了させ、各図柄における確定図柄を停止表示する制御を行う。そして、導出された表示結果が大当りであるときには、表示制御プロセスフラグの値を大当り表示処理に対応した値である「4」に更新し、ハズレであるときには、表示制御プロセスフラグの値を「0」に更新する。
【0175】
図37に示すステップS154の大当り表示処理は、表示制御プロセスフラグの値が「4」のときに実行される処理である。この処理において、CPU112は、可変表示装置4を制御することにより、大当り遊技状態に応じた画像を表示する制御を行う。例えば、主基板11から送出された所定の大当りラウンド数指示コマンドに対応したラウンド数を、可変表示装置4上に表示させることにより、遊技者に対して報知可能とする。そして、大当り遊技状態において実行されるラウンド遊技が最終ラウンド(例えば、16回目)になると、表示制御プロセスフラグの値を「0」に更新する。
【0176】
上述したパチンコ遊技機1の動作を、次に、可変表示装置4における表示動作を中心とした具体例に基づいて説明する。
【0177】
図43は、連続予告を行わない通常ハズレの図柄表示制御パターンによる動作例を示すフローチャートである。図44は、図43のフローチャートに対応した図柄の可変表示態様の一例を示している。普通可変入賞球装置6に遊技球が入賞して特図ゲームの実行条件が成立した後、可変表示装置4による前回の特図ゲームが終了したり、大当り遊技状態が終了したりするなどして、特図ゲームの開始条件が成立する。特図ゲームの開始条件が成立したとき、表示制御基板12に搭載されたCPU112は、主基板11からの可変表示開始コマンドなどに基づいて図柄表示制御パターンを決定する。また、連続予告を実行しないときには、特別図柄指定コマンドにより指定された特別図柄の確定図柄に基づいて飾り図柄の確定図柄を選択決定し、確定図柄格納メモリ130の左・中・右確定図柄格納領域130d〜130fにセットする。
【0178】
この例では、特別図柄指定コマンドにより指定された特別図柄の確定図柄が、図柄番号「12」の特別図柄「−」であり、左・中・右確定図柄として、それぞれ「5」、「7」、「8」が選択決定されたものとする。
【0179】
CPU112は、決定した図柄表示制御パターンに基づいて、例えば図44(A)から図44(B)に示すように、可変表示装置4上に表示された特別図柄及び飾り図柄からなる全表示図柄の可変表示を開始させる(ステップS501)。こうして特別図柄及び飾り図柄の可変表示が開始された後、図柄表示制御パターンに応じた所定時間が経過すると、左可変表示部42aにて一定速度で可変表示されている左図柄の差替及び減速が行われ、例えば図44(C)に示すように、飾り図柄「5」が仮停止される(ステップS502)。仮停止表示状態では、停止表示結果は確定しておらず、導出表示された図柄が図柄のスクロール方向の順方向と逆方向とに交互に揺動する態様で表示される。
【0180】
続いて、右可変表示部42cにて一定速度で可変表示されている右図柄を差替及び減速させ、例えば図44(D)に示すように、飾り図柄「8」を仮停止させる(ステップS503)。また、中可変表示部42bにて一定速度で可変表示されている中図柄を差替及び減速させ、例えば図44(E)に示すように、飾り図柄「7」を仮停止させる(ステップS504)。そして、主基板11から特別図柄確定コマンドを受信すると、CPU112は、特別図柄及び飾り図柄の可変表示を停止させ、図44(F)に示すように、全表示図柄が完全に停止された画像を可変表示装置4上に表示させることによって特図ゲームの表示結果が確定する(ステップS505)。こうした可変表示装置4上における表示画像の制御は、表示制御基板12においてCPU112から描画命令を受けたGCL115がCGROM116から読み出した画像データをVRAM117上に展開し、当該画像データに対応したビデオ信号を可変表示装置4へ供給することにより実現される。
【0181】
図45は、大当りの予告演出表示を複数回の特図ゲームで連続して行う場合に、図22に示す連続予告用図柄表示制御パターンテーブル155に格納された連続予告Aの図柄表示制御パターンによる動作例を示すフローチャートである。図46〜図48は、図45のフローチャートに対応した図柄の可変表示態様を例示している。ここで、図46〜図48に示す可変表示態様は、特図ゲームの開始時点における破砕表示状態フラグの値が、それぞれ「0」、「1」、「2」の場合における表示例である。
【0182】
CPU112は、連続予告Aの図柄表示制御パターンに基づいて可変表示装置4上に表示された全表示図柄の可変表示を開始させた後(ステップS511)、可変表示の開始から一定期間が経過すると、左図柄の差替及び減速を行わせ、例えば図46(B)に示すように、左図柄を二段構成で仮停止表示させる(ステップS512)。このとき二段構成で仮停止した左図柄の上段側には、確定図柄格納メモリ130の左確定図柄格納領域130dに図柄番号が記憶されている飾り図柄を導出表示させ、下段側には、確定図柄格納メモリ130の左破砕表示図柄格納領域130gに図柄番号が記憶されている飾り図柄を導出表示させる。
【0183】
続いて、右図柄の差替及び減速を行わせ、例えば図46(C)に示すように、右図柄を二段構成で仮停止表示させる(ステップS513)。このとき二段構成で仮停止した右図柄の上段側には、確定図柄格納メモリ130の右確定図柄格納領域130fに図柄番号が記憶されている飾り図柄を導出表示させ、下段側には、確定図柄格納メモリ130の右破砕表示図柄格納領域130hに図柄番号が記憶されている飾り図柄を導出表示させる。そして、左・右図柄の上段側にそれぞれ仮停止した左上段図柄と右上段図柄とを、可変表示装置4にて下方へ移動させる画像を表示させる(ステップS514)。
【0184】
こうして、例えば図46(D)に示すようにして左上段図柄と右上段図柄とが、左・右図柄の下段側にそれぞれ仮停止した左下段図柄と右下段図柄の直上に移動すると、各々の上段図柄が下段図柄を壊す演出のための画像を、可変表示装置4上に表示させる(ステップS515)。この演出表示が行われた後、例えば図46(E)に示すように、左・右下段図柄の表示状態を、1段階破砕された表示状態に変化させる(ステップS516)。具体的には、左・右破砕表示図柄格納領域130g、130hに図柄番号が記憶されている飾り図柄を左・右可変表示部42a、42cに表示させるために使用するキャラクタ画像データを、CGROM116に格納されたキャラクタ画像データのうちで、通常表示状態に対応するものから1段階破砕表示状態に対応するものへ変更する。そして、破砕表示状態フラグの値を1加算した後(ステップS517)、中図柄の差替及び減速を行って仮停止させる(ステップS518)。この後、主基板11から特別図柄確定コマンドを受信すると、CPU112は、特別図柄及び飾り図柄の可変表示を停止させ、図46(F)に示すように、全表示図柄が完全に停止された画像を可変表示装置4上に表示させることによって特図ゲームの表示結果が確定する(ステップS519)。
【0185】
このように、連続予告Aの図柄表示制御パターンを使用したときには、特図ゲームにおける可変表示態様が、左・右破砕表示図柄格納領域130g及び130hに図柄番号が記憶されている飾り図柄の表示状態を1段階変化させる変化可変表示態様となる。この連続予告Aの図柄表示制御パターンを使用した特図ゲームに続いて実行される次の特図ゲームにおいて、主基板11からの可変表示開始コマンドにより指定された可変表示パターンが連続予告用の可変表示パターンであるときには、図41及び図42のフローチャートに示す連続予告時飾り図柄決定処理において、大当り用の飾り図柄やリーチ用の飾り図柄、及び表示状態を変化させる飾り図柄を設定するための処理が実行されず、また、破砕表示状態フラグの値が更新されることもない。これにより、先に実行された特図ゲームにて1段階変化させた飾り図柄の表示状態が継続され、破砕表示状態フラグの値も保持される。例えば、4回の特図ゲームにわたり連続して予告を行うときには、1回目の特図ゲームでは図46に示すような可変表示態様となり、2回目、3回目の特図ゲームでは、それぞれ図47及び図48に示すような可変表示態様となって、特図ゲームを実行するごとに、飾り図柄の表示状態が段階的に変化する。
【0186】
図49は、図22に示す連続予告用図柄表示制御パターンテーブル155に格納された連続予告Bの図柄表示制御パターンによる動作例を示すフローチャートである。図50は、図49のフローチャートに対応した可変表示態様の一例を示している。
【0187】
CPU112は、連続予告Bの図柄表示制御パターンに基づいて可変表示装置4上に表示された全表示図柄の可変表示を開始させた後(ステップS531)、図45のフローチャートに示す場合と同様にして、左図柄と右図柄とを順次、二段構成で仮停止表示させる(ステップS532及びS533)。この後、図50(A)から図50(B)に示すように、左上段図柄と右上段図柄とを、可変表示装置4にて下方へ移動させる画像を表示させ(ステップS534)、各々の上段図柄が下段図柄を壊す演出のための画像を表示させる(ステップS535)。この演出表示が行われた後、例えば図50(C)に示すように、左・右下段図柄の表示状態を、1段階破砕された表示状態に変化させる(ステップS536)。そして、破砕表示状態フラグの値を1加算する(ステップS537)。
【0188】
連続予告Bの図柄表示制御パターンでは、例えば図50(D)に示すように、さらに左・右上段図柄が下段図柄を壊す演出のための画像を可変表示装置4上に表示させた後(ステップS538)、例えば図50(E)に示すように、左・右下段図柄の表示状態を、さらに1段階破砕された表示状態に変化させる(ステップS539)。そして、破砕表示状態フラグの値を1加算した後(ステップS540)、中図柄の差替及び減速を行って仮停止させる(ステップS541)。この後、主基板11から特別図柄確定コマンドを受信すると、CPU112は、特別図柄及び飾り図柄の可変表示を停止させ、図50(F)に示すように、全表示図柄が完全に停止された画像を可変表示装置4上に表示させることによって特図ゲームの表示結果を確定させる(ステップS542)。
【0189】
このように、連続予告Bの図柄表示制御パターンを使用したときには、特図ゲームにおける可変表示態様が、左・右破砕表示図柄格納領域130g及び130hに図柄番号が記憶されている飾り図柄の表示状態を2段階変化させる変化可変表示態様となる。この連続予告Bの図柄表示制御パターンを使用した特図ゲームに続いて実行される次の特図ゲームにおいて、主基板11からの可変表示開始コマンドにより指定された可変表示パターンが連続予告用の可変表示パターンであるときには、先に実行された特図ゲームにて2段階変化させた飾り図柄の表示状態が継続され、破砕表示状態フラグの値も保持される。
【0190】
図51は、図22に示す連続予告用図柄表示制御パターンテーブル155に格納された連続予告Cの図柄表示制御パターンによる動作例を示すフローチャートである。図52は、図51のフローチャートに対応した可変表示態様の一例を示している。
【0191】
CPU112は、連続予告Cの図柄表示制御パターンに基づいて可変表示装置4上に表示された全表示図柄の可変表示を開始させた後(ステップS551)、図45及び図49のフローチャートに示す場合と同様にして、左図柄と右図柄とを順次、二段構成で仮停止表示させる(ステップS552及びS553)。この後、例えば図52(A)に示すように、左上段図柄と右上段図柄とを、可変表示装置4にて下方へ移動させる画像を表示させる(ステップS554)。
【0192】
続いて、CPU112は、演出表示の繰り返し回数を制御するための変数αに初期値「0」を設定し(ステップS555)、各々の上段図柄が下段図柄を壊す演出のための画像を表示させる(ステップS556)。この演出表示が行われた後、例えば図52(B)に示すように、左・右下段図柄の表示状態を、1段階破砕された表示状態に変化させる(ステップS557)。そして、破砕表示状態フラグの値を1加算するとともに(ステップS558)、変数αの値も1加算する(ステップS559)。
【0193】
ステップS559に続いて、CPU112は、変数αの値が「3」となったか否かを判別し(ステップS560)、「3」以外であるときには(ステップS560;No)、ステップS556にリターンする。これにより、ステップS556からステップS560の処理は3回繰り返し実行され、左・右破砕表示図柄格納領域130g、130hに図柄番号が記憶された飾り図柄は、例えば図52(A)から図52(D)に示すように、通常表示状態から3段階破砕された表示状態へと変化する。また、破砕表示状態フラグの値も、特図ゲームの実行前の値「0」に「3」が加算された値となる。
【0194】
ステップS560にて変数αの値が「3」であるときには(ステップS560;Yes)、中図柄の差替及び減速を行って仮停止させる(ステップS561)。この後、主基板11から特別図柄確定コマンドを受信すると、CPU112は、特別図柄及び飾り図柄の可変表示を停止させ、図52(F)に示すように、全表示図柄が完全に停止された画像を可変表示装置4上に表示させることによって特図ゲームの表示結果を確定させる(ステップS562)。
【0195】
このように、連続予告Cの図柄表示制御パターンを使用したときには、特図ゲームにおける可変表示態様が、左・右破砕表示図柄格納領域130g及び130hに図柄番号が記憶されている飾り図柄の表示状態を3段階変化させる変化可変表示態様となる。この連続予告Cの図柄表示制御パターンを使用した特図ゲームに続いて実行される次の特図ゲームにおいて、主基板11からの可変表示開始コマンドにより指定された可変表示パターンが連続予告用の可変表示パターンであるときには、先に実行された特図ゲームにて3段階変化させた飾り図柄の表示状態が継続され、破砕表示状態フラグの値も保持される。
【0196】
こうした連続予告A〜Cの図柄表示制御パターンは、図38のフローチャートに示す表示制御設定処理のステップS410にて、破砕表示状態フラグの値、可変表示パターンから特定した連続予告の残り実行回数、及びランダムR13の値に基づき、図22(B)に示すような予告表示制御パターン決定用テーブル156を用いて選択決定される。従って、可変表示装置4上における飾り図柄の表示状態や、連続予告の残り実行回数などに応じて、連続予告が実行される複数回の特図ゲームの各々における飾り図柄の可変表示態様を適正に設定することができ、例えば飾り図柄の表示状態が急激に破砕された状態へと進んだり、破砕の程度が少ない表示状態に戻ったりするような、不自然な予告演出が行われることを防止できる。
【0197】
図53は、図22に示す連続予告用図柄表示制御パターンテーブル155に格納された連続予告最終ハズレの図柄表示制御パターンによる動作例を示すフローチャートである。図54は、図52のフローチャートに対応した可変表示態様の一例を示している。
【0198】
CPU112は、連続予告最終ハズレの図柄表示制御パターンに基づいて可変表示装置4上に表示された全表示図柄の可変表示を開始させた後(ステップS571)、左図柄と右図柄とを順次、例えば図54(A)に示すような二段構成で仮停止表示させる(ステップS572及びS573)。この後、例えば図54(B)に示すように、左上段図柄と右上段図柄とを可変表示装置4にて下方へ移動させる画像を表示させ(ステップS574)、各々の上段図柄が下段図柄を壊す演出のための画像を表示させる(ステップS575)。この演出表示が行われた後、連続予告最終ハズレの図柄表示制御パターンでは、例えば図54(C)に示すように、各々の下段図柄が壊れないことを示す演出のための画像を表示させる(ステップS576)。そして、例えば図54(D)に示すように、左・右破砕表示図柄格納領域130g、130hに図柄番号が記憶された飾り図柄の表示状態を、通常表示状態に戻す(ステップS577)。また、破砕表示状態フラグをクリアして、その値を「0」に更新する(ステップS578)。
【0199】
ステップS578に続いて、中図柄の差替及び減速を行って仮停止させる(ステップS579)。この後、主基板11から特別図柄確定コマンドを受信すると、CPU112は、特別図柄及び飾り図柄の可変表示を停止させ、図54(F)に示すように、全表示図柄が完全に停止された画像を可変表示装置4上に表示させることによって特図ゲームの表示結果を確定させる(ステップS580)。
【0200】
このように、連続予告最終ハズレの図柄表示制御パターンを使用したときには、特図ゲームにおける可変表示態様が、左・右破砕表示図柄格納領域130g及び130hに図柄番号が記憶されている飾り図柄の表示状態を通常表示状態に戻す通常可変表示態様となる。こうして連続予告を実行する起因となった実行条件に対応する特図ゲームにおける表示結果がハズレになるときには、その特図ゲームにおける飾り図柄の可変表示態様として通常可変表示態様が選択され、表示状態を変化させた飾り図柄が通常表示状態に戻される。
【0201】
図55は、図22に示す連続予告用図柄表示制御パターンテーブル155に格納された連続予告当りの図柄表示制御パターンによる動作例を示すフローチャートである。図56は、図55のフローチャートに対応した可変表示態様の一例を示している。
【0202】
CPU112は、連続予告当りの図柄表示制御パターンに基づいて可変表示装置4上に表示された全表示図柄の可変表示を開始させた後(ステップS591)、左図柄及び右図柄を順次、二段構成で仮停止表示させる(ステップS592及びS593)。この後、例えば図56(A)に示すように、左上段図柄と右上段図柄とを、可変表示装置4にて下方へ移動させる画像を表示させる(ステップS594)。
【0203】
続いて、CPU112は、演出表示の繰り返し回数を制御するための変数αに初期値「0」を設定し(ステップS595)、各々の上段図柄が下段図柄を壊す演出のための画像を表示させる(ステップS596)。この演出表示が行われた後、破砕表示状態フラグの値が「3」であるか否かを判別し(ステップS597)、「3」以外であるときには(ステップS597;No)、左・右下段図柄の表示状態を1段階破砕された表示状態に変化させるとともに(ステップS598)、破砕表示状態フラグの値を1加算する(ステップS599)。一方、ステップS597にて破砕表示状態フラグの値が「3」であるときには(ステップS597;Yes)、ステップS598及びS599をスキップする。そして、変数αの値を1加算した後(ステップS600)、変数αの値が「3」となったか否かを判別する(ステップS601)。
【0204】
ステップS601にて変数αの値が「3」以外であるときには(ステップS601;No)、ステップS596にリターンする。これにより、ステップS596からステップS600の処理は3回繰り返し実行され、左・右破砕表示図柄格納領域130g、130hに図柄番号が記憶された飾り図柄は、通常表示状態に比べて3段階破砕された表示状態となる。また、破砕表示状態フラグの値も、飾り図柄の表示状態に合わせて「3」となる。
【0205】
ステップS601にて変数αの値が「3」であるときには(ステップS601;Yes)、例えば図56(B)から図56(C)に示すように、左・右可変表示部42a、42cにおける下段図柄である左・右破砕表示図柄を、大当り図柄とリーチ図柄に変更する演出のための画像を表示させる(ステップS602)。すなわち、左可変表示部42aにおける下段図柄である左破砕表示図柄を右確定図柄格納領域130fに格納されている図柄番号の飾り図柄に変更し、右可変表示部42cにおける下段図柄である右破砕表示図柄を左確定図柄格納領域130dに格納されている図柄番号の飾り図柄に変更する。なお、左・右確定図柄格納領域130d、130fには、図41に示すステップS469及びS472にて大当り図柄とリーチ図柄の図柄番号がセットされている。これにより可変表示装置4上には、例えば図56(C)に示すように、大当りの表示結果を導出表示可能な有効ラインが斜め方向に2本配置された状態で、各有効ラインにおいてリーチ(ダブルリーチ)となる。そして、図柄表示制御パターンに従って所定のリーチ演出を行わせた後(ステップS603)、例えば図56(E)に示すように、中図柄の差替及び減速を行って仮停止させる(ステップS604)。この後、主基板11から特別図柄確定コマンドを受信すると、CPU112は、特別図柄及び飾り図柄の可変表示を停止させ、図56(F)に示すように、全表示図柄が完全に停止された画像を可変表示装置4上に表示させることによって特図ゲームの表示結果を確定させる(ステップS605)。
【0206】
このように、連続予告当りの図柄表示制御パターンを使用したときには、特図ゲームにおける可変表示態様が、左・右破砕表示図柄格納領域130g及び130hに図柄番号が記憶されている飾り図柄の表示状態を通常表示状態から3段階破砕された表示状態となるまで変化させた後に、表示状態を変化させた飾り図柄を大当り用の飾り図柄とリーチ用の飾り図柄とに変更する変更可変表示態様となる。こうして連続予告を実行する起因となった実行条件に対応する特図ゲームにおける表示結果が大当りになるときには、その特図ゲームにおける飾り図柄の可変表示態様として変更可変表示態様が選択され、表示状態を変化させた飾り図柄が他の種類の飾り図柄に変更される。
【0207】
以上説明したように、この実施の形態によれば、可変表示装置4による複数回の特図ゲームにて連続して実行される予告演出として、先に実行した特図ゲームにて変化させた飾り図柄の表示状態を、次に実行される特図ゲームにおいても継続させることができる。これにより、飾り図柄等の表示図柄を用いた特図ゲームにおいて表示図柄の表示状態を変化させるとともに、複数回の特図ゲームにわたり図柄の変化状態が継続され、予告演出における演出効果を高めることができる。
【0208】
また、連続予告を実行する起因となった実行条件に対応する特図ゲームにおける表示結果が大当りになるときには、その特図ゲームにおける飾り図柄の可変表示態様として変更可変表示態様が選択され、表示状態を変化させた飾り図柄が他の飾り図柄に変更される。すなわち、連続予告が実行された後に特図ゲームの表示結果が大当りになるときには、それまで実行された特図ゲームにおける予告演出とは異なる表示態様となる。この表示態様の違いにより、連続予告が次の特図ゲームでも続けて実行されるのか、それとも今回の特図ゲームで終了するのかを、容易に認識することができる。
【0209】
さらに、連続予告を実行する起因となった実行条件に対応する特図ゲームにおける表示結果がハズレになるときには、その特図ゲームにおける飾り図柄の可変表示態様として通常可変表示態様が選択され、表示状態を変化させた飾り図柄が通常表示状態に戻される。すなわち、連続予告が実行された後に特図ゲームの表示結果がハズレとなるときには、連続予告が終了することを明確に報知するための予告演出が行われる。これにより、連続予告が実行されても大当りとはならない旨を容易に認識することができる。
【0210】
なお、上記実施の形態では、可変表示装置4に特別図柄表示エリア41と飾り図柄表示エリア42とが設けられ、飾り図柄表示エリア42に含まれる3つの可変表示部42a、42b、42cにおいて左中右の飾り図柄がそれぞれ可変表示されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、可変表示装置4に設けられた複数の可変表示領域において、各々が識別可能な複数種類の識別情報を可変表示するものであればよい。例えば、可変表示装置4に設けられた3つの可変表示領域において、左中右の特別図柄がそれぞれ可変表示されるものであってもよい。
【0211】
図1及び図5に示した装置構成、図6、図8、図14、図16及び図17に示したブロック構成、図10〜図13及び図19〜図22に示したテーブル構成や、図23〜図33、図35〜図43、図45、図49、図51、図53、図55に示したフローチャート構成は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更及び修正が可能である。
【0212】
また、各種の図柄表示制御パターンを用いた特図ゲームにおける飾り図柄の可変表示態様も、上記実施の形態で説明したものに限定されるものではない。例えば、連続予告最終ハズレの図柄表示制御パターンを用いた特図ゲームにおいては、図54(C)に示すように下段図柄が壊れないことを示す演出のための画像を表示するものとして説明したが、これに限定されない。その一例としては、連続予告当りの図柄表示制御パターンを用いた特図ゲームと同様にして、図56(A)から図56(D)に示すようにダブルリーチとなる演出表示を行った後、リーチを構成している飾り図柄以外の飾り図柄を、中確定図柄として導出表示するようにしてもよい。
【0213】
また、連続予告を実行する起因となった実行条件に対応する特図ゲームにおける表示結果がハズレになるときには、その特図ゲームに用いる可変表示パターンとして、連続予告における予告演出を行わないときに用いられる可変表示パターンを選択決定するようにしてもよい。この場合には、図38のフローチャートに示す表示制御設定処理のステップS404及びS405にて、表示状態が変化している飾り図柄が通常表示状態に戻されるとともに破砕表示状態フラグをクリアすることで、先に実行された特図ゲームにて変化させた表示状態が継続している飾り図柄を、通常表示状態に戻すことができる。
【0214】
さらに、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などにも本発明を適用することができる。本発明を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
【0215】
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等にいったん格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
【0216】
また、本発明は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
【0217】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、以下に示す効果を有する。
【0218】
請求項1に記載の遊技機によれば、特定表示結果が導出表示される以前に実行される複数回の可変表示にて予告演出実行手段が実行する所定の予告演出として、変化保持手段が継続演出を実行することにより、複数回の可変表示のうちで先に実行した可変表示にて識別情報変化手段によって第1の識別情報から第2の識別情報へ変化制御された識別情報の表示状態を、次に実行される可変表示においても継続させる。これにより、識別情報の表示状態を変化させるとともに、複数回の可変表示にわたり識別情報の変化状態が継続されるので、予告演出における演出効果を高めることができる。この予告演出によって、遊技者は予告演出が継続していることを容易に認識することができる。
【0219】
請求項2に記載の遊技機においては、同一種類の識別情報として、第1及び第2の識別情報とは異なる第3の識別情報が予め定められており、判定手段が特定表示結果になると判定したときに、表示態様選択手段は、当該判定がなされた実行条件に対応する可変表示の表示態様として、変化保持手段によって第2の識別情報に表示状態が継続された識別情報の表示状態を識別情報変化手段によって第3の識別情報に変化させた後に識別情報変更手段によって当該識別情報とは異なる種類の識別情報に変更させる変更可変表示態様を選択する。これにより、特定表示結果が導出表示される可変表示における表示態様は、予告演出が実行される他の可変表示における表示態様と異なるので、予告演出に差異を持たせることができる。この予告演出の違いにより遊技者は、複数回の可変表示にて実行される予告演出が次の可変表示でも行われるのか否かを、容易に認識することができる。
【0220】
請求項3に記載の遊技機においては、判定手段が特定表示結果にならないと判定したときに仮予告演出実行手段が所定の予告演出を実行する起因となった可変表示の実行条件に対応する可変表示の表示態様として、変化可変表示態様及び変更可変表示態様とは異なるとともに、識別情報変化手段によって変化制御された識別情報の表示状態を第1の識別情報に戻す通常可変表示態様を選択するので、可変表示の表示結果が特定表示結果にならないにもかかわらず複数回の可変表示にて所定の予告演出が行われたときには、最終的に通常可変表示態様が選択されることとなる。これにより、予告演出が行われても特定表示結果にはならないことを、遊技者が容易に認識できる。
【0221】
請求項4に記載の遊技機においては、複数種類の表示態様が設けられた特定表示結果をいずれの種類の特定表示結果とするか判定する種類判定手段の判定結果に基づいて、変化図柄決定手段が表示状態を変化させる識別情報を選択決定するので、表示状態を変化させる識別情報を特定表示結果の種類に応じて適切に決定することができる。
【0222】
請求項5に記載の遊技機においては、種類判定手段が判定を行うタイミングと判定手段が判定を行うタイミングとを異ならせることで、多くの処理を短時間で実行しなければならなくなることを防止して、処理負荷を軽減することができる。また、適正判定手段によって判定結果記憶手段に記憶された判定結果が不適正であると判定されたときには、変化図柄決定手段が表示状態を変化させる識別情報として予め定められた識別情報を選択決定するので、判定結果記憶手段に記憶された判定結果に誤りが生じるなどの不具合が発生したときでも、極力遊技状態に近い予告演出を実行することができる。
【0223】
請求項6に記載の遊技機においては、特定手段によって特定された可変表示の順番、すなわち特定表示結果が導出表示される以前に実行される可変表示の可変表示回数に基づいて、変化態様決定手段が識別情報の表示状態を変化させるときの変化態様を、少なくとも第1及び第2の識別情報を含む複数種類の変化態様のうちから決定するので、予告演出が実行される可変表示回数に応じて演出内容を適正に設定することができる。
【0224】
請求項7に記載の遊技機においては、可変表示の開始条件が成立したときに、可変表示の表示結果が特定表示結果になるか否かの判定を開始前判定手段によって再度行うので、不正行為を防止することができる。また、判定モジュールを共通にすることで、プログラム量の増大を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。
【図2】可変表示装置における画像表示例を示す図である。
【図3】この実施の形態で用いられる特別図柄の例を示す図である。
【図4】この実施の形態で用いられる左中右の飾り図柄の例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態におけるパチンコ遊技機の背面図である。
【図6】主基板における回路構成等を示すブロック図である。
【図7】表示制御コマンドの内容の一例を示す図である。
【図8】遊技制御用マイクロコンピュータの構成例を示すブロック図である。
【図9】遊技制御用マイクロコンピュータのランダムカウンタによりカウントされる各乱数の例を示す図である。
【図10】大当り判定テーブルの構成例を示す図である。
【図11】連続予告判定テーブルの構成例を示す図である。
【図12】可変表示パターンテーブルの構成例を示す図である。
【図13】可変表示パターン決定テーブルの構成例を示す図である。
【図14】表示制御基板におけるハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図15】CGROMに格納されたキャラクタ画像データによる飾り図柄の表示例を示す図である。
【図16】表示制御基板の構成例を示すブロック図である。
【図17】確定図柄格納メモリの構成例を示すブロック図である。
【図18】表示制御基板のランダムカウンタによりカウントされる各乱数の例を示す図である。
【図19】通常大当り図柄決定用テーブルの構成例を示す図である。
【図20】確変大当り図柄決定用テーブルの構成例を示す図である。
【図21】左・中・右図柄決定用テーブルの構成例を示す図である。
【図22】連続予告用図柄表示制御パターンテーブル及び予告表示制御パターン決定用テーブルの構成例を示す図である。
【図23】遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
【図24】遊技制御割込処理を示すフローチャートである。
【図25】特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。
【図26】図25における入賞処理の詳細を示すフローチャートである。
【図27】図25における特別図柄通常処理の詳細を示すフローチャートである。
【図28】図27における連続予告設定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図29】図27における連続予告設定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図30】大当り判定処理を示すフローチャートである。
【図31】図25における確定図柄設定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図32】図25における可変表示パターン設定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図33】図25における可変表示パターン設定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図34】連続予告カウンタのカウント値に基づいて可変表示パターンを選択する動作を説明するための図である。
【図35】表示制御メイン処理を示すフローチャートである。
【図36】コマンド解析処理を示すフローチャートである。
【図37】表示制御プロセス処理を示すフローチャートである。
【図38】図37における表示制御設定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図39】図38における情報適正判定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図40】図38における通常時飾り図柄決定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図41】図38における連続予告時飾り図柄決定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図42】図38における連続予告時飾り図柄決定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図43】通常ハズレの図柄表示制御パターンによる動作例を示すフローチャートである。
【図44】通常ハズレの図柄表示制御パターンによる図柄の可変表示態様の一例を示す図である。
【図45】連続予告Aの図柄表示制御パターンによる動作例を示すフローチャートである。
【図46】連続予告Aの図柄表示制御パターンによる図柄の可変表示態様の一例を示す図である。
【図47】連続予告Aの図柄表示制御パターンによる図柄の可変表示態様の一例を示す図である。
【図48】連続予告Aの図柄表示制御パターンによる図柄の可変表示態様の一例を示す図である。
【図49】連続予告Bの図柄表示制御パターンによる動作例を示すフローチャートである。
【図50】連続予告Bの図柄表示制御パターンによる図柄の可変表示態様の一例を示す図である。
【図51】連続予告Cの図柄表示制御パターンによる動作例を示すフローチャートである。
【図52】連続予告Cの図柄表示制御パターンによる図柄の可変表示態様の一例を示す図である。
【図53】連続予告最終ハズレの図柄表示制御パターンによる動作例を示すフローチャートである。
【図54】連続予告最終ハズレの図柄表示制御パターンによる図柄の可変表示態様の一例を示す図である。
【図55】連続予告当りの図柄表示制御パターンによる動作例を示すフローチャートである。
【図56】連続予告当りの図柄表示制御パターンによる図柄の可変表示態様の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 … パチンコ遊技機
2 … 遊技盤
3 … 遊技機用枠
4 … 可変表示装置
5 … 普通電動役物
6 … 普通可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … 遊技効果ランプ
10 … 電源基板
11 … 主基板
12 … 表示制御基板
13 … 音声制御基板
14 … ランプ制御基板
15 … 払出制御基板
16 … 情報端子基板
21、22 … ソレノイド
40 … 普通図柄表示器
41 … 特別図柄表示エリア
42 … 図柄表示エリア
42a〜42c … 可変表示部
43 … 特図保留数表示エリア
70 … 各入賞口スイッチ
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
101、113 … ROM
102、114 … RAM
103、112 … CPU
104 … I/Oポート
107 … スイッチ回路
108 … ソレノイド回路
110 … 発振回路
111 … リセット回路
115 … GCL
120 … 特図保留メモリ
121、131 … ランダムカウンタ
122 … 判定テーブルメモリ
123 … 可変表示パターンテーブルメモリ
124、134 … フラグメモリ
125 … 連続予告カウンタ
126 … 可変表示時間タイマ
130 … 確定図柄格納メモリ
132 … 飾り図柄決定用テーブルメモリ
133 … 表示制御パターンメモリ
135 … 各種タイマ
140 … 通常時大当り判定テーブル
141 … 確変時大当り判定テーブル
142 … ハズレ時連続予告判定テーブル
143 … 大当り時連続予告判定テーブル
144 … 可変表示パターンテーブル
145 … 大当り可変表示パターン決定テーブル
146 … リーチハズレ可変表示パターン決定テーブル
150 … 通常大当り図柄決定用テーブル
151 … 確変大当り図柄決定用テーブル
152 … 左図柄決定用テーブル
153 … 中図柄決定用テーブル
154 … 右図柄決定用テーブル
155 … 連続予告用図柄表示制御パターンテーブル
156 … 予告表示制御パターン決定用テーブル
Claims (7)
- 可変表示の実行条件が成立した後に可変表示の開始条件が成立したことに基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報を可変表示する可変表示装置を備え、識別情報の表示結果が予め定められた特定表示結果となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能な遊技機であって、
可変表示の実行条件に基づく可変表示の開始条件が成立する前に、当該実行条件の成立に基づいて実行される可変表示の表示結果が特定表示結果になるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段が特定表示結果になると判定したときに、当該特定表示結果が導出表示される以前に実行される複数回の可変表示にて、所定の予告演出を実行する予告演出実行手段、とを備え、
前記識別情報は、同一種類の識別情報として、表示状態の異なる第1及び第2の識別情報が予め定められており、
前記予告演出実行手段は、
前記識別情報の表示状態を前記第1の識別情報から前記第2の識別情報へ変化制御する識別情報変化手段と、
前記所定の予告演出として、複数回の可変表示のうちで先に実行した可変表示にて前記識別情報変化手段によって前記第1の識別情報から前記第2の識別情報へ変化制御された識別情報の表示状態を、次に実行される可変表示においても継続させる継続演出を実行する変化保持手段、とを含む、
ことを特徴とする遊技機。 - 前記識別情報は、同一種類の識別情報として、前記第1及び第2の識別情報とは異なる第3の識別情報が予め定められており、
前記予告演出実行手段は、
前記識別情報の種類を、異なる種類の識別情報に変更制御する識別情報変更手段と、
前記所定の予告演出が実行される可変表示の表示態様として、前記変化保持手段によって前記第2の識別情報に表示状態が継続された識別情報の表示状態を前記識別情報変化手段によって前記第3の識別情報に変化させる変化可変表示態様と、前記変化保持手段によって前記第2の識別情報に表示状態が継続された識別情報の表示状態を前記識別情報変化手段によって前記第3の識別情報に変化させた後に前記識別情報変更手段によって当該識別情報とは異なる種類の識別情報に変更させる変更可変表示態様とのうち、いずれかの表示態様を選択する表示態様選択手段、とを含み、
前記表示態様選択手段は、前記判定手段が特定表示結果になると判定したときに、当該判定がなされた可変表示の実行条件に対応する可変表示の表示態様として、前記変更可変表示態様を選択する、ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 可変表示の表示態様として、前記変化可変表示態様及び前記変更可変表示態様とは異なるとともに、前記識別情報変化手段によって変化制御された識別情報の表示状態を前記第1の識別情報に戻す通常可変表示態様が設けられ、
前記予告演出実行手段は、前記判定手段が特定表示結果にならないと判定したときに、所定の割合で前記所定の予告演出を実行する仮予告演出実行手段を含み、
前記表示態様選択手段は、前記仮予告演出実行手段が前記所定の予告演出を実行する起因となった可変表示の実行条件に対応する可変表示の表示態様として、前記通常可変表示態様を選択する、ことを特徴とする請求項2に記載の遊技機。 - 前記特定表示結果の表示態様として複数種類の表示態様が設けられ、
前記判定手段は、いずれの種類の特定表示結果とするかを判定する種類判定手段を含み、
前記予告演出実行手段は、前記種類判定手段の判定結果に基づいて表示状態を変化させる識別情報を選択決定する変化図柄決定手段を含む、ことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の遊技機。 - 前記種類判定手段による判定結果を記憶する判定結果記憶手段と、
前記判定結果記憶手段に記憶された判定結果が適正か否かを判定する適正判定手段、とをさらに備え、
前記種類判定手段は、前記判定手段によって可変表示の表示結果が特定表示結果になるか否かが判定されるタイミングとは異なるタイミングにて、いずれの種類の特定表示結果とするかの判定を行い、
前記変化図柄決定手段は、
前記判定結果記憶手段に記憶された判定結果に基づいて表示状態を変化させる識別情報を選択決定するとともに、
前記適正判定手段によって前記判定結果記憶手段に記憶された判定結果が不適正であると判定されたときに、表示状態を変化させる識別情報として予め定められた識別情報を選択決定する、ことを特徴とする請求項4に記載の遊技機。 - 可変表示の実行条件が成立したが当該可変表示の開始条件が成立していない識別情報の可変表示の実行を、実行条件が成立した順に所定回数を上限として保留する保留記憶手段と、
前記判定手段によって特定表示結果になると判定された可変表示の実行が前記保留記憶手段にて保留されている順番を特定する特定手段、とをさらに備え、
識別情報の表示状態が変化するときの変化態様として、少なくとも前記第1及び第2の識別情報を含む複数種類の変化態様が設けられ、
前記予告演出実行手段は、前記特定手段によって特定された可変表示の順番に基づいて、識別情報の表示状態を変化させるときの変化態様を決定する変化態様決定手段を含む、ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の遊技機。 - 可変表示の開始条件が成立したときに、当該開始条件が成立した可変表示の表示結果が特定表示結果になるか否かを判定する開始前判定手段をさらに備え、
前記判定手段と前記開始前判定手段とによって可変表示の表示結果が特定表示結果になるか否かが判定される判定モジュールは共通である、ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の遊技機。
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