以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機に具体化した一実施形態を図1〜図5にしたがって説明する。
図1には、パチンコ遊技機10と該パチンコ遊技機10が遊技場の遊技機設置設備(遊技島)に設置された際に並設される遊技媒体貸出用ユニットとしてのカードユニット装置11が略示されている。カードユニット装置11には、遊技者に貸し出される貸出用遊技媒体としての遊技球(貸し球)と交換可能な交換媒体としてのプリペイドカードを投入するための投入口11aが設けられている。カードユニット装置11は、投入されたプリペイドカードの価値を読み書き可能な構成となっている。具体的に言えば、カードユニット装置11は、投入時にプリペイドカードの残金(価値)を読込むとともに、貸し球の払出しに伴ってプリペイドカードの残金(価値)を書き替える。
パチンコ遊技機10の機体の外郭をなす外枠12の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠13が開放及び着脱自在に組み付けられているとともに、中枠13の前面側には前枠14が開閉及び着脱自在に組み付けられている。前枠14は、図1に示すようにパチンコ遊技機10を機正面側から見た場合において、中枠13に重なるように組み付けられている。このため、中枠13は、前枠14の後側に配置されており、機正面側からは視認し得ないようになっている。前枠14は、中央部に窓口15を有するとともに、該窓口15の下方にパチンコ遊技機10の遊技媒体となる遊技球を貯留可能な第1貯留皿としての上皿(貯留皿)16を一体成形した構成とされている。前枠14の裏面側には、機内部に配置された遊技盤GBを保護し、かつ窓口15を覆う大きさのガラスを支持する図示しないガラス支持枠が着脱及び傾動開放可能に組み付けられている。遊技盤GBは、中枠13に装着される。また、前枠14には、窓口15のほぼ全周を囲むように、図示しない発光体(ランプ、LEDなど)の発光(点灯や点滅)により発光演出を行う電飾表示部を構成する上側枠用ランプ部17と、左側枠用ランプ部18と、右側枠用ランプ部19とが配置されている。各枠用ランプ部17,18,19は、前枠14の前面に装着される複数の発光体を、該各発光体の発する光を透過可能に成形したランプレンズ17a,18a,19aで覆って構成されている。
前枠14には、窓口15の左右上部に、各種音声を出力して音声演出を行う左スピーカ20と、右スピーカ21とが配置されている。左スピーカ20と右スピーカ21は、前枠14の裏面に装着されており、該前枠14の前面であって左スピーカ20及び右スピーカ21の装着部位に対応する部位には図示しない放音孔が複数形成されている。
中枠13の前面側であって前枠14の下部には、上皿16から溢れ出た遊技球を貯留する第2貯留皿としての下皿(貯留皿)23が装着されている。また、中枠13の前面側であって下皿23の右方には、遊技球を遊技盤GBに発射させる際に遊技者によって回動操作される遊技球発射用の発射ハンドル24が装着されている。また、中枠13には、下皿23の左方に、各種音声を出力して音声演出を行う下スピーカ25が配置されている。下スピーカ25は、中枠13に装着されている。
上皿16には、その左方側に機内部から払出される遊技球の払出口16aが設けられているとともに、遊技者の保有する遊技球を貯留する凹状の貯留通路16bが連設されており、さらに右方側に貯留通路16b内の遊技球を機内部に取り込む図示しない上皿取込口が設けられている。上皿16に貯留された遊技球は、貯留通路16bにより前記上皿取込口へ案内されるとともに該上皿取込口を介して1球ずつ機内に取り込まれ、遊技盤GBに向けて発射される。遊技盤GBに向けて発射される遊技球は、発射装置としての発射ハンドル24の回動量に応じて発射の強弱が設定される。また、下皿23には、上皿16から溢れ出て流下した遊技球の出口23aが設けられているとともに、遊技球を貯留する凹状の貯留部23bが遊技球の出口23aに連設されている。
次に、遊技盤GBの構成について図2にしたがって詳しく説明する。
遊技盤GBの前面には、発射ハンドル24の操作によって発射された遊技球を誘導し、かつパチンコ遊技の主体となるほぼ円形の遊技領域H1を形成する誘導レール26が円形渦巻き状に敷設されている。この誘導レール26によって遊技盤GBには、該遊技盤GBの左下方から左上方に向かって延びる遊技球の誘導路26aが形成されるとともに、誘導レール26の内側に遊技領域H1が形成される。また、遊技盤GBの前面であって誘導レール26の外側となる遊技領域H1外は、パチンコ遊技に直接関与しない非遊技領域H2とされている。
遊技盤GBの遊技領域H1のほぼ中央(センター)には、各種の表示器や各種の飾りを施した表示枠体(センター役物)27が装着されている。表示枠体27の略中央には、正面視横長矩形に開口するセット口27aが形成されており、当該セット口27aに整合して表示枠体27には液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する演出表示手段としての演出表示装置28が装着されている。演出表示装置28には、複数列(本実施形態では3列)の図柄列を変動させて行う図柄変動ゲームを含み、該ゲームに関連して実行される各種の表示演出(遊技演出)が画像表示されるようになっている。本実施形態において演出表示装置28の図柄変動ゲームでは、複数列(本実施形態では3列)の図柄からなる図柄組み合わせを導出する。なお、演出表示装置28の図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出用の図柄、以下、単に飾図と示す場合がある)を用いて行われる。また、表示枠体27には、発光により発光演出を行う盤用ランプ部27bが装着されている。
また、表示枠体27の右下方には、表示手段としての特別図柄表示装置30が設けられている。特別図柄表示装置30は、例えば複数個(本実施形態では7個)のLED等の発光装置から構成されている。特別図柄表示装置30は、複数個の各発光装置を点灯及び消灯することにより、複数種類の発光パターンを有し、各発光パターンがそれぞれ特別図柄に対応づけられている。特別図柄は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。そして、本実施形態では、特別図柄として、100種類の大当り図柄と、1種類のはずれ図柄が用意されている。なお、大当り図柄が表示された場合、遊技者には、大当り遊技が付与される。本実施形態の大当り遊技については後で詳細に説明する。
演出表示装置28と特別図柄表示装置30では、図柄変動ゲームの開始により同時に図柄(特別図柄と飾り図柄)の変動が開始される。具体的には、図柄変動ゲームの開始に伴って、特別図柄表示装置30では特別図柄の変動が開始する一方で、演出表示装置28では各列の飾り図柄の変動が開始する。そして、特別図柄表示装置30には、大当り抽選の抽選結果に基づき、図柄変動ゲームの終了によって同時に大当り図柄(大当り表示結果)、又ははずれ図柄(はずれ表示結果)が確定的に停止表示される。このとき、演出表示装置28では、大当り抽選の抽選結果が肯定である場合には大当り図柄が確定的に停止表示(確定停止表示)される。また、演出表示装置28では、大当り抽選の抽選結果が否定である場合にははずれ図柄が確定的に停止表示(確定停止表示)される。大当り図柄は、大当り抽選の抽選結果が肯定である場合に図柄変動ゲームで確定停止表示されるものである。はずれ図柄は、大当り抽選の抽選結果が否定である場合に図柄変動ゲームで確定停止表示されるものである。
本実施形態において演出表示装置28の図柄変動ゲームで導出される大当り図柄と、はずれ図柄は、各列に導出された飾り図柄の組み合わせによって構成される。例えば、大当り図柄は全列が同一種類の飾り図柄からなる組み合わせで構成される。また、はずれ図柄は、全列が同一種類の飾り図柄にならない図柄組み合わせで構成される。なお、本実施形態において演出表示装置28には、各列毎に、「1」〜「8」までの数字が飾り図柄として表示されるようになっている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出表示装置28の表示領域(画像表示面)を特別図柄表示装置30の表示領域よりも大きく形成し、演出表示装置28を遊技者の正面に目立つように配置している。このため、遊技者は、特別図柄表示装置30よりも自身の目の前で多彩な画像によって表示演出(例えば、リーチ演出や予告演出)が行われる演出表示装置28の表示内容に注目し、該演出表示装置28の図柄変動ゲームで導出されて確定停止表示される図柄組み合わせからゲームの結果を認識することになる。
また、表示枠体27の右下方には、普通図柄表示装置31が設けられている。普通図柄表示装置31は、例えば複数個のLED型の発光装置から構成されている。普通図柄表示装置31では、大当りか否かの大当り抽選とは別に行う当りか否か(開閉羽根35の開動作により下始動入賞口34を開放するか否か)の内部抽選(当り抽選)の抽選結果を表示する。そして、本実施形態の普通図柄表示装置31では、当り抽選で当りを決定している場合には普通図柄変動ゲームで当り図柄が確定停止表示される一方で、当り抽選ではずれを決定している場合には普通図柄変動ゲームではずれ図柄が確定停止表示される。
また、表示枠体27の下方の遊技領域H1には、遊技球の入球口33aを有する始動入賞手段としての上始動入賞口33と遊技球の入球口34aを有する始動入賞手段としての下始動入賞口34が上下方向に並ぶように配置されている。上始動入賞口33は、常時遊技球の入球を許容し得るように入球口33aを常時開放させた構成とされている。一方で、下始動入賞口34は普通電動役物とされ、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う開閉羽根35を備えており、開閉羽根35が開動作することにより遊技球の入球を許容し得るように入球口34aを開放させる構成とされている。換言すれば、下始動入賞口34は、開閉羽根35が開動作して入球口34aが開放されない限り、遊技球の入球を不能とする構成とされている。
上始動入賞口33の奥方には、入球した遊技球を検知する上始動口スイッチSW1(図3に示す)が配設されているとともに、下始動入賞口34の奥方には、入球した遊技球を検知する下始動口スイッチSW2(図3に示す)が配設されている。上始動入賞口33と下始動入賞口34は、入球した遊技球を検知することにより、図柄変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。下始動入賞口34は開閉羽根35が開動作すると、入口が拡大されて遊技球が入球し易い状態とされる一方で、開閉羽根35が閉動作すると、入口が拡大されずに遊技球の入球が不能となる状態とされる。
また、表示枠体27であって、演出表示装置28(画像表示部GH)の上方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う上大入賞口扉38を備えた特別入賞手段としての上大入賞口(特別電動役物)39が配設されている。上大入賞口39の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3(図3に示す)が配設されている。上大入賞口39は、入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。また、下始動入賞口34の下方の遊技領域H1には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う下大入賞口扉40を備えた特別入賞手段としての下大入賞口(特別電動役物)41が配設されている。下大入賞口41の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW4(図3に示す)が配設されている。下大入賞口41は、入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。本実施形態のパチンコ遊技機10は、2つの大入賞口を有し、遊技盤GBの上側と下側のそれぞれに各1つの大入賞口が配設されている。
そして、大当り遊技が付与されると、付与された大当り遊技の種類に応じて大入賞口扉(上大入賞口扉38又は下大入賞口扉40)が開動作して大入賞口(上大入賞口39又は下大入賞口41)が開放され、その開放により遊技球の入球が許容される。このため、遊技者は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。本実施形態において大当り遊技は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得られることから、遊技者に有利な状態となる。そして、この大当り遊技は、内部抽選で大当りが決定し、図柄変動ゲームにて大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示されることを契機に付与される。
大当り遊技は、内部抽選で大当りを決定し、図柄変動ゲームで大当り図柄が確定停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口扉の開動作により大入賞口が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数(ラウンド遊技の上限回数)を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、ラウンド遊技が開始してから予め定めたラウンド遊技時間が経過する、又は予め定めた入球上限個数の遊技球が入球する、の何れか一方の条件を満たすことにより終了する。そして、大当り遊技は、規定ラウンド数のラウンド遊技の終了後に大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われて終了する。本実施形態において、表示枠体27の右下方であって、特別図柄表示装置30の下方には、今回付与される大当り遊技の規定ラウンド数、すなわち今回の大当り遊技で行われるラウンド遊技の上限回数を報知するラウンド遊技回数報知装置RHが設けられている。本実施形態のパチンコ遊技機10では、規定ラウンド数を「15回」又は「2回」に設定した大当り遊技が付与されるようになっている。このため、ラウンド遊技回数報知装置RHでは、規定ラウンド数を「15回」に設定した大当り遊技が付与されること又は規定ラウンド数を「2回」に設定した大当り遊技が付与されることが報知される。なお、ラウンド遊技回数報知装置RHは、今回付与される大当り遊技の規定ラウンド数を、ランプの発光によって報知する。
また、表示枠体27の左方の遊技領域H1には、普通図柄作動ゲート42が配設されている。普通図柄作動ゲート42の奥方には、該普通図柄作動ゲート42へ入球し通過した遊技球を検知する普通図柄変動スイッチSW5(図3に示す)が設けられている。普通図柄作動ゲート42は、遊技球の通過を契機に、普通図柄変動ゲームの始動条件のみを付与し得る。
また、遊技盤GBの遊技領域H1の最下方(下大入賞口41よりも下方)には、遊技領域H1に発射された後、何れの入賞口にも入球しなかった遊技球をアウト球として機外に排出するためのアウト球口43が形成されている。アウト球口43を通過した遊技球は、パチンコ遊技機10の設置設備(遊技島)に配設されたアウト球タンク(図示しない)に排出される。
また、本実施形態のパチンコ機10の上皿16の前面側略中央には、遊技中に遊技者の操作が許容される演出用操作手段としての押し釦式の演出ボタン5が設けられている(図1及び図3参照)。この演出ボタン5が押下操作(操作)されると、演出ボタン5は、サブ統括制御基板46(統括制御用CPU46a)に演出ボタン5が操作されたことを示す検知信号を出力する。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、大当り遊技終了後に大当りの抽選確率(当選確率)が低確率(通常状態)である通常確率から高確率に変動する特別遊技状態としての確変状態を付与する機能である。確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。また、確変状態は、次回の大当りが生起される迄の間付与される。また、確変状態が付与されると、普通図柄変動ゲームの変動時間が短縮されるとともに、普通図柄作動ゲート42の通過に基づく普通図柄変動ゲームの抽選確率(当り当選確率)が低確率である通常確率から高確率に変動する入球率向上状態が特典として付与される場合がある。確変状態において、下始動入賞口34の開閉羽根35は、入球率向上状態が付与されている場合と、入球率向上状態が付与されていない場合とでは、普通図柄変動ゲームにおいて当選した際、異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。入球率向上状態が付与されていない時に普通図柄変動ゲームに当選する場合には、開閉羽根35が1回開放し、開放してから100ms経過するまで開放状態を維持するようになっている。また、入球率向上状態が付与されている時に普通図柄変動ゲームに当選する場合には、開閉羽根35が開放する回数が増加(例えば、3回)するとともに、1回の開放において開放してから1400ms(通常状態に比較して長い時間)が経過するまで開放状態を維持するようになっている。すなわち、開閉羽根35は、入球率向上状態が付与されている場合、入球率向上状態が付与されていない状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、変動時間短縮(以下、「時短」と示す)機能を備えている。時短機能は、大当り遊技終了後に大当りの抽選確率(当選確率)を低確率(通常状態)とし、特別遊技状態としての入球率向上状態を特典として付与する機能である。また、時短状態が付与されると、大当りの抽選確率は低確率であるが、入球率向上状態が特典として付与されるようになっている。すなわち、開閉羽根35は、時短状態が付与されている場合、通常状態が付与されている状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。そして、時短状態は、予め定めた回数(本実施形態では100回)の図柄変動ゲームが行われる迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。すなわち、時短状態は、予め定めた回数に相当する図柄変動ゲームの終了時迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される図柄変動ゲームの終了時迄の間、付与される。
本実施形態では、大当り遊技終了後に確変状態を付与する(抽選確率が高確率である状態が付与される)大当りが確変大当りとなり、大当り遊技終了後に確変状態が付与されない(抽選確率が低確率である非確変状態が付与される)大当りが非確変大当りとなる。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、飾り図柄による大当り図柄の種類から、大当りの種類を認識できないように構成されている。
以下、本実施形態のパチンコ遊技機10で付与される大当り遊技の種類について、詳しく説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選した場合、3種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技の種類が決定され、その決定された大当り遊技が付与されるようになっている。そして、3種類の大当り遊技のうち、何れの大当り遊技を付与するかは、大当り抽選に当選した際に決定する特別図柄(大当り図柄)の種類に応じて決定されるようになっている。
大当り遊技には、規定ラウンド数を「15回」とし、確変状態を付与する大当り遊技(以下、15R確変大当り遊技と示す場合がある)がある。この15R確変大当り遊技は、下大入賞口41を開放させて行い、その大当り遊技終了後には確変状態が付与されるようになっている。また、15R確変大当り遊技終了後、次回の大当りまで入球率向上状態が付与されるようになっている。なお、15R確変大当り遊技における1回のラウンド遊技の入球上限個数は「8球」に設定されている。また、15R確変大当り遊技は、オープニング演出時間として「8000(ms)」が、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25000(ms)」が、エンディング演出時間として「11000(ms)」が設定されている。
また、大当り遊技には、規定ラウンド数を「15回」とし、時短状態を付与する大当り遊技(以下、15R非確変大当り遊技と示す場合がある)がある。この15R非確変大当り遊技は、下大入賞口41を開放させて行い、その大当り遊技終了後には時短状態が付与されるようになっている。すなわち、15R非確変大当り遊技終了後、次回の大当りまで、又は100回の図柄変動ゲームが終了するまで入球率向上状態が付与されるようになっている。その一方、確変状態は付与されないようになっている。なお、15R非確変大当り遊技における1回のラウンド遊技の入球上限個数は「8球」に設定されている。また、15R非確変大当り遊技は、オープニング演出時間として「8000(ms)」が、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25000(ms)」が、エンディング演出時間として「11000(ms)」が設定されている。
また、大当り遊技には、規定ラウンド数を「2回」とし、確変状態を付与する大当り遊技(以下、2R確変大当り遊技と示す場合がある)がある。2R確変大当り遊技は、上大入賞口39を開放させて行い、その大当り遊技終了後には確変状態が付与されるようになっている。また、2R確変大当り遊技終了後、入球率向上状態が次回の大当りまで付与されるようになっている。なお、2R確変大当り遊技における1回のラウンド遊技の入球上限個数は「9球」に設定されている。また、2R確変大当り遊技は、オープニング演出時間として「8000(ms)」が、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間として「500(ms)」が、エンディング演出時間として「11000(ms)」が設定されている。
次に、パチンコ遊技機10の構成について図3にしたがって説明する。
パチンコ遊技機10の機裏側には、パチンコ遊技機10全体を制御する主制御装置としての主制御基板45が装着されている。主制御基板45は、パチンコ遊技機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御指令としての制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、サブ統括制御基板46と、演出表示制御基板47と、音声・ランプ制御基板48が装着されている。本実施形態では、サブ統括制御基板46と、演出表示制御基板47と、音声・ランプ制御基板48によって副制御装置が構成されている。
サブ統括制御基板46は、主制御基板45が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示制御基板47、及び音声・ランプ制御基板48を統括的に制御する。演出表示制御基板47は、主制御基板45とサブ統括制御基板46が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置28の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。また、音声・ランプ制御基板48は、主制御基板45とサブ統括制御基板46が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、各種ランプ部17〜19,27bの発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)及びスピーカ20,21,25の音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。
以下、主制御基板45、サブ統括制御基板46及び演出表示制御基板47について、その具体的な構成を説明する。
まず主制御基板45について説明する。主制御基板45には、制御動作を所定の手順で実行することができる主制御用CPU45aと、主制御用CPU45aの制御プログラムを格納する主制御用ROM45bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM45cが設けられている。主制御用CPU45aには、主制御用ROM45bと主制御用RAM45cが接続されている。また、主制御用CPU45aには、上始動入賞口33に入球した遊技球を検知する上始動口スイッチSW1と、下始動入賞口34に入球した遊技球を検知する下始動口スイッチSW2が接続されている。また、主制御用CPU45aには、上大入賞口39に入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3と、下大入賞口41に入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW4と、普通図柄作動ゲート42を通過した遊技球を検知する普通図柄変動スイッチSW5が接続されている。また、主制御用CPU45aには、図柄表示基板49を介して、特別図柄表示装置30と普通図柄表示装置31が接続されている。図柄表示基板49は、特別図柄表示装置30及び普通図柄表示装置31と対応する位置にそれぞれ装着されており、主制御基板45が出力する制御信号を入力し、特別図柄表示装置30及び普通図柄表示装置31の表示内容を制御する。
主制御用CPU45aは、当り判定用乱数、大当り図柄用乱数や変動パターン振分用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を主制御用RAM45cの設定領域に記憶(設定)することで更新前の値を書き換えており、乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。当り判定用乱数は、大当りとするか否かの大当り抽選(大当り判定)で用いる乱数である。大当り図柄用乱数は、大当りとする場合に特別図柄表示装置30に確定停止表示させる特別図柄としての大当り図柄を決定する際に用いる乱数である。変動パターン振分用乱数は、図柄変動ゲームの変動時間と演出内容(大当り演出、はずれ演出など)を特定する変動パターンを決定する際に用いる乱数である。また、本実施形態の主制御用CPU45aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。
主制御用ROM45bには、前記制御プログラムに加え、複数種類の変動パターンと各種判定値(大当り判定値など)が記憶されている。変動パターンは、演出表示装置28及び特別図柄表示装置30において図柄の変動開始による図柄変動ゲームが開始してから、演出表示装置28及び特別図柄表示装置30において図柄が確定停止表示されて図柄変動ゲームが終了するまでの変動時間と演出内容を特定するためのパターンである。この変動パターンに基づき特別図柄表示装置30では、特別図柄の変動が開始してから、変動パターンに定める変動時間の経過時に変動が停止し、特別図柄が確定停止表示される図柄変動ゲームが実行される。一方、変動パターンに基づき演出表示装置28では、飾り図柄の変動が開始してから、変動パターンで特定される演出内容で各種遊技演出が行われるとともに変動パターンに定める変動時間の経過時に変動が停止し、飾り図柄を確定停止表示させる図柄変動ゲームが実行される。そして、変動パターンは、大当り演出用、はずれリーチ演出用及びはずれ演出用からなる演出内容毎に分類されている。そして、各変動パターンには、変動パターン振分用乱数が1又は複数個振り分けられている。なお、大当り演出用、はずれリーチ演出用、はずれ演出用とで変動パターン振分用乱数の振り分けが異なるようになっている。
大当り演出では、演出表示装置28において図柄変動ゲームがリーチ演出を経て最終的に大当り図柄(飾り図柄)を確定停止表示させるように展開されるとともに、特別図柄表示装置30において図柄変動ゲームが大当り図柄(特別図柄)を確定停止表示させるように展開される。はずれリーチ演出は、演出表示装置28において図柄変動ゲームがリーチ演出を経て最終的にはずれ図柄(飾り図柄)を確定停止表示させるように展開されるとともに、特別図柄表示装置30において図柄変動ゲームがはずれ図柄(特別図柄)を確定停止表示させるように展開される。はずれ演出は、演出表示装置28において図柄変動ゲームがリーチ演出を経ることなく最終的にはずれ図柄(飾り図柄)を確定停止表示させるように展開されるとともに、特別図柄表示装置30において図柄変動ゲームがはずれ図柄(特別図柄)を確定停止表示させるように展開される。なお、特別図柄表示装置30では、図柄変動ゲームが開始されると、リーチ演出を行うことなく、変動時間の経過時まで図柄の変動が継続される。また、リーチ演出は、演出表示装置28の飾り図柄による図柄変動ゲームにおいて、リーチ図柄(左右列の図柄が同一種類で一旦停止表示され、中列の図柄が変動表示されている状態)が形成されてから、大当り図柄又ははずれ図柄が導出される迄の間に行われる演出である。
大当り判定値は、大当り判定で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。例えば、当り判定用乱数の取り得る数値を「0(零)」〜「599」までの全600通りの整数に設定し、その値の中から大当り判定値として2つの値を設定した場合、大当り判定が肯定判定される割合、すなわち大当りの当選確率は600分の2(300分の1)となる。なお、通常状態と、確変状態では、大当り判定値の数が異なり、確変状態の方が大当り判定値の数が多くなっている。例えば、通常状態(非確変状態)では、大当り判定値として2個の値を取り得る場合、確変状態では、大当り判定値として10個の値を取り得るようになっている。これより、確変状態時、大当り判定における当選確率が高くなる。
次に、サブ統括制御基板46について説明する。
サブ統括制御基板46には、制御動作を所定の手順で実行することができる統括制御用CPU46aと、統括制御用CPU46aの制御プログラムを格納する統括制御用ROM46bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる統括制御用RAM46cが設けられている。統括制御用CPU46aには、統括制御用ROM46bと統括制御用RAM46cが接続されている。そして、統括制御用CPU46aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、統括制御用CPU46aには、演出ボタン5が接続されており、検知信号を入力することにより、演出ボタン5が操作されたことを判定できるようになっている。
次に、演出表示制御基板47について説明する。
演出表示制御基板47には、制御動作を所定の手順で実行することができる表示制御用CPU47aと、表示制御用CPU47aの制御プログラムを格納する表示制御用ROM47bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる表示制御用RAM47cが設けられている。表示制御用CPU47aには、演出表示装置28(画像表示部GH)が接続されている。また、本実施形態の表示制御用CPU47aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。表示制御用ROM47bには、各種の画像データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。
以下、主制御基板45、サブ統括制御基板46及び演出表示制御基板47が実行する制御内容を説明する。
まず、タイマ割込み処理について説明する。タイマ割込み処理は、パチンコ遊技機10の起動後、所定の制御周期(例えば、4ms)毎に繰り返し実行する処理であり、このタイマ割込み処理にて各種遊技に係る処理を実行する。各種遊技に係る処理には、例えば、図柄変動ゲームの実行に係わる処理や、大当り遊技に係わる処理、賞球払い出しに関する処理などがある。
ここで、図柄変動ゲームの実行に係わる処理について説明する。
主制御基板45の主制御用CPU45aは、上始動入賞口33又は下始動入賞口34へ遊技球が入球し、該遊技球を検知した始動口スイッチSW1,SW2が出力する検知信号を入力すると、主制御用RAM45cに記憶されている特別図柄用の保留記憶数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かの保留判定を行う。保留判定の判定結果が肯定(特別図柄用の保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU45aは、特別図柄用の保留記憶数を1加算(+1)し、特別図柄用の保留記憶数を書き換える。また、主制御用CPU45aは、保留判定を肯定判定している場合、当り判定用乱数の値と大当り図柄用乱数の値を主制御用RAM45cから取得し、その取得した当り判定用乱数の値と大当り図柄用乱数の値を特別図柄用の保留記憶数に対応付けて主制御用RAM45cの所定の記憶領域に格納する。なお、主制御用CPU45aは、保留判定の判定結果が否定(保留記憶数=4)の場合、上限数を超える特別図柄用の保留記憶数の書き換えを行わないとともに、当り判定用乱数の値と大当り図柄用乱数の値を取得しない。
そして、主制御用CPU45aは、図柄変動ゲームの開始直前に、主制御用RAM45cの所定の記憶領域に格納した当り判定用乱数の値を読み出し、その読み出した当り判定用乱数の値と主制御用ROM45bに記憶されている大当り判定値とを比較し、大当りか否かの大当り判定を行う。大当り判定の判定結果が肯定(当り判定用乱数の値と大当り判定値とが一致)の場合、主制御用CPU45aは、大当りを決定する。大当りを決定した主制御用CPU45aは、大当り図柄用乱数の値をもとに、特別図柄表示装置30で行われる図柄変動ゲームで確定停止表示させる大当り図柄(特別図柄)を決定する。特別図柄の大当り図柄毎に、大当り遊技の種類が振り分けられていることから、大当り図柄を決定することによって遊技者に付与する大当り遊技の種類を決定したことになる。そして、大当り図柄を決定した主制御用CPU45aは、決定した大当り図柄を主制御用RAM45cに記憶する。また、大当りを決定した主制御用CPU45aは、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM45cから取得する。そして、大当りを決定した主制御用CPU45aは、複数種類の大当り演出用の変動パターンの中から、取得した変動パターン振分用乱数の値に対応する変動パターンを選択して決定する。
一方、主制御用CPU45aは、大当り判定の判定結果が否定(当り判定用乱数の値と大当り判定値とが不一致)の場合、はずれを決定する。そして、はずれを決定した主制御用CPU45aは、はずれリーチ演出を実行するか否かを乱数抽選で決定する。はずれリーチ演出の実行を決定した場合、主制御用CPU45aは、特別図柄表示装置30に確定停止表示させる特別図柄としてはずれ図柄を決定するとともに、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM45cから取得する。そして、主制御用CPU45aは、複数種類のはずれリーチ演出用の変動パターンの中から、取得した変動パターン振分用乱数の値に対応する変動パターンを選択して決定する。
一方、はずれリーチ演出の非実行を決定した場合、主制御用CPU45aは、前述同様にはずれ図柄を決定するとともに、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM45cから取得する。そして、主制御用CPU45aは、複数種類のはずれ演出用の変動パターンの中から、取得した変動パターン振分用乱数の値に対応する変動パターンを選択して決定する。
特別図柄及び変動パターンを決定した主制御用CPU45aは、所定の制御コマンドを所定のタイミングでサブ統括制御基板46(統括制御用CPU46a)に出力する。具体的に言えば、主制御用CPU45aは、変動パターンを指示するとともに図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。次に、主制御用CPU45aは、特別図柄を指示する特別図柄用の停止図柄指定コマンドを出力する。本実施形態では、特別図柄として大当り図柄を指示する場合の停止図柄指定コマンドが、大当り図柄コマンドとなる。そして、主制御用CPU45aは、指示した変動パターンに定められている変動時間の経過時に、図柄変動ゲームの終了(図柄の確定停止)を指示する停止図柄指定コマンドを出力する。また、主制御用CPU45aは、図柄変動ゲームの開始時に特別図柄用の保留記憶数を1減算(−1)し、特別図柄用の保留記憶数を書き換える。そして、主制御用CPU45aは、図柄変動ゲームの開始に伴って特別図柄表示装置30の表示内容を制御する。すなわち、主制御用CPU45aは、図柄変動ゲームの開始により特別図柄の変動を開始させ、決定した変動パターンに定められている変動時間の経過時に決定した特別図柄(大当り図柄又ははずれ図柄)を確定停止表示させる。
次に、サブ統括制御基板46について説明する。
サブ統括制御基板46の統括制御用CPU46aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、その変動パターン指定コマンドを演出表示制御基板47、及び音声・ランプ制御基板48に出力する。また、統括制御用CPU46aは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドを入力した際、当該停止図柄指定コマンドにより大当り図柄が指定されている場合には、その指定された特別図柄の大当り図柄を統括制御用RAM46cに記憶する。また、統括制御用CPU46aは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドを入力すると、該コマンドを演出表示制御基板47、及び音声・ランプ制御基板48に出力する。
また、統括制御用CPU46aは、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンの種類と停止図柄指定コマンドで指定された停止図柄(特別図柄)の種類から、演出表示装置28で実行される図柄変動ゲームにおいて導出する飾り図柄の図柄組み合わせを決定する。
具体的に言えば、統括制御用CPU46aは、指示された特別図柄が15R確変大当り遊技を特定する大当り図柄の場合には、最終的に確定停止表示させる前記飾り図柄の図柄組み合わせとして15R確変大当り遊技を認識することができる大当り図柄を決定する。本実施形態では、15R確変大当り遊技を認識することができる大当り図柄は、[111][333][555][777]となっている。
また、統括制御用CPU46aは、指示された特別図柄が15R非確変大当り遊技を特定する大当り図柄の場合には、最終的に確定停止表示させる前記飾り図柄の図柄組み合わせとして15R非確変大当り遊技を認識することができる大当り図柄を決定する。本実施形態では、15R非確変大当り遊技を認識することができる大当り図柄は、[444][666][888]となっている。また、統括制御用CPU46aは、指示された特別図柄が2R確変大当り遊技を特定する大当り図柄の場合には、最終的に確定停止表示させる前記飾り図柄の図柄組み合わせとして2R確変大当り遊技を認識することができる大当り図柄を決定する。本実施形態では、2R確変大当り遊技を認識することができる大当り図柄は、[222]となっている。
また、統括制御用CPU46aは、はずれ演出用の変動パターンが指定され、特別図柄の停止図柄指定がはずれ図柄の場合には、最終的に確定停止表示させる前記飾り図柄の図柄組み合わせとしてはずれ図柄を決定する。このとき、統括制御用CPU46aは、飾り図柄の図柄組み合わせとしてリーチ図柄を含めずに(左右列の図柄が同一図柄とならないように)決定する。
一方、統括制御用CPU46aは、はずれリーチ演出用の変動パターンが指定され、特別図柄の停止図柄指定がはずれ図柄の場合には、最終的に確定停止表示させる前記飾り図柄の図柄組み合わせとしてはずれ図柄を決定する。このとき、統括制御用CPU46aは、飾り図柄の図柄組み合わせとしてリーチ図柄を含めて(左右列の図柄が同一図柄となるように)決定する。そして、飾り図柄を決定した統括制御用CPU46aは、各列の飾り図柄を指示する飾り図柄用の停止図柄指定コマンドを演出表示制御基板47に出力する。
次に、演出表示制御基板47について説明する。
演出表示制御基板47の表示制御用CPU47aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、該コマンドに指示される変動パターンに対応する演出内容を選択し、該演出内容で図柄変動ゲームを行わせるように画像表示部GHの表示内容を制御する。このとき、表示制御用CPU47aは、選択した演出内容をもとに表示制御用ROM47bの画像データを用いて前記演出内容に沿った画像を表示するための表示用データを生成する。
そして、表示制御用CPU47aは、図柄変動ゲームの開始に伴って該ゲームの開始からの経過時間を計時し、その計時した時間と表示用データをもとに画像表示部GHに映し出す画像を所定の制御周期毎(例えば、4ms毎)に切り替える。そして、表示制御用CPU47aは、図柄変動ゲーム中に飾り図柄用の停止図柄指定コマンドを入力すると、飾り図柄用の停止図柄指定コマンドで指示された図柄を画像表示部GHに確定停止表示させるように画像表示部GHの表示内容を制御し、図柄変動ゲームを終了させる。
次に、大当り遊技に関する処理について説明する。
主制御用CPU45aは、大当り遊技を実行させる場合、最初に、オープニング演出を実行させるオープニングコマンドを出力する。そして、オープニング演出の終了後、主制御用CPU45aは、15回のラウンド遊技(2R確変大当り遊技の場合は2回のラウンド遊技)を実行させる。これらの大当り遊技では、1回のラウンド遊技において下大入賞口41(2R確変大当り遊技では上大入賞口39)が1回開放する。そして、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間、すなわち下大入賞口41の開放時間は、「25000(ms)」に設定されている(なお、2R確変大当り遊技の場合、上大入賞口39の開放時間が「500ms」に設定されている)。また、ラウンド遊技開始時、主制御用CPU45aは、ラウンド演出を実行させるラウンドコマンドを出力する。そして、主制御用CPU45aは、ラウンド遊技の終了条件が成立すると、下大入賞口41を閉鎖してラウンド遊技を終了させる。なお、主制御用CPU45aは、下大入賞口41を開放させる場合には下大入賞口扉40を開動作させるように作動用アクチュエータに電気信号(ON信号)を出力するとともに、下大入賞口41を閉鎖させる場合には下大入賞口扉40を閉動作させるように作動用アクチュエータに電気信号(OFF信号)を出力する。
1回のラウンド遊技を終了させた主制御用CPU45aは、ラウンド間インターバル時間の経過後に、次のラウンド遊技を開始させるべく大入賞口を開放させる。これを規定ラウンド数(15回又は2回)となるまで繰り返し実行する。そして、15回(又は2回)のラウンド遊技が終了したならば、主制御用CPU45aは、エンディング演出を実行させるエンディングコマンドを出力する。
また、主制御用CPU45aは、15R確変大当り遊技又は2R確変大当り遊技が付与された場合には、エンディング処理において確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定する。また、主制御用CPU45aは、15R確変大当り遊技又は2R確変大当り遊技が付与された場合には、入球率向上状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定すると共に、入球率向上状態が付与される残り図柄変動ゲーム数を示す作動回数に10000回を設定する。作動回数は、図柄変動ゲームが実行される毎に1減算されるようになっており、作動回数が0となった場合、主制御用CPU45aは、作動フラグに「0」を設定し、入球率向上状態を終了するようになっている。作動回数に10000回を設定した場合、実質的には、次回の大当りとなるまで入球率向上状態を付与することとなる。
また、主制御用CPU45aは、15R非確変大当り遊技が付与された場合には、エンディング処理において、作動フラグに「1」を設定するとともに、入球率向上状態が付与される残り図柄変動ゲーム数を示す作動回数に100回を設定する。また、主制御用CPU45aは、15R非確変大当り遊技が付与された場合には、エンディング処理において、確変フラグに「0」を設定する。
次に、サブ統括制御基板46の大当り遊技の実行に係る制御内容を説明する。
サブ統括制御基板46の統括制御用CPU46aは、主制御基板45の主制御用CPU45aが出力するオープニングコマンドを入力すると、オープニング演出の演出内容を決定し、オープニング演出の演出内容を指示するオープニング演出コマンドを演出表示制御基板47及び音声・ランプ制御基板48に出力する。また、統括制御用CPU46aは、主制御基板45の主制御用CPU45aが出力するラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出の演出内容を決定し、ラウンド演出の演出内容を指示するラウンド演出コマンドを演出表示制御基板47及び音声・ランプ制御基板48に出力する。そして、統括制御用CPU46aは、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出の演出内容を決定し、エンディング演出の演出内容を指示するエンディング演出コマンドを演出表示制御基板47及び音声・ランプ制御基板48に出力し、大当り遊技の実行にかかる制御を終了する。
次に、演出表示制御基板47の大当り遊技の実行に係る制御内容を説明する。
演出表示制御基板47の表示制御用CPU47aは、統括制御用CPU46aが出力するオープニング演出コマンドを入力すると、そのオープニング演出コマンドで指示された演出内容でオープニング演出を実行させるように演出表示装置28(画像表示部GH)の表示内容を制御する。このとき、表示制御用CPU47aは、表示制御用ROM47bの画像データを用いてオープニング演出コマンドで指示された演出内容に沿った画像を表示するための表示用データを生成する。そして、表示制御用CPU47aは、オープニング演出の開始からの経過時間を計時し、その計時した時間と表示用データをもとに画像表示部GHに映し出す画像を所定の制御周期毎(例えば、4ms毎)に切り替える。
また、表示制御用CPU47aは、統括制御用CPU46aが出力するラウンド演出コマンドを入力すると、そのラウンド演出コマンドで指示された演出内容でラウンド遊技において所定のラウンド演出を実行させるように演出表示装置28(画像表示部GH)の表示内容を制御する。このとき、表示制御用CPU47aは、表示制御用ROM47bの画像データを用いてラウンド演出コマンドで指示された演出内容に沿った画像を表示するための表示用データを生成する。そして、表示制御用CPU47aは、上大入賞口39が開放してからの経過時間を計時し、その計時した時間と表示用データをもとに画像表示部GHに映し出す画像を所定の制御周期毎(例えば、4ms毎)に切り替える。
また、表示制御用CPU47aは、統括制御用CPU46aが出力するエンディング演出コマンドを入力すると、そのエンディング演出コマンドで指示された演出内容でエンディング演出を実行させるように演出表示装置28(画像表示部GH)の表示内容を制御する。このとき、表示制御用CPU47aは、表示制御用ROM47bの画像データを用いてエンディング演出コマンドで指示された演出内容に沿った画像を表示するための表示用データを生成する。そして、表示制御用CPU47aは、エンディング演出の開始からの経過時間を計時し、その計時した時間と表示用データをもとに画像表示部GHに映し出す画像を所定の制御周期毎(例えば、4ms毎)に切り替える。
なお、音声・ランプ制御基板48は、オープニング演出コマンド、ラウンド演出コマンド、エンディング演出コマンドを入力すると、各種ランプ部17〜19,27bの発光態様及びスピーカ20,21,25の音声出力態様を制御する。すなわち、音声・ランプ制御基板48は、演出表示制御基板47と同様にこれらのコマンドで指示された演出内容に応じた演出を行わせるように制御を行う。
また、本実施形態では、図柄変動ゲームにおいて、複数種類の予告画像の中から選択された予告画像を段階的に表示して、図柄変動ゲームが大当りとなる可能性を示唆する予告演出が実行されるようになっている。以下、予告演出及び予告演出を実行させるための制御方法について詳しく説明する。
前記予告演出は、図5に示すように、図柄変動ゲームが開始され、全列の飾り図柄が変動表示されたときに実行が開始される。演出表示装置28は、予告演出の実行開始と共に予告演出の第1表示段階を開始させ、遮蔽画像としてのシャッターSHが、全列の飾り図柄を隠すように上部から降りてくる様子を表示する。この第1表示段階において、遊技者により演出ボタン5が操作されると、演出表示装置28は、シャッターが一瞬少しだけ開く様子を表示して、シャッターSHの中から予告キャラクタの一部を瞬間的に表示するようになっている。前記予告キャラクタは、大当りとなる可能性に対応して選択されており、予告キャラクタの種類によって大当りの期待度を推測することができる。そして、演出表示装置28は、所定時間経過後、予告キャラクタを隠すようにシャッターSHが閉鎖している状態で、第1表示段階を終了させる。その後、演出表示装置28は、予告演出の第2表示段階を開始させ、当該第2表示段階において演出ボタン5が操作されると、シャッターSHが完全開放する様子を表示し、第2表示段階終了まで、予告キャラクタを完全に表示する。そして、演出表示装置28は、所定時間経過後、予告演出の第3表示段階に移行させる。演出表示装置28は、第3表示段階に移行すると、シャッターSHが完全開放している様子を表示し、所定時間、予告キャラクタを完全に表示する。その後、演出表示装置28は、予告演出を終了し、全列の飾り図柄を表示するようになっている。一方、第1表示段階又は第2表示段階において演出ボタン5が予告演出中に操作されなかった場合には、各段階開始から所定時間経過後、予告演出が終了し、全列の飾り図柄が表示されるようになっている。
次に、予告演出に係わる予告実行処理について図4に基づき説明する。
統括制御用CPU46aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、乱数抽選により、予告演出を実行するか否かを判定する(ステップS101)。この判定結果が否定の場合、予告実行処理を終了する。
一方、予告演出を実行すると判定した場合、統括制御用CPU46aは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づき、予告キャラクタを決定する(ステップS102)。具体的には、大当り演出用の変動パターンが指定された場合、統括制御用CPU46aは、大当りの期待度が高い予告キャラクタCAを決定しやすくなっている一方、大当りの期待度が低い予告キャラクタCBを決定しにくくなっている。また、はずれ演出用又ははずれリーチ演出用の変動パターンが指定された場合、統括制御用CPU46aは、予告キャラクタCAを決定しにくくなっている一方、予告キャラクタCBを決定しやすくなっている。
予告キャラクタを決定すると、統括制御用CPU46aは、変動パターンに基づき、図柄変動ゲームしてから所定時間経過後(大当り演出又ははずれリーチ演出である場合には、リーチ図柄が一旦停止表示される前に)、予告演出の実行開始の指示及び決定した予告キャラクタを指定する第1予告演出指定コマンドを出力する(ステップS103)。表示制御用CPU47aは、第1予告演出指定コマンドを入力した場合、指定された変動パターンに基づき、全列の飾り図柄を変動表示させた後、当該第1予告演出指定コマンドに基づき、予告演出の第1表示段階を開始するように演出表示装置28の表示内容を制御する。すなわち、表示制御用CPU47aは、全列の飾り図柄が表示されないように、シャッターが閉鎖する様子を演出表示装置28に表示させる。
そして、統括制御用CPU46aは、第1予告演出指定コマンド出力後、予告演出の第1表示段階中、演出ボタン5の操作が有効となる第1操作有効期間を設定する(ステップS104)。当該第1操作有効期間中、統括制御用CPU46aは、演出ボタン5から検知信号を入力したか否かを判定する(ステップS105)。ステップS105の判定結果が肯定の場合(第1操作有効期間中に、検知信号を入力した場合)、統括制御用CPU46aは、演出ボタン5が操作されたことを検知して、シャッターを一瞬開放させる開放動作コマンドを出力する(ステップS106)。表示制御用CPU47aは、当該開放動作コマンドを入力すると、入力した第1予告演出指定コマンドにより指定された予告キャラクタの一部が一瞬表示されるように、シャッターが少しだけ開放する様子を演出表示装置28に表示させる。遊技者は、予告キャラクタの一部を一瞬見ることにより、予告キャラクタを推測することができる場合がある。このため、シャッターが開放される瞬間に対して注目させることができる。
その後、統括制御用CPU46aは、第1表示段階開始から所定時間経過して第1表示段階が終了する際、第1表示段階において検知信号を入力したか否かを判定する(ステップS107)。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、予告演出の第2表示段階を開始させる。具体的には、統括制御用CPU46aは、決定された予告キャラクタを指定すると共に、予告演出の第2表示段階の実行を指示する第2予告演出指定コマンドを出力する(ステップS108)。表示制御用CPU47aは、当該第2予告演出指定コマンドを入力すると、当該第2予告演出指定コマンドに基づき、シャッターが完全に閉鎖している様子(すなわち、全列の図柄がシャッターにより隠れる様子)を表示させるように、演出表示装置28の表示内容を制御する。
統括制御用CPU46aは、第2予告演出指定コマンド出力後、予告演出の第2表示段階中、演出ボタン5の操作が有効となる第2操作有効期間を設定する(ステップS109)。当該第2操作有効期間中、統括制御用CPU46aは、演出ボタン5から検知信号を入力したか否かを判定する(ステップS110)。ステップS110の判定結果が肯定の場合(第2操作有効期間中に、検知信号を入力した場合)、統括制御用CPU46aは、演出ボタン5が操作されたことを検知して、シャッターを完全に開放させる完全開放動作コマンドを出力する(ステップS111)。表示制御用CPU47aは、完全開放動作コマンドを入力すると、入力した第2予告演出指定コマンドにより指定された予告キャラクタが完全に表示されるように、シャッターが開放する様子を演出表示装置28に表示させる。
その後、統括制御用CPU46aは、第2表示段階開始から所定時間経過して第2表示段階が終了する際、第2表示段階において検知信号を入力したか否かを判定する(ステップS112)。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU46aは、予告演出の第3表示段階を開始させる。具体的には、統括制御用CPU46aは、第3表示段階の実行を指示すると共に、予告キャラクタを指定する第3予告演出指定コマンドを出力する(ステップS113)。表示制御用CPU47aは、当該第3予告演出指定コマンドを入力した場合、当該第3予告演出指定コマンドに基づき、予告演出の第3表示段階を開始させる。すなわち、表示制御用CPU47aは、第3表示段階中、指定された予告キャラクタを完全に表示させるため、シャッターを完全に開放する様子を表示させるように演出表示装置28の表示内容を制御する。
第3表示段階開始から所定時間経過後、表示制御用CPU47aは、第3予告演出指定コマンドに基づき、予告キャラクタを消去して予告演出を終了する。予告演出が終了すると、表示制御用CPU47aは、変動パターンに基づき、全列の飾り図柄を表示する。なお、本実施形態において、リーチ演出が実行される場合、リーチ図柄は、予告演出が終了する前まで(より具体的には第2表示段階実行中に)表示可能となっている。従って、リーチ演出が実行される場合、予告演出の第3表示段階が終了すると、リーチ図柄が一旦停止表示され、且つ、中列の飾り図柄が変動表示されている状態で図柄変動ゲームが再開されるようになっている。
一方、ステップS107の判定結果が否定の場合(第1操作有効期間中に演出ボタン5が操作されなかった場合)、統括制御用CPU46aは、予告演出の終了を指示する予告演出終了コマンドを出力して(ステップS114)、予告演出実行処理を終了する。表示制御用CPU47aは、第1表示段階終了時に予告演出終了コマンドを入力すると、第2表示段階を実行せずに予告演出を終了する。すなわち、表示制御用CPU47aは、シャッター及び予告キャラクタを消去して、変動パターンに基づき、図柄変動ゲームを表示するように演出表示装置28の表示内容を制御する。なお、表示制御用CPU47aは、全列の飾り図柄が変動している状態で、図柄変動ゲームを表示させることとなる。このとき、大当り演出用又ははずれリーチ演出用の変動パターンに基づき、図柄変動ゲームが実行されている場合、表示制御用CPU47aは、その後、リーチ図柄を一旦停止表示させ、リーチ演出を実行させることとなる。
また、ステップS112の判定結果が否定の場合(第2操作有効期間中に演出ボタン5が操作されなかった場合)、統括制御用CPU46aは、予告演出の終了を指示する予告演出終了コマンドを出力して(ステップS114)、予告演出実行処理を終了する。表示制御用CPU47aは、第2表示段階終了時に予告演出終了コマンドを入力すると、第3表示段階を実行せずに予告演出を終了する。すなわち、表示制御用CPU47aは、シャッター及び予告キャラクタを消去して、図柄変動ゲームを表示するように演出表示装置28の表示内容を制御する。このとき、大当り演出用の変動パターン又ははずれリーチ演出用の変動パターンが指定されていた場合、表示制御用CPU47aは、リーチ図柄を表示した状態で(すなわち、左右列の飾り図柄を同一種類で一旦停止表示させ、中列の図柄を変動表示した状態で)、図柄変動ゲームを表示させることとなる。
以上により、本実施形態では、統括制御用CPU46a及び表示制御用CPU47aが、予告制御手段となる。また、統括制御用CPU46a及び表示制御用CPU47aが、演出制御手段となる。
次に、予告演出の演出態様について、図5に基づき詳しく説明する。図5では、大当り演出用の変動パターンに基づき、図柄変動ゲームが実行されるものとして説明する。まず、第1表示段階及び第2表示段階にて演出ボタン5が操作された場合における予告演出の演出態様について説明する。また、図5では、予告キャラクタCAが選択されるものとして説明する。
演出表示装置28は、まず、変動パターンに基づき、図柄変動ゲームを開始し、全列の飾り図柄を変動表示する(図5(a))。その後、演出表示装置28は、予告演出が開始すると、予告演出の第1表示段階として、遮蔽画像としてのシャッターSHが、全列の飾り図柄を隠すように上部から降りてくる様子を表示する(図5(b))。この第1表示段階において、前提より遊技者により演出ボタン5が操作されるため、演出表示装置28は、シャッターSHが一瞬少しだけ開く様子を表示し、シャッターSHの中から予告キャラクタCAの一部を瞬間的に表示する(図5(c))。そして、演出表示装置28は、その後、第1表示段階を終了させ、シャッターSHが閉鎖している状態を表示したまま、予告演出の第2表示段階を開始する(図5(d))。そして、前提より第2表示段階において演出ボタン5が操作されるため、演出表示装置28は、シャッターSHが完全開放する様子を表示する(図5(e))。すなわち、演出表示装置28は、予告キャラクタCAを表示する。その後、第3表示段階に移行すると、第3表示段階が終了するまでの間、演出表示装置28は、シャッターSHが完全開放する様子を表示することにより、予告キャラクタCAを表示する(図5(f))。その後、演出表示装置28は、予告演出を終了し、全列の飾り図柄を表示する(図5(h))。このとき、演出表示装置28は、前提よりリーチ図柄をすでに表示しており、その後、リーチ演出を経て大当りの図柄組み合わせを表示する(図5(i))。
以上のように、第1表示段階及び第2表示段階にて演出ボタン5を操作することにより、図柄変動ゲームが大当りとなる可能性を示唆する予告キャラクタCAを確実に見て、判断することができる。このため、遊技者に演出ボタン5を操作させることができ、遊技の興趣を向上することができる。
次に、第1表示段階にて演出ボタン5が操作されなかった場合における予告演出の演出態様について説明する。
演出表示装置28は、まず、変動パターンに基づき、図柄変動ゲームを開始し、全列の飾り図柄を変動表示する(図5(a))。その後、演出表示装置28は、予告演出が開始すると、予告演出の第1表示段階として、遮蔽画像としてのシャッターSHが、全列の飾り図柄を隠すように上部から降りてくる様子を表示する(図5(b))。この第1表示段階において、前提より遊技者により演出ボタン5が操作されないため、演出表示装置28は、第1表示段階が終了すると共に、予告演出を終了し、全列の図柄を表示する(図5(g))。このとき、演出表示装置28は、全列の飾り図柄を変動表示する。その後、演出表示装置28は、リーチ図柄を表示し(図5(h))、リーチ演出を経て大当りの図柄組み合わせを表示する(図5(i))。
以上のように、第1表示段階にて演出ボタン5が操作されないことにより、以降の予告演出が実行されなくなる。これにより、図柄変動ゲームを表示させることができる。そして、リーチ図柄は、第2表示段階中に表示可能となるため、いち早くリーチ図柄が表示されるか否かを判断することができる。また、予告演出にて期待度の低い予告キャラクタCBの出現を見ることがなくなるため、最後まで大当りへの期待感を維持することができる。また、遊技演出を演出ボタン5により選択することができるため、遊技者を飽きさせることがない。
次に、第2表示段階にて演出ボタン5が操作されなかった場合における予告演出の演出態様について説明する。
演出表示装置28は、まず、変動パターンに基づき、図柄変動ゲームを開始し、全列の飾り図柄を変動表示する(図5(a))。その後、演出表示装置28は、予告演出が開始すると、予告演出の第1表示段階として、遮蔽画像としてのシャッターSHが、全列の飾り図柄を隠すように上部から降りてくる様子を表示する(図5(b))。この第1表示段階において、前提より遊技者により演出ボタン5が操作されるため、演出表示装置28は、シャッターが一瞬少しだけ開く様子を表示し、シャッターの中から予告キャラクタCAの一部を瞬間的に表示する(図5(c))。そして、演出表示装置28は、その後、第1表示段階を終了させ、シャッターSHが閉鎖している状態を表示したまま、予告演出の第2表示段階を開始する(図5(d))。そして、前提より第2表示段階において演出ボタン5が操作されないため、演出表示装置28は、第2表示段階が終了すると共に、予告演出を終了し、全列の図柄を表示する(図5(h))。このとき、演出表示装置28は、中列の飾り図柄を変動表示すると共に、リーチ図柄を一旦停止表示する。その後、演出表示装置28は、リーチ演出を経て大当りの図柄組み合わせを表示する(図5(i))。
以上により、第2表示段階にて演出ボタン5が操作されないことにより、以降の予告演出が実行されなくなる。しかしながら、第1表示段階にて予告キャラクタCAの一部が一瞬だけ表示されるため、その一部から予告キャラクタの種類を推測できる遊技者にとって第2表示段階にて予告キャラクタを全部表示させることは意味がないこととなる。このため、遊技演出を選択できるようにして、予告演出を中止させることができるようにした。また、それと共に、リーチ図柄が表示されるか否かを早く知ることができるようにした。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)予告演出実行中、第1表示段階及び第2表示段階においては、基本的に、飾り図柄及び予告キャラクタCA,CBがシャッターSH(遮蔽画像)により遮られ、表示されなくなっている。そして、第1表示段階及び第2表示段階においては、演出ボタン5が操作されることにより、少なくとも予告キャラクタの一部が表示されるようになっている。このため、大当りとなる可能性を知りたい遊技者に、演出ボタン5を第1表示段階及び第2表示段階において積極的に操作させることができ、遊技の興趣が向上する。また、予告キャラクタは、全部表示されるとは限らないので、遊技者に想像させ、期待感を維持させることができる。
また、第1表示段階又は第2表示段階において、演出ボタン5が操作されなかった場合には、予告演出が中止される。このため、大当り期待度が低い予告キャラクタCBが出現することを嫌い、予告演出を実行させたくない遊技者は、予告演出を実行させるか否かを選択することができる。これにより、予告演出を実行させたくない遊技者の大当りの期待感を維持することができる。また、第1表示段階にて予告キャラクタを予測できてしまった遊技者が、それ以上の予告演出を実行させないように選択することができる。また、予告演出が実行されないことにより、通常通り、図柄変動ゲームが実行されるため、どのような図柄が停止表示されるかをいち早く知ることができる。
(2)リーチ演出が実行される場合、リーチ図柄が表示される前に、予告演出が開始され、リーチ図柄が表示可能となった後に、予告演出を終了させるようになっている。このため、演出ボタン5を操作せずに、予告演出を終了前に中止させた場合、リーチ図柄を表示させることができるため、リーチ演出が実行されるか否かをより早く知ることができる。
(3)第1表示段階では、演出ボタン5が操作された場合、予告キャラクタの一部が一瞬だけ見えるように表示されるようになっている。このため、予告キャラクタの種類を知りたい遊技者に、次の表示段階にて、演出ボタン5を操作して、予告キャラクタを確認したいと思わせ、演出ボタン5の操作意欲を維持することができる。
尚、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・上記実施形態において、リーチ演出が実行されるリーチ確率は、遊技状態(確変状態の有無、保留記憶数など)に応じて変更しても良い。
・上記実施形態において、大当り遊技の種類は、任意に変更しても良い。例えば、大当り遊技の規定ラウンド数や、入球上限個数を変更しても良い。また、上大入賞口39の開閉動作回数を変更しても良い。例えば、1回のラウンド遊技中に上大入賞口39を2回、開閉動作させるようにしても良い。
・上記実施形態において、ラウンド遊技の規定ラウンド数、上大入賞口39の1回の開閉動作に係る時間、ラウンド遊技時間を変更しても良い。
・上記実施形態において、遊技盤GBに設ける大入賞口の数を1つとしても良い。
・上記実施形態では、演出表示装置28を液晶式としたが、ドットマトリクス式や7セグメントLED式の演出表示装置としても良いし、ドラム式などの機械式の演出表示装置としても良い。
・上記実施形態は、特別図柄と飾り図柄を用いるパチンコ遊技機10に具体化したが、特別図柄のみを用いるパチンコ遊技機に具体化しても良い。
・上記実施形態において、サブ統括制御基板46を省略し、主制御基板45から直接、開放コマンドや閉鎖コマンドなどの大当り遊技に係るコマンドを演出表示制御基板47及び音声・ランプ制御基板48に出力するようにしても良い。
・上記実施形態において、大当り判定の判定結果が否定の場合、図柄変動ゲームが小当りとなるか否かを判定する小当り判定を実行し、当該小当り判定が肯定の場合、小当り遊技を付与しても良い。前記小当り遊技は、2R確変大当り遊技と同態様にて上大入賞口扉38を開閉動作させるようになっている。
・上記実施形態において、表示段階数を任意に変更しても良い。例えば、5段階にしてもよい。
・上記実施形態において、リーチ図柄は、予告演出中に表示されるタイミングとなっていたが、予告演出終了後や開始前にリーチ図柄を表示させるようにしても良い。
・上記実施形態において、予告キャラクタは、大当り期待度を示していたが、リーチ演出が実行される可能性や、確変状態が付与される可能性などを示す予告キャラクタを使用しても良い。
・上記実施形態では、予告キャラクタは、同じキャラクタが利用されたが、表示段階毎に予告キャラクタを変更しても良い。例えば、段階毎に期待度が高くなるように予告キャラクタを変更しても良い。
・上記実施形態の予告演出では、シャッターに大当り期待度を示す画像を含ませなかったが、含ませても良い。これにより、シャッターから大当り期待度を判別させて、大当り期待度を確認したい遊技者に対して演出ボタン5を操作させる意欲を持たせることができる。
・上記実施形態では、第1表示段階中に、演出ボタン5が1回操作されると、シャッターが少しだけ開放動作した。この別例として、演出ボタン5の操作回数が多ければ多いほど、予告キャラクタの多くの部分が表示されるように、シャッターを動作表示させてもよい。これにより、遊技者により多くの回数、演出ボタン5を操作させることができる。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記予告制御手段は、予告演出実行中、遮蔽画像に、大当り期待度を示す画像を含ませることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
(ロ)前記予告制御手段は、最終段階以外の各表示段階において、演出用操作手段が操作された場合、前記予告画像の一部が表示されるように、前記遮蔽画像を動作表示させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
(ハ)前記予告制御手段は、前記演出用操作手段の操作回数が多ければ多いほど、予告画像の多くの部分が表示されるように、遮蔽画像を動作表示させることを特徴とする技術的思想(ロ)に記載の遊技機。