以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機に具体化した一実施形態を図1〜図17にしたがって説明する。
図1には、パチンコ遊技機10と該パチンコ遊技機10が遊技場の遊技機設置設備(遊技島)に設置された際に並設される遊技媒体貸出用ユニットとしてのカードユニット装置11が略示されている。カードユニット装置11には、遊技者に貸し出される貸出用遊技媒体としての遊技球(貸し球)と交換可能な交換媒体としてのプリペイドカードを投入するための投入口11aが設けられている。カードユニット装置11は、投入されたプリペイドカードの価値を読み書き可能な構成となっている。具体的に言えば、カードユニット装置11は、投入時にプリペイドカードの残金(価値)を読込むとともに、貸し球の払出しに伴ってプリペイドカードの残金(価値)を書き替える。
パチンコ遊技機10の機体の外郭をなす外枠12の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠13が開放及び着脱自在に組み付けられているとともに、中枠13の前面側には前枠14が開閉及び着脱自在に組み付けられている。前枠14は、図1に示すようにパチンコ遊技機10を機正面側から見た場合において、中枠13に重なるように組み付けられている。このため、中枠13は、前枠14の後側に配置されており、機正面側からは視認し得ないようになっている。前枠14は、中央部に窓口15を有するとともに、該窓口15の下方にパチンコ遊技機10の遊技媒体となる遊技球を貯留可能な第1貯留皿としての上皿(貯留皿)16を一体成形した構成とされている。前枠14の裏面側には、機内部に配置された遊技盤YBを保護し、かつ窓口15を覆う大きさのガラスを支持する図示しないガラス支持枠が着脱及び傾動開放可能に組み付けられている。遊技盤YBは、中枠13に装着される。また、前枠14には、窓口15のほぼ全周を囲むように、図示しない発光体(ランプ、LEDなど)の発光(点灯や点滅)により発光演出を行う電飾表示部を構成する上側枠用ランプ部17と、左側枠用ランプ部18と、右側枠用ランプ部19とが配置されている。各枠用ランプ部17,18,19は、前枠14の前面に装着される複数の発光体を、該各発光体の発する光を透過可能に成形したランプレンズ17a,18a,19aで覆って構成されている。
前枠14には、窓口15の左右上部に、各種音声を出力して音声演出を行う左スピーカ20と、右スピーカ21とが配置されている。左スピーカ20と右スピーカ21は、前枠14の裏面に装着されており、該前枠14の前面であって左スピーカ20及び右スピーカ21の装着部位に対応する部位には図示しない放音孔が複数形成されている。
中枠13の前面側であって前枠14の下部には、上皿16から溢れ出た遊技球を貯留する第2貯留皿としての下皿(貯留皿)23が装着されている。また、中枠13の前面側であって下皿23の右方には、遊技球を遊技盤YBに発射させる際に遊技者によって回動操作される遊技球発射用の発射ハンドル24が装着されている。また、前枠14には、下皿23の左方に、各種音声を出力して音声演出を行う下スピーカ25が配置されている。下スピーカ25は、中枠13に装着されている。
上皿16には、その左方側に機内部から払出される遊技球の払出口16aが設けられているとともに、遊技者の保有する遊技球を貯留する凹状の貯留通路16bが連設されており、さらに右方側に貯留通路16b内の遊技球を機内部に取り込む図示しない上皿取込口が設けられている。上皿16に貯留された遊技球は、貯留通路16bにより前記上皿取込口へ案内されるとともに該上皿取込口を介して1球ずつ機内に取り込まれ、遊技盤YBに向けて発射される。遊技盤YBに向けて発射される遊技球は、発射ハンドル24の回動量に応じて発射の強弱が設定される。また、下皿23には、上皿16から溢れ出て流下した遊技球の出口23aが設けられているとともに、遊技球を貯留する凹状の貯留部23bが遊技球の出口23aに連設されている。
次に、遊技盤YBの構成について図2にしたがって詳しく説明する。
遊技盤YBの前面には、発射ハンドル24の操作によって発射された遊技球を誘導し、かつパチンコ遊技の主体となるほぼ円形の遊技領域H1を形成する誘導レール26が円形渦巻き状に敷設されている。この誘導レール26によって遊技盤YBには、該遊技盤YBの左下方から左上方に向かって延びる遊技球の誘導路26aが形成されるとともに、誘導レール26の内側に遊技領域H1が形成される。また、遊技盤YBの前面であって誘導レール26の外側となる遊技領域H1外は、パチンコ遊技に直接関与しない非遊技領域H2とされている。
遊技盤YBの遊技領域H1のほぼ中央(センター)には、各種の表示器や各種の飾りを施した表示枠体(センター役物)27が装着されている。表示枠体27の略中央には、正面視横長矩形に開口するセット口27aが形成されており、当該セット口27aに整合して表示枠体27には液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する演出表示装置28が装着されている。演出表示装置28には、複数列(本実施形態では3列)の図柄列を変動させて行う図柄変動ゲームを含み、該ゲームに関連して実行される各種の表示演出(遊技演出)が画像表示されるようになっている。本実施形態において演出表示装置28の図柄変動ゲームでは、複数列(本実施形態では3列)の図柄からなる図柄組み合わせを導出する。なお、演出表示装置28の図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出用図柄)を用いて行われる。また、表示枠体27には、発光により発光演出を行う盤用ランプ部27bが装着されている。
また、表示枠体27の右下方には、特別図柄を変動させて行う図柄変動ゲームを表示する特別図柄表示装置30が設けられている。特別図柄表示装置30は、例えば7セグメントLED型の発光装置から構成されている。特別図柄は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。
演出表示装置28と特別図柄表示装置30では、図柄変動ゲームの開始により同時に図柄(特別図柄と飾り図柄)の変動が開始される。具体的には、図柄変動ゲームの開始に伴って、特別図柄表示装置30では特別図柄の変動が開始する一方で、演出表示装置28では各列の飾り図柄の変動が開始する。そして、演出表示装置28と特別図柄表示装置30には、大当り抽選の抽選結果に基づき、図柄変動ゲームの終了によって同時に大当り図柄(大当り表示結果)又ははずれ図柄(はずれ表示結果)が確定的に停止表示される。つまり、図柄の変動が開始してから図柄組み合わせが確定停止状態で表示されるまでを1回の図柄変動ゲームとしている。このとき、特別図柄表示装置30と演出表示装置28では、大当り抽選の抽選結果が大当りである場合には何れの表示装置にも大当り図柄が確定的に停止表示(確定停止表示)され、大当り抽選の抽選結果がはずれである場合には何れの表示装置にもはずれ図柄が確定停止状態で表示される。すなわち、演出表示装置28の図柄変動ゲームは、特別図柄表示装置30の図柄変動ゲームの変動表示結果に対応付けて行われ、特別図柄の変動表示結果に対応する飾り図柄の変動表示結果を導出する。大当り図柄は、大当り抽選の抽選結果が大当りである場合に図柄変動ゲームで確定停止状態で表示されるものであり、はずれ図柄は、大当り抽選の抽選結果がはずれである場合に図柄変動ゲームで、確定停止状態で表示されるものである。
本実施形態において演出表示装置28の図柄変動ゲームで導出される大当り図柄とはずれ図柄は、各列に導出された飾り図柄の組み合わせによって構成されるとともに、例えば、大当り図柄は全列が同一の飾り図柄からなる組み合わせで構成される一方で、はずれ図柄は全列が同一の飾り図柄にならない組み合わせで構成される。本実施形態において演出表示装置28には、各列毎に、[1]〜[8]までの数字が飾り図柄として表示されるようになっている。また、本実施形態において特別図柄表示装置30には、[1]〜[8]までの数字と[−(バー)]が特別図柄として表示されるようになっている。そして、9種類の特別図柄のうち、特別図柄[1]〜[8]が大当り図柄となり、特別図柄[−]がはずれ図柄となる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出表示装置28の表示領域(画像表示面)を特別図柄表示装置30の表示領域よりも大きく形成し、演出表示装置28を遊技者の正面に目立つように配置している。このため、遊技者は、特別図柄表示装置30よりも自身の目の前で多彩な画像によって表示演出(例えば、リーチ演出や予告演出)が行われる演出表示装置28の表示内容に注目し、該演出表示装置28の図柄変動ゲームで導出されて確定停止状態で表示される図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識することになる。
また、表示枠体27の右下方には、普通図柄表示装置31が設けられている。普通図柄表示装置31は、例えば7セグメントLED型の発光装置から構成されている。普通図柄表示装置31では、大当りか否かの大当り抽選とは別に行う当りか否か(開閉羽根35の開動作により下始動入賞口34を開放するか否か)の内部抽選(当り抽選)の抽選結果を表示する。そして、本実施形態の普通図柄表示装置31では、当り抽選で当りを決定している場合には普通図柄変動ゲームで当り図柄が確定停止状態で表示される一方で、当り抽選ではずれを決定している場合には普通図柄変動ゲームではずれ図柄が確定停止状態で表示される。
また、表示枠体27の下方の遊技領域H1には、遊技球の入球口33aを有する上始動入賞口33と遊技球の入球口34aを有する下始動入賞口34が上下方向に並ぶように配置されている。上始動入賞口33は、常時遊技球の入球を許容し得るように入球口33aを常時開放させた構成とされている。一方で、下始動入賞口34は普通電動役物とされ、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う開閉羽根35を備えており、開閉羽根35が開動作することにより遊技球の入球を許容し得るように入球口34aを開放させる構成とされている。換言すれば、下始動入賞口34は、開閉羽根35が開動作して入球口34aが開放されない限り、遊技球の入球を不能とする構成とされている。
上始動入賞口33の奥方には、入球した遊技球を検知する上始動口スイッチSW1(図4に示す)が配設されているとともに、下始動入賞口34の奥方には、入球した遊技球を検知する下始動口スイッチSW2(図4に示す)が配設されている。上始動入賞口33と下始動入賞口34は、入球した遊技球を検知することにより、図柄変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。下始動入賞口34は開閉羽根35が開動作すると、入口が拡大されて遊技球が入球し易い状態とされる一方で、開閉羽根35が閉動作すると、入口が拡大されずに遊技球の入球が不能となる状態とされる。本実施形態では、上始動入賞口33と下始動入賞口34により、始動入賞装置が構成される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、上始動入賞口33又は下始動入賞口34へ遊技球が入球した場合、その入球した遊技球の個数を記憶し、特別図柄用の保留記憶数として機内部(主制御基板45の主制御用RAM45c)で記憶するようになっている。特別図柄用の保留記憶数は、保留中(図柄変動ゲーム待機中)の図柄変動ゲームの回数を示している。特別図柄用の保留記憶数は、上始動入賞口33又は下始動入賞口34に遊技球が入賞することで1加算され、図柄変動ゲームの開始により1減算されるようになっている。したがって、図柄変動ゲーム中に上始動入賞口33又は下始動入賞口34へ遊技球が入賞すると、特別図柄用の保留記憶数は更に加算され、所定の上限数(本実施形態では4個)まで累積されるようになっている。そして、機内部で記憶した特別図柄用の保留記憶数は、図1及び図2において表示枠体27の右下方(演出表示装置28の右下方)に配置した特図保留記憶数表示部TRにより、遊技者に報知される。
特図保留記憶数表示部TRは、4つの保留ランプTRa〜TRdからなる発光手段によって構成されている。そして、特図保留記憶数表示部TRは、保留ランプTRa〜TRdの点灯個数により保留中の図柄変動ゲームの回数を遊技者に報知する構成となっている。例えば、1つの保留ランプTRaのみが点灯している場合には1回の図柄変動ゲームが保留中であることを示し、全ての保留ランプTRa〜TRdが点灯している場合には4回の図柄変動ゲームが保留中であることを示している。
そして、図柄変動ゲームの終了時に、大当り遊技が開始されることがないとともに特別図柄用の保留記憶数が存在しない(0(零)である)場合、図柄変動ゲームが行われていない状態(変動停止中)となる。すなわち、図柄変動ゲームが途切れている次回の図柄変動ゲームの開始を待機する待機状態となる。待機状態は、一旦生起させると該待機状態中に図柄変動ゲームの始動条件が成立することを終了条件として該終了条件が成立するまで継続される。
また、表示枠体27であって、下始動入賞口34の下方の遊技領域H1には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉40を備えた大入賞口装置としての大入賞口(特別電動役物)41が配設されている。大入賞口41の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3(図4に示す)が配設されている。大入賞口41は、入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。本実施形態のパチンコ遊技機10は、遊技盤YBの下側に1つの大入賞口が配設されている。
そして、大当り遊技が付与されると、付与された大当り遊技の種類に応じて大入賞口扉40が開動作して大入賞口41が開放され、その開放により遊技球の入球が許容される。このため、遊技者は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。本実施形態において大当り遊技は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得られることから、遊技者に有利な状態となる。そして、この大当り遊技は、内部抽選で大当りが決定し、図柄変動ゲームにて大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止状態で表示されることを契機に付与される。
大当り遊技は、内部抽選で大当りを決定し、図柄変動ゲームで大当り図柄が確定停止状態で表示されて該ゲームの終了後、開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口扉40の開動作により大入賞口41が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数(ラウンド遊技の上限回数)を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、ラウンド遊技が開始してから予め定めたラウンド遊技時間が経過する、又は予め定めた入球上限個数の遊技球が入球するの何れか一方の条件を満たすことにより終了する。そして、大当り遊技は、規定ラウンド数のラウンド遊技の終了後に大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われて終了する。
また、表示枠体27の左方の遊技領域H1には、普通図柄作動ゲート42が配設されている。普通図柄作動ゲート42の奥方には、該普通図柄作動ゲート42へ入球し通過した遊技球を検知する普通図柄変動スイッチSW4(図4に示す)が設けられている。普通図柄作動ゲート42は、遊技球の通過を契機に、普通図柄変動ゲームの始動条件のみを付与し得る。
また、遊技盤YBの遊技領域H1の最下方(大入賞口41よりも下方)には、遊技領域H1に発射された後、何れの入賞口にも入球しなかった遊技球をアウト球として機外に排出するためのアウト球口43が形成されている。アウト球口43を通過した遊技球は、パチンコ遊技機10の設置設備(遊技島)に配設されたアウト球タンク(図示しない)に排出される。
また、上皿16の上面には、遊技者(及び遊技場の従業員)が操作可能な演出用操作手段としての演出用操作ボタン36が配設されている。本実施形態において演出用操作ボタン36は、図柄変動ゲーム中にその操作が有効とされるようになっている。そして、演出用操作ボタン36の操作が有効である場合には演出用操作ボタン36に内蔵した図示しないランプが点灯するとともに、演出用操作ボタン36の操作が無効である場合には演出用操作ボタン36に内蔵したランプが消灯するようになっている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、大当り遊技終了後に大当りの抽選確率(当選確率)が低確率(通常状態)である通常確率から高確率に変動する確変状態を付与する機能である。また、確変状態が付与されると、普通図柄変動ゲームの変動時間が短縮されるとともに、普通図柄作動ゲート42の通過に基づく普通図柄変動ゲームの抽選確率(当り当選確率)が低確率である通常確率から高確率に変動する入球率向上状態が特典として付与されるようなっている。入球率向上状態において、下始動入賞口34の開閉羽根35は、確変状態が付与されている場合と、入球率向上状態が付与されていない通常状態の場合とでは、普通図柄変動ゲームにおいて当選した際、異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。通常状態時に普通図柄変動ゲームに当選する場合には、開閉羽根35が1回開放し、開放してから100ms経過するまで開放状態を維持するようになっている。また、確変状態時に普通図柄変動ゲームに当選する場合には、開閉羽根35が開放する回数が増加(例えば、3回)するとともに、1回の開放において開放してから1400ms(通常状態に比較して長い時間)が経過するまで開放状態を維持するようになっている。すなわち、開閉羽根35は、確変状態が付与されている場合、通常状態が付与されている状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。
また、確変状態は、予め定めた回数(本実施形態では10000回)の図柄変動ゲームが行われる迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。すなわち、確変状態は、予め定めた回数に相当する図柄変動ゲームの終了時迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される図柄変動ゲームの終了時迄の間、付与される。本実施形態では、確変状態を予め定めた回数として10000回を定めているため、実質的に次回の大当りが生起される迄の間付与されることと同等となっている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、変動時間短縮(以下、「時短」と示す)機能を備えている。時短機能は、大当り遊技終了後に大当りの抽選確率(当選確率)を低確率(通常状態)として、入球率向上状態を特典として付与する機能である。また、時短状態が付与されると、大当りの抽選確率は低確率であるが、入球率向上状態が特典として付与されるようになっている。すなわち、開閉羽根35は、時短状態が付与されている場合、通常状態が付与されている状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。そして、時短状態は、予め定めた回数(本実施形態では100回)の図柄変動ゲームが行われる迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。すなわち、時短状態は、予め定めた回数に相当する図柄変動ゲームの終了時迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される図柄変動ゲームの終了時迄の間、付与される。
本実施形態では、大当り遊技終了後に確変状態を付与する(抽選確率が高確率である状態が付与される)大当りが確変大当りとなり、大当り遊技終了後に確変状態が付与されない(抽選確率が低確率である非確変状態が付与される)大当りが非確変大当りとなる。本実施形態のパチンコ遊技機10では、8種類の特別図柄[1]〜[8]のうち、4種類の特別図柄[1]、[3]、[5]及び[7]が確変大当りとなる特別図柄に設定されているとともに、4種類の特別図柄[2]、[4]、[6]及び[8]が非確変大当りとなる特別図柄に設定されている。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、確変大当りとなる特別図柄[1]、[3]、[5]及び[7]の何れかが特別図柄表示装置30に導出される場合、演出表示装置28には確変大当りを認識し得る飾り図柄の大当り図柄[111]、[333]、[555]及び[777]の何れかが導出される。一方、本実施形態のパチンコ遊技機10では、非確変大当りとなる特別図柄[2]、[4]、[6]及び[8]の何れかが特別図柄表示装置30に導出される場合、演出表示装置28には非確変大当りを認識し得る飾り図柄の大当り図柄[222]、[444]、[666]及び[888]の何れかが導出される。
以下、本実施形態のパチンコ遊技機10で行われる演出について図3にしたがって説明する。本実施形態のパチンコ遊技機10では、「プッシュ演出」が実行可能とされている。「プッシュ演出」とは、演出用操作ボタン36の操作が有効とされた操作有効期間において演出用操作ボタン36の操作が行われた場合、演出表示装置28にて表示される飾り図柄の変動を停止させる演出のことである。具体的には、1回の図柄変動ゲーム中に、演出用操作ボタン36の操作が有効とされる操作有効期間が複数回(本実施形態では2回または3回)設定される。そして、その操作有効期間において演出用操作ボタン36を操作すると、演出表示装置28では、図柄の変動が停止し、その変動停止の結果、導出された飾り図柄が一旦停止状態で表示される。また、本実施形態では、演出用操作ボタン36を操作した際に、一旦停止状態で表示される図柄組み合わせの表示領域を覆い隠す「割込み画像」が出現し、その割込み画像表示後に、一旦停止状態の飾り図柄が表示されるようになっている。なお、本実施形態におけるプッシュ演出の実行契機は、後述する複数種類の変動パターンのうち、特定の変動パターンを選択した場合となる。
次に、プッシュ演出が実行されない場合の図柄変動ゲームの流れと、プッシュ演出が実行される場合の図柄変動ゲームの流れを比較して説明する。なお、図3において、「SR」はスーパーリーチを、「NR(S)」はノーマルショートリーチを、「NR(L)」はノーマルロングリーチを、それぞれ示す。ノーマルショートリーチとノーマルロングリーチはいずれもリーチ形成後に残り1列の変動を停止させて、図柄組み合わせを導出するノーマルリーチ演出であって、その導出までの変動時間が短い演出がノーマルショートリーチとなり、導出までの変動時間が長い演出がノーマルロングリーチとなる。また、スーパーリーチとは、図柄変動ゲームにおいて、ノーマルリーチの演出で残り1列の変動中または変動が停止した後、例えば、特定のキャラクタが登場し、その登場キャラクタの名称でよばれる「○○リーチ」へ移行(発展)して図柄組み合わせを導出する変動内容のリーチ演出を示す。
図3(a)は、ノーマルショートリーチ演出を行う1回の図柄変動ゲームにおける遊技の流れを示している。図3(a)では、図柄変動が開始すると、所定時間の経過後にリーチが形成され、リーチ演出によって予め定められた変動時間の経過時に全図柄列の変動が停止し、大当りまたははずれ表示結果が確定停止状態にて表示される。一方、図3(b)は、操作有効期間が2回設定されたプッシュ演出を実行する1回の図柄変動ゲームにおける遊技の流れを示している。なお、図3(a)及び図3(b)に示す図柄変動ゲームでは、変動時間は同一に設定されている。図3(b)では、図柄変動が開始すると、所定時間の経過後に1回目の操作有効期間が設定される。1回目の操作有効期間内に演出用操作ボタン36を操作すると、演出表示装置28に一旦停止状態で表示される図柄組み合わせの表示領域に、当該表示領域を覆い隠すような態様にて割込み画像(1回目)が表示される。そして、割込み画像は、所定時間の経過によって非表示とされ、割込み画像が非表示とされると、表示領域には変動停止した各列の図柄が一旦停止状態で表示されている。その後、一旦停止状態にて表示されていた図柄組み合わせが再び変動を開始し、所定時間の経過後に2回目の操作有効期間が設定される。2回目の操作有効期間内に演出用操作ボタン36を操作すると、演出表示装置28に一旦停止状態で表示される図柄組み合わせの表示領域に、割込み画像(2回目)が表示される。そして、割込み画像は、所定時間の経過によって非表示とされ、割込み画像が非表示とされると、表示領域には変動停止した各列の図柄が一旦停止状態で表示されている。その後、演出表示装置28では、予め定められた変動時間の経過時に、2回目の演出用操作ボタン36の操作によって導出された図柄組み合わせが確定停止状態で表示され、大当りまたははずれ表示結果が確定する。
図3(c)は、ノーマルロングリーチ演出を行う1回の図柄変動ゲームにおける遊技の流れを示している。図3(c)では、図柄変動が開始すると、所定時間の経過後にリーチが形成され、リーチ演出によって予め定められた変動時間の経過時に全図柄列の変動が停止し、大当りまたははずれ表示結果が確定停止状態にて表示される。一方、図3(d)は、操作有効期間が3回設定されたプッシュ演出を実行する1回の図柄変動ゲームにおける遊技の流れを示している。なお、図3(c)及び図3(d)に示す図柄変動ゲームでは、変動時間は同一に設定されている。図3(d)では、図柄変動が開始すると、所定時間の経過後に1回目の操作有効期間が設定される。1回目の操作有効期間内に演出用操作ボタン36を操作すると、演出表示装置28に一旦停止状態で表示される図柄組み合わせの表示領域に、割込み画像が表示される(1回目)。そして、割込み画像は、所定時間の経過によって非表示とされ、割込み画像が非表示とされると、表示領域には変動停止した各列の図柄が一旦停止状態で表示されている。その後、一旦停止状態にて表示されていた図柄組み合わせが再び変動を開始し、所定時間の経過後に2回目の操作有効期間が設定される。2回目の操作有効期間内に演出用操作ボタン36を操作すると、演出表示装置28に一旦停止状態で表示される図柄組み合わせの表示領域に、割込み画像が表示される(2回目)。そして、割込み画像は、所定時間の経過によって非表示とされ、割込み画像が非表示とされると、表示領域には変動停止した各列の図柄が一旦停止状態で表示されている。その後、一旦停止状態にて表示されていた図柄組み合わせが再び変動を開始し、所定時間の経過後に3回目の操作有効期間が設定される。3回目の操作有効期間内に演出用操作ボタン36を操作すると、演出表示装置28に一旦停止状態で表示される図柄組み合わせの表示領域に、割込み画像が表示される(3回目)。そして、割込み画像は、所定時間の経過によって非表示とされ、割込み画像が非表示とされると、表示領域には変動停止した各列の図柄が一旦停止状態で表示されている。その後、演出表示装置28では、予め定められた変動時間の経過時に、3回目の演出用操作ボタン36の操作によって導出された図柄組み合わせが確定停止状態で表示され、大当りまたははずれ表示結果が確定する。
図3(e)は、ノーマルリーチ形成後、スーパーリーチに移行する1回の図柄変動ゲームにおける遊技の流れを示している。図3(e)では、図柄変動が開始すると、所定時間の経過後にノーマルリーチが形成され、所定時間の経過後にスーパーリーチへ発展し、予め定められた変動時間の経過時に全図柄列の変動が停止し、大当りまたははずれ表示結果が確定停止状態にて表示される。一方、図3(f)は、操作有効期間が3回設定されたプッシュ演出を実行するとともに、スーパーリーチへ発展する1回の図柄変動ゲームにおける遊技の流れを示している。なお、図3(e)及び図3(f)に示す図柄変動ゲームでは、変動時間は同一に設定されている。図3(f)では、図柄変動が開始すると、所定時間の経過後に1回目の操作有効期間が設定される。1回目の操作有効期間内に演出用操作ボタン36を操作すると、演出表示装置28に一旦停止状態で表示される図柄組み合わせの表示領域に、割込み画像が表示される(1回目)。そして、割込み画像は、所定時間の経過によって非表示とされ、割込み画像が非表示とされると、表示領域には変動停止した各列の図柄が一旦停止状態で表示されている。その後、一旦停止状態にて表示されていた飾り図柄が再び変動を開始し、所定時間の経過後に2回目の操作有効期間が設定される。2回目の操作有効期間内に演出用操作ボタン36を操作すると、演出表示装置28に一旦停止状態で表示される図柄組み合わせの表示領域に、割込み画像が表示される(2回目)。そして、割込み画像は、所定時間の経過によって非表示とされ、割込み画像が非表示とされると、表示領域には変動停止した各列の図柄が一旦停止状態で表示されている。その後、一旦停止状態にて表示されていた図柄組み合わせが再び変動を開始し、所定時間の経過後に3回目の操作有効期間が設定される。3回目の操作有効期間内に演出用操作ボタン36を操作すると、演出表示装置28に一旦停止状態で表示される図柄組み合わせの表示領域に、割込み画像が表示される(3回目)。そして、割込み画像は、所定時間の経過によって非表示とされ、割込み画像が非表示とされると、表示領域にはスーパーリーチへの移行に伴ってリーチが形成され、スーパーリーチの演出を経て予め定められた変動時間の経過時に大当りまたははずれ表示結果が確定停止状態にて表示される。
このように、ノーマルリーチ形成後に大当りまたははずれ表示結果が確定停止状態にて表示される1回の図柄変動ゲームにおいて、プッシュ演出が実行され、かつ、操作有効期間内に演出用操作ボタン36が操作されると、操作される度に全図柄列の変動が停止されて図柄組み合わせが導出される。その一方で、リーチ形成後、スーパーリーチに移行する1回の図柄変動ゲームにおいて、プッシュ演出が実行され、かつ、操作有効期間内に演出用操作ボタン36が操作されると、1,2回目の操作有効期間において演出用操作ボタン36が操作された場合には、操作される度に全図柄列の変動が停止されて図柄組み合わせが導出される。そして、3回目の操作有効期間において演出用操作ボタン36が操作されると、表示領域には、スーパーリーチへの移行に伴ってリーチが形成され、スーパーリーチの演出を経て予め定められた変動時間の経過時に図柄組み合わせが導出される。
したがって、1回の図柄変動ゲームにおける変動時間が短縮されたわけではないが、見た目上は、演出用操作ボタン36の操作に基づいて、演出表示装置28に図柄組み合わせが停止表示されることになる。したがって、遊技者のボタン操作によって、当該ゲームの開始からゲーム結果(大当り及びはずれ)を導出するまでの時間が短縮されたかのように視認し得る演出を実現することができる。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について図4にしたがって説明する。
パチンコ遊技機10の機裏側には、パチンコ遊技機10全体を制御する主制御部としての主制御基板45が装着されている。主制御基板45は、パチンコ遊技機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、副制御部としてのサブ統括制御基板46と、表示制御部としての演出表示制御基板47と、音声・ランプ制御基板48が装着されている。
サブ統括制御基板46は、主制御基板45が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示制御基板47、及び音声・ランプ制御基板48を統括的に制御する。演出表示制御基板47は、主制御基板45とサブ統括制御基板46が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置28の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。また、音声・ランプ制御基板48は、主制御基板45とサブ統括制御基板46が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、各種ランプ部17〜19,27bの発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)及びスピーカ20,21,25の音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。
以下、主制御基板45、サブ統括制御基板46、演出表示制御基板47、及び音声・ランプ制御基板48について、その具体的な構成を説明する。
主制御基板45には、制御動作を所定の手順で実行することができる主制御用CPU45aと、主制御用CPU45aの制御プログラムを格納する主制御用ROM45bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM45cが設けられている。主制御用CPU45aには、主制御用ROM45bと主制御用RAM45cが接続されている。また、主制御用CPU45aには、上始動入賞口33に入球した遊技球を検知する上始動口スイッチSW1と、下始動入賞口34に入球した遊技球を検知する下始動口スイッチSW2が接続されている。また、主制御用CPU45aには、大入賞口41に入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3と、普通図柄作動ゲート42を通過した遊技球を検知する普通図柄変動スイッチSW4が接続されている。また、主制御用CPU45aには、図柄表示基板49を介して、特別図柄表示装置30と、普通図柄表示装置31と、特図保留記憶数表示部TRが接続されている。図柄表示基板49は、特別図柄表示装置30、普通図柄表示装置31及び特図保留記憶数表示部TRと対応する位置にそれぞれ装着されている。
主制御用CPU45aは、大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数や変動パターン振分用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を主制御用RAM45cの設定領域に記憶(設定)することで更新前の値を書き換えており、乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。大当り判定用乱数は、大当りとするか否かの大当り抽選(大当り判定)で用いる乱数である。大当り図柄用乱数は、大当りとする場合に特別図柄表示装置30に確定停止状態で表示させる特別図柄としての大当り図柄を決定する際に用いる乱数である。変動パターン振分用乱数は、図柄変動ゲームの変動時間と演出内容(大当り演出、はずれ演出など)を決定する際に用いる乱数である。また、本実施形態の主制御用CPU45aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。
主制御用ROM45bには、前記制御プログラムに加え、複数種類の変動パターンと各種判定値(大当り判定値など)が記憶されている。変動パターンは、演出表示装置28及び特別図柄表示装置30において図柄の変動開始による図柄変動ゲームが開始してから、演出表示装置28及び特別図柄表示装置30において図柄が確定停止状態で表示されて図柄変動ゲームが終了するまでの変動時間と演出内容を特定するためのパターンである。すなわち、変動パターンの決定により、演出表示装置28及び特別図柄表示装置30で行われる図柄変動ゲームの演出態様が決定される。
そして、変動パターンに基づき特別図柄表示装置30では、特別図柄の変動が開始してから、変動パターンに定める変動時間の経過時に変動が停止し、大当り図柄又ははずれ図柄が確定停止状態で表示される図柄変動ゲームが実行される。一方、変動パターンに基づき演出表示装置28では、飾り図柄の変動が開始してから、変動パターンで特定される演出内容で各種遊技演出が行われるとともに変動パターンに定める変動時間の経過時に変動が停止し、大当り図柄又ははずれ図柄を確定停止状態で表示させる図柄変動ゲームが実行される。そして、変動パターンは、大当り演出用、はずれリーチ演出用及びはずれ演出用からなる演出内容毎に分類されている。
大当り演出では、演出表示装置28において図柄変動ゲームがリーチ演出を経て最終的に大当り図柄(飾り図柄)を確定停止状態で表示させるように展開されるとともに、特別図柄表示装置30において図柄変動ゲームが大当り図柄(特別図柄)を確定停止状態で表示させるように展開される。はずれリーチ演出は、演出表示装置28において図柄変動ゲームがリーチ演出を経て最終的にはずれ図柄(飾り図柄)を確定停止状態で表示させるように展開されるとともに、特別図柄表示装置30において図柄変動ゲームがはずれ図柄(特別図柄)を確定停止状態で表示させるように展開される。はずれ演出は、演出表示装置28において図柄変動ゲームがリーチ演出を経ることなく最終的にはずれ図柄(飾り図柄)を確定停止状態で表示させるように展開されるとともに、特別図柄表示装置30において図柄変動ゲームがはずれ図柄(特別図柄)を確定停止状態で表示させるように展開される。なお、特別図柄表示装置30では、図柄変動ゲームが開始されると、リーチ演出を行うことなく、変動時間の経過時まで図柄の変動が継続される。
大当り判定値は、大当り判定で用いる判定値であり、大当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。例えば、大当り判定用乱数の取り得る数値を「0(零)」〜「599」までの全600通りの整数に設定し、その値の中から大当り判定値として2つの値を設定した場合、大当り判定が肯定判定される割合、すなわち大当りの当選確率は600分の2(300分の1)となる。
また、図5には本実施形態のパチンコ遊技機10において主制御用ROM45bに記憶されている複数の変動パターンのうち、一部の変動パターンP1〜P12が示されている。
変動パターンP1は、「ノーマルショートリーチ」を伴う図柄変動ゲームが行われるはずれリーチ演出用の変動パターンであるとともに、2回の操作有効期間を設定するプッシュ演出を実行するはずれリーチ演出用の変動パターンでもある。変動パターンP2は、「ノーマルショートリーチ」を伴う図柄変動ゲームが行われる大当り演出用の変動パターンであるとともに、2回の操作有効期間を設定するプッシュ演出を実行する大当り演出用の変動パターンでもある。
変動パターンP3は、「ノーマルロングリーチ」を伴う図柄変動ゲームが行われるはずれリーチ演出用の変動パターンであるとともに、3回の操作有効期間を設定するプッシュ演出を実行するはずれリーチ演出用の変動パターンでもある。変動パターンP4は、「ノーマルロングリーチ」を伴う図柄変動ゲームが行われる大当り演出用の変動パターンであるとともに、3回の操作有効期間を設定するプッシュ演出を実行する大当り演出用の変動パターンでもある。
変動パターンP5は、「楽曲1」をテーマとするスーパーリーチ演出を行うはずれリーチ演出用の変動パターンであるとともに、3回の操作有効期間を設定するプッシュ演出を実行するはずれリーチ演出用の変動パターンでもある。変動パターンP6は、「楽曲1」をテーマとするスーパーリーチ演出を行う大当り演出用の変動パターンであるとともに、3回の操作有効期間を設定するプッシュ演出を実行する大当り演出用の変動パターンでもある。なお、変動パターンP7,P9,P11は、変動パターンP5とはテーマとする楽曲が異なるスーパーリーチ演出を行うはずれリーチ演出用の変動パターンであるとともに、3回の操作有効期間を設定するプッシュ演出を実行するはずれリーチ演出用の変動パターンでもある。また、変動パターンP8,P10,P12は、変動パターンP6とはテーマとする楽曲が異なるスーパーリーチ演出を行う大当り演出用の変動パターンである変動パターンであるとともに、3回の操作有効期間を設定するプッシュ演出を実行する大当り演出用の変動パターンでもある。
なお、図5には図示しないが、本実施形態のパチンコ遊技機10は、はずれ演出用の変動パターンや、その他の大当り演出用の変動パターン及びはずれリーチ演出用の変動パターンも設定されている。
次に、サブ統括制御基板46について説明する。
サブ統括制御基板46には、制御動作を所定の手順で実行することができる統括制御用CPU46aと、統括制御用CPU46aの制御プログラムを格納する統括制御用ROM46bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる統括制御用RAM46cが設けられている。統括制御用CPU46aには、統括制御用ROM46bと統括制御用RAM46cが接続されている。また、統括制御用CPU46aには、演出用操作ボタン36が接続されており、該演出用操作ボタン36からの操作信号を入力するようになっている。操作信号は、演出用操作ボタン36を操作する毎に該演出用操作ボタン36が出力する信号である。そして、統括制御用CPU46aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。
次に、演出表示制御基板47について説明する。
演出表示制御基板47には、制御動作を所定の手順で実行することができる表示制御用CPU47aと、表示制御用CPU47aの制御プログラムを格納する表示制御用ROM47bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる表示制御用RAM47cが設けられている。表示制御用CPU47aには、演出表示装置28(画像表示部GH)が接続されている。また、本実施形態の表示制御用CPU47aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。表示制御用ROM47bには、各種の画像データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。
次に、音声・ランプ制御基板48について説明する。
音声・ランプ制御基板48には、制御動作を所定の手順で実行することができる音声ランプ制御用CPU48aと、音声ランプ制御用CPU48aの制御プログラムを格納する音声ランプ制御用ROM48bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる音声ランプ制御用RAM48cが設けられている。音声ランプ制御用CPU48aには、各ランプ17〜19、及びスピーカ20,21,25が接続されている。また、本実施形態の音声ランプ制御用CPU48aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。音声ランプ制御用ROM48bには、音声演出用の音声データ(音楽用データ)や発光演出用の発光データが記憶されている。
以下、主制御基板45、サブ統括制御基板46、演出表示制御基板47、及び音声・ランプ制御基板48が実行する制御内容を説明する。
主制御基板45の主制御用CPU45aは、上始動入賞口33又は下始動入賞口34へ遊技球が入球し、該遊技球を検知した始動口スイッチSW1,SW2が出力する検知信号を入力すると、主制御用RAM45cに記憶されている始動保留球の記憶数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かの保留判定を行う。保留判定の判定結果が肯定(始動保留球の記憶数<4)の場合、主制御用CPU45aは、始動保留球の記憶数を1加算(+1)し、前記記憶数を書き換える。主制御用CPU45aは、特別図柄用の保留記憶数を書き換えた後、該書き換えた後の保留記憶数を表示するために特図保留記憶数表示部TRの表示内容を制御する。また、主制御用CPU45aは、保留判定を肯定判定している場合、大当り判定用乱数の値と大当り図柄用乱数の値を主制御用RAM45cから取得し、その取得した大当り判定用乱数の値と大当り図柄用乱数の値を始動保留球の記憶数に対応付けて主制御用RAM45cの所定の記憶領域に格納する。なお、主制御用CPU45aは、保留判定の判定結果が否定(始動保留球の記憶数=4)の場合、上限数を超える始動保留球の記憶数の書き換えを行わないとともに、大当り判定用乱数の値と大当り図柄用乱数の値を取得しない。本実施形態では、上始動入賞口33又は下始動入賞口34へ入球した遊技球を始動保留球として記憶する主制御用RAM45cが記憶手段となる。
そして、主制御用CPU45aは、図柄変動ゲームの開始直前に、主制御用RAM45cの所定の記憶領域に格納した大当り判定用乱数の値を読み出し、その読み出した大当り判定用乱数の値と主制御用ROM45bに記憶されている大当り判定値とを比較し、大当りか否かの大当り判定を行う。
大当り判定の判定結果が肯定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが一致)の場合、主制御用CPU45aは、大当りを決定する。大当りを決定した主制御用CPU45aは、大当り図柄用乱数の値をもとに、特別図柄表示装置30で行われる図柄変動ゲームで確定停止状態で表示させる大当り図柄(特別図柄)を決定する。特別図柄の大当り図柄は、前述したように確変大当りとなる特別図柄と非確変大当りとなる特別図柄に分類されていることから、特別図柄を決定することによって確変大当りとするか、又は非確変大当りとするかを決定したことになる。また、大当りを決定した主制御用CPU45aは、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM45cから取得し、該値に対応する変動パターンを大当り演出用の変動パターンの中から選択して決定する。
一方、主制御用CPU45aは、大当り判定の判定結果が否定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが不一致)の場合、はずれを決定する。そして、はずれを決定した主制御用CPU45aは、はずれリーチ演出を実行するか否かを乱数抽選で決定する。はずれリーチ演出の実行を決定した場合、主制御用CPU45aは、特別図柄表示装置30に確定停止状態で表示させる特別図柄としてはずれ図柄を決定するとともに、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM45cから取得し、該値に対応する変動パターンをはずれリーチ演出用の変動パターンの中から選択して決定する。また、はずれリーチ演出の非実行を決定した場合、主制御用CPU45aは、前述同様にはずれ図柄を決定するとともに、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM45cから取得し、該値に対応する変動パターンをはずれ演出用の変動パターンの中から選択して決定する。
特別図柄及び変動パターンを決定した主制御用CPU45aは、所定の制御コマンドを所定のタイミングでサブ統括制御基板46(統括制御用CPU46a)に出力する。具体的に言えば、主制御用CPU45aは、変動パターンを指示するとともに図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。次に、主制御用CPU45aは、特別図柄を指示する特別図柄用の停止図柄指定コマンドを出力する。そして、主制御用CPU45aは、指示した変動パターンに定められている変動時間の経過時に、図柄変動ゲームの終了(図柄の確定停止)を指示する図柄停止コマンドを出力する。
また、主制御用CPU45aは、図柄変動ゲームの開始時に始動保留球の記憶数を1減算(−1)し、始動保留球の記憶数を書き換える。そして、主制御用CPU45aは、図柄変動ゲームの開始に伴って特別図柄表示装置30の表示内容を制御する。すなわち、主制御用CPU45aは、図柄変動ゲームの開始により特別図柄の変動を開始させ、決定した変動パターンに定められている変動時間の経過時に決定した特別図柄(大当り図柄又ははずれ図柄)を確定停止状態で表示させる。なお、1回の図柄変動ゲームは、1球の始動保留球をもとに行われる。
本実施形態では、上始動入賞口33又は下始動入賞口34への遊技球の入球を契機に始動保留球の記憶数を1加算するとともに、図柄変動ゲームの開始を契機に始動保留球の記憶数を1減算する主制御用CPU45aが保留球加減算手段となる。また、大当りか否かを抽選する主制御用CPU45aが大当り抽選手段となる。
次に、サブ統括制御基板46について説明する。
サブ統括制御基板46の統括制御用CPU46aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、その変動パターン指定コマンドを演出表示制御基板47、及び音声・ランプ制御基板48に出力する。また、統括制御用CPU46aは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドを入力すると、その停止図柄指定コマンドを演出表示制御基板47に出力する。また、統括制御用CPU46aは、図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを演出表示制御基板47、及び音声・ランプ制御基板48に出力する。
統括制御用CPU46aは、変動パターン指定コマンドで指示された変動パターンの種類と停止図柄指定コマンドで指定された停止図柄(特別図柄)の種類から、演出表示装置28で実行される図柄変動ゲームにおいて導出する飾り図柄の図柄組み合わせを構成する各列の図柄を決定する。具体的に言えば、統括制御用CPU46aは、大当り演出用の変動パターンが指示され、かつ特別図柄の停止図柄指定が大当り図柄の場合には、最終的に確定停止表示させる前記図柄組み合わせを構成する飾り図柄として大当り図柄を決定する。このとき、統括制御用CPU46aは、特別図柄の停止図柄指定が確変大当りとなる特別図柄の場合には確変大当りを認識し得る飾り図柄の大当り図柄を決定し、特別図柄の停止図柄指定が非確変大当りとなる特別図柄の場合には非確変大当りを認識し得る飾り図柄の大当り図柄を決定する。
また、統括制御用CPU46aは、はずれ演出用の変動パターンが指示され、特別図柄の停止図柄指定がはずれ図柄の場合には、最終的に確定停止表示させる前記図柄組み合わせを構成する飾り図柄としてはずれ図柄を決定する。このとき、統括制御用CPU46aは、飾り図柄のはずれ図柄として特定の図柄列の図柄が同一図柄となるリーチの形成図柄を含めずに決定する。一方、統括制御用CPU46aは、はずれリーチ演出用の変動パターンが指示され、特別図柄の停止図柄指定がはずれ図柄の場合には、最終的に確定停止表示させる前記図柄組み合わせを構成する飾り図柄としてはずれ図柄を決定する。このとき、統括制御用CPU46aは、飾り図柄のはずれ図柄として特定の図柄列の図柄が同一図柄となるリーチの形成図柄を含めて決定する。そして、飾り図柄を決定した統括制御用CPU46aは、飾り図柄を指示する飾り図柄用の停止図柄指定コマンド(演出用図柄指示コマンド)を統括制御用RAM46cに一時記憶し、所定のタイミングで演出表示制御基板47に出力する。
また、本実施形態において変動パターン指定コマンドを入力した統括制御用CPU46aは、プッシュ演出の実行可否を乱数抽選によって決定する。すなわち、統括制御用CPU46aは、前記乱数抽選に当選した場合にプッシュ演出の実行可(実行すること)を決定し、前記乱数抽選に当選しなかった場合にプッシュ演出の実行否(実行しないこと)を決定する。そして、プッシュ演出の実行可を決定した統括制御用CPU46aは、具体的なプッシュ演出の内容を示す設定パターンとしてのプッシュ演出パターンを選択する。
プッシュ演出の実行否を統括制御用CPU46aが決定している場合には、大当り演出用の変動パターン(例えば変動パターンP2など)に基づき図柄変動ゲームが行われると、演出表示装置28にリーチ演出が画像表示される。そして、特別図柄表示装置30及び演出表示装置28の夫々に大当りを認識できる特別図柄の大当り図柄(例えば[1])及び飾り図柄の大当り図柄(例えば[111]など)が最終的に停止表示される。一方、プッシュ演出の実行可を統括制御用CPU46aが決定している場合には、大当り演出用の変動パターン(例えば変動パターンP2など)に基づき図柄変動ゲームが行われると、特別図柄表示装置30及び演出表示装置28の夫々に大当りを認識できる特別図柄の大当り図柄(例えば[1])及び飾り図柄の大当り図柄(例えば[111]など)が最終的に停止表示される。なお、プッシュ演出が実行可であって、変動パターンP5〜P12が選択されている場合には、プッシュ演出後に、演出表示装置28にリーチ演出が画像表示されて、大当り図柄が最終的に停止表示される。
また、プッシュ演出の実行否を統括制御用CPU46aが決定している場合には、はずれリーチ演出用の変動パターン(例えば変動パターンP1,P3など)に基づき図柄変動ゲームが行われると、演出表示装置28にリーチ演出が画像表示される。そして、特別図柄表示装置30及び演出表示装置28の夫々にはずれを認識できる特別図柄のはずれ図柄(本実施形態では[−])及び飾り図柄のはずれ図柄(例えば[121])が最終的に停止表示される。一方、プッシュ演出の実行可を統括制御用CPU46aが決定している場合には、はずれリーチ演出用の変動パターン(例えば変動パターンP1,P3など)に基づき図柄変動ゲームが行われると、特別図柄表示装置30及び演出表示装置28の夫々にはずれを認識できる特別図柄のはずれ図柄(本実施形態では[−])及び飾り図柄のはずれ図柄(例えば[121])が最終的に停止表示される。なお、プッシュ演出が実行可であって、変動パターンP5〜P12が選択されている場合には、プッシュ演出後に、演出表示装置28にリーチ演出が画像表示されて、はずれ図柄が最終的に停止表示される。
図5は、本実施形態のパチンコ遊技機10における複数の変動パターンのうち、一部の変動パターンP1〜P12に対応するプッシュ演出パターンを示したプッシュ演出対応テーブルを示す。このプッシュ演出対応テーブルには、特定の変動パターンに対してプッシュ演出パターンが対応付けられており、さらに、各プッシュ演出パターンには当該パターンから特定される1つのプッシュ演出の種類とそのプッシュ演出の種類を指示するためのプッシュ演出指定コマンドが対応付けられている。そして、プッシュ演出対応テーブルでは、特定の変動パターンに対してパターン選択用乱数の値が所定個数ずつ振分けられており、その乱数値の振分けによって各プッシュ演出パターンの選択割合が設定されている。パターン選択用乱数とは、統括制御用CPU46aが所定の周期毎に更新する乱数であって、更新後の値は統括制御用RAM46cの設定領域に記憶(設定)される。本実施形態では、パターン選択用乱数の取り得る数値を「0(零)」〜「250」までの全251通りの整数としている。そして、統括制御用CPU46aは、変動パターンに基づき、プッシュ演出対応テーブルの中から1つのプッシュ演出パターンを乱数抽選により決定する。なお、プッシュ演出パターンとプッシュ演出指定コマンドは、1対1に対応付けられているため、プッシュ演出指定コマンドを選択することにより、当該コマンドに対応するプッシュ演出パターンを選択したことになる。
例えば、ノーマルショートリーチを伴う図柄変動ゲームが行われるはずれリーチ演出用の変動パターンP1には、変動内容として2回の操作有効期間が設定されるプッシュ演出(以下、2回プッシュ演出と示す)と、プッシュ演出指定コマンド「B8H00H」〜「B8H02H」が対応付けられている。そして、プッシュ演出指定コマンド「B8H00H」及び「B8H01H」を選択する確率は、それぞれ「251分の84」に設定されている。また、プッシュ演出指定コマンド「B8H02H」を選択する確率は、「251分の83」に設定されている。そして、ノーマルショートリーチを伴う図柄変動ゲームが行われる大当り演出用の変動パターンP2には、変動内容として、2回プッシュ演出と、プッシュ演出指定コマンド「B8H03H」及び「B8H04H」が対応付けられている。そして、プッシュ演出指定コマンド「B8H03H」及び「B8H04H」を選択する確率は、それぞれ「251分の200」、「251分の51」に設定されている。
ノーマルロングリーチを伴う図柄変動ゲームが行われるはずれリーチ演出用の変動パターンP3には、変動内容として3回の操作有効期間が設定されるプッシュ演出(以下、3回プッシュ演出と示す)と、プッシュ演出指定コマンド「B8H10H」、「B8H11H」が対応付けられている。そして、プッシュ演出指定コマンド「B8H10H」及び「B8H11H」を選択する確率は、それぞれ「251分の200」、「251分の51」に設定されている。また、ノーマルロングリーチを伴う図柄変動ゲームが行われる大当り演出用の変動パターンP4には、変動内容として3回プッシュ演出と、プッシュ演出指定コマンド「B8H17H」〜「B8H1CH」が対応付けられている。そして、プッシュ演出指定コマンド「B8H17H」を選択する確率は「251分の26」に、プッシュ演出指定コマンド「B8H18H」及び「B8H1AH」を選択する確率はそれぞれ「251分の70」に設定されている。また、プッシュ演出指定コマンド「B8H19H」及び「B8H1BH」を選択する確率はそれぞれ「251分の40」に、プッシュ演出指定コマンド「B8H1CH」を選択する確率は「251分の5」に設定されている。
「楽曲1」をテーマとするスーパーリーチ演出を行うはずれリーチ演出用の変動パターンP5には、変動内容として3回プッシュ演出と、プッシュ演出指定コマンド「B8H12H」〜「B8H16H」が対応付けられている。そして、プッシュ演出指定コマンド「B8H12H」を選択する確率は「251分の81」に、プッシュ演出指定コマンド「B8H13H」及び「B8H14H」を選択する確率はそれぞれ「251分の70」に設定されている。また、プッシュ演出指定コマンド「B8H15H」及び「B8H16H」を選択する確率は、それぞれ「251分の15」に設定されている。また、「楽曲1」をテーマとするスーパーリーチ演出を行う大当り演出用の変動パターンP6には、変動内容として3回プッシュ演出と、プッシュ演出指定コマンド「B8H12H」〜「B8H16H」が対応付けられている。そして、プッシュ演出指定コマンド「B8H12H」を選択する確率は「251分の41」に、プッシュ演出指定コマンド「B8H13H」及び「B8H14H」を選択する確率は「251分の35」に、それぞれ設定されている。また、プッシュ演出指定コマンド「B8H15H」及び「B8H16H」を選択する確率は「251分の70」にそれぞれ設定されている。
なお、本実施形態では、変動パターンP7、変動パターンP9、及び変動パターンP11は、テーマとする楽曲が変動パターンP5と異なるだけであって、変動内容(3回プッシュ演出)及びプッシュ演出指定コマンドの選択確率は同一である。具体的には、変動パターンP7は「楽曲2」を、変動パターンP9は「楽曲3」を、変動パターンP11は「楽曲4」をそれぞれテーマとするスーパーリーチ演出を行うはずれリーチ演出用の変動パターンである。また、変動パターンP8、変動パターンP10、及び変動パターンP12は、テーマとする楽曲が変動パターンP6と異なるだけであって、変動内容(3回プッシュ演出)及びプッシュ演出指定コマンドの選択確率は同一である。具体的には、変動パターンP8は「楽曲2」を、変動パターンP10は「楽曲3」を、変動パターンP12は「楽曲4」をそれぞれテーマとするスーパーリーチ演出を行う大当り演出用の変動パターンである。統括制御用CPU46aは、プッシュ演出の実行を肯定判定した場合には、操作有効期間の設定回数が異なるプッシュ演出パターンを含む複数のプッシュ演出パターンの中から1つを選択し、選択したプッシュ演出パターンにしたがって、図柄変動ゲーム中に操作有効期間を順次設定する。具体的には、変動パターン指定コマンドによって指示される変動パターンが2回プッシュ演出を実行するプッシュ演出パターンに対応する場合には、1回の図柄変動ゲームにおいて2回の操作有効期間を設定する。また、変動パターン指定コマンドによって指示される変動パターンが3回プッシュ演出を実行するプッシュ演出パターンに対応する場合には、1回の図柄変動ゲームにおいて3回の操作有効期間を設定する。
なお、本実施形態では、統括制御用ROM46bに記憶されている統括制御用CPU46aのベースプログラムが存在し、変動パターンで指示される変動内容をベースプログラムに基づいて処理を実行している。このときの変動パターンがプッシュ演出を実行する変動パターンであった場合、プッシュ演出用のプログラムに当てはめてプッシュ演出を実行するか否かの判定を行っている。
また、プッシュ演出パターンには、図6に示すように、各回における「出目」が対応付けられている。すなわち、プッシュ演出パターンを決定するとプッシュ演出パターンを指示するプッシュ演出指定コマンド(B8H00H〜B8H1CH)に基づいて、各回の出目が決定されることになる。「出目」とは、演出用操作ボタン36の操作によって表示された割込み画像が非表示とされた後に演出表示装置28にて一旦停止状態で導出される飾り図柄の図柄組み合わせのカテゴリ(例えば「バラ目」「チャンス目」「リーチ出目」「大当り出目」)である。
図6(a)〜(f)は、プッシュ演出パターンに対応した各回の出目を示している。図6(a)〜(f)では、1回目のプッシュ演出にて表示され得る出目を「1回目」としている。また、2回目のプッシュ演出にて表示され得る出目を「2回目」としている。また、3回目のプッシュ演出にて表示され得る出目を「3回目」としている。また、各テーブルに示す「バラ目」とは、全ての列が異なる飾り図柄で構成された図柄組み合わせのことを示す(例えば、[123][325]など)。「チャンス目」とは、リーチ図柄を形成していないはずれ図柄組み合わせのことで、当該図柄組み合わせには、確変図柄からのみ構成される図柄組み合わせ、左図柄及び中図柄が同一または中図柄及び右図柄が同一である図柄組み合わせも含まれる。ただし、「チャンス目」は「バラ目」とは異なり、当該図柄組み合わせが一旦停止状態で表示された後、大当り遊技が付与されるかもしれない期待を遊技者に抱かせることができる(例えば、[113][735]など)。「リーチ出目」とは、リーチ形成図柄を含む図柄組み合わせである(例えば、[212][2↓2]など(↓は変動中を示す))。「大当り出目」とは、全図柄列が同一の飾り図柄で構成された図柄組み合わせである(例えば[222][777]など)。
図6(a)は、プッシュ演出指定コマンド[B8H00H]〜[B8H02H]に対応付けられた第1の出目対応テーブルを示す。第1の出目対応テーブルでは、プッシュ演出指定コマンド「B8H00H」で指示されるプッシュ演出パターンが選択された場合、1,2回目の出目として「バラ目」が対応付けられている。また、プッシュ演出指定コマンド「B8H01H」で指示されるプッシュ演出パターンが選択された場合、1回目の出目として「バラ目」が、2回目の出目として「リーチ出目」が対応付けられている。そして、プッシュ演出指定コマンド「B8H02H」で指示されるプッシュ演出パターンが選択された場合、1回目の出目として「チャンス目」が、2回目の出目として「リーチ出目」が対応付けられている。なお、第1の出目対応テーブルは、図5に示す、2回プッシュ演出を実行するはずれリーチ演出用の変動パターンP1が決定された場合における各回の出目を示す。
図6(b)は、プッシュ演出指定コマンド[B8H03H]、[B8H04H]に対応付けられた第2の出目対応テーブルを示す。第2の出目対応テーブルでは、プッシュ演出指定コマンド「B8H03H」で指示されるプッシュ演出パターンが選択された場合、1回目の出目として、「バラ目」が、2回目の出目として「大当り出目」が対応付けられている。また、プッシュ演出指定コマンド「B8H04H」で指示されるプッシュ演出パターンが選択された場合、1回目の出目として「チャンス目」が、2回目の出目として「大当り出目」が対応付けられている。なお、第2の出目対応テーブルは、図5に示す、2回プッシュ演出を実行する大当り演出用の変動パターンP2が決定された場合における各回の出目を示す。
図6(c)は、プッシュ演出指定コマンド[B8H10H]、[B8H11H]に対応付けられた第3の出目対応テーブルを示す。第3の出目対応テーブルでは、プッシュ演出指定コマンド「B8H10H」で指示されるプッシュ演出パターンが選択された場合、1,2回目の出目として「バラ目」が、3回目の出目として「リーチ出目」が対応付けられている。また、プッシュ演出指定コマンド「B8H11H」で指示されるプッシュ演出パターンが選択された場合、1回目の出目として「バラ目」が、2回目の出目として「チャンス目」が、3回目の出目として「リーチ出目」が対応付けられている。なお、第3の出目対応テーブルは、図5に示す、3回プッシュ演出を実行するはずれリーチ演出用の変動パターンP3が決定された場合における各回の出目を示す。
図6(d)は、プッシュ演出指定コマンド[B8H12H]〜[B8H16H]に対応付けられた第4の出目対応テーブルを示す。第4の出目対応テーブルでは、プッシュ演出指定コマンド「B8H12H」で指示されるプッシュ演出パターンが選択された場合、1,2回目の出目として「バラ目」が、3回目の出目として「リーチ出目」が対応付けられている。また、プッシュ演出指定コマンド「B8H13H」で指示されるプッシュ演出パターンが選択された場合、1回目の出目として「バラ目」が、2回目の出目として「チャンス目」が、3回目の出目として「リーチ出目」が対応付けられている。そして、プッシュ演出指定コマンド「B8H14H」で指示されるプッシュ演出パターンが選択された場合、1,2回目の出目として「チャンス目」が、3回目の出目として「リーチ出目」が対応付けられている。また、プッシュ演出指定コマンド「B8H15H」で指示されるプッシュ演出パターンが選択された場合、1回目の出目として「バラ目」が、2,3回目の出目として「リーチ出目」が対応付けられている。そして、プッシュ演出指定コマンド「B8H16H」で指示されるプッシュ演出パターンが選択された場合、1回目の出目として「チャンス目」が、2,3回目の出目として「リーチ出目」が対応付けられている。なお、第4の出目対応テーブルは、図5に示す、3回プッシュ演出を実行し、かつ、スーパーリーチに発展するはずれリーチ演出用の変動パターンP5,P7,P9,P11が決定された場合における各回の出目を示す。
図6(e)は、プッシュ演出指定コマンド[B8H12H]〜[B8H16H]に対応付けられた第5の出目対応テーブルを示す。第5の出目対応テーブルでは、プッシュ演出指定コマンド「B8H12H」で指示されるプッシュ演出パターンが選択された場合、1,2回目の出目として「バラ目」が、3回目の出目として「リーチ出目」が対応付けられている。また、プッシュ演出指定コマンド「B8H13H」で指示されるプッシュ演出パターンが選択された場合、1回目の出目として「バラ目」が、2回目の出目として「チャンス目」が、3回目の出目として「リーチ出目」が対応付けられている。そして、プッシュ演出指定コマンド「B8H14H」で指示されるプッシュ演出パターンが選択された場合、1,2回目の出目として「チャンス目」が、3回目の出目として「リーチ出目」が対応付けられている。また、プッシュ演出指定コマンド「B8H15H」で指示されるプッシュ演出パターンが選択された場合、1回目の出目として「バラ目」が、2,3回目の出目として「リーチ出目」が対応付けられている。そして、プッシュ演出指定コマンド「B8H16H」で指示されるプッシュ演出パターンが選択された場合、1回目の出目として「チャンス目」が、2,3回目の出目として「リーチ出目」が対応付けられている。なお、第5の出目対応テーブルは、図5に示す、3回プッシュ演出を実行し、かつ、スーパーリーチに発展する大当り演出用の変動パターンP6,P8,P10,P12が決定された場合における各回の出目を示す。
図6(f)は、プッシュ演出指定コマンド[B8H17H]〜[B8H1CH]に対応付けられた第6の出目対応テーブルを示す。第6の出目対応テーブルでは、プッシュ演出指定コマンド「B8H17H」で指示されるプッシュ演出パターンが選択された場合、1,2回目の出目として「バラ目」が、3回目の出目として「大当り出目」が対応付けられている。また、プッシュ演出指定コマンド「B8H18H」で指示されるプッシュ演出パターンが選択された場合、1回目の出目として「バラ目」が、2回目の出目として「チャンス目」が、3回目の出目として「大当り出目」が対応付けられている。そして、プッシュ演出指定コマンド「B8H19H」で指示されるプッシュ演出パターンが選択された場合、1回目の出目として「バラ目」が、2回目の出目として「リーチ出目」が、3回目の出目として「大当り出目」が対応付けられている。また、プッシュ演出指定コマンド「B8H1AH」で指示されるプッシュ演出パターンが選択された場合、1,2回目の出目として「チャンス目」が、3回目の出目として「大当り出目」が対応付けられている。そして、プッシュ演出指定コマンド「B8H1BH」で指示されるプッシュ演出パターンが選択された場合、1回目の出目として「チャンス目」が、2回目の出目として「リーチ出目」が、3回目の出目として「大当り出目」が対応付けられている。また、プッシュ演出指定コマンド[B8H1CH]で指示されるプッシュ演出パターンが選択された場合、1回目の出目として「チャンス目」が、2,3回目の出目として「大当り出目」が対応付けられている。なお、第6の出目対応テーブルは、図5に示す、3回プッシュ演出を実行する大当り演出用の変動パターンP4が決定された場合における各回の出目を示す。
そして、変動パターンに基づいてプッシュ演出の実行可否を決定し、実行可の場合、プッシュ演出指定コマンド(プッシュ演出パターン)を決定した統括制御用CPU46aは、プッシュ演出指定コマンドを統括制御用RAM46cに一時記憶し、所定のタイミングで演出表示制御基板47及び音声・ランプ制御基板48に出力する。
プッシュ演出パターンを決定した統括制御用CPU46aは、当該パターンにしたがって、図柄変動ゲーム中に操作有効期間を設定する。なお、統括制御用CPU46aは、全図柄列の変動中に操作有効期間を設定する。
図10は、本実施形態のパチンコ遊技機10における複数の変動パターンのうち、一部のプッシュ演出を実行する変動パターンにおける各操作有効期間の開始タイミング及び終了タイミングを示す。なお、図10における「frm」は、データ伝送の単位を示す「フレーム」であり、1(frm)は約33(ms)である。また、図10に示す、例えば、「42」などのフレーム数は、図柄変動ゲームが開始してからの累計数となっている。
統括制御用CPU46aは、2回プッシュ演出を実行させる場合、図10に示すように、1回目の操作有効期間を「42(frm)」目から開始し、「120(frm)」目で終了するように設定する。つまり、設定される1回目の操作有効期間は、「78(frm)」となる。また、統括制御用CPU46aは、2回プッシュ演出を実行させる場合、図10に示すように、2回目の操作有効期間を「342(frm)」目から開始し、「420(frm)」目で終了するように設定する。つまり、設定される2回目の操作有効期間は、「78(frm)」となる。なお、統括制御用CPU46aは、操作有効期間中に演出用操作ボタン36が操作されると、その時点で操作有効期間を終了させる。すなわち、前述したように設定される操作有効期間は、演出用操作ボタン36が操作されなかった場合の最大時間として設定される。
一方、統括制御用CPU46aは、3回プッシュ演出を実行させる場合、図10に示すように、1回目の操作有効期間を「42(frm)」目から開始し、「120(frm)」目で終了するように設定する。つまり、設定される1回目の操作有効期間は「78(frm)」となる。また、統括制御用CPU46aは、3回プッシュ演出を実行させる場合、図10に示すように、2回目の操作有効期間を「342(frm)」目から開始し、「420(frm)」目で終了するように設定する。つまり、設定される2回目の操作有効期間は、「78(frm)」となる。また、統括制御用CPU46aは、3回プッシュ演出を実行させる場合、図10に示すように、3回目の操作有効期間を「672(frm)」目から開始し、「750(frm)」目で終了するように設定する。つまり、設定される3回目の操作有効期間は、「78(frm)」となる。
本実施形態では、プッシュ演出を実行する変動パターンでは、各操作有効期間の開始タイミング及び終了タイミングは一律に定められている。また、1回の図柄変動ゲームにおける各操作有効期間の有効期間は、同一時間(78(frm))に設定されている。さらに、2回プッシュ演出を実行する変動パターン、及び3回プッシュ演出を実行する変動パターンにおいても、同一回数目の操作有効期間の開始タイミング及び終了タイミングは、図柄変動ゲームが開始してからの経過時間において同一時間となるように定められている。
本実施形態では、演出用操作ボタン36の操作有効期間を全図柄列の変動中に設定するとともに、操作有効期間を1回の図柄変動ゲーム中に複数回設定する統括制御用CPU46aが期間設定手段となる。そして、期間設定手段としての統括制御用CPU46aは、図柄変動ゲーム毎に操作有効期間の設定可否を判定し、設定可の場合には操作有効期間の最大設定回数が異なるプッシュ演出パターンを含む複数のプッシュ演出パターンの中から1つのパターンを選択し、その選択したパターンにしたがって図柄変動ゲーム中に操作有効期間を順次設定する。
そして、統括制御用CPU46aは、操作有効期間が設定されている間、演出用操作ボタン36の操作を有効に設定する。また、演出用操作ボタン36の操作が有効であることを遊技者に報知するために、演出用操作ボタン36のランプの点灯及び非点灯を制御する制御基板に点灯を指示する電気信号を出力し、前記ランプを点灯させる。
操作有効期間内において演出用操作ボタン36の操作が実行された場合、統括制御用CPU46aは、ボタン操作コマンドを演出表示制御基板47及び音声・ランプ制御基板48にそれぞれ出力する。そして、統括制御用CPU46aは、予め定めた有効時間が経過した場合、または演出用操作ボタン36が操作された場合、演出用操作ボタン36の操作を無効に設定する。また、演出用操作ボタン36の操作が無効であることを遊技者に報知するために、演出用操作ボタン36のランプの点灯及び非点灯を制御する制御基板に非点灯を指示する電気信号を出力し、前記ランプを非点灯させる。
また、本実施形態において統括制御用CPU46aは、大当り抽選に当選した場合には、図柄変動ゲームにおいて確定停止状態で表示させる飾り図柄の大当り図柄組み合わせを決定し、大当り抽選に当選しなかった場合には図柄変動ゲームにおいて確定停止状態で表示させる飾り図柄のはずれ図柄組み合わせを決定する図柄決定手段としても機能する。
なお、本実施形態において、2回プッシュ演出における2回目の出目、及び3回プッシュ演出における3回目の出目は、最終的に確定停止状態で表示される飾り図柄の図柄組み合わせとなる。このため、最終的に確定停止状態で表示する飾り図柄は、前述したように統括制御用CPU46aが決定しており、飾り図柄用の停止図柄指定コマンドで演出表示制御基板47に指示される。なお、2回プッシュ演出における1回目の出目、及び3回プッシュ演出における1,2回目の出目を構成する飾り図柄は、後に述べる演出表示制御基板47が決定するようになっている。
次に、演出表示制御基板47について説明する。
演出表示制御基板47の表示制御用CPU47aは、変動パターン指定コマンドを入力し、プッシュ演出指定コマンドを入力していない場合、変動パターン指定コマンドに指示される変動パターンに対応する演出内容を選択し、該演出内容で図柄変動ゲームを行わせるように演出表示装置28の表示内容を制御する。このとき、表示制御用CPU47aは、選択した演出内容をもとに表示制御用ROM47bの画像データを用いて前記演出内容に沿った画像を表示するための表示用データを生成する。例えば、表示制御用CPU47aは、変動パターンP1を指示する変動パターン指定コマンドを入力した場合、変動パターンP1に対応するノーマルショートリーチの演出内容で図柄変動ゲームを行わせるように演出表示装置28の表示内容を制御する。
一方、演出表示制御基板47の表示制御用CPU47aは、変動パターン指定コマンドとプッシュ演出指定コマンドを入力している場合、各コマンドに指示される変動パターンとプッシュ演出パターンに対応する演出内容を選択し、該演出内容で図柄変動ゲームを行わせるように演出表示装置28の表示内容を制御する。このとき、表示制御用CPU47aは、選択した演出内容をもとに表示制御用ROM47bの画像データを用いて前記演出内容に沿った画像を表示するための表示用データを生成する。例えば、表示制御用CPU47aは、変動パターンP1を指示する変動パターン指定コマンドと「B8H00H」〜「B8H02H」を指示するプッシュ演出指定コマンドを入力した場合、2回プッシュ演出の演出内容で図柄変動ゲームを行わせるように演出表示装置28の表示内容を制御する。
そして、表示制御用CPU47aは、図柄変動ゲームの開始に伴って該ゲームの開始からの経過時間を計時し、その計時した時間と表示用データをもとに演出表示装置28(画像表示部GH)の表示領域に映し出す画像を所定の制御周期毎(例えば、2ms毎)に切り替える。そして、表示制御用CPU47aは、図柄変動ゲーム中に特別図柄用の図柄停止コマンドを入力すると、飾り図柄用の停止図柄指定コマンドで指示された図柄を演出表示装置28に確定停止状態で表示させるように演出表示装置28の表示内容を制御し、図柄変動ゲームを終了させる。
次に、本実施形態でプッシュ演出が実行された場合、表示制御用CPU47aの指示によって演出表示装置28に表示される表示画像を、図7にしたがって説明する。
図7(a)は、表示制御用CPU47aが、プッシュ演出指定コマンドを入力し、プッシュ演出を実行させることを認識した場合、図柄変動ゲームが開始してから所定時間の経過後に表示させる「プッシュ画像」である。この「プッシュ画像」は、遊技者に対して操作有効期間の開始を報知するとともに演出用操作ボタン36の操作を促す画像となる。また、図7(b)は、表示制御用CPU47aが、操作有効期間に演出用操作ボタン36が操作されたことに基づいてボタン操作コマンドを入力した場合に表示させる「カチンコ画像」である。この「カチンコ画像」は、一旦停止状態で表示される飾り図柄の図柄組み合わせの表示領域を覆い隠す割込み画像となる。また、「カチンコ画像」は、図柄変動ゲームの終了時までのゲーム展開を示唆する画像となっている。そして、図7(c)は、表示制御用CPU47aが、操作有効期間にボタン操作コマンドを入力した場合、図7(b)に示す「カチンコ画像」表示後に飾り図柄が一旦停止状態で表示された後、表示させる「キャラクタK登場画像」である。また、図7(d)は、表示制御用CPU47aが、操作有効期間にボタン操作コマンドを入力した場合、図7(c)に示す「キャラクタK登場画像」に続いて表示させる「りぷれい画像」である。この「りぷれい画像」は、一旦停止状態で表示された飾り図柄の全列の図柄組み合わせが再変動することを報知する画像となる。
次に、表示制御用CPU47aが、操作有効期間においてボタン操作コマンドを入力した場合、プッシュ演出パターンに対応付けられている出目にしたがって、出目パターンを選択する際に用いる出目パターン振分けテーブルについて図8(a)〜図8(d)にしたがって説明する。
図8(a)〜(d)の各テーブルでは、各出目パターンに対してパターン選択用乱数の値が所定個数ずつ振分けられており、その乱数値の振分けによって各出目パターンの選択割合が設定されている。本実施形態では、パターン選択用乱数の取り得る数値を「0(零)」〜「100」までの全101通りの整数としている。そして、表示制御用CPU47aは、プッシュ演出指定コマンドで指示された出目に基づき、図8(a)〜(d)に示す各テーブルの中から1つのテーブルを選択するとともに、1つの出目パターンを乱数抽選により決定する。なお、本実施形態では、図8(a)に示すバラ目パターン、図8(b)に示すチャンス目パターン、図8(c)に示すリーチ出目パターン、及び図8(d)に示す大当り出目パターンをまとめて「出目パターン」と示している。また、図8(a)に示すバラ目パターン振分けテーブル、図8(b)に示すチャンス目パターン振分けテーブル、図8(c)に示すリーチ出目パターン振分けテーブル、及び図8(d)に示す大当り出目パターン振分けテーブルをまとめて「出目パターン振分けテーブル」と示している。
図8(a)は、バラ目パターン振分けテーブルを示す。
このテーブルは、プッシュ演出指定コマンドで指示されるプッシュ演出パターンの変動内容として「バラ目」が対応付けられている場合に選択されるテーブルである。
図8(a)に示すバラ目パターン振分けテーブルには、41個のバラ目パターンB1〜B41が規定されている。そして、各バラ目パターンB1〜B41には、演出表示装置28に表示される各列の飾り図柄と、パターン選択用乱数の値が所定個数ずつ振り分けられている。例えば、バラ目パターンB1には、左列に図柄「1」を、中列に図柄「4」を、右列に図柄「2」を表示させるように飾り図柄が対応付けられているとともに、バラ目パターンB1の選択割合が「101分の2」になるように乱数値が振り分けられている。また、バラ目パターンB41には、左列に図柄「6」を、中列に図柄「4」を、右列に図柄「2」を表示させるように飾り図柄が対応付けられているとともに、バラ目パターンB41の選択割合が「101分の4」になるように乱数値が振り分けられている。
図8(b)は、チャンス目パターン振分けテーブルを示す。
このテーブルは、プッシュ演出指定コマンドで指示されるプッシュ演出パターンの変動内容として「チャンス目」が対応付けられている場合に選択されるテーブルである。
図8(b)に示すチャンス目パターン振分けテーブルには、24個のチャンス目パターンC1〜C24が規定されている。そして、各チャンス目パターンC1〜C24には、演出表示装置28に表示される各列の飾り図柄と、パターン選択用乱数の値が所定個数ずつ振り分けられている。例えば、チャンス目パターンC1には、左列に図柄「1」を、中列に図柄「1」を、右列に図柄「3」を表示させるように飾り図柄が対応付けられているとともに、チャンス目パターンC1の選択割合が「101分の5」になるように乱数値が振り分けられている。また、チャンス目パターンC24には、左列に図柄「7」を、中列に図柄「5」を、右列に図柄「3」を表示させるように飾り図柄が対応付けられているとともに、チャンス目パターンC24の選択割合が「101分の2」になるように乱数値が振り分けられている。
図8(c)は、リーチ出目パターン振分けテーブルを示す。
このテーブルは、プッシュ演出指定コマンドで指示されるプッシュ演出パターンの変動内容として、3回プッシュ演出を実行するとともに2回目の出目として「リーチ出目」が対応付けられている場合に選択されるテーブルである。
図8(c)に示すリーチ出目パターン振分けテーブルには、3個のリーチ出目パターンR1〜R3が規定されており、各リーチ出目パターンR1〜R3には、演出表示装置28に表示される各列の飾り図柄と、パターン選択用乱数の値が所定個数ずつ振り分けられている。具体的には、リーチ出目パターンR1には、左列に図柄「2」を、中列に図柄「1」を、右列に図柄「2」を表示させるように飾り図柄が対応付けられているとともに、リーチ出目パターンR1の選択割合が「101分の30」になるように乱数値が振り分けられている。また、リーチ出目パターンR2には、左列に図柄「4」を、中列に図柄「3」を、右列に図柄「4」を表示させるように飾り図柄が対応付けられているとともに、リーチ出目パターンR2の選択割合が「101分の40」になるように乱数値が振り分けられている。また、リーチ出目パターンR3には、左列に図柄「6」を、中列に図柄「5」を、右列に図柄「6」を表示させるように飾り図柄が対応付けられているとともに、リーチ出目パターンR3の選択割合が「101分の31」になるように乱数値が振り分けられている。
例えば、本実施形態において表示制御用CPU47aが、確定停止状態で表示させる飾り図柄の図柄組み合わせとして確変大当り図柄を指示する飾り図柄用の停止図柄指定コマンドを入力したとする。この場合、演出表示装置28にて3回目に確定停止状態で表示される飾り図柄の図柄組み合わせは、確変大当り図柄組み合わせ(「111」「333」「555」「777」)となる。加えて、表示制御用CPU47aが、3回の操作有効期間と、2回目の出目として「リーチ出目」が対応付けられたプッシュ演出指定コマンドを入力したとする。それに加えて、表示制御用CPU47aが、2回目の操作有効期間においてボタン操作コマンドを入力したとする。この場合、2回目に演出表示装置28にて一旦停止状態で表示される飾り図柄の図柄組み合わせは、「212」「434」「656」のいずれかとなる。換言すると、2回目に演出表示装置28にて一旦停止状態で表示される飾り図柄の図柄組み合わせは、非確変大当り図柄組み合わせを構成し得る飾り図柄で構成された非確変リーチのはずれ図柄組み合わせとなる。したがって、演出表示装置28では、2回目に非確変リーチのはずれ図柄組み合わせが一旦停止状態で表示され、3回目に確変大当り図柄組み合わせが確定停止状態で表示されることになる。この場合、演出表示装置28では、非確変リーチのはずれから確変大当りに昇格したかのような表示演出が起こることになる。また、本実施形態において表示制御用CPU47aが、確定停止状態で表示させる飾り図柄の図柄組み合わせとして非確変大当り図柄を指示する飾り図柄用の停止図柄指定コマンドを入力したとする。この場合、演出表示装置28にて3回目に確定停止状態で表示される飾り図柄の図柄組み合わせは、非確変大当り図柄組み合わせ(「222」「444」「666」「888」)となる。このとき演出表示装置28では、2回目に非確変リーチのはずれ図柄組み合わせが一旦停止状態で表示され、3回目に非確変大当り図柄組み合わせが確定停止状態で表示されることになる。この場合、演出表示装置28では、非確変リーチのはずれから非確変大当りに昇格したかのような表示演出が起こることになる。なお、本実施形態では、2回目に非確変リーチのはずれ図柄組み合わせが一旦停止状態で表示された場合、3回目に確定停止状態で表示される飾り図柄の図柄組み合わせは、非確変大当り、確変大当り、確変リーチのはずれ図柄組み合わせ、及び非確変リーチのはずれ図柄組み合わせのいずれかとなるように設定されている。つまり、3回目に表示される飾り図柄の図柄組み合わせは、2回目の操作有効期間において表示された飾り図柄の図柄組み合わせよりも降格することはないように設定されている。
図8(d)は、大当り出目パターン振分けテーブルを示す。
このテーブルは、プッシュ演出指定コマンドで指示されるプッシュ演出パターンの変動内容として、3回プッシュ演出を実行するとともに2回目の出目として「大当り出目」が対応付けられている場合に選択されるテーブルである。
図8(d)に示す大当り出目振分けテーブルには、3個の大当り出目パターンO1〜O3が規定されており、各大当り出目パターンO1〜O3には、演出表示装置28に表示される各列の飾り図柄と、パターン選択用乱数の値が所定個数ずつ振り分けられている。具体的には、大当り出目パターンO1には、左列、中列、及び右列全てに図柄「2」を表示させるように飾り図柄が対応付けられているとともに、大当り出目パターンO1の選択割合が「101分の31」になるように乱数値が振り分けられている。また、大当り出目パターンO2には、左列、中列、及び右列全てに図柄「4」を表示させるように飾り図柄が対応付けられているとともに、大当り出目パターンO2の選択割合が「101分の40」になるように乱数値が振り分けられている。大当り出目パターンO3には、左列、中列、及び右列全てに図柄「6」を表示させるように飾り図柄が対応付けられているとともに、大当り出目パターンO3の選択割合が「101分の30」になるように乱数値が振り分けられている。
例えば、本実施形態において表示制御用CPU47aが、確定停止状態で表示させる飾り図柄の図柄組み合わせとして確変大当り図柄を指示する飾り図柄用の停止図柄指定コマンドを入力したとする。この場合、演出表示装置28にて3回目に確定停止状態で表示される飾り図柄の図柄組み合わせは、確変大当り図柄組み合わせ(「111」「333」「555」「777」)となる。加えて、表示制御用CPU47aが、3回の操作有効期間と、2回目の出目として「大当り出目」が対応付けられたプッシュ演出指定コマンドを入力したとする。それに加えて、表示制御用CPU47aが、2回目の操作有効期間においてボタン操作コマンドを入力したとする。この場合、2回目に演出表示装置28にて一旦停止状態で表示される飾り図柄の図柄組み合わせは、「222」「444」「666」のいずれかとなる。換言すると、2回目に演出表示装置28にて一旦停止状態で表示される飾り図柄の図柄組み合わせは、非確変大当り図柄組み合わせとなる。したがって、演出表示装置28では、2回目に非確変大当り図柄組み合わせが一旦停止状態で表示され、3回目に確変大当り図柄組み合わせが確定停止状態で表示されることになる。この場合、演出表示装置28では、非確変大当りから確変大当りに大当りが昇格したかのような表示演出が起こることになる。また、本実施形態において表示制御用CPU47aが、確定停止状態で表示させる飾り図柄の図柄組み合わせとして非確変大当り図柄を指示する飾り図柄用の停止図柄指定コマンドを入力したとする。この場合、演出表示装置28にて3回目に確定停止状態で表示される飾り図柄の図柄組み合わせは、非確変大当り図柄組み合わせ(「222」「444」「666」「888」)となる。この場合、2回目に非確変大当り図柄組み合わせが一旦停止状態で表示され、3回目にも非確変大当り図柄組み合わせが確定停止状態で表示されることになる。この場合、演出表示装置28では、非確変大当りから降格しないような表示演出が行われることになる。なお、本実施形態では、2回目に非確変大当り図柄組み合わせが一旦停止状態で表示された場合、3回目に確定停止状態で表示される飾り図柄の図柄組み合わせは、非確変大当り及び確変大当りの図柄組み合わせのいずれかとなるように設定されている。つまり、3回目に表示される飾り図柄の図柄組み合わせは、2回目の操作有効期間において表示された飾り図柄の図柄組み合わせよりも降格することはないように設定されている。
次に、表示制御用CPU47aが、操作有効期間においてボタン操作コマンドを入力し、プッシュ演出パターンに対応付けられている出目にしたがって飾り図柄の図柄組み合わせを決定した場合に、カチンコ表示パターンを選択する際に用いるカチンコ表示パターン振分けテーブルについて図9(a)〜図9(e)にしたがって説明する。
図9(a)〜(e)の各テーブルでは、各カチンコ表示パターンに対してパターン選択用乱数の値が所定個数ずつ振分けられており、その乱数値の振分けによって各カチンコ表示パターンの選択割合が設定されている。本実施形態では、パターン選択用乱数の取り得る数値を「0(零)」〜「100」までの全101通りの整数としている。そして、プッシュ演出パターンに対応付けられている出目にしたがって演出表示装置28に表示させる飾り図柄の図柄組み合わせを決定した表示制御用CPU47aは、図9(a)〜(e)に示す各テーブルの中から1つのテーブルを選択するとともに、1つのカチンコ表示パターンを乱数抽選により決定する。
図9(a)は、第1のカチンコ表示パターン振分けテーブルを示す。
このテーブルは、表示制御用CPU47aが、ボタン操作コマンドを入力し、かつ、プッシュ演出パターンに対応付けられている出目にしたがって「バラ目」を構成する飾り図柄の図柄組み合わせを決定した場合に選択されるテーブルである。
図9(a)に示す第1のカチンコ表示パターン振分けテーブルには、1個のカチンコ表示パターンK1が規定されており、該カチンコ表示パターンK1によって演出表示装置28に表示されるカチンコの種類と、パターン選択用乱数の値が振り分けられている。具体的には、カチンコ表示パターンK1には、「CUT」と記されたカチンコ画像が対応付けられているとともに、カチンコ表示パターンK1の選択割合が「101分の101」になるように乱数値が振り分けられている。つまり、「バラ目」を指示するプッシュ演出指定コマンドを入力した場合、必ずカチンコ表示パターンK1が選択されるようになっている。
図9(b)は、第2のカチンコ表示パターン振分けテーブルを示す。
このテーブルは、表示制御用CPU47aが、ボタン操作コマンドを入力し、かつ、プッシュ演出パターンに対応付けられている出目にしたがって「チャンス目」を構成する飾り図柄の図柄組み合わせを決定した場合に選択されるテーブルである。
図9(b)に示す第2のカチンコ表示パターン振分けテーブルには、1個のカチンコ表示パターンK2が規定されており、該カチンコ表示パターンK2によって演出表示装置28に表示されるカチンコの種類と、パターン選択用乱数の値が振り分けられている。具体的には、カチンコ表示パターンK2には、「CHANCE」と記されたカチンコ画像が対応付けられているとともに、カチンコ表示パターンK2の選択割合が「101分の101」になるように乱数値が振り分けられている。つまり、「チャンス目」を指示するプッシュ演出指定コマンドを入力した場合、必ずカチンコ表示パターンK2が選択されるようになっている。
図9(c)は、第3のカチンコ表示パターン振分けテーブルを示す。
このテーブルは、表示制御用CPU47aが、ボタン操作コマンドを入力し、かつ、スーパーリーチ演出を行うプッシュ演出パターンに対応付けられている3回目の出目にしたがって「リーチ出目」を構成する飾り図柄の図柄組み合わせを決定した場合に選択されるテーブルである。
図9(c)に示す第3のカチンコ表示パターン振分けテーブルには、6個のカチンコ表示パターンK1〜K6が規定されており、各カチンコ表示パターンK1〜K6には、演出表示装置28に表示されるカチンコの種類と、パターン選択用乱数の値が所定個数ずつ振り分けられている。例えば、カチンコ表示パターンK1には、「CUT」と記されたカチンコ画像が対応付けられているとともに、カチンコ表示パターンK1の選択割合が「101分の10」になるように乱数値が振り分けられている。カチンコ表示パターンK2には、「CHANCE」と記されたカチンコ画像が対応付けられているとともに、カチンコ表示パターンK2の選択割合が「101分の70」になるように乱数値が振り分けられている。カチンコ表示パターンK3には、「楽曲1」と記されたカチンコ画像が対応付けられているとともに、カチンコ表示パターンK3の選択割合が「101分の21」になるように乱数値が振り分けられている。カチンコ表示パターンK4には、「楽曲2」と記されたカチンコ画像が対応付けられているとともに、カチンコ表示パターンK4の選択割合が「101分の21」になるように乱数値が振り分けられている。カチンコ表示パターンK5には、「楽曲3」と記されたカチンコ画像が対応付けられているとともに、カチンコ表示パターンK5の選択割合が「101分の21」になるように乱数値が振り分けられている。カチンコ表示パターンK6には、「楽曲4」と記されたカチンコ画像が対応付けられているとともに、カチンコ表示パターンK6の選択割合が「101分の21」になるように乱数値が振り分けられている。なお、カチンコ表示パターンK3〜K6は、変動パターンで予め定められたリーチ演出の種類にしたがって決定される。したがって、「楽曲1」をテーマとする変動パターンが選択されている場合、必ずカチンコ表示パターンK3が選択され、カチンコ表示パターンK4,K5,K6が選択されることはない。
図9(d)は、第4のカチンコ表示パターン振分けテーブルを示す。
このテーブルは、表示制御用CPU47aがボタン操作コマンドを入力し、かつ、プッシュ演出パターンに対応付けられている出目にしたがって「リーチ出目」を構成する飾り図柄の図柄組み合わせを決定した場合に選択されるテーブルである。ただし、上述したように、スーパーリーチ演出を行うプッシュ演出パターンに対応付けられている3回目の出目にしたがって「リーチ出目」を構成する飾り図柄の図柄組み合わせを決定した場合は除く。
図9(d)に示す第4のカチンコパターン振分けテーブルには、2個のカチンコ表示パターンK1,K2が規定されており、各カチンコ表示パターンK1,K2には、演出表示装置28に表示されるカチンコの種類と、パターン選択用乱数の値が所定個数ずつ振り分けられている。具体的には、カチンコ表示パターンK1には、「CUT」と記されたカチンコ画像が対応付けられているとともに、カチンコ表示パターンK1の選択割合が「101分の13」になるように乱数値が振り分けられている。カチンコ表示パターンK2には、「CHANCE」と記されたカチンコ画像が対応付けられているとともに、カチンコ表示パターンK2の選択割合が「101分の88」になるように乱数値が振り分けられている。
図9(e)は、第5のカチンコ表示パターン振分けテーブルを示す。
このテーブルは、表示制御用CPU47aが、ボタン操作コマンドを入力し、かつ、プッシュ演出パターンに対応付けられている出目にしたがって「大当り出目」を構成する飾り図柄の図柄組み合わせを決定した場合に選択されるテーブルである。
図9(e)に示す第5のカチンコ表示パターン振分けテーブルには、2個のカチンコ表示パターンK7,K8が規定されており、各カチンコ表示パターンK7,K8には、演出表示装置28に表示されるカチンコの種類と、パターン選択用乱数の値が所定個数ずつ振り分けられている。具体的には、カチンコ表示パターンK7には、「キャラクタA」が記されたカチンコ画像が対応付けられているとともに、カチンコ表示パターンK7の選択割合が「101分の31」になるように乱数値が振り分けられている。カチンコ表示パターンK8には、「キャラクタB」が記されたカチンコ画像が対応付けられているとともに、カチンコ表示パターンK8の選択割合が「101分の70」になるように乱数値が振り分けられている。
つまり、「キャラクタA」または「キャラクタB」が記されたカチンコ画像は、図柄変動ゲームの結果が大当り結果となる場合に登場するため、これらのカチンコ画像は、大当り予告としての機能を持つことになる。そして、「キャラクタA」または「キャラクタB」が記されたカチンコ画像が表示されると、当該図柄変動ゲームが大当りとなる可能性、すなわち大当り期待度が高くなる。
そして、表示制御用CPU47aは、上述した出目パターン振分けテーブル、カチンコ表示パターン振分けテーブルを用い、かつ、プッシュ演出における各操作有効期間の開始タイミング及び終了タイミングにしたがって、以下に説明するようにプッシュ演出に係る制御を行う。本実施形態では、以下に説明するプッシュ演出に係る制御を行う表示制御用CPU47aが演出制御手段となる。
表示制御用CPU47aは、プッシュ演出指定コマンドを入力すると、当該プッシュ演出指定コマンドに対応するプッシュ演出パターンから、プッシュ演出の回数(2回か、3回か)と、各回の出目を特定する。そして、図柄変動ゲームを開始させた表示制御用CPU47aは、当該ゲームの開始時からの経過時間を計時し、1回目のプッシュ演出(1回目の操作有効期間)の開始タイミングに達すると、図7(a)に示す「プッシュ画像」を表示させるべく演出表示装置28(画像表示部GH)を制御する。なお、「プッシュ画像」は、演出表示装置28において全ての図柄列が変動している状態で表示される。
操作有効期間中、表示制御用CPU47aは、統括制御用CPU46aが出力するボタン操作コマンドを入力したか否かを判定する。そして、表示制御用CPU47aは、1回目の操作有効期間中にボタン操作コマンドを入力すると、プッシュ演出パターンにしたがって1回目のプッシュ演出において一旦停止状態で表示させる出目パターンを選択するとともに、カチンコ表示パターンを選択する。
具体的に言えば、表示制御用CPU47aは、プッシュ演出パターンから1回目の出目として「バラ目」が特定される場合、取得したパターン選択用乱数の値に対応するバラ目パターンを、図8(a)に示すバラ目パターン振分けテーブルから選択する。また、表示制御用CPU47aは、プッシュ演出パターンから1回目の出目として「チャンス目」が特定される場合、取得したパターン選択用乱数の値に対応するチャンス目パターンを、図8(b)に示すチャンス目パターン振分けテーブルから選択する。なお、本実施形態では、図6(a)〜(f)に示すように、各プッシュ演出指定コマンドで指示される1回目のプッシュ演出の出目が、「バラ目」及び「チャンス目」の何れか一方に設定されている。
次に、1回目の出目パターンとして「バラ目パターン」を選択した表示制御用CPU47aは、取得したパターン選択用乱数の値に対応するカチンコ表示パターンを、図9(a)に示す第1のカチンコ表示パターン振分けテーブルから選択する。一方、1回目の出目パターンとして「チャンス目パターン」を選択した表示制御用CPU47aは、取得したパターン選択用乱数の値に対応するカチンコ表示パターンを、図9(b)に示す第2のカチンコ表示パターン振分けテーブルから選択する。
そして、出目パターンとカチンコ表示パターンを選択した表示制御用CPU47aは、選択したカチンコ表示パターンにしたがって、図7(b)に示す「カチンコ画像」を表示させるべく演出表示装置28を制御する。なお、「カチンコ画像」は、演出表示装置28において変動している全ての図柄列を覆い隠すように表示される。また、1回目の「カチンコ画像」には、選択したカチンコ表示パターンにしたがって、「CUT」及び「CHANCE」の何れか一方が画像表示されている。
続いて、表示制御用CPU47aは、「カチンコ画像」を表示させてから所定時間の経過後に、その「カチンコ画像」に代えて、選択した出目パターンに対応する図柄組み合わせを表示させるべく演出表示装置28を制御する。すなわち、表示制御用CPU47aは、「カチンコ画像」を非表示した後に出目パターンに対応する図柄組み合わせを一旦停止状態で表示させるように演出表示装置28を制御する。この制御により、演出表示装置28では、演出用操作ボタン36の操作によって各図柄列の変動が停止し、図柄組み合わせが導出される演出が表現される。
そして、1回目のプッシュ演出にて図柄組み合わせを一旦停止状態で表示させた表示制御用CPU47aは、所定の待機時間の間、図柄組み合わせを一旦停止状態で継続表示させる。本実施形態のプッシュ演出では、操作有効期間中に演出用操作ボタン36が操作された場合、図柄変動ゲームの開始時から次回の変動が開始する迄の経過時間を一定時間に設定している。具体的に言えば、1回目の操作有効期間で演出用操作ボタン36が操作されて変動が停止し、図柄組み合わせが一旦停止状態で表示された場合、全図柄列の変動を同一の経過時間の経過に伴って開始させるようになっている。そして、操作有効期間中に遊技者が演出用操作ボタン36を操作するタイミングは不定となっている。このため、表示制御用CPU47aは、操作有効期間中に演出用操作ボタン36が操作されたことによって変動を停止させた場合、以降にプッシュ演出の回数(操作有効期間の設定回数)が残っているときには図柄組み合わせを一旦停止状態で継続表示させて、次回の変動を開始させるための時間調整を行うようになっている。したがって、前述した待機時間は、時間調整分の時間に相当し、この時間は遊技者が演出用操作ボタン36を操作するタイミングによって規定される。
その後、表示制御用CPU47aは、待機時間が経過すると、各図柄列を再び変動させるべく演出表示装置28を制御する。このとき、表示制御用CPU47aは、図柄列の変動が開始することを遊技者に報知するために、図7(c)に示す「キャラクタK登場画像」と図7(d)に示す「りぷれい画像」を順に表示させるべく演出表示装置28を制御する。「りぷれい画像」の表示後、表示制御用CPU47aは、各図柄列の変動を開始させる。
次に、変動を開始させた表示制御用CPU47aは、2回目のプッシュ演出(2回目の操作有効期間)の開始タイミングに達すると、図7(a)に示す「プッシュ画像」を、全ての図柄列が変動している状態で表示させる。そして、表示制御用CPU47aは、2回目の操作有効期間中にボタン操作コマンドを入力すると、プッシュ演出パターンにしたがって2回目のプッシュ演出において一旦停止状態で表示させる出目パターンを選択するとともに、カチンコ表示パターンを選択する。
本実施形態において表示制御用CPU47aは、2回目のプッシュ演出にて演出用操作ボタン36が操作された場合、2回プッシュ演出と3回プッシュ演出では出目パターン(図柄組み合わせ)の決定手法が相違する。
2回プッシュ演出の場合、表示制御用CPU47aは、プッシュ演出パターンから特定される2回目の出目と統括制御用CPU46aが出力した飾り図柄用の停止図柄指定コマンドをもとに、図柄組み合わせを決定する。具体的に言えば、表示制御用CPU47aは、図6(a)に示すプッシュ演出指定コマンド「B8H00H」に対応するプッシュ演出パターンから2回目の出目として「バラ目」が特定される場合、停止図柄指定コマンドで指示された各図柄列の図柄からなる図柄組み合わせを「バラ目」に変更する。なお、プッシュ演出指定コマンド「B8H00H」は、ノーマルショートリーチ(はずれ)を行う変動パターンP1が指示された場合に選択可能なコマンドであることから、停止図柄指定コマンドで指示される図柄組み合わせはリーチの形成図柄を含むはずれ図柄となっている。このため、表示制御用CPU47aは、「バラ目」が特定される場合、リーチの形成図柄を含むはずれ図柄を「バラ目」に変更する。具体的には、表示制御用CPU47aは、図8(a)に示すバラ目パターン振分けテーブルの中から改めてバラ目パターンを選択し直し、図柄組み合わせを「バラ目」に変更する。
一方、表示制御用CPU47aは、図6(a)に示すプッシュ演出指定コマンド「B8H01H」,「B8H02H」に対応するプッシュ演出パターンから2回目の出目として「リーチ出目」が特定される場合、停止図柄指定コマンドで指示された各図柄列の図柄からなる図柄組み合わせをそのまま決定する。また、表示制御用CPU47aは、図6(b)に示すプッシュ演出指定コマンド「B8H03H」,「B8H04H」に対応するプッシュ演出パターンから2回目の出目として「大当り出目」が特定される場合、停止図柄指定コマンドで指示された各図柄列の図柄からなる図柄組み合わせをそのまま決定する。なお、プッシュ演出指定コマンド「B8H03H」,「B8H04H」は、ノーマルショートリーチ(当り)を行う変動パターンP2が指示された場合に選択可能なコマンドであることから、停止図柄指定コマンドで指示される図柄組み合わせは大当り図柄となっている。
3回プッシュ演出の場合、表示制御用CPU47aは、プッシュ演出パターンから2回目の出目として「バラ目」が特定される場合、取得したパターン選択用乱数の値に対応するバラ目パターンを、図8(a)に示すバラ目パターン振分けテーブルから選択する。また、表示制御用CPU47aは、プッシュ演出パターンから2回目の出目として「チャンス目」が特定される場合、取得したパターン選択用乱数の値に対応するチャンス目パターンを、図8(b)に示すチャンス目パターン振分けテーブルから選択する。また、表示制御用CPU47aは、プッシュ演出パターンから2回目の出目として「リーチ出目」が特定される場合、取得したパターン選択用乱数の値に対応するリーチ出目パターンを、図8(c)に示すリーチ出目パターン振分けテーブルから選択する。また、表示制御用CPU47aは、プッシュ演出パターンから2回目の出目として「大当り出目」が特定される場合、取得したパターン選択用乱数の値に対応する大当り出目パターンを、図8(d)に示す大当り出目パターン振分けテーブルから選択する。
次に、2回目の出目パターンとして「バラ目パターン」を選択した表示制御用CPU47aは、取得したパターン選択用乱数の値に対応するカチンコ表示パターンを、図9(a)に示す第1のカチンコ表示パターン振分けテーブルから選択する。また、2回目の出目パターンとして「チャンス目パターン」を選択した表示制御用CPU47aは、取得したパターン選択用乱数の値に対応するカチンコ表示パターンを、図9(b)に示す第2のカチンコ表示パターン振分けテーブルから選択する。また、2回目の出目パターンとして「リーチ出目パターン」を選択した表示制御用CPU47aは、取得したパターン選択用乱数の値に対応するカチンコ表示パターンを、図9(d)に示す第4のカチンコ表示パターン振分けテーブルから選択する。また、2回目の出目パターンとして「大当り出目パターン」を選択した表示制御用CPU47aは、取得したパターン選択用乱数の値に対応するカチンコ表示パターンを、図9(e)に示す第5のカチンコ表示パターン振分けテーブルから選択する。
そして、出目パターンとカチンコ表示パターンを選択した表示制御用CPU47aは、選択したカチンコ表示パターンにしたがって、図7(b)に示す「カチンコ画像」を表示させるべく演出表示装置28を制御する。また、2回目の「カチンコ画像」には、選択したカチンコ表示パターンにしたがって、「CUT」、「CHANCE」、「キャラクタA」及び「キャラクタB」の何れかが画像表示されている。
続いて、表示制御用CPU47aは、「カチンコ画像」を表示させてから所定時間の経過後に、1回目と同様に、選択した出目パターンに対応する図柄組み合わせを表示させるべく演出表示装置28を制御する。すなわち、表示制御用CPU47aは、「カチンコ画像」を非表示した後に出目パターンに対応する図柄組み合わせを一旦停止状態で表示させるように演出表示装置28を制御する。
そして、2回プッシュ演出の2回目で図柄組み合わせを一旦停止状態で表示させた表示制御用CPU47aは、図柄停止コマンドを入力する迄の間、一旦停止状態で表示させた図柄組み合わせを継続表示させ、図柄停止コマンドの入力を契機に前記図柄組み合わせを確定停止状態で表示させる。これにより、2回プッシュ演出を行う図柄変動ゲームでは、はずれまたは大当りが確定する。
一方、3回プッシュ演出の2回目で図柄組み合わせを一旦停止状態で表示させた表示制御用CPU47aは、前述した1回目と同様に、所定の待機時間の間、図柄組み合わせを一旦停止状態で継続表示させる。そして、3回プッシュ演出において表示制御用CPU47aは、2回目で図柄組み合わせを一旦停止状態で表示させた後、待機時間が経過すると、各図柄列を再び変動させるべく演出表示装置28を制御する。このとき、表示制御用CPU47aは、前述した1回目と同様に、図7(c)に示す「キャラクタK登場画像」と図7(d)に示す「りぷれい画像」を順に表示させるべく演出表示装置28を制御する。「りぷれい画像」の表示後、表示制御用CPU47aは、各図柄列の変動を開始させる。
次に、3回プッシュ演出において変動を開始させた表示制御用CPU47aは、3回目のプッシュ演出(3回目の操作有効期間)の開始タイミングに達すると、図7(a)に示す「プッシュ画像」を、全ての図柄列が変動している状態で表示させる。そして、表示制御用CPU47aは、3回目の操作有効期間中にボタン操作コマンドを入力すると、プッシュ演出パターンにしたがって3回目のプッシュ演出において一旦停止状態で表示させる出目パターンを選択するとともに、カチンコ表示パターンを選択する。
3回プッシュ演出の場合、表示制御用CPU47aは、プッシュ演出パターンから特定される3回目の出目と統括制御用CPU46aが出力した飾り図柄用の停止図柄指定コマンドをもとに、図柄組み合わせを決定する。すなわち、表示制御用CPU47aは、図6(d),(e)に示すプッシュ演出指定コマンド「B8H12H」〜「B8H16H」に対応するプッシュ演出パターンから3回目の出目として「リーチ出目」が特定される場合、停止図柄指定コマンドで指示された各図柄列の図柄からなる図柄組み合わせをそのまま決定する。なお、プッシュ演出指定コマンド「B8H12H」〜「B8H16H」は、スーパーリーチ(当りまたははずれ)を行う変動パターンP5,P6,P7,P8,P9,P10,P11,P12が指示された場合に選択可能なコマンドである。このため、停止図柄指定コマンドで指示される図柄組み合わせは、リーチの形成図柄を含む大当り図柄またははずれ図柄となっている。
また、表示制御用CPU47aは、図6(f)に示すプッシュ演出指定コマンド「B8H17H」〜「B8H1CH」に対応するプッシュ演出パターンから3回目の出目として「大当り出目」が特定される場合、停止図柄指定コマンドで指示された各図柄列の図柄からなる図柄組み合わせをそのまま決定する。なお、プッシュ演出指定コマンド「B8H17H」〜「B8H1CH」は、ノーマルロングリーチ(当り)を行う変動パターンP4が指示された場合に選択可能なコマンドであることから、停止図柄指定コマンドで指示される図柄組み合わせは大当り図柄となっている。
なお、本実施形態では、図6(c)〜(f)に示すように、各プッシュ演出指定コマンドで指示される3回目のプッシュ演出の出目が、「リーチ出目」及び「大当り出目」の何れか一方に設定されている。
次に、3回目の出目パターンとして「リーチ出目パターン」を選択した表示制御用CPU47aは、取得したパターン選択用乱数の値に対応するカチンコ表示パターンを、カチンコ表示パターン振分けテーブルから選択する。このとき、表示制御用CPU47aは、プッシュ演出指定コマンド「B8H10H」,「B8H11H」の場合、図9(d)に示す第4のカチンコ表示パターン振分けテーブルからカチンコ表示パターンを選択する。一方、表示制御用CPU47aは、プッシュ演出指定コマンド「B8H12H」〜「B8H16H」の場合、図9(c)に示す第3のカチンコ表示パターン振分けテーブルからカチンコ表示パターンを選択する。第3のカチンコ表示パターン振分けテーブルからカチンコ表示パターンを選択する場合、表示制御用CPU47aは、カチンコ表示パターンK3〜K6に対応する乱数値を取得しているときにはスーパーリーチのテーマである楽曲に応じたカチンコ表示パターンK3〜K6を選択する。また、3回目の出目パターンとして「大当り出目パターン」を選択した表示制御用CPU47aは、取得したパターン選択用乱数の値に対応するカチンコ表示パターンを、図9(e)に示す第5のカチンコ表示パターン振分けテーブルから選択する。
そして、出目パターンとカチンコ表示パターンを選択した表示制御用CPU47aは、選択したカチンコ表示パターンにしたがって、図7(b)に示す「カチンコ画像」を表示させるべく演出表示装置28を制御する。また、3回目の「カチンコ画像」には、選択したカチンコ表示パターンにしたがって、「CUT」、「CHANCE」、「楽曲1」〜「楽曲4」、「キャラクタA」及び「キャラクタB」の何れかが画像表示されている。
続いて、表示制御用CPU47aは、「カチンコ画像」を表示させてから所定時間の経過後に、1回目と同様に、選択した出目パターンに対応する図柄組み合わせを表示させるべく演出表示装置28を制御する。このとき、3回プッシュ演出の3回目において表示制御用CPU47aは、3回目のプッシュ演出後にスーパーリーチへ移行しない場合と移行する場合で異なる制御を実行する。
すなわち、表示制御用CPU47aは、スーパーリーチへ移行しない場合、「カチンコ画像」を非表示した後に出目パターンに対応する図柄組み合わせを一旦停止状態で表示させるように演出表示装置28を制御する。そして、図柄組み合わせを一旦停止状態で表示させた表示制御用CPU47aは、図柄停止コマンドを入力する迄の間、一旦停止状態で表示させた図柄組み合わせを継続表示させ、図柄停止コマンドの入力を契機に前記図柄組み合わせを確定停止状態で表示させる。これにより、3回プッシュ演出を行う図柄変動ゲームでは、はずれまたは大当りが確定する。
一方、表示制御用CPU47aは、スーパーリーチへ移行する場合、「カチンコ画像」を非表示した後に、出目パターンに対応する図柄組み合わせにしたがってリーチ状態を形成するように演出表示装置28を制御する。すなわち、表示制御用CPU47aは、出目パターンに対応する図柄組み合わせからリーチの形成図柄を表示させ、スーパーリーチの演出を表示させる。そして、表示制御用CPU47aは、スーパーリーチの演出にて出目パターンに対応する図柄組み合わせを導出し、図柄停止コマンドの入力を契機に前記図柄組み合わせを確定停止状態で表示させる。これにより、3回プッシュ演出を行う図柄変動ゲームでは、はずれまたは大当りが確定する。
次に、2回プッシュ演出及び3回プッシュ演出の各操作有効期間内に演出用操作ボタン36が操作されなかった場合の表示制御用CPU47aの制御内容を説明する。
表示制御用CPU47aは、2回プッシュ演出の1回目、及び3回プッシュ演出の1回目と2回目にボタン操作コマンドを入力しなかった場合、全図柄列の変動を停止させることなく、図柄の変動を継続させるように演出表示装置28を制御する。すなわち、表示制御用CPU47aは、操作有効期間の開始タイミングが到来する毎に「プッシュ画像」を表示させるが、操作有効期間内にボタン操作コマンドを入力しなかった場合には終了タイミングの到来によって「プッシュ画像」を非表示とし、図柄の変動を継続させる。ボタン操作コマンドを入力しなかった表示制御用CPU47aは、出目パターン及びカチンコ表示パターンを決定しない。
また、表示制御用CPU47aは、2回プッシュ演出の2回目、及び3回プッシュ演出の3回目にボタン操作コマンドを入力しなかった場合、プッシュ演出パターンから特定される出目と統括制御用CPU46aが出力した飾り図柄用の停止図柄指定コマンドをもとに決定した図柄組み合わせを表示する。具体的に言えば、表示制御用CPU47aは、スーパーリーチへ移行しない場合、出目パターンに対応する図柄組み合わせを一旦停止状態で表示させ、図柄停止コマンドの入力を契機に前記図柄組み合わせを確定停止状態で表示させる。一方、表示制御用CPU47aは、スーパーリーチへ移行する場合、出目パターンに対応する図柄組み合わせからリーチの形成図柄を表示させるとともに、スーパーリーチの演出を表示させる。そして、表示制御用CPU47aは、スーパーリーチの演出にて出目パターンに対応する図柄組み合わせを導出し、図柄停止コマンドの入力を契機に前記図柄組み合わせを確定停止状態で表示させる。
なお、表示制御用CPU47aは、操作有効期間中にボタン操作コマンドを入力した場合は前述したようにボタン操作コマンドを入力した時の制御を実行し、ボタン操作コマンドを入力しなかった場合は前述したようにボタン操作コマンドを入力しなかった時の制御を実行する。このため、例えば3回プッシュ演出において1回目に演出用操作ボタン36を操作すれば、変動停止によって図柄組み合わせが一旦停止状態で表示され、2回目に演出用操作ボタン36を操作しなければ、変動が継続されることになる。遊技者は、操作有効期間中に演出用操作ボタン36の操作を行うか行わないかを遊技者自身の判断で選択することができるため、本実施形態では遊技者の意思を反映した演出を実現し得るようになっている。
次に、音声・ランプ制御基板48について説明する。
音声・ランプ制御基板48の音声ランプ制御用CPU48aは、変動パターン指定コマンドを入力し、プッシュ演出指定コマンドを入力していない場合、変動パターン指定コマンドに指示される変動パターンに対応する演出内容をもとに、音声データ及び発光データを選択する。そして、音声ランプ制御用CPU48aは、選択した音声データ及び発光データで音声演出及び発光演出を行わせるように各種ランプ部17〜19,27b及びスピーカ20,21,25を制御する。例えば、表示制御用CPU47aは、変動パターンP1を指示する変動パターン指定コマンドを入力した場合、変動パターンP1に対応するノーマルショートリーチの演出内容に沿った音声演出及び発光演出を行わせるように各種ランプ部17〜19,27b及びスピーカ20,21,25を制御する。そして、音声ランプ制御用CPU48aは、図柄停止コマンドを入力すると、図柄変動ゲームの終了に伴って音声演出及び発光演出を終了させる。
一方、音声ランプ制御用CPU48aは、変動パターン指定コマンドとプッシュ演出指定コマンドを入力している場合、各コマンドに指示される変動パターンとプッシュ演出パターンに対応する演出内容を選択し、演出用操作ボタン36の操作を促す音や、キャラクタKの登場音などに係る音声制御を実行する。また、本実施形態において音声ランプ制御用CPU48aは、演出表示制御基板47で実行される制御内容に連動して音声制御を実行する。つまり、演出表示装置28において、キャラクタKが登場する時にはキャラクタKの「登場音」を出し、「りぷれい」というメッセージが表示された時には、「りぷれい」という音声を出力するための音声データを音声ランプ制御用ROM48bから選択し、その音声データをもとにスピーカ20,21,25から音声を出力させる。
次に、音声ランプ制御用CPU48aが、プッシュ演出に係る音声制御で選択するテーブルについて図11(a)〜図11(e)に従って説明する。なお、図11(a)〜図11(e)に示す各テーブルにおいて、「累計時間(frm)」は、図柄変動ゲームが開始してからの累計時間を示し、「前回からの時間(frm)」は、前回の動作から経過した時間を示す。また、これらのテーブルは音声ランプ制御用ROM48bに記憶されている。
図11(a)は、プッシュ演出における音声制御のベースとなるベーステーブルを示す。
このテーブルは、プッシュ演出パターンの変動内容として、「楽曲1」をテーマとするスーパーリーチ演出と、3回プッシュ演出を行うはずれリーチ演出が対応付けられている場合に選択されるテーブルである。なお、音声ランプ制御用ROM48bには、プッシュ演出を行う変動パターン毎に、図11(a)に示すベーステーブルと同等のテーブルが記憶されている。
ベーステーブルには、図柄変動ゲームの開始時(0(frm)目)に、「通常背景音」を出力するように設定されている。また、ベーステーブルには、図柄変動ゲームの開始から42(frm)目に、「プッシュ画像」を表示している時に出力される音声となる「プッシュ背景音」を出力するように設定されている。また、ベーステーブルには、図柄変動ゲームが開始してから212(frm)目に、1回目の操作有効期間で演出用操作ボタン36が操作されたか否かを判定する「プッシュリプレイ1回目」の判定を行うように設定されている。また、ベーステーブルには、図柄変動ゲームが開始してから542(frm)目に、2回目の操作有効期間で演出用操作ボタン36が操作されたか否かを判定する「プッシュリプレイ2回目」の判定を行うように設定されている。また、ベーステーブルには、図柄変動ゲームが開始してから821(frm)目に、「楽曲1」をテーマとするスーパーリーチ演出の開始を報知する音声(例えば、「楽曲1」のタイトルコール)となる「楽曲1」リーチ選択音を出力するように設定されている。また、ベーステーブルには、図柄変動ゲームが開始してから984(frm)目に、ショートリーチ中の音声となる「楽曲1」ショートはずれ音を出力し、1335(frm)目に、「楽曲1」のはずれ停止音を出力するように設定されている。
図11(b)は、プッシュ演出指定コマンドを入力したことに伴って、操作有効期間の開始時にボタン表示音を出力し、操作有効期間の終了時にボタン表示音を停止する場合に、音声ランプ制御用CPU48aが参照するプッシュ基本テーブル1を示す。
プッシュ基本テーブル1には、図柄変動ゲームが開始してから42(frm)目に、1回目の操作有効期間の開始に伴って「ボタン表示音」を出力し、120(frm)目に、1回目の操作有効期間の終了に伴って「ボタン表示音」を停止するように設定されている。また、プッシュ基本テーブル1には、図柄変動ゲームが開始してから342(frm)目に、2回目の操作有効期間の開始に伴って「ボタン表示音」を出力し、420(frm)目に、2回目の操作有効期間の終了に伴って「ボタン表示音」を停止するように設定されている。また、プッシュ基本テーブル1には、図柄変動ゲームが開始してから672(frm)目に、3回目の操作有効期間の開始に伴って「ボタン表示音」を出力し、750(frm)目に、3回目の操作有効期間の終了に伴って「ボタン表示音」を停止するように設定されている。
図11(c)は、1回目の操作有効期間において演出用操作ボタン36が操作された場合に、音声ランプ制御用CPU48aが参照するプッシュ基本テーブル2を示す。
プッシュ基本テーブル2には、図柄変動ゲームが開始してから212(frm)目に、「キャラクタK登場画像」が表示される時の音声となるキャラクタKの「登場音」を出力し、265(frm)目に、「りぷれい画像」が表示される時の音声となる「りぷれい音」を出力するように設定されている。また、プッシュ基本テーブル2には、図柄変動ゲームが開始してから342(frm)目に、2回目の操作有効期間の開始に伴って「ボタン表示音」を出力し、420(frm)目に、2回目の操作有効期間の終了に伴って「ボタン表示音」を停止するように設定されている。また、プッシュ基本テーブル2には、図柄変動ゲームが開始してから672(frm)目に、3回目の操作有効期間の開始に伴って「ボタン表示音」を出力し、750(frm)目に、3回目の操作有効期間の終了に伴って「ボタン表示音」を停止するように設定されている。
図11(d)は、2回目の操作有効期間において演出用操作ボタン36が操作された場合に、音声ランプ制御用CPU48aが参照するプッシュ基本テーブル3を示す。
プッシュ基本テーブル3には、図柄変動ゲームが開始してから542(frm)目に、「キャラクタK登場画像」が表示される時の音声となるキャラクタKの「登場音」を出力し、595(frm)目に、「りぷれい画像」が表示される時の音声となる「りぷれい音」を出力するように設定されている。また、プッシュ基本テーブル3には、図柄変動ゲームが開始してから672(frm)目に、3回目の操作有効期間の開始に伴って「ボタン表示音」を出力し、750(frm)目に、3回目の操作有効期間の終了に伴って「ボタン表示音」を停止するように設定されている。
図11(e)は、「カチンコ画像」が表示される時の音声である「カチンコ音」を出力する際に、音声ランプ制御用CPU48aが参照するカチンコ音テーブルを示す。カチンコ音テーブルでは、演出用操作ボタン36が操作されてから(ボタン操作コマンドを入力してから)15(frm)目に「カチンコ音」を出力するように設定されている。
音声ランプ制御用CPU48aは、上述した図11(a)〜図11(e)に示すテーブルを参照し、以下に説明するようにプッシュ演出に係る音声制御を行う。
最初に3回の操作有効期間において3回とも演出用操作ボタン36が操作された場合の音声制御について説明する。
音声ランプ制御用CPU48aは、変動パターンP5を指示する変動パターン指定コマンドとプッシュ演出指定コマンド「B8H12H」〜「B8H16H」
を入力すると、図11(a)に示すベーステーブルを選択する。そして、音声ランプ制御用CPU48aは、図11(a)に示すベーステーブルにしたがって、図柄変動ゲームの開始時に「通常背景音」を出力させるべく各スピーカ20,21,25を制御する。音声ランプ制御用CPU48aは、図柄変動ゲームの開始に伴って該ゲームの開始からの経過時間を計時する。続いて、音声ランプ制御用CPU48aは、ベーステーブルにしたがって、図柄変動ゲームが開始してから1回目の操作有効期間が設定される42(frm)目に、「プッシュ背景音」を出力させるべく図11(b)に示すプッシュ基本テーブル1を選択する。そして、音声ランプ制御用CPU48aは、プッシュ基本テーブル1にしたがって、1回目の操作有効期間の開始に伴って「ボタン表示音」を出力させるべく各スピーカ20,21,25を制御する。1回目の操作有効期間が設定されると、音声ランプ制御用CPU48aは、ボタン操作コマンドを入力したか否かを判定し、ボタン操作コマンドを入力した場合には図11(e)に示すカチンコ音テーブルにしたがって「カチンコ音」を出力させるべく各スピーカ20,21,25を制御する。
次に、音声ランプ制御用CPU48aは、ベーステーブルにしたがって、図柄変動ゲームが開始してから212(frm)目に、「プッシュリプレイ1回目」として1回目の操作有効期間にボタン操作コマンドを入力したか否かの判定を行う。そして、音声ランプ制御用CPU48aは、この判定を肯定判定することによって図11(c)に示すプッシュ基本テーブル2を選択する。そして、音声ランプ制御用CPU48aは、プッシュ基本テーブル2にしたがって、212(frm)目にキャラクタKの「登場音」を出力し、265(frm)目に「りぷりい音」を出力させるべく、各スピーカ20,21,25を制御する。
1回目の操作有効期間にボタン操作コマンドを入力した音声ランプ制御用CPU48aは、2回目の操作有効期間の開始に伴う「プッシュ背景音」の制御をプッシュ基本テーブル2にしたがって行う。そして、音声ランプ制御用CPU48aは、図柄変動ゲームが開始してから342(frm)目に、2回目の操作有効期間の開始に伴って「ボタン表示音」を出力させるべく各スピーカ20,21,25を制御する。2回目の操作有効期間が設定されると、音声ランプ制御用CPU48aは、ボタン操作コマンドを入力したか否かを判定し、ボタン操作コマンドを入力した場合には図11(e)に示すカチンコ音テーブルにしたがって「カチンコ音」を出力させるべく各スピーカ20,21,25を制御する。
次に、音声ランプ制御用CPU48aは、ベーステーブルにしたがって、図柄変動ゲームが開始して542(frm)目に、「プッシュリプレイ2回目」として2回目の操作有効期間にボタン操作コマンドを入力したか否かの判定を行う。そして、音声ランプ制御用CPU48aは、この判定を肯定判定することによって図11(d)に示すプッシュ基本テーブル3を選択する。そして、音声ランプ制御用CPU48aは、プッシュ基本テーブル3にしたがって、542(frm)目にキャラクタKの「登場音」を出力し、595(frm)目に「りぷりい音」を出力させるべく、各スピーカ20,21,25を制御する。
2回目の操作有効期間にボタン操作コマンドを入力した音声ランプ制御用CPU48aは、3回目の操作有効期間の開始に伴う「プッシュ背景音」の制御をプッシュ基本テーブル3にしたがって行う。そして、音声ランプ制御用CPU48aは、図柄変動ゲームが開始してから672(frm)目に、3回目の操作有効期間の開始に伴って「ボタン表示音」を出力させるべく各スピーカ20,21,25を制御する。3回目の操作有効期間が設定されると、音声ランプ制御用CPU48aは、ボタン操作コマンドを入力したか否かを判定し、ボタン操作コマンドを入力した場合には図11(e)に示すカチンコ音テーブルにしたがって「カチンコ音」を出力させるべく各スピーカ20,21,25を制御する。
その後、音声ランプ制御用CPU48aは、ベーステーブルにしたがって、図柄変動ゲームが開始してから821(frm)目に「楽曲1」リーチ選択音を出力し、984(frm)目に「楽曲1」ショートはずれ音を出力させるべく各スピーカ20,21,25を制御する。また、音声ランプ制御用CPU48aは、ベーステーブルにしたがって、図柄変動ゲームが開始してから1335(frm)目に、「楽曲1」のはずれ停止音を出力させるべく各スピーカ20,21,25を制御する。
このように図11(a)〜(e)に示す各テーブルを参照して音声制御を行う音声ランプ制御用CPU48aは、演出用操作ボタン36の操作の有無と、操作有りの場合には何回目の操作有効期間で操作されたかに応じてテーブルを選択し、音声制御を行う。
音声ランプ制御用CPU48aは、3回の操作有効期間の全てにおいて演出用操作ボタン36が操作されなかった場合、図11(b)に示すプッシュ基本テーブル1を参照し、1回目〜3回目の各操作有効期間における「ボタン表示音」の出力と「ボタン表示音」の停止を制御する。なお、この制御は、3回の操作有効期間において1回目と2回目が操作されず、3回目が操作された場合も同じである。
また、音声ランプ制御用CPU48aは、3回の操作有効期間において1回目が操作され、2回目と3回目が操作されなかった場合、次に説明するように音声制御を行う。すなわち、音声ランプ制御用CPU48aは、1回目の操作有効期間で演出用操作ボタン36が操作されたことにより図11(c)に示すプッシュ基本テーブル2を選択し、2回目と3回目の各操作有効期間における「ボタン表示音」の出力と「ボタン表示音」の停止をプッシュ基本テーブル2にしたがって制御する。
また、音声ランプ制御用CPU48aは、3回の操作有効期間において1回目と2回目が操作され、3回目が操作されなかった場合、次に説明するように音声制御を行う。すなわち、音声ランプ制御用CPU48aは、1回目の操作有効期間で演出用操作ボタン36が操作されたことにより図11(c)に示すプッシュ基本テーブル2を選択し、2回目の操作有効期間における「ボタン表示音」の出力と「ボタン表示音」の停止をプッシュ基本テーブル2にしたがって制御する。そして、音声ランプ制御用CPU48aは、2回目の操作有効期間で演出用操作ボタン36が操作されたことにより図11(d)に示すプッシュ基本テーブル3を選択し、3回目の操作有効期間における「ボタン表示音」の出力と「ボタン表示音」の停止をプッシュ基本テーブル3にしたがって制御する。
また、音声ランプ制御用CPU48aは、3回の操作有効期間において1回目と3回目が操作され、2回目が操作されなかった場合、次に説明するように音声制御を行う。すなわち、音声ランプ制御用CPU48aは、1回目の操作有効期間で演出用操作ボタン36が操作されたことにより図11(c)に示すプッシュ基本テーブル2を選択し、2回目の操作有効期間における「ボタン表示音」の出力と「ボタン表示音」の停止をプッシュ基本テーブル2にしたがって制御する。そして、音声ランプ制御用CPU48aは、2回目の操作有効期間で演出用操作ボタン36が操作されなかったことにより図11(d)に示すプッシュ基本テーブル3を選択せずに、3回目の操作有効期間における「ボタン表示音」の出力と「ボタン表示音」の停止をプッシュ基本テーブル2にしたがって制御する。
また、音声ランプ制御用CPU48aは、3回の操作有効期間において1回目が操作されず、2回目と3回目が操作された場合、次に説明するように音声制御を行う。すなわち、音声ランプ制御用CPU48aは、1回目の操作有効期間で演出用操作ボタン36が操作されなかったことにより図11(c)に示すプッシュ基本テーブル2を選択しない。このため、音声ランプ制御用CPU48aは、2回目の操作有効期間における「ボタン表示音」の出力と「ボタン表示音」の停止を図11(b)に示すプッシュ基本テーブル1にしたがって制御する。そして、音声ランプ制御用CPU48aは、2回目の操作有効期間で演出用操作ボタン36が操作されたことにより図11(d)に示すプッシュ基本テーブル3を選択し、3回目の操作有効期間における「ボタン表示音」の出力と「ボタン表示音」の停止をプッシュ基本テーブル3にしたがって制御する。
本実施形態において音声ランプ制御用CPU48aは、プッシュ基本テーブル1〜3における各操作有効期間内に演出用操作ボタン36が操作された場合には、カチンコ音テーブルを経てベーステーブルに戻る。そして、音声ランプ制御用CPU48aは、図柄変動ゲームの開始からの時間にしたがって、ベーステーブルに定められた残りの処理(判定または音声の出力)を行うことになる。その一方で、プッシュ基本テーブル1〜3における操作有効期間内に演出用操作ボタン36が操作されなかった場合、音声ランプ制御用CPU48aは、カチンコ音テーブルを経ることなく、当該プッシュ基本テーブルを参照して残りの処理を行う。そして、当該プッシュ基本テーブルの処理を終えてからベーステーブルへ戻り、図柄変動ゲームの開始からの時間にしたがって残りの処理を行うことになる。したがって、音声ランプ制御用CPU48aは、演出用操作ボタン36が操作されたか否かに関らず、ベーステーブルに設定された「楽曲1」リーチ選択音、「楽曲1」ショートはずれ音、及び「楽曲1」はずれ停止音の出力を制御する。
なお、音声ランプ制御用CPU48aは、操作有効期間中にボタン操作コマンドを入力した場合は前述したようにボタン操作コマンドを入力した時の制御を実行し、ボタン操作コマンドを入力しなかった場合は前述したようにボタン操作コマンドを入力しなかった時の制御を実行する。このため、例えば3回プッシュ演出において1回目に演出用操作ボタン36を操作すれば、「カチンコ音」、キャラクタKの「登場音」、「りぷれい音」を出力し、2回目に演出用操作ボタン36を操作しなければ、前述の各種音を出力しない。したがって、遊技者は、操作有効期間中に演出用操作ボタン36の操作を行うか行わないかを遊技者自身の判断で選択することができるため、本実施形態では遊技者の意思を反映した音声演出を実現し得るようになっている。
以下、プッシュ演出時に表示制御用CPU47aが実行する表示制御処理により演出表示装置28に画像表示されるプッシュ演出の態様を図12〜図17にしたがって説明する。
図12は、2回の操作有効期間が設定されたプッシュ演出において2回とも演出用操作ボタン36が操作され、大当りとなる場合のプッシュ演出の態様を示す。図12に示すプッシュ演出の態様において主制御用CPU45aは、2回プッシュ演出を行う大当り演出用の変動パターンP2と、非確変大当りとなる大当り図柄を決定している。また、図12に示すプッシュ演出の態様において統括制御用CPU46aは、1回目の出目が「チャンス目」、2回目の出目が「大当り出目」となるプッシュ演出パターン(B8H04H)を選択している。
演出表示装置28には、図柄変動ゲームが開始してから全図柄列の変動中(1回目の図柄変動)に、1回目の操作有効期間が開始され、演出用操作ボタン36の操作を促す「プッシュ画像」が表示される(図12(a))。この時、各スピーカ20,21,25からは「ボタン表示音」が出力される。そして、1回目の操作有効期間において演出用操作ボタン36の操作が行われると、演出表示装置28では、「プッシュ画像」が非表示状態となり、「プッシュ画像」に代わって「カチンコ画像(「CHANCE」)」が表示される(図12(b))。この時、各スピーカ20,21,25からは「カチンコ音」が出力される。続いて、演出表示装置28では、「カチンコ画像」が非表示状態となり、「カチンコ画像」に代わって、全図柄列の変動停止によって導出されたチャンス目を構成する飾り図柄のはずれ図柄組み合わせ(この例では[788])が、一旦停止状態で表示される(図12(c))。
続いて、演出表示装置28には、「キャラクタK登場画像」が表示されるとともに、「りぷれい画像」が表示される(図12(d))。この時、各スピーカ20,21,25からは、キャラクタKの「登場音」及び「りぷれい音声」が出力される。そして、演出表示装置28では、一旦停止状態で表示された図柄組み合わせを構成する全図柄列の変動(2回目の図柄変動)が開始する(図12(e))。
続いて、演出表示装置28には、2回目の図柄変動において全図柄列の変動中に、2回目の操作有効期間が開始され、2回目の「プッシュ画像」が表示される(図12(f))。この時、各スピーカ20,21,25からは「ボタン表示音」が出力される。そして、2回目の操作有効期間において演出用操作ボタン36の操作が行われると、演出表示装置28では、「プッシュ画像」が非表示状態となり、「プッシュ画像」に代わって「カチンコ画像(キャラクタA)」が表示される(図12(g))。この時、各スピーカ20,21,25からは「カチンコ音」が出力される。続いて、演出表示装置28では、「カチンコ画像」が非表示状態となり、「カチンコ画像」に代わって、全図柄列の変動停止によって導出された大当り出目を構成する飾り図柄の非確変大当り図柄(この例では[888])が一旦停止状態で表示される(図12(h))。そして、演出表示装置28では、変動時間の経過時に飾り図柄の非確変大当り図柄が確定停止状態にて表示され、非確変大当りが確定する。
図13及び図14は、3回の操作有効期間が設定されたプッシュ演出において3回とも演出用操作ボタン36が操作され、スーパーリーチを経由して大当り及びはずれとなる場合のプッシュ演出の態様を示す。図13及び図14に示す大当りとなる場合のプッシュ演出の態様において主制御用CPU45aは、3回プッシュ演出を行うとともに「楽曲4」をテーマとするスーパーリーチ演出を行う大当り演出用の変動パターンP12と、確変大当りとなる大当り図柄を決定している。また、図13及び図14に示すはずれとなる場合のプッシュ演出の態様において主制御用CPU45aは、3回プッシュ演出を行うとともに「楽曲4」をテーマとするスーパーリーチ演出を行うはずれリーチ演出用の変動パターンP11と、はずれ図柄を決定している。また、図13及び図14に示すプッシュ演出の態様において統括制御用CPU46aは、1回目の出目が「バラ目」、2回目の出目が「リーチ出目」、3回目の出目が「リーチ出目」となるプッシュ演出パターン(B8H15H)を選択している。
図13及び図14に示す例において演出表示装置28では、1回目のプッシュ演出及び2回目のプッシュ演出が、図12に示す1回目のプッシュ演出及び2回目のプッシュ演出と同様の表示態様で行われる。すなわち、図13及び図14に示す例において演出表示装置28には、1回目の操作有効期間が開始されると「プッシュ画像」が表示され(図13(a))、操作有効期間内に演出用操作ボタン36が操作されることによって「カチンコ画像(CUT)」が表示される(図13(b))。その後、演出表示装置28には、バラ目を構成する飾り図柄のはずれ図柄組み合わせ([261])が一旦停止状態で表示され(図13(c))、「キャラクタK登場画像」及び「リプレイ画像」が表示された後(図13(d))、全図柄列の変動(2回目の変動)が開始する(図13(e))。
続いて、演出表示装置28には、2回目の操作有効期間が開始されると「プッシュ画像」が表示される(図13(f))。そして、演出表示装置28には、操作有効期間内に演出用操作ボタン36が操作されることによって「カチンコ画像(CHANCE)」が表示され(図13(g))、リーチ出目を構成する飾り図柄のはずれ図柄組み合わせ([212])が一旦停止状態で表示される(図13(h))。その後、演出表示装置28には、図13(d)に示すように、「キャラクタK登場画像」及び「リプレイ画像」が表示され、全図柄列の変動(3回目の変動)が開始する(図14(a))。
続いて、演出表示装置28には、3回目の操作有効期間が開始されると「プッシュ画像」が表示される(図14(b))。そして、演出表示装置28には、操作有効期間内に演出用操作ボタン36が操作されることによって「カチンコ画像(楽曲4)」が表示される(図14(c))。図14に示す「カチンコ画像(楽曲4)」から遊技者は、楽曲4をテーマとするスーパーリーチ演出に移行することを認識し得る。そして、「カチンコ画像(楽曲4)」の表示後、演出表示装置28には、楽曲4をテーマとするスーパーリーチの演出に伴う画像が表示され、スーパーリーチへの移行時に「3↓3」からなるリーチ出目が一旦停止状態で表示される。ここでは図示しないが、演出表示装置28では、「カチンコ画像(楽曲4)」が表示されてから所定時間の経過後、画面がホワイトアウト状態となり、スーパーリーチへと発展する。そして、演出表示装置28では、スーパーリーチへの発展後、リーチ出目が一旦停止状態で表示される。
その後、演出表示装置28では、スーパーリーチの演出に伴う画像が表示され、変動パターンP12が選択されている場合、所定時間の経過後に、スーパーリーチの演出にて大当りを認識し得る確変大当り図柄(この例では[333])が一旦停止状態で表示される(図14(d))。そして、演出表示装置28では、変動時間の経過時に飾り図柄の確変大当り図柄が確定停止状態にて表示され、確変大当りが確定する。この例では、図13(h)で一旦停止表示された非確変図柄からなるリーチ出目が、最終的に、図14(d)において確変図柄からなる大当り出目に代わっている。このため、遊技者は、スーパーリーチへの移行によって、確変大当りに昇格したかのように感じられる。
一方、スーパーリーチへ移行後、演出表示装置28では、変動パターンP11が選択されている場合、所定時間の経過後に、スーパーリーチの演出にてはずれを認識し得るはずれ図柄(この例では[323])が一旦停止状態で表示される(図14(e))。そして、演出表示装置28では、変動時間の経過時に飾り図柄のはずれ図柄が確定停止状態にて表示され、はずれが確定する。
図15及び図16は、3回の操作有効期間が設定されたプッシュ演出において3回とも演出用操作ボタン36が操作され、大当りとなる場合のプッシュ演出の態様を示す。図15及び図16に示すプッシュ演出の態様において主制御用CPU45aは、3回プッシュ演出を行う大当り演出用の変動パターンP4と、確変大当りとなる大当り図柄を決定している。また、図15及び図16に示すプッシュ演出の態様において統括制御用CPU46aは、1回目の出目が「チャンス目」、2,3回目の出目が「大当り出目」となるプッシュ演出パターン(B8H1CH)を選択している。
図15及び図16に示す例において演出表示装置28では、1回目のプッシュ演出及び2回目のプッシュ演出が、図12に示す1回目のプッシュ演出及び2回目のプッシュ演出と同様の表示態様で行われる。すなわち、図15及び図16に示す例において演出表示装置28には、1回目の操作有効期間が開始されると「プッシュ画像」が表示され(図15(a))、操作有効期間内に演出用操作ボタン36が操作されることによって「カチンコ画像(CHANCE)」が表示される(図15(b))。その後、演出表示装置28には、チャンス目を構成する飾り図柄のはずれ図柄組み合わせ([573])が一旦停止状態で表示され(図15(c))、「キャラクタK登場画像」及び「リプレイ画像」が表示された後(図15(d))、全図柄列の変動(2回目の変動)が開始する(図15(e))。
続いて、演出表示装置28には、2回目の操作有効期間が開始されると「プッシュ画像」が表示される(図15(f))。そして、演出表示装置28には、操作有効期間内に演出用操作ボタン36が操作されることによって「カチンコ画像(CHANCE)」が表示され(図15(g))、大当り出目を構成する飾り図柄の大当り図柄組み合わせ([444])が一旦停止状態で表示される(図15(h))。図15(h)にて大当り出目が一旦停止表示されることにより遊技者は、大当りになることを認識し得る。その後、演出表示装置28には、図15(d)に示すように、「キャラクタK登場画像」及び「リプレイ画像」が表示され、全図柄列の変動(3回目の変動)が開始する(図16(a))。
続いて、演出表示装置28には、3回目の操作有効期間が開始されると「プッシュ画像」が表示される(図16(b))。そして、演出表示装置28には、操作有効期間内に演出用操作ボタン36が操作されることによって「カチンコ画像(キャラクタB)」が表示される(図16(c))。図16(c)に示す「カチンコ画像(キャラクタB)」から遊技者は、大当りになることを認識し得る。そして、「カチンコ画像(キャラクタB)」の表示後、演出表示装置28には、大当り出目を構成する飾り図柄の確変大当り図柄(この例では[777])が一旦停止状態で表示される(図16(d))。そして、演出表示装置28では、変動時間の経過時に飾り図柄の確変大当り図柄が確定停止状態にて表示され、確変大当りが確定する。この例では、図15(h)で一旦停止表示された非確変図柄からなる大当り出目が、最終的に、図16(d)において確変図柄からなる大当り出目に代わっている。このため、遊技者は、3回目のプッシュ演出によって、確変大当りに昇格したかのように感じられる。
なお、図15及び図16に示す例において、3回目の操作有効期間に演出用操作ボタン36が操作されなかった場合、演出表示装置28では、左右2列の変動が停止して図柄が導出された後、中列の変動が停止し、大当り出目を構成する飾り図柄の確変大当り図柄が一旦停止状態で表示される。その後、演出表示装置28では、変動時間の経過時に飾り図柄の確変大当り図柄が確定停止状態にて表示され、確変大当りが確定する。
また、図15及び図16に示す例において主制御用CPU45aが、非確変大当りとなる大当り図柄を決定している場合、演出表示装置28には、2回目のプッシュ演出時と3回目のプッシュ演出時のそれぞれで大当り出目を構成する飾り図柄の非確変大当り図柄が一旦停止状態で表示される。そして、演出表示装置28では、変動時間の経過時に飾り図柄の非確変大当り図柄が確定停止状態にて表示され、非確変大当りが確定する。この場合、遊技者は、3回目のプッシュ演出によって、確変大当りにならなかったことを認識し得る。
図17は、3回の操作有効期間が設定されたプッシュ演出において3回とも演出用操作ボタン36が操作されず、スーパーリーチを経由して大当り及びはずれとなる場合のプッシュ演出の態様を示す。図17に示す大当りとなる場合のプッシュ演出の態様において主制御用CPU45aは、3回プッシュ演出を行うとともに「楽曲3」をテーマとするスーパーリーチ演出を行う大当り演出用の変動パターンP10と、確変大当りとなる大当り図柄を決定している。また、図17に示すはずれとなる場合のプッシュ演出の態様において主制御用CPU45aは、3回プッシュ演出を行うとともに「楽曲3」をテーマとするスーパーリーチ演出を行うはずれリーチ演出用の変動パターンP9と、はずれ図柄を決定している。なお、この場合においてもプッシュ演出指定コマンド「B8H12H」〜「B8H16H」のいずれかが決定されている。
図17に示す例において演出表示装置28には、1回目の操作有効期間が開始されると「プッシュ画像」が表示される(図17(a))。このとき、操作有効期間内に演出用操作ボタン36が操作されなかった場合、演出表示装置28では、操作有効期間の経過に伴って「プッシュ画像」が非表示とされ、各図柄列の変動が停止することなく継続される(図17(b))。
また、図17に示す例において演出表示装置28には、同様に、2回目の操作有効期間、及び3回目の操作有効期間が開始される毎に、「プッシュ画像」が表示される。図17(c)は、3回目の操作有効期間が開始された時に表示される「プッシュ画像」を示す。そして、各操作有効期間内に演出用操作ボタン36が操作されなかった場合、演出表示装置28では、同様に、操作有効期間の経過に伴って「プッシュ画像」が非表示とされ、各図柄列の変動が停止することなく継続される。図17(d)は、3回目の操作有効期間の終了後、各図柄列の変動が停止することなく継続されている状態を示す。
その後、3回目の操作有効期間が終了すると、演出表示装置28では、左右2列の変動が停止して図柄が導出され、リーチが形成される(図17(e))。そして、演出表示装置28には、「楽曲3」をテーマとするスーパーリーチへ移行することを示す画像が表示され(図17(f))、スーパーリーチへと発展する。そして、演出表示装置28では、リーチ出目が一旦停止状態で表示される。
その後、演出表示装置28では、スーパーリーチの演出に伴う画像が表示され、変動パターンP10が選択されている場合、所定時間の経過後に、スーパーリーチの演出にて大当りを認識し得る確変大当り図柄(この例では[333])が一旦停止状態で表示される(図17(h))。そして、演出表示装置28では、変動時間の経過時に飾り図柄の確変大当り図柄が確定停止状態にて表示され、確変大当りが確定する。
一方、スーパーリーチへ移行後、演出表示装置28では、変動パターンP9が選択されている場合、所定時間の経過後に、スーパーリーチの演出にてはずれを認識し得るはずれ図柄(この例では[343])が一旦停止状態で表示される(図17(g))。そして、演出表示装置28では、変動時間の経過時に飾り図柄のはずれ図柄が確定停止状態にて表示され、はずれが確定する。
したがって、本実施形態では以下に示す効果を得ることができる。
(1)1回の図柄変動ゲーム中に設定される複数回の操作有効期間(本実施形態では2回または3回)において、演出用操作ボタン36が操作される毎に飾り図柄の図柄変動を停止させて図柄組み合わせを導出するようにした。このことにより、図柄変動ゲームの時間短縮が行われているかのように視認し得る演出を実現し、図柄変動に対する興趣を向上させることができる。
(2)最終回の操作有効期間よりも前に設定される操作有効期間(本実施形態では3回プッシュ演出の2回目)において、演出用操作ボタン36の操作に基づき導出される図柄組み合わせを次のように選択している。すなわち、リーチの形成図柄を含むはずれ図柄組み合わせを選択する場合は、リーチの形成図柄が非確変大当り図柄組み合わせを構成し得る図柄とされた飾り図柄の図柄組み合わせを選択する。また、大当り図柄組み合わせを選択する場合は、非確変大当り図柄組み合わせを構成する飾り図柄の図柄組み合わせを選択する。そして、最終回の操作有効期間において演出用操作ボタン36の操作に基づき導出される飾り図柄の図柄組み合わせを選択する場合には、統括制御用CPU46aが決定した飾り図柄の図柄組み合わせを選択するようにした。このことにより、最終回の操作有効期間において確変大当りを認識し得る飾り図柄組み合わせが表示された場合には、非確変大当りから確変大当りへと大当りが昇格したかのように感じさせることができる。
(3)また、最終回の操作有効期間よりも前に設定される操作有効期間において導出される図柄組み合わせを前述のように非確変大当り図柄を構成し得る図柄とした。このため、最終回の操作有効期間において導出される図柄組み合わせは非確変大当り図柄を構成し得る図柄、又は確変大当り図柄を構成し得る図柄となることで、前回の操作有効期間において表示された図柄組み合わせよりも降格することがない。すなわち、2回目で確変大当り図柄が導出された後、3回目で非確変大当り図柄が導出されることがない。これにより、遊技者に降格することに対して不安を抱かせないようにすることができる。
(4)演出用操作ボタン36が操作されてから表示制御用CPU47aによって選択された飾り図柄の図柄組み合わせが一旦停止状態で表示されるまでの間、一旦停止状態で表示される飾り図柄の図柄組み合わせが表示される演出表示装置28の表示領域を覆い隠す割込み画像を表示させた。このことにより、割込み画像によって一旦停止状態で表示される飾り図柄の図柄組み合わせが覆い隠されることになり、割込み画像の表示後に再度表示される飾り図柄に対して注視させることができる。また、操作有効期間毎に演出用操作ボタン36が操作されたならば、操作有効期間毎に一旦停止状態で表示される飾り図柄の図柄組み合わせを割込み画像にて覆い隠すことができるため、一旦停止状態で表示される飾り図柄の図柄組み合わせの変遷についても楽しませることができる。
(5)2回プッシュ演出を実行するプッシュ演出パターン及び3回プッシュ演出を実行するプッシュ演出パターンを含む複数のプッシュ演出パターンでは、同一回数目の操作有効期間の開始時が、全図柄列の変動開始からの経過時間において同一時間となるように定められている。そして、表示制御用CPU47aは、2回プッシュ演出における1回目の操作有効期間、及び3回プッシュ演出における1,2回目の操作有効期間において演出用操作ボタン36が操作された場合、割込み画像の表示後に、飾り図柄の図柄組み合わせを所定時間の間、一旦停止状態で継続表示させる。このことにより、変動パターン毎に、操作有効期間において有効時間を設定するためのデータを複数持つ必要がなくなる。また、どのプッシュ演出パターンにおいても次回の図柄変動が開始するタイミング及び終了するタイミングが一致するため、変動パターン毎に図柄変動の開始タイミング及び終了タイミングを設定しなくても済む。また、遊技者によって操作有効期間における演出用操作ボタン36の操作タイミングは異なるが、この場合でも次回の図柄変動が開始するタイミングは、どのプッシュ演出パターンでも一致することになるので、データの縮小にも繋がる。さらに、遊技演出として実行される音声演出や発光演出を実行するための音声パターンや発光パターンに関しても、変動パターン毎に設定する必要がなくなる。
(6)図柄変動ゲームが終了するまでのゲーム展開を示唆する割込み画像を表示することで、割込み画像が表示された後に、どのような飾り図柄の図柄組み合わせが一旦停止状態で表示されるのかを予測する興趣が生じる。
(7)1回の図柄変動ゲーム中に複数回(本実施形態では2回または3回)、操作有効期間が設定されている場合、各操作有効期間はすべて同一時間となるようにした。このことにより、変動パターン毎に操作有効期間の有効時間を設定するためのデータを複数設ける必要がなくなる。それに伴い、遊技演出として実行される音声演出や発光演出を実行するための音声パターンや発光パターンに関しても、変動パターン毎に設定する必要がなくなる。
(8)一旦停止状態で表示される飾り図柄の図柄組み合わせを、操作有効期間の回数の変遷に応じて「バラ目」、「チャンス目」、「リーチ出目」、「大当り出目」のうち、大当り遊技への期待度が低い出目から期待度が高い出目または前回の出目と同一の出目となるように変遷させた。この例としては、1回目の出目として「バラ目」、2回目の出目として「チャンス目」、3回目の出目として「リーチ出目」のような出目の変遷が該当する。また、1回目の出目として「チャンス目」、2回目の出目として「大当り出目」、3回目の出目として「大当り出目」のような出目の変遷が該当する。このことにより、操作有効期間の回数の変遷に応じて、一旦停止状態で表示される飾り図柄の図柄組み合わせが、大当り図柄へと近づいていくため、遊技者の興趣を高めることができる。
(9)表示制御用CPU47a、及び音声ランプ制御用CPU48aは、操作有効期間中にボタン操作コマンドを入力した場合はボタン操作コマンドを入力した時の制御を実行し、ボタン操作コマンドを入力しなかった場合はボタン操作コマンドを入力しなかった時の制御を実行する。具体的に言えば、ボタン操作コマンドを入力した場合、表示制御用CPU47aは演出表示装置28において図柄組み合わせを一旦停止状態で表示させる表示演出を実現し、音声ランプ制御用CPU48aは、前記表示演出に見合った音声(「カチンコ音」など)を出力させる音声演出を実現させる。また、ボタン操作コマンドを入力しなかった場合、表示制御用CPU47aは演出表示装置28において図柄の変動を継続させる表示演出を実現し、音声ランプ制御用CPU48aは、前記表示演出に見合った音声(「変動音」など)を出力させる音声演出を実現させる。このため、遊技者が演出用操作ボタン36を操作した場合と操作しなかった場合の何れの場合にも対応可能な演出を実現できる。また、演出用操作ボタン36を操作した場合と操作しなかった場合の何れの場合であっても、整合された演出を実現できる。その結果、演出用操作ボタン36を操作するか、又は操作しないかという遊技者の意思を反映した演出を実現できる。
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 実施形態において、スーパーリーチに発展するプッシュ演出では、3回目の操作有効期間において演出用操作ボタン36が操作されなかった場合、全図柄列の変動を継続したまま、スーパーリーチに発展しても良い。
○ 実施形態において、1回の図柄変動ゲームで、各操作有効期間の有効時間は同一時間でなくても良い。例えば、1回目の操作有効期間と3回目の操作有効期間の有効時間は異なっていても良い。また、変動パターン毎に操作有効期間の有効時間は異なっても良い。
○ 実施形態において、割込み画像としてのカチンコ画像は、図柄変動ゲームの終了時までのゲーム展開を示唆する画像でなくても良い。
○ 実施形態において、次回の図柄変動が開始されるまでの間、図柄組み合わせを一旦停止状態で継続表示させることで時間調整を行わなくても良い。例えば、カチンコ画像を次回の図柄変動が開始される直前まで表示することで時間調整を行い、その後、飾り図柄の図柄組み合わせを短時間、表示させても良い。また、キャラクタKが表示されている時間を長めに設定することで時間調整を行っても良い。
○ 実施形態において、プッシュ演出を実行する複数のプッシュ演出パターンでは、同一回数目の操作有効期間の開始タイミング及び終了タイミングは異なっても良い。
○ 実施形態において、カチンコ画像は、演出表示装置28の表示領域を全て覆い隠すような態様であっても良いし、変動中の図柄の一部を覆い隠すような態様であっても良い。
○ 実施形態において、2回プッシュ演出を実行するプッシュ演出パターンに対して、1,2回目の出目として「大当り出目」を対応付けても良い。また、1回目の出目として「リーチ出目」を対応付けてもよい。
○ 実施形態において、3回プッシュ演出を実行するプッシュ演出パターンに対して、3回目の出目として「バラ目」や「チャンス目」を対応付けても良い。
○ 実施形態において、操作有効期間の設定回数は4回以上であっても良い。この場合、実施形態と同様に、最終回の操作有効期間よりも前の操作有効期間で導出される図柄組み合わせは表示制御用CPU47aが決定し、最終回の操作有効期間で導出される図柄組み合わせは統括制御用CPU46aが決定する。
○ 実施形態において、3回のプッシュ演出が行われ、例えば3回目にリーチ出目が導出された後に、全回転リーチ演出を実行しても良い。この場合、3回目に導出される図柄組み合わせは実施形態と同様に演出表示制御基板47が出目パターン振分けテーブルにしたがって選択する。そして、全回転リーチ演出で導出される図柄組み合わせをサブ統括制御基板46で決定した図柄としても良い。
○ 実施形態において、プッシュ演出パターンと変動パターンを1対1の関係で対応付けても良い。
○ 実施形態において、プッシュ演出パターンの選択を主制御基板45で行うようにしても良い。この場合、演出用操作ボタン36を主制御基板45に接続し、サブ統括制御基板46は、実施形態と同様に存在させても良いし、省略しても良い。
○ 実施形態において、プッシュ演出後に、スーパーリーチ以外のリーチ演出を実行させても良い。スーパーリーチ以外のリーチ演出には、例えば、ノーマルショートリーチやノーマルロングリーチのようなリーチ演出がある。
○ 実施形態において、操作有効期間の設定回数は、すべてのプッシュ演出パターンで同一回数となるように設定しても良い。
○ 実施形態において、プッシュ演出パターンの選択を演出表示制御基板47で行い、選択したプッシュ演出パターンの指示コマンドを音声・ランプ制御基板48に出力するようにしても良い。この場合、演出用操作ボタン36を主制御基板45に接続し、サブ統括制御基板46は、実施形態と同様に存在させても良いし、省略しても良い。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)遊技盤に配設された始動入賞口へ入球した遊技球を始動保留球として記憶する記憶手段と、前記始動入賞口への遊技球の入球を契機に前記始動保留球の記憶数を1加算するとともに、前記図柄変動ゲームの開始を契機に前記始動保留球の記憶数を1減算する保留球加減算手段と、前記記憶手段に記憶された前記始動保留球の記憶数を報知する報知手段と、を備え、1回の前記図柄変動ゲームは、1球の始動保留球をもとに行われることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の遊技機。
(ロ)複数種類の図柄を複数の図柄列で変動させて図柄組み合わせを導出する図柄変動ゲームを表示する表示装置を備え、前記図柄変動ゲームは、全列の図柄の変動が開始してから図柄組み合わせが確定停止状態で表示されるまでを1回とし、前記図柄変動ゲームで導出される図柄組み合わせには、大当りを認識し得る大当り図柄組み合わせとはずれを認識し得るはずれ図柄組み合わせがあり、前記はずれ図柄組み合わせには、特定の図柄列の図柄が同一図柄となることで形成されるリーチの形成図柄を含む組み合わせと、前記リーチの形成図柄を含まない組み合わせとがあり、前記図柄変動ゲームにて前記大当り図柄組み合わせが確定停止状態で表示された場合には前記図柄変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される遊技機において、遊技者が操作可能な演出用操作手段と、予め定めた有効時間が経過すること、及び前記演出用操作手段が操作されることを終了条件とする前記演出用操作手段の操作有効期間を全図柄列の変動中に設定するとともに、前記操作有効期間を1回の図柄変動ゲーム中に複数回設定する期間設定手段と、前記操作有効期間中に前記演出用操作手段が操作された場合には1つの図柄組み合わせを選択し、その選択した図柄組み合わせにしたがって所定の図柄列の変動を停止させて図柄を一旦停止状態で表示させる一方で、前記操作有効期間中に前記演出用操作手段が操作されなかった場合には前記有効時間の経過時に全図柄列の変動を停止させることなく変動を継続させる演出制御手段と、を備え、前記1回の図柄変動ゲーム中に設定される複数回の操作有効期間のうち最終回の操作有効期間の後にリーチ演出を実行させる場合は、前記最終回の操作有効期間よりも前の操作有効期間において前記演出用操作手段が操作されたときには全図柄列の変動を停止させて図柄組み合わせを導出する一方で、前記最終回の操作有効期間において前記演出用操作手段が操作されたときには前記リーチの形成図柄を導出する図柄列の変動を停止させてリーチを形成し、リーチ演出を実行させることを特徴とする遊技機。
(ハ)複数種類の図柄を複数の図柄列で変動させて図柄組み合わせを導出する図柄変動ゲームを表示する表示装置を備え、前記図柄変動ゲームは、全列の図柄の変動が開始してから図柄組み合わせが確定停止状態で表示されるまでを1回とし、前記図柄変動ゲームで導出される図柄組み合わせには、大当りを認識し得る大当り図柄組み合わせとはずれを認識し得るはずれ図柄組み合わせがあり、前記はずれ図柄組み合わせには、特定の図柄列の図柄が同一図柄となることで形成されるリーチの形成図柄を含む組み合わせと、前記リーチの形成図柄を含まない組み合わせとがあり、前記図柄変動ゲームにて前記大当り図柄組み合わせが確定停止状態で表示された場合には前記図柄変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される遊技機において、遊技者が操作可能な演出用操作手段と、予め定めた有効時間が経過すること、及び前記演出用操作手段が操作されることを終了条件とする前記演出用操作手段の操作有効期間を全図柄列の変動中に設定するとともに、前記操作有効期間を1回の図柄変動ゲーム中に複数回設定する期間設定手段と、前記操作有効期間中に前記演出用操作手段が操作された場合には1つの図柄組み合わせを選択し、その選択した図柄組み合わせを一旦停止状態で表示させる一方で、前記操作有効期間中に前記演出用操作手段が操作されなかった場合には前記有効時間の経過時に全図柄列の変動を停止させることなく変動を継続させる演出制御手段と、を備え、前記1回の図柄変動ゲーム中に設定される複数回の操作有効期間のうち、少なくとも最終回の操作有効期間よりも前に設定される操作有効期間において前記演出用操作手段が操作される毎に全図柄列の変動を停止させて図柄組み合わせを導出することを特徴とする遊技機。
(ニ)前記演出制御手段は、前記最終回の操作有効期間の後にリーチ演出を実行させる場合であって、前記最終回の操作有効期間において前記演出用操作手段が操作されたときには前記リーチの形成図柄を導出する図柄列の変動を停止させてリーチを形成し、リーチ演出を実行させる一方で、前記最終回の操作有効期間の後にリーチ演出を実行させない場合であって、前記最終回の操作有効期間において前記演出用操作手段が操作されたときには全図柄列の変動を停止させて図柄組み合わせを導出することを特徴とする前記技術的思想(ハ)に記載の遊技機。
(ホ)前記リーチ演出には、大当り信頼度が最も低い通常リーチ演出と、前記通常リーチ演出よりも大当り信頼度が高い特別リーチ演出を含み、前記最終回の操作有効期間の後に行われる前記リーチ演出は、前記特別リーチ演出に設定されていることを特徴とする前記技術的思想(ロ)又は(ハ)に記載の遊技機。
10…パチンコ遊技機、28…演出表示装置、30…特別図柄表示装置、33…上始動入賞口、34…下始動入賞口、45…主制御基板、45a…主制御用CPU、45b…主制御用ROM、45c…主制御用RAM、46…サブ統括制御基板、46a…統括制御用CPU、46b…統括制御用ROM、46c…統括制御用RAM、47…演出表示制御基板、47a…表示制御用CPU、47b…表示制御用ROM、47c…表示制御用RAM、48…音声・ランプ制御基板、48a…音声ランプ制御用CPU、48b…音声ランプ制御用ROM、48c…音声ランプ制御用RAM、GH…画像表示部、TR…特図保留記憶数表示部。