以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9では、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示(変動)が行われる。よって、演出表示装置9は、識別情報としての飾り図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9を用いて演出表示を実行し、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9を用いて演出表示を実行するので、遊技者は、遊技の進行状況を把握しやすくなる。
遊技盤6における演出表示装置9の上部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示手段)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における演出表示装置9の上部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと(遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過することでもよい))した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄)の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における飾り図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における飾り図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、可変表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような飾り図柄の組み合わせが停止表示される。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aの下部には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの下部には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(以下、合算保留記憶表示部18cという。)が設けられている。合計数を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられているので、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bのみを設けるようにし、演出表示装置9の表示画面上には合算保留記憶表示部18cを設けないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技盤6の右側方下部には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(例えば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯する表示器を1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。すなわち、遊技球が始動入賞しやすくなる(つまり、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、この実施の形態では、時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)においても、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当りとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や飾り図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や飾り図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や飾り図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、結果として、始動入賞しやすくなり大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cが設けられている。また、左枠LED28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED51が設けられ、右枠LED28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾用LED25は、パチンコ遊技機1に設けられている演出用の発光体の一例である。なお、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および飾り図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および飾り図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じたときに乱数回路503から数値データをランダムRとして読み出し、ランダムRにもとづいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを判定する。そして、大当りとすると判定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや合算保留記憶数カウンタの値など)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5Vなど)の電圧値を監視して、電圧値があらかじめ定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号(図示せず)が入力される。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(飾り図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用CPU101は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用CPU101から入力されたデータにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、駆動信号を天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28cなどの枠側に設けられている各LEDに供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25に駆動信号を供給する。なお、LED以外の発光体が設けられている場合には、それを駆動する駆動回路(ドライバ)がランプドライバ基板35に搭載される。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27R,27Lに出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。なお、この実施の形態では、CPU56は、ステップS43の処理において、バックアップRAMに保存されていた合算保留記憶数カウンタの値を設定した合算保留記憶数指定コマンドも演出制御基板80に対して送信する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機にしてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグが初期値に設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターンの種別を決定するための乱数や変動パターンを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される飾り図柄を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた抽選によって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)になる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通当り図柄決定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の飾り図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに応じて、リーチ演出が実行された後に、大当りにならない所定の飾り図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、またはリーチ演出が実行されずに、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、飾り図柄が揃って停止表示される。
図6は、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれにおいて使用される飾り図柄の変動パターンを示す説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチA11〜非リーチA14の変動パターンが使用可能である。また、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルA21〜ノーマルA22、スーパーA31〜スーパーA34の変動パターンが使用可能である。
なお、この実施の形態では、リーチ演出を伴わない非リーチA11〜非リーチA14の変動パターンは、いわゆる通常変動の変動パターンである。しかし、「滑り」や「擬似連」等の特殊演出の変動パターンを用いてもよい(ただし、停止図柄が大当り図柄になることはない。)。その場合には、変動時間が長い非リーチA14を特殊演出の変動パターンにすることが好ましい。「滑り」は、演出表示装置9における左中右の図柄表示エリア9L、9C、9Rのうち例えば2つの図柄表示エリアで飾り図柄を仮停止表示させた後、図柄が滑るように変動して表示図柄が変化する変動パターンである。「擬似連」は、全ての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、全ての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回行う変動パターンである。
また、スーパーリーチA31〜A34におけるリーチ演出期間は13秒で共通である。
図7は、可変表示結果が大当り図柄になる場合に使用される飾り図柄の変動パターンを例示する説明図である。図7に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が15R通常大当り図柄や15R確変大当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルA21〜ノーマルA22、スーパーA31〜スーパーA34の変動パターンが使用可能である。また、特別図柄の可変表示結果が2R確変大当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、特殊A41及び特殊A42の変動パターンが使用可能である。
図8は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム2:大当りの種類(通常大当り、確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム3:変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム4:変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム5:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム6:ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数(ランダム2)、および(4)の普通図柄当り判定用乱数(ランダム5)を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム3、ランダム4)または初期値用乱数(ランダム6)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
図9は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブル(図9左欄)と、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブル(図9右欄)とがある。通常時大当り判定テーブルには、図9の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図9の右欄に記載されている各数値が設定されている。図9に記載されている数値が大当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図9に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(通常大当りまたは確変大当り)にすることに決定する。なお、図9に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。
図10は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて、大当りの種別を「15R確変大当りA」、「15R確変大当りB1」、「15R確変大当りB2」、「2R確変大当り」、「15R通常大当り」、のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。CPU56は、ランダム2の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
「15R確変大当りA」は、大当り遊技が15ラウンドで構成されている。すなわち、大当り遊技中に大入賞口が15回(15ラウンド:15R)開放状態(遊技者にとって有利な第1状態に相当)に制御されるような大当りである。また、各ラウンドの開放時間が29秒まで許容される。「15R確変大当りB1」、「15R確変大当りB2」、および「15R通常大当り」は、大当り遊技が15ラウンドで構成されているが、すなわち、大当り遊技中に大入賞口が15回開放状態に制御される。「15R確変大当りB1」は、各ラウンドの開放時間が12秒まで許容されるような大当りである。「15R確変大当りB2」は、各ラウンドの開放時間が8秒まで許容されるような大当りである。「15R通常大当り」は、各ラウンドの開放時間が5秒まで許容されるような大当りである。
「2R確変大当り(突残確変大当り)」は、大当り遊技が2ラウンドで構成されている。すなわち、大当り遊技中に大入賞口が2回(2ラウンド:2R)開放状態(遊技者にとって有利な第1状態に相当)に制御されるような大当りである。また、各ラウンドの開放時間が0.1秒まで許容される。ここで、2R確変大当り(突残確変大当り)とは、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。
以上のように、この実施の形態では、大入賞口(特別可変入賞球装置20)を第1の状態と第2の状態(例えば、閉鎖状態)とに制御する状態制御パターンが異なる複数種類の大当り遊技状態(特定遊技状態)があり、大当りにする場合には、CPU56は、抽選によって、いずれの大当り遊技状態にするのかを決定する。すなわち、いずれの種類の大当りにするのかを決定する。また、通常大当りにする場合に比べて、確変大当りにする場合には、遊技者にとって有利な開放態様が選択される割合を高くしている。なお、有利な開放態様は、例えば、大当り遊技中の大入賞口の総開放時間が長い態様や、大当り遊技中のラウンド数が多い態様である。
また、「15R確変大当りA」、「15R確変大当りB1」、「15R確変大当りB2」、「2R確変大当り」の場合には、特別図柄の停止図柄は、「7」、「5」、「3」、「1」であり、「通常大当り」の場合には、特別図柄の停止図柄は、「4」である。大当りにしない場合には、特別図柄の停止図柄は、「−」である。
なお、図10に示された大当りの種類は一例であって、図10に示された大入賞口の開放態様とは異なる態様の大当りを規定してもよい。また、この実施の形態では、通常大当りにする場合の開放態様と確変大当りにする場合の開放態様とを別にしているが、通常大当りにする場合と確変大当りにする場合とで共通の大入賞口の開放態様が用いられてもよい。
また、この実施の形態では、ラウンド数が異なる複数種類の開放態様があるが、大当りの種別(大当りの種類)によらずラウンド数を同じにして、1ラウンドにおける大入賞口の開放回数や開放時間を変えて、複数の開放態様を実現してもよい。例えば、各ラウンド1回開放の16ラウンドの開放態様と、各ラウンド2回開放の16ラウンドの開放態様とを用意し、大当り遊技中の総開放回数が2倍になっている(各ラウンド2回開放の場合)ように見せかけるようにしてもよい。また、2R確変大当りや小当りもある場合には、それらにもとづく大当り遊技または小当り遊技のラウンド数も16ラウンドにするようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1始動入賞が生じたときも第2始動入賞が生じたときも同じ大当り種別判定テーブルを使用するが、第1始動入賞が生じたときと第2始動入賞が生じたときとで、異なる大当り種別判定テーブルを使用するようにしてもよい。その場合、第1始動入賞が生じたときの大当り種別の選択割合(振り分け方)と第2始動入賞が生じたときの大当り種別の選択割合(振り分け方)とは異なるが、第1始動入賞が生じたときに比べて、第2始動入賞が生じたときの方が遊技者にとって有利な開放態様が選択される割合を高くしてもよいし、遊技者にとって不利な開放態様が選択される割合を高くしてもよい。例えば、第2始動入賞が生じたときに使用されるテーブルにおいて、2R確変大当りに対応する判定値が設定されていないようにしてもよい。また、判定値が設定されていても、第1始動入賞が生じたときに使用されるテーブルに比べて、判定値数を少なくするようにしてもよい。このような設定により、確変状態や時短状態における高開放制御で第2始動入賞口14に遊技球が進入しやすくなっているときに、大当り種別が「2R確変大当り」となって賞球がほとんど得られない2回開放状態に制御されてしまうことを防止して、時短状態や、確変状態での遊技に間延びが生じることによる遊技興趣の減退を抑制することができる。特に、第2特別図柄表示器8bにおける特図ゲームが第1特別図柄表示器8aにおける特図ゲームよりも優先して実行される場合には、時短状態や、確変状態で第2特別図柄表示器8bにおける特図ゲームが実行される頻度が高められることから、このような設定により遊技興趣の減退を抑制できる効果が大きい。さらに、このような設定とともに、第2特別図柄表示器8bにおける特図ゲームが第1特別図柄表示器8aにおける特図ゲームよりも優先して実行されることで、時短状態や確変状態から15回開放状態となる割合を高めて、遊技興趣を向上させることができる。また、第2始動入賞が生じたときに使用されるテーブルにおいて、2R確変大当りに対応する判定値が設定されていなかったり、少ない数の判定値が設定されている場合には、確変状態(第2始動口14が開放されやすい)における払出性能が高くなり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御する場合もあるように構成してもよい。小当りとは、15R大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(例えば、0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。つまり、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図11(A),(B)は、大当り時変動パターン種別判定テーブル132A,132B,132Cを示す説明図である。大当り時変動パターン種別判定テーブル132A,132B,132Cは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り時変動パターン種別判定テーブル132A,132Bには、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマル、スーパーの変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。大当り時変動パターン種別判定テーブル132Cには、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチ、ノーマルの変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
大当り種別が「通常大当り」である場合に用いられる図11(A)に示す通常大当り時変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「確変大当り」である場合に用いられる図11(B)に示す確変大当り時変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマル、スーパーの変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り時変動パターン種別判定テーブル132A,132Bを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
図12(A),(B)は、ROM54に記憶されているはずれ時変動パターン種別判定テーブル134A,134Bを示す説明図である。はずれ時変動パターン種別判定テーブル134A,134Bは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。CPU56は、遊技状態が通常状態であるときにははずれ時変動パターン種別判定テーブル134Aを使用し、確変状態または時短状態であるときにははずれ時変動パターン種別判定テーブル134Bを使用する。なお、確変状態と時短状態とで別のはずれ時変動パターン種別判定テーブルを使用するようにしてもよい。
はずれ時変動パターン種別判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「0」〜「2」である場合に対応して、「1」〜「201」の範囲の値が非リーチ1に割り当てられている。また、「202」〜「234」の範囲の値がノーマルに割り当てられ、「235」〜「241」の範囲の値がスーパーに割り当てられている。
また、保留記憶数が「3」,「4」である場合に対応して、「1」〜「221」の範囲の値が非リーチ2に割り当てられている。また、「222」〜「234」の範囲の値がノーマルに割り当てられ、「235」〜「241」の範囲の値がスーパーに割り当てられている。
そして、保留記憶数が「5」〜「8」である場合に対応して、「1」〜「231」の範囲の値が非リーチ3に割り当てられている。また、「232」〜「234」の範囲の値がノーマルに割り当てられ、「235」〜「241」の範囲の値がスーパーに割り当てられている。
はずれ時変動パターン種別判定テーブル134Bにおいて、保留記憶数が「0」〜「2」である場合に対応して、「1」〜「101」の範囲の値が非リーチ1に割り当てられ、「102」〜「201」の範囲の値が非リーチ4に割り当てられている。また、「202」〜「234」の範囲の値がノーマルに割り当てられ、「235」〜「241」の範囲の値がスーパーに割り当てられている。
また、保留記憶数が「3」〜「8」である場合に対応して、「1」〜「231」の範囲の値が非リーチ4に割り当てられている。また、「232」〜「234」の範囲の値がノーマルに割り当てられ、「235」〜「241」の範囲の値がスーパーに割り当てられている。
図12に示されたような設定によって、保留記憶数が所定数(例えば、「3」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にする旨の判定がなされる割合が低くなる。また、「非リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間が「リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間に比べて短くなるように設定されているので、保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
なお、この実施の形態では、変動パターン種別判定用乱数とはずれ時変動パターン種別判定テーブル134A,134Bとによってリーチにするか否か決定されることになるが、リーチ判定用乱数を用い、リーチ判定用乱数の値が所定の判定値と一致した場合に、リーチすることに決定するようにしてもよい。また、「滑り」や「擬似連」等の特殊演出の変動パターンを用いる場合には、はずれ時変動パターン種別判定テーブル134Aにおいて、非リーチの変動パターン種別を、特殊演出の変動パターンを含む変動パターン種別と、特殊演出の変動パターンを含まない変動パターン種別とに分けて判定値を設定するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、はずれ時変動パターン種別判定テーブル134Aにおいて、確変大当りの期待度が高い(図11(A),(B)参照)スーパーの変動パターン種別に対して、保留記憶数がいずれの値であっても、同数の判定値を割り当てられている。よって、CPU56は、保留記憶数の値に関わらず、乱数の値が数値範囲に入っているか否か判定するだけで、スーパーの変動パターン種別になるか否かを判定することができる。
図13は、ROM54に記憶されている大当り変動パターン判定テーブル137を示す説明図である。大当り変動パターン判定テーブル137は、可変表示結果を「大当り」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用乱数(ランダム4)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り変動パターン判定テーブル137には、変動パターン種別毎に、変動パターン判定用乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)が設定されている。
図14は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138を示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138は、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、リーチ状態にするか否かと変動パターン種別の決定結果とに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
はずれ変動パターン判定テーブル138には、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、飾り図柄の可変表示結果が「はずれ」であり可変表示態様が「リーチ」または「非リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに決定するためのデータ(判定値)が設定されている。
図15および図16は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図15および図16に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6〜図7に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C06(H)は、大当りとするか否か、および大当り遊技の種類を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C06(H)の受信に応じて飾り図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C06(H)を表示結果特定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1図柄変動指定コマンドおよび第2図柄変動指定コマンドを用いて、例えば、第1特別図柄の可変表示時と第2特別図柄の可変表示時とで演出内容を異ならせることができる。
コマンド8F00(H)は、飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド95XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。この実施の形態では、後述する入賞時判定処理(図21参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞時に変動パターン種別判定用乱数の値が「スーパー」に対応する判定値の範囲になるかを判定する。そして、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに判定結果を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果指定コマンドにもとづいて、変動パターン種別は「スーパー」であるのかを認識できるとともに、識別情報の表示結果が大当りになるか否かも認識できる。すなわち、入賞時判定結果指定コマンドは、識別情報の表示結果に応じて分けられている。
図17は、入賞時判定結果指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。図17に示すように、入賞時判定1指定コマンド(9501(H))は、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞にもとづいて入賞時判定を行ったときの結果が「スーパー」であり、かつ、その始動入賞にもとづいて開始される特別図柄の表示結果がはずれになる場合に送信される演出制御コマンドである。入賞時判定2指定コマンド(9502(H))は、始動入賞にもとづいて入賞時判定を行ったときの結果が「スーパー」であり、かつ、その始動入賞にもとづいて開始される特別図柄の表示結果が通常大当りになる場合に送信される演出制御コマンドである。入賞時判定3指定コマンド(9503(H))は、始動入賞にもとづいて入賞時判定を行ったときの結果が「スーパー」であり、かつ、その始動入賞にもとづいて開始される特別図柄の表示結果が確変大当りになる場合に送信される演出制御コマンドである。入賞時判定4指定コマンド(9504(H))は、始動入賞にもとづいて入賞時判定を行ったときの結果が「スーパー」になることを特定できない場合に送信される演出制御コマンドである。
なお、この実施の形態では、入賞時判定結果コマンドによってスーパーリーチになるか否かを示す情報を送信するが、入賞時判定結果コマンドとして、確変大当り/通常大当り/はずれを示すコマンドと、変動種別を示すコマンド(共通の判定値の範囲内か否かや、判定値の範囲の境(具体的には、複数の境すなわちしきい値のうちのどのしきい値以下であるかを示す。)を送信してもよい。その場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、確変大当り/通常大当り/はずれを示すコマンドにもとづいて予告演出を実行するか否か決定するとともに変動種別を示すコマンドにもとづいて予告演出の種類を決定したり、変動種別を示すコマンドにもとづいて予告演出を実行するか否か決定するとともに確変大当り/非確変大当り/はずれを示すコマンドにもとづいて予告演出の種類を決定する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001,A002(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始2指定コマンド、および大当り開始3指定コマンドがある。なお、本実施の形態では、大当りの種類が15R確変大当りA、15R確変大当りB1、15R確変大当りB2のいずれの場合でも、大当り開始2指定コマンドが送信されるが、15R確変大当りA、15R確変大当りB1、15R確変大当りB2毎に異なる大当り開始指定コマンドが送信されるようにしてもよい。この場合、15R確変大当りAに応じた大当り開始コマンドが送信されたときと、15R確変大当りB1に応じた大当り開始コマンドが送信されたときと、15R確変大当りB2に応じた大当り開始コマンドが送信されたときとで、表示されるファンファーレ画面を異なるようにしてもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、15R通常大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、15R確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、2R確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了3指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。なお、本実施の形態では、大当りの種類が15R確変大当りA、15R確変大当りB1、15R確変大当りB2のいずれの場合でも、大当り終了2指定コマンドが送信されるが、15R確変大当りA、15R確変大当りB1、15R確変大当りB2毎に異なる大当り終了指定コマンドが送信されるようにしてもよい。この場合、15R確変大当りAに応じた大当り終了コマンドが送信されたときと、15R確変大当りB1に応じた大当り終了コマンドが送信されたときと、15R確変大当りB2に応じた大当り終了コマンドが送信されたときとで、表示される大当り終了画面を異なるようにしてもよい。
コマンドC2XX(H)は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、合算保留記憶数を示す。コマンドC300(H)は、合算保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数減算指定コマンド)である。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、合算保留記憶数を減算する場合には合算保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、合算保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、合算保留記憶数を減算するときに、減算後の合算保留記憶数を合算保留記憶数指定コマンドで指定するようにしてもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図15〜図17に示された内容に応じて画像表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、飾り図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果特定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図15に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果特定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した飾り図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した飾り図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う画像表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図18は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS321)。そして、ステップS300〜S308のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S308の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果特定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において飾り図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
大当り表示処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100が大当りの発生を報知するための制御を行っている時間が経過したら、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。
大入賞口開放前処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。
大当り終了処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図19は、ステップS321の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第1始動口スイッチ13aがオンしたか否かを確認する(ステップS211A)。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が上限値である4であるか否かを確認する(ステップS212A)。第1保留記憶数カウンタの値が4であれば、ステップS211Bに移行する。
第1保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213A)。また、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS214A)。なお、ステップS214Aの処理では、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数(ランダム2,3:図8参照)を生成するためのカウンタから値を抽出する。図20に示すように、第1保留記憶バッファには、保留記憶数の上限値と同数の保存領域が確保されている。CPU56は、ステップS214Aの処理において、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数カウンタの値に対応する保存領域に値を格納する。なお、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム4)も抽出して、保存領域に格納するようにしてもよい。また、ソフトウェア乱数を生成するためのカウンタや第1保留記憶バッファおよび保留記憶数カウンタは、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
次いで、CPU56は、第1特別図柄保留記憶表示器18aの点灯個数を1増やす(ステップS215A)。また、第1始動入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS216A)。さらに、CPU56は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合算保留記憶数を示す合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS217A)。そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値にもとづいて、合算保留記憶数を示す合算保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS218A)。合算保留記憶数指定コマンドを、第1始動入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する場合には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS29)において演出制御コマンドを送信する。
次いで、CPU56は、遊技状態が時短状態(確変状態を含む)であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS219A)。セットされている場合には、そのままステップS211Bに移行する。時短フラグがセットされていない場合には、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が5以上であるか否かを確認する(ステップS220A)。特別図柄プロセスフラグの値が5以上であれば(すなわち、大当り遊技状態であれば)、CPU56は、そのままステップS211Bに移行する。
特別図柄プロセスフラグの値が5未満であれば、CPU56は、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果を始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時判定処理を実行する(ステップS221A)。
この実施の形態では、ステップS219Aの処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合には、遊技状態が通常状態である場合(確変状態でも時短状態でもない場合すなわち低ベース状態の場合)にのみステップS221Aの入賞時判定処理が実行される。高ベース状態(確変状態や時短状態)である場合には第1始動入賞口13に始動入賞したことにもとづく入賞時判定の実行を制限するように制御されるので、大当り遊技状態中や高ベース状態中に第1特別図柄の可変表示の表示結果が大当りになる可能性を認識できないようにすることによって、大当りになると判定された第1特別図柄の可変表示をストックした状態で第2特別図柄の可変表示を連続して実行されることを防止し、遊技者の射幸心を過度に刺激することを防止することができる。また、この実施の形態では、ステップS220Aの処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合には、大当り遊技状態でない場合にのみステップS221Aの入賞時判定処理が実行される。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオンしたか否かを確認する(ステップS211B)。第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が上限値である4であるか否かを確認する(ステップS212B)。第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、処理を終了する。
第2保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213B)。また、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS214B)。なお、ステップS214Bの処理では、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数(ランダム2,3:図8参照)を生成するためのカウンタから値を抽出する。図20に示すように、第2保留記憶バッファには、保留記憶数の上限値と同数の保存領域が確保されている。CPU56は、ステップS214Bの処理において、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数カウンタの値に対応する保存領域に値を格納する。
次いで、CPU56は、第2特別図柄保留記憶表示器18bの点灯個数を1増やす(ステップS215B)。また、第2始動入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS216B)。さらに、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS217B)。そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値にもとづいて、合算保留記憶数を示す合算保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS218B)。合算保留記憶数指定コマンドを、第2始動入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
また、CPU56は、入賞時判定処理を実行する(ステップS221B)。
なお、ステップS212A〜219Aの処理とステップS212B〜219Bの処理とを、1つの共通ルーチンで実現してもよい。その場合、CPU56は、第1始動口スイッチ13aがオン状態になったことを検出した場合に「第1」を示すデータをRAM55の所定領域にセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態になったことを検出した場合に「第2」を示すデータをセットし、共通ルーチンで、セットされているデータに応じて、保留記憶バッファ(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)を選択したり始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)を選択する。
図21は、ステップS221A,S221Bの入賞時判定処理を示すフローチャートである。入賞時判定処理は、始動入賞について、その始動入賞にもとづく特別図柄および飾り図柄の変動が実際に開始される前に、その始動入賞にもとづく飾り図柄の可変表示の可変表示パターン(変動パターン)を判定する処理である。
入賞時判定処理において、CPU56は、ステップS214A,S214Bの処理で保存領域に記憶された所定の乱数(具体的には、ランダムRの値、大当り種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)の値を読み出す(ステップS231)。そして、ランダム3の値がはずれ時の変動パターン種別「スーパー」判定値(図12参照)のいずれかと一致するか否か確認することによって、発生した始動入賞にもとづいて将来実行される可変表示において変動パターン種別が「スーパー」になるか否か(すなわち、スーパーリーチの変動パターンなるか否か)判定する(ステップS232)。
ランダム3の値がいずれかの判定値に一致する場合には、ランダムRの値と大当り判定値とを比較することによって、発生した始動入賞にもとづいて将来実行される可変表示の表示結果が大当り図柄になるか否か判定する(ステップS234)。大当り図柄にならないと判定した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100に、入賞時判定結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS235A)。
大当り図柄になると判定した場合には、ランダム2の値と図10に示された大当り種別の判定値とを比較することによって、2R確変大当りになるか否かを判定する(ステップS235B)。
ランダム3の値がいずれの判定値にも一致しない場合や、2R確変確変大当りになると判定した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100に、入賞時判定結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS235C)。
2R確変確変大当りにならないと判定した場合には、ランダム2の値と図10に示された大当り種別の判定値とを比較することによって、15確変大当りになるか否かを判定する(ステップS236)。15確変大当りになると判定した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100に、入賞時判定結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS237)。確変大当りにならない(通常大当りになる)と判定した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100に、入賞時判定結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS238)。
なお、ステップS234の処理では、CPU56は、常に、図9に示された大当りテーブルのうちの通常時大当り判定テーブルを使用する。図9に示すように、確変時大当り判定テーブルにおける判定値の数は通常時大当り判定テーブルにおける判定値の数よりも多いので、入賞時判定処理の実行の遊技状態が確変状態であってステップS234の処理で確変時大当り判定テーブルを使用して大当りになると判定したが、実際に可変表示を開始するときの遊技状態が通常状態であった場合に、ステップS234の処理で使用した乱数(ランダムR)の値に一致する判定値が通常時大当り判定テーブルに存在しないという事態が生じうる。しかし、通常時大当り判定テーブルにおける判定値は、必ず確変時大当り判定テーブルにおける判定値に含まれるので、入賞時判定処理で常に通常時大当り判定テーブルを使用するようにした場合には、入賞時判定処理において大当りになると判定した場合には、実際に可変表示を開始するときにも必ず大当りになると判定される。
また、図11および図12に示されたように、ランダム3の値が235以上の値である場合には、大当り/はずれに関わらず、また、はずれの場合には保留記憶数の値に関わらず、必ず変動パターン種別が「スーパー」になる。よって、ステップS232の処理でランダム3の値が235以上になると判定されたときには、実際に保留記憶にもとづく変動が開始されるときに、必ず、スーパーの変動パターン種別に属する変動パターンによって変動が実行される。なお、リーチするか否かを決定した後に変動パターン種別を決定する場合には、保留記憶数が多いときにはリーチすることに判定される割合が低下するので、予告演出の実行割合が極めて低下する可能性があるが、この実施の形態では、変動パターン種別を決定するときにリーチするか否かとリーチの種類が決定されることになるので、予告演出の実行割合が極めて低下するという状況になることを防止できる。
図22は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば処理を終了する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップS52)。第2保留数カウンタの値が0でなければ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留数カウンタの値が0であれば、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第2保留記憶バッファに記憶されている保留記憶にもとづく処理(特別図柄の変動)が優先して実行されることになる。つまり、第2保留数カウンタの値が0でない場合には、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されて、第2始動入賞に応じた保留記憶にもとづいて可変表示が開始されることになる。第1始動入賞に応じた保留記憶にもとづいて可変表示が開始されるのは、第2保留数カウンタの値が0であるとき(第2始動入賞にもとづく保留記憶がないとき)に限られる。
次に、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS57)。
以上のように、特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S308の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次に、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、ランダムRと大当り判定テーブルに設定されている大当り判定値(図9参照)とを比較し(ステップS70)、それらが一致したら、大当りにすることに決定し大当りフラグをセットする(ステップS71)。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。ランダムRの値が大当り判定値に一致しない場合には、すなわち、はずれである場合には、ステップS71〜S73の処理を実行しない。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常状態)の場合よりも、大当りになる確率が高くなるように構成されている。具体的には、確変状態では、あらかじめ大当り判定値が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図9の右側の数値が設定されているテーブル)を使用し、通常状態では大当り判定値が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図9の左側の数値が設定されているテーブル)を使用する。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かは、確変フラグがセットされているか否かによって確認される。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行させるときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。
また、CPU56は、乱数バッファ領域からランダム2(大当り種別判定用乱数)を読み出し、大当りの種別(大当りの種類)を、大当り種別判定テーブルにおいてランダム2の値に一致する大当り種別判定値(図10参照)に応じた種別に決定する(ステップS72)。
そして、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS73)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」を設定し、大当り種別が「15R確変大当りA」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」を設定し、「15R確変大当りB1」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」を設定し、「15R確変大当りB2」の場合には大当り種別を示すデータとして「04」を設定し、「2R確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「05」を設定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS74)。
図23は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り時変動パターン種別判定テーブル132A,132B,132C(図11(A),(B),(C)参照)のいずれかを選択する(ステップS92)。そして、選択した大当り時変動パターン種別判定テーブルに設定されている判定値におけるランダム3に一致する値に対応する変動パターン種別を決定する(ステップS101)。また、大当り変動パターン判定テーブル(図13参照)における変動パターン種別に応じたテーブル(ノーマルまたはスーパーの部分、あるいは非リーチまたはノーマルの部分)を選択する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、保存領域からランダム4を読み出し(ステップS103)、ステップS102の処理で選択したテーブルに設定されている判定値におけるランダム4の値に一致する値に対応する変動パターンを決定する(ステップS104)。そして、ステップS105に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、はずれ時変動パターン種別判定テーブル134A,134B(図12参照)を選択する(ステップS93)。なお、遊技状態が通常状態であるときにははずれ時変動パターン種別判定テーブル134Aを選択し、確変状態または時短状態であるときにははずれ時変動パターン種別判定テーブル134Bを選択する。また、CPU56は、保存領域からランダム3を読み出し、はずれ時変動パターン種別判定テーブル134A,134Bにおける合算保留記憶数(合算保留記憶数カウンタの値)に応じた領域において、ランダム3の値と一致する値に対応した変動パターン種別を決定する(ステップS94)。なお、ステップS94の処理で用いられる保留記憶数として、ステップS57の処理で−1される前の値を用いてもよい。
また、CPU56は、保存領域からランダム4の値を読み出す(ステップS95)。さらに、はずれ変動パターン判定テーブル138(図14参照)における変動パターン種別に応じたテーブル(非リーチ1、非リーチ2、非リーチ3、非リーチ4、ノーマルまたはスーパーの部分)を選択する(ステップS96)。そして、ランダム4の値にもとづいて、選択したテーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS97)。その後、ステップS105に移行する。
ステップS105では、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS106)。
また、特別図柄の変動を開始する(ステップS107)。例えば、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
図24は、表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果特定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果10指定のいずれかの演出制御コマンド(図15参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS111)。セットされていない場合には、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113)。大当りフラグがセットされている場合には、大当りの種別(大当りの種類)に応じた表示結果特定コマンド(表示結果2指定コマンド〜表示結果6指定コマンドのいずれか:図15参照)を送信する制御を行う(ステップS112)。なお、大当りの種類は、特別図柄通常処理のステップS73の処理で大当り種別バッファに設定されたデータによって判定される。
そして、CPU56は、特別図柄保留記憶表示器の点灯個数を1減らす(ステップS114)。また、合算保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。なお、ステップS114の処理では、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1特別図柄保留記憶表示器18aの点灯個数を1減らし、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2特別図柄保留記憶表示器18bの点灯個数を1減らす。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS116)。
図25は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS127)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動を終了させる。この実施の形態では、大当りの種別と特別図柄の停止図柄とは1対1に対応しているので(図10参照)、ステップS127の処理では、大当り種別バッファに設定されている大当りの種別を示すデータに対応する停止図柄を導出表示する制御を行う。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS128)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS129)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。なお、CPU56は、特別図柄の停止時柄を導出表示するときに、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させる。
図26は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS131)。大当りフラグがセットされていない場合には、ステップS140に移行する。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグ、時短状態であることを示す時短フラグをリセットし(ステップS132)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS133)。具体的には、大当りの種別が15R通常大当りである場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。大当りの種別が15R確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が2R確変大当りである場合には大当り開始3指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が15R通常大当り、15R確変大当り、または2R確変大当りであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS134)。また、開放回数カウンタに開放回数をセットする(ステップS135)。なお、ステップS135の処理では、CPU56は、大当りの種別(大当りの種類)に対応するラウンド数に応じた開放回数(図10参照)を開放回数カウンタにセットする。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS136)。
ステップS140では、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS140)。セットされている場合には、ステップS145に移行する。確変フラグがセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する(ステップS141)。セットされていない場合には、ステップS145に移行する。時短フラグがセットされている場合には(すなわち、確変状態をともなわず、時短状態にのみ制御されている場合には)、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS142)。そして、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS143)、時短フラグをリセットする(ステップS144)。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS145)。
図27は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(ステップS305)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS401)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認し(ステップS402)、大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ、処理を終了する。なお、大入賞口制御タイマには、大入賞口開放中処理において、ラウンド間のインターバル期間(大入賞口を閉鎖している時間)に相当する値がセットされている。
大入賞口制御タイマの値が0になっている場合には、CPU56は、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A1XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS403)。演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中指定コマンドを受信すると演出表示装置9にラウンド数を表示してもよいが、ラウンド数を表示しない場合があってもよい。なお、CPU56は、ラウンド数を、大当り遊技中のラウンド数をカウントするための開放回数カウンタの値を確認することにより認識する。そして、CPU56は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(特別可変入賞球装置20)を開放する制御を行うとともに(ステップS404)、開放回数カウンタの値を−1する(ステップS405)。
また、大入賞口制御タイマに、各開放状態において大入賞口が開放可能な最大時間に応じた値を設定する(ステップS406)。そして、特別図柄プロセスフラグの値をステップ大入賞口開放中処理(ステップS306)に応じた値に更新する(ステップS415)。なお、ステップS406の処理では、CPU56は、大当りの種別に応じた値(図10参照)を設定する。
なお、この実施の形態では、CPU56は、ステップS135の処理で、大当り遊技中における総開放可能回数を開放回数カウンタにセットし、総開放可能回数に応じた回数だけ大入賞口開放前処理と大入賞口開放中処理とが交互に実行されるが、1ラウンドにおいて大入賞口を複数回開放させる場合には、ラウンド数に応じた回数だけ大入賞口開放前処理と大入賞口開放中処理とが交互に実行されるようにしてもよい。その場合には、CPU56は、ラウンド中の開放回数を計数するためのラウンド中開放数カウンタも使用する。そして、1ラウンドにおいて大入賞口を複数回開放させる場合には、大入賞口開放前処理においてラウンド中開放数カウンタを初期設定し、大入賞口開放中処理において、大入賞口を開放する毎にラウンド中開放数カウンタを更新し(+1または−1する。)、ラウンド中開放数カウンタによって1ラウンドにおける開放回数を計数したら、1ラウンドが終了したとみなして、開放回数カウンタの値を−1するとともに、特別図柄プロセスフラグの値を、大入賞口開放前処理に応じた値に更新する。ただし、ラウンド中開放数カウンタによって1ラウンドにおける開放回数が計数される前の段階で1ラウンドが終了する場合もある。例えば、1ラウンドにおいて大入賞口を3回開放させる場合に、2回目の開放中に、そのラウンドにおける大入賞口への入賞個数が所定個(例えば、10個)に達した場合には、その時点で、そのラウンドは終了する。
また、1ラウンドにおいて大入賞口を複数回開放させる大当り遊技が行われる場合には、開放回数カウンタとは別に、大当り遊技中のラウンド数をカウントするためカウンタを使用するようにしてもよい。そのカウンタは、開放回数カウンタの値が「3」減る毎に−1される(大当り遊技が開始されときにそのカウンタの初期値として「8」を設定した場合)。そのように構成した場合には、1ラウンドにおいて大入賞口を複数回開放させる大当り遊技が行われる場合には、総開放可能回数に応じた回数だけ大入賞口開放前処理と大入賞口開放中処理とが交互に実行される。ただし、例えば、1ラウンドにおいて大入賞口を3回開放させる場合に、2回目の開放中に、そのラウンドにおける大入賞口への入賞個数が所定個(例えば、10個)に達した場合には、その時点で、そのラウンドを終了させる(1ラウンド中において1回分開放回数が減る。)。そこで、総開放可能回数に応じた回数だけ大入賞口開放前処理と大入賞口開放中処理とを交互に実行するように制御する場合には、1ラウンドにおいて開放回数が減った分だけ、初期値として総開放可能回数が設定された開放回数カウンタの値を減らしておく。
図28は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放中処理(ステップS306)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS421)。
そして、CPU56は、大入賞口制御タイマの値が0になったか否か確認する(ステップS422)。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは、カウントスイッチ23がオンしたか否か確認し(ステップS423)、カウントスイッチ23がオンしていなければ、処理を終了する。カウントスイッチ23がオンした場合には、大入賞口への遊技球の入賞個数をカウントするための入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS424)。そして、CPU56は、入賞個数カウンタの値が所定数(例えば、10)になっているか否か確認する(ステップS425)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ、処理を終了する。なお、S422とS423の判定順は逆でもよい。
大入賞口制御タイマの値が0になっているとき、または入賞個数カウンタの値が所定数になっているときには、CPU56は、ソレノイド21を駆動して大入賞口を閉鎖する制御を行う(ステップS426)。そして、入賞個数カウンタの値を0にする(ステップS427)。
次いで、CPU56は、開放回数カウンタの値を確認する(ステップS428)。開放回数カウンタの値が0でない場合には、CPU56は、大入賞口の開放後(ラウンドの終了後)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A2XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS431)。そして、大入賞口制御タイマに、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル期間)に相当する値を設定し(ステップS432)、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に応じた値に更新する(ステップS433)。
開放回数カウンタの値が0である場合には、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS307)に応じた値に更新する(ステップS429)。
図29は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ステップS162の処理では、CPU56は、15R通常大当りであった場合には大当り終了1指定コマンドを送信し、15R確変大当りであった場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、2R確変大当りであった場合には大当り終了3指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していない場合には処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過している場合には、CPU56は、大当りの種別が確変大当りであるか否かを確認する(ステップS166)。なお、確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS73の処理で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」〜「05」のいずれかであるか否かを確認することによって判定される。確変大当りでなければ(すなわち、15R通常大当りであれば)、CPU56は、時短回数をカウントするための時短回数カウンタに所定回数(例えば、100)をセットする(ステップS167)。そして、ステップS171に移行する。
確変大当りであれば、CPU56は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS168)。また、時短フラグをセットする(ステップS169)。そして、ステップS172に移行する。
ステップS171では、CPU56は、時短フラグをセットする。なお、時短フラグは、特別図柄の変動時間を短縮するか否かを判定するために用いられる。また、時短フラグは、可変入賞球装置15の開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりするか否かを判定するためにも用いられる。この場合、具体的には、CPU56は、普通図柄プロセス処理(ステップS27参照)において、普通図柄の変動表示結果が当りとなったときに、時短フラグがセットされているか否かを確認し、セットされている場合には、開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりして可変入賞球装置15を開放する制御を行う。また、CPU56は、普通図柄プロセス処理(ステップS27参照)において、時短フラグがセットされている場合には、時短フラグがセットされていない場合に比べて、普通図柄の変動表示結果を当りにするか否かの抽選における当り確率(当りに決定する割合)を高くする。すなわち、時短状態がセットされている状態は、高ベース状態である。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS172)。
図30は、大当り遊技中の演出の一例を示す説明図である。「15R確変大当りB1」、「15R確変大当りB2」にもとづく大当り遊技中では、歌曲などの楽曲による演出(一連の楽曲による演出)が実行される。歌曲が使用される場合には、「15R通常大当り」、「15R確変大当りB1」、「15R確変大当りB2」にもとづく大当り遊技が開始されるときに一曲の頭部分から歌曲の出力が開始される。
そして、「15R確変大当りB1」、「15R確変大当りB2」にもとづく大当り遊技が終了するときに、その一曲が終了する。すなわち、「15R確変大当りB1」、「15R確変大当りB2」にもとづく大当り遊技の進行と歌曲の進行とは同期している。大当り遊技中には、大入賞口が複数回開放されるので、「15R確変大当りB1」、「15R確変大当りB2」にもとづく大当り遊技の進行と歌曲の進行とは同期していることから、楽曲の進行に合わせて大入賞口が開放状態に制御されることになる。なお、大当り遊技の進行(具体的には、大入賞口の開放パターン)と歌曲の進行とが同期していれば、「15R確変大当りB1」、「15R確変大当りB2」にもとづく大当り遊技が終了タイミングと、一曲が終了するタイミングとは一致していなくてもよい。
図30(A)に示すように、「15R確変大当りB1」にもとづく大当り遊技中には、曲S1(比較的遅いテンポの曲)が使用される。なお、大入賞口への1個の遊技球の遊技球の入賞に応じて15個の景品球が払い出される場合には、12秒間の大入賞口の開放中に平均8個の遊技球の入賞があるとすると、大当り遊技中に、(8×15×15(R))=1800個の景品球の払出が期待される。
図30(B)に示すように、「15R確変大当りB2」にもとづく大当り遊技中には、曲S2(比較的速いのテンポの曲)が使用される。なお、大入賞口への1個の遊技球の遊技球の入賞に応じて15個の景品球が払い出される場合には、8秒間の大入賞口の開放中に平均6個の遊技球の入賞があるとすると、大当り遊技中に、(6×15×15(R))=1350個の景品球の払出が期待される。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図31は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、所定の乱数を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS702)。そして、タイマ割込フラグの監視(ステップS703)を行う。タイマ割込フラグがセットされていない場合には、ステップS702に移行する。なお、タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS704)、ステップS705〜S706の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS705)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS706)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。その後、ステップS702に移行する。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファ(RAMに形成されている。)に保存されている。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。コマンド解析処理では、演出制御用CPU101が、コマンド受信バッファに保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図15〜図17参照)であるのか解析する。
図32、図33、および図34は、コマンド解析処理(ステップS705)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果特定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、その表示結果特定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果6指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果特定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド(大当り開始1指定コマンド、大当り開始2指定コマンド、または大当り開始3指定コマンド)であれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグ、大当り開始2指定コマンド受信フラグ、または大当り開始3指定コマンド受信フラグ)をセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンド(大当り終了1指定コマンド、大当り終了2指定コマンド、または大当り終了3指定コマンド)であれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1指定コマンド受信フラグ、大当り終了2指定コマンド受信フラグ、または大当り終了3指定コマンド受信フラグ)をセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている飾り図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行う(ステップS634)。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS635)、演出制御用CPU101は、その合算保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)で示された数の表示を合算保留記憶表示部18cに表示する(ステップS636)。また、RAMに記憶されている合算保留記憶数(具体的には、合算保留記憶数カウンタの値)を、合算保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)で示された数にする(ステップS637)。なお、演出表示装置9に、第1保留記憶表示部の表示領域と第2保留記憶表示部の表示領域とが別に設けられている場合には、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンドの受信または第2図柄変動指定コマンドの受信によって特定される方の保留記憶表示部(特別図柄の変動が開始される特別図柄表示器に対応する保留記憶表示部)の表示数を更新する。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS638)、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cの表示を1減らす(ステップS639)。また、RAMに記憶されている合算保留記憶数の値を1減らす(ステップS640)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS641)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS643)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。
また、受信した演出制御コマンドがいずれかの入賞時判定結果指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、受信した入賞時判定結果指定コマンドに応じた入賞時判定結果を入賞時判定結果記憶バッファに保存する(ステップS652)。そして、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドを受信したことを示す入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS653)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS670)。そして、ステップS611に移行する。
なお、この実施の形態では、合算保留記憶表示部18cにおいて、第1保留記憶に応じた表示と第2保留記憶に応じた表示とが始動入賞の発生順に表示されることになるが、始動入賞の発生順によらず、第1保留記憶に応じた表示と第2保留記憶に応じた表示とを、それぞれ、集中させて表示するようにしてもよい。例えば、[第2保留記憶に応じた表示][第2保留記憶に応じた表示][第1保留記憶に応じた表示][第1保留記憶に応じた表示][第1保留記憶に応じた表示](合算保留記憶数が5の場合の例)のように並べて表示するようにしてもよい。すなわち、この実施の形態では第2保留記憶にもとづく可変表示が第1保留記憶にもとづく可変表示に優先して実行されるので、優先される方の第2保留記憶を、合算保留記憶表示部18cにおける左側(右側でもよい)に集中させて遊技者が視認しやすいように表示するようにしてもよい。
図35は、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数を示す説明図である。図35に示すように、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3、確変確定演出決定用乱数SR2を用いる。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数を用いてもよい。
第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3は、飾り図柄の可変表示結果となる停止図柄として、演出表示装置9の表示領域における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアに停止表示される飾り図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。なお、最終停止図柄は、飾り図柄の可変表示が終了する時点で「左」、「中」、「右」の図柄表示エリアそれぞれにおいて最終的に停止表示される3つの飾り図柄のことである。なお、飾り図柄の大当り図柄の組合せは、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3のうちののいずれか1個の乱数によって決定される。
連続予告演出決定用乱数SR2は、連続予告演出を実行するか否か決定するための乱数である。リーチ種類決定用乱数SR3は、スーパーリーチ演出における演出の種類(リーチ種類)を決定するための乱数である。仮停止図柄決定用の乱数値SR4は、演出表示装置9の表示領域における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアに仮停止表示される飾り図柄(仮停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。
なお、この実施の形態では、連続予告演出は、変動パターンがスーパーリーチの変動パターンになることを予告するための演出であり、予告対象の変動よりも前に実行される1つ以上の飾り図柄の変動が実行されているときに行われる演出である。
図36および図37は、図31に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS706)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、まず、連続予告禁止フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS800A)。セットされていない場合には、ステップS800Eに移行する。
連続予告禁止フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、連続予告禁止期間計測タイマの値を1減算する(ステップS800B)。そして、演出制御用CPU101は、連続予告禁止期間計測タイマがタイムアウトしたら(ステップS800C)、連続予告禁止フラグをリセットし(ステップS800D)、連続予告演出決定処理を実行する(ステップS800E)。連続予告禁止期間計測タイマがタイムアウトしていない場合には、連続予告演出決定処理を実行しない。
ステップS800A〜S800Eの処理が実行されることによって、変動パターンコマンドを受信してから所定期間が経過したときに連続予告禁止フラグがリセットされ、連続予告演出の決定の禁止状態が解除される。また、連続予告決定の禁止期間でない場合にのみ(連続予告禁止フラグがセットされていない場合)、連続予告演出決定処理が実行される。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100において、例えば、33msごとにタイマ割込がかかって演出制御プロセス処理が実行される場合には、連続予告禁止期間計測タイマの計測を行わずに、変動パターンコマンドを受信した割込内(この場合、変動パターンコマンドを受信してから33ms以内であり、まだ保留記憶数減算指定コマンドを受信していない状態である)であれば、演出制御プロセス処理を一度抜けて次の33ms後のタイマ割込時に実行する演出制御プロセス処理で連続予告演出の決定を行うようにしてもよい。そのようにすれば、タイマの計測処理が不要になり、演出制御用マイクロコンピュータ100の処理負担を軽減することができる。
次いで、演出制御用CPU101は、まず、楽曲再生中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS800F)。セットされている場合には、大当り遊技開始時に開始された楽曲が終了したか否かを判定する(ステップS800G)。なお、楽曲が終了したか否かの確認は、音声出力基板70の側で行い、楽曲が終了したときに、その旨を通知する制御コマンドを演出制御基板80に送信するようにすればよい。そして、演出制御基板80の側では、演出制御用CPU101が、音声出力基板70から制御コマンドを受信したか否かの判定を行い、受信したときには、楽曲が終了した旨の判定を行うようにすればよい。楽曲が終了した場合には、楽曲再生中フラグをリセットする(ステップS800H)。
楽曲再生中フラグがセットされていない場合や、楽曲が終了していない場合、再生中フラグをリセットした後には、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、飾り図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した飾り図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した飾り図柄の可変表示に関する制御も、1つの演出制御プロセス処理において実行される。
なお、第1特別図柄の変動に同期した飾り図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した飾り図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。その場合に、いずれの演出制御プロセス処理により飾り図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
飾り図柄変動開始処理(ステップS801):飾り図柄および飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、または、全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したら、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動停止処理(ステップS803):飾り図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図38は、連続予告演出決定処理(ステップS800E)を示すフローチャートである。連続予告演出決定処理において、演出制御用CPU101は、まず、入賞時判定結果指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS6001)。セットされていない場合には、処理を終了する。入賞時判定結果指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドをリセットし(ステップS6002)、ステップS6003以降の連続予告演出の決定のための処理を実行する。なお、ステップS6002において入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをリセットするときに、セットされていたフラグを特定可能な情報を、例えばレジスタに一時保存する。従って、この実施の形態では、新たな始動入賞が発生し入賞時判定結果指定コマンドを受信したタイミングで、ステップS6000で入賞時判定結果指定コマンド受信フラグがセットされていることにもとづいて、連続予告演出の決定が行われる。ただし、新たな始動入賞が発生し入賞時判定結果指定コマンドを受信したタイミングが連続予告演出決定の禁止期間であった場合には、禁止期間が終了するまで待ってから(ステップS800A〜S800E参照)、ステップS6000で入賞時判定結果指定コマンド受信フラグがセットされていることにもとづいて、連続予告演出の決定が行われる。
次いで、演出制御用CPU101は、既に連続予告演出を実行中であることを示す連続予告実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS6003)。なお、連続予告実行中フラグは、ステップS6007の処理でセットされる。連続予告実行中フラグがセットされている場合には、ステップS6010に移行する。すなわち、既に連続予告演出を実行中である場合には、連続予告演出の決定処理を重ねて実行しないように制御する。
連続予告実行中フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果記憶バッファが記憶する最新の入賞時判定結果を抽出する(ステップS6004)。
次いで、演出制御用CPU101は、連続予告決定用乱数の値を抽出し、保留記憶数と最新の入賞時判定結果と連続予告決定用乱数の値とにもとづいて、予告演出を実行するか否かを決定する(ステップS6005)。なお、本実施の形態では、予告対象の変動よりも前に実行される飾り図柄の変動の入賞時判定結果の如何を問わず、予告演出を実行するか否かの決定が行われるが、予告対象の変動よりも前に実行される飾り図柄の変動の入賞時判定結果が全て非リーチはずれのときのみ、予告演出を実行するか否かの決定が行われるようにしてもよい。この場合、ランダム3の値が201以下の値であれば、遊技状態および保留記憶数の値に関わらず、必ず変動パターン種別が「非リーチ」になることから、図21に示す入賞時判定処理では、ステップS232の処理でランダム3の値が235未満と判定されたとき、さらにランダム3の値が201以下の値であるか否かを判定する。そして、ランダム3の値が201以下の値である場合には、はずれであるか否かを判定し、はずれであれば、入賞時判定結果が非リーチはずれであることを示す入賞時判定結果5指定コマンドを送信するようにし、大当りであれば、本実施の形態と同様、ステップS235Cの処理で入賞時判定結果4指定コマンドを送信するようにすればよい。演出制御基板80の側では、演出制御用CPU101が、入賞時判定結果5指定コマンドを受信したときに、所定のカウンタの値を1加算するようにする一方で、入賞時判定結果4指定コマンドを受信したときには、所定のカウンタの値を0に初期化するようにすればよい。そして、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果1指定コマンド〜入賞時判定結果3指定コマンドのいずれかを受信したときには、このカウンタの値が0か否かを判定するようにし、0以外の値であれば、予告演出を実行するか否かの決定を行うようにすればよい。
図39は、連続予告決定用テーブルの例を示す説明図である。図39に示すように、この実施の形態では、受信した入賞時判定結果コマンドおよび保留記憶数に応じて、異なる連続予告決定用テーブルが用意されている。図39(A)には、通常状態で保留記憶数が2である場合に用いられる連続予告決定用テーブルが示されている。また、図39(B)には、通常状態で保留記憶数が3である場合に用いられる連続予告決定用テーブルが示されている。また、図39(C)には、通常状態で保留記憶数が4である場合に用いられる連続予告決定用テーブルが示されている。さらに、図39(D)には、確変状態または時短状態(この実施の形態では、高ベース状態である。)で用いられる確変・時短用の連続予告決定用テーブルが示されている。
なお、図39に示されている「はずれ(スーパーリーチ)」は入賞時判定結果1指定コマンドの受信に対応し、「15R通常大当り(スーパーリーチ)」は入賞時判定結果2指定コマンドの受信に対応し、「15R確変大当り(スーパーリーチ)」は入賞時判定結果3指定コマンドの受信に対応する。また、入賞時判定結果4指定コマンドを受信した場合には、演出制御用CPU101は、常に、連続予告演出を実行しないことに決定する。
図39に示すように、15R通常大当りになる場合には、飾り図柄の変動の表示結果がはずれである場合に比べて、高い割合で連続予告演出が実行される。また、15R確変大当りになる場合には、さらに高い割合で連続予告演出が実行される。
連続予告演出を実行することに決定した場合には、演出制御用CPU101は、連続予告演出の実行を決定したことを示す連続予告実行中フラグをセットする(ステップS6007)。
また、演出制御用CPU101は、飾り図柄の変動表示中であれば、連続予告演出開始待ちフラグをセットする(ステップS6008)。連続予告演出開始待ちフラグは、次に開始される飾り図柄の可変表示から連続予告演出を開始させるためにセットされる。なお、演出制御用CPU101は、例えば、演出制御プロセスフラグの値が「2」または「3」である場合に、飾り図柄の変動表示中であると判定する。
次いで、演出制御用CPU101は、現在の保留記憶数を変動回数カウンタにセットする(ステップS6009)。なお、変動回数カウンタは、連続予告演出の判定対象となった変動表示が開始されるまでに実行される変動表示の回数をカウントするためのカウンタである。
次いで、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果記憶バッファに記憶されている1つ目の入賞時判定結果(今回実行する変動表示に対応する入賞時判定結果)を削除し、入賞時判定結果記憶バッファの内容をシフトする(ステップS6010)。
なお、この実施の形態では、入賞時判定結果記憶バッファには、第1始動入賞の発生と第2始動入賞の発生に関わらず、入賞時判定結果コマンドの内容が格納される。しかし、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、第1保留記憶数と第2保留記憶数のそれぞれを特定可能な情報を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するとともに、第1始動入賞が発生したときと第2始動入賞が発生したときとで別個の入賞時判定結果コマンド(第1入賞時判定結果コマンドと第2入賞時判定結果コマンドとを別にする。)を送信するようにしてもよい。その場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100には、第1入賞時判定結果コマンドが格納される第1入賞時判定結果記憶バッファと第2入賞時判定結果コマンドが格納される第2入賞時判定結果記憶バッファとが別個に確保される。また、演出制御用CPU101は、第1入賞時判定結果指定コマンドを受信したときには第1入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをセットし、第2入賞時判定結果指定コマンドを受信したときには第2入賞時判定結果指定コマンド受信フラグがセットする。そして、ステップS6001,S6002,S6004,S6005,S6009,S6010の処理を、第1入賞時判定結果コマンドと第2入賞時判定結果コマンドとのそれぞれについて、独立して実行する。例えば、ステップS6004の処理では、ステップS6001の処理で第1入賞時判定結果指定コマンド受信フラグがセットされていたことを確認した場合には、第1入賞時判定結果記憶バッファが記憶する入賞時判定結果を全て抽出する。また、例えば、ステップS6009の処理では、ステップS6001の処理で第1入賞時判定結果指定コマンド受信フラグがセットされていたことを確認した場合には、第1保留記憶数を変動回数カウンタにセットする。また、例えば、ステップS6010の処理では、ステップS6001の処理で第1入賞時判定結果指定コマンド受信フラグがセットされていたことを確認した場合には、第1特別図柄の変動表示に同期して飾り図柄の変動表示を実行する場合(具体的には、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされている場合)には、第1入賞時判定結果記憶バッファが記憶する1つ目の入賞時判定結果を削除し、第1入賞時判定結果記憶バッファの内容をシフトする。
図40は、図36に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。
図41および図42は、図36に示された演出制御プロセス処理における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、RAMの変動パターンコマンド格納領域から、受信した変動パターンコマンドを読み出す(ステップS820)。また、表示結果特定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示特定指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS821)。演出制御用CPU101は、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。
図43は、演出表示装置9における飾り図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図43に示す例では、受信した表示結果特定コマンドが15R通常大当りを示している場合には(受信した表示結果特定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が偶数図柄(15R通常大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。受信した表示結果特定コマンドが15R確変大当りを示している場合には(受信した表示結果特定コマンドが表示結果3指定コマンド〜表示結果5指定コマンドのうちのいずれかである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が奇数図柄(15R確変大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。受信した表示結果特定コマンドが2R確変大当りを示している場合には(受信した表示結果特定コマンドが表示結果6指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として2回開放チャンス目を構成する演出図柄の組み合わせ(2R確変大当りの発生を想起させるような停止図柄)を決定する。そして、はずれの場合には(受信した表示結果特定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、飾り図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。また、15R確変大当りを想起させるような停止図柄を15R確変大当り図柄といい、15R通常大当りを想起させるような停止図柄を15R通常大当り図柄といい、2R確変大当りを想起させるような停止図柄を2回開放チャンス目という。そして、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次に、演出制御用CPU101は、受信した表示結果特定コマンドが15R大当りを示しているか否か(受信した表示結果特定コマンドが表示結果2指定コマンド〜表示結果5指定コマンドのいずれかであるか否か)を判定する(ステップS822)。
受信した表示結果特定コマンドが15R大当りを示している場合には(受信した表示結果特定コマンドが表示結果2指定コマンド〜表示結果5指定コマンドのいずれかである場合)、受信した表示結果特定コマンドが15R確変大当りAを示しているか否か(受信した表示結果特定コマンドが表示結果3指定コマンドであるか否か)を判定する(ステップS823)。
受信した表示結果特定コマンドが15R確変大当りAを示している場合には(受信した表示結果特定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否か確認する(ステップS824)。スーパーリーチの変動パターンであるか否かは、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変更パターンコマンドによって確認される。
変動パターンがスーパーリーチの変動パターンである場合には、プレミアム演出の有無、およびプレミアム演出を実行するときには遊技状態に応じたプレミアム演出を決定する(ステップS825)。具体的に、所定のランダムの値に基づき、所定のプレミアム演出実行決定テーブルを参照することにより、プレミアム演出を実行するか否かを決定すればよい。ここで、プレミアム演出を実行すると決定したときには、遊技状態が通常状態(低確低ベース状態)であれば、通常状態(低確低ベース状態)に応じたプレミアム演出を、時短状態(低確高ベース状態)であれば、時短状態(低確高ベース状態)に応じたプレミアム演出を、確変状態(高確高ベース状態)であれば、確変状態(高確高ベース状態)に応じたプレミアム演出を決定すればよい。そして、プレミアム演出を実行しないと決定したときには、所定のプレミアム演出指定バッファの値(プレミアム演出指定バッファ値)を「0」に更新し、通常状態(低確低ベース状態)に応じたプレミアム演出を実行すると決定したときには、プレミアム演出指定バッファ値を「1」に更新すればよい。また、時短状態(低確高ベース状態)に応じたプレミアム演出を実行すると決定したときには、プレミアム演出指定バッファ値を「2」に更新し、確変状態(高確高ベース状態)に応じたプレミアム演出を実行すると決定したときには、プレミアム演出指定バッファ値を「3」に更新すればよい。
受信した表示結果特定コマンドが15R確変大当りを示していない場合や、変動パターンがスーパーリーチの変動パターンでない場合、遊技状態に応じたプレミアム演出を決定した後には、飾り図柄の仮停止図柄を決定する(ステップS826)。具体的に、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が偶数図柄(15R通常大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。
受信した表示結果特定コマンドが15R大当りを示していない場合や、飾り図柄の仮停止図柄を決定した後には、変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否か確認する(ステップS827)。変動パターンがスーパーリーチの変動パターンである場合には、リーチ種類決定処理を実行する(ステップS828)。
次いで、演出制御用CPU101は、楽曲再生中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS829)。セットされている場合には、大当り遊技開始時に開始された楽曲が終了するとともに(ステップS830)、楽曲再生中フラグをリセットする(ステップS831A)。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンや大当りの種別(大当りの種類)などに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS831B)。具体的に、変動パターンが非リーチの変動パターンである場合や、ノーマルリーチの変動パターンで表示結果がはずれ、2R確変大当りのいずれかである場合には、変動パターンに応じたプロセステーブルが選択される。また、変動パターンがノーマルリーチの変動パターンで表示結果が15R大当りである場合には、変動パターンに応じた再抽選演出を含むプロセステーブルが選択される。さらに、変動パターンがスーパーリーチの変動パターンで表示結果がはずれである場合には、リーチ種類決定処理で決定されたリーチ種類に応じたプロセステーブルが選択される。また、変動パターンがスーパーリーチの変動パターンで表示結果が15R通常大当り、15R確変大当りB1、15R確変大当りB2のいずれかである場合には、リーチ種類決定処理で決定されたリーチ種類に応じた再抽選演出を含むプロセスデータが選択される。さらに、変動パターンがスーパーリーチの変動パターンで表示結果が15R確変大当りAである場合において、プレミアム演出指定バッファ値が「0」であるときには、リーチ種類決定処理で決定されたリーチ種類に応じた再抽選演出を含むプロセスデータが選択される。そして、変動パターンがスーパーリーチの変動パターンで表示結果が15R確変大当りAである場合において、プレミアム演出指定バッファ値が「0」以外であるときには、リーチ種類決定処理で決定されたリーチ種類、および遊技状態に応じて決定されたプレミアム演出に応じたプロセスデータが選択される。より具体的には、プレミアム演出指定バッファ値が「1」であれば、通常状態(低確低ベース状態)に応じたプレミアム演出を、プレミアム演出指定バッファ値が「2」であれば、時短状態(低確高ベース状態)に応じたプレミアム演出を、プレミアム演出指定バッファ値が「3」であれば、確変状態(高確高ベース状態)に応じたプレミアム演出を実行するためのプロセステーブルが選択される。
図44は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、飾り図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(飾り図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画面における飾り図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で飾り図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行う。また、ランプ制御実行データに設定されている態様で発光体の点滅を制御する。また、音番号データを音声出力基板70に出力する。
図44に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターン(リーチ種類決定処理が実行された場合には、決定されたリーチ種類)や、大当りの種別(大当りの種類)毎に応じて用意されている。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。
図45は、プロセステーブルの内容に従って実行される演出を説明するための説明図である。図45に示すように、演出制御用CPU101は、プロセステーブルにおける演出制御実行データに従って演出制御を実行する。すなわち、プロセスタイマ設定値に設定されたタイマ値に応じた時間が経過すると、プロセステーブルにおける次の演出制御実行データに従って、演出表示装置9やLED等の発光体を制御する処理を繰り返すことによって、1回の飾り図柄の変動中の演出が実現される。
なお、この実施の形態では、飾り図柄の変動に関わる画像データは、プロセステーブルには設定されていない。飾り図柄の変動自体は、演出制御用CPU101によって、プロセステーブルを使用せずに直接制御される。
図41に示すステップS831Bにおいて、演出制御用CPU101は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターン、表示結果特定コマンドによって示される表示結果、決定されたプレミアム演出、および決定されたリーチ種類に応じてプロセステーブルを選択する。
演出制御用CPU101は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS832)。また、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよびスピーカ27)の制御を実行する(ステップS833)。すなわち、表示制御実行データに従って、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(飾り図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、スーパーリーチの場合を除き変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、スーパーリーチ以外の場合にも、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS834)。また、変動制御タイマに所定時間を設定する(ステップS835)。なお、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU101は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、VDP109がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を演出表示装置9に出力し、演出表示装置9が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の変動が実現される。その後、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS836)。
なお、演出制御用CPU101は、画像データをVRAMの所定領域に書き込む場合に、実際には、例えば、Vブランク割込にもとづくVブランク割込処理で画像データをVRAMに書き込む制御を行う。従って、演出制御用CPU101は、RAMの所定領域にVRAMに書き込むデータを一時保存し、Vブランク割込処理でRAMの所定領域のデータをVRAMに書き込む制御を行う。Vブランク割込は、演出表示装置9に供給される垂直同期信号の周期と同周期でVDP109が発生する割込である。例えば、演出表示装置9の画面変更周波数(フレーム周波数)が30Hzである場合にはVブランク割込の発生周期は33.3msであり、フレーム周波数が60Hzである場合にはVブランク割込の発生周期は16.7msである。この例では、Vブランク割込処理でVRAMにデータを書き込むが、他の処理において、VRAMにデータを書き込むようにしてもよい。他の処理は、例えば、演出制御用が内蔵するタイマにもとづくタイマ割込や、飾り図柄変動中処理である。なお、他の処理においてVRAMにデータを書き込む処理を実行する場合には、例えば定期的に、実行周期とVブランク割込の周期との同期を取るための処理を実行することが好ましい。
図46は、ステップS823のリーチ種類決定処理で使用されるリーチ種類決定テーブルの一例を示す説明図である。図46に示すように、リーチ種類決定テーブルには、はずれおよび大当りの種類(リーチ種類に対応するリーチ演出を含む飾り図柄の変動において表示結果が導出表示された後に実行される大当りの種類)に応じて、リーチ種類に対応する判定値が設定されている。リーチ種類は、リーチ演出中に用いられる楽曲の種類に対応する。演出制御用CPU101は、リーチ種類決定テーブルを参照し、リーチ種類決定用乱数の値に対応する判定値に応じたリーチ種類を、使用するリーチ種類として決定する。
図47は、リーチ種類決定処理を示すフローチャートである。リーチ種類決定処理において、演出制御用CPU101は、表示結果特定コマンド格納領域に格納されている表示結果特定コマンドを読み出す(ステップS6101)。また、リーチ種類決定用乱数(SR3)の値を抽出する(ステップS6102)。そして、演出制御用CPU101は、リーチ種類決定テーブルを参照し、リーチ種類決定用乱数の値に対応する判定値に応じたリーチ種類を、使用するリーチ種類として決定する(ステップS6103)。また、決定したリーチ種類を示すデータをRAMに格納する(ステップS6104)。
なお、変動パターンコマンドが大当りの種類毎に異なっている(ある種類の大当りの場合には、他の種類の大当りの場合に用いられる変動パターンコマンドとは異なる変動パターンコマンドが用いられる。)場合には、受信した表示結果特定コマンドではなく受信した変動パターンコマンドにもとづいて、使用するリーチ種類を決定するようにしてもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、リーチ種類を特定可能なコマンド(例えば、リーチ種類を特定可能な変動パターンコマンドや、リーチ種類を示すコマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信することによって、リーチ種類を指定するようにしてもよい。その場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、決定した大当りの種類に応じてリーチ種類を選択するので、リーチ演出選択手段は、遊技制御用マイクロコンピュータ560で実現されることになる。
図48は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。飾り図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマのそれぞれの値を−1する(ステップS8100,S8101,S8102)。
また、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS8103)。プロセスタイマがタイムアウトしていたら、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップS8105A)。
次いで、演出制御用CPU101は、表示結果特定コマンド格納領域に格納されているデータが15R大当りを示しているか否か(すなわち、受信した表示結果特定コマンドが表示結果2指定コマンド〜表示結果5指定コマンドのいずれかであるか否か)を判定する(ステップS8105B)。表示結果特定コマンドが15R大当りを示している場合には、飾り図柄を仮停止表示する仮停止表示タイミングであるか否かを判定する(ステップS8105C)。仮停止表示タイミングである場合には、図41に示すステップS826にて決定した15R通常大当り図柄を仮停止表示させるための制御を行う(ステップS8105D)。
次いで、演出制御用CPU101は、プレミアム演出を実行するか否かを判定し(ステップS8105E)、プレミアム演出を実行しない場合には、再抽選演出を開始する制御を行う(ステップS8105F)。これに対して、プレミアム演出を実行する場合には、プレミアム演出を開始する制御を行うとともに(ステップS8105G)、プレミアム演出の実行中であることを示すプレミアム演出中フラグをセットする(ステップS8105H)。また、楽曲の再生中であることを示す楽曲再生中フラグをセットする(ステップS8105I)。ステップS8105Eの処理では、プレミアム演出指定バッファ値が「0」であるか否かを確認するようにし、「0」以外であればプレミアム演出を実行すると判定し、「0」であればプレミアム演出を実行しないと判定すればよい。
表示結果特定コマンドが15R大当りを示していない場合や、仮停止表示タイミングでない場合、再抽選演出またはプレミアム演出を開始する制御を行った後、演出制御用CPU101は、連続予告演出開始待ちフラグがセットされているか否か確認する(ステップS8106)。セットされている場合には、ステップS8109に移行する。連続予告開始待ちフラッグがセットされていない場合には、連続予告実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8107)。連続予告実行中フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、「保留数変化」(保留表示の変化)の演出態様で連続予告演出を実行する制御を行う(ステップS8108)。なお、可変表示期間において、可変表示期間よりも短い予告演出実行期間中に予告演出を実行する場合には、予告演出実行期間中においてのみステップS8108の処理を実行する。
また、変動制御タイマがタイムアウトしている場合には(ステップS8109)、演出制御用CPU101は、左中右の飾り図柄の次表示画面(前回の飾り図柄の表示切替時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(ステップS8110)。そのようにして、演出表示装置9において、飾り図柄の変動制御が実現される。VDP109は、所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を演出表示装置9に出力する。そのようにして、演出表示装置9において、飾り図柄の変動における背景画像、キャラクタ画像および飾り図柄が表示される。また、変動制御タイマに所定値(例えば、30msに相当する値)を再セットする(ステップS8111)。
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしている場合には(ステップS8112)、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8114)。なお、変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS8113)、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8114)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、飾り図柄の変動を終了させることができる。なお、飾り図柄の変動制御に用いられているプロセステーブルには、飾り図柄の変動表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、図45に例示されたプロセステーブルにおける演出制御実行データ1〜nのプロセスタイマ設定値の和は飾り図柄の変動時間に相当する。よって、ステップS8103の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイムアウトしたことを確認した時点で、切り替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データおよびランプ制御実行データ)はなく、プロセステーブルにもとづく飾り図柄の演出制御は終了する。
図49は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。飾り図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、まず、飾り図柄表示結果格納領域に格納されているデータ(停止図柄を示すデータ)に従って停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS8300)。また、連続予告演出開始待ちフラグがセットされている場合には、連続予告演出開始待ちフラグをリセットする(ステップS8301)。
次いで、演出制御用CPU101は、連続予告実行中フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS8305)。セットされている場合には、変動回数カウンタの値を1減算する(ステップS8306)。また、演出制御用CPU101は、減算後の変動回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップS8307)。そして、変動回数カウンタの値が0になっている場合には、演出制御用CPU101は、セットされている連続予告実行中フラグをリセットする(ステップS8308)。そのような処理が実行されることによって、この実施の形態では、入賞時判定の対象となった変動が開始される1つ前の変動表示まで連続予告演出が実行されて、その入賞時判定の対象となった変動表示の開始時に連続予告実行中フラグがリセットされる(その入賞時判定の対象となった変動表示中には連続予告演出は行われない)。なお、その入賞時判定の対象となった変動表示中においても、連続予告演出を実行するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、大当りにすることに決定されているか否か確認する(ステップS8309)。大当りにすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に格納されている表示結果特定コマンドによって確認される。なお、この実施の形態では、決定されている停止図柄によって、大当りとすることに決定されているか否か確認することもできる。
大当りとすることに決定されている場合には、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS8310)。
大当りにしないことに決定されている場合には、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS8311)。
図50は、「保留数変化」による連続予告演出(保留表示予告)の演出態様の具体例を示す説明図である。図50(1)に示すように第1特別図柄の変動表示に同期して飾り図柄の変動表示を実行しているときに、図50(2)に示すように第1始動入賞口13に始動入賞があったとする。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、新たに始動入賞があったことにもとづいて入賞時判定処理を実行する(ステップS221A参照)。そして、入賞時判定結果に応じた入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS235C,S235A,S237,S238参照)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、合算保留記憶数加算指定コマンドを送信する(ステップS218A参照)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、図50(2)に示すように、受信した合算保留記憶数加算指定コマンドにもとづいて、合算保留記憶表示部18cにおける保留記憶数の表示を1増やす(ステップS636参照)。そして、図50(3)に示すように、変動時間が終了してはずれ図柄を停止表示したとする(ステップS8300参照)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果特定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図50(4)に示すように、合算保留記憶表示部18cにおける保留記憶数の表示を1減らし(ステップS639参照)、次の飾り図柄の変動表示を開始する。
この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果指定コマンドを受信したことにもとづいて、連続予告演出を実行するか否か決定する(ステップS6005参照)とともに連続予告演出を実行することに決定したとする(ステップS6005参照)。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図50(4)に示すように、飾り図柄の変動表示中に、合算保留記憶表示部18cにおいて入賞時判定の対象となった保留記憶数の表示を通常とは異なる態様の表示(図50(4)に示す例では星形表示)に変更する(ステップS8108参照)。
なお、図50に示す例では、入賞時判定を行った後、次に開始される変動表示時から「保留球変化」の演出態様の連続予告演出を開始する場合を示しているが、入賞時判定結果指定コマンドを受信したときに(始動入賞が発生したタイミングで)、入賞時判定の対象となった保留記憶数の表示を通常とは異なる態様の表示に変更して連続予告演出を開始するようにしてもよい。そのように制御する場合には、演出制御用CPU101は、図43に示す連続予告演出決定処理において、ステップS6005の処理で連続予告演出を実行することに決定した場合には、連続予告演出開始待ちフラグをセットすることに代えて、直ちに、ステップS8108の処理(図48参照)を実行する。
そして、変動時間が終了して、図50(5)に示すように、最終停止図柄(図50(5)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8300参照)。
なお、図50(5)に示すように、合算保留記憶表示部18cにおいて入賞時判定の対象となった保留記憶数の表示については、継続して通常とは異なる態様の表示(図50(5)に示す例では星形表示)とする。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果特定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図50(6)に示すように、合算保留記憶表示部18cにおける保留記憶数の表示を1減らし(ステップS636参照)、次の飾り図柄の変動表示を開始する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図50(6)に示すように、飾り図柄の変動表示中に、合算保留記憶表示部18cにおいて入賞時判定の対象となった保留記憶数の表示を通常とは異なる態様の表示(図50(6)に示す例では星形表示)を継続する(ステップS8108参照)。そして、変動時間が終了して、図50(7)に示すように、最終停止図柄(図50(7)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8300参照)。
なお、図50(7)に示すように、合算保留記憶表示部18cにおいて入賞時判定の対象となった保留記憶数の表示については、継続して通常とは異なる態様の表示(図50(7)に示す例では星形表示)とする。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果特定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図50(8)に示すように、合算保留記憶表示部18cにおける保留記憶数の表示を1減らし(ステップS638参照)、次の飾り図柄の変動表示を開始する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図50(8)に示すように、飾り図柄の変動表示中に、合算保留記憶表示部18cにおいて入賞時判定の対象となった保留記憶数の表示を通常とは異なる態様の表示(図50(8)に示す例では星形表示)を継続する(ステップS8108参照)。そして、変動時間が終了して、図50(9)に示すように、最終停止図柄(図50(9)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8300参照)。
なお、図50(9)に示すように、合算保留記憶表示部18cにおいて入賞時判定の対象となった保留記憶数の表示については、継続して通常とは異なる態様の表示(図50(9)に示す例では星形表示)にする。
以上の態様で、入賞時判定の対象となった始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまで、同様の演出態様で連続予告演出が実行される。
なお、この実施の形態では、連続予告演出として「保留数表示」による演出を用いるが、「保留数表示」による演出は連続予告演出の一例であって、他の種類の演出を用いてもよい。また、連続予告演出として複数種類の演出を使用するようにし、演出制御用]CPU101が、所定の乱数を用いた抽選によって、使用する連続予告演出の種類を決定するようにしてもよい。
図51および図52は、図36に示された演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド(大当り開始1指定コマンド、大当り開始2指定コマンド、または大当り開始3指定コマンド)を受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグ、大当り開始2指定コマンド受信フラグ、または大当り開始3指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認する(ステップS861)。大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、大当り開始指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS862)、プレミアム演出中フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS863)。プレミアム演出中フラグがセットされていない場合には、演出表示装置9にファンファーレ画面を表示する制御を行う(ステップS864)。これに対して、プレミアム演出中フラグがセットされている場合には、処理を終了する。
大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS871)。大入賞口開放中指定コマンド受信フラグがセットされていない場合には、処理を終了する。
大入賞口開放中指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンド受信フラグをリセットする(ステップS872A)。また、変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否か確認する(ステップS872B)。スーパーリーチの変動パターンであるか否かは、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変更パターンコマンドによって確認される。
変動パターンがスーパーリーチの変動パターンである場合には、リーチ演出中に再生された楽曲の種類に応じて、選択可能バッファの値を更新する(ステップS872C)。再生された楽曲の種類は、図41に示すステップS828のリーチ種類決定処理で決定されたリーチ種類に応じて特定されればよい。選択可能バッファは、大当り遊技中に再生される楽曲として選択可能なものを示しており、初期状態では、その値が“0”となっている。この実施の形態では、図53に示すように、選択可能バッファの値が“0”であれば曲T1および曲T2が、“1”であれば曲T1、曲T2、および曲Aが、“2”であれば曲T1、曲T2、および曲Bが、“3”であれば曲T1、曲T2、および曲Cが、“4”であれば曲T1、曲T2、および曲Dが、大当り遊技中に再生される楽曲として選択可能となる。また、選択可能バッファの値が“5”であれば曲T1、曲T2、曲A、および曲Bが、選択可能バッファの値が“6”であれば曲T1、曲T2、曲A、および曲Cが、選択可能バッファの値が“7”であれば曲T1、曲T2、曲A、および曲Dが、選択可能バッファの値が“8”であれば曲T1、曲T2、曲B、および曲Cが、選択可能バッファの値が“9”であれば曲T1、曲T2、曲B、および曲Dが、選択可能バッファの値が“10”であれば曲T1、曲T2、曲C、および曲Dが、大当り遊技中に再生される楽曲として選択可能となる。さらに、選択可能バッファの値が“11”であれば曲T1、曲T2、曲A、曲B、および曲Cが、選択可能バッファの値が“12”であれば曲T1、曲T2、曲A、曲B、および曲Dが、選択可能バッファの値が“13”であれば曲T1、曲T2、曲A、曲C、および曲Dが、選択可能バッファの値が“14”であれば曲T1、曲T2、曲B、曲C、および曲Dが、大当り遊技中に再生される楽曲として選択可能となる。そして、選択可能バッファの値が“15”であれば曲T1、曲T2、曲A、曲B、曲C、および曲Dが、大当り遊技中に再生される楽曲として選択可能となる。
電源投入後、スーパーリーチを伴うリーチ演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となるまでは、選択可能バッファの値は、“0”であるため、曲T1および曲T2のみが、大当り遊技中に再生される楽曲として選択可能である。ステップS872Cの処理では、リーチ演出中に曲Aが再生された場合、選択可能バッファ値が“1”、“5”〜“7”、“11”〜“13”、及び“15”のいずれかである場合、選択可能バッファの値は更新されない。これに対して、リーチ演出中に曲Aが再生された場合、選択可能バッファ値が“2”であれば“5”に、選択可能バッファ値が“3”であれば“6”に、選択可能バッファ値が“4”であれば“7”に、選択可能バッファ値が“8”であれば“11”に、選択可能バッファ値が“9”であれば“12”に、選択可能バッファ値が“10”であれば“13”に、選択可能バッファ値が“14”であれば“15”に、更新される。リーチ演出中に曲Bが再生された場合、選択可能バッファ値が“2”、“5”、“8”、“9”、“11”、“12”、“14”、及び“15”のいずれかである場合、選択可能バッファの値は更新されない。リーチ演出中に曲Bが再生された場合、選択可能バッファ値が“1”であれば“5”に、選択可能バッファ値が“3”であれば“8”に、選択可能バッファ値が“4”であれば“9”に、選択可能バッファ値が“6”であれば“11”に、選択可能バッファ値が“7”であれば“13”に、選択可能バッファ値が“10”であれば“14”に、選択可能バッファ値が“13”であれば“15”に、更新される。リーチ演出中に曲Cが再生された場合、選択可能バッファ値が“3”、“6”、“8”、“10”、“11”、及び“13”〜“15”のいずれかである場合、選択可能バッファの値は更新されない。リーチ演出中に曲Cが再生された場合、選択可能バッファ値が“1”であれば“6”に、選択可能バッファ値が“2”であれば“8”に、選択可能バッファ値が“4”であれば“10”に、選択可能バッファ値が“5”であれば“12”に、選択可能バッファ値が“7”であれば“13”に、選択可能バッファ値が“9”であれば“14”に、選択可能バッファ値が“12”であれば“15”に、更新される。リーチ演出中に曲Dが再生された場合、選択可能バッファ値が“4”、“7”、“9”、“10”、“12”〜“15”のいずれかである場合、選択可能バッファの値は更新されない。リーチ演出中に曲Dが再生された場合、選択可能バッファ値が“1”であれば“7”に、選択可能バッファ値が“2”であれば“9”に、選択可能バッファ値が“3”であれば“10”に、選択可能バッファ値が“5”であれば“12”に、選択可能バッファ値が“6”であれば“13”に、選択可能バッファ値が“8”であれば“14”に、選択可能バッファ値が“11”であれば“15”に、更新される。これにより、リーチ演出中に曲Aが再生された場合には、曲Aが大当り遊技中に再生可能な楽曲として追加され、リーチ演出中に曲Bが再生された場合には、曲Bが大当り遊技中に再生可能な楽曲として追加される。また、リーチ演出中に曲Cが再生された場合には、曲Cが大当り遊技中に再生可能な楽曲として追加され、リーチ演出中に曲Dが再生された場合には、曲Dが大当り遊技中に再生可能な楽曲として追加される。この結果、リーチ演出中に使用される楽曲(曲A〜曲D)と同じ楽曲が大当り遊技でも使用されるようにすることができる。
変動パターンがスーパーリーチの変動パターンでない場合や、選択可能バッファの値を更新した後には、プレミアム演出中フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS872D)。プレミアム演出中フラグがセットされていない場合には、大当りの種別(大当りの種類)に応じたプロセステーブル(大当り種別が15R確変大当りAである場合には、選択可能バッファ値に応じたプロセステーブル)を選択する(ステップS873A)。具体的に、ステップS873Aの処理では、大当り種別が15R通常であれば、ノーマルの楽曲(曲N)の出力を実現するプロセステーブルが選択され、大当り種別が15R確変大当りB1であれば、曲S1の出力を実現するプロセステーブルが選択され、大当り種別が15R確変大当りB2であれば、曲S2の出力を実現するプロセステーブルが選択される。また、大当り種別が15R確変大当りAである場合には、選択可能バッファ値に応じた楽曲選択画面の表示を実現するプロセステーブルが選択される。
プレミアム演出中フラグがセットされている場合には、プレミアム演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS873B)。なお、プレミアム演出に応じたプロセステーブルには、図48に示すステップS8105Gの処理で開始されたプレミアム演出の続きとなる表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データが設定されている。すなわち、図48に示すステップS8105Gの処理で設定された表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データと、ステップS872Gの処理で選択されるプロセステーブルに設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データと、は、一連の表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データとなっている。このような設定により、プレミアム演出を、可変表示の終了や大当りの開始によって途切れることなく、飾り図柄の可変表示から大当り遊技に亘る連続した演出として実行することができる。
そして、演出制御用CPU101は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS874)。また、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS875,S876,S877)。ステップS875の処理を実行することにより、大当り種別が15R確変大当りAでプレミアム演出中フラグがセットされていない場合には、演出表示装置9に、図54に示すような、選択可能バッファ値に応じた楽曲選択画面を表示する制御を行うことができる。なお、楽曲選択画面は、大当り表示処理(ステップS804)からではなく、ラウンド中処理(ステップS805)からその表示が開始されるようにしてもよい。
さらに、ステップS875の処理にて楽曲選択画面を表示する制御が行われたか否かを判定する(ステップS878A)。楽曲選択画面を表示する制御が行われたか否かは、例えば、プレミアム演出中フラグがセットされているか否か、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果コマンドが15R確変大当りAを指定しているか否かによって判定される。楽曲選択画面を表示する制御が行われた場合、すなわちプレミアム演出中フラグがセットされておらず、15R確変大当りAである場合には、楽曲選択画面の表示中であることを示す楽曲選択画面表示中フラグをセットする(ステップS878B)。そして、大入賞口開放期間計測タイマの値を0に初期化し(ステップS878C)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に応じた値に更新する(ステップS879)。
なお、大入賞口開放期間計測タイマは、大入賞口が実際に開放されている期間(開放時間)を計測するためのタイマである。演出制御用CPU101は、大入賞口開放期間計測タイマの値にもとづいて、大入賞口の開放許容期間(8秒または12秒)が経過する前に大入賞口が閉鎖する状況が生じた場合には、楽曲の出力期間を調整する制御(大当り遊技が終了したときに一連の楽曲を終了させるための制御)を行う。本実施の形態では、大当りの種別(大当りの種類)に関わらず、大入賞口開放期間計測タイマの値が0に初期化されるが、大入賞口が実際に開放されている期間(開放時間)の計測が必要な15R確変大当りB1または15R確変大当りB2である場合にのみ、大入賞口開放期間計測タイマの値を0に初期化するようにしてもよい。
図55および図56は、図36に示された演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理(ステップS805)を示すフローチャートである。ラウンド中処理において、演出制御用CPU101は、大入賞口開放期間計測タイマの値を+1する(ステップS1900A)。また、プロセスタイマの値を−1する(ステップS1900B)。また、大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1指定コマンド受信フラグ、大当り終了2指定コマンド受信フラグ、または大当り終了3指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否かを確認する(ステップS1901)。大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、ステップS1913に移行する。
大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS1902A)。大入賞口開放後指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、ステップS1908Aに移行する。
大入賞口開放後指定コマンド受信フラグがセットされていない場合は、演出制御用CPU101は、楽曲選択画面表示中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1902B)。楽曲選択画面表示中フラグがセットされている場合には、所定の操作ボタン(図示せず)の押下操作を検出する操作検出スイッチ(図示せず)からの検出信号がオンであるか否かを判定することにより、遊技者による操作ボタンの押下操作が行われたか否かを検出する(ステップS1902C)。
遊技者による操作ボタンの押下操作が検出された場合には、楽曲選択画面に表示されているカーソルを移動させる表示制御を行う(ステップS1902D)。図54に示す例では、カーソルが曲T2を指している状態で、遊技者による操作ボタンの押下操作が検出された場合には、カーソルが曲Aを指している状態に移行する表示制御が行われる。
楽曲選択画面表示中フラグがセットされていない場合や、遊技者による操作ボタンの押下操作が検出されなかった場合、カーソルを移動させる表示制御を行った後には、プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS1903)。プロセスタイマがタイムアウトしていたら、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS1094)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置の制御状態を変更する(ステップS1905)。
ステップS1908Aでは、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後指定コマンド受信フラグをリセットする。次いで、演出制御用CPU101は、楽曲選択画面表示中フラグがセットされているか否かを判定し、セットされている場合には、楽曲選択画面表示中フラグをリセットする(ステップS1908B)。これにより、1ラウンド目の大当り遊技においてのみ、演出表示装置9に楽曲選択画面を表示させることができる。続いて、カーソルが指している楽曲を再生する制御を行った後(ステップS1908C)、楽曲が再生中であることを示す楽曲再生中フラグをセットする(ステップS1908D)。
楽曲選択画面表示中フラグがセットされていない場合や、楽曲再生中フラグがセットされた後には、演出制御用CPU101は、15R確変大当りB1、15R確変大当りB2のいずれかであるか否かを判定する(ステップS1908F)。15R確変大当りB1、15R確変大当りB2のいずれかであるか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果コマンドによって判定される。15R確変大当りB1、15R確変大当りB2のいずれかである場合には、大入賞口開放期間計測タイマの値が基準値に一致しているか否かを判別する(ステップS1909)。大入賞口開放期間計測タイマの値が基準値に一致しない場合には、音調整要求フラグをセットする(ステップS1910)。
15R確変大当りB1、15R確変大当りB2のいずれでもない場合や、大入賞口開放期間計測タイマの値が基準値に一致している場合、音調整要求フラグをセットした後には、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に応じた値に更新する(ステップS1911)。
ステップS1909の処理で用いられる基準値は、大入賞口の開放許容期間に相当する8秒または12秒に相当する値である。演出制御用CPU101は、表示結果特定コマンド格納領域に格納されている表示結果特定コマンド(大当りの種類を特定可能なコマンド)とラウンド数とにもとづいて、開放許容期間が8秒であるのか12秒であるのかを判定できる。なお、大入賞口開放期間計測タイマの値が基準値に一致しないときには、大入賞口開放期間計測タイマの値が基準値よりも小さい値になる。大入賞口開放期間計測タイマの値が基準値に一致しない状況は、開放許容期間が経過する前に所定個(例えば、10個)の遊技球が大入賞口に入賞して大入賞口が閉鎖された場合に発生するからである。
ステップS1913Aでは、演出制御用CPU101は、大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1指定コマンド受信フラグ、大当り終了2指定コマンド受信フラグ、または大当り終了3指定コマンド受信フラグ)をリセットする。また、プレミアム演出中フラグがセットされている場合には、リセットする(ステップS1913B)。そして、大当りの終了を報知する演出(エンディング演出)に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS1914)。
また、演出制御用CPU101は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1915)。また、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS1915)。さらに、大当り終了演出タイマに、大当り終了演出の時間に相当する値をセットする(ステップS1917)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に応じた値に更新する(ステップS1918)。
なお、大当りの種類が15R確変大当りB1、15R確変大当りB2のいずれかである場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560による大入賞口の開放時に(図27におけるステップS404参照)、大入賞口開放指定コマンドが送信され(図27におけるステップS403参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放指定コマンドを受信したことにもとづいて15R確変大当りB1、15R確変大当りB2のいずれであるかに応じてプロセステーブルを選択し(図51におけるステップS871,S873参照)、さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560から大入賞口の閉鎖時に送信される大入賞口開放後指定コマンドを受信するまで、プロセステーブルに設定されている音番号データにもとづいて一連の楽曲の出力制御を行うので(図55におけるステップS1903〜S1905参照)、遊技制御用マイクロコンピュータ560と演出制御用マイクロコンピュータ100とは、共同して、選択した楽曲の進行に合わせて、可変入賞装置(大入賞口)を開放状態に制御することになる。つまり、大当りの種類が15R確変大当りB1、15R確変大当りB2のいずれかである場合、演出制御用マイクロコンピュータ100の制御にもとづく楽曲の進行に合わせて、遊技制御用マイクロコンピュータ560による大入賞口の開放制御が進行することになる。また、大当りの種類が15R確変大当りB1、15R確変大当りB2のいずれかである場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100の制御によって出力される音に合わせて、大入賞口の開放を制御するようにしてもよい。例えば、大当りの種類が15R確変大当りB1、15R確変大当りB2のいずれかである場合、一つの楽曲中の音の調子の変化等に整合させて、大入賞口を開閉するようにしてもよい。
図57は、図36に示された演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(ステップS806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を−1する(ステップS1940)。また、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS1941)。大入賞口開放中指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、大入賞口開放中指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS1951)、大入賞口開放期間計測タイマの値を0に初期化し(ステップS1952)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に応じた値に更新する(ステップS1953)。
演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンド受信フラグがセットされていない場合には、プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS1942)。プロセスタイマがタイムアウトしていたら(ステップS1942)、音調整要求フラグがセットされているか否か確認する(ステップS1943)。音調整要求フラグがセットされていない場合には、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS1944)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置の制御状態を変更する(ステップS1945)。
音調整要求フラグがセットされているということは、大当りの種類が15R確変大当りB1、15R確変大当りB2のいずれかである場合において、大入賞口の開放許容期間が経過する前に所定個(例えば、10個)の遊技球が大入賞口に入賞して大入賞口が閉鎖されたことを意味する。つまり、大当りの種類が15R確変大当りB1、15R確変大当りB2のいずれかである場合において、大入賞口の開放時間が、開放許容期間に達しなかったことを意味する。大当りの種類が15R確変大当りB1、15R確変大当りB2のいずれかである場合、大当り遊技中に実行される楽曲の演出(一連の楽曲による演出)が、大当り遊技の開始時に開始され大当り遊技の終了時に終了するように、大当り遊技中に使用されるプロセステーブルが構成されている。すなわち、大当りの種類が15R確変大当りB1、15R確変大当りB2のいずれかである場合には、大入賞口の開放時間が開放許容期間に一致するという前提で、プロセステーブルが構成されている。従って、大入賞口の開放時間が、開放許容期間に達しなかった状況が生ずると、一連の楽曲による演出が完了しないうちに15R確変大当りB1、15R確変大当りB2のいずれかにもとづく大当り遊技が終了してしまい、一連の楽曲による演出効果が低下する。
そこで、演出制御用CPU101は、大当りの種類が15R確変大当りB1、15R確変大当りB2のいずれかであるときにおいて、音調整要求フラグがセットされている場合には、大当り遊技の完了時に一連の楽曲による演出が完了させるための調整の処理を実行する。
具体的には、演出制御用CPU101は、音調整要求フラグをリセットした後(ステップS1946)、音調整用のプロセステーブルを選択し(ステップS1947)、音調整用のプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1947)。また、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS1948)。
図58は、音調整用のプロセステーブルにもとづく調整の処理を説明するための説明図である。図58(A)には、第mラウンドの大入賞口の開放時間が開放許容期間に一致している場合の大入賞口の開放の様子とプロセスデータの切替との関係の一例が示されている。図58(A)において、(1)〜(9)は、プロセステーブル(図44参照)における各プロセスタイマのスタート時点(プロセスデータの切替時点に相当)を示す。
図58(B)には、第mラウンドの大入賞口の開放時間が開放許容期間よりも短い場合の大入賞口の開放の様子とプロセスデータの切替との関係の一例が示されている。図58(B)において、(1)〜(5),(*),(7)〜(9)は、プロセステーブル(図44参照)における各プロセスタイマのスタート時点(プロセスデータの切替時点に相当)を示す。なお、(*)は、使用されるプロセステーブルが、大当りの種類に応じた通常のプロセステーブルから、調整用のプロセステーブルに切り換えられたことを示す。よって、(*),(7)〜(9)は、調整用のプロセステーブルにおける各プロセスタイマのスタート時点を示す。
調整用のプロセステーブルにおけるプロセスタイマ1((*)の時点でスタートされるプロセスタイマに相当)の値は、他のプロセスタイマの値(以下、通常のプロセスタイマの値という。)よりも小さい。そして、調整用のプロセステーブルにおけるプロセスタイマ1に対応して設定されている音番号データ1にもとづく音出力のテンポは、他の音番号データにもとづく音出力のテンポよりも速い。速さの程度は、第(m+1)ラウンド以降の大入賞口の開放時間が開放許容期間に一致しているとした場合(具体的には、図58(B)における(7)以降の時点において使用される各プロセスタイマの値が通常のプロセスタイマの値である場合)に、大当り遊技の完了時に一連の楽曲による演出が完了するようなテンポである。なお、プロセスタイマの値が示す時間は短いので、楽曲のテンポが速められる期間は短く、遊技者に違和感を与える可能性は低い。また、この実施の形態では、音出力のテンポを速くすることによって調整を行うが、楽曲における短期間の音を削除する(出力しないように制御する)ことによって楽曲出力時間を詰めるように調整してもよい。
図58に例示されたような調整の処理によって、大当りの種類が15R確変大当りB1、15R確変大当りB2のいずれかである場合に、大入賞口の開放時間が開放許容期間に一致しなかった状況が生じても、15R確変大当りB1、15R確変大当りB2のいずれかにもとづく大当り遊技の完了時に一連の楽曲による演出が完了するように制御することができ、15R確変大当りB1、15R確変大当りB2のいずれかにもとづく、楽曲による大当り遊技中の演出効果の低下を防止することができる。
なお、実際の大入賞口の開放時間と開放許容期間とのずれ量(図58におけるt)は、実際の遊技状況に応じて様々な値になる。そこで、大当りの種類にそれぞれに応じ、かつ、ラウンド数に応じて、調整用のプロセステーブルをあらかじめ用意し、演出制御用マイクロコンピュータ100のROMに格納しておく。また、音声出力基板70に搭載されている音声データROM704には、各ラウンドの大入賞口の開放時間が開放許容期間に一致している場合に使用される音番号データに対応する音声データに加えて、調整用のプロセステーブルにおける音番号データに対応する音声データも格納される。
しかし、演出制御用マイクロコンピュータ100のROMおよび音声データROM704に格納されるデータの量が、許容されるデータ量(例えば、基板に搭載可能な数のROMの容量)よりも多くなる場合には、他の方法によって、調整の処理を実行するようにしてもよい。
例えば、この実施の形態では、最終ラウンドの終了時に一連の楽曲による演出が完了するように制御されるが、大入賞口の開放時間が開放許容期間よりも短い状況が発生した場合には、大当り終了演出処理の開始直後の所定期間に亘って、一連の楽曲の出力を許容するようにしてもよい。
また、各ラウンドの大入賞口の開放時間が開放許容期間に一致している場合に使用される楽曲を、裏拍子や裏裏拍子を含む楽曲とし、大入賞口の開放時間が開放許容期間よりも短い状況が発生した場合には、適宜、裏拍子や裏裏拍子を削除するように制御してもよい。なお、裏拍子や裏裏拍子を含む楽曲を用いる場合には、音のずれが目立たないので、調整を行わないようにしてもよい。
図59は、図36に示された演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマの値を1減算する(ステップS881)。そして、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了演出時間が経過したか否か確認する(ステップS882)。経過していない場合には、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS883)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS884)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS885)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置の制御状態を変更する(ステップS886)。
大当り終了演出時間が経過している場合には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS888)。
図60は、再抽選演出及びプレミアム演出の演出態様の具体例を示す説明図である。図60(1)では、例えば特別図柄の変動開始などに対応して、飾り図柄の変動が開始される(図41および図42に示す飾り図柄変動開始処理)。その後、例えば図60(2)に示すように、「6」の数字を示す左右図柄が揃って停止表示(仮停止表示)されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。そして、図48に示すステップS8105Cにて仮停止表示タイミングとなったときには、図60(3)に示すように、図41に示すステップS826にて決定した15R通常大当り図柄を仮停止表示させる(図48に示すステップS8105D)。
図48に示すステップS8105Fにて再抽選演出を実行することに決定された場合には、図60(4)に示すように左中右図柄を同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させる。そして、15R確変大当りA、15R確変大当りB1、15R確変大当りB2のいずれかであることに対応して再抽選演出が実行される場合には、例えば図60(5)に示すように、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に15R確変大当り図柄を停止表示する再抽選成功演出が行われる(図49に示す飾り図柄変動停止処理)。なお、再抽選失敗演出が実行される場合には、図60(4)に示すような飾り図柄の再変動を行った後、15R通常大当り図柄を停止表示させればよい。
その後、図51に示すステップS861にて大当り開始指定コマンドを受信したときには、例えば図60(6)に示すように、演出表示装置9にファンファーレ画面を表示する(ステップS864)。そして、図60(7)に示すように、大当りの種別(大当りの種類)に応じた大当り遊技演出を実行するとともに、遊技者による操作ボタンの押下操作により選択された大当り楽曲を再生する(図55に示すラウンド中処理)。
これに対して、図48に示すステップS8105Gにてプレミアム演出を実行することに決定された場合には、図60(8)及び(9)に示すように、プレミアム演出特有の演出画像が演出表示装置9に表示され、15R確変大当り図柄が停止表示される。その後、図51に示すステップS861にて大当り開始指定コマンドを受信しても、演出表示装置9にファンファーレ画面を表示しないようにし、ステップS872Fにて、図48に示すステップS8105Gにて開始されたプレミアム演出の続きとなる表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データが設定されたプロセステーブルを選択する。これにより、図60(10)に示すように、プレミアム演出は、可変表示の終了や大当りの開始によって途切れることなく、飾り図柄の可変表示から大当り遊技に亘って連続して実行される。
以上に説明したように、上記の実施の形態では、スーパーリーチのリーチ演出が実行された後、15R通常大当り図柄が仮停止表示された場合において、飾り図柄の可変表示の表示結果を15R通常大当り、15R確変大当りB1、15R確変大当りB2のいずれかにする旨の決定がされているときや、飾り図柄の可変表示の表示結果を15R確変大当りAとする旨の決定がされているときでもプレミアム演出を実行しない旨の決定がされたときには、再抽選演出が実行され、大当り遊技の終了後に確変状態に制御される可能性があることが報知される。これに対して、飾り図柄の可変表示の表示結果を15R確変大当りAにする旨の決定がされるとともにプレミアム演出を実行する旨の決定がされたときには、再抽選演出に代えてプレミアム演出が実行され、大当り遊技の終了後に確変状態に制御されることが確定的に報知される。そして、かかるプレミアム演出は、大当り開始指定コマンドの受信に基づくファンファーレ画面の表示など、可変表示の終了や大当りの開始によって途切れることなく、大当り表示処理にて、飾り図柄変動中処理にて使用された表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データの続きとなる表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データ、すなわち一連の表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データが使用されることにより、飾り図柄の可変表示から大当り遊技に亘って連続して実行される。
このように、プレミアム演出を可変表示の終了や大当りの開始によって途切れることなく実行することにより、大当り図柄が導出表示されたことに対する遊技者の興奮を保つことが可能となるので、遊技興趣の向上を図ることができる。
また、上記の実施の形態では、飾り図柄の可変表示の表示結果を15R確変大当りAにする旨の決定がされているときには、大当り遊技中に、プレミアム演出に対応した楽曲、曲T1、曲T2、曲A、曲B、曲C、および曲Dのいずれかが再生されるとともに、楽曲の再生中であることを示す楽曲再生中フラグがセットされる。そして、大当り遊技の終了後も楽曲が終了していなければ、楽曲再生中フラグは、セットされたままとなる(例えば図36参照)。この場合において、リーチ演出中に楽曲が再生されないノーマルリーチの変動パターンが選択されたときには、大当り遊技で開始された楽曲を引き続き再生する一方で、リーチ演出中に楽曲が再生されるスーパーリーチの変動パターンが選択されたときには、大当り遊技で開始された楽曲を途中であっても終了して、リーチ種類選択処理で選択されたリーチ種類に対応する楽曲の再生を開始する(例えば図41参照)。
すなわち、楽曲再生手段は、特定遊技状態の制御中から再生されている特定遊技楽曲が終了していない場合において、リーチ選択手段によってリーチ楽曲を伴わないリーチ演出が選択されたときには特定遊技楽曲の再生を継続し、リーチ楽曲を伴うリーチ演出が選択されたときには特定遊技楽曲の再生を終了してリーチ楽曲の再生を開始する(例えば演出制御用CPU101は、ステップS829〜ステップS831Aの処理などを実行する)。
このようにすれば、遊技者は、ノーマルリーチを伴う飾り図柄の可変表示が実行される場合、大当り遊技で開始された一連の楽曲(特定遊技楽曲)を最後まで聞くことができるので、遊技興趣の向上を図ることができる。これに対して、スーパーリーチを伴う飾り図柄の可変表示が実行される場合には、スーパーリーチのリーチ演出の内容と、再生される楽曲と、の整合がとれないことを防止することができる。
さらに、上記の実施の形態では、変動パターンがスーパーリーチの変動パターンである場合には、リーチ演出中に再生された楽曲の種類に応じて、選択可能バッファの値が更新され、15R確変大当りAにもとづく大当り遊技中に再生可能な楽曲が追加されていく。具体的に、初期状態では、15R確変大当りAにもとづく大当り遊技において、曲T1および曲T2のみが再生可能であるが、リーチ演出中に曲Aが再生された場合には、曲Aが大当り遊技中に再生可能な楽曲として追加され、リーチ演出中に曲Bが再生された場合には、曲Bが大当り遊技中に再生可能な楽曲として追加される。また、リーチ演出中に曲Cが再生された場合には、曲Cが大当り遊技中に再生可能な楽曲として追加され、リーチ演出中に曲Dが再生された場合には、曲Dが大当り遊技中に再生可能な楽曲として追加される。
このように、スーパーリーチのリーチ演出が実行されて大当りとなる毎に、リーチ演出中に再生された楽曲が、大当り遊技中に再生可能な楽曲として追加されるので、大当り遊技の演出の幅が広がって遊技興趣の向上を図ることができる。
そして、上記の実施の形態では、大当りの種別(大当りの種類)毎に大当り技状態において出力される一連の楽曲が選択され、大当り技状態において、選択された楽曲の進行に合わせて、大入賞口が開放状態に制御されるので、楽曲による演出効果をより高くして、遊技の興趣をより向上させることができる。
なお、上記の実施の形態では、各々の種類の大当りに応じて1種類の開放パターンが用いられていたが(図10参照)、各々の種類の大当りに応じて複数種類の開放パターンを用意し、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、例えば、乱数を用いた抽選によって、複数種類の開放パターンから1つの開放パターンを選択するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、遊技制御手段が、入賞時判定処理で、変動パターン種別が特定の変動パターン種別(この例では、スーパーリーチ)であると判定した場合に、当該判定の対象となった保留記憶にもとづく可変表示が開始される以前に、特定の変動パターン種別に含まれる変動パターンによる可変表示が行われることを予告し、変動パターン種別判定テーブルにおける特定の変動パターン種別に対して最も少ない数の判定値(ただし、上記の実施の形態では、保留記憶数によらず同じ値である235〜241)が設定されているテーブルを用いるように構成されているので、予告の発生頻度を低下させないようにしつつ、特定の変動パターン種別に対する予告によって遊技の興趣を向上させることができる。
なお、この発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更及び応用が可能である。
上記の実施の形態では、飾り図柄の可変表示の表示結果が15R確変大当りAで、スーパーリーチとなるリーチ演出が実行される場合には、所定のランダムの値に基づき、所定のプレミアム演出実行決定テーブルを参照することにより、プレミアム演出を実行するか否かを決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、飾り図柄の可変表示の表示結果が15R確変大当りAで、スーパーリーチとなるリーチ演出が実行された場合には、常にプレミアム演出が実行されるようにしてもよい。また、飾り図柄の可変表示の表示結果が15R大当りで、プレミアム演出を実行しない場合には、常に再抽選演出が実行されるものとして説明したが、所定のランダムの値に基づき、所定の再抽選演出実行決定テーブルを参照することにより、再抽選演出を実行するか否かを決定するようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、大当り遊技中に再生される楽曲が、遊技者による操作ボタンの押下操作により選択されるものとして説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、大当り遊技中に再生される楽曲は、所定のランダムに基づき、所定の楽曲選択テーブルを参照することにより、選択されるものであってもよい。さらに、楽曲の選択に用いられる操作手段は任意であり、回転操作可能なジョグダイアルであってもよいし、方向操作可能なジョイスティックであってもよい。また、このようなジョグダイアルやジョイスディックでカーソルを移動させ、操作ボタンの押下操作に応答して、楽曲が確定的に選択されるものであってもよい。
また、上記の実施の形態では、2つの特別図柄表示器が設けられている遊技機を例にしたが、1つの特別図柄表示器が設けられている遊技機にも本発明を適用することができる。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば、簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
また、上記の実施の形態におけるパチンコ遊技機1において、特定遊技状態として、可変入賞装置を第1の状態と第2の状態とに制御する状態制御パターンが異なる複数種類の特定遊技状態があり(図10および図30参照)、複数種類の特定遊技状態から、制御する特定遊技状態の種類を選択する特定遊技状態選択手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS72の処理を実行する部分)を備え、楽曲選択手段は、特定遊技状態選択手段が選択した種類の特定遊技状態に応じた楽曲を選択する(図51におけるステップS873参照)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、楽曲の違いに応じて特定遊技状態において得られる価値が異なるので、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
また、上記の実施の形態におけるパチンコ遊技機1において、特定遊技状態選択手段が、可変入賞装置が第1の状態に制御される期間が他の特定遊技状態に比べて短い特定遊技状態を選択した場合に、選択された当該特定遊技状態が終了した後、演出モードを特定のモードに移行させる演出モード変更手段を備えていてもよい。
そのような構成によれば、特定遊技状態において得られる価値が少なくても、所定の遊技価値が付与される可能性があることから、遊技者の遊技意欲が減退することを防止できる。
また、上記の実施の形態におけるパチンコ遊技機1において、識別情報の可変表示中のリーチ演出の種類を選択するリーチ演出選択手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS828の処理を実行する部分)を備え、リーチ演出選択手段は、識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となり、当該識別情報の可変表示が終了した後に制御される特定遊技状態において楽曲が使用される場合に、特定遊技状態において使用される楽曲と同種類の楽曲を使用するリーチ演出の種類を選択する(図46および図30参照)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、可変表示の開始から特定遊技状態までの演出において遊技者が違和感を抱くことを防止できるとともに、可変表示中において、特定遊技状態が発生することの遊技者の期待感と特定遊技状態において得られる価値に対する遊技者の期待感を高くすることができる。
また、上記の実施の形態におけるパチンコ遊技機1において、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、遊技制御手段が送信したコマンドにもとづいて演出装置を制御する演出制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100)とを備え、演出制御手段は、リーチ演出選択手段と、リーチ演出選択手段が選択したリーチ演出の種類にもとづいてリーチ演出を実行するリーチ演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、リーチ演出を含む変動パターンに応じたプロセステーブルを選択した後、ステップS8103〜S8105Iの処理を実行する部分)とを含み、リーチ演出実行手段は、リーチ演出(例えば、スーパーリーチにおけるリーチ演出)に楽曲を使用する場合には、いずれの楽曲を使用するときにも同じ期間(例えば、13秒)でリーチ演出を実行し、リーチ演出選択手段は、可変表示の表示結果が特定表示結果にならない場合には、可変入賞装置が第1の状態に制御される期間が他の特定遊技状態に比べて長い特定遊技状態に応じて楽曲選択手段により選択される特定の楽曲(例えば、速いテンポの曲A,曲D)と同種類の楽曲を使用するリーチ演出の種類を、他の種類のリーチ演出に比べて低い割合で選択する(図46参照)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、可変表示中において特定の楽曲が出力されたときに、特定遊技状態において得られる価値が高いことを遊技者に期待させることができる。
また、上記の実施の形態におけるパチンコ遊技機1において、始動領域を遊技媒体が通過したときに数値データを抽出し、抽出した数値データを所定の上限数を限度に保留記憶として保留記憶手段に記憶させる数値データ抽出手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS214A,S214Bの処理を実行する部分)と、始動領域を遊技媒体が通過したときに、数値データ抽出手段が抽出した数値データが所定の判定値に合致するか否かを判定する始動時判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS221A,S221Bの処理を実行する部分)と、始動時判定手段による判定結果にもとづいて、始動時判定手段による判定の対象となった遊技媒体の通過にもとづく可変表示の開始条件が成立する以前に実行される可変表示において、楽曲を使用するリーチ演出を含む特定の可変表示パターンにより可変表示が実行されることを遊技機に設けられている演出装置で予告する予告演出を行う予告演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS8108の処理を実行する部分)とを備え、楽曲は、特定遊技状態においても使用される楽曲であり(図46および図30参照)、特定の可変表示パターン(例えば、スーパーリーチの変動パターン)に対して保留記憶の数に関わらず共通の数値範囲の判定値(例えば、235〜241)が設定され、該特定の可変表示パターン以外の可変表示パターンに対して保留記憶の数に応じて数値範囲が異なる判定値が設定された複数の判定値テーブル(例えば、図12に示すはずれ時変動パターン種別判定テーブル134A,134B)を備え、数値データ抽出手段は、数値データとして、識別情報の可変表示パターンを決定するための可変表示決定用乱数(例えば、変動パターン種別判定用乱数)を抽出し、始動判定手段は、可変表示決定用乱数が判定値テーブルに設定されている所定の判定値としての共通の数値範囲の判定値に合致するか否かを判定する始動時可変表示パターン判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS232の処理を実行する部分)を含み、予告演出実行手段は、始動時可変表示パターン判定手段により可変表示決定用乱数が共通の数値範囲の判定値に合致すると判定されたことを条件に、所定の予告演出を実行する(例えば、入賞時判定結果コマンド1〜入賞時判定結果コマンド3のいずれかを受信したことにもとづいて連続予告演出を開始する:図38におけるステップS6005および図39参照)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、特定の可変表示の種別に対する予告演出を確実の実行できるとともに、可変表示の作動率が低下することを防止することができる。