以下、図面を用いて、本発明の実施形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100等の弾球遊技機やスロット機等の回胴遊技機)について詳細に説明する。
まず、図1を用いて、本発明の一実施形態に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。
本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部とした扉部材である。なお、この前面枠扉106には、開口部にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206(後述)の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部から観察することができる。
図2は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。
遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、この演出装置206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226及び複数一般入賞口260と、普図始動口228a、228bと、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226及び複数一般入賞口260は、本実施例では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施例では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228a、228bは、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施例では遊技盤200の左右に1つずつ配設している。普図始動口228a、228bを通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228a、228bを通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施例では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施例では遊技盤200の右側に配置している。この第2特図始動口232は、左右に開閉自在な羽根部材を備え、羽根部材の閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当たり図柄を停止表示した場合に羽根部材が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本実施例では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、開閉自在な扉部材を備え、扉部材の閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当たり図柄を停止表示した場合に扉部材が所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、円盤状の打球方向変換部材236(以下風車という)や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
このパチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドル134の操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228a、228bを通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。
この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽手段は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口に入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244に排出する。
ステージ244は、ワープ出口から排出された球や遊技盤200の遊技釘238などによって乗り上げた球などが転動可能である。
遮蔽装置246は、格子状の扉からなり、装飾図柄表示装置208およびステージ244の間に配設する。扉の上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左右の扉は、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽装置246は、扉を閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。扉を開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、扉は、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、扉は、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
<制御部>
次に、図3を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源管理部660と、によって構成している。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT313を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発信器316が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発信器316が出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路318(この回路には2つのカウンタを内臓しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば第2特図始動口232の羽根部材や可変入賞口234の扉部材等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路318に出力する。この信号を受信したカウンタ回路318は、第1特図始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源管理部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発信器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路432と、と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424、アウト玉数を計数するためのアウト玉センサ680、チャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ426と、これら3つのセンサからの信号を基本回路402に送信するセンサ回路428とを備える。
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、装飾図柄表示装置208や遮蔽装置246を駆動制御する。後述するボタン演出に関する画像データは、この第2副制御部500の記憶部に記憶されており、送信されてくるボタン演出の種別に基づいて、対応する画像が選択され、装飾図柄表示装置208に表示される。
<払出制御部、発射制御部、電源管理部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源管理部660について説明する。
払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源管理部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出制御部600等の各装置に供給する。さらに、電源管理部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源管理部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<図柄の種類>
次に、図4(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。
図4(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。
第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本発明にいう図柄の変動表示の一例に相当する。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間(本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間(これも本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本発明にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。図4(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図C」までの3種類の特図が示されている。図4(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当たり図柄で、かつ大当たり遊技終了後、所定回数、特図の大当たり確率が増加する確率変動遊技を行うことができる。「特図B」は15R大当たり図柄で、かつ大当たり終了後、所定回数、電チューの開放時間が増加する時短遊技を行うことができる。「特図C」はハズレ図柄である。
本実施形態のパチンコ機100では、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と(確率変動状態)称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。
図4(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。そして、「特図A」の15R大当たりを報知する場合には、装飾図柄表示領域208a〜208cに15R大当たりに対応する、同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾2−装飾2−装飾2」や「装飾4−装飾4−装飾4」等)を停止表示する。「特図B」の15R特別大当たりを報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
一方、「特図C」を報知する場合には、装飾図柄表示領域208a〜208cに図5(b)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
図4(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当たり図柄である「普図A」と、外れ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228a、228bを球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普通図柄表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には「普図B」を停止表示する。この図4(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
<主制御部メイン処理>
次に、図5(a)を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図5(a)に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップA01では、初期初期化処理行う。この初期化処理では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT313への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT313に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップA03では、基本乱数初期値変更処理を行う。この処理は、乱数カウンタが一周しているときに、乱数カウンタの値を初期値に戻す処理である。
ステップA05では、演出乱数更新処理を行う。この処理は、装飾図柄表示装置208で行われる演出内容を選択する際に使用される演出乱数を更新する処理である。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図5(b)を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップB01では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
ステップB03およびステップB05では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施形態では特図1の乱数値を取得するためのカウンタと特図2の乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップB07では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特別図柄表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップB09では、入賞判定処理を行う。この入賞判定処理では、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228a、228bおよび可変入賞口234への入賞があったか否かを判定する。第1特図始動口230へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路316の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図1当選乱数値として取得するとともに特図1乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図1乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。第2特図始動口232へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路316の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図2当選乱数値として取得するとともに特図2乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図2乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。普図始動口228a、228bへ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。可変入賞口234へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、可変入賞口234に球が入球したことを示す情報を格納する。また後述する各種演出選択テーブルを用いた選択処理もこのステップにて実行される。
ステップB11では、普図関連処理を行う。この処理では、普図の表示処理と、普図の判定処理と、判定結果に基づいて、第2特図始動口232の羽根部材の駆動処理が行われる。
ステップB13では、特図関連処理をおこなう。この処理では、特図の表示処理と、特図の判定処理などが行われ、大当たりフラグや確率変動フラグ、時短フラグなどがセットされると共に、大当たりであった場合は、大当たり種別によって、可変入賞口234の駆動データなどをセットする。
ステップB15では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。また、払出制御部630にも払出データを送信する。
ステップB17では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップB19では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、駆動回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。
次に、図6から図9を用いて、本発明で使用される判定テーブルの説明を行う。
図6は、特図に関連する判定テーブルである。
図6(a)は、大当たり判定テーブルを示す図である。大当たり判定用の特図1乱数値及び特図2乱数値は0〜65535の範囲で設定されており、乱数値が判定テーブルのどの区画の範囲に属するかによって、大当たりの可否が決定される。大当たり判定テーブルは大別して、現在の遊技状態が確率変動中であるか否かで分かれており、特図低確率状態のときは乱数範囲が1000〜1217と狭く、特図高確率状態のときは乱数範囲が1000〜2089と広く設定されている。
図6(b)は、特図決定用テーブルを示す図である。特図決定用乱数値は0〜99の範囲で設定されており、乱数範囲が0〜49であれば、図4(a)の特図Aが選択され、乱数範囲が50〜99であれば、特図(b)が選択される。本実施例では、特図Aが選択された場合、可変入賞口234の開放回数が15R(ラウンド)、大当たり終了後確率変動状態に移行し、特図Bが選択された場合、可変入賞口234の開放回数が15R(ラウンド)大当たり終了後時短状態に移行する。
図6(c)は、テーブルセット選択テーブルを示す図である。テーブルセット選択テーブルは、後述するタイマ番号を決定するタイマ選択テーブルを決定する。テーブルセット選択テーブルは大別して、大当たり図柄が特図Aか特図Bであるかで分かれており、大当たり終了後の特図の変動回数(消化数)によって、異なるタイマ選択テーブルを選択する。例えば、特図Aで大当たりした場合は、大当たり終了後90回転まではテーブル2が選択され、91回転から100回転まではテーブル3が選択され、最後にテーブル2が選択される。
図7は、タイマ番号決定テーブルを示す図である。タイマ番号決定テーブルは、後述するリーチ演出の変動パターンと、チャンスボタン136を用いたボタン演出の種別を決定する際に参照されるタイマ番号を決定する。タイマ番号は、まず今回決定された特図の停止態様が特図C(ハズレ図柄)か、特図A又は特図B(大当たり図柄)かによって大別され、次に、図6(c)のテーブルセット選択テーブルで決定されたタイマ選択テーブル番号で細分化される。これに、現在の保留球数が参照されて行われる乱数抽選によってタイマ番号が決定される。例えば今回、特図Cで停止、タイマ選択テーブルがテーブル2と決定されたタイミングにおける保留球数が「1」であり、タイマ番号決定用乱数値(乱数範囲は0〜99)の値が50だった場合、タイマ2が選択される。
図8は、タイマ番号演出対応テーブル及びボタン演出決定用テーブルを示す図である。
図8(a)は、タイマ番号演出対応テーブルを示す図である。タイマ番号演出対応テーブルは、決定されたタイマ番号と、装飾図柄表示装置208にて行われる画像演出の対応を示したもので、例えば、タイマ2が選択された場合は、特図の変動時間が5秒の短縮変動が行われ、ボタン演出は行われない。また、タイマ6が選択された場合は、スーパーリーチ2が行われ、かつボタン演出として「激熱!!!演出」が行われる。
図8(b)は、ボタン演出決定用テーブルを示す図である。本実施例では、ボタン演出は100%行われるわけではなく、一定の確率でもって実行される構成となっている。つまり、ボタン演出の実行が決定された後、決定するために抽出した乱数値(乱数範囲0〜99)が、例えば30の場合はボタン演出が実行されず、乱数値が70の場合はボタン演出が実行される。
図9〜図12は、装飾図柄表示装置208に表示される画像演出の流れの例を示した図である。本実施形態におけるチャンスボタン136は、内部に小型の液晶表示装置が内蔵されており、種々の画像演出が表示可能であり、また表面は保護カバーとして透明樹脂から形成されるクリアカバーで保護されている。
図9(a)はタイマ4における演出例を示しており、変動中の装飾図柄704の右下に押下示唆画像701が、左下にボタン対応画像702が表示される。押下示唆画像701は「ボタンを押してね」という吹き出し画像705と共に表示され、ボタン対応画像702は、チャンスボタン136の形状や表示態様(図9(a)では「プッシュ!」)と同じ態様で表示されている。よって遊技者は、表示されたタイミングでチャンスボタン136を操作すればいいことがわかる。
同様に、図9(b)はタイマ5における演出例を示しており、チャンスボタン136の表示態様が「チャンス!!」となった場合に、装飾図柄表示装置208に表示されているボタン対応画像702も同一の態様で表示される。よって、遊技者は「チャンス!!」と表示されたチャンスボタン136を、このタイミングで操作すればいいことがわかる。
同様に、図9(c)はタイマ6における演出例を示しており、チャンスボタン136の表示態様が「激熱!!!」となった場合に、装飾図柄表示装置208に表示されているボタン対応画像702も同一の態様で表示される。よって、遊技者は「激熱!!!」と表示されたチャンスボタン136を、このタイミングで操作すればいいことがわかる。
図10(a)は、装飾図柄704が変動中に、押下示唆画像701及び吹き出し画像705が「ボタンを押してね」と表示され、チャンスボタン136のボタン対応画像702が「プッシュ!」と表示される。その後遊技者が示唆に従ってチャンスボタン136を操作すると、装飾図柄704の左図柄と右図柄がリーチ状態となって停止すると共に、吹き出し画像705が「成功」と表示され、遊技者は、あたかもリーチアクションを自分で起こしたように感じ、遊技の面白みが増す。
図10(b)は、装飾図柄704が変動中に、押下示唆画像701及び吹き出し画像705が「ボタンを押してね」と表示され、チャンスボタン136のボタン対応画像702が「チャンス!!」と表示される。その後遊技者が示唆に従ってチャンスボタン136を操作すると、装飾図柄704の左図柄と右図柄がリーチ状態となって停止すると共に、吹き出し画像705が「あやしい?」と表示される。これは装飾図柄が、特図Bに対応する装飾図柄組合せでリーチ状態となったので、普段より大きな利益を得るチャンスであることを示している。
図10(c)は、装飾図柄704が変動中に、押下示唆画像701及び吹き出し画像705が「ボタンを押してね」と表示され、チャンスボタン136のボタン対応画像702が「激熱!!」と表示される。その後遊技者が示唆に従ってチャンスボタン136を操作すると、装飾図柄704の左図柄と右図柄がリーチ状態となって停止すると共に、吹き出し画像705が「あたりかも?」と表示される。これはチャンスボタン136に大当たりの期待度が高い「激熱!!!」が表示されると共に、装飾図柄が、特図Bに対応する装飾図柄組合せでリーチ状態となったので、普段より大きな利益を得るチャンスが大きいこと示している。
図11は、チャンスボタンの操作タイミングによって、演出内容が変化する演出例を示した図である。まず、装飾図柄704が変動中に、押下示唆画像701及び吹き出し画像705が「ボタンを押してね」と表示され、チャンスボタン136のボタン対応画像702が「チャンス!!」と表示される。その後、示唆されているにもかかわらず一定時間チャンスボタンが操作されないと、図中右側の流れに示すように、チャンスボタン136及びボタン対応画像702が「激熱!!!」と表示されると共に、吹き出し画像705が「ボタンを押してね」と表示される。その後、遊技者がチャンスボタン136を操作すると、装飾図柄704がリーチ状態で停止し、吹き出し画像705が「あたりかも?」と表示される。
一方、図11中左側に示すように、遊技者が一定の時間内にチャンスボタン136を操作すると、チャンスボタン136及びボタン対応画像702が「激熱!!!」と表示されると共に、吹き出し画像705が「ボタンを押してね」と表示される。その後、遊技者がチャンスボタン136を操作すると、装飾図柄704がリーチ状態で停止し、吹き出し画像が「あたり確定!」と表示される。
このように、遊技者の操作内容によって演出の内容を変化するように構成すると、遊技者の嗜好によって演出内容を選択することが可能となるので、遊技の面白みが増す。
図12は、図11の演出例の変形例である。まず、装飾図柄704が変動中に、押下示唆画像701及び吹き出し画像705が「・・・・・(無言)」と表示され、チャンスボタン136のボタン対応画像702が「チャンス!!」と表示される。ここで、チャンスボタン136の表示態様とボタン対応画像702の表示態様が一致していないことで、大当たりの可能性の高い演出であることを表している。その後、示唆されているにもかかわらず一定時間チャンスボタン136が操作されないと、図12中右側の流れに示すように、チャンスボタン136及びボタン対応画像702が「激熱!!!」と表示されると共に、吹き出し画像705が「ボタンを押してね」と表示される。その後、遊技者がチャンスボタン136を操作すると、装飾図柄704がリーチ状態で停止し、吹き出し画像705が「あたりかも?」と表示される。
一方、図12中左側に示すように、遊技者が一定の時間内にチャンスボタン136を操作すると、吹き出し画像705が「残念」と表示され、チャンスボタン136も通常の表示態様である「プッシュ!」に戻ってしまう。つまり演出初期の段階で大当たり期待度の高い演出が行われ、遊技者は興奮しながらチャンスボタン136を操作したが、すぐに期待はずれの演出が表示され、遊技者は落胆する。
なお、ボタン対応画像702は、ボタン表示部とボタンの形を表す例を示したが、遊技者が認識できるその他のボタン対応画像であってもよく、同じ意味を持つ複数のボタン対応画像の中から抽選して表示するボタン対応画像を決定するようにしてもよい。また表示態様も、図13に示すように、星型や長円型、雲型など適宜変更できる。
また、ボタン表示部は、液晶表示装置である例を示したが、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよく、カラーフィルタ移動して表示を変更するものであってもよい。
また、ボタン押下示唆報知は、表示の例を示したが、音声、ランプの点灯態様、可動物の可動態様などで報知してもよい。
また、ボタンの表示は、ボタンの操作方法(例えば、1回、2回、連打、長押しなど)であってもよい。なお、表示変化可能なボタンを複数備え、予め定めた操作順に基づくボタン対応画像を表示し、対応ボタンが操作される毎に次のボタン対応画像を表示するようにしてもよい
また、ボタン表示部702に通常時は何も表示しないようにしてもよい。
さらに、本発明は、前述のスロットマシンの実機の動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、DVD−ROM、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
以上のように、本発明に係る遊技台は、操作者による操作が可能な操作部と、複数の情報の中から所定の情報を操作者に対して表示する情報表示部と、前記操作部が操作者により操作された場合に、所定の遊技装置を制御する遊技制御手段と、前記操作部および情報表示部を含んで構成された操作受付部と、操作者に前記操作部を操作させるために、前記操作受付部を示す特定の画像を表示する画像表示手段と、を備え、前記情報表示部によって特定の情報が表示されている場合に、該特定の情報を表示している前記情報表示部を示す画像を含んだ前記特定の画像が前記画像表示手段によって表示されることを特徴とする。
上記実施形態においては、操作受付部としてチャンスボタン136を設け、このチャンスボタンに情報表示部を設けた。また、液晶表示装置である装飾図柄表示装置208に、チャンスボタン136に表示された表示内容と同じ内容を表示する構成とした。
よって、チャンスボタンの操作に慣れてない遊技者であっても、装飾図柄表示装置208に表示される内容を確認しつつ、的確なチャンスボタン136の操作を行うことができる。
また、本発明の別の態様では、更に、複数の情報のうちから所定の情報を前記情報表示部に表示させる情報として決定する情報決定手段と、前記情報決定手段が決定した情報を前記情報表示部に表示させる表示制御手段と、複数の画像のうちから所定の画像を前記画像表示手段に表示させる画像として決定する画像決定手段と、前記画像決定手段が決定した画像を前記画像表示手段に表示させる画像表示制御手段と、を備え、前記情報決定手段によって前記情報表示部に表示させる情報として選択された情報に基づいて、前記画像情報決定手段が前記画像表示手段に表示させる画像を決定することで、前記画像表示手段に表示されている画像のうちの前記情報表示部に対応する部分の画像が、前記情報表示部を模した画像となることを特徴とする。
上記実施形態においては、情報決定手段として、タイマ番号演出対応テーブルに代表される各種演出決定テーブルを参照して、複数設けられたボタン演出のうち、どのボタン演出が実行されるのかを決定し、決定された演出内容に従って、第2副制御部500にて、画像決定手段によって、実際に表示される画像が決定されるように構成した。
よって、情報表示部に表示する情報を用いて、画像演出内容を決定できるので、情報表示部に表示する情報の内容、タイミングなどの精度を向上することができる。
また、本発明の別の態様では、更に、前記遊技制御手段は、決定された第1の画像を表示した後、遊技者が前記操作受付部を操作したことに応じて、決定された第2の画像を表示することを特徴とする。
上記実施形態においては、チャンスボタン136における表示と、その内容に基づいたボタン演出が装飾図柄表示装置に表示された後、遊技者がチャンスボタン136を操作したことを条件に、それまで装飾図柄表示装置208に表示されていた表示内容とは異なる表示を行うように構成した(例えばリーチアクションの発生)。
よって遊技者は、自らの操作によって新たな演出が始まったと感じることができ、チャンスボタン136を操作することに面白みを感じる。
また、本発明の別の態様では、更に、前記情報表示部は文字情報を表示可能であり、前記画像表示手段には、前記文字情報と同一の画像が表示されることを特徴とする。
上記実施形態においては、チャンスボタン136に、例えば「チャンス!!」などの文字情報を表示し、その「チャンス!!」の文字情報を、装飾図柄表示装置208にも同時に表示するように構成した。
よって、情報が文字情報の場合には、他の情報との識別力が高くなることから、別の文字情報が表示されているチャンスボタン136を見つけた初心者は、別の操作部の操作を促されているのかと勘違いする心配があったが、操作受付部が特定の文字情報を表示している場合に、特定の文字情報を表示している操作受付部が画像として表示されることで、操作部を容易に見つけられるとともに、安心して操作することが可能になり、遊技者を遊技に集中させることができる。
<付記1>
なお、以上説明した本発明は、
1.
遊技者による操作が可能な位置に設けられた操作手段(例えば、チャンスボタン136)と、
複数の画像を表示可能な画像表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、
前記操作手段に設けられた表示手段(例えば、チャンスボタン136の内部の液晶表示装置)と、
を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、複数の表示を実行可能な手段であり、
前記複数の表示のうちの一つは、第一の表示(例えば、「プッシュ!」の表示)であり、
前記複数の表示のうちの一つは、第二の表示(例えば、「激熱!!!」の表示)であり、
前記第二の表示は、前記第一の表示とは異なる表示であり、
前記複数の画像のうちの一つは、第一の画像(例えば、「チャンス!!」と表示しているボタン対応画像702)であり、
前記複数の画像のうちの一つは、第二の画像(例えば、「激熱!!!」と表示しているボタン対応画像702)であり、
前記第二の画像は、前記第一の画像とは異なる画像であり、
前記操作手段における表示手段は、前記第一の画像の表示の表示期間に、前記第二の表示を実行可能であり、
前記操作手段における表示手段は、前記第二の画像の表示の表示期間に、前記第二の表示を実行可能であり、
前記第二の画像とは、前記表示手段によって前記第二の表示が行われている前記操作手段を示す画像のことである、
ことを特徴とする遊技台、としたので、
・表示に特徴を持った遊技台を提供することができる。
また本発明は、
2.
1.に記載の遊技台であって、
前記画像表示手段は、第一の期間(例えば、図12の上段に示す期間)に、前記第一の画像を表示可能な表示手段であり、
前記画像表示手段は、第二の期間(例えば、図12の中断右側に示す期間)に、前記第二の画像を表示可能な表示手段であり、
前記第一の期間において遊技者によって前記操作手段が操作されなかった場合に、該第一の期間から前記第二の期間に移行するように構成され、
前記第一の期間は、図柄変動表示の表示期間のうちの一部の期間であり、
前記第二の期間は、前記図柄変動表示の表示期間のうちの一部の期間である、
ことを特徴とする遊技台、とした。
また本発明は、
3.
請求項1または請求項2に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、スロットマシンである、
ことを特徴とする遊技台、とした。
また本発明は、
4.
請求項1または請求項2に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、ぱちんこ機である、
ことを特徴とする遊技台、とした。
<付記2>
なお、以上説明した本発明は、
1.
遊技者による操作が可能な位置に設けられた操作手段と、
複数の画像を表示可能な画像表示手段と、
前記操作手段に設けられた表示手段と、
を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、複数の表示を実行可能な手段であり、
前記複数の表示のうちの一つは、第一の表示であり、
前記複数の表示のうちの一つは、第二の表示であり、
前記第二の表示は、前記第一の表示とは異なる表示であり、
前記複数の画像のうちの一つは、第一のボタン画像であり、
前記複数の画像のうちの一つは、第二のボタン画像であり、
前記第二のボタン画像は、前記第一のボタン画像とは異なる画像であり、
前記第一のボタン画像と前記第二の表示の両方が表示される状態(以下、「第一の表示状態」という。)となる場合があり、
前記第二のボタン画像と前記第二の表示の両方が表示される状態(以下、「第二の表示状態」という。)となる場合があり、
前記第一のボタン画像とは、前記表示手段によって前記第一の表示が行われている際の前記操作手段を示す画像のことであり、
前記第二のボタン画像とは、前記表示手段によって前記第二の表示が行われている際の前記操作手段を示す画像のことである、
ことを特徴とする遊技台、としたので、
・表示に特徴を持った遊技台を提供することができる。
・また、表示手段の表示の意味と操作手段を示す画像の意味が同じ場合と異なる場合があるため、異なる場合には、同じ場合よりも遊技者に違和感を与えて操作手段や表示に注目させることができ、遊技者に操作手段の操作意欲を向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる場合がある。
また本発明は、
2.
1.に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、スロットマシンである、
ことを特徴とする遊技台、とした。
また本発明は、
3.
1.に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、ぱちんこ機である、
ことを特徴とする遊技台、とした。
以上、本発明の実施例を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。