以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機に具体化した一実施形態を図1〜図5にしたがって説明する。
図1には、パチンコ遊技機10と該パチンコ遊技機10が遊技場の遊技機設置設備(遊技島)に設置された際に並設される遊技媒体貸出用ユニットとしてのカードユニット装置11が略示されている。カードユニット装置11には、遊技者に貸し出される貸出用遊技媒体としての遊技球(貸し球)と交換可能な交換媒体としてのプリペイドカードを投入するための投入口11aが設けられている。カードユニット装置11は、投入されたプリペイドカードの価値を読み書き可能な構成となっている。具体的に言えば、カードユニット装置11は、投入時にプリペイドカードの残金(価値)を読込むとともに、貸し球の払出しに伴ってプリペイドカードの残金(価値)を書き替える。
パチンコ遊技機10の機体の外郭をなす外枠12の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠13が開放及び着脱自在に組み付けられているとともに、中枠13の前面側には前枠14が開閉及び着脱自在に組み付けられている。前枠14は、図1に示すようにパチンコ遊技機10を機正面側から見た場合において、中枠13に重なるように組み付けられている。このため、中枠13は、前枠14の後側に配置されており、機正面側からは視認し得ないようになっている。前枠14は、中央部に窓口15を有するとともに、該窓口15の下方にパチンコ遊技機10の遊技媒体となる遊技球を貯留可能な第1貯留皿としての上皿(貯留皿)16を一体成形した構成とされている。前枠14の裏面側には、機内部に配置された遊技盤YBを保護し、かつ窓口15を覆う大きさのガラスを支持する図示しないガラス支持枠が着脱及び傾動開放可能に組み付けられている。遊技盤YBは、中枠13に装着される。また、前枠14には、窓口15のほぼ全周を囲むように、図示しない発光体(ランプ、LEDなど)の発光(点灯や点滅)により発光演出を行う電飾表示部を構成する上側枠用ランプ部17と、左側枠用ランプ部18と、右側枠用ランプ部19とが配置されている。各枠用ランプ部17,18,19は、前枠14の前面に装着される複数の発光体を、該各発光体の発する光を透過可能に成形したランプレンズ17a,18a,19aで覆って構成されている。
前枠14には、窓口15の左右上部に、各種音声を出力して音声演出を行う左スピーカ20と、右スピーカ21とが配置されている。左スピーカ20と右スピーカ21は、前枠14の裏面に装着されており、該前枠14の前面であって左スピーカ20及び右スピーカ21の装着部位に対応する部位には図示しない放音孔が複数形成されている。
中枠13の前面側であって前枠14の下部には、上皿16から溢れ出た遊技球を貯留する第2貯留皿としての下皿(貯留皿)23が装着されている。また、中枠13の前面側であって下皿23の右方には、遊技球を遊技盤YBに発射させる際に遊技者によって回動操作される遊技球発射用の発射ハンドル24が装着されている。また、前枠14には、下皿23の左方に、各種音声を出力して音声演出を行う下スピーカ25が配置されている。下スピーカ25は、中枠13に装着されている。
上皿16には、その左方側に機内部から払出される遊技球の払出口16aが設けられているとともに、遊技者の保有する遊技球を貯留する凹状の貯留通路16bが連設されており、さらに右方側に貯留通路16b内の遊技球を機内部に取り込む図示しない上皿取込口が設けられている。上皿16に貯留された遊技球は、貯留通路16bにより前記上皿取込口へ案内されるとともに該上皿取込口を介して1球ずつ機内に取り込まれ、遊技盤YBに向けて発射される。遊技盤YBに向けて発射される遊技球は、発射ハンドル24の回動量に応じて発射の強弱が設定される。また、下皿23には、上皿16から溢れ出て流下した遊技球の出口23aが設けられているとともに、遊技球を貯留する凹状の貯留部23bが遊技球の出口23aに連設されている。
また、上皿16には、押しボタン式の演出ボタン70が配設されている。この演出ボタン70が押下操作されると、演出ボタン70に接続されているサブ統括制御基板46(図4参照)に検知信号が出力される。従って、本実施形態の演出ボタン70は、遊技者により操作される演出用操作手段となる。
次に、遊技盤YBの構成について図2にしたがって詳しく説明する。
遊技盤YBの前面には、発射ハンドル24の操作によって発射された遊技球を誘導し、かつパチンコ遊技の主体となるほぼ円形の遊技領域H1を形成する誘導レール26が円形渦巻き状に敷設されている。この誘導レール26によって遊技盤YBには、該遊技盤YBの左下方から左上方に向かって延びる遊技球の誘導路26aが形成されるとともに、誘導レール26の内側に遊技領域H1が形成される。また、遊技盤YBの前面であって誘導レール26の外側となる遊技領域H1外は、パチンコ遊技に直接関与しない非遊技領域H2とされている。
遊技盤YBの遊技領域H1のほぼ中央(センター)には、各種の表示器や各種の飾りを施した表示枠体(センター役物)27が装着されている。表示枠体27の略中央には、正面視横長矩形に開口するセット口27aが形成されており、当該セット口27aに整合して表示枠体27には液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する表示装置及び演出実行手段としての演出表示装置28が装着されている。演出表示装置28には、複数列(本実施形態では3列)の図柄列を変動させて行う図柄変動ゲームを含み、該ゲームに関連して実行される各種の表示演出(遊技演出)が画像表示されるようになっている。本実施形態において演出表示装置28の図柄変動ゲームでは、複数列(本実施形態では3列)の図柄からなる図柄組み合わせを導出する。なお、演出表示装置28の図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出図柄)を用いて行われる。また、表示枠体27には、発光により発光演出を行う盤用ランプ部27bが装着されている。
また、表示枠体27の左下方には、特別図柄表示装置30が設けられている。特別図柄表示装置30は、例えば7セグメントLED型の発光装置から構成されている。特別図柄は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。そして、本実施形態では、特別図柄として、図3に示す100種類の大当り図柄と、1種類のはずれ図柄が用意されている。
演出表示装置28と特別図柄表示装置30では、図柄変動ゲームの開始により同時に図柄(特別図柄と飾り図柄)の変動が開始される。具体的には、図柄変動ゲームの開始に伴って、特別図柄表示装置30では特別図柄の変動が開始する一方で、演出表示装置28では各列の飾り図柄の変動が開始する。そして、演出表示装置28と特別図柄表示装置30には、大当り抽選の抽選結果に基づき、図柄変動ゲームの終了によって同時に大当り図柄(大当り表示結果)又ははずれ図柄(はずれ表示結果)が確定的に停止表示される。このとき、特別図柄表示装置30と演出表示装置28では、大当り抽選の抽選結果が大当りである場合には何れの表示装置にも大当り図柄が確定的に停止表示(確定停止表示)され、大当り抽選の抽選結果がはずれである場合には何れの表示装置にもはずれ図柄が確定停止表示される。大当り図柄は、大当り抽選の抽選結果が大当りである場合に図柄変動ゲームで確定停止表示されるものであり、はずれ図柄は、大当り抽選の抽選結果がはずれである場合に図柄変動ゲームで確定停止表示されるものである。
本実施形態において演出表示装置28の図柄変動ゲームで導出される大当り図柄とはずれ図柄は、各列に導出された飾り図柄の組み合わせによって構成されるとともに、例えば、大当り図柄は全列が同一の飾り図柄からなる組み合わせで構成される一方で、はずれ図柄は全列が同一の飾り図柄にならない組み合わせで構成される。本実施形態において演出表示装置28には、各列毎に、「1」〜「8」までの数字が飾り図柄として表示されるようになっている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出表示装置28の表示領域(画像表示面)を特別図柄表示装置30の表示領域よりも大きく形成し、演出表示装置28を遊技者の正面に目立つように配置している。このため、遊技者は、特別図柄表示装置30よりも自身の目の前で多彩な画像によって表示演出(例えば、リーチ演出や予告演出)が行われる演出表示装置28の表示内容に注目し、該演出表示装置28の図柄変動ゲームで導出されて確定停止表示される図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識することになる。
また、表示枠体27の右下方には、普通図柄表示装置31が設けられている。普通図柄表示装置31は、例えば7セグメントLED型の発光装置から構成されている。普通図柄表示装置31では、大当りか否かの大当り抽選とは別に行う当りか否か(開閉羽根35の開動作により下始動入賞口34を開放するか否か)の内部抽選(当り抽選)の抽選結果を表示する。そして、本実施形態の普通図柄表示装置31では、当り抽選で当りを決定している場合には普通図柄変動ゲームで当り図柄が確定停止表示される一方で、当り抽選ではずれを決定している場合には普通図柄変動ゲームではずれ図柄が確定停止表示される。
また、表示枠体27の下方の遊技領域H1には、遊技球の入球口33aを有する上始動入賞口33と遊技球の入球口34aを有する下始動入賞口34が上下方向に並ぶように配置されている。上始動入賞口33は、常時遊技球の入球を許容し得るように入球口33aを常時開放させた構成とされている。一方で、下始動入賞口34は普通電動役物とされ、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う開閉羽根35を備えており、開閉羽根35が開動作することにより遊技球の入球を許容し得るように入球口34aを開放させる構成とされている。換言すれば、下始動入賞口34は、開閉羽根35が開動作して入球口34aが開放されない限り、遊技球の入球を不能とする構成とされている。
上始動入賞口33の奥方には、入球した遊技球を検知する上始動口スイッチSW1(図4に示す)が配設されているとともに、下始動入賞口34の奥方には、入球した遊技球を検知する下始動口スイッチSW2(図4に示す)が配設されている。上始動入賞口33と下始動入賞口34は、入球した遊技球を検知することにより、図柄変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。下始動入賞口34は開閉羽根35が開動作すると、入口が拡大されて遊技球が入球し易い状態とされる一方で、開閉羽根35が閉動作すると、入口が拡大されずに遊技球の入球が不能となる状態とされる。
また、表示枠体27であって、演出表示装置28(画像表示部GH)の上方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う上大入賞口扉38を備えた特別入賞口としての上大入賞口(特別電動役物)39が配設されている。上大入賞口39の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3(図4に示す)が配設されている。上大入賞口39は、入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。また、下始動入賞口34の下方の遊技領域H1には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う下大入賞口扉40を備えた特別入賞口としての下大入賞口(特別電動役物)41が配設されている。下大入賞口41の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW4(図4に示す)が配設されている。下大入賞口41は、入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。本実施形態のパチンコ遊技機10は、2つの大入賞口を有し、遊技盤YBの上側と下側のそれぞれに各1つの大入賞口が配設されている。
そして、大当り遊技が付与されると、付与された大当り遊技の種類に応じて大入賞口扉(上大入賞口扉38又は下大入賞口扉40)が開動作して大入賞口(上大入賞口39又は下大入賞口41)が開放され、その開放により遊技球の入球が許容される。このため、遊技者は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。本実施形態において大当り遊技は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得られることから、遊技者に有利な状態となる。そして、この大当り遊技は、内部抽選で大当りが決定し、図柄変動ゲームにて大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示されることを契機に付与される。
大当り遊技は、内部抽選で大当りを決定し、図柄変動ゲームで大当り図柄が確定停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口扉の開動作により大入賞口が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数(ラウンド遊技の上限回数)を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、ラウンド遊技が開始してから予め定めたラウンド遊技時間が経過する、又は予め定めた入球上限個数の遊技球が入球する、の何れか一方の条件を満たすことにより終了する。そして、大当り遊技は、規定ラウンド数のラウンド遊技の終了後に大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われて終了する。本実施形態において、表示枠体27の左下方であって、特別図柄表示装置30の左方には、今回付与される大当り遊技の規定ラウンド数、すなわち今回の大当り遊技で行われるラウンド遊技の上限回数を報知するラウンド遊技回数報知装置RHが設けられている。本実施形態のパチンコ遊技機10では、図3に示すように、規定ラウンド数を「2回」又は「16回」に設定した大当り遊技が付与されるようになっている。このため、ラウンド遊技回数報知装置RHでは、規定ラウンド数を「2回」又は「16回」に設定した大当り遊技が付与されることが報知される。なお、ラウンド遊技回数報知装置RHは、今回付与される大当り遊技の規定ラウンド数を、ランプの発光によって報知する。
また、表示枠体27の左方の遊技領域H1には、普通図柄作動ゲート42が配設されている。普通図柄作動ゲート42の奥方には、該普通図柄作動ゲート42へ入球し通過した遊技球を検知する普通図柄変動スイッチSW5(図4に示す)が設けられている。普通図柄作動ゲート42は、遊技球の通過を契機に、普通図柄変動ゲームの始動条件のみを付与し得る。
また、遊技盤YBの遊技領域H1の最下方(下大入賞口41よりも下方)には、遊技領域H1に発射された後、何れの入賞口にも入球しなかった遊技球をアウト球として機外に排出するためのアウト球口43が形成されている。アウト球口43を通過した遊技球は、パチンコ遊技機10の設置設備(遊技島)に配設されたアウト球タンク(図示しない)に排出される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、大当り遊技終了後に大当りの抽選確率(当選確率)が低確率(通常状態)である通常確率から高確率に変動する確変状態を付与する機能である。また、確変状態が付与されると、普通図柄変動ゲームの変動時間が短縮されるとともに、普通図柄作動ゲート42の通過に基づく普通図柄変動ゲームの抽選確率(当り当選確率)が低確率である通常確率から高確率に変動する入球率向上状態が特典として付与されるようなっている。入球率向上状態において、下始動入賞口34の開閉羽根35は、確変状態が付与されている場合と、入球率向上状態が付与されていない通常状態の場合とでは、普通図柄変動ゲームにおいて当選した際、異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。通常状態時に普通図柄変動ゲームに当選する場合には、開閉羽根35が1回開放し、開放してから100ms経過するまで開放状態を維持するようになっている。また、確変状態時に普通図柄変動ゲームに当選する場合には、開閉羽根35が開放する回数が増加(例えば、3回)するとともに、1回の開放において開放してから1400ms(通常状態に比較して長い時間)が経過するまで開放状態を維持するようになっている。すなわち、開閉羽根35は、確変状態が付与されている場合、通常状態が付与されている状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。また、確変状態は、次の大当りが生起される迄の間、付与される。すなわち、確変状態は、次に大当りが生起される図柄変動ゲームの終了時迄の間、付与される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、変動時間短縮(以下、「時短」と示す)機能を備えている。時短機能は、大当り遊技終了後に大当りの抽選確率(当選確率)を低確率(通常状態)として、入球率向上状態を特典として付与する機能である。また、時短状態が付与されると、大当りの抽選確率は低確率であるが、入球率向上状態が特典として付与されるようになっている。すなわち、開閉羽根35は、時短状態が付与されている場合、通常状態が付与されている状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。そして、時短状態は、予め定めた回数(本実施形態では100回)の図柄変動ゲームが行われる迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。すなわち、時短状態は、予め定めた回数に相当する図柄変動ゲームの終了時迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される図柄変動ゲームの終了時迄の間、付与される。
本実施形態では、大当り遊技終了後に確変状態を付与する(抽選確率が高確率である状態が付与される)大当りが確変大当りとなり、大当り遊技終了後に確変状態が付与されない(抽選確率が低確率である非確変状態が付与される)大当りが非確変大当りとなる。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、飾り図柄による大当り図柄の種類から、大当りの種類を認識できないように構成されている。
以下、本実施形態のパチンコ遊技機10で付与される大当り遊技の種類について、図3をもとに詳しく説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選した場合、3種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技の種類が決定され、その決定された大当り遊技が付与されるようになっている。そして、3種類の大当り遊技のうち、何れの大当り遊技を付与するかは、大当り抽選に当選した際に決定する特別図柄(大当り図柄)の種類に応じて決定されるようになっている。本実施形態において100種類の特別図柄の大当り図柄は、図3に示すように、特別図柄A、特別図柄B、特別図柄Cの3種類に分類されている。
そして、特別図柄Aには70種類の大当り図柄が、特別図柄Bには10種類の大当り図柄が、特別図柄Cには20種類の大当り図柄がそれぞれ属している。このように特別図柄を振分けた場合、特別図柄Aに基づく大当り遊技は大当り全体の70%(100分の70)となり、特別図柄Bに基づく大当り遊技は大当り全体の10%(100分の10)となり、特別図柄Cに基づく大当り遊技は大当り全体の20%(100分の20)となる。
特別図柄Aに基づく大当り遊技は、規定ラウンド数を「16回」とし、1回のラウンド遊技中に大入賞口(本実施形態では下大入賞口41)を「1回」開放させることにより大当り遊技中に大入賞口を「16回(16ラウンド×1回)」開放させる大当り遊技となっている。この大当り遊技は、下大入賞口41を開放させて行い、その大当り遊技終了後には確変状態(次の大当り遊技まで)及び入球率向上状態(次の大当り遊技まで)が付与れるようになっている。以下、特別図柄Aに基づく大当り遊技を「下開放確変大当り遊技」と示す。そして、下開放確変大当り遊技は、オープニング演出時間として「8000(ms)」が、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25000(ms)」が、エンディング演出時間として「11000(ms)」が設定されている。また、下開放確変大当り遊技における1回のラウンド遊技の入球上限個数は「8球」に設定されている。
特別図柄Bに基づく大当り遊技は、規定ラウンド数を「2回」とし、1回のラウンド遊技中に、大入賞口(本実施形態では上大入賞口39)を「1回」開放させることにより大当り遊技中に上大入賞口39を「2回」開放させる大当り遊技となっている。以下、特別図柄Bに基づく大当り遊技を「2R確変大当り遊技」と示す。2R確変大当り遊技は、上大入賞口39を開放させて行い、その大当り遊技終了後には確変状態(次の大当り遊技まで)及び入球率向上状態(最大100回)が付与されるようになっている。そして、2R確変大当り遊技は、オープニング演出時間として「40(ms)」が、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「600(ms)」が、エンディング演出時間として「2902(ms)」が設定されている。また、2R確変大当り遊技における1回のラウンド遊技の入球上限個数は「9球」に設定されている。
特別図柄Cに基づく大当り遊技は、規定ラウンド数を「2回」とし、1回のラウンド遊技中に、大入賞口(本実施形態では上大入賞口39)を「1回」開放させることにより大当り遊技中に上大入賞口39を「2回」開放させる大当り遊技となっている。以下、特別図柄Cに基づく大当り遊技を「2R非確変大当り遊技」と示す。2R非確変大当り遊技は、上大入賞口39を開放させて行い、その大当り遊技終了後には時短状態(最大100回)が付与されるようになっている。そして、2R非確変大当り遊技は、オープニング演出時間として「40(ms)」が、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「600(ms)」が、エンディング演出時間として「2902(ms)」が設定されている。また、2R確変大当り遊技における1回のラウンド遊技の入球上限個数は「9球」に設定されている。
次に、パチンコ遊技機10の構成について図4にしたがって説明する。
パチンコ遊技機10の機裏側には、パチンコ遊技機10全体を制御する主制御装置としての主制御基板45が装着されている。主制御基板45は、パチンコ遊技機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御指令としての制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、サブ統括制御基板46と、演出表示制御基板47と、音声・ランプ制御基板48が装着されている。本実施形態では、サブ統括制御基板46と、演出表示制御基板47と、音声・ランプ制御基板48によって副制御装置が構成されている。
サブ統括制御基板46は、主制御基板45が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示制御基板47、及び音声・ランプ制御基板48を統括的に制御する。演出表示制御基板47は、主制御基板45とサブ統括制御基板46が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置28の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。また、音声・ランプ制御基板48は、主制御基板45とサブ統括制御基板46が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、各種ランプ部17〜19,27bの発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)及びスピーカ20,21,25の音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。
以下、主制御基板45、サブ統括制御基板46及び演出表示制御基板47について、その具体的な構成を説明する。
主制御基板45には、制御動作を所定の手順で実行することができる主制御用CPU45aと、主制御用CPU45aの制御プログラムを格納する主制御用ROM45bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM45cが設けられている。主制御用CPU45aには、主制御用ROM45bと主制御用RAM45cが接続されている。また、主制御用CPU45aには、上始動入賞口33に入球した遊技球を検知する上始動口スイッチSW1と、下始動入賞口34に入球した遊技球を検知する下始動口スイッチSW2が接続されている。また、主制御用CPU45aには、上大入賞口39に入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3と、下大入賞口41に入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW4と、普通図柄作動ゲート42を通過した遊技球を検知する普通図柄変動スイッチSW5が接続されている。また、主制御用CPU45aには、図柄表示基板49を介して、特別図柄表示装置30と普通図柄表示装置31が接続されている。図柄表示基板49は、特別図柄表示装置30及び普通図柄表示装置31と対応する位置にそれぞれ装着されており、主制御基板45が出力する制御信号を入力し、特別図柄表示装置30及び普通図柄表示装置31の表示内容を制御する。
主制御用CPU45aは、大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数や変動パターン振分用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を主制御用RAM45cの設定領域に記憶(設定)することで更新前の値を書き換えており、乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。大当り判定用乱数は、大当りとするか否かの大当り抽選(大当り判定)で用いる乱数である。大当り図柄用乱数は、大当りとする場合に特別図柄表示装置30に確定停止表示させる特別図柄としての大当り図柄を決定する際に用いる乱数である。変動パターン振分乱数は、図柄変動ゲームの変動時間と演出内容(大当り演出、はずれ演出など)を特定する変動パターンを決定する際に用いる乱数である。また、本実施形態の主制御用CPU45aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。
主制御用ROM45bには、前記制御プログラムに加え、複数種類の変動パターンと各種判定値(大当り判定値など)が記憶されている。変動パターンは、演出表示装置28及び特別図柄表示装置30において図柄の変動開始による図柄変動ゲームが開始してから、演出表示装置28及び特別図柄表示装置30において図柄が確定停止表示されて図柄変動ゲームが終了するまでの変動時間と演出内容を特定するためのパターンである。この変動パターンに基づき特別図柄表示装置30では、特別図柄の変動が開始してから、変動パターンに定める変動時間の経過時に変動が停止し、大当り図柄又ははずれ図柄が確定停止表示される図柄変動ゲームが実行される。一方、変動パターンに基づき演出表示装置28では、飾り図柄の変動が開始してから、変動パターンで特定される演出内容で各種遊技演出が行われるとともに変動パターンに定める変動時間の経過時に変動が停止し、大当り図柄又ははずれ図柄を確定停止表示させる図柄変動ゲームが実行される。そして、変動パターンは、大当り演出用、はずれリーチ演出用及びはずれ演出用からなる演出内容毎に分類されている。
大当り演出では、演出表示装置28において図柄変動ゲームがリーチ演出を経て最終的に大当り図柄(飾り図柄)を確定停止表示させるように展開されるとともに、特別図柄表示装置30において図柄変動ゲームが大当り図柄(特別図柄)を確定停止表示させるように展開される。はずれリーチ演出は、演出表示装置28において図柄変動ゲームがリーチ演出を経て最終的にはずれ図柄(飾り図柄)を確定停止表示させるように展開されるとともに、特別図柄表示装置30において図柄変動ゲームがはずれ図柄(特別図柄)を確定停止表示させるように展開される。はずれ演出は、演出表示装置28において図柄変動ゲームがリーチ演出を経ることなく最終的にはずれ図柄(飾り図柄)を確定停止表示させるように展開されるとともに、特別図柄表示装置30において図柄変動ゲームがはずれ図柄(特別図柄)を確定停止表示させるように展開される。なお、特別図柄表示装置30では、図柄変動ゲームが開始されると、リーチ演出を行うことなく、変動時間の経過時まで図柄の変動が継続される。
大当り判定値は、大当り判定で用いる判定値であり、大当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。例えば、大当り判定用乱数の取り得る数値を「0(零)」〜「599」までの全600通りの整数に設定し、その値の中から大当り判定値として2つの値を設定した場合、大当り判定が肯定判定される割合、すなわち大当りの当選確率は600分の2(300分の1)となる。なお、通常状態と、確変状態では、大当り判定値の数が異なり、確変状態の方が大当り判定値の数が多くなっている。例えば、通常状態(非確変状態)では、大当り判定値として2個の値を取り得る場合、確変状態では、大当り判定値として10個の値を取り得るようになっている。これより、確変状態時、大当り判定における当選確率が高くなる。
次に、サブ統括制御基板46について説明する。
サブ統括制御基板46には、制御動作を所定の手順で実行することができる統括制御用CPU46aと、統括制御用CPU46aの制御プログラムを格納する統括制御用ROM46bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる統括制御用RAM46cが設けられている。統括制御用CPU46aには、統括制御用ROM46bと統括制御用RAM46cが接続されている。そして、統括制御用CPU46aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、統括制御用CPU46aには、演出ボタン70が接続されており、演出ボタン70から検知信号を入力することができるようになっている。すなわち、統括制御用CPU46aは、演出ボタン70が操作されたことを検知することができる。
次に、演出表示制御基板47について説明する。
演出表示制御基板47には、制御動作を所定の手順で実行することができる表示制御用CPU47aと、表示制御用CPU47aの制御プログラムを格納する表示制御用ROM47bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる表示制御用RAM47cが設けられている。表示制御用CPU47aには、演出表示装置28(画像表示部GH)が接続されている。また、本実施形態の表示制御用CPU47aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。表示制御用ROM47bには、各種の画像データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。
以下、主制御基板45、サブ統括制御基板46及び演出表示制御基板47が実行する制御内容を説明する。最初に、主制御基板45、サブ統括制御基板46及び演出表示制御基板47が実行する制御内容として、図柄変動ゲームの実行に係る制御内容を説明する。
主制御基板45の主制御用CPU45aは、上始動入賞口33又は下始動入賞口34へ遊技球が入球し、該遊技球を検知した始動口スイッチSW1,SW2が出力する検知信号を入力すると、主制御用RAM45cに記憶されている特別図柄用の保留記憶数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かの保留判定を行う。保留判定の判定結果が肯定(特別図柄用の保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU45aは、特別図柄用の保留記憶数を1加算(+1)し、特別図柄用の保留記憶数を書き換える。また、主制御用CPU45aは、保留判定を肯定判定している場合、大当り判定用乱数の値と大当り図柄用乱数の値を主制御用RAM45cから取得し、その取得した大当り判定用乱数の値と大当り図柄用乱数の値を特別図柄用の保留記憶数に対応付けて主制御用RAM45cの所定の記憶領域に格納する。なお、主制御用CPU45aは、保留判定の判定結果が否定(保留記憶数=4)の場合、上限数を超える特別図柄用の保留記憶数の書き換えを行わないとともに、大当り判定用乱数の値と大当り図柄用乱数の値を取得しない。
そして、主制御用CPU45aは、図柄変動ゲームの開始直前に、主制御用RAM45cの所定の記憶領域に格納した大当り判定用乱数の値を読み出し、その読み出した大当り判定用乱数の値と主制御用ROM45bに記憶されている大当り判定値とを比較し、大当りか否かの大当り判定を行う。大当り判定の判定結果が肯定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが一致)の場合、主制御用CPU45aは、大当りを決定する。大当りを決定した主制御用CPU45aは、大当り図柄用乱数の値をもとに、特別図柄表示装置30で行われる図柄変動ゲームで確定停止表示させる大当り図柄(特別図柄)を決定する。特別図柄の大当り図柄は、図3に示すように、大当り遊技の種類毎に振り分けられていることから、大当り図柄を決定することによって遊技者に付与する大当り遊技の種類を決定したことになる。そして、大当り図柄を決定した主制御用CPU45aは、決定した大当り図柄を主制御用RAM45cに記憶する。また、大当りを決定した主制御用CPU45aは、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM45cから取得し、該値に対応する変動パターンを大当り演出用の変動パターンの中から選択して決定する。
一方、主制御用CPU45aは、大当り判定の判定結果が否定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが不一致)の場合、はずれを決定する。そして、はずれを決定した主制御用CPU45aは、はずれリーチ演出を実行するか否かを乱数抽選で決定する。はずれリーチ演出の実行を決定した場合、主制御用CPU45aは、特別図柄表示装置30に確定停止表示させる特別図柄としてはずれ図柄を決定するとともに、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM45cから取得し、該値に対応する変動パターンをはずれリーチ演出用の変動パターンの中から選択して決定する。一方、はずれリーチ演出の非実行を決定した場合、主制御用CPU45aは、前述同様にはずれ図柄を決定するとともに、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM45cから取得し、該値に対応する変動パターンをはずれ演出用の変動パターンの中から選択して決定する。
特別図柄及び変動パターンを決定した主制御用CPU45aは、所定の制御コマンドを所定のタイミングでサブ統括制御基板46(統括制御用CPU46a)に出力する。具体的に言えば、主制御用CPU45aは、変動パターンを指示するとともに図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。次に、主制御用CPU45aは、特別図柄を指示する特別図柄用の停止図柄指定コマンドを出力する。本実施形態では、特別図柄として大当り図柄を指示する場合の停止図柄指定コマンドが、大当り図柄コマンドとなる。そして、主制御用CPU45aは、指示した変動パターンに定められている変動時間の経過時に、図柄変動ゲームの終了(図柄の確定停止)を指示する図柄停止コマンドを出力する。また、主制御用CPU45aは、図柄変動ゲームの開始時に特別図柄用の保留記憶数を1減算(−1)し、特別図柄用の保留記憶数を書き換える。そして、主制御用CPU45aは、図柄変動ゲームの開始に伴って特別図柄表示装置30の表示内容を制御する。すなわち、主制御用CPU45aは、図柄変動ゲームの開始により特別図柄の変動を開始させ、決定した変動パターンに定められている変動時間の経過時に決定した特別図柄(大当り図柄又ははずれ図柄)を確定停止表示させる。
次に、サブ統括制御基板46について説明する。
サブ統括制御基板46の統括制御用CPU46aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、その変動パターン指定コマンドを演出表示制御基板47、及び音声・ランプ制御基板48に出力する。また、統括制御用CPU46aは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドを入力した際、当該停止図柄指定コマンドにより大当り図柄が指定されている場合には、その指定された特別図柄の大当り図柄を統括制御用RAM46cに記憶する。また、統括制御用CPU46aは、図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを演出表示制御基板47、及び音声・ランプ制御基板48に出力する。
また、統括制御用CPU46aは、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンの種類と停止図柄指定コマンドで指定された停止図柄(特別図柄)の種類から、演出表示装置28で実行される図柄変動ゲームにおいて導出する飾り図柄の図柄組み合わせを決定する。具体的に言えば、統括制御用CPU46aは、大当り演出用の変動パターンが指定され、かつ指示された特別図柄が大当り図柄の場合には、最終的に確定停止表示させる前記飾り図柄の図柄組み合わせとして大当り図柄を決定する。また、統括制御用CPU46aは、はずれ演出用の変動パターンが指定され、特別図柄の停止図柄指定がはずれ図柄の場合には、最終的に確定停止表示させる前記飾り図柄の図柄組み合わせとしてはずれ図柄を決定する。このとき、統括制御用CPU46aは、飾り図柄の図柄組み合わせとしてリーチ図柄を含めずに(左右列の図柄が同一図柄とならないように)決定する。一方、統括制御用CPU46aは、はずれリーチ演出用の変動パターンが指定され、特別図柄の停止図柄指定がはずれ図柄の場合には、最終的に確定停止表示させる前記飾り図柄の図柄組み合わせとしてはずれ図柄を決定する。このとき、統括制御用CPU46aは、飾り図柄の図柄組み合わせとしてリーチ図柄を含めて(左右列の図柄が同一図柄となるように)決定する。そして、飾り図柄を決定した統括制御用CPU46aは、飾り図柄を指示する飾り図柄用の停止図柄指定コマンドを演出表示制御基板47に出力する。
次に、演出表示制御基板47について説明する。
演出表示制御基板47の表示制御用CPU47aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、該コマンドに指示される変動パターンに対応する演出内容を選択し、該演出内容で図柄変動ゲームを行わせるように画像表示部GHの表示内容を制御する。このとき、表示制御用CPU47aは、選択した演出内容をもとに表示制御用ROM47bの画像データを用いて前記演出内容に沿った画像を表示するための表示用データを生成する。
そして、表示制御用CPU47aは、図柄変動ゲームの開始に伴って該ゲームの開始からの経過時間を計時し、その計時した時間と表示用データをもとに画像表示部GHに映し出す画像を所定の制御周期毎(例えば、4ms毎)に切り替える。そして、表示制御用CPU47aは、図柄変動ゲーム中に図柄停止コマンドを入力すると、飾り図柄用の停止図柄指定コマンドで指示された図柄を画像表示部GHに確定停止表示させるように画像表示部GHの表示内容を制御し、図柄変動ゲームを終了させる。
次に、主制御基板45、サブ統括制御基板46及び演出表示制御基板47が実行する制御内容として、大当り遊技の実行に係る制御内容を説明する。
主制御基板45の主制御用CPU45aは、大当り演出となる図柄変動ゲームの終了後、大当り遊技を付与する。このとき、主制御用CPU45aは、大当り演出となる図柄変動ゲームの開始直前に決定した特別図柄(大当り図柄)の種類から、付与する大当り遊技の種類を特定し、その特定した大当り遊技に応じた制御を実行する。そして、主制御用CPU45aは、図柄変動ゲームの開始直前に特別図柄として、下開放確変大当り遊技に対応する特別図柄Aを決定している場合、下開放確変大当り遊技処理を実行する。一方、主制御用CPU45aは、図柄変動ゲームの開始直前に特別図柄として、2R確変大当り遊技に対応する特別図柄B又は2R非確変大当り遊技に対応する特別図柄Cの何れかを決定している場合、2R大当り遊技処理を実行する。
まず、下開放確変大当り遊技に対応する特別図柄Aを決定している場合に実行される下開放確変大当り遊技処理について説明する。
主制御用CPU45aは、下開放確変大当り遊技に対応する特別図柄Aが決定された場合、大当り遊技の開始に伴ってオープニング演出の実行を指示するオープニングコマンドを統括制御用CPU46aに出力して、オープニング演出を実行させる。そして、オープニング演出の終了後、主制御用CPU45aは、16回のラウンド遊技を実行させる。これらの大当り遊技では、1回のラウンド遊技において大入賞口(本実施形態では下大入賞口41)が1回開放する。そして、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間、すなわち下大入賞口41の開放時間は、図3に示すように、「25000(ms)」に設定されている。このため、主制御用CPU45aは、下大入賞口41を開放させてラウンド遊技を開始させると、ラウンド遊技時間が経過したか否かの判定と規定入球個数(本実施形態では8球)の遊技球が入球したか否かの判定を行う。また、主制御用CPU45aは、ラウンド遊技の開始時に、開始させたラウンド遊技の回数を示すラウンド開放指定コマンドをサブ統括制御基板46に出力する。そして、主制御用CPU45aは、何れか一方を肯定判定すると、ラウンド遊技の終了条件が成立したことにより、下大入賞口41を閉鎖してラウンド遊技を終了させる。また、このとき、主制御用CPU45aは、ラウンド閉鎖指定コマンドを出力する。なお、主制御用CPU45aは、下大入賞口41を開放させる場合には下大入賞口扉40を開動作させるように作動用アクチュエータに電気信号(ON信号)を出力するとともに、下大入賞口41を閉鎖させる場合には下大入賞口扉40を閉動作させるように作動用アクチュエータに電気信号(ON信号)を出力する。
1回のラウンド遊技を終了させた主制御用CPU45aは、ラウンド間インターバル時間(本実施形態では2100(ms))の経過後に、次のラウンド遊技を開始させるべく下大入賞口41を開放させる。そして、16回のラウンド遊技が終了したならば、主制御用CPU45aは、大当り遊技の終了に伴ってエンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを統括制御用CPU46aに出力する。
また、主制御用CPU45aは、特別図柄Aに基づく大当り遊技が付与された場合には、大当り遊技中に、確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定すると共に、入球率向上状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。なお、確変フラグに「1」が設定されている場合には、確変状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、確変状態が付与されていないことを示している。同様に、作動フラグに「1」が設定されている場合には、入球率向上状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、入球率向上状態が付与されていないことを示している。また、各フラグは、主制御用RAM45cの所定の記憶領域に記憶されるようになっている。また、各フラグは、大当り遊技が付与された場合にクリアされる(「0」が設定される)ようになっている。
また、主制御用CPU45aは、特別図柄Aに基づく大当り遊技が付与された場合には、大当り遊技中に、作動フラグに「1」を設定するとともに、入球率向上状態が付与される残り図柄変動ゲーム数を示す作動回数に10000回を設定する。この作動回数は、図柄変動ゲームが実行される毎に1減算され、値が0となると、作動フラグがクリアされる(「0」が設定される)。作動回数に10000回を設定することにより、実質的には次の大当りまで入球率向上状態が付与されることとなる。
次に、2R確変大当り遊技に対応する特別図柄B又は2R非確変大当り遊技に対応する特別図柄Cを決定している場合に実行される2R大当り遊技処理について説明する。
主制御用CPU45aは、特別図柄B,Cが決定された場合、大当り遊技の開始に伴ってオープニング演出の実行を指示するオープニングコマンドを統括制御用CPU46aに出力して、オープニング演出を実行させる。そして、オープニング演出の終了後、主制御用CPU45aは、2回のラウンド遊技を実行させる。2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技において大入賞口(本実施形態では上大入賞口39)が1回開放する。そして、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間、すなわち上大入賞口39の開放時間は、図3に示すように、「600(ms)」に設定されている。このため、主制御用CPU45aは、上大入賞口39を開放させてラウンド遊技を開始させると、ラウンド遊技時間が経過したか否かの判定と規定入球個数(本実施形態では9球)の遊技球が入球したか否かの判定を行う。また、主制御用CPU45aは、ラウンド遊技の開始時に、開始させたラウンド遊技の回数を示すラウンド開放指定コマンドをサブ統括制御基板46に出力する。そして、主制御用CPU45aは、何れか一方を肯定判定すると、ラウンド遊技の終了条件が成立したことにより、上大入賞口39を閉鎖してラウンド遊技を終了させる。また、このとき、主制御用CPU45aは、ラウンド閉鎖指定コマンドを出力する。なお、主制御用CPU45aは、上大入賞口39を開放させる場合には上大入賞口扉38を開動作させるように作動用アクチュエータに電気信号(ON信号)を出力するとともに、上大入賞口39を閉鎖させる場合には上大入賞口扉38を閉動作させるように作動用アクチュエータに電気信号(ON信号)を出力する。
1回のラウンド遊技を終了させた主制御用CPU45aは、ラウンド間インターバル時間(本実施形態では1000(ms))の経過後に、次のラウンド遊技を開始させるべく上大入賞口39を開放させる。そして、2回のラウンド遊技が終了したならば、主制御用CPU45aは、大当り遊技の終了に伴ってエンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを統括制御用CPU46aに出力して、エンディング演出を実行させる。エンディング演出が終了すると、主制御用CPU45aは、2R大当り遊技処理を終了する。
なお、主制御用CPU45aは、特別図柄Bに基づく大当り遊技が付与された場合には、大当り遊技中に確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定すると共に、入球率向上状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。一方、主制御用CPU45aは、特別図柄Cに基づく大当り遊技が付与された場合には、大当り遊技中に確変状態を付与することを示す確変フラグに「0」を設定すると共に、入球率向上状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。
また、主制御用CPU45aは、特別図柄Bに基づく大当り遊技が付与された場合には、大当り遊技中に、作動フラグに「1」を設定するとともに、入球率向上状態が付与される残り図柄変動ゲーム数を示す作動回数に100回を設定する。一方、主制御用CPU45aは、特別図柄Cに基づく大当り遊技が付与された場合には、大当り遊技中に、作動フラグに「1」を設定するとともに、入球率向上状態が付与される残り図柄変動ゲーム数を示す作動回数に100回を設定する。
そして、大当り遊技を終了させた主制御用CPU45aは、大当り終了時点における特別図柄用の保留記憶数が「1」以上の場合、その始動保留球をもとに、図柄変動ゲームに係る処理を実行し、図柄変動ゲームを行わせる。一方、主制御用CPU45aは、大当り終了時点における特別図柄用の保留記憶数が「0」の場合、上始動入賞口33又は下始動入賞口34に遊技球が入球する迄の間、図柄変動ゲームを実行させることなく、待機する。
以上のように、本実施形態の主制御用CPU45aが、図柄変動ゲームが大当りとなるか否かを判定する大当り判定手段となる。また、主制御用CPU45aが入球率向上状態を付与するか否かを決定する入球率向上状態決定手段となる。また、主制御用CPU45aが、入球率向上状態を付与する入球率向上状態付与手段となる。また、主制御用CPU45aが、確変状態を付与するか否かを決定する確変判定手段となる。また、主制御用CPU45aが、確変状態を付与する確変付与手段となる。また、主制御用CPU45aが、大当り遊技を付与する大当り遊技付与手段となる。また、主制御用CPU45aが、大当り遊技の遊技内容を決定する大当り遊技決定手段となる。また、主制御用RAM45cが、各種遊技情報を記憶する遊技情報記憶手段となる。また、主制御用CPU45aが、遊技情報を記憶させるか否かを判定する継続条件判定手段となる。
次に、サブ統括制御基板46の大当り遊技の実行に係る制御内容を説明する。
サブ統括制御基板46の統括制御用CPU46aは、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出の演出内容を決定し、オープニング演出の演出内容を指示するオープニング演出コマンドを演出表示制御基板47及び音声・ランプ制御基板48に出力する。また、統括制御用CPU46aは、ラウンド開放指定コマンドを入力すると、ラウンド遊技中の演出を指示するために、ラウンド演出コマンドを演出表示制御基板47及び音声・ランプ制御基板48に出力する。また、統括制御用CPU46aは、ラウンド閉鎖指定コマンドを入力すると、ラウンド閉鎖指定コマンドを演出表示制御基板47及び音声・ランプ制御基板48に出力する。そして、統括制御用CPU46aは、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出の演出内容を決定し、エンディング演出の演出内容を指示するエンディング演出コマンドを演出表示制御基板47及び音声・ランプ制御基板48に出力し、大当り遊技の実行にかかる制御を終了する。
また、統括制御用CPU46aは、主制御用CPU45aが出力する入球コマンドを入力すると、大当り遊技中に上大入賞口39又は下大入賞口41へ入球した個数(以下、「大当り中入球個数」と示す)を1加算し、統括制御用CPU46aに設定する。統括制御用CPU46aは、大当り遊技の場合に大当り中入球個数をカウントする。そして、統括制御用CPU46aは、大当り中入球個数を1加算して書き換える毎に、加算後の大当り中入球個数を指示する入球個数コマンドを演出表示制御基板47に出力する。また、統括制御用CPU46aは、大当り中入球個数は、これらの大当り遊技が終了するまでの間、統括制御用RAM46cに累積して記憶する。そして、統括制御用CPU46aは、作動フラグに「1」が設定されている間(入球率向上状態が付与されている間)、当該大当り中入球個数を記憶保持するようになっている。そして、統括制御用CPU46aは、作動フラグに「1」が設定されている間に、再び大当り遊技が付与された場合、当該記憶保持した大当り中入球個数を初期値として、カウントを再開する。その一方、統括制御用CPU46aは、作動フラグに「0」が設定された後に、再び下開放確変大当り遊技が付与された場合、通常、当該大当り中入球個数をクリアするようになっている。すなわち、統括制御用CPU46aは、入球率向上状態が付与されている間(所謂、連荘中)の大当り中入球個数をカウントして、累積記憶するようになっている。なお、統括制御用CPU46aは、作動フラグに「0」が設定された後に、2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技が付与された場合、大当り中入球個数をクリアしないようになっている。
次に、演出表示制御基板47の大当り遊技の実行に係る制御内容を説明する。
演出表示制御基板47の表示制御用CPU47aは、統括制御用CPU46aが出力するオープニング演出コマンドを入力すると、そのオープニング演出コマンドで指示された演出内容でオープニング演出を実行させるように演出表示装置28(画像表示部GH)の表示内容を制御する。
また、表示制御用CPU47aは、統括制御用CPU46aが出力するラウンド演出コマンドを入力すると、そのラウンド演出コマンドで指示された演出内容でラウンド演出を実行させるように演出表示装置28(画像表示部GH)の表示内容を制御する。具体的には、大当り遊技におけるラウンド演出を実行させるように画像表示部GHの表示内容を制御する。なお、本実施形態では、ラウンド演出として、ラウンド数を報知する演出を行う。
また、本実施形態では、大当り遊技中のラウンド演出として、大当り遊技中に大入賞口39、41へ入球した大当り中入球個数と遊技球の入球によって遊技者に払出された賞球としての遊技球の個数(以下、「賞球個数」と示す)を報知する演出を行う。そして、表示制御用CPU47aは、入球個数コマンドを入力すると、その入球個数コマンドで指示される大当り中入球個数に上大入賞口39又は下大入賞口41へ1球入球する毎に付与される賞球数(本実施形態では15球)を乗算し、賞球個数を演算する。例えば、大当り中入球個数が11球の場合、賞球個数は165球(11(球)×15(球))となる。これにより、表示制御用CPU47aは、大当り遊技のラウンド演出において、入球個数コマンドから特定される大当り中入球個数と演算した賞球個数を画像表示部GHに表示させる。さらに、本実施形態では、大当り遊技中のラウンド演出として、賞球個数が予め決められた閾値(本実施形態では10000個)を超えていた場合、表示制御用CPU47aは、通常のラウンド演出とは異なる特別ラウンド演出を実行させるように演出表示装置28(画像表示部GH)の表示内容を制御する。
また、表示制御用CPU47aは、統括制御用CPU46aが出力するエンディング演出コマンドを入力すると、そのエンディング演出コマンドで指示された演出内容でエンディング演出を実行させるように演出表示装置28(画像表示部GH)の表示内容を制御する。なお、音声・ランプ制御基板48は、オープニング演出コマンド、エンディング演出コマンド、ラウンド演出コマンドを入力すると、各種ランプ部17〜19,27bの発光態様及びスピーカ20,21,25の音声出力態様を制御する。すなわち、音声・ランプ制御基板48は、演出表示制御基板47と同様にこれらのコマンドで指示された演出内容に応じた演出を行わせるように制御を行う。本実施形態においてサブ統括制御基板46、演出表示制御基板47及び音声・ランプ制御基板48は、ラウンド演出コマンドをもとに、大当り遊技中に実行する大当り中演出としてラウンド演出の演出内容を決定し、演出実行手段(演出表示装置28、各種ランプ部17〜19,27b、スピーカ20,21,25)に実行させる。このため、本実施形態の統括制御用CPU46aと表示制御用CPU47aが、大当り遊技に係わる遊技演出を実行させる演出制御手段となる・
そして、本実施形態では、入球率向上状態が付与されていない通常状態となった後、大当り判定に当選して、最初の下開放確変大当り遊技が付与されたとき、当該大当り遊技開始時に設定される操作有効期間中に演出ボタン70を予め決められた設定回数分操作することにより、記憶されていた大当り中入球個数が維持されるようになっている。すなわち、統括制御用CPU46aは、作動フラグに「0」が設定された後に、再び下開放確変大当り遊技が付与されたときであっても、大当り遊技開始時に設定された操作有効期間中に演出ボタン70が予め決められた設定回数分操作されたときには、統括制御用RAM46cに記憶されている大当り中入球個数をクリアせず、記憶保持した大当り中入球個数を初期値として、カウントを特別に再開する場合がある。以下、詳しく説明する。
統括制御用CPU46aは、入球率向上状態中に、2R非確変大当り遊技又は2R確変大当り遊技が付与されると、当該大当り遊技中、操作有効期間を設定するようになっている。そして、統括制御用CPU46aは、この操作有効期間中に演出ボタン70が操作されると、当該演出ボタン70が押下操作された操作回数を設定回数として、統括制御用RAM46cに記憶する。すなわち、入球率向上状態が付与される図柄変動ゲーム数が100回に設定され、入球率向上状態付与中に大当り遊技が付与されない可能性がある(連荘終了の契機となりうる)2R非確変大当り遊技又は2R確変大当り遊技中に、遊技者が演出ボタン70を操作することにより設定回数が設定されるようになっている。
そして、統括制御用CPU46aは、作動フラグに「0」が設定された後、最初の下開放確変大当り遊技が付与されたとき、一旦作動フラグに「0」が設定された後に大当り中入球個数のカウントが再開された回数を示す復帰回数の値に「0」又は「1」が設定されていた場合には、オープニング演出中に操作有効期間を設定する。当該操作有効期間中に演出ボタン70が操作されると、統括制御用CPU46aは、操作有効期間中の演出ボタン70の操作回数をカウントする。そして、統括制御用CPU46aは、操作有効期間が終了すると、カウントした演出ボタン70の操作回数が、記憶していた設定回数と一致するか否かを判定する。演出ボタン70の操作回数が設定回数と一致した場合、統括制御用CPU46aは、統括制御用RAM46cに記憶されている大当り中入球個数を読み出す。そして、統括制御用CPU46aは、読み出した大当り中入球個数を初期値として当該大当り中入球個数に入球個数を加算して統括制御用RAM46cに蓄積記憶する。また、統括制御用CPU46aは、復帰回数に「1」を加算して統括制御用RAM46cに記憶する。
なお、統括制御用CPU46aは、作動フラグに「0」が設定された後、最初の下開放確変大当り遊技が付与されたとき、復帰回数の値に「2」が設定されていた場合には、統括制御用RAM46cに記憶保持されている大当り中入球個数をクリアし、初期値を「0」として大当り中入球個数をカウントする。この復帰回数は、遊技機の電源をOFFにしたとき、また、RAMクリアをしたときに「0」が設定されるようになっている。また、統括制御用CPU46aは、作動フラグに「0」が設定された後、最初の下開放確変大当り遊技が付与されたとき、演出ボタン70の操作回数が設定回数と一致しなかった場合、統括制御用RAM46cに記憶保持されている大当り中入球個数をクリアし、初期値を「0」として大当り中入球個数をカウントする。
次に、実行態様について図5に基づき説明する。なお、図5では、2R非確変大当り遊技を「2RT」と示し、2R確変大当り遊技を「2RK」と示し、下開放確変大当り遊技を「15R」と示す。また、図5では、100回の図柄変動ゲームを「100G」と示す。また、図5(a)では、開始時において、入球率向上状態中であり、また、すでに大当り中入球個数が所定個数累積記憶されているものとして説明する。また、復帰回数の値は「1」であるものとして説明する。また、図5(a)では、最初に2R非確変大当り遊技が付与され、その後、100回図柄変動ゲームが実行され、最初の2R非確変大当り遊技が終了してから101回目以降の図柄変動ゲームにおいて下開放確変大当り遊技が付与されるものとする。また、当該下開放確変大当り遊技終了後、入球率向上状態中に、2回目の2R非確変大当り遊技が付与され、その後、100回図柄変動ゲームが実行され、2回目の2R非確変大当り遊技が終了してから101回目以降の図柄変動ゲームにおいて下開放確変大当り遊技が付与されるものとする。
図5(a)に示すように、前提より入球率向上状態中に2R非確変大当り遊技が付与されると(時点A1)、統括制御用CPU46aは、当該2R非確変大当り遊技中に、操作有効期間Y1を設定する。ここで、操作有効期間Y1中に演出ボタン70が5回操作されたものとして説明する。これにより、操作有効期間Y1終了後、統括制御用CPU46aは、5回を設定回数として統括制御用RAM46cに記憶する。その後、前提より100回図柄変動ゲームが行われ、入球率向上状態が終了(作動フラグに「0」が設定される)する(時点A2)。
そして、前提より最初の2R非確変大当り遊技が終了してから101回目以降の図柄変動ゲームにおいて(時点A3)、下開放確変大当り遊技が付与されると、作動フラグに「0」が設定されていると共に、復帰回数が「1」であるため、統括制御用CPU46aは、当該下開放確変大当り遊技のオープニング演出中に、操作有効期間Y2を設定する。ここでは、当該操作有効期間Y2中に演出ボタン70が5回操作されるものとして説明する。当該操作有効期間Y2中に演出ボタン70が5回操作されると、統括制御用CPU46aは、操作有効期間Y2終了後、予め記憶した設定回数と一致すると判定し、統括制御用RAM46cに記憶されている大当り中入球個数を初期値としてカウントを再開する。また、それと共に、統括制御用CPU46aは、復帰回数の値に1加算して「2」に更新して記憶する。なお、当該操作有効期間Y2中に、演出ボタン70が5回操作されないと、統括制御用CPU46aは、予め記憶した設定回数と一致しないと判定し、統括制御用RAM46cに記憶されている大当り中入球個数をクリアし、初期値「0」としてカウントを再開する。また、このとき(演出ボタン70が5回操作されないとき)の復帰回数の値は「1」となる。
記憶保持されていた大当り中入球個数を初期値としてカウントを再開した後、前提より入球率向上状態中に2R非確変大当り遊技が付与されると(時点A4)、統括制御用CPU46aは、当該2R非確変大当り遊技中に、操作有効期間Y3を設定する。ここで、操作有効期間Y3中に演出ボタン70が3回操作されたものとして説明する。これにより、操作有効期間Y3終了後、統括制御用CPU46aは、演出ボタン70の操作回数「3回」を設定回数として統括制御用RAM46cに記憶する。その後、前提より100回図柄変動ゲームが行われ、入球率向上状態が終了(作動フラグに「0」を設定)する(時点A5)。そして、前提より2回目の2R非確変大当り遊技が終了してから101回目以降の図柄変動ゲームにおいて(時点A6)、下開放確変大当り遊技が付与されると、統括制御用CPU46aは、復帰回数に「0」又は「1」が設定されているか否かを判定する。統括制御用CPU46aは、復帰回数が「2」であると判定するため、当該下開放確変大当り遊技のオープニング演出中に、操作有効期間を設定しない。このため、統括制御用CPU46aは、演出ボタン70の操作回数が、予め記憶した設定回数と一致しないと判定し、統括制御用RAM46cに記憶されている大当り中入球個数をクリアし、初期値「0」としてカウントを再開する。
次に、図5(b)に基づき説明する。なお、図5(b)では、開始時において、入球率向上状態が付与されており、また、すでに大当り中入球個数が所定個数累積記憶されているものとして説明する。それと共に、復帰回数の値は「0」であるものとして説明する。また、図5(b)では、最初に2R非確変大当り遊技が付与され、その後、100回図柄変動ゲームが実行され、最初の2R非確変大当り遊技が終了してから101回目以降の図柄変動ゲームにおいて2回目の2R非確変大当り遊技が付与されるものとする。そして、当該2回目の2R非確変大当り遊技終了後、入球率向上状態中に、下開放確変大当り遊技が付与されるようになっている。
図5(b)に示すように、前提より入球率向上状態中に2R非確変大当り遊技が付与されると(時点B1)、統括制御用CPU46aは、当該2R非確変大当り遊技中に、操作有効期間Y11を設定する。ここで、操作有効期間Y11中に演出ボタン70が5回操作されたものとして説明する。これにより、操作有効期間Y11終了後、統括制御用CPU46aは、5回を設定回数として統括制御用RAM46cに記憶する。その後、前提より100回図柄変動ゲームが行われ、入球率向上状態が終了(作動フラグに「0」が設定される)する(時点B2)。そして、前提より最初の2R非確変大当り遊技が終了してから101回目以降の図柄変動ゲームにおいて、2回目の2R非確変大当り遊技が付与される(時点B3)。
このとき、通常状態において付与されたのが、2R非確変大当り遊技であるため、統括制御用CPU46aは、操作有効期間を設定することはない。また、その一方で、統括制御用CPU46aは、演出ボタン70の操作回数が設定回数と一致するか否かを判定しないため、記憶保持されている大当り中入球個数をクリアすることもない。
その後、前提より2R非確変大当り遊技終了後、入球率向上状態中に下開放確変大当り遊技が付与されると(時点B4)、統括制御用CPU46aは、作動フラグに「0」が設定された後、最初の下開放確変大当り遊技であると判断し、復帰回数に「0」又は「1」が設定されているか否かを判定する。統括制御用CPU46aは、前提より復帰回数が「0」であると判定し、当該下開放確変大当り遊技のオープニング演出中に、操作有効期間Y12を設定する。ここで、操作有効期間Y12中に演出ボタン70が5回操作されたものとして説明する。当該操作有効期間Y12中に、演出ボタン70が5回操作されると、統括制御用CPU46aは、操作有効期間Y12終了後、予め記憶した設定回数と一致すると判定し、統括制御用RAM46cに記憶されている大当り中入球個数を初期値としてカウントを再開する。また、それと共に、統括制御用CPU46aは、復帰回数の値に1加算して「1」に更新して記憶する。
次に、図5(c)に基づき説明する。なお、図5(c)では、開始時において、入球率向上状態が付与されていると共に、すでに大当り中入球個数が所定個数累積記憶されているものとして説明する。また、復帰回数の値は「0」であるものとして説明する。また、図5(c)では、最初に2R確変大当り遊技が付与され、その後、図柄変動ゲームが100回行われる前(入球率向上状態中)に、2R非確変大当り遊技が付与されるものとする。そして、当該2R非確変大当り遊技終了後、100回図柄変動ゲームが実行され、2R非確変大当り遊技が終了してから101回目以降の図柄変動ゲームにおいて、下開放確変大当り遊技が付与されるものとして説明する。
図5(c)に示すように、前提より2R確変大当り遊技が付与されると(時点C1)、統括制御用CPU46aは、当該2R確変大当り遊技中に、操作有効期間Y21を設定する。ここで、操作有効期間Y21中に演出ボタン70が5回操作されたものとして説明する。これにより、操作有効期間Y21終了後、統括制御用CPU46aは、5回を設定回数として統括制御用RAM46cに記憶する。その後、図柄変動ゲームが100回行われる前(入球率向上状態中)に、2R非確変大当り遊技が付与される(時点C2)。統括制御用CPU46aは、この2R非確変大当り遊技中に、操作有効期間Y22を設定する。ここで、操作有効期間Y22中に演出ボタン70が4回操作されたものとして説明する。これにより、操作有効期間Y22終了後、統括制御用CPU46aは、4回を新たな設定回数として統括制御用RAM46cに記憶する。その後、前提より100回図柄変動ゲームが行われ、入球率向上状態が終了(作動フラグに「0」が設定される)する(時点C3)。
そして、前提より2R非確変大当り遊技が終了してから101回目以降の図柄変動ゲームにおいて(時点C4)、最初の下開放確変大当り遊技が付与されると、作動フラグが「0」であると共に、復帰回数が「0」であるため、統括制御用CPU46aは、当該下開放確変大当り遊技のオープニング演出中に、操作有効期間Y23を設定する。ここで、操作有効期間Y23中に演出ボタン70が4回操作されたものとして説明する。当該操作有効期間Y23中に、前提より演出ボタン70が4回操作されると、統括制御用CPU46aは、操作有効期間Y23終了後、演出ボタン70の操作回数が予め記憶した設定回数と一致すると判定し、統括制御用RAM46cに記憶されている大当り中入球個数を初期値としてカウントを再開する。また、それと共に、統括制御用CPU46aは、復帰回数の値に1加算して「1」に更新して記憶する。なお、当該操作有効期間Y23中に、演出ボタン70が5回操作されても、統括制御用CPU46aは、演出ボタン70の操作回数が予め記憶した設定回数と一致しないと判定し、統括制御用RAM46cに記憶されている大当り中入球個数をクリアし、初期値「0」としてカウントを再開する。
次に、図5(d)に基づき説明する。なお、図5(d)では、開始時において、入球率向上状態が付与されており、また、すでに大当り中入球個数が所定個数累積記憶されているものとして説明する。それと共に、復帰回数の値は「0」であるものとして説明する。また、図5(d)では、最初に2R確変大当り遊技が付与され、その後、図柄変動ゲームが100回行われる前(入球率向上状態中)に、2回目の2R確変大当り遊技が付与されるものとする。そして、当該2回目の2R確変大当り遊技終了後、図柄変動ゲームが100回行われる前(入球率向上状態中)に、下開放確変大当り遊技が付与されるものとする。また、当該下開放確変大当り遊技終了後、2R非確変大当り遊技が付与されるものとする。そして、2R非確変大当り遊技終了後、100回図柄変動ゲームが実行され、下開放確変大当り遊技が終了してから101回目以降の図柄変動ゲームにおいて、下開放確変大当り遊技が付与されるものとする。
図5(d)に示すように、前提より2R確変大当り遊技が付与されると(時点D1)、統括制御用CPU46aは、当該2R確変大当り遊技中に、操作有効期間Y31を設定する。ここで、操作有効期間Y31中に演出ボタン70が5回操作されたものとして説明する。これにより、操作有効期間Y31終了後、統括制御用CPU46aは、5回を設定回数として統括制御用RAM46cに記憶する。次に、前提より2R確変大当り遊技が付与され、その後、図柄変動ゲームが100回行われる前(入球率向上状態中)に、2回目の2R確変大当り遊技が付与される(時点D2)。このため、統括制御用CPU46aは、この2回目の2R確変大当り遊技中に、操作有効期間Y32を設定する。ここで、操作有効期間Y32中に演出ボタン70が4回操作されたものとして説明する。これにより、操作有効期間Y32終了後、統括制御用CPU46aは、4回を新たな設定回数として統括制御用RAM46cに記憶する。
そして、前提より2R確変大当り遊技が終了してから100回の図柄変動ゲームが行われる前に、下開放確変大当り遊技が付与されると(時点D3)、作動フラグに「1」が設定されていることから、演出ボタン70が操作されなくても、統括制御用CPU46aは、記憶保持していた大当り中入球個数を初期値としてカウントを再開する。
下開放確変大当り遊技終了後、前提より2R非確変大当り遊技が付与されると(時点D4)、当該2R非確変大当り遊技中に、統括制御用CPU46aは、操作有効期間Y33を設定する。ここで、操作有効期間Y33中に演出ボタン70が3回操作されたものとして説明する。これにより、操作有効期間Y33終了後、統括制御用CPU46aは、3回を設定回数として統括制御用RAM46cに記憶する。その後、前提より100回図柄変動ゲームが行われ、入球率向上状態が終了(作動フラグに「0」が設定される)する(時点D5)。
そして、前提より最初の2R非確変大当り遊技が終了してから101回目以降の図柄変動ゲームにおいて(時点D6)、下開放確変大当り遊技が付与されると、作動フラグが「0」であると共に、復帰回数が「1」であるため、統括制御用CPU46aは、当該下開放確変大当り遊技のオープニング演出中に、操作有効期間Y34を設定する。当該操作有効期間Y34中に、前提より演出ボタン70が3回操作されると、統括制御用CPU46aは、操作有効期間Y34終了後、演出ボタン70の操作回数が予め記憶した設定回数と一致すると判定し、統括制御用RAM46cに記憶されている大当り中入球個数を初期値としてカウントを再開する。また、それと共に、統括制御用CPU46aは、復帰回数の値に1加算して「1」に更新して記憶する。なお、当該操作有効期間Y34中に、演出ボタン70が2回又は4回操作されても、統括制御用CPU46aは、予め記憶した設定回数と一致しないと判定し、統括制御用RAM46cに記憶されている大当り中入球個数をクリアし、初期値「0」としてカウントを再開する。
なお、本実施形態の図5に示した2R非確変大当り遊技「2RT」は、次回の大当り遊技が招来しないことを想定したに過ぎないので、2R確変大当り遊技「2RK」に変更しても良い。また、2R確変大当り遊技「2RK」も2R非確変大当り遊技「2RT」に変更しても良い。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)統括制御用CPU46aは、統括制御用RAM46cに、通常状態において付与された大当り遊技開始時から、遊技情報としての大当り中入球個数の累積記憶を開始し、大当り遊技終了後、予め決められた保持期間が経過した場合(入球率向上状態が終了した場合)には、大当り中入球個数の累積記憶を終了する。そして、統括制御用CPU46aは、通常状態となった後、最初の下開放確変大当り遊技が付与されたときに設定される操作有効期間中の演出ボタン70の操作回数が設定回数と一致した場合には、継続条件が成立したと判定する。そして、統括制御用CPU46aは、大当り中入球個数の累積記憶開始時(通常状態となった後、最初の下開放確変大当り遊技が付与されたとき)において継続条件が成立していると判定した場合には、統括制御用RAM46cに記憶している大当り中入球個数を最初の値として大当り中入球個数を累積して記憶する。このため、統括制御用RAM46cは、入球率向上状態が一旦終了して、大当り遊技が連続しなくなった場合であっても、複数の大当り遊技において大当り中入球個数を累積して記憶することができる。従って、大当り遊技の遊技内容、大当り遊技終了後に付与される特典(入球率向上状態の有無及び確変状態の有無)が遊技者にとって余り望ましくない場合であっても、遊技者に、遊技を継続させる意欲を持たせることができる。
(2)また、大当り中入球個数の累積記憶開始時において継続条件を満たすように演出ボタン70を操作すると、記憶されていた大当り中入球個数を初期値として値を累積して記憶するようになっている。このため、一旦入球率向上状態が終了して、大当り中入球個数の累積記憶が途切れた場合であっても、遊技者は、新たに大当り遊技を実行させて大当り中入球個数をさらに累積させることができるため、遊技を継続させる意欲を持たせることができる。また、継続条件は、大当り遊技後から入球率向上状態が終了するまでの間に設定される操作有効期間中(本実施形態では、2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技中)に、演出ボタン70の操作により設定される。このため、継続条件を満たすためには、終了時においてどのような継続条件が設定されたのかを知らなくてはならない。すなわち、継続条件を設定した遊技者だけが、継続条件を満たし、記憶されていた大当り中入球個数から値を累積記憶させることがでる。このため、遊技者に遊技を継続させる意欲を持たせることができる。
(3)統括制御用CPU46aは、少なくとも入球率向上状態が付与されていない通常状態において最初に付与された下開放確変大当り遊技開始時から、大当り中入球個数の累積記憶を開始し、大当り遊技終了後に付与された入球率向上状態が終了した場合には、大当り中入球個数の累積記憶を終了する。そして、入球率向上状態が付与されているか否かは、見た目上判断することができる。従って、遊技者は、大当り中入球個数の累積記憶が終了したかいなか(途切れたか否か)を容易に判断することができる。
(4)統括制御用CPU46aは、復帰回数(継続条件の判定結果を肯定とした回数)が「0」又は「1」の場合であって、通常状態において最初に付与された下開放確変大当り遊技中に設定される操作有効期間にて、記憶した継続条件が演出ボタン70の操作により満たされた場合(操作回数が設定回数と一致した場合)には、判定結果を肯定とする。その一方、統括制御用CPU46aは、復帰回数が予め決められた回数(「1」)より多い場合、又は継続条件が満たされなかった場合には判定結果を否定とする。このように、継続条件は、電源投入後、予め決められた回数(本実施形態では2回)しか成立しないため、最初に遊技を開始した遊技者に対する特典となる。このため、遊技者に、最初から遊技を行いたいと思わせることができる。
(5)統括制御用CPU46aは、通常状態において最初に付与された下開放確変大当り遊技中に設定される操作有効期間にて、記憶した最新の設定回数が演出ボタン70の操作回数と一致した場合に、継続条件が成立したものとして、記憶されていた大当り中入球個数を最初の値として、カウントを再開する。このように、最新の設定回数と操作回数を一致させたときに大当り中入球個数のカウントが継続するので、遊技者にとって、継続条件となる設定回数が分かり易い。
(6)大入賞口の開放時間が異なる大当り遊技が設けられると共に、大当り遊技の種類によって確変状態の有無及び入球率向上状態の有無が異なるようになっている。すなわち、下開放確変大当り遊技(第1の大当り遊技)と比較して2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技(第2の大当り遊技)の方が遊技者にとって特典が少なくなっている。このような得点が少ない2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技に当選したとしても、遊技者に継続条件を設定させて、次の大当り遊技にて継続条件を満たさせることで、大当り中入球個数を累積させるという楽しみを与え、遊技を継続させることができる。
(7)統括制御用CPU46aは、統括制御用RAM46cに記憶された大当り中入球個数から算出される賞球個数が予め決められた閾値を超えた場合、通常のラウンド演出とは異なる特別ラウンド演出を実行させる。このため、特別ラウンド演出を実行させたい遊技者に対して、遊技を継続して大当り中入球個数を累積記憶させようと思わせることができる。
(8)特別入賞口の合計開放時間が異なる複数種類の大当り遊技が付与されるようになっている。このため、大当り遊技の種類毎に、前記特別入賞口の開閉動作回数、前記特別入賞口へ入球した入球個数、払い出した賞球数及び前記特別入賞口の合計開放時間が異なるようになっている。このため、遊技者は、大当り遊技が付与されたとき、どれだけ遊技情報が累積記憶されるか予想をすることができず、大当り遊技の遊技内容について注目させて、遊技の興趣を向上させることができる。
尚、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
○上記実施形態において、大当り遊技の種類を増減させても良い。また、上大入賞口39の開閉動作回数を変更しても良い。例えば、1回のラウンド遊技中に上大入賞口39を4回、開閉動作させるようにしても良い。
○上記実施形態において、ラウンド遊技の規定ラウンド数、上大入賞口39の1回の開閉動作に係る時間、ラウンド遊技時間を変更しても良い。
○上記実施形態において、遊技盤YBに設ける大入賞口の数を1つとしても良い。
○上記実施形態では、演出表示装置28を液晶式としたが、ドットマトリクス式や7セグメントLED式の演出表示装置としても良いし、ドラム式などの機械式の演出表示装置としても良い。
○上記実施形態は、特別図柄と飾り図柄を用いるパチンコ遊技機10に具体化したが、特別図柄のみを用いるパチンコ遊技機に具体化しても良い。
○上記実施形態において、サブ統括制御基板46を省略し、主制御基板45から直接、開放コマンドや閉鎖コマンドなどの大当り遊技に係るコマンドを演出表示制御基板47及び音声・ランプ制御基板48に出力するようにしても良い。
○上記実施形態において、演出表示装置28は、演出ボタン70の操作回数が設定回数と一致したか否かを継続条件が成立したか否かを報知するようにしてもよい。これにより、継続条件が成立したか否かを遊技者は、知ることができる。
○上記実施形態では、確変状態が付与される2R確変大当り遊技において、設定回数を設定することができるようにしたが、設定できないようにしても良い。この場合、2R確変大当り遊技終了後、入球率向上状態を次の大当り遊技に当選するまで付与する必要がある。
○上記実施形態では、入球率向上状態が終了した場合には、継続条件が一致しない限り(設定回数と操作回数が一致しない限り)、大当り中入球個数を継続してカウントしない(大当り中入球個数をクリアする)ようにした。この別例として、確変状態及び入球率向上状態が終了した場合には、継続条件が一致しない限り、大当り中入球個数を継続してカウントしない(大当り中入球個数をクリアする)ようにしてもよい。また、確変状態が終了した場合には、継続条件が一致しない限り、大当り中入球個数を継続してカウントしない(大当り中入球個数をクリアする)ようにしてもよい。また、大当り遊技終了後、任意の回数(例えば50回)の図柄変動ゲームが終了した場合、継続条件が一致しない限り、大当り中入球個数を継続してカウントしないようにしてもよい。同様に、大当り遊技終了後、任意の時間(例えば10分)経過した場合、継続条件が一致しない限り、大当り中入球個数を継続してカウントしないようにしてもよい。同様に、大当り遊技終了後、図柄変動ゲームが実行される毎に抽選を行い、当該抽選に落選した場合、継続条件が一致しない限り、大当り中入球個数を継続してカウントしないようにしてもよい。
○上記実施形態では、2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技中に、演出ボタン70を操作して、継続条件として設定回数を設定していた。この別例として、2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技中に、演出ボタン70を操作して、継続条件としてキャラクタを指定してもよい。そして、復帰時において、継続条件として指定されたキャラクタを演出ボタン70により指定することにより、継続条件が成立するようにしても良い。
○上記実施形態では、賞球個数が閾値を超えた場合、特別な遊技演出として特別ラウンド演出を実行させた。この別例として、大当り中入球個数、大入賞口の開放回数、大入賞口の開放時間、大当り遊技の実行回数等の大当り遊技に関する遊技情報が閾値を超えた場合に、特別ラウンド演出を実行させても良い。
○上記実施形態では、賞球個数が閾値を超えた場合、特別な遊技演出として特別ラウンド演出を実行させたが、実行させなくても良い。
○上記実施形態では、賞球個数が閾値を超えた場合、特別な遊技演出として特別ラウンド演出を実行させたが、ラウンド遊技以外の遊技中に特別な遊技演出を実行させても良い。例えば、特別なエンディング演出を実行させても良く、図柄変動ゲーム中の背景画像を変更させても良い。
○上記実施形態では、大当り中入球個数を遊技情報として累積記憶していたが、遊技情報として、大入賞口の開閉動作回数、大当り遊技の実行回数、賞球個数及び大入賞口の合計開放時間等を累積記憶しても良い。
○上記実施形態において、操作有効期間となった場合には、その旨を報知するようにしても良い。これにより、いつ演出ボタン70を操作すればよいか容易に認識することができる。
○上記実施形態では、復帰回数を任意に設定しても良い。例えば、復帰回数を5回としてもよい。また、電源投入時又はRAMクリア時に復帰回数をクリアするようにしたが、演出ボタン70を所定のタイミング(例えば、デモ中)に操作することによりクリアすることができるようにしても良い。
○上記実施形態において、2R確変大当り遊技中に継続条件(設定回数)を設定できるようにしたが、確変状態が付与されない2R非確変大当り遊技中にのみ継続条件を設定できるようにしても良い。
○上記実施形態において、統括制御用CPU46aは、入球率向上状態が付与されていない通常状態において、最初の下開放確変大当り遊技が付与されたときに継続条件が成立するか否かを判定した。この別例として、統括制御用CPU46aは、確変状態及び入球率向上状態が付与されてない通常状態において、最初の下開放確変大当り遊技が付与されたときに継続条件が成立するか否かを判定するようにしてもよい。
○上記実施形態において、統括制御用CPU46aは、通常状態において、最初の下開放確変大当り遊技が付与されたときに継続条件が成立するか否かを判定した。この別例として、統括制御用CPU46aは、通常状態において、下開放確変大当り遊技であるか否かに関係なく、最初の大当り遊技が付与されたときに継続条件が成立するか否かを判定するようにしてもよい。
○上記実施形態では、統括制御用CPU46aは、通常状態における最初の下開放確変大当り遊技が付与されるまで、大当り中入球個数を統括制御用RAM46cに記憶保持させており、当該最初の下開放確変大当り遊技における操作有効期間中の演出ボタン70の操作回数が設定回数に一致しないときに、大当り中入球個数をクリアさせるようにしていた。この別例として、統括制御用CPU46aは、入球率向上状態が終了するときに設定回数が設定されているか否かを判定し、設定回数が記憶されていないと判定した場合には、大当り中入球個数をクリアさせるようにしてもよい。そして、その一方で、統括制御用CPU46aは、設定回数が記憶されていると判定した場合には、入球率向上状態が終了した以降も大当り中入球個数を記憶保持させるようにしてもよい。この場合、統括制御用CPU46aは、通常状態における最初の下開放確変大当り遊技における操作有効期間中に演出ボタン70の操作回数が設定回数に一致した場合に、記憶保持していた大当り中入球個数からカウントを再開させるようにする。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(A)前記演出実行手段は、前記継続条件判定手段の判定結果を報知することを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の遊技機。
(B)前記継続条件判定手段は、通常状態において付与された大当り遊技中に設定される操作有効期間にて、記憶した最新の継続条件が前記演出用操作手段の操作により満たされた場合には、判定結果を肯定とし、満たされなかった場合には判定結果を否定とすることを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の遊技機。
(C)前記大当り遊技決定手段は、前記大当り判定手段の判定結果が肯定の場合、図柄変動ゲーム終了後、特別入賞口が開放される第1の大当り遊技と、前記第1の大当り遊技よりも前記特別入賞口の開放時間が短い第2の大当り遊技のうち、何れの大当り遊技を付与するかを決定するように構成され、前記確変判定手段は、前記大当り遊技決定手段が第1の大当り遊技を付与することを決定した場合には、確変状態を付与することを決定する一方、前記大当り遊技決定手段が第2の大当り遊技を付与することを決定した場合には、確変状態又は通常状態のいずれかを付与することを決定し、前記入球率向上状態決定手段は、前記確変判定手段が確変状態を付与することを決定した場合には、次に大当り遊技が付与されるまで又は所定回数の図柄変動ゲームが終了するまで入球率向上状態を付与することを決定する一方、前記確変判定手段が確変状態を付与しないことを決定した場合には、前記所定回数の図柄変動ゲームが終了するまで入球率向上状態を付与することを決定することを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の遊技機。
(D)前記遊技情報記憶手段は、前記確変状態及び前記入球率向上状態が付与されていない通常状態において付与された大当り遊技開始時から、遊技情報の累積記憶を開始し、前記確変状態が付与されない大当り遊技終了後、又は大当り遊技終了後に付与された確変状態が終了した場合には、遊技情報の累積記憶を終了することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
(E)前記遊技情報記憶手段は、前記確変状態及び前記入球率向上状態が付与されていない通常状態において付与された大当り遊技開始時から、遊技情報の累積記憶を開始し、前記確変状態が付与されない大当り遊技終了後、所定回数の図柄変動ゲームが終了した場合には、遊技情報の累積記憶を終了することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
(F)前記遊技情報記憶手段は、前記確変状態及び前記入球率向上状態が付与されていない通常状態において付与された大当り遊技開始時から、遊技情報の累積記憶を開始し、前記確変状態が付与されない大当り遊技終了後、図柄変動ゲーム毎に実行される抽選に落選した場合には、遊技情報の累積記憶を終了することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
(G)前記演出制御手段は、前記遊技情報記憶手段に記憶された遊技情報が予め決められた閾値を超えた場合、通常の遊技演出とは異なる特別な遊技演出を実行させることを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の遊技機。
(H)前記大当り遊技決定手段は、前記大当り判定手段の判定結果が肯定の場合、図柄変動ゲーム終了後、特別入賞口の合計開放時間が異なる複数種類の大当り遊技の中から付与する大当り遊技の遊技内容を決定するように構成され、前記遊技情報記憶手段は、遊技情報として、前記特別入賞口の開閉動作回数、前記大当り遊技の付与回数、前記特別入賞口へ入球した入球個数、払い出した賞球数及び前記特別入賞口の合計開放時間のうち少なくとも何れか1種類を累積して記憶することを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の遊技機。
10…パチンコ遊技機、28…演出表示装置、39…上大入賞口、41…下大入賞口、45…主制御基板、45a…主制御用CPU、45b…主制御用ROM、45c…主制御用RAM、46…サブ統括制御基板、46a…統括制御用CPU、46b…統括制御用ROM、46c…統括制御用RAM、47…演出表示制御基板、47a…表示制御用CPU、47b…表示制御用ROM、47c…表示制御用RAM。