JP4080589B2 - 粘着剤付きフォーム体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばシール材や緩衝材、ガスケットあるいは防音材等の用途に好適なポリウレタン系粘着剤付きフォーム体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ポリウレタンフォームやポリエチレンフォーム、ゴム系フォーム等のフォーム体(発泡体)の少なくとも一面に粘着剤を設けた粘着剤付きフォーム体が知られている。この種のフォーム体を各種機器等の貼付相手面に固定する手段として、いわゆる両面粘着テープが用いられている。
【0003】
両面粘着テープを用る場合、りけい紙等の剥離ライナー付きの両面粘着テープを予めウレタンフォームにラミネートしておき、各種機器の貼付相手面に固定する際に剥離ライナーを剥がして両面粘着テープの粘着剤を貼付相手面に貼付けるようにしている。
【0004】
前記フォーム体に粘着剤層を設けるための別の方法として、いわゆる直びきと呼ばれる方法、すなわち、りけい紙等の剥離ライナーに粘着剤溶液を塗工し、粘着剤が乾燥したのちにウレタン等のフォーム体をラミネートする方法も知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら両面粘着テープは、薄い基材の表裏両面に粘着剤を塗工する必要があるなど製造に比較的手数がかかり、コストも高いなどの問題がある。また、施工後の貼り直しや使用後の除去を行なう際に、両面粘着テープの粘着剤が貼付相手面に残ってしまうことがあった。
【0006】
コスト面あるいは施工しやすさなどを考慮すると、剥離ライナーを用いないことが望まれる。しかし、剥離ライナーを用いずに粘着剤付きフォーム体を巻き重ねると、粘着剤を介してフォーム体どうしがくっついてしまい、いわゆるブロッキングと称される現象が生じる。このブロッキングをある程度防ぐには、粘着剤をいわゆる硬くすることが有効であるが、粘着剤を硬くするとフォーム体と粘着剤とのラミネート強さが弱くなるため、粘着剤がフォーム体から剥がれやすくなるばかりでなく、貼付相手面に対する粘着力も当然弱くなる。
【0007】
また剥離ライナーを用いる場合、粘着剤層に対する剥離性を良くするには、剥離ライナーにシリコーン処理を施す必要がある。しかしシリコーン処理を行なうと、電子機器にとって有害なシリコーン化合物を発生する原因になることがあるため、一部の電子機器や精密機器に使用することができない。シリコーンを用いない特殊なポリカーボネート構造の粘着剤も提案されているが、粘着剤中に溶剤が含まれているためクリーン度に難点があり、電子機器等では用途が限定されてしまう。
【0008】
一方、前述の直びきによって、粘着剤付き剥離ライナーにフォーム体をラミネートしたものは、粘着剤層が弱粘着性の場合に、フォーム体とのラミネート強さが低いため粘着剤層がフォーム体から剥がれやすくなる。逆に、粘着剤層の粘着性が強すぎると、例えば施工時にこの粘着剤付きフォーム体を貼り直すために貼付相手面から剥がそうとすると、フォーム体が破れることがあり、貼り直しが困難となる。なお、この明細書でいう弱粘着とは、粘着剤を指や貼付相手面に押しつけても容易に剥がすことができるような貼り直しのきく粘着性を意味する。
【0009】
そこで本発明の目的は、ブロッキングを生じることがなく貼り直しも容易な弱粘着性の粘着剤層を問題なくフォーム体にラミネートすることができ、シリコーン化合物や溶剤等を含まないクリーンな粘着剤付きフォーム体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を果たすための本発明の粘着剤付きフォーム体は、一方の面に自己スキンが形成され、他方の面にセル開口面を有するシート状のポリウレタンフォームと、前記ポリウレタンフォームの前記他方の面にラミネートされたポリオールとイソシアナートを主成分とする弱粘着性の反応型ポリウレタン系粘着剤層とを有し、前記ポリウレタン系粘着剤層の一部が前記ポリウレタンフォームの前記セル開口面に入り込みかつ前記ポリウレタンフォームと前記粘着剤層とが反応接着し、前記粘着剤層に剥離ライナーを設けることなくロール状に巻かれブロッキングを生じることなく剥離可能な粘着剤付きフォーム体である。
【0011】
これらのフォーム体は、ブロック状のものから切り出されたシート状物や、シート状に薄く発泡成形された自己スキンを有するシート状物、あるいは自己スキンを有するシート状のフォーム体をスライスすることによって、片側に自己スキン層を有し、他面側にセル開口面を有するような厚み約0.5〜50mmくらいのシート状物である。
【0012】
自己スキンの表面状態は、用途に応じて選択されるが、例えば平滑なミラー状のものや、凹凸のあるマット調などがあり、発泡時にフォーム体に接するように配される剥離ライナーの表面状態がそのまま転写される。特に、自己スキンを有するポリウレタンフォームは、本発明のポリウレタン系粘着剤との密着性があって好ましい。
【0013】
マット調スキンは、ポリウレタン系粘着剤に対して粘着しにくい性質があるため、剥離ライナーを介さずにロール状に巻いてもブロッキングを生じにくい。表裏両面に自己スキンを有するポリウレタンフォームの場合、表裏両面の自己スキンにそれぞれ前記ポリウレタン系粘着剤を付着させ、スライスすると、ポリウレタンフォームの背面側(粘着剤のついていない側)にセル開口面が形成される。セル開口面は、ポリウレタン系粘着剤に対して粘着しにくい性質があるため、剥離ライナーを介さずにロール状に巻いても、ブロッキングを生じにくいものである。
【0014】
本発明で用いるポリウレタン系粘着剤層は、ポリオール、イソシアナート、架橋剤、必要に応じて粘着付与剤などを配合したものを原料とする。ポリオールとポリイソシアナートを予めプレポリマーとして反応させておいてもよい。
【0015】
ポリオールの種類やポリイソシアナートの種類については一般的なものでよいが、粘着性をもたせるために、ポリウレタン粘着剤の架橋度、グラフトあるいはブランチの大きさと程度を工夫してもよい。
【0016】
本発明では、前述の多成分系の液状反応型ウレタン系粘着剤を用いるため、その架橋をコントロールしつつ、所望の粘着力を出しやすく、しかもフォーム体と粘着剤とがアンカーおよび反応接着によって強固にラミネートしており、また、フォーム体とのラミネートが広いタイミングで可能なため、粘着物性も安定している。
【0017】
ちなみに、溶剤型のポリウレタン系粘着剤の場合には、溶剤が乾燥したのちフォーム体にラミネートすると、粘着剤層の強度が高すぎるために、フォーム体とのラミネートが困難になる。そこで、溶剤が乾燥する前に強引にラミネートさせると、粘着剤溶液がフォーム体に含浸してしまい、フォーム体も膨潤してしまうという問題が発生する。
【0018】
本発明は、前記フォーム体がシート状ポリウレタンフォームであることを含んでいる。また、前記シート状ポリウレタンフォームの一方の面が凹凸のあるマット調スキンであり、他方の面に前記ポリウレタン系粘着剤層がラミネートされていることも含む。
【0019】
また本発明は、前記シート状ポリウレタンフォームの一方の面が自己スキン、他方の面がセル開口面となっており、このセル開口面に前記ポリウレタン系粘着剤層がラミネートされていることを含む。
【0020】
また本発明は、前記粘着剤層に剥離ライナーを設けることなくロール状に巻くことも含む。
【0022】
発明の粘着剤付きフォーム体は、例えば防水シール材として、あるいは電子機器用ガスケット材として、その優れた性能をいかんなく発揮できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に本発明のいくつかの実施形態について図面を参照して説明する。
図1と図2に示す一実施形態の粘着剤付きフォーム体10は、柔軟な軟質フォーム体としてのシート状ポリウレタンフォーム11と、このポリウレタンフォーム11の表裏両面のうち少なくとも一面にラミネートした粘着剤層12と、粘着剤層12を覆うように積層された剥離ライナー13とを有している。図1は剥離ライナー13の一部を粘着剤層12から剥がした様子を示している。
【0024】
粘着剤層12には、ポリオール成分とポリイソシアナート成分を主原料とする多成分系反応型液状ポリウレタン系粘着剤が使用される。粘着剤層12の厚さは10μm〜2000μmが適している。この粘着剤層12は液状樹脂を主体とする反応型であるから、溶剤を用いる必要がなく、クリーン度の高いものである。ポリウレタン系粘着剤からなる粘着剤層12はブロッキングを生じにくい弱粘着性のものを容易に得ることができ、貼り直し性も大幅に改善される。
【0025】
ここでいう弱粘着性とは定量化された概念ではないが、人の指を粘着剤に押付けたときにべたつく程度の粘着性、すなわち貼付相手面に粘着剤をくっつけても容易に剥がれる程度の貼り直しのきく粘着性を意味している。
【0026】
剥離ライナー13の一例は、紙に非シリコーン系のプラスチックフィルム(例えばポリエチレンフィルムやポリメチルペンテンあるいはポリプロピレンフィルムなど)をラミネートしたものを用いることができる。この剥離ライナー13は場合によっては紙を用いずに、前記プラスチックフィルムのみからなる単体でもよい。また、りけい処理としてポリプロピレンやポリエチレン、ポリメチルペンテン、フッ素樹脂等の非シリコーン系コーティング層を設けてもよい。
【0027】
ポリウレタンフォーム11は、その主成分であるポリオールとイソシアナートに適宜部数の発泡剤(たとえば水)と補助発泡剤などを混合し、発泡させたのち適宜温度と時間でキュアーを行なうことによって成形される。ポリウレタンフォーム11の発泡時の温度は例えば30℃〜90℃、キュアー温度は120℃以下である。
【0028】
この実施形態では、ポリウレタンフォーム11とポリウレタン系粘着剤層12とが反応接着しているため、図3に模式的に示すように、ポリウレタンフォーム11と粘着剤層12との接合界面において、粘着剤層12の一部がポリウレタンフォーム11のセル11sの一部に食い込んだ状態となっており、また、フォーム体表面の活性基と粘着剤層12とが反応接着している。このため高いラミネート強さが発揮される。
【0029】
以下に粘着剤付きフォーム体10の製造方法の第1の実施形態について、図4を参照して説明する。この第1の製造方法は、シート状のポリウレタンフォーム11を予め発泡成形しておく工程と、剥離ライナー13の上にポリオールとイソシアナートを主成分とする液状反応型ポリウレタン系粘着剤層12を塗工する粘着剤塗工工程と、塗工された粘着剤層12が未硬化のときに前記ポリウレタンフォーム11をラミネートするラミネート工程とを具備している。
【0030】
さらに詳しくは、前記粘着剤塗工工程において、図4に示すように剥離ライナー13の上に塗工装置20によって液状粘着剤12aを所定厚さに塗布する。塗工装置20は、ナイフコーター(knife coater)21をはじめとして、周知のスプレーコーター、ロールコーター、ダイスコーターなど、要するに液状粘着剤12aを薄く均一に塗工できるものであればよい。
【0031】
そして前記ラミネート工程において、粘着剤層12が硬化する前に、予めシート状に発泡成形しておいた前記ポリウレタンフォーム11を積層するとともに、粘着剤層12を硬化させる。こうすることにより、ポリウレタンフォーム11と粘着剤層12とが反応接着するとともに、粘着剤層12が硬化する。なお120℃程度まで加熱することで粘着剤層12の硬化を早めることができる。
【0032】
前記粘着剤層12はポリオールとイソシアナートを主成分とする多成分液状反応型であるため、反応速度を高めることが可能であり、製造後すぐに所定の粘着性能を発揮することができる。
【0033】
以下に、粘着剤付きフォーム体10の製造方法の第2の実施形態について図5と図6を参照して説明する。この第2の製造方法は、剥離ライナー13の上にポリオールとイソシアナートを主成分とする液状反応型ポリウレタン系粘着剤層12を塗工しかつ硬化させる粘着層形成工程と、硬化した粘着剤層12の上にポリウレタンフォーム原液を塗工し発泡させることによってシート状ポリウレタンフォーム11を発泡成形するとともにポリウレタンフォーム11を粘着剤層12にラミネートする発泡ラミネート工程とを具備している。
【0034】
さらに詳しくは、前記粘着層形成工程においては、図5に示すように剥離ライナー13の上に液状粘着剤12aを供給するとともに薄く延ばし、硬化させることによって粘着剤層12を有する粘着剤シート25形成する。
【0035】
次に、前記発泡ラミネート工程において、図6に示すように粘着剤層12の上に塗工装置30によってウレタン原液11aを所定厚さに塗工し、発泡、硬化させる。ここで用いるウレタン原液11aはポリウレタンフォーム11を形成するものであるため、ポリウレタン系粘着剤層12との組合わせにおいて正常な発泡が行なえるものである。そして室温あるいは高温のオーブンにてポリウレタンフォーム11のキュアーを行なう。
【0036】
なお、ポリウレタンフォーム11の上面側に離型紙等の剥離ライナー等を設けずに発泡させることにより、ポリウレタンフォーム11の表面に自己スキンを形成させることができる。また、ポリウレタンフォーム11をスライスすることにより、その切断面においてセル開口面11cが形成されるようにしてもよい。
【0037】
例えば図7に示すようにポリウレタンフォーム11の背面側(粘着剤層12を設けない側)にセル開口面11cを配し、他面側に形成された自己スキン11dに前記粘着剤層12を設けてもよい。あるいは、ポリウレタンフォーム11の一方の面を自己スキン、他方の面をセル開口面とし、このセル開口面に前記粘着剤層12をラミネートしてもよい。
【0038】
また、図8に示すようにポリウレタンフォーム11の背面側に凹凸のあるマット調スキン11eを配し、他面側のセル開口面11cに、前記粘着剤塗布工程あるいは前記粘着層形成工程によって粘着剤層12を設けてもよい。マット調スキン11eの凹凸は、ポリウレタンフォーム11を発泡させる際に用いる離型紙等の剥離ライナーの凹凸を転写させることによって形成することができる。なお、ポリウレタンフォーム11の表裏両面とも自己スキンとし、一方の自己スキンに前記粘着剤層12をラミネートしてもよい。
【0039】
ポリウレタン系粘着剤層12はセル開口面11cやマット調スキン11eに対して粘着しにくい性質を有するため、セル開口面11cやマット調スキン11eにポリウレタン系粘着剤層12を重ねるようにロール状(図9参照)に巻けば、剥離ライナー13を用いなくてもブロッキングを生じないようにすることができる。すなわち、剥離ライナー13を省略することができる。
【0040】
また、用途によっては、シート状ポリウレタンフォーム11は表裏両面とも自己スキンを有するものを使用し、その一方の自己スキンにポリウレタン系粘着剤層12をラミネートしていてもよい。ポリウレタン系粘着剤層12は、ポリウレタンフォーム11の自己スキンに対して良好なラミネート強さを発揮できる。
【0041】
また前記各実施形態の粘着剤付きフォーム体10において、粘着剤層12に剥離ライナー13を積層し、図9に示すようにロール状に巻いてもよい。こうすればブロッキングをさらに完璧に防止することができる。
[実施例1]
フォーム体として、密度0.03g/cm3 の軟質スラブポリウレタンフォームのスライス品(厚さ10mm)、ウレタン系粘着剤として表1に示す配合のものを用い、図4に示すラミネート方法によって、粘着剤付きフォーム体を製造した。粘着剤に関しては、液温25℃にて撹拌し、ナイフコーターにて紙製のセパレータ上に60g/m2 の量塗工し、すみやかに前記フォーム体をラミネートしたのち、100℃のオーブン中で20分キュアーし、硬化させた。
【0042】
こうして得られた粘着剤付きフォーム体は弱粘着性で、90°ピール強度は約200〜300g/25mmであり、粘着剤がフォーム体と強固にラミネートされており、剥がすことができなかった。
【0043】
【表1】
Figure 0004080589
[実施例2]
フォーム体として、アスファルトを60%含有した密度0.10g/cm3 のポリウレタンフォームのスライス品(厚さ10mm)を用いた。それ以外は実施例1と同様である。この実施例も粘着剤がフォーム体と強固にラミネートされており、剥がすことができなかった。
[実施例3]
フォーム体として、ポリエーテル系ウレタンフォームで両面に自己スキンを有する厚さ3mmのものを用いた。それ以外は実施例1と同様である。この実施例も粘着剤がフォーム体と強固にラミネートされており、剥がすことができなかった。
[実施例4]
フォーム体として、EPDM系連続気泡性発泡体(密度0.10g/cm3 )のスライス品(厚さ10mm)を用いた。それ以外は実施例1と同様である。この実施例も粘着剤がフォーム体と強固にラミネートされており、剥がすことができなかった。
[比較例]
市販のアクリル系弱粘着性の溶剤型粘着剤を用いて、粘着剤付きフォーム体を作製した。フォーム体は前記実施例1〜4で使用したものと同様である。粘着剤はSKダイン1425(線研化学製)を用いた。製造方法としては、前述のセパレータに、乾燥後、60g/m2 になるようにナイフコーターを用いて粘着剤を塗工した。その後、100℃のオーブンで3分間溶剤を乾燥し、その後、フォーム体とラミネートした。こうした得られた粘着剤付きフォーム体の90°ピール強度は約200g/25mmで弱粘着性であるが、フォーム体にラミネートされた粘着剤層は容易に剥がれてしまい、実用に供することができなかった。
【0044】
【発明の効果】
請求項1に記載した粘着剤付きフォーム体によれば、施工時に貼りやすく、貼り直しが容易で、剥離ライナーを用いずにロール状に巻いてもブロッキングしにくいような弱粘着性の粘着剤を用いた場合でも、粘着剤層とフォーム体とのラミネート強さが良好である。弱粘着性の粘着剤層を有する本発明のフォーム体は、シリコーン処理をしない剥離ライナーを用いることができるし、剥離ライナーを省略することも可能ならしめる。
【0045】
また、粘着剤層とフォーム体が反応接着によって互いに一体化しているため、これら両者を接着するための両面粘着テープ等の粘着剤を省略できる。そして電子機器にとって有害なシリコーン化合物や溶剤の発ガス成分を実質的に含まないクリーン度の高いポリウレタン系粘着剤を用いるため、電子機器等にも問題なく使用できる。
【0046】
本発明によれば、シート状ポリウレタンフォームとポリウレタン系粘着剤層とが適切なラミネート強さで接合され、粘着剤層とフォーム体とがさらに剥がれにくいものとなる。
【0048】
請求項に記載した発明によれば、ポリウレタンフォームと前記粘着剤層とのラミネート強さが良好であることに加えて、マット調スキンが前記粘着剤層に粘着しにくい性質があるため、剥離ライナーを用いずにロール状に巻き重ねても、ブロッキングを生じにくいものとなる。
【0049】
本発明によれば、ポリウレタンフォームのセル開口面に粘着剤層の一部が食い込むようになるため、ポリウレタンフォームと粘着剤層とのラミネート強さがさらに高くなる。
【0052】
請求項に記載した発明によれば、前述の各粘着剤付きフォーム体の表面状態を選択することにより、剥離ライナーを用いずにロール状に巻いても、ブロッキングを生じないものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の粘着剤付きフォーム体の一部の斜視図。
【図2】図1に示された粘着剤付きフォーム体の一部の断面図。
【図3】図2に示した粘着剤付きフォーム体の一部を拡大して模式的に示す断面図。
【図4】粘着剤付きフォーム体を製造するための設備を概念的に示す断面図。
【図5】粘着剤付きフォーム体の粘着剤層を塗工する設備を概念的に示す断面図。
【図6】粘着剤付きフォーム体のポリウレタンフォームを発泡成形する設備を概念的に示す断面図。
【図7】セル開口面を有する粘着剤付きフォーム体の実施形態を示す断面図。
【図8】マット調スキンを有する粘着剤付きフォーム体の実施形態を示す断面図。
【図9】粘着剤付きフォーム体をロール状に巻いた状態を示す側面図。
【符号の説明】
10…粘着剤付きフォーム体
11…ポリウレタンフォーム
12…粘着剤層
13…剥離ライナー

Claims (2)

  1. 一方の面に自己スキンが形成され、他方の面にセル開口面を有するシート状のポリウレタンフォームと、
    前記ポリウレタンフォームの前記他方の面にラミネートされたポリオールとイソシアナートを主成分とする弱粘着性の反応型ポリウレタン系粘着剤層とを有し、
    前記ポリウレタン系粘着剤層の一部が前記ポリウレタンフォームの前記セル開口面に入り込みかつ前記ポリウレタンフォームと前記粘着剤層とが反応接着し、
    前記粘着剤層に剥離ライナーを設けることなくロール状に巻かれブロッキングを生じることなく剥離可能な粘着剤付きフォーム体。
  2. 前記シート状ポリウレタンフォームの一方の面が凹凸のあるマット調スキンであり、他方の面に前記ポリウレタン系粘着剤層がラミネートされ前記粘着剤層に剥離ライナーを設けることなくロール状に巻かれブロッキングを生じることなく剥離可能な請求項1記載の粘着剤付きフォーム体。
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