JP4068820B2 - 着座検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、適温の洗浄水を噴出させて人体局部を衛生的に洗浄する衛生洗浄装置において、使用者の便座への着座・非着座を検出するための着座検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、適温に加熱された洗浄水を噴出させて人体局部を衛生的に洗浄するようにした衛生洗浄装置には、使用者が便座に着座していないとき(例えば、清掃時等)に操作手段が操作されることにより、洗浄水が誤って噴出するのを防ぐために、使用者の便座への着座・非着座を検出する着座検出装置等の人体検出手段が具備されている。
【0003】
衛生洗浄装置に具備される着座検出装置として、例えば、特開平10−273925号公報に開示されているものがある。前記公報に開示されている着座検出装置(着座センサ)は、発光素子を発光区画に、受光素子を受光区画にそれぞれ収納したセンサケースと、前記センサケースの前面を便座上の使用者に向けて、斜上向き、かつ、斜内向きに所定角度傾けた状態で衛生洗浄装置の制御部のフレーム上面に取付けるためにセンサケースに突設した一対の固定用部材とを備えて構成されている。
【0004】
そして、前記センサケースに突設した一対の固定用部材のうちの一方を、制御部のフレーム上面に立設した支壁に嵌着するとともに、他方を前記フレーム上面の前記支壁と所定の間隔を設けた位置に立設した小支柱に螺着することにより、前記センサケースは、その発光区画の前面に突設した導光筒の筒端面を、前記制御部のフレームを収納したカバー体の頂面に設けたフィルターの下面に近接させた状態で、前記制御部のフレームに取付けられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
然るに、前記構成の着座検出装置においては、センサケースとフィルターとが別個に形成されている関係上、前記センサケースを制御部のフレーム上面に取付けた状態で、該センサケース前面に突設した導光筒の筒端面とフィルター下面とを完全に密着させることは難しく、このため、前記導光筒の筒端面に、該筒端面とフィルター下面との間に生じる隙間を圧接した状態で塞ぐ弾性材料からなる遮光部材を突設するようにしている。しかし、前記遮光部材と導光筒とは材質が異なるため一体的に形成することが難しく、遮光部材は着座検出装置1個1個に対して人手により取付けなければならなかったので、前記遮光部材の取付作業には手間と時間がかかり非常に面倒であった。
【0006】
また、センサケースを制御部のフレーム上面に取付けた時に、寸法誤差等によって前記センサケースにガタツキや傾斜角度の誤差等が生じていると、センサケースの発光区画(発光素子)から使用者に向けて投射される投射光が、あらかじめ設定した投射ポイントに向けて正確に投射されない(即ち、投射ポイントから外れる)ことがあり、この結果、着座検出装置による使用者の検出に支障をきたすおそれがあった。
【0007】
本発明は、遮光部材を取付けるための作業が不要で、しかも、発光素子から予め設定した投射ポイントに向けて正確に投射光を投射することが可能な着座検出装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するために、発光部及び受光部を備えたセンサ本体を収納するセンサケースと一体成形され、ケーシング等の部材に開口した窓孔に嵌着される光透過率の低い樹脂で成形されたフィルターを備え、前記フィルターに、光透過率の高い樹脂で成形されて、センサ本体の発光部から投射される投射光及び受光部に入光する反射光が個別に透過する2個の透過窓を設け、反射光が透過する透過窓は、予め設定した範囲で反射した反射光のみが当該透過窓を透過し、設定した範囲外からの反射光の入光を制限する形状に形成したことを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の着座検出装置において、前記フィルターの内周面には、前記第1の透過窓と前記第2の透過窓との間において、遮光壁をセンサケースの内部方向に向けて一体的に突設したことを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の着座検出装置において、前記投射光が透過する透過窓は、投射光の指向角度を絞り込む略円形状に形成したことを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項1または2記載の着座検出装置において、前記反射光が透過する透過窓は、予め設定した範囲で反射した反射光のみが透過可能な横長孔形状に形成したことを特徴とする。
【0016】
本発明は、センサ本体を収納するセンサケースと、ケーシング等の部材に開口した窓孔に嵌着されるフィルターとを一体成形し、前記フィルターのセンサ本体の発光部及び受光部と対応する位置に、前記発光部から投射される投射光及び受光部に入光する反射光が個別に透過する透過窓を所定形状で設けるようにしたので、導光筒や遮光部材等を必要とすることなく、良好に使用者を検出することが可能となる。また、フィルターの窓孔と対向する側の端面に、該フィルターを窓孔に対して位置決めするための位置決め部材を設けるようにしたので、前記フィルターは常にガタツキなく位置決めされた状態で窓孔に取付けられる結果、前記フィルターと一体成形したセンサケース内に収納されるセンサ本体の発光部から、予め設定した投射ポイントに向けて正確に投射光を投射することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1ないし図13を参照しながら説明する。図1は本発明の着座検出装置を具備した衛生洗浄装置を示す斜視図であり、前記衛生洗浄装置Aは、局部洗浄用のノズル装置,洗浄水の加熱供給系等の機能部及びその制御部(いずれも図示せず)を収納したケーシング1と、前記ケーシング1に開閉可能に取付けた便座2及び便蓋3を具備して構成されている。
【0018】
4は前記ケーシング1の側部から前方に向けて延出形成した袖部1aの便座2と対応する面に配設した本発明の着座検出装置であり、以下、図2ないし図9を参照しながら、その詳細な構造について説明する。
【0019】
前記着座検出装置4は、光電式センサからなるセンサ本体5(図8,9参照)と、前記センサ本体5を着脱可能に収納する中空箱状のセンサケース6と、前記センサケース6と一体成形され、ケーシング1の袖部1aに開口した窓孔1b(図10参照)に嵌着されるフィルター7とによって大略構成される。
【0020】
センサ本体5は、図9で示すように、赤外線を投射する発光部(例えば、赤外線LED)5aと、前記発光部5aから投射された赤外線を受光する受光部(例えば、PSD:Position Sensitive Device)5bと、前記発光部5a及び受光部5bと制御部(図示せず)とを接続するコネクタ5cと、前記発光部5a,受光部5b及びコネクタ5cを実装した回路基板5dと、前記回路基板5dを収納するハウジング5eとを具備して構成されている。
【0021】
前記ハウジング5eの前面側(図9の上側)には、前記発光部5a及び受光部5bと対応して、図示しない発光側レンズ及び受光側レンズが配設されており、また、前記ハウジング5e後端側(図9の下側)の開口部には、前記回路基板5dがケーシング1内で発生する湿気等を含んだ空気や、ケーシング1内に浸入する水,洗剤等(以下、水滴等という)と接触するのを防ぐための蓋体5fが、着脱可能に取付けられ、前記開口部を閉鎖している。
【0022】
なお、ハウジング5eの長さ方向(図9の左右方向)両側面の所定位置には、前記ハウジング5eをセンサケース6に係止するための一対の係止爪5gが突設されている。
【0023】
センサケース6は、図8,9で示すように、内部にセンサ本体5を収納することができるように中空箱状となし、前記センサ本体5の発光部5aから投射される赤外線が斜上向きとなるように、前面側(図8の左側)を所定角度で上向きに傾斜させるとともに、長さ方向(図9の左右方向)の一方端(図9の左側)が他方端(図9の右側)よりも若干上向きとなるように所定角度傾斜させた状態で形成されている。
【0024】
また、前記センサケース6の前面側の端部(図8の左側)には、図8で示すように、断面形状をく字形となした(即ち、表面を所定寸法で内側方向に凹設した)フィルター7が一体成形されている。前記センサケース6及びフィルター7は、光透過率の低い(光を透過させにくい)樹脂によって一体成形されており、前記フィルター7のセンサ本体5の発光部5a及び受光部5bと対応する位置には、図8,9で示すように、前記フィルター7とは材質の異なる光透過率の高い(光を透過させやすい)樹脂によって、透過窓7a,7bが形成されている。
【0025】
前記フィルター7の発光部5aと対応する位置に形成した透過窓7aは、図4で示すように、前記発光部5aから投射される投射光の指向角度を絞り込むことができるように、略円形状に形成されている。また、前記フィルター7の受光部5bと対応する位置に形成した透過窓7bは、図4で示すように、予め設定した範囲で反射した反射光のみを透過させて、受光部5bに入光させることができるように、横長な長孔状に形成されている。
【0026】
なお、図9で示す7cは前記フィルター7内周面の透過窓7aと透過窓7bとの間において、センサケース6の内部方向(図9の下側)に向けて突設した遮光壁で、前記遮光壁7cは、センサケース6及びフィルター7と同様、透過率の低い(光を透過しにくい)樹脂によって前記フィルター7と一体に成形されており、センサケース6内に収納した状態のセンサ本体5の発光部5aから投射される投射光が、受光部5b側に短絡的に回り込むのを阻止している。
【0027】
図2,6において、6aはセンサケース6のフィルター7と連接する上面側に、その長さ方向に沿って所定の幅寸法で凹設した凹溝部であり、ケーシング1内に外部から浸入したり、ケーシング1内において結露等により生じた水滴等が、前記センサケース6に付着した場合に、前記水滴等を所定方向(図2の下側)に排除する(流下させる)ためのものである。
【0028】
また、前記凹溝部6aの長さ方向の一方端側(図2の上側)には、前記水滴等が凹溝部6aの所定方向以外に流れるのを阻止するとともに、センサケース6を窓孔1b(図10参照)に挿入する際にガイドの役割を果たす案内壁6bが形成されている。
【0029】
なお、前記凹溝部6aを利用して排除された水滴等は、センサケース6側面を伝ってケーシング1の底面に滴下するが、着座検出装置4周辺のケーシング1底面には電装品(電気部品)が配置されていないため、前記ケーシング1底面に滴下した水滴等によって、制御部等の電装品が何等悪影響を受けることはない。また、ケーシング1内に浸入する水滴等は、量的には少量であるため、ケーシング1底面に滴下した後は、ケーシング1内で発生する熱等により、時間の経過とともに消滅する。
【0030】
図3,5において、6cはセンサケース6内に収納されるセンサ本体5のコネクタ5c内に、前記センサケース6の外周面を伝って流下する水滴等が浸入するのを阻止するための防滴壁であり、前記センサケース6下面側のコネクタ5cと対応する位置に、該コネクタ5cを囲繞するようにして、所定の高さ寸法で形成されている。なお、前記防滴壁6cの高さ寸法は、表面張力によって水滴等がコネクタ5c内に浸入しない高さ寸法とする。
【0031】
図5〜7及び図9において、6dはセンサケース6の長さ方向(図5,9の左右方向)両側面に、基端部をセンサケース6と一体となし、かつ、先端側を自由端となして形成した係止部材であり、前記センサケース6を図10に示す窓孔1bに挿入した後、前記係止部材6dの先端側を窓孔1bの側縁に当接させることにより、センサケース6を窓孔1bに対して抜脱不能に固定する。
【0032】
また、前記係止部材6dの基端側下部には、図6,7で示すように、センサケース6内に収納されるセンサ本体5のハウジング5eの長さ方向両側面に突設した係止爪5g(図9参照)が係合する係合孔6eが穿設されており、前記係合孔6eに係止爪5gを係合することにより、センサ本体5はセンサケース6に係脱自在に取付けられる。
【0033】
図2,3,6,7において、6fは窓孔1b(図10参照)の内周縁と当接することにより、フィルター7を前記窓孔1bに対してガタツキなく位置決めするための板状の係止リブであり、前記フィルター7の窓孔1bと対向する側の端面に、センサケース6に跨がらせた状態で、該センサケース6の上,下両面においては長さ方向に沿って2ヶ所に、左,右両側面においては高さ方向に沿って2ヶ所に、それぞれ所定の間隔を設けて形成されている。
【0034】
次に、図10〜13を参照しながら、前記のように構成した着座検出装置4を、ケーシング1の袖部1aに開口した窓孔1bに取付ける場合について説明する。はじめに、着座検出装置4を図10に矢印で示す方向から窓孔1bに挿入する。このとき、前記着座検出装置4を構成するセンサケース6の上面には、該センサケース6に付着した水滴等を所定方向に排除するための凹溝部6aが凹設されているものの、前記凹溝部6aの長さ方向の一方端側(図10の左側)には案内壁6bが形成されているため、前記案内壁6bをガイドとして利用することにより、着座検出装置4は窓孔1bに円滑・良好に挿入することができる。
【0035】
また、センサケース6の長さ方向両側面に形成した係止部材6d(図10では一方のみ図示)は、前記センサケース6の窓孔1bへの挿入時には、前記窓孔1bの前記係止部材6dと対応する位置に設けた切欠部1c(図10参照)を通過することにより、互いに相対する方向に弾性変形するため、着座検出装置4の窓孔1bへの挿入に支障をきたすことはない。
【0036】
そして、図11〜13で示すように、着座検出装置4を窓孔1bに、フィルター7の外周縁が窓孔1b周縁の段部1dと当接するまで挿入すると、前記フィルター7の窓孔1bと対向する側の端面に設けた係止リブ6fが、図12,13で示すように、窓孔1bの内周縁と当接するので、前記フィルター7は窓孔1bに対してガタツキなく位置決めされる。
【0037】
また、センサケース6の長さ方向両側面に形成した係止部材6dは、互いに相対する方向に弾性変形した状態から元の状態に復帰して、図13で示すように、窓孔1bに設けた切欠部1cの側縁に当接するので、前記センサケース6は窓孔1bに特別な締付部材を用いることなく、抜脱不能な状態で取付けられる。
【0038】
前記のように、本発明の着座検出装置4は、ケーシング1の袖部1aに開口した窓孔1bにセンサケース6を挿入するとともに、前記センサケース6と一体成形したフィルター7の前記窓孔1bと対向する側の端面に形成した係止リブ6fを、窓孔1bの内周縁に当接させることにより、前記窓孔1bにガタツキなく位置決めした状態で取付けられるため、前記センサケース6に収納したセンサ本体5の発光部5aから、予め設定した投射ポイントに向けて正確に投射光を投射することが可能となり、この結果、便座2に着座した使用者を確実に検出することができる。
【0039】
次に、本発明の着座検出装置4の動作について説明する。センサ本体5の発光部5aから投射される投射光(赤外線)は、フィルター7の前記発光部5aと対応する位置に形成した透過窓7aを透過し、便座2方向に向けて投射される。このとき、前記透過窓7aは略円形状に形成されているので、発光部5aからの投射光は、その指向角度を絞り込まれた状態で、便座2方向の略一点に向けて投射されることになる。即ち、センサ本体5固有の指向角度のバラツキ(指向角度の広がり)を抑制することで、使用者以外の物体に投射光が投射されるのを防ぐことができる。
【0040】
また、フィルター7の内周面には、透過率の低い(光が透過しにくい)樹脂からなる遮光壁7cが突設されているので、センサ本体5の発光部5aから投射された投射光が、受光部5b側に短絡的に回り込むことはない。
【0041】
つづいて、使用者が便座2に着座している場合には、前記センサ本体5の発光部5aからフィルター7の透過窓7aを透過して投射された投射光は、前記使用者の腰部側面付近で遮光されて反射し、フィルター7にセンサ本体5の受光部5bと対応する状態で形成した透過窓7bを透過して、前記受光部5bに入光する。このとき、前記透過窓7bは、予め設定された範囲からの反射光(赤外線)のみが透過可能なように、横長な長孔状に形成されているので、設定された範囲以外からの反射光が、センサ本体5の受光部5bに入光するのを阻止できる。
【0042】
そして、前記のように、便座2に着座している使用者で反射した反射光が、フィルター7に形成した透過窓7bを透過してセンサ本体5の受光部5bに入光すると、前記受光部5bから衛生洗浄装置Aの図示しない制御部に着座検出信号が出力され、使用者の便座2への着座が検出される結果、前記制御部は、衛生洗浄装置Aの機能部を動作可能な状態(洗浄水を噴出可能な状態)に移行して、局部の洗浄に備える。
【0043】
前記のように、本発明においては、フィルター7を透過率の低い(光が透過しにくい)樹脂により形成するとともに、前記フィルター7のセンサ本体5の発光部5a及び受光部5bと対応する位置には、透過率の高い(光が透過しやすい)樹脂によって所定形状の透過窓7a(略円形状),7b(横長な長孔状)を形成するようにしたので、センサ本体5の発光部5aから投射される投射光は、指向角度のバラツキを抑制して、略一点に向けて投射することができるとともに、前記センサ本体5の受光部5bへは、予め設定した範囲で反射した反射光のみが入光する(即ち、外乱光等が受光部5bに入光しない)ため、便座2に着座した使用者のみを確実に検出できる。
【0044】
次に、図14,15を参照しながら本発明の第2実施例について説明する。なお、第2実施例において、センサ本体5,センサケース6,フィルター7の構造については、第1実施例と同様であるので、その説明を省略する。
【0045】
図14,15で示すように、第2実施例においては、第1実施例の如くフィルター7の窓孔1b(図15参照)と対向する側の端面に複数の板状の係止リブ6fを形成する代わりに、フィルター7の窓孔1bと対向する側の端面の対角線上の位置に棒状の係止突起6gを突設し、かつ、前記フィルター7が嵌着される窓孔1b外周の段部1dには、前記係止突起6gと対応する位置において挿通孔1eを穿孔するようにした。
【0046】
なお、前記係止突起6gの突設位置は、図14,15に示す位置に限定されるものではなく、適宜変更可能であり、また、係止突起6gの数を必要に応じて増加させてもよい。この場合、窓孔1b外周の段部1dに穿孔した挿通孔1eの位置や数も、係止突起6gの位置や数の変更に伴って変更することはいうまでもない。
【0047】
第2実施例の着座検出装置4は、フィルター7の窓孔1bと対向する側の端面に突設した棒状の係止突起6gを、窓孔1b外周の段部1dに穿孔した挿通孔1eに挿通することにより、前記窓孔1bに対してガタツキなく位置決めされた状態で取付けられるので、前記フィルター7と一体成形したセンサケース6に収納したセンサ本体5の発光部5aから、予め設定した投射ポイントに向けて正確に投射光(赤外線)を投射することが可能となり、この結果、便座2に着座した使用者を着座検出装置4によって確実に検出することができる。
【0048】
なお、本発明は、ケーシング1の側部から前方に向けて延出形成した袖部1aに、着座検出装置4を配設するようにした例について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、ケーシング1の便座2と対応する前壁面側に着座検出装置4を配設する場合等においても適用することができることはいうまでもない。
【0049】
また、本発明においては、上面に凹溝部6aを凹設したセンサケース6を使用した例により説明したが、これに限定されるものではなく、上面を平坦状となしたセンサケースを使用した場合等においても適用することができることは勿論である。
【0050】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように、センサ本体を収納するセンサケースと、ケーシングの袖部に開口した窓孔に嵌着されるフィルターとを一体成形するようにしたので、従来のようにセンサケースとフィルターとの間に隙間が生じることは全くなく、この結果、センサケースに弾性材料からなる遮光部材を取付けるための煩わしい作業を行う必要がないため、大変利便である。
【0051】
また、前記フィルターには、センサ本体の発光部と対応する位置に、透過率の高い樹脂からなる透過窓を、投射光の指向角度を絞り込む略円形状で設けるようにしたので、前記発光部から投射される投射光は、前記透過窓を透過することにより、センサ本体固有の指向角度のバラツキ(指向角度の広がり)を良好に抑制した状態で、略一点に向けて投射することが可能となり、この結果、使用者以外の物体に投射光が投射されるのを防ぐことができる。従って、従来のように、導光筒を形成する必要がない。
【0052】
更に、前記フィルターには、センサ本体の受光部と対応する位置に、透過率の高い樹脂からなる透過窓を、予め設定した範囲で反射した反射光のみを透過可能な横長孔形状で設けるようにしたので、予め設定した範囲以外で反射した反射光等(外乱光を含む)がセンサ本体の受光部に入光することはないため、着座検出装置による誤検出を確実に防ぐことができる。
【0053】
また、前記フィルターは、前記透過窓以外の部分を透過率の低い樹脂によって形成するようにしたので、外乱光等の入光を良好に阻止することができるとともに、前記フィルターの内周面には、前記透過窓の間からセンサケース側に向けて、遮光壁を一体的に突設するようにしたので、前記フィルターと一体成形したセンサケースに収納されるセンサ本体の発光部から投射される投射光が、短絡的に受光部側に回り込むのを確実に阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の着座検出装置を具備した衛生洗浄装置を示す斜視図である。
【図2】本発明の着座検出装置を示す斜視図である。
【図3】同じく、着座検出装置を下方から見た状態の斜視図である。
【図4】着座検出装置の正面図である。
【図5】着座検出装置の背面図である。
【図6】着座検出装置の左側面図である。
【図7】着座検出装置の右側面図である。
【図8】着座検出装置の縦断側面図である。
【図9】着座検出装置の横断平面図である。
【図10】着座検出装置を窓孔に取付ける状態を説明するための説明図である。
【図11】着座検出装置を窓孔に取付けた状態を背面から見た斜視図である。
【図12】着座検出装置を窓孔に取付けた状態を示す側面図である。
【図13】着座検出装置を窓孔に取付けた状態を示す平面図である。
【図14】第2実施例の着座検出装置を示す背面図である。
【図15】第2実施例の着座検出装置とケーシングとを分解して示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ケーシング
1a 袖部
1b 窓孔
1e 挿通孔
4 着座検出装置
5 センサ本体
5a 発光部
5b 受光部
6 センサケース
6f 係止リブ
6g 係止突起
7 フィルター
7a,7b 透過窓
7c 遮光壁
A 衛生洗浄装置
Claims (4)
- 発光部及び受光部を備えたセンサ本体を収納するセンサケースと一体成形され、ケーシング等の部材に開口した窓孔に嵌着される光透過率の低い樹脂で成形されたフィルターを備え、
前記フィルターに、光透過率の高い樹脂で成形されて、センサ本体の発光部から投射される投射光が透過する第1の透過窓及び受光部に入光する反射光が透過する第2の透過窓を設け、
前記第2の透過窓は、予め設定した範囲で反射した反射光のみが当該第2の透過窓を透過し、設定した範囲外からの反射光の入光を制限する形状に形成したことを特徴とする着座検出装置。 - 前記フィルターの内周面には、前記第1の透過窓と前記第2の透過窓との間において、遮光壁をセンサケースの内部方向に向けて一体的に突設したことを特徴とする請求項1記載の着座検出装置。
- 前記第1の透過窓は、投射光の指向角度を絞り込む略円形状に形成したことを特徴とする請求項1または2記載の着座検出装置。
- 前記第2の透過窓は、横長孔形状に形成したことを特徴とする請求項1または2記載の着座検出装置。
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