JPH09269293A - 微粒子検知器 - Google Patents

微粒子検知器

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JPH09269293A
JPH09269293A JP8104563A JP10456396A JPH09269293A JP H09269293 A JPH09269293 A JP H09269293A JP 8104563 A JP8104563 A JP 8104563A JP 10456396 A JP10456396 A JP 10456396A JP H09269293 A JPH09269293 A JP H09269293A
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JP
Japan
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light
light intensity
detection
smoke
fine particle
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Application number
JP8104563A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Miyazawa
和幸 宮沢
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Nippon Steel Texeng Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Koki Co Ltd
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Publication date
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  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)
  • Fire-Detection Mechanisms (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 煙その他の微粒子を光学的に検出する微粒子
検知器において、検出精度が高く、誤検出の少ない新規
の微粒子検知器を実現する。 【解決手段】 煙検知器にて煙が検出されると、受光ダ
イオード25の光電流は減少し、検出ダイオード26の
光電流は散乱光によってゆらぐので、アンド回路45か
ら変動信号bが出力され、コンパレータ48の出力信号
eは高電位になるため、MPU15は変動信号bの存在
と出力信号eの高電位とを確認してブザー回路53に警
報音を発生させる。煙検知器が煙を検出しないが、その
光学系が煙等により汚染され、透過率が低下することに
よって受光ダイオード25の光電流が減少している場合
には、透過信号dは高電位になるが、変動信号bは送出
されないか又は非常に小さいため、アンド回路45は変
動信号bを出力せず、警報は発生しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は微粒子検知器に係
り、特に、微粒子を確実に検出でき、誤検出を防止する
ための構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から微粒子検知器には種々の方式の
ものがあるが、その中で、煙の通路に光を照射し、通路
に進入した煙が光を散乱すると、この散乱光を検出する
ことにより煙の存在を検知するものがある。このような
光散乱方式では比較的容易かつ精度良く煙を検知するこ
とができる。
【0003】この光散乱方式を用いた従来の煙検知器の
概略構成を図7に示す。この煙検知器10は、光源制御
回路11と、光源制御回路11によって制御されるレー
ザ光源12と、レーザ光源12から照射される光を煙流
路10a内に集光させる集光レンズ13と、煙流路10
a内に照射された光を反射させないための光トラップ1
4と、煙流路10a内にて煙粒子により散乱された散乱
光を集光する検出レンズ15と、検出レンズ15の先に
配置されたスリット16と、該スリット16の先に配置
された光検出センサ17とから構成される。
【0004】光源制御回路11によって駆動されるレー
ザ光源12からはレーザ光が発生して、集光レンズ13
によって煙流路10a内の例えば中央部に集光される。
煙流路10a内に導かれたレーザ光は光トラップによっ
て反射しないように吸収される。一方、煙流路10a内
の光軸から外れた方向には、煙によって散乱された光が
検出レンズ15によって集光され、スリットによって迷
光の侵入を防止した先に光検出センサ17が配置され、
散乱光が検出される。
【0005】この煙検知器10によれば、煙流路10a
内を通過する煙によって散乱された光を検出することに
より煙の存在を知ることができる。この場合、光源制御
回路11によってレーザ光源12をパルス駆動し、その
駆動周期に合わせて光検出センサ17の検出信号を取り
込むことにより、比較的精度の良い煙量の検出が可能で
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
煙検知器においては、レーザ光源12等の光強度の高い
光源を用いても散乱光の強度は弱いため、ある程度の量
の煙が存在する場合には良いが、僅かな煙を精度良く検
出することは困難であり、窓や光学系の汚れ等による誤
検出が発生し易いという問題点もある。ここで、パルス
光を用いた同期検出等によると精度やS/N比を改善す
ることはできるが、構造が複雑になるとともに製造コス
トも高くなるという問題点がある。
【0007】そこで本発明は上記問題点を解決するもの
であり、その課題は、煙その他の微粒子を光学的に検出
する微粒子検知器において、検出精度が高く、誤検出の
少ない新規の微粒子検知器を実現することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明が講じた手段は、光源と、該光源から放出され
た光を微粒子検出領域に通過させた後に検出する光検出
手段と、該光検出手段により検出される光量によって微
粒子量若しくは微粒子の有無を判定する微粒子判定手段
とを有し、該微粒子判定手段は、前記光検出手段で検出
された光強度の変動成分に基づいて判定を行うことを特
徴とする微粒子検知器である。
【0009】この手段によれば、光検出手段で検出され
た光強度の変動成分に基づいて判定を行うようにしたの
で、光強度の絶対値が光路の汚れ(例えば光学系や光透
過窓等)によって変動しても影響なく微粒子の存在を検
知することができ、誤検出を低減することができる。
【0010】ここで、前記微粒子判定手段は、前記光強
度と基準値とを比較し、前記光強度が前記基準値よりも
低下している場合のみ前記変動成分に基づいて判定を行
うように構成されていることが好ましい。この手段によ
れば、光強度が低下している場合のみ、その変動成分に
基づいて判定するように構成することにより、微粒子に
よって光強度が低下し、しかも変動成分が存在している
場合のみ微粒子があると判定するので、外来ノイズ等に
対して強い検知器を実現できる。
【0011】また、前記微粒子判定手段は、前記光強度
が低下しているにも拘わらず前記変動成分が少ない場合
には光路に汚れがあると判定するように構成されている
ことが好ましい。この手段によれば、光路に汚れがある
ことを知ることができるので、清掃や交換の作業の目安
を付けることができる。
【0012】さらに、前記光検出手段には、前記光源か
ら放出された光の光路上に設置された第1光検出部と、
前記光路から外れた位置に設置された第2光検出部とを
設け、前記第1光検出部にて透過光の光強度を検出し、
第2光検出部にて散乱光の光強度を検出するように構成
し、前記微粒子判定手段は、前記第1光検出部で検出し
た光強度が低下している場合のみ前記第2光検出部で検
出した光強度の変動成分に基づいて判定するように構成
されているすることが好ましい。この手段によれば、透
過光の光強度の検出と、散乱光の光強度の検出とを別々
に行い、透過光の光強度が低下するとともに散乱光の光
強度の変動成分が存在する場合に微粒子があると判定す
ることができるが、透過光の光強度は高いため透過光の
低下を検出し易く、また、散乱光の変動成分の割合は透
過光の変動成分の割合よりも高くなるため変動成分の有
無も検出し易いので、より確実な検出が可能になり、誤
検出の確率をさらに低減できる。
【0013】この場合にはまた、前記微粒子判定手段
は、前記第1光検出部で検出された光強度が低下してい
るにも拘わらず前記第2光検出部にて検出された光強度
の変動成分が少ない場合には光路に汚れがあると判定す
るように構成されていることが望ましい。この手段によ
れば、光路に汚れがあることを知ることができるので、
清掃や交換の作業の目安を付けることができる。
【0014】さらに、前記微粒子判定手段は、前記第1
光検出部で検出された光強度の変動成分と、前記第2光
検出部で検出された光強度の変動成分とを合成した変動
信号に基づいて判定を行うように構成されていることが
望ましい。この手段によれば、第1光検出部で検出され
た光強度の変動成分は微粒子による光吸収の情報を主と
して包含し、第2光検出部で検出された光強度の変動成
分は微粒子による光散乱の情報を主として包含するの
で、両者を合成した変動信号に基づいて判定を行うこと
により、検査光を吸収し易い微粒子から検査光を散乱し
易い微粒子まで種々の微粒子に対応することが可能にな
る。
【0015】また、前記微粒子判定手段は、前記第1光
検出部で検出された光強度の変動成分に基づいて判定し
た第1判定と、前記第2光検出部で検出された光強度の
変動成分に基づいて判定した第2判定とを別々に表明す
るように構成されていることが望ましい。第1判定と第
2判定とを別々に表明する(画面やランプ等で表示した
り警報音を発生させたりする)ことにより、光を吸収し
易い微粒子(例えば黒煙など)であるか、光を散乱し易
い微粒子(例えば白煙など)であるかを知ることができ
る。
【0016】一方、前記光源の発する光強度を前記微粒
子検出領域を介することなく検出する光源光検出部と、
該光源光検出部の検出した光強度と、前記光検出手段で
検出された光強度とを比較して前記微粒子検出領域の光
透過度合いを求める光透過状態判定手段とを設け、前記
微粒子判定手段は、前記変動成分があり前記光透過度合
いが低下している場合には微粒子が存在し、前記変動成
分がなく前記光透過度合いが低下している場合には光路
が汚染されていると判定するように構成されていること
が好ましい。この手段によれば、光源の光強度と、光検
出手段にて検出された光強度とを比較することにより、
光路の透過状態を知ることができ、この透過状態に応じ
て変動成分による判定を行うことにより、より正確な微
粒子の判定及び光路の汚れの判定を行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)次に、添付図面を参照して本発明に係
る微粒子検知器の実施形態について説明する。この実施
形態は煙検知器20であって、図1に示すように、発光
素子としての発光ダイオード21と、発光ダイオード2
1の発光方向に配置された半透過ミラー22と、半透過
ミラー22の手前に配置されたAPC(自動パワー制
御)用フォトダイオード23と、これらの先に配置され
た結像レンズ24と、結像レンズ24の先に配置された
受光ダイオード25と、受光ダイオード25に隣接して
配置された検出ダイオード26とから概略構成される。
【0018】発光ダイオード21の発する光は半透過ミ
ラー22によって透過光と反射光とに分割され、透過光
は半透過ミラー22を透過して結像レンズ24に向か
い、反射光は半透過ミラー22を反射し、その一部は、
手前にあるAPC用フォトダイオード23にて検出され
る。結像レンズ24を通過した光は受光ダイオード25
の受光面に集光され、所定の受光信号に変換される。
【0019】上記各構成要素のそれぞれは、直方体形状
の箱体からなる保持体27に収容される。発光ダイオー
ド21、半透過ミラー22及びAPC用フォトダイオー
ド23は、保持体27の光源部28内において、保持体
27の1面を構成する回路基板31に実装された状態で
収容されるようになっている。また、結像レンズ24は
保持体27の外壁に形成された導入口27aから挿入さ
れ、その挿入姿勢をそのまま保持された状態で収容され
る。さらに、受光ダイオード25及び検出ダイオード2
6は、検出部29において保持体の1面を構成する回路
基板32に実装されている。なお、保持体27の外壁に
は、多数の小孔27bが分散形成されている。
【0020】この実施形態においては、角筒形状の保持
体に対してその両端に形成された開口部にそれぞれ回路
基板31と32とが両側から嵌合した構造となってい
る。このように形成した煙検知器20は種々の場所にお
いて配置されたり、取付けられたりする。例えば排気
管、通気ダクト等の通気管内に煙通路が形成されている
場合には、図2に示すように、通気管40の内部の煙通
路40aの煙を検知するために、通気管40に形成され
た一対の対向する取付孔41,42に保持体27を挿入
し、固定するようにすると容易かつ確実に煙を検知する
ことができる。
【0021】光源部28に取付けられた回路基板31に
は、発光ダイオード21と、APC用フォトダイオード
23とが実装されるとともに、後述する発光制御回路が
パターン形成されている。回路基板31からは図示しな
い電源コードが取り出され、この電源コードは図示しな
い制御装置に接続されている。
【0022】一方、検出部29に取付けられた回路基板
32には、受光ダイオード25と検出ダイオード26が
実装されるとともに、後述する検出回路がパターン形成
されている。また、回路基板32からは図示しない検出
コード及び電源コードが取り出され、この検出コードは
図示しない制御装置に接続されている。なお、この制御
装置の詳細については後述する。
【0023】回路基板32には、受光ダイオード25の
受光面に結像レンズ24の集光した光以外の散乱光がな
るべく当たらないように、遮光筒33が取付けられてい
る。なお、この遮光筒33に隣接する検出ダイオード2
6の受光面は、遮光筒33の存在にも拘わらず散乱光を
広い角度から受けられるように、受光ダイオード25の
受光面よりも突出した位置に配置されている。
【0024】図3は上記検出部の異なる例を示すもので
ある。この検出部39においては、回路基板32に実装
された受光ダイオード25と検出ダイオード26の受光
面が例えば樹脂製の透光性カバー35で被覆されてい
る。この透光性カバー35により、受光ダイオード25
と検出ダイオード26の受光面を直接煙に晒すことがな
くなるので、透光性カバー35を交換又は洗浄するだけ
で容易にメンテナンスを行うことができる。また、透光
性カバー35の表面は、煙流路40aに対してほぼ平面
となっているので、受光ダイオード25の受光面を覆う
部分と、検出ダイオード26の受光面を覆う部分とがほ
ぼ同様に煙等により汚染されるため、後述する煙の検出
に際して発生する障害を低減することができる。
【0025】図4は上記煙検知器の光照射系及び検出系
の回路構成を示す概略回路構成図である。なお、図4乃
至図6の回路構成は実際の回路を機能的にほぼ同等に保
持したまま、簡略化して示すものである。回路基板32
には、検出ダイオード26の光電流を電圧に変換する光
電変換回路43と、光電変換回路43で得られた検出信
号aを増幅した上で検出信号aの微分成分のみを取り出
して変動信号bを出力する、コンデンサ、増幅回路等を
含む微分回路44と、微分回路44から出力された変動
信号bを一方の入力端子に受け入れるアンド回路(ゲー
ト)45とが設けられている。
【0026】回路基板32には、受光ダイオード25の
光電流を変換する光電変換回路46と、光電変換回路4
6の出力する受光信号cを基準電位Vsと比較するコン
パレータ47も設けられ、コンパレータ47の出力する
透過信号dは上記アンド回路45の他方の入力端子に導
入されている。
【0027】受光信号cの電位は受光ダイオード25の
受光量が大きいと上昇し、受光量が少なくなると下降す
る。透過信号dは受光信号cの電位が基準電位Vsを上
回ると低電位となり、受光信号cの電位が基準電位Vs
を下回ると高電位となる。したがって、受光ダイオード
25の受光量がある程度低下すると、透過信号dは高電
位となり、アンド回路45が変動信号bを出力すること
になる。
【0028】一方、コンパレータ47の出力する透過信
号dは基準電位Vcを入力するコンパレータ48にも入
力される。透過信号dが高電位になると基準電位Vcを
越えるのでコンパレータ48の出力信号eは高電位とな
る。
【0029】アンド回路45の出力する変動信号bと、
コンパレータ48の出力する出力信号eとは、共に、上
記制御装置50のマイクロコンピュータユニット(MP
U)51に入力される。MPU51には公知のように中
央演算装置(CPU)と、記憶装置と、各種入出力回路
とが設けられている。MPU51には、電力を供給する
電源回路52と、MPU51からの制御信号に基づいて
警報音を発するように構成されたブザー回路53とが接
続されている。
【0030】一方、回路基板31には、APC用フォト
ダイオード23の光電流を電圧に変換する光電変換回路
61と、この光電変換回路61の出力する発光信号fを
増幅する増幅回路62と、増幅回路62から入力される
発光信号fに基づいて発光ダイオード21の駆動電流を
制御するための制御用トランジスタ63とが設けられて
いる。
【0031】上記回路基板31と回路基板32には電源
回路52から上述の電源コードを介して電力が供給され
る。回路基板31においては、発光ダイオード21の発
光強度はAPC用フォトダイオード23によってモニタ
され、APC用フォトダイオード23の光電流に応じた
発光信号fによって制御用トランジスタ63が発光ダイ
オード21の駆動電流を制御するので、発光ダイオード
21は常に一定の光強度で発光することとなる。
【0032】煙検知器にて煙が検出されると、受光ダイ
オード25の光電流は減少し、検出ダイオード26の光
電流は散乱光によってゆらぐので、アンド回路45から
変動信号bが出力され、コンパレータ48の出力信号e
は高電位になる。この場合MPU15は変動信号bの存
在と出力信号eの高電位とを確認してブザー回路53に
制御信号を送出し、警報音を発生させる。
【0033】煙検知器が煙を検出しないが、その光学系
が煙等により汚染され、透過率が低下することによって
受光ダイオード25の光電流が減少している場合には、
透過信号dは高電位になるが、変動信号bは送出されな
いか又は非常に小さいため、アンド回路45は変動信号
bを出力せず、MPU15はブザー回路53に制御信号
を送出しないので警報は発生しない。
【0034】本実施形態によれば、煙流路の内部に光学
系を配置して、煙流路を通過する光路を介して光量を検
出しているので、散乱光が弱くても検出ノイズが少な
く、複雑な検出系を用いることなく確実に煙を検出する
ことができる。また、煙流路の外部に殆ど突出しない構
造で構成できるので、コンパクトに収容することができ
る。さらに、構成が簡易であるために製造コストが低
く、部品の交換、清掃その他のメンテナンスが容易であ
る。
【0035】本実施形態ではさらに、発光素子を収容し
た光源部28と、検出センサを収容した検出部29とを
備えるとともに、結像レンズ等の光学系を収容した保持
体27を形成し、保持体27の外壁に小孔27bを多数
形成してなるので、煙検知ユニットとして種々の場所に
設けられた煙流路に設置するだけで煙の存在を容易に検
知することができる。なお、保持体27の外壁は煙を通
過するように構成されていればよく、小孔ではなくスリ
ットでも、また、外壁自体を編み目状に形成してもよ
い。
【0036】上記構成において、制御装置50や電源回
路52へ電力を供給する電池等を収容した接続体を設
け、この接続体に保持体27を着脱自在に構成すること
も可能である。或いはまた、保持体27を制御装置50
を含むケース体の内部に収容して、壁等に掛けられるよ
うに構成し、清掃や交換時にはケース体から保持体27
を取り出せるように構成することも可能である。
【0037】本実施形態では、散乱光を検出する検出ダ
イオード26の検出信号aの変動成分を微分回路44に
より取り出し、その変動信号bに基づいて煙の判定を行
うようにしたので、散乱光が弱くても確実に検出でき、
また、複雑な検出回路を用いる必要もない。ここで、変
動成分を取り出すのは受光ダイオード25の受光信号c
からでもよいが、散乱光の変動成分の方が変動割合が高
いので、容易に取り出すことができる。
【0038】この場合、光学系の集光位置と、この位置
に隣接した位置にそれぞれ検出センサを配置したので、
両者の出力信号を元に、光学系の汚れによる誤検出を防
止して正確な煙検出を行うことが可能になる。特に、集
光位置で受光する受光ダイオード25の出力の低下によ
って、集光位置に隣接する位置で散乱光を受光する検出
ダイオード26の出力変動を出力させるか否かを選択す
ることにより、ノイズ等により検出ダイオード26の出
力変動が発生しても受光ダイオードの出力低下がなけれ
ば検出されず、また、汚れにより受光ダイオード25の
出力が低下しても検出ダイオード26の出力変動がなけ
れば検出されないので、誤検出を確実に防止することが
できる。
【0039】ここで、受光ダイオード25の出力が低下
しているにも拘わらず検出ダイオード26の出力変動が
ない場合には光路に汚れがある(すなわち、半透過ミラ
ー22、結像レンズ24、その他の窓部等が煙等により
汚れている)こととなるので、上記構成とは別に光路の
汚れをランプ等により表示することもできる。
【0040】(第2実施形態)図5は上記第1実施形態
の回路構成とは異なる回路構成を備えた第2実施形態を
示すものである。この実施形態において第1実施形態と
同様の部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0041】本実施形態においては、第1の実施形態と
ほぼ同様の回路構成に加えて、受光ダイオード25から
光電変換回路46を介して得られた受光信号cが微分回
路49にも供給され、受光変動信号gが形成されるよう
になっている。なお、下記においては上記第1実施形態
と同様の変動信号bを区別のために検出変動信号bとい
う。検出変動信号bと受光変動信号gとは合成されてア
ンド回路45の一方の入力端子に導入される。
【0042】この実施形態では、アンド回路45に入力
される一方の信号は検出変動信号bと受光変動信号gを
合成したものであり、いずれか少なくとも一方の変動信
号が発生すれば、コンパレータ47からの出力に応じて
アンド回路45から変動信号iが出力される。したがっ
て、散乱強度と集光強度のいずれが変動してもそれが出
力として観測されることとなる。
【0043】例えば、光散乱率の高い微小粒子が煙とし
て煙通路を通過する場合、例えば白煙である場合には、
検出ダイオード26によって検知される散乱光の変動が
大きいため、検出変動信号bの形で表れ易いのに対し
て、この場合には受光ダイオード25によって検知され
る集光束の変動は少ないため、受光変動信号gの変動幅
は僅かである。逆に、スス等を含んだ黒煙の場合には、
光吸収率が高い微小粒子を含むため、散乱光としては観
測し難く、検出変動信号bには殆ど表れ難いのに対し、
受光変動信号gでは光吸収により大きな変動が観測され
る。
【0044】実際の煙の多くは上記の白煙、黒煙、及び
その中間の色を呈するものであると考えられるため、検
出変動信号bと受光変動信号gとを合成した変動信号i
を形成することによって、どのような色の煙であっても
確実に検知することが可能になる。また、通常、煙は光
散乱と光吸収の複合した作用をなす場合が一般的である
から、主として光散乱に起因する検出変動信号bと、主
として光吸収に起因する受光変動信号gとを合成するこ
とによって、煙の量を正確に検出することも可能にな
る。
【0045】(第3実施形態)次に、上記第1実施形態
及び第2実施形態とは異なる回路構成を備えた第3実施
形態について図6を参照して説明する。この実施形態に
おいて上記第1実施形態及び第2実施形態と同様の部分
には同一符号を付し、その説明は省略する。この実施形
態では、受光ダイオード25から得られる受光信号cを
差動増幅器47’の一方の入力に導入し、APC用フォ
トダイオード23から得られる発光信号fをこの差動増
幅器47’の他方の入力に導入する。差動増幅器47’
からは両者の差に比例した光量差信号d’が出力され、
コンパレータ48に入力される。コンパレータ48には
基準電位Vc’が入力され、光量差信号d’の電位と基
準電位Vc’との大小関係により出力信号e’が出力さ
れる。光量差信号d’が基準電位Vc’よりも小さいと
出力信号e’の値が低電位となり、光量差信号d’が基
準電位Vc’を越えると出力信号e’の値が高電位とな
る。
【0046】光量差信号d’は発光信号fと受光信号c
との差に比例した信号であるので、その信号の大きさは
光路によって減衰した光量を示すこととなる。したがっ
て、出力信号e’は減衰光量がある程度大きくなると高
電位になる。
【0047】この実施形態においては、検出変動信号b
と、受光変動信号gと、出力信号e’と、発光信号fと
がそれぞれ直接にMPU51に入力されている。この場
合、MPU51内において検出変動信号b又は受光変動
信号gをそれぞれカウンタ等により計数し、この計数値
が一定時間内に所定値を越えた場合にはブザー回路53
に制御信号を送出して警報音を鳴らすように構成されて
いる。この場合、検出変動信号bにより警報が行われた
か、受光変動信号gにより警報が行われたかを区別して
表示する表示体を設けたり、警報音の種類を変えて知ら
せたりすると、煙の種類を判定することが可能となる。
また、検出変動信号bと受光変動信号gの計数値を合計
した合計値に対して判定を行うことにより、第2実施形
態と同様に種々の煙を検出することができる。
【0048】出力信号e’が高電位であるにも拘わら
ず、検出変動信号b及び受光変動信号gが出力されない
場合には、MPU15は光路が汚染されていると判定し
てブザー回路53に制御信号を送出し、汚れを知らせる
ための異なる表示若しくは異なる音色の警報を発生させ
る。この場合にも、誤警報を防止するために出力信号
e’の高電位と、検出変動信号b及び受光変動信号gが
所定値以下である状態が一定時間継続した場合に初めて
警報を発生させることも可能である。
【0049】この実施形態によれば、煙の種類を表示や
警報によって報知することができるため、危険の度合い
や対処方法等を煙の種類に応じて知ることが可能にな
る。また、光学系の汚染度を変動信号の有無により客観
的に知ることができるので、誤検出を防止することがで
きる。
【0050】なお、この実施形態においては、APC用
フォトダイオード23の出力する発光信号fを一旦MP
U51に取り込み、所定の処理を施した後に発光ダイオ
ード21の駆動電流を制御する制御用トランジスタ63
を制御するように構成したので、例えば温度補正やAP
C用フォトダイオード23の経時変化等を予めプログラ
ム等に組み込むように構成することによって、高精度に
発光ダイオード21の発光強度を制御することができ
る。
【0051】なお、上記実施形態では煙の検知器を例と
して説明したが、本発明は微粒子を光学的に検出するも
のであればいかなる用途の検知器としても構成すること
が可能であり、例えば、透明流体中に混入する微粒子を
検出する場合にも当然適用できるものである。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、光
検出手段で検出された光強度の変動成分に基づいて判定
を行うようにしたので、光強度の絶対値が光路の汚れ
(例えば光学系や光透過窓等の汚れ)によって変動して
も影響なく微粒子の存在を検知することができ、誤検出
を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る微粒子検知器の第1実施形態の概
略構造及び外観を示す分解斜視図である。
【図2】第1実施形態における煙流路への取付状態を示
す縦断面図である。
【図3】第1実施形態における検出部の別の構造例を示
す縦断面図である。
【図4】第1実施形態における概略回路構成を示す概略
構成図である。
【図5】第2実施形態における概略回路構成を示す概略
構成図である。
【図6】第3実施形態における概略回路構成を示す概略
構成図である。
【図7】従来の微粒子検知器の例を示す概略構成図であ
る。
【符号の説明】
20 煙検知器 21 発光ダイオード 22 半透過ミラー 23 APC用フォトダイオード 24 結像レンズ 25 受光ダイオード 26 検出ダイオード 27 保持体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01V 9/04 J

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、該光源から放出された光を微粒
    子検出領域に通過させた後に検出する光検出手段と、該
    光検出手段により検出される光量によって微粒子量若し
    くは微粒子の有無を判定する微粒子判定手段とを有し、
    該微粒子判定手段は、前記光検出手段で検出された光強
    度の変動成分に基づいて判定を行うことを特徴とする微
    粒子検知器。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記微粒子判定手段
    は、前記光強度と基準値とを比較し、前記光強度が前記
    基準値よりも低下している場合のみ前記変動成分に基づ
    いて判定を行うように構成されていることを特徴とする
    微粒子検知器。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記微粒子判定手段
    は、前記光強度が低下しているにも拘わらず前記変動成
    分が少ない場合には光路に汚れがあると判定するように
    構成されていることを特徴とする微粒子検知器。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記光検出手段に
    は、前記光源から放出された光の光路上に設置された第
    1光検出部と、前記光路から外れた位置に設置された第
    2光検出部とを設け、前記第1光検出部にて透過光の光
    強度を検出し、第2光検出部にて散乱光の光強度を検出
    するように構成し、前記微粒子判定手段は、前記第1光
    検出部で検出した光強度が低下している場合のみ前記第
    2光検出部で検出した光強度の変動成分に基づいて判定
    するように構成されていることを特徴とする微粒子検知
    器。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記微粒子判定手段
    は、前記第1光検出部で検出された光強度が低下してい
    るにも拘わらず前記第2光検出部にて検出された光強度
    の変動成分が少ない場合には光路に汚れがあると判定す
    ることを特徴とする微粒子検知器。
  6. 【請求項6】 請求項4において、前記微粒子判定手段
    は、前記第1光検出部で検出された光強度の変動成分
    と、前記第2光検出部で検出された光強度の変動成分と
    を合成した変動信号に基づいて判定を行うように構成さ
    れていることを特徴とする微粒子検知器。
  7. 【請求項7】 請求項4において、前記微粒子判定手段
    は、前記第1光検出部で検出された光強度の変動成分に
    基づいて判定した第1判定と、前記第2光検出部で検出
    された光強度の変動成分に基づいて判定した第2判定と
    を別々に表明するように構成されていることを特徴とす
    る微粒子検知器。
  8. 【請求項8】 請求項1において、前記光源の発する光
    強度を前記微粒子検出領域を介することなく検出する光
    源光検出部と、該光源光検出部の検出した光強度と、前
    記光検出手段で検出された光強度とを比較して前記微粒
    子検出領域の光透過度合いを求める光透過状態判定手段
    とを設け、前記微粒子判定手段は、前記変動成分があり
    前記光透過度合いが低下している場合には微粒子が存在
    し、前記変動成分がなく前記光透過度合いが低下してい
    る場合には光路が汚染されていると判定するように構成
    されていることを特徴とする微粒子検知器。
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