JP3358121B2 - 光電式塵埃センサ - Google Patents

光電式塵埃センサ

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JP3358121B2 JP18595995A JP18595995A JP3358121B2 JP 3358121 B2 JP3358121 B2 JP 3358121B2 JP 18595995 A JP18595995 A JP 18595995A JP 18595995 A JP18595995 A JP 18595995A JP 3358121 B2 JP3358121 B2 JP 3358121B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は光電式塵埃センサ
に関し、さらに詳細にいえば、発光部と受光部とを有
し、発光部からの光が直接には受光部に照射されないよ
うに、両者間に遮光部材を設け、塵埃(煙の粒子を含
む)が存在する場合に、塵埃に起因する散乱光の一部を
受光部により受光するようにした光電式塵埃センサに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から、暗箱内に発光部と受光部とを
配置するとともに、発光部からの光が直接に受光部に導
かれることを阻止するための遮光部材を配置し、暗箱内
に煙などの塵埃が侵入した場合に、塵埃に起因する散乱
光を受光部において受光し、受光部からの出力信号(散
乱光強度にほぼ対応する出力信号)に基づいて塵埃を検
出するようにした光電式塵埃センサが提案されている。
【0003】このような光電式塵埃センサにおいては、
塵埃に起因する散乱反射光の強度が発光部からの出力光
強度と比較して著しく微弱であるから、発光部からの出
力光が暗箱の各部において反射され、最終的に受光部に
より受光されることを極力防止しなければならない。こ
のような要求を満足させるために、粉塵を検出する光学
室を構成する側面を傾斜させ、発光部の照射面および受
光部の検知領域の光軸と交差する面に光沢を持たせた構
成の光電式塵埃センサ(特開平5−26808号公報参
照)、発光部からの直接光を取込むように暗箱内に光ト
ラップを設けた構成の光電式塵埃センサ(実開昭63−
110992号公報、特開平5−232020号公報参
照)が提案されている。
【0004】特開平5−26808号公報に記載された
光電式塵埃センサでは、光軸と交差する面に光沢を持た
せ、鏡面反射を行わせるようにしているので、これらの
面における反射光が迷光(ノイズ光)として作用するこ
とを抑制し、ひいては塵埃検出精度を高めることができ
ると期待されている。実開昭63−110992号公
報、特開平5−232020号公報に記載された光電式
塵埃センサは、発光部からの直接光を光トラップ内に導
くことにより迷光(ノイズ光)を殆ど皆無にし、ひいて
は塵埃検出精度を高めることができると期待されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開平5−26808
号公報に示す構成の光電式塵埃センサは、特定の面に光
沢を持たせて鏡面反射を行わせるようにしているのであ
るから、これらの特定の面における反射では光を十分に
減衰させることができない。したがって、暗箱内で光を
多重反射させても、多重反射の回数の増加により期待さ
れるほどには光を減衰させることができないという不都
合がある。また、光電式塵埃センサは暗箱内に塵埃を含
む流体(気体)を導入し、塵埃に起因する散乱反射光の
強度を検出するのであるから、光沢を持たせた面に塵埃
が付着する可能性が高く、塵埃の測定回数が増加した場
合、塵埃の濃度が高い気体を用いて測定を行った場合に
は、これらの面における拡散反射成分が増加してしま
い、受光部に導かれるノイズ光の強度が増加してしまう
という不都合がある。
【0006】実開昭63−110992号公報、特開平
5−232020号公報に示す構成の光電式塵埃センサ
は、発光部からの直接光を全て光トラップに導入しなけ
ればならないので、発光部から出力される光をビーム状
に絞るためのレンズ系が必要になり、構成が複雑化する
とともに、コストアップを招いてしまうという不都合が
ある。この場合には、発光部からの直接光を全て光トラ
ップに導入できるようにレンズ系の配置位置、焦点距離
などを正確に設定しなければならなくなる。また、光を
ビーム状に絞るためのレンズ系を省略することも可能で
あるが、この場合には、光トラップの光導入用開口を大
きくしなければならず、光導入用開口を大きくしたこと
に起因して光トラップ自体を大型化しなければならなく
なるという不都合がある。
【0007】
【発明の目的】この発明は上記の問題点に鑑みてなされ
たものであり、特別な処理を施すことなく、発光部から
の直接光に起因するノイズ光を大幅に低減して塵埃検出
精度を高めることができる光電式塵埃センサを提供する
ことを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の光電式塵埃セ
ンサは、ケース体の内部に、発光部、第1受光部および
発光部からの光が直接第1受光部に入射することを阻止
する遮光部材が設けられてあり、発光部からの光が直接
照射される第1板部材がこの光を第1受光部から離れる
方向に反射するように設けられてあるとともに、第1板
部材により反射された光をさらに反射させるとともに、
第1板部材とで多重反射を行わせるための第2板部材が
設けられてあり、さらに、第1板部材の所定位置に、発
光部からの光を通過させる穴が形成されてあるととも
に、この穴を通過した光をとじ込めて減衰させる光トラ
ップが設けられてある。
【0009】請求項2の光電式塵埃センサは、第1板部
材が光トラップの一部を兼ねているものである。請求項
3の光電式塵埃センサは、発光部からの光の強度を一定
に保持するために、発光部からの光のうち、第1板部材
に形成された穴を通過する光を受光する第2受光部をさ
らに設けたものである。
【0010】
【作用】請求項1の光電式塵埃センサであれば、ケース
体の内部に、発光部、第1受光部および発光部からの光
が直接第1受光部に入射することを阻止する遮光部材が
設けられてあり、発光部からの光が直接照射される第1
板部材がこの光を第1受光部から離れる方向に反射する
ように設けられてあるとともに、第1板部材により反射
された光をさらに反射させるとともに、第1板部材とで
多重反射を行わせるための第2板部材が設けられてあ
り、さらに、第1板部材の所定位置に、発光部からの光
を通過させる穴が形成されてあるとともに、この穴を通
過した光をとじ込めて減衰させる光トラップが設けられ
てあるので、発光部からの直接光のうち、少なくとも一
部は穴を通して光トラップに導入される。そして、発光
部からの直接光のうち、光トラップに導入されなかった
光があれば、第1板部材と第2板部材とにより多重反射
される。したがって、発光部からの直接光をビーム状に
絞り込んでいなくても、光トラップと、第1板部材およ
び第2板部材による多重反射とによって発光部からの直
接光に起因するノイズ光を十分に減衰させることがで
き、塵埃を高精度に検出することができる。もちろん、
光を減衰させる部分を小形化できる。
【0011】請求項2の光電式塵埃センサであれば、第
1板部材が光トラップの一部を兼ねているので、構成を
簡素化することができ、しかも請求項1と同様の作用を
達成することができる。請求項3の光電式塵埃センサで
あれば、発光部からの光の強度を一定に保持するため
に、発光部からの光のうち、第1板部材に形成された穴
を通過する光を受光する第2受光部をさらに設けている
ので、第2受光部からの出力信号に基づいてフィードバ
ック制御を行うことにより発光部からの光の強度を一定
に保持することができ、しかも、第2受光部による反射
光がノイズ光として作用することを防止することができ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面によってこの発明
の実施の態様を詳細に説明する。図1はこの発明の光電
式塵埃センサの一実施態様の内部機構を示す平面図、図
2は概略正面図である。この光電式塵埃センサは、発光
ダイオードなどからなる発光部1aおよびフォトダイオ
ードなどからなる第1受光部1bが搭載された基板1
と、暗箱(ケース体)2とから構成されている。ここ
で、基板1としては、例えば、ガラスエポキシからなる
プリント配線基板が例示でき、暗箱2としては、例え
ば、アクリルニトリルブタジエンスチレン共重合体(以
下、ABSと略称する)を用いて成形された箱体が例示
できる。
【0013】暗箱2は全体が立方体状の箱体であり、そ
の内部に上方に延びる壁部材を形成することにより、発
光部収容空間2a、第1受光部収容空間2bを形成して
いるとともに、発光部収容空間2a、第1受光部収容空
間2bにそれぞれレンズ系2c、2dを設けている。そ
して、両レンズ系2c,2dの光軸が所定の角度をなす
ように両レンズ系2c,2dが配置されている。また、
レンズ系2cの光軸上であって、発光部収容空間2aの
内奥部に発光部1aを侵入させるための穴が形成されて
いるとともに、レンズ系2dの光軸上であって、第1受
光部収容空間2bの内奥部に第1受光部1bを侵入させ
るための穴が形成されている。なお、レンズ系2cを省
略することが可能である。
【0014】そして、発光部収容空間2aと第1受光部
収容空間2bとの中間部に、発光部1aからレンズ系2
cを通して出射される光が直接レンズ系2dを通して第
1受光部1bに導かれることを防止する遮光部材2eが
設けられている。また、ノイズ光として作用する可能性
がある光がレンズ系2dを通して第1受光部1bに導か
れることを防止するノイズ光遮光部材2fが発光部収容
空間2a、第1受光部収容空間2b、遮光部材2eとほ
ぼ正対する位置に設けられている。ノイズ光遮光部材2
fは複数個設けられており、互いに隣合うノイズ光遮光
部材2f1,2f2によってノイズ光減衰室を構成して
いる。このノイズ光減衰室に導入された光はこの室の吸
光度が高い内壁面で複数回反射させられることにより、
その強度が十分に減衰させられる。また、発光部1aか
らの直接光が照射されるノイズ光遮光部材(第1板部
材)2f1の所定位置に直接光を通過させるための穴2
jが形成されているとともに、このノイズ光遮光部材2
f1と第1受光部収容空間2bを規定する板部材と暗箱
2の外壁部材とで光トラップ2kを構成している。な
お、ノイズ光遮光部材2f1と対向するノイズ光遮光部
材2f2および両ノイズ光遮光部材2f1,2f2の間
に位置する暗箱2の外壁部材が第2板部材に該当する。
【0015】さらに、遮光部材2eとほぼ正対する所定
位置に応力を逃がすためのスリット部2gが形成されて
おり、遮光部材2eの基部およびスリット部2gを挟ん
で遮光部材2eと反対側の所定位置にねじ止め用の穴が
形成され、これらの穴を通して基板1がねじ2hによっ
てねじ止めされている。また、遮光部材2eの先端に近
接する所定位置に流体導入用の開口2iが設けられてい
る。もちろん、基板1の対応箇所にも流体導入用の開口
(図示せず)が設けられている。
【0016】上記の構成の光学式塵埃センサの作用は次
のとおりである。発光部1aおよび第1受光部1bが搭
載された基板1を暗箱2の下面に接触させ、この状態に
おいて1対のねじ2hにより基板1と暗箱2とを一体的
に連結することにより、光学的塵埃センサの組み立てを
完了する。この状態においては、発光部1a、レンズ系
2c、遮光部材2e、レンズ系2dおよび第1受光部1
bの相対位置が所期のとおりに設定されている。
【0017】このようにして組み立てられた光電式塵埃
センサを所定位置に配置することにより、以下のように
して測定対象雰囲気中における塵埃の濃度を測定するこ
とができる。測定対象雰囲気が塵埃を全く含んでいない
場合には、発光部1aからレンズ系2cを通して出射さ
れる光はそのまま直線的に伝播し、遮光部材2eの存在
によってレンズ系2dには全く照射されない。この結
果、第1受光部1bからの出力信号は小さいままであ
る。なお、直線的に伝播する光のうち、少なくとも一部
は穴2jを通して光トラップ2kに導入され、とじ込め
られることによりほぼ完全に減衰する。また、直線的に
伝播する光の残部はノイズ光遮光部材2f1,2f2お
よび暗箱2の外壁部材によって多重反射されることによ
り十分に減衰する。したがって、発光部1aからの直接
光に起因するノイズ光は第1受光部1bには殆ど影響を
及ぼさない。
【0018】さらに詳細に説明する。ノイズ光遮光部材
2f1の反射率をα、穴2jの中の反射率をβ、発光部
1aからノイズ光遮光部材2f1に照射されるビームの
半径をa、穴2jの半径をr、発光部1aの光出力を
P、穴2jから穴2jの奥の反射体までの距離をL、ビ
ームの範囲内で明るさが変わらないと仮定すれば、ノイ
ズ光遮光部材2f1での反射量Rsは、 Rs=Pα(a2−r2)/a2 となる。また、穴2jに入る光はPr2/a2、穴2jの
中で反射した光はβPr 2/a2、穴2jから出てくる光
(反射光は拡散反射するものと仮定する)は穴2jで反
射した光のうちのπr2/(2πL2)となる。したがっ
て、穴2jでの反射量Rhは Rh=(βPr4)/2L22 となる。
【0019】図3に、穴2jの直径を変化させた場合に
おけるRs{ノイズ光遮光部材2f1による迷走光(ノ
イズ光)}、Rh{光トラップ2kによる迷走光(ノイ
ズ光)}、Rs+Rh{総迷走光量(総ノイズ光)}の
変化のシミュレーション結果を示す。図3から明らかな
ように、ビームの直径が約30mmである場合に、穴2
jの直径を約20mmに設定することにより総迷走光量
を最小にできることが分かる。
【0020】発光部1aとしてビームが比較的狭い発光
ダイオードを採用した場合には、出力光のうち、中心が
明るいので、Rsは穴2jの面積に対して直線的には低
下せず、穴2jが小さい範囲で急激に低下すると考えら
れる。また、Rhは穴2jの小さい範囲で増加するもの
の、穴2jの面積の2乗に比例することから、Rsほど
の変化はないと考えられる。発光部1aとして発光ダイ
オードを採用した場合のシミュレーション結果を図4に
示す。図3と図4とを比較すれば、発光ダイオードを採
用することにより、総迷走光量を著しく低減できること
が分かる。
【0021】また、発光部1aとして、ビームが比較的
広くて一様な光に近い特性を有する発光ダイオード(ビ
ームの半径が10.5mm、ここでビーム径は発光部1
aの指向特性から得られるビーム半値角の正弦と、ノイ
ズ光遮光部材2f1までの距離とに基づいて算出され
る)、ビームが比較的狭くて、中心が明るい特性を有す
る発光ダイオード(ビームの半径が7.3mm)をそれ
ぞれ採用し、穴2jの直径を0,2,4,6,8,10
mmに設定した場合およびノイズ光遮光部材2f1を省
略した場合における総迷走光量の変化の実測値を図5、
図6に黒四角、白四角で示す。なお、図6には、センサ
が汚れた場合に対応させるべく、ノイズ光遮光部材2f
1で反射した光が当たる部分にテープを貼って反射光の
減衰率を下げた(反射率を上げた)状態での総迷走光量
の変化の実測値の変化を黒四角で示している。また、発
光部1aから受光部1bまでの距離は71mm、発光部
1aから光トラップ2kの穴2jまでの距離は60mm
である。
【0022】図5の実測値から明らかなように、穴2j
の直径が4mmの時に総迷走光量(塵埃の濃度が0の時
の第1受光部1bからの出力電圧値)が極小になってい
ることが分かる。図6に白四角で示す実測値から明らか
なように、穴2jの直径が小さいほど総迷走光量が少な
くなっている。これは、ノイズ光遮光部材2f1,2f
2による光の減衰が良好に行われ、光トラップ2kでの
光の減衰が穴2jからの距離が小さいことに起因して良
好には行われなかったことが原因であると思われる。図
6に黒四角で示す実測値から明らかなように、穴2jの
直径が4〜8mmの時に総迷走光量が極小になっている
ことが分かる。ここで、穴2jの直径が6mmの時に総
迷走光量が大きくなっているのは、ノイズ光遮光部材2
f1の作製精度が原因であると思われる。
【0023】測定対象雰囲気が塵埃を含んでいる場合に
は、流体導入用の開口2iを通して塵埃を含む流体が暗
箱2の内部に侵入するので、発光部1aからレンズ系2
cを通して出射される光が塵埃によって散乱反射され、
散乱反射光の一部がレンズ系2dを通して第1受光部1
bに導かれる。この結果、第1受光部1bからの出力信
号が、受光する散乱反射光の強度に対応して大きくな
る。また、直線的に伝播する光は光トラップ2k、ノイ
ズ光遮光部材2f1,2f2および暗箱2の外壁部材に
より十分に減衰されるので、第1受光部1bには殆ど影
響を及ぼさない。したがって、第1受光部1bからの出
力信号に基づいて測定対象雰囲気中の塵埃の濃度を測定
することができる。
【0024】以上は温度変化、経時変化などの影響を受
けていない状態における作用である。温度変化、経時変
化などの影響を受けた場合には、基板1と暗箱2との熱
膨張係数が互いに異なるとともに、基板1と暗箱2とが
1対のねじ2hにより一体的に連結されているのである
から、両者の間の熱膨張差に起因して応力が発生し、基
板1、暗箱2に歪が発生する。しかし、この実施態様に
おいては、1対のねじ2hによる連結部どうしの間に応
力を逃がすためのスリット部2gが形成されているので
あるから、上述のように応力が発生しても、この応力の
大半がスリット部2gにより逃がされ、発光部1a、レ
ンズ系2c、遮光部材2e、レンズ系2dおよび第1受
光部1bの相対位置は殆ど変化しない。したがって、温
度変化、経時変化などの影響を受けない場合と同様に測
定雰囲気中の塵埃の濃度を測定することができる。
【0025】図7はこの発明の光学的塵埃センサの他の
実施の態様の内部機構を示す平面図である。この実施態
様が図1の実施態様と異なる点は、穴2jを通して光ト
ラップ2k内に導入される発光部1aからの直接光を受
光するための第2受光部2mを設けた点のみである。な
お、この第2受光部2mからの出力信号は図示しないフ
ィードバック回路を介して発光部1aを駆動する駆動回
路(図示せず)にフィードバックされ、発光部1aから
の出力光強度を一定に保持すべく発光部1aを制御する
ようにしている。
【0026】この実施態様を採用した場合には、第2受
光部2mが光トラップ2kの内部において発光部1aか
らの直接光を受光するようにしているので、第2受光部
2mによって反射される直接光が光トラップ2kの外部
に戻って迷走光になってしまう割合を著しく低減するこ
とができる。したがって、図1の実施態様と比較して迷
走光を殆ど増加させることなく、発光部1aからの出力
光強度を一定に保持することができ、ひいては塵埃の検
出精度を高めることができる。
【0027】なお、この実施の態様において、第2受光
部2mの反射係数を得ることができるのであれば、この
反射係数をも考慮して穴2jの直径の最適値を得ること
ができるが、反射係数を求めることが困難である場合に
は、実験的に穴2jの直径の最適値を得ればよい。発光
部1aとして、ビームが比較的広くて一様な光に近い特
性を有する発光ダイオード、ビームが比較的狭くて、中
心が明るい特性を有する発光ダイオードをそれぞれ採用
し、穴2jの直径を0,2,4,6,8,10mmに設
定した場合およびノイズ光遮光部材2f1を省略した場
合における総迷走光量の変化の実測値を図8に黒四角、
白四角で示す。
【0028】何れの場合にも、穴2jの直径が2mmの
時に総迷走光量の極小が認められている。ただし、極小
のレベルは非常に小さい。これは、光トラップ2kの内
部での反射が著しく大きいため、穴2jを開けない方が
迷走光量が小さくなるからであると考えられる。第2受
光部2mを設けていない場合、第2受光部2mを光トラ
ップ2kの内部の所定位置、ノイズ光遮光部材2f1の
直後、ノイズ光遮光部材2f1の直前に設けた場合にお
ける総迷走光量の変化の実測値を図9に黒四角で示す。
【0029】ノイズ光遮光部材2f1の直前に第2受光
部2mを設けた場合に総迷走光量が著しく大きいことが
分かり、図7の実施の態様を採用することにより総迷走
光量を低減できていることが分かる。また、第2受光部
2mを光トラップ2kの内部の所定位置、ノイズ光遮光
部材2f1の直後にそれぞれ設けた場合に、総迷走光量
が互いにほぼ等しいのは、穴2jからの距離の差が余り
大きくないからであると思われる。
【0030】
【発明の効果】請求項1の発明は、発光部からの直接光
のうち、少なくとも一部は穴を通して光トラップに導入
され、発光部からの直接光のうち、光トラップに導入さ
れなかった光があれば、第1板部材と第2板部材とによ
り多重反射され、ひいては、発光部からの直接光をビー
ム状に絞り込んでいなくても、光トラップと、第1板部
材および第2板部材による多重反射とによって発光部か
らの直接光に起因するノイズ光を十分に減衰させること
ができ、塵埃を高精度に検出することができ、さらに、
直接光を減衰させる部分を小形化できるという特有の効
果を奏する。
【0031】請求項2の発明は、構成を簡素化すること
ができるほか、請求項1と同様の効果を奏する。請求項
3の発明は、第2受光部からの出力信号に基づいてフィ
ードバック制御を行うことにより発光部からの光の強度
を一定に保持することができ、しかも、第2受光部によ
る反射光がノイズ光として作用することを防止すること
ができるという特有の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の光電式塵埃センサの一実施態
様の内部機構を示す平面図である。
【図2】同上概略正面図である。
【図3】穴の直径を変化させた場合におけるRs、R
h、Rs+Rhの変化のシミュレーション結果を示す図
である。
【図4】発光部としてビームが比較的狭い発光ダイオー
ドを採用した場合におけるRs、Rh、Rs+Rhの変
化のシミュレーション結果を示す図である。
【図5】発光部として、ビームが比較的広くて一様な光
に近い特性を有する発光ダイオードを採用し、穴の直径
を0,2,4,6,8,10mmに設定した場合および
ノイズ光遮光部材を省略した場合における総迷走光量の
変化の実測値を示す図である。
【図6】発光部として、ビームが比較的狭くて、中心が
明るい特性を有する発光ダイオードを採用し、穴の直径
を0,2,4,6,8,10mmに設定した場合および
ノイズ光遮光部材を省略した場合における総迷走光量の
変化の実測値を示す図である。
【図7】この発明の光電式塵埃センサの他の実施の態様
を示す平面図である。
【図8】発光部として、ビームが比較的広くて一様な光
に近い特性を有する発光ダイオード、ビームが比較的狭
くて、中心が明るい特性を有する発光ダイオードをそれ
ぞれ採用し、穴の直径を0,2,4,6,8,10mm
に設定した場合およびノイズ光遮光部材を省略した場合
における総迷走光量の変化の実測値を示す図である。
【図9】第2受光部を設けていない場合、第2受光部を
光トラップ2kの内部の所定位置、ノイズ光遮光部材の
直後、ノイズ光遮光部材の直前に設けた場合における総
迷走光量の変化の実測値を示す図である。
【符号の説明】
1 基板 1a 発光部 1b 第1受光部 2 暗箱 2c,2d レンズ系 2e 遮光部材 2f1,2f2 ノイズ光遮光部材 2j 穴 2k 光トラップ 2m 第2受光部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−160697(JP,A) 実開 昭62−37751(JP,U) 実開 昭63−110992(JP,U) 実開 平2−83450(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/00 - 21/61 G01N 15/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース体(2)の内部に、発光部(1
    a)、第1受光部(1b)および発光部(1a)からの
    光が直接第1受光部(1b)に入射することを阻止する
    遮光部材(2e)が設けられてあり、発光部(1a)か
    らの光が直接照射される第1板部材(2f1)が第1受
    光部(1b)から離れる方向に反射するように設けられ
    てあるとともに、第1板部材(2f1)により反射され
    た光をさらに反射させるとともに、第1板部材(2f
    1)とで多重反射を行わせるための第2板部材(2f
    2)が設けられてあり、さらに、第1板部材(2f1)
    の所定位置に、発光部(1a)からの光を通過させる穴
    (2j)が形成されてあるとともに、この穴(2j)を
    通過した光をとじ込めて減衰させる光トラップ(2k)
    が設けられてあることを特徴とする光電式塵埃センサ。
  2. 【請求項2】 第1板部材(2f1)が光トラップ(2
    k)の一部を兼ねている請求項1に記載の光電式塵埃セ
    ンサ。
  3. 【請求項3】 発光部(1a)からの光の強度を一定に
    保持するために、発光部(1a)からの光のうち、第1
    板部材(2f1)に形成された穴(2j)を通過する光
    を受光する第2受光部(2m)をさらに設けてある請求
    項1または請求項2に記載の光電式塵埃センサ。
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