JP4057071B2 - ポリビニルアセタールの製造方法、ポリビニルアセタール、合わせガラス用中間膜及び合わせガラス - Google Patents
ポリビニルアセタールの製造方法、ポリビニルアセタール、合わせガラス用中間膜及び合わせガラス Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ポリビニルアセタールの製造方法に関し、詳しくは製造時間を短縮できるポリビニルアセタールの製造方法及び粒度が比較的大きいポリビニルアセタールの製造方法に関する。
【0002】
さらに、この発明は、上記ポリビニルアセタールの製造方法により得られたポリビニルアセタール、このポリビニルアセタールのうちポリビニルブチラールを用いた合わせガラス用中間膜及びこの合わせガラス用中間膜を用いた合わせガラスに関する。
【0003】
【従来の技術】
ポリビニルブチラール等のポリビニルアセタールは、安全ガラスの中間膜、塗料、接着剤等の原料樹脂として広く使用されている。この種のポリビニルアセタールは、主に沈殿法及び溶液法により製造されている。
【0004】
ポリビニルブチラールの製造を例にとると、沈殿法では、酸触媒の存在下でポリビニルアルコールの水溶液にブチルアルデヒドを加え、一般に20℃以下の比較的低温で縮合反応を行ってポリビニルブチラールを沈澱析出させ、その後昇温して熟成反応を行う(例えば、特開昭56−82806号公報参照)。
【0005】
溶液法では、イソプロピルアルコール等の有機溶媒中にポリビニルアルコールと酸触媒とブチルアルデヒドとを加え、比較的高温で縮合反応及び熟成反応を行ってポリビニルブチラールの溶液を得て、この溶液に水等の非溶媒を加えてポリビニルブチラールを沈澱析出させる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の沈殿法によるポリビニルアセタールの製造にあっては、縮合反応のあと熟成反応を行ってポリビニルアセタールを安定化させるが、この場合、良好な品質を得るためには、長時間にわたり沈殿物を水中で撹拌して熟成反応を行わねばならず、このため製造時間が長くなるという問題がある。
【0007】
また、溶液法では、酸性下でポリビニルアルコールのケン化が起こりやすくなり、塩酸濃度を沈殿法より低くせねばならず、そのため縮合反応及び熟成反応に長時間を要し、この場合も製造時間が長くなるという問題がある。
【0008】
さらに、沈殿法では、ケン化度の高いポリビニルアルコールが用いられ、このようなポリビニルアルコールの水溶液を短時間で得るためには、ポリビニルアルコールを投入する水の温度を高くすることが有利であるが、水温を高く(約50℃以上)すると、ポリビニルアルコールが塊状(ままこ)になりやすく、逆に溶解しにくくなる。
【0009】
そのため、ポリビニルアルコールを投入する水の温度は低め(約40℃以下)にして塊状物の発生を防止し、その後90℃以上への昇温して完全に溶解する方法が採用されているが、この場合、90℃以上への昇温に長時間を要し、そのため製造時間が長くなるという問題がある。
【0010】
さらに、沈殿法では、ポリビニルアセタールの粒子が粗大化したり凝集したりしないように沈澱析出させるため及び均一な品質の製品を得るために、一般に20℃以下の比較的低温で縮合反応を行っているが、この場合、得られるポリビニルアセタールの粒子が微細になり、取扱い作業の際に微粉が舞い上がったり、押出成形の際にスクリューへの食い込みが悪くなったりするという問題がある。
【0011】
この発明は、上記の問題を解決するもので、第1の目的は、主に沈澱法及び溶液法において、熟成反応の時間を短縮できるポリビニルアセタールの製造方法を提供することにある。
【0012】
第2の目的は、沈澱法において、ポリビニルアルコール水溶液の調製時間を短縮できるポリビニルアセタールの製造方法を提供することにある。
【0013】
第3の目的は、沈澱法において、粒度が比較的大きく、好ましくは平均粒径が80μm 以上であるポリビニルアセタールの製造方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的は、沈殿法もしくは溶液法によりポリビニルアルコールとアルデヒド化合物とを縮合せしめてポリビニルアセタールを製造する方法において、1,2−グリコール結合量が1.70モル%以下のポリビニルアルコールを用いることによって達成することができる(請求項1の発明)。
【0017】
上記第2の目的は、ポリビニルアルコール水溶液とアルデヒド化合物とを縮合せしめてポリビニルアセタールを製造する方法(沈澱法)において、1,2−グリコール結合量が1.70モル%以下のポリビニルアルコールを用い、このポリビニルアルコールを45〜65℃の温水中に投入した後90℃以上で溶解して、上記ポリビニルアルコール水溶液を得ることによって達成することができる(請求項2の発明)。
【0018】
上記第3の目的は、ポリビニルアルコール水溶液とアルデヒド化合物とを縮合せしめてポリビニルアセタールを製造する方法(沈澱法)において、1,2−グリコール結合量が1.70モル%以下のポリビニルアルコールを用い、20℃以下で縮合反応を行ってポリビニルアセタールを沈澱析出させ、その後30℃以上で熟成反応を行うことによって達成することができる(請求項3の発明)。
【0021】
請求項1〜3の発明に用いるポリビニルアルコールの平均重合度及びケン化度は、従来の製造方法と同様に、製造するポリビニルアセタールの用途によって選ばれる。例えば、合わせガラス用中間膜に用いるポリビニルブチラールを製造する場合は、平均重合度が800〜3000のものが好ましい。また、ケン化度は、透明性のよいポリビニルブチラールを得るために、95モル%以上、特に98モル%以上のものが好ましい。
【0022】
そして、請求項1〜3の発明では、1,2−グリコール結合量が1.70モル%以下のポリビニルアルコールを用いることが必要で、この点が従来の製造方法と著しく異なる。ここで、1,2−グリコール結合量は、核磁気共鳴スペクトル法(NMR法)によって測定される。このような特定のポリビニルアルコールを用いる理由は、次の通りである。
【0023】
すなわち、従来の製造方法のように、1,2−グリコール結合量が1.70モル%を越えるポリビニルアルコールを用いると、請求項1の発明において、熟成反応の時間を短縮する効果が小さくなるからである。
【0024】
また、従来の製造方法のように、1,2−グリコール結合量が1.70モル%を越えるポリビニルアルコールを用いると、請求項2の発明において、ポリビニルアルコール水溶液の調製時間を短縮する効果が小さくなるからである。
【0025】
また、従来の製造方法のように、1,2−グリコール結合量が1.70モル%を越えるポリビニルアルコールを用いると、請求項3の発明において、粒度が比較的大きく平均粒径で80μm 以上とするのが難しくなるからである。
【0026】
請求項1〜3の発明に用いるアルデヒド化合物は、従来の製造方法と同様に、製造するポリビニルアセタールの用途によって選ばれる。例えば、合わせガラス用中間膜に用いるポリビニルブチラールを製造する場合は、アルデヒド化合物としてブチルアルデヒドが用いられる。
【0027】
その他、用途に応じて、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、グリオキサゾールアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、ジヒドロキシベンズアルデヒド、2−エチルヘキシルアルデヒド、プロピオンアルデヒド、フェニルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、フルフラールアルデヒド、アクロレインアルデヒド、クロラールアルデヒド、p−アジドベンズアルデヒド、シクロヘキシルアルデヒド、クロルベンズアルデヒド等のアルデヒド化合物が用いられる。
【0028】
請求項1〜3の発明において、上記ポリビニルアルコールとアルデヒド化合物とを縮合せしめる触媒としては、一般に酸触媒が用いられ、具体的には、硫酸、硝酸、塩酸等の無機酸やp−トルエンスルホン酸等の有機酸が用いられる。これ等の酸触媒の使用量は、縮合反応の終了時における濃度(酸触媒濃度)が0.5〜5重量%となるような量が好ましい。
【0029】
これ等の酸触媒は所定量を一度に添加してもよいが、沈殿法の場合、微細なポリビニルアセタール粒子を沈殿析出せしめるためには、適当な回数に分割添加するのが好ましい。例えば、酸触媒として塩酸を用いる場合は、沈殿物の析出前に全所要量の1/20〜1/3を添加し、残りを沈殿物の析出後に添加するのが好ましい。また、溶液法の場合は、全所定量を反応のはじめに一括投入するのが効率上好ましい。
【0030】
請求項1〜3の発明において、沈澱法では、上記ポリビニルアルコールを温水に溶解して水溶液が調製され、特に上記ポリビニルアルコールを45〜65℃の温水中に投入した後90℃以上、好ましくは93℃以上に昇温し、この温度で1時間以上溶解するのが好ましい。ポリビニルアルコールを投入する温水の温度が45℃未満では溶解時間の短縮効果が小さくなり、逆に温水の温度が65℃を越えるとポリビニルアルコールが塊状となり溶解時間が長くなる。
【0031】
請求項1の発明において、溶液法では、上記のポリビニルアルコールをイソプロピルアルコール等の有機溶媒又は水との混合溶媒に溶解して溶剤溶液とされる。
【0032】
請求項1〜3の発明において、ポリビニルアルコール水溶液(沈澱法)又は溶剤溶液(溶液法)の濃度は、縮合反応によりアセタール化を行うことができる濃度であれば特に限定されないが、通常、3〜15重量%である。
【0033】
また、上記アルデヒド化合物の使用量は、沈澱法、溶液法のいずれの場合においても、製造するポリビニルアセタールのアセタール化度に応じて適宜決定されるが、合わせガラス用中間膜に用いる場合は、アセタール化度(ブチラール化度)が60〜75モル%となるようにブチルアルデヒドを使用するのが好ましく、そのためにはポリビニルアルコール100重量部に対し、49〜74重量部のブチルアルデヒドを加えるのが望ましい。
【0034】
請求項1の発明により、例えばポリビニルブチラールを製造するには、沈殿法では、上記特定のポリビニルアルコール水溶液に酸触媒を添加し、次いで反応系を20℃以下に冷却し、これにブチルアルデヒドを加えて縮合反応させてポリビニルブチラールの沈殿を析出させる方法が好適に採用される。
【0035】
このように反応系の温度を低く保つのは、沈殿物を微小な粒子状または粉状で沈殿析出させるため及び均一な品質の製品を得るためであり、温度の下限は反応系が凍結しないような温度であればよく、特に限定されるものではないが、通常、−6℃以上の温度が採用される。
【0036】
その後、ポリビニルブチラールの縮合反応が終了したあと、ポリビニルブチラールを安定化させるために熟成反応を行うが、この場合、反応系を昇温し30℃以上の温度に数時間保って熟成反応を行うのが好ましい。
【0037】
このように反応系の温度を30℃以上の温度に保って熟成反応を行うのは、粒子径を比較的大きく(平均粒径で80μm 以上)するため及び熟成反応を十分に進めるためであり、温度の上限は水が沸騰しないような温度であればよく、特に限定されるものではないが、通常、90℃以下の温度が採用される。
【0038】
その後、酸触媒をアルカリで中和し濾過してポリビニルブチラールを取り出し、常法により洗浄、精製、乾燥を行って、粉末状のポリビニルブチラールを製造する。
【0039】
一方、請求項1の発明において、溶液法では、イソプロピルアルコール等の有機溶媒又は水との混合溶媒中に、上記特定のポリビニルアルコールと酸触媒とブチルアルデヒドとを加え、次いで反応系を40〜90℃に昇温して縮合反応及び熟成反応を数時間行う方法が好適に採用される。そして、その後、反応溶液に水等の非溶媒を加えてポリビニルブチラールを析出させ、常法により洗浄、精製、乾燥を行って粉末状のポリビニルブチラールを製造する。
【0040】
上述のように、ポリビニルアルコールとアルデヒド化合物とを縮合せしめてポリビニルアセタールを製造する方法(主に沈澱法及び溶液法)において、1,2−グリコール結合量が1.70モル%以下のポリビニルアルコールを用いると、主に熟成反応の時間が短縮される。その作用機構は解明されたわけではないが、次のように推察される。
【0041】
先ず、アルデヒド化合物がポリビニルアルコールの水酸基と縮合反応してアセタール環が形成されるが、この縮合反応は平衡反応であり、反応がある程度進行した平衡状態ではアセタール化度はほぼ一定になる。
【0042】
このとき、比較的高温で熟成反応を行うと、アセタール環の付け変わりが起こり、立体配置が主鎖に沿って互いに逆であるラセミ型のアセタール環が、主鎖に沿って互いに同じである安定なメソ型のアセタール環に付け変わり、一方、水酸基はアイソタクティックから安定なシンジオタクティック立体構造へ変化し、その連鎖長が長くなる。その結果、得られるポリビニルアセタールがより安定で、剛性を有する樹脂に変化する。このように、アセタール環の構造のメソ型の割合は、熟成反応の程度を表す尺度とすることができる。
【0043】
ここで、ポリビニルアルコールに1,2−グリコール結合が存在すれば、この1,2−グリコール結合中の水酸基はアルデヒド化合物と反応はするがアセタール環を形成することができないため、いったん反応したアルデヒド化合物は解離し、アセタール環を形成し得る1,3−グリコール結合と再反応する。
【0044】
それゆえ、1,2−グリコール結合の存在はアセタール化反応を阻害する原因となる。また、1,2−グリコール結合はポリビニルアルコールの構造を不規則のものとし、また物性的に軟らかい折れ曲がり点として機能するため、上記水酸基の連鎖長の成長やアセタール環の付け変わりを阻害し、その結果、アセタール化反応及び熟成反応の時間が長くなる。
【0045】
したがって、ポリビニルアルコールの1,2−グリコール結合量を1.70モル%以下に減らすと、アセタール化反応が早くなり、しかもアセタール環及び水酸基の構造変化が早く行われ、その結果、主に熟成反応の時間が短縮されるものと考えられる。
【0046】
また、請求項2の発明のように、ポリビニルアルコールの水溶液とアルデヒド化合物とを縮合せしめてポリビニルアセタールを製造する方法(沈澱法)において、1,2−グリコール結合量が1.70モル%以下のポリビニルアルコールを用い、このポリビニルアルコールを45〜65℃の水中に投入した後90℃以上で溶解することにより水溶液を得ると、ポリビニルアルコール水溶液の調製時間が短縮される。その作用機構は解明されたわけではないが、次のように推察される。
【0047】
ポリビニルアルコールが水に溶解する際には、先ず非晶構造部分が溶解し、次に結晶構造部分が溶解する。ここで、ポリビニルアルコールを高温の温水に投入すると、非晶構造部分が急速に膨潤、軟化するため塊状物が形成される。
【0048】
しかし、1,2−グリコール結合量が少ないポリビニルアルコールは、分子構造が1,3−グリコール結合からなる規則的な構造を有しているため、結晶化した際に強い結晶構造部分を多く生成する。この強い結晶構造部分が非晶構造内に存在すると、非晶構造部分の膨潤、軟化の程度が抑制され、より高温で塊状物形成に至らないものと考えられる。
【0049】
そして、さらに昇温すると非晶構造部分は緩やかに溶解し、しだいに結晶構造部分の溶解が始まる。この結晶のサイズが大きいと溶解時間が長くなるが、1,2−グリコール結合量が少ないポリビニルアルコールは、1,2−グリコール結合量が多いポリビニルアルコールと結晶のサイズは同じ程度であり、その数が多くなり、結晶溶解に至る時間が早くなるものと考えられる。
【0050】
また、請求項3の発明のように、ポリビニルアルコールの水溶液とアルデヒド化合物とを縮合せしめてポリビニルアセタールを製造する方法(沈澱法)において、1,2−グリコール結合量が1.70モル%以下のポリビニルアルコールを用い、20℃以下で縮合反応を行ってポリビニルアセタールを沈澱析出させ、その後30℃以上で熟成反応を行うと、粒度が比較的大きい(平均粒径で80μm 以上)ポリビニルアセタールが得られる。その作用機構は解明されたわけではないが、次のように推察される。
【0051】
ポリビニルアルコールの水溶液とアルデヒド化合物との縮合反応で沈澱析出した直後のポリビニルアセタールの粒子(一次粒子)の大きさは、ポリビニルアルコールの1,2−グリコール結合量が少なくても多くても大きな差はない。
【0052】
しかし、1,2−グリコール結合量が少ないポリビニルアルコールは1,3−グリコール結合量からなる規則的な繰り返し単位を有するため、分子間の相互作用が大きく、一次粒子同士が接触(衝突)したときに合着しようとする力が大きい。そのため、沈澱析出した一次粒子は他の粒子と接触し大きな粒子に成長しやすくなるものと考えられる。
【0053】
また、このようにして大きな粒子に成長したポリビニルアセタールの粒子は内部がポーラスなため、その内部に取り込まれたアルデヒド化合物などの残存物は洗浄により容易に除去されるものと考えられる。
【0054】
上述の製造方法(請求項1〜3)で得られるポリビニルアセタールのうち、ポリビニルブチラールは合わせガラス用中間膜の製造に好適に用いられる。この場合、ブチラール化度60〜70モル%、平均重合度800〜3000、ブチラール環のメソ型構造75〜85モル%のポリビニルブチラールを用いるのが好ましい。ここで、ブチラール化度及び平均重合度はJIS K6728に基づいて測定され、ブチラール環のメソ型構造はプロトン核磁気共鳴スぺクトル法により測定することができる。
【0055】
ブチラール化度が60モル%未満では後述の可塑剤との相溶性が悪くなり、可塑剤が中間膜の表面にブリードするようになり、逆に70モル%を越えると中間膜の耐熱性や強度が低下する。また、平均重合度が800未満では中間膜の強度が低下し、逆に3000を越えると押出成形性が低下する。
【0056】
また、ブチラール環のメソ型構造の割合と中間膜のクリープ伸び率(80℃)と関係があり、上記ポリビニルブチラールのメソ型構造が75モル%未満では 中間膜のクリープ伸び率(80℃)が140%を上回り、中間膜が柔らかくなって合わせガラスの製造過程で中間膜が変形しやすくなり、取扱い作業性が低下するる。逆に、メソ型構造が85モル%を越えると中間膜のクリープ伸び率(80℃)が40%を下回り、中間膜が硬くなって合わせガラスの製造過程で中間膜とガラスとの界面に気泡が残りやすくなる。
【0057】
ここで、中間膜のクリープ伸び率(80℃)は、長さ40mm、幅20mm、厚さ0.76mmの中間膜に20gの重りにより荷重を与え、80℃で30分経過後の伸び率(%)を意味する。
【0058】
この発明の合わせガラス用中間膜は、例えば、次のような溶融混練押出法により製造することができるが、溶融混練押出法に限定されない。
【0059】
溶融混練押出法により合わせガラス用中間膜を製造するには、上記ポリビニルブチラールに可塑剤及び必要に応じてその他の添加剤を適量配合し、これを押出機により溶融混練し、これを膜状に押出成形する。
【0060】
可塑剤としては、上記ポリビニルブチラールと相溶性の良好な可塑剤、例えば、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘプタノエート、テトラエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、テトラエチレングリコール−ジ−2−エチルヘプタノエート等が好適に用いられるが、これに限定されない。
【0061】
これ等の可塑剤は単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。これ等の可塑剤は、上記ポリビニルブチラール100重量部に対して、30〜50重量部の範囲で含有される。可塑剤の含有率が30重量部未満では可塑化効果が不充分となって成形が難しくなり、また柔軟性が低下し、逆に50重量部を越えると中間膜からブリードして透明性や接着性が低下する。
【0062】
その他の添加剤としては、例えば、酢酸カリウム、酢酸マグネシウム等のカルボン酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩からなる接着力調整剤、エポキシ変性シリコンオイル、エステル変性シリコンオイル等の変性シリコンオイルからなる接着力調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤など、従来より慣用されている各種の添加剤が用いられる。
【0063】
特に、上記接着力調整剤は、ガラスと中間膜との接着力を適度に調節して、合わせガラスの耐貫通性とガラスの飛散防止性とのバランスをとるのに有効であり、車両や航空機の窓ガラスとして用いられる合わせガラスの中間膜には、上記接着力調整剤が含有されることが多い。
【0064】
こうして、この発明の合わせガラス用中間膜が得られる。この発明の合わせガラス用中間膜を用いて合わせガラスを製造するには、例えば、次のような公知の方法が採用される。なお、この中間膜には、合わせ加工時の脱気性を良好にするために、上記製膜工程においてエンボスロールによりその表面にエンボスが施されていてもよい。
【0065】
先ず、上記合わせガラス用中間膜の含水量を調整する。この中間膜の含水量は、一般に0.4〜0.5重量%程度に調整するのが望ましい。次に、二枚の透明なガラス板の間に上記中間膜を挟んでサンドイッチ体とし、これを真空ゴムバックに入れ減圧吸引しながら約70〜110℃で予備接着し、次いで、オートクレーブを用い、約120〜150℃で、約10〜15 kg/cm2 の圧力で本接着を行うことにより製造される。
【0066】
上記ガラス板としては、フロートガラス等の無機ガラス板のみならず、ポリカーボネート、メチルメタクリレート等の透明な合成樹脂からなる有機ガラス板も使用することができる。
【0067】
また、二枚の上記中間膜を用い、この中間膜の間に各種の模様を印刷したポリエステルフィルム、和紙、パンチングメタルシート、熱線反射性の金属薄膜等のフィルム又はシートを介在させて装飾性中間膜や熱線反射性中間膜とし、このような複層構造の中間膜を用いて合わせガラスを製造することもできる。
【0068】
また、ガラス破片の飛散を確実に防止する観点から、上記サンドイッチ体において、窓ガラスの内側となる方の透明無機ガラス板或いは透明有機ガラスを、ポリエステルフィルム又はシートに替えたり、窓ガラスの内側となる方の透明無機ガラス板或いは透明有機ガラスの表面に、さらにポリエステルフィルム又はシートを積層して、合わせガラスを製造することもできる。
【0069】
この発明で得られたポリビニルブチラールを用いた合わせガラス用中間膜は、従来の製造方法で得られたポリビニルブチラールを用いた合わせガラス用中間膜に比べて、ブチラール環のメソ型構造の割合が同じであっても、中間膜のクリープ伸び率(80℃)が比較的小さいという特徴を有する。その理由は、十分に解明されたわけではないが、次のように推察される。
【0070】
すなわち、ポリビニルアルコールとブチルアルデヒドとを縮合反応させてポリビニルブチラールを製造する場合、ポリビニルアルコールは鎖状のポリマーで、1,3−グリコール結合とともに少量の1,2−グリコール結合を有する。この1,2−グリコール結合は、ブチラール化反応に関与しないため、得られるポリビニルブチラール中にも1,2−グリコール結合部位が存在し、この量が少ないほどポリビニルブチラール中の水酸基構造が規則的配列をとるため、分子間力が大きくなり、その結果、中間膜のクリープ伸び率(80℃)が比較的小さくなるものと考えられる。
【0071】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施例及び比較例を示す。
請求項1の発明に関する実施例及び比較例
実施例1
撹拌機及び滴下漏斗を備えたセパラブルフラスコに、重合度1700、ケン化度99.2モル%、1,2−グリコール結合量1.59モル%のポリビニルアルコール280重量部、水2850重量部を投入し、ポリビニルアルコールを溶解した。
【0072】
その後、温度を30℃に保ち、塩酸(35重量%水溶液)21重量部を添加し、さらに撹拌しながら溶液温度を15℃に冷却し、これにブチルアルデヒド157重量部を投入し、ポリビニルブチラールの沈殿析出を確認してから塩酸(35重量%水溶液)179重量部を滴下投入した。
【0073】
次いで、溶液温度を50℃に上昇し2.5時間撹拌を行って熟成反応を終了した。得られた沈殿物を十分に水洗し、残留塩酸を除去後、50℃の熱風乾燥機で48時間乾燥した。
【0074】
熟成の程度を確認するために、ブチラール環の構造のラセミ型とメソ型との比を、500MHzのプロトン核磁気共鳴スぺクトル法( 1H−NMR法)で測定したところ、メソ型が82モル%、ラセミ型が18モル%であり、ラセミ型から安定なメソ型への構造変化が進んでいることがわかる。得られた白色粉末のポリビニルブチラールのブチラール化度は65モル%であった。
【0075】
実施例2
ポリビニルアルコールとして、重合度1700、ケン化度99.2モル%、1,2−グリコール結合量1.40モル%のポリビニルアルコールを用いたこと以外は、実施例1と同様に行った。
【0076】
ただし、熟成の程度を確認するために、50℃の熟成反応の際に、適宜ポリビニルブチラールを抜き取り、これ等のポリビニルブチラールについて、メソ型とラセミ型との比を測定したところ、メソ型82モル%、ラセミ型18モル%になるまでの熟成反応の時間は2時間であった。得られた白色粉末のポリビニルブチラールのブチラール化度は65モル%であった。
【0077】
実施例3
ポリビニルアルコールとして、重合度1700、ケン化度99.2モル%、1,2−グリコール結合量1.30モル%のポリビニルアルコールを用いたこと以外は、実施例1と同様に行った。
【0078】
ただし、熟成の程度を確認するために、50℃の熟成反応の際に、適宜ポリビニルブチラールを抜き取り、これ等のポリビニルブチラールについて、メソ型とラセミ型との比を測定したところ、メソ型82モル%、ラセミ型18モル%になるまでの熟成反応の時間は1.5時間であった。得られた白色粉末のポリビニルブチラールのブチラール化度は65モル%であった。
【0079】
実施例4
滴下投入する塩酸(35重量%水溶液)179重量部を157重量部に変更したこと以外は、実施例2と同様に行った。この場合、メソ型82モル%、ラセミ型18モル%になるまでの熟成反応の時間は2.5時間であった。得られた白色粉末のポリビニルブチラールのブチラール化度は65モル%であった。
であった。
【0080】
実施例5
熟成反応の温度50℃を40℃に変更したこと以外は、実施例2と同様に行った。この場合、メソ型82モル%、ラセミ型18モル%になるまでの熟成反応の時間は2.5時間であった。得られた白色粉末のポリビニルブチラールのブチラール化度は65モル%であった。
【0081】
実施例6
撹拌機、還流冷却器をつけた反応器内にイソプロピルアルコール2850重量部、塩酸(35重量%水溶液)97重量部を仕込み撹拌しながら、重合度1700、ケン化度98.0モル%、1,2−グリコール結合量1.59モル%のポリビニルアルコール280重量部を投入し、さらにブチルアルデヒド157重量部を投入した。
【0082】
次いで、溶液温度を60℃に上昇し3時間撹拌を行って縮合反応と熟成反応とを行った。得られたポリビニルブチラールの溶液に水を加えてポリビニルブチラールを析出させ、これを温水で洗浄し、残留塩酸を除去後、50℃の熱風乾燥機で48時間乾燥した。
【0083】
熟成の程度を確認するために、ブチラール環の構造のラセミ型とメソ型との比を、500MHzのプロトン核磁気共鳴スクトル法( 1H−NMR法)で測定したところ、メソ型が83モル%、ラセミ型が17モル%であり、ラセミ型から安定なメソ型への構造変化が進んでいることがわかる。得られた白色粉末のポリビニルブチラールのブチラール化度は65モル%であった。
【0084】
実施例7
ポリビニルアルコールとして、重合度1700、ケン化度98.0モル%、1,2−グリコール結合量1.40モル%のポリビニルアルコールを用い、縮合反応と熟成反応の温度60℃を50℃に変更したこと以外は、実施例6と同様に行った。
【0085】
ただし、熟成の程度を確認するために、50℃の熟成反応の際に、適宜ポリビニルブチラールを抜き取り、これ等のポリビニルブチラールについて、メソ型とラセミ型との比を測定したところ、メソ型83モル%、ラセミ型17%モルになるまでの熟成反応の時間は3時間であった。得られた白色粉末のポリビニルブチラールのブチラール化度は65モル%であった。
【0086】
実施例8
塩酸(35重量%水溶液)の仕込み量21重量部を67重量部に変更したこと以外は、実施例6と同様に行った。
【0087】
ただし、熟成の程度を確認するために、60℃の熟成反応の際に、適宜ポリビニルブチラールを抜き取り、これ等のポリビニルブチラールについて、メソ型とラセミ型との比を測定したところ、メソ型83モル%、ラセミ型17モル%になるまでの熟成反応の時間は3時間であった。得られた白色粉末のポリビニルブチラールのブチラール化度は65モル%であった。
【0088】
比較例1
ポリビニルアルコールとして、重合度1700、ケン化度99.2モル%、1,2−グリコール結合量1.74モル%のポリビニルアルコールを用いたこと以外は、実施例1と同様に行った。
【0089】
ただし、熟成の程度を確認するために、50℃の熟成反応の際に、適宜ポリビニルブチラールを抜き取り、これ等のポリビニルブチラールについて、メソ型とラセミ型との比を測定したところ、メソ型82モル%、ラセミ型18モル%になるまでの熟成反応の時間は4時間で、実施例1に比べて長時間を要した。得られた白色粉末のポリビニルブチラールのブチラール化度は65モル%であった。
【0090】
比較例2
ポリビニルアルコールとして、重合度1700、ケン化度98.0モル%、1,2−グリコール結合量1.74モル%のポリビニルアルコールを用いたこと以外は、実施例6と同様に行った。
【0091】
ただし、熟成の程度を確認するために、60℃の熟成反応の際に、適宜ポリビニルブチラールを抜き取り、これ等のポリビニルブチラールについて、メソ型とラセミ型との比を測定したところ、メソ型83モル%、ラセミ型17モル%になるまでの熟成反応の時間は6時間で、実施例6に比べて長時間を要した。得られた白色粉末のポリビニルブチラールのブチラール化度は65モル%であった。
上記実施例1〜8及び比較例1及び2の結果をまとめて表1に示す。
【0092】
【表1】
【0093】
請求項2の発明に関する実施例及び比較例
実施例9
撹拌機及び滴下漏斗を備えたセパラブルフラスコに、重合度1700、ケン化度99.2モル%、1,2−グリコール結合量1.59モル%のポリビニルアルコール280重量部を、50℃の温水2850重量部に投入した。この時、ポリビニルアルコールの塊状物は発生しなかった。
【0094】
その後、0.5℃/分の割合で95℃まで昇温し、95℃で1時間攪拌を行ってポリビニルアルコールを溶解した。この時点で、水溶液の全部を20メッシュの金網で濾過したところ、金網上に不溶物は残らず、ポリビニルアルコールが完全に溶解していることが確認された。
【0095】
その後、温度を30℃に保ち、塩酸(35重量%水溶液)21重量部を添加し、さらに撹拌しながら溶液温度を15℃に冷却し、これにブチルアルデヒド157重量部を投入し、ポリビニルブチラールの沈殿析出を確認してから塩酸(35重量%水溶液)179重量部を滴下投入した。
【0096】
次いで、溶液温度を50℃に上昇し2時間半撹拌を行って熟成反応を終了した。得られた沈殿物を十分に水洗し、残留塩酸を除去後、50℃の熱風乾燥機で48時間乾燥した。
【0097】
得られた白色粉末のポリビニルブチラールのブチラール化度は65モル%であった。また、上記方法において、50℃から95℃への昇温所要時間は90分である。
【0098】
実施例10
ポリビニルアルコールとして、重合度1700、ケン化度99.2モル%、1,2−グリコール結合量1.40モル%のポリビニルアルコールを用い、ポリビニルアルコール投入時の水温50℃を55℃に変更したこと以外は、実施例9と同様に行った。
【0099】
上記の方法において、ポリビニルブチラール投入時にポリビニルアルコールの塊状物は発生しなった。また、ポリビニルアルコール水溶液の濾過により、ポリビニルアルコールが完全に溶解していることが確認された。55℃から95℃への昇温所要時間は80分であった。得られた白色粉末のポリビニルブチラールのブチラール化度は65モル%であった。
【0100】
実施例11
ポリビニルアルコールとして、重合度1700、ケン化度99.2モル%、1,2−グリコール結合量1.30モル%のポリビニルアルコールを用い、ポリビニルアルコール投入時の水温50℃を60℃に変更したこと以外は、実施例9と同様に行った。得られた白色粉末のポリビニルブチラールのブチラール化度は65モル%であった。
【0101】
上記の方法において、ポリビニルブチラール投入時にポリビニルアルコールの塊状物は発生しなった。また、ポリビニルアルコール水溶液の濾過により、ポリビニルアルコールが完全に溶解していることが確認された。60℃から95℃への昇温所要時間は70分である。得られた白色粉末のポリビニルブチラールのブチラール化度は65モル%であった。
【0102】
比較例3
撹拌機及び滴下漏斗を備えたセパラブルフラスコに、ポリビニルアルコールとして、重合度1700、ケン化度99.2モル%、1,2−グリコール結合量1.74モル%のポリビニルアルコール280重量部を、60℃の温水2850重量部に投入した。この時、瞬時にポリビニルアルコールの塊状物が発生した。
【0103】
その後、0.5℃/分の割合で95℃まで昇温し、95℃で1時間攪拌を行ってポリビニルアルコールを溶解した。この時点で、水溶液の全部を20メッシュの金網で濾過したところ、金網上に70重量部の不溶物が残ったため、その後の合成操作を中止した。なお、60℃から95℃への昇温所要時間は70分である。
【0104】
比較例4
ポリビニルアルコールとして、重合度1700、ケン化度99.2モル%、1,2−グリコール結合量1.74モル%のポリビニルアルコールを用いたこと以外は、実施例9と同様に行った。
【0105】
この場合、ポリビニルアルコールを50℃の温水に投入した時に、瞬時にポリビニルアルコールの塊状物が発生した。しかし、0.5℃/分の割合で95℃まで昇温し、95℃で1時間攪拌を行ってポリビニルアルコールを溶解した後で水溶液の全部を20メッシュの金網で濾過したところ、金網上に不溶物が残らなかったため、その後の合成操作を続行した。
【0106】
上記の方法において、50℃から95℃への昇温所要時間は、実施例9と同様に90分である。しかし、得られた白色粉末のポリビニルブチラールのブチラール化度は62モル%であり、実施例9に比べてブチラール化度が低下した。
【0107】
比較例5
ポリビニルアルコールとして、重合度1700、ケン化度99.2モル%、1,2−グリコール結合量1.74モル%のポリビニルアルコールを用い、ポリビニルアルコール投入時の水温50℃を40℃に変更したこと以外は、実施例9と同様に行った。
【0108】
この場合、ポリビニルアルコールを40℃の温水に投入した時に、ポリビニルアルコールの塊状物は発生しなかった。また、0.5℃/分の割合で95℃まで昇温し、95℃で1時間攪拌を行ってポリビニルアルコールを溶解した後で水溶液の全部を20メッシュの金網で濾過したところ、金網上に不溶物は残らず、ポリビニルアルコールが完全に溶解していることが確認された。
【0109】
得られた白色粉末のポリビニルブチラールのブチラール化度は65モル%であった。しかし、40℃から95℃までの昇温時間は110分で実施例9に比べて長くなった。
【0110】
比較例6
ポリビニルアルコールとして、重合度1700、ケン化度99.2モル%、1,2−グリコール結合量2.10モル%のポリビニルアルコールを用いたこと以外は、実施例9と同様に行った。
【0111】
この場合、ポリビニルアルコールを50℃の温水に投入した時に、瞬時にポリビニルアルコールの塊状物が発生した。しかし、0.5℃/分の割合で95℃まで昇温し、95℃で1時間攪拌を行ってポリビニルアルコールを溶解した後で水溶液の全部を20メッシュの金網で濾過したところ、金網上に不溶物が残らなかったため、その後の合成操作を続行した。
【0112】
40℃から95℃までの昇温時間は、実施例9と同様に90分である。しかし、得られた白色粉末のポリビニルブチラールのブチラール化度は60モル%であり、実施例9に比べてブチラール化度が低下した。
上記実施例9〜11及び比較例3〜6の結果をまとめて表2に示す。
【0113】
【表2】
【0114】
請求項3の発明に関する実施例及び比較例
実施例12
撹拌機及び滴下漏斗を備えたセパラブルフラスコに、重合度1700、ケン化度99.2モル%、1,2−グリコール結合量1.59モル%のポリビニルアルコール280重量部、水2850重量部を投入し、ポリビニルアルコールを溶解した。
【0115】
その後、温度を30℃に保ち、塩酸(35重量%水溶液)21重量部を添加し、さらに撹拌しながら溶液温度を15℃に冷却し、これにブチルアルデヒド157重量部を投入し、ポリビニルブチラールの沈殿析出を確認してから塩酸(35重量%水溶液)179重量部を滴下投入した。
【0116】
次いで、溶液温度を50℃に上昇し2.5時間撹拌を行って熟成反応を終了した。得られた沈殿物を十分に水洗し、残留塩酸を除去後、50℃の熱風乾燥機で48時間乾燥した。
【0117】
得られた白色粉末のポリビニルブチラールのブチラール化度は65モル%であった。また、このポリビニルブチラールの粒子径を粒度測定器(スワンヤトランステック社製のツブテック粒度測定器)で測定したところ、その平均粒子径は110μm であった。
【0118】
また、このポリビニルブチラール粒子をジメチルホルムアミドに溶解し、ガスクロマトグラフにより、ポリビニルブチラール粒子中の残存ブチルアルデヒド量を測定したところ、残存ブチルアルデヒドは検出されなかった。
【0119】
実施例13
ポリビニルアルコールとして、重合度1700、ケン化度99.2モル%、1,2−グリコール結合量1.40モル%のポリビニルアルコールを用いたこと以外は、実施例12と同様に行った。
【0120】
得られた白色粉末のポリビニルブチラールのブチラール化度は65モル%であった。また、このポリビニルブチラール粒子の平均粒子径は125μm であった。また、ポリビニルブチラール粒子中の残存ブチルアルデヒドは検出されなかった。
【0121】
実施例14
ポリビニルアルコールとして、重合度1700、ケン化度99.2モル%、1,2−グリコール結合量1.30モル%のポリビニルアルコールを用いたこと以外は、実施例12と同様に行った。
【0122】
得られた白色粉末のポリビニルブチラールのブチラール化度は65モル%であった。また、このポリビニルブチラール粒子の平均粒子径は125μm であった。また、ポリビニルブチラール粒子中の残存ブチルアルデヒドは検出されなかった。
【0123】
比較例7
ポリビニルアルコールとして、重合度1700、ケン化度99.2モル%、1,2−グリコール結合量1.74モル%のポリビニルアルコールを用いたこと以外は、実施例12と同様に行った。
【0124】
得られた白色粉末のポリビニルブチラールのブチラール化度は65モル%であった。また、ポリビニルブチラール粒子中の残存ブチルアルデヒドは検出されなかった。しかし、このポリビニルブチラール粒子の平均粒子径は70μm で、実施例12と比べて粒子径が小さかった。
【0125】
比較例8
ポリビニルアルコールとして、重合度1700、ケン化度99.2モル%、1,2−グリコール結合量1.74モル%のポリビニルアルコールを用い、熟成反応温度50を60℃に変更したこと以外は、実施例12と同様に行った。
【0126】
得られた白色粉末のポリビニルブチラールのブチラール化度は65モル%であった。また、ポリビニルブチラール粒子中の残存ブチルアルデヒドは検出されなかった。しかし、このポリビニルブチラール粒子の平均粒子径は75μm で、実施例12と比べて粒子径が小さかった。
【0127】
比較例9
ポリビニルアルコールとして、重合度1700、ケン化度99.2モル%、1,2−グリコール結合量1.74モル%のポリビニルアルコールを用い、熟成反応時間2.5時間を3.5時間に変更したこと以外は、実施例12と同様に行った。
【0128】
得られた白色粉末のポリビニルブチラールのブチラール化度は65モル%であった。また、ポリビニルブチラール粒子中の残存ブチルアルデヒドは検出されなかった。しかし、このポリビニルブチラール粒子の平均粒子径は75μm で、実施例12と比べて粒子径が小さかった。
【0129】
比較例10
ポリビニルアルコールとして、重合度1700、ケン化度99.2モル%、1,2−グリコール結合量1.74モル%のポリビニルアルコールを用い、沈澱析出温度15℃を25℃に変更したこと以外は、実施例12と同様に行った。
【0130】
得られた白色粉末のポリビニルブチラールのブチラール化度は65モル%であった。また、このポリビニルブチラール粒子の平均粒子径は100μm で、比較的大きかった。しかし、ポリビニルブチラール粒子中の残存ブチルアルデヒドが検出され、その量は100ppmであった。
【0131】
比較例11
ポリビニルアルコールとして、重合度1700、ケン化度99.2モル%、1,2−グリコール結合量2.10モル%のポリビニルアルコールを用いたこと以外は、実施例12と同様に行った。
【0132】
得られた白色粉末のポリビニルブチラールのブチラール化度は65モル%であった。また、ポリビニルブチラール粒子中の残存ブチルアルデヒドは検出されなかった。しかし、このポリビニルブチラール粒子の平均粒子径は55μm で、実施例12と比べて粒子径が小さかった。
【0133】
比較例12
熟成反応温度50℃を20℃に変更し、熟成反応時間2.5時間を6.0時間としたこと以外は、実施例12と同様に行った。
【0134】
得られた白色粉末のポリビニルブチラールのブチラール化度は65モル%であった。また、ポリビニルブチラール粒子中の残存ブチルアルデヒドは検出されなかった。しかし、このポリビニルブチラール粒子の平均粒子径は50μm で、実施例12と比べて粒子径が小さかった。
上記実施例12〜14及び比較例7〜12の結果をまとめて表3に示す。
【0135】
【表3】
【0136】
実施例15
合わせガラス中間膜の製造
実施例1で得られたポリビニルブチラール100重量部とトリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート40重量部と酢酸マグネシウム0.05重量部と変性シリコンオイル(信越化学社製のF328S)0.05重量部を、らいかい機で混合し、この混合物を押出成形機を用いて180〜220℃でシート状に押出成形して、厚さ0.76mmの合わせガラス用中間膜を製造した。
【0137】
この中間膜のクリープ伸び率(80℃)を測定するために、長さ80mm、幅20mmの短冊状に裁断して試験片を作製し、両端から20mmの位置にそれぞれ標線を付け、これを80℃の熱風乾燥機中に長さ方向に吊るし、その下端部に20gの重りを吊り下げ、30分経過後の両標線間のクリープ伸び率を測定したところ、クリープ伸び率は100%であった。なお、このクリープ伸び率は、(30分経過後の両標線間の長さ−40mm)/40mm×100(%)で示される。
【0138】
合わせガラスの製造
上記合わせガラス用中間膜を恒温恒湿室で含水率が0.4〜0.5重量%になるように調節し、これを二枚の透明フロートガラス板(縦300mm×横300mm×3mm)の間に挟んでサンドイッチ体とし、これを真空ゴムバックに入れ、10torrの真空度で20分間減圧吸引しながら100℃で予備接着し、次いでオートクレーブに入れ、145℃の温度、13 kg/cm2 の圧力で本接着を行って透明な合わせガラスを製造した。
【0139】
実施例16
ポリビニルアルコールとして、重合度1700、ケン化度99.2モル%、1,2−グリコール結合量1.40モル%のポリビニルアルコールを用い、50℃で2.5時間の熟成反応を2時間としこと以外は、実施例1と同様に行って、ブチラール化度65モル%、ブチラール環のメソ型82モル%、ラセモ型18モル%の白色粉末のポリビニルブチラールを得た。
【0140】
このポリビニルブチラールを用いること以外は、実施例15と同様に行って、合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを製造した。この合わせガラス用中間膜クリープ伸び率(80℃)は90%であった。
【0141】
実施例17
ポリビニルアルコールとして、重合度1700、ケン化度99.2モル%、1,2−グリコール結合量1.30モル%のポリビニルアルコールを用い、50℃で2.5時間の熟成反応を1.5時間としこと以外は、実施例1と同様に行って、ブチラール化度65モル%、ブチラール環のメソ型82モル%、ラセモ型18モル%の白色粉末のポリビニルブチラールを得た。
【0142】
このポリビニルブチラールを用いること以外は、実施例15と同様に行って、合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを製造した。この合わせガラス用中間膜クリープ伸び率(80℃)は80%であった。
【0143】
実施例18
ポリビニルアルコールとして、重合度1700、ケン化度99.2モル%、1,2−グリコール結合量1.59モル%のポリビニルアルコールを用い、50℃で2.5時間の熟成反応を3時間としこと以外は、実施例1と同様に行って、ブチラール化度65モル%、ブチラール環のメソ型83モル%、ラセモ型17モル%の白色粉末のポリビニルブチラールを得た。
【0144】
このポリビニルブチラールを用いること以外は、実施例15と同様に行って、合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを製造した。この合わせガラス用中間膜クリープ伸び率(80℃)は90%であった。
【0145】
実施例19
ポリビニルアルコールとして、重合度1700、ケン化度99.2モル%、1,2−グリコール結合量1.59モル%のポリビニルアルコールを用い、50℃で2.5時間の熟成反応を1.5時間としこと以外は、実施例1と同様に行って、ブチラール化度65モル%、ブチラール環のメソ型80モル%、ラセモ型20モル%の白色粉末のポリビニルブチラールを得た。
【0146】
このポリビニルブチラールを用いること以外は、実施例15と同様に行って、合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを製造した。この合わせガラス用中間膜クリープ伸び率(80℃)は110%であった。
【0147】
実施例20
ポリビニルアルコールとして、重合度1700、ケン化度99.2モル%、1,2−グリコール結合量1.59モル%のポリビニルアルコールを用い、50℃で2.5時間の熟成反応を1時間としこと以外は、実施例1と同様に行って、ブチラール化度65モル%、ブチラール環のメソ型77モル%、ラセモ型23モル%の白色粉末のポリビニルブチラールを得た。
【0148】
このポリビニルブチラールを用いること以外は、実施例15と同様に行って、合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを製造した。この合わせガラス用中間膜クリープ伸び率(80℃)は130%であった。
【0149】
比較例13
ポリビニルアルコールとして、重合度1700、ケン化度99.2モル%、1,2−グリコール結合量1.74モル%のポリビニルアルコールを用い、50℃で2.5時間の熟成反応を4時間としこと以外は、実施例1と同様に行って、ブチラール化度65モル%、ブチラール環のメソ型82モル%、ラセモ型18モル%の白色粉末のポリビニルブチラールを得た。
【0150】
このポリビニルブチラールを用いること以外は、実施例15と同様に行って、合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを製造した。この合わせガラス用中間膜クリープ伸び率(80℃)は110%であった。
【0151】
比較例14
ポリビニルアルコールとして、重合度1700、ケン化度99.2モル%、1,2−グリコール結合量1.74モル%のポリビニルアルコールを用い、50℃で2.5時間の熟成反応を6時間としこと以外は、実施例1と同様に行って、ブチラール化度65モル%、ブチラール環のメソ型83モル%、ラセモ型17モル%の白色粉末のポリビニルブチラールを得た。
【0152】
このポリビニルブチラールを用いること以外は、実施例15と同様に行って、合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを製造した。この合わせガラス用中間膜クリープ伸び率(80℃)は100%であった。
【0153】
比較例15
ポリビニルアルコールとして、重合度1700、ケン化度99.2モル%、1,2−グリコール結合量1.74モル%のポリビニルアルコールを用い、50℃で2.5時間の熟成反応を8時間としこと以外は、実施例1と同様に行って、ブチラール化度65モル%、ブチラール環のメソ型85モル%、ラセモ型15モル%の白色粉末のポリビニルブチラールを得た。
【0154】
このポリビニルブチラールを用いること以外は、実施例15と同様に行って、合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを製造した。この合わせガラス用中間膜クリープ伸び率(80℃)は80%であった。
上記実施例15〜20及び比較例13〜15の結果をまとめて表4に示す。
【0155】
【表4】
【0156】
【発明の効果】
上述の通り、請求項1の発明は、ポリビニルアルコールとアルデヒド化合物とを縮合せしめてポリビニルアセタールを製造する方法において、1,2−グリコール結合量が1.70モル%以下のポリビニルアルコールを用いるもので、それにより熟成反応の時間を短くすることができ、ポリビニルアセタールの製造時間を短縮できる。
【0157】
また、請求項2の発明は、ポリビニルアルコール水溶液とアルデヒド化合物とを縮合せしめてポリビニルアセタールを製造する方法(沈澱法)において、1,2−グリコール結合量が1.70モル%以下のポリビニルアルコールを用い、このポリビニルアルコールを45〜65℃の温水中に投入した後90℃以上で溶解することにより、上記ポリビニルアルコール水溶液を得るもので、それによりポリビニルアルコール水溶液の調製時間を短くすることができ、ポリビニルアセタールの製造時間を短縮できる。
【0158】
また、請求項3の発明は、ポリビニルアルコール水溶液とアルデヒド化合物とを縮合せしめてポリビニルアセタールを製造する方法(沈澱法)において、1,2−グリコール結合量が1.70モル%以下のポリビニルアルコールを用い、20℃以上で熟成反応を行うもので、それにより粒度が比較的大きく平均粒径で好ましくは80μm 以上のポリビニルアセタールを製造することができる。
【0159】
このように、粒度が比較的大きく平均粒径で好ましくは80μm 以上のポリビニルアセタールは、取扱い作業の際に微粉が舞い上がったり、押出成形の際にスクリューへの食い込みが悪くなったりしないので、特に押出成形により合わせガラス用中間膜等のシートを製造するための原料として好適である。
【0160】
なお、請求項2及び3の発明においては、請求項1の発明と同じく、上記特定のポリビニルアルコールを用いるものであるから、請求項1の発明と同様に熟成反応の時間を短縮できるという効果を奏することはいうまでもない。
【0161】
また、請求項3の発明において、請求項2の発明と同じく、上記特定のポリビニルアルコールを45〜65℃の温水中に投入した後90℃以上で溶解することによりポリビニルアルコール水溶液を得るようにすれば、請求項2の発明と同様にポリビニルアルコール水溶液の調製時間を短縮できるという効果を奏することはいうまでもない。
Claims (3)
- 沈殿法もしくは溶液法によりポリビニルアルコールとアルデヒド化合物とを縮合せしめてポリビニルアセタールを製造する方法において、1,2−グリコール結合量が1.70モル%以下のポリビニルアルコールを用いることを特徴とするポリビニルアセタールの製造方法。
- ポリビニルアルコール水溶液とアルデヒド化合物とを縮合せしめてポリビニルアセタールを製造する方法(沈澱法)において、1,2−グリコール結合量が1.70モル%以下のポリビニルアルコールを用い、このポリビニルアルコールを45〜65℃の温水中に投入した後90℃以上で溶解して、上記ポリビニルアルコール水溶液を得ることを特徴とするポリビニルアセタールの製造方法。
- ポリビニルアルコール水溶液とアルデヒド化合物とを縮合せしめてポリビニルアセタールを製造する方法(沈澱法)において、1,2−グリコール結合量が1.70モル%以下のポリビニルアルコールを用い、20℃以下で縮合反応を行ってポリビニルアセタールを沈澱析出させ、その後30℃以上で熟成反応を行うことを特徴とするポリビニルアセタールの製造方法。
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