JP4048794B2 - 電子機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、腕時計、携帯電話機、自動車の計器類などの各種の機器に適用して有用な光透過型金属部材、これを用いた発光装置、および電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、指針式の腕時計においては、暗い所でも時刻が視認できるように、文字板および指針に夜光塗料などの蓄光塗料を印刷などにより部分的に塗布して蓄光部を形成し、明るい所で蓄光部が外部光を受けてエネルギを蓄え、暗い所で蓄光部が蓄えたエネルギにより発光するようにしたものがある。
このような腕時計では、暗い所で蓄光部が発光して時刻を知ることはできるが、使用者が所望するときに蓄光部を自由に発光させることができないという問題がある。
【0003】
そこで、従来では、光透過性を有する文字板を用い、この文字板の下側にバックライト装置を設け、暗い所でバックライト装置を点灯させると、その点灯した光が文字板を透過し、この透過した光で文字板全体を発光させて文字板の上面および指針を照明することにより、使用者が所望するときに時刻を知ることができるように構成したものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような腕時計では、バックライト装置の光が文字板を透過するように、文字板を透明または半透明な合成樹脂で形成すると、金属感のある文字板が得られず、文字板に金属感を残しながら文字板全体を発光させることが困難であるばかりか、蓄光部を設ける個所が文字板上の時字などに制限されてしまうという問題がある。
なお、このような問題を解消するために、金属板に微細な貫通孔を多数設けた文字板を用いて金属感を得るようにしたものもあるが、このような構造では微細な貫通孔を光が透過するだけであるから、色彩性および装飾性に欠けるという不都合がある。
【0005】
この発明の課題は、金属感を得ることができるほか、光透過型金属部材全体を有色発光させて表示部材を照明することができると共に、色彩性および装飾性に優れた電子機器を得ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を解決するために、次のような構成要素を備えている。
なお、各構成要素には、後述する各実施形態の項で説明される各要素に付された図面の参照番号などを括弧と共に付す。
請求項1に記載の発明は、図11〜図17、図21―図23に示すように、機器ケース(腕時計ケース1、機器ケース60)と、この機器ケース内に配置された表示部材(文字板10、25、30、35、指針11、液晶表示素子41)と、この表示部材の下部に設けられ、かつ、前記表示部材側に設けた第1の孔部の孔径よりも当該表示部材側と反対側に設けた第2の孔部の孔径が大きな微細な貫通孔(13)が多数形成された金属板(12)とこの金属板における前記貫通孔内に紫外線領域の光と赤外線領域の光とのいずれかの特定波長領域の光に反応して有色発光する発光材料を充填した発光部(14)とを備えている光透過型金属部材(文字板10、25、30、35、反射透過板46)と、この光透過型金属部材に前記特定波長領域の光を照射する発光素子(紫外線発光素子16)とを備えたことを特徴とする電子機器である。
この発明によれば、発光素子を発光させないときに、金属板で金属感を得ることができ、また発光素子を発光させると、紫外線領域と赤外線領域とのいずれかの特定波長の光が光透過型金属部材に照射されることにより、金属板に多数形成された微細な貫通孔内の発光部が特定波長領域の光に反応して有色発光するので、光透過型金属部材全体を有色発光させることができ、これにより表示部材を照明することができると共に、色彩性および装飾性にも優れたものを得ることができる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、図11、図16、図21、図23に示すように、前記発光素子(紫外線発光素子16)が前記光透過型金属部材(文字板10、25、30、35、50、反射透過板46)の裏面側に配置された導光板(15)の側面に対応して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器である。
この発明によれば、発光素子で発光した光を導光板の側面から導光板の内部に採り込み、この採り込んだ光を導光板で導いて光透過型金属部材の裏面にほぼ均一に照射することができ、これにより光透過型金属部材の全体をほぼ均一に発光させることができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、図11〜図15に示すように、前記表示部材が、時計の文字板(10、25、30、35、50)と、この文字板の上方を運針する指針(11)とを備え、前記光透過型金属部材が前記文字板であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の電子機器である。
この発明によれば、光透過型金属部材である文字板の金属板によって金属感を得ることができると共に、文字板全体が有色発光するので、この文字板の有色発光により指針を照明することができ、これにより暗い所でも文字板と指針とによって時刻を知ることができる。
【0014】
請求項に記載の発明は、図16、図17、図21〜図23に示すように、前記表示部材が液晶表示素子(41)であり、前記光透過型金属部材が前記液晶表示素子の反射透過板(46)であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の電子機器である。
この発明によれば、光透過型金属部材を液晶表示素子の反射透過板として用いたので、暗い所で発光素子を発光させて特性波長領域の光を反射透過板に照射させると、反射透過板の全体を有色発光させることができ、このため反射透過板を液晶表示素子のバックライトとして使用することができ、これにより暗い所でも液晶表示素子に表示された情報を視認することができ、また明るい所では機器ケース内に採り込まれた外部光が液晶表示素子を透過して反射透過板で反射されるので、発光素子を発光させなくても、液晶表示素子に表示された情報を視認することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
以下、図1〜図4を参照して、この発明を指針式の腕時計に適用した第1実施形態について説明する。
図1はこの発明の指針式の腕時計を示した要部の拡大断面図である。この指針式の腕時計は、腕時計ケース1を備えている。この腕時計ケース1の上部中央には、時計ガラス2がパッキン3を介して装着されており、この腕時計ケース1の内部には、時計モジュール4が見切り部材5を介して収納されている。また、腕時計ケース1の下面には、裏蓋6が防水リング7を介して取り付けられている。
【0016】
時計モジュール4は、アナログ機能とデジタル機能とのうち、少なくともアナログ機構を備え、図1に示すように、ハウジング8に設けられたアナログムーブメント(図示せず)の指針軸9が文字板10の上方に突出し、この突出した指針軸9の上端部に時針、分針、秒針などの指針11が取り付けられ、この指針11が文字板10の上方を運針するように構成されている。
見切り部材5は、時計ガラス2の下面における周辺部と文字板10の上面における周辺部との間に位置した状態で、腕時計ケース1の内周面に配置されている。
【0017】
文字板10は、図1に示すように、ステンレスなどの金属板12に微細な貫通孔13を多数形成し、これら貫通孔13内に発光部14を充填した光透過型金属部材である。この場合、貫通孔13は、図2に示すように、その上面側に位置する孔部13aの孔径が下面側に位置する孔部13bの孔径よりも小さく形成された段差状の孔であり、下面側の孔部13bの孔径が金属板12の厚み(例えば0.1mm程度)よりも小さく形成され、これにより貫通孔13が目立たないように構成されている。すなわち、これら貫通孔13は、金属板12の上下両面にマスクを設けて、金属板12を上下両面からエッチングすることにより、肉眼ではほとんど見えない微細な孔に形成されている。
【0018】
また、発光部14は、波長が350〜420nm(ナノメートル:ナノメートルは10億分の1メートル)または254〜365nmの紫外線領域の光に反応して有色発光(つまり可視光線領域の光で発光)し、紫外線領域の光が照射されないときに透明な状態を呈するものであり、印刷や塗布などにより各貫通孔13に充填されている。この発光部14の発光色は、赤、青、緑(または黄色)の3色を基本として、その色バリエーションが10〜13種類ある。
一方、文字板10の下側には、導光板15が配置されており、この導光板15の側面(例えば12時側に位置する側面)には、ブラックライトと呼ばれる紫外線発光素子16が対向して配置されている。
【0019】
すなわち、導光板15は、紫外線発光素子16で発光した紫外線領域の光を側面から内部に採り込み、この採り込んだ光を導光板15の面方向に導いて上面全体からほぼ均一に出射して文字板10の下面全体に照射するように構成されている。紫外線発光素子16は、波長が365nm付近、または254〜365nmの紫外線領域の光を発光する紫外線灯または紫外線発光ダイオード(LED)などの発光素子で構成されている。なお、文字板10および導光板15の各中心部分には、図1に示すように、指針軸9が挿通する挿通孔17が設けられている。また、文字板10の上面における周縁部には、時字18が等間隔で設けられている。
【0020】
このような腕時計によれば、紫外線領域の光がほとんど当らない室内などの明るい所では、時計ガラス2を通して外部光が腕時計ケース1内に採り込まれ、この採り込まれた外部光で文字板10が照明される。このときには、文字板10の金属板12に設けられた微細な貫通孔13が目立たず、しかも貫通孔13内に充填された発光部14が透明な状態を呈するので、発光部14および貫通孔13によって文字板10が視認性の影響を受けず、金属板12により金属調の装飾効果を得ることができると共に、図3に示すように、時計ガラス2を通して文字板10、時字18、および指針11を見ることができるので、通常の指針式の腕時計と同様に時刻を知ることができる。
【0021】
また、紫外線領域の光がほとんど当らない室内などで、紫外線発光素子16を発光させると、その紫外線領域の光が導光板15の側面からその内部に採り込まれて導光板15の面方向に導かれ、この導かれた紫外線領域の光が導光板15の上面全体からほぼ均一に出射されて文字板10の下面全体に均一に照射される。これにより、文字板10の金属板12に多数形成された貫通孔13内の発光部14に紫外線領域の光が照射され、この紫外線領域の光に発光部14が反応して有色発光するので、図4に示すように、文字板10全体を有色発光させることができ、この発光した有色光が文字板10の上方を照明するので、暗い所でも時刻を知ることができる。
【0022】
このように、この腕時計によれば、金属板12に微細な貫通孔13を多数形成し、この金属板12の各貫通孔13内に紫外線領域の光に反応して有色発光する発光部14を充填し、これにより文字板10を構成したので、金属板12により金属感のある文字板10を得ることができると共に、この文字板10に紫外線領域の光が照射されると、金属板12に多数形成された微細な貫通孔13内の発光部14が紫外線領域の光に反応して有色発光し、文字板10の上面全体を有色発光させることができ、これにより金属感のあるものを得ることができると共に、色彩性および装飾性に優れたものを得ることができる。
【0023】
この場合、紫外線発光素子16は紫外線領域の光を発光するので、人間の目には見えず、紫外線発光素子16を発光させても、その発光状態および導光板15全体の発光状態を視認することはできないが、その紫外線領域の光が金属板12の貫通孔13内に充填された発光部14に照射されると、発光部14が有色発光するので、この発光部14の有色光を人間の目で視認することができる。
また、文字板10の下面側に配置された導光板15の側面に紫外線発光素子16を対向させて配置したので、紫外線発光素子16で発光した光を導光板15の内部に採り込んで導き、この導いた光を導光板15の上面全体からほぼ均一に出射させて文字板10の下面全体にほぼ均一に照射することができ、これにより文字板10全体を均一に発光させることができる。このときには、貫通孔13の下面側の孔部13bが上面側の孔部13aよりも孔径が大きいので、紫外線領域の光が十分に照射され、これにより輝度の高い有色光を発光させることができる。
【0024】
[第2実施形態]
次に、図5および図6を参照して、この発明を指針式の腕時計に適用した第2実施形態について説明する。なお、図1〜図4に示された第1実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
この指針式の腕時計は、時計ガラス2と文字板10との間に配置された見切り部材20に紫外線発光素子16を設け、指針11および時字18にもそれぞれ発光部22、23を設けた構造で、これ以外は第1実施形態とほぼ同じ構造になっている。
【0025】
すなわち、見切り部材20の上部における所定個所(例えば12時側に位置する個所)には、図5に示すように、収納凹部21が外周面側から内周面側に向けて連続して設けられており、この見切り部材20の収納凹部21内には、第1実施形態と同様、紫外線領域の光を発光する紫外線発光素子16が配置されている。この紫外線発光素子16は、発光した紫外線領域の光を見切り部材20で囲われた領域内の指針11および文字板10の上面全体に照射するように構成されている。この場合、見切り部材20は、光透過性を有する合成樹脂で形成され、紫外線発光素子16で発光した光を内部に採り込んで見切り部材20に沿って導き、この導いた光を見切り部材20の内周面全域から出射する導光機能を備えていることが望ましい。
【0026】
また、指針11の発光部22および時字18の発光部23は、第1実施形態の発光部14と同様、紫外線領域の光に反応して有色発光し、紫外線領域の光が照射されないときに透明な状態を呈するものであり、指針11の先端部側および時字18上に印刷や塗布により設けられている。この場合、文字板10の各貫通孔13内に充填された発光部14、指針11に設けられた発光部22、および時字18に設けられた発光部23は、全て同じ発光色でも良いが、時刻を視認しやすくするために、それぞれ異なる発光色であることが望ましい。例えば、文字板10の貫通孔13内の発光部14は赤色系で発光し、指針11の発光部22は緑色系(または黄色系)で発光し、時字18の発光部23は青色系で発光することが望ましい。
【0027】
このような腕時計によれば、紫外線領域の光がほとんど当らない室内などの明るい所では、第1実施形態と同様、時計ガラス2を通して外部光が採り込まれて文字板10および指針11が照明されると、文字板10の金属板12に設けられた微細な貫通孔13が目立たず、しかも貫通孔13内に充填された発光部14、指針11の発光部22、および時字18の発光部23が透明な状態を呈するので、各発光部14、22、23および貫通孔13によって文字板10、指針11、および時字18が視認性の影響を受けず、金属板12により金属調の装飾効果を得ることができると共に、図3に示した第1実施形態のように、時計ガラス2を通して文字板10の時字18および指針11を見ることができるので、通常の指針式の腕時計と同様に時刻を知ることができる。
【0028】
また、紫外線領域の光がほとんど当らない室内などで、紫外線発光素子16を発光させると、その紫外線領域の光が見切り部材20で囲われた領域内の指針11および文字板10の上面全体に照射される。これにより、文字板10の金属板12に多数形成された貫通孔13内の発光部14および時字18の発光部23に紫外線領域の光が照射されると共に、指針11の発光部22にも紫外線領域の光が照射され、この紫外線領域の光に各発光部14、22、23が反応してそれぞれ異なる色で有色発光する。このときには、図6に示すように、文字板10の各貫通孔13内の発光部14が赤色系で発光し、これにより文字板10全体が赤色系で有色発光し、指針11の発光部22が緑色系(または黄色系)で有色発光し、時字18の発光部23が青色系で有色発光する。これにより、暗い所でも時刻を鮮明に視認することができると共に、色彩が多彩になり、より一層、装飾性に優れたものを得ることができる。
【0029】
[第3実施形態]
次に、図7〜図10を参照して、この発明を指針式の腕時計に適用した第3実施形態について説明する。この場合にも、図1〜図4に示された第1実施形態と同一部分に同一符号を付して説明する。
この指針式の腕時計は、文字板25の構造が第1実施形態と異なり、且つ指針11に発光部22を設けた構造で、これ以外は第1実施形態とほぼ同じ構造になっている。すなわち、この文字板25は、金属板12に多数形成された微細な貫通孔13のうち、その内部に発光部14が充填された充填孔部26と、内部に発光部14が充填されていない非充填孔部27とを交互に設けた構造になっている。この場合、各貫通孔13は、第1実施形態と同様、その上面側に位置する孔部13aの孔径が下面側に位置する孔部13bの孔径よりも小さく形成され、これにより目立たないように構成されている。
【0030】
この文字板25の下面側には、第1実施形態と同様、導光板15が配置されており、この導光板15の側面には、紫外線領域の光を発光する紫外線発光素子16が対向して配置されている。また、指針11の先端側部分には、第2実施形態と同じ発光部22が印刷や塗布により設けられている。これら文字板25の充填孔部26の発光部14および指針11に設けられた発光部22は、同じ発光色でも良いが、時刻を視認しやすくするために、それぞれ異なる発光色であることが望ましい。例えば、文字板25の充填孔部26の発光部14は赤色系で発光し、指針11の発光部22は緑色系(または黄色系)で発光することが望ましい。
【0031】
このような腕時計によれば、紫外線領域の光がほとんど当らない室内などの明るい所では、第1実施形態と同様、時計ガラス2を通して外部光が採り込まれて文字板25および指針11が照明されると、文字板25の金属板12に設けられた微細な貫通孔13が目立たず、しかも文字板25の充填孔部26の発光部14および指針11の発光部22が透明な状態を呈すると共に、文字板25の非充填孔部27が光をそのまま透過するので、各発光部14、22および貫通孔13によって文字板25および指針11が視認性の影響を受けず、金属板12により金属調の装飾効果を得ることができると共に、図9に示すように、時計ガラス2を通して文字板25の時字18および指針11を見ることができるので、通常の指針式の腕時計と同様に時刻を知ることができる。
【0032】
また、紫外線がほとんど当らない室内などで、紫外線発光素子16を発光させると、その紫外線領域の光が導光板15で導かれて文字板25の下面全体に均一に照射される。このとき、文字板25の金属板12に多数形成された貫通孔13のうち、発光部14が充填された充填孔部26では、紫外線領域の光が発光部14に照射され、この紫外線領域の光に発光部14が反応して有色発光するので、図10に示すように、文字板25全体を有色発光させることができる。また、発光部14が充填されていない非充填孔部27では、紫外線領域の光が非充填孔部27をそのまま透過して文字板25の上方に出射され、この出射された紫外線領域の光が指針11に照射され、この指針11に設けられた発光部22が紫外線領域の光に反応して有色発光する。これにより、暗い所でも文字板25全体の有色発光と指針11の発光部22の有色発光とによって時刻を知ることができる。
【0033】
[第4実施形態]
次に、図11〜図13を参照して、この発明を指針式の腕時計に適用した第4実施形態について説明する。この場合には、図7〜図10に示された第3実施形態と同一部分に同一符号を付して説明する。
この指針式の腕時計は、図11に示すように、文字板30が第1、第2文字板31、32を積層した2層構造で、これ以外は第3実施形態とほぼ同じ構造になっている。すなわち、文字板30の下層の第1文字板31は、第3実施形態と同様、金属板12に微細な貫通孔13を多数形成すると共に、貫通孔13の内部に発光部14が充填された充填孔部26と、貫通孔13の内部に発光部14が充填されていない非充填孔部27とを交互に設けた構造になっている。また、文字板30の上層の第2文字板32は、図11に示すように、第1文字板31の上面に積層された透明なシートであり、表面が平坦面であっても良いが、シボ加工などの表面加工が施されていることが望ましい。
【0034】
この第2文字板32には、時字33が印刷により設けられている。この時字33は、光透過性を有するインク層のみで形成しても良いが、このインク層の上面に紫外線領域の光に反応して有色発光する発光層を設けたり、あるいはインク層中に紫外線領域の光に反応して有色発光する発光物質を混入させた構造のものが望ましい。なお、この時字33は、図11に示すように、第2文字板32の上面に設けても良いが、第2文字板32の下面に設けても良い。
また、文字板30の下面側には、第3実施形態と同様、導光板15が配置されており、この導光板15の側面には、紫外線領域の光を発光する紫外線発光素子16が対向して配置されている。さらに、指針11の先端側部分には、第3実施形態と同じ発光部22が印刷や塗布により設けられている。
【0035】
このような腕時計によれば、紫外線領域の光がほとんど当らない室内などの明るい所では、第3実施形態と同様、時計ガラス2を通して外部光が採り込まれて文字板30および指針11が照明されると、上層の第2文字板32が透明なシートであるから、下層の第1文字板31を見ることができる。このときには、第1文字板31の金属板12に設けられた微細な貫通孔13が目立たず、しかもこの第1文字板31の充填孔部26の発光部14および指針11の発光部22が透明な状態を呈し、且つ文字板30の非充填孔部27が光を透過する。このため、各発光部14、22および貫通孔13によって第1文字板31および指針11が視認性の影響を受けず、第1文字板31の金属板12により金属調の装飾効果を得ることができるほか、第2文字板32のシボ加工などの表面加工による装飾効果をも得ることができる。この状態でも、図12に示すように、時計ガラス2を通して第2文字板32の時字33および指針11を見ることができるので、通常の指針式の腕時計と同様に時刻を知ることができる。
【0036】
また、紫外線領域の光がほとんど当らない室内などで、紫外線発光素子16を発光させると、その紫外線領域の光が導光板15で導かれて文字板30の第1文字板31の下面全体に均一に照射される。このとき、第1文字板31の金属板12に多数形成された貫通孔13のうち、発光部14が充填された充填孔部26では、紫外線領域の光が発光部14に照射され、この紫外線領域の光に発光部14が反応して有色発光するので、図13に示すように、文字板30全体を有色発光させることができる。また、発光部14が充填されていない非充填孔部27では、紫外線領域の光が非充填孔部27をそのまま透過し、第2文字板32の上方に出射され、この出射された紫外線領域の光が第2文字板32の時字33および指針11に照射される。これにより、時字33の発光層や発光物質、および指針11の発光部22が紫外線領域の光に反応して有色発光するので、暗い所でも文字板30全体の有色発光、時字33の有色発光、および指針11の発光部22の有色発光によって時刻を知ることができると共に、色彩性および装飾性に優れたものを得ることができる。
【0037】
[第5実施形態]
次に、図14および図15を参照して、この発明を指針式の腕時計に適用した第5実施形態について説明する。この場合には、図5および図6に示された第2実施形態と同一部分に同一符号を付して説明する。
この指針式の腕時計は、図14に示すように、文字板35が第1、第2文字板36、37を積層した2層構造で、これ以外は見切り部材20に紫外線発光素子16を設けた第2実施形態とほぼ同じ構造になっている。すなわち、文字板35の下層の第1文字板36は、第2実施形態と同様、金属板12に多数形成された微細な貫通孔13のすべてに発光部14を充填した構造になっている。また、上層の第2文字板37は、第4実施形態と同様、第1文字板36の上面に積層された透明なシートであり、表面が平坦面であっても良いが、シボ加工などの表面加工が施されていることが望ましい。
【0038】
この場合にも、第2文字板37には、時字33が印刷により設けられている。この時字33も、第4実施形態と同様、光透過性を有するインク層のみで形成しても良いが、このインク層の上面に紫外線領域の光に反応して有色発光する発光層を設けたり、あるいはインク層中に紫外線領域の光に反応して有色発光する発光物質を混入させた構造のものが望ましい。なお、この時字33は、図14に示すように、第2文字板32の上面に設けても良いが、第2文字板32の下面に設けても良い。また、見切り部材20の所定個所には、第2実施形態と同様、紫外線発光素子16が配置されている。さらに、指針11の先端側部分には、第3実施形態と同じ発光部22が印刷や塗布により設けられている。
【0039】
このような腕時計によれば、紫外線領域の光がほとんど当らない室内などの明るい所では、第4実施形態と同様、時計ガラス2を通して外部光が採り込まれて文字板35および指針11が照明されると、上層の第2文字板37が透明なシートであるから、下層の第1文字板36を見ることができる。このときには、第1文字板36の金属板12に設けられた微細な貫通孔13が目立たず、しかも貫通孔13内の発光部14、および指針11の発光部22が透明な状態を呈するので、各発光部14、22および貫通孔13によって第1文字板36および指針11が視認性の影響を受けず、第1文字板36の金属板12により金属調の装飾効果を得ることができるほか、第2文字板37のシボ加工などの表面加工による装飾効果をも得ることができる。この状態でも、図12に示した第4実施形態のように、時計ガラス2を通して文字板35の時字33および指針11を見ることができるので、通常の指針式の腕時計と同様に時刻を知ることができる。
【0040】
また、紫外線領域の光がほとんど当らない室内などで、紫外線発光素子16を発光させると、その紫外線領域の光が見切り部材20で囲われた領域内の指針11および文字板35の上面全体に照射される。これにより、指針11の発光部22および上層の第2文字板37に設けられた時字33に紫外線領域の光が照射されると共に、この第2文字板37を紫外線領域の光が透過して下層の第1文字板36の金属板12に多数形成された貫通孔13内の発光部14にも照射され、この紫外線領域の光に各発光部14、22および時字33の発光層や発光物質が反応してそれぞれ有色発光する。これにより、図15に示すように、暗い所でも時刻を鮮明に視認することができると共に、色彩性および装飾性に優れたものを得ることができる。
【0041】
[第6実施形態]
次に、図16および図17を参照して、この発明をデジタル式の腕時計に適用した第6実施形態について説明する。この場合には、図1〜図4に示された第1実施形態と同一部分に同一符号を付して説明する。
このデジタル式の腕時計は、腕時計ケース1内に収納された時計モジュール40がデジタル機能を備えた構造で、これ以外は第1実施形態とほぼ同じ構造になっている。すなわち、この時計モジュール40は、第1実施形態の文字板10および指針11に代えて、表示部材として液晶表示素子41をハウジング8に配置した構造になっている。
【0042】
この液晶表示素子41は、図16に示すように、上下一対の透明な電極基板42、43間に液晶(図示せず)を封入し、上側の電極基板42の上面および下側の電極基板43の下面にそれぞれ偏光板44、45を設け、下側の偏光板45の下面に反射透過板46を設けた構造で、一対の電極基板42、43間に電圧を選択的に印加することにより、時刻などの情報を電気光学的に表示するように構成されている。この場合、液晶表示素子41の下面側つまり反射透過板46の下面側には、第1実施形態と同様、導光板15が配置されており、この導光板15の側面には、紫外線領域の光を発光する紫外線発光素子16が対向して配置されている。また、この液晶表示素子41は、インターコネクタ47によってハウジング8に配置された回路基板48と電気的に接続された状態で支持されている。
【0043】
ところで、この液晶表示素子41の反射透過板46は、第1実施形態の文字板10と同様、ステンレスなどの金属板12に微細な貫通孔13を多数形成し、これら貫通孔13内に発光部14を充填した光透過型金属部材である。この場合にも、各貫通孔13は、図2に示すように、その上面側に位置する孔部13aの孔径が下面側に位置する孔部13bの孔径よりも小さく形成され、これにより貫通孔13が目立たないように構成されている。また、発光部14は、第1実施形態と同様、紫外線領域の光に反応して有色発光し、紫外線領域の光が照射されないときに透明な状態を呈するものである。
【0044】
このような腕時計によれば、紫外線領域の光がほとんど当らない室内などの明るい所では、時計ガラス2を通して外部光が腕時計ケース1内に採り込まれるので、液晶表示素子41に表示された時刻などの情報を見ることができる。すなわち、時計ガラス2を透過して腕時計ケース1内に入射した外部光は、液晶表示素子41の上側偏光板44から一対の電極基板42、43および下側偏光板45を透過して反射透過板46により反射され、この反射された光が再び上記と逆の光路を経て時計ガラス2から外部に出射されるので、図17(a)に示すように、液晶表示素子41に表示された情報を腕時計ケース1の外部から時計ガラス2を通して見ることができる。このときには、反射透過板46の金属板12に設けられた微細な貫通孔13が目立たず、しかも貫通孔13内に充填された発光部14が透明な状態を呈するので、反射透過板46の金属板12により金属調の装飾効果を得ることができる。
【0045】
また、紫外線領域の光がほとんど当らない室内などで、紫外線発光素子16を発光させると、第1実施形態と同様、その紫外線領域の光が導光板15で導かれて反射透過板46の下面全体に均一に照射される。これにより、反射透過板46の金属板12に多数形成された貫通孔13内の発光部14に紫外線領域の光が照射され、この紫外線領域の光に発光部14が反応して有色発光するので、図17(b)に示すように、反射透過板46の全体を有色発光させることができ、この発光した有色光が反射透過板46の上方を照明するので、反射透過板46がバックライトとして機能し、これにより暗い所でも液晶表示素子41に表示された時刻などの情報を視認することができる。
【0046】
このように、このデジタル式の腕時計によれば、金属板12に微細な貫通孔13を多数形成し、この金属板12の各貫通孔13内に紫外線領域の光に反応して有色発光する発光部14を充填し、これにより反射透過板46を構成したので、金属板12により金属調の装飾効果を得ることができると共に、この反射透過板46に紫外線領域の光が照射されると、金属板12に多数形成された微細な貫通孔13内の発光部14が紫外線領域の光に反応して有色発光することにより、反射透過板46の上面全体を有色発光させることができ、これにより反射透過板46がバックライトとして機能して液晶表示素子41を照明することができると共に、色彩性および装飾性に優れたものを得ることができる。
【0047】
[第7実施形態]
次に、図18および図19を参照して、この発明を指針式の腕時計に適用した第7実施形態について説明する。この場合にも、図1〜図4に示された第1実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
この指針式の腕時計は、微細な貫通孔13が多数形成された金属板12の下面に発光部材51を配置して文字板50を構成した構造で、これ以外は第1実施形態とほぼ同じ構造になっている。すなわち、この文字板50の発光部材51は、紫外線領域の光に反応して有色発光し、紫外線領域の光が照射されないときに透明な状態を呈するもので、シート状に形成され、金属板12の下面全域に配置されている。
【0048】
また、文字板50の金属板12に形成された貫通孔13は、図19に示すように、その上面側に位置する孔部13aの孔径が下面側に位置する孔部13bの孔径よりも小さく形成され、これにより第1実施形態と同様、貫通孔13が目立たないように構成されている。また、文字板50の下面側つまり発光部材51の下面側には、第1実施形態と同様、導光板15が配置されており、この導光板15の側面には、紫外線領域の光を発光する紫外線発光素子16が対向して配置されている。さらに、この文字板50の上方には、第1実施形態と同様、指針11が運針可能に配置されており、金属板12の上面における周縁部には、時字18が設けられている。
【0049】
このような腕時計によれば、紫外線領域の光がほとんど当らない室内などの明るい所では、時計ガラス2を通して外部光が腕時計ケース1内に採り込まれ、この採り込まれた外部光で文字板50が照明されると、文字板50の金属板12に設けられた微細な貫通孔13を外部光が透過するが、この外部光は紫外線領域の光をほとんど含んでいないため、発光部材51は外部光が照射されても透明な状態を呈する。このため、貫通孔13が目立たず、貫通孔13によって文字板50が視認性の影響を受けず、金属板12により金属調の装飾効果を得ることができると共に、図3に示した第1実施形態のように、時計ガラス2を通して文字板50の時字18および指針11を見ることができるので、通常の指針式の腕時計と同様に時刻を知ることができる。
【0050】
また、紫外線領域の光がほとんど当らない室内などで、紫外線発光素子16を発光させると、その紫外線領域の光が導光板15で導かれ、この導かれた紫外線領域の光が導光板15の上面全体からほぼ均一に出射されて発光部材51の下面全体に均一に照射される。これにより、発光部材51が紫外線領域の光に反応して有色発光し、その有色光が金属板12の貫通孔13を透過するので、図4に示した第1実施形態のように、文字板50の上面全体を有色発光させることができ、この透過した有色光が文字板50の上方を照明するので、第1実施形態と同様、暗い所でも時刻を視認することができると共に、色彩性および装飾性に優れたものが得られる。
【0051】
なお、上記第7実施形態では、文字板50の下面に導光板15を配置し、この導光板15の側面に紫外線発光素子16を対向させて配置したが、これに限らず、例えば図20に示す第1変形例のように、紫外線発光素子16を見切り部材20に配置して文字板50の上面側から紫外線領域の光を照射するように構成しても良い。この場合には、第2実施形態と同様、指針11および時字18にも発光部22、23が設けられていることが望ましい。このような構造にすれば、紫外線発光素子16で発光した紫外線領域の光が文字板50の上面に照射されると、その光が金属板12の微細な貫通孔13を透過して発光部材51に照射され、これにより発光部材51が紫外線領域の光に反応して有色発光し、この発光した有色光が再び金属板12の貫通孔13を透過して文字板50の上方に出射されるので、第2実施形態とほぼ同様の作用効果がある。
【0052】
また、上記第7実施形態では、指針式の腕時計に適用したが、これに限らず、例えば図21に示す第2変形例のように、デジタル式の腕時計にも適用することができる。この場合には、第6実施形態と同様、液晶表示素子41の反射透過板46を、微細な貫通孔13が設けられた金属板12と、この金属板12の下面に配置された発光部材51とで構成し、この反射透過板46の下面に導光板15を配置し、この導光板15の側面に紫外線発光素子16を対向させて配置すれば良い。このような構造にすれば、紫外線発光素子16で発光した紫外線領域の光が導光板15で導かれて反射透過板46の発光部材51に照射されると、発光部材51が有色発光し、この有色光が金属板12の貫通孔13を透過して液晶表示素子41を照明するので、第6実施形態と同様の作用効果がある。
【0053】
[第8実施形態]
次に、図22および図23を参照して、この発明を携帯電話機に適用した第8実施形態について説明する。なお、図16および図17に示された第6実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
この携帯電話機は、図22に示すように、合成樹脂製の機器ケース60を備えている。この機器ケース60は、上ケース61と下ケース62とを接合した構造になっている。この場合、上ケース61の上面における上辺部側には、透明な保護ガラス63が上ケース61に設けられた開口部に装着されており、この上ケース61の上面における下辺部側には、電話機能に必要な各種のキー釦64が設けられている。また、この機器ケース60の上端部には、アンテナ65が出没可能に取り付けられている。
【0054】
一方、機器ケース60の内部には、図23に示すように、電話機能用のモジュール66が収納されている。このモジュール66は、ハウジング67に液晶表示素子41が保護ガラス63に対応して設けられているほか、電話機能に必要な各種の部品を備えた構造になっている。すなわち、液晶表示素子41は、第6実施形態と同様、上下一対の透明な電極基板42、43間に液晶(図示せず)を封入し、上側の電極基板42の上面および下側の電極基板43の下面にそれぞれ偏光板44、45を設け、下側の偏光板45の下面に反射透過板46を設けた構造で、一対の電極基板42、43間に電圧を選択的に印加することにより、電話機能に必要な情報を表示するように構成されている。
【0055】
この液晶表示素子41の反射透過板46は、第6実施形態と同様、金属板12に微細な貫通孔13を多数形成し、これら貫通孔13内に発光部14を設けた構造になっている。また、この液晶表示素子41の下面側つまり反射透過板46の下面側には、第6実施形態と同様、導光板15が配置されており、この導光板15の側面には、紫外線領域の光を発光する紫外線発光素子16が対向して配置されている。さらに、この液晶表示素子41は、インターコネクタ47によってハウジング67に配置された回路基板68と電気的に接続された状態で支持されている。
【0056】
このような携帯電話機によれば、第6実施形態と同様、紫外線領域の光がほとんど当らない室内などの明るい所では、保護ガラス63を通して外部光が機器ケース60内に採り込まれるので、液晶表示素子41に表示された時刻などの情報を見ることができる。すなわち、保護ガラス63を透過して機器ケース60内に入射した外部光は、液晶表示素子41の上側偏光板44から一対の電極基板42、43および下側偏光板45を透過して反射透過板46により反射され、この反射された光が再び上記と逆の光路を経て保護ガラス63から外部に出射されるので、第6実施形態の図17(a)に示したように、液晶表示素子41に表示された情報を機器ケース60の外部から保護ガラス63を通して見ることができる。このときには、反射透過板46の金属板12に設けられた微細な貫通孔13が目立たず、しかも貫通孔13内に充填された発光部14が透明な状態を呈するので、反射透過板46の金属板12により金属調の装飾効果を得ることができる。
【0057】
また、紫外線領域の光がほとんど当らない室内などで、紫外線発光素子16を発光させると、第6実施形態と同様、その紫外線領域の光が導光板15で導かれて反射透過板46の下面全体に均一に照射される。これにより、反射透過板46の金属板12に多数形成された貫通孔13内の発光部14に紫外線領域の光が照射され、この紫外線領域の光に発光部14が反応して有色発光するので、第6実施形態の図17(b)に示したように、反射透過板46の全体を有色発光させることができ、この発光した有色光が反射透過板46の上方を照明するので、反射透過板46がバックライトとして機能し、これにより暗い所でも液晶表示素子41に表示された情報を視認することができる。
【0058】
このように、この携帯電話機においても、金属板12に微細な貫通孔13を多数形成し、この金属板12の各貫通孔13内に紫外線領域の光に反応して有色発光する発光部14を充填し、これにより反射透過板46を構成したので、金属板12により金属調の装飾効果を得ることができると共に、この反射透過板46に紫外線領域の光が照射されると、金属板12に多数形成された微細な貫通孔13内の発光部14が紫外線領域の光に反応して有色発光することにより、反射透過板46の上面全体を有色発光させることができ、これにより反射透過板46がバックライトとして機能して液晶表示素子41を照明することができると共に、色彩性および装飾性に優れたものを得ることができる。
【0059】
なお、上記第8実施形態では、反射透過板46の金属板12に形成された多数の貫通孔13のすべてに発光部14を充填したが、これに限らず、例えば第3実施形態と同様、金属板12に多数形成された貫通孔13のうち、発光部14が充填された充填孔部26と、発光部14が充填されていない非充填孔部27とを交互に設けた構造でも良く、また第7実施形態と同様、金属板12に微細な貫通孔12を多数形成し、この金属板12の下面にシート状の発光部材51を配置した構造でも良い。いずれの場合にも、第8実施形態とほぼ同様の作用効果がある。また、上記第8実施形態では、文字板50の下面に導光板15を配置し、この導光板15の側面に紫外線発光素子16を対向させて配置したが、これに限らず、例えば図5に示した第2実施形態と同様、紫外線発光素子16を見切り部材20に配置して液晶表示素子41の上面側から紫外線領域の光を照射するように構成しても良い。このような構造でも、第8実施形態とほぼ同様の作用効果がある

【0060】
また、上記第1〜第8実施形態およびその変形例では、発光素子として、紫外線領域の光を発光する紫外線発光素子16を用い、且つ発光部として、紫外線発光素子16で発光した紫外線領域の光に反応して有色発光する発光部14、22、23、または発光部材51を用いた場合について述べたが、これに限らず、発光素子として、波長が780nm以上の赤外線領域の光を発光する赤外線発光素子を用い、且つ発光部として、波長が780nm以上の赤外線に反応して有色発光する発光部を用いた構造でも良い。このような構造でも、赤外線が人間の目に見えないので、上記第1〜第8実施形態と同様の作用効果がある。
【0061】
また、上記第1〜第8実施形態およびその変形例では、金属板12の上面が平坦面に形成されている場合について述べたが、これに限らず、例えば金属板12の上面にホーニング加工やヘアーライン加工などの目付け加工を施すことにより、放射状模様、同心円状模様、格子状模様などの凹凸模様を形成しても良い。このように構成すれば、単純な金属調の装飾効果のほかに、目付け加工による模様をも表現することができ、より一層、装飾性に優れたものを得ることができる。さらに、上記第1〜第8実施形態およびその変形例では、腕時計または携帯電話機に適用した場合について述べたが、これに限らず、例えば電子手帳、電子辞書、携帯端末機、パソコン、印刷機などの各種の電子機器、または自動車の計器類などの各種機器、あるいはそれらの各部品に広く適用することができる。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、機器ケースと、この機器ケース内に配置された表示部材と、この表示部材の下部に設けられ、且つ微細な貫通孔が多数形成された金属板の貫通孔内に紫外線領域の光と赤外線領域の光とのいずれかの特定波長領域の光に反応して有色発光する発光部を充填した光透過型金属部材と、この光透過型金属部材に前記特定波長領域の光を照射する発光素子とを備えた電子機器であるから、発光素子を発光させないときに、金属板で金属感を得ることができ、また発光素子を発光させると、紫外線領域と赤外線領域とのいずれかの特定波長の光が光透過型金属部材に照射されることにより、金属板に多数形成された微細な貫通孔内の発光部が特定波長領域の光に反応して有色発光するので、金属板全体を有色発光させることができ、これにより表示部材を照明することができると共に、色彩性および装飾性にも優れたものを得ることができる。
また、そればかりでなく、金属板に微細な貫通孔は、表示部材側に位置する第1の孔部の孔径よりも当該表示部材側と反対側に設けた第2の孔部の孔径が大きく形成されているので、表示部材側から金属板を視認した際、貫通孔が目立たないように構成することができ、他方、光透過型金属部材に照射した際は、照射された発光素子からの光を、大きな孔径を有する第2の孔部側から入射させ、貫通孔内の発光部を有色発光させ、第1の孔部を介して、表示部材側へ出すことができ、金属板全体を有色発光させることができるという効果を奏することができる。
【0064】
請求項に記載の発明によれば、表示部材が時計の文字板と、この文字板の上方を運針する指針とを備え、光透過型金属部材が前記文字板であることにより、光透過型金属部材である文字板の金属板によって金属感を得ることができると共に、文字板全体が有色発光するので、この文字板の有色発光により指針を照明することができ、これにより暗い所でも文字板と指針とによって時刻を知ることができる。
【0065】
請求項に記載の発明によれば、表示部材が液晶表示素子であり、光透過型金属部材が液晶表示素子の反射透過板であることにより、光透過型金属部材を液晶表示素子の反射透過板として用いたので、暗い所で発光装置の発光素子を発光させて特性波長領域の光を反射透過板に照射させると、反射透過板の全体を有色発光させることができ、このため反射透過板を液晶表示素子のバックライトとして使用することができ、これにより暗い所でも液晶表示素子に表示された情報を視認することができ、また明るい所では機器ケース内に採り込まれた外部光が液晶表示素子を透過して反射透過板で反射されるので、発光素子を発光させなくても、液晶表示素子に表示された情報を視認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を指針式の腕時計に適用した第1実施形態を示した要部の拡大断面図。
【図2】図1の文字板の要部の拡大断面図。
【図3】図1の文字板に紫外線領域の光を照射しない場合の表示状態を示した図。
【図4】図1の文字板に紫外線発光素子を照射した場合の表示状態を示した図。
【図5】この発明を指針式の腕時計に適用した第2実施形態を示した要部の拡大断面図。
【図6】図2の文字板に紫外線領域の光を照射した場合の表示状態を示した図。
【図7】この発明を指針式の腕時計に適用した第3実施形態を示した要部の拡大断面図。
【図8】図7の文字板の要部の拡大断面図。
【図9】図7の文字板に紫外線領域の光を照射しない場合の表示状態を示した図。
【図10】図7の文字板に紫外線領域の光を照射した場合の表示状態を示した図。
【図11】この発明を指針式の腕時計に適用した第4実施形態を示した要部の拡大断面図。
【図12】図11の文字板に紫外線領域の光を照射しない場合の表示状態を示した図。
【図13】図11の文字板に紫外線領域の光を照射した場合の表示状態を示した図。
【図14】この発明を指針式の腕時計に適用した第5実施形態を示した要部の拡大断面図。
【図15】図14の文字板に紫外線領域の光を照射した場合の表示状態を示した図。
【図16】この発明をデジタル式の腕時計に適用した第6実施形態を示した要部の拡大断面図。
【図17】図16の腕時計の表示状態を示し、(a)は紫外線領域の光を照射しない場合の表示状態を示した図、(b)は紫外線領域の光を照射した場合の表示状態を示した図。
【図18】この発明を指針式の腕時計に適用した第7実施形態を示した要部の拡大断面図。
【図19】図18の文字板の要部の拡大断面図。
【図20】第7実施形態の第1変形例を示した要部の拡大断面図。
【図21】第7実施形態の第2変形例を示した要部の拡大断面図。
【図22】この発明を携帯電話機に適用した第8実施形態を示した斜視図。
【図23】図22のA−A矢視における拡大断面図。
【符号の説明】
1 腕時計ケース
2 時計ガラス
4、40 時計モジュール
10、25、30、35、50 文字板
11 指針
12 金属板
13 貫通孔
14、22、23 発光部
15 導光板
16 紫外線発光素子
26 充填孔部
27 非充填孔部
31、36 第1文字板
32、37 第2文字板
41 液晶表示素子
46 反射透過板
51 発光部材
60 機器ケース
63 保護ガラス
66 モジュール

Claims (4)

  1. 機器ケースと、
    この機器ケース内に配置された表示部材と、
    この表示部材の下部に設けられ、かつ、前記表示部材側に設けた第1の孔部の孔径よりも当該表示部材側と反対側に設けた第2の孔部の孔径が大きな微細な貫通孔が多数形成された金属板とこの金属板における前記貫通孔内に紫外線領域の光と赤外線領域の光とのいずれかの特定波長領域の光に反応して有色発光する発光材料を充填した発光部とを備えている光透過型金属部材と、
    この光透過型金属部材に前記特定波長領域の光を照射する発光素子と、
    を備えたことを特徴とする電子機器。
  2. 前記発光素子は、前記光透過型金属部材の裏面側に配置された導光板の側面に対応して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記表示部材は、時計の文字板と、この文字板の上方を運針する指針とを備え、前記光透過型金属部材は前記文字板であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の電子機器。
  4. 前記表示部材は液晶表示素子であり、前記光透過型金属部材は前記液晶表示素子の反射透過板であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子機器。
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