JP2004198449A - 表示装置およびこれを用いた電子機器 - Google Patents

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Hiroyuki Sonoda
博行 園田
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Abstract

【課題】明るい所でも暗い所でも、マルチカラーで表現して色彩性、装飾性に優れたものを得る。
【解決手段】上下の偏光板16、17間に配置されて液晶が封入された一対の電極基板14、15間に選択的に電圧を印加して情報を表示する液晶表示素子11と、この液晶表示素子13の下側に配置された半透過反射型の多色表示部材12と、この多色表示部材12の下側に配置されたEL素子13とを備えた。従って、明るい所で外部光が液晶表示素子13を透過して多色表示部材12に照射されると、この照射された外部光が多色表示部材12で多色にカラー化されて反射される。また、暗い所でEL素子13を発光させると、その光が多色表示部材12で多色にカラー化されて透過する。これにより、明るい所でも暗い所でも、カラー化した多色光が液晶表示素子11に照射されるので、液晶表示素子11をマルチカラーで表現でき、色彩性、装飾性の向上が図れる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、腕時計、携帯電話機、自動車の計器類などの各種の機器に適用して有用な表示装置およびこれを用いた電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、腕時計においては、時計ガラスが装着された腕時計ケース内に液晶表示素子を備えた表示装置を時計ガラスに対応させて設け、この表示装置に時刻などの情報を電気光学的に表示させ、この表示装置に表示された情報を腕時計ケースの外部から時計ガラスを通して見ることができるデジタル式の電子腕時計がある。
【0003】
このようなデジタル式の電子腕時計の表示装置は、液晶表示素子と、この液晶表示素子の下側に配置された半透過反射板と、この半透過反射板の下側に配置された平面発光型のエレクトロルミネッセンス素子(以下、EL素子という)とを備えている。この場合、液晶表示素子は、上下一対の透明な電極基板間に液晶を封入し、上側の電極基板の上面および下側の電極基板の下面にそれぞれ偏光板を設け、一対の電極基板間に選択的に電圧を印加することにより、時刻などの情報を表示するように構成されている。
【0004】
このような電子腕時計では、明るい所で外部光が時計ガラスを通して液晶表示素子に照射されるので、この外部光が液晶表示素子を透過して半透過反射板で反射され、この反射光が再び液晶表示素子を透過して時計ガラスから外部に放出されることにより、EL素子を発光させなくても、液晶表示素子に表示された時刻などの情報を視認することができる。また、暗い所では、EL素子を発光させると、その発光した光が半透過反射板を透過して液晶表示素子に下面側から照射されるので、この照射された光が液晶表示素子を透過して時計ガラスから外部に放出されることにより、暗い所でも液晶表示素子に表示された時刻などの情報を視認することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような電子腕時計では、明るい所でも暗い所でも液晶表示素子に表示された時刻などの情報を視認することができても、液晶表示素子の下側に配置された半透過反射板が外部光を反射し、且つEL素子で発光した光を透過するだけであるから、液晶表示素子に表示された情報をカラーで表現することができず、色彩性および装飾性に欠けるという不都合がある。
【0006】
一方、腕時計には、文字板の上方を指針が運針する指針式のものもある。このような指針式の腕時計においては、装飾性を高めるために、文字板として、金属薄板に微細な貫通孔を多数形成した装飾部材と、この装飾部材の下側に配置された発光部材とを備え、明るい所で外部光が文字板の上面および指針を照明することにより、発光部材を発光させなくても時刻を知ることができると共に、装飾部材の金属薄板で外部光が反射されるので、金属調の装飾効果を得ることができ、また暗い所で発光部材を発光させると、その光が装飾部材の金属薄板に設けられた微細な貫通孔を透過して上方に放出され、この放出された光によって文字板の上面および指針が照明されるので、暗い所でも時刻を知ることができるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−296374号
【0008】
ところで、このような指針式の腕時計に用いた文字板の装飾部材を、前述したデジタル式の電子腕時計における表示装置の半透過反射部材として用いれば、装飾性の高い表示装置を得ることができる。特に、装飾部材の上面に光透過性を有するカラー膜を設ければ、カラーフィルタおよびTFT(薄膜トランジスタ)を用いた高価な液晶表示素子を用いなくても、時刻などの情報をカラーで表示することが可能になる。しかし、このような文字板の装飾技術をデジタル式の電子腕時計に組み込まれた表示装置の半透過反射板に適用して装飾性および色彩性を高めるという発想は、同じ腕時計の技術分野においても、容易に気付くものではなく、このような技術的思想は現時点において公開に到っていないのが実情である。
【0009】
この発明の課題は、明るい所でも暗い所でも、液晶表示素子をマルチカラーで表現して色彩性および装飾性に優れたものを得ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を解決するために、次のような構成要素を備えている。なお、各構成要素には、後述する各実施形態の項で説明される各要素に付されている図面の参照番号などを括弧と共に付す。
請求項1に記載の発明は、図1〜図12に示すように、上下一対の透明な電極基板(14、15)間に液晶を封入し、上側の電極基板の上面および下側の電極基板の下面にそれぞれ偏光板(16、17)を設け、前記一対の電極基板間に選択的に電圧を印加することにより情報を表示する液晶表示素子(11)と、この液晶表示素子の下側に配置された半透過反射型の多色表示部材(12、23)と、この多色表示部材の下側に配置された平面型の発光素子(EL素子13)とを備えたことを特徴とする表示装置(8)である。
【0011】
この発明によれば、明るい所で外部光が液晶表示素子に照射されると、その外部光が液晶表示素子を透過して半透過反射型の多色表示部材に照射され、この照射された外部光が半透過反射型の多色表示部材でカラー化されて反射され、このカラー化された多色光が再び液晶表示素子に照射されて透過するので、液晶表示素子をマルチカラーで表現することができ、また暗い所で平面型の発光素子を発光させると、その発光した光が半透過反射型の多色表示部材に照射されて透過するときにカラー化され、このカラー化された多色光が液晶表示素子に照射されて透過するので、暗い所でも液晶表示素子をマルチカラーで表現することができる。このため、明るい所でも暗い所でも、液晶表示素子をマルチカラーで表現することができ、これにより色彩性および装飾性に優れたものを得ることができる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、図1〜図12に示すように、前記液晶表示素子(11)が、前記一対の電極基板(14、15)間に選択的に電圧を印加した部分に対応する個所が光透過状態になり、これにより情報を表示する構造であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置である。
この発明によれば、一対の電極基板間に選択的に電圧を印加すると、その電圧が印加された部分に対応する個所が光透過状態になり、この光透過状態の部分を光が透過することにより情報を表示するので、明るい所でも暗い所でも、液晶表示素子に表示された情報をマルチカラーで表示することができ、これにより液晶表示素子に表示された情報を豊かな色彩で表現できると共に、装飾性の向上をも図ることができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、図1〜図4、図10〜図12に示すように、前記多色表示部材(12)が、半透過反射性を有するベース層(白色系のフィルム19、金属薄板41、白色系のインク層43)と、このベース層における前記液晶表示素子(11)に対向する上面全体に異なる色ごとに設けられた光透過性を有する多色インク部(20、44)とを備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の表示装置である。
この発明によれば、明るい所で外部光が液晶表示素子を透過して半透過反射型の多色表示部材に照射されると、この照射された外部光が光透過性を有する多色インク部で異なる色ごとにカラー化され、その一部の光が反射され、他の一部の光が透過して半透過反射性を有するベース層で反射されて再び多色インク部を透過することにより、これらのカラー化された多色光が液晶表示素子に照射されるので、液晶表示素子をマルチカラーで表現することができ、また暗い所で平面型の発光素子を発光させて半透過反射型の多色表示部材に光が照射されると、その光が半透過反射性を有するベース層を透過すると共に光透過性を有する多色インク部をも透過することにより、この透過した光が多色インク部で異なる色ごとにカラー化されて液晶表示素子に照射されるので、暗い所でも液晶表示素子をマルチカラーで表現することができる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、図5〜図9に示すように、前記多色表示部材(23)が、半透過反射性を有するベース層(白色系のフィルム19、白色系のインク層27)と、このベース層における前記液晶表示素子(11)に対向する上面に異なる色ごとにドット状に設けられた多色インク部(24)とを備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の表示装置である。
この発明によれば、ドット状に設けられた多色インク部の隙間を光が透過するので、ドット状の多色インク部が光透過性を有していても、また光透過性を有していなくても、請求項3に記載の発明と同様、液晶表示素子をマルチカラーで表現することができるほか、特に多色インク部が光透過性を有している場合には、ドット状の多色インク部をも光が透過するので、請求項3に記載の発明よりも、液晶表示素子全体を明るく照明することができる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、図1〜図6、図11に示すように、前記ベース層が、半透過反射性を有する白色系のフィルム(19)であることを特徴とする請求項3または4に記載の表示装置である。
この発明によれば、ベース層が半透過反射性を有する白色系のフィルムであるから、外部光がベース層である白色系のフィルムに照射されると、その外部光を白色系の光として反射させることができ、また発光素子からの光がベース層である白色系のフィルムに照射されると、その光が白色系のフィルムを透過することにより、その透過光を白色系の光として透過させることができ、このため多色インク部の各色を変化させないように、多色インク部を照明することができ、これにより多色インク部の各色を鮮明にすることができる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、図6に示すように、前記多色インク部(25)が、異なる色の蛍光を発生する多色蛍光インクで形成されていることを特徴とする請求項3または4に記載の表示装置である。
この発明によれば、多色インク部に光が照射されると、その照射された光によって多色蛍光インクがそれぞれ異なる色の蛍光を発生するので、これらの蛍光によって多色インク部をそれぞれ鮮明な色で表現することができ、これにより液晶表示素子を鮮明なマルチカラーで表現することができ、より一層、色彩性および装飾性の向上を図ることができる。
【0017】
請求項7に記載の発明は、図1および図11に示すように、請求項1に記載された表示装置(8)を収納する機器ケース(腕時計ケース1、機器ケース30)を備え、この機器ケース内に前記表示装置を前記機器ケースの窓部(時計ガラス2、保護ガラス33)に対応させて設けたことを特徴とする電子機器である。
この発明によれば、請求項1に記載の発明と同様、明るい所でも暗い所でも、液晶表示素子をマルチカラーで表現することができるので、このマルチカラーで表現された液晶表示素子を機器ケースの外部から窓部を通して見ることができ、これにより色彩性および装飾性に優れた電子機器を得ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
以下、図1〜図4を参照して、この発明を電子腕時計に適用した第1実施形態について説明する。
図1はこの発明の電子腕時計の要部を示した拡大断面図、図2はその表示装置の要部を更に拡大した断面図である。この電子腕時計は、図1に示すように、腕時計ケース1を備えている。この腕時計ケース1の上部中央には、時計ガラス2が装着されており、腕時計ケース1の内部には、時計モジュール3が収納されている。また、この腕時計ケース1の下部には、裏蓋4が防水リング5を介して取り付けられている。
【0019】
時計モジュール3は、アナログ機能とデジタル機能とのうち、少なくともデジタル機能を備えたものであり、図1に示すように、合成樹脂製の上部ハウジング6と合成樹脂製の下部ハウジング7とを備え、上部ハウジング6内に表示装置8が時計ガラス2に対応して収納され、下部ハウジング7内に電池9が収納され、上部ハウジング6と下部ハウジング7との間に表示装置8を駆動するための電子回路を搭載した回路基板10が配置され、この回路基板10に表示装置8と電池9とが電気的に接続された構造になっている。
【0020】
表示装置8は、図1および図2に示すように、上側から順に、液晶表示素子11、多色表示部材12、EL素子13を積層した構造になっている。
液晶表示素子11は、ネガティブタイプのものであり、図1および図2に示すように、上下一対の透明な電極基板14、15間に液晶(図示せず)を封入し、上側の電極基板14の上面および下側の電極基板15の下面にそれぞれ偏光板16、17をその各透過軸または各吸収軸が互いにほぼ平行になるように設け、この状態で一対の電極基板14、15間に選択的に電圧を印加すると、その電圧が印加された部分の電極基板14、15、およびこの部分に対応する個所の上下の各偏光板16、17を光が透過可能な状態となり、この光透過可能な部分を光が透過することにより、図4に示すように、時刻などの情報を電気光学的に表示するように構成されている。
【0021】
すなわち、この液晶表示素子11は、一対の電極基板14、15間に電圧が印加されないときには、一対の電極基板14、15間の液晶分子が一定のツイスト配向を保つので、上下の偏光板16、17の一方(例えば上側の偏光板16)を透過した光が電極基板14、15間の液晶分子のツイスト配向によって旋光され、この旋光された光が上下の偏光板16、17の他方(例えば下側の偏光板17)で遮断される。また、この液晶表示素子11は、一対の電極基板14、15間に選択的に電圧が印加されると、その電圧が印加された部分の一対の電極基板14、15間の液晶分子のツイスト配向が変化するので、上下の偏光板16、17の一方(例えば上側の偏光板16)を透過した光が電極基板14、15間の液晶分子によって旋光されずに、上下の偏光板16、17の他方(例えば下側の偏光板17)を透過する。
【0022】
これにより、液晶表示素子11は、光が透過する部分と、光が透過しない部分とによって、時刻などの情報を表示する。この場合、上下一対の電極基板14、15のうち、上側の電極基板14には、図4に示すようなセグメント電極が設けられており、下側の電極基板15には、コモン電極がセグメント電極に対応して設けられている。これらセグメント電極およびコモン電極は、図示しないが、上側の電極基板14の端部下面に接続配線によって導かれて接続用の電極端子部と電気的に接続されている。また、この液晶表示素子11は、図1に示すように、上側の電極基板14の端部に設けられた前記接続用の電極端子部がインターコネクタ18によって回路基板10上に支持された状態で回路基板10と電気的に接続されている。
【0023】
一方、多色表示部材12は、図2に示すように、半透過反射性を有する白色系のフィルム19と、この白色系のフィルム19における液晶表示素子11と対応する上面全体に異なる色ごとに設けられた光透過性を有する膜状の多色インク部20とを備え、液晶表示素子11の下面に対応した状態で、後述するEL素子13の上面に設けられている。この場合、白色系のフィルム19は、照射された光のうち、一部の光を白色系の光として透過し、他の一部の光を白色系の光として反射するように構成されている。また、多色インク部20は、図3に示すように、光透過性を有するインクを白色系のフィルム19の上面全域に印刷や塗布によって異なる色ごとに縞状に設けた構造になっている。この場合、インクは、赤、青、緑、黄などの多数の色があり、必ずしも縞状に設ける必要はなく、格子状、放射状、模様状などの様々な形状に設けても良い。
【0024】
EL素子13は、平面型の発光素子であり、図2に示すように、液晶表示素子11の下面に対応した状態で、上部ハウジング6上に配置されている。このEL素子13は、下部側の電極基板(カソード電極基板)上にEL層を介して透明な電極基板(アノード電極基板)を設け、上下の電極基板間に電圧を印加してEL層を発光させることにより、可視光線領域の光を透明な電極基板の上面全体からほぼ均一に面発光させるように構成されている。この場合、下部側の電極基板は、EL層で発光した光を反射するために、電極が金属で形成されているか、あるいは下側の電極基板の下面に反射層を設けた構成になっている。
【0025】
このような電子腕時計によれば、液晶表示素子11の上下一対の電極基板14、15間に選択的に電圧を印加すると、その電圧が印加された部分の液晶分子のツイスト配向が変化し、この液晶分子のツイスト配向が変化した部分、およびこの部分に対応する個所の上下の偏光板16、17を光が透過可能な状態となることにより、上下の偏光板16、17の一方から入射した光が一対の電極基板14、15および液晶を透過して上下の偏光板16、17の他方から出射し、これにより時刻などの情報を表示することができる。この場合、明るい所では、外部光が時計ガラス2を通して腕時計ケース1内に採り込まれ、この採り込まれた外部光で液晶表示素子11が照明されるので、液晶表示素子11に表示された時刻などの情報を見ることができる。
【0026】
すなわち、腕時計ケース1内に入射した外部光は、一対の電極基板14、15間に電圧が印加された部分に対応する光透過可能な個所において、液晶表示素子11の上側の偏光板16、上下の各電極基板14、15、および下側の偏光板17を透過して半透過反射型の多色表示部材12に上面側から照射される。この照射された外部光は、多色表示部材12の光透過性を有する多色インク部20で各色に応じた波長の光が適宜選択されることによりカラー化され、その一部が反射され、他の一部が多色インク部20を透過して白色系のフィルム19で反射され、この反射された光が多色インク部20を再び透過する。これにより、カラー化された多色光が液晶表示素子11に照射されてその下側から上側に向けて透過するので、図4に示すように、液晶表示素子11に表示された情報がマルチカラーで表示され、このマルチカラーで表示された情報を腕時計ケース1の外部から時計ガラス2を通して見ることができる。
【0027】
また、暗い所では、EL素子13を発光させると、その発光した光が半透過反射型の多色表示部材12に下面側から照射され、この照射された光が多色表示部材12の半透過反射性を有する白色系のフィルム19を透過するときに白色系の波長の光が選択されることにより白色化されて透過し、この透過した白色系の光が光透過性を有する多色インク部20を透過するときに各色に応じた波長の光が適宜選択されてカラー化され、このカラー化された多色光が液晶表示素子11に下面側から照射されて液晶表示素子11を透過する。これにより、暗い所でも、図4に示すように、液晶表示素子11に表示された情報がマルチカラーで表示され、このマルチカラーで表示された情報を腕時計ケース1の外部から時計ガラス2を通して見ることができる。
【0028】
このように、この電子腕時計によれば、明るい所でも暗い所でも、液晶表示素子11の下面側に配置された半透過反射型の多色表示部材12によって、液晶表示素子11に表示された時刻などの情報をマルチカラーで表示することができ、これにより色彩性に優れたものを得ることができると共に、装飾性にも優れたものを得ることができる。特に、多色表示部材12は、半透過反射性を有する白色系のフィルム19と、光透過性を有する膜状の多色インク部20とを積層した構造であるから、カラーフィルタやTFTを用いた液晶表示素子に比べて、その構造が簡単で容易に製作することができる。また、この多色表示部材12は、ベース層である白色系のフィルム19によって多色インク部20の各色を変化させずに反射させることができると共に、EL素子13からの光を白色系の光として透過させて白色系の光で多色インク部20を照明することができるので、多色インク部20の各色を鮮明に表現することができ、これにより液晶表示素子11を鮮明な色で明るく照明することができる。
【0029】
[第2実施形態]
次に、図5を参照して、この発明を電子腕時計に適用した第2実施形態について説明する。なお、図1〜図4に示された第1実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
この電子腕時計は、表示装置8の多色表示部材23が第1実施形態と異なる構造で、これ以外は第1実施形態と同じ構造になっている。すなわち、この多色表示部材23は、図5に示すように、半透過反射性を有する白色系のフィルム19と、この白色系のフィルム19における液晶表示素子11と対応する上面に異なる色ごとにドット状に設けられた多色インク部24とを備え、液晶表示素子11の下面に対応した状態でEL素子13の上面に設けられている。
【0030】
この場合、白色系のフィルム19は、第1実施形態と同様、照射された光のうち、一部の光を白色系の光として透過し、他の一部の光を白色系の光として反射するように構成されている。また、多色インク部24は、図5に示すように、異なる色のインクを白色系のフィルム19の上面に印刷や塗布によってドット状に設けた構造になっている。この場合、インクは、光透過性を有するものでも良く、また光透過性を有しないものでも良い。また、このインクも、赤、青、緑、黄などの多数の色があり、同じ色のドットを組み合わせて、縞模様、格子模様、放射模様などの様々な模様形状に設けられている。
【0031】
このような電子腕時計によれば、明るい所で外部光が時計ガラス2を通して腕時計ケース1内に採り込まれ、この採り込まれた外部光で液晶表示素子11が照明されるので、液晶表示素子11の上下一対の電極基板14、15間に選択的に電圧を印加すると、液晶表示素子11に表示された時刻などの情報を見ることができる。このときには、一対の電極基板14、15間に電圧が印加された部分に対応する光透過可能な個所において、外部光が液晶表示素子11を透過して半透過反射型の多色表示部材23に上面側から照射される。
【0032】
この多色表示部材23に照射された外部光は、ドット状の多色インク部24で各色に応じた波長の光が適宜選択されることによりカラー化されて反射されると共に、多色インク部24のドット状の隙間を透過して白色系のフィルム19で白色系の波長の光が選択されて白色系の光として反射され、この反射された白色系の光によってもドット状の多色インク部24が照明される。これにより、多色インク部24でカラー化された多色光と白色系のフィルム19で反射された白色系の光とが、液晶表示素子11に下面側から照射されて透過するので、第1実施形態と同様、液晶表示素子11に表示された情報をマルチカラーで表示することができると共に、第1実施形態のものよりも、液晶表示素子11を明るく照明することができる。このため、マルチカラーで表示された情報を腕時計ケース1の外部から、より一層、鮮明に見ることができる。
【0033】
また、暗い所でEL素子13を発光させると、その発光した光が多色表示部材23に下面側から照射され、この照射された光が多色表示部材23の半透過反射性を有する白色系のフィルム19を透過するときに白色系の波長の光が選択されることにより白色化されて透過し、この透過した白色系の光が多色インク部24のドットの隙間を透過して液晶表示素子11に照射されると共に、この透過した光によってドット状の多色インク部24が照明されるので、この多色インク部24の各色に応じた波長の光が選択されてカラー化され、このカラー化された多色光も液晶表示素子11に下面側から照射される。このため、液晶表示素子11には、白色系の光とカラー化された多色光との両方が照射されるので、暗い所でも、液晶表示素子11に表示された情報をマルチカラーで表示することができ、このマルチカラーで表示された情報を腕時計ケース1の外部から見ることができる。
【0034】
このように、この電子腕時計によれば、第1実施形態と同様、明るい所でも暗い所でも、液晶表示素子11の下面側に配置された多色表示部材23によって、液晶表示素子11に表示された時刻などの情報をマルチカラーで表現することができるほか、特にドット状の多色インク部24の隙間を光が透過するので、この多色インク部24が光透過性を有していても、また光透過性を有していなくても、第1実施形態と同様、液晶表示素子11に表示された情報をマルチカラーで表現することができる。しかも、多色インク部24が光透過性を有している場合には、ドット状の多色インク部24をも光が透過するので、特に暗い所でEL素子13を発光させたときに、より一層、液晶表示素子11を鮮明な色で明るく照明することができ、これにより液晶表示素子11に表示された情報をマルチカラーで鮮明に見ることができる。
【0035】
[第3実施形態]
次に、図6を参照して、この発明を電子腕時計に適用した第3実施形態について説明する。この場合には、図5に示された第2実施形態と同一部分に同一符号を付して説明する。
この電子腕時計は、多色表示部材23の多色インク部25を異なる色の蛍光を発生する多色蛍光インクでドット状に形成した構造で、これ以外は第2実施形態と同じ構造になっている。すなわち、多色インク部25は、図6に示すように、多色蛍光インクを白色系のフィルム19の上面に印刷や塗布によって異なる蛍光色ごとにドット状に設けた構造になっている。この場合にも、多色蛍光インクは、赤、青、緑、黄などの多数の蛍光色があり、同じ蛍光色のドットを組み合わせて、縞模様、格子模様、放射模様などの様々な模様形状に設けられている。
【0036】
このような電子腕時計においても、第2実施形態と同様、明るい所でも暗い所でも、液晶表示素子11の下面側に配置された半透過反射型の多色表示部材23によって、液晶表示素子11に表示された時刻などの情報をマルチカラーで明るく表現することができるほか、特に多色インク部25に光が照射されると、その照射された光によって多色蛍光インクがそれぞれの色に応じた蛍光を発生するので、これらの蛍光によって多色インク部25をそれぞれ鮮明な色で表現することができ、これにより液晶表示素子11に表示された情報を鮮明なマルチカラーで表現することができ、より一層、色彩性および装飾性の向上を図ることができる。
【0037】
なお、上記第3実施形態では、多色インク部25を多色蛍光インクでドット状に形成した場合について述べたが、これに限らず、例えば第1実施形態と同様、多色インク部20を多色蛍光インクで白色系のフィルム19の上面全体に異なる色ごとに縞状、格子状、放射状、模様状などの様々な形状の膜状に設けても良い。このような構造でも、第1実施形態と同様の作用効果があるほか、特に多色蛍光インクがそれぞれの色に応じた蛍光を発生するので、これらの蛍光によって多色インク部20をそれぞれ鮮明な色で表現することができ、これにより液晶表示素子11に表示される情報を鮮明なマルチカラーで表現することができ、より一層、色彩性および装飾性の向上を図ることができる。
【0038】
また、上記第1〜第3実施形態では、多色表示部材23(または12)のベース層として、白色系のフィルム19を用いた場合について述べたが、これに限らず、例えば図7に示した第1変形例のように、ベース層として、透明なフィルム26の下面全体に半透過反射性を有する白色系のインク層27を設けた構造であっても良い。また、図8に示した第2変形例のように、ベース層として、白色系のインク層27をEL素子13の上面全体に印刷や塗布によって直接設け、この白色系のインク層27上に多色インク部24(または20、25)を設けた構造でも良い。さらに、図9に示した第3変形例のように、多色インク部24(または20、25)を液晶表示素子11の下面つまり下側の偏光板17の下面に直接設け、この多色インク部24(または20、25)を覆って白色系のインク層27を設けた構造でも良い。このような構造のいずれにおいても、第1〜第3実施形態と同様の作用効果がある。
【0039】
[第4実施形態]
次に、図10および図11を参照して、この発明を携帯電話機に適用した第4実施形態について説明する。この場合には、図1〜図4に示された第1実施形態と同一部分に同一符号を付して説明する。
この携帯電話機は、図10に示すように、合成樹脂製の機器ケース30を備えている。この機器ケース30は、上ケース31と下ケース32とを接合した構造になっている。この場合、上ケース31の上面における上部側には開口部30aが設けられ、この開口部30aには窓部に相当する透明な保護ガラス33が装着されている。また、この上ケース31の上面における下部側には、電話機能に必要な各種のキー釦34が設けられており、この機器ケース30の上端面には、アンテナ35が出没可能に取り付けられている。
【0040】
この機器ケース30の内部には、図11に示すように、携帯電話機用のモジュール36が収納されている。この携帯電話機用のモジュール36は、携帯電話機能に必要な各種の部品を備えたものであり、上部ハウジング37と下部ハウジング38とを有し、上部ハウジング37内に表示装置8が保護ガラス33に対応して収納され、下部ハウジング38内に電池9が収納され、上部ハウジング37と下部ハウジング38との間に表示装置8を駆動するための電子回路を搭載した回路基板39が配置され、この回路基板39に表示装置8がインターコネクタ18を介して電気的に接続されていると共に、電池9も回路基板39に電気的に接続された構造になっている。
【0041】
表示装置8は、第1実施形態と同様、上側から順に、液晶表示素子11、多色表示部材12、EL素子13を積層した構造になっている。液晶表示素子11は、ネガティブタイプのものであり、上下一対の透明な電極基板14、15間に液晶(図示せず)を封入し、上側の電極基板14の上面および下側の電極基板15の下面にそれぞれ偏光板16、17を設け、この状態で一対の電極基板14、15間に選択的に電圧を印加すると、その電圧が印加された部分の電極基板14、15、およびこの部分に対応する個所の上下の各偏光板16、17を光が透過可能な状態となり、この光透過可能な部分を光が透過することにより、電話に必要な情報を電気光学的に表示するように構成されている。
【0042】
また、多色表示部材12も、第1実施形態と同様、半透過反射性を有する白色系のフィルム19と、光透過性を有する多色インク部20とを積層した構造で、液晶表示素子11の下面に対応した状態でEL素子13の上面に配置されている。この場合にも、白色系のフィルム19は、照射された光のうち、一部の光を白色系の光として透過し、他の一部の光を白色系の光として反射するように構成されている。また、多色インク部20は、光透過性を有するインクを白色系のフィルム19の上面全体に印刷や塗布によって異なる色ごとに縞状、格子状、放射状、模様状などの様々な形状に設けられた構造になっている。
【0043】
EL素子13も、第1実施形態と同様、平面型の発光素子であり、下部側の電極基板(カソード電極基板)上にEL層を介して透明な電極基板(アノード電極基板)を設け、上下の電極基板間に電圧を印加してEL層を発光させることにより、可視光線領域の光を透明な電極基板の上面全体からほぼ均一に面発光させるように構成されている。この場合にも、下部側の電極基板は、EL層で発光した光を反射するために、電極が金属で形成されているか、あるいは下側の電極基板の下面に反射層を設けた構成になっている。
【0044】
このような携帯電話機によれば、明るい所で外部光が保護ガラス33を通して機器ケース30内に採り込まれ、この採り込まれた外部光で液晶表示素子11が照明されるので、液晶表示素子11の上下一対の電極基板14、15間に選択的に電圧を印加すると、液晶表示素子11に表示された情報を見ることができる。このときには、一対の電極基板14、15間に電圧が印加された部分に対応する光透過可能な個所において、外部光が液晶表示素子11を透過して半透過反射型の多色表示部材12に上面側から照射される。
【0045】
この照射された外部光は、光透過性を有する多色インク部20で各色に応じた波長の光が適宜選択されてカラー化され、その一部が反射される共に、他の一部が多色インク部20を透過して白色系のフィルム19で反射され、この反射された光が再び多色インク部20を透過する。これにより、カラー化された多色光が液晶表示素子11に下面側から照射されて透過するので、第1実施形態と同様、液晶表示素子11に表示された情報がマルチカラーで表示され、このマルチカラーで表示された情報を機器ケース30の外部から保護ガラス33を通して見ることができる。
【0046】
また、暗い所では、EL素子13を発光させると、その発光した光が半透過反射型の多色表示部材12に下面側から照射され、この照射された光が多色表示部材12の半透過反射性を有する白色系のフィルム19を透過するときに白色系の波長の光が選択されることにより白色化されて透過し、この透過した白色系の光が光透過性を有する多色インク部20を透過するときに各色に応じた波長の光が適宜選択されてカラー化され、このカラー化された多色光が液晶表示素子11に下面側から照射されて液晶表示素子11を透過する。これにより、第1実施形態と同様、暗い所でも、液晶表示素子11に表示された情報がマルチカラーで表示され、このマルチカラーで表示された情報を機器ケース30の外部から保護ガラス33を通して見ることができる。
【0047】
このように、この携帯電話機においても、明るい所でも暗い所でも、液晶表示素子11の下面側に配置された半透過反射型の多色表示部材12によって、液晶表示素子11に表示された情報をマルチカラーで表現することができ、これにより色彩性および装飾性に優れたものを得ることができる。特に、多色表示部材12は、半透過反射性を有する白色系のフィルム19と、光透過性を有する多色インク部20とを積層した構造であるから、第1実施形態と同様、その構造が簡単で容易に製作することができるほか、白色系のフィルム19によって多色インク部20の各色を変化させずに反射させることができると共に、EL素子13からの光を白色系の光として多色インク部20に照射することができるので、多色インク部20の各色を鮮明に表現することができ、これにより液晶表示素子11を鮮明な色で明るく照明することができる。
【0048】
なお、第4実施形態では、光透過性を有する多色インク部20を白色系のフィルム19の上面全体に異なる色ごとに縞状、格子状、放射状、模様状などの様々な形状の膜状に設けたが、これに限らず、例えば図5に示した第2実施形態のように、異なる色のインクを白色系のフィルム19の上面に印刷や塗布によってドット状に設けた多色インク部24であっても良い。この場合にも、インクは、赤、青、緑、黄などの多数の色があり、同じ色のドットを組み合わせて、縞模様、格子模様、放射状模様などの様々な模様形状に設ければ良い。
【0049】
このように構成すれば、第4実施形態と同様、明るい所でも暗い所でも、液晶表示素子11に表示された情報をマルチカラーで表現することができるほか、特にドット状に設けられた多色インク部24の隙間を光が透過するので、第2実施形態と同様、ドット状の多色インク部24が光透過性を有していても、また光透過性を有していなくても、液晶表示素子11に表示された情報をマルチカラーで表現することができる。この場合にも、多色インク部24が光透過性を有していれば、多色インク部24をも光が透過するので、より一層、液晶表示素子11を鮮明な色で明るく照明することができる。
【0050】
また、第4実施形態では、多色インク部20が光透過性を有するインクで形成された構造になっているが、これに限らず、例えば図6に示した第3実施形態と同様、多色インク部25を多色蛍光インクで異なる蛍光色ごとにドット状に形成した構造でも良い。この場合にも、多色蛍光インクは、赤、青、緑、黄などの多数の蛍光色があり、同じ蛍光色のドットを組み合わせて、縞模様、格子模様、放射状模様などの様々な模様形状に設ければ良い。このように構成しても、第4実施形態と同様、明るい所でも暗い所でも、液晶表示素子11に表示された情報をマルチカラーで明るく表現することができるほか、特に多色インク部25の多色蛍光インクがそれぞれの色に応じた蛍光を発生するので、多色インク部25をそれぞれ鮮明な色で表現することができ、これにより液晶表示素子11に表示された情報を鮮明なマルチカラーで表現でき、色彩性および装飾性の向上を図ることができる。
【0051】
さらに、第4実施形態では、多色表示部材12のベース層として、白色系のフィルム19を用いた場合について述べたが、これに限らず、例えば図7に示した第1変形例のように、ベース層として、透明なフィルム26の下面全体に半透過反射性を有する白色系のインク層27を設けた構造であっても良い。また、図8に示した第2変形例のように、ベース層として、白色系のインク層27をEL素子13の上面全体に印刷や塗布によって直接設け、このインク層27上に多色インク部24(または20、25)を設けた構造でも良い。さらに、図9に示した第3変形例のように、多色インク部24(または20、25)を液晶表示素子11の下側の偏光板17の下面に直接設け、この多色インク部24(または20、25)を覆って白色系のインク層27を設けた構造でも良い。このような構造のいずれにおいても、第4実施形態と同様の作用効果がある。
【0052】
なおまた、上記第1〜第4実施形態およびその各変形例では、表示装置8の液晶表示素子11が、一対の電極基板14、15間に選択的に電圧を印加すると、その電圧が印加された部分の電極基板14、15、およびこの部分に対応する個所の上下の各偏光板16、17を光が透過可能な状態となり、この光透過可能な部分を光が透過するネガティブタイプの構造になっているが、これに限らず、液晶表示素子は、上下の各偏光板16、17の各透過軸または各吸収軸を互いにずらして所定角度で交差させることにより、一対の電極基板14、15間に電圧を印加しない個所が光の透過可能な状態となり、電圧を印加した個所が光を透過しない非透過状態となるポジティブタイプの構造であっても良い。この場合にも、液晶表示素子の下側には、多色表示部材12または23が配置されており、この多色表示部材12または23の下側には、EL素子13が配置されている。
【0053】
このようなポジティブタイプの液晶表示素子を用いた表示装置では、明るい所で液晶表示素子の一対の電極基板14、15間に選択的に電圧を印加すると、この電圧が印加された部分に対応する個所の液晶表示素子が光を透過しないため、情報が黒色で表示され、これ以外の個所の液晶表示素子が光を透過するため、表示された情報の背景が多色表示部材12または23によってマルチカラーで表示される。また、暗い所ではEL素子13を発光させて液晶表示素子の一対の電極基板14、15間に選択的に電圧を印加すると、上記と同様、情報が黒色で表示されると共に、その情報の背景が多色表示部材12または23によってマルチカラーで表示される。これにより、明るい所でも暗い所でも、液晶表示素子に表示された情報の背景をマルチカラーで表現することができ、これによっても色彩性および装飾性に優れたものを得ることができる。
【0054】
また、上記第1〜第4実施形態およびその各変形例では、多色表示部材12(または23)のベース層として、白色系のフィルム19を用いた場合について述べたが、これに限らず、例えば図12に示した第4変形例のように、ベース層として、金属薄板41に肉眼では見えにくい微細な貫通孔42を多数設けた半透過反射板40を用いていも良い。この場合にも、半透過反射板40の上面に半透過反射性を有する白色系のインク層43を設け、この白色系のインク層43の上面に多色インク部44を設ければ良い。この場合の多色インク部44は、異なる色ごとに縞状、格子状、放射状、模様状などの様々な形状に設けても良く、また異なる色ごとにドット状に設けても良く、しかも多色蛍光インクで形成しても良い。このような半透過反射板40を用いた表示装置8においても、金属薄板41に設けられた多数の微細な貫通孔42を光が透過し、且つ金属薄板41の表面で光を反射するので、上述した第1〜第4実施形態およびその各変形例と同様の作用効果がある。
【0055】
さらに、上記第1〜第4実施形態およびその各変形例では、電子腕時計または携帯電話機に適用した場合について述べたが、これに限らず、例えば電子手帳、電子辞書、携帯端末機、パーソナルコンピュータ、印刷機などの各種の電子機器、または自動車の計器類などの各種機器、あるいはそれらの各部品に広く適用することができる。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、上下の偏光板間に配置されて液晶を封入した一対の透明な電極基板間に選択的に電圧を印加することにより情報を表示する液晶表示素子と、この液晶表示素子の下側に配置された半透過反射型の多色表示部材と、この多色表示部材の下側に配置された平面型の発光素子とを備えていることにより、明るい所で外部光が液晶表示素子を透過して半透過反射型の多色表示部材に照射されると、この照射された外部光が多色表示部材でカラー化されて反射され、このカラー化された多色光が液晶表示素子に照射されるので、液晶表示素子をマルチカラーで表現することができ、また暗い所で平面型の発光素子を発光させると、その発光した光が半透過反射型の多色表示部材に照射されて透過するときにカラー化され、このカラー化された多色光が液晶表示素子に照射されるので、液晶表示素子をマルチカラーで表現することができ、これにより明るい所でも暗い所でも、液晶表示素子をマルチカラーで表現することができ、色彩性および装飾性に優れたものを得ることができる。
【0057】
この場合、液晶表示素子が、一対の電極基板間に選択的に電圧を印加した部分に対応する個所が光透過状態になり、これにより情報を表示する構造であることにより、一対の電極基板間に選択的に電圧を印加して光透過状態にし、この光透過状態の部分を光が透過することにより情報を表示するので、明るい所でも暗い所でも、液晶表示素子に表示された情報をマルチカラーで表示することができ、これにより液晶表示素子に表示された情報を豊かな色彩で表現できると共に、装飾性の向上をも図ることができる。
【0058】
また、多色表示部材が、半透過反射性を有するベース層と、このベース層の上面全体に異なる色ごとに設けられた光透過性を有する多色インク部とを備えていることにより、明るい所で外部光が液晶表示素子を透過して多色表示部材に照射されると、この照射された外部光が光透過性を有する多色インク部で異なる色ごとにカラー化され、その一部の光が反射され、他の一部の光が透過して半透過反射性を有するベース層で反射されて再び多色インク部を透過することにより、これらのカラー化された多色光が液晶表示素子に照射されるので、液晶表示素子をマルチカラーで表現することができ、また暗い所で平面型の発光素子を発光させて半透過反射型の多色表示部材に光が照射されると、その光が半透過反射性を有するベース層を透過すると共に光透過性を有する多色インク部をも透過することにより、この透過した光が多色インク部で異なる色ごとにカラー化されて液晶表示素子に照射されるので、暗い所でも液晶表示素子をマルチカラーで表現することができる。
【0059】
さらに、多色表示部材が、半透過反射性を有するベース層と、このベース層の上面に異なる色ごとにドット状に設けられた多色インク部とを備えていることにより、ドット状に設けられた多色インク部の隙間を光が透過するので、ドット状の多色インク部が光透過性を有していても、また光透過性を有していなくても、上記と同様、液晶表示素子をマルチカラーで表現することができるほか、特に多色インク部が光透過性を有している場合には、ドット状の多色インク部をも光が透過するので、上記のものよりも、液晶表示素子全体を明るく照明することができる。
【0060】
また、ベース層が半透過反射性を有する白色系のフィルムであることにより、外部光が白色系のフィルムに照射されると、その外部光を白色系の光として反射させることができ、また発光素子からの光が白色系のフィルムに照射されると、その光が白色系のフィルムを透過することにより、その透過光を白色系の光として透過させることができ、このため多色インク部の各色を変化させないように、多色インク部を照明することができ、これにより多色インク部の各色を鮮明にすることができる。
【0061】
さらに、多色インク部が、異なる色の蛍光を発生する多色蛍光インクで形成されていることにより、多色インク部に光が照射されると、その照射された光によって多色蛍光インクがそれぞれ異なる色の蛍光を発生するので、これらの蛍光によって多色インク部をそれぞれ鮮明な色で表現することができ、これにより液晶表示素子を鮮明なマルチカラーで表現することができ、より一層、色彩性および装飾性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を電子腕時計に適用した第1実施形態における要部の拡大断面図。
【図2】図1の表示装置の要部を示した拡大断面図。
【図3】図2の多色インク部を示した正面図。
【図4】図1の表示装置で時刻などの情報を表示した状態を示した正面図。
【図5】この発明を電子腕時計に適用した第2実施形態における表示装置の要部を示した拡大断面図。
【図6】この発明を電子腕時計に適用した第3実施形態における表示装置の要部を示した拡大断面図。
【図7】この発明の表示装置のベース層の第1変形例を示した要部の拡大断面図。
【図8】この発明の表示装置のベース層の第2変形例を示した要部の拡大断面図。
【図9】この発明の表示装置のベース層の第3変形例を示した要部の拡大断面図。
【図10】この発明を携帯電話機に適用した第4実施形態の外観斜視図。
【図11】図10のA−A矢視における要部の拡大断面図。
【図12】この発明の表示装置のベース層の第4変形例を示した要部の拡大断面図。
【符号の説明】
1 腕時計ケース
2 時計ガラス
3 時計モジュール
8 表示装置
11 液晶表示素子
12、23 多色表示部材
13 EL素子
14、15 電極基板
16、17 偏光板
19 白色系のフィルム
20、24、25、44 多色インク部
27、43 白色系のインク層
30 機器ケース
33 保護ガラス
36 モジュール
40 半透過反射板
41 金属薄板
42 微細な貫通孔

Claims (7)

  1. 上下一対の透明な電極基板間に液晶を封入し、上側の電極基板の上面および下側の電極基板の下面にそれぞれ偏光板を設け、前記一対の電極基板間に選択的に電圧を印加することにより情報を表示する液晶表示素子と、
    この液晶表示素子の下側に配置された半透過反射型の多色表示部材と、
    この多色表示部材の下側に配置された平面型の発光素子と
    を備えたことを特徴とする表示装置。
  2. 前記液晶表示素子は、前記一対の電極基板間に選択的に電圧を印加した部分に対応する個所が光透過状態になり、これにより情報を表示する構造であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記多色表示部材は、半透過反射性を有するベース層と、このベース層における前記液晶表示素子に対向する上面全体に異なる色ごとに設けられた光透過性を有する多色インク部とを備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の表示装置。
  4. 前記多色表示部材は、半透過反射性を有するベース層と、このベース層における前記液晶表示素子に対向する上面に異なる色ごとにドット状に設けられた多色インク部とを備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の表示装置。
  5. 前記ベース層は、半透過反射性を有する白色系のフィルムであることを特徴とする請求項3または4に記載の表示装置。
  6. 前記多色インク部は、異なる色の蛍光を発生する多色蛍光インクで形成されていることを特徴とする請求項3または4に記載の表示装置。
  7. 請求項1に記載された表示装置を収納する機器ケースを備え、この機器ケース内に前記表示装置を前記機器ケースの窓部に対応させて設けたことを特徴とする電子機器。
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