JP4038360B2 - ヒンジ機構及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二つの回転体をヒンジ部を介して相対回転可能に連結したヒンジ機構及びそれを備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に用いられている各種装置において、二つの回転体の間に相ヒンジ機構を介在させることによって、それら二つの回転体を相対回転可能に連結するようにした構成が広く採用されている。例えば、複写機等の各種画像形成装置においては、原稿台上にセットされた原稿を押さえておくための原稿圧着板の回転支持部分に、例えば図8に示されているような構成のヒンジ機構が設けられている。
【0003】
この図8に示されているヒンジ機構では、原稿圧着板側から延出する回動アーム1に設けられた軸受孔2内に、装置本体側の支持軸3が挿通されている。そして、特に本図に示されたヒンジ機構では、上記支持軸3の軸方向の抜け止めを行うための止め輪などの部品を省略する構成が採用されている。
【0004】
すなわち、上記支持軸3の軸端部には、対向二面カット形状を有する板状部材4が軸方向に突出するように設けられているとともに、上記軸受孔2には、その軸受孔2の一部を切り欠くようにして挿入スロット5が形成されている。そして、組付け時において、まず図8(a)のように、実際の使用する回転角度範囲以外の範囲に原稿圧着板側を一旦回動させておき、その状態で上記支持軸3の板状部材4を、挿入スロット5を通して軸受孔2内に装着する。その後、図8(b)のように、原稿圧着板側を実際の使用回転角度の範囲内に回動させると、支持軸3側に設けられた板状部材4が、軸受孔2の挿入スロット5から離脱しないようになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この図8に示された従来のヒンジ機構では、軸受孔2の一部を切り欠くようにして挿入スロット5が形成されていることから、軸受剛性が低下する傾向があり、強度上の問題を生じる場合がある。なお、そのような切り欠き部分を設けないようにした構成として、軸受穴内に挿通した支持軸の端部に止め輪などを装着することによって支持軸を係止させるようにした構成もあるが、部品点数及び取付工程数が増大することとなって、生産性を低下させてしまうという問題がある。
【0006】
また、支持軸等を弾性部材から形成しておき、組立時に撓ませながら嵌合を行わせるようにした構造のものもあるが、このものでは、一旦組み立ててしまうと分解が困難になることが多く、リサイクル等の要請に適応させることができないという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、止め輪等の別部品を用いることなく、良好な軸受剛性を得ることができ、しかも、分解を容易に行うことができるようにしたヒンジ機構及びそれを用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1にかかるヒンジ機構では、第1及び第2の二つの回転体がヒンジ部を介して互いに連結され、予め定められた使用回転角度範囲内において上記二つの回転体が相対回転するように構成されたものであって、上記ヒンジ部は、前記第1の回転体に立設された一対のリブと、前記第2の回転体に設けられ、上記第1の回転体側の一対のリブどうしの間部分に遊嵌状態で配置されたボス部と、上記一対のリブのうちの一方側に形成された軸受孔から、前記ボス部に形成された軸孔を貫通して、他方側のリブに設けられた軸受孔まで挿通された支持軸と、を備えたヒンジ機構において、上記一対のリブのそれぞれに設けられた2つの軸受孔のうち、少なくとも一方側の軸受孔の横断面形状が、適宜の一方向に長径を有する長孔形状に形成されているとともに、上記ボス部、及びそのボス部が遊嵌された前記一対のリブどうしの間部分の少なくとも一方側には、上記長孔形状になされた軸受孔の長径方向に向かって突出する段部からなる押上凸部が設けられ、その押上凸部は、上記第1及び第2の両回転体の相対的な回転角度位置が前記使用回転角度範囲以外の範囲にあるときには他方の回転体から離間し、かつ上記第1及び第2の両回転体の相対的な回転角度位置が前記使用回転角度範囲内にあるときには他方の回転体上に乗り上げて圧接する位置関係となるように配置されているとともに、前記第1の回転体側のリブに設けられた長孔状軸受孔、及びその長孔状軸受穴内に挿通された支持軸のいずれか一方側及び他方側には、半径方向に突出する板状の抜止係合片、及びその抜止係合片を半径方向に受け入れる抜止係止溝がそれぞれ設けられ、それら抜止係合片と抜止係止溝とは、前記押上凸部の離間・圧接の位置関係に対応して互いに離間・重合し、これら抜止係合片と抜止係止溝とが互いに重合されることによって、前記リブ側の長孔状軸受孔に対して上記支持軸が軸方向に抜け止めされる構成になされている。
【0009】
このような構成を有する請求項1にかかるヒンジ機構によれば、第1及び第2の両回転体どうしを、一旦、使用回転角度範囲以外の範囲まで回動させることとすれば、押上凸部が他の部材から離間して、上記第1及び第2の両回転体どうしが互いにガタ付きのある状態に置かれることとなり、リブに設けられた長孔状軸受孔の抜止係合片を避けるようにして、支持軸が上記長孔状軸受内に容易に挿通される。そして、支持軸を挿通させた状態で、上記第1及び第2の両回転体どうしを使用回転角度範囲内に回動させれば、上記押上凸部が他方の回転体に圧接されることとなり、それによって、抜止係合片が抜止係止溝内に挿入されて支持軸が軸方向に抜け止めさせられるようになっている。
【0010】
また、その後に、第1及び第2の両回転体を分解する場合には、これら第1及び第2の両回転体どうしを、再び、使用回転角度範囲以外の範囲まで回動させれば、押上凸部が他方の回転体から離間することとなって、上記第1及び第2の両回転体どうしがガタ付きのある状態に置かれる。それによって、リブ側に設けられた長孔状軸受孔から抜止係合片を避けるようにして、支持軸が容易に抜き取られる。
【0011】
さらに、請求項2にかかるヒンジ機構では、上記請求項1に加えて、押上凸部が、一対のリブどうしの間部分において、長孔状軸受孔の長径方向に向かって突出する段部からなるリブ側押上凸部と、ボス部の外周面を大径状に形成したボス側押上凸部とからなり、さらにまた、請求項3にかかるヒンジ機構では、上記請求項1に加えて、抜止係合片が、長孔状軸受孔の開口縁部に沿って、中心側に向かって延出する円弧状の板状部材からなるとともに、抜止係止溝が、支持軸の外周面に対して環状に凹設されていることから、上述した一連の組立・分解時における作用が、簡易な構成で円滑かつ確実に行われるようになっている。
【0012】
一方、請求項4にかかるヒンジ機構を用いた画像形成装置では、請求項1乃至3記載のヒンジ機構が、装置本体部の原稿台に設けられた原稿圧着板の開閉機構に採用されていることから、画像形成装置において同様な作用が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を複写機に適用した場合の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
まず、図7に示されているように、装置本体部11の上方位置に配置された原稿台12上には、ヒンジ機構13を介して原稿圧着板14が開閉可能に取り付けられており、その原稿圧着板14を図示のように閉じた状態に回動させることによって、上記原稿台12上にセットされた原稿が、不動の状態に押さえ付けられるようになっている。
【0014】
上記ヒンジ機構13においては、図1〜図4に示されているように、装置本体部11に対して上方に向かって突出するように着脱自在に固定された圧板足15に対して、ヒンジ支持軸16を介して上記原稿圧着板14が回動可能となるように取り付けられている。
【0015】
このとき、特に図3及び図4に示されているように、上記原稿圧着板14の奥側(図3左端側)部分には、当該原稿圧着板14の厚さ方向内側に向かって略L字状に折り曲げられたストッパ14aが設けられていて、図3に示されているように、上記原稿圧着板14が、装置本体部11側の原稿台12に対して110°だけ開放されたときに、上記ストッパ14aが、前記圧板足15の側縁部に対して当接する位置関係になされており、これによって、上記原稿圧着板14が、それ以上奥側(後方側)に倒れ込まないように係止される構成になされている。すなわち、本実施形態では、上記原稿圧着板14と圧板足15との相対的な回転使用角度の範囲が、0°〜110°の範囲に設定されている。
【0016】
上記ヒンジ機構13の構造を更に詳細に説明する。
まず、第1の回転体としての原稿圧着板14の開閉中心寄りの端縁部分には、当該原稿圧着板14の裏側面(装置本体方向)に、軸方向に適宜の間隔をおいて一対のリブ14b,14cが立設されているとともに、それら一対のリブ14b,14cどうしの間に、第2の回転体としての圧板足15の先端部分に設けられたボス部15aが、遊嵌状態で挟み込まれるように配置されている。そして、上記一方側のリブ14bに形成された軸受孔14b1から挿入されたヒンジ支持軸16が、上記ボス部15aに形成された軸孔15bを挿通し、他方側のリブ14cに設けられた軸受孔14c1まで貫通するようにして挿通されており、そのヒンジ支持軸16を中心にして、上記原稿圧着板14と圧板足15とが相対回転可能となるように連結された構成になされている。
【0017】
このとき、上記一対のリブ14b,14cにそれぞれ設けられた2つの軸受孔14b1,14c1のうちの、一方側(図1奥側)の軸受孔14c1は、上記原稿圧着板14に対して略直交する方向(図1上下方向)に向かって長径を有する長孔状の横断面形状を備えるように形成されているとともに、他方側のリブ14bに設けられた軸受孔14b1は、上記ヒンジ支持軸16の外径より僅かに大きい内径を有する真円状の横断面形状を有するように形成されている。また、前記圧板足15のボス部15aに設けられた軸孔15bも、上述した軸受孔14b1と同様に、ヒンジ支持軸16の外径より僅かに大きな内径を有する真円断面を有するように形成されている。
【0018】
さらに、上記原稿圧着板14側に設けられた一対のリブ14b,14cどうしの間部分には、矩形状段部からなるリブ側押上凸部14dが形成されている。このリブ側押上凸部14dは、上記長孔状になされた軸受孔14c1の長径方向に向かって、所定量だけ突出する横断面略矩形状の凸部から形成されており、上記ヒンジ支持軸16の軸方向に沿って、前記一対のリブ14b,14cどうしの間の全長にわたって延在している。
【0019】
一方、上記圧板足15側のボス部15aには、当該ボス部15aの外周面を大径状に形成した円弧状段部からなるボス側押上凸部15cが、上述した使用回転角度範囲(0°〜110°)に対応した範囲において、断面略円弧状をなすように設けられている。このボス側押上凸部15cは、上述した原稿圧着板14と圧板足15との相対回転に伴って、前記リブ側押上凸部14dに対して当接・離間する配置関係に置かれている。より具体的には、上記原稿圧着板14と圧板足15との間における相対的な回転角度位置が、上述した使用回転角度範囲(0°〜110°)以外の範囲にあるときには、特に図4に示されているように、上記ボス側押上凸部15cが、リブ側押上凸部14d側から離間した位置に回動された状態となる。そして、その離間状態においては、上記ボス部15aにおけるボス側押上凸部15cと隣接した位置から平坦状に延在するように形成された組付用低面15eの上に、上記原稿圧着板14側のリブ側押上凸部14dが、適宜のガタ付き隙間をもって対面する配置関係になされる。
【0020】
これに対して、上記原稿圧着板14と圧板足15との間の相対的な回転角度位置が、上述した使用回転角度範囲(0°〜110°)内にあるときには、特に図3に示されているように、上記圧板足15側のボス側押上凸部15cが、原稿圧着板14側のリブ側押上凸部14d上に乗り上げて圧接する位置関係となる。このような圧接状態で、上記原稿圧着板14と圧板足15とが相対的に回転移動する際には、前記ボス側押上凸部15cが、リブ側押上凸部14dの上面側に圧接しながら滑動することとなる。
【0021】
一方、前記原稿圧着板14のリブ14c側に設けられた長孔状軸受孔14c1には、当該長孔状軸受孔14c1の開口縁部に沿って抜止係合片14c2が設けられている。この抜止係合片14c2は、上記長孔状軸受孔14c1の図示下半部分に配置されており、当該長孔状軸受孔14c1の開口縁部から中心側に向かって所定量延出する正面略円弧状の半月板状部材から形成されている。
【0022】
また、前記ヒンジ支持軸16の外周面には、当該ヒンジ支持軸16の外周面に環状に凹設された抜止係止溝16aが、上記リブ14c側の長孔状軸受孔14c1に設けられた抜止係合片14c2と対応した位置に設けられている。そして、上記ヒンジ支持軸16が図示下方側に向かって移動することによって、当該抜止係止溝16a内に、上記長孔状軸受孔14c1の抜止係合片14c2が受け入れられるようになっている。
【0023】
すなわち、上記原稿圧着板14と圧板足15との相対的な回転角度位置が、使用回転角度範囲(0°〜110°)内にあることによって、上記ボス側押上凸部15cがリブ側押上凸部14d上に圧接した位置関係となっている場合には、上記ボス部15aとともにヒンジ支持軸16が図示下方側に押し下げられるようにして移動することとなるが、その際に、上記ヒンジ支持軸16の抜止係止溝16aの凹部が、前記リブ14c側の長孔状軸受孔14c1に設けられた抜止係合片14c2を軸方向の両側から挟み込むように配置され、それによって上記ヒンジ支持軸16が軸方向に係止されて、当該ヒンジ支持軸16の軸方向抜け止めが行われるようになっている。
【0024】
このような構成を有する本実施形態にかかるヒンジ機構13を組み付けるにあたっては、上記圧板足15を装置本体11側に取り付ける前の段階において、その圧板足15と原稿圧着板14とを組み立てておく。その際、まず、図4に示されているように、原稿圧着板14に対して圧板足15を、使用角度範囲よりもさらに屈曲させた状態としておき、それによって、上記圧板足15側のボス部15aに設けられた組付用低面15e上に、上記原稿圧着板14側のリブ側押上凸部14dを、適宜のガタ付き隙間をもって対面させておく。
【0025】
この場合には、特に図5に示されているように、上記圧板足15側のボス部15aに設けられた軸孔15bは、原稿圧着板14の裏側面(装置本体方向)に最も近接した状態となっている。従って、上記ボス部15aの軸孔15bは、リブ14cの長孔状軸受孔14c1に設けられた抜止係合片14c2から軸直交方向に外れた位置に配置されており、上記ボス部15aの軸孔15bと、長孔状軸受孔14c1の抜止係合片14c2とが対面しない状態になされている。そのため、上述した図5のように、原稿圧着板14の他方側(図6右側)のリブ14bに設けられた真円状軸受孔14b1からヒンジ支持軸16を挿入していくと、当該ヒンジ支持軸16の先端部分(図6左端部分)は、一方側のリブ14cの長孔状軸受孔14c1に設けられた抜止係合片14c2に妨げられることなく、円滑に挿入されていくこととなる。
【0026】
なお、図5の状態は、上記ヒンジ支持軸16を挿入していく途中過程の状態となっているが、本実施形態では、ヒンジ支持軸16を挿入する側(図5右側)の軸受孔14b1が真円状に形成されていることから、ヒンジ支持軸16をボス部15a側に挿入した時点で、上記ボス部15aの挿入側(図5右側)の部分が押し下げられることとなり、当該ボス部15aの全体が、前記両リブ14b,14cどうしの間に形成された隙間内において、やや傾いた状態においてヒンジ支持軸16の挿入が行われる。この傾き状態をなくすには、例えば図6に示されているように、ヒンジ支持軸16を挿入する側(図6右側)の軸受孔14b1を、反対側の長穴状軸受孔14c1と同様な長孔孔状に形成しておけばよく、その場合には、ボス部15aが図6のように傾斜することなく、ヒンジ支持軸16の挿入が行われることとなる。
【0027】
次いで、上記ヒンジ支持軸16を完全に挿通し終えたら、例えば上述した図3に示されているように、上記原稿圧着板14と圧板足15とを、使用角度範囲内に回動させ、それによって、上記圧板足15側のボス部15aに設けられたボス側押上凸部15cが、前記原稿圧着板14側のリブ側押上凸部14d上に乗り上げるようにして圧接することとなる。その結果、上記ボス部15aとともにヒンジ支持軸16が、図下方側に押し下げられるように移動することとなる。その結果、特に図2に示されているように、ヒンジ支持軸16に設けられた抜止係止溝16aの凹部が、前記原稿圧着板14側の長穴状軸受孔14c1の抜止係合片14c2を軸方向の両側から挟み込むように配置され、それにより、上記ヒンジ支持軸16が軸方向に係止された状態となり、当該ヒンジ支持軸16の軸方向抜け止めが行われる。
【0028】
このように本実施形態においては、第1及び第2の両回転体としての原稿圧着板14及び圧板足15どうしを、一旦使用回転角度範囲外にしておけば、リブ側押上凸部14dとボス側押上凸部15cとが互いに離間することとなって、上記原稿圧着板14と圧板足15どうしとがガタ付きのある状態に置かれることとなり、リブ14b,14c側に設けられた長孔状軸受孔に対して、ヒンジ支持軸16が、抜け止め用の抜止係合片14c2を避けるようにして容易に挿通されるようになっている。
【0029】
そして、そのヒンジ支持軸16を挿通した後に、上記第1及び第2の両回転体としての原稿圧着板14及び圧板足15どうしを使用回転角度範囲内に回動させれば、上記リブ側押上凸部14dとボス側押上凸部15cとが圧接されることとなり、それによって、ヒンジ支持軸16側の抜止係止溝16aの凹部が、リブ14c側に設けられた長孔状軸受孔の抜止係合片14c2を受け入れるように挿入され、ヒンジ支持軸16の軸方向抜け止めが行われるようになっている。このとき、上記圧板足15を装置本体部の上方位置に配置された原稿台12に固定すると、原稿圧着板14及び圧板足15どうしは、使用回転角度範囲外には回動することがなくなる。そのため、上記リブ14cに設けられた抜止係合片14c2からヒンジ支持軸16が抜け出すことはない。
【0030】
一方、上述したようにして一旦組み立てた原稿圧着板14と圧板足15とを再び分解する場合には、これらの原稿圧着板14及び圧板足15どうしを、再び、使用回転角度範囲外に回動させればよく、それによって、上記リブ側押上凸部14dとボス側押上凸部15cとが互いに離間することとなり、上記原稿圧着板14と圧板足15どうしとがガタ付き隙間のある状態に置かれることとなるため、リブ14c側に設けられた長孔状軸受孔14c1に対して、ヒンジ支持軸16が抜け止め用の抜止係合片14c2を避ける方向に移動し、その結果、当該ヒンジ支持軸16が容易に抜き取られる。
【0031】
さらに、本実施形態にかかるヒンジ機構13では、リブ側押上凸部14dが、一対のリブ14b,14cどうしの間部分において段部をなすように形成されているとともに、ボス側押上凸部15cが、ボス部15aの外周面を大径状として形成され、さらにまた、前記抜止係合片14c2が、長孔状軸受孔14c1の開口縁部に沿って、中心側に延出する正面円弧状の半月板状部材から形成されているとともに、抜止係止溝16aが、ヒンジ支持軸16の外周面に環状に凹設されていることから、上述した一連の組立・分解時における作用が、簡易な構成で円滑かつ確実に行われるようになっている。
【0032】
以上、本発明の実施の形態を具体的に説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0033】
例えば、上述した実施形態では、リブ側押上凸部14dとボス側押上凸部15cとの双方を設けているが、場合によっては、それらの一方側を設けるように構成することも可能である。
【0034】
また本発明は、上述した実施形態のような複写機に限定されることなく、他の多種多様な画像形成装置に対しても同様に適用することが可能であり、さらに、画像形成装置以外の各種装置に用いられる多種多様なヒンジ機構に対しても同様に適用することが可能である。
【0035】
【発明の効果】
以上述べたように請求項1にかかるヒンジ機構は、第1及び第2の両回転体のボス部側又はリブ側に押上凸部を設け、上記第1及び第2の両回転体どうしを一旦使用回転角度範囲外にして上記押上凸部を他方側の部材から離間させ、上記第1及び第2の両回転体とをガタ付き隙間のある状態に置くことによって、リブ側の長孔状軸受孔の抜止係合片を避けるようにしてヒンジ支持軸を容易に挿通させるとともに、そのヒンジ支持軸を挿通した後に、上記第1及び第2の両回転体どうしを使用回転角度範囲内に回動させて、上記ボス部側又はリブ側に設けた押上凸部を、他方側の部材に圧接させ、抜止係合片を抜止係止溝内に挿入させてヒンジ支持軸16の軸方向抜け止めを行わせるようにしたものであるから、従来のような止め輪等の別部品を用いることなく、良好な軸受剛性を得ることができるとともに、容易に分解可能となっている。従って、簡易で安価な構造によって、ヒンジ機構の信頼性を向上させることができ、しかもリサイクル性に優れたヒンジ機構を得ることができる。
【0036】
また、請求項2にかかるヒンジ機構は、上記請求項1に加えて、押上凸部が、一対のリブどうしの間部分において、長孔形状になされた軸受孔の長径方向に向かって突出する段形状部分からなるリブ側押上凸部と、ボス部の外周面を大径状に形成したボス側押上凸部とからなり、さらに、請求項3にかかるヒンジ機構は、上記請求項1に加えて、抜止係合片が、長孔状の軸受孔の開口縁部に沿って、中心側に延出する正面円弧状の板状部材からなるとともに、抜止係止溝が、ヒンジ支持軸の外周面に環状に凹設されていることから、上述した一連の組立・分解時における作用が、簡易な構成で円滑かつ確実に行われ、上述した効果を更に向上させるるようになっている。
【0037】
さらに、請求項4にかかるヒンジ機構を用いた画像形成装置は、請求項1乃至3記載のヒンジ機構を、原稿台に設けられた原稿押さえ用圧着板の開閉機構に採用したものであるから、各種の画像形成装置においても、上述した効果を同様に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるヒンジ機構の要部を拡大して表した分解斜視説明図である。
【図2】図1に表されたヒンジ機構の組立状態を表した縦断面説明図である。
【図3】原稿圧着板を最大に開放させた状態を表した側面説明図である。
【図4】図1に表されたヒンジ機構の組立開始状態を表した側面説明図である。
【図5】図1に表されたヒンジ機構の組立開始状態を表した縦断面説明図である。
【図6】本発明の他の一実施形態におけるヒンジ機構の組立開始状態を表した縦断面説明図である。
【図7】本発明を適用した画像形成装置の一例としての複写機の上部部分を表した側面説明図である。
【図8】従来のヒンジ機構の一例を表した図であって、(a)は組み付け時の状態を表した側面説明図、(b)は使用時の状態を表した側面説明図である。
【符号の説明】
11 装置本体部
12 原稿台
13 ヒンジ機構
14 原稿圧着板
14a ストッパ
14b,14c リブ
14b1 真円状軸受孔
14c1 長孔状軸受孔
14c2 抜止係合片
14d リブ側押上凸部
15 圧板足
15a ボス部
15b 軸孔
15c ボス側押上凸部
16 ヒンジ支持軸
16a 抜止係止溝

Claims (4)

  1. 第1及び第2の二つの回転体がヒンジ部を介して互いに連結され、予め定められた使用回転角度範囲内において上記二つの回転体が相対回転するように構成されたものであって、
    上記ヒンジ部は、前記第1の回転体に立設された一対のリブと、前記第2の回転体に設けられ、上記第1の回転体側の一対のリブどうしの間部分に遊嵌状態で配置されたボス部と、上記一対のリブのうちの一方側に形成された軸受孔から、前記ボス部に形成された軸孔を貫通して、他方側のリブに設けられた軸受孔まで挿通された支持軸と、を備えたヒンジ機構において、
    上記一対のリブのそれぞれに設けられた2つの軸受孔のうち、少なくとも一方側の軸受孔の横断面形状が、適宜の一方向に長径を有する長孔形状に形成されているとともに、
    上記ボス部、及びそのボス部が遊嵌された前記一対のリブどうしの間部分の少なくとも一方側には、上記長孔形状になされた軸受孔の長径方向に向かって突出する段部からなる押上凸部が設けられ、
    その押上凸部は、上記第1及び第2の両回転体の相対的な回転角度位置が前記使用回転角度範囲以外の範囲にあるときには他方の回転体から離間し、かつ上記第1及び第2の両回転体の相対的な回転角度位置が前記使用回転角度範囲内にあるときには他方の回転体上に乗り上げて圧接する位置関係となるように配置されているとともに、
    前記第1の回転体側のリブに設けられた長孔状軸受孔、及びその長孔状軸受穴内に挿通された支持軸のいずれか一方側及び他方側には、半径方向に突出する板状の抜止係合片、及びその抜止係合片を半径方向に受け入れる抜止係止溝がそれぞれ設けられ、
    それら抜止係合片と抜止係止溝とは、前記押上凸部の離間・圧接の位置関係に対応して互いに離間・重合し、これら抜止係合片と抜止係止溝とが互いに重合されることによって、前記リブ側の長孔状軸受孔に対して上記支持軸が軸方向に抜け止めされる構成になされていることを特徴とするヒンジ機構。
  2. 前記押上凸部は、前記一対のリブどうしの間部分において、前記長孔状軸受孔の長径方向に向かって突出する段部からなるリブ側押上凸部と、前記ボス部の外周面を大径状に形成したボス側押上凸部と、からなることを特徴とする請求項1記載のヒンジ機構。
  3. 前記抜止係合片は、前記長孔状軸受孔の開口縁部に沿って、中心側に向かって延出する円弧状の板状部材からなるとともに、
    前記抜止係止溝が、前記支持軸の外周面に対して環状に凹設されていることを特徴とする請求項1記載のヒンジ機構。
  4. 前記請求項1乃至3記載のヒンジ機構が、装置本体部の原稿台に設けられた原稿圧着板の開閉機構に採用されていることを特徴とするヒンジ機構を用いた画像形成装置。
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