JP4000201B2 - シフトレバー装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は車両の変速機に用いられるシフトレバー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の自動変速機をシフトするために用いられるシフトレバー装置では、シフトレバーを備えている。このシフトレバーは、箱状に形成されたハウジングのガイド孔に移動可能に貫通されている。ガイド孔は、車両の前後方向に長手の矩形状に形成されており、シフトレバーをガイド孔に沿って車両の前後方向に操作することによって、複数のシフトレンジの中から任意に選択できる。
【0003】
ところで、現在では、図17に示されるように、車両の前後方向のみならず、車両の左右方向をも含めたジグザグ状のガイド孔がハウジングに形成され、シフトレバーをガイド孔に沿ってジグザグに操作することによってシフトレンジを選択する構成の所謂ゲート式(ジグザグ操作式)のシフトレバー装置が提案されている。なお、図17に示されるタイプのシフトレバー装置110は、シフトレバー操作時の触感によるシフトレンジが確認できるものである。
【0004】
図17に示されるシフトレバー装置110のシフトレバー112は、シャフト118を軸として車両の前後方向(図17の矢印Y方向及びその逆方向)に回動可能であると共に、ピン116を軸として車両の幅方向(図17及び図18の矢印X方向及びその逆方向)に回動可能とされている。
【0005】
また、シャフト118の端部はリンク板120の一端部に固着されており、さらに、リンク板120の他端部は、ロッド等から成る運動伝達機構を介して自動変速機(いずれも図示省略)に連結されている。
【0006】
一方、図18に示されるように、シフトレバー112の基端114側面にはブラケット122が一体に固着されており、このブラケット122には上方へ向けて開口した円形の孔124が形成されており、この孔124の内部には節度ピン126とコイルスプリング128が収容されている。
【0007】
節度ピン126は、孔124の軸線方向に長手の棒状の部材で、上端部は半球形状に形成されており、上端部が孔124から突出した状態でコイルスプリング128によって常に上方へ向けて付勢されている。
【0008】
なお、基端114の上方にはハウジング130が配置されており、このハウジング130は図示しない車両の室内の床部に固定されている。ハウジング130の天井部130Aには、車両のシフトレンジに応じて、「R」、「N」、「D」等の複数の文字132が印刷されている。
【0009】
ここで、例えば、「R」はリバースレンジを表しており、また、「N」はニュートラルレンジを表している。さらに、「D」はドライブレンジを表している。これらの文字132の側方には、ガイド孔134が形成されている。このガイド孔134は、天井部130Aの前後方向及び左右方向に屈曲されており、全体的にジグザグ状に形成されている。
【0010】
このガイド孔134には、シフトレバー112が貫通されており、シフトレバー112をガイド孔134に沿って操作することによって、所望のシフトレンジにシフトできる構成である。
【0011】
また、天井部130Aには文字132の「N」の側方に形成されているゲート凹部136が形成されており、ゲート凹部136は、ガイド孔134のニュートラルレンジの位置でガイド孔134に連通している。また、このゲート凹部136は、ガイド孔134と同様に、幅がシフトレバー112の直径よりも大きく形成されており、シフトレバー112がゲート凹部136の内側へ移動可能とされている。
【0012】
ハウジング130の下方には節度ピン126に対向して節度プレート138が配置されており、この節度プレート138の裏面(図19参照)には節度ピン126の上端側が入り込む凹形状の節度溝140が形成されている。この節度溝140は、シフトレバー112と一体に移動する節度ピン126の移動軌跡に対応してジグザグに屈曲している。
【0013】
また、節度溝140の幅(すなわち、節度ピン126の移動方向に対して直角方向の長さ)は、節度ピン126の先端部の直径と概ね等しく形成されており、節度ピン126の節度溝140の幅方向への移動を阻止している。さらに、節度溝140の底部は、連続した凹凸状に形成されており、節度ピン126が特定のシフトレンジに位置している場合には、コイルスプリング128の付勢力と節度溝140の凹凸によって他のシフトレンジへの移動を制限する構成である。これらによって、節度溝140が節度ピン126の移動を制限しながら節度ピン126を特定のシフトレンジに案内する構成である。
【0014】
なお、シフトレバー112がガイド孔134のニュートラルレンジの位置からゲート凹部136の終端部へ向けて移動した場合には、節度ピン126の上端部が斜面部142に沿って移動する構成である。
【0015】
さらに、現在では、図20に示されるように、上記のゲート式にマニュアルゲート(ドライブゲートD)154を設け、このマニュアルゲート154にシフトレバー152を変速比の増大方向又は減少方向へ一時的に操作して変速比の増減を意識的に変更できるシフトレバー装置150が提案されている。
【0016】
即ち、シフトレバー152はパーキングゲートP,リバースゲートR,ニュートラルゲートN,及びマニュアルゲート154に移動できるように構成されており、このマニュアルゲート154においてシフトレバー152を車両の前後方向に沿ってマニュアル操作して変速比の増減を意識的に変更できるようになっている。
【0017】
その構成を説明すると、図20及び図21に示されるように、シフトレバー152をマニュアルゲート154に位置した状態で、シフトレバー152を挟み込むように一対の板材156,158がハウジング160に取付られている。
【0018】
図21に示されるように、板材156,158の外側には、マニュアルゲート154内でシフトレバー152をシフト操作した場合に、シフトレバー152をマニュアルゲート154の中央位置に復帰させる一対のコイルスプリング162,164が配置されている。
【0019】
図20に示されるように、板材156,158の外側にはスイッチ166,168が設けられており、このスイッチ166,168の検出信号により図示しない変速機の変速比が増減される。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図20に示す従来例では、板材156,158、コイルスプリング162,164、及びスイッチ166,168を別々に狭いハウジング160内に直接取付けている。そのため、板材156等の組付けが困難で、手間を要していた。
【0021】
また、図20に示す従来例では、マニュアルゲート154内でシフトレバー152を中央位置に復帰させるために、一対の板材156,158、及びコイルスプリング162,164が各々に組付方向が異なる状態でハウジング160に組付られている。そのため、部品の点数が増えると共に、組付けに手数を要していた。
【0022】
さらに、図17に示す従来例では、図17及び図19に示されるように、節度プレート138にガイド孔134に対応する節度溝140を形成する必要があり、構成が複雑となっていた。
【0023】
本発明は、上記事実を考慮して、簡易な構成のシフトレバー装置を提供することが目的である。
【0024】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明のシフトレバー装置は、所定の走行レンジへシフトレバーがシフトされた状態で、このシフトレバーを予め定められた特殊変速ポジションへ一時的に操作して変速比の増減を意識的に変更できるシフトレバー装置であって、車体へ取り付けられる支持部材と、この支持部材へ取り付けられ、前記シフトレバーの一時的な操作を検出する検出手段と、前記支持部材へ取り付けられ、前記シフトレバーの移動と共に移動されるレバーと、前記支持部材に設けられた凹部と、前記レバーに付勢された状態で設けられ、前記シフトレバーが前記一時的に操作された状態で前記凹部と係合するボールと、前記支持部材へ取り付けられ、前記シフトレバーを前記一時的に操作された状態から所定の走行レンジへ復帰させる付勢手段と、を有することを特徴としている。
【0025】
上記構成のシフトレバー装置では、支持部材に検出手段及び付勢手段を組み付け、ユニット化した支持部材を車体に組付けることができる。従って、上記構成のシフトレバー装置によれば、従来例のように装置本体にスイッチ等を別々に取付ける必要がなくなるので、特殊変速切換手段の組付けが容易となり、手数が軽減する。
【0026】
なお、上記構成のシフトレバー装置では、支持部材に検出手段及び付勢手段を組み付ける方向を、全て同一の方向へ向かって組み付けるように構成してもよい。この場合には、組付けを自動組付け装置等によって行うことができ、組付け作業が簡易となり、手数が軽減する。
【0034】
【発明の実施の形態】
図1には、本発明の実施の形態に係るシフトレバー装置10の斜視図が示されている。また、図2にはシフトレバー装置10の要部を示す正面から見た断面図が示されており、図3には図2の3−3線の断面図が示されている。
【0035】
図1に示されるように、シフトレバー装置10は、インストメントパネル11のメータ部11Aの左側(図1では矢印WL方向)に装着されており、シフトレバー12を備えている。シフトレバー12は、長手の棒状の部材で、図3に示すフォーク14から突出した状態で一体的に設けられている。
【0036】
図2及び図3に示されるように、フォーク14の下両端部は、連結部としてのコントロールシャフト18を挟んだ状態でピン16によって抜け止めされている。このコントロールシャフト18は箱形の車体の一部を構成するブラケット19に回転可能に軸支されており、シフトレバー12はピン16を支点として回動可能とされる。また、コントロールシャフト18は、自らの軸線周りに回転可能とされている。
【0037】
即ち、シフトレバー12は、コントロールシャフト18を支点としてシフト方向としての上下方向(図2では矢印UP方向,矢印DN方向)に回動可能であり、かつピン16を支点としてセレクト方向としての左右方向(図2では矢印WL方向,矢印WR方向)に回動可能とされている。
【0038】
また、図2〜図4に示されるように、コントロールシャフト18の端部には、リンク板20の一端部が固着されている。このリンク板20の他端部は、図示しないコントロールロッド等から成る運動伝達機構を介して自動変速機(図示省略)に連結されており、シフトレバー12を操作することによりコントロールシャフト18が回動し変速機をシフトするようになっている。
【0039】
図5に示されるように、フォーク14の側面には節度機構の一部を構成するレバー部15が形成されており、このレバー部15には凹状の係合部15Aと15Bとが形成されている。
【0040】
レバー部15に対応するコントロールシャフト18には、円柱状のブラケット22が形成されている。ブラケット22には、前方(図5では矢印FR方向)へ向けて開口した円形の孔24が形成されており、この孔24の内部には節度ボール26とコイルスプリング28が収容されている。節度ボール26は、コイルスプリング28によって常に前方へ向けて付勢されている。
【0041】
そして、レバー15が節度ボール26と係合することにより、コイルスプリング28の付勢力によってシフトレバー12を他のシフトレンジへ移動するのが制限される。即ち、図6に示されるように、節度ボール26が係合部15Aと係合する場合には、シフトレバー12がニュートラルレンジ「N」又はドライブレンジ「D」に保持される。図11に示されるように、節度ボール26が係合部15Bと係合する場合には、シフトレバー12がマニュアルレンジ「M」に保持される。
【0042】
図2〜図5に示されるように、ブラケット22の上部にはスリット22Aがコントロールシャフト18の軸心に沿って形成されており、このスリット22Aにレバー部15が入り込で節度ボール26に付勢力が付与されている。
【0043】
そして、図11に示されるように、後述する特殊変速ポジションとしてのマニュアルレンジ「M」に位置する場合には、シフトレバー12とリンク板20のフォーク部21との係合が解除されて前述した運動伝達機構との連結が解除され、後述する検出手段としてのスイッチ44,46による検出信号に基づいて自動変速機の減速比が切換えられるようになっている。
【0044】
なお、節度ボール26の代わりに、係合ピン又はローラを設け、係合ピン又はローラをレバー部15と係合させるように構成してもよい。
【0045】
フォーク部21の上方には板状のポジションインジケータパネル30が図1に示される車両の室内のインストメントパネル11に嵌め込まれおり、ポジションインジケータパネル30はABS樹脂等の樹脂材によって形成されている。また、ポジションインジケータパネル30には、車両のシフトレンジに応じて、「P」,「R」,「N」,「D」,及び「M」の複数の文字が印刷されている。また、「M」においては、「+」と「−」との文字が印刷されている。
【0046】
ここで、「P」はパーキングレンジ,「R」はリバースレンジ,「N」はニュートラルレンジを表しており、また、「D」はドライブレンジ,「M」はマニュアルレンジを表す。「M」レンジの上部の「+」は自動変速機の変速比を増大するシフトレバー12の増大シフト位置を表し、マニュアルレンジ「M」の下部の「−」は自動変速機の変速比を減少するシフトレバー12の減少シフト位置を表す。マニュアルレンジ「M」において、「+」と「−」との中間の位置が中立位置(中立ポジション)となる。
【0047】
即ち、シフトレバー12を中立ポジションから「+」側に移動させると自動変速機の変速比が増大し、シフトレバー12を中立ポジションから「−」側に移動させると自動変速機の変速比が減少する。
【0048】
なお、図1に示されるように、これらの文字の側方にはガイド孔34が形成されており、ガイド孔34はポジションインジケータパネル30の前後方向及び左右方向に屈曲されており、全体的にジグザグ状に形成されている。
【0049】
このガイド孔34には、シフトレバー12が貫通されており、シフトレバー12をガイド孔34に沿って操作することによって、所望のシフトレンジにシフトできる構成である。なお、シフトレバー12は、ドライブレンジ「D」(セレクト範囲θ1)とマニュアルレンジ「M」(切替操作範囲θ2)とに亘って回転する。
【0050】
図3に示されるように、ポジションインジケータパネル30の後側(図3では矢印RB方向)には、ガイド溝34と略同一形状のゲートが形成されたゲートクッション31が配置されている。
【0051】
さらに、マニュアルレンジ「M」の長孔34A(図1参照)の右側(図2では矢印WR方向)には、図2の2点鎖線に示されるように、特殊変速切換手段(マニュアル操作部)の一部を構成する支持部材としてのケース40が車体の一部を構成するブラケット19に3本のビス(図14参照)50で固定されている。
【0052】
図14に示されるように、ケース40にはレバー42,検出手段としての一対のスイッチ44,46,及びレバー42を中立ポジションに復帰させる付勢手段としての板バネ48が取付けられている。
【0053】
図13及び図14に示されるように、レバー42は、ケース40の支軸40Aに嵌合しており、支軸40Aを支点に回転可能となっている。なお、レバー42の取付方法は、支軸40Aの他に、クリップ等によってもよい。
【0054】
レバー42にはフォーク部42Aが左側(図13では矢印WL方向)に向かって突設されており、このフォーク部42Aはシフトレバー12がドライブレンジ「D」に位置する際に対向する。
【0055】
図14に示されるように、ケース40には、長孔40Bがフォーク部42Aに対応する部位でレバー42が回転する範囲に亘って弧状に形成されている。
【0056】
また、図13及び図14に示されるように、レバー42には、上方に向けて開口した円形の孔42Bが形成されている。その孔42Bの内部にはボール52とコイルスプリング54が収容されている。ボール52は、コイルスプリング54によって常に前方へ向けて付勢されている。
【0057】
図14に示されるように、ケース40には、シフトレバー12が中立ポジションに位置(中立位置)する場所,「+」に位置(増大シフト位置)する場所,及び「−」に位置(減少シフト位置)する場所に対応して凹部40C,40D,及び40Eが形成されている。
【0058】
そして、シフトレバー12が中立ポジションに位置する場合にはボール52が凹部40Cと係合し、シフトレバー12が「+」に位置する場合にはボール52が凹部40Dと係合し、シフトレバー12が「−」に位置する場合にはボール52が凹部40Eと係合する。ボール52が凹部40C,40D,及び40Eに移動することによってシフトレバー12を「+」または「−」に操作する触感を得ることができる。
【0059】
図12及び図14に示されるように、レバー42の上下側には一対のスイッチ44及び46がビス等の締結部材でケース40に固定されている。スイッチ44,46には可動子44A,46Aが配置されており、可動子44A,46Aに対向して押圧片56,58が配置されている。押圧片56,58はレバー42が回転することにより押圧され、傾動した押圧片56,58が可動子44A,46Aを押圧する。
【0060】
そして、可動子44A又は46Aが押圧されることにより、スイッチ44又は46がオンとなり、このオン信号が図示しない自動変速機に供給されて自動変速機の変速比が増減される。
【0061】
さらに、図14に示されるように、レバー42の後側両端は、上下方向へ向かって延設されていると共に、後方向へ向かって突部42C,42Dが突設されている。突部42C,42Dに対応して断面コ字状の板バネ48がケース40に配置されている。即ち、板バネ48の後面中央と前面両端には、ピン60,62,及び64がセレクト方向に沿って軸支されている。
【0062】
そして、図15に示されるように、レバー42が「+」へ操作された場合には突部42Cが板バネ48のピン62側を押圧し、板バネ48はピン60を支点として時計方向(図15では矢印CW方向)へ復帰しようとする力が作用する。この付勢力は、ボール52を凹部40Dから離脱させて凹部40Cへ復帰できるようになっている。即ち、板バネ48の付勢力は作用点としての突部42Cに作用し、レバー42を時計方向へ付勢してボール52を凹部40Cに復帰させ、シフトレバー12を中立ポジションに復帰させる(図10参照)。
【0063】
一方、図16に示されるように、レバー42が「−」へ操作された場合には突部42Dが板バネ48のピン64側を押圧し、板バネ48はピン60を支点として反時計方向(図16では矢印CCW方向)へ復帰しようとする力が作用する。この付勢力は、ボール52を凹部40Eから離脱させて凹部40Cへ復帰できるようになっている。即ち、板バネ48の付勢力は作用点としての突部42Dに作用し、レバー42を反時計方向へ付勢してボール52を凹部40Cに復帰させ、シフトレバー12を中立ポジションに復帰させる(図10参照)。
【0064】
なお、レバー42の後側両端を上下方向へ向かって延設したのは、レバー42の板バネ48に対する付勢力を大きくし、シフトレバー12に十分な復帰力を与えるためである。
【0065】
本実施形態では、付勢手段を板バネ48としているが、レバー42の両端部と係合するゴム,レバー42の軸線と同一軸線上に配するコイルスプリング又は板バネ等であっても、同様に適用することができる。
【0066】
次に、レバー42、スイッチ44,46、及び板バネ48をケース40に組み付ける組付け作業について説明する。レバー42をケース40に組み付ける際には、予め孔42Bにコイルスプリング54及びボール52を挿入しておく。レバー42、スイッチ44,46、及び板バネ48をケース40に組み付ける方向は、全て右方向(図12ではWR方向)へ向かって組み付けるように構成されている。
【0067】
従って、上記の組み付けは、図示しない自動組付け装置によって行うことができ、組付け作業が簡易となり、手数が軽減する。
【0068】
図7に示されるように、ユニット化されたケース40をブラケット19にビス50で締結する。なお、ビス50の組付け方向は、レバー42等の組付け方向と同様に、右方向である。
【0069】
即ち、本実施形態では、ユニット化されたケース40をブラケット19に取付けるのみで、特殊変速切換手段の一部を構成するレバー42等を狭いブラケット19内に組付けることができる。従って、本実施形態によれば、図20に示す従来例のように装置本体(ハウジング)にスイッチ等を別々に取付ける必要がなくなるので、特殊変速切換手段の組付けが容易となり、手数が軽減する。
【0070】
なお、本実施形態のユニット化されたケース40は、ゲート式のシフトレバー装置の他に、シフトレバー12が前後方向又は上下方向等に移動する直線移動式(I式)のシフトレバー装置に適用してもよい。
【0071】
シフトレバー12が図2〜図4に示されるパーキングレンジ「P」のセレクト方向へ移動される前の状態から図1に示されるパーキングレンジ「P」へセレクト移動される場合について説明する。図2に示される状態では、シフトレバー12に対応する位置にステアリングロック装置の一部を構成するロックレバー36の係合部36Aが配置されている。
【0072】
図3に示されるように、ロックレバー36はブラケット19に回転可能に軸支されており、シフトレバー12を図3に示す状態から図1に示す状態にセレクト移動させるとロックレバー36は反時計方向(図3では矢印CCW方向)へ回転する。すると、ロックレバー36に連結されたコントロールワイヤ38が移動し、ステアリングロック装置の一部を構成するキーシリンダのキーロータ(図示省略)がキーシリンダの「ACC」から「LOCK」へ回転できるようになっている。
【0073】
即ち、シフトレバー12が図1に示す位置にない状態で、キーロータを回転させようとしても、ステアリングロック装置によってキーロータの回転が阻止されるように構成されている。
【0074】
本実施形態の作用を説明する。
上記構成のシフトレバー装置10では、シフトレバー12がガイド孔34に沿って上下方向にシフト操作されると、シフトレバー12はコントロールシャフト18の軸心を中心にしてコントロールシャフト18と共に回転する。
【0075】
一方、シフトレバー12がガイド孔34に沿って左右方向へセレクト操作されると、レバー15がブラケット22のスリット22Aと嵌合した状態でコントロールシャフト18の軸心方向に沿って回転する。これにより、シフトレバー12の操作に応じた特定のシフト位置へ節度感を持って移動され、特定のシフトレンジへシフトされる。
【0076】
シフトレバー12がニュートラルレンジ「N」,ドライブレンジ「D」に位置する状態では、節度ボール26にかかる荷重が解消され、コイルスプリング28の付勢力によって節度ボール26が押し出される。そのため、図6に示されるように、節度ボール26が上昇してシフトレバー12をニュートラルレンジ「N」,ドライブレンジ「D」の位置へ向けて移動させ、位置決めする。
【0077】
また、同様に、シフトレバー12がマニュアルレンジ「M」に位置決めする状態でも、節度ボール26が上昇してシフトレバー12をマニュアルレンジ「M」の位置へ向けて移動させ、位置決めする。
【0078】
従って、上記構成のシフトレバー装置10では、シフトレバー12にフォーク14を設け、コントロールシャフト18に節度機構の一部を構成する節度ボール26を配置させることにより、図17に示す従来例の節度プレートを不要とすることができるので、節度機構の構成が簡易となる。また、上記構成のシフトレバー装置10では、節度プレートを不要としたので、セレクト方向の幅を狭くすることができ、シフトレバー装置10が小型になる。
【0079】
シフトレバー12をシフト操作してドライブレンジ「D」に位置(図7に示す位置)させた後に、マニュアルレンジ「M」にセレクト操作すると、図8及び図9に示されるように、シフトレバー12はリンク板20のフォーク部21から離間してレバー42のフォーク部42Aと嵌合する。なお、シフトレバー12がフォーク部21から離間した後は、図8に示されるように、リンク板20がドライブレンジ「D」の位置で待機される。
【0080】
シフトレバー12をドライブレンジ「D」に位置させると、リンク板20を介して機械的に自動変速機がシフト操作される。そして、シフトレバー12をマニュアルレンジ「M」に位置させると、シフトレバー12はリンク板20から解除され、この後は特殊変速切換手段の電気的なスイッチ44,46に基づいて自動変速機が制御される。
【0081】
即ち、自動変速機の減速比を増加させる場合には、図15に示されるように、レバー42によって押圧片56が押圧されて反時計方向(図15ではCCW方向)へ回転し、押圧片56がスイッチ44の可動子44Aが押圧される。すると、スイッチ44がオンとなり、このオン信号が図示しない自動変速機に供給されて自動変速機の変速比が増加される。
【0082】
なお、レバー42の「+」側への荷重が解消(即ち、シフト方向の操作が解除)されると、板バネ48はピン60を支点として時計方向へ復帰しようとする力が作用し、シフトレバー12を中立ポジションに復帰させる。
【0083】
一方、自動変速機の減速比を減少させる場合には、図16に示されるように、レバー42によって押圧片58が押圧されて時計方向(図16ではCW方向)へ回転し、押圧片58がスイッチ46の可動子46Aが押圧される。すると、スイッチ46がオンとなり、このオン信号が図示しない自動変速機に供給されて自動変速機の変速比が減少される。
【0084】
なお、レバー42の「−」側への荷重が解消されると、板バネ48はピン60を支点として反時計方向へ復帰しようとする力が作用し、シフトレバー12を中立ポジションに復帰させる。
【0085】
従って、上記構成のシフトレバー装置10では、一個の板バネ48によってシフトレバー12を中立ポジションに復帰させることができるので、図20に示す従来例と異なり部品点数を少なくすることができ、その組付けが容易となる。
【0086】
なお、本実施形態のシフトレバー装置10では、シフトレバー12がドライブレンジ「D」を有するゲート式のものを示したが、ドライブレンジ「D」を有しないゲート式のシフトレバー装置に適用してもよい。
【0087】
また、本実施形態のシフトレバー装置10では、シフトレバー12がインストメントパネル11に固定されたものを示したが、シフトレバー12をフロアのコンソールボックスに配置してもよい。
【0088】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1に係るシフトレバー装置によれば、支持部材に検出手段及び付勢手段を組み付け、ユニット化した支持部材を車体に組付けることができるので、従来例のように装置本体にスイッチ等を別々に取付ける必要がなくなり、特殊変速切換手段の組付けが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るシフトレバー装置の斜視図である。
【図2】図1に示すシフトレバー装置の要部を示す正面から見た断面図である。
【図3】図2の3−3線の断面図である。
【図4】図2の4−4線の断面図である。
【図5】図4の5−5線の断面図である。
【図6】シフトレバーを図5に示す状態からセレクト方向へ操作した状態を示す図である。
【図7】シフトレバーをシフト方向へ操作してケースのフォーク部に対応させた状態を示す図である。
【図8】シフトレバーをマニュアルレンジに操作した状態の正面図である。
【図9】図8の9−9線の断面図である。
【図10】図8の10−10線の断面図である。
【図11】シフトレバーを図6に示す状態からセレクト方向へさらに操作した状態を示す図である。
【図12】図10の12−12線の断面図である。
【図13】図12の13−13線の断面図である。
【図14】図13の14−14線の断面図である。
【図15】シフトレバーをマニュアルレンジの「+」側に操作した状態を示す断面図である。
【図16】シフトレバーをマニュアルレンジの「−」側に操作した状態を示す断面図である。
【図17】従来例に係るシフトレバー装置の主要部の斜視図である。
【図18】図17の18−18線の断面図である。
【図19】図17に示す節度プレートの裏面図である。
【図20】他の従来例に係るシフトレバー装置の主要部の斜視図である。
【図21】図20に示す板材等を示す平面図である。
【符号の説明】
10 シフトレバー装置
12 シフトレバー
15 レバー(節度機構)
15A 係合部(節度機構)
15B 係合部(節度機構)
18 コントロールシャフト(連結部)
19 ブラケット(車体)
22 ブラケット(節度機構)
24 孔(節度機構)
26 節度ボール(節度機構)
28 コイルスプリング(節度機構)
40 ケース(支持部材)
44,46 スイッチ(検出手段)
48 板バネ(付勢手段)
Claims (2)
- 所定の走行レンジへシフトレバーがシフトされた状態で、このシフトレバーを予め定められた特殊変速ポジションへ一時的に操作して変速比の増減を意識的に変更できるシフトレバー装置であって、
車体へ取り付けられる支持部材と、
この支持部材へ取り付けられ、前記シフトレバーの一時的な操作を検出する検出手段と、
前記支持部材へ取り付けられ、前記シフトレバーの移動と共に移動されるレバーと、
前記支持部材に設けられた凹部と、
前記レバーに付勢された状態で設けられ、前記シフトレバーが前記一時的に操作された状態で前記凹部と係合するボールと、
前記支持部材へ取り付けられ、前記シフトレバーを前記一時的に操作された状態から所定の走行レンジへ復帰させる付勢手段と、
を有することを特徴とするシフトレバー装置。 - 前記支持部材に前記検出手段及び付勢手段を全て同一の方向へ向かって組み付けた、ことを特徴とする請求項1記載のシフトレバー装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP20961996A JP4000201B2 (ja) | 1996-08-08 | 1996-08-08 | シフトレバー装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20961996A JP4000201B2 (ja) | 1996-08-08 | 1996-08-08 | シフトレバー装置 |
Publications (2)
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JPH1053039A JPH1053039A (ja) | 1998-02-24 |
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Family
ID=16575803
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP20961996A Expired - Fee Related JP4000201B2 (ja) | 1996-08-08 | 1996-08-08 | シフトレバー装置 |
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Families Citing this family (2)
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JP5060247B2 (ja) | 2007-11-05 | 2012-10-31 | 本田技研工業株式会社 | シフト装置 |
-
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- 1996-08-08 JP JP20961996A patent/JP4000201B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH1053039A (ja) | 1998-02-24 |
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