JPH1134685A - 自動変速機の変速操作入力装置 - Google Patents

自動変速機の変速操作入力装置

Info

Publication number
JPH1134685A
JPH1134685A JP20984097A JP20984097A JPH1134685A JP H1134685 A JPH1134685 A JP H1134685A JP 20984097 A JP20984097 A JP 20984097A JP 20984097 A JP20984097 A JP 20984097A JP H1134685 A JPH1134685 A JP H1134685A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shift
shift lever
mode
pin
guide plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP20984097A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3705315B2 (ja
Inventor
Keisuke Miyoshi
啓介 三好
Hirokazu Nishizumi
博和 西角
Fumihiko Hiasa
文彦 日浅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Delta Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Delta Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp, Delta Kogyo Co Ltd filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP20984097A priority Critical patent/JP3705315B2/ja
Publication of JPH1134685A publication Critical patent/JPH1134685A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3705315B2 publication Critical patent/JP3705315B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)
  • Arrangement Or Mounting Of Control Devices For Change-Speed Gearing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 手動変速モードと自動変速モードとを単一の
レンジで切り換え可能に達成するように構成すると共
に、手動変速モード付き車両であることがシフトレバー
の外観で判断できるようにすることを課題とする。 【解決手段】 通常のレンジ操作規制用の第1シフトピ
ンの他に、モード切り換え用の第2シフトピンを設け、
第1ピンを規制解除ボタン3dで、第2ピンをモード切
り換えスイッチ3eで、それぞれ押下げ操作、押上げ操
作するように構成する。シフトレバー3の上端の操作部
3cにモード切り換えスイッチ3eが備えられているこ
とで、手動変速モード付き車両であることが該レバー3
の外観で判断できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機、特
に、変速段を予め設定されている変速特性に基づいて自
動的に切り換えるオートモードの他に、シフトレバーを
前後方向に揺動操作することにより変速段を切り換える
マニュアルモードを有する自動変速機の変速操作入力装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、車両用の自動変速機として、予め
車速やスロットル開度等の運転状態に応じて設定されて
いる変速特性とこれらの実測値とに基づいて変速段を決
定し、この決定された変速段が達成されるように動力伝
達経路を自動的に切り換えるオートモード(以下「Dモ
ード」又は「第1の変速モード」ともいう。)の他に、
シフトレバーを前後方向に揺動操作することにより変速
段を切り換えるマニュアルモード(以下「Mモード」又
は「第2の変速モード」ともいう。)を備えたものが実
用化されつつある。
【0003】この自動変速機においては、一般に、シフ
トレバーを車体前後方向に延びる切換通路内において揺
動操作することにより、P(駐車)、R(後退)、N
(中立)、D(ドライブ)の各レンジ(以下「揺動位
置」ともいう。)が選択可能とされ、上記Dレンジにお
いてDモードが設定されると共に、Mモードが設定され
るMレンジを上記Dレンジから横方向に延びる横通路を
介して切換通路に平行に配置するか(並列型)、又は上
記Dレンジに隣接させて切換通路の一端部に配置して
(直列型)、シフトレバーでこのMレンジを選択した状
態で、該Mレンジ内でシフトレバーを中立位置から前方
へ揺動操作することにより変速段が1段シフトアップ
し、後方へ揺動操作することにより変速段が1段シフト
ダウンするように構成されている。
【0004】しかしながら、上記並列型又は直列型のい
ずれにおいても、従来のレンジ構成に加えて、Mモード
が設定されるMレンジを新規に追加配置するので、レン
ジ数が増えて切換通路の全体形状ないしシフトレバーの
動作領域が大きくなり、これに伴って変速操作入力装置
の寸法が全体的に拡大して、車体への取り付けや、周辺
機器との間のレイアウトに支障を来すことになる。
【0005】このような問題に対処するものとして、特
開平6−74318号公報には、Dモードが設定される
レンジとMモードが設定されるレンジとを共通の一のレ
ンジとするために、シフトレバー上端のグリップ部にモ
ード切換スイッチを、またシフトレバーの中間部にシー
ソー式の変速スイッチをそれぞれ設けて、シフトレバー
でDレンジを選択した状態で上記切換スイッチを押し操
作することによりモードがDモードとMモードとの間で
交互に切り換えられ、そして、Mモードにおいて上記変
速スイッチの両端部のいずれか一方を押し操作すること
により変速段がシフトアップもしくはシフトダウンされ
る技術が開示されている。これによれば、単一の共通レ
ンジにおいてDモードとMモードとの両方が設定される
ので、新たにMレンジを追加配置する必要がなくなり、
レンジ数の増大が防がれてレイアウト性が向上すること
になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報に開
示された従来の技術では、DモードとMモードとの間の
切換えが、シフトレバーに設けられたモード切換スイッ
チを単に押し操作するだけで行なわれるので、変速モー
ドの切換えという車両走行上重要な操作としてはその操
作感が弱い。
【0007】これに対し、シフトレバーを上記Dレンジ
内でレンジの選択操作と同じく前後に揺動操作すること
によってDモードとMモードとの間の切換えが行なわれ
るように構成することが考えられるが、その場合には、
このモード切換えの制御が煩雑となり、またシフトレバ
ーの外観だけからはMモード付きの車両であるのかどう
かの見分けがつき難く、Mモード付き車両であることの
認知性に劣る。
【0008】そこで、本発明は、単一の所定レンジにお
いてD、M両モードが達成されるように構成した場合の
上記不具合に対処するもので、Mモード付き車両である
ことの認知性の向上と、上記所定レンジにおけるモード
切換えの制御の改善とを図ることのできる自動変速機の
変速操作入力装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では次のような手段を用いる。
【0010】まず、本願の特許請求の範囲の請求項1に
記載した発明(以下「第1発明」という。)は、予め運
転状態に応じて設定されている変速特性に基づき自動的
に変速を行なう第1の変速モードと、運転者の手動操作
に応じて変速を行なう第2の変速モードとを有し、これ
らの第1、第2の両変速モードがシフトレバーの複数の
揺動位置のうちの所定の揺動位置において達成可能に構
成された自動変速機の変速操作入力装置であって、シフ
トレバーに該レバーの軸方向において移動可能に設けら
れた第1のピン部材と、該第1ピン部材と協働してシフ
トレバーの複数の揺動位置間の操作を規制する第1のガ
イドゲートとが備えられていると共に、シフトレバーに
該レバーの軸方向であって上記第1ピン部材の移動方向
とは異なる軸方向において第1の位置と第2の位置との
間で移動可能に設けられた第2のピン部材と、該第2ピ
ン部材と係合し、シフトレバーが上記所定揺動位置以外
の揺動位置にあるときには該第2ピン部材の上記第1位
置から第2位置への移動を禁止すると共に、シフトレバ
ーが上記所定揺動位置にあるときには該第2ピン部材の
上記第1、第2の位置間移動を許可する第2のガイドゲ
ートとが備えられ、且つ、シフトレバーに、上記第2ピ
ン部材を上記第1位置と第2位置との間で移動させるよ
うに運転者により操作される操作部材が設けられている
と共に、シフトレバーが上記所定揺動位置にある場合
に、運転者による上記操作部材の操作によって第2ピン
部材が第1位置に移動されているときには第1の変速モ
ードを選択し、第2位置に移動されているときには第2
の変速モードを選択するモード選択手段が備えられてい
ることを特徴とする。
【0011】また、請求項2に記載した発明(以下「第
2発明」という。)は、上記第1発明において、第1の
ガイドゲートと第2のガイドゲートとは、車体側部材に
備えられた単一のガイドプレートに設けられていること
を特徴とする。
【0012】さらに、請求項3に記載した発明(以下
「第3発明」という。)は、上記第2発明において、ガ
イドプレートは、シフトレバーの複数の揺動位置間の操
作方向に沿って該レバーの一側方に備えられ、第2ガイ
ドゲートは、このガイドプレートを貫通する溝部として
形成されて、第2ピン部材は、この溝部を介してガイド
プレートの反シフトレバー側の面に突出していると共
に、モード選択手段は、押圧によりオン操作されるモー
ド選択用のスイッチ部材を有し、該スイッチ部材が、同
じく押圧によりオン操作されるシフトアップ用及びシフ
トダウン用のスイッチ部材と共に上記ガイドプレートの
反シフトレバー側の面に設けられて、シフトレバーが所
定揺動位置にある場合に、上記第2ピン部材が第1位置
から第2位置に移動されたときには上記モード選択用ス
イッチ部材が該第2ピン部材により押圧され、第2ピン
部材が第2位置に移動された状態でシフトレバーが上記
所定揺動位置内で揺動されたときには上記シフトアップ
用スイッチ部材又はシフトダウン用スイッチ部材が該第
2ピン部材により押圧されるように構成されていること
を特徴とする。
【0013】そして、請求項4に記載した発明(以下
「第4発明」という)は、上記第3発明において、モー
ド選択用スイッチ部材、シフトアップ用スイッチ部材及
びシフトダウン用スイッチ部材は、単一のケース部材に
収容され、該ケース部材がガイドプレートの反シフトレ
バー側の面に取り付けられていることを特徴とする。
【0014】一方、請求項5に記載した発明(以下「第
5発明」という。)は、上記第4発明において、ガイド
プレートのシフトレバー側の面に、該ガイドプレートを
ケース部材とで挟持するように該ケース部材取付け用の
補強部材が設けられていると共に、この補強部材に、シ
フトレバーの所定揺動位置内における揺動に伴って揺動
する第2ピン部材の一端部と当接する当接部が設けられ
ていることを特徴とする。
【0015】そして、請求項6に記載した発明(以下
「第6発明」という。)は、上記第5発明において、シ
フトレバーを挟んでガイドプレートの反対側に、モード
選択用スイッチ部材を補助する第2のモード選択用スイ
ッチ部材を支持する支持部材が設けられ、この支持部材
に、シフトレバーの所定揺動位置内における揺動に伴っ
て揺動する第2ピン部材の他端部と当接する第2の当接
部が設けられていることを特徴とする。
【0016】上記の手段を用いることにより、本願各発
明はそれぞれ次のように作用する。
【0017】まず、第1発明によれば、複数のレンジの
うちの所定のレンジにおいてD、M両モードが達成され
るように構成されていると共に、シフトレバーには該レ
バーの軸方向において移動可能で第1のガイドゲートと
協働して該レバーのレンジ間操作を規制する第1のピン
部材が設けられている。
【0018】また、同じくシフトレバーには上記第1ピ
ン部材とは別に第2のピン部材が設けられて、この第2
ピン部材は、上記第1ピン部材の移動方向とは異なる軸
方向において第1の位置と第2の位置との間で移動可能
とされていると共に、この第2ピン部材は第2のガイド
ゲートと係合し、シフトレバーが上記所定レンジ以外の
レンジにあるときには、上記第1位置から第2位置への
移動が禁止される一方で、シフトレバーが上記所定レン
ジにあるときには、その第1、第2の位置間移動が許可
される。
【0019】そして、シフトレバーには操作部材が設け
られ、運転者によるこの操作部材の操作によって上記第
2ピン部材の第1、第2の位置間移動が行なわれる。し
たがって、シフトレバーが上記所定レンジにあるときに
は、運転者は上記操作部材を操作して、第2ピン部材を
第1位置と第2位置との間で移動させることができ、そ
の結果、第2ピン部材が第1位置に移動されているとき
には、モード選択手段によってDモードが選択され、第
2位置に移動されているときにはMモードが選択され
て、これにより、上記所定レンジにおいてD、M両モー
ドが達成されることになる。
【0020】その場合に、シフトレバーには運転者によ
って操作される操作部材が設けられているから、このシ
フトレバーの外観からMモード付き車両であることが容
易に認知される。
【0021】また、第2ピン部材が第1位置にあるか第
2位置にあるかによってモードの切換えが行なわれるの
で、そのモード切換えの制御が煩雑なものとはならな
い。
【0022】一方、第2発明によれば、特に、第1ピン
部材用の第1ガイドゲートと、第2ピン部材用の第2の
ガイドゲートとが、車体側部材に備えられた単一のガイ
ドプレートに設けられているから、各ガイドゲートを設
ける部材が共通化でき、部品点数の増大が抑制される。
【0023】また、第3発明によれば、ガイドプレート
周辺の構成がより具体化され、それによれば、該ガイド
プレートはシフトレバーのレンジ間操作方向に沿って該
レバーの一側方に備えられていると共に、第2ガイドゲ
ートは、このガイドプレートを貫通する溝部として形成
されて、第2ピン部材は、この第2ガイドゲートである
溝部を介してガイドプレートの反シフトレバー側の面に
突出している。
【0024】一方、モード選択手段は、押圧されること
によりオンするスイッチ部材を有し、該モード選択用ス
イッチ部材と、同じく押圧されることによりオンするシ
フトアップ用スイッチ部材及びシフトダウン用スイッチ
部材とが、上記ガイドプレートにおいて第2ピン部材が
突出する反シフトレバー側の面に設けられている。
【0025】そして、シフトレバーが所定レンジにあ
り、第2ピン部材が第1位置から第2位置に移動された
ときには、上記モード選択用スイッチ部材が該第2ピン
部材により押圧されるから、これにより、このモード選
択用スイッチ部材がオンしてMモードが選択されること
になる。逆に、第2ピン部材が第2位置から第1位置に
移動されたときには、上記モード選択用スイッチ部材は
該第2ピン部材による押圧が解除されるから、これによ
り、このモード選択用スイッチ部材がオフしてDモード
が選択されることになる。
【0026】また、第2ピン部材が第2位置に移動され
た状態で、つまりMモードが選択された状態で、シフト
レバーが上記所定レンジ内で揺動されたときには、上記
シフトアップ用スイッチ部材又はシフトダウン用スイッ
チ部材が該第2ピン部材により押圧されるから、これに
より、これらのスイッチ部材がオンしてMモードにおけ
る手動変速が実行されることになる。
【0027】さらに、第4発明によれば、上記各スイッ
チ部材が単一のケース部材に収容され、このケース部材
がガイドプレートの反シフトレバー側の面に取り付けら
れているから、これらの複数のスイッチ部材を先にケー
ス部材にサブアセンブリしておくことができ、組付け性
が向上する。
【0028】さらに、第5発明によれば、上記ケース部
材が、ガイドプレートのシフトレバー側の面に配置され
た補強部材とで該ガイドプレートを挟持するように取り
付けられ、その場合に、上記補強部材に当接部が設けら
れて、該当接部に、シフトレバーの所定レンジ内におけ
る揺動、つまり手動変速操作に伴って揺動する第2ピン
部材の一端部が当接するように構成したから、シフトレ
バーの揺動操作時の衝撃がこの補強部材によって受け止
められて、ガイドプレートの保護が図られる。
【0029】そして、第6発明によれば、上記モード選
択用スイッチ部材を補助する第2のモード選択用スイッ
チ部材が、シフトレバーを挟んでガイドプレートの反対
側に設けられた支持部材に支持されているから、上記ガ
イドプレートに備えられた第1のモード選択用スイッチ
部材が例えば故障したようなときでもMモード選択が支
障なく検出されると共に、上記支持部材にも、上記補強
部材と同様に、第2の当接部が設けられて、該第2当接
部に、シフトレバーの手動変速操作に伴って揺動する第
2ピン部材の他端部が当接するように構成したから、シ
フトレバーの揺動操作時の衝撃が上記補強部材と共にこ
の支持部材によっても受け止められて、該衝撃力が分散
し、ガイドプレートの保護が一層有効に図られる。さら
に、第2ピン部材の両端部が補強部材と支持部材とに受
け止められるので、該第2ピン部材のこじれが低減され
ることになる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0031】図1はこの実施の形態に係る変速操作入力
装置1の側面図、及び図2は同じく平面図であって、当
該変速操作入力装置1はカバー2を有し、該カバー2に
設けられた前後方向に細長い開口部2aからシフトレバ
ー3の上部が突出されている。
【0032】このシフトレバー3は、上記カバー2の開
口部2aに沿って前後方向に操作されて、その操作位置
により、車体前方からPレンジ、Rレンジ、Nレンジ、
及び自動変速が行なわれるDモードと手動変速が行なわ
れるMモードとが後述する運転者の所定の操作により切
換え可能に達成されるD,M共用レンジ(以下単に「共
用レンジ」という。)が選択されるようになっている。
また、このレンジ列の最後方に配置された上記共用レン
ジの操作位置には、Mモードが選択された場合における
手動変速操作のシフトレバー3の中立位置を中心として
前後にシフトアップ位置及びシフトダウン位置がそれぞ
れ設けられている。そして、これらの操作位置を示す表
示板4が上記カバー2における開口部2aの側方に設け
られていると共に、該開口部2aは、シフトレバー3に
係合されて該レバー3の操作に従って前後にスライドす
るスライドプレート5によって閉鎖されている。さら
に、このシフトレバー3は、パイプ部材3aによって本
体が構成されていると共に、その中間部より上方の部分
は被覆部材3bで覆われており、また上端の操作部3c
には、シフト操作に対する規制を解除するための規制解
除ボタン3dと、共用レンジにおけるD,Mモード切換
え用のモード切換スイッチ3eとが設けられている。
【0033】そして、シフトレバー3をレンジ列前方の
他のレンジから共用レンジに操作したときにはまずDモ
ードが達成されて、変速段が予め設定された変速特性に
基づいて切り換えられる一方、この状態で上記モード切
換スイッチ3eを下方にスライドさせることにより変速
モードがMモードに切り換えられ、そしてこのMモード
で共用レンジ内においてシフトレバー3を中立位置を中
心として前後のシフトアップ位置又はシフトダウン位置
に揺動操作することにより、変速段が手動で切り換えら
れるようになっている。
【0034】次に、変速操作入力装置1の上記カバー2
より下方に配置された部分の構造を説明すると、この装
置1は、合成樹脂で成形されて、前後4か所のボルト穴
11……11に挿通されるボルト(図示せず)により車
体に取り付けられる車体側部材としてのベース部材10
を有する。
【0035】このベース部材10の中央部には下方へ突
出する中空箱状の突出部12が設けられ、この突出部1
2の左右両側面に孔12a,12aが設けられていると
共に、上記シフトレバー3を構成するパイプ部材3aの
下端部には、逆T字状をなすように横方向に延びる同じ
くパイプ部材でなる支軸3fが固着されており、この支
軸3fの左右両端部が上記突出部12の孔12a,12
aにそれぞれ嵌合されて、シフトレバー3が上記レンジ
列に沿ってベース部材10ないし車体に対して前後方向
に揺動可能に支持されている。
【0036】そして、このベース部材10上には、シフ
トレバー3の位置決め機構、シフトレバー3の各レンジ
間の操作を規制するシフト操作規制機構、モード切換ス
イッチ3eの操作によりMモードが選択されたことを検
出するMモードスイッチの操作機構、Mモードにおける
シフトレバー3の揺動操作、つまり手動によるシフトア
ップ操作及びシフトダウン操作を検出するシフトアップ
スイッチ及びシフトダウンスイッチの操作機構等が配設
されている。
【0037】上記位置決め機構は、ベース部材10に設
けられた位置決め部13と、シフトレバー3に取り付け
られた板バネ部材14とで構成されている。このうち、
位置決め部13は、ベース部材10の上面中央部におけ
るシフトレバー3の突出部の前方に該ベース部材10に
一体的に立設された前後方向の壁によって構成されてい
ると共に、その上縁は上記シフトレバー3の揺動中心を
中心とするほぼ円弧面とされ、この円弧面に前方からP
レンジ用、Rレンジ用、Nレンジ用及び共用レンジ用の
各位置決め凹部が形成されている。また、板バネ部材1
4は、シフトレバー3の本体を構成するパイプ部材3a
における上記カバー2のやや下方位置に固着されたブラ
ケット15を介して後端部が固定されて前方へ延びてい
ると共に、その前端部は曲折成形された係合部とされ
て、上記位置決め部13における各レンジ用凹部のうち
のシフトレバー操作で選択されたレンジに対応する凹部
に係合され、これにより、該シフトレバー3が各操作位
置において位置決めされるようになっている。その場合
に、最後方の共用レンジ用凹部13aは、該共用レンジ
内においてMモードでシフトレバー3が前後方向にシフ
トアップ及びシフトダウン操作可能なように前後にやや
長い凹部に形成されている。
【0038】なお、図1、図2は、シフトレバー3でP
レンジが選択されている状態を示している。また、シフ
トレバー3には、図示しないが、上記ブラケット15を
介して操作ケーブルの後端部が連結されており、該ケー
ブルは、ベース部材10の前縁部の切欠部に取り付けら
れたケーブルガイドを通って前方に延びて、インヒビタ
スイッチや、コントロールバルブユニットにおけるマニ
ュアルバルブ、あるいはパーキング機構等に導かれ、こ
れらにシフトレバー3の操作を伝達するようになってい
る。さらに、シフトレバー3には、ブレーキペダルを踏
まないと該シフトレバー3をPレンジから後方の走行レ
ンジに操作できないようにするインターロック機構のた
めのケーブルも、ベース部材10の前縁部の切欠部に取
り付けられたケーブルガイドを介して連係されている。
【0039】一方、シフトレバー3には、前述のシフト
操作規制機構、Mモードスイッチの操作機構、シフトア
ップスイッチ及びシフトダウンスイッチの操作機構等を
構成するシフトピン、特に、第1、第2の二つのシフト
ピンが設けられている。
【0040】次に、これらのシフトピンの取り付け構造
を図1及び図3により説明する。なお、図3はシフトレ
バーを図1と同じ側面から見たものであって、図面上、
左方向が車体前方方向である。上記板バネ部材14を支
持するブラケット15は、シフトレバー3の本体を構成
するパイプ部材3aの背面側に空間部を形成するように
平面視でコ字状に曲折されて該パイプ部材3aに固着さ
れており、板バネ部材14が取り付けられる側の一側面
(図1、図3で見える方の側面)が前方に延びて上記パ
イプ部材3aにおける同側面を覆っている。そして、パ
イプ部材3aの左右両側面、及びブラケット15の上記
一側面には、上下に長い長穴3g,3g;15aがそれ
ぞれ形成されていると共に、これらの長穴3g,3g;
15aに角形の第1のシフトピン21が挿通されて、そ
の両端部がパイプ部材3aから左右両側方に突出されて
いる。
【0041】この第1シフトピン21は、パイプ部材3
a内に配置されて該パイプ部材3a内を上下に移動可能
とされた円柱状の支持部材22の下部に中央部を支持さ
れ、パイプ部材3aの長穴3g,3gの範囲内で該支持
部材22と共に上下移動可能とされていると共に、パイ
プ部材3a内における支持部材22の下方には、該支持
部材22及びシフトピン21を上方に付勢するリターン
スプリング23が配設されており、また、該支持部材2
2の上方にはコイルを密に巻いてなる操作用スプリング
24がパイプ部材3a内に挿通され、シフトレバー3の
上端の操作部3cにおける規制解除ボタン3dの押し込
み操作により、該操作用スプリング24を介して上記支
持部材22及び第1シフトピン21が下方のリターンス
プリング23の付勢力に抗して下方へ押し下げられるよ
うになっている。
【0042】一方、パイプ部材3aの背面側の空間内に
は、上記第1シフトピン21を支持する支持部材22と
同様、円柱状の第2の支持部材25が上下動自在に収容
されている。この第2支持部材25の上方にもコイルを
密に巻いてなる第2の操作用スプリング26が配設さ
れ、該操作用スプリング26が上記第1操作用スプリン
グ24の後方で被覆部材3b内に挿通され、その上端部
がシフトレバー3の上端の操作部3cにおけるモード切
換スイッチ3eに連結されている。そして第2支持部材
25の下部には、ブラケット15の後部における左右両
側面に形成された第2の長穴15b,15bを介して両
端部が上記第1シフトピン21よりも長く左右に突出す
る丸形の第2のシフトピン27が一体に取り付けられて
いる。また、ブラケット15の下端部にはバー部材28
が左右に架設されており、該バー部材28で受支された
リターンスプリング29が上記第2支持部材25に対し
て比較的弱い上方への付勢力を与えている。
【0043】ここで、上記第2操作用スプリング26と
モード切換スイッチ3eとの連結構造について説明する
と、図2及び図4に示すように、シフトレバー3の上端
の操作部3cにおける該レバー3の上面側壁部には、該
レバー3の軸方向に延びる凹溝31が形成され、該凹溝
31の底面に同じくシフトレバー3の軸方向に延びる開
口32が設けられている。そして、上記凹溝31内に、
当該モード切換スイッチ3eのスイッチ片33が摺動自
在に嵌合されており、その下面に突設された突起部34
が上記開口32を介してレバー3内部に至り、ここに取
付ブロック35を介して第2操作用スプリング26の上
端部が接続されている。
【0044】これにより、モード切換スイッチ3eを凹
溝31に沿って上下にスライドさせたときには、第2操
作用スプリング26全体が連動して上下動し、上記第2
支持部材25を介して第2シフトピン27が長穴15
b,15bの範囲内で上下方向に移動する。なお、第2
支持部材25の下方に配置されたリターンスプリング2
9は、第2操作用スプリング26ないし第2支持部材2
5の移動のこじれを回避するものである。
【0045】なお、上記スイッチ片33を下方に押し下
げたときに、該スイッチ片33をその下方スライド位置
で係止させるディテント凹部36と突起37とがそれぞ
れスイッチ片33の下面と凹溝31における底面とに形
成されている。
【0046】次に、このシフトレバー3のレンジ間操作
を規制するシフト操作規制機構について説明する。図5
及び図6に示すように、シフトレバー3のレンジ間操作
経路の前方に向って右側の側方には、該操作経路に沿っ
てベース部材10に一体的に立設されたガイドプレート
41が配置され、このガイドプレート41と、シフトレ
バー3に設けられた上記第1シフトピン21とによりシ
フト操作規制機構が構成されている。
【0047】このガイドプレート41のシフトレバー3
側の面には、前方から、上記第1シフトピン21の右側
端部と係合することによりシフトレバー3のPレンジ位
置から後方への操作を規制する第1規制面42a、同じ
くRレンジ位置から前方への操作を規制する第2規制面
42b、及び同じくNレンジ位置から前方への操作を規
制する第3規制面42cを有する前側厚肉部42が設け
られていると共に、この厚肉部42の上縁部は円弧面4
2dとされて、該円弧面42dの後方に、下方に延びる
連通溝43と該連通溝43の下端部から前後に延びる操
作溝44とがガイドプレート41を厚み方向に貫通して
形成されている。
【0048】そして、上記第1〜第3規制面42a,4
2b,42cが、シフトレバー3に備えられた角形の第
1シフトピン21の右側端部と当接してシフトレバー3
のレンジ間操作を規制する第1のガイドゲートを構成
し、上記円弧面42d、連通溝43及び操作溝44が、
ガイドプレート41の反シフトレバー3側の面を越えて
突出する丸形の第2シフトピン27の右側端部と協働し
て共用レンジにおける変速モードの切換え操作を行なう
第2のガイドゲードを構成している。
【0049】次に、Mモードスイッチ、シフトアップス
イッチ及びシフトダウンスイッチの各スイッチ操作機構
について説明する。図5及び図7に示すように、上記ガ
イドプレート41の反シフトレバー3側の面には、その
中央部で上記ガイドプレート41の連通溝43及び操作
溝44と対応する位置において、該連通溝43及び操作
溝44とほぼ対応する形状の退避部51aが形成された
ケース51が取り付けられている。このケース51は複
数のボルト52…52により、ガイドプレート41のシ
フトレバー3側の面に配置された補強プレート53を介
して上記ガイドプレート41に固定されており、このケ
ース51と補強プレート52とによりガイドプレート4
1を厚み方向で挟み付けた構造とされている。なお、こ
の補強プレート52も、上記ガイドプレート41の連通
溝43及び操作溝44と対応する位置において、該連通
溝43及び操作溝44とほぼ対応する形状に形成されて
いる。
【0050】そして、上記ケース51内に、上記退避部
51aを取り囲むようにして、該退避部51aの下方に
Mモードスイッチ54が、該退避部51aの前方及び後
方にシフトアップスイッチ55及びシフトダウンスイッ
チ56が、それぞれ嵌合、収容されている。その場合
に、Mモードスイッチ54の接片54a、及びシフトア
ップスイッチ55及びシフトダウンスイッチ56のレバ
ー部材55a,56aがそれぞれ上記退避部51a内な
いしガイドプレート41における操作溝44内に突出し
て位置し、ガイドプレート41における操作溝44内に
第2シフトピン27の右側端部が下方移動したときに
は、Mモードスイッチ54の接片54aが、ガイドプレ
ート41の反シフトレバー3側の面を越えて突出する上
記ピン27の右側端部で押圧されてMモード信号が出力
され、且つこの状態で第2シフトピン27の右側端部が
操作溝44内で前後動したときには、シフトアップスイ
ッチ55又はシフトダウンスイッチ56のレバー部材5
5a,56aが該ピン27で押圧されてシフトアップ信
号又はシフトダウン信号が出力されるようになってい
る。
【0051】さらに、図5及び図8に示すように、シフ
トレバー3のレンジ間操作経路の前方に向って左側の側
方には、該操作経路に沿ってベース部材10に組み付け
られた支持プレート61が配置されている。この支持プ
レート61も、上記ガイドプレート41の連通溝43及
び操作溝44と対応する位置において、該連通溝43及
び操作溝44とほぼ対応する形状に形成されて、第2シ
フトピン27の左側端部が係合するようになっていると
共に、第2のMモードスイッチ62がこの支持プレート
61に支持され、ガイドプレート41における操作溝4
4内に第2シフトピン27の右側端部が下方移動したと
きには、上記第2Mモードスイッチ62の接片62a
が、上記ピン27の左側端部で押圧されてMモード信号
が出力され、これにより、ガイドプレート41側の上記
ケース51内に収容された第1のMモードスイッチ54
の故障時等のフェールセーフ用Mモード検出機構が構成
されている。
【0052】次に、この変速操作入力装置1の作用を説
明する。
【0053】まず、シフトレバー3上端部の規制解除ボ
タン3dを押し込み操作していないときは、第1シフト
ピン21は長穴3g,3gの上方に付勢されている。こ
の状態では、図6に示すように、NレンジとDレンジと
の間にはガイドプレート41に規制面がなく、したがっ
て第1シフトピン21の移動が規制されないので、シフ
トレバー3を自由に操作することができるが、Nレンジ
からRレンジへは、該ピン21が第3規制面42cに当
接することによりシフトレバー3の操作が規制される。
また、シフトレバー3がPレンジ位置にあるときも、第
1シフトピン21が第1規制面42aに当接してRレン
ジやDレンジへの操作が規制される。
【0054】また、規制解除ボタン3dを半ば押し込ん
だ状態では、第1シフトピン21が中間位置まで押し下
げられ、NレンジからRレンジへの操作が可能となる
が、この状態では第1シフトピン21が第2規制面42
bに当接するのでRレンジからPレンジへの操作は規制
される。そして、上記ボタン3dをさらに押し込んで第
1シフトピン21を長穴3g,3gの最下部まで移動さ
せれば、上記RレンジからPレンジへの操作及びPレン
ジから後方への操作も可能となる。
【0055】次に、第2シフトピン27の動きについて
述べる。シフトレバー3がPレンジからNレンジの範囲
にあるときは、この第2シフトピン27は、ガイドプレ
ート41の上縁部の円弧面42dの上方に位置し、該円
弧面41dに沿って前後動する。したがって、この期間
中は、モード切換スイッチ3eを押下げ操作しても、こ
の第2シフトピン27は上記円弧面41dと当接するの
で、その下方移動は阻止される。これに対し、シフトレ
バー3が共用レンジに操作されたときには、上記円弧面
42dが途切れて連通溝43が開口されているので、上
記モード切換スイッチ3eを押下げ操作することによ
り、第2シフトピン27は該連通溝43を通過して操作
溝44内に下方移動する。
【0056】そして、このときシフトレバー3が共用レ
ンジに操作されることにより、変速モードはまずDモー
ドが選択されるようになっており、これによって自動変
速が行なわれるが、運転者がモード切換スイッチ3eを
押下げ操作することによって、Mモードスイッチ44が
オン操作されると変速モードがMモードに切り換わる。
このとき、前述の位置決め機構によって第2シフトピン
27は操作溝44の中央部に位置し、これが中立位置と
されて、この中立位置からシフトレバー3が前後のシフ
トアップ位置又はシフトダウン位置に揺動されることに
よりシフトアップスイッチ55又はシフトダウンスイッ
チ56がそれぞれON操作されて、手動変速が実行され
ることになる。
【0057】一方、運転者が中立位置においてモード切
換スイッチ3eを押上げ操作することによって、Mモー
ドスイッチ44がオフされると変速モードがMモードか
らDモードに切り換わり、再び手動変速が行なわれるこ
とになる。これによって、共用レンジにおいてD,M異
なる二種類の変速モードが切り換え可能に達成されるこ
とになる。
【0058】その場合に、シフトレバー3には運転者に
よってスライド操作、つまりモードの切換え操作がされ
るモード切換スイッチ3eないしそのスイッチ片33等
が設けられているから、このシフトレバー3の外観から
当該車両がMモード付き車両であることが容易に認知さ
れる。
【0059】また、第2シフトピン27が上方位置にあ
るか下方位置にあるかによって、Mモードスイッチ54
がオンオフ操作され、これにより変速モードの切換えが
行なわれるので、該切換え制御が煩雑となることが抑制
される。
【0060】なお、シフトアップ位置やシフトダウン位
置では、第2シフトピン27が操作溝の上縁部と当接す
るので、モード切換スイッチ3eを押上げ操作すること
はできず、運転者はシフトレバー3を中立位置に戻す必
要がある。これにより、手動変速操作の最中に誤ってモ
ード切換スイッチ3eを押上げ操作してDモードに戻る
というような誤操作が防止できる。
【0061】さらに、Mモードでの手動変速時に、第2
シフトピン27の右側端部が、ガイドプレート41の操
作溝44の前端部及び後端部と当接し、これによってシ
フトレバー3の揺動操作の衝撃力がガイドプレート41
で受け止められ、これが該ガイドプレート41の耐久性
の低下や破損の原因となることがあるが、フェールセー
フ用の第2Mモードスイッチ62を支持する支持プレー
トで第2シフトピン27の左側端部を同時に受け止める
ように構成したから、その衝撃力が分散して弱められ、
ガイドプレート41の耐久性の低下や破損等が抑制され
ると共に、第2シフトピン27が両端部で受け止められ
て、こじれが防止されることになる。また、フェールセ
ーフ用の第2Mモードスイッチ62を支持する支持プレ
ートを利用して第2シフトピン27を両端部で受けるよ
うにしたので、部材の兼用化、共通化が図られ、部品点
数の増大を抑制できる。
【0062】そして、このように、当該変速操作入力装
置1においては、第1、第2の二つのシフトピン21,
27をシフトレバー3に備え、また各シフトピン21,
27とそれぞれ係合する第1、第2の二つのガイドゲー
トをガイドプレート41に設けて、第1のシフトピン2
1とゲートとの組で、シフトレバー3のレンジ間の切換
え操作を専ら規制し、第2のシフトピン27とゲートと
の組で、DモードとMモードとの間の変速モードの切換
え操作を行なうように構成したから、これらのレンジ間
操作とモード間操作という相互に異質の操作がそれぞれ
専用のシフトピンとゲートとの組で分担して行なわれる
ことになり、これによって、各操作の精度及び信頼性の
向上が図られることになる。
【0063】また、Mモードで操作されるMモードスイ
ッチ54やシフトアップ、シフトダウンスイッチ55,
56を一つのケース51に収容し、該ケースをガイドプ
レート41に取り付けるように構成したから、これらの
スイッチ54〜56を先にケース51にサブアセンブリ
しておくことができ、組付け性が改善される。
【0064】また、該ケース51をガイドプレート41
に取り付けるための補強プレート52で、さらに第2シ
フトピン27の右側端部を同時に受け止めるように構成
してもよい。その場合には、手動変速時のシフトレバー
3の揺動操作の衝撃力がさらに分散して弱められ、ガイ
ドプレート41の耐久性の低下や破損等がより一層抑制
されることになる。
【0065】一方、第1シフトピン21と協働してレン
ジ間操作を規制する第1ゲート、及び第2シフトピン2
7と協働して変速モード間操作を規制する第2ゲートを
一つのガイドプレート41に設けたから、部材の共有
化、兼用化が図られ、これらのゲートを個々別々の部材
に設ける場合に比べて、部品点数の増大を抑制できる。
【0066】なお、以上においては、Mモードにおける
手動変速時のシフトレバー3の前後動の衝撃を、第2シ
フトピン27の両端部と当接してそれぞれ受け止めるガ
イドプレート41の操作溝44と、支持プレート61の
溝部との形状をほぼ同じとしたが、例えば、ベース部材
10及びガイドプレート41を樹脂で一体成形し、支持
プレート61を該樹脂より高剛性の金属板で作成したと
きには、支持プレート61の溝部をやや大きく形成して
第2シフトピン27がガイドプレート41の操作溝44
と先に当接するように構成してもよい。金属製の支持プ
レート61とシフトピン27との衝突音が抑制できるか
らである。なお、支持プレート61もガイドプレート4
1と同様に樹脂でベース部材10と一体成形してもよ
く、その場合には、シフトピン27との衝突時に金属音
がしないから、両者の溝部を同形状として、シフトピン
27の両端部がこれらに略同時に当接するようにする。
【0067】さらに、補強プレート53で第2シフトピ
ン27の揺動を受けるように構成する場合も、該補強プ
レート53を高剛性の金属板で作成するときには、該補
強プレート53の溝部をガイドプレート41の操作溝4
4よりもやや大きく形成して第2シフトピン27がガイ
ドプレート41の操作溝44と先に当接するように構成
する。金属製の補強プレート53とシフトピン27との
衝突音が抑制できるからである。
【0068】
【発明の効果】以上のように本願の第1発明によれば、
複数のレンジのうちの所定のレンジにおいてD、M両モ
ードが達成されるように構成されていると共に、シフト
レバーには該レバーの軸方向において移動可能で第1の
ガイドゲートと協働して該レバーのレンジ間操作を規制
する第1のピン部材が設けられている。
【0069】また、同じくシフトレバーには上記第1ピ
ン部材とは別に第2のピン部材が設けられて、この第2
ピン部材は、上記第1ピン部材の移動方向とは異なる軸
方向において第1の位置と第2の位置との間で移動可能
とされていると共に、この第2ピン部材は第2のガイド
ゲートと係合し、シフトレバーが上記所定レンジ以外の
レンジにあるときには、上記第1位置から第2位置への
移動が禁止される一方で、シフトレバーが上記所定レン
ジにあるときには、その第1、第2の位置間移動が許可
される。
【0070】そして、シフトレバーには操作部材が設け
られ、運転者によるこの操作部材の操作によって上記第
2ピン部材の第1、第2の位置間移動が行なわれる。し
たがって、シフトレバーが上記所定レンジにあるときに
は、運転者は上記操作部材を操作して、第2ピン部材を
第1位置と第2位置との間で移動させることができ、そ
の結果、第2ピン部材が第1位置に移動されているとき
には、モード選択手段によってDモードが選択され、第
2位置に移動されているときにはMモードが選択され
て、これにより、上記所定レンジにおいてD、M両モー
ドが達成されることになる。
【0071】その場合に、シフトレバーには運転者によ
って操作される操作部材が設けられているから、このシ
フトレバーの外観からMモード付き車両であることが容
易に認知される。
【0072】また、第2ピン部材が第1位置にあるか第
2位置にあるかによってモードの切換えが行なわれるの
で、そのモード切換えの制御が煩雑なものとはならな
い。
【0073】一方、第2発明によれば、特に、第1ピン
部材用の第1ガイドゲートと、第2ピン部材用の第2の
ガイドゲートとが、車体側部材に備えられた単一のガイ
ドプレートに設けられているから、各ガイドゲートを設
ける部材が共通化でき、部品点数の増大が抑制される。
【0074】また、第3発明によれば、ガイドプレート
周辺の構成がより具体化され、それによれば、該ガイド
プレートはシフトレバーのレンジ間操作方向に沿って該
レバーの一側方に備えられていると共に、第2ガイドゲ
ートは、このガイドプレートを貫通する溝部として形成
されて、第2ピン部材は、この第2ガイドゲートである
溝部を介してガイドプレートの反シフトレバー側の面に
突出している。
【0075】一方、モード選択手段は、押圧されること
によりオンするスイッチ部材を有し、該モード選択用ス
イッチ部材と、同じく押圧されることによりオンするシ
フトアップ用スイッチ部材及びシフトダウン用スイッチ
部材とが、上記ガイドプレートにおいて第2ピン部材が
突出する反シフトレバー側の面に設けられている。
【0076】そして、シフトレバーが所定レンジにあ
り、第2ピン部材が第1位置から第2位置に移動された
ときには、上記モード選択用スイッチ部材が該第2ピン
部材により押圧されるから、これにより、このモード選
択用スイッチ部材がオンしてMモードが選択されること
になる。逆に、第2ピン部材が第2位置から第1位置に
移動されたときには、上記モード選択用スイッチ部材は
該第2ピン部材による押圧が解除されるから、これによ
り、このモード選択用スイッチ部材がオフしてDモード
が選択されることになる。
【0077】また、第2ピン部材が第2位置に移動され
た状態で、つまりMモードが選択された状態で、シフト
レバーが上記所定レンジ内で揺動されたときには、上記
シフトアップ用スイッチ部材又はシフトダウン用スイッ
チ部材が該第2ピン部材により押圧されるから、これに
より、これらのスイッチ部材がオンしてMモードにおけ
る手動変速が実行されることになる。
【0078】さらに、第4発明によれば、上記各スイッ
チ部材が単一のケース部材に収容され、このケース部材
がガイドプレートの反シフトレバー側の面に取り付けら
れているから、これらの複数のスイッチ部材を先にケー
ス部材にサブアセンブリしておくことができ、組付け性
が向上する。
【0079】さらに、第5発明によれば、上記ケース部
材が、ガイドプレートのシフトレバー側の面に配置され
た補強部材とで該ガイドプレートを挟持するように取り
付けられ、その場合に、上記補強部材に当接部が設けら
れて、該当接部に、シフトレバーの所定レンジ内におけ
る揺動、つまり手動変速操作に伴って揺動する第2ピン
部材の一端部が当接するように構成したから、シフトレ
バーの揺動操作時の衝撃がこの補強部材によって受け止
められて、ガイドプレートの保護が図られる。
【0080】そして、第6発明によれば、上記モード選
択用スイッチ部材を補助する第2のモード選択用スイッ
チ部材が、シフトレバーを挟んでガイドプレートの反対
側に設けられた支持部材に支持されているから、上記ガ
イドプレートに備えられた第1のモード選択用スイッチ
部材が例えば故障したようなときでもMモード選択が支
障なく検出されると共に、上記支持部材にも、上記補強
部材と同様に、第2の当接部が設けられて、該第2当接
部に、シフトレバーの手動変速操作に伴って揺動する第
2ピン部材の他端部が当接するように構成したから、シ
フトレバーの揺動操作時の衝撃が上記補強部材と共にこ
の支持部材によっても受け止められて、該衝撃力が分散
し、ガイドプレートの保護が一層有効に図られる。さら
に、第2ピン部材の両端部が補強部材と支持部材とに受
け止められるので、該第2ピン部材のこじれが低減され
ることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る変速操作入力装置
の側面図である。
【図2】 同装置の平面図である。
【図3】 同装置におけるシフトレバーの要部を示す拡
大側面図である。
【図4】 同シフトレバー上端の操作部を示す拡大断面
図である。
【図5】 同装置におけるベース部材上の構成を示す背
面図である。
【図6】 図5のa−a線に沿ってみたガイドプレート
の側面図である。
【図7】 図5のb−b線に沿ってみたスイッチケース
の内部構造を示す断面図である。
【図8】 第2のMモードスイッチの取付を示す側面図
である。
【符号の説明】
1 変速操作入力装置 3 シフトレバー 3d 規制解除ボタン 3e モード切換スイッチ 10 ベース部材 21 第1シフトピン 27 第2シフトピン 41 ガイドプレート 42d 円弧面 43 連通溝 44 操作溝 51 スイッチケース 53 補強プレート 54 Mモードスイッチ 55 シフトアップスイッチ 56 シフトダウンスイッチ 61 支持プレート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 日浅 文彦 広島県安芸郡府中町新地1番14号 デルタ 工業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め運転状態に応じて設定されている変
    速特性に基づき自動的に変速を行なう第1の変速モード
    と、運転者の手動操作に応じて変速を行なう第2の変速
    モードとを有し、これらの第1、第2の両変速モードが
    シフトレバーの複数の揺動位置のうちの所定の揺動位置
    において達成可能に構成された自動変速機の変速操作入
    力装置であって、シフトレバーに該レバーの軸方向にお
    いて移動可能に設けられた第1のピン部材と、該第1ピ
    ン部材と協働してシフトレバーの複数の揺動位置間の操
    作を規制する第1のガイドゲートとが備えられていると
    共に、シフトレバーに該レバーの軸方向であって上記第
    1ピン部材の移動方向とは異なる軸方向において第1の
    位置と第2の位置との間で移動可能に設けられた第2の
    ピン部材と、該第2ピン部材と係合し、シフトレバーが
    上記所定揺動位置以外の揺動位置にあるときには該第2
    ピン部材の上記第1位置から第2位置への移動を禁止す
    ると共に、シフトレバーが上記所定揺動位置にあるとき
    には該第2ピン部材の上記第1、第2の位置間移動を許
    可する第2のガイドゲートとが備えられ、且つ、シフト
    レバーに、上記第2ピン部材を上記第1位置と第2位置
    との間で移動させるように運転者により操作される操作
    部材が設けられていると共に、シフトレバーが上記所定
    揺動位置にある場合に、運転者による上記操作部材の操
    作によって第2ピン部材が第1位置に移動されていると
    きには第1の変速モードを選択し、第2位置に移動され
    ているときには第2の変速モードを選択するモード選択
    手段が備えられていることを特徴とする自動変速機の変
    速操作入力装置。
  2. 【請求項2】 第1のガイドゲートと第2のガイドゲー
    トとは、車体側部材に備えられた単一のガイドプレート
    に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の自
    動変速機の変速操作入力装置。
  3. 【請求項3】 ガイドプレートは、シフトレバーの複数
    の揺動位置間の操作方向に沿って該レバーの一側方に備
    えられ、第2ガイドゲートは、このガイドプレートを貫
    通する溝部として形成されて、第2ピン部材は、この溝
    部を介してガイドプレートの反シフトレバー側の面に突
    出していると共に、モード選択手段は、押圧によりオン
    操作されるモード選択用のスイッチ部材を有し、該スイ
    ッチ部材が、同じく押圧によりオン操作されるシフトア
    ップ用及びシフトダウン用のスイッチ部材と共に上記ガ
    イドプレートの反シフトレバー側の面に設けられて、シ
    フトレバーが所定揺動位置にある場合に、上記第2ピン
    部材が第1位置から第2位置に移動されたときには上記
    モード選択用スイッチ部材が該第2ピン部材により押圧
    され、第2ピン部材が第2位置に移動された状態でシフ
    トレバーが上記所定揺動位置内で揺動されたときには上
    記シフトアップ用スイッチ部材又はシフトダウン用スイ
    ッチ部材が該第2ピン部材により押圧されるように構成
    されていることを特徴とする請求項2に記載の自動変速
    機の変速操作入力装置。
  4. 【請求項4】 モード選択用スイッチ部材、シフトアッ
    プ用スイッチ部材及びシフトダウン用スイッチ部材は、
    単一のケース部材に収容され、該ケース部材がガイドプ
    レートの反シフトレバー側の面に取り付けられているこ
    とを特徴とする請求項3に記載の自動変速機の変速操作
    入力装置。
  5. 【請求項5】 ガイドプレートのシフトレバー側の面
    に、該ガイドプレートをケース部材とで挟持するように
    該ケース部材取付け用の補強部材が設けられていると共
    に、この補強部材に、シフトレバーの所定揺動位置内に
    おける揺動に伴って揺動する第2ピン部材の一端部と当
    接する当接部が設けられていることを特徴とする請求項
    4に記載の自動変速機の変速操作入力装置。
  6. 【請求項6】 シフトレバーを挟んでガイドプレートの
    反対側に、モード選択用スイッチ部材を補助する第2の
    モード選択用スイッチ部材を支持する支持部材が設けら
    れ、この支持部材に、シフトレバーの所定揺動位置内に
    おける揺動に伴って揺動する第2ピン部材の他端部と当
    接する第2の当接部が設けられていることを特徴とする
    請求項5に記載の自動変速機の変速操作入力装置。
JP20984097A 1997-07-17 1997-07-17 自動変速機の変速操作入力装置 Expired - Fee Related JP3705315B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20984097A JP3705315B2 (ja) 1997-07-17 1997-07-17 自動変速機の変速操作入力装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20984097A JP3705315B2 (ja) 1997-07-17 1997-07-17 自動変速機の変速操作入力装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1134685A true JPH1134685A (ja) 1999-02-09
JP3705315B2 JP3705315B2 (ja) 2005-10-12

Family

ID=16579499

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20984097A Expired - Fee Related JP3705315B2 (ja) 1997-07-17 1997-07-17 自動変速機の変速操作入力装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3705315B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6568294B2 (en) * 2000-02-22 2003-05-27 Grand Haven Stamped Products, Division Of Jsj Corporation Shifter with automatic and manual shift modes and with shift position indicators
JP2007285491A (ja) * 2006-04-20 2007-11-01 Asahi Denso Co Ltd インヒビタスイッチ
JP2016002796A (ja) * 2014-06-13 2016-01-12 株式会社東海理化電機製作所 シフト装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6568294B2 (en) * 2000-02-22 2003-05-27 Grand Haven Stamped Products, Division Of Jsj Corporation Shifter with automatic and manual shift modes and with shift position indicators
JP2007285491A (ja) * 2006-04-20 2007-11-01 Asahi Denso Co Ltd インヒビタスイッチ
JP2016002796A (ja) * 2014-06-13 2016-01-12 株式会社東海理化電機製作所 シフト装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3705315B2 (ja) 2005-10-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6783480B2 (en) Control device for automatic transmission
US5946976A (en) Shifting arrangement for automatic transmission
JP3126866B2 (ja) 車両用変速装置
JPH1134685A (ja) 自動変速機の変速操作入力装置
EP0892195B1 (en) Shift changing device for torque converter
JP3751718B2 (ja) 自動変速機の変速操作入力装置
JP3155929B2 (ja) 自動変速機の変速操作装置
JP3216414B2 (ja) 自動変速機の操作レバ−装置
JP3725664B2 (ja) 自動変速機の変速操作入力装置
JP3592857B2 (ja) 自動変速機の変速操作入力装置
JP3724081B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP3592859B2 (ja) 自動変速機の変速操作入力装置
JP3592858B2 (ja) 自動変速機の変速操作入力装置
JP2000085400A (ja) 自動変速機のシフトロック構造
JPH10100720A (ja) 自動変速機の変速操作入力装置
JP3751717B2 (ja) 自動変速機の変速操作入力装置
JP2876089B2 (ja) 車両用自動変速機の手動選速機構付シフト装置
JPH10100716A (ja) 自動変速機の変速操作入力装置
JPH10100715A (ja) 自動変速機の変速操作入力装置
JP3528344B2 (ja) 車両用自動変速機のシフト装置
JP3768651B2 (ja) 自動変速機の変速操作入力装置
JP3742208B2 (ja) 自動変速機の変速操作入力装置
JP3799686B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP2001039175A (ja) 自動変速機のシフトロック装置
JPH10100718A (ja) 自動変速機の変速操作入力装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040618

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050629

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20050712

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20050719

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees