JP3705315B2 - 自動変速機の変速操作入力装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動変速機、特に、変速段を予め設定されている変速特性に基づいて自動的に切り換えるオートモードの他に、シフトレバーを前後方向に揺動操作することにより変速段を切り換えるマニュアルモードを有する自動変速機の変速操作入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両用の自動変速機として、予め車速やスロットル開度等の運転状態に応じて設定されている変速特性とこれらの実測値とに基づいて変速段を決定し、この決定された変速段が達成されるように動力伝達経路を自動的に切り換えるオートモード(以下「Dモード」又は「第1の変速モード」ともいう。)の他に、シフトレバーを前後方向に揺動操作することにより変速段を切り換えるマニュアルモード(以下「Mモード」又は「第2の変速モード」ともいう。)を備えたものが実用化されつつある。
【0003】
この自動変速機においては、一般に、シフトレバーを車体前後方向に延びる切換通路内において揺動操作することにより、P(駐車)、R(後退)、N(中立)、D(ドライブ)の各レンジ(以下「揺動位置」ともいう。)が選択可能とされ、上記DレンジにおいてDモードが設定されると共に、Mモードが設定されるMレンジを上記Dレンジから横方向に延びる横通路を介して切換通路に平行に配置するか(並列型)、又は上記Dレンジに隣接させて切換通路の一端部に配置して(直列型)、シフトレバーでこのMレンジを選択した状態で、該Mレンジ内でシフトレバーを中立位置から前方へ揺動操作することにより変速段が1段シフトアップし、後方へ揺動操作することにより変速段が1段シフトダウンするように構成されている。
【0004】
しかしながら、上記並列型又は直列型のいずれにおいても、従来のレンジ構成に加えて、Mモードが設定されるMレンジを新規に追加配置するので、レンジ数が増えて切換通路の全体形状ないしシフトレバーの動作領域が大きくなり、これに伴って変速操作入力装置の寸法が全体的に拡大して、車体への取り付けや、周辺機器との間のレイアウトに支障を来すことになる。
【0005】
このような問題に対処するものとして、特開平6−74318号公報には、Dモードが設定されるレンジとMモードが設定されるレンジとを共通の一のレンジとするために、シフトレバー上端のグリップ部にモード切換スイッチを、またシフトレバーの中間部にシーソー式の変速スイッチをそれぞれ設けて、シフトレバーでDレンジを選択した状態で上記切換スイッチを押し操作することによりモードがDモードとMモードとの間で交互に切り換えられ、そして、Mモードにおいて上記変速スイッチの両端部のいずれか一方を押し操作することにより変速段がシフトアップもしくはシフトダウンされる技術が開示されている。これによれば、単一の共通レンジにおいてDモードとMモードとの両方が設定されるので、新たにMレンジを追加配置する必要がなくなり、レンジ数の増大が防がれてレイアウト性が向上することになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報に開示された従来の技術では、DモードとMモードとの間の切換えが、シフトレバーに設けられたモード切換スイッチを単に押し操作するだけで行なわれるので、変速モードの切換えという車両走行上重要な操作としてはその操作感が弱い。
【0007】
これに対し、シフトレバーを上記Dレンジ内でレンジの選択操作と同じく前後に揺動操作することによってDモードとMモードとの間の切換えが行なわれるように構成することが考えられるが、その場合には、このモード切換えの制御が煩雑となり、またシフトレバーの外観だけからはMモード付きの車両であるのかどうかの見分けがつき難く、Mモード付き車両であることの認知性に劣る。
【0008】
そこで、本発明は、単一の所定レンジにおいてD、M両モードが達成されるように構成した場合の上記不具合に対処するもので、Mモード付き車両であることの認知性の向上と、上記所定レンジにおけるモード切換えの制御の改善とを図ることのできる自動変速機の変速操作入力装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明では次のような手段を用いる。
【0010】
まず、本願の特許請求の範囲の請求項1に記載した発明(以下「第1発明」という。)は、予め運転状態に応じて設定されている変速特性に基づき自動的に変速を行なう第1の変速モードと、運転者の手動操作に応じて変速を行なう第2の変速モードとを有し、これらの第1、第2の両変速モードがシフトレバーの複数の揺動位置のうちの所定の揺動位置において達成可能に構成された自動変速機の変速操作入力装置であって、シフトレバーに該レバーの軸方向において移動可能に設けられた第1のピン部材と、該第1ピン部材と協働してシフトレバーの複数の揺動位置間の操作を規制する第1のガイドゲートとが備えられていると共に、シフトレバーに該レバーの軸方向であって上記第1ピン部材の移動方向とは異なる軸方向において第1の位置と第2の位置との間で移動可能に設けられた第2のピン部材と、該第2ピン部材と係合し、シフトレバーが上記所定揺動位置以外の揺動位置にあるときには該第2ピン部材の上記第1位置から第2位置への移動を禁止すると共に、シフトレバーが上記所定揺動位置にあるときには該第2ピン部材の上記第1、第2の位置間移動を許可する第2のガイドゲートとが備えられ、且つ、シフトレバーに、上記第2ピン部材を上記第1位置と第2位置との間で移動させるように運転者により操作される操作部材が設けられていると共に、シフトレバーが上記所定揺動位置にある場合に、運転者による上記操作部材の操作によって第2ピン部材が第1位置に移動されているときには第1の変速モードを選択し、第2位置に移動されているときには第2の変速モードを選択するモード選択手段が備えられていることを特徴とする。
【0011】
また、請求項2に記載した発明(以下「第2発明」という。)は、上記第1発明において、第1のガイドゲートと第2のガイドゲートとは、車体側部材に備えられた単一のガイドプレートに設けられていることを特徴とする。
【0012】
さらに、請求項3に記載した発明(以下「第3発明」という。)は、上記第2発明において、ガイドプレートは、シフトレバーの複数の揺動位置間の操作方向に沿って該レバーの一側方に備えられ、第2ガイドゲートは、このガイドプレートを貫通する溝部として形成されて、第2ピン部材は、この溝部を介してガイドプレートの反シフトレバー側の面に突出していると共に、モード選択手段は、押圧によりオン操作されるモード選択用のスイッチ部材を有し、該スイッチ部材が、同じく押圧によりオン操作されるシフトアップ用及びシフトダウン用のスイッチ部材と共に上記ガイドプレートの反シフトレバー側の面に設けられて、シフトレバーが所定揺動位置にある場合に、上記第2ピン部材が第1位置から第2位置に移動されたときには上記モード選択用スイッチ部材が該第2ピン部材により押圧され、第2ピン部材が第2位置に移動された状態でシフトレバーが上記所定揺動位置内で揺動されたときには上記シフトアップ用スイッチ部材又はシフトダウン用スイッチ部材が該第2ピン部材により押圧されるように構成されていることを特徴とする。
【0013】
そして、請求項4に記載した発明(以下「第4発明」という)は、上記第3発明において、モード選択用スイッチ部材、シフトアップ用スイッチ部材及びシフトダウン用スイッチ部材は、単一のケース部材に収容され、該ケース部材がガイドプレートの反シフトレバー側の面に取り付けられていることを特徴とする。
【0014】
一方、請求項5に記載した発明(以下「第5発明」という。)は、上記第4発明において、ガイドプレートのシフトレバー側の面に、該ガイドプレートをケース部材とで挟持するように該ケース部材取付け用の補強部材が設けられていると共に、この補強部材に、シフトレバーの所定揺動位置内における揺動に伴って揺動する第2ピン部材の一端部と当接する当接部が設けられていることを特徴とする。
【0015】
そして、請求項6に記載した発明(以下「第6発明」という。)は、上記第5発明において、シフトレバーを挟んでガイドプレートの反対側に、モード選択用スイッチ部材を補助する第2のモード選択用スイッチ部材を支持する支持部材が設けられ、この支持部材に、シフトレバーの所定揺動位置内における揺動に伴って揺動する第2ピン部材の他端部と当接する第2の当接部が設けられていることを特徴とする。
【0016】
上記の手段を用いることにより、本願各発明はそれぞれ次のように作用する。
【0017】
まず、第1発明によれば、複数のレンジのうちの所定のレンジにおいてD、M両モードが達成されるように構成されていると共に、シフトレバーには該レバーの軸方向において移動可能で第1のガイドゲートと協働して該レバーのレンジ間操作を規制する第1のピン部材が設けられている。
【0018】
また、同じくシフトレバーには上記第1ピン部材とは別に第2のピン部材が設けられて、この第2ピン部材は、上記第1ピン部材の移動方向とは異なる軸方向において第1の位置と第2の位置との間で移動可能とされていると共に、この第2ピン部材は第2のガイドゲートと係合し、シフトレバーが上記所定レンジ以外のレンジにあるときには、上記第1位置から第2位置への移動が禁止される一方で、シフトレバーが上記所定レンジにあるときには、その第1、第2の位置間移動が許可される。
【0019】
そして、シフトレバーには操作部材が設けられ、運転者によるこの操作部材の操作によって上記第2ピン部材の第1、第2の位置間移動が行なわれる。したがって、シフトレバーが上記所定レンジにあるときには、運転者は上記操作部材を操作して、第2ピン部材を第1位置と第2位置との間で移動させることができ、その結果、第2ピン部材が第1位置に移動されているときには、モード選択手段によってDモードが選択され、第2位置に移動されているときにはMモードが選択されて、これにより、上記所定レンジにおいてD、M両モードが達成されることになる。
【0020】
その場合に、シフトレバーには運転者によって操作される操作部材が設けられているから、このシフトレバーの外観からMモード付き車両であることが容易に認知される。
【0021】
また、第2ピン部材が第1位置にあるか第2位置にあるかによってモードの切換えが行なわれるので、そのモード切換えの制御が煩雑なものとはならない。
【0022】
一方、第2発明によれば、特に、第1ピン部材用の第1ガイドゲートと、第2ピン部材用の第2のガイドゲートとが、車体側部材に備えられた単一のガイドプレートに設けられているから、各ガイドゲートを設ける部材が共通化でき、部品点数の増大が抑制される。
【0023】
また、第3発明によれば、ガイドプレート周辺の構成がより具体化され、それによれば、該ガイドプレートはシフトレバーのレンジ間操作方向に沿って該レバーの一側方に備えられていると共に、第2ガイドゲートは、このガイドプレートを貫通する溝部として形成されて、第2ピン部材は、この第2ガイドゲートである溝部を介してガイドプレートの反シフトレバー側の面に突出している。
【0024】
一方、モード選択手段は、押圧されることによりオンするスイッチ部材を有し、該モード選択用スイッチ部材と、同じく押圧されることによりオンするシフトアップ用スイッチ部材及びシフトダウン用スイッチ部材とが、上記ガイドプレートにおいて第2ピン部材が突出する反シフトレバー側の面に設けられている。
【0025】
そして、シフトレバーが所定レンジにあり、第2ピン部材が第1位置から第2位置に移動されたときには、上記モード選択用スイッチ部材が該第2ピン部材により押圧されるから、これにより、このモード選択用スイッチ部材がオンしてMモードが選択されることになる。逆に、第2ピン部材が第2位置から第1位置に移動されたときには、上記モード選択用スイッチ部材は該第2ピン部材による押圧が解除されるから、これにより、このモード選択用スイッチ部材がオフしてDモードが選択されることになる。
【0026】
また、第2ピン部材が第2位置に移動された状態で、つまりMモードが選択された状態で、シフトレバーが上記所定レンジ内で揺動されたときには、上記シフトアップ用スイッチ部材又はシフトダウン用スイッチ部材が該第2ピン部材により押圧されるから、これにより、これらのスイッチ部材がオンしてMモードにおける手動変速が実行されることになる。
【0027】
さらに、第4発明によれば、上記各スイッチ部材が単一のケース部材に収容され、このケース部材がガイドプレートの反シフトレバー側の面に取り付けられているから、これらの複数のスイッチ部材を先にケース部材にサブアセンブリしておくことができ、組付け性が向上する。
【0028】
さらに、第5発明によれば、上記ケース部材が、ガイドプレートのシフトレバー側の面に配置された補強部材とで該ガイドプレートを挟持するように取り付けられ、その場合に、上記補強部材に当接部が設けられて、該当接部に、シフトレバーの所定レンジ内における揺動、つまり手動変速操作に伴って揺動する第2ピン部材の一端部が当接するように構成したから、シフトレバーの揺動操作時の衝撃がこの補強部材によって受け止められて、ガイドプレートの保護が図られる。
【0029】
そして、第6発明によれば、上記モード選択用スイッチ部材を補助する第2のモード選択用スイッチ部材が、シフトレバーを挟んでガイドプレートの反対側に設けられた支持部材に支持されているから、上記ガイドプレートに備えられた第1のモード選択用スイッチ部材が例えば故障したようなときでもMモード選択が支障なく検出されると共に、上記支持部材にも、上記補強部材と同様に、第2の当接部が設けられて、該第2当接部に、シフトレバーの手動変速操作に伴って揺動する第2ピン部材の他端部が当接するように構成したから、シフトレバーの揺動操作時の衝撃が上記補強部材と共にこの支持部材によっても受け止められて、該衝撃力が分散し、ガイドプレートの保護が一層有効に図られる。さらに、第2ピン部材の両端部が補強部材と支持部材とに受け止められるので、該第2ピン部材のこじれが低減されることになる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0031】
図1はこの実施の形態に係る変速操作入力装置1の側面図、及び図2は同じく平面図であって、当該変速操作入力装置1はカバー2を有し、該カバー2に設けられた前後方向に細長い開口部2aからシフトレバー3の上部が突出されている。
【0032】
このシフトレバー3は、上記カバー2の開口部2aに沿って前後方向に操作されて、その操作位置により、車体前方からPレンジ、Rレンジ、Nレンジ、及び自動変速が行なわれるDモードと手動変速が行なわれるMモードとが後述する運転者の所定の操作により切換え可能に達成されるD,M共用レンジ(以下単に「共用レンジ」という。)が選択されるようになっている。また、このレンジ列の最後方に配置された上記共用レンジの操作位置には、Mモードが選択された場合における手動変速操作のシフトレバー3の中立位置を中心として前後にシフトアップ位置及びシフトダウン位置がそれぞれ設けられている。そして、これらの操作位置を示す表示板4が上記カバー2における開口部2aの側方に設けられていると共に、該開口部2aは、シフトレバー3に係合されて該レバー3の操作に従って前後にスライドするスライドプレート5によって閉鎖されている。さらに、このシフトレバー3は、パイプ部材3aによって本体が構成されていると共に、その中間部より上方の部分は被覆部材3bで覆われており、また上端の操作部3cには、シフト操作に対する規制を解除するための規制解除ボタン3dと、共用レンジにおけるD,Mモード切換え用のモード切換スイッチ3eとが設けられている。
【0033】
そして、シフトレバー3をレンジ列前方の他のレンジから共用レンジに操作したときにはまずDモードが達成されて、変速段が予め設定された変速特性に基づいて切り換えられる一方、この状態で上記モード切換スイッチ3eを下方にスライドさせることにより変速モードがMモードに切り換えられ、そしてこのMモードで共用レンジ内においてシフトレバー3を中立位置を中心として前後のシフトアップ位置又はシフトダウン位置に揺動操作することにより、変速段が手動で切り換えられるようになっている。
【0034】
次に、変速操作入力装置1の上記カバー2より下方に配置された部分の構造を説明すると、この装置1は、合成樹脂で成形されて、前後4か所のボルト穴11……11に挿通されるボルト(図示せず)により車体に取り付けられる車体側部材としてのベース部材10を有する。
【0035】
このベース部材10の中央部には下方へ突出する中空箱状の突出部12が設けられ、この突出部12の左右両側面に孔12a,12aが設けられていると共に、上記シフトレバー3を構成するパイプ部材3aの下端部には、逆T字状をなすように横方向に延びる同じくパイプ部材でなる支軸3fが固着されており、この支軸3fの左右両端部が上記突出部12の孔12a,12aにそれぞれ嵌合されて、シフトレバー3が上記レンジ列に沿ってベース部材10ないし車体に対して前後方向に揺動可能に支持されている。
【0036】
そして、このベース部材10上には、シフトレバー3の位置決め機構、シフトレバー3の各レンジ間の操作を規制するシフト操作規制機構、モード切換スイッチ3eの操作によりMモードが選択されたことを検出するMモードスイッチの操作機構、Mモードにおけるシフトレバー3の揺動操作、つまり手動によるシフトアップ操作及びシフトダウン操作を検出するシフトアップスイッチ及びシフトダウンスイッチの操作機構等が配設されている。
【0037】
上記位置決め機構は、ベース部材10に設けられた位置決め部13と、シフトレバー3に取り付けられた板バネ部材14とで構成されている。このうち、位置決め部13は、ベース部材10の上面中央部におけるシフトレバー3の突出部の前方に該ベース部材10に一体的に立設された前後方向の壁によって構成されていると共に、その上縁は上記シフトレバー3の揺動中心を中心とするほぼ円弧面とされ、この円弧面に前方からPレンジ用、Rレンジ用、Nレンジ用及び共用レンジ用の各位置決め凹部が形成されている。また、板バネ部材14は、シフトレバー3の本体を構成するパイプ部材3aにおける上記カバー2のやや下方位置に固着されたブラケット15を介して後端部が固定されて前方へ延びていると共に、その前端部は曲折成形された係合部とされて、上記位置決め部13における各レンジ用凹部のうちのシフトレバー操作で選択されたレンジに対応する凹部に係合され、これにより、該シフトレバー3が各操作位置において位置決めされるようになっている。その場合に、最後方の共用レンジ用凹部13aは、該共用レンジ内においてMモードでシフトレバー3が前後方向にシフトアップ及びシフトダウン操作可能なように前後にやや長い凹部に形成されている。
【0038】
なお、図1、図2は、シフトレバー3でPレンジが選択されている状態を示している。また、シフトレバー3には、図示しないが、上記ブラケット15を介して操作ケーブルの後端部が連結されており、該ケーブルは、ベース部材10の前縁部の切欠部に取り付けられたケーブルガイドを通って前方に延びて、インヒビタスイッチや、コントロールバルブユニットにおけるマニュアルバルブ、あるいはパーキング機構等に導かれ、これらにシフトレバー3の操作を伝達するようになっている。さらに、シフトレバー3には、ブレーキペダルを踏まないと該シフトレバー3をPレンジから後方の走行レンジに操作できないようにするインターロック機構のためのケーブルも、ベース部材10の前縁部の切欠部に取り付けられたケーブルガイドを介して連係されている。
【0039】
一方、シフトレバー3には、前述のシフト操作規制機構、Mモードスイッチの操作機構、シフトアップスイッチ及びシフトダウンスイッチの操作機構等を構成するシフトピン、特に、第1、第2の二つのシフトピンが設けられている。
【0040】
次に、これらのシフトピンの取り付け構造を図1及び図3により説明する。なお、図3はシフトレバーを図1と同じ側面から見たものであって、図面上、左方向が車体前方方向である。上記板バネ部材14を支持するブラケット15は、シフトレバー3の本体を構成するパイプ部材3aの背面側に空間部を形成するように平面視でコ字状に曲折されて該パイプ部材3aに固着されており、板バネ部材14が取り付けられる側の一側面(図1、図3で見える方の側面)が前方に延びて上記パイプ部材3aにおける同側面を覆っている。そして、パイプ部材3aの左右両側面、及びブラケット15の上記一側面には、上下に長い長穴3g,3g;15aがそれぞれ形成されていると共に、これらの長穴3g,3g;15aに角形の第1のシフトピン21が挿通されて、その両端部がパイプ部材3aから左右両側方に突出されている。
【0041】
この第1シフトピン21は、パイプ部材3a内に配置されて該パイプ部材3a内を上下に移動可能とされた円柱状の支持部材22の下部に中央部を支持され、パイプ部材3aの長穴3g,3gの範囲内で該支持部材22と共に上下移動可能とされていると共に、パイプ部材3a内における支持部材22の下方には、該支持部材22及びシフトピン21を上方に付勢するリターンスプリング23が配設されており、また、該支持部材22の上方にはコイルを密に巻いてなる操作用スプリング24がパイプ部材3a内に挿通され、シフトレバー3の上端の操作部3cにおける規制解除ボタン3dの押し込み操作により、該操作用スプリング24を介して上記支持部材22及び第1シフトピン21が下方のリターンスプリング23の付勢力に抗して下方へ押し下げられるようになっている。
【0042】
一方、パイプ部材3aの背面側の空間内には、上記第1シフトピン21を支持する支持部材22と同様、円柱状の第2の支持部材25が上下動自在に収容されている。この第2支持部材25の上方にもコイルを密に巻いてなる第2の操作用スプリング26が配設され、該操作用スプリング26が上記第1操作用スプリング24の後方で被覆部材3b内に挿通され、その上端部がシフトレバー3の上端の操作部3cにおけるモード切換スイッチ3eに連結されている。そして第2支持部材25の下部には、ブラケット15の後部における左右両側面に形成された第2の長穴15b,15bを介して両端部が上記第1シフトピン21よりも長く左右に突出する丸形の第2のシフトピン27が一体に取り付けられている。また、ブラケット15の下端部にはバー部材28が左右に架設されており、該バー部材28で受支されたリターンスプリング29が上記第2支持部材25に対して比較的弱い上方への付勢力を与えている。
【0043】
ここで、上記第2操作用スプリング26とモード切換スイッチ3eとの連結構造について説明すると、図2及び図4に示すように、シフトレバー3の上端の操作部3cにおける該レバー3の上面側壁部には、該レバー3の軸方向に延びる凹溝31が形成され、該凹溝31の底面に同じくシフトレバー3の軸方向に延びる開口32が設けられている。そして、上記凹溝31内に、当該モード切換スイッチ3eのスイッチ片33が摺動自在に嵌合されており、その下面に突設された突起部34が上記開口32を介してレバー3内部に至り、ここに取付ブロック35を介して第2操作用スプリング26の上端部が接続されている。
【0044】
これにより、モード切換スイッチ3eを凹溝31に沿って上下にスライドさせたときには、第2操作用スプリング26全体が連動して上下動し、上記第2支持部材25を介して第2シフトピン27が長穴15b,15bの範囲内で上下方向に移動する。なお、第2支持部材25の下方に配置されたリターンスプリング29は、第2操作用スプリング26ないし第2支持部材25の移動のこじれを回避するものである。
【0045】
なお、上記スイッチ片33を下方に押し下げたときに、該スイッチ片33をその下方スライド位置で係止させるディテント凹部36と突起37とがそれぞれスイッチ片33の下面と凹溝31における底面とに形成されている。
【0046】
次に、このシフトレバー3のレンジ間操作を規制するシフト操作規制機構について説明する。図5及び図6に示すように、シフトレバー3のレンジ間操作経路の前方に向って右側の側方には、該操作経路に沿ってベース部材10に一体的に立設されたガイドプレート41が配置され、このガイドプレート41と、シフトレバー3に設けられた上記第1シフトピン21とによりシフト操作規制機構が構成されている。
【0047】
このガイドプレート41のシフトレバー3側の面には、前方から、上記第1シフトピン21の右側端部と係合することによりシフトレバー3のPレンジ位置から後方への操作を規制する第1規制面42a、同じくRレンジ位置から前方への操作を規制する第2規制面42b、及び同じくNレンジ位置から前方への操作を規制する第3規制面42cを有する前側厚肉部42が設けられていると共に、この厚肉部42の上縁部は円弧面42dとされて、該円弧面42dの後方に、下方に延びる連通溝43と該連通溝43の下端部から前後に延びる操作溝44とがガイドプレート41を厚み方向に貫通して形成されている。
【0048】
そして、上記第1〜第3規制面42a,42b,42cが、シフトレバー3に備えられた角形の第1シフトピン21の右側端部と当接してシフトレバー3のレンジ間操作を規制する第1のガイドゲートを構成し、上記円弧面42d、連通溝43及び操作溝44が、ガイドプレート41の反シフトレバー3側の面を越えて突出する丸形の第2シフトピン27の右側端部と協働して共用レンジにおける変速モードの切換え操作を行なう第2のガイドゲードを構成している。
【0049】
次に、Mモードスイッチ、シフトアップスイッチ及びシフトダウンスイッチの各スイッチ操作機構について説明する。図5及び図7に示すように、上記ガイドプレート41の反シフトレバー3側の面には、その中央部で上記ガイドプレート41の連通溝43及び操作溝44と対応する位置において、該連通溝43及び操作溝44とほぼ対応する形状の退避部51aが形成されたケース51が取り付けられている。このケース51は複数のボルト52…52により、ガイドプレート41のシフトレバー3側の面に配置された補強プレート53を介して上記ガイドプレート41に固定されており、このケース51と補強プレート52とによりガイドプレート41を厚み方向で挟み付けた構造とされている。なお、この補強プレート52も、上記ガイドプレート41の連通溝43及び操作溝44と対応する位置において、該連通溝43及び操作溝44とほぼ対応する形状に形成されている。
【0050】
そして、上記ケース51内に、上記退避部51aを取り囲むようにして、該退避部51aの下方にMモードスイッチ54が、該退避部51aの前方及び後方にシフトアップスイッチ55及びシフトダウンスイッチ56が、それぞれ嵌合、収容されている。その場合に、Mモードスイッチ54の接片54a、及びシフトアップスイッチ55及びシフトダウンスイッチ56のレバー部材55a,56aがそれぞれ上記退避部51a内ないしガイドプレート41における操作溝44内に突出して位置し、ガイドプレート41における操作溝44内に第2シフトピン27の右側端部が下方移動したときには、Mモードスイッチ54の接片54aが、ガイドプレート41の反シフトレバー3側の面を越えて突出する上記ピン27の右側端部で押圧されてMモード信号が出力され、且つこの状態で第2シフトピン27の右側端部が操作溝44内で前後動したときには、シフトアップスイッチ55又はシフトダウンスイッチ56のレバー部材55a,56aが該ピン27で押圧されてシフトアップ信号又はシフトダウン信号が出力されるようになっている。
【0051】
さらに、図5及び図8に示すように、シフトレバー3のレンジ間操作経路の前方に向って左側の側方には、該操作経路に沿ってベース部材10に組み付けられた支持プレート61が配置されている。この支持プレート61も、上記ガイドプレート41の連通溝43及び操作溝44と対応する位置において、該連通溝43及び操作溝44とほぼ対応する形状に形成されて、第2シフトピン27の左側端部が係合するようになっていると共に、第2のMモードスイッチ62がこの支持プレート61に支持され、ガイドプレート41における操作溝44内に第2シフトピン27の右側端部が下方移動したときには、上記第2Mモードスイッチ62の接片62aが、上記ピン27の左側端部で押圧されてMモード信号が出力され、これにより、ガイドプレート41側の上記ケース51内に収容された第1のMモードスイッチ54の故障時等のフェールセーフ用Mモード検出機構が構成されている。
【0052】
次に、この変速操作入力装置1の作用を説明する。
【0053】
まず、シフトレバー3上端部の規制解除ボタン3dを押し込み操作していないときは、第1シフトピン21は長穴3g,3gの上方に付勢されている。この状態では、図6に示すように、NレンジとDレンジとの間にはガイドプレート41に規制面がなく、したがって第1シフトピン21の移動が規制されないので、シフトレバー3を自由に操作することができるが、NレンジからRレンジへは、該ピン21が第3規制面42cに当接することによりシフトレバー3の操作が規制される。また、シフトレバー3がPレンジ位置にあるときも、第1シフトピン21が第1規制面42aに当接してRレンジやDレンジへの操作が規制される。
【0054】
また、規制解除ボタン3dを半ば押し込んだ状態では、第1シフトピン21が中間位置まで押し下げられ、NレンジからRレンジへの操作が可能となるが、この状態では第1シフトピン21が第2規制面42bに当接するのでRレンジからPレンジへの操作は規制される。そして、上記ボタン3dをさらに押し込んで第1シフトピン21を長穴3g,3gの最下部まで移動させれば、上記RレンジからPレンジへの操作及びPレンジから後方への操作も可能となる。
【0055】
次に、第2シフトピン27の動きについて述べる。シフトレバー3がPレンジからNレンジの範囲にあるときは、この第2シフトピン27は、ガイドプレート41の上縁部の円弧面42dの上方に位置し、該円弧面41dに沿って前後動する。したがって、この期間中は、モード切換スイッチ3eを押下げ操作しても、この第2シフトピン27は上記円弧面41dと当接するので、その下方移動は阻止される。これに対し、シフトレバー3が共用レンジに操作されたときには、上記円弧面42dが途切れて連通溝43が開口されているので、上記モード切換スイッチ3eを押下げ操作することにより、第2シフトピン27は該連通溝43を通過して操作溝44内に下方移動する。
【0056】
そして、このときシフトレバー3が共用レンジに操作されることにより、変速モードはまずDモードが選択されるようになっており、これによって自動変速が行なわれるが、運転者がモード切換スイッチ3eを押下げ操作することによって、Mモードスイッチ44がオン操作されると変速モードがMモードに切り換わる。このとき、前述の位置決め機構によって第2シフトピン27は操作溝44の中央部に位置し、これが中立位置とされて、この中立位置からシフトレバー3が前後のシフトアップ位置又はシフトダウン位置に揺動されることによりシフトアップスイッチ55又はシフトダウンスイッチ56がそれぞれON操作されて、手動変速が実行されることになる。
【0057】
一方、運転者が中立位置においてモード切換スイッチ3eを押上げ操作することによって、Mモードスイッチ44がオフされると変速モードがMモードからDモードに切り換わり、再び手動変速が行なわれることになる。これによって、共用レンジにおいてD,M異なる二種類の変速モードが切り換え可能に達成されることになる。
【0058】
その場合に、シフトレバー3には運転者によってスライド操作、つまりモードの切換え操作がされるモード切換スイッチ3eないしそのスイッチ片33等が設けられているから、このシフトレバー3の外観から当該車両がMモード付き車両であることが容易に認知される。
【0059】
また、第2シフトピン27が上方位置にあるか下方位置にあるかによって、Mモードスイッチ54がオンオフ操作され、これにより変速モードの切換えが行なわれるので、該切換え制御が煩雑となることが抑制される。
【0060】
なお、シフトアップ位置やシフトダウン位置では、第2シフトピン27が操作溝の上縁部と当接するので、モード切換スイッチ3eを押上げ操作することはできず、運転者はシフトレバー3を中立位置に戻す必要がある。これにより、手動変速操作の最中に誤ってモード切換スイッチ3eを押上げ操作してDモードに戻るというような誤操作が防止できる。
【0061】
さらに、Mモードでの手動変速時に、第2シフトピン27の右側端部が、ガイドプレート41の操作溝44の前端部及び後端部と当接し、これによってシフトレバー3の揺動操作の衝撃力がガイドプレート41で受け止められ、これが該ガイドプレート41の耐久性の低下や破損の原因となることがあるが、フェールセーフ用の第2Mモードスイッチ62を支持する支持プレートで第2シフトピン27の左側端部を同時に受け止めるように構成したから、その衝撃力が分散して弱められ、ガイドプレート41の耐久性の低下や破損等が抑制されると共に、第2シフトピン27が両端部で受け止められて、こじれが防止されることになる。また、フェールセーフ用の第2Mモードスイッチ62を支持する支持プレートを利用して第2シフトピン27を両端部で受けるようにしたので、部材の兼用化、共通化が図られ、部品点数の増大を抑制できる。
【0062】
そして、このように、当該変速操作入力装置1においては、第1、第2の二つのシフトピン21,27をシフトレバー3に備え、また各シフトピン21,27とそれぞれ係合する第1、第2の二つのガイドゲートをガイドプレート41に設けて、第1のシフトピン21とゲートとの組で、シフトレバー3のレンジ間の切換え操作を専ら規制し、第2のシフトピン27とゲートとの組で、DモードとMモードとの間の変速モードの切換え操作を行なうように構成したから、これらのレンジ間操作とモード間操作という相互に異質の操作がそれぞれ専用のシフトピンとゲートとの組で分担して行なわれることになり、これによって、各操作の精度及び信頼性の向上が図られることになる。
【0063】
また、Mモードで操作されるMモードスイッチ54やシフトアップ、シフトダウンスイッチ55,56を一つのケース51に収容し、該ケースをガイドプレート41に取り付けるように構成したから、これらのスイッチ54〜56を先にケース51にサブアセンブリしておくことができ、組付け性が改善される。
【0064】
また、該ケース51をガイドプレート41に取り付けるための補強プレート52で、さらに第2シフトピン27の右側端部を同時に受け止めるように構成してもよい。その場合には、手動変速時のシフトレバー3の揺動操作の衝撃力がさらに分散して弱められ、ガイドプレート41の耐久性の低下や破損等がより一層抑制されることになる。
【0065】
一方、第1シフトピン21と協働してレンジ間操作を規制する第1ゲート、及び第2シフトピン27と協働して変速モード間操作を規制する第2ゲートを一つのガイドプレート41に設けたから、部材の共有化、兼用化が図られ、これらのゲートを個々別々の部材に設ける場合に比べて、部品点数の増大を抑制できる。
【0066】
なお、以上においては、Mモードにおける手動変速時のシフトレバー3の前後動の衝撃を、第2シフトピン27の両端部と当接してそれぞれ受け止めるガイドプレート41の操作溝44と、支持プレート61の溝部との形状をほぼ同じとしたが、例えば、ベース部材10及びガイドプレート41を樹脂で一体成形し、支持プレート61を該樹脂より高剛性の金属板で作成したときには、支持プレート61の溝部をやや大きく形成して第2シフトピン27がガイドプレート41の操作溝44と先に当接するように構成してもよい。金属製の支持プレート61とシフトピン27との衝突音が抑制できるからである。なお、支持プレート61もガイドプレート41と同様に樹脂でベース部材10と一体成形してもよく、その場合には、シフトピン27との衝突時に金属音がしないから、両者の溝部を同形状として、シフトピン27の両端部がこれらに略同時に当接するようにする。
【0067】
さらに、補強プレート53で第2シフトピン27の揺動を受けるように構成する場合も、該補強プレート53を高剛性の金属板で作成するときには、該補強プレート53の溝部をガイドプレート41の操作溝44よりもやや大きく形成して第2シフトピン27がガイドプレート41の操作溝44と先に当接するように構成する。金属製の補強プレート53とシフトピン27との衝突音が抑制できるからである。
【0068】
【発明の効果】
以上のように本願の第1発明によれば、複数のレンジのうちの所定のレンジにおいてD、M両モードが達成されるように構成されていると共に、シフトレバーには該レバーの軸方向において移動可能で第1のガイドゲートと協働して該レバーのレンジ間操作を規制する第1のピン部材が設けられている。
【0069】
また、同じくシフトレバーには上記第1ピン部材とは別に第2のピン部材が設けられて、この第2ピン部材は、上記第1ピン部材の移動方向とは異なる軸方向において第1の位置と第2の位置との間で移動可能とされていると共に、この第2ピン部材は第2のガイドゲートと係合し、シフトレバーが上記所定レンジ以外のレンジにあるときには、上記第1位置から第2位置への移動が禁止される一方で、シフトレバーが上記所定レンジにあるときには、その第1、第2の位置間移動が許可される。
【0070】
そして、シフトレバーには操作部材が設けられ、運転者によるこの操作部材の操作によって上記第2ピン部材の第1、第2の位置間移動が行なわれる。したがって、シフトレバーが上記所定レンジにあるときには、運転者は上記操作部材を操作して、第2ピン部材を第1位置と第2位置との間で移動させることができ、その結果、第2ピン部材が第1位置に移動されているときには、モード選択手段によってDモードが選択され、第2位置に移動されているときにはMモードが選択されて、これにより、上記所定レンジにおいてD、M両モードが達成されることになる。
【0071】
その場合に、シフトレバーには運転者によって操作される操作部材が設けられているから、このシフトレバーの外観からMモード付き車両であることが容易に認知される。
【0072】
また、第2ピン部材が第1位置にあるか第2位置にあるかによってモードの切換えが行なわれるので、そのモード切換えの制御が煩雑なものとはならない。
【0073】
一方、第2発明によれば、特に、第1ピン部材用の第1ガイドゲートと、第2ピン部材用の第2のガイドゲートとが、車体側部材に備えられた単一のガイドプレートに設けられているから、各ガイドゲートを設ける部材が共通化でき、部品点数の増大が抑制される。
【0074】
また、第3発明によれば、ガイドプレート周辺の構成がより具体化され、それによれば、該ガイドプレートはシフトレバーのレンジ間操作方向に沿って該レバーの一側方に備えられていると共に、第2ガイドゲートは、このガイドプレートを貫通する溝部として形成されて、第2ピン部材は、この第2ガイドゲートである溝部を介してガイドプレートの反シフトレバー側の面に突出している。
【0075】
一方、モード選択手段は、押圧されることによりオンするスイッチ部材を有し、該モード選択用スイッチ部材と、同じく押圧されることによりオンするシフトアップ用スイッチ部材及びシフトダウン用スイッチ部材とが、上記ガイドプレートにおいて第2ピン部材が突出する反シフトレバー側の面に設けられている。
【0076】
そして、シフトレバーが所定レンジにあり、第2ピン部材が第1位置から第2位置に移動されたときには、上記モード選択用スイッチ部材が該第2ピン部材により押圧されるから、これにより、このモード選択用スイッチ部材がオンしてMモードが選択されることになる。逆に、第2ピン部材が第2位置から第1位置に移動されたときには、上記モード選択用スイッチ部材は該第2ピン部材による押圧が解除されるから、これにより、このモード選択用スイッチ部材がオフしてDモードが選択されることになる。
【0077】
また、第2ピン部材が第2位置に移動された状態で、つまりMモードが選択された状態で、シフトレバーが上記所定レンジ内で揺動されたときには、上記シフトアップ用スイッチ部材又はシフトダウン用スイッチ部材が該第2ピン部材により押圧されるから、これにより、これらのスイッチ部材がオンしてMモードにおける手動変速が実行されることになる。
【0078】
さらに、第4発明によれば、上記各スイッチ部材が単一のケース部材に収容され、このケース部材がガイドプレートの反シフトレバー側の面に取り付けられているから、これらの複数のスイッチ部材を先にケース部材にサブアセンブリしておくことができ、組付け性が向上する。
【0079】
さらに、第5発明によれば、上記ケース部材が、ガイドプレートのシフトレバー側の面に配置された補強部材とで該ガイドプレートを挟持するように取り付けられ、その場合に、上記補強部材に当接部が設けられて、該当接部に、シフトレバーの所定レンジ内における揺動、つまり手動変速操作に伴って揺動する第2ピン部材の一端部が当接するように構成したから、シフトレバーの揺動操作時の衝撃がこの補強部材によって受け止められて、ガイドプレートの保護が図られる。
【0080】
そして、第6発明によれば、上記モード選択用スイッチ部材を補助する第2のモード選択用スイッチ部材が、シフトレバーを挟んでガイドプレートの反対側に設けられた支持部材に支持されているから、上記ガイドプレートに備えられた第1のモード選択用スイッチ部材が例えば故障したようなときでもMモード選択が支障なく検出されると共に、上記支持部材にも、上記補強部材と同様に、第2の当接部が設けられて、該第2当接部に、シフトレバーの手動変速操作に伴って揺動する第2ピン部材の他端部が当接するように構成したから、シフトレバーの揺動操作時の衝撃が上記補強部材と共にこの支持部材によっても受け止められて、該衝撃力が分散し、ガイドプレートの保護が一層有効に図られる。さらに、第2ピン部材の両端部が補強部材と支持部材とに受け止められるので、該第2ピン部材のこじれが低減されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る変速操作入力装置の側面図である。
【図2】 同装置の平面図である。
【図3】 同装置におけるシフトレバーの要部を示す拡大側面図である。
【図4】 同シフトレバー上端の操作部を示す拡大断面図である。
【図5】 同装置におけるベース部材上の構成を示す背面図である。
【図6】 図5のa−a線に沿ってみたガイドプレートの側面図である。
【図7】 図5のb−b線に沿ってみたスイッチケースの内部構造を示す断面図である。
【図8】 第2のMモードスイッチの取付を示す側面図である。
【符号の説明】
1 変速操作入力装置
3 シフトレバー
3d 規制解除ボタン
3e モード切換スイッチ
10 ベース部材
21 第1シフトピン
27 第2シフトピン
41 ガイドプレート
42d 円弧面
43 連通溝
44 操作溝
51 スイッチケース
53 補強プレート
54 Mモードスイッチ
55 シフトアップスイッチ
56 シフトダウンスイッチ
61 支持プレート

Claims (6)

  1. 予め運転状態に応じて設定されている変速特性に基づき自動的に変速を行なう第1の変速モードと、運転者の手動操作に応じて変速を行なう第2の変速モードとを有し、これらの第1、第2の両変速モードがシフトレバーの複数の揺動位置のうちの所定の揺動位置において達成可能に構成された自動変速機の変速操作入力装置であって、シフトレバーに該レバーの軸方向において移動可能に設けられた第1のピン部材と、該第1ピン部材と協働してシフトレバーの複数の揺動位置間の操作を規制する第1のガイドゲートとが備えられていると共に、シフトレバーに該レバーの軸方向であって上記第1ピン部材の移動方向とは異なる軸方向において第1の位置と第2の位置との間で移動可能に設けられた第2のピン部材と、該第2ピン部材と係合し、シフトレバーが上記所定揺動位置以外の揺動位置にあるときには該第2ピン部材の上記第1位置から第2位置への移動を禁止すると共に、シフトレバーが上記所定揺動位置にあるときには該第2ピン部材の上記第1、第2の位置間移動を許可する第2のガイドゲートとが備えられ、且つ、シフトレバーに、上記第2ピン部材を上記第1位置と第2位置との間で移動させるように運転者により操作される操作部材が設けられていると共に、シフトレバーが上記所定揺動位置にある場合に、運転者による上記操作部材の操作によって第2ピン部材が第1位置に移動されているときには第1の変速モードを選択し、第2位置に移動されているときには第2の変速モードを選択するモード選択手段が備えられていることを特徴とする自動変速機の変速操作入力装置。
  2. 第1のガイドゲートと第2のガイドゲートとは、車体側部材に備えられた単一のガイドプレートに設けられていることを特徴とする請求項1に記載の自動変速機の変速操作入力装置。
  3. ガイドプレートは、シフトレバーの複数の揺動位置間の操作方向に沿って該レバーの一側方に備えられ、第2ガイドゲートは、このガイドプレートを貫通する溝部として形成されて、第2ピン部材は、この溝部を介してガイドプレートの反シフトレバー側の面に突出していると共に、モード選択手段は、押圧によりオン操作されるモード選択用のスイッチ部材を有し、該スイッチ部材が、同じく押圧によりオン操作されるシフトアップ用及びシフトダウン用のスイッチ部材と共に上記ガイドプレートの反シフトレバー側の面に設けられて、シフトレバーが所定揺動位置にある場合に、上記第2ピン部材が第1位置から第2位置に移動されたときには上記モード選択用スイッチ部材が該第2ピン部材により押圧され、第2ピン部材が第2位置に移動された状態でシフトレバーが上記所定揺動位置内で揺動されたときには上記シフトアップ用スイッチ部材又はシフトダウン用スイッチ部材が該第2ピン部材により押圧されるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の自動変速機の変速操作入力装置。
  4. モード選択用スイッチ部材、シフトアップ用スイッチ部材及びシフトダウン用スイッチ部材は、単一のケース部材に収容され、該ケース部材がガイドプレートの反シフトレバー側の面に取り付けられていることを特徴とする請求項3に記載の自動変速機の変速操作入力装置。
  5. ガイドプレートのシフトレバー側の面に、該ガイドプレートをケース部材とで挟持するように該ケース部材取付け用の補強部材が設けられていると共に、この補強部材に、シフトレバーの所定揺動位置内における揺動に伴って揺動する第2ピン部材の一端部と当接する当接部が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の自動変速機の変速操作入力装置。
  6. シフトレバーを挟んでガイドプレートの反対側に、モード選択用スイッチ部材を補助する第2のモード選択用スイッチ部材を支持する支持部材が設けられ、この支持部材に、シフトレバーの所定揺動位置内における揺動に伴って揺動する第2ピン部材の他端部と当接する第2の当接部が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の自動変速機の変速操作入力装置。
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