JP2001039175A - 自動変速機のシフトロック装置 - Google Patents

自動変速機のシフトロック装置

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JP2001039175A
JP2001039175A JP11217802A JP21780299A JP2001039175A JP 2001039175 A JP2001039175 A JP 2001039175A JP 11217802 A JP11217802 A JP 11217802A JP 21780299 A JP21780299 A JP 21780299A JP 2001039175 A JP2001039175 A JP 2001039175A
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Japan
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shift
range
range selection
shift lever
lock
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JP11217802A
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English (en)
Inventor
Nobuyoshi Asano
宜良 浅野
Seiji Hachitsuka
誠二 八塚
Tatsuo Mizoguchi
達雄 溝口
Fumihiko Hiasa
文彦 日浅
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Mazda Motor Corp
Delta Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Delta Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 相異なるレンジ選択位置でのシフトロックを
単一のロック部材で行うように構成されたシフトロック
装置において、上記ロック部材をロック位置とロック解
除位置とに移動させるソレノイドの不要な作動音、ロッ
ク部材の不要な移動音を低減することを課題とする。 【解決手段】 シフトレバー3をPレンジ選択位置にお
いてロックするPレンジシフトロック又はNレンジ選択
位置においてロックするNレンジシフトロックが解除し
たのち、該レバー3がRレンジ選択位置近傍に位置して
いる間も、シフトロック解除を継続する。シフトレバー
3がPレンジ又はNレンジ選択位置から抜け出たらロッ
ク解除を中止し、該レバー3がNレンジ又はPレンジ選
択位置に移動したときに再びロック解除を行う場合に比
べて、ソレノイドのオンオフ切換回数が減少し、その作
動音、ロック部材の移動音が低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動変速機のシフト
ロック装置、より詳しくは、相異なるレンジ選択位置で
のシフトロックを単一のロック部材で行うように構成さ
れたシフトロック装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動変速機を搭載するいわゆる
AT(オートマチック・トランスミッション)車両にお
いては、パーキングレンジ(P)、後退レンジ(R)、
ニュートラルレンジ(N)、及び複数の前進走行レンジ
(D,S,L等)の各レンジ選択位置が、例えば車体前
後方向に一列配置され、あるいは車体前後方向及び幅方
向に展開配置されて、シフトレバーをレンジ選択位置間
で直線状又は鉤型形状に移動操作することによりレンジ
の切換え、選択が行われる。
【0003】通常、この種の自動変速機には、所定の条
件が満足されないとシフトレバーを他のレンジ選択位置
にシフト操作することを禁止するシフトロック装置が備
えられる。その場合に、例えば、パーキングレンジから
後退レンジ方向へのシフト操作を禁止するPレンジシフ
トロックと、ニュートラルレンジから後退レンジ方向へ
のシフト操作を禁止するNレンジシフトロックとの相異
なるレンジ選択位置でのシフトロックを単一のロック部
材で行うことが知られている。
【0004】特開平10−274322号公報には、シ
フトゲート形状が鉤型であり、パーキングレンジから後
退レンジ方向へのシフト操作と、ニュートラルレンジか
ら後退レンジ方向へのシフト操作とが、共に同じ方向へ
のシフトレバーの移動を伴う場合に、パーキングレンジ
選択位置とニュートラルレンジ選択位置との間に亘って
配設した単一のロック部材をロック位置とロック解除位
置との間で移動させる構成が開示されている。そして、
ロック部材をロック位置に移動させたときは、シフトレ
バーの突出部(当接部)が該ロック部材と当接して上記
方向へのシフトレバーの移動が禁止される一方、ロック
部材をロック解除位置に移動させたときには、シフトレ
バーの上記当接部が該ロック部材と当接せず上記方向へ
のシフトレバーの移動が許可される。このとき、ロック
部材はソレノイド等の駆動手段により下方のロック位置
と上方のロック解除位置との間で移動するように回動さ
れる。
【0005】さらに、同公報によれば、シフトロックが
解除され、シフトレバーがパーキングレンジ選択位置又
はニュートラルレンジ選択位置から抜け出てから、後退
レンジ選択位置を経て、ニュートラルレンジ選択位置又
はパーキングレンジ選択位置に至るまでは、該シフトレ
バーの当接部がロック解除位置に上動したロック部材の
下方に位置するように構成したから、この状態でロック
解除条件が満足されなくなっても、ロック位置に下動し
ようとするロック部材が上記当接部で受け止められ、そ
の結果、シフトレバーをパーキングレンジ選択位置とニ
ュートラルレンジ選択位置との間で支障なく移動させる
ことができるとしている。
【0006】ここで、上記ロック解除条件としては、例
えば、Pレンジシフトロックでは、シフトレバーがパー
キングレンジ選択位置にあり、且つ、上記公報にも開示
されているように、ブレーキペダルが踏み込まれている
こと等の要件が一般に採用され、またNレンジシフトロ
ックでは、シフトレバーがニュートラルレンジ選択位置
にあり、且つ、同じくブレーキペダルが踏み込まれてい
ること、あるいは車速が所定車速より低いこと等の要件
が一般に採用される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように、
Pレンジシフトロックではシフトレバーがパーキングレ
ンジ選択位置にあることを必須要件とし、Nレンジシフ
トロックではシフトレバーがニュートラルレンジ選択位
置にあることを必須要件としている場合や、あるいは上
記公報に開示されるように、単にブレーキペダルが踏み
込まれていることを必須要件としている場合では、それ
ぞれシフトロックが解除されてシフトレバーがパーキン
グレンジ選択位置あるいはニュートラルレンジ選択位置
から後退レンジ選択位置方向に抜け出た段階、あるいは
ブレーキペダルの踏込みが中断された段階で、ロック解
除条件が満足されなくなり、ロック部材をロック位置と
ロック解除位置との間で移動させるソレノイド等の駆動
手段が例えばオンからオフに切り換えられることにな
る。
【0008】そして、そののち、引き続いてシフトレバ
ーを後退レンジ選択位置を経由させてニュートラルレン
ジ選択位置あるいはパーキングレンジ選択位置まで移動
させ、ここで再びロック解除条件が満足されると、駆動
手段が再びオフからオンに切り換えられる。そして、最
終的に、例えばブレーキペダルの踏込みがなくなったと
きや、シフトレバーがニュートラルレンジからさらに前
進走行レンジ方向に移動されたとき等に、ロック解除条
件が満足されなくなって、再び駆動手段がオンからオフ
に切り換えられる。
【0009】したがって、以上のように、シフトレバー
をパーキングレンジ選択位置から後退レンジ選択位置を
経てニュートラルレンジ選択位置ないし前進走行レンジ
選択位置へ移動させるときや、逆にシフトレバーを前進
走行レンジ選択位置ないしニュートラルレンジ選択位置
から後退レンジ選択位置を経てパーキングレンジ選択位
置へ移動させるとき等において、ロック部材を移動させ
るソレノイド等の駆動手段が必要以上にオンとオフとの
間で切り換えられ、不要な作動音、ロック部材の移動音
が発生し、乗員に違和感を与えることになる。
【0010】さらに、シフトレバーがパーキングレンジ
選択位置を抜けてニュートラルレンジ選択位置に移動す
るまでの間、又はシフトレバーがニュートラルレンジ選
択位置を抜けてパーキングレンジ選択位置に移動するま
での間は、ロック解除条件が満足されなくなるから、ロ
ック部材がロック解除位置からロック位置へ移動しよう
とする。このとき、上記公報に開示されるように、シフ
トレバーの当接部でロック部材の上記移動を受け止める
ように構成した場合には、シフトレバーがパーキングレ
ンジ選択位置あるいはニュートラルレンジ選択位置から
後退レンジ選択位置方向に抜け出る度にロック部材が上
記当接部に受け止められる当接音が発生し、やはり乗員
に違和感を与えることになる。
【0011】本発明は、シフトロック対象のレンジ選択
位置間に亘って位置する単一のロック部材を駆動手段に
よってロック位置とロック解除位置との間で移動させる
構成のシフトロック装置における上記のような不具合に
対処するもので、駆動手段の必要以上の作動音の発生
や、ロック部材の移動音、当接音の発生を低減すること
を課題とする。以下、その他の課題を含め、本発明を詳
しく説明する。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち、上記課題を解
決するため、本願の特許請求の範囲における請求項1に
記載の発明は、少なくともパーキングレンジ、後退レン
ジ及びニュートラルレンジの各レンジ選択位置がこの順
に配置され、これらのレンジ選択位置間で移動されるシ
フトレバーと、該シフトレバーがパーキングレンジ選択
位置から後退レンジ選択位置方向へ移動すること及びニ
ュートラルレンジ選択位置から後退レンジ選択位置方向
へ移動することを禁止するロック位置と許可するロック
解除位置との間で移動可能なロック部材と、該ロック部
材を上記ロック位置とロック解除位置との間で移動させ
る駆動手段と、所定のロック解除条件が満足されたとき
に上記ロック部材をロック解除位置へ移動させるように
上記駆動手段を制御する制御手段とを有する自動変速機
のシフトロック装置であって、上記制御手段が、ロック
解除後に、シフトレバーがパーキングレンジ選択位置又
はニュートラルレンジ選択位置から後退レンジ選択位置
方向へ抜けてから、ニュートラルレンジ選択位置又はパ
ーキングレンジ選択位置に移動するまでは、上記ロック
部材をロック解除位置に継続して位置させるように上記
駆動手段を制御するように構成されていることを特徴と
する。
【0013】この発明によれば、Pレンジシフトロック
又はNレンジシフトロックが解除されたのち、シフトレ
バーがパーキングレンジ選択位置から後退レンジ選択位
置方向へ抜けてから、ニュートラルレンジ選択位置に至
るまで、又はシフトレバーがニュートラルレンジ選択位
置から後退レンジ選択位置方向へ抜けてから、パーキン
グレンジ選択位置に至るまでは、ロック部材がロック解
除位置に継続して位置するから、該ロック部材をロック
位置とロック解除位置との間で移動させるソレノイド等
の駆動手段が必要以上にオンとオフとの間で切り換えら
れることがなく、不必要な駆動手段の作動音や、ロック
部材の移動音の発生、及び乗員への違和感が低減され
る。また、駆動手段ないしロック部材の耐久性の向上が
図られる。
【0014】次に、請求項2に記載の発明は、少なくと
もパーキングレンジ、後退レンジ及びニュートラルレン
ジの各レンジ選択位置がこの順に配置され、これらのレ
ンジ選択位置間で移動されるシフトレバーと、該シフト
レバーがパーキングレンジ選択位置から後退レンジ選択
位置方向へ移動すること及びニュートラルレンジ選択位
置から後退レンジ選択位置方向へ移動することを禁止す
るロック位置と許可するロック解除位置との間で移動可
能なロック部材と、該ロック部材を上記ロック位置とロ
ック解除位置との間で移動させる駆動手段とを有する自
動変速機のシフトロック装置であって、シフトレバーが
パーキングレンジ選択位置にあり且つブレーキペダルが
踏み込まれているとき又はシフトレバーがニュートラル
レンジ選択位置もしくは後退レンジ選択位置にあり且つ
車速が所定車速より低いときはロック部材がロック解除
位置へ移動するように上記駆動手段を制御する制御手段
が備えられていることを特徴とする。
【0015】この発明によれば、シフトロックの解除条
件として、従来のPレンジシフトロックの解除条件とほ
ぼ同様に、シフトレバーがパーキングレンジ選択位置に
あり且つブレーキペダルが踏み込まれていること、及び
従来のNレンジシフトロックの解除条件とほぼ同様に、
シフトレバーがニュートラルレンジ選択位置にあり且つ
車速が所定車速より低いことの要件が採用されている。
そして、これに加えて、シフトレバーが後退レンジ選択
位置にあり且つ車速が所定車速より低いことが追加され
ている。
【0016】ここで、後退レンジ選択位置はパーキング
レンジ選択位置とニュートラルレンジ選択位置との間に
位置しているから、シフトレバーがパーキングレンジ選
択位置あるいはニュートラルレンジ選択位置から後退レ
ンジ選択位置方向に抜け出た段階でも、引き続いてロッ
ク解除条件が満足され、ロック部材をロック位置とロッ
ク解除位置との間で移動させるソレノイド等の駆動手段
が必要以上にオンとオフとの間で切り換えられることが
なく、不必要な駆動手段の作動音や、ロック部材の移動
音の発生、及び乗員への違和感が低減される。また、駆
動手段ないしロック部材の耐久性の向上が図られる。
【0017】さらに、Pレンジシフトロックにおいて
は、シフトレバーがパーキングレンジ選択位置にあるこ
とが条件とされているから、例えば走行中にブレーキペ
ダルを踏み込む度に駆動手段がオンオフ切換えされるこ
とがなく、やはり不必要な駆動手段の作動音や、ロック
部材の移動音の発生、乗員への違和感の低減、及び駆動
手段ないしロック部材の耐久性の向上が図られる。
【0018】次に、請求項3に記載の発明は、上記請求
項2に記載の発明において、制御手段は、さらに、イグ
ニッションスイッチがオンであることをロック解除条件
とすることを特徴とする。
【0019】この発明によれば、イグニッションスイッ
チがオンでないときにはシフトロック解除条件が満足さ
れないから、例えば、シフトレバーをパーキングレンジ
に入れてエンジン始動キーをAccに位置させた状態で
停車しているときにブレーキペダルを踏んでも駆動手段
の作動音やロック部材の移動音が発生しない。
【0020】次に、請求項4に記載の発明は、上記請求
項2に記載の発明において、各レンジ選択位置はシフト
レバーの移動軌跡が鉤型となるように配置されていると
共に、シフトレバーをパーキングレンジ選択位置から後
退レンジ選択位置方向へ移動させる操作とニュートラル
レンジ選択位置から後退レンジ選択位置方向へ移動させ
る操作とがシフトレバーを同じ方向へ移動させる操作を
含み、ロック部材はロック位置にあるときは上記方向へ
移動されるシフトレバーと当接して該レバーの該方向へ
の移動を禁止し、シフトレバーはロック解除後はロック
部材との当接部がロック部材のロック位置とロック解除
位置との間に位置するように構成されていることを特徴
とする。
【0021】この発明によれば、Pレンジシフトロック
又はNレンジシフトロックが解除され、シフトレバーが
パーキングレンジ選択位置あるいはニュートラルレンジ
選択位置から後退レンジ選択位置方向に抜け出て、これ
らのレンジ選択位置間にあるときは、上記公報に開示さ
れるように、該シフトレバーの当接部でロック部材のロ
ック位置への移動を受け止めるように構成されている場
合に、引き続いてロック解除条件が満足されるから、上
記ロック部材と当接部との不要な当接音の発生、乗員へ
の違和感が低減される。
【0022】次に、請求項5に記載の発明は、上記請求
項2に記載の発明において、シフトレバーの操作で選択
されたレンジを検出するためシフトレバーがいずれのレ
ンジ選択位置にあるかを検出する第一の検出手段と、シ
フトレバーがパーキングレンジ選択位置とニュートラル
レンジ選択位置とに亘る範囲内にあるかを検出する第二
の検出手段とが備えられ、制御手段は、第二の検出手段
でシフトレバーがパーキングレンジ選択位置とニュート
ラルレンジ選択位置とに亘る範囲内にあり且つ第一の検
出手段でシフトレバーがパーキングレンジ選択位置にな
いことが検出されたときはシフトレバーがニュートラル
レンジ選択位置又は後退レンジ選択位置にあると判定す
ることを特徴とする。
【0023】この発明によれば、第一、第二の検出手段
の検出結果から、シフトレバーがニュートラルレンジ選
択位置又は後退レンジ選択位置にあることが確実に判定
される。つまり、第一の検出手段では、レンジ選択位置
が個々に識別されるので、シフトレバーがパーキングレ
ンジ又はニュートラルレンジから抜け出ると、シフトロ
ック解除条件が満足されなくなる。そこで、シフトレバ
ーがパーキングレンジとニュートラルレンジとの間のい
ずれかの位置にあることを検出する第二の検出手段を設
けると共に、上記の判定条件を採用することにより、シ
フトレバーがニュートラルレンジ選択位置又は後退レン
ジ選択位置にあるというロック解除の継続条件が満足さ
れているか否かを判定するようにしたのである。
【0024】次に、請求項6に記載の発明は、上記請求
項5に記載の発明において、第一の検出手段はイグニッ
ションスイッチがオンであるときに作動し、制御手段
は、さらに、イグニッションスイッチがオンであること
をロック解除条件とすることを特徴とする。
【0025】この発明によれば、イグニッションスイッ
チがオンでないときには第一の検出手段が作動しないか
ら、エンジン始動キーをAccに位置させた状態では電
力が消費されず、バッテリ寿命が徒に短くならない。ま
た、イグニッションスイッチがオンであるときに第一の
検出手段が作動するから、その検出結果の信頼性が高く
なる。
【0026】次に、請求項7に記載の発明は、上記請求
項6に記載の発明において、第二の検出手段はイグニッ
ションスイッチがオフであるときも作動し、制御手段
は、さらに、イグニッションスイッチがオンからオフと
なったのち所定時間が経過していないことをロック解除
条件とすることを特徴とする。
【0027】この発明によれば、イグニッションスイッ
チをオフとしたのち所定時間が経過する前であればシフ
トロック解除条件が満足されるから、例えば、シフトレ
バーをニュートラルレンジや走行レンジに入れたまま誤
ってエンジンを停止させた場合でも、再びエンジンを始
動させることなくシフトレバーをパーキングレンジへ移
動させることが可能となる。
【0028】以下、実施の形態を通して、本発明をさら
に詳しく説明する。
【0029】
【発明の実施の形態】(A)シフトゲートの形状とシフ
ト操作 まず、図1〜図4に基づいて、この実施の形態に係る自
動変速機の変速操作入力装置におけるシフトゲートの形
状、及び該シフトゲートによって規定されるシフトレバ
ーの移動経路ないし該移動経路に沿って行なわれるシフ
ト操作について説明する。図1は上記変速操作入力装置
1のうち車両の乗員室内に現れた部分の平面図、図2は
乗員室内に現れない部分を含む同装置1の概略平面図、
図3は同装置1を左側方からみた一部切欠き側面図、及
び図4は図2のア−ア線に沿う同装置1の縦断面図であ
る。
【0030】この変速操作入力装置1は運転席と助手席
との間のコンソールXに備えられ、該コンソールXの上
面に設けられた開口Y内に上記装置1のカバー2が位置
している。このカバー2には車体前後方向(図1及び図
2において上下の方向並びに図3及び図4において左右
の方向をいい、以下単に「前後方向」ともいう。)及び
車体幅方向(図1及び図2において左右の方向並びに図
3及び図4において手前向こう間の方向をいい、以下単
に「幅方向」又は「左右方向」ともいう。)にそれぞれ
延びる複数の短い直線状の貫通溝が組み合わされて全体
として車体前後方向に長い鉤型形状とされた開口2aが
形成され、この開口2aを介してシフトレバー3の上部
が上方に突出している。
【0031】シフトレバー3は、その上半部を構成する
円柱部材4と、下半部を構成する樹脂性の基部材5とが
インサート成形により一体化されたもので、該レバー3
の上端部を構成する上記円柱部材4の上端部に運転者が
レバー操作をする際グリップするノブ4aが取り付けら
れて該上端部が操作部とされている。なお、基部材5の
詳しい形状については後述する。
【0032】カバー2の下方には変速操作入力装置1の
下層部分を構成するベース部材6が配置され、該ベース
部材6は前後四箇所のボルト穴7…7に挿通されたボル
ト8…8によって車体に取り付けられていると共に、こ
のベース部材6の上方には変速操作入力装置1の上層部
分を構成するアッパープレート9が配置され、該アッパ
ープレート9は前後三箇所のビス穴に挿通されたビス1
0…10によって上記ベース部材6に取り付けられてい
る。そして、上記カバー2がこのアッパープレート9を
上方から覆うように該アッパープレート9に図示しない
フックによって係止されている。
【0033】ベース部材6の中央部には下方へ突出する
中空箱状の突出部12が設けられ、シフトレバー3は後
に詳しく説明するようにこの突出部12内において第1
のケース部材13及び第2のケース部材14を介して車
体前後方向及び車体幅方向に揺動自在に支持されている
と共に、アッパープレート9にはこの揺動支点から上方
に延び且つカバー2から突出するシフトレバー3が挿通
するようにシフトゲート15が形成されている。
【0034】このシフトゲート15は、図2に円柱部材
4で表わされるシフトレバー3の図示の位置から左方へ
所定の長さだけ延びる第1連通路G1と、該第1連通路
G1の終端部から後方へ延びる第2連通路G2と、該第
2連通路G2の終端部から右方へ上記第1連通路G1の
長さより短い長さだけ延びる第3連通路G3と、該第3
連通路G3の終端部からさらに後方へ延びる第4連通路
G4と、該第4連通路G4の終端部からさらに右方へ延
びて上記第1連通路G1の始端部と幅方向において同じ
位置に戻る第5連通路G5と、該第5連通路G5の終端
部からさらに後方へ所定の長さだけ延びる第6連通路G
6と、該第6連通路G6の終端部から再び左方へ上記第
1連通路G1の長さと同じ長さだけ延びて上記第1連通
路G1の終端部ないし第3連通路G3の始端部と幅方向
において同じ位置に至る第7連通路G7と、該第7連通
路G7の終端部から前方へ上記第6連通路G6の長さよ
り短い長さだけ延びる第8連通路G8と、上記第7連通
路G7の終端部から後方へ上記第8連通路G8の長さと
略同じ長さだけ延びる第9連通路G9とから構成され
て、上記カバー2の開口2aと同様に全体として車体前
後方向に長い鉤型形状とされている。
【0035】そして、このアッパープレート9のシフト
ゲート15と上記カバー2の開口2aとが相互に形状が
対応するように上下に重なり合って配置され、シフトレ
バー3がこれらのシフトゲート15と開口2aとを同時
に挿通していると共に、シフトレバー3が前後左右に揺
動されたときには、このレバー3は、シフトゲート1
5、より具体的には該シフトゲート15の縁部とのみ当
接し、カバー2の開口2aとは当接しないようになって
いる。したがって、このシフトレバー3とシフトゲート
15との当接によって該レバー3の揺動が規制され、こ
れにより該シフトレバー3の揺動経路が実質的に上記シ
フトゲート15の形状によって決定されて、このシフト
レバー3の揺動経路は上記第1〜第9連通路G1〜G9
に沿うものとなっている。
【0036】そして、第1連通路G1の始端部がPレン
ジ(パーキングレンジ)の選択位置とされ、以下ここか
ら後方に向って順に、Rレンジ(後退レンジ)、Nレン
ジ(ニュートラルレンジ)、Dレンジ(自動変速前進走
行レンジ)の各選択位置が上記シフトゲート15ないし
シフトレバー3の揺動経路に沿って配置されて、具体的
には、第3連通路G3の終端部及び第4連通路G4の始
端部がRレンジの選択位置、第5連通路G5の終端部及
び第6連通路G6の始端部がNレンジの選択位置、第6
連通路G6の終端部及び第7連通路G7の始端部がDレ
ンジの選択位置とされている。
【0037】ここで、この変速操作入力装置1を搭載し
た車両の自動変速機は、上記Dレンジが選択されたとき
には、予め車速やエンジン負荷(スロットル開度)等に
応じて設定された変速特性に基づいて変速段を切り換え
る自動変速を達成するようになっているが、同じ前進走
行レンジとしてDレンジとは別にMレンジ(手動変速前
進走行レンジ)が設けられ、このMレンジが選択された
ときには、シフトレバー3の揺動に応じて変速段を切り
換える手動変速を達成するようになっている。そして、
このMレンジの選択位置もまた上記シフトゲート15な
いし該レバー3の揺動経路に沿って配置されて、具体的
には、上記Dレンジ選択位置の左方の第7連通路G7の
終端部並びに第8及び第9連通路G8,G9の始端部が
Mレンジの中立位置、第8連通路G8の終端部が変速段
を一段シフトアップさせるMレンジのシフトアップ位
置、第9連通路G9の終端部が変速段を一段シフトダウ
ンさせるMレンジのシフトダウン位置とされている。
【0038】以上により、Pレンジ選択位置にあるシフ
トレバー3を第1連通路G1に沿って左方へ揺動させた
のち(以下シフトレバー3が左右に揺動されるこの方向
を適宜「セレクト方向」といい、またこの「セレクト方
向」におけるシフトレバー3の揺動操作を適宜「セレク
ト操作」という。)、第2連通路G2に沿って後方へ揺
動させ(以下シフトレバー3が前後に揺動されるこの方
向を適宜「シフト方向」といい、またこの「シフト方
向」におけるシフトレバー3の揺動操作を適宜「シフト
操作」という。)、次に第3連通路G3に沿ってセレク
ト方向において右方へ揺動させることによってRレンジ
が選択され、ここからさらに第4連通路G4に沿ってシ
フト方向において後方へ揺動させたのち、第5連通路G
5に沿ってセレクト方向において右方へ揺動させること
によってNレンジが選択され、ここからさらに第6連通
路G6に沿ってシフト方向において後方へ揺動させるこ
とによってDレンジが選択され、ここからさらに第7連
通路G7に沿ってセレクト方向において左方へ揺動させ
ることによってMレンジが選択されて、このMレンジの
選択位置を全体として構成し且つMレンジ選択位置内に
おける手動変速のためのシフトレバー3の揺動通路を全
体として構成する第8及び第9連通路G8,G9に沿っ
てシフトレバー3を中立位置からシフト方向において前
方へ揺動させることによって変速段が一段シフトアップ
され、同じくシフト方向において後方へ揺動させること
によって変速段が一段シフトダウンされることになる。
【0039】なお、後述するように、シフトレバー3は
常時セレクト方向において右方へ付勢されており、した
がって、例えばPレンジからRレンジへの切換え時に
は、運転者の行なう操作としては、シフトレバー3を上
記付勢力に抗してセレクト方向において左方へ揺動させ
たのちシフト方向において後方へ揺動させればよく、シ
フトレバー3は第2連通路G2の終端部に至った時点で
上記付勢力によって第3連通路G3の終端部まで右方へ
ひとりでに揺動することになる。
【0040】このように、この変速操作入力装置1にお
いてはシフトレバー3の揺動位置としての該レバー3に
よるP、R、N、D、Mの五つのレンジ選択位置がシフ
ト方向において4ポジション、セレクト方向において3
ポジション(Pレンジ選択位置とRレンジ選択位置との
間の切換え操作時にシフトレバー3が通過する第2連通
路G2も含めて考える。)となるように展開配置されて
いる。特に、Mレンジ選択位置を、Rレンジ選択位置
や、あるいは該Rレンジ選択位置とPレンジ選択位置と
の間の切換え操作時にシフトレバー3が通過する第2連
通路G2等と同様に、セレクト方向において同じ位置で
一列配置されたPレンジ選択位置、Nレンジ選択位置及
びDレンジ選択位置の左側に配置したことにより、該M
レンジ選択位置だけを右側に配置したとき、すなわち、
シフト方向において4ポジション、セレクト方向におい
ても4ポジション(同じく、Pレンジ選択位置とRレン
ジ選択位置との間の切換え操作時にシフトレバー3が通
過する第2連通路G2も含めて考える。)としたときに
比べて、上記レバー3のセレクト方向における操作幅が
短くコンパクトになり、運転者が該シフトレバー3の揺
動操作に窮屈さを感じることが回避され、とりわけMレ
ンジ選択位置内における手動変速操作時に窮屈さを感じ
ることが回避される。
【0041】ここで、カバー2とアッパープレート9と
の間には上記開口2a及びシフトゲート15を閉鎖する
ようにスライドシート16が挟み込まれている。このス
ライドシート16は上記アッパープレート9の中央部に
おいて前後方向に延びるように形成されたガイド用凹部
17内に配置されてそのスライド移動が前後方向におい
てのみ可能とされていると共に、幅方向に延びる長穴1
8(図1参照)を介してシフトレバー3に係合され、該
シフトレバー3がセレクト方向において揺動されたとき
には該レバー3が上記長穴18内を移動するのみとなる
が、該レバー3がシフト方向において揺動されたときに
はその揺動に連動して上記スライドシート16が上記ガ
イド用凹部17に沿って前後方向にスライドするように
なっている。
【0042】(B)シフトレバーの取付構造 次に、図2〜図8に基づいて、ベース部材6に対するシ
フトレバー3の取付構造について説明する。図5はこの
変速操作入力装置1を右側方からみた要部側面図、図6
はシフトレバー3の直前方において該レバー3に沿う切
断面における同装置1の正面側からの要部縦断面図、図
7はシフトレバー3の直後方において該レバー3に沿う
切断面における同装置1の背面側からの要部縦断面図、
及び図8はシフトレバー3の周辺構造を示す平断面図で
ある。
【0043】前述したように、このシフトレバー3はベ
ース部材6に第1のケース部材13及び第2のケース部
材14を介して車体前後方向及び車体幅方向に揺動自在
に支持されている。
【0044】シフトレバー3の下半部を構成する基部材
5は、上半部を構成する円柱部材4が突入する略四角柱
状の本体21と、該本体21の前面に設けられたブロッ
ク状部22から上方に延びたのち前方に突出する前側板
状体23と、同じく該本体21の左側面から左方へ延び
る当接突起部99と、同じく該本体21の後面から後方
に延びたのち上方に突出する後側板状体24とを有する
構成で、上記本体21の下端部に前後方向に延びる円柱
ボス部25が形成されている。
【0045】また、第1、第2のケース部材13,14
は、それぞれ前後左右の側面を有し、そのうち第1のケ
ース部材13は第2のケース部材14に比べて相対的に
大寸法とされて、前部左寄りの位置に、後述する変速制
御等のための操作用ケーブル26が連結された上方延設
部27と、後部右寄りの位置に、複数のディテント凹部
が形成された側面視で扇形状の後方延設部28とを備え
る構成とされ、一方、第2のケース部材14は第1のケ
ース部材13に比べて相対的に小寸法とされて、左右の
両側面の上端部に、それぞれ前後方向の突起と切欠きと
で構成される概略T字状の係止部29,29が形成さ
れ、且つ、後面が上記シフトレバー3における後側板状
体24との干渉を避けるため後方に退出した形状とされ
ている。
【0046】そして、ベース部材6の前述の下方突出部
12には、該突出部12の左右の両側面間に渡って挿通
された支軸31が備えられ、この支軸31に、第2のケ
ース部材14が第1のケース部材13内に収容された状
態で、これらの両ケース部材13,14が各々の左右の
両側面の下端部において回動自在に支持されて、これら
の両ケース部材13,14が共にベース部材6に対して
前後方向に揺動自在に備えられていると共に、第2ケー
ス部材13の前後の両側面間に渡って第2の支軸32が
挿通され、この支軸32に、シフトレバー3の基部材5
が該第2ケース部材14内に収容された状態で、該レバ
ー3がその下端ボス部25において回動自在に支持され
て、このシフトレバー3が第2ケース部材14に対して
左右方向に揺動自在に備えられている。
【0047】したがって、第1ケース部材13及び第2
ケース部材14は共にベース部材6に対して前後方向に
おいてのみ揺動自在とされ、且つ、その場合に、これら
の両ケース部材13,14は該前後方向において相互に
相対的に揺動自在とされていると共に、シフトレバー3
は、これらの両ケース部材13,14に対して左右方向
において揺動自在とされ、且つ、その場合に、該シフト
レバー3は上記前後方向において第2ケース部材14と
一体に揺動自在とされて、これにより、該シフトレバー
3がベース部材6に車体前後方向及び車体幅方向におい
て揺動自在に支持されていることになる。
【0048】そして、例えば、該レバー3がシフト方向
において揺動されたときには、その揺動に伴って第2ケ
ース部材14もまた左右方向に架設された上記第1の支
軸31を中心に前後方向に揺動する一方で、該レバー3
がセレクト方向において揺動されたときには、該レバー
3のみが前後方向に架設された上記第2の支軸32を中
心に左右方向に揺動し、第1、第2の両ケース部材1
3,14が連動して該左右方向に揺動することがないよ
うに構成されている。
【0049】(C)各機構の構造 この変速操作入力装置1には、(1)シフトレバー3を
セレクト方向において右方へ付勢するレバー付勢機構、
(2)シフトレバー3の揺動操作に節度感を与えるレバ
ー操作節度機構、(3)Mレンジ選択位置内においてシ
フトレバー3を中立位置へ付勢する中立付勢機構、
(4)Mレンジ選択位置内におけるシフトレバー3のシ
フトアップ操作及びシフトダウン操作を検出するシフト
アップスイッチ及びシフトダウンスイッチの操作機構、
(5)キーインターロック機構のためのロックケーブル
をシフトレバー3のPレンジ選択位置に対する動きに連
動させて移動させるケーブル移動機構、(6)本発明の
特徴部分を構成し、Pレンジ選択位置及びNレンジ選択
位置からのシフトレバー3のセレクト操作すなわちシフ
ト操作を規制するシフトロック機構、(7)上記シフト
ロック機構の作動不良時にシフトロックを手動により強
制解除するためのシフトロック強制解除機構、(8)上
記シフトロック機構によるシフトロック時のシフトレバ
ー3の揺動荷重を受け止めるシフトロック荷重受け機
構、(9)シフトレバー3と操作用ケーブル26との連
係を切断するケーブル切離し機構、(10)シフトレバ
ー3のDレンジ選択位置からのセレクト操作によりMレ
ンジが選択されたことを検出するMレンジスイッチの操
作機構、及び、(11)シフトレバー3と上記シフトゲ
ート15との当接時の衝撃力を抑制するシフト操作荷重
受け機構等の各機構が具備されている。以下、これらの
各機構の構成及び作用を必要に応じて上記鉤型シフトゲ
ート15ないし揺動経路に沿うシフトレバー3の動作と
関連づけて順に説明する。
【0050】(1)レバー付勢機構 この機構の説明には図4、図5、図7を参照する。この
機構は、シフトレバー3の右側方で前後方向に延びるよ
うにベース部材6の上面に立設された壁部41と、シフ
トレバー3の基部材5に形成された前面ブロック状部2
2にビス止めされた板バネ部材42とで構成されてい
る。
【0051】上記立設壁部41のシフトレバー3側の面
は、前述の下方突出部12の右側内面と連続する平坦面
とされているが、該壁部41の反シフトレバー3側の
面、すなわち右側外面は、その前半部において、上方に
幅が狭く下方に幅が広い曲折面41aとされている。
【0052】また、板バネ部材42は、シフトレバー3
の前面ブロック状部22から右側方に延び、第1ケース
部材13の右側面に形成された開口43を経て、その先
端部が上記立設壁部41の右側外面の曲折面41aに係
り止まっている。
【0053】その場合に、この板バネ部材42が係止す
る立設壁部41の曲折面41aは、シフトレバー3がセ
レクト方向において左方に揺動され、それに伴って上記
板バネ部材42が全体としてこの立設壁部41から左方
向に遠ざかったときには、該板バネ部材42の先端部が
上記曲折面41aに沿って上方に持ち上げられ、その結
果、該板バネ部材42に下方に押し戻ろうとする弾性復
元力が生じるような形状に形成されており、このような
立設壁部41と板バネ部材42との係合によって、シフ
トレバー3に常に右方向への付勢力が作用するようにな
っている。そして、そのような形状に形成された曲折面
41aは、シフトレバー3がPレンジ選択位置とNレン
ジ選択位置との間にある範囲内において上記板バネ部材
42が係止するように、立設壁部41の前半部に設けら
れている。
【0054】したがって、シフトレバー3が、シフトゲ
ート15ないし揺動経路の最右端部に位置するPレンジ
選択位置にあるときは、上記の右方向への付勢力によっ
て、該レバー3は安定的に上記Pレンジ選択位置に位置
し、ここからシフトレバー3をRレンジ選択位置へ移動
させるときには、これらのレンジ選択位置間に相互に直
交する第1連通路G1と第2連通路G2と第3連通路G
3とがあるから、まず上記付勢力に抗して該レバー3を
第1連通路G1に沿って左方へセレクト操作する必要が
生じ、その付勢力が作用している状態で該シフトレバー
3を第2連通路G2に沿って後方へシフト操作すること
になる。そののち、第3連通路G3に沿う該レバー3の
右方への揺動は上記の付勢力によって行なわれることに
なる。そして、このRレンジ選択位置にシフトレバー3
があるときは、該レバー3にはまだ幾分の右方向への付
勢力が作用している状態にある。
【0055】一方、Rレンジ選択位置からNレンジ選択
位置へのシフトレバー3の移動は、これらのレンジ選択
位置間に相互に直交する第4連通路G4と第5連通路G
5とがあるが、第5連通路G5に沿う該レバー3の揺動
が上記の付勢力によって行なわれることになるから、操
作としては、単に該レバー3を幾分まだ付勢力が作用し
ている状態で第4連通路G4に沿って後方へシフト操作
すればよく、また、該Nレンジ選択位置からDレンジ選
択位置へのシフトレバー3の移動は、これらのレンジ選
択位置間にシフト方向に延びる第6連通路G6があるの
みであるから、単に上記シフトレバー3を後方へシフト
操作すればよい。そして、このDレンジ選択位置にシフ
トレバー3が揺動された時点では、該レバー3の板バネ
部材42と上記壁部41における前半部の曲折面41a
との係合が終了している。
【0056】(2)レバー操作節度機構 この機構の説明には図4、図5、図7〜図9を参照す
る。この機構は、第1ケース部材13の後面右側端部に
後方に延びるように設けられた扇状延設部28と、シフ
トレバー3の後方右寄りの位置でベース部材6の上面に
立設された支持部43に前方に延びるように備えられた
第2の板バネ部材44とで構成されている。
【0057】上記扇状延設部28の上面は、シフトレバ
ー3の前後方向の揺動支点である第1の支軸31を中心
としたほぼ円弧面とされ、この円弧面に後方からPレン
ジ用、Rレンジ用、Nレンジ用、及びD,M両レンジ兼
用の各位置決めのためのディテント凹部p,r,n,d
が設けられている。
【0058】また、上記の第2の板バネ部材44は、上
記支持部43にボルト45及び回り止めピン46を用い
て後端部が固定されて前方へ延びていると共に、その前
端部は曲折成形された係合部とされて、上記扇状延設部
28の各レンジ用凹部p,r,n,dのうちのシフトレ
バー3の揺動位置に対応する凹部に係合される。これに
よって、シフトレバー3が各レンジ選択位置において位
置決めされて、シフトレバー3がPレンジ選択位置とD
レンジ選択位置との間の範囲でシフト方向に揺動された
ときに、そのレンジ選択操作に節度感が与えられるよう
になっている。
【0059】一方、前述のシフトレバー付勢機構を構成
する立設壁部41の後半部は、該レバー付勢用の前半部
の上記曲折面41aが途切れて、その代わりに、同じく
曲折面であるが、その上端部が上記レバー付勢用の前半
部の曲折面41aの上端部よりも低くなるように設定さ
れた第2の曲折面41bが形成されている。そして、シ
フトレバー3がDレンジ選択位置に揺動されたときに
は、該レバー3に備えられた上記の第1の板バネ部材4
2がこの第2の曲折面41bに係止し、該シフトレバー
3がこのDレンジ位置と該Dレンジ位置の左側方に配置
されたMレンジ選択位置との間でセレクト方向に揺動さ
れたときに、上記第1板バネ部材42が、その弾性復元
力に抗して、この後半部の第2の曲折面41bにおける
中間部の山高部を乗り越えるようになっている。これに
よって、シフトレバー3がDレンジ選択位置とMレンジ
選択位置との間でセレクト方向に揺動されたときに、そ
のレンジ選択操作に節度感が与えられるようになってい
る。
【0060】なお、このD,Mレンジ間の選択操作の際
には、上記のようにシフトレバー3がセレクト方向にお
いて揺動されるが、このレバー3と第1ケース部材13
とは、セレクト方向においては一体となっては揺動しな
いから、第1ケース部材13の上記扇状延設部28と第
2の板バネ部材44との係合は、D,M両レンジ兼用デ
ィテント凹部dにおいて留まっている。
【0061】このように、Pレンジ選択位置とDレンジ
選択位置との間の範囲内でのシフト方向におけるレンジ
選択操作に対しては、扇状延設部28と第2の板バネ部
材44との係合により節度感が与えられ、上記シフト方
向と直交するセレクト方向におけるDレンジ選択位置と
Mレンジ選択位置との間でのレンジ選択操作に対して
は、立設壁部41の後半部の曲折面41bと第1の板バ
ネ部材42との係合により節度感が与えられるようにな
っている。
【0062】(3)中立付勢機構 (4)シフトアップスイッチ及びシフトダウンスイッチ
の操作機構 これらの機構の説明には図2、図7、図10〜図12を
参照する。アッパプレート9の下面には、Mレンジ選択
位置の左側方において、下方に突出する支軸51が突設
されており、この支軸51に、シフトゲート15におい
て上記Mレンジ選択位置を全体として構成する第8連通
路G8及び第9連通路G9内にそれぞれ進出する前後一
対のアーム部52,52を有するカム部材53が回動自
在に支持されている。また、同じくアッパプレート9の
下面には、Dレンジ選択位置の右側後方において、下方
に突出する支持部54が突設されており、この支持部5
4に、左側方に延びる第3の板バネ部材55が取り付け
られて、この第3の板バネ部材55の先端部が上記カム
部材53の後面に設けられた位置決め用の凹部56に係
合されている。そして、この状態で、カム部材53に形
成された上記の前後一対のアーム部52,52間の半円
形の凹部57が、Mレンジの中立位置、すなわち、シフ
トレバー3がDレンジ選択位置からセレクト方向におい
て左方に揺動されたときに取り得る位置に一致して位置
している。
【0063】一方、カム部材53のほぼ中央部には板状
突起58が上方に突設されていると共に、この突起58
を挟んで前方の位置にシフトアップ用のスイッチ61
が、また後方の位置にシフトダウン用のスイッチ62が
それぞれアッパプレート9の下面に取り付けられてい
る。
【0064】これにより、シフトレバー3が第7連通路
G7に沿ってDレンジからMレンジに切換え操作された
ときには、該レバー3の円柱部材4が、カム部材53の
半円形凹部57に嵌り込み、この中立位置で上記カム部
材53と第3板バネ部材55との係合によって、上記シ
フトレバー3がこのMレンジの中立位置に付勢保持され
ると共に、この中立位置から図12に示すように第3板
バネ部材55の付勢力に抗してシフトレバー3を第8連
通路G8に沿って前方に揺動させれば、カム部材53の
板状突起58によってシフトアップスイッチ61の切片
が押圧されて該スイッチ61がオンされる一方、逆に、
この中立位置から第3板バネ部材55の付勢力に抗して
シフトレバー3を第9連通路G9に沿って後方に揺動さ
せれば、カム部材53の板状突起58によってシフトダ
ウンスイッチ62の切片が押圧されて該スイッチ62が
オンされることになる。
【0065】その場合に、これらのカム部材53やシフ
トアップスイッチ61あるいはシフトダウンスイッチ6
2がそれぞれアッパプレート9の下面に取り付けられて
おり、この取付位置は、例えばベース部材6上の位置に
比べて、上記スイッチ機構を操作するシフトレバー3の
揺動支点から上方に比較的離れた場所であるから、この
スイッチ機構は、該レバー3のシフト方向における一定
角度の揺動に対して大きなストロークでオンオフ操作さ
れることになる。
【0066】これによって、上記カム部材53や両スイ
ッチ61,62の寸法精度や取付位置に多少の誤差が生
じても、シフトレバー3の揺動を確実に検出することが
できると共に、そのような誤差によりスイッチ61,6
2をオンオフさせる位置がばらついても、運転者の手動
変速のための揺動操作については影響が少なく、常にほ
ぼ一定のタイミングで変速動作が開始されることにな
る。
【0067】また、シフトレバー3で直接スイッチ6
1,62を操作するのではなく、カム部材53を介して
オンオフ操作するように構成したから、上記スイッチ6
1,62のレイアウトの自由度が大きくなり、例えばシ
フトゲート15と干渉しない位置に配置する等、最適な
位置に配置することが可能となる。
【0068】そして、第3の板バネ部材55の中立位置
への付勢力によって、シフトレバー3がDからMへ操作
されたときには、確実に該Mレンジでの中立位置におい
てカム部材53の半円形の凹部57と係合すると共に、
手動変速操作においても適度な抵抗力がシフトレバー3
に与えられることになる。
【0069】なお、このシフトレバー3のMレンジにお
ける手動変速のための前後の揺動操作時には、前述のレ
バー操作節度機構の扇状延設部28と第2の板バネ部材
44との係合部位もD,M両レンジ兼用ディテント凹部
d内において前後に移動し、これによっても、該レバー
3がMレンジの中立位置に付勢され、且つ、シフトアッ
プ操作時及びシフトダウン操作時に、シフトレバー3に
第2板バネ部材44による抗力が作用することになる。
【0070】(5)ケーブル移動機構 この機構の説明には図2、図4〜図6、図8、図9、図
13を参照する。この機構は、シフトレバー3がPレン
ジ選択位置にないときは運転席のキー操作部におけるキ
ーシリンダからのエンジン始動キーの抜取りを規制する
キーインターロック機構のためのロックケーブルをシフ
トレバー3のPレンジ選択位置に対する動きに連動させ
て移動させるものである。
【0071】まず、上記キーインターロック機構につい
て概説すると、この変速操作入力装置1が搭載された車
両の運転席におけるステアリングコラム(図示せず)に
は、運転者によりエンジン始動キーがLOCK(シフト
ロック)、Acc(アクセサリ)、ON(エンジン電気
系統オン)、START(エンジン始動)等の複数の回
動位置に回動操作されるキー操作部が配置され、このキ
ー操作部と変速操作入力装置1との間にロックケーブル
70が矢印A,Bで示すように軸方向に移動可能に配設
されている。
【0072】そして、このロックケーブル70が矢印A
方向に移動したときは、上記キー操作部で始動キーを他
の回動位置から該キーが抜き取り可能なLOCK位置へ
回動することができ、逆に、ロックケーブル70が矢印
B方向に移動したときには、上記キー操作部で始動キー
を他の回動位置から上記LOCK位置へ回動することが
できないようになっている。これにより、シフトレバー
3をPレンジ選択位置に投入しなければ、始動キーの抜
き取りを禁止するキーインターロックが実現されること
になる。
【0073】ケーブル移動機構は、上記ロックケーブル
70を、変速操作入力装置1においてシフトレバー3が
他のレンジ選択位置からPレンジ選択位置に投入された
ときに矢印A方向(変速操作入力装置1については前
方)に移動させ、逆に、シフトレバー3がPレンジ選択
位置から他のレンジ選択位置へ抜け出たときには矢印B
方向(変速操作入力装置1については後方)に移動させ
るものであって、シフトレバー3の前方で上下方向に延
びる柱状の部材81と、該レバー3の上記前側板状体2
3とで構成されている。
【0074】上記柱状部材81は、ベース部材6の上面
に突設された支軸(図示せず)と、アッパープレート9
の下面に形成されたボス部82とにそれぞれ上下両端部
が回動自在に支持されて、これらのベース部材6とアッ
パープレート9とに跨がって架設されていると共に、ア
ッパープレート9に近いその上部に、シフトレバー3側
に後方に延びる上側延設部83が、また、ベース部材6
に近いその下部に、右側方に延びる下側延設部84がそ
れぞれ設けられて、この下側延設部84の水平に延びる
端部に上記ロックケーブル70の他端が連結されてい
る。
【0075】そして、柱状部材81は、この下側延設部
84とベース部材6とに両端部がそれぞれ係止されたツ
ル巻きバネ85によって、常に平面視で時計回り方向へ
付勢されており、図13に鎖線で示すように、上側延設
部83が左方向に、下側延設部84が後方向にそれぞれ
移動している。
【0076】そして、シフトレバー3がPレンジ以外の
他のレンジ選択位置からこのPレンジ選択位置に揺動さ
れるときには、その際上記第1連通路に沿って行なわれ
るセレクト方向における右方への揺動によって、シフト
レバー3の基部材5から前方に突出する前側板状体23
が上記上側延設部83を右方向へ押圧し、その結果、そ
の押圧力を受けて、図13に実線で示すように、柱状部
材81がツル巻きバネ85の付勢力に抗して平面視で反
時計回りに回動し、これにより、上記ケーブル70が前
方、つまりA方向に移動して、キー操作部において始動
キーが抜き取り可能となると共に、逆に、シフトレバー
3がPレンジ選択位置からそれ以外の他のレンジ選択位
置に揺動されるときには、その際上記第1連通路に沿っ
て行なわれるセレクト方向における左方への揺動によっ
て、上記前側板状体23の上側延設部83に対する押圧
力が除去され、その結果、図13に鎖線で示すように、
上記ツル巻きバネ85の付勢力を受けて、柱状部材81
が平面視で時計回りに回動し、これにより、上記ケーブ
ル70が後方、つまりB方向に移動して、キー操作部に
おいて始動キーが抜き取り不能となることになる。
【0077】その場合に、回動することによって、ロッ
クケーブル70を、始動キーの抜取りが可能な位置と不
能な位置との間で移動させる上記柱状部材81が上下方
向に延設され、シフトレバー3の押圧力が入力される入
力部を構成する後方延設部83が上部に、上記ケーブル
70が連結される連結部を構成する右方延設部84が下
部に、それぞれ離間して配置されているから、ロックケ
ーブル70を、アッパープレート9の前端部やスライド
シート16等の他の部材と干渉させることなく、レイア
ウト性よくキー操作部との間に配設することができると
共に、シフトレバー3の押圧力が入力される方の延設部
83がシフトレバー3の揺動支点から上方に比較的離れ
たアッパプレート9に近接した部位に配置されているか
ら、前述のMレンジにおけるスイッチ機構と同様、この
上側延設部83は、該レバー3のセレクト方向における
一定角度の揺動に対して大きなストロークで押圧、回動
操作されることになる。
【0078】したがって、上記柱状部材81やその上下
の延設部83,84において、多少の寸法精度ないし取
付位置の誤差が生じても、上記柱状部材81はシフトレ
バー3の揺動により確実に大きな振り幅で回動され、こ
れにより、ロックケーブル70を確実に有効な長さだけ
A,B方向に移動することができて、キーインターロッ
ク機構の信頼性が図られることになる。そして、このよ
うに二つの延設部83,84における相互に異なる目的
がそれぞれ達成されて、各目的の両立が図られることに
なる。
【0079】また、柱状部材81は、その上下の両端部
がアッパープレート9とベース部材6とに支持されて、
これら二つの部材6,9に上下に渡って架設されている
から、その支持剛性が高められると共に、さらに、アッ
パープレート9の上方にはカバー2が備えられ、この柱
状部材81がこれら二つの部材2,9の重なり合った場
所の下方に配置されているから、乗員室内で誤って例え
ば飲料がこぼれて、コンソールXの開口Yから内部に侵
入しても、その飲料はカバー2ないしアッパープレート
9の上面を伝ってベース部材6に落下し、この柱状部材
81にかかって汚染されるというような不具合が回避さ
れる。
【0080】(6)シフトロック機構 次に、本発明の特徴部分を構成するシフトロック機構に
ついて説明する。この機構の説明には図3、図6、図1
4〜図22を参照する。ベース部材6の左側縁部でシフ
トレバー3の第1支軸31のほぼ直上方の位置には矩形
状の膨出部91が上方へ向けて立設されていると共に、
この膨出部91の内壁には上下方向に貫通孔を有する円
筒形のボス部92が設けられ、このボス部92に上半部
が当接ブロック部93及び下半部が摺動軸部94とされ
たロック部材95の該軸部94がわずかに水平方向にあ
そびをもって摺動自在に挿通している。
【0081】また、同じくベース部材6の左側縁部で上
記膨出部91の前方にはシフトロック用ソレノイド96
が据え付けられており、該ソレノイド96のプランジャ
97がやや上方に傾斜した状態で、後方へ、すなわち上
記膨出部91へ向けて突出している。そして、このソレ
ノイド96の配置位置と上記膨出部91との間に形成さ
れた棚状の壁部98の内面には内方へ突出する支軸99
が設けられ、この支軸99にレバー部材100が回動自
在に支持されて、その両端部がそれぞれ上記ソレノイド
96のプランジャ97、及び上記ボス部92から下方へ
突出するロック部材95の摺動軸部94の下端部と連結
されている。
【0082】ここで、上記ソレノイド96は、後述する
所定のシフトロック解除条件が満足されていない間はオ
フ(非励磁)とされ、該解除条件が満足されたときにオ
ン(励磁)とされて、該ソレノイド96がオフで非励磁
のときにはプランジャ97が飛び出し、これにより上記
ロック部材95全体がレバー100の回動を介してボス
部92の貫通孔に沿って下方のシフトロック位置へ移動
される一方で、該ソレノイド96がオンで励磁されたと
きにはプランジャ97が引き込み、これにより上記ロッ
ク部材95全体が上方のシフトロック解除位置へ移動さ
れるようになっている。
【0083】そして、シフトレバー3の基部材5の左側
面に設けられた当接突起部99が、上記膨出部91ない
しロック部材95が配設された左側方へ延びており、シ
フトロック解除条件が満足されておらず、したがってソ
レノイド96がオフで、図18に実線で示すように上記
ロック部材95が下方のシフトロック位置へ移動してい
るときは、Pレンジ選択位置にあるシフトレバー3を該
Pレンジ選択位置から後方の他のレンジ選択位置へシフ
ト操作しようとして、該レバー3を鉤型シフトゲート1
5の第1連通路G1に沿ってセレクト方向において左方
へ揺動した場合に、図15に示すように、該レバー3の
上記当接突起部99の先端面が、上記ロック部材95の
当接ブロック部93の内面、より具体的には該ブロック
部93の前半部の内面93aと当接して、上記セレクト
操作が阻止され、その結果、Pレンジ選択位置から後方
の他のレンジ選択位置へのシフトレバー3のシフト操作
が禁止される(Pレンジシフトロック)。
【0084】逆に、シフトロック解除条件が満足され、
したがってソレノイド96がオンで、図18に鎖線で示
すように上記ロック部材95が上方のシフトロック解除
位置へ移動しているときは、Pレンジ選択位置にあるシ
フトレバー3を該Pレンジ選択位置から後方の他のレン
ジ選択位置へシフト操作しようとして、該レバー3を上
記第1連通路G1に沿ってセレクト方向において左方へ
揺動した場合に、図16に示すように、該レバー3の上
記当接突起部99の先端面が、上記ロック部材95の当
接ブロック部93の前半部の内面93aと当接せず、当
接突起部99の先端部が当接ブロック部93の下方に潜
り込むようにして上記セレクト操作が許容され、その結
果、Pレンジ選択位置からのシフトレバー3のシフト操
作が許可される(Pレンジシフトロックの解除)。
【0085】また、Nレンジ選択位置にあるシフトレバ
ー3をRレンジ選択位置へ、あるいは該Rレンジ選択位
置を経てPレンジ選択位置へシフト操作する場合、もし
くはNレンジ選択位置より後方のDレンジやMレンジの
選択位置にあるシフトレバー3をNレンジ選択位置を経
由させてRレンジ選択位置やPレンジ選択位置へシフト
操作する場合においても、シフトロック解除条件が満足
されておらず、図18に実線で示すようにロック部材9
5が下方のシフトロック位置へ移動しているときは、シ
フトレバー3をNレンジ選択位置から鉤型シフトゲート
15の第5連通路G5に沿ってセレクト方向において左
方へ揺動した場合に、図6に示すように、該レバー3の
上記当接突起部99の先端面が、上記ロック部材95の
当接ブロック部93の内面、より具体的には該ブロック
部93の後半部の内面93bと当接して、上記セレクト
操作が阻止され、その結果、Nレンジ選択位置から前方
のレンジ選択位置へのシフトレバー3のシフト操作が禁
止される(Nレンジシフトロック)。
【0086】逆に、シフトロック解除条件が満足され、
図18に鎖線で示すようにロック部材95が上方のシフ
トロック解除位置へ移動しているときは、シフトレバー
3をNレンジ選択位置から上記第5連通路G1に沿って
セレクト方向において左方へ揺動した場合に、図17に
示すように、該レバー3の上記当接突起部99の先端面
が、上記ロック部材95の当接ブロック部93の後半部
の内面93bと当接せず、当接突起部99の先端部が当
接ブロック部93の下方に潜り込むようにして上記セレ
クト操作が許容され、その結果、Nレンジ選択位置から
前方のレンジ選択位置へのシフトレバー3のシフト操作
が許可される(Nレンジシフトロックの解除)。
【0087】ここで、Pレンジシフトロックの解除条件
の一例としては、例えば、(1)インヒビタスイッチ5
01(図21参照)のPレンジスイッチがONであり、
(2)イグニッションスイッチがONであり、且つ、
(3)ブレーキスイッチ504(図21参照)又はスト
ップライトスイッチがONであること、すなわちブレー
キペダルが踏み込まれていることである。
【0088】上記インヒビタスイッチ501は、シフト
レバー3がどのレンジを選択しているかを示す信号を出
力するものである。すなわち、当該車両の自動変速機に
は、シフトレバー操作に応じてバルブボディー内を移動
し、選択されたレンジ用に油圧制御回路の油路を切り換
えるマニュアルバルブが備えられている。そして、イン
ヒビタスイッチ501は、このマニュアルバルブの位置
に基づいて、シフトレバー3がどのレンジ選択位置に操
作されているかについての信号をコントロールユニット
500(図21参照)に出力するのである。
【0089】その場合に、インヒビタスイッチ501の
電源は、Acc電源ではなく、IG電源とされている。
つまり、Accの状態ではインヒビタスイッチ501が
ONとならず、IGオンのときにONとなる。これは、
インヒビタスイッチ501の本来の重要な目的の一つ
が、レンジ選択位置を検出してその選択されたレンジ用
の変速制御を実行することにあり、その意味で、Acc
状態、すなわちIGオフのときは、レンジ選択位置を検
出する必要がないこと、及び、Acc電源とした場合に
は、Acc状態で暗電流が流れてバッテリ寿命が短くな
ること等の理由によるものである。
【0090】そして、上記Pレンジシフトロック解除条
件に、インヒビタスイッチ501のPレンジスイッチが
ONであること、つまりシフトレバー3がパーキングレ
ンジ選択位置にあることが加えられているから、これに
より、例えば、シフトレバー3をDレンジやMレンジに
入れて走行中にブレーキペダルを踏んでもソレノイド9
6がオフからオンに切り換えられることがなく、該ソレ
ノイド96の不必要な作動音や、ロック部材95の移動
音が発生しない。その結果、乗員への違和感の低減、及
びソレノイド96ないしロック部材95の耐久性の向上
が図られることになる。
【0091】また、上記Pレンジシフトロック解除条件
に、イグニッションスイッチがONであることが加えら
れているから、これにより、例えば、シフトレバー3を
Pレンジに入れてエンジン始動キーをAccに位置させ
た状態で停車しているときにブレーキペダルを踏んでも
シフトロック解除が働かず、やはりソレノイド96の不
必要な作動音や、ロック部材95の移動音が発生しな
い。その結果、乗員への違和感の低減、及びソレノイド
96ないしロック部材95の耐久性の向上が図られるこ
とになる。
【0092】次に、Nレンジシフトロックの解除条件の
一例としては、例えば、(1)車速が所定車速(V1)
より低い車速であり、(2)次に説明するNレンジスイ
ッチ502(図21参照)がONであり、(3)インヒ
ビタスイッチ501のPレンジスイッチがOFFであ
り、且つ、(4)イグニッションスイッチがONである
ことである。ここで、上記所定車速(V1)は、通常R
レンジでは走行しないような車速、例えば15km/h
等である。
【0093】上記Nレンジスイッチ502は、シフトレ
バー3がNレンジにあることを検出するものである。よ
り詳しくは、シフトレバー3がPレンジ選択位置とNレ
ンジ選択位置との間の範囲内にあることを検出するもの
である。
【0094】すなわち、図20に示すように、アッパー
プレート9の後部内面には、インヒビタスイッチ501
とは別に、Nレンジスイッチ502及びDレンジスイッ
チ503が設けられている。両スイッチ502,503
とも接点スイッチであり、該スイッチ502,503の
接片を押圧してONする押圧部材510が、シフトレバ
ー3の第1ケース部材13の後方延設部28の側方に設
けられている。この押圧部材510は、シフトレバー3
がPレンジ選択位置からNレンジ選択位置にかけて位置
するときに、前側に配置されたNレンジスイッチ502
をON操作すると共に後側に配置されたDレンジスイッ
チ503をOFF操作し、シフトレバー3がDレンジ選
択位置に位置するときに、Nレンジスイッチ502をO
FF操作すると共にDレンジスイッチ503をON操作
する。
【0095】そして、上記Nレンジシフトロック解除条
件に、車速が所定車速(V1)より低い車速であること
が加えられているから、これにより、前後進切換時のシ
ョックや変速歯車機構の損傷等が回避できることにな
る。
【0096】また、上記Nレンジシフトロック解除条件
に、ブレーキペダルが踏み込まれていることが加えられ
ていないから、これにより、いちいちブレーキペダルを
踏み込まずとも前後進の切換えを繰り返すことが可能と
なる。
【0097】さらに、上記Nレンジシフトロック解除条
件に、Nレンジスイッチ502がONであることが加え
られ、且つインヒビタスイッチ501のPレンジスイッ
チがOFFであることが加えられているから、これによ
り、シフトレバー3がNレンジ選択位置又はRレンジ選
択位置にあることが確実に判定される。より詳しくは、
シフトレバー3がPレンジ選択位置を抜け出た位置とN
レンジ選択位置との間の範囲内にあることが確実に判定
される。
【0098】つまり、インヒビタスイッチ501では、
シフトレバー3のレンジ選択位置が個々に識別されるの
で、Nレンジシフトロック解除条件を、Pレンジシフト
ロック解除条件に準じて、インヒビタスイッチ501の
NレンジスイッチがONであることとすると、シフトレ
バー3がPレンジ又はNレンジから抜け出ただけで、シ
フトロック解除条件が満足されなくなる。
【0099】これに対し、シフトレバー3がPレンジと
Nレンジとの間のいずれかの位置にあることを検出する
Nレンジスイッチ502を設けると共に、上記のような
Nレンジシフトロック解除条件を採用することによっ
て、シフトレバー3がPレンジ又はNレンジからRレン
ジの選択位置方向へ抜け出たのちも引き続いてシフトロ
ック解除条件が満足されるようになる。
【0100】それゆえ、シフトレバー3をPレンジ選択
位置から、Rレンジ選択位置を経て、Nレンジ選択位置
ないしDレンジ、Mレンジ選択位置へ移動させる際や、
逆に、シフトレバー3をDレンジ、Mレンジ選択位置な
いしNレンジ選択位置から、Rレンジ選択位置を経て、
Pレンジ選択位置へ移動させる際に、ロック部材95を
ロック位置とロック解除位置との間で移動させるソレノ
イド96が必要以上にオンとオフとの間で切り換えられ
ることがなく、該ソレノイド96の不必要な作動音や、
ロック部材95の移動音が発生しない。その結果、乗員
への違和感の低減、及びソレノイド96ないしロック部
材95の耐久性の向上が図られることになる。
【0101】さらに、シフトレバー3がPレンジ選択位
置あるいはNレンジ選択位置からRレンジ選択位置方向
に抜け出て、これらのレンジ選択位置間にあるときは、
該シフトレバー3の当接突起部99がロック部材95の
当接ブロック部93下方に潜り込み、上記ロック部材9
5のロック位置への移動を受け止めるように構成されて
いるから、シフトレバー3がPレンジ選択位置あるいは
Nレンジ選択位置からRレンジ選択位置方向に抜け出た
のちも引き続いてシフトロック解除条件が満足されるこ
とにより、上記ロック部材95が下方のロック位置へ移
動することがなくなって、該ロック部材95と上記当接
突起部99との不必要な当接音が発生せず、乗員への違
和感が低減され、またこの間シフトレバー3を円滑に揺
動操作することができる。
【0102】さらに、上記Nレンジシフトロック解除条
件に、イグニッションスイッチがONであることが加え
られているから、これにより、上記インヒビタスイッチ
501のPレンジスイッチがOFFであることが信頼性
高く判定できることになる。つまり、前述したように、
インヒビタスイッチ501の電源は、Acc電源ではな
く、IG電源とされているのであるが、IGオフでもス
イッチの短絡等によって信号が出力される可能性があ
る。しかし、このように、IGオンを条件とすることに
よって、誤りのない、信頼性の高い信号がインヒビタス
イッチ501から出力されることになる。
【0103】また、Nレンジシフトロックの解除条件の
他の一例として、例えば、(1)車速が所定車速(V
1)より低い車速であり、(2)Nレンジスイッチ50
2がONであり、(3)インヒビタスイッチ501のP
レンジスイッチがOFFであり、且つ、(4)イグニッ
ションスイッチがONからOFF、すなわちAcc状態
となってから、所定時間(Co)が経過していないこと
としてもよい。ここで、上記所定時間(Co)は、例え
ば60分間等である。
【0104】この場合は、車速が所定車速(V1)より
低い車速であること、Nレンジスイッチ502がONで
あること、及びインヒビタスイッチ501のPレンジス
イッチがOFFであることをそれぞれ信頼性高く検出す
るために、車速センサ505(図21参照)、Nレンジ
スイッチ502、及びインヒビタスイッチ501の電源
を特にAcc電源とする。すなわち、イグニッションス
イッチがONからOFFとされても、AccがONであ
れば上記各スイッチ501、502、505が作動する
ようにする。
【0105】この解除条件は、前述のNレンジシフトロ
ックの解除条件の要件(4)を、イグニッションスイッ
チがONであるときに限らず、OFFとなってから所定
時間(Co)以内まで有効となるように拡大させたもの
である。これにより、イグニッションスイッチをOFF
としたのち所定時間(Co)が経過する前であれば、こ
のNレンジシフトロック解除条件が満足されるから、例
えば、シフトレバー3をNレンジやDレンジ、Mレンジ
の前進走行レンジに入れたまま誤ってエンジンを停止さ
せた場合でも、再びエンジンを始動させることなくシフ
トレバー3をPレンジへ移動させることが可能となり、
操作性が改善されることになる。
【0106】図21に示すように、この自動変速機に
は、インヒビタスイッチ501、Nレンジスイッチ50
2、ブレーキスイッチ504、当該車両の速度を検出す
る車速センサ505、及びキー操作部におけるエンジン
始動キーの回動位置を検出するキー回動位置センサ50
6からの信号を入力し、これらの信号が示す値に基づい
て、ロック部材95をロック位置とロック解除位置とに
切換移動させるシフトロックソレノイド96をオンオフ
制御するコントロールユニット500が備えられてい
る。なお、上記車速センサ505は、通常は、インヒビ
タスイッチ501と同様、バッテリ寿命を徒に短くさせ
ないようにIG電源とされている。
【0107】次に、このコントロールユニット500が
行う上記のようなシフトロック制御の具体的動作の一例
を図22に示すフローチャートに従って説明する。
【0108】すなわち、まず、ステップS1で、上記各
種スイッチ、センサ類からの信号を入力したのち、ステ
ップS2で、IGオンか否かを判定する。その結果、I
Gオンのときは、ステップS3に進んで、ブレーキスイ
ッチ504がオンであり、且つインヒビタスイッチ50
1のPレンジスイッチがオンであるか否かを判定する。
その結果、YESのとき、つまり、IGオンの状態で、
ブレーキペダルが踏み込まれており、且つPレンジが選
択されているとき、換言すれば、前述のPレンジシフト
ロックの解除条件の一例が満足されているときは、ステ
ップS4に進んで、シフトロックソレノイド96をオン
とする。すなわち、ロック部材95を上方のロック解除
位置に移動させて、Pレンジシフトロックを解除する。
【0109】また、ステップS3でNOのとき、つま
り、IGオンの状態ではあるが、少なくとも、ブレーキ
ペダルが踏み込まれていないか、あるいはPレンジが選
択されていないときは、ステップS5に進んで、車速が
所定車速(V1)よりも低く、Nレンジスイッチ502
がオンであり、且つインヒビタスイッチ501のPレン
ジスイッチがオフであるか否かを判定する。その結果、
YESのとき、つまり、IGオンの状態で、車速が低
く、シフトレバー3がPレンジ選択位置とNレンジ選択
位置との間のいずれかの位置にあり、且つPレンジが選
択されていないとき、換言すれば、前述のNレンジシフ
トロックの解除条件の一例が満足されているときは、上
記ステップS4に進んで、シフトロックソレノイド96
をオンとする。すなわち、ロック部材95を上方のロッ
ク解除位置に移動させて、Nレンジシフトロック(リバ
ースインヒビット)を解除する。
【0110】これに対し、ステップS5でもNOのとき
は、ステップS6に進んで、シフトロックソレノイド9
6をオフとする。すなわち、ロック部材95を下方のロ
ック位置に移動させて、Pレンジシフトロックあるいは
Nレンジシフトロックを実行する。
【0111】一方、上記ステップS2でNOのとき、つ
まりIGオフのときは、ステップS7に進んで、前回I
Gオンであったか否かを判定する。その結果、YESの
とき、つまりIGオフとなった直後であるときは、ステ
ップS8に進んで、タイマーの値(C)をいったんゼロ
にリセットしたのち、ステップS9に進んで、該タイマ
ー値(C)に1を加算する。これに対し、上記ステップ
S7でNOのとき、つまり前回以前からIGオフ状態で
あるときは、そのままステップS9に進んで、タイマー
値(C)に1を加算していく。
【0112】そして、いずれの場合も、ステップS10
で、上記タイマー値(C)が所定時間(Co)以上か否
かを判定し、YESのとき、つまりIGオフとなってか
ら所定時間(Co)が経過した場合は、ステップS6に
進んでシフトロックソレノイド96をオフとする。一
方、NOのとき、つまりIGオフとなってから所定時間
(Co)がまだ経過していない場合は、上記ステップS
5の判定を実行する。
【0113】その結果、YESのとき、つまり、IGオ
フとなってから所定時間(Co)以内で、車速が低く、
シフトレバー3がPレンジ選択位置とNレンジ選択位置
との間のいずれかの位置にあり、且つPレンジが選択さ
れていないとき、換言すれば、前述のNレンジシフトロ
ックの解除条件の他の一例が満足されているときは、上
記ステップS4に進んで、シフトロックソレノイド96
をオンとする。すなわち、ロック部材95を上方のロッ
ク解除位置に移動させて、Nレンジシフトロックを解除
する。
【0114】その結果、エンジンを再始動することな
く、シフトレバー3がNレンジにあれば、該レバー3を
該NレンジからPレンジ方向へ移動させることが可能と
なり、また、シフトレバー3がDレンジ、Mレンジの走
行レンジにあれば、いったん該レバー3をNレンジに移
動させてからPレンジ方向へ移動させることが可能とな
り、いずれにおいても操作性が改善されることになる。
【0115】以上のように、Pレンジでは、ブレーキペ
ダルを踏まないと、該Pレンジ選択位置からシフトレバ
ー3をセレクト操作できないため、より具体的には、セ
レクト方向において左方へ揺動させることが阻止される
ため、結局、該シフトレバー3を後方の走行レンジ方向
へ揺動させることができなくなる。これを特に前述のキ
ーインターロック機構の動作と組み合わせると、エンジ
ン始動時には、レンジがPレンジになっていなければエ
ンジンを始動させることができず、しかもそののちブレ
ーキペダルが踏まれた状態でなければ、シフトレバー3
を前進又は後進走行レンジへ移動することができないこ
とになる。これによって、エンジン始動と同時に車両が
不意に飛び出したり、あるいは走行レンジへのレンジの
切換えと同時に車両が不意に発進したりすることが有効
に回避されることになる。
【0116】また、Nレンジにおいては、車速が所定車
速(V1)より低くないと、該Nレンジ選択位置からシ
フトレバー3をセレクト操作できないため、より具体的
には、上記Pレンジの場合と同じセレクト方向において
やはり同じ左方へ揺動させることが阻止されるため、結
局、該シフトレバー3をNレンジを経由させてDレンジ
方向から前方のRレンジ後方へ揺動させることができな
くなる。これによって、前後進切換時のショックや、自
動変速機における変速歯車機構の損傷等が有効に回避さ
れることになる。
【0117】そして、このように、ロック部材95がソ
レノイド96のオンオフ切換えにより移動して位置する
シフトロック位置とシフトロック解除位置とが、シフト
レバー3の操作方向であるシフト方向(前後方向)又は
セレクト方向(左右方向)においてではなく、これらの
方向と交差する上下方向に沿って配置されているから、
上記シフトロック位置及びシフトロック解除位置をシフ
トレバー3の操作方向である前後方向又は左右方向にお
いて確保したり、あるいは上記シフトロック位置及びシ
フトロック解除位置にロック部材95が支障なく移動し
て位置できるだけの領域を同じくシフトレバー3の操作
方向である前後方向又は左右方向において確保する必要
がなくなる。これにより、当該シフトロック機構ないし
変速操作入力装置1の前後方向又は左右方向における寸
法拡大が回避されて、コンソールXの大型化が避けら
れ、乗員室内が広くなると共に、当該機構ないし当該装
置1の車体への組付け自由度やレイアウト性の向上が図
られて、鉤型シフトゲート15におけるシフトレバー3
の操作領域のコンパクト化とも符合することになる。
【0118】また、上記シフトロック位置とシフトロッ
ク解除位置とが、シフトレバー3の揺動操作が行なわれ
ない方向である上下方向に沿って配置され、したがって
ロック部材95が同じくこれらの両位置間で上下方向に
沿って移動するから、シフトロックを解除するときに
は、シフト操作時におけるシフトレバー3の前後方向あ
るいは左右方向の揺動量の大小に拘らず、ロック部材9
5を該シフトレバー3の左側方延設突起部99と当接し
なくなる位置まで上方に退避させればよいことになる。
これにより、シフトロック解除位置をシフトロック位置
に比較的近づけて配置することができて、上記ロック部
材95を両位置間で移動させるソレノイド96の駆動量
が少なくて済み、その結果、より小型でコンパクトなソ
レノイドを用いることが可能となる。また、ソレノイド
をオンとする電力消費も少なくて済む。
【0119】さらに、このシフトロック機構において
は、シフトロック位置を下方に、シフトロック解除位置
を上方に配置して、シフトロック解除時にはロック部材
95が上方移動するようになっている。これは、シフト
レバー3の揺動支点(特にセレクト方向の揺動支点であ
る第2支軸32)がこれらの両位置よりもさらに下方に
位置しており、該揺動支点32を中心にシフトレバー3
がセレクト方向において揺動し、該レバー3がより傾斜
すると、該レバー3の上記突起部99が上下方向におい
て下方に移動するから、シフトロック解除時にロック部
材95が該突起部99との当接を回避するためには、そ
の逆方向、つまり上方に移動する方がその移動量が少な
くて済むからである。これによっても、シフトロック解
除位置をシフトロック位置に比較的近づけて配置するこ
とができて、上記ロック部材95を両位置間で移動させ
るソレノイド96の駆動量が少なくて済み、その結果、
より小型でコンパクトなソレノイドを用いることが可能
となる。また、ソレノイドをオンとする電力消費も少な
くて済む。
【0120】そして、上記ロック部材95は、Pレンジ
選択位置にあるシフトレバー3の左側方延設突起部99
と当接する前半部の内面93aと、Nレンジ選択位置に
あるシフトレバー3の上記突起部99が当接する後半部
の内面93bとを有するPレンジシフトロック及びNレ
ンジシフトロック兼用の単一の部材とされているから、
各レンジ専用のロック部材を個々に備え、さらに各ロッ
ク部材毎にシフトロック位置とシフトロック解除位置と
をそれぞれ設定する場合に比べて、部品点数の増加が抑
制され、且つシフトロック機構の構造の複雑化が回避さ
れる。
【0121】ここで、シフトレバー3の当接突起部99
が当接するロック部材95の当接ブロック部93の内面
は二段面とされて、Nレンジシフトロック時に上記突起
部99が当接する後半部の内面93bの方が、Pレンジ
シフトロック時に上記突起部99が当接する前半部の内
面93aに比べてより内方に張り出している。これは、
Pレンジ選択位置からのシフト操作時にシフトレバー3
が通過する第1連通路G1に比べて、Nレンジ選択位置
からのシフト操作時にシフトレバー3が通過する第5連
通路G5が短く、したがって、Nレンジシフトロック時
には、該レバー3のNレンジからRレンジへの移動を確
実に阻止するべく、上記当接突起部99を早期にロック
部材95に当接させるためである。
【0122】また、この変速操作入力装置1において
は、Pレンジ選択位置にあるシフトレバー3のシフト方
向における傾斜角度と、Nレンジ選択位置にあるシフト
レバー3のシフト方向における傾斜角度との相違や、上
記のように、Pレンジ選択位置にあるシフトレバー3の
当接突起部99がロック部材95と当接するときの該レ
バー3のセレクト方向における傾斜角度と、Nレンジ選
択位置にあるシフトレバー3の当接突起部99がロック
部材95と当接するときの該レバー3のセレクト方向に
おける傾斜角度との相違等に起因して、図18に示すよ
うに、Pレンジシフトロック時には、上記突起部99が
ロック部材95の当接ブロック部93の前半部内面93
aと相対的に低い位置で当接し、Nレンジシフトロック
時には、上記突起部99がロック部材95の当接ブロッ
ク部93の後半部内面93bと相対的に高い位置で当接
する。したがって、Nレンジシフトロックを解除するた
めには、その高い位置での突起部99とロック部材95
との当接を回避するべく、該ロック部材95を、Pレン
ジシフトロックを解除するときに比べて、より多く上方
に移動させなければならないことになる。
【0123】このシフトロック機構においては、上記不
具合に対処するために、Nレンジシフトロック時に上記
突起部99が当接するロック部材95の後半部内面93
bの下部に切欠き93cを設けて、Pレンジシフトロッ
クを解除するときと同じ少ない方のロック部材95の上
方への移動量で、このNレンジシフトロックが解除され
るようにしている。これにより、ロック部材95の移動
量を統一できると共に、これによっても、シフトロック
解除位置をシフトロック位置に比較的近づけて配置する
ことができて、上記ロック部材95を両位置間で移動さ
せるソレノイド96の駆動量が少なくて済み、その結
果、より小型でコンパクトなソレノイドを用いることが
可能となる。また、ソレノイドをオンとする電力消費も
少なくて済む。
【0124】なお、上記ソレノイド96のプランジャ9
7に一端部が連結されたレバー部材100の該一端部と
膨出部91との間にはリターンスプリング101が介設
されて、上記レバー部材100は常にロック部材95を
シフトロック解除位置へ上方移動させるように付勢され
ている。これは、ソレノイド96がオンされ続けるとプ
ランジャ97の引込力が次第に弱まるから、それを補助
するためのものである。
【0125】また、シフトレバー3によるレンジ選択位
置を検出するインヒビタスイッチ501の他に、上記D
レンジスイッチ503を設けた理由はおよそ次の通りで
ある。すなわち、本実施形態のように、シフト方向4ポ
ジション、セレクト方向3ポジションの鉤型シフトゲー
トの場合、図1に示すように、Mレンジのシフトアップ
位置と、Nレンジ選択位置とが前後方向において近接す
る。したがって、本実施形態に係るMレンジ搭載車で
は、Mレンジ非搭載車(ノーマル車)に比べて、Dレン
ジ選択位置を幾分後方に配置している。例えば、本実施
形態に係るMレンジ搭載車のDレンジ選択位置は、Mレ
ンジ非搭載車におけるD,S,Lの各前進走行レンジ選
択位置のDとSとの間に位置している。
【0126】一方、インヒビタスイッチをMレンジ搭載
車とMレンジ非搭載車とで共通化しようとすると、Mレ
ンジ非搭載車のインヒビタスイッチのDレンジ検出位置
とSレンジ検出位置との間に、Mレンジ搭載車のDレン
ジ検出位置が存在することになって、インヒビタスイッ
チからの出力が無信号となり、Dレンジの前進走行レン
ジが選択されていることが検出されなくなる。このよう
な場合、例えば、フェールセーフ機能が作動して、変速
段が3速に固定されてしまう等の不具合が生じる。
【0127】そこで、このような不具合を回避するた
め、シフトレバー3側に、シフトレバー3がDレンジ選
択位置に位置していることを検出する接点スイッチ(D
レンジスイッチ)503を設けて、インヒビタスイッチ
501のDレンジ信号と、このDレンジスイッチ503
のON信号との少なくとも一方が入力されていれば、D
レンジであると判断して変速機の変速制御を実行するよ
うにしたものである。
【0128】(7)シフトロック強制解除機構 (8)シフトロック荷重受け機構 次に、シフトロックの強制解除機構をシフトロック荷重
受け機構と併せて説明する。これらの機構の説明には図
1〜図3、図6、図15〜図19を参照する。まず、シ
フトロック強制解除機構は、例えば、上記シフトロック
機構におけるソレノイド96が作動不良を起こしたり、
そのプランジャー97がスティックする等してシフトロ
ックが解除されなくなった場合の措置として、手動によ
る押圧操作によって上記シフトロック機構におけるロッ
ク部材95を強制的にシフトロック解除位置に上方移動
させるものである。
【0129】この強制解除機構は、ベース部材6の左側
縁部に立設された前述の矩形状膨出部91内に上下方向
に摺動自在に収容された強制移動部材111を含む。そ
の場合に、この移動部材111は、シフトレバー3に対
して、シフトロック機構におけるロック部材95の真後
ろに位置し、該ロック部材95と対向するその内面と該
ロック部材95とが、より詳しくは該ロック部材95の
上半部のブロック部93とが対接している。また、強制
移動部材111のその内面には、ロック部材95を摺動
自在に嵌装する上記円筒ボス部92を前後に挟んで一対
の受支板112,112が内方へ突設されており、該受
支板112,112が上記ロック部材95のブロック部
93の直下方に位置している。
【0130】一方、アッパープレート9には、その中央
部に形成されたガイド用凹部17から左方へ延びる庭部
113が設けられていると共に、該庭部113の左側縁
部から水平断面コ字状の縦壁部114が下方へ延設され
て、該縦壁部114の下端部に設けられた水平断面L字
状の突起115,115が、上記ベース部材6の膨出部
91に形成された同形状の溝部116,116に緩く嵌
合した状態で、該縦壁部114と膨出部91とが上下方
向において当接し合っている。これにより、ビス10に
よる締結がなされていないこの左側前部におけるアッパ
ープレート9とベース部材6との上下方向における支持
が行なわれている。なお、この左側前部におけるアッパ
ープレート9とベース部材6とのビス10による締結が
なされていないのは、該アッパープレート9とベース部
材6との締結を行なったのちにおけるこれらの間に配設
される種々の部材の組付け作業性、例えば第1ケース部
材13の上方延設部27への操作用ケーブル26の連結
作業性を確保するためである。
【0131】また、その場合に、アッパープレート9の
上記コ字状縦壁部114と強制移動部材111との間に
は水平方向において間隙が空けられており、上記ベース
部材6の膨出部91が強制移動部材111の下部をしっ
くりと嵌装するのに対して、この縦壁部114は該移動
部材111の上部をカバーするも、該移動部材111と
は水平方向において接触することがないように構成され
ている。
【0132】さらに、強制移動部材111の上面には上
方へ延びる柱状部121が設けられ、この柱状部121
が、アッパープレート9の上記庭部113に形成された
凹部113aの底面を貫通して上方に臨んでいる。一
方、該凹部113a内には支軸122を中心に回動する
シーソー式のレバー123が係止されており、該レバー
123における外側の一端部に上記柱状部121の上端
が係合されていると共に、該レバー123における内側
の他端部は、カバー2に上下方向に移動自在に備えられ
たシフトロック解除ボタン125の直下方に位置してい
る。
【0133】そして、上記凹部113aの底面と強制移
動部材111との間にリターンスプリング126が介装
されており、通常時は、このスプリング126の付勢力
によって、強制移動部材111が下方に位置し、したが
ってレバー123の外側の一端部が下がり、内側の他端
部が上がり、該他端部によってシフトロック解除ボタン
125が上方の非作動位置に押し上げられている。この
状態では、シフトロック機構におけるロック部材95の
シフトロック位置とシフトロック解除位置との間の上下
移動は支障なく行なわれ、ソレノイド96のオンオフ切
換えによる上記シフトロック機構の本来的な機能が奏さ
れる。
【0134】一方、シフトロック解除ボタン125が下
方に押し下げられたときには、図16、及び図18に鎖
線で示すように、その手動押圧力によって、レバー12
3の内側の他端部が下がり、外側の一端部が上がり、該
一端部によって強制移動部材111が上記スプリング1
26の付勢力に抗して上方に移動し、これに伴い、該強
制移動部材111の内面に突設された受支板112,1
12がロック部材95、より具体的には該ロック部材9
5の当接ブロック部93を下方から受支した状態でこれ
を上方のシフトロック解除位置へ強制移動させる。これ
により、シフトロック機構の作動不良時等において、P
レンジ選択位置又はNレンジ選択位置からのシフトレバ
ー3のセレクト操作を規制する上記ロック部材95をシ
フトロック解除位置へ強制的に上方移動させることがで
き、したがってシフトロックが解除され、上記解除ボタ
ン125を下方へ押圧した状態でシフトレバー3をPレ
ンジ選択位置又はNレンジ選択位置からそれぞれRレン
ジ選択位置方向へシフト操作することが可能となる。
【0135】なお、シフトレバー3をRレンジ選択位置
方向へシフト操作したのちは、シフトロック解除ボタン
125の押圧操作をそこで打ち切ってよいことになる
が、このときは、前述のシフトロック機構が本来的に機
能した場合と同様に、シフトレバー3の当接突起部99
が上方へ強制移動されたロック部材95のブロック部9
3の下方に潜り込んだ状態となるから、シフトロック解
除ボタン125の押圧操作による強制移動部材111な
いしロック部材95の強制的な上方移動が解かれても、
図17に示すように、強制移動部材111のみが下方に
下がり、該移動部材111の受支板112,112によ
るロック部材95の下方からの受支が解除された状態
で、ロック部材95のシフトロック位置への下方移動が
阻止されることになる。
【0136】このように、シフトロックを手動で解除す
るためのシフトロック解除ボタン125の押圧操作が下
方へ向けて行なわれるのに対し、シフトロック解除のた
めのロック部材95のシフトロック解除位置への移動、
ないし該ロック部材95をシフトロック解除位置へ移動
させるための強制移動部材111の移動がそれとは逆の
上方へ向けて行なわれるように構成されていても、上記
解除ボタン125と強制移動部材111との間に介設さ
れたシーソー式のレバー123の回動という簡単な動作
によって、上記の下方への押圧操作力が反転されて、強
制移動部材111ないしロック部材95に上方への移動
力として無理なく円滑に伝達されることになる。
【0137】また、上記ロック部材95が下方のシフト
ロック位置に移動しているときにシフトレバー3がPレ
ンジ選択位置又はNレンジ選択位置から左方へセレクト
操作されたときには、該レバー3の当接突起部99の先
端面が上記ロック部材95の当接ブロック部93の内面
93a,93bと当接してその揺動が阻止され、そのと
きのシフトレバー3の揺動に伴う当接時の衝撃荷重が上
記ロック部材95に作用することになるが、上記レバー
3に対してこのロック部材95の真後ろには、シフトロ
ック強制解除機構に属する強制移動部材111が位置し
ており、これらの移動部材111とロック部材95の当
接ブロック部93とが相互に対接しているから、該強制
移動部材111によって上記のシフトレバー3の水平方
向の衝撃荷重が受け止められることになる。これによ
り、シフトロック時の荷重受け機構が実現されて、上記
ロック部材95の摺動軸部94がわずかに水平方向にあ
そびをもって円筒ボス部92に挿通していることとも相
まって、該ロック部材95の当接ブロック部93がシフ
トロック時に摺動軸部94に対して外方向に撓んだり、
破損したりするというようなロック部材95の耐久性の
低下の問題が抑制されることになる。
【0138】その場合に、上記ロック部材95を背後か
ら支持してシフトレバー3の衝撃荷重を受け止める強制
移動部材111自体が、ベース部材6に上方に立設され
た矩形状膨出部91にしっくりと嵌装された状態で支持
されているから、上記シフトレバー3の衝撃荷重は、さ
らに上記膨出部91ないしベース部材6、ひいては最終
的に車体によってしっかりと受け止められることにな
り、強制移動部材111自体の耐久性の低下の問題もま
た低減されることになる。
【0139】このように、当該シフトロック強制解除機
構が、その本来の機能と併せて、シフトロック時におけ
るシフトレバー3の衝撃荷重受け機構としての機能をも
また兼ね備えているから、該荷重受けのための縦壁等を
例えばベース部材6等に専用に形成する必要がなくな
り、変速操作入力装置1としての全体構造がより簡単化
する。
【0140】ここで、上記シフトロック機構(兼シフト
ロック荷重受け機構)の配置位置の前方には、第1ケー
ス部材13の上方延設部27に連結された操作用ケーブ
ル26や、キーインターロック機構のためのロックケー
ブル70を移動させる前述のケーブル移動機構等が配設
され、また後方には、次に説明するケーブル切り離し機
構等の各種の機構ないしその部材が多数配設されてい
る。したがって、当該シフトロック強制解除機構を上記
のようにシフトロック機構の配置位置と前後方向におい
て重ねて配設することにより、上記の他の機構や部材と
の干渉が避けられて、各機構間のレイアウト性が向上す
ると共に、そのような他の機構や部材との干渉が避けら
れることにより、強制移動部材111やレバー123、
ないしはカバー2におけるシフトロック解除ボタン12
5の配置位置についての自由度が確保されて、該解除ボ
タン125を運転者が押圧操作し易い位置に配置するこ
とが可能となる。
【0141】なお、上記解除ボタン125の押圧操作に
よって下方へ押し下げられるレバー123の内方端部の
下面は、所定の長さの範囲でアッパープレート9の凹部
113aの底面と当接するように三角形状とされて、該
底面の一点に上記押圧力が集中することが回避されてい
ると共に、解除ボタン125を過度に押圧操作すること
を規制するストッパの機能を有している。
【0142】(9)ケーブル切り離し機構 (10)Mレンジスイッチの操作機構 これらの機構の説明には図4〜図9を参照する。前述し
たようにシフトレバー3を第2支軸32で直接支持する
第2のケース部材14は、ほぼ上記レバー3の基部材5
における角柱状本体21に沿う範囲で展開された左右の
両壁部201,202を有する。そして、その左右両壁
部201,202の各上端部は、それぞれ、前部及び後
部に上下二段の突出部t…t及び該突出部t…tに挟ま
れた切欠き部k…kを有する概略T字状の段付き形状の
係止部29,29とされている。その場合に、右側の係
止部29の寸法は左側の係止部29の寸法に比べて、前
後方向の幅が全体的に小さく設定されている。
【0143】そして、この係止部29,29、すなわち
第2ケース部材14の左右の両壁部201,202の上
端部に、移動ブロック体203が嵌め込み組み付けられ
ている。この移動ブロック体203は、平面視で外形が
多角形状とされ、且つ、その内部には、同じく平面視で
多角形状の開口部204が形成されている。そして、そ
の開口部204は、大きく三つの部分から構成され、前
後方向の幅が最も狭い平面視で最右側の部分と、その幅
より大きい前後方向の幅を有する中央部の部分と、その
幅よりさらに大きい前後方向の幅を有する最左側の部分
とからなる。
【0144】その場合に、最右側の開口部の幅は、第2
ケース部材14の右側壁部202の係止部29の切欠き
部k,k間の幅と略同じとされ、中央部の開口部の幅
は、レバー3の基部材5の本体を構成する四角柱部分2
1の前後方向の幅や、左側壁部201の係止部29の切
欠き部k,k間の幅、及び右側壁部202の係止部29
の突出部t,t間の幅と略同じとされ、そして、最左側
の開口部の幅は、左側壁部201の係止部29の突出部
t,t間の幅と略同じとされている。
【0145】そして、この移動ブロック体203は、上
記中央部の開口部に、レバー3の基部材5の本体四角柱
部分21と、右側壁部202の係止部29の突出部t,
tとが共に挿通し、且つ、上記最左側の開口部に、左側
壁部201の係止部29の突出部t,tが挿通するよう
に、上方からシフトレバー3と第2ケース部材14とに
嵌入され、この状態で、右方向にスライド移動されるこ
とによって、右側壁部202の係止部29の切欠き部
k,kと最右側の開口部とが係合し、レバー3の基部材
5の本体四角柱部分21がそのまま中央部の開口部内に
留まってこれら両者が係合し、且つ、左側壁部201の
係止部29の切欠き部k,kと中央部の開口部とが係合
して、これによって第2のケース部材14に支持され、
この移動ブロック体203は、上記左右の係止部29,
29と開口部204との係合を介して、車体幅方向にお
いて該第2ケース部材14に対して相対移動可能とされ
ており、また、同じく車体幅方向においてシフトレバー
3に対しても相対移動可能とされている。また、シフト
レバー3と第2ケース部材14とが一体となって車体前
後方向において揺動したときは、この移動ブロック体2
03は、該レバー3及び第2ケース部材14と一体とな
って前後方向に移動することになる。
【0146】さらに、上記移動ブロック体203は、第
2ケース部材14の左側壁部201の外面との間に介設
されたスプリング210により、常時、左方向へ付勢さ
れており、この状態で、上記中央部の開口部と最右側の
開口部との境に形成された移動ブロック体203の前後
の段部と、レバー3の本体四角柱部分21の右側の前後
の角部とが当接して、上記スプリング210の付勢力に
よる移動ブロック体203の左方向への移動が阻止され
ている。
【0147】そして、シフトレバー3が例えばPレンジ
やNレンジあるいはDレンジの選択位置にあって、該レ
バー3が上記付勢機構により右方へ付勢されて、セレク
ト方向において最も右側に位置している状態では、上記
レバー3の角部とブロック体203の段部との当接によ
り、該ブロック体203もまた最も右側へ移動されてお
り、特に、シフトレバー3がPレンジ選択位置又はNレ
ンジ選択位置にあるときには、上記シフトロック強制解
除機構のレバー123が収容されるアッパープレート9
の凹部113aの下面から垂下して前後方向に延びる垂
下壁211の内面に、上記ブロック体203の左側端部
が近接して臨まれた状態となる(図15〜図17も参
照)。
【0148】そして、シフトレバー3が上記Pレンジ選
択位置又はNレンジ選択位置から上記付勢機構による右
方への付勢力に抗してセレクト方向において左方に揺動
されると、該レバー3の角部とブロック体203の段部
との当接位置も左方に移動し、該ブロック体203が上
記スプリング210の付勢力によって左方向に移動し
て、その左側端部が上記垂下壁211の内面と当接す
る。なお、このとき、第2ケース部材14は前述したよ
うに左右方向へは揺動されない。
【0149】そして、上記レバー3がさらに左方に揺動
されても、該ブロック体203は上記垂下壁211との
当接によってそれ以上の左方向への移動が阻止されてい
るから、該垂下壁211の配設位置を越えては左方へは
移動しない。また、第2ケース部材14は左右方向に揺
動されないから、シフトレバー3のさらなる左方への揺
動に伴ってスプリング210がさらに圧縮され、その結
果、過剰に大きな付勢力がブロック体203ないし垂下
壁211に作用するというようなこともない。つまり、
シフトレバー3のみが、上記レバー付勢機構による右方
への付勢力のみに抗して左方ヘ揺動され、ブロック体2
03にはそのシフトレバー3の幅方向の揺動が伝達され
ないことになる。
【0150】一方、第1ケース部材13においては、前
面左側部の上方延設部27に操作用ケーブル26の一端
が連結され、その上方延設部27に車体幅方向の厚肉部
が設けられていると共に、後面右側端部における前述の
後方への扇状延設部28の前端部分もまた車体幅方向の
厚肉部とされている。そして、ブロック体203の外形
としては、これに対応するように、左側前部に前方に突
出する前方突出部220が、また、右側後部に後方に突
出する後方突出部221がそれぞれ形成されて、これら
の前方後方突出部220,221間の前後方向の長さ
と、上記第1ケース部材13における上方延設部27の
後端部と扇状延設部28の前端部との間の前後方向の長
さとが略同じとされている。
【0151】そして、移動ブロック体203が前述のよ
うに左側方の垂下壁211でその左側への移動が阻止さ
れている期間中は、換言すれば、該ブロック体203が
第1ケース部材13に対して比較的右側に位置している
期間中は、このブロック体203における上記の左側前
方突出部220が、第1ケース部材13における左側前
部のケーブル連結部27の厚肉部と対接すると共に、ブ
ロック体203における上記の右側後方突出部221
が、第1ケース部材13における右側後部の扇状延設部
28の厚肉部と対接し、これにより、該ブロック体20
3は第1ケース部材13に対して、車体幅方向において
は相対移動するも、車体前後方向においては一体化す
る。
【0152】したがって、この状態でシフトレバー3が
前後に揺動されたときには、もともとこの方向において
該レバー3と一体化している第2ケース部材14はもと
より、これらのシフトレバー3と第2ケース部材14と
の双方に支持されている上記ブロック体203もまた前
後方向に移動するのみならず、このブロック体203と
上記の対接関係を介して一体化された第1ケース部材1
3もまた前後方向において揺動することになる。
【0153】したがって、この第1ケース部材13に連
結された上記操作ケーブル26は、シフトレバー3のシ
フト方向における揺動に伴って前後方向に移動し、この
ケーブル移動に連動して、当該車両の自動変速機におけ
る油圧制御回路に配設されたマニュアルバルブ(図示せ
ず)が各レンジ用の位置に移動して、上記油圧制御回路
の油路が各レンジ用に切り換えられることになる。
【0154】以上により、第1ケース部材13がブロッ
ク体203を介してシフトレバー3及び第2ケース部材
14と一体化されて前後方向において揺動することによ
り、この第1ケース部材13に連結された操作ケーブル
26の移動に連動してマニュアルバルブが各レンジ用の
位置に移動し、上記油圧制御回路の油路が各レンジ用に
切り換えられることになる。
【0155】そして、上記垂下壁211は、シフトレバ
ー3がDレンジの選択位置に位置するときに上記ブロッ
ク体203が位置する場所に対応して、その後端部が途
切れている。したがって、この位置においては、上記ブ
ロック体203の左側端部は何にも当接せず、上記垂下
壁211を越えて左方へ移動することが可能な状態とな
る。そして、その場合に、上記レバー付勢機構による右
方への付勢力が、上記ブロック体203を左方へ付勢す
るスプリング210の付勢力よりも大きく設定されてい
る。したがって、シフトレバー3が前方から揺動されて
きて、このDレンジ選択位置に至ったとしても、その瞬
間に上記ブロック体203が上記垂下壁211を越えて
左方へ移動することはなく、シフトレバー3が上記レバ
ー付勢機構による右方への付勢力に抗して左方へセレク
ト操作されたときに初めて上記ブロック体203が上記
垂下壁211を越えて左方向へ移動することになる。
【0156】そして、このようにシフトレバー3がDレ
ンジから左方へセレクト操作されたとき、つまりMレン
ジ選択位置に切り換えられたときには、該レバー3がM
レンジの中立位置に至ることになり、このときブロック
体203が左方向へ移動するが、この時点で、図9に示
すように、該ブロック体203と第1ケース部材13と
の対接が解除され、したがってこれらの間の一体化が解
除される。つまり、Mレンジに切り換えられたのちの状
態においては、シフトレバー3が手動変速のために前後
方向に揺動されたときには、図9に鎖線で示すように、
該レバー3とブロック体203と第2ケース部材14と
が一体となって前後方向に揺動ないし移動するが、第1
ケース部材13にはその前後方向の揺動が伝達されない
ことになる。その結果、Mレンジ内で手動変速のために
シフトレバー3がシフト操作されても、第1ケース部材
13は前後方向に揺動されず、したがって、上記操作ケ
ーブル26が移動することがなく、その結果、マニュア
ルバルブが油圧制御回路内で移動せず、Dレンジないし
Mレンジの前進走行レンジが選択されたときの位置に留
まることになる。したがって、前進走行用の油路が、例
えば隣接するNレンジ用油路等の他のレンジ用油路に近
づいたり、切り換わったりすることがなく、前進走行時
に締結されている摩擦要素に対する作動圧がドレンによ
って低下し、締結用に必要な油圧が不足する等といった
不具合が確実に回避されることになる。
【0157】そして、シフトレバー3が再びMレンジか
らDレンジへ右に揺動されると、ブロック体203は該
レバー3との段部及び角部の当接を介して同様に右方へ
移動し、その際に、再び第1ケース部材13との対接、
一体化状態が復活して、以後、シフトレバー3の前方へ
の揺動にしたがって、ケーブル26も移動することにな
る。
【0158】なお、この場合、ブロック体203と第1
ケース部材13との一体化が解除されている期間中、つ
まりMレンジが選択されている期間中は、第1ケース部
材13の後部の扇状延設部28と第2板バネ44との係
合により、該第1ケース部材13はDレンジあるいはM
レンジ位置において保持されているから、該期間中に、
第1ケース部材13が自由に前後方向に揺動して、Mか
らDへの切換え時に、ブロック体203と第1ケース部
材13との一体化が実現しないというような不具合は回
避される。
【0159】一方、上記垂下壁211の後端部が途切れ
た位置に対応してその左外側方には、Mレンジが選択さ
れたことを検出するMレンジスイッチ250が、前述の
シフトロック機構等における膨出部91に隣接してベー
ス部材6に配置されており、上記のDレンジからMレン
ジへのシフトレバー3の操作時におけるブロック体20
3の左方向への移動が、このMレンジスイッチ250の
操作機構を構成している。すなわち、上記のようにブロ
ック体203が上記垂下壁211を越えて左方向へ移動
したときには、該ブロック体203の左側端部が上記M
レンジスイッチ250の切片を押圧し、これにより該ス
イッチ250をオンさせるのである。そして、その場合
に、該ブロック体230の左側端部は、前後方向に充分
の長さを有し、図9に鎖線で示すように、シフトレバー
3が手動変速時にシフト方向に操作されたときにおいて
も常に該ブロック体203が上記Mレンジスイッチ25
0をオンし続けるようになっている。
【0160】このように、この操作ケーブル切離し機構
においては、シフトレバー3がDレンジ位置からMレン
ジ位置に揺動されたときにのみ、該シフトレバー3と操
作ケーブル26との連係が切断され、そして再びシフト
レバー3がMレンジ位置からDレンジ位置に揺動された
ときに、該シフトレバー3と操作ケーブル26との連係
が接続される。
【0161】そして、そのレバー3とケーブル26との
連係の切断が、ブロック体203と第1ケース部材13
との一体化が解除されることによって行なわれるが、そ
の一体化を解除するための上記ブロック体203のセレ
クト方向における移動が、Dレンジ位置ないしMレンジ
位置においてのみ可能とされており、他のレンジ位置で
は上記ブロック体203のセレクト方向における移動が
垂下壁211によって阻止されている。しかしながら、
このときレバー3とブロック体203とがセレクト方向
において相対揺動ないし相対移動可能な関係とされてい
るから、前述したようにシフトレバー3が大きくセレク
ト方向において揺動されても、それに伴う過剰な押圧力
等がブロック体203や垂下壁211等に伝達されるこ
とがない。
【0162】したがって、PレンジからRレンジへの切
換え時に、シフトレバー3が第1連通路G1に沿って揺
動経路の最左側まで揺動されても、レバー3とケーブル
26との連係が切断されることがないのみならず、ブロ
ック体203が垂下壁211を破壊し、該垂下壁211
を越えて、レバー3とケーブル26との連係を切断する
位置まで移動するようなことが有効に回避されることに
なる。
【0163】また、その場合に、移動ブロック体203
が第2ケース部材14の上端部で、左右両壁201,2
02の二箇所で支持されているから、たとえ該ブロック
体203の両端部が垂下壁211や第1ケース部材13
と当接して、シフトレバー3の軸心を中心とする水平方
向の応力が作用しても、該ブロック体203は同方向に
こじれることがなく安定的に支持される。
【0164】さらに、移動ブロック体203と第2ケー
ス部材14とが、寸法の相互に異なる左右の係止部2
9,29とブロック体203の左、中、右の三種類の開
口とによって簡便な形態で係合されているから、該ブロ
ック体203の組付け作業性の向上が図られる。
【0165】(11)シフト操作荷重受け機構 最後に、シフトレバー3とシフトゲート15との当接時
の衝撃荷重を柔らげる荷重受け機構を説明する。この機
構の説明には図2、図4、図10〜図12を参照する。
この機構は、シフトレバー3の基部材5の本体21の後
面から上方に突出する後側板状体24と、該レバー3の
後方でアッパープレート9の下面に設けられた下方突起
301とで構成されている。
【0166】前述したように、シフトレバー3はアッパ
ープレート9に形成されたシフトゲート15と当接する
ことにより、その前後左右方向の揺動が規制され、これ
により、該シフトレバー3の揺動経路が上記シフトゲー
ト15の形状によって決定される。したがって、レンジ
選択操作の度に、シフトゲート15は上記レバー3によ
って当接され、その際に当接衝撃力が加えられるから、
このシフトゲート15には、そのような無数回に及ぶレ
バー3の揺動の衝撃に耐え得るだけの耐久性が求められ
る。
【0167】そして、この変速操作入力装置1における
シフトゲート15では、Mレンジ選択位置が設けられ、
その結果、Nレンジ選択位置とDレンジ選択位置との間
の第6連通路G6と、上記Mレンジ選択位置の一部を構
成する第8連通路G8とが共にシフト方向に延びるよう
に平行に配置されていると共に、シフトゲート15がジ
グザグの鉤型形状とされ、且つ、特に、セレクト方向に
おいて同じ位置で一列に配置したPレンジ選択位置、N
レンジ選択位置及びDレンジ選択位置に対して、Mレン
ジ選択位置とRレンジ選択位置とを同じ側に配置したこ
とにより、Rレンジ選択位置からNレンジ選択位置への
切換え操作経路の一部を構成する第4連通路G4の終端
部と、上記第8連通路G8の終端部(シフトアップ位
置)とが相互に近接して設けられているため、第5連通
路G5、第6連通路G6、第7連通路G7及び第8連通
路G8で囲まれた部分のシフトゲート15の形状(より
具体的にはシフトゲート15を形成するためのアッパー
プレート9のその部分Zの形状)が、基部が細い突出部
となっている。したがって、この突出部Zに対して前後
左右の四方向からレバー3の当接力が加えられたときに
は、その耐久性の問題が顕著となる。
【0168】この機構は、特に上記のような突出部Zの
耐久性の向上を図るもので、図10に矢印Cで示すよう
に、シフトレバー3の円柱部材4が、RからNへの操作
時にシフトゲート15における上記突出部Zの前端部と
当接するときには、上記板状体24の後端部と下方突起
301の前端部とが、矢印Dで示すように、これとは別
の場所で当接し、また、図12に矢印Eで示すように、
シフトレバー3の円柱部材4が、Mレンジのシフトアッ
プ位置から右方向へ揺動された場合にシフトゲート15
における上記突出部Zの左側部と当接するときには、上
記板状体24の右側部と下方突起301の左側部とが、
矢印Fで示すように、これとは別の場所で当接するよう
になっている。
【0169】これにより、レバー3とゲート15との当
接力が分散されて該ゲート15の耐久性の向上が図られ
ることになる。また、上記板状体24がシフトレバー3
に、下方突起301がアッパープレート9に設けられ、
さらにアッパープレート9にはシフトゲート15も形成
されているから、これらの相互の位置関係が正確に図ら
れて、それぞれの当接がほぼ同時に起こるように設定し
易くなり、効果的に衝撃力が分散されることになる。
【0170】また、NからDへの切換え時には、図10
に矢印Gで示すように、上記板状体24が下方突起30
1の右側方を干渉することなく通過し、またDからMへ
の切換え時には、図11に矢印Hで示すように、上記板
状体24が下方突起301の後方を干渉することなく通
過する。
【0171】このように、第5、第6、第7、第8の四
つの連通路G5〜G8で囲まれたアッパープレート9の
突出部Zが基部の細い脆弱な部分となっているが、この
部分Zについては、上記のRからNへのシフト操作時
と、シフトアップ位置での右への揺動時だけでなく、他
の二方向からも当接衝撃力が加えられる可能性がある。
すなわち、NからDへの切換え時においてレバーが左へ
揺動操作されるときと、DからMへの切換え時において
レバーが前へ揺動操作されるときとであるが、これらは
いずれもレンジの切換え途中であり、位置決め用ディテ
ント凹部の山を越えている最中であるから、そのような
レバー3の操作は起こりにくい。しかし、それらの場合
においても、板状体24と下方突起301とが当接する
ようになっているから、やはりゲート15の耐久性は確
保されることになる。
【0172】また、この場合、上記の基部の細い、耐久
性に問題が生じる部分Zにおいて、アッパプレート9
に、例えば金属板等の補強材を埋め込んで耐久性を向上
させるようにしてもよい。
【0173】なお、以上説明した実施の形態において
は、前後方向がシフト方向、左右方向がセレクト方向と
されたが、シフト方向ないしセレクト方向はこのような
車体の向きとは無関係なものであることはいうまでもな
い。
【0174】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、シフト
ロック装置において、ロック部材をロック位置とロック
解除位置との間で移動させるソレノイドの必要以上の作
動音の発生を低減し、ロック部材の移動音の発生を低減
し、ロック部材とシフトレバーの当接部との当接音の発
生を低減し、乗員に対する違和感を低減し、シフトレバ
ーの揺動操作を円滑化することができる。本発明は、車
両に搭載される自動変速機のシフトロック装置、特に、
シフトロック対象のレンジ選択位置間に亘って位置する
単一のロック部材をソレノイド等の駆動手段によってロ
ック位置とロック解除位置との間で移動させる構成のシ
フトロック装置一般に広く好ましく適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るシフトロック機構
を備えた変速操作入力装置のうち車両の乗員室内に現れ
た部分の平面図である。
【図2】 同装置全体の概略平面図である。
【図3】 同装置の一部切欠き左側面図である。
【図4】 図2のア−ア線に沿う縦断面図である。
【図5】 同装置のシフトレバーの周辺構造を示す右側
面図である。
【図6】 同装置のシフトレバーの周辺構造を前方から
示す縦断面図である。
【図7】 同じく後方から示す縦断面図である。
【図8】 同じく上方から示す一部切欠き平断面図であ
る。
【図9】 Mレンジが選択されたときの同装置のシフト
レバーの周辺構造を上方から示す平断面図である。
【図10】 R−Nシフト操作時のシフトレバーの動き
を上方から示す概略図である。
【図11】 D−Mシフト操作時のシフトレバーの動き
を上方から示す概略図である。
【図12】 手動シフトアップ操作時のシフトレバーの
動きを上方から示す概略図である。
【図13】 Pレンジ選択操作時のシフトレバーの動き
を上方から示す概略図である。
【図14】 同装置の要部拡大一部切欠き左側面図であ
る。
【図15】 Pレンジシフトロックが行なわれたときの
同装置のシフトレバーの周辺構造を前方から示す縦断面
図である。
【図16】 Pレンジシフトロックが解除されたときの
同装置のシフトレバーの周辺構造を前方から示す縦断面
図である。
【図17】 Nレンジシフトロックが解除されたときの
同装置のシフトレバーの周辺構造を前方から示す一部切
欠き縦断面図である。
【図18】 シフトレバー側からみたシフトロック機構
の要部拡大側面図である。
【図19】 シフトロック機構の要部拡大平断面図であ
る。
【図20】 Nレンジスイッチ及びDレンジスイッチの
取り付け構造とその操作機構を示す図5と同様の右側面
図である。
【図21】 シフトロック装置のシステム構成図であ
る。
【図22】 同システムのコントロールユニットに格納
されたシフトロック制御プログラムの一例を示すフロー
チャート図である。
【符号の説明】
1 変速操作入力装置 3 シフトレバー 6 ベース部材 9 アッパープレート 91 ベース部材左側縁部の上方膨出部 92 同膨出部内壁の円筒形ボス部 93 シフトロック機構(シフトロック装置)のロ
ック部材の当接ブロック部 93a 同当接ブロック部のPレンジシフトロック用
前半部内面 93b 同当接ブロック部のNレンジシフトロック用
後半部内面 94 シフトロック機構のロック部材の摺動軸部 95 シフトロック機構のロック部材 96 シフトロックソレノイド(駆動手段) 97 同ソレノイドのプランジャ 99 シフトレバー基部材の当接突起部(シフトレ
バーの当接部) 100 シフトロック機構のレバー部材 500 コントロールユニット(制御手段) 501 インヒビタスイッチ 502 Nレンジスイッチ 504 ブレーキスイッチ 505 車速センサ 506 キー回動位置センサ 510 Nレンジスイッチ押圧部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八塚 誠二 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 溝口 達雄 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 日浅 文彦 広島県安芸郡府中町新地1番14号 デルタ 工業株式会社内 Fターム(参考) 3D040 AA14 AB01 AC60 AC66 AE05 3J052 AA07 AA09 AA20 BB06 GA15 GC67 LA01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともパーキングレンジ、後退レン
    ジ及びニュートラルレンジの各レンジ選択位置がこの順
    に配置され、これらのレンジ選択位置間で移動されるシ
    フトレバーと、該シフトレバーがパーキングレンジ選択
    位置から後退レンジ選択位置方向へ移動すること及びニ
    ュートラルレンジ選択位置から後退レンジ選択位置方向
    へ移動することを禁止するロック位置と許可するロック
    解除位置との間で移動可能なロック部材と、該ロック部
    材を上記ロック位置とロック解除位置との間で移動させ
    る駆動手段と、所定のロック解除条件が満足されたとき
    に上記ロック部材をロック解除位置へ移動させるように
    上記駆動手段を制御する制御手段とを有する自動変速機
    のシフトロック装置であって、上記制御手段が、ロック
    解除後に、シフトレバーがパーキングレンジ選択位置又
    はニュートラルレンジ選択位置から後退レンジ選択位置
    方向へ抜けてから、ニュートラルレンジ選択位置又はパ
    ーキングレンジ選択位置に移動するまでは、上記ロック
    部材をロック解除位置に継続して位置させるように上記
    駆動手段を制御するように構成されていることを特徴と
    する自動変速機のシフトロック装置。
  2. 【請求項2】 少なくともパーキングレンジ、後退レン
    ジ及びニュートラルレンジの各レンジ選択位置がこの順
    に配置され、これらのレンジ選択位置間で移動されるシ
    フトレバーと、該シフトレバーがパーキングレンジ選択
    位置から後退レンジ選択位置方向へ移動すること及びニ
    ュートラルレンジ選択位置から後退レンジ選択位置方向
    へ移動することを禁止するロック位置と許可するロック
    解除位置との間で移動可能なロック部材と、該ロック部
    材を上記ロック位置とロック解除位置との間で移動させ
    る駆動手段とを有する自動変速機のシフトロック装置で
    あって、シフトレバーがパーキングレンジ選択位置にあ
    り且つブレーキペダルが踏み込まれているとき又はシフ
    トレバーがニュートラルレンジ選択位置もしくは後退レ
    ンジ選択位置にあり且つ車速が所定車速より低いときは
    ロック部材がロック解除位置へ移動するように上記駆動
    手段を制御する制御手段が備えられていることを特徴と
    する自動変速機のシフトロック装置。
  3. 【請求項3】 制御手段は、さらに、イグニッションス
    イッチがオンであることをロック解除条件とすることを
    特徴とする請求項2に記載の自動変速機のシフトロック
    装置。
  4. 【請求項4】 各レンジ選択位置はシフトレバーの移動
    軌跡が鉤型となるように配置されていると共に、シフト
    レバーをパーキングレンジ選択位置から後退レンジ選択
    位置方向へ移動させる操作とニュートラルレンジ選択位
    置から後退レンジ選択位置方向へ移動させる操作とがシ
    フトレバーを同じ方向へ移動させる操作を含み、ロック
    部材はロック位置にあるときは上記方向へ移動されるシ
    フトレバーと当接して該レバーの該方向への移動を禁止
    し、シフトレバーはロック解除後はロック部材との当接
    部がロック部材のロック位置とロック解除位置との間に
    位置するように構成されていることを特徴とする請求項
    2に記載の自動変速機のシフトロック装置。
  5. 【請求項5】 シフトレバーの操作で選択されたレンジ
    を検出するためシフトレバーがいずれのレンジ選択位置
    にあるかを検出する第一の検出手段と、シフトレバーが
    パーキングレンジ選択位置とニュートラルレンジ選択位
    置とに亘る範囲内にあるかを検出する第二の検出手段と
    が備えられ、制御手段は、第二の検出手段でシフトレバ
    ーがパーキングレンジ選択位置とニュートラルレンジ選
    択位置とに亘る範囲内にあり且つ第一の検出手段でシフ
    トレバーがパーキングレンジ選択位置にないことが検出
    されたときはシフトレバーがニュートラルレンジ選択位
    置又は後退レンジ選択位置にあると判定することを特徴
    とする請求項2に記載の自動変速機のシフトロック装
    置。
  6. 【請求項6】 第一の検出手段はイグニッションスイッ
    チがオンであるときに作動し、制御手段は、さらに、イ
    グニッションスイッチがオンであることをロック解除条
    件とすることを特徴とする請求項5に記載の自動変速機
    のシフトロック装置。
  7. 【請求項7】 第二の検出手段はイグニッションスイッ
    チがオフであるときも作動し、制御手段は、さらに、イ
    グニッションスイッチがオンからオフとなったのち所定
    時間が経過していないことをロック解除条件とすること
    を特徴とする請求項6に記載の自動変速機のシフトロッ
    ク装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100969096B1 (ko) * 2004-12-22 2010-07-09 현대자동차주식회사 게이트형 변속 조작기구
JP2010261348A (ja) * 2009-05-01 2010-11-18 Manabu Suzuki アイドリングストップ制御装置
WO2017135218A1 (ja) * 2016-02-03 2017-08-10 株式会社東海理化電機製作所 シフト装置
WO2017135122A1 (ja) * 2016-02-03 2017-08-10 株式会社東海理化電機製作所 シフト装置

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