JP3997112B2 - 現像剤補給装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は例えば複写機、ファクシミリ、プリンタ等の電子写真方式の画像形成装置に用いる現像剤補給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機、プリンタ等の電子写真画像形成装置においては、現像剤としての微粉末のトナー(現像剤)が使用されている。そして、電子写真画像形成装置本体のトナーが消費された場合には、トナー収納容器(トナー補給容器)を用いて画像形成装置本体へトナーを補給することが行われている。トナーは極めて微細な粉末であるため、トナー補給作業時には、トナーが飛散しないようにトナー補給容器を画像形成装置本体内の内部に据え置いて、小さな開口部から少量ずつトナーを排出する方式が知られている。
【0003】
図1は画像形成装置本体の正面概略図である。トナーボトル(トナー収納容器)1から排出されるトナーは、収容手段としてのホッパー24に一旦収容された後、現像器11へ送り出される。
【0004】
図7は装置本体に取り付くトナー補給装置700を示したものである。トナー補給装置700には、トナーボトル1と連結してトナーボトル1を回転駆動させる駆動部(駆動力伝達部)20が具備されている。駆動部20はベアリング23によって回転可能に支持され、装置本体100内に設けた不図示の駆動モータにより回転駆動する構成になっている。また、ホッパー24を形成する隔壁25が設けられ、この隔壁25には、トナーボトル1の一部を回転可能に支持し、かつ、ホッパー24を密封する内外ベアリング26a、26bが固着されている。更に、ホッパー24には補給トナーを現像器11に搬送するためのスクリュー部材27が配置されている。
【0005】
図7(A)は、トナーボトル1を装置本体100に装着させる状態を示している。トナーボトル1先端の一端面には、トナーの排出開口(以下、単に「開口部」という)1aが設けてあり、開口部1aは、その先端開口が封止部材2により封止された状態にある。
【0006】
図7(B)は、ボトル保持部材(保持部材)600の図示矢印a方向への動作により、トナーボトル1の装着が更に進み、封止部材2の先端部に設けた係止突起としての係合突起3が装置本体側の駆動部20の係止穴に係止(抜け止め)された状態を示している。
【0007】
図7(C)は、封止部材2と駆動部20が係合した後、ボトル保持部材600が図示矢印b方向に後退することでトナーボトル1も後退するが封止部材2は画像形成装置本体側に係止によって固定されているので、相対的に封止部材2がトナーボトル1から離れて開口部1aが開き、トナー補給が可能となった状態が示されている。この状態で不図示のモータを駆動させると回転駆動力は本体駆動部20から封止部材2の係合突起の駆動力受け部としての駆動力受け面へと伝達され、更に封止部材2から駆動軸1bへと伝わることでトナーボトル1が回転しトナーを搬送、排出する構成になっている。すなわち、この封止部材2は、開口部1aを封止すると共に画像形成装置本体側から回転駆動力を受ける機能、この回転駆動力をトナーボトル1側に伝達させる機能を持っている。
【0008】
このようにトナーボトル1が回転することでトナーボトル1の内部に収容されていたトナーが開口部1aから順次排出され、ホッパー24に設けられたスクリュー部材27によって現像器11へと搬送され、トナー補給が行われる。また、空になったトナーボトル1を装置本体から取外す場合には、上記手順と逆の手順(図7(C)から(A)の手順)で行なわれる。
【0009】
このように、トナー収納容器(トナーボトル)1の着脱時には、ボトル保持部材600を介し、トナーボトル1を回転軸方向(図示矢印a又はb方向)に往復動作させる必要がある。ユーザーのトナーボトル1の交換容易性を考慮した上で、ユーザーに前述の図7(A)から(B)までの作業をさせ、トナーボトル交換用扉を閉める動作に連動させて(C)の動作を行う場合や、(A)から(C)の一連の動作を全て交換用扉に連動させて行う場合、またその逆の例等がある。
【0010】
トナーボトル1及びボトル保持部材600をこのように往復直線動作させる機構として以下に例をあげる。図8はボトル保持部材600を下方から見た斜視図であり、不図示のトナーボトルは図示裏面側に載せられる。交換用扉(不図示)に連通する回転軸51の回転動作(図示矢印h方向)は、ギア列52a〜52fを介し、回転リンク部材53を回動(図示矢印k方向)させる。この回転リンク部材53の回転により、スライドリンク部材54が移動し、これに係合する突起部600aを介し、ボトル保持部材600の往復直線動作をさせる(図示矢印j方向)。
【0011】
図9は、図8同様、ボトル保持部材600を下方から見た斜視図であり、不図示のトナーボトルは図示裏面側に載せられる。交換用扉(不図示)に連通する回転軸51の回転動作(図示矢印h方向)により、回転軸51と同軸上一体に回転する誘導カム55を回転させる。この誘導カム55の溝部にボトル保持部材600の突起部600aが係合されており、誘導カム55の図示矢印h方向の回転を図示矢印j方向の往復直線動作に変換し、ボトル保持部材600を動作させる。
【0012】
また、図8及び図9において、回転軸51の回動を交換用扉に連動させず、回転軸51に不図示の把手を設け、ユーザーの操作により、ボトル保持部材600を往復直線動作させる例もある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような構成の場合には、下記のような問題が生じていた。
【0014】
近年、画像形成装置には、更なる装置の小型化、コストダウン、信頼性、及びユーザー操作性の向上が要求されている。図8に示したトナーボトル(ボトル保持部材)の往復直線動作を行う機構の場合、複数のギア列(52a〜52f)や、リンク部材(53、54)を用いるため、部品点数の増大によるコストアップを招く。また、ユーザーに直接操作を行わせる箇所には、不可避の突発的かつ想定外の力が加わる場合が多く、例えばギア52fの回動軸の倒れにより、ギア間での歯飛びや、歯面割れが生じる可能性がある。そして、この信頼性低下を回避するために、各箇所への補強(軸倒れ防止や、ギア材質の変更等)となると、結果としてコストアップを招くことになる。また、ギア列とリンク部材で機構を形成した場合、回転軸51の回転位相と、目的とするボトル保持部材600の位置位相を調整して組む必要があり、これもまた、コストアップの要因の一つとなる。
【0015】
また、図9に示した機構の場合、図8の場合に比べれば、部品点数増や、調整組みによるコストアップは回避できる。しかしながら、ユーザーの操作力の低減を考えると、誘導カム55の径は大きくせざるを得ない。そのため、結果として装置の小型化に反することになる。
【0016】
本発明は上記構成の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、装置の大型化、コストアップを抑制しつつ、信頼性の高く、ユーザー操作性の高いトナーボトル装着交換性を達成することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための、本発明の代表的な構成は、内部に現像剤を収納し、長手方向一端側に設けられ前記現像剤の排出が行われる排出開口と、該排出開口を封止する封止部材と、を備えた現像剤収納容器と、前記現像剤収納容器を回転可能かつ着脱可能に保持し、前記現像剤収納容器を保持した状態で、前記現像剤収納容器の着脱が行われる着脱可能位置と、前記封止部材を前記排出開口から離して前記現像剤の補給を可能とする開口位置との間を、スライド移動可能な保持部材と、前記封止部材と係合することで前記現像剤収納容器と駆動連結し、前記現像剤収納容器を回転して内部の前記現像剤の排出を行うための駆動力を付与する駆動部と、前記現像剤収納容器の回転中心と略一致する回転中心を中心に回転可能に設けられ、回転操作の際に把持する把手部と、前記保持部材に保持された前記現像剤収納容器の外径よりも大きい周面に設けられ前記保持部材の係合部と係合する被係合部と、を有し、回転することで前記保持部材をスライド移動させる誘導部材と、を有することを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
(実施形態)
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0019】
図1は画像形成装置本体の正面概略図である。トナーボトル(現像剤収納容器)1は、本体横向き水平に設置されており、トナーボトル1から排出されるトナー(現像剤)は、収容手段としてのホッパー24に一旦収容された後、現像器(現像手段)11へ送り出される。現像器11に送り出されたトナーは、像担持体としての感光体ドラム6を有する画像形成部7にてトナー像が形成される。一方、給送手段5から給送された該転写材Sは、画像形成部7において形成された前記トナー像が転写され、定着器8を通して前記トナー像が定着され、排出トレイ9に排出される。
【0020】
図2は装置本体に取り付く、トナー補給装置400の概略を示したものである。トナー補給装置400には、トナーボトル1と連結してトナーボトル1を回転駆動させる駆動部(駆動力伝達部)20が具備されている。駆動部20は回転可能に支持され(不図示)、装置本体100内に設けた不図示の駆動モータにより回転駆動する構成になっている。ホッパー24には補給トナーを現像器11に搬送するためのスクリュー部材27が配置されている。
【0021】
図2(A)は、トナーボトル1を装置本体100に装着を開始する状態を示しており、図2(A)の位置では、トナーボトル1は装置本体に固定されていないため、ユーザーはトナーボトル1の装置本体からの着脱を行うことが可能である。トナーボトル1先端の一端面には、トナーの排出開口(以下、単に「開口部」という)1aが設けてあり(図2(C)参照)、開口部1aは、その先端開口が封止部材2により封止された状態にある。
【0022】
図2(B)は、ボトル保持部材(保持部材)300の図示矢印a方向への動作により、トナーボトル1の装着が更に進み、封止部材2の先端部に設けた係止突起としての係合突起3が装置本体側の駆動部20の係止穴に係止(抜け止め)された状態(詳細図3参照)を示している。これは、封止部材2と装置本体側の駆動部20とが相対的に近付くスライド動作により、係合突起3と係止穴とがスナップフィット的に係止されることになる。
【0023】
図2(C)は、封止部材2と駆動部20が係合した後、ボトル保持部材300が図示矢印b方向に後退することでトナーボトル1も後退するが、封止部材は画像形成装置本体側に係止によって固定されているので、相対的に封止部材2がトナーボトル1から離れて開口部1aが開き、トナー補給が可能となった状態が示されている。即ち、自動的に封止部材の開動作を行うことができる。後述するように、封止部材の閉動作も自動的に行うことができる。
【0024】
この状態で不図示のモータを駆動させると回転駆動力は本体駆動部20から封止部材2の係合突起の駆動力受け部としての駆動力受け面へと伝達され、更に封止部材2から駆動軸1bへと伝わることでトナーボトル1が回転しトナーを搬送、排出する構成になっている。すなわち、この封止部材2は、開口部1aを封止すると共に画像形成装置本体側から回転駆動力を受ける機能及びこの回転駆動力をトナーボトル1側に伝達させる機能を併せ持っている。このように封止部材2を介してトナーボトル1が回転することで、トナーボトル1の内部に収容されていたトナーが開口部1aから順次排出され、ホッパー24に設けられたスクリュー部材27によって現像器11(図1参照)へと搬送され、トナー補給が行われる。
【0025】
図3に、封止部材2と駆動部20の詳細を示す。図3(A)は図2(C)の状態を拡大したもので、図2(B)及び(C)を用いて前述した動作の結果、封止部材2の先端部に設けた係止突起3が装置本体側の駆動部20の係止穴に係止され、トナーボトルの動作により開口部1aが開口し、トナー補給が可能となった状態を示している。
【0026】
本体駆動部20と封止部材2との係止を解除する際は、図3(B)に示すように、開閉制御部材21を封止部材2の先端に設けた解除突起4に矢印c方向に進入させることにより為される。解除突起4は開閉制御部材21の内周面によって内側へと押圧されて矢印d方向に変位し(弾性変形して撓むことによる)、同時にこの解除突起4と共に係合突起3も内側に変位する。これにより係合突起3と本体駆動部20との係合が解除される。
【0027】
一方、トナーボトル1は図示矢印e方向に移動されるため、トナーボトル1の開口部1aを、封止部材2により封止された状態になる。ちなみに、前述した図2(B)での、封止部材2と駆動部20の係止時には、この開閉制御部材21は、図3(A)の位置に待機したままである。
【0028】
その後、図3(C)に示すように、開閉制御部材21は静止したまま、トナーボトル1が、前述とは逆向きである図示矢印f方向へ移動することにより、封止部材2と駆動部21との係止は解除され、トナーボトル1は、開口部1aを封止部材2に封止された状態、つまり、ユーザーによる装置本体からのトナーボトル着脱可能な状態となる。
【0029】
ここでは、開閉制御部材21の矢印c方向の動作後に静止し、トナーボトル1の動作によって開口部1aの封止、及びトナーボトル1の図示矢印e方向への退避を行ったが、開閉制御部材21を図示矢印c方向にそのまま進行させ、開閉制御部材21の押圧による封止部材2の移動後に開口部1aの封止を行い、更に進行を継続し、トナーボトル1を図示矢印f方向まで退避させる手法を採用しても良い。
【0030】
つまり、ここまで述べてきたように、トナーボトル1、及び開閉制御部材21のトナーボトル回転軸方向(図2矢印ab方向)への往復動作と、その組合せにより、トナーボトル1の補給可能状態への装着、補給状態からの解除、及びボトル着脱位置への退避を行うことが可能である。ユーザーの装着交換容易性を考慮した上で、これらトナーボトル1、及び開閉制御部材21の動作の一部、もしくは全てを、トナーボトル交換用扉(不図示)を閉める動作に連動させ行う場合や、ユーザー操作把手(不図示)の操作との組合せを図る場合、または、モータ等の駆動部材を付加し、装置本体からの信号により一部、もしくは全てを自動で行う場合等がある。
【0031】
続いて、これらトナーボトル1及び開閉制御部材21の往復動作を誘導する誘導部材の機構について、以下具体的に述べる。ここでは、一例として、トナーボトル1、及び開閉制御部材21の往復直線動作を、ユーザー操作把手を用い、ユーザーによる一動作で行う例を挙げる。
【0032】
図4は、ユーザーの一動作による、着脱可能状態と装着完了状態との間の遷移の過程で、トナーボトル1及び開閉制御部材21のトナーボトル回転軸方向の変位量(軌跡)を示した図である。
【0033】
開閉制御部材21は、着脱可能状態において、(a)係止解除位置にあり、装着完了状態への過程途中で図示左方向に進み(b)退避位置に移動する。逆に、装着完了状態から着脱可能状態への遷移の過程では、上記と逆の軌跡をたどる。
【0034】
一方、トナーボトル1は、着脱可能状態において、図示(1)ボトル着脱可能位置にあり、装着完了状態へ進む過程で、一旦、(2)駆動部連結位置まで図示左方向に進み停止した後、再度図示右方向に進み、装着完了状態では(3)ボトル開口位置へと移動する。逆に、装着完了状態から着脱可能状態への遷移の過程では、上記と逆の軌跡をたどる。
【0035】
双方の変位の軌跡における、各位置での各部材の関係を以下に再度、順を追って具体的に述べる。着脱可能状態から装着完了状態への遷移時には、まず、トナーボトルは(1)ボトル着脱可能位置にあり、この位置では、ユーザーは自由にトナーボトル1の装置本体からの着脱を行える。この後、トナーボトル1は(2)駆動部連結位置まで移動し、一定の間停止する。このときのトナーボトル位置は、前述の図2(B)の位置に相当する。トナーボトルが、(2)駆動部連結位置に静止を開始した時点(図示R1:係止解除範囲)では、開閉制御部材21が、(a)係止解除位置にあるため(図3(B)の状態)、封止部材2と駆動部21の係止は完了していないが、この後、トナーボトル1が未だ(2)駆動部連結位置に留まったまま、開閉制御部材21が(b)退避位置へ移動し、封止部材2の解除突起4の押圧を解除するため、図示R2:係止範囲において、封止部材2と駆動部21の係止が完了する。この後更に、トナーボトル1は、(3)ボトル開口位置まで(図示右方向)移動し、封止部材2がトナーボトル1から離間し開口部1aを開放する(図3(A)、図2(C)の状態)。
【0036】
一方、装着完了状態から着脱可能状態への遷移時には、開口部1aの開いた(3)ボトル開口位置(図3(A)の状態)より、トナーボトル1が(2)駆動部連結位置まで移動し、開口部1aの封止を行う。この後、開閉制御部材21が(a)係止解除位置に移動し、留まったまま(R1:係止解除範囲内)、トナーボトル1が(1)ボトル着脱可能位置へ再移動するため、結果として、封止部材2と駆動部20の係止は解除された状態でトナーボトル1は(1)ボトル着脱可能位置へと移動することが可能となる(図3(B)から(C)への変化)。
【0037】
図5は、図4で示した往復直線動作をトナーボトル1と開閉制御部材21にさせる機構を示した概略断面図である。トナーボトル1を保持するボトル保持部材300は、操作カム(誘導部材)31と、31a及びボトル保持部材の係合部300aにて係合されている。一方、開閉制御部材21は、操作カム31と、操作カムの係合部31b及び開閉制御部材の係合部21aにて係合されている。操作カム31は、トナーボトル1の回転軸と同軸上を回動可能で、ホッパー24を密封する内外ベアリング24a、24bにて回転可能に支持されている。
【0038】
図6に操作カム31の概略斜視図を示す。図6のように、操作カム31には、ユーザーが操作する際に、把手としてつかむ把手部31cが設けられており、ユーザーは、トナーボトル1の装置本体からの着脱可能状態と装着完了(トナー補給可能)状態の切り替えを、把手部31cを図示矢印g方向に操作することで行う。
【0039】
操作カム31の、ボトル保持部材300との係合部31a、及び開閉制御部材21(図6不図示)との係合部31bは、図4で示したトナーボトル1と開閉制御部材2の双方の位相軌跡線を達成するように周方向に連続した溝部で形成されている。トナーボトル1と開閉制御部材21は、この操作カム31の溝形状(31a、31b)に沿って、回転軸方向に往復直線動作を行う。このため、トナーボトル1と開閉制御部材21の相対的な関連性をもつ往復直線動作は、この操作カムに形成された溝形状(31a、31b)で一義的に定義されるため、組立て時の調整等が不要である。
【0040】
また、往復直線動作を実施させるために必要な部材は、実質この操作カム31のみであり、複雑なギア列、リンク機構に比べ大幅な部品点数減によるコストダウンが達成できる。また同時に、機構を単純化することで、ユーザーに直接操作を行わせる箇所に生ずる不可避の突発的かつ想定外の力に対しても対処しやすく、補強等も最小限に抑えることが可能であり、信頼性向上とコストダウンの両者を達成することができる。
【0041】
さらに、操作カム31のトナーボトル1側は、トナーボトル1の外径を覆う形状をしており、トナーボトル1の回転軸と同軸上を回転するため、可動スペースを含め、操作カム31の占有容積は非常に小さく抑えることが可能であるため、装置本体の小型化に大きく貢献する。また、操作カム31の外径は、十分大きく確保できるため、操作カム31へのユーザー操作力は軽微なものですみ、ユーザー操作性の向上にも寄与できる。
【0042】
(他の実施形態)
前述した実施形態においては、ユーザーの操作カム31への操作による例をあげたが、これに限るものではなく、この操作カム31をボトル回転用扉と連通させることも可能である。また、前述の実施形態では、トナーボトル1と開閉制御部材21の両方を往復動作させる例をあげたが、トナーボトル1の往復動作のみをトナーボトル1の回転軸上を回転する誘導部材(操作カム)31で行う場合でも有効な手段である。
【0043】
また、前述の実施形態においては操作カム31を手動による操作を行なう例をあげたが、これに限るものではなく、操作カム31を駆動させる駆動機構を有し、CPU等の駆動制御手段により制御を行なう構成にしてもよい。更に、前述した実施形態においては、画像形成装置として複写機を例示して説明したが、これに限るものではなく、プリンタやファクシミリ装置にしてもよい。
【0044】
【発明の効果】
以上のように、本発明においては、内部に現像剤を収納し、長手方向一端側に設けられ前記現像剤の排出が行われる排出開口と、該排出開口を封止する封止部材と、を備えた現像剤収納容器と、前記現像剤収納容器を回転可能かつ着脱可能に保持し、前記現像剤収納容器を保持した状態で、前記現像剤収納容器の着脱が行われる着脱可能位置と、前記封止部材を前記排出開口から離して前記現像剤の補給を可能とする開口位置との間を、スライド移動可能な保持部材と、前記封止部材と係合することで前記現像剤収納容器と駆動連結し、前記現像剤収納容器を回転して内部の前記現像剤の排出を行うための駆動力を付与する駆動部と、前記現像剤収納容器の回転中心と略一致する回転中心を中心に回転可能に設けられ、回転操作の際に把持する把手部と、前記保持部材に保持された前記現像剤収納容器の外径よりも大きい周面に設けられ前記保持部材の係合部と係合する被係合部と、を有し、回転することで前記保持部材をスライド移動させる誘導部材と、を有する。このため、装置の大型化、コストアップを抑制しつつ、信頼性の高く、ユーザー操作性の高いトナーボトル装着交換性を達成すること、具体的には、現像剤収納容器を保持部材によって保持しながらスライド移動する現像剤補給装置において、装着動作が簡単で、小型化が図れかつ操作力を軽微にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置本体の正面概略図。
【図2】装置本体に取り付くトナー補給装置の概略図。
【図3】封止部材と駆動部の詳細図。
【図4】トナーボトル及び開閉制御部材のトナーボトル回転軸方向の変位量(軌跡)を示した図。
【図5】操作カムの機構を示した概略断面図。
【図6】操作カムの機構を示した概略斜視図。
【図7】従来のトナー補給装置を示した図。
【図8】従来のボトル保持部材を下方から見た斜視図。
【図9】従来のボトル保持部材を下方から見た斜視図。
【符号の説明】
S…転写材、1…トナーボトル、1a…開口部、1b…駆動軸、2…封止部材、3…係合突起、4…解除突起、5…給送手段、6…感光体ドラム、7…画像形成部、8…定着器、9…排出トレイ、11…現像器、20…駆動部、21…開閉制御部材、21a…係合部、24…ホッパー、24a…内外ベアリング、24b…内外ベアリング、27…スクリュー部材、31…操作カム、31a…係合部、31c…把手部、100…装置本体、300…ボトル保持部材、300a…係合部、400…トナー補給装置
Claims (3)
- 内部に現像剤を収納し、長手方向一端側に設けられ前記現像剤の排出が行われる排出開口と、該排出開口を封止する封止部材と、を備えた現像剤収納容器と、
前記現像剤収納容器を回転可能かつ着脱可能に保持し、前記現像剤収納容器を保持した状態で、前記現像剤収納容器の着脱が行われる着脱可能位置と、前記封止部材を前記排出開口から離して前記現像剤の補給を可能とする開口位置との間を、スライド移動可能な保持部材と、
前記封止部材と係合することで前記現像剤収納容器と駆動連結し、前記現像剤収納容器を回転して内部の前記現像剤の排出を行うための駆動力を付与する駆動部と、
前記現像剤収納容器の回転中心と略一致する回転中心を中心に回転可能に設けられ、回転操作の際に把持する把手部と、前記保持部材に保持された前記現像剤収納容器の外径よりも大きい周面に設けられ前記保持部材の係合部と係合する被係合部と、を有し、回転することで前記保持部材をスライド移動させる誘導部材と、
を有することを特徴とする現像剤補給装置。 - 前記封止部材は、前記駆動部と係合する係合突起を有し、
前記誘導部材を一方向に回転した場合、前記保持部材は、前記着脱可能位置から、前記駆動部と前記係合突起が係合する連結位置へ移動した後、前記開口位置へとスライド移動することを特徴とする請求項1に記載の現像剤補給装置。 - 前記封止部材に設けられ、前記駆動部と前記係合突起との係合を解除するための解除突起と、
前記封止部材に向けて進退し、前記解除突起を押圧することで前記係合突起の係合を解除する開閉制御部材と、
前記開閉制御部材に設けられ、前記誘導部材の周面に設けられた第2の被係合部と係合する第2係合部と、
を有し、
前記開閉制御部材は、前記誘導部材の回転に伴って進退を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の現像剤補給装置。
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