JP3992634B2 - タイヤ加硫機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤを加硫成形するタイヤ加硫機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
タイヤ加硫機は、中心軸同士を一致させながら型締めされた上金型および下金型内に生タイヤを収容して加硫成形する際に、生タイヤが中心軸に同芯状にセットされ、シェーピングされることが加硫成形を均質に行って高品質の加硫済みタイヤを得る上で望まれている。
【0003】
そこで、従来においては、例えば図7に示すように、上金型51と下金型52とを型開きした後、ローダー機構55のチャック部54で生タイヤ53を保持し、チャック部54を水平移動させることにより両金型51・52間に生タイヤ53を搬入する。そして、チェック部54を下降させ、チャック部54の根元側に設けられた挿通穴56にガイドロッド57を挿通させることによって、生タイヤ53が下金型52の中心軸と同芯状となるように位置決めしながらセットする。この後、生タイヤ53を中心機構によりシェーピングし、チェック部54を金型51・52間から退避させた後、上金型51を下降させることによって、両金型51・52の中心軸同士を一致させるように型締めし、金型51・52内の生タイヤ53に対して加硫成形を行うようになっている(例えば特許文献1参照。)
【0004】
【特許文献1】
実開平7−4012号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のものでは、挿通穴56およびガイドロッド57の位置関係が変化したり、ガイドロッド57の据え付け状態(軸芯方向)が変化したときに、生タイヤ53が中心軸に対して誤差を含んだ状態で位置決めされることになるが、この場合に、下金型52の中心軸から離れた位置に設けられた挿通穴56とガイドロッド57とで間接的に生タイヤ53を中心軸に対して同芯状に位置決めしているため、位置決め誤差の発生をオペレータが気付き難いという問題がある。この結果、不十分な品質の加硫成形が多くの生タイヤ53に対して行われる場合がある。
【0006】
さらに、タイヤ加硫機の組み立て時や点検時においては、ガイドロッド57が中心軸に対して平行であることを確認および調整する作業と、このガイドロッド57と挿通穴56とが同芯状の位置関係にあることを確認および調整する作業とが必要である。これにより、タイヤ加硫機の組み立て時や点検時における作業が困難であると共に長時間を要し易いという問題もある。
【0007】
従って、本発明は、位置決め誤差の発生を容易に確認できると共に、位置決め誤差を容易に解消することができるタイヤ加硫機を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、1の発明は、型締めされる金型内に生タイヤを収容して加硫成形するタイヤ加硫機において、前記生タイヤを保持するチャック部を有し、該チャック部を移動させて前記生タイヤを型開きされた状態の上金型および下金型間に搬入すると共に、前記金型に着座可能なローダー機構と、前記加硫機の前記下金型側に設けられ、前記下金型の中心軸と同芯状に配置された嵌合部材と、保持される生タイヤと同芯となるように前記チャック部に設けられ、該チャック部の生タイヤ着座動作時に先端部が前記嵌合部材に嵌合されるガイドロッドとを有することを特徴としている。
【0009】
上記の構成によれば、例えば加硫機本体の定期点検時等においては、ガイドロッドおよび嵌合部材の軸芯と中心軸とが同芯状態にあるか否かを確認すれば、ガイドロッドと嵌合部材との位置関係も同時に検査することができるため、検査作業を簡単に行うことができる。この結果、位置決め誤差の発生をオペレータが気付き易いため、不十分な品質で加硫成形が行われることを十分に防止することができる。さらに、タイヤ加硫機を組み立てる場合においても、ガイドロッドおよび嵌合部材を中心軸に同芯させるように調整すれば、同時にガイドロッドと嵌合部材との位置関係の調整も完了するため、組み立て作業を容易に行うことができる。
【0010】
2の発明は、第1の発明に加えて、ブラダを伸展および縮小させるようにセンターポストを昇降可能に有し、該センターポストの上端面に前記嵌合部材が設けられた中心機構と、前記センターポストの下降に追従して前記ガイドロッドを進退移動可能に支持するガイドロッド支持機構とを有することを特徴としている。
【0011】
これにより、ブラダを備えたブラダ方式のタイヤ加硫機において、容易且つ確実にタイヤを金型の中心軸に同芯させることができる。
【0012】
3の発明は、第2の発明に加えて、前記ガイドロッド支持機構は、シリンダロッドを前記ガイドロッドとしたシリンダ装置であることを特徴としている。
【0013】
これにより、極めて簡単な構成でガイドロッド支持機構およびガイドロッドを形成することができる。
【0014】
4の発明は、第2の発明に加えて、前記ガイドロッド支持機構は、前記ガイドロッドを所定位置で停止可能なブレーキ機構を備えていることを特徴としている。
【0015】
これにより、ガイドロッド支持機構をシリンダ装置で構成した場合と同様に嵌合状態を維持する機能を発揮させることができる上に、ガイドロッド支持機構の高さを最小限に抑制することができるため、タイヤ加硫機の全高を低い状態に維持することができる。
【0016】
5の発明は、第2の発明または第4の発明に加えて、前記ガイドロッド支持機構は、前記ガイドロッドを前記下金型に向かって付勢する付勢機構を有することを特徴としている。
【0017】
これにより、嵌合状態を維持する機能を全て動力源を要しない機械的な構成要素で実現することがでる。
【0018】
第6の発明は、第3の発明に加えて、前記ガイドロッド支持機構は、ブラダを縮小させるように上限位置まで上昇された状態の前記センターポストおよびブラダを伸展させるように下降された状態の前記センターポストにおける前記嵌合部材と嵌合するシリンダロッドを前記ガイドロッドとしたシリンダ装置であり、かつ前記チャック部の下降時と前記センターポストの下降時において前記ガイドロッドが前記嵌合部材と嵌合した状態を維持するように、当該ガイドロッドの下降力が前記ローダ機構および前記センターポストの昇降力に対して小さな値に設定されていることを特徴としている。
【0019】
これにより、チャック部の下降が継続されると、ガイドロッドがセンターポストの反力 を受けることによって、ガイドロッドが嵌合部材に嵌合した状態を維持しながらシリンダ装置内に後退する。
さらに、ブラダを縮小させるためセンターポストが下降される際には、ガイドロッドは、シリンダ装置により下降力が付与されているため、センターポストの下降に同調して下降することにより嵌合部材との嵌合が維持される。
したがって、生タイヤがローダ装置により下金型に装着されるまで、および下金型に装着されてからセンターポストが下降され、シェーピングされる過程において、生タイヤを常に中心軸に対して同芯となるように調芯することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
本発明の第1の実施形態を図1および図2に基づいて以下に説明する。
本実施の形態に係るタイヤ加硫機は、図1に示すように、生タイヤ5を加硫成形する加硫機本体1と、加硫機本体1に対して生タイヤ5を搬入するローダ装置2と、加硫済みタイヤを搬出する図示しないアンローダとを有している。加硫機本体1は、敷地面に設置された金型固定部3と、金型固定部3に対して昇降する金型昇降部4とを有している。金型固定部3は、生タイヤ5の下サイドウオール等に当接する下金型6と、下金型6を所定温度に加熱する図示しない下加熱機構
と、下加熱機構および下金型6の中心部に貫設された中心機構7とを有している。
【0021】
上記の中心機構7は、下金型6に固定された図示しない下部リング機構を有している。下部リング機構は、生タイヤ5の下ビード部に当接するように形成されていると共に、ブラダ8の下縁部を挟持するように形成されている。また、下部リング機構は、蒸気や窒素ガス等の加圧加熱媒体を供給する図示しない加圧加熱媒体供給装置に接続されており、この装置からの加圧加熱媒体をブラダ8内に供給可能に形成されている。
【0022】
上記の下部リング機構の中心部には、センターポスト9が上下方向に摺動自在および気密状態に立設されている。センターポスト9の上端部には、上部リング10が設けられている。上部リング10は、ブラダ8の上縁部を挟持している。また、センターポスト9の上端面には、嵌合部材12が設けられている。嵌合部材12は、上端部に嵌合凹部12aを備えており、嵌合凹部12aおよび嵌合部材12は、下金型6の中心軸と同芯となるように設定されている。
【0023】
また、センターポスト9の下端部には、センターポスト9を任意の高さ位置に昇降可能な図示しないポスト昇降機構が連結されている。そして、ポスト昇降機構は、生タイヤ5の搬入時および加硫済みタイヤの搬出時において、ブラダ8の上縁部を持ち上げてブラダ8を生タイヤ5のタイヤ穴よりも小さな径に設定するようにセンターポスト9を上限位置に上昇させる一方、生タイヤ5の加硫成形時において、ブラダ8を生タイヤ5の内に挿入し、タイヤ内壁面に当接可能な径に拡大させるようにセンターポスト9を下降させるようになっている。
【0024】
上記のセンターポスト9により拡縮されるブラダ8は、生タイヤ5の加硫成形時に、加圧加熱媒体が供給されることによりタイヤ内壁面を金型方向に押圧するものであり、例えば高温環境下で変質し難い低延伸性材料を用いて形成されている。また、センターポスト9の上方には、金型昇降部4と上金型11が設けられている。上金型11は、生タイヤ5の上サイドウオール等に当接するように形成されていると共に、金型昇降部4を昇降させる図示しない金型昇降機構を備えている。
【0025】
上記のように構成された加硫機本体1の側方には、ローダ装置2が配設されている。ローダ装置2は、中心軸に対して平行となるように敷地面に対して鉛直方向に立設された垂直フレーム21と、垂直フレーム21に沿って鉛直方向に昇降するリニアガイド等の昇降機構と、垂直フレーム21を旋回中心として水平方向に旋回する旋回機構とを備えている。昇降機構および旋回機構は、アーム部材22の基端部を支持しており、アーム部材22を鉛直方向に昇降可能および水平方向に旋回可能にしている。
【0026】
上記のアーム部材22の先端部には、チャック機構23が設けられている。チャック機構23は、水平配置されたチャック支持板24と、チャック支持板24の下面に設けられた複数の爪部材25とを有している。チャック支持板24は、貫通穴24aを有しており、貫通穴24aは、チャック機構23が金型6・11間に搬入されたときに、中心点が中心軸に対して一致するように形成されている。貫通穴24aの周囲には、上記の爪部材25が等間隔で配設されている。これらの爪部材25は、中心点(中心軸)に対する径方向に対して進退移動可能にされている。そして、これらの爪部材25は、中心点(中心軸)方向に移動したときに、爪部材25の先端部で結ばれる径が生タイヤ5の穴径よりも縮小し、逆方向に移動したときに、爪部材25の先端部で結ばれる径が生タイヤ5の穴径よりも拡大するように設定されている。これにより、チャック機構23は、爪部材25の移動により生タイヤ5を着脱可能に保持するようになっている。
【0027】
また、チャック支持板24の上面には、貫通穴24aを渡るブラケット26が設けられている。ブラケット26は、エアにより作動するシリンダ装置27を支持している。シリンダ装置27は、シリンダロッドをガイドロッド28として下方に向けて備えている。ガイドロッド28は、貫通穴24aに貫通されていると共に、チャック機構23が金型6・11間に搬入されたときに、軸芯が中心軸に対して同芯となるように設定されている。このエアシリンダ本体部を設けることにより上・下金型の開ストロークが大きくなり、加硫機の高さが高くなることがあるが、シリンダ装置27の高さを低くするために、テレスコピック型のシリンダとすることができる。
【0028】
尚、ブラケット26の高さは、チャック機構23を下降させて生タイヤ5を下金型6に装着するときに、ブラケット26が中心機構と干渉しないように設定されている。即ち、上記のブラケット26の高さは、ブラダ8を縮小させるように上限位置まで上昇されたセンターポスト9の長さとシリンダ装置27に引き込まれた状態におけるガイドロッド28の突出長さとの合計長よりも長くなるように設定されている。また、シリンダ装置27によるガイドロッド28の押出力(下降力)は、チャック機構23の下降時やセンターポスト9の下降時等において常にガイドロッド28の先端部が嵌合凹部12aに嵌合した状態を維持するように、ローダ装置2およびセンターポスト9の昇降力に対して十分に小さな値に設定されている。尚、生タイヤ5を下金型6に装着するときに、センターポスト9とチャック機構23が干渉しないために十分な長さの爪部材とすることで、ブラケット26を用いない構成とすることができる。
【0029】
上記の構成において、タイヤ加硫機の動作について説明する。
【0030】
先ず、金型昇降部4を上昇させることによって、金型固定部3の上方に金型昇降部4を位置させる。これにより、下金型6と上金型11とが型開きした状態となる。この後、待機位置に存在する未加硫の生タイヤ5をローダ装置2のチャック機構23により保持し、チャック機構23を昇降および旋回させることによって、生タイヤ5を金型6・11間に搬入する。
【0031】
図2(a)に示すように、生タイヤ5のタイヤ穴がセンターポスト9の上方に位置させ、また、中心機構7のセンターポスト9を上昇させることによって、上部リング10を介してブラダ8の上縁部を持ち上げ、ブラダ8を生タイヤ5のタイヤ穴よりも小さな径に縮小させる。また、チャック機構23側においては、シリンダ装置27からガイドロッド28を最大ストローク量で進出させる。そして、生タイヤ5を下金型6に載置するため、チャック機構23と共に生タイヤ5を下降させる。
【0032】
これにより、先ず、生タイヤ5のタイヤ穴にセンターポスト9およびブラダ8が挿通される。そして、この挿通途中において、ガイドロッド28の先端部が嵌合部材12の嵌合凹部12aに嵌合される。この際、ガイドロッド28と嵌合部材12(嵌合凹部12a)とは、中心軸に一致されている。従って、ガイドロッド28が嵌合凹部12aに嵌合した時点でチャック機構23およびこのチャック機構23に保持された生タイヤ5が中心軸に一致するように強制的に調芯される。
【0033】
また、ガイドロッド28は、シリンダ装置27による押出力(下降力)がローダ装置2およびセンターポスト9の昇降力に対して十分に小さな値に設定されている。これにより、図2(b)に示すように、ローダ装置2によるチャック機構23の下降が継続されると、ガイドロッド28がセンターポスト9の反力を受けることによって、ガイドロッド28が嵌合凹部12aに嵌合した状態を維持しながらシリンダ装置27内に後退し、生タイヤ5が下金型6に載置される。これにより、生タイヤ5は、ローダ装置2により下金型6に装着されるまでの過程において、常に中心軸に対して同芯となるように調芯されることになる。
【0034】
この後、図2(c)に示すように、ブラダ8を生タイヤ5の内壁面に沿って展開させるため、センターポスト9が下降される。この際、ガイドロッド28は、シリンダ装置27により押出力(下降力)が付与されているため、センターポスト9の下降に同調して下降することにより嵌合凹部12aとの嵌合状態を維持する。その後、ブラダ内に低圧の加圧加熱媒体が供給され、いわゆるシェーピングと呼ばれる生タイヤ5の成形および保持行なわれ、下金型6への装着が完了する。この結果、生タイヤ5は、下金型6に装着されてからセンターポスト9が下降され、シェーピングされる過程においても、常に中心軸に対して同芯となるように調芯されることになる。また、これにより、生産運転時において、例えばローダ装置がセンターポストに対して偏芯した場合でも、生タイヤ5は、確実に中心軸に対して同芯となるよう調芯され、不良タイヤができることはない。
【0035】
上記のようにして生タイヤ5の下金型6への装着が完了すると、チャック機構23による生タイヤ5の保持が解除される。そして、チャック機構23のみが上昇および水平移動されて金型6・11間の外部に移動される。この後、図1の上金型11が下降され、金型6・11の型締めが行われる。これにより、金型6・11内に生タイヤ5が中心軸に同芯した状態で正確にセットされるため、加硫成形を高品質に行った生タイヤ5を得ることができる。そして、このようにして加硫済の生タイヤ5が得られると、上述の動作とは逆の動作により金型6・11が型開きされた後、ブラダ8が縮小され、生タイヤ5がアンローダ装置により保持されて外部に搬出される。この後、新たな生タイヤ5が搬入されて加硫成形が繰り返されることになる。
【0036】
また、加硫機本体1の定期点検時等においては、ガイドロッド28および嵌合部材12の軸芯と中心軸とが同芯状態にあるか否かを確認すれば、ガイドロッド28と嵌合部材12との位置関係も同時に検査することができるため、検査作業を簡単に行うことができる。さらに、タイヤ加硫機を組み立てる場合においても、ガイドロッド28および嵌合部材12を中心軸に同芯させるように調整すれば、同時にガイドロッド28と嵌合部材12との位置関係の調整も完了するため、組み立て作業を容易に行うことができる。
【0037】
(実施形態2)
次に、本発明の第2の実施形態を図3ないし図5に基づいて以下に説明する。尚、第1の実施形態と同一の部材には、同一の符号を付記してその説明を省略する。
【0038】
本実施の形態に係るタイヤ加硫機は、図3に示すように、生タイヤ5を加硫成形する加硫機本体1と、加硫機本体1に対して生タイヤ5を搬入するローダ装置2とを有している。加硫機本体1は、中心機構7を備えた金型固定部3を有している。中心機構7の中心部には、センターポスト9が上下方向に摺動自在および気密状態に立設されている。センターポスト9の上端面には、嵌合部材31が設けられている。嵌合部材31は、上端部に嵌合凹部31aを備えており、嵌合凹部31aおよび嵌合部材31は、下金型6の中心軸と同芯となるように設定されている。嵌合凹部31aは、底面が逆円錐形状に形成されており、頂部が中心軸に一致されている。また、嵌合部材31は、鉄等の磁性材料を主要成分として形成されている。
【0039】
また、嵌合部材31の上方には、中心軸に一致されたガイドロッド30が設けられている。ガイドロッド30は、先端部30bが円錐形状の傾斜側面30aを有するように形成されている。これにより、ガイドロッド30は、嵌合部材31の嵌合凹部31aに嵌合するときに、水平方向に多少の誤差があっても先端部30bの傾斜側面30aに沿って強制的に嵌合凹部31aに嵌合されるようになっている。また、ガイドロッド30の先端部30bには、電磁石が埋設されており、電磁石は、図示しないスイッチの切り替えにより磁性の発生と停止とを切り替え可能にされている。そして、この電磁石は、ガイドロッド30の先端部30bが嵌合凹部12aに嵌合されたときに、磁性を発生して先端部30bを嵌合凹部12aに強固に接合させるようになっている。一方、ガイドロッド30の後端部(上端部)には、ガイドロッド30のロッド径よりも大きな径を有した停止部30cが形成されている。
【0040】
上記のガイドロッド30は、ブラケット26に設けられたガイドロッド支持機構36により支持されている。ガイドロッド支持機構36は、センターポスト9の下降に追従してガイドロッド30を進退移動可能に支持している。また、ガイドロッド支持機構36は、ガイドロッド30の停止部30cで当接するように形成されることによって、ガイドロッド30がチャック機構23に対して下降する下限値を設定している。
【0041】
また、ガイドロッド支持機構36は、ガイドロッド30を所定位置でブレーキ力により停止可能なブレーキ機構32を備えている。ブレーキ機構32は、図4に示すように、ガイドロッド30を中心として左右対称に配置されたブレーキ部材33・33と、これらのブレーキ部材33・33間に設けられ、ガイドロッド30にブレーキ部材33・33を離反させるように付勢するバネ部材34・34と、各ブレーキ部材33・33をガイドロッド30方向に進退移動可能なブレーキ用シリンダ装置35・35とを備えている。
【0042】
上記のブレーキ用シリンダ装置35・35は、図示しない空気圧回路や油圧回路等を備えた制御装置に接続されている。制御装置は、ローダ装置2や加硫機本体1の動作と連動されており、チャック機構23を下降してガイドロッド30を嵌合凹部31aに嵌合させる期間においてブレーキ力を発生させ、嵌合状態となってから生タイヤ5が下金型6に装着されてセンターポスト9が下降されるまでの期間においてはブレーキ力を解除するようになっている。その他の構成は、第1の実施形態と同一である。
【0043】
上記の構成において、タイヤ加硫機の動作について説明する。
【0044】
図5(a)に示すように、第1の実施形態と同様に、型開きされた金型6・11間に生タイヤ5が搬入されると、中心機構7のセンターポスト9を上昇させることによって、上部リング10を介してブラダ8の上縁部を持ち上げ、ブラダ8を生タイヤ5のタイヤ穴よりも小さな径に縮小させる。また、チャック機構23側においては、ガイドロッド支持機構36のブレーキ機構32にブレーキ力を発生せ、ガイドロッド30を下に延びた状態で固定する。そして、生タイヤ5を下金型6に載置するため、チャック機構23と共に生タイヤ5を下降させる。
【0045】
これにより、先ず、生タイヤ5のタイヤ穴にセンターポスト9およびブラダ8が挿通される。そして、この挿通途中において、図5(a)に示すように、ガイドロッド30の先端部30bが嵌合部材31の嵌合凹部31aに嵌合される。この際、ガイドロッド30と嵌合部材31(嵌合凹部31a)とは、中心軸に一致されている。従って、ガイドロッド30が嵌合凹部31aに嵌合した時点でチャック機構23およびこのチャック機構23に保持された生タイヤ5が中心軸に一致するように強制的に調芯される。また、チャック機構23の位置決め誤差等によりガイドロッド30が中心軸から多少ズレていた場合でも、ガイドロッド30先端が円錐形状の傾斜側面30aに形成されていると共にガイドロッド30がブレーキ機構32により固定されているため、先端部30bが嵌合凹部31aに滑
り込むようにして嵌合入する。
【0046】
ガイドロッド30が嵌合凹部31aに嵌合すると、一旦チャック機構23の下降が停止される。そして、ブレーキ機構32のブレーキ力が解除され、ガイドロッド30が上下方向に移動自在に支持される。また、ガイドロッド30の先端部30bに埋設された電磁石が作動されることによって、先端部30bが嵌合部材12の嵌合凹部12aに吸着し、嵌合状態が強固なものにされる。
【0047】
この後、図5(c)に示すように、ローダ装置2によるチャック機構23の下降が再開される。この結果、ガイドロッド30がセンターポスト9の反力を受けることによって、ガイドロッド30が嵌合凹部31aに嵌合した状態を維持しながらチャック機構23のみが下降し、生タイヤ5が下金型6に載置される。これにより、生タイヤ5は、ローダ装置2により下金型6に装着されるまでの過程において、常に中心軸に対して同芯となるように調芯されることになる。
【0048】
この後、図5(d)に示すように、ブラダ8を生タイヤ5の内壁面に沿って展開させるため、センターポスト9が下降される。この際、ガイドロッド30は、上下方向に移動自在に支持されているため、自重によりセンターポスト9の下降に同調して下降して嵌合凹部12aとの嵌合状態を維持する。さらに、磁力により嵌合状態を維持する嵌合力が発生されている状態であれば、センターポスト9が高速で下降してガイドロッド30の自重だけでは下降が遅れそうになっても、確実に嵌合状態が維持される。この結果、生タイヤ5は、下金型6に装着されてからセンターポスト9が下降し、シェーピング完了されるまでの過程においても、常に中心軸に対して同芯となるように調芯されることになる。
【0049】
上記のようにして生タイヤ5の下金型6への装着が完了すると、チャック機構23による生タイヤ5の保持が解除される。そして、チャック機構23のみが上昇および水平移動されて金型6・11間の外部に移動される。以降の動作は、第1の実施形態と同一である。
【0050】
(実施形態3)
次に、本発明の第3の実施形態を図6に基づいて以下に説明する。尚、第1の実施形態と同一の部材には、同一の符号を付記してその説明を省略する。
【0051】
本実施の形態に係るタイヤ加硫機は、図6に示すように、生タイヤ5を加硫成形する加硫機本体1と、加硫機本体1に対して生タイヤ5を搬入するローダ装置2とを有している。加硫機本体1は、中心機構7を備えた金型固定部3を有している。中心機構7の中心部には、センターポスト9が上下方向に摺動自在および気密状態に立設されている。センターポスト9の上端面には、嵌合部材41が設けられている。嵌合部材41は、上端部に嵌合凹部41aを備えており、嵌合凹部41aおよび嵌合部材41は、下金型6の中心軸と同芯となるように設定されている。嵌合凹部41aは、底面が逆円錐形状に形成されており、頂部が中心軸に一致されている。
【0052】
また、嵌合部材41の上方には、中心軸に一致されたガイドロッド40が設けられている。ガイドロッド40は、先端部40bが円錐形状の傾斜側面40aを有するように形成されている。これにより、ガイドロッド40は、嵌合部材41の嵌合凹部41aに嵌合するときに、水平方向に多少の誤差があっても先端部40bの傾斜側面40aに沿って強制的に嵌合凹部41aに嵌合されるようになっている。一方、ガイドロッド40の後端部(上端部)は、ブラケット26で停止されるように形成された停止部30cを有している。
【0053】
上記のガイドロッド40は、ブラケット26と、このブラケット26に設けられた付勢機構46とで昇降自在に支持されている。付勢機構46は、2本の支持ガイドバー45・45を備えている。尚、支持ガイドバー45は、1本または3本以上であっても良い。これらの支持ガイドバー45・45は、ガイドロッド40を中心としてブラケット26の上面壁に左右一対に配置されている。各支持ガイドバー45は、ブラケット26の上面壁から下方に向かって昇降自在に設けられていると共に、上端部がブラケット26の上面壁で停止可能にされている。これらの支持ガイドバー45・45の下端には、支持板44が水平方向に設けられている。支持板44は、ガイドロッド40と共に昇降するように、ガイドロッド40の側面に連結されている。支持板44とブラケット26の上面壁との間には、各支持ガイドバー45・45に挿通されたバネ部材43・43が介装されている。その他の構成は、第1の実施形態と同一である。
【0054】
上記の構成において、タイヤ加硫機の動作について説明する。
【0055】
第1の実施形態と同様に、型開きされた金型6・11間に生タイヤ5が搬入されると、中心機構7のセンターポスト9を上昇させることによって、上部リング10を介してブラダ8の上縁部を持ち上げ、ブラダ8を生タイヤ5のタイヤ穴よりも小さな径に縮小させる。そして、生タイヤ5を下金型6に載置するため、チャック機構23と共に生タイヤ5を下降させる。
【0056】
これにより、先ず、生タイヤ5のタイヤ穴にセンターポスト9およびブラダ8が挿通される。そして、この挿通途中において、ガイドロッド40の先端部40bが嵌合部材41の嵌合凹部41aに嵌合される。この際、ガイドロッド40と嵌合部材41(嵌合凹部41a)とは、中心軸に一致されている。従って、ガイドロッド40が嵌合凹部41aに嵌合した時点でチャック機構23およびこのチャック機構23に保持された生タイヤ5が中心軸に一致するように強制的に調芯される。また、チャック機構23の位置決め誤差等によりガイドロッド40が中心軸から多少ズレていた場合でも、ガイドロッド40先端が円錐形状の傾斜側面30aに形成されていると共にガイドロッド40が付勢機構46により下方に付勢されているため、先端部40bが嵌合凹部31aに容易に進入する。
【0057】
この後、ローダ装置2によるチャック機構23の下降が継続されると、ガイドロッド40がセンターポスト9の反力を受けることによって、ガイドロッド30が嵌合凹部31aに嵌合した状態を維持しながらチャック機構23のみが下降し、生タイヤ5が下金型6に載置される。また、このときに、ガイドロッド40は、ガイドロッド40の自重と付勢機構46の付勢力とで嵌合状態が強固に維持される。これにより、生タイヤ5は、ローダ装置2により下金型6に装着されるまでの過程において、常に中心軸に対して同芯となるように調芯されることになる。
【0058】
この後、ブラダ8を生タイヤ5の内壁面に沿って展開させるため、センターポスト9が下降される。この際、ガイドロッド40は、上下方向に移動自在にされているため、自重によりセンターポスト9の下降に同調して下降することにより嵌合凹部12aとの嵌合状態を維持する。さらに、付勢機構46の下方向の付勢力により嵌合状態を維持する嵌合力が発生されているため、センターポスト9が高速で下降してガイドロッド40の自重だけでは下降が遅れそうになっても、確実に嵌合状態が維持される。この結果、生タイヤ5は、下金型6に装着されてからセンターポスト9が下降し、シェーピング完了されるまでの過程においても、常に中心軸に対して同芯となるように調芯されることになる。
【0059】
上記のようにして生タイヤ5の下金型6への装着が完了すると、チャック機構23による生タイヤ5の保持が解除される。そして、チャック機構23のみが上昇および水平移動されて金型6・11間の外部に移動される。以降の動作は、第1の実施形態と同一である。
【0060】
以上のように、第1〜第3の実施形態のタイヤ加硫機は、中心軸同士を一致させながら型締めされた金型6・11内に生タイヤ5を収容してシェーピング加硫成形するものであり、生タイヤ5を保持するチャック機構23(チャック部)を有し、チャック機構23を水平移動させて生タイヤ5を型開きされた金型6・11間に搬入すると共に、チャック機構23を昇降させて生タイヤ5を下金型6に着座可能なローダ装置2(ローダー機構)と、下金型6側に設けられ、中心軸と同芯状に配置された嵌合部材12・31・41と、中心軸と同芯となるようにチャック機構23に設けられ、チャック機構23の下降時に先端部が嵌合部材12・31・41に嵌合されるガイドロッド28・30・40とを有した構成にされている。
【0061】
これにより、例えば加硫機本体1の定期点検時等においては、ガイドロッド28・30・40および嵌合部材12・31・41の軸芯と中心軸とが同芯状態にあるか否かを確認すれば、ガイドロッド28・30・40と嵌合部材12・31・41との位置関係も同時に検査することができるため、検査作業を簡単に行うことができる。この結果、位置決め誤差の発生をオペレータが気付き易いため、不十分な品質で加硫成形が行われることを十分に防止することができる。さらに、タイヤ加硫機を組み立てる場合においても、ガイドロッド28・30・40および嵌合部材12・31・41を中心軸に同芯させるように調整すれば、同時にガイドロッド28・30・40と嵌合部材12・31・41との位置関係の調整も完了するため、組み立て作業を容易に行うことができる。
【0062】
また、本実施形態のタイヤ加硫機は、ブラダ8を伸展および縮小させるようにセンターポスト9を昇降可能に有し、センターポスト9の上端面に嵌合部材12・31・41が設けられた中心機構7と、センターポスト9の下降に追従してガイドロッド28・30・40を移動可能に支持するガイドロッド支持機構(シリンダ装置27・ガイドロッド支持機構36・付勢機構46・ブラケット26)とを有した構成にされている。これにより、ブラダ8を備えたブラダ方式のタイヤ加硫機において、容易に生タイヤ5を金型6・11の中心軸に同芯させることができる。
【0063】
尚、本実施形態においては、ブラダ8を備えたブラダ方式のタイヤ加硫機の場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ブラダレス方式のタイヤ加硫機に適用しても良い。
【0064】
また、嵌合部は、クランプ装置で固定ロック、解除できるようなもので構成しても良い。さらに、本実施形態において、ガイドロッド28・30・40と嵌合部材12・31・41との嵌合は、嵌合部材12・31・41に形成された嵌合
凹部12a・31a・41aにガイドロッド28・30・40の先端部を嵌合させる構成で説明したが、これに限定されることもなく、ガイドロッド28・30・40に嵌合凹部を形成し、嵌合部材12・31・41に嵌合凸部を形成することにより嵌合させる構成であっても良い。また、先端部と嵌合凹部とを嵌合しやすくするために、ガイドロッド先端部は、円錐形状でなく凸曲面で形成されていても良く、嵌合凹部の開口部近傍に面取りを施したものであっても良い。
【0065】
また、第1の実施形態においては、ガイドロッド支持機構がシリンダロッドをガイドロッド30としたシリンダ装置27からなっている。これにより、極めて簡単な構成でガイドロッド支持機構およびガイドロッド30を形成することができる。また、高さを最小限にするため、テレスコピックシリンダーにすることにより、タイヤ加硫機の全高を低くすることもできる。また、第2の実施形態においては、ガイドロッド支持機構がガイドロッド30を所定位置で停止可能なブレーキ機構32を備えた構成にされている。これにより、ガイドロッド支持機構をシリンダ装置27で構成した場合と同様に嵌合状態を維持する機能を発揮させることができる上に、ガイドロッド支持機構の高さを最小限に抑制することができるため、タイヤ加硫機の全高を低くすることができる。尚、ブレーキ機構32は、バヨネットロックで構成されていても良い。
【0066】
また、第3の実施形態においては、ガイドロッド支持機構がガイドロッド40を下金型6に向かって付勢する付勢機構46を有した構成にされている。これにより、嵌合状態を維持する機能を全て機械的な構成要素で実現することがでる。尚、ガイドロッド自体をガイドブッシュ等でガイドしてガイドロッド自体を傾き難くしても良く、付勢手段としての圧縮バネがガイドロッドに巻き付くような格好で設けられていても良い。
【0067】
【発明の効果】
本発明によれば、生産運転時において、例えばローダー装置が中心軸(センターポスト)に対して多少偏芯した場合でも、生タイヤは確実に中心軸に対して同芯状に調芯され、不良タイヤの発生を防止することができる。例えば加硫機本体の定期点検時等においては、ガイドロッドおよび嵌合部材の軸芯と中心軸とが同芯状態にあるか否かを確認すれば、ガイドロッドと嵌合部材との位置関係も同時に検査することができるため、検査作業を簡単に行うことができる。この結果、位置決め誤差の発生をオペレータが気付き易いため、不十分な品質で加硫成形が行われることを十分に防止することができる。さらに、タイヤ加硫機を組み立てる場合においても、ガイドロッドおよび嵌合部材を中心軸に同芯させるように調整すれば、同時にガイドロッドと嵌合部材との位置関係の調整も完了するため、組み立て作業を容易に行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 タイヤ加硫機の概略構成図である。
【図2】 タイヤ加硫機の動作過程を示す説明図であり、(a)はタイヤ搬入直後の状態、(b)はタイヤ載置直後の状態、(c)はセンターポストを下降させた状態である。
【図3】 タイヤ加硫機の概略構成図である。
【図4】 ブレーキ機構の概略構成図である。
【図5】 タイヤ加硫機の動作過程を示す説明図であり、(a)はタイヤ搬入直後の状態、(b)は嵌合直後の状態、(c)はタイヤ載置直後の状態、(d)はセンターポストを下降させた状態である。
【図6】 タイヤ加硫機の概略構成図である。
【図7】 従来例を示すものであり、タイヤ加硫機の概略構成図である。
【符号の説明】
1 加硫機本体
2 ローダ装置
3 金型固定部
4 金型昇降部
5 生タイヤ
6 下金型
7 中心機構
8 ブラダ
9 センターポスト
10 上部リング
11 上金型
12a 嵌合凹部
12 嵌合部材
21 垂直フレーム
22 アーム部材
23 チャック機構
24 チャック支持板
25 爪部材
26 ブラケット
27 シリンダ装置
28 ガイドロッド
30a 傾斜側面
30c 停止部
30b 先端部
30 ガイドロッド
31a 嵌合凹部
31 嵌合部材
32 ブレーキ機構
33 ブレーキ部材
35 ブレーキ用シリンダ装置
36 ガイドロッド支持機構
40 ガイドロッド
40a 傾斜側面
40b 先端部
41a 嵌合凹部
41 嵌合部材
43 バネ部材
44 支持板
45 支持ガイドバー
46 付勢機構

Claims (3)

  1. 型締めされる金型内に生タイヤを収容して加硫成形するタイヤ加硫機において、
    前記生タイヤを保持するチャック部を有し、該チャック部を移動させて前記生タイヤを型開きされた状態の上金型および下金型間に搬入すると共に、前記金型に着座可能なローダー機構と、
    前記加硫機の前記下金型側に設けられ、前記下金型の中心軸と同芯状に配置された嵌合部材と、
    保持される生タイヤと同芯となるように前記チャック部に設けられ、該チャック部の生タイヤ着座動作時に先端部が前記嵌合部材に嵌合されるガイドロッドと
    ブラダを伸展および縮小させるようにセンターポストを昇降可能に有し、該センターポストの上端面に前記嵌合部材が設けられた中心機構と、
    前記センターポストの下降に追従して前記ガイドロッドを進退移動可能に支持するガイドロッド支持機構とを有し、
    前記ガイドロッド支持機構は、ブラダを縮小させるように上限位置まで上昇された状態の前記センターポストおよびブラダを伸展させるように下降された状態の前記センターポストにおける前記嵌合部材と嵌合するシリンダロッドを前記ガイドロッドとしたシリンダ装置であり、かつ前記チャック部の下降時と前記センターポストの下降時において前記ガイドロッドが前記嵌合部材と嵌合した状態を維持するように、当該ガイドロッドの下降力が前記ローダ機構および前記センターポストの昇降力に対して小さな値に設定されていることを特徴とするタイヤ加硫機。
  2. 型締めされる金型内に生タイヤを収容して加硫成形するタイヤ加硫機において、
    前記生タイヤを保持するチャック部を有し、該チャック部を移動させて前記生タイヤを型開きされた状態の上金型および下金型間に搬入すると共に、前記金型に着座可能なローダー機構と、
    前記加硫機の前記下金型側に設けられ、前記下金型の中心軸と同芯状に配置された嵌合部材と、
    保持される生タイヤと同芯となるように前記チャック部に設けられ、該チャック部の生タイヤ着座動作時に先端部が前記嵌合部材に嵌合されるガイドロッドと、
    ブラダを伸展および縮小させるようにセンターポストを昇降可能に有し、該センターポストの上端面に前記嵌合部材が設けられた中心機構と、
    前記センターポストの下降に追従して前記ガイドロッドを進退移動可能に支持するガイドロッド支持機構とを有し、
    前記ガイドロッド支持機構は、前記ガイドロッドを所定位置で停止可能なブレーキ機構を備えていることを特徴とするタイヤ加硫機。
  3. 型締めされる金型内に生タイヤを収容して加硫成形するタイヤ加硫機において、
    前記生タイヤを保持するチャック部を有し、該チャック部を移動させて前記生タイヤを型開きされた状態の上金型および下金型間に搬入すると共に、前記金型に着座可能なローダー機構と、
    前記加硫機の前記下金型側に設けられ、前記下金型の中心軸と同芯状に配置された嵌合部材と、
    保持される生タイヤと同芯となるように前記チャック部に設けられ、該チャック部の生タイヤ着座動作時に先端部が前記嵌合部材に嵌合されるガイドロッドと、
    ブラダを伸展および縮小させるようにセンターポストを昇降可能に有し、該センターポストの上端面に前記嵌合部材が設けられた中心機構と、
    前記センターポストの下降に追従して前記ガイドロッドを進退移動可能に支持するガイ ドロッド支持機構とを有し、
    前記ガイドロッド支持機構は、前記ガイドロッドを前記下金型に向かって付勢する付勢機構を有することを特徴とするタイヤ加硫機。
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