JP3865503B2 - タイヤ加硫装置およびタイヤ加硫装置の金型交換方法並びにタイヤ加硫方法 - Google Patents

タイヤ加硫装置およびタイヤ加硫装置の金型交換方法並びにタイヤ加硫方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、タイヤ加硫装置およびタイヤ加硫装置の金型交換方法並びにタイヤ加硫方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、生タイヤを加硫するタイヤ加硫装置の処理速度は、生タイヤを成形するタイヤ成形装置の処理速度より遅いため、このタイヤ加硫装置の処理速度を、タイヤ加硫時間の短縮およびタイヤ加硫金型交換時間の短縮の両面から高める研究がなされてきた。そして、前述したタイヤ加硫金型の交換時間を短縮するために、本出願人は過去において、特開平8ー309755号公報に示すようなタイヤ加硫装置を提案した。このものは、加硫ブラダの上端部を把持している上クランプリングが取り付けられたセンターポストを上下に分割可能とし、タイヤ加硫装置に対して下、上基台、下、上金型、下、上クランプリング、加硫ブラダを搬入出する際、センターポストを上下に2分割するとともに、上クランプリングを把持している上側センターポストを、下クランプリングを把持している支持体に挿入したままとすることにより、搬送中の下、上クランプリング間の位置ずれ、即ち加硫ブラダの変形を阻止するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のタイヤ加硫装置にあっては、上側センターポストおよびこれを支持している支持体を加硫金型と共にタイヤ加硫装置から取り出すようにしているため、加硫金型の交換を行う度にセンターポストの分割、連結作業および支持体の加硫装置からの取り外し、連結作業が必要となり、この結果、作業能率が低くなってしまうという問題点がある。しかも、上側センターポスト、支持体を加硫ブラダと同数だけ準備する必要があるため、取扱が煩雑になるとともに、設備費が高価となってしまうという問題点もある。
【0004】
この発明は、取扱が容易でかつ安価でありながら加硫金型の交換作業を高能率で行うことができるタイヤ加硫装置およびタイヤ加硫装置の金型交換方法並びにタイヤ加硫方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、第1に、静止した下基台と、下基台に取り付けられ、横置きされた未加硫タイヤの少なくとも下側部を型付けする下金型と、下基台の上方に設置され、昇降することにより下基台に対して接近離隔する上基台と、上基台に取り付けられ、前記タイヤの少なくとも上側部を型付けする上金型と、これら下、上金型間に設けられ、加硫ブラダの下端部および上端部をそれぞれ気密状態で把持する下、上クランプリングと、下クランプリングが連結された支持体と、該支持体に昇降可能に支持され上端部に上クランプリングが連結された上下方向に延びるセンターポストとを備えたタイヤ加硫装置において、前記下、上クランプリングを支持体、センターポストにそれぞれ取り外し可能に連結するとともに、下、上金型を交換するためにこれら両金型を搬入出するとき、支持体、センターポストから取り外された下、上クランプリング間の位置ずれを阻止する位置ずれ阻止手段を設けたタイヤ加硫装置により、第2に、静止した下基台と、下基台に取り付けられ、横置きされた未加硫タイヤの少なくとも下側部を型付けする下金型と、下基台の上方に設置され、昇降することにより下基台に対して接近離隔する上基台と、上基台に取り付けられ、前記タイヤの少なくとも上側部を型付けする上金型と、これら下、上金型間に設けられ、加硫ブラダの下端部および上端部をそれぞれ気密状態で把持する下、上クランプリングと、下クランプリングが連結された支持体と、該支持体に昇降可能に支持され上端部に上クランプリングが連結された上下方向に延びるセンターポストとを備えたタイヤ加硫装置の金型交換方法であって、上基台を下降させて下基台に対し接近させることにより、下、上金型を互いに組み合わせる工程と、下、上クランプリングを支持体、センターポストからそれぞれ取り外すとともに、位置ずれ阻止手段によって下、上クランプリング間の位置ずれを阻止する工程と、位置ずれ阻止手段によって下、上クランプリング間の位置ずれを阻止しながら、下、上クランプリング、加硫ブラダおよび下、上金型を搬出する工程と、位置ずれ阻止手段によって下、上クランプリング間の位置ずれを阻止した状態で、加硫ブラダおよび互いに組み合わされた次使用の下、上金型を下、上クランプリングとともに搬入する工程と、該搬入された下、上クランプリングを支持体、センターポストにそれぞれ連結する工程とを有するタイヤ加硫装置の金型交換方法により、第3に、前記タイヤ加硫装置において下、上金型を交換した後、これら下、上金型内に未加硫タイヤを収納するとともに、加硫ブラダに高温、高圧の加硫媒体を注入して前記タイヤを下、上金型に押付けることで、これら下、上金型により型付けしながら加硫するようにしたタイヤ加硫方法により、達成することができる。
【0006】
タイヤ加硫装置の下、上金型を交換する場合には、加硫が終了してこれら金型が開放されている状態から上基台を下降させて静止した下基台に対し接近させ、下、上金型を互いに組み合わせる。次に、下、上クランプリングを支持体、センターポストからそれぞれ取り外すが、このとき、自由となった下、上クランプリングは位置ずれ阻止手段によって相対的な位置ずれが阻止される。次に、下、上クランプリング、加硫ブラダおよび下、上金型を加硫装置から搬出するが、このとき、前述のように下、上クランプリングは位置ずれ阻止手段によって位置ずれが阻止されているので、搬送中に多少の外力が下、上クランプリングに作用しても、これら下、上クランプリング間に位置ずれが生じるようなことはなく、これにより、加硫ブラダの余計な変形が阻止される。ここで、下、上金型等に加えて下、上基台も共に搬出するようにしてもよい。次に、加硫ブラダおよび互いに組み合わされた次使用の下、上金型を下、上クランプリングとともに加硫装置に搬入するが、このときも位置ずれ阻止手段によって下、上クランプリング間の位置ずれは阻止されている。次に、搬入された下、上クランプリングを支持体、センターポストにそれぞれ連結する。その後、交換した下、上金型に未加硫タイヤを搬入して加硫を行う。このように下、上金型の交換時、支持体、センターポストを加硫装置側に残すとともに、下、上クランプリングをこれら支持体、センターポストから取り外した状態で搬入出するようにしているので、従来のようなセンターポストの分割、連結作業および支持体の加硫装置からの取り外し、連結作業は不要となり、この結果、金型交換の作業能率が向上する。しかも、支持体、センターポストは加硫装置1台に対して1個だけあればよいため、取扱が容易となるとともに設備費が安価となる。
【0007】
また、請求項2、3、4、5に記載のように構成すれば、簡単な構成で位置ずれを阻止することができる。
さらに、請求項7に記載のように構成すれば、搬入出作業が容易となる。
また、請求項8に記載のように構成すれば、加硫ブラダを上、下金型と同時に交換することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1において、11はタイヤ加硫装置であり、このタイヤ加硫装置11は図示していない固定フレームに取り付けられ静止している下基台12を有し、この下基台12は加熱用の下プラテン13を有する。この下基台12上には下金型としての下サイドモールド14が載置され、この下サイドモールド14はその上面に横置きされた未加硫タイヤの少なくとも下側部、ここでは下側のサイドウォール部を主に型付けする型付け面15が設けられている。17は下基台12の上方にこれから離れて設置された上基台であり、この上基台17は前記下基台12と対をなすとともに、下基台12と同様に加熱用の上プラテン18を有する。そして、この上基台17は図示していない垂直なシリンダのピストンロッドに連結されており、この結果、該シリンダが作動すると、上基台17は昇降し、これにより、上基台17は下基台12に対して接近離隔する。
【0009】
図1、2において、20は上基台17の直下に配置された水平な可動プレートであり、この可動プレート20の直下には上サイドモールド21が配置されている。そして、この上サイドモールド21はその下面に横置きされた未加硫タイヤの上側のサイドウォール部を主に型付けする型付け面22を有する。23は基端部(下端部)が上サイドモールド21の中央部にねじ込み固定された上下方向に延びる複数の係止体であり、これらの係止体23は周方向に等距離離れて配置されている。これら係止体23はその先端部(上端部)に大径のヘッド24を有し、このヘッド24の下端面は段差24aとなっている。そして、これら係止体23は可動プレート20と上サイドモールド21とが密着しているとき、その中央部が可動プレート20内を貫通するとともに、ヘッド24が可動プレート20から上方に突出し、段差24aと可動プレート20の上面との間に間隙が形成される。
【0010】
27は上基台17の中央部に取り付けられた垂直に延びる接離手段としてのシリンダであり、このシリンダ27は両ロッド形であるため、上方および下方に向かって延びる一対の上ピストンロッド28aおよび下ピストンロッド28bを有する。この上ピストンロッド28aの他端(上端)には前記シリンダ27と同軸である副シリンダ29が取り付けられ、この副シリンダ29のピストンロッド30は前記シリンダ27の上、下ピストンロッド28a、b内を貫通し、下ピストンロッド28bの下端から下方に向かって突出している。前記下ピストンロッド28bの一端(下端)にはブラケット32が固定され、このブラケット32にはピン33を介してL字形をした複数の把持体34の上端部が回動可能に支持されている。35は半径方向内端部が前記ピストンロッド30の先端(下端)にピン36を介して回動可能に連結され、半径方向外端部が把持体34の中央部にピン37を介して回動可能に連結された複数の連結リンクであり、これら連結リンク35は、前記ピストンロッド30が下方に突出すると、徐々に水平状態に向かって揺動して把持体34の下端部を半径方向外側に向かって移動させ、前記可動プレート20の上面と係止体23の段差24aとの間に押し込む。前述した係止体23、把持体34は全体として、シリンダ27と可動プレート20、上サイドモールド21との間に設けられた1台の把持手段38を構成し、この把持手段38は可動プレート20を上サイドモールド21に押し付けた状態でこれら可動プレート20、上サイドモールド21を中央部において一括して把持することができる。この結果、これら可動プレート20、上サイドモールド21は把持手段38を介して前記シリンダ27に取り外し可能に連結されることになる。そして、前記シリンダ27が作動して把持手段38に昇降力を付与されると、この昇降力は把持手段38を介して可動プレート20および上サイドモールド21に伝達されるため、これら可動プレート20および上サイドモールド21は把持手段38に一括把持された状態で上基台17と別個に一体昇降し、該上基台17に対して接近離隔する。
【0011】
図1、3において、41は可動プレート20および上サイドモールド21を半径方向外側から囲むよう設けられたアウターリングであり、このアウターリング41の上端は前記上基台17の半径方向外端部に取り付けられている。そして、このアウターリング41の内周には下基台12に向かって拡開している円錐状の傾斜面42が形成されている。43は周方向に離れて設置された複数、ここでは9個の弧状をした移動部材であり、これらの移動部材43の上端は上サイドモールド21より半径方向外側の可動プレート20に半径方向に移動可能に支持されている。また、これら移動部材43の外周には前記アウターリング41の傾斜面42と同一勾配の傾斜面44が形成され、これら傾斜面44と前記傾斜面42とはあり継手によって連結されながら摺動可能に係合している。この結果、可動プレート20が上基台17に対し接近離隔してこれらの間の間隔が変化すると、移動部材43は可動プレート20に支持されながら前記傾斜面42、44の楔作用によって半径方向に同期移動する。
【0012】
47は各移動部材43の半径方向内側に配置され移動部材43と同数の弧状をしたセクターセグメントであり、これらセクターセグメント47の半径方向内側面には横置きの未加硫タイヤのトレッド部を主に型付けする型付け面48が形成されている。そして、これら複数のセクターセグメント47は全体としてリング状のセクターモールド49を構成する。50は基端部(半径方向内端部)が各セクターセグメント47の外周側にねじ込み固定された半径方向に延びる係止ピンであり、これらの係止ピン50は先端部(半径方向外端部)に先端に向かうに従い先細りとなった円錐状のヘッド51を、また、中央部にヘッド51の最大径より小径の軸部52を有し、これらヘッド51と軸部52との境界、即ちヘッド51の半径方向内端面は段差53となっている。54は移動部材43の周方向両端面に摺動可能に係合した対をなすスライドプレートであり、これらのスライドプレート54には各移動部材43内に昇降可能に収納された係止片55の両端部が連結されている。なお、56は前記スライドプレート54に連結されたガイドロッドであり、これらのガイドロッド56は各移動部材43に形成された上下方向に延びる長孔57内に摺動可能に挿入され、スライドプレート54の昇降をガイドする。前記係止片55の中央部には貫通孔58が形成され、該貫通孔58には前記係止ピン50が挿入可能である。そして、前記移動部材43がセクターセグメント47に向かって半径方向内側に移動すると、前記係止ピン50は移動部材43および係止片55の貫通孔58に挿入されるが、このとき、円錐状のヘッド51が係止片55を楔作用によって一旦押上げ、その後、ヘッド51が貫通孔58を通過するとともに移動部材43がセクターセグメント47に密着すると、係止片55は自重により軸部52に当接するまで下降して係止ピン50の段差53に係止され、該係止ピン50の抜け止めを行う。一方、前記係止片55が持ち上げられると、係止ピン50を移動部材43から抜き出すことが可能となる。このようにセクターセグメント47は対応する移動部材43の内面側に係止ピン50および係止片55によって着脱可能に取り付けられている。前述した上サイドモールド21およびセクターモールド49は全体として、シリンダ27、把持手段38、アウターリング41、移動部材43を介して上基台17に着脱可能に取り付けられた上金型59を構成し、この上金型59は横置きされた未加硫タイヤの少なくとも上側部、ここでは前述のようにトレッド部および上側のサイドウォール部を主に型付けする。また、これらセクターセグメント47は移動部材43と共に半径方向内側限まで移動すると、互いに密着して連続リング状となるが、このとき、これらセクターセグメント47(セクターモールド49)は下降端の上サイドモールド21および下サイドモールド14に密着するため、これら上、下サイド、セクターモールド21、14、49は閉止して内部に未加硫タイヤを収納するドーナツ状の空間を形成するとともに、型付け面22、15、48は連続して未加硫タイヤの外形形状を規定する型付け面を構成する。
【0013】
61は移動部材43の下端部に周方向にほぼ等距離離れて取り付けられた3個以上の支持爪であり、これらの支持爪61の半径方向内端部は移動部材43より半径方向内側に突出し、また、この突出した半径方向内端部には半径方向内側に向かうに従い下方に傾斜した傾斜面62が形成されている。一方、前記下サイドモールド14の半径方向外端部には前記傾斜面62と同一角度で傾斜した傾斜面63が形成されている。そして、前記支持爪61の半径方向内端部は、移動部材43が半径方向内側限まで移動したとき、下サイドモールド14の下方、ここでは下サイドモールド14と下基台12との間に挿入され、その傾斜面62が傾斜面63に面接触する。このように傾斜面62、63同士が接触しているとき、上基台17が上昇すると、互いに密着し組み合わされている上、下サイド、セクターモールド21、14、49は支持爪61によって下方から支持されながら持ち上げられ、これにより、これら上、下サイド、セクターモールド21、14、49は支持爪61、移動部材43、アウターリング41を介して上基台17に保持される。
【0014】
図1、2、3において、64は下基台12の中央部に遊嵌された上下方向に延びる略円筒状の支持体であり、この支持体64は図示していない流体シリンダ等により昇降される。この支持体64には上下方向に延びるセンターポスト65が支持され、このセンターポスト65は図示していないシリンダ等によって支持体64と別個に昇降される。このセンターポスト65の上端部には上クランプリング66がロック機構67を介して取り外し可能に連結され、このロック機構67は連結ロッド72aの上端に連結された移動体72を図示していないサブシリンダにより上下に移動させて複数の係止片73を半径方向に変位させることにより、上クランプリング66とセンターポスト65とのロックおよびロック解除を行うようにしている。また、前記上クランプリング66は上、下サイドモールド21、14間に位置するとともに、センターポスト65が上昇したとき、上サイドモールド21の内端部に当接することができる。前述したセンターポスト65およびシリンダ等は全体として、上クランプリング66を昇降させる上昇降手段68を構成する。前記支持体64の上端部にはロック機構74を介して下クランプリング69が取り外し可能に連結され、この下クランプリング69は上、下サイドモールド21、14間に位置するとともに、支持体64が下降したとき、下サイドモールド14の内端部に当接することで該下サイドモールド14を下基台12に押付けて取り外し可能に取り付ける。ここで、前記ロック機構74は前述したロック機構67と同様の構成で、図示していないサブシリンダにより昇降される連結ロッド72a、移動体72および該移動体72の移動により半径方向に変位する係止片73から構成されている。前述した支持体64およびシリンダ等は全体として、下クランプリング69を上クランプリング66と個別に昇降させる下昇降手段70を構成する。71は下端部が下クランプリング69に、上端部が上クランプリング66にそれぞれ気密状態で把持された屈曲可能な加硫ブラダであり、この加硫ブラダ71は内部に高温、高圧の加硫媒体が注入されると、未加硫タイヤ内でドーナツ状に膨張し、該未加硫タイヤを上、下金型、即ち上、下サイドモールド21、14およびセクターモールド49の型付け面に押し付けながら加硫する。
【0015】
75は上クランプリング66の上面に対向する上サイドモールド21の下面に埋設された状態で取り付けられたリング状の磁石であり、この磁石としてこの実施形態では製作が容易で構造が簡単な永久磁石75を用いている。この永久磁石75は、上金型59、下金型(下サイドモールド14)を交換するために、これらを上、下クランプリング66、69、加硫ブラダ71と共にタイヤ加硫装置11に対して搬入出する際、センターポスト65から取り外されて自由となった上クランプリング66を吸着力により上金型59、ここでは上サイドモールド21に保持させる。また、下クランプリング69の下面に対向する下サイドモールド14の上面にはリング状をした下保持部材としての磁石、ここでは永久磁石76が埋設された状態で取り付けられ、この永久磁石76は、前述と同様に上金型59、下金型(下サイドモールド14)を交換するために、これらを上、下クランプリング66、69、加硫ブラダ71と共にタイヤ加硫装置11に対して搬入出する際、下クランプリング69を吸着力により下金型(下サイドモールド14)に保持させる。前述した永久磁石75、76は全体として、下金型(下サイドモールド14)、上金型59を交換するためにこれら両金型を搬入出するとき、支持体64、センターポスト65から取り外された下、上クランプリング69、66間の相対的な位置ずれを阻止する位置ずれ阻止手段77を構成するが、この位置ずれ阻止手段77は永久磁石75、76のみから構成されているので、その構成は極めて簡単である。
【0016】
次に、この発明の第1実施形態の作用について説明する。
前述したタイヤ加硫装置11を用いて未加硫タイヤを加硫する場合には、まず、未加硫タイヤをタイヤ加硫装置11に横置きで搬入して円筒状をした加硫ブラダ71の外側に嵌合するとともに、該未加硫タイヤの下側のサイドウォール部を下サイドモールド14の型付け面15に接触させる。次に、センターポスト65、上クランプリング66を下降させながら加硫ブラダ71内に低圧流体を供給して該加硫ブラダ71をドーナツ状に膨張させ未加硫タイヤ内に侵入させる。このとき、シリンダ27の下ピストンロッド28bは下方に向かって突出しているため、可動プレート20、上サイドモールド21は上基台17から下方に所定距離離れているとともに、移動部材43、セクターセグメント47はアウターリング41の傾斜面42に沿って下方および半径方向外側に移動し、アウターリング41の下端部から垂下した状態で停止している。また、このとき、移動部材43に挿入されている係止ピン50の段差53には係止片55が係止しているため、対応する移動部材43とセクターセグメント47とは互いに強固に連結されている。
【0017】
次に、上基台17、アウターリング41、可動プレート20、上サイドモールド21、移動部材43、セクターセグメント47を一体的に下降させ、上サイドモールド21を未加硫タイヤ、下サイドモールド14に接近させる。そして、上サイドモールド21が下降端に到達して上クランプリング66に当接すると、可動プレート20、上サイドモールド21、移動部材43、セクターセグメント47の下降は上クランプリング66によって強制的に停止される。このとき、上サイドモールド21の型付け面22は未加硫タイヤの上側のサイドウォール部に接触し、また、セクターセグメント47の下端が下基台12の上面に当接する。
【0018】
このようにして上サイドモールド21等は強制的に下降が停止されるが、この後も上基台17は継続下降して可動プレート20、上サイドモールド21に接近するため、シリンダ27の下ピストンロッド28bをこの上基台17の下降に追従して上方に引っ込め、可動プレート20、上サイドモールド21と上基台17とを互いに接近させる。この結果、セクターセグメント47および移動部材43は可動プレート20に支持されながら傾斜面42、44の楔作用により押されて半径方向内側に同期移動し、未加硫タイヤに接近する。そして、上基台17、アウターリング41が下降限に到達すると、上基台17の下降を停止させるが、このとき、セクターセグメント47は半径方向内側限に到達して互いに密着するとともに、上、下サイドモールド21、14に密着し、これら上、下金型が閉止される。その後、加硫ブラダ71内に高温、高圧の加硫媒体を供給して、未加硫タイヤを上、下金型、即ち、上、下サイド、セクターモールド21、14、49の型付け面により型付けしながら加硫する。
【0019】
このようにしてタイヤの加硫が終了すると、上基台17を上昇させるが、このとき、シリンダ27の下ピストンロッド28bを下方に突出させることで可動プレート20、上サイドモールド21を加硫時の位置に保持する。この結果、移動部材43、セクターセグメント47は傾斜面42、44の楔作用により半径方向外側に同期移動する。また、アウターリング41は上基台17と共に上昇するが、移動部材43を支持している可動プレート20は前述のように加硫時の位置に停止されているので、移動部材43、セクターセグメント47は傾斜面42に沿って下方に摺動する。その後、移動部材43はアウターリング41に係止されて摺動が停止するが、このとき、シリンダ27の下ピストンロッド28bの突出も停止する。その後も上基台17は上昇するため、移動部材43、セクターセグメント47はアウターリング41の下端部から吊り下げられた状態で可動プレート20、上サイドモールド21と共に上昇する。次に、センターポスト65が上昇して加硫ブラダ71が円筒状に変形されると、図示していない搬出装置が加硫済みのタイヤをタイヤ加硫装置11から搬出する。以上がタイヤ加硫の1サイクルであり、以後このサイクルが繰り返される。
【0020】
次に、加硫すべきタイヤの種類変更に伴ってタイヤ加硫装置11の上、下金型、即ち上、下サイドモールド21、14およびセクターモールド49の交換を行う場合には、加硫が終了してこれら金型が開放されている状態から、前述の加硫時と同様にセンターポスト65、上クランプリング66を所定位置まで下降させるとともに、上基台17を下降させて静止した下基台12に接近させ、把持手段38に一括把持された可動プレート20、上サイドモールド21およびアウターリング41を下サイドモールド14に接近させる。そして、上サイドモールド21が下降端に到達して上クランプリング66に当接すると、セクターセグメント47の下端が下基台12の上面に当接するが、その後も上基台17、アウターリング41は継続下降するため、シリンダ27の下ピストンロッド28bをこの上基台17の下降に追従して上方に引っ込め、可動プレート20、上サイドモールド21と上基台17とを互いに接近させる。これにより、セクターセグメント47および移動部材43は傾斜面42、44に押されて半径方向内側に同期移動する。そして、これら移動部材43、セクターセグメント47が半径方向内側限まで移動すると、セクターセグメント47は互いに密着するとともに、上、下サイドモールド21、14に密着し、上、下金型、即ち、上、下サイドモールド21、14およびセクターモールド49が互いに組み合わされる。このとき、支持爪61の半径方向内端部は下サイドモールド14の下方、ここでは下サイドモールド14と下基台12との間に挿入され、その傾斜面62が傾斜面63に面接触する。これにより、上基台17はこれら組み合わされた上、下サイドモールド21、14およびセクターモールド49を保持するが、このときの状態が図1に示されている。
【0021】
次に、ロック機構67の連結ロッド72a、移動体72をサブシリンダにより下降させるとともに、ロック機構74の連結ロッド72a、移動体72をサブシリンダにより上昇させることにより、これらロック機構67、74のロックを共に解除し、上、下クランプリング66、69をセンターポスト65、支持体64からそれぞれ取り外すとともに、下サイドモールド14を下基台12から取り外す。これにより、上、下クランプリング66、69は共に自由となるが、上クランプリング66は永久磁石75の吸着力により上金型59、即ち上サイドモールド21に保持され、また、下クランプリング69も永久磁石76の吸着力により下金型(下サイドモールド14)に保持されているため、これら上、下クランプリング66、69間の相対的な位置ずれは阻止される。この状態で上基台17を上昇させると、把持手段38によって一括把持されている可動プレート20、上サイドモールド21と、可動プレート20に支持されながらアウターリング41により半径方向内側限まで押し込まれたセクターモールド49と、支持爪61によって下方から支持された下サイドモールド14とは組み合わされた状態で、上、下クランプリング66、69、加硫ブラダ71と共に上基台17に保持されながら所定位置まで搬送される。このような搬送時、上、下クランプリング66、69は永久磁石75、76の吸着力によって上、下サイドモールド21、14にそれぞれ保持されているので、多少の外力を受けてもこれら上、下クランプリング66、69間に位置ずれが発生することはなく、この結果、加硫ブラダ71の余計な変形が防止される。
【0022】
次に、持ち上げられた金型の直下に、図4、5に示すような水平な載置台80を搬入する。ここで、この載置台80は円板状をした水平なベース81と、このベース81の上面に固定されセクターセグメント47と同数である突起82とから構成され、これらの突起82は周方向に等距離離れるとともに、半径方向内端にセクターセグメント47の半径方向外端に係合可能な傾斜面83が形成されている。次に、上基台17を下降させて前記上、下サイドモールド21、14およびセクターモールド49を交換位置、ここでは載置台80まで搬出し、これらを載置台80上に載置するが、このとき、前記突起82にスライドプレート54の下端が当接するため、これら突起82によりスライドプレート54、係止片55、ガイドロッド56が一体的に押し上げられ、係止片55が係止ピン50から離脱する。このように組み合わされた上、下サイドモールド21、14およびセクターモールド49を載置台80上に載置するだけで、係止ピン50を移動部材43から抜き出すことが可能となり、これにより、移動部材43のセクターセグメント47からの連結解除を簡単かつ確実に行うことができる。次に、上基台17を上昇させて下基台12と上基台17、アウターリング41とを互いに離隔させるが、これと同時にシリンダ27の下ピストンロッド28bを下方に向かって突出させ、上サイドモールド21をセクターモールド49に密着した位置に保持する。これにより、移動部材43が傾斜面42、44の楔作用によって半径方向外側に同期移動するが、このとき、係止ピン50が移動部材43から抜き出され各セクターセグメント47と移動部材43との連結が解除されるとともに、各支持爪61が下サイドモールド14の下方から抜け出る。このときの状態が図6に示されている。次に、副シリンダ29を作動してピストンロッド30を引っ込め、連結リンク35を直立状態に向かって揺動させる。これにより、把持体34の下端部は半径方向内側に向かって移動し、可動プレート20の上面と係止体23の段差24aとの間から抜け出る。この結果、可動プレート20と上サイドモールド21とは把持手段38の把持から解放されシリンダ27から取り外される。このようにして搬出された上、下サイドモールド21、14およびセクターモールド49は組み合わされた状態のまま上基台17から解放される。この状態で上基台17をさらに上昇させるが、このとき、アウターリング41、可動プレート20、移動部材43は上基台17と共に上昇して金型から離隔し、一方、上、下サイドモールド21、14、セクターモールド49、上、下クランプリング66、69、加硫ブラダ71は組み合わされた状態で上基台17等から完全分離し、載置台80上に残留する。このときの状態が図7に示されている。次に、この載置台80を上基台17から解放分離された金型と共にタイヤ加硫装置11から搬出する。このような搬出時、突起82の傾斜面83がセクターセグメント47の半径方向外端に係合しているため、該セクターセグメント47はこれら突起82により位置ずれ、倒れが阻止される。
【0023】
次に、次加硫のタイヤに対応した次使用の上、下サイドモールド21、14、セクターモールド49および上、下クランプリング66、69、加硫ブラダ71を互いに組み合わせた状態で載置台80上に載置しながら交換位置まで搬入する。このとき、上、下クランプリング66、69は永久磁石75、76の吸着力によって上金型59(上サイドモールド21)、下金型(下サイドモールド14)にそれぞれ保持されているため、前述と同様に上、下クランプリング66、69間の位置ずれは阻止される。このようにして使用済みの上、下サイドモールド21、14、セクターモールド49を、前記交換位置において次使用の上、下サイドモールド21、14、セクターモールド49に交換する。その後、上基台17を図6に示す位置まで下降させるとともに、シリンダ27の下ピストンロッド28bを図6に示す位置まで下方に突出させる。次に、副シリンダ29のピストンロッド30を突出させることで連結リンク35を水平状態に向かって揺動させると、把持体34の下端部は半径方向外側に向かって移動し、可動プレート20の上面と係止体23の段差24aとの間に押し込まれる。これにより、把持手段38は可動プレート20を上サイドモールド21に押し付けた状態で、これら可動プレート20と上サイドモールド21を中央部において一括把持し、可動プレート20、上サイドモールド21が該把持手段38を介してシリンダ27に連結される。次に、上基台17、アウターリング41を下降させるが、このとき、シリンダ27の下ピストンロッド28bを上方に引っ込め、上サイドモールド21をセクターモールド49に密着した位置に保持する。このように上基台17、アウターリング41が下降すると、移動部材43は傾斜面42、44の楔作用により半径方向内側に同期移動され、係止ピン50が移動部材43および係止片55の貫通孔58に挿入される。このとき、係止ピン50の円錐状のヘッド51は係止片55、スライドプレート54を楔作用によって一旦押上げるが、該ヘッド51が貫通孔58を通過すると、係止片55は自重により軸部52に当接するまで下降して係止ピン50の段差53に係止される。このようにしてセクターセグメント47は対応する移動部材43に簡単かつ確実に連結される。また、前述のような移動部材43の半径方向内側への移動により支持爪61の半径方向内端が下サイドモールド14の下方に挿入される。これにより、下サイドモールド14は支持爪61によって下方から支持され、搬入された上、下サイドモールド21、14およびセクターモールド49は上基台17によって組み合わされた状態のまま保持される。
【0024】
次に、上基台17を上昇させると、前記搬入された上、下サイドモールド21、14、セクターモールド49、上、下クランプリング66、69、加硫ブラダ71は組み合わされた状態で持ち上げられ載置台80から取り出される。その後、載置台80をタイヤ加硫装置11から搬出するとともに、上基台17を下降させ、支持爪61によって下方から支持された下サイドモールド14、上サイドモールド21およびセクターモールド49を組み合わされた状態で下基台12上まで搬入する。次に、ロック機構67、74の連結ロッド72a、移動体72をそれぞれ上昇、下降させて上、下クランプリング66、69をセンターポスト65、支持体64にそれぞれ連結するとともに、支持体64を下降させて下クランプリング69により下サイドモールド14を下基台12に押し付け取り付ける。このようにして金型の交換を行うが、この際、前述のように加硫装置11側に大重量の上、下基台17、12を残したまま行うようにしているので、搬入出作業が容易となる。その後、上基台17を上昇させて未加硫タイヤをこれら上、下サイドモールド21、14およびセクターモールド49内に収納するとともに、加硫ブラダ71内に高温、高圧の加硫媒体を注入して該タイヤをこれら金型に押し付けることで、該金型の型付け面により型付けしながら加硫する。このように金型の交換時、支持体64、センターポスト65を加硫装置11側に残すとともに、下、上クランプリング69、66をこれら支持体64、センターポスト65から取り外した状態で搬入出するようにしているので、従来のようなセンターポストの分割、連結作業および支持体の加硫装置からの取り外し、連結作業は不要となり、この結果、金型交換の作業能率が向上する。しかも、支持体64、センターポスト65は加硫装置1台に対して1個だけあればよいため、取扱が容易となるとともに設備費が安価となる。
【0025】
図8はこの発明の第2実施形態を示す図である。この実施形態においては、シリンダ27を片ロッド形のシリンダとし、このシリンダ27のピストンロッドの先端に可動プレート20を着脱可能に取り付けるとともに、該可動プレート20に複数のボルト88を介して上サイドモールド21を着脱可能に取り付け、また、各移動部材43にセクターセグメント47をボルト89によって着脱可能に取り付けるようにしている。なお、この実施形態においては、前記第1実施形態において設けられていた副シリンダ29、把持手段38、係止ピン50、スライドプレート54、係止片55、支持爪61は省略されている。そして、このような加硫装置11において金型を交換する場合には、可動プレート20をシリンダ27のピストンロッドから取り外した後、上基台17を図6に示す位置まで移動させるとともに、ボルト89を外してセクターセグメント47を移動部材43から分離し、次に、上基台17をさらに上昇させるとともに、ボルト88を外して上サイドモールド21を可動プレート20から分離する。このとき、上、下クランプリング66、69をセンターポスト65、支持体64から取り外すが、これら上、下クランプリング66、69は永久磁石75、76の吸着力によって前述と同様に上、下サイドモールド21、14にそれぞれ保持される。次に、これら金型、即ち上、下サイドモールド21、14、セクターモールド49および上、下クランプリング66、69、加硫ブラダ71を図示していない搬入出手段によってタイヤ加硫装置11から搬出した後、次使用の金型等をタイヤ加硫装置11に搬入するが、この搬入出時、永久磁石75、76が上、下クランプリング66、69を前述のように吸着しているため、これらの位置ずれ、回転が阻止される。その後、前述と逆の工程によって上、下サイドモールド21、14およびセクターモールド49をタイヤ加硫装置11にセットするとともに、上、下クランプリング66、69をそれぞれセンターポスト65、支持体64に連結する。なお、他の構成、作用は前記第1実施形態と同様である。また、この発明においては、上金型59、下金型(下サイドモールド14)、上、下クランプリング66、69、加硫ブラダ71に加えて上、下基台17、12、アウターリング41、移動部材43も同時に搬入出し、搬出先において上、下基台17、12から金型を取り外したり、あるいは装着するようにしてもよい。
【0026】
図9はこの発明の第3実施形態を示す図である。この実施形態においては、前記第1実施形態における磁石75、76を省略する一方、位置ずれ阻止手段として、上クランプリング66の下面に、下方に向かって突出した複数の位置ずれ阻止ピン(位置ずれ阻止突起)92を設けるとともに、前記上クランプリング66の下面に対向している下クランプリング69の上面に複数のピン穴(凹部)93を設けている。そして、これらピン穴93を前記位置ずれ阻止ピン92の軸線上に配置することで、これらピン穴93に前記位置ずれ阻止ピン92をそれぞれ挿入できるようにしている。また、この実施形態では、下クランプリング69の下面に対向している下サイドモールド14の上面に複数の補助ピン94を設けるとともに、下クランプリング69の下面で前記補助ピン94の軸線上にそれぞれ補助穴95を設けているが、これら補助穴95には補助ピン94が通常挿入されており、この結果、下クランプリング69と下サイドモールド14との位置ずれは確実に阻止されている。そして、上金型59、下金型(下サイドモールド14)を上、下クランプリング66、69、加硫ブラダ71とともにタイヤ加硫装置11から搬出するときには、まず、上サイドモールド21に当接している上クランプリング66をセンターポスト65の下降により下クランプリング69に当接するまで下降させて位置ずれ阻止ピン92を対応するピン穴93にそれぞれ挿入する。次に、ロック機構67、74によるロックを解除して上、下クランプリング66、69をセンターポスト65、支持体64からそれぞれ取り外した後、この状態のままで上金型59、下金型(下サイドモールド14)を上、下クランプリング66、69、加硫ブラダ71と共にタイヤ加硫装置11から搬出するが、このとき、前述のように位置ずれ阻止ピン92をピン穴93にそれぞれ挿入されているため、上、下クランプリング66、69間の位置ずれは確実に阻止される。次に、次使用の上金型59、下金型(下サイドモールド14)を上、下クランプリング66、69、加硫ブラダ71とともにタイヤ加硫装置11に搬入するが、このときも位置ずれ阻止ピン92はピン穴93にそれぞれ挿入されており、これにより、上、下クランプリング66、69間の位置ずれは阻止されている。次に、ロック機構67、74により上、下クランプリング66、69をセンターポスト65、支持体64にそれぞれ連結した後、センターポスト65を上昇させて上クランプリング66を上サイドモールド21に当接するまで上昇させる。なお、この発明においては、上クランプリングの下面に凹部を設けるとともに、該上クランプリングの下面に対向している下クランプリングの上面に位置ずれ阻止突起を設けるようにしてもよく、さらに、上クランプリングの下面に位置ずれ阻止突起および凹部の双方を設け、下クランプリングの上面に前記位置ずれ阻止突起に対応する凹部および前記凹部に対応する位置ずれ阻止突起の双方を設けるようにしてもよい。他の構成、作用は前記第1実施形態と同様である。
【0027】
図10はこの発明の第4実施形態を示す図である。この実施形態においては、第1実施形態における磁石75、76を省略する一方、位置ずれ阻止手段として、上クランプリング66の下面に対向している下クランプリング69の上面に複数の磁石、ここでは永久磁石97を設け、該永久磁石97の吸着力によって上クランプリング66を下クランプリング69に保持させることにより、これら上、下クランプリング66、69間の位置ずれを阻止している。また、下クランプリング69の下面に対向している下サイドモールド14の上面に複数の補助磁石98を埋設し、該補助磁石98の吸着力によって下クランプリング69を下サイドモールド14に保持させることにより、これらの間の位置ずれを阻止するようにしている。そして、上金型59、下金型(下サイドモールド14)を上、下クランプリング66、69、加硫ブラダ71とともにタイヤ加硫装置11から搬出するときには、上サイドモールド21に当接している上クランプリング66をセンターポスト65の下降により下クランプリング69に当接するまで下降させ、該上クランプリング66を永久磁石97の吸着力によって下クランプリング69に保持させる。次に、ロック機構67、74によるロックを解除して上、下クランプリング66、69をセンターポスト65、支持体64からそれぞれ取り外した後、この状態のままで上金型59、下金型(下サイドモールド14)を上、下クランプリング66、69、加硫ブラダ71と共にタイヤ加硫装置11から搬出するが、このとき、前述のように永久磁石97の吸着力によって上クランプリング66は下クランプリング69に保持されているため、これらの間の位置ずれは確実に阻止される。次に、次使用の上金型59、下金型(下サイドモールド14)を上、下クランプリング66、69、加硫ブラダ71とともにタイヤ加硫装置11に搬入するが、このときも上クランプリング66は永久磁石97の吸着力によって下クランプリング69に保持されているため、上、下クランプリング66、69間の位置ずれは確実に阻止される。次に、ロック機構67、74により上、下クランプリング66、69をセンターポスト65、支持体64にそれぞれ連結した後、センターポスト65を上昇させて上クランプリング66を上サイドモールド21に当接するまで上昇させる。なお、この発明においては、上クランプリングの下面に磁石を設けるようにしてもよく、また、上クランプリングの下面および下クランプリングの上面の双方に磁石を設けるようにしてもよい。他の構成、作用は前記第1実施形態と同様である。
【0028】
なお、前述の実施形態においては、上基台17を上昇させることにより互いに組み合わされた金型を持ち上げて上、下基台17、12間の交換位置(載置台80)まで搬送し、その後、該交換位置において金型を使用済みのものから次使用のものに交換するようにしたが、この発明においては、上基台を上昇に加えて横行させることにより、互いに組み合わされた金型を加硫装置の側方の交換位置まで搬送し、その後、該交換位置において金型を使用済みのものから次使用のものに交換するようにしてもよい。また、前述の実施形態においては、上クランプリング66の上面に対向している上サイドモールド21の下面に永久磁石75を設けるようにしたが、この発明においては、上クランプリングの上面に永久磁石を設けたり、あるいは、上クランプリングの上面および上クランプリングの上面に対向している上金型の下面の双方に永久磁石を設け、該永久磁石の吸着力によって上クランプリングを上金型に保持させるようにしてもよい。さらに、前述の実施形態においては、下クランプリング69の下面に対向している下サイドモールド14の上面に永久磁石76を設けるようにしたが、この発明においては、下クランプリングの下面に永久磁石を設けたり、あるいは、下クランプリングの下面および下クランプリングの下面に対向している下金型の上面の双方に永久磁石を設け、該永久磁石の吸着力によって下クランプリングを下金型に保持させるようにしてもよい。また、前述の実施形態においては、タイヤ加硫用金型を上、下サイドモールドおよびセクターモールドの3種類のモールドから構成したが、この発明においては、上、下モールドの2種類のモールドから構成し、上モールドによってトレッドセンターより上側を型付けし、下モールドによってトレッドセンターより下側を型付けするようにしてもよい。さらに、前述の実施形態においては、上金型59、下金型(下サイドモールド14)のみを交換するようにしたが、この発明においては、次使用の上金型59、下金型(下サイドモールド14)をタイヤ加硫装置11に搬入するとき、次使用の加硫ブラダ71も搬入するようにして、加硫ブラダ71も同時に交換するようにしてもよい。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、取扱が容易でかつ安価でありながら加硫金型の交換作業を高能率で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態を示す正面断面図である。
【図2】把持手段近傍の正面断面図である。
【図3】セクターモールド近傍の正面断面図である。
【図4】作用を説明する正面断面図である。
【図5】載置台の平面図である。
【図6】作用を説明する正面断面図である。
【図7】作用を説明する正面断面図である。
【図8】この発明の第2実施形態を示す正面断面図である。
【図9】この発明の第3実施形態を示す正面断面図である。
【図10】この発明の第4実施形態を示す正面断面図である。
【符号の説明】
11…タイヤ加硫装置 12…下基台
14…下金型 17…上基台
59…上金型 64…支持体
65…センターポスト 66…上クランプリング
69…下クランプリング 71…加硫ブラダ
75…磁石 76…下保持部材(磁石)
77…位置ずれ阻止手段 92…位置ずれ阻止突起
93…凹部 97…磁石

Claims (9)

  1. 静止した下基台と、下基台に取り付けられ、横置きされた未加硫タイヤの少なくとも下側部を型付けする下金型と、下基台の上方に設置され、昇降することにより下基台に対して接近離隔する上基台と、上基台に取り付けられ、前記タイヤの少なくとも上側部を型付けする上金型と、これら下、上金型間に設けられ、加硫ブラダの下端部および上端部をそれぞれ気密状態で把持する下、上クランプリングと、下クランプリングが連結された支持体と、該支持体に昇降可能に支持され上端部に上クランプリングが連結された上下方向に延びるセンターポストとを備えたタイヤ加硫装置において、前記下、上クランプリングを支持体、センターポストにそれぞれ取り外し可能に連結するとともに、下、上金型を交換するためにこれら両金型を搬入出するとき、支持体、センターポストから取り外された下、上クランプリング間の位置ずれを阻止する位置ずれ阻止手段を設けたことを特徴とするタイヤ加硫装置。
  2. 前記位置ずれ阻止手段を、上クランプリングの上面または上クランプリングの上面に対向している上金型の下面の少なくともいずれか一方に設けられ、その吸着力によって自由となった上クランプリングを上金型に保持させる磁石と、下クランプリングを下金型に保持させる下保持部材とから構成した請求項1記載のタイヤ加硫装置。
  3. 前記下保持部材を、下クランプリングの下面または下クランプリングの下面に対向している下金型の上面の少なくともいずれか一方に設けられ、その吸着力により下クランプリングを下金型に保持させる磁石から構成した請求項2記載のタイヤ加硫装置。
  4. 前記位置ずれ阻止手段を、上クランプリングの下面または上クランプリングの下面に対向している下クランプリングの上面のいずれか一方に設けられた位置ずれ阻止突起と、残り他方に設けられ、両金型を搬入出するとき、前記位置ずれ阻止突起が挿入される凹部とから構成した請求項1記載のタイヤ加硫装置。
  5. 前記位置ずれ阻止手段を、上クランプリングの下面または上クランプリングの下面に対向している下クランプリングの上面の少なくともいずれか一方に設けられ、その吸着力により下、上クランプリング間の位置ずれを阻止する磁石から構成した請求項1記載のタイヤ加硫装置。
  6. 静止した下基台と、下基台に取り付けられ、横置きされた未加硫タイヤの少なくとも下側部を型付けする下金型と、下基台の上方に設置され、昇降することにより下基台に対して接近離隔する上基台と、上基台に取り付けられ、前記タイヤの少なくとも上側部を型付けする上金型と、これら下、上金型間に設けられ、加硫ブラダの下端部および上端部をそれぞれ気密状態で把持する下、上クランプリングと、下クランプリングが連結された支持体と、該支持体に昇降可能に支持され上端部に上クランプリングが連結された上下方向に延びるセンターポストとを備えたタイヤ加硫装置の金型交換方法であって、上基台を下降させて下基台に対し接近させることにより、下、上金型を互いに組み合わせる工程と、下、上クランプリングを支持体、センターポストからそれぞれ取り外すとともに、位置ずれ阻止手段によって下、上クランプリング間の位置ずれを阻止する工程と、位置ずれ阻止手段によって下、上クランプリング間の位置ずれを阻止しながら、下、上クランプリング、加硫ブラダおよび下、上金型を搬出する工程と、位置ずれ阻止手段によって下、上クランプリング間の位置ずれを阻止した状態で、加硫ブラダおよび互いに組み合わされた次使用の下、上金型を下、上クランプリングとともに搬入する工程と、該搬入された下、上クランプリングを支持体、センターポストにそれぞれ連結する工程とを有することを特徴とするタイヤ加硫装置の金型交換方法。
  7. 下、上クランプリング、加硫ブラダおよび下、上金型を搬入出する際、下、上基台を加硫装置側に残すようにした請求項6記載のタイヤ加硫装置の金型交換方法。
  8. 前記加硫ブラダおよび互いに組み合わされた次使用の下、上金型を下、上クランプリングとともに搬入する際、加硫ブラダも次使用のものとした請求項6記載のタイヤ加硫装置の金型交換方法。
  9. 請求項1〜5のいずれかに記載のタイヤ加硫装置において下、上金型を交換した後、これら下、上金型内に未加硫タイヤを収納するとともに、加硫ブラダに高温、高圧の加硫媒体を注入して前記タイヤを下、上金型に押付けることで、これら下、上金型により型付けしながら加硫するようにしたことを特徴とするタイヤ加硫方法。
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