JP3991917B2 - 配線器具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、速結端子を備えたスイッチやコンセントのような配線器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、スイッチやコンセントのような配線器具において、器体に設けた電線挿入孔を通して器体に導入された電線を接続するために速結端子が広く用いられている。この種の速結端子としては、図160に示すように、器体300に収納され電線挿入孔301を通して器体300に導入された電線101に接触する端子板302と、端子板302との間で電線を挟持する鎖錠ばね303とを備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。鎖錠ばね303は板ばねであって、鎖錠ばね303に設けた接触片303aおよび鎖錠片303bと端子板302との間に電線101を挟持することによって電線101を保持するように形成されている。つまり、器体300に設けた電線挿入孔301を通して電線101を器体300に導入すると、電線101が接触片303aおよび鎖錠片303bを端子板302から引き離す向きに撓ませ、接触片303aおよび鎖錠片303bに生じるばね力によって電線101が端子板302と鎖錠片303bとの間に挟持されるように構成されている。ここに、電線101が端子板302と接触片303aおよび鎖錠片303bとの間に挟持された状態では、接触片303aおよび鎖錠片303bの端縁が電線101に弾接し、電線101の一部に鎖錠片303bが食い込むことによって電線101の抜け止めがなされる。このように、電線101を電線挿入孔301に挿入するだけで端子板302に電線101が接触した状態で保持されるから、端子ねじを用いて電線101を接続する構造に比較すると電線101の結線作業が容易になる。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−185905号公報(段落0014、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上述のような従来の配線器具では、図161(a)に示すように電線挿入孔301を通して電線101が真っ直ぐに導入された正常な状態では電線101と端子板302の接触面積が充分にあって安定な接続状態が得られるが、同図(b)に示すように配線の都合等により電線101に力が加えられて電線挿入孔301に対して歪んでしまうと端子板302と電線101の接触面積が小さくなって電線101と端子板302の接続が不安定になったり、異常な発熱が生じる虞があった。また、端子板302が器体300内で固定されており、上述のように正常な接続状態であっても電線101の太さ(線径)に応じた変形を鎖錠ばね303で負担するため、鎖錠ばね303が塑性変形したり、繰り返し使用によるへたりが生じやすいという問題があった。
【0005】
また、上記従来例において速結端子に接続された電線101を外す場合、図162に示すように一方の手で配線器具の器体300を持ち、他方の手に持った工具310を操作孔304に挿入して解除釦305を操作した状態では両手が塞がれてしまうために電線101を電線挿入孔301から引き抜くことが困難であった。
【0006】
このように従来の配線器具では端子板と電線の接続性や端子板と電線の接続解除性にやや難があった。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、その目的は、端子板と電線の接続性や接続解除性を改善した配線器具を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、器体と、該器体に貫設した電線挿入孔を通して器体に導入される電線を接続する速結端子とを備えた配線器具において、前記速結端子は、電線に接触する端子板と、電線と該端子板を接続する接続手段と、該接続手段による接続状態を解除する解除手段とを備え、前記接続手段は、電線に弾接する接触部と、電線を接触部の方へ押圧するとともに電線の一部に食い込んで抜け止めする鎖錠部と、電線の挿入方向に沿って接触部の両側に設けられ電線を鎖錠部の方へ押圧する押圧部とを有し、弾性を有する金属板からなる鎖錠片の先端に鎖錠部を形成するとともに該鎖錠部をたたき加工したことを特徴とする。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、接触部並びに押圧部を弾性を有する金属板からなる接触片に形成し、接触片の電線から離れる向きの撓みを規制する規制手段を備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、弾性を有する帯状の金属板の先端に鎖錠部を形成し、金属板における鎖錠部よりも後方の部位に電線から離れる向きに凸となる曲げ部を設けたことを特徴とする。
【0012】
請求項4の発明は、請求項1〜3の何れかの発明において、弾性を有する金属板からなる接触片に接触部並びに押圧部を形成するとともに弾性を有する金属板からなる鎖錠片の先端に鎖錠部を形成し、電線の挿入方向と直交する方向における接触片の幅寸法を鎖錠片の幅寸法よりも狭くしたことを特徴とする。
【0013】
請求項5の発明は、請求項1〜4の何れかの発明において、弾性を有する金属板により1乃至複数の接続手段と端子板を一体に形成したことを特徴とする。
【0014】
請求項6の発明は、請求項1〜5の何れかの発明において、少なくとも一方の押圧部を電線の一部に食い込んで抜け止めする構造としたことを特徴とする。
【0015】
請求項7の発明は、請求項1〜6の何れかの発明において、弾性を有する金属板からなる接触片に接触部並びに押圧部を形成し、弾性を有する金属板からなる鎖錠片の先端に鎖錠部を形成するとともに接触片と鎖錠片を結合して一体とすることを特徴とする。
【0016】
請求項8の発明は、請求項1〜7の何れかの発明において、2つの接続手段を端子板と一体に形成し、それぞれの接続手段を端子板の両端部に離して配置したことを特徴とする。
【0017】
請求項9の発明は、請求項1〜8の何れかの発明において、弾性を有する金属板により接続手段と端子板を一体に形成するとともに、端子板を介して電線と導通する部品であり且つ配線器具の種類に応じた固有の部品を結合するための結合部を前記端子板に設けたことを特徴とする。
【0018】
請求項10の発明は、請求項1〜9の何れかの発明において、前記端子板と、前記接続手段と、該端子板を介して電線と導通する部品であり且つ配線器具の種類に応じた固有の部品とを金属部材を加工して一体に形成してなり、前記固有部品はコンセントの刃受であって、互いに対向する先端部にてプラグの栓刃を狭持する一対の刃受ばねを栓刃の差し込み方向において栓刃の先端に対向する端縁で連結してなることを特徴とする。
【0019】
請求項11の発明は、請求項1の発明において、前記接続手段は端子板と一体に設けられたことを特徴とする。
【0024】
請求項12の発明は、請求項1の発明において、前記器体の前面に設けた栓刃挿入口を通して器体に導入されるプラグの栓刃を受ける刃受を備え、該刃受及び前記接続手段を前記端子板と一体に形成したコンセントからなることを特徴とする。
【0025】
請求項13の発明は、請求項1の発明において、前記解除手段は、前記器体の表面に露出して手動操作される操作部を有し、該操作部が操作されたときに前記接続手段による接続状態を解除することを特徴とする。
【0026】
請求項14の発明は、請求項13の発明において、前記操作部は、前記接続手段により電線が前記端子板に接続された接続状態のときの接続位置と、電線が前記端子板に接続されていない非接続状態のときの非接続位置との間で移動自在に設けられたことを特徴とする。
【0027】
請求項15の発明は、請求項14の発明において、前記解除手段は、前記操作部を接続位置から非接続位置に弾性付勢する付勢部材を有することを特徴とする。
【0029】
請求項16の発明は、請求項14の発明において、前記解除手段は前記操作部が非接続位置にあるときに前記鎖錠部を電線に食い込まない状態で保持するとともに、電線が前記端子板に接続されたときに前記保持状態から解放して前記鎖錠部を電線に食い込ませることを特徴とする。
【0030】
請求項17の発明は、請求項13の発明において、前記速結端子からなり互いに電気的に絶縁された複数の端子部を有するとともに少なくとも一つの端子部が器体の略中央に設けられ、残りの端子部が器体の端部に設けられてなることを特徴とする。
【0031】
請求項18の発明は、請求項17の発明において、前記操作部の少なくとも器体表面に露出する部位が器体と異なる色に着色されてなることを特徴とする。
【0032】
請求項19の発明は、請求項17又は18の発明において、器体表面の略中央における操作部近傍に凹所が設けられたことを特徴とする。
【0033】
請求項20の発明は、請求項17又は18又は19の発明において、施工面に設けられる埋込孔の周りに設置される取付枠又は取付枠一体型のプレートに器体を取り付ける取付部が器体に設けられ、後部を埋込孔に埋め込む形で器体が施工面に配設されることを特徴とする。
【0034】
請求項21の発明は、請求項13の発明において、前記解除手段は、前記操作部が操作されたときに鎖錠部の先端を押動して電線から引き離す押動突部を有して前記接続手段により電線が端子板に接続された接続状態のときの接続位置と電線が端子板に接続されていない非接続状態のときの非接続位置との間で移動自在に器体に配設される解除釦と、解除釦を接続位置から非接続位置に弾性付勢する付勢部材とを具備することを特徴とする。
【0035】
請求項22の発明は、請求項21の発明において、前記解除釦は、一端側に押動突部が設けられ、他端側が支持されて揺動自在に器体に配設されたことを特徴とする。
【0036】
請求項23の発明は、請求項21又は22の発明において、前記押動突部が設けられた解除釦の一端側に操作部が設けられたことを特徴とする。
【0037】
請求項24の発明は、請求項21又は22の発明において、前記解除釦の操作部以外の部位であって器体の外に露出する部位に、配線器具が取り付けられる取付部材に対する逃げが設けられたことを特徴とする。
【0038】
請求項25の発明は、請求項21〜24の何れかの発明において、前記押動突部と係合して解除釦を仮止めする係合部が端子板に設けられたことを特徴とする。
【0039】
請求項26の発明は、請求項21の発明において、少なくとも電線挿入孔が開口する器体の一面から見たときに非接続位置の解除釦を視認可とし接続位置の解除釦を視認不可とする段差が器体に設けられたことを特徴とする。
【0040】
請求項27の発明は、請求項21の発明において、前記解除釦は、鎖錠部の押動方向と直交する方向の両端部近傍をそれぞれ押動する複数の押動突部が設けられてなることを特徴とする。
【0041】
請求項28の発明は、請求項21の発明において、前記端子板を挟み込んで端子板に固定される固定部が付勢部材に設けられたことを特徴とする。
【0042】
請求項29の発明は、請求項1の発明において、前記解除手段は、前記器体内に枢支されて前記操作部を回動自在とする軸部と、該軸部を支点に前記操作部が手動操作によって回動したときに前記接続手段の鎖錠部を該電線から引き離す向きに押し動かす押動部とを具備することを特徴とする。
【0043】
請求項30の発明は、請求項29の発明において、前記解除手段は、前記操作部が回動する際に前記軸部を支持する支持部を具備し、該支持部と前記軸部が前記操作部の回動方向と平行な同一平面上に配置されたことを特徴とする。
【0044】
請求項31の発明は、請求項29の発明において、前記支持部と前記軸部とが同心円上に配置されたことを特徴とする。
【0045】
請求項32の発明は、請求項29の発明において、前記器体に複数の接続手段並びに複数の解除手段が設けられ、これら複数の解除手段が合成樹脂成型品により一体に形成されたことを特徴とする。
【0046】
請求項33の発明は、請求項29の発明において、前記解除手段は、前記鎖錠部が押し動かされる方向に沿った同一平面上において前記押動部と前記操作部を連結する連結部を具備することを特徴とする。
【0047】
請求項34の発明は、請求項29の発明において、前記鎖錠部が電線に食い込まない位置で前記解除手段を保持する保持手段を備えたことを特徴とする。
【0048】
請求項35の発明は、請求項34の発明において、前記保持手段は、前記解除手段若しくは前記器体に設けられる突起と、前記解除手段若しくは前記器体に設けられて該突起に係合する係合部とからなることを特徴とする。
【0049】
請求項36の発明は、請求項29の発明において、前記接続手段は、前記鎖錠片の先端に設けられて前記鎖錠部よりも先方へ突出する受け部を有し、前記解除手段は、前記受け部を押し動かして前記鎖錠部が電線から離れる向きに前記鎖錠片を撓ませることを特徴とする。
【0050】
請求項37の発明は、請求項36の発明において、複数の前記端子板並びに前記接続手段が弾性を有する金属板により一体に形成されたことを特徴とする。
【0051】
請求項38の発明は、請求項11の発明において、前記接続手段により電線が接続される第1の端子板、前記接続手段によりそれぞれ異なる電線に接続される一対の第2の端子板、一対の可動接点を有し第1の端子板と電気的に接続された状態で反転動作する開閉体、一対の第2の端子板にそれぞれ設けられ前記開閉体の反転動作に応じて各可動接点と択一的に接触/開離する固定接点を具備する接点部と、前記接続手段の接続状態を解除する前記解除手段とをスイッチ本体の内部に納装してなり、前記第1の端子板は、前記開閉体と揺動自在に接触する支持片が一体に形成されたことを特徴とする。
【0052】
請求項39の発明は、請求項38の発明において、前記第2の端子板は、前記接続手段を一体に有する端子板と、前記固定接点が固着された固定接点板とからなり、前記端子板並びに固定接点板の一方に設けられた複数のかしめ用突起を他方に設けられた貫通孔に挿通し且つかしめて結合されることを特徴とする。
【0057】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を説明する前に、端子板の構造が異なる本発明の参考例について図面を参照して説明する。
(参考例1)
本参考例は、平行平型栓刃を有する所謂Aタイプのプラグが接続可能な差込部24を備えたコンセントである。
【0058】
図1〜図3に示すように、器体1は耐トラッキング性に優れた熱硬化性合成樹脂(例えば、ユリア樹脂)を用いて前面が開放された直方体状に形成されたボディ10と、同じく耐トラッキング性に優れた熱硬化性合成樹脂(例えば、ユリア樹脂)を用いて後面が開放された直方体状に形成されたカバー20とを結合することにより形成される。器体1は後述する規定の単位寸法を有している。
【0059】
ボディ10は長手方向の中間部に設けた仕切壁12により内部空間が2分されている。また、図5及び図10に示すようにカバー20内にも一対の仕切壁20aが形成され、ボディ10とカバー20とを結合するとボディ10の仕切壁12がカバー20の一対の仕切壁20aの間に嵌合されることによって器体1の内部空間が独立した2室に分割される(図10参照)。
【0060】
ボディ10内において仕切壁12を介して形成された各収納室13には、ばね性を有する金属板を加工することによりプラグの栓刃を受ける刃受31が電線を接続する一対の端子部40と一体に形成されてなる刃受部材30がそれぞれ収納される。各刃受31は、図7に示すように互いに対向する先端部にて栓刃を挟持する一対の刃受ばね32,33と、両刃受ばね32,33を連続一体に結合するコ字状の連結片34とを備える。また、連結片34の開放端には互いに離れる向きに突出する形で端子板41が連結片34と連続一体に形成されている。ところで、この刃受31では、一方の刃受ばね32の内側面に栓刃の先端部に貫設された係止孔に係止する突起32aを突設することにより、栓刃を受けた状態で刃受ばね32の突起32aが栓刃の係止孔に係止して簡易的な抜け止めを行うようにしている。また、他方の刃受ばね33の先端部を二股として一対のばね片33a,33aを設け、各ばね片33a,33aが独立して撓み得るようにしている。すなわち、図13(a)に示すように栓刃1000が一対の刃受ばね32,33の間に真っ直ぐ差し込まれれば各刃受ばね32,33と栓刃1000の間で充分な接触面積が確保できることは当然として、仮に刃受ばね32,33の間に栓刃1000が傾いて差し込まれた場合でも片方の刃受ばね33のばね片33a,33aが互いに独立して撓み得るから、同図(b)に示すように傾いた栓刃1000に追従するように各ばね片33a,33aが撓むことで刃受31と栓刃1000との接触面積の低下を抑制して接触信頼性が向上できるものである。なお、図14に示すように、もう一方の刃受ばね32も先端部を二股として一対のばね片32b,32bを設けるようにすれば、栓刃1000が傾いて差し込まれた場合の接触面積の低下をさらに抑制して接触信頼性の一層の向上が図れる。
【0061】
端子部40は、帯状の金属板を両端部が交差するようにリング状に折り曲げられてなる端子板41を有する。端子板41の外側の端部には、ほぼ平坦な面を有して電線と接触する接触部42が設けられている。また、端子板41の内側の端部が略へ字状に折り曲げられることにより、接触部42の方へ突出し両端部の間に挿入される電線を接触部42に押圧する押圧部43と、電線の一部に食い込んで抜け止めする鎖錠部44とが端子板41と一体に設けられている。ここで、図7(c)に示すように押圧部43と鎖錠部44の間に挟まれた部位(接触部42と反対方向へ突出する部位)が接触部42に対向させてある。さらに、接触部42の基端側における鎖錠部44と対向する部位には、電線の一部に食い込んで抜け止めする第2の鎖錠部45が切り起こして形成されている。
【0062】
上述のように刃受部材30は、ばね性を有し且つ電気の良導体である金属板を折り曲げ加工することで刃受31と一対の端子部40が一体に形成されるものである。ここで、図15に示すように互いに異なる曲げ方向(図中矢印で示す方向)に金属板を折り曲げて加工する形状の刃受部材30’では、栓刃の挿入方向に対する強度が高いという利点はあるものの、曲げ加工が複雑になってしまう。これに対して本参考例の刃受部材30では、図16に示すように曲げ方向を一方向(図中矢印で示す方向)に統一しているから、曲げ加工が容易であり、ロール目の方向によって強度に差がある金属材料を用いても充分な強度を確保することができてコストダウンが図れる。
【0063】
図4に示すように、刃受部材30の各端子部40を絶縁すると同時に刃受31を後方から支持するための絶縁壁13aが各収納室13の略中央にボディ10の長手方向に沿ってそれぞれ一対ずつ立設されている。さらに、各収納室13における仕切壁12の近傍には底面から立ち上がる立壁14がそれぞれ突設されている。そして、各立壁14に端子部40の端子板41をそれぞれ当接し、絶縁壁13aの先端縁に刃受31の連結片34を載置するようにして、各収納室13に刃受部材30が収納される(図10等参照)。
【0064】
ボディ10の後壁には端子部40の接触部42と押圧部43及び鎖錠部44との間に電線を導入することができるように電線挿入孔11が貫設されている。図17に示すように、この電線挿入孔11を通して接触部42と押圧部43及び鎖錠部44との間に押圧部43側から電線101を挿入すると、接触部42、押圧部43並びに鎖錠部44の各々のばね力によって電線101が挟持され、かつ鎖錠部44並びに第2の鎖錠部45が電線101の一部に食い込むことによって電線101を引き抜くことができなくなる。すなわち、端子部40は電線挿入孔11に電線101を挿入するだけで結線することが可能な速結端子となっている。
【0065】
ところで、従来例における速結端子は端子板と鎖錠ばねで構成されており、端子板がばね性を有しない金属材料で形成されていた。このため、図161(a)に示すように電線101が端子板302a及び鎖錠ばね303に対して真っ直ぐに正規の状態で挿入された場合には端子板302aと電線101の接触面積が十分に確保されるが、同図(b)に示すように電線101が端子板302a及び鎖錠ばね303に対して傾いて挿入された場合には端子板302aと電線101の接触面積が減少してしまう虞があった。これに対して本参考例の端子部40では、従来の端子板302aに相当する接触部42と、従来の鎖錠ばね303に相当する押圧部43及び鎖錠部44とがばね性を有する金属板からなる端子板41に一体に形成されているため、例え電線101が傾いて挿入されたとしても、接触部42がばね性を持つために電線101の傾きに追従することが可能であり、同じくばね性を有する押圧部43及び鎖錠部44によって電線101が接触部42の方へ押圧されることで電線101の挿入状態に関わらず端子板41と電線101の接続状態を安定させることができる。しかも、本参考例では端子部40と刃受31を一体として刃受部材30を構成しているから、従来の鎖錠ばねが不要となり部品点数の削減によってコストダウンが図れるという利点もある。
【0066】
また、本参考例では押圧部43と鎖錠部44の間に挟まれた部位(接触部42と反対方向へ突出する部位)を接触部42に対向させているので、図17に示すように電線101に弾接する押圧部43、接触部42及び鎖錠部44がそれぞれ電線101の両側に交互に配置されることとなり、電線101をバランス良く挟持することができて接続安定性が向上するという利点がある。さらに、端子板41の内側の端部の先端を鎖錠部44とし、この端部を略へ字状に折り曲げて接触部42の方へ突出させた部位を押圧部43とすることにより、鎖錠部44となる端子板41の先端部分に比較してばね力が大きくなる部分に押圧部43を設けることで安定したばね性能が得られるものである。しかも、帯状の金属板を両端部が交差するようにリング状に折り曲げて端子板41を形成し、端部の一方に接触部42を形成するとともに、端部の他方に押圧部43及び鎖錠部44を形成しているから、接触部42、押圧部43及び鎖錠部44の各々のばねストロークを大きく採ることができて端子板41のばね性が容易に確保できるという利点もある。また、電線101の抜け止めを鎖錠部44と第2の鎖錠部45の2カ所で行っているから、電線101を確実に抜け止めすることができて接続信頼性の向上が図れるものである。
【0067】
各収納室13には、図10に示すように各刃受部材30の端子部40と対向するように合成樹脂製の解除釦60が配設される。この解除釦60は、図1及び図8に示すように矩形板状の操作部61の両端から駆動部62並びに押動突部63を同一方向へ突出させて略鈎形に形成されている。押動突部63は操作部61の短手方向における一端側より突出し、操作部61の短手方向の幅寸法よりも小さい幅寸法に形成されており、その外側面(図8(a)における下側面)には、後述する位置決め部64が突設されている。一方、駆動部62は押動突部63に比較して操作部61からの突出量が大きくなっており、押動突部63と対向する内側面(図8における下側面)には下方及び一側方に開放する凹所62aが形成されている(図1参照)。また、押動突部63と対向する凹所62aの底面には、先端から操作部61に向かって徐々に押動突部63から遠ざかる向きに傾斜する傾斜面62bが形成されている。なお、駆動部62の先端部分の外側面(図8(a)における上側面)にも位置決め部65が突設され、さらに位置決め部65よりも操作部61寄りの位置に断面形状が略台形の突起66が突設されている。
【0068】
一方、ボディ10の長手方向の両側面には、各収納室13と通じる縦溝15が各一対ずつ並設されており、この縦溝15に操作部61を挿通するようにして解除釦60がボディ10内の各収納室13に配設される。ここで、解除釦60は、押動突部63が端子板41の鎖錠部44における接触部42と対向しない部位に対向し、ボディ10の後壁に貫設された電線挿入孔11と解除釦60の駆動部62の凹所62aとが対向し、且つ操作部61が縦溝15から進退自在に突出するように収納室13内に移動自在に配置されている。また、操作部61を縦溝15から突出する向きに弾性付勢して解除釦60を図10に示す位置(非接続位置)に復帰させる復帰ばね70が各収納室13に収納されている。
【0069】
復帰ばね70は、図9に示すように先端が略直角に折り曲げられ、後端部が略へ字形に折り曲げられた一対のばね片71が幅細の短冊形状に形成された連結片72の両端縁から同一方向に一体に突設されてなる。また、連結片72の両端部には丸孔72aがそれぞれ穿孔されており、端子板41の略中央部における外側面に突設されている突起46を丸孔72aに挿通することで復帰ばね70が刃受部材30の一対の端子板41に仮固定される(図18参照)。そして、端子板41に復帰ばね70を仮固定した刃受部材30を収納室13内に収納すると、図19に示すようにボディ10内の立壁14に端子板41の略中央部が当接して突起46が丸孔72aから脱落しなくなり、復帰ばね70が端子板41に本固定される。さらに解除釦60を収納室13内に配設すれば、図19に示すように復帰ばね70の各ばね片71の先端部が解除釦60の駆動部62の先端にそれぞれ当接するため、ばね片71のばね力により、非接続位置に復帰する向きに解除釦60が弾性付勢される。なお、押動突部63に突設した位置決め部64をボディ10内の縦溝15周縁部に当接するとともに(図10参照)、駆動部62に突設した位置決め部65をカバー20の内底面に設けた突部29に当接させることで解除釦60を器体1に位置決めするようにしており、組立性の向上と操作部61(解除釦60)の移動時のがたつきを抑えている。
【0070】
而して、電線挿入孔11を通して端子板41の接触部42と押圧部43及び鎖錠部44の間に電線101を挿入して端子部40に電線101を接続すると、図11に示すように電線101の先端が解除釦60の駆動部62の凹所62aに形成された傾斜面62bに当接し、電線101の挿入力(図11における上向きにはたらく力)によって、駆動部62がカバー20に近付く向き及び操作部61が器体1内に退く向きに解除釦60が押駆動される。その結果、端子部40に電線101が接続された状態では、図11に示すように操作部61が器体1の側面よりも内側に引き込まれた位置(接続位置)まで移動することになる。つまり、解除釦60の操作部61が非接続位置と接続位置の間で移動自在となっており、操作部61の位置(非接続位置又は接続位置)によって電線101が端子板41と接続されているか否かを確認することができるのである。また電線101を接続する際、上述のように電線101の挿入力によって解除釦60がカバー20に近付く向きに押し上げられるのであるが、解除釦60の駆動部62と対向するカバー20の内底面には段差23が形成されており(図5及び図10参照)、駆動部62に設けた突起66が段差23を乗り越えるときに音(例えば、「カチッ」というような衝撃音)を発するので、その音によっても電線101が端子板41に接続されたことを確認することができるようになっている(図20参照)。なお、電線101を接続したときの接続位置において、操作部61が器体1の側面よりも内側に引き込まれて突出しないようにしているから、電線101の接続完了後には器体1の側面から解除釦60の操作部61が突出せず、操作部61が施工の邪魔になることが無く、また、施工時に操作部61が誤って操作される可能性も低くなる。
【0071】
一方、端子部40に接続されている電線101を引き抜くには、図21に示すように縦溝15を通して器体1の側面に露出している操作部61を指で押操作すればよい。操作部61を押操作して接続位置からさらに器体1の内側に解除釦60を移動させると、解除釦60の押動突部63で端子板41の鎖錠部44を押圧することにより、電線101に食い込んでいる鎖錠部44を電線101から離すように撓ませて電線101の引き抜きが可能となる。
【0072】
従来の速結端子では工具を使って解除釦を操作しながら電線を引き抜かなければならないため、図162に示すように一方の手で配線器具の器体1を持ち、他方の手に持った工具を操作孔304に挿入して解除釦(図示せず)を操作した状態では両手が塞がれてしまうために電線101を電線挿入孔11から引き抜くことが困難であった。これに対して本参考例では、図21に示すように器体1を持った手の指(親指)で器体1の側面に露出する解除釦60の操作部61を押操作して電線101に食い込んでいる鎖錠部44を電線101から離すことができ、一方の手で器体1の保持と解除釦60の操作を同時に行い、他方の手で電線を引き抜くことができるため、従来の速結端子に比較して電線101の取り外し作業が容易に行える。そして、電線101を引き抜いた後に操作部61の押操作を止めれば、復帰ばね70のばね力によって解除釦60が移動し、操作部61が非接続位置に自動的に復帰するため、操作部61を非接続位置に復帰させる手間が要らず何度でも電線101を抜き差しすることができる。
【0073】
ところで、電線を接続していない状態から操作部61を押操作した場合、解除釦60の押動突部63により端子板41の鎖錠部44を押圧して接触部42から遠ざかる向きに撓ませることができる。したがって、電線102が撚り線である場合、電線挿入孔11から電線102を挿入するだけでは、図22(b)に示すように途中で電線102がばらけてしまう可能性があり、これを避けるには電線102を予め平たくつぶしてから挿入しなければならないが、上述のように操作部61を押操作した状態で電線挿入孔11から電線102を挿入すれば、端子板41の接触部42と押圧部43及び鎖錠部44との間隔が広くなっていることから容易に挿入が可能である(図22(a))。よって、予め平たくつぶすような手間を掛けることなく撚り線からなる電線102を単線からなる電線101と同じように簡単に端子部40に接続することができる。なお、電線102が確実に接続されたか否かは、操作部61から手を離したときに解除釦60が移動するか否かで判断できる。
【0074】
なお、図23及び図24に示すように、駆動部62の先端に突設した円柱状のばね座62cにコイルスプリングからなる復帰ばね70'の一端を挿入固定し、復帰ばね70'の他端をボディ10の立壁14に当接させることで解除釦60を弾性付勢するようにしても構わない。しかしながら、上述のように一対のばね片71を連結片72で連結した板ばねからなる復帰ばね70を設け、各収納室13内に隣接して配置される2つの解除釦60をそれぞれ復帰ばね70のばね片71で弾性付勢する構造であれば、コイルスプリングからなる復帰ばね70'を用いて各解除釦60を個別に弾性付勢する構成に比較して部品点数の削減による組立性の向上とコストダウンが図れるという利点がある。しかも、復帰ばね70を端子板41に固定することでも組立性の向上が図れるものである。
【0075】
ところで、カバー20前面には突台状のボス部20bが突設されるとともに、ボス部20bの長手方向両側からは肩部22が突設されている。また、肩部22の側面には、ボディ10の縦溝15と連続一体となって解除釦60の操作部61が進退自在に挿通する一対の挿通溝22aが形成されている。さらに、ボス部20bの前壁にはプラグの栓刃(平行平板型の栓刃)を挿入することができる差込部24が1口分形成されている。差込部24は各刃受部材30の刃受31に対応する部位にそれぞれ開口する一対の栓刃挿入口24aよりなる。なお、栓刃挿入口24aは電圧線側と接地線側とで長さ寸法を異ならせてある。
【0076】
次に、ボディ10とカバー20を結合して器体1を組み立てる構造について説明する。すなわち、本参考例においては、ボディ10とカバー20との双方に設けた嵌合部6,7に組立部材50を凹凸嵌合することでボディ10とカバー20とを結合して器体1を組み立てるようになっている。
【0077】
ボディ10の長手方向に対向する両側面には、図1及び図4に示すように一対の縦溝15に挟まれた中央部に矩形の嵌合部6が突設され、さらに嵌合部6の前方(図1における上方)には凹溝8が形成されている。一方、カバー20の各肩部22の側面には、図1及び図5に示すように一対の挿通溝22aに挟まれた中央部から突台部22bが突設され、さらに突台部22bの側面からボディ10の嵌合部6と同形状且つ同寸法の嵌合部7が突設されている。そして、ボディ10の開口面にカバー20を突き合わせた状態では、それぞれの嵌合部6,7が凹溝8を挟んで一列に配置されることになる。
【0078】
組立部材50は弾性を有する合成樹脂成型品からなり、図6に示すように嵌合部6,7と各々嵌合する嵌合孔51,51が器体1の前後方向(図1における上下方向)に並設された短冊状の縦片52と、縦片52の先端に中央部が連結された略コ字型の枠片53とを有し、器体1と対向する縦片52の背面側において嵌合孔51に挟まれた略中央部からは先端に係止爪54aを有する係止突片54が背方へ突設されている。また、枠片53の側面には、埋込型の配線器具を造営面に埋込配設するための取付枠(例えば、日本工業規格JIS C 8375に規格化されている大角形連用配線器具の取付枠)が具備する係合孔と係合して器体1を取付枠に取り付ける一対の取付爪55が突設されている。
【0079】
一方、カバー20には、ボディ10の凹溝8から挿入される組立部材50の係止突片54先端部に設けた係止爪54aが係止する被係止部26が長手方向両端部近傍の背面側に形成されている(図5参照)。なお、カバー20の突台部22bの背面側における嵌合部7近傍には後方に向かうにつれて内側に傾斜するガイド面27が形成されている。
【0080】
而して、ボディ10とカバー20とを結合して器体1を組み立てるには、ボディ10とカバー20を開口面側で突き合わた状態で係止突片54を凹溝8に挿入するように組立部材50を器体1の長手方向に対向する両側面の方へ押しつければ、図25に示すように組立部材50の各嵌合孔51にボディ10及びカバー20の嵌合部6,7がそれぞれ嵌合してボディ10とカバー20とが結合されると同時に、係止突片54の先端に設けた係止爪54aが突台部22bのガイド面27に沿うように係止突片54が後方に撓み、やがて係止爪54aがカバー20の被係止部26に係止することによって、組立部材50の嵌合部6,7からの脱落が防止できる。
【0081】
このように合成樹脂製の組立部材50を用いてボディ10とカバー20とを結合しているから、金属製の組立枠を用いる場合のように組立枠と充電部(刃受部材30)との絶縁距離による設計上の制約が減少し、器体1を形成する材料の選択や器体1の厚み寸法等の設計の自由度が高くなるという利点がある。なお、上述の器体1は、大角形連用配線器具用の取付枠に3個まで取着可能な単位寸法に形成してある。すなわち、器体1の短手方向の寸法は、上記取付枠の開口窓の長手方向の寸法の略3分の1の寸法に形成してあり、上記取付枠に3個まで取着可能としてある。この寸法を大角連用形の配線器具と同様に、「1個モジュール寸法」と呼ぶ。要するに、組立部材50には上記取付枠に取り付けるための取付爪55が設けてあるから、スイッチ等の他の埋込型の配線器具と同じ施工方法で施工できて施工作業が容易になるとともに、他の埋込型の配線器具と連接することが可能である。
【0082】
ところで、組立部材50は縦片52と枠片53を有する略T字形に形成されており、ボディ10とカバー20を結合した状態で器体1の側面における解除釦60の操作部61よりも後方(図3における下方)の部位を開放させている。つまり、器体1の側面において操作部61の四周を囲むような形状に組立部材50を形成すると、電線を外すときに器体1の側面よりも内側に操作部61を押し込むことが困難であるが、上述のように組立部材50を器体1の側面の操作部61よりも後方の部位を開放させる形状としているために操作部61の押操作が組立部材50によって阻害されることがないものである(図21参照)。
【0083】
一方、組立部材50を上述のように器体1の側面の操作部61よりも後方の部位を開放させる形状に形成しているため、組立部材50の縦片52が器体1の側面よりも突出しており、例えば縦片52の先端(後端)縁に指等が引っ掛かって縦片52の嵌合孔51が嵌合部6,7から不用意に外れてしまう虞がある。そのために本参考例では、図2〜図4に示すように器体1(ボディ10)の側面における組立部材50の縦片52の先端部を囲む部位に、略L字形の突起からなる一対の保護部16を突設している。すなわち、これらの保護部16によって縦片52の先端縁を囲むことで上述のように組立部材50が不用意に器体1の嵌合部6,7から外されるのを防ぐことができる。なお、図26に示すように解除釦60の操作部61の後端に対向する位置まで保護部16を延長すれば、操作部61が不用意に押操作されるのを防ぐことができるとともに、操作部61の押操作時に保護部16がガイドとなって操作性の向上が図れるという利点もある。
【0084】
(参考例2)
本参考例は、端子部40に接続された電線101を引き抜くための解除釦80及びその周辺の構成に特徴があり、これ以外の構成は参考例1と共通である。よって、本参考例の特徴となる構成についてのみ説明し、参考例1と共通の構成については同一の符号を付して適宜図示及び説明を省略する。
【0085】
図27に示すように、本参考例における解除釦80は合成樹脂成型品からなり、操作部81の両端からそれぞれ同一方向に保持部82及び解錠部83が突設されている。保持部82の先端には後方(図27における下方)に突出する係合突起84が突設されている。一方、解錠部83は保持部82に比較して操作部81からの突出量が小さくなっており、その先端には保持部82と同様に後方に突出する係合突起87が突設されている。また、解錠部83と対向する操作部81の一端側には、解錠部83に向かって徐々に外向きに傾斜する傾斜面85が形成されている。なお、操作部81の前面(図27における上面)には位置決め部86が突設されている。
【0086】
上述のように構成された解除釦80は、図28に示すようにボディ10の長手方向の両側面に開口して各収納室13と通じる縦溝15に操作部81を挿通し、解錠部83が端子板41の押圧部43における接触部42と対向しない部位に当接し、ボディ10後壁の電線挿入孔11と傾斜面85とが対向し、且つ操作部81が縦溝15から進退自在に突出するように収納室13内に移動自在に配置される。
【0087】
一方、ボディ10には、解除釦80の保持部82に突設されている係合突起84が係脱自在に係合する一対の係合溝17a,17bと、解錠部83に突設されている係合突起87が係脱自在に係合する一対の係合溝18a,18bとが解除釦80の移動方向に沿って列設されている(図28参照)。すなわち、解除釦80は、図28(a)に示すように係合突起84,87がそれぞれ一方の係合溝17a,18aに係合する位置(非接続位置)と、同図(c)に示すように係合突起84,87がそれぞれ他方の係合溝17b,18bに係合する位置(接続位置)との間で移動可能であって、図示しない付勢手段によって各係合突起84,87を係合溝17a...に係合させる向き(図28における下向き)に弾性付勢されている。
【0088】
而して、電線を接続しない状態では解除釦80の操作部81が器体1の側面とほぼ面一となって突出せず、しかも、この非接続位置では解除釦80の解錠部83によって端子板41の鎖錠部44が電線から離れる向きに撓められた状態に保持されているから、図28(b)に示すように電線挿入孔11を通して端子板41の接触部42と押圧部43及び鎖錠部44の間の隙間が拡がっているために電線101を簡単に挿入することができる。そして、電線101の先端が解除釦80の操作部81に形成された傾斜面85に当接し、電線101の挿入力(図28における上向きにはたらく力)によって、操作部81がカバー20に近付く向き(図28における上向き)に押されることで保持部82及び解錠部83にそれぞれ突設されている係合突起84,87と係合溝17a,18aとの係合が外れて解除釦80が器体1から退出する向き(図28における左向き)に押駆動される。そして、解除釦80は係合突起84,87がそれぞれもう一つの係合溝17b,18bに係合する位置(接続位置)で保持されることになり、このときには解錠部83からの押圧力がなくなって端子板41の接触部42と押圧部43及び鎖錠部44との間に電線101が挟持され、鎖錠部44が電線101に食い込んで抜け止めされる状態(接続状態)となる。つまり、端子板41に電線101が接続されると、図28(c)に示すように解除釦80の操作部81が器体1の側面から突出する位置(接続位置)まで移動するから、参考例1と同様に操作部81の位置(非接続位置又は接続位置)によって電線101が端子板41と接続されているか否かを確認することができるのである。なお、器体1の側面から突出している操作部81を押操作することで解除釦80を接続位置から非接続位置に復帰させれば、上述のように解除釦80の解錠部83により端子板41の鎖錠部44が電線101から離れる向きに撓められて電線101を引き抜くことができる。
【0089】
(実施形態1)
参考例1は、平行平型栓刃を有する所謂Aタイプのプラグが接続可能な差込部24を1個モジュールの器体1に備えるものであったが、本実施形態は、図29〜図31に示すようにAタイプのプラグと平行ピン型栓刃を有する所謂BSタイプのプラグの双方が接続可能なタイプ(所謂ユニバーサルタイプ)の差込部24を1個モジュールの器体1に備えている。なお、本実施形態の基本構成は参考例1と共通であるから、少なくとも機能が共通である構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0090】
ボディ10の収納室13に収納される刃受31は、図35に示すように互いに対向する先端部にて栓刃を挟持する一対の刃受ばね32と、両刃受ばね32の一方の側面同士を連続一体に結合するコ字状の連結片34と、連結片34より突出し両刃受ばね32の前記側面に対向する刃受ばね33とを備える。また、連結片34には円筒形の4つの突起34aが列設されており、各一対の突起34aにそれぞれ後述する端子板141がかしめ固定される。
【0091】
本実施形態における端子板141は、図36(a)に示すように略L字形の主片142と、主片142の幅細の一端側から後方(図36(b)における下方、以下同じ)へ垂下された接触片143と、主片142の幅太の他端側から後方へ垂下された略J字形の鎖錠片144と、鎖錠片144の側端縁から側方へ突出する固定片145とを有し、弾性を有する帯状の金属板を加工して接触片143の先端部と鎖錠片144の先端部が交差するように折り曲げて一体に形成される。接触片143にはほぼ平坦な面を有して電線に弾接する接触部143aと、電線の挿入方向に沿った接触部143aの両側において電線を押圧する一対の押圧部143b,143cが設けられている。また、接触片143に対して内側に位置する鎖錠片144には、電線を接触部143aの方へ押圧するとともに電線の一部に食い込んで抜け止めする鎖錠部144aが先端に設けられ、鎖錠部144aよりも後方の部位に電線(接触片143)から離れる向きに凸となる曲げ部144bが設けられている。なお、図36(c)に示すように接触片143の幅寸法は鎖錠片144の幅寸法のおよそ半分に設定されている。さらに、固定片145には刃受31の連結片34に列設されている一対の突起34aが挿通される挿通孔145aが貫設されており、これら一対の挿通孔145aに挿通した突起34aをかしめることで刃受31の連結片34に固定片145が固定される。そして、一対の刃受ばね32とそれぞれ隣り合うように連結片34に固定された一対の端子板141と刃受31からなる刃受部材30がボディ10の各収納室13に収納される。
【0092】
図41に示すように、ボディ10の電線挿入孔11を通して接触片143と鎖錠片144の間に電線101を挿入すると、鎖錠片144の鎖錠部144aが電線101に食い込むことによって電線101が引き抜けなくなるとともに鎖錠片144のばね力によって電線101が接触片143の接触部143aに弾接し、さらに電線101は一対の押圧部143b,143cによって鎖錠片144の方へ押圧され、鎖錠部144aと一対の押圧部143b,143cの押圧力が均衡して電線101が狭持される。但し、主片142に近い方の押圧部143cは電線101と当接する面を面取りして接触面積を増やしてある。
【0093】
ここで、本実施形態では端子板141の鎖錠片144に曲げ部144bを設けているが、例えば、図42(a)に示すように鎖錠片144の長さを同じとして曲げ部144bを設けずに鎖錠部144aの位置を同一にしようとすると鎖錠部144aの食い込み角度が小さくなってしまい電線への食い込みが弱くなってしまう。一方、鎖錠部144aの同一位置及び同一角度に配置しようとすれば、図42(b)に示すように鎖錠片144の長さが短くなってばね性が低下しへたりが発生しやすくなってしまう。したがって、鎖錠片144に曲げ部144bを設けることでこのような不具合の発生が防止できることになり、鎖錠片144のばね性を十分に確保すると同時に鎖錠部144aの電線に食い込む角度を大きくして電線を確実に抜け止めすることができる。
【0094】
また、鎖錠片144の鎖錠部144aをプレス等によりたたき加工すれば、図43に示すように鎖錠部144aの厚みが若干薄くなるものの表面硬度が高くなって電線挿入に伴う削れを減少させて抜け止め性能の劣化を防ぐことができる。さらに、図44に示すように鎖錠部144aの電線101に食い込む側の面をたたき加工すれば、鎖錠部144aに生じる段差によって電線101に接触する部位が増えて接続信頼性の向上が図れるという利点がある。また、本実施形態では主片142に近い方の押圧部143cが電線101と接触する面を面取りしているが、図45に示すように電線101との接触面を面取りせずに押圧部143cを電線101に食い込ませて抜け止めする構造とすれば、電線101をさらに確実に抜け止めすることができる。
【0095】
ところで、図46に示すようにボディ10底面における電線挿入孔11の近傍にストッパリブ93を突設し、電線101が挿入された際に接触片143の先端をストッパリブ93に当てて接触片143の撓み量を規制するようにすれば、接触片143が過度に撓んで塑性変形するのを防ぐことができる。また、ストッパリブ93の位置を、接触部143aの接触面が電線101の挿入方向と略平行となる位置で接触片143の撓みを規制できる位置に設定すれば、図46に示すようにストッパリブ93で規制された状態で接触部143aと電線101の接触面積を最も大きく、すなわち、面接触させることができて接続信頼性の向上が図れるという利点がある。
【0096】
また、本実施形態では接触片143及び鎖錠片144を端子板141と一体に形成しているが、相対的に通電性が重視される接触片143と、相対的にばね性が重視される鎖錠片144とを別部材で構成してもよい。例えば、図47に示すように主片142及び接触片143が一体に形成された第1の部材141Aと、鎖錠片144が形成された第2の部材141Bとを備え、主片142に設けたかしめ用突起142aを鎖錠片144に設けた貫通孔144cに貫通してかしめることにより第1及び第2の部材141A,141Bを結合して端子板141を構成すればよい。而して、接触片143が形成される第1の部材141Aには通電性に優れる金属材料を使用し、鎖錠片144が形成される第2の部材141Bにはばね性に優れる金属材料を使用することができるから、両方の性能を満足する特殊で比較的に高価な材料を使用せずに一般的な材料が使用できてコストダウンが図れるという利点がある。
【0097】
ところで、本実施形態における解除釦60も参考例1のものと同様に合成樹脂成型品からなり、図29及び図37に示すように略P字形の操作部61と、操作部61の一側面における一端から側方へ突出する駆動部62と、前記側面における他端から側方へ突出する腕部67と、腕部67の先端から駆動部62の方へ突出する押動突部64とが一体に形成されている。腕部67は操作部61の幅寸法よりも狭い幅寸法に形成されている(図37(c)参照)。また駆動部62は、腕部67に比較して操作部61からの突出量が大きくなっており、腕部67と対向する内側面(図37(b)における下面)には下方及び一側方に開放する凹所62aが形成されている。腕部67と対向する凹所62aの底面には、先端から操作部61に向かって徐々に腕部67から遠ざかる向きに傾斜する傾斜面62bが形成されている。なお、駆動部62の先端部分の外側面(図37(b)における上側面)には断面形状が略台形の突起66が突設されている。
【0098】
そして、ボディ10の長手方向の両側面に各一対ずつ並設された縦溝15に操作部61を挿通するようにして解除釦60がボディ10内の各収納室13に配設される。ここで解除釦60は、腕部67が端子板141の鎖錠片144における接触片143と対向しない部位に対向し、ボディ10の電線挿入孔11と駆動部62の凹所62aとが対向し、且つ操作部61が縦溝15から進退自在に突出するように収納室13内に移動自在に配置され、復帰ばね70によって操作部61を縦溝15から突出させる向きに弾性付勢されている。
【0099】
復帰ばね70は、図38に示すように先端が略直角に折り曲げられ、後端部が略へ字形に折り曲げられたばね片71と、ばね片71の後端部の両側縁よりばね片71の先端側へ突出する一対の固定部73とが一体に形成されてなる。固定部73は先端部が略U字形に湾曲し、図48に示すように端子板141の鎖錠片144における主片142近傍の部位に設けられた切り欠きからなる被固定部146を挟み込んで復帰ばね70を端子板141に固定(仮固定)するものである。そして、端子板141に復帰ばね70を仮固定した刃受部材30を収納室13内に収納すると、ボディ10内壁に端子板141が当接してばね片71の後端部が狭持され、復帰ばね70が端子板141に本固定される。さらに解除釦60を収納室13内に配設すれば、復帰ばね70のばね片71の先端部が解除釦60の駆動部62の先端にそれぞれ当接し、ばね片71のばね力により、非接続位置に復帰する向きに解除釦60が弾性付勢される。なお、解除釦60の器体1に対する抜け止めは、カバー20の内壁面に駆動部62を当接させることで行われる。
【0100】
而して、電線挿入孔11を通して端子板141の接触片143と鎖錠片144の間に電線を挿入して端子部40(端子板141)に電線を接続すると、電線の先端が解除釦60の駆動部62の凹所62aに形成された傾斜面62bに当接し、電線の挿入力(電線の挿入向きにはたらく力)によって、駆動部62がカバー20に近付く向き及び操作部61が器体1内に進入する向きに解除釦60が押駆動される。その結果、端子部40に電線が接続された状態では、操作部61の一部が器体1内部に引き込まれた位置(接続位置)まで移動することになる。つまり、解除釦60の操作部61が非接続位置と接続位置の間で移動自在となっており、操作部61の位置(非接続位置又は接続位置)によって電線が端子板141と接続されているか否かを確認することができるのである。
【0101】
一方、縦溝15を通して器体1の側面に露出している操作部61を指で押操作して接続位置からさらに器体1内部に解除釦60を移動させると、解除釦60の腕部67先端に突設されている押動突部64で端子板141の鎖錠部144aの先端を押圧することにより、電線に食い込んでいる鎖錠部144aを電線から離すように鎖錠片144を撓ませて電線の引き抜きが可能となる。ここで、本実施形態では解除釦60の腕部67先端に突設した押動突部64で鎖錠部144aの先端を押圧するようにしているから、鎖錠片144を鎖錠部144aから離れた位置で押圧する場合に比較して、電線の接続状態を解除する際に鎖錠部144a(鎖錠片144)が変形(塑性変形)するのを防ぐことができる。
【0102】
ここで、解除釦60は駆動部62において器体1の縦溝15から抜け止めされ、腕部67の側ではフリーの状態であるから、抜け止め位置にある駆動部62を支点として解除釦60が揺動自在となっており、腕部67の側でも抜け止めを行って平行移動のみ可能とした場合に比較して、非接続位置における解除釦60の突出量を増やして視認性並びに操作性を高めることができる。また、図37に示すように解除釦60の駆動部62における復帰ばね70のばね片71先端が当接する面62dを復帰ばね70の付勢向きにくぼんだ形状としているので、図49(a)に示すように前記当接面62dが平坦な場合に比較して解除釦60の移動量が同じでも復帰ばね70の変位量を低減することができ、復帰ばね70のへたりを軽減することができる(図49(b)参照)。
【0103】
なお、本実施形態では復帰ばね70に設けた固定部73を端子板141の被固定部146に仮固定するようにしているが、図50に示すように端子板141に突設した突起147を復帰ばね70に設けた係止孔74に挿入係止して仮固定する場合に比較して、刃受部材30をボディ10へ組み込む際に少々の衝撃が加わっても復帰ばね70が端子板141から脱落し難くなって作業性の向上が図れるという利点がある。
【0104】
ところで、ボディ10の長手方向両側面における縦溝15の後端近傍の部位にボディ10の長手方向に突出する一対の突部19が突設されてボディ10の側面との間に段差が形成されている。すなわち、接続位置において解除釦60の操作部61は器体1(ボディ10)の側面から僅かに突出することになるが、上述のように突部19を設けてボディ10の側面との間に段差を形成しているため、電線挿入孔11が開口する器体1(ボディ10)の底面側から見たときに、図51に示すように非接続位置にある解除釦60の操作部61が突部19よりも外側に飛び出して見えるのに対し、接続位置にある解除釦60の操作部61は突部19の陰に隠れて見えなくなり、器体1の底面から見たときの解除釦60の視認可否によって電線の接続状態が容易に判別できるようになる。
【0105】
ところで、カバー20の前壁に形成されている差込部24は、各刃受31の刃受ばね32,33に対応する部位にそれぞれ開口する挿入口25よりなり、各挿入口25は平板状の平型栓刃が差し込まれる平型栓刃挿入口25aと、丸ピン状のピン型栓刃が差し込まれるピン型栓刃挿入口25bとを連通させた形状に形成されている。つまり、平型栓刃挿入口25aは矩形状であって、長手方向の中間部の一側縁に円状のピン型栓刃挿入口25bが連通した形状になっている。また、平型栓刃挿入口25aの中心間の距離よりも、ピン型栓刃挿入口25bの中心間の距離の方が広くなっている。平型栓刃挿入口25aに挿入される平型栓刃は刃受ばね32の側面と刃受ばね33との間で挟持され、ピン型栓刃挿入口25bに挿入されるピン型栓刃は一対の刃受ばね32の間で挟持される。
【0106】
また本実施形態においても、ボディ10とカバー20との双方に設けた嵌合部6,7に組立部材50を凹凸嵌合することでボディ10とカバー20とを結合して器体1を組み立てるようになっている。
【0107】
組立部材50は弾性を有する合成樹脂成型品からなり、図34に示すように嵌合部6,7と各々嵌合する嵌合孔51,51が器体1の前後方向(図29における上下方向)に並設された短冊状の縦片52と、縦片52の先端に中央部が連結された短冊状の横片56とを有する略T字形に形成され、器体1と対向する縦片52の背面側において嵌合孔51に挟まれた略中央部からは先端に係止爪54aを有する係止突片54が背方へ突設されている。また、横片56の側面には、埋込型の配線器具を造営面に埋込配設するための取付枠、又は配線器具の取付構造を有したフラッシプレート(以下、単に「プレート」という)が具備する係合孔と係合して器体1を取付枠に取り付ける一対の取付部(取付爪)55が突設されている。
【0108】
而して、ボディ10とカバー20とを結合して器体1を組み立てるには、図52(a)に示すようにボディ10とカバー20を開口面側で突き合わせた状態で係止突片54を凹溝8に挿入するように組立部材50を器体1の長手方向に対向する両側面の方へ押しつければ、図52(b)に示すように組立部材50の各嵌合孔51にボディ10及びカバー20の嵌合部6,7がそれぞれ嵌合してボディ10とカバー20とが結合されると同時に、係止突片54の先端に設けた係止爪54aがカバー20のガイド面27に沿うように係止突片54が後方(ボディ10側)に撓み、やがて係止爪54aがカバー20の被係止部26に係止することによって、組立部材50の嵌合部6,7からの脱落が防止できる。なお、係止突片54をスムーズに後方に撓ませるために、図52に示すようにボディ10のガイド面27と対向する位置にガイド面27と略平行に傾斜する傾斜面10aを設けることが望ましい。また、図53に示すように被係止部26やガイド面27をボディ10に設け、組立部材50の係止突片54に設ける係止爪54aの向きを逆としても構わない。
【0109】
ところで、カバー20の内部には一対の扉160,160と一対の板ばね170,170、そして中枠180が納められる。中枠180は、図39に示すように一対の貫通孔181,181と、この貫通孔181,181の間に位置する溝182とを備えたもので、カバー20内壁に設けられた突起(図示せず)との係合でカバー20に仮止めすることができるものとなっている。そして、一対の扉160,160と一対の板ばね170,170とは中枠180とカバー20の内面との間に配設される。
【0110】
同形のものとして形成されている一対の扉160は、図40に示すように両側に張り出す翼片161,161を備え、各翼片161,161にはそれぞれ傾斜角度が異なる一対の傾斜面162,163が並設されている。この扉160,160は、翼片161,161に挟まれた中央部164が中枠180の溝182に納められるとともに、その外面側とカバー20の内壁との間に板ばね170,170が配された状態でカバー20内に納められ、板ばね170,170による付勢で両扉160,160は相互に接する状態となる。
【0111】
中枠180及び扉160,160を納めたカバー20を組立部材50を用いてボディ10と結合するのであるが、ボディ10とカバー20とを組立部材50で結合して器体1を組み立てた時、中枠180の貫通孔181内に刃受部材30の刃受31が位置するとともに、中枠180の仕切壁180aがボディ10の仕切壁12と係合して、両刃受31間を分離している。そして、扉160,160はカバー20の挿入口25と刃受31との間に位置する。
【0112】
すなわち、一方の扉160の翼片161は他方の扉160の翼片161に少し被さることで隙間が両扉160,160間に生ずることがない状態で両扉160,160が板ばね170,170による付勢で接触しているのであるが、このように閉じた扉160,160が挿入口25と刃受31との間に位置して、挿入口25の奥に位置する刃受31を隠すことになる。
【0113】
この状態で、プラグの栓刃を両挿入口25に差し込めば、各栓刃は扉160,160の翼片161,161の傾斜面162(又は163)を押すことで、扉160を板ばね170に抗して動かして、両扉160,160の間を広げるものであり、このために栓刃が刃受31に差し込まれる。プラグを抜けば、両扉160,160は板ばね170,170による付勢で復帰して再度挿入口25を閉じる状態となる。
【0114】
上述のように構成される本実施形態のコンセントを壁面などの造営面に施工するには、図54及び図55に示すプレート100を用いる。プレート100は、器体1を保持するプレート枠110と、プレート枠110を覆って見栄えよく施工する化粧プレート120とからなる。合成樹脂製のプレート枠110は絶縁性を有し、一対の枠片113a,113bの左端部同士および右端部同士をそれぞれ横片112で連続一体に結合することによって、器体1の前面を露出させる長方形状の開口窓111を中央部に備えた縦長の矩形枠状に形成されている。開口窓111の長手方向に沿った両側縁の後面側にはそれぞれ帯板状の固定梁部114と可動梁部115とが互いに対向する形で設けてある。
【0115】
可動梁部115は、長手方向の両端部で可動梁部115の長手方向に延長された連結部116を介して枠片113bに連続一体に連結され、中間部の2箇所が可動梁部115に直交する方向のブリッジ部117を介して枠片113bに連続一体に連結されている。また、各連結部116と各ブリッジ部117との間および両ブリッジ部117の間の部位は表裏に貫通するスリット118a〜118cとなっている。プレート枠110を形成する合成樹脂は可撓性を有し、可動梁部115および連結部116が可撓になっている。両側のスリット118a,118cはL字形に形成され、中間部のスリット118bは一直線上に形成されている。枠片113bにおいて各ブリッジ部117の近傍には、ブリッジ部117に対応する部位でも可動梁部115が可撓となるように、表裏に貫通する長孔状の溝119をそれぞれ設けてある。
【0116】
一方、固定梁部114および可動梁部115において開口窓111に臨む一面には、組立部材50に各一対ずつ突設された取付爪55と凹凸係合する保持部としての6個の保持溝114a,115a(図54参照)が等ピッチで設けられる。したがって、組立部材50に設けた取付爪55を各保持溝114a,115aに凹凸係合させると、器体1の前面を開口窓111から露出させた形でプレート枠110に器体1を取着することができる。また、器体1がプレート枠110から前方に抜け落ちないように、固定梁部114及び可動梁部115の基部には組立部材50の横片56前面に当接する当接部114d,115dが形成されている。つまり、組立部材50の横片56前面が当接部114d,115d(図56参照)に当接し、取付爪55の後面が保持溝114a,115aに係止されることによって、器体1がプレート枠110に取着される。
【0117】
ここで、固定梁部114と可動梁部115との開口窓111に臨む一面における各先端部分には、器体1の取付爪55をプレート枠110の後面側から保持溝114a,115aに導入する際に、各取付爪55を保持溝114a,115aに誘導するために、先端側ほど互いの距離を広げるように傾斜した傾斜面となった誘導部114b,115bが設けてある。すなわち、図56(a)〜(c)に示すようにプレート枠110に器体1を取り付けるには、器体1の一側面に嵌合した組立部材50の取付爪55を固定梁部114の保持溝114aに係合させておき、器体1の前端部を開口窓111にほぼ一致させて器体1をプレート枠110に対して前方に押し込むと、器体1の他側面に嵌合した組立部材50の取付爪55が可動梁部115を撓ませながら誘導部115bによって保持溝115aに追い込まれ、取付爪55を保持溝115aに容易に係合させることができる。
【0118】
一方、固定梁部114の基部には隣接する各一対の保持溝114aの間でプレート枠110の表裏に貫通する器具外し孔114cが穿設してあって、器体1をプレート枠110に取着した状態で、ドライバや取外し専用の治具等の先端部分を器具外し孔114cに挿入し、治具の先端部分で器体1を可動梁部115側へ押すと梃子の原理によってわずかな力で可動梁部115を撓ませることができ、固定梁部114側の保持溝114aと器体1の取付爪55との係合状態を解除してプレート枠110から器体1を取り外すことができるようになっている。
【0119】
ところで、上述したように、プレート枠110は固定梁部114と可動梁部115とにそれぞれ3対の保持溝114a,115aを有し、器体1の上下両側面に嵌合した組立部材50に一対ずつの取付爪55が形成されているから、上述の1個モジュールの器体1をプレート枠110に3個まで取り付けることが可能である。つまり、プレート枠110には1個モジュールの器体1を1〜3個の範囲の任意個数だけ取り付けることが可能になる。固定梁部114および可動梁部115に設けた各保持溝114a,115aのピッチは1個モジュールの器体1の側面に突設されている取付爪55のピッチと等しく、かつ上述のように各保持溝114a,115aは等間隔であるから、1個モジュールの器体1であれば固定梁部114および可動梁部115の隣接する任意の2個の保持溝114a,115aを用いてプレート枠110に取着することができる。
【0120】
ところで、プレート枠110の各横片112の中間部前面にはそれぞれ凹所131が形成してある。各凹所131には、プレート枠110を埋込ボックスに取り付けるためのボックスねじを挿通する長孔状のボックス用孔132と、プレート枠110を壁面等の施工面に直付けするためのねじが挿通されるねじ挿通孔133と、施工面を形成する壁パネル等に取り付ける際に使用するはさみ金具(図示せず)を係止するはさみ金具係止孔134とが設けてある。
【0121】
また、プレート枠110の4隅には、化粧プレート120の後面から突設した係止突起123を係止する化粧プレート係止孔135が設けてあり、化粧プレート係止孔135に係止突起123を挿入係止することでプレート枠110の前面を覆う形で化粧プレート120を着脱自在に取り付けることができるようになっている。
【0122】
化粧プレート120は、絶縁性を有する合成樹脂を用いて形成されたものであって、プレート枠110の前面を覆う矩形状の主部121と、主部121の周縁から全周に亙って後方に突出する側壁122とを連続一体に形成した略箱形に形成される。係止突起123は主部121の後面側の4隅に突設してある。また、主部121の中央部には、プレート枠110に取り付けた器体1の前面を露出させる開口窓121aが設けてある。
【0123】
化粧プレート120の側壁122のうちの各対向面間の距離は、それぞれプレート枠110の対応する部位の幅寸法よりも大きくしてある。すなわち、施工面に配設したプレート枠110の前面側に化粧プレート120を取着したとき、プレート枠110が化粧プレート120の内側に収まり、化粧プレート120の側壁122の先端縁が施工面にほぼ当接する。その結果、プレート枠110と化粧プレート120との突き合わせ面が施工面よりも前方へ出ることがなく、両者の突き合わせの線が側面からはほとんど見えなくなり外観が向上する。また、化粧プレート120の側壁122の内側面には、プレート枠110の側面に当接してプレート枠110に対する化粧プレート120の位置ずれを防止する規制リブ124を複数列設している。
【0124】
ところで、プレート枠110の両枠片113a,113bの外側面には、後方ほど外側に突出するように傾斜する傾斜面113cと、傾斜面113cに連続して外側に張り出した張出部113dとが形成されている。さらに、化粧プレート120の上下の側壁122の内側面には後端面が張出部113dの前面に当接するリブ125が突設され、このリブ125によって化粧プレート120のがたつきが防止される。プレート枠110に化粧プレート120を取り付けるときには、化粧プレート120の規制リブ124がプレート枠110の枠片113a,113bに形成した傾斜面113cに案内されるから、取り付けが容易である。
【0125】
化粧プレート120の上下の一方の側壁122には一対の切欠部126が設けてあり、この切欠部126に治具(マイナスドライバの先端部など)を差し込んで化粧プレート120をプレート枠110から離す向き(前向き)の力を作用させると、化粧プレート120の係止突起123とプレート枠110の化粧プレート係止孔135との係合状態が解除され、化粧プレート120をプレート枠110から取り外すことができる。プレート枠110の枠片113bにおいて切欠部126に対応する位置には傾斜面113cよりも内側へ窪んだ逃がし部136が設けてあり、切欠部126に差し込まれた治具を逃がして奥まで挿入できるようにしてあり、化粧プレート120を取り外す際に力を作用させやすくしてある。さらに、逃がし部136の後面側端部からは張出部113dよりも薄肉のリブ137が、化粧プレート120の切欠部126から突出しない程度まで延設してある。すなわち、切欠部126に差し込んだ治具に施工面に当接する部分を支点として力を加えることで施工面に傷が付くおそれがあるが、リブ137を設けていることで切欠部126に差し込んだ治具がリブ137に当接し、化粧プレート120をプレート枠110から取り外す際に治具によって施工面に傷が付くのを防ぐことができる。
【0126】
化粧プレート120の後面側には、プレート枠110に取着したときにプレート枠110に設けた3つのスリット118a〜118cにそれぞれ嵌入される突条片128a〜128cが列設してある。ここで、各突条片128a〜128cの寸法は、プレート枠110の各スリット118a〜118cに嵌入された状態で、スリット118a〜118cの内周面と各突条片128a〜128cとの間にわずかな隙間しか生じないような寸法に設定してある。すなわち、器体1を取り付けたプレート枠110に化粧プレート120を取着した状態では、3つの突条片128a〜128cがプレート枠110の各スリット118a〜118cに嵌入され、スリット118a〜118cの内周面と各突条片128a〜128cとの間にはわずかな隙間しか生じないことから、プレート枠110の可動梁部115の動き(撓み)が規制されることになる。その結果、コンセントに差し込まれたプラグを異常に大きな力で引き抜く等の衝撃が加えられた場合でも、上述のように可動梁部115の動きが規制されているために器体1の取付爪55と可動梁部115および固定梁部114の保持溝115a,114aとの係止が外れにくいのである。
【0127】
(実施形態2)
実施形態1は、ユニバーサルタイプの差込部24を1個モジュールの器体1に備えるものであったが、本実施形態は、図57〜図59に示すように実施形態1と同じユニバーサルタイプの差込部24と、所謂O(オウ)タイプの接地極付きプラグが接続される差込部24’とを3個モジュール(つまり、1個モジュールの3倍の取付寸法)の器体1に備えている。Oタイプの差込部24’は接地極を含む3つの平型栓刃が挿入される3個の平型栓刃挿入口25a’,25a’,25c’を有し、接地極の平型栓刃が挿入される平型栓刃挿入口25c’の両側に残り(電圧極)の平型栓刃挿入口25a’,25a’が逆ハ字形に配置されている。
【0128】
図60に示すように、ボディ10の内部は長手方向に沿って設けられた複数の仕切壁12により内部空間が3分されており、後述するようにカバー20内に収納される中枠260でボディ10の前面が覆われることによって器体1の内部空間が独立した3室(収納室13a,13b,13c)に分割される。また、両端の収納室13a,13bはスリット12aを有した一対の仕切壁12bによりさらにボディ10の長手方向に沿って3室に分割されている。
【0129】
ボディ10内において両端の収納室13a,13bには電圧極用の刃受部材30A,30Bがそれぞれ収納される。刃受部材30A,30Bは、ユニバーサルタイプの差込部24に対応する刃受31Aと、Oタイプの差込部24'の電圧極に対応する刃受31Bとが端子板141の両側に結合されて構成される。但し、一方の収納室13aに収納される刃受部材30Aと、他方の収納室13bに収納される刃受部材30Bとは鏡像の関係にあるので刃受部材30Aについてのみ説明する。
【0130】
ユニバーサルタイプの刃受31Aは参考例1における刃受31とほぼ共通の構造を有しており、図63に示すように互いに対向する先端部にて栓刃を挟持する一対の刃受ばね32と、両刃受ばね32の一方の側面同士を連続一体に結合するコ字状の連結片34と、連結片34より突出し両刃受ばね32の前記側面に対向する刃受ばね33とを備える。また、一方の刃受ばね32の基端側の側縁からは略鈎形の脚片35が延設され、脚片35の先端には一対のかしめ用突起36aが列設された結合片36が設けてある。
【0131】
Oタイプの電圧極用の刃受31Bは、図64に示すように互いに対向する先端部にて栓刃を挟持する一対の刃受ばね32と、両刃受ばね32の一方の側面同士を連続一体に結合するコ字状の連結片34と、一方の刃受ばね32の基端側の側縁から延設される帯状の脚片35と、一対のかしめ用突起36aが列設されて脚片35の先端に設けられる結合片36とを備える。
【0132】
端子板141は、図65に示すように略T字形の主片142と、主片142の幅細の一端側における両側縁から後方へ垂下された一対の接触片143と、主片142の幅太の他端側における両側縁から後方へ垂下された略J字形の一対の鎖錠片144と、両鎖錠片144の側端縁からそれぞれ側方へ突出する固定片(結合部)145とを有し、弾性を有する帯状の金属板を加工して接触片143の先端部と鎖錠片144の先端部がそれぞれ交差するように折り曲げて一体に形成される。すなわち、本実施形態における端子板141は、実施形態1における2つの端子板141(各端子板141は鏡像の関係にある)を互いの主片142で連結した形状となっており、接触片143には接触部143aと一対の押圧部143b,143cが設けられ、鎖錠片144には鎖錠部144aと曲げ部144bが設けられている。なお、本実施形態における端子板141も実施形態1のものと同様に接触片143の幅寸法を鎖錠片144の幅寸法よりも狭く(およそ半分)に設定することで解除釦190による解除操作のスペースを確保している。さらに、固定片145には刃受31A,31Bの結合片36に列設されている一対のかしめ用突起36aが挿通される挿通孔145aが貫設されており、これら一対の挿通孔145aに挿通したかしめ用突起36aをかしめることで一方の固定片145に刃受31Aの結合片36が固定されるとともに他方の固定片145に刃受31Bの結合片36が固定されて刃受部材30Aが構成される。このように本実施形態では、端子板141を介して電線と導通する部品であり且つ配線器具の種類に応じた固有の部品(本実施形態では刃受31A,31B)を結合するための結合部(固定片145)を端子板141に設けているので、上記固有部品がコンセント以外の配線器具の部品であっても端子板141を共通に使用することができてコストダウンが図れる。なお、固定片145と結合片36との結合方法は上述のかしめに限定されるものではなく、接着や溶接等の種々の結合方法に対応可能である。
【0133】
而して、上述のように構成される電圧極用の刃受部材30A,30Bは、図62に示すように各刃受31A,31Bを長手方向両端の区画にそれぞれ収納し、端子板141を長手方向中央の区画に収納するようにしてボディ10両端の収納室13a,13bに納められる。
【0134】
一方、ボディ10内において中央の収納室13cにはOタイプの接地極用の刃受部材30Cが収納される。接地極用の刃受部材30Cは、Oタイプの差込部24'に対応する接地極の刃受31Cが端子板141'に結合されて構成される。
【0135】
Oタイプの接地極用の刃受31Cは、図66に示すように互いに対向する先端部にて栓刃を挟持する一対の刃受ばね32と、両刃受ばね32の後端縁を連続一体に結合する連結片34と、連結片34の側縁から延設され略鈎形に折曲された帯状の脚片35と、かしめ用突起36a並びに位置決め用孔36bが列設されて脚片35の先端に設けられる結合片36とを備える。
【0136】
端子板141'は電圧極用の端子板141から固定片145を除いた形状にほぼ等しく、図67に示すように主片142と、一対の接触片143並びに鎖錠片144とを備え、接触片143には接触部143aと一対の押圧部143b,143cが設けられるとともに、鎖錠片144には鎖錠部144aと曲げ部144bが設けられている。また、主片142には刃受31Cの結合片36に設けられたかしめ用突起36aが挿通されるかしめ用孔142aが貫設されるとともに、位置決め用孔36bに嵌合する位置決め突起142bが突設されている。
【0137】
したがって、刃受31Cの結合片36に貫設されている位置決め用孔36bに端子板141'の主片142に突設されている位置決め突起142bを嵌合して端子板141'と刃受31Cを位置決めするとともに、結合片36に突設されているかしめ用突起36aを主片142に貫設されているかしめ用孔142aに挿通してかしめることで端子板141'の主片142と刃受31Cの結合片36が結合されて刃受部材30Cが構成される。
【0138】
而して、上述のように構成される接地極用の刃受部材30Cは、図62で示すように刃受31Cを図中下側にしてボディ10中央の収納室13cに納められる。ここで、図68(b)に示すように端子板141の主片142にかしめ用及び位置決め用の2つの孔142cを列設する構造では、孔142cを設けるための加工用の凹部同士の間隔が非常に狭くなって主片142の強度が低下してしまう虞があり、強度を確保するためには主片142の寸法を大きくしなければならない。これに対して本実施形態では、かしめ用突起36aと位置決め用孔36bを刃受31Cの結合片36に設け、かしめ用孔142a及び位置決め突起142bを端子板141の主片142に設けているので、かしめ用孔142aと位置決め突起142bの間隔が広くとれて主片142を大型化することなく強度低下を防ぐことができる(図68(a)参照)。
【0139】
なお、本実施形態では別体に形成された端子板141と刃受31A,31Bを結合して刃受部材30A,30Bを構成しているが、図69に示すように刃受31A,31Bと端子板141を金属部材を加工して一体に形成すれば、かしめ等の結合作業が不要となる利点がある。ここで、刃受31A,31Bの構造として、例えば、図69に示すように一対の刃受ばね32をその後端縁、すなわち栓刃の差込方向において栓刃の先端に連結片34が対向するように連結する構造や、図70(b)及び(c)に示すように一対の刃受ばね32をその側端縁、すなわち連結片34が栓刃の差込方向に沿うように連結する構造が考えられるが、前者の構造では後者の構造に比較して刃受ばね32のばね性において優れ、後者の構造では前者の構造に比較して金属部材から打ち抜き加工する際の所謂板取りにおいて優れており、必要な性能に鑑みて何れかの構造を適宜選択して組み合わせればよい。また、図70(a)に示すように前者の構造においてユニバーサルタイプの刃受31Aの刃受ばね33を片方の刃受ばね32の側端縁に連結する構造としてもよい。
【0140】
図60に示すように、ボディ10の底壁の長手方向略中央にはそれぞれ3つの収納室13a,13b,13cに連通する各一対の電線挿入孔11が貫設されており、電線挿入孔11を通して接触片143と鎖錠片144の間に電線を挿入すれば、実施形態1で説明したように鎖錠片144の鎖錠部144aが電線に食い込んで抜け止めされるとともに鎖錠片144のばね力によって電線が接触片143の接触部143aに弾接し、さらに一対の押圧部143b,143cによって鎖錠片144の方へ電線が押圧され、鎖錠部144aと一対の押圧部143b,143cの押圧力が均衡して電線が狭持される。
【0141】
ここで、端子板141,141'においては各一対の接触片143及び鎖錠片144が主片142の両端に離間して設けられており、これに対応して各一対の電線挿入孔11も所定の距離だけ離して設けられている。したがって、送り配線のために各端子板141,141'に2本の電線を接続する際、隣り合う2つの電線挿入孔11が離れているから電線を1本ずつ確実に接続することができるものである。これに対して、図71に示すように2つの接触片143を端子板141,141'の中央部に近接して配置し、図72に示すように2つの接触片143に対応する2つの電線挿入孔11を部分的に連通させてボディ10に設けるようにすれば、端子板141,141'に2本の電線を一緒に各電線挿入孔11に挿入して同時に接続することができるという利点がある。
【0142】
ところで、本実施形態においては、端子板141とともに電圧極用の端子部40を構成する解除釦190と、端子板141'とともに接地極用の端子部40を構成する解除釦200とは異なる形状に形成されている。但し、後述するように隣り合って配置される解除釦190又は200同士は鏡像の関係にあり、以下では一方の形状についてだけ説明する。
【0143】
電圧極用の解除釦190は合成樹脂成型品からなり、図73に示すように角柱状の操作部191と、操作部191の一端側から操作部191の長手方向に延長され且つ操作部191の短手方向に突出する駆動部192と、操作部191の他端部近傍から駆動部192と同一方向に突出する腕部193とが一体に形成されている。腕部193は操作部191の幅寸法よりも小さい幅寸法に形成されており、その先端には駆動部192の方へ突出する押動突部194が一体に形成されている。また、駆動部192は腕部193に比較して操作部191からの突出量が大きくなっており、腕部193と対向する内側面には下方及び一側面に開放する凹所192aが形成されている。腕部193と対向する凹所192aの底面には、先端から操作部191に向かって徐々に腕部193から遠ざかる向きに傾斜する傾斜面192bが形成されている。なお、駆動部192の先端部分の外側面には腕部193と反対側に突出する位置決め部195が突設されている。
【0144】
一方、ボディ10の短手方向の両側面には、各収納室13a,13bと通じる縦溝15が各一対ずつ並設されており、この縦溝15に操作部191を挿通するようにして解除釦190がボディ10内の各収納室13a,13bにおいて端子板141に対向して配設される(図62参照)。ここで解除釦190は、腕部193が端子板141の鎖錠片144における接触片143と対向しない部位に対向し、ボディ10の電線挿入孔11と駆動部192の凹所192aとが対向し、且つ操作部191が縦溝15から進退自在に突出するように収納室13a,13b内に移動自在に配置されている。なお、既に説明したように接触片143の幅寸法を鎖錠片144の幅寸法よりも狭くしているから、腕部193と鎖錠片144の対向面積を広くとることができるようになっている。また、操作部191を縦溝15から突出する向きに弾性付勢して解除釦190を電線が接続されていないときの位置(非接続位置)に復帰させる復帰ばね90が各収納室13a,13bに収納されている。
【0145】
復帰ばね90は、図74に示すように先端が略直角に折り曲げられ、後端部が略へ字形に折り曲げられた一対のばね片91と、ばね片91の後端部の片側側縁より先端側へ突出する固定部92と、ばね片91を後端部の側縁で連結する連結片93とが一体に形成されてなる。固定部92は先端部が略U字形に湾曲し、図75に示すように端子板141の鎖錠片144における主片142近傍の部位に設けられた切り欠きからなる被固定部146を挟み込んで復帰ばね90を端子板141に固定(仮固定)するものである。そして、端子板141に復帰ばね90を仮固定した刃受部材30A,30Bを収納室13a,13b内に収納すると、ボディ10内壁に端子板141が当接してばね片91の後端部が狭持され、復帰ばね90が端子板141に本固定される(図62参照)。さらに解除釦190を収納室13a,13b内に配設すれば、復帰ばね90のばね片91の先端部が解除釦190の駆動部192の先端にそれぞれ当接し、ばね片91のばね力により、非接続位置(ボディ10の縦溝15から操作部191が突出した位置)に復帰する向きに解除釦190が弾性付勢される。なお、解除釦190の器体1に対する抜け止めは、カバー20の内壁面に駆動部192に設けた位置決め部195を当接させることで行われる。ここで、端子板141には矩形の貫通孔からなり、被固定部146と対になる被固定部146'が設けてあり、図76に示すようにばね片91を1つだけ備える復帰ばね90'を用いる場合に、復帰ばね90'の固定部92で対となる被固定部146,146'を挟み込んで仮固定するようにしているから、2つのばね片91,91を一体とした復帰ばね90とばね片91を一つだけ具備する復帰ばね90'の両方が同じ端子板141に取り付けることが可能となり、部品の共通化によるコストダウンが図れるとともに配線器具の構成の幅を広げることができる。
【0146】
而して、電線挿入孔11を通して端子板141の接触片143と鎖錠片144の間に電線を挿入して端子部40(端子板141)に電線を接続すると、電線の先端が解除釦190の駆動部192の凹所192aに形成された傾斜面192bに当接し、電線の挿入力(電線の挿入向きにはたらく力)によって、駆動部192がカバー20に近付く向き及び操作部191が器体1内に進入する向きに解除釦190が押駆動される。その結果、端子部40に電線が接続された状態では、操作部191の一部が器体1内部に引き込まれた位置(接続位置)まで移動することになる。つまり、解除釦190の操作部191が非接続位置と接続位置の間で移動自在となっており、操作部191の位置(非接続位置又は接続位置)によって電線が端子板141と接続されているか否かを確認することができるのである。
【0147】
なお、ボディ10の短手方向両側面における縦溝15の後端近傍の部位にはボディ10の短手方向に突出する突部19が突設されてボディ10の側面との間に段差が形成されている。すなわち、接続位置において解除釦190の操作部191は器体1(ボディ10)の側面から僅かに突出することになるが、突部19を設けてボディ10の側面との間に段差を形成しているため、電線挿入孔11が開口する器体1(ボディ10)の底面側から見たときに非接続位置にある解除釦190の操作部191が突部19よりも外側に飛び出して見えるのに対し、接続位置にある解除釦190の操作部191は突部19の陰に隠れて見えなくなり、器体1の底面から見たときの解除釦190の視認可否によって電線の接続状態が容易に判別できるようになる。また、解除釦190の操作部191をボディ10と異なる色に着色すれば、解除釦190の位置が視認し易くなるという利点がある。
【0148】
一方、端子部40に接続されている電線を引き抜くには、縦溝15を通して器体1の側面に露出している操作部191を指で押操作し、接続位置からさらに器体1内部に解除釦190を移動させると、解除釦190の腕部193先端に突設されている押動突部194で端子板141の鎖錠部144aの先端を押圧することにより、電線に食い込んでいる鎖錠部144を電線から離すように鎖錠片144を撓ませて電線の引き抜きが可能となる。また、電線を引き抜いた後に操作部191の押操作を止めれば、復帰ばね90のばね力によって解除釦190が移動し、操作部191が非接続位置に自動的に復帰する。なお、本実施形態においては、押動突部194が設けられた解除釦190の一端側に操作部191が設けてあるので、解除釦190の操作位置(操作部191)と腕部193との距離が近くなって鎖錠部144aを押圧するのに必要な操作量を低減して解除釦190の操作性が向上するものである。
【0149】
ところで本実施形態においては、解除釦190をボディ10の収納室13a,13bに組み込む際、図77に示すように押動突部194を端子板141における2つの接触片143の基端間に設けられた係合部148に係合させて端子板141に仮止めしている。このとき、係合部148に対向する鎖錠片144の鎖錠部144aが押動突部194に当接し、係合部148と鎖錠部144aで押動突部194を狭持して解除釦190を確実に仮止めするようにしている。つまり、解除釦190は端子板141に取り付けられた復帰ばね90によって付勢されるため、このように仮止めしないと姿勢が安定せずに組み込み作業性が低下することになるからであり、仮止めすることで解除釦190の組み込み作業性が向上できるものである。なお、押動突部194の先端部における操作部191との対向面には先端に向かって操作部191から離れる向きに傾斜するガイド面194aが形成されており(図73参照)、押動突部194を係合部148に係合する際にガイド面194aと係合部148が摺接して押動突部194が鎖錠部144aの方へ案内されるから仮止め作業が容易に行えるものである。そして、解除釦190をボディ10に組み込んだ後に端子板141を解除釦190の駆動部192に近づく向き(図77(b)における上向き)に押すと、係合部148がガイド面194aに摺接しながら反係合向きに移動して押動突部194との係合が外れ、端子板141に対する解除釦190の仮止め状態が解除されることになる。
【0150】
一方、接地極用の解除釦200も合成樹脂成型品からなり、図78に示すように略矩形の操作部201と、操作部201の一側面における一端から側方へ突出する駆動部202と、前記側面における他端から側方へ突出する腕部203と、腕部203の先端から駆動部202の方へ突出する押動突部204とが一体に形成されている。腕部203は操作部201の幅寸法よりも狭い幅寸法に形成されている(図78(b)参照)。また駆動部202は、腕部203に比較して操作部201からの突出量が大きくなっており、腕部203と対向する内側面(図78(a)における下面)には下方及び一側方に開放する凹所202aが形成されている。腕部203と対向する凹所202aの底面には、先端から操作部201に向かって徐々に腕部203から遠ざかる向きに傾斜する傾斜面202bが形成されている。また、駆動部202における復帰ばね90のばね片91先端が当接する面202cを復帰ばね90の付勢向きにくぼんだ形状としてある。さらに、操作部201の駆動部202が突出する一端の外側面には、収納室13cに収納されたときに刃受部材30Cの刃受31Cを逃がす逃がし部205が凹設されており、解除釦200が刃受31Cと干渉するのを防ぐと同時に解除釦200と刃受31Cとの距離を近づけて器体1の小型化が図れる(図62参照)。
【0151】
ところで、図60に示すようにボディ10底面においては、長手方向両端中央の電線挿入孔11が設けられた部位には後方へ突出する突台部2が設けられ、さらにこれら突台部2の間、すなわちボディ10底面の略中央にも突台部2よりも僅かに後方へ突出した突台部3が設けられており、この中央の突台部3にボディ10内の収納室13cに貫通する電線挿入孔11が設けられている。なお、両端の突台部2はボディ10の短手方向両側面の中央に突設されている突部19と一体に形成されている。また、ボディ10底面中央における突台部2,3に囲まれた部位にはボディ10の内側にくぼんだ凹所4が設けられ、突台部3の凹所4に臨む側面から凹所4の底面に渡って収納室13cに通じる一対の挿通溝5が形成されている。そして、これらの挿通溝5に操作部201を挿通するようにして解除釦200がボディ10内の収納室13cにおいて端子板141'に対向して配設され、端子板141'に取り付けられた復帰ばね90により操作部201が挿通溝5から突出する向きに弾性付勢されて収納室13cに収納されている。(図79参照)。なお、解除釦200をボディ10に組み込む際に駆動部202が端子板141'から離れる向きに解除釦200が倒れるのを防止するため、図79(a)に示すようにボディ10の収納室13cには解除釦200に当接して支持する倒れ防止手段たるリブ17が設けられており、解除釦200の倒れを防いで組立作業性の向上が図られている。
【0152】
而して、電線挿入孔11を通して端子板141'の接触片143と鎖錠片144の間に電線を挿入して端子板141'に電線を接続すると、電線の先端が解除釦200の駆動部202の凹所202aに形成された傾斜面202bに当接し、電線の挿入力によって、駆動部202がカバー20に近付く向き及び操作部201が器体1内に進入する向きに解除釦200が押駆動される。その結果、端子板141'に電線が接続された状態では、操作部201の一部が器体1内部に引き込まれた位置(接続位置)まで移動することになる(図79(b)参照)。つまり、解除釦200の操作部201が非接続位置と接続位置の間で移動自在となっており、操作部201の位置(非接続位置又は接続位置)によって電線が端子板141'と接続されているか否かを確認することができる。また、解除釦200が器体1の前後方向及び長手方向の2つの方向に移動自在としてあるから、1つの方向のみで移動する場合に比較して視認性が向上するものである。なお、解除釦200の操作部201をボディ10と異なる色に着色すれば、解除釦200の位置が視認し易くなる。
【0153】
一方、端子板141'に接続されている電線を引き抜くには、挿通溝5を通して器体1底面の凹所4に露出している操作部201を指で押操作し、接続位置からさらに器体1内部に解除釦200を移動させると、解除釦200の腕部203先端に突設されている押動突部204で端子板141'の鎖錠部144aの先端を押圧することにより、電線に食い込んでいる鎖錠部144aを電線から離すように鎖錠片144を撓ませて電線の引き抜きが可能となる。また、電線を引き抜いた後に操作部201の押操作を止めれば、復帰ばね90のばね力によって解除釦200が移動し、操作部201が非接続位置に自動的に復帰する。なお、凹所4によって操作部201を操作するスペースが確保でき、その結果、接地極用の端子部40が器体1の底面から突出する量、つまり突台部3の器体1底面からの突出量を抑えて器体1の小型化が図れるものである。また本実施形態では、凹所4の周面(突台部2,3の凹所4に臨む側面)を凹所4の底面に向けて凹所4側に傾斜する傾斜面2a,3aとし、凹所4の開口面積を広げて指を入れ易くし解除釦200の操作性を向上させている。
【0154】
既に説明したようにカバー20の前壁にはユニバーサルタイプの差込部24とOタイプの差込部24'が形成されている。そして、ボディ10とカバー20との双方に設けた嵌合部6,7に組立部材210を凹凸嵌合することでボディ10とカバー20とを結合して器体1が組み立てられる。
【0155】
ボディ10の短手方向に対向する両側面には、図60に示すように一対の縦溝15が設けられた中央部を挟んだ両側に矩形の嵌合部6がそれぞれ突設され、さらに各嵌合部6の前方(図60(b)における左方)には凹溝8がそれぞれ形成されている。一方、カバー20の短手方向の両側面には、図61に示すようボディ10の縦溝15と連通する一対の挿通溝21が長手方向の中央部に設けられるとともに挿通溝21を挟んだ両側にボディ10の嵌合部6と同形状且つ同寸法の嵌合部7がそれぞれ突設されている。そして、ボディ10の開口面にカバー20を突き合わせた状態では、それぞれの嵌合部6,7が凹溝8を挟んで一列に配置されることになる。
【0156】
組立部材210は弾性を有する合成樹脂成型品からなり、図57及び図58に示すように嵌合部6,7と各々嵌合する一対の嵌合孔211が器体1の前後方向(図57における上下方向)に並設された短冊状の一対の結合片212と、両結合片212の先端にそれぞれ端部が連結された帯状の横片213とを有する略コ字形に形成され、器体1と対向する結合片212の背面側において嵌合孔211に挟まれた略中央部からは先端に係止爪214aを有する係止突片214が背方へ突設されている。また、各嵌合片211には取付枠やプレートの係合孔と係合する取付爪215が嵌合孔211と一列に並ぶように外向きに突設されている。
【0157】
一方、カバー20には、ボディ10の凹溝8から挿入される組立部材210の係止突片214を先端部に設けた係止爪214aが係止する被係止部26が短手方向に対向する両側壁に形成されている(図61参照)。なお、カバー20の両側壁の内側における嵌合部7近傍には内側に向かうにつれて後方へ傾斜して係止爪214aを被係止部26に案内するガイド面27が形成されている。
【0158】
而して、ボディ10とカバー20とを結合して器体1を組み立てるには、ボディ10とカバー20を開口面側で突き合わせた状態で係止突片214を凹溝8に挿入するように組立部材210を器体1の短手方向両側面の方へ押しつければ、組立部材210の各嵌合孔211にボディ10及びカバー20の嵌合部6,7がそれぞれ嵌合してボディ10とカバー20とが結合されると同時に、係止突片214の先端に設けた係止爪214aがカバー20のガイド面27に沿うように係止突片214が後方(ボディ10側)に撓み、やがて係止爪214aがカバー20の被係止部26に係止することによって、組立部材210の嵌合部6,7からの脱落が防止できる。なお、横片213の中央部は器体1の側面に露出する解除釦190を逃げるために屈曲させてある。
【0159】
ところで、カバー20の内部にはユニバーサルタイプの差込部24を開閉自在に閉塞する第1の扉240と、Oタイプの差込部24'を開閉自在に閉塞する第2の扉250と、ボディ10前面とカバー20の前壁との間に配設され、第1及び第2の扉240,250をカバー20の内側に収納するようにしてスライド移動自在に支持する中枠260とが納められる。すなわち、差込部24,24'に差し込まれた栓刃の先端に押されて第1及び第2の扉240,250が中枠260に支持された状態でスライド移動することで差込部24,24'を開き、中枠260に貫設されている栓刃挿通孔261等を通して栓刃が刃受31A,31Bに接続可能となる。また、栓刃を差込部24,24'から引き抜くとコイルばねからなる復帰ばね254によって第1及び第2の扉240,250がスライド移動して元の位置、すなわち差込部24,24'を閉じる位置に復帰し、プラグの栓刃以外の異物が差込部24,24'に差し込まれるのを防ぐことができる。
【0160】
また、本実施形態も実施形態1と同様にプレート100を用いて壁面などの造営面に埋込配設される。このとき、器体1背面の突台部3が凹所4に対して鉛直上方に位置する向き、すなわち、ユニバーサルタイプの差込部24がOタイプの差込部24’の上に位置する向きに埋込配設された場合、凹所4の鉛直上方が突台部3(端子部)によって遮られるため、埃などが凹所4に溜まるのを抑えることができる。また、施工現場においてはプレート枠110に器体1を取り付けた状態で電線を接続する場合があるが、この場合に器体1から突出している解除釦190の操作部191がプレート枠110に干渉して正規の非接続位置まで移動できないと電線の接続作業が困難になる虞がある。そこで本実施形態では、解除釦190の駆動部192の背面(縦溝15から器体1の外に露出する面)を傾斜させることでプレート枠110を逃げるようにしている(図80参照)。
【0161】
ところで、電圧極用の解除釦190は非接続位置において器体1の外へ突出しているため、実際に施工されるまでの間に解除釦190と器体1とのすきまから埃が進入する虞がある。そこで、実際に施工されるまでの間だけ、図81(a)に示すように円筒形の軸部281の後端に軸部281よりも径の大きい円盤状の頭部282が設けられた固定ピン280を電線挿入孔11に挿入して解除釦190を接続位置に固定すれば、解除釦190と器体1のすきまが狭められるから埃の進入を抑えることができる(図81(b)参照)。そして、実際の施工時には固定ピン280を抜いて電線を接続すればよい。
【0162】
(実施形態3)
実施形態2はユニバーサルタイプの差込部24とOタイプの接地極付きの差込部24’を3個モジュールの器体1に備えるものであったが、本実施形態は、図82〜図84に示すようにOタイプの接地極付きの差込部24’を3個モジュールの器体1に2つ備えたものである。
【0163】
図85に示すように、ボディ10の内部は仕切壁12により内部空間が3分されており、カバー20内に収納される中枠260'でボディ10の前面が覆われることによって器体1の内部空間が独立した3つの収納室13a,13b,13cに分割される。また、両端の収納室13a,13bはスリット12aを有した一対の仕切壁12bによりさらにボディ10の長手方向に沿って3室に分割されている。
【0164】
ボディ10内において両端の収納室13a,13bには電圧極用の刃受部材30A,30Bがそれぞれ収納される。刃受部材30A,30Bは、端子板141の固定片145にOタイプの刃受31Bがそれぞれ固定されて構成され、各刃受31Bを長手方向両端の区画にそれぞれ収納し、端子板141を長手方向中央の区画に収納するようにしてボディ10両端の収納室13a,13bに納められる。
【0165】
一方、ボディ10内において中央の収納室13cには接地極用の刃受部材30Cが収納される。この刃受部材30Cは、Oタイプの2つの刃受31Bが脚片35によって連結され、この脚片35に設けられた結合片36で端子板141'に固定される。すなわち、結合片36に貫設されている位置決め用孔36bに端子板141'の主片142に突設されている位置決め突起142bを嵌合して端子板141'と刃受31Cを位置決めするとともに、結合片36に突設されているかしめ用突起36aを主片142に貫設されているかしめ用孔142aに挿通してかしめることで端子板141'の主片142と刃受31Cの結合片36が結合されて刃受部材30Cが構成される。
【0166】
なお、図87(a)に示すように刃受31Bと端子板141を金属部材を加工して一体に形成すれば、かしめ等の結合作業が不要となる利点がある。ここで、刃受31Bの構造として、例えば、図87(a)に示すように一対の刃受ばね32をその後端縁、すなわち栓刃の差込方向において栓刃の先端に連結片34が対向するように連結する構造や、図87(b)に示すように一対の刃受ばね32をその側端縁、すなわち連結片34が栓刃の差込方向に沿うように連結する構造が考えられるが、前者の構造では後者の構造に比較して刃受ばね32のばね性において優れ、後者の構造では前者の構造に比較して金属部材から打ち抜き加工する際の所謂板取りにおいて優れており、必要な性能に鑑みて何れかの構造を適宜選択して組み合わせればよい。
【0167】
各収納室13a〜13cには端子板141,141’とともに解除釦190,200が収納されて端子部40が構成されるが、これら端子部40の構成は実施形態2と共通であるから説明を省略する。
【0168】
本実施形態における組立部材220は弾性を有する合成樹脂成型品からなり、図88に示すように嵌合部6,7と嵌合する一対の嵌合孔221が器体1の前後方向(図88における上下方向)に並設された短冊状に形成され、器体1と対向する背面側において嵌合孔221に挟まれた略中央部からは先端に係止爪224aを有する係止突片224が背方へ突設されるとともに、取付枠やプレートの係合孔と係合する取付爪225が嵌合孔221と一列に並ぶように外向きに突設されている。
【0169】
而して、ボディ10とカバー20を開口面側で突き合わせた状態で係止突片214を凹溝8に挿入するように組立部材220を器体1の短手方向両側面の方へ押しつければ、組立部材220の各嵌合孔221にボディ10及びカバー20の嵌合部6,7がそれぞれ嵌合してボディ10とカバー20とが結合されると同時に、係止突片224の先端に設けた係止爪224aがカバー20のガイド面27に沿うように係止突片224が後方(ボディ10側)に撓み、やがて係止爪224aがカバー20の被係止部26に係止することによって、組立部材220の嵌合部6,7からの脱落が防止できる。
【0170】
また、カバー20の内部にはOタイプの差込部24'を開閉自在に閉塞する2つの扉250と、ボディ10前面とカバー20の前壁との間に配設され、扉250をカバー20の内側に収納するようにしてスライド移動自在に支持する中枠260'とが納められる。すなわち、差込部24'に差し込まれた栓刃の先端に押されて扉250が中枠260'に支持された状態でスライド移動することで差込部24'を開き、中枠260'に貫設されている栓刃挿通孔261'を通して栓刃が刃受31Bに接続可能となる。また、栓刃を差込部24'から引き抜くとコイルばねからなる復帰ばね254によって扉250がスライド移動して元の位置、すなわち差込部24'を閉じる位置に復帰し、プラグの栓刃以外の異物が差込部24'に差し込まれるのを防ぐことができる。
【0171】
なお、図89に示すように組立部材220の取付爪225が設けられている側の端部の幅寸法を他の部位の幅寸法よりも狭くすれば、ボディ10及びカバー20に対する組立部材220の嵌合向きが分かり易くなり作業性が向上するという利点がある。
【0172】
(実施形態4)
実施形態3はOタイプの接地極付きの差込部24’を3個モジュールの器体1に2つ備えるものであったが、本実施形態は、図90〜図92に示すようにOタイプの接地極付きの差込部24’を2個モジュールの器体1に1つだけ備えたものである。
【0173】
図93に示すように、ボディ10の内部は仕切壁12により内部空間が3分されており、カバー20内に収納される中枠260"でボディ10の前面が覆われることによって器体1の内部空間が独立した3つの収納室13a,13b,13cに分割される。また、両端の収納室13a,13bはスリット12aを有した一対の仕切壁12bによりさらにボディ10の長手方向に沿って2室に分割されている。
【0174】
ボディ10内において両端の収納室13a,13bには電圧極用の刃受部材30A,30Bがそれぞれ収納される。刃受部材30A,30Bは、端子板141の片方の固定片145にOタイプの刃受31Bが固定されて構成され、各刃受31Bを長手方向両端の区画にそれぞれ収納し、端子板141を長手方向中央の区画に収納するようにしてボディ10両端の収納室13a,13bに納められる。
【0175】
一方、ボディ10内において中央の収納室13cには接地極用の刃受部材30Cが収納される。但し、この刃受部材30Cは参考例2における刃受部材30Cと同一構成のものである。なお、図95(a)に示すように刃受31Bと端子板141を金属部材を加工して一体に形成すれば、かしめ等の結合作業が不要となる利点がある。ここで、刃受31Bの構造として、例えば、図95(a)に示すように一対の刃受ばね32をその後端縁、すなわち栓刃の差込方向において栓刃の先端に連結片34が対向するように連結する構造や、図95(b)に示すように一対の刃受ばね32をその側端縁、すなわち連結片34が栓刃の差込方向に沿うように連結する構造が考えられるが、前者の構造では後者の構造に比較して刃受ばね32のばね性において優れ、後者の構造では前者の構造に比較して金属部材から打ち抜き加工する際の所謂板取りにおいて優れており、必要な性能に鑑みて何れかの構造を適宜選択して組み合わせればよい。
【0176】
各収納室13a〜13cには端子板141,141’とともに解除釦190,200が収納されて端子部40が構成されるが、これら端子部40の構成は実施形態2と共通であるから説明を省略する。
【0177】
ここで、本実施形態における組立部材220は実施形態3と同一のものが使用できる。すなわち、組立部材220は取付枠やプレートの係合孔と係合する取付爪225が嵌合孔221と一列に並ぶように外向きに突設されて構成されるものであるから、器体1の短手方向両側面においてプレート枠110の保持溝114a,115aに応じた位置に嵌合部6,7及び凹溝8を設けることで3個モジュールの器体1と2個モジュールの器体1とで組立部材220を共用することができ、それぞれに専用の組立部材を使用する場合に比較して部品種の削減によるコストダウンが図れるものである。
【0178】
また、カバー20の内部にはOタイプの差込部24'を開閉自在に閉塞する扉250と、ボディ10前面とカバー20の前壁との間に配設され、扉250をカバー20の内側に収納するようにしてスライド移動自在に支持する中枠260"とが納められる。すなわち、差込部24'に差し込まれた栓刃の先端に押されて扉250が中枠260"に支持された状態でスライド移動することで差込部24'を開き、中枠260"に貫設されている栓刃挿通孔261"を通して栓刃が刃受31Bに接続可能となる。また、栓刃を差込部24'から引き抜くと復帰ばね254によって扉250がスライド移動して元の位置、すなわち差込部24'を閉じる位置に復帰し、プラグの栓刃以外の異物が差込部24'に差し込まれるのを防ぐことができる。
【0179】
ところで、実施形態1〜4の端子部40において、例えば解除釦60の操作時に押動突部63から端子板141の鎖錠片144に加えられる押圧力は鎖錠片144の幅方向における片側に偏っているから、鎖錠片144は押圧方向に歪みながら撓むことになり、鎖錠部144aを電線から引き離すために余計に押圧力が必要になっている。そこで、図96(a)に示すように接触片143を鎖錠片144の幅方向における略中央に対向する位置に設けるとともに、同図(b)に示すように解除釦60の操作部61から先端部に押動突部63が突設された2つの腕部67を略平行に突設し、接触片143の両側にできるスペースに各腕部67を配置して2つの押動突部63により鎖錠片144の両端を同時に押圧する構成とすればよい。このような構成を採用すれば、鎖錠片144にバランスよく押圧力を加えることができるから、片側を押圧する場合に比較して鎖錠片144の歪みが抑えられて解除釦60の操作性が向上するものである。
【0180】
(実施形態5)
本実施形態は、図97に示すように器体1(ボディ10)の底面に凹所4を設けずに中央の突台部3の突出量を大きくしたものであって、これ以外の構造は実施形態2又は3と共通である。
【0181】
而して、電圧極用(充電用)の端子部40と接地極用の端子部40とで電線挿入孔11及び解除釦200の配置が一致する、すなわち、電線挿入孔11が器体1の背面と略平行な面に設けられるとともに解除釦190,200の操作部191,201が器体1の背面の法線と略平行な面に設けられているから、操作部191,201を押し操作する方向が統べて器体1の背面に略平行な方向となり、解除釦190,200の操作感覚が等しくなることで操作性の向上が図れる。
【0182】
(実施形態6)
本実施形態は、図98に示すように器体1(ボディ10)の底面に凹所4を設けずに中央の突台部3に対する電線挿入孔11及び解除釦200の配置を変えたものであって、これ以外の構造は実施形態2又は3と共通である。
【0183】
図98に示すように、突台部3の側面(器体1背面の法線と略平行な面)に一対の電線挿入孔11が設けられ、突台部3の背面(器体1背面と略平行な面)に設けられた挿通溝5から解除釦200の操作部201を露出させている。したがって、実施形態2に比較して突台部3の突出量を抑えることができて器体1の小型化が図れるとともに、解除釦200の操作部201が操作し易いものである。
【0184】
なお、図99及び図100に示すように、電線挿入孔11が設けられた側面並びに解除釦200の操作部201が露出する背面が器体1背面の法線に対して鋭角に傾斜するように突台部3を略山形に形成すれば、解除釦200等の部品を共通に使用したままで突台部3の突出量をさらに抑えることが可能である。
【0185】
(実施形態7)
本実施形態は、図101〜図103に示すように実施形態1と同じユニバーサルタイプの差込部24を1個モジュールの器体1に備えたものであり、基本構成は実施形態1と共通であるから、少なくとも機能が共通である構成要素には同一の符号を付して説明を省略し、本実施形態の特徴となる構成についてのみ詳細に説明する。
【0186】
本実施形態における端子板141は、図107(a)に示すように略L字形の主片142と、主片142の幅細の一端側から後方(図107(b)における下方、以下同じ)へ垂下された接触片143と、主片142の幅太の他端側から後方へ垂下された略J字形の鎖錠片144と、鎖錠片144の側端縁から側方へ突出する固定片145とを有し、弾性を有する帯状の金属板を加工して接触片143の先端部と鎖錠片144の先端部が交差するように折り曲げて一体に形成される。接触片143にはほぼ平坦な面を有して電線に弾接する接触部143aと、電線の挿入方向に沿った接触部143aの両側において電線を押圧する一対の押圧部143b,143cが設けられている。また、接触片143に対して内側に位置する鎖錠片144には、電線を接触部143aの方へ押圧するとともに電線の一部に食い込んで抜け止めする鎖錠部144aと、鎖錠部144aよりも接触片143に近づく向きに突出する受け部144cとが先端に並設され、鎖錠部144aよりも後方の部位に電線(接触片143)から離れる向きに凸となる曲げ部144bが設けられている。なお、図107(c)に示すように鎖錠部144aが接触片143に対向するとともに受け部144cが接触片143と対向しないように接触片143の幅寸法が鎖錠片144の幅寸法のおよそ半分に設定されている。さらに、固定片145には刃受31の連結片34に列設されている一対の突起34aが挿通される挿通孔145aが貫設されており、これら一対の挿通孔145aに挿通した突起34aをかしめることで刃受31の連結片34に固定片145が固定される。そして、一対の刃受ばね32とそれぞれ隣り合うように連結片34に固定された一対の端子板141と刃受31からなる刃受部材30がボディ10の各収納室13に収納される。
【0187】
一方、本実施形態における解除釦290は合成樹脂成型品からなり、図101及び図108に示すように棒状の操作部291の両端部からそれぞれ同一の方向に一対の連結部294,294が突出し、各連結部294,294の先端部分が架橋部296により連結されて全体が略ロ字型に形成されている。また、架橋部296の両端部からは連結部294,294と反対方向に一対の押動部293,293が突設され、架橋部296の中央部からは押動部293と略平行に腕部292が突設されるとともに腕部292の突出方向に略直交し且つ連結部294と反対の方向へ支持部295が突設されている。さらに腕部292の先端には、後述するようにボディ10に設けられた軸受け台9に摺動自在に載置される円柱状の軸部292aが、その軸方向が架橋部296の長手方向と平行となるように設けられている。そして、後述するようにカバー20に設けられた固定リブ28に支持部295が当接することで軸受け台9に載置された状態で回動自在に軸部292aが支持される。ここで、支持部295における軸部292aと反対側の側面295aは円柱面に形成されており、固定リブ28の先端には支持部295の側面295aに摺接する曲面(円柱面)28aが形成されている。
【0188】
上述のように構成される解除釦290は、縦溝15を通して連結部294並びに操作部291がボディ10の外に露出され、一対の押動部293,293が端子板141の鎖錠片144における受け部144cと対向し(図109参照)、収納室13内に設けられた軸受け台9に軸部292aを載置するとともに支持部295をカバー20の固定リブ28の先端に当接することにより、軸部292aを支点に器体1の前後方向(図101における上下方向)に沿って回動自在に各収納室13,13に配設される(図103参照)。ここで本実施形態においては、図111に示すように腕部292の後面側に軸受け台9を逃がすための逃がし部292bが凹設されており、図113(b)に示すように逃がし部292bを設けない場合に比較して、図113(a)に示すように逃がし部292bを設けることで軸部292aと軸受け台9とが摺接する範囲(軸部292a及び軸受け台9の周方向の長さ寸法)を拡げることができて軸部292aの回動を安定させることができる。
【0189】
而して、端子部40に接続された電線を引き抜くには、縦溝15,15を通して器体1の側面に露出している操作部291を指で押し上げるように操作すればよい。すなわち、図112(b)に示すように操作部291を前方(図112における上方)へ押し上げるように操作すれば、軸部292aを支点にして解除釦290が回動し、押動部293,293でそれぞれ対向する端子板141の受け部144cを押圧することにより、電線に食い込んでいる鎖錠部144aを電線から離すように鎖錠片144を撓ませて電線の引き抜きが可能となる。
【0190】
上述のように本実施形態における解除釦290はてこの原理を使って押動部293により鎖錠部144aを押し動かしているので、参考例1,2並びに実施形態1〜6のように器体1に対して解除釦290を平行移動させることで鎖錠部144aを押し動かす構造に比べて操作部291にかかる荷重が低減できるという利点がある。なお、本実施形態では、解除釦290を、鎖錠部144aが押し動かされる方向(器体1の長手方向)に沿った同一平面上において押動部293と操作部291を連結部294で連結する構造としているから、操作部291を操作して鎖錠部144aを押し動かすときに押動部293にかかる荷重を連結部294で受けることができて解除釦290の強度が向上できるという利点もある。そして、電線を引き抜いた後に操作部291の操作を止めれば、撓められていた鎖錠片144の復元力が押動部293にはたらいて解除釦290が反操作方向に回動して元の位置に自動的に復帰するため、操作部291を元の位置に復帰させる手間が要らず何度でも電線を抜き差しすることができる。
【0191】
ここで本実施形態の解除釦290は、軸部292aに対して軸部292aの軸方向(図108(a)における上下方向)にずらした位置に押動部293,293が配置されているため、軸部292aと押動部293との距離を大きく取ることができ、解除釦290の回動に伴ってボディ10の軸受け台9や軸部292aに削れかすが生じてもそのような削れかすが端子板141に付着しにくくなり、端子板141に上記削れかすが付着して接触不良を起こすといった不具合が防止できる。
【0192】
また本実施形態では、解除釦290の支持部295と軸部292aとが操作部291の回動方向と平行な同一平面上に配置されているため、軸部292aを支点とする操作部291の回動方向を安定させることができる。さらに、図112(a)に示すように軸部292aの外周面(円柱面)と支持部295の側面295aとが軸部292aの軸を中心とする同心円上に配置されるようにしているため、軸部292aを安定して支持することができ、しかも、カバー20に設けた固定リブ28の曲面28aに支持部295の側面295aを摺接させることで軸部292aを軸受け台9に確実に枢支させることができるものである。
【0193】
次に、ボディ10とカバー20を結合して器体1を組み立てる構造について説明する。本実施形態においては、実施形態1と同様にボディ10とカバー20との双方に設けた嵌合部6,7に組立部材230を凹凸嵌合することでボディ10とカバー20とを結合して器体1を組み立てるようになっている。
【0194】
ボディ10の長手方向に対向する両側面には、図104に示すように一対の縦溝15に挟まれた中央部に角柱状の嵌合部6が突設されている。一方、カバー20の長手方向の両側面には、図105に示すように一対の嵌合部7がそれぞれ突設されている。ここで、カバー20に突設されている嵌合部7は、図105(d)に示すように四隅のうちの一つに切り欠き7aが形成されている。
【0195】
組立部材230は弾性を有する合成樹脂成型品からなり、図106に示すようにカバー20の嵌合部7,7と各々嵌合する一対の嵌合孔231,231が長手方向に並設された短冊状の主片232と、ボディ10の嵌合部6と嵌合する嵌合孔233aが設けられて主片232の後端縁中央より後方へ突設された逆凸字状の凸片233とを有し、器体1と対向する主片232の背面側において嵌合孔231,231の隅と重なる両角部からは先端に係止爪234aを有する係止突片234が背方へ突設されている。また、主片232の表面における前方両端部には、器体1を取付枠又はプレート枠に取り付けるための一対の取付部(取付爪)235が突設されている。
【0196】
一方、カバー20の長手方向の両側面には、嵌合部7の切り欠き7aに連通する凹溝270と、凹溝270の奥側に設けられて組立部材230の係止突片234に設けた係止爪234aが係止する被係止部26とが長手方向両端部近傍の背面側に形成されている(図105(c)参照)。
【0197】
而して、ボディ10とカバー20とを結合して器体1を組み立てるには、ボディ10とカバー20を開口面側で突き合わせた状態で係止突片234を凹溝270に挿入するように組立部材230を器体1の長手方向に対向する両側面の方へ押しつければ、組立部材230の嵌合孔233a,231にボディ10及びカバー20の各嵌合部6,7がそれぞれ嵌合してボディ10とカバー20とが結合されると同時に、係止突片234の先端に設けた係止爪234aがカバー20の被係止部26に係止することによって、組立部材230の嵌合部6,7からの脱落が防止できる。
【0198】
なお本実施形態では、ボディ10の収納室13に送り配線用を含めて2つの端子部40を並設し、ボディ10の両側面でそれぞれ隣り合う2つの端子部40について一つの解除釦290を共通に用いているが、図115に示すように、個々の端子部40で独立して操作される解除釦290,290を設けても構わない。この場合の解除釦290,290は、図114に示すように本実施形態における解除釦290を軸部292aの軸方向に直交する面で2つに分割して互いに鏡像の関係となるような形状に形成すればよい。但し、このように各端子部40毎に解除釦290を設けるよりも、隣り合う2つの端子部40を構成する2つの解除釦290,290を本実施形態のように合成樹脂成型品で一体に形成する方が部品点数の削減によるコストダウンが図れるという利点がある。
【0199】
(実施形態8)
実施形態7における端子部40では、電線挿入孔11から挿入された電線の先端部で端子板141の鎖錠片144を撓ませる必要があるが、電線が径の細い単線やより線の場合では電線の強度が鎖錠片144のばね力に負けて座屈してしまい接続できないことがある。
【0200】
そこで本実施形態は、鎖錠部144aが電線に食い込まない位置で解除釦290を保持する保持手段を備えることにより、接触片143と鎖錠片144との隙間を予め拡げておいて径の細い単線やより線などの強度が比較的弱い電線が座屈せずに挿入できるようにしている。なお、これ以外の構成は実施形態7と共通であるから、実施形態7と共通の構成要素には同一の符号を付して図示並びに説明は省略する。
【0201】
本実施形態における保持手段は、図116に示すように支持部295の側面295aに突設された突起297と、固定リブ28の先端縁からなる係合部28bとで構成されている。この突起297は、図117に示すように支持部295の先端に近い方の斜面の傾斜角度(側面295aに対する傾斜角度)が相対的に小さくしてあるのに対し、支持部295の基端に近い方の斜面の傾斜角度(側面295aに対する傾斜角度)が相対的に大きくしてある。
【0202】
すなわち、電線を接続していない状態で操作部61を操作すると固定リブ28の係合部28bと支持部295の側面295aが摺接しながら解除釦290が回動し、傾斜角度の小さい先端側の斜面をスムーズに通過した後に傾斜角度の大きい基端側の斜面を過ぎて突起297を乗り越えると、突起297の基端側に係合部28bが係合して解除釦290が保持されることになる。この保持状態では解除釦290の押動部293が鎖錠部144aを押し動かして鎖錠片144を撓ませているため、鎖錠部144aと接触片143との間の隙間が広くなっている。
【0203】
そして、この保持状態においては鎖錠部144aと接触片143との間の隙間が広くなっているから径の細い単線やより線からなる電線であっても、鎖錠片144と接触片143との間に座屈することなく簡単に挿入することができ、電線を挿入した後に操作部291を反対向きに操作して係合部28bに再び突起297を乗り越えさせることにより、鎖錠部144aが電線に食い込んで抜け止めされることになる。なお、端子部40から電線を外す場合も解除釦290を保持状態とすることで電線を容易に引き抜くことができる。
【0204】
このように本実施形態では、電線を端子板141に接続した後に鎖錠部144aを食い込ませて抜け止めすることができるから、電線を電線挿入孔11に挿入する際の挿入力を弱くして電線の接続作業が容易に行えるものである。
【0205】
(実施形態9)
図118は本実施形態における端子板141を示す斜視図である。この端子板141は、略コ字形の主片142と、主片142の幅細の両端縁から後方へ垂下された一対の接触片143と、主片142の幅太の他端側における両側縁から後方へ垂下された略J字形の一対の鎖錠片144とを有し、弾性を有する帯状の金属板を加工して接触片143の先端部と鎖錠片144の先端部がそれぞれ交差するように折り曲げて一体に形成される。すなわち、本実施形態における端子板141は、実施形態7における2つの端子板141(各端子板141は鏡像の関係にある)を、鎖錠部144a同士が隣り合うように互いの主片142で連結した形状となっている。なお、端子板141以外の構成は実施形態7とほぼ共通であるから図示並びに説明は省略する。
【0206】
このように本実施形態では、複数の端子板141,141を一体に形成することで部品点数を削減してコストダウンと組立性の向上を図っている。
【0207】
(実施形態10)
図119は本実施形態における端子板141を示す斜視図である。この端子板141は、実施形態7における2つの端子板141を、受け部144c同士が隣り合うように互いの主片142で連結した形状となっており、略T字形の主片142と、主片142の幅細の両端縁から後方へ垂下された一対の接触片143と、主片142の幅太の他端側における両側縁から後方へ垂下された略J字形の一対の鎖錠片144とを有し、弾性を有する帯状の金属板を加工して接触片143の先端部と鎖錠片144の先端部がそれぞれ交差するように折り曲げて一体に形成される。したがって、実施形態9と同様に複数の端子板141,141を一体に形成することで部品点数を削減してコストダウンと組立性の向上が図れるものである。なお、端子板141以外の構成は実施形態7とほぼ共通であるから図示並びに説明は省略する。
【0208】
また本実施形態においては、隣接する2つの受け部144cには他方に向かって突片144dが延設されている。このため受け部144cを押し動かす方向に直交する方向(図119における左右方向)の解除釦(図示せず)の幅寸法が小さくできるという利点がある。
【0209】
(実施形態11)
図120は本実施形態における端子板141を示す斜視図である。この端子板141は、実施形態10の端子板141において、受け部144cと鎖錠片144との連結部位144eが受け部144cの他の部位よりも幅狭に形成されている点に特徴があり、他の構成は実施形態10及び実施形態7とほぼ共通であるから図示並びに説明は省略する。
【0210】
而して、受け部144cと鎖錠片144との連結部位144eを受け部144cの他の部位よりも幅狭に形成したことにより、幅狭の連結部位144eにおいて受け部144cが撓み易くなり、解除釦290の操作力をさらに低減することができる。
【0211】
(実施形態12)
図121は本実施形態における端子板141を示す斜視図である。この端子板141は、実施形態10の端子板141において、受け部144cの厚みが鎖錠片144の厚みよりも小さく設定されている点に特徴があり、他の構成は実施形態10及び実施形態7とほぼ共通であるから図示並びに説明は省略する。
【0212】
而して、受け部144c(あるいは受け部144cと鎖錠部144a)にたたき加工などを施すことで鎖錠片144よりも厚みを薄くすれば、受け部144cが撓み易くなることで解除釦290の操作力をさらに低減することができる。
【0213】
(実施形態13)
本実施形態は、タンブラタイプのワイドハンドル形スイッチ(以下、「スイッチ」という)に本発明を適用したものである。
【0214】
このスイッチは、図122〜図124に示すように前面が開口した略箱状の合成樹脂製のボディ401と、前面が略矩形状に形成されるとともに、ボディ401の前面に被着される合成樹脂製のカバー402とで構成される器体410を備えている。ボディ401の長手方向中央の両側面にはそれぞれ係止凸部403が突設されるとともに、カバー402の長手方向中央の後端縁からは係止凸部403と係止離脱自在に係止する係止孔404がそれぞれ穿設された一対の舌片405が突設されており、係止凸部403と係止孔404とを凹凸係合することによってボディ401とカバー402とが結合されて器体410が組み立てられる。
【0215】
図125に示すように、ボディ401の内部は隔壁によって複数の区画に仕切られており、速結端子からなる端子部406をそれぞれ収納する収納室409,409が両側に設けられ、後述する3路タイプ(C接点タイプ)の接点部408を収納する接点収納室407が略中央に設けられている。また、各収納室409には後述する解除釦417の軸部417cを回動自在に支持する軸受け台401aが設けられている。さらに、各収納室409の底壁には一対の電線挿入孔416が短手方向に並べて貫設されている。
【0216】
接点部408は、外部の電線に接続される端子板(第1の端子板)412と、一対の可動接点424a,424bを有し端子板412と電気的に接続された状態で反転動作する可動接点板(開閉体)419と、それぞれ異なる外部の電線に接続される固定接点板458,460と、固定接点板458,460にそれぞれ設けられ可動接点板419の反転動作に応じて各可動接点424a,424bと択一的に接触/開離する固定接点459,461とで構成される。
【0217】
端子板412は、図128に示すように略コ字形の主片412aと、主片412aの幅細の両端縁から後方へ垂下された一対の接触片412bと、主片412aの幅太の他端側における両側縁から後方へ垂下された略J字形の一対の鎖錠片412cとを有し、弾性を有する帯状の金属板を加工して接触片412bの先端部と鎖錠片412cの先端部がそれぞれ交差するように折り曲げて一体に形成されており、実施形態7における2つの端子板141を、受け部144c同士が隣り合うように互いの主片142で連結した形状とほぼ同一の形状となっている。また、コ字型の主片412aの端部からは、先端に可動接点板419の揺動支点となる支点溝422が形成された略L字形の支持片423が一体に延設されている。このようにコンセントとスイッチにおいて端子板141,412をほぼ共通の形状とすることができて製造コストが削減できるとともに、スイッチで必要となる部位(支持片423)を端子板412と一体に形成することによって、図138の端子板412の展開図からも明らかなようにコンセントの端子板141に対して板取り性を悪化させることなく支持片423を設けることができる。
【0218】
固定接点板458,460は、図130に示すように実施形態7における端子板141から固定片145を取り去った端子板(第2の端子板)41に結合されるものである。一方の固定接点板458は、図131に示すように鈎形に形成された中央片458aと、中央片458aの先端縁より側方へ突設された固着片458bとを有し、図130に示すように端子板141の主片142に突設されている一対のかしめ用突起42aを中央片458aの後端部に貫設されている一対の貫通孔458cに挿通してかしめることによって端子板141と結合される。なお、固着片458bの先端には可動接点板419の一方の可動接点424aと接離自在に接触する固定接点459が固着されている。
【0219】
他方の固定接点板460は、図132に示すように短冊状に形成された中央片460aと、中央片460aの先端部における側端縁より垂下された略L字形の固着片460bとを有し、同じく端子板141の主片142に突設されている一対のかしめ用突起42aを中央片460aの後端部に貫設されている一対の貫通孔460cに挿通してかしめることによって端子板141と結合される。また、固着片460bの先端には可動接点板419の他方の可動接点424bと接離自在に接触する固定接点461が固着されている。なお、実施形態2における刃受31と端子板141’のように一方にかしめ用突起と位置決め用孔を設け、他方にかしめ用孔と位置決め用突起を設ける構成に比べて、上述のように複数のかしめ用突起42aを貫通孔458c,460cに挿通してかしめる構成の方が位置決めだけでなく2つの部材の結合強度が向上できるという利点がある。
【0220】
本実施形態における解除釦417は合成樹脂成型品からなり、図133に示すように棒状の操作部417aと、半円板状の軸部417cを有する本体部417bと、操作部417aの中央から突出して本体部417bと連結する連結部417dと、本体部417bより軸部417cと反対側に突出する略扇形の支持部417eと、本体部417bの両側面より突出する略三角柱状の押動部417fとが一体に形成されている。ここで、図125に示すようにボディ401の長手方向の両側面にはそれぞれ収納室409と通じる縦溝409aが設けられており、解除釦417は、図135〜図137に示すように縦溝409aを通して連結部417d並びに操作部417aがボディ401の外に引き出され、ボディ401に設けられた軸受け台401aに軸部417cが載置され、収納室409に収納される端子板412,41の主片412a,42に支持部417eが当接することで軸部417cを支点に回動自在に支持される。
【0221】
而して、縦溝409aを通して器体410の側面に露出している操作部417aを指で前方へ押すように操作すれば、軸部417cを支点にして解除釦417が回動し、押動部417fでそれぞれ対向する端子板412,41の受け部を押圧することにより、電線に食い込んでいる鎖錠部144aを電線から離すように鎖錠片412c,44を撓ませて電線の引き抜きが可能となる。
【0222】
また可動接点板419は導電部材により短冊状に形成され、図129に示すように揺動支点となる基端部に幅方向に突出する突片419aが設けられるとともに、先端部にはコイルばね432の端部が係合する係合片419bが突設され、さらに略中央部の両面にそれぞれ可動接点424a,424bが固着されている。そして、接点収納室407内に端子板412の支点溝422と各固定接点板458,460の固着片458b,460bを配置した状態で可動接点板419を接点収納室407内に納めると、可動接点板419の基端部が端子板412の支点溝422と嵌合し、可動接点板419が支点溝422を支点として揺動自在に配置される。なお、ボディ401の接点収納室407内の側壁にはV溝407aが設けられており、このV溝407aに突片419aが嵌り込むことで可動接点板419の揺動範囲が規制される(図136参照)。
【0223】
一方、カバー402は、図126に示すように前面に略矩形状の開口425が形成され、開口425の長手方向略中央の開口縁には前方に突出する半円形の軸受け部426が突設されており、各軸受け部426の互いに対向する面には略三角形状の溝427が形成されている(図122参照)。また、カバー402の長手方向に対向する両端部前面には、カバー402の前面よりも一段高くなった段部428,428が形成され、各段部428にはそれぞれ側方に突出し、プレート枠110の保持溝114a,115aに係止する一対の係止爪429が突設されている(図137参照)。
【0224】
接点部408の開閉操作を行うための反転ハンドル430は背面が開口した略箱状の合成樹脂成型品からなり、図127に示すように前面が略矩形状に形成されており、長手方向に沿った両側面の中央にはカバー402の軸受け部426に設けられた溝427に入り込む突起431がそれぞれ突設されている。また、反転ハンドル430の長手方向に対向する側面の一方には側方に突出する一対の爪435,435が両端部より突設され、他方の側面の中央には側方に突出する爪436が突設されている。また、反転ハンドル430の内底面からはコイルばね432が納められる略円筒状のばね収納部430aが後方に向かって突設されている。
【0225】
反転ハンドル430の前面側には合成樹脂製の操作ハンドル438が着脱自在に取り付けられる。操作ハンドル438は、図134に示すように反転ハンドル430の前面を覆う矩形状の主部474aと主部474aの周縁から全周にわたって後方に突出する側壁474bとを連続一体に形成した略箱型のもので、主部474a裏面の長手方向両端部には弾性を有する係止爪片439,440が突設されている。係止爪片439,440の先端には内方に突出する爪(図示せず)が突設され、係止爪片439,440の爪と反転ハンドル430の爪435,436とを係合することにより、操作ハンドル438が反転ハンドル430に取り付けられる。
【0226】
次に本実施形態のスイッチの動作について以下に簡単に説明する。
【0227】
図136に示すように、反転ハンドル430が図中右下がりに傾斜し、可動接点424aが固定接点459と接触し且つ可動接点424bが固定接点461と開離している状態(すなわち固定接点板458が可動接点板419を介して端子板412に電気的に接続されている状態)で、図示しない操作ハンドル438の図中左側を押圧すると、操作ハンドル438を押圧する力によって反転ハンドル430は反転動作し、図中左下がりに傾斜した状態となる。反転ハンドル430の反転動作に応じて図示しないコイルばね432は図中右側に反るため、コイルばね432の曲がり具合に応じて可動接点板419が支点溝422を支点として図中右回りに回動し、可動接点424aが固定接点459と開離すると共に、可動接点424bが固定接点461と接触し、固定接点板460が可動接点板419を介して端子板412に電気的に接続される。この時、反転ハンドル430はコイルばね432のばね力によって反転した状態を保持し、可動接点424bが固定接点461と接触した状態を維持する。
【0228】
一方、操作ハンドル438および反転ハンドル430が図136中左下がりに傾斜し、可動接点424aが固定接点459と開離し且つ可動接点424bが固定接点461と接触している状態で、操作ハンドル438の図中右側を押圧すると、操作ハンドル438を押圧する力によって反転ハンドル430が反転動作し、図中右下がりに傾斜した状態となる。反転ハンドル430の反転動作に応じてコイルばね432は図中左側に反るため、コイルばね432の曲がり具合に応じて可動接点板419が支点溝422を支点として図136中左回りに回動し、可動接点424bが固定接点461と開離すると共に、可動接点424aが固定接点459と接触し、固定接点板458が可動接点板419を介して端子板412に電気的に接続される。この時、反転ハンドル430はコイルばね432のばね力によって反転した状態を保持し、可動接点424aが固定接点459と接触した状態を維持する。このようにして操作ハンドル438を操作する毎に可動接点424a,424bが固定接点459,461と択一的に交互に切り換え接続される。
【0229】
なお、本実施形態では実施形態7と同様の回動式の解除釦417を採用したが、図139に示すように参考例1と同様の押動式の解除釦290を用いることも勿論可能である。
【0230】
ところで、2つの固定接点板458,460の間の絶縁距離を確保するため、図140に示すように中央片460aの先端から側方へ突出する突片460dを設け、この突片460dの一端縁から立ち上げるように略L字形の固着片460bを形成することで器体410の前後方向において段違いの形状にすれば、図141に示すように器体410の短手方向だけでなく器体410の前後方向においても固定接点板458との絶縁距離が取れるため、固定接点板460の幅寸法を小型化することができる。
【0231】
(実施形態14)
ところで、これまでの実施形態1〜13の配線器具は、プレート枠110や取付枠を用いて壁面などに設けた埋込孔に器体の後端部を埋め込む形で埋込配設され、1個モジュールの器体をプレート枠110に最大3個まで並べて取り付けることができるものである。しかしながら、壁などに埋め込まれてその前面にプレート枠110や取付枠が取り付けられる埋込ボックス(あるいは「スイッチボックス」ともいう)にはいくつかの種類があって、いわゆるBボックスと呼ばれる埋込ボックスは3個モジュールの器体の長手方向の寸法よりも内寸が小さくなっており、3個モジュールの器体を持つ配線器具(例えば、実施形態2のコンセント)や1個モジュールの器体を持つ3つの配線器具をプレート枠110や取付枠に取り付けて埋込配設することができなかった。
【0232】
そこで本実施形態では、長手方向の寸法が3個モジュールよりも小さい器体に3つの接点部を納装し、器体の前面に各接点部の開閉を行う3つの反転ハンドル並びに操作ハンドルを設けて前記Bボックスに適応可能なスイッチを構成している。以下、図面を参照して本実施形態のスイッチを説明するが、本実施形態の基本的な構成は実施形態13とほぼ共通であり、形状や寸法が若干異なっても機能が同一である構成要素については実施形態13と同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0233】
本実施形態のスイッチは、図142に示すように前面が開口した略箱状の合成樹脂製のボディ401と、前面が略矩形状に形成されるとともに、ボディ401の前面に被着される合成樹脂製のカバー402とで構成される器体410を備えている。ボディ401の長手方向両端近傍の両側面にはそれぞれ一対の係止凸部403が突設されるとともに、カバー402の長手方向両端近傍の後端縁からは各係止凸部403と係止離脱自在に係止する係止孔404がそれぞれ穿設された各一対の舌片405が突設されており、係止凸部403と係止孔404とを凹凸係合することによってボディ401とカバー402とが結合されて器体410が組み立てられる。
【0234】
図146に示すように、ボディ401の内部は長手方向(同図(a)における上下方向)に等間隔で並設された2つの隔壁によって3つの区画に仕切られ、さらに各区画毎に短手方向(同図(a)における左右方向)に並設された隔壁によっても3つの区画に仕切られる。そして、長手方向の3つの区画のうちの中央の区画においては短手方向の両端の区画に端子部406の収納室409,409がそれぞれ設けられ、中央の区画に接点収納室407が設けられる。また、長手方向の両端の区画においては短手方向の一端側(同図(a)における左側)に収納室409が設けられるとともに中央の区画に接点収納部407が設けられる。そして、各収納室409の底壁には各一対の電線挿入孔416が貫設され、左端の3つの収納室409には軸受け台401aが設けられる。
【0235】
接点部408は、外部の電線に接続される端子板412と、一対の可動接点424a,424bを有し端子板412と電気的に接続された状態で反転動作する3つの可動接点板419と、それぞれ異なる外部の電線に接続される3つの固定接点板458,460と、各固定接点板458,460にそれぞれ設けられ可動接点板419の反転動作に応じて各可動接点424a,424bと択一的に接触/開離する3組の固定接点459,461とで構成される。
【0236】
端子板412は、実施形態13における端子板412とほぼ同形状の主端子板412Aと、この主端子板412Aに結合されて2つの可動接点板419と電気的に接続される補助端子板412Bとからなる。主端子板412Aは、図148に示すように略コ字形の主片412aと、主片412aの幅細の両端縁から後方へ垂下された一対の接触片412bと、主片412aの幅太の他端側における両側縁から後方へ垂下された略J字形の一対の鎖錠片412cと、各鎖錠片412cの側端縁から側方へ突出する固定片412dと、主片412aの端部から延設される略L字形の支持片423とを有し、弾性を有する帯状の金属板を加工して接触片412bの先端部と鎖錠片412cの先端部がそれぞれ交差するように折り曲げて一体に形成されており、実施形態13における端子板412とほぼ同一の形状となっている。
【0237】
一方補助端子板412Bは、図149に示すように長手方向の中央が切り欠かれた短冊状の主片412fと、主片412fの長手方向両端部から延設される略L字形の一対の支持片423Bとを有し、主片412fの切り欠きを挟んで両側に突設されている各一対のかしめ用突起412gを、主端子板412Aの固定片412dに貫設されている一対のかしめ用貫通孔412hに挿通してかしめることにより主端子板412Aと補助端子板412Bが結合される。なお、各支持片423Bの先端部には支点溝422Bがそれぞれ設けられている。
【0238】
一方の固定接点板458は、図150に示すように実施形態13における固定接点板458とほぼ同形状に形成されたものであって、鈎形に形成された中央片458aと、中央片458aの先端縁より側方へ突設された固着片458bとを有する。また他方の固定接点板460は、図151に示すように実施形態13における固定接点板460とほぼ同形容に形成されたものであって(図140参照)、短冊状に形成された中央片460aと、中央片460aの先端部における側端縁より垂下された略L字形の固着片460bとを有する。そして、これら2種類の固定接点板458,460は何れも端子板141の主片142に突設されている一対のかしめ用突起142aを中央片460aの後端部に貫設されている一対の貫通孔460cに挿通してかしめることによって端子板141と結合される。また、固着片460bの先端には可動接点板419の他方の可動接点424bと接離自在に接触する固定接点(図示せず)が固着される。
【0239】
本実施形態における解除釦417は、実施形態13における解除釦417と同一のものであって、ボディ401に設けられた縦溝409aを通して連結部417d並びに操作部417aがボディ401の外に引き出され、ボディ401に設けられた軸受け台401aに軸部417cが載置され、収納室409に収納される端子板412,41の主片412a,42に支持部417eが当接することで軸部417cを支点に回動自在に支持される。
【0240】
また可動接点板419は実施形態13と共通であって、3つの接点収納室407内に端子板412の支点溝422と各固定接点板458,460の端子片458c,460cを配置した状態で接点収納室407内に納めると、その基端部が端子板412の支点溝422と嵌合し、支点溝422を支点として揺動自在に配置される。なお、ボディ401の接点収納室407内の側壁には実施形態13と同様にV溝407aが設けられており、このV溝407aに突片419aが嵌り込むことで可動接点板419の揺動範囲が規制される。
【0241】
一方、カバー402は、図147に示すように略矩形状の3つの開口425が長手方向に沿って並べて形成され、各開口425の長手方向略中央の開口縁には前方に突出する半円形の4つの軸受け部426がそれぞれ突設されており、各軸受け部426の互いに対向する面には略三角形状の溝427が形成されている(図142参照)。ここで、4つの軸受け部426のうちで隣り合う2つの開口425に挟まれた2つの軸受け部426においては厚み方向における両側面にそれぞれ溝427が形成されており、1つの軸受け部426を2つの反転ハンドル430で共用している。但し、1つの軸受け部426に形成する2つの溝427を軸受け部426の厚み方向に貫通させてもよい。また、カバー402の短手方向に対向する両端部前面には、カバー402の前面よりも一段高くなった3つの段部428が形成され、中央の段部428には一対の係止爪429が突設され、両端の段部428にはそれぞれ一つの係止爪429が突設されている。
【0242】
ところで本実施形態においては、器体410の中央に配置される第1の反転ハンドル430Aと、第1の反転ハンドル430Aを挟んで器体410の両端に配置される第2の反転ハンドル430Bとが若干異なる形状に形成されている。なお、第1の反転ハンドル430Aは実施形態13における反転ハンドル430と同一のものであるから説明を省略する。
【0243】
第2の反転ハンドル430Bは、図152及び図153に示すように基本的な構造が第1の反転ハンドル430Aと共通するが、長手方向に沿った一方の側面に操作ハンドル438の側壁474bとの干渉を逃がすための凹部430bが長手方向に沿って形成されている点で相違する。但し、凹部430bの長手方向中央にカバー402の軸受け部426に設けられた溝427に入り込む突起431が設けられる点は反転ハンドル430Aと共通である。
【0244】
反転ハンドル430A,430Bの前面側に着脱自在に取り付けられる操作ハンドル438も実施形態13における操作ハンドル438と同一のものであって、主部474aに突設されている係止爪片439,440の爪と反転ハンドル430A,430Bの爪435,436とを係合することにより、操作ハンドル438が反転ハンドル430A,430Bに取り付けられる。而して、器体410を3個モジュールよりも小さい寸法に形成していることから1個モジュールの器体410を3つ並べたときと比較して隣り合う3つの反転ハンドル430A,430Bの間隔が狭くなるが、図154に示すように両端の反転ハンドル430Bに設けた凹部430bで隣り合う2つの操作ハンドル438の側壁474bを逃がして反転ハンドル430A,430Bとの干渉を防ぎながら3つの操作ハンドル438を近接して配置させることができる。また、操作ハンドル438の側壁474bには山形の切り欠きが形成してあり、この切り欠きによって反転ハンドル430A,430Bの突起431を逃がすようになっている(図155参照)。なお、両端の反転ハンドル430Bについてはカバー402に対する取付方向を180度反転するだけで済むから同一のものを用いることができて部品点数の削減によるコストダウンが図れる。
【0245】
本実施形態は上述のように構成されるものであって、実施形態13の1個モジュールのスイッチと同寸法の操作ハンドル438を用いながら、1個モジュールのスイッチを3個用いる場合に比較して器体410の長手方向の寸法を小さくすることができて小型の埋込ボックス(例えば、Bボックス)にも対応可能なスイッチが実現できる。また本実施形態では共通接点となる可動接点424a,424bに電線を接続する端子部を3つの接点部408で共用しているから、3つの接点部408にそれぞれ端子部を設ける場合に比較して送り配線が不要となり、部品点数の削減によるコストダウン並びに施工作業の簡素化が図れる。
【0246】
ところで、図157に示すように埋込ボックス(Bボックス)500には取付枠やプレート(プレート枠110)を取り付けるためのボックスねじ(図示せず)が螺合するねじ孔502を有するラグ501が長手方向両端における前方開口縁から内向きに突設されている。そして本実施形態においては、器体410(ボディ401)の短手方向に沿った両側壁に曲面形状の凹部401bが設けてあり、この凹部401bによって器体410とラグ501との干渉を防いでいる。なお、側壁の凹部401bに対応する部位の内側面形状を凹部401bの曲面形状に一致させる必要はなく、前記内側面形状を平坦面とすれば中央の収納室409,409の有効スペースを拡げることができて望ましいものである。また、配線器具を埋込配設する際にスイッチの操作方向の統一、あるいはコンセントの極配置の統一等を目的として埋込ボックス500に対する器体410の向きが限定される場合が多々あるが、2つの凹部401b,401bの形状を、図158に示すように、例えば一方を曲面、他方を非曲面として非対称にすれば、器体410の正面を見て確認しなくても凹部401bの曲面形状の違いから感覚的に器体410の向きを把握することができる。
【0247】
なお、本実施形態では主端子板412Aと補助端子板412Bの2部品で端子板412を構成しているが、図159に示すように補助端子板を一体に形成した端子板412を用いても構わない。つまり、端子板412を2部品で構成すると、端子板412の材料費が相対的に高く、板取りのロス分の方が別部品で構成する場合よりも高くなる場合には有効であるが、端子板412を1部品で構成すれば、材料費が安く、多少板取りのロスが増えても別部品を結合する場合よりも安くなる場合に有効である。
【0248】
【発明の効果】
請求項1の発明は、器体と、該器体に貫設した電線挿入孔を通して器体に導入される電線を接続する速結端子とを備えた配線器具において、前記速結端子は、電線に接触する端子板と、電線と該端子板を接続する接続手段と、該接続手段による接続状態を解除する解除手段とを備え、前記接続手段は、電線に弾接する接触部と、電線を接触部の方へ押圧するとともに電線の一部に食い込んで抜け止めする鎖錠部と、電線の挿入方向に沿って接触部の両側に設けられ電線を鎖錠部の方へ押圧する押圧部とを有し、弾性を有する金属板からなる鎖錠片の先端に鎖錠部を形成するとともに該鎖錠部をたたき加工したことを特徴とし、電線挿入孔を通して導入された電線を鎖錠部と押圧部により挿入方向に沿って交互に押圧しているから、電線の歪みが生じても接触部と電線の接触面積がほとんど減少せず、電線の状態に関わらず端子板と電線の接続状態を安定させることができ、しかも、接触部の両側の押圧部と鎖錠部とで反対方向から電線に押圧力を加えているから、押圧力をバランスよく分担することができ、接続手段のへたり等を抑えることができる。その結果、端子板と電線の接続性を改善することができる。また、たたき加工によって鎖錠部の表面硬度が高くなり、電線挿入に伴う削れを減少させて抜け止め性能の劣化を防ぐことができる。
【0250】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、接触部並びに押圧部を弾性を有する金属板からなる接触片に形成し、接触片の電線から離れる向きの撓みを規制する規制手段を備えたことを特徴とし、規制手段により接触片が過度に撓んで塑性変形するのを防ぐことができる。
【0251】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、弾性を有する帯状の金属板の先端に鎖錠部を形成し、金属板における鎖錠部よりも後方の部位に電線から離れる向きに凸となる曲げ部を設けたことを特徴とし、曲げ部によって鎖錠部が電線に食い込む角度を大きくすることができて電線を確実に抜け止めすることができる。
【0252】
請求項4の発明は、請求項1〜3の何れかの発明において、弾性を有する金属板からなる接触片に接触部並びに押圧部を形成するとともに弾性を有する金属板からなる鎖錠片の先端に鎖錠部を形成し、電線の挿入方向と直交する方向における接触片の幅寸法を鎖錠片の幅寸法よりも狭くしたことを特徴とし、解除手段が鎖錠片を撓ませるために必要なスペースを広くとることができるから、解除手段の操作性が向上するとともに操作力の低下により解除手段の強度条件が緩和できる。
【0253】
請求項5の発明は、請求項1〜4の何れかの発明において、弾性を有する金属板により1乃至複数の接続手段と端子板を一体に形成したことを特徴とし、部品点数並びに組立工数の削減によるコストダウンが図れる。
【0254】
請求項6の発明は、請求項1〜5の何れかの発明において、少なくとも一方の押圧部を電線の一部に食い込んで抜け止めする構造としたことを特徴とし、電線をさらに確実に抜け止めすることができる。
【0255】
請求項7の発明は、請求項1〜6の何れかの発明において、弾性を有する金属板からなる接触片に接触部並びに押圧部を形成し、弾性を有する金属板からなる鎖錠片の先端に鎖錠部を形成するとともに接触片と鎖錠片を結合して一体とすることを特徴とし、接触片及び鎖錠片に要求される性能に応じてそれぞれに適切な材料を選択すればよく、材料選択の自由度が増えるとともにコストダウンが可能となる。
【0256】
請求項8の発明は、請求項1〜7の何れかの発明において、2つの接続手段を端子板と一体に形成し、それぞれの接続手段を端子板の両端部に離して配置したことを特徴とし、個々の接続手段によりそれぞれ電線を確実に接続することができる。
【0257】
請求項9の発明は、請求項1〜8の何れかの発明において、弾性を有する金属板により接続手段と端子板を一体に形成するとともに、端子板を介して電線と導通する部品であり且つ配線器具の種類に応じた固有の部品を結合するための結合部を前記端子板に設けたことを特徴とし、コンセントやスイッチ等の様々な種類の配線器具に対して端子板を共通して使用することができる。
【0258】
請求項10の発明は、請求項1〜9の何れかの発明において、前記端子板と、前記接続手段と、該端子板を介して電線と導通する部品であり且つ配線器具の種類に応じた固有の部品とを金属部材を加工して一体に形成してなり、前記固有部品はコンセントの刃受であって、互いに対向する先端部にてプラグの栓刃を狭持する一対の刃受ばねを栓刃の差し込み方向において栓刃の先端に対向する端縁で連結してなることを特徴とし、部品点数及び組立工数の削減によるコストダウンが図れる。
【0259】
請求項11の発明は、請求項1の発明において、前記接続手段は端子板と一体に設けられたことを特徴とし、従来の鎖錠ばねの機能を端子板に持たせることにより、従来例に比較して電線との間の通電経路が増えて電線の状態に関わらず端子板と電線の接続状態を安定させることができる。
【0264】
請求項12の発明は、請求項1の発明において、前記器体の前面に設けた栓刃挿入口を通して器体に導入されるプラグの栓刃を受ける刃受を備え、該刃受及び前記接続手段を前記端子板と一体に形成したコンセントからなることを特徴とし、従来の鎖錠ばねの機能を果たす接続手段を刃受とともに端子板と一体に形成したから、従来の鎖錠ばねが不要となり部品点数の削減によってコストダウンが図れる。
【0265】
請求項13の発明は、請求項1の発明において、前記解除手段は、前記器体の表面に露出して手動操作される操作部を有し、該操作部が操作されたときに前記接続手段による接続状態を解除することを特徴とし、器体を持った一方の手で操作部を操作することにより接続手段による接続状態を解除し、他方の手で電線挿入孔から電線を引き抜くことができるから、従来に比較して電線の取り外し作業が容易に行え、端子板と電線の接続解除性が改善できる。
【0266】
請求項14の発明は、請求項13の発明において、前記操作部は、前記接続手段により電線が前記端子板に接続された接続状態のときの接続位置と、電線が前記端子板に接続されていない非接続状態のときの非接続位置との間で移動自在に設けられたことを特徴とし、接続手段により電線が端子板に接続されると操作部が非接続位置から接続位置に移動するため、操作部の位置によって電線が端子板と接続されたか否かを確認することができる。
【0267】
請求項15の発明は、請求項14の発明において、前記解除手段は、前記操作部を接続位置から非接続位置に弾性付勢する付勢部材を有することを特徴とし、電線を取り外すと付勢部材によって弾性付勢されている操作部が接続位置から非接続位置に復帰するため、操作部を非接続位置に復帰させる手間が要らず何度でも電線を抜き差しすることができる。
【0269】
請求項16の発明は、請求項14の発明において、前記解除手段は前記操作部が非接続位置にあるときに前記鎖錠部を電線に食い込まない状態で保持するとともに、電線が前記端子板に接続されたときに前記保持状態から解放して前記鎖錠部を電線に食い込ませることを特徴とし、電線を端子板に接続した後に鎖錠部を食い込ませて抜け止めするから、電線を電線挿入孔に挿入する際の挿入力を弱くして接続作業が容易に行える。
【0270】
請求項17の発明は、請求項13の発明において、前記速結端子からなり互いに電気的に絶縁された複数の端子部を有するとともに少なくとも一つの端子部が器体の略中央に設けられ、残りの端子部が器体の端部に設けられてなることを特徴とし、複数の端子部を有する配線器具においても請求項1と同様に従来に比較して電線の取り外し作業が容易に行える。
【0271】
請求項18の発明は、請求項17の発明において、前記操作部の少なくとも器体表面に露出する部位が器体と異なる色に着色されてなることを特徴とし、操作部の位置が視認し易くなる。
【0272】
請求項19の発明は、請求項17又は18の発明において、器体表面の略中央における操作部近傍に凹所が設けられたことを特徴とし、凹所によって操作部を操作するスペースが確保できるから、端子部の器体表面からの突出量を抑えて小型化が図れる。
【0273】
請求項20の発明は、請求項17又は18又は19の発明において、施工面に設けられる埋込孔の周りに設置される取付枠又は取付枠一体型のプレートに器体を取り付ける取付部が器体に設けられ、後部を埋込孔に埋め込む形で器体が施工面に配設されることを特徴とし、取付枠又はプレートを用いて壁面などの施工面に器体を埋込配設することができる。
【0274】
請求項21の発明は、請求項13の発明において、前記解除手段は、前記操作部が操作されたときに鎖錠部の先端を押動して電線から引き離す押動突部を有して前記接続手段により電線が端子板に接続された接続状態のときの接続位置と電線が端子板に接続されていない非接続状態のときの非接続位置との間で移動自在に器体に配設される解除釦と、解除釦を接続位置から非接続位置に弾性付勢する付勢部材とを具備することを特徴とし、接続手段により電線が端子板に接続されると解除釦が非接続位置から接続位置に移動するため、解除釦の位置によって電線が端子板と接続されたか否かを確認することができ、しかも、電線を取り外すと付勢部材によって弾性付勢されている解除釦が接続位置から非接続位置に復帰するため、解除釦を非接続位置に復帰させる手間が要らず何度でも電線を抜き差しすることができる。
【0275】
請求項22の発明は、請求項21の発明において、前記解除釦は、一端側に押動突部が設けられ、他端側が支持されて揺動自在に器体に配設されたことを特徴とし、解除釦の揺動範囲が大きくとれるから操作性並びに視認性が向上する。
【0276】
請求項23の発明は、請求項21又は22の発明において、前記押動突部が設けられた解除釦の一端側に操作部が設けられたことを特徴とし、鎖錠部を押動するのに必要な操作量を低減して操作性が向上する。
【0277】
請求項24の発明は、請求項21又は22の発明において、前記解除釦の操作部以外の部位であって器体の外に露出する部位に、配線器具が取り付けられる取付部材に対する逃げが設けられたことを特徴とし、取付部材との干渉を防いで解除釦の視認性が低下するのと防ぐことができる。
【0278】
請求項25の発明は、請求項21〜24の何れかの発明において、前記押動突部と係合して解除釦を仮止めする係合部が端子板に設けられたことを特徴とし、端子板に解除釦を仮止めすることで器体への解除釦の組み込み作業が容易に行える。
【0279】
請求項26の発明は、請求項21の発明において、少なくとも電線挿入孔が開口する器体の一面から見たときに非接続位置の解除釦を視認可とし接続位置の解除釦を視認不可とする段差が器体に設けられたことを特徴とし、解除釦の視認可否によって電線が接続されているか否かが簡単に判別できる。
【0280】
請求項27の発明は、請求項21の発明において、前記解除釦は、鎖錠部の押動方向と直交する方向の両端部近傍をそれぞれ押動する複数の押動突部が設けられてなることを特徴とし、鎖錠部に対して押圧力を均等にはたらかせることができて解除釦の操作性が向上する。
【0281】
請求項28の発明は、請求項21の発明において、前記端子板を挟み込んで端子板に固定される固定部が付勢部材に設けられたことを特徴とし、付勢部材の組み込み作業が容易に行える。
【0282】
請求項29の発明は、請求項1の発明において、前記解除手段は、前記器体内に枢支されて前記操作部を回動自在とする軸部と、該軸部を支点に前記操作部が手動操作によって回動したときに前記接続手段の鎖錠部を該電線から引き離す向きに押し動かす押動部とを具備することを特徴とし、解除手段はてこの原理を使って押動部により鎖錠部を押し動かしているため、例えば、器体に対して解除手段を平行移動させることで鎖錠部を押し動かす構造に比べて操作部にかかる荷重が低減できる。
【0283】
請求項30の発明は、請求項29の発明において、前記解除手段は、前記操作部が回動する際に前記軸部を支持する支持部を具備し、該支持部と前記軸部が前記操作部の回動方向と平行な同一平面上に配置されたことを特徴とし、軸部を支点とする操作部の回動を安定させることができる。
【0284】
請求項31の発明は、請求項29の発明において、前記支持部と前記軸部とが同心円上に配置されたことを特徴とし、軸部を安定して支持することができる。
【0285】
請求項32の発明は、請求項29の発明において、前記器体に複数の接続手段並びに複数の解除手段が設けられ、これら複数の解除手段が合成樹脂成型品により一体に形成されたことを特徴とし、部品点数の削減によるコストダウンが図れる。
【0286】
請求項33の発明は、請求項29の発明において、前記解除手段は、前記鎖錠部が押し動かされる方向に沿った同一平面上において前記押動部と前記操作部を連結する連結部を具備することを特徴とし、鎖錠部を押し動かすときに押動部にかかる荷重を連結部で受けることにより解除手段の強度が向上できる。
【0287】
請求項34の発明は、請求項29の発明において、前記鎖錠部が電線に食い込まない位置で前記解除手段を保持する保持手段を備えたことを特徴とし、電線を端子板に接続した後に鎖錠部を食い込ませて抜け止めすることができるから、電線を電線挿入孔に挿入する際の挿入力を弱くして接続作業が容易に行える。
【0288】
請求項35の発明は、請求項34の発明において、前記保持手段は、前記解除手段若しくは前記器体に設けられる突起と、前記解除手段若しくは前記器体に設けられて該突起に係合する係合部とからなることを特徴とし、保持手段の構造が簡素化できる。
【0289】
請求項36の発明は、請求項29の発明において、前記接続手段は、前記鎖錠片の先端に設けられて前記鎖錠部よりも先方へ突出する受け部を有し、前記解除手段は、前記受け部を押し動かして前記鎖錠部が電線から離れる向きに前記鎖錠片を撓ませることを特徴とし、解除手段によって押し動かされる受け部を、鎖錠片の先端から鎖錠部よりも先方へ突出させて設けているから、鎖錠部による電線の保持力を維持したまま解除手段により鎖錠片を撓ませるのに必要な操作力が低減でき、電線の保持力の向上と解除操作時の操作力の低減を両立することが可能となる。
【0290】
請求項37の発明は、請求項36の発明において、複数の前記端子板並びに前記接続手段が弾性を有する金属板により一体に形成されたことを特徴とし、部品点数の削減によるコストダウンと組立性の向上が図れる。
【0291】
請求項38の発明は、請求項11の発明において、前記接続手段により電線が接続される第1の端子板、前記接続手段によりそれぞれ異なる電線に接続される一対の第2の端子板、一対の可動接点を有し第1の端子板と電気的に接続された状態で反転動作する開閉体、一対の第2の端子板にそれぞれ設けられ前記開閉体の反転動作に応じて各可動接点と択一的に接触/開離する固定接点を具備する接点部と、前記接続手段の接続状態を解除する前記解除手段とをスイッチ本体の内部に納装してなり、前記第1の端子板は、前記開閉体と揺動自在に接触する支持片が一体に形成されたことを特徴とし、コンセントとスイッチにおいて端子板をほぼ共通の形状とすることができて製造コストが削減できるとともに、スイッチで必要となる支持片を端子板と一体に形成することによって、コンセントの端子板に対して板取り性を悪化させることなく支持片を設けることができる。
【0292】
請求項39の発明は、請求項38の発明において、前記第2の端子板は、前記接続手段を一体に有する端子板と、前記固定接点が固着された固定接点板とからなり、前記端子板並びに固定接点板の一方に設けられた複数のかしめ用突起を他方に設けられた貫通孔に挿通し且つかしめて結合されることを特徴とし、一方にかしめ用突起と位置決め用孔を設け、他方にかしめ用孔と位置決め用突起を設ける構成に比べて位置決めだけでなく2つの部材の結合強度が向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例1を示す分解斜視図である。
【図2】 同上を示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は背面図、(d)は右側面図である。
【図3】 同上の斜視図である。
【図4】 同上におけるボディを示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は背面図、(d)は右側面図である。
【図5】 同上におけるカバーを示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は背面図、(d)は右側面図である。
【図6】 同上における組立枠を示し、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は下面図、(d)は右側面図である。
【図7】 同上における刃受部材を示し、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は下面図、(d)は右側面図である。
【図8】 同上における解除釦を示し、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は下面図、(d)は左側面図、(e)は右側面図である。
【図9】 同上における復帰ばねを示し、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は上面図である。
【図10】 同上の電線を接続していない状態の断面図である。
【図11】 同上の電線を接続した状態の断面図である。
【図12】 同上の操作部を押操作した状態の断面図である。
【図13】 (a)(b)は同上における刃受部の説明図である。
【図14】 同上における刃受部の別の構成を説明する説明図である。
【図15】 同上における刃受部材の別の構成を示す斜視図である。
【図16】 同上における刃受部材の斜視図である。
【図17】 同上における端子部に電線を接続した状態の説明図である。
【図18】 同上における刃受部材、解除釦及び復帰ばねを示す斜視図である。
【図19】 同上におけるカバーを取り外した状態の要部斜視図である。
【図20】 同上における解除釦の動作を説明する説明図である。
【図21】 同上における電線を引き抜く場合の操作を説明する説明図である。
【図22】 同上における端子部への電線の接続方法を説明する説明図である。
【図23】 同上における解除釦の別の構成を示す斜視図である。
【図24】 同上における別の解除釦を用いた要部斜視図である。
【図25】 同上における要部の断面図である。
【図26】 同上の保護部の別の構成を示す斜視図である。
【図27】 参考例2における端子板及び解除釦を示す斜視図である。
【図28】 同上における端子部への電線の接続手順を説明する説明図である。
【図29】 実施形態1の分解斜視図である。
【図30】 同上を示し、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は下面図、(d)は背面図である。
【図31】 同上の斜視図である。
【図32】 同上におけるボディを示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は背面図、(d)は右側面図である。
【図33】 同上におけるカバーを示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は右側面図、(d)は背面図である。
【図34】 同上における組立部材を示し、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は上面図である。
【図35】 同上における刃受を示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は右側面図である。
【図36】 同上における端子板を示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は右側面図である。
【図37】 同上における解除釦を示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は右側面図である。
【図38】 同上における復帰ばねを示し、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は上面図である。
【図39】 同上における中枠を示し、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は右側面図である。
【図40】 同上における扉を示し、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は右側面図である。
【図41】 同上の端子板に電線が接続された状態を示す要部断面図である。
【図42】 同上における端子板の説明図である。
【図43】 同上における他の構成の端子板を示す斜視図である。
【図44】 同上におけるさらに他の構成の端子板を示し、(a)は斜視図、(b)は電線を接続した状態の側面図である。
【図45】 同上における別の構成の端子板を示す側面図である。
【図46】 同上の端子板に電線が接続された状態を示す要部断面図である。
【図47】 同上におけるさらに別の構成の端子板を示し、(a)は分解斜視図、(b)は斜視図である。
【図48】 同上における端子板と復帰ばねの固定方法を説明する図である。
【図49】 同上における解除釦の要部側面図である。
【図50】 同上における端子板と復帰ばねの他の固定方法を説明する図である。
【図51】 同上の背面図である。
【図52】 同上におけるボディとカバーの結合方法を説明する図である。
【図53】 同上におけるボディとカバーの他の結合方法を説明する図である。
【図54】 同上が取り付けられるプレートの正面から見た分解斜視図である。
【図55】 同上が取り付けられるプレートの背面から見た分解斜視図である。
【図56】 同上の器体をプレート枠に取り付ける手順を説明する説明図である。
【図57】 実施形態2の分解斜視図である。
【図58】 同上を示し、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は下面図、(d)は背面図である。
【図59】 同上の斜視図である。
【図60】 同上におけるボディを示し、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は背面図、(d)は下断面図、(e)は下面図である。
【図61】 同上におけるカバーを示し、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は背面図、(d)は上面図、(e)は上断面図である。
【図62】同上のカバーを外した状態の正面図である。
【図63】 同上におけるユニバーサルタイプの刃受を示し、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は左側面図、(d)は下面図、(e)は右側面図、(f)は背面図である。
【図64】 同上におけるOタイプの電圧極用の刃受を示し、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は左側面図、(d)は下面図、(e)は右側面図である。
【図65】 同上における電圧極用の端子板を示し、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図、(d)は右上面図である。
【図66】 同上におけるOタイプの接地極用の刃受を示し、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は右側面図である。
【図67】 同上における接地極用の端子板を示し、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は上面図、(d)は右側面図である。
【図68】 同上における接地極用の端子板を説明する説明図である。
【図69】 同上における電圧極用の刃受ブロックを一体型とした斜視図である。
【図70】 (a)〜(c)は同上の一体型の刃受ブロックにおける刃受の構造を示す斜視図である。
【図71】 同上における他の構成の端子板を示す斜視図である。
【図72】 同上における他の構成のボディを示す一部省略した背面図である。
【図73】 同上における電圧極用の解除釦を示し、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は右側面図である。
【図74】 同上における復帰ばねを示し、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は右側面図である。
【図75】 同上における端子板と復帰ばねの固定方法を説明する図である。
【図76】 同上における端子板と他の構成の復帰ばねの固定方法を説明する図である。
【図77】 同上における解除釦の組み込み作業を説明する説明図である。
【図78】 同上における接地極用の解除釦を示し、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は右側面図である。
【図79】 同上における接地極用の端子部を示し、(a)は非接続位置の要部断面図、(b)は接続位置の要部断面図である。
【図80】 同上の器体をプレート枠に取り付けた状態の要部断面図である。
【図81】 同上における固定ピンの説明図である。
【図82】 実施形態3の分解斜視図である。
【図83】 同上を示し、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は下面図、(d)は背面図である。
【図84】 同上の斜視図である。
【図85】 同上におけるボディを示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は右側面図、(d)は背面図である。
【図86】 同上におけるカバーを示し、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は背面図、(d)は下面図である。
【図87】 (a)は同上における電圧極用の刃受ブロックを一体型とした斜視図、(b)は一体型の刃受ブロックにおける刃受の構造を示す斜視図である。
【図88】 同上における組立部材を示す斜視図である。
【図89】 同上における他の構成の組立部材を示し、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は上面図である。
【図90】 実施形態4の分解斜視図である。
【図91】 同上を示し、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は下面図、(d)は背面図である。
【図92】 同上の斜視図である。
【図93】 同上におけるボディを示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は右側面図、(d)は背面図である。
【図94】 同上におけるカバーを示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は右側面図、(d)は背面図である。
【図95】 (a)は同上における電圧極用の刃受ブロックを一体型とした斜視図、(b)は一体型の刃受ブロックにおける刃受の構造を示す斜視図である。
【図96】 (a)は別の構成の端子板を示す斜視図、(b)は別の構成の解除釦を示す斜視図である。
【図97】 実施形態5を示す背面から見た斜視図である。
【図98】 実施形態6を示す背面から見た斜視図である。
【図99】 同上の他の構成を示す背面から見た斜視図である。
【図100】 同上の他の構成を示す背面から見た斜視図である。
【図101】 実施形態7のコンセントを示す分解斜視図である。
【図102】 同上を示し、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は下面図、(d)は背面図である。
【図103】 同上の斜視図である。
【図104】 同上におけるボディを示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は(a)のA−A線断面矢視図、(d)は背面図、(e)は右側面図である。
【図105】 同上におけるカバーを示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は右側面図、(d)は背面図である。
【図106】 同上における組立部材を示し、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は下面図、(d)右側面図である。
【図107】 同上における端子板を示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は右側面図である。
【図108】 同上における解除釦を示し、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A線断面矢視図、(c)は下面図、(d)は右側面図である。
【図109】 同上の端子板と解除釦との配置関係を示す斜視図である。
【図110】 同上における解除釦の斜視図である。
【図111】 同上における解除釦を後方から見た斜視図である。
【図112】 (a)(b)は同上の解除釦の動作説明図である。
【図113】 (a)は同上における要部を示す断面図、(b)は同上の比較例の要部を示す断面図である。
【図114】 同上における解除釦の他の形態を示す斜視図である。
【図115】 同上の他の形態の解除釦をボディに収納した状態を示す一部省略した斜視図である。
【図116】 (a)(b)は実施形態8における解除釦の動作説明図である。
【図117】 同上における解除釦及びボディの要部を示す平面図である。
【図118】 実施形態9における端子板の斜視図である。
【図119】 実施形態10における端子板の斜視図である。
【図120】 実施形態11における端子板の斜視図である。
【図121】 実施形態12における端子板の斜視図である。
【図122】 実施形態13を示す分解斜視図である。
【図123】 同上を示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は背面図、(d)は右側面図である。
【図124】 同上の斜視図である。
【図125】 同上におけるボディを示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は背面図、(d)は右側面図である。
【図126】 同上におけるカバーを示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は背面図、(d)は右側面図である。
【図127】 同上における反転ハンドルを示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は背面図、(d)は右側面図である。
【図128】 同上における端子板を示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は背面図、(d)は右側面図である。
【図129】 同上における可動端子板を示し、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は右側面図である。
【図130】 同上における端子板を示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は右側面図である。
【図131】 同上における固定接点板を示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は右側面図である。
【図132】 同上における固定接点板を示し、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は下面図、(d)は右側面図である。
【図133】 同上における解除釦を示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は右側面図である。
【図134】 同上における操作ハンドルを示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は背面図、(d)は右側面図である。
【図135】 同上のカバーを取り外した状態の正面図である。
【図136】 同上の操作ハンドルを取り外した状態の断面図である。
【図137】 同上の操作ハンドルを取り外した状態の斜視図である。
【図138】 同上における端子板の展開図である。
【図139】 同上の他の構成を示す操作ハンドルを取り外した状態の斜視図である。
【図140】 同上における固定接点板の他の構成を示す斜視図である。
【図141】 同上における他の構成の固定接点板及び端子板を示し、(a)は正面図、(b)は下面図である。
【図142】 実施形態14を示す分解斜視図である。
【図143】 同上を示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は右側面図である。
【図144】 同上の操作ハンドルを取り外した状態の斜視図である。
【図145】 同上の斜視図である。
【図146】 同上におけるボディを示し、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は背面図、(d)は下面図である。
【図147】 同上におけるカバーを示し、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は背面図、(d)は下面図である。
【図148】 同上における端子板を示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は右側面図、(d)は上面図である。
【図149】 同上における補助端子板を示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は右側面図である。
【図150】 同上における固定接点板を示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は右側面図である。
【図151】 同上における固定接点板を示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は右側面図である。
【図152】 同上における第2の反転ハンドルを示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は背面図、(d)は右側面図である。
【図153】 同上における第2の反転ハンドルを示す斜視図である。
【図154】 同上における反転ハンドルと操作ハンドルの取付状態を説明するための斜視図である。
【図155】 同上の斜視図である。
【図156】 同上のカバーを取り外した状態の正面図である。
【図157】 同上を埋込ボックスに埋込配設した状態の説明図である。
【図158】 同上におけるボディの他の構成を示す正面図である。
【図159】 同上における端子板の他の構成を示す斜視図である。
【図160】 従来例の要部を示す断面図である。
【図161】 同上における電線と端子板との接続構成を説明する説明図である。
【図162】 同上における電線を引き抜く場合の操作を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 器体
40 端子部
41 端子板
43 接触片
43a 接触部
43b 押圧部
43c 押圧部
44 鎖錠片
44a 鎖錠部
Claims (39)
- 器体と、該器体に貫設した電線挿入孔を通して器体に導入される電線を接続する速結端子とを備えた配線器具において、前記速結端子は、電線に接触する端子板と、電線と該端子板を接続する接続手段と、該接続手段による接続状態を解除する解除手段とを備え、前記接続手段は、電線に弾接する接触部と、電線を接触部の方へ押圧するとともに電線の一部に食い込んで抜け止めする鎖錠部と、電線の挿入方向に沿って接触部の両側に設けられ電線を鎖錠部の方へ押圧する押圧部とを有し、弾性を有する金属板からなる鎖錠片の先端に鎖錠部を形成するとともに該鎖錠部をたたき加工したことを特徴とする配線器具。
- 接触部並びに押圧部を弾性を有する金属板からなる接触片に形成し、接触片の電線から離れる向きの撓みを規制する規制手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の配線器具。
- 弾性を有する帯状の金属板の先端に鎖錠部を形成し、金属板における鎖錠部よりも後方の部位に電線から離れる向きに凸となる曲げ部を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の配線器具。
- 弾性を有する金属板からなる接触片に接触部並びに押圧部を形成するとともに弾性を有する金属板からなる鎖錠片の先端に鎖錠部を形成し、電線の挿入方向と直交する方向における接触片の幅寸法を鎖錠片の幅寸法よりも狭くしたことを特徴とする請求項1又は2又は3記載の配線器具。
- 弾性を有する金属板により1乃至複数の接続手段と端子板を一体に形成したことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の配線器具。
- 少なくとも一方の押圧部を電線の一部に食い込んで抜け止めする構造としたことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の配線器具。
- 弾性を有する金属板からなる接触片に接触部並びに押圧部を形成し、弾性を有する金属板からなる鎖錠片の先端に鎖錠部を形成するとともに接触片と鎖錠片を結合して一体とすることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の配線器具。
- 2つの接続手段を端子板と一体に形成し、それぞれの接続手段を端子板の両端部に離して配置したことを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の配線器具。
- 弾性を有する金属板により接続手段と端子板を一体に形成するとともに、端子板を介して電線と導通する部品であり且つ配線器具の種類に応じた固有の部品を結合するための結合部を前記端子板に設けたことを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の配線器具。
- 前記端子板と、前記接続手段と、該端子板を介して電線と導通する部品であり且つ配線器具の種類に応じた固有の部品とを金属部材を加工して一体に形成してなり、前記固有部品はコンセントの刃受であって、互いに対向する先端部にてプラグの栓刃を狭持する一対の刃受ばねを栓刃の差し込み方向において栓刃の先端に対向する端縁で連結してなることを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載の配線器具。
- 前記接続手段は端子板と一体に設けられたことを特徴とする請求項1記載の配線器具。
- 前記器体の前面に設けた栓刃挿入口を通して器体に導入されるプラグの栓刃を受ける刃受を備え、該刃受及び前記接続手段を前記端子板と一体に形成したコンセントからなることを特徴とする請求項1記載の配線器具。
- 前記解除手段は、前記器体の表面に露出して手動操作される操作部を有し、該操作部が操作されたときに前記接続手段による接続状態を解除することを特徴とする請求項1記載の配線器具。
- 前記操作部は、前記接続手段により電線が前記端子板に接続された接続状態のときの接続位置と、電線が前記端子板に接続されていない非接続状態のときの非接続位置との間で移動自在に設けられたことを特徴とする請求項13記載の配線器具。
- 前記解除手段は、前記操作部を接続位置から非接続位置に弾性付勢する付勢部材を有することを特徴とする請求項14記載の配線器具。
- 前記解除手段は前記操作部が非接続位置にあるときに前記鎖錠部を電線に食い込まない状態で保持するとともに、電線が前記端子板に接続されたときに前記保持状態から解放して前記鎖錠部を電線に食い込ませることを特徴とする請求項14記載の配線器具。
- 前記速結端子からなり互いに電気的に絶縁された複数の端子部を有するとともに少なくとも一つの端子部が器体の略中央に設けられ、残りの端子部が器体の端部に設けられてなることを特徴とする請求項13記載の配線器具。
- 前記操作部の少なくとも器体表面に露出する部位が器体と異なる色に着色されてなることを特徴とする請求項17記載の配線器具。
- 器体表面の略中央における操作部近傍に凹所が設けられたことを特徴とする請求項17又は18記載の配線器具。
- 施工面に設けられる埋込孔の周りに設置される取付枠又は取付枠一体型のプレートに器体を取り付ける取付部が器体に設けられ、後部を埋込孔に埋め込む形で器体が施工面に配設されることを特徴とする請求項17又は18又は19記載の配線器具。
- 前記解除手段は、前記操作部が操作されたときに鎖錠部の先端を押動して電線から引き離す押動突部を有して前記接続手段により電線が端子板に接続された接続状態のときの接続位置と電線が端子板に接続されていない非接続状態のときの非接続位置との間で移動自在に器体に配設される解除釦と、解除釦を接続位置から非接続位置に弾性付勢する付勢部材とを具備することを特徴とする請求項13記載の配線器具。
- 前記解除釦は、一端側に押動突部が設けられ、他端側が支持されて揺動自在に器体に配設されたことを特徴とする請求項21記載の配線器具。
- 前記押動突部が設けられた解除釦の一端側に操作部が設けられたことを特徴とする請求項21又は22記載の配線器具。
- 前記解除釦の操作部以外の部位であって器体の外に露出する部位に、配線器具が取り付けられる取付部材に対する逃げが設けられたことを特徴とする請求項21又は22記載の配線器具。
- 前記押動突部と係合して解除釦を仮止めする係合部が端子板に設けられたことを特徴とする請求項21〜24の何れかに記載の配線器具。
- 少なくとも電線挿入孔が開口する器体の一面から見たときに非接続位置の解除釦を視認可とし接続位置の解除釦を視認不可とする段差が器体に設けられたことを特徴とする請求項21記載の配線器具。
- 前記解除釦は、鎖錠部の押動方向と直交する方向の両端部近傍をそれぞれ押動する複数の押動突部が設けられてなることを特徴とする請求項21記載の配線器具。
- 前記端子板を挟み込んで端子板に固定される固定部が付勢部材に設けられたことを特徴とする請求項21記載の配線器具。
- 前記解除手段は、前記器体内に枢支されて前記操作部を回動自在とする軸部と、該軸部を支点に前記操作部が手動操作によって回動したときに前記接続手段の鎖錠部を該電線から引き離す向きに押し動かす押動部とを具備することを特徴とする請求項1記載の配線器具。
- 前記解除手段は、前記操作部が回動する際に前記軸部を支持する支持部を具備し、該支持部と前記軸部が前記操作部の回動方向と平行な同一平面上に配置されたことを特徴とする請求項29記載の配線器具。
- 前記支持部と前記軸部とが同心円上に配置されたことを特徴とする請求項29記載の配線器具。
- 前記器体に複数の接続手段並びに複数の解除手段が設けられ、これら複数の解除手段が合成樹脂成型品により一体に形成されたことを特徴とする請求項29記載の配線器具。
- 前記解除手段は、前記鎖錠部が押し動かされる方向に沿った同一平 面上において前記押動部と前記操作部を連結する連結部を具備することを特徴とする請求項29記載の配線器具。
- 前記鎖錠部が電線に食い込まない位置で前記解除手段を保持する保持手段を備えたことを特徴とする請求項29記載の配線器具。
- 前記保持手段は、前記解除手段若しくは前記器体に設けられる突起と、前記解除手段若しくは前記器体に設けられて該突起に係合する係合部とからなることを特徴とする請求項34記載の配線器具。
- 前記接続手段は、前記鎖錠片の先端に設けられて前記鎖錠部よりも先方へ突出する受け部を有し、前記解除手段は、前記受け部を押し動かして前記鎖錠部が電線から離れる向きに前記鎖錠片を撓ませることを特徴とする請求項29記載の配線器具。
- 複数の前記端子板並びに前記接続手段が弾性を有する金属板により一体に形成されたことを特徴とする請求項36記載の配線器具。
- 前記接続手段により電線が接続される第1の端子板、前記接続手段によりそれぞれ異なる電線に接続される一対の第2の端子板、一対の可動接点を有し第1の端子板と電気的に接続された状態で反転動作する開閉体、一対の第2の端子板にそれぞれ設けられ前記開閉体の反転動作に応じて各可動接点と択一的に接触/開離する固定接点を具備する接点部と、前記接続手段の接続状態を解除する前記解除手段とをスイッチ本体の内部に納装してなり、前記第1の端子板は、前記開閉体と揺動自在に接触する支持片が一体に形成されたことを特徴とする請求項11記載の配線器具。
- 前記第2の端子板は、前記接続手段を一体に有する端子板と、前記固定接点が固着された固定接点板とからなり、前記端子板並びに固定接点板の一方に設けられた複数のかしめ用突起を他方に設けられた貫通孔に挿通し且つかしめて結合されることを特徴とする請求項38記載の配線器具。
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