JP3989736B2 - 板材収納枠 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種電気・電子機器に組み込まれるプリント基板やその他の産業分野で使用される板材(例えば建築材料としてのパネル等)を収納する板材収納枠であって、詳しくは、それら板材の幅寸法の変化に対応できる板材収納枠に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の収納枠の例を図48を参照して説明する。同図においては、上下に一定の間隔をあけて天板と底板を4本の柱で固定し、左右いずれか一方に直立した側板115を他方に直立した固定側板114に向け水平方向に移動可能に設けると共に所望位置で固定できるように、上記天板111と底板112に長孔116を設け、該長孔116には外側から固定できる六角ボルトや長ネジ等の回転締付部材117の軸部を挿通させて、上記可動側板115の外側で上記長孔116に対応する位置にスライド枠118を固着させ、該スライド枠118の上下端に上記回転締付部材117が締結できるナット等の相手部材119を固着した構造としている。固定側板114と可動側板115の内面には、それぞれ対応する複数の支持溝120,120,…が形成されるので、設定した両側板114,115の間隔に応じて、板材121が水平位置で向かい合った左右の支持溝120,120に掛け渡された状態に多段に載置収納できる。
【0003】
上記例では、板材121の収納幅に合わせて両側板114,115の間隔を設定する際に、対向する支持溝120,120間の間隔が板材121と同じ間隔では板材121が円滑に抜き差しできないため、僅かにクリアランスをとる必要がある。このクリアランスをとる微調整が以外と難しく、調整に時間がかかるという問題があった。
【0004】
本出願人は、上記問題点を解決するため、特願2001−176415で出願したように、対向して設けた左右の側板には、互いに対向する内面に互いに対応する複数の支持溝を設けるとともに、左右の側板間の間隔を調節する手段を有する板材収納枠であって、側板または側板の上下に設けられるベース(天板、底板)または側板とベースを連結するジョイントの中から適宜選択される部材の互いに対向する内面の少なくとも一方に支持溝より僅かに突出する調整用突部を設けた板材収納枠を発明している。この特願2001−176415の発明は、調整用突部に収納すべき板材を接触させて板材の幅を合わせるだけで支持溝間は基板より僅かに大きな間隔となるから、誰でもクリアランスの調整を短時間で行うことができる板材収納枠を提供することができるものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
但し、このクリアランス調整時に片手で板材を持って前記調整用突部を有する対向する内面の一方に板材の一端を当接させて、それからもう一方の手で側板を他方の側板に向け移動し、調整作業が終了するまで片手で板材を支えていなければならなかった。すなわち板材を片手で支持しておく操作ともう一方の手で可動側板を移動する操作を同時に行わなければならなかったので、この操作が意外と煩わしく、より作業を容易に行えることが望まれていた。
【0006】
本発明は上記の板材収納枠の問題点を解決することを課題とするものであり、収納幅の間隔を設定する際にクリアランスの調整作業をより容易に行うことができる板材収納枠を提供することをその目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、この目的を達成するため次のような構成を採用している。
【0008】
つまり、平行な支持溝が複数形成されてなる一対の側板を枠の内面に支持溝が互いに向き合うように配置し、さらに左右の側板間の間隔を調節する手段を有して、相対する支持溝に板材の対となる縁を挿入して、板材を所定間隔で収納できるようにした板材収納枠において、
側板または側板の上下に設けられるベース(天板、底板)または側板とベースを連結するジョイントの中から適宜選択される部材の互いに対向する内面の少なくとも一方に支持溝より僅かに突出する調整用突部を設けるとともに、
側板間の所定または適当な位置に板材を置いた状態で一方の側板を他方の側板に向けて移動させるだけで、板材の少なくとも一方の端部を前記少なくとも一方に調整用突部を有する互いに対向する内面に当接させる調整補助具を調整用突部の近傍に設けるとともに、
側板間の所定または適当な位置に置いた板材の端部を、少なくとも一方に調整用突部を有する互いに対向する内面に導くスロープを有する調整補助具を調整用突部の近傍に設け、
該調整補助具のスロープにより、
側板間の所定または適当な位置に板材を置いた状態で一方の側板を他方の側板に向けて移動させるだけで、板材の少なくとも一方の端部を前記少なくとも一方に調整用突部を有する互いに対向する内面に当接させるようにしたものである。
【0010】
また、平行な支持溝が複数形成されてなる一対の側板を枠の内面に支持溝が互いに向き合うように配置し、さらに左右の側板間の間隔を調節する手段を有して、相対する支持溝に板材の対となる縁を挿入して、板材を所定間隔で収納できるようにした板材収納枠において、
側板または側板の上下に設けられるベース(天板、底板)または側板とベースを連結するジョイントの中から適宜選択される部材の互いに対向する内面の少なくとも一方に支持溝より僅かに突出する調整用突部を設けるとともに、
側板間の所定または適当な位置に置いた板材の縁部を狭持して、該板材の高さを調整用突部の高さと同等に維持するクリップを有する調整補助具を調整用突部の近傍に設け、
該調整補助具のクリップにより、
側板間の所定または適当な位置に板材を置いた状態で一方の側板を他方の側板に向けて移動させるだけで、板材の少なくとも一方の端部を前記少なくとも一方に調整用突部を有する互いに対向する内面に当接させるようにすることが望ましい。
【0011】
また、平行な支持溝が複数形成されてなる一対の側板を枠の内面に支持溝が互いに向き合うように配置し、さらに左右の側板間の間隔を調節する手段を有して、相対する支持溝に板材の対となる縁を挿入して、板材を所定間隔で収納できるようにした板材収納枠において、
側板または側板の上下に設けられるベース(天板、底板)または側板とベースを連結するジョイントの中から適宜選択される部材の互いに対向する内面の少なくとも一方に支持溝より僅かに突出する調整用突部を設けるとともに、
側板間の所定または適当な位置に置いた板材を支持して、該板材の高さを調整用突部と同等の高さに維持する支持台またはワイヤーを有する調整補助具を調整用突部の近傍に設け、
該調整補助具の支持台またはワイヤーにより、
側板間の所定または適当な位置に板材を置いた状態で一方の側板を他方の側板に向けて移動させるだけで、板材の少なくとも一方の端部を前記少なくとも一方に調整用突部を有する互いに対向する内面に当接させるようにすることが望ましい。
【0012】
また、平行な支持溝が複数形成されてなる一対の側板を枠の内面に支持溝が互いに向き合うように配置し、さらに左右の側板間の間隔を調節する手段を有して、相対する支持溝に板材の対となる縁を挿入して、板材を所定間隔で収納できるようにした板材収納枠において、
側板または側板の上下に設けられるベース(天板、底板)または側板とベースを連結するジョイントの中から適宜選択される部材の互いに対向する内面の少なくとも一方に支持溝より僅かに突出する調整用突部を設けるとともに、
側板間の所定または適当な位置に置いた板材を付着させて、該板材の高さを調整用突部の高さと同等に維持する吸盤を有する調整補助具を調整用突部の近傍に設け、
該調整補助具の吸盤により、
側板間の所定または適当な位置に板材を置いた状態で一方の側板を他方の側板に向けて移動させるだけで、板材の少なくとも一方の端部を前記少なくとも一方に調整用突部を有する互いに対向する内面に当接させるようにすることが望ましい。
【0013】
また、平行な支持溝が複数形成されてなる一対の側板を枠の内面に支持溝が互いに向き合うように配置し、さらに左右の側板間の間隔を調節する手段を有して、相対する支持溝に板材の対となる縁を挿入して、板材を所定間隔で収納できるようにした板材収納枠において、
側板または側板の上下に設けられるベース(天板、底板)または側板とベースを連結するジョイントの中から適宜選択される部材の互いに対向する内面の少なくとも一方に支持溝より僅かに突出する調整用突部を設けるとともに、
側板間の所定または適当な位置に置いた板材を狭持して、該板材の高さを調整用突部の高さと同等に維持するマグネットを有する調整補助具を調整用突部の近傍に設け、
該調整補助具のマグネットにより、
側板間の所定または適当な位置に板材を置いた状態で一方の側板を他方の側板に向けて移動させるだけで、板材の少なくとも一方の端部を前記少なくとも一方に調整用突部を有する互いに対向する内面に当接させるようにすることが望ましい。
【0014】
また、平行な支持溝が複数形成されてなる一対の側板を枠の内面に支持溝が互いに向き合うように配置し、さらに左右の側板間の間隔を調節する手段を有して、相対する支持溝に板材の対となる縁を挿入して、板材を所定間隔で収納できるようにした板材収納枠において、
側板または側板の上下に設けられるベース(天板、底板)または側板とベースを連結するジョイントの中から適宜選択される部材の互いに対向する内面の少なくとも一方に支持溝より僅かに突出する調整用突部を設けるとともに、
側板間の所定または適当な位置に置いた板材の縁部を支持して、該板材の高さを調整用突部の高さと同等に維持するフックを有する調整補助具を調整用突部の近傍に設け、
該調整補助具のフックにより、
側板間の所定または適当な位置に板材を置いた状態で一方の側板を他方の側板に向けて移動させるだけで、板材の少なくとも一方の端部を前記少なくとも一方に調整用突部を有する互いに対向する内面に当接させるようにすることが望ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に本発明に係る板材収納枠の実施の形態(以下、実施例という)を図面に基づいて説明する。
【0019】
【実施例】
図1は本発明第一実施例の板材収納枠1の概要を示す正面図であり、図2は図1の左側面図であり、図3は図1の平面図である。図4から図6は、板材10の収納幅を設定する手段を説明する要部の正面図(下方の要部みを示す)である。図4は設定前、図5は設定途中、図6は設定完の状態を示す。
【0020】
本発明第一実施例の板材収納枠1は、所定間隔で平行な支持溝6が多数形成され、枠1の内面に支持溝6が互いに向き合うように配置した一対の側板2,3と、側板2,3を所定間隔で支持する一対のベース4,5(天板4と底板5)とを備え、さらに左右の側板2,3間の間隔を調節する手段を有して、相対する支持溝6に板材10の対となる縁を挿入して、板材10を所定間隔で収納できるようにしているとともに、側板2,3または側板2,3の上下に設けられるベース4,5(天板4、底板5)または側板2,3とベース4,5を連結するジョイント12,15の中から適宜選択される部材の互いに対向する内面の少なくとも一方に支持溝6より僅かに突出する調整用突部30を設けて、収納する板材10のクリアランスの調整を容易にするとともに、側板間の所定位置に板材10を置いた状態で一方の側板を他方の側板に向けて移動させるだけで、板材の少なくとも一方の端部を調整用突部30を有する対向する内面に導く調整補助具31を該調整用突部30の近傍に設けて、クリアランスの調整がより容易にできるようにしたものである。以下、各構成を詳述する。
【0021】
図1から図6では、板材収納枠1は、ラックとピニオン歯車を組み合わせて一方の側板を他方の側板に向け平行に移動できるようにしているが形成しているが、図示したものに限定されるわけではなく、平行に移動できる機構は、例えば公知の発明であるベルト、チェーン等を用いたものでも良く、また、従来例に示した長孔とネジを組み合わせた方式の板材収納枠のように平行に移動できるタイプでなくても良い。つまり、一方の側板を他方の側板に向け移動できるものであり、板材の収納幅に合わせて幅調整ができるものであれば良い。
【0022】
図1から図6では、ベース4,5(天板4と底板5)はプラスチック等の合成樹脂で形成しているものを例示しているが、合成樹脂に限らず亜鉛メッキ鋼板等をプレスにて曲げ加工して適度な剛性をもたせたいわゆる板金で構成しても良い。この一対のベース4,5間に設けられる固定側板2と可動側板3は、内面に多数の支持溝6が形成され、外面には長手方向の両端部よりやや内側に互いに向かい合った一対の鉤形片8を上下に並設した複数の単位板7を連接して構成されている。即ち、固定側板2と可動側板3は、それぞれ単位板7を同一平面上に上下に所定枚数配設し、外面の一対の鉤形片8にハット材9の舌片11を差し込んで、複数の単位板7を串刺し状に刺し、一体化した構造としている。固定側板2は、一対の両端のハット材9の上下端に取り付けられたアングル材(図示せず)等の連結材にて、左右いずれか一方の端部でベース4とベース5に固着されている。板材収納枠1の他方の両端の角部には一対の支柱13を立設し、ベース4とベース5の端部とを一定の間隔に支持固定している。つまり、ベース4とベース5、固定側板2のハット材9とアングル材等の連結材(図示せず)及び支柱13にて、収納枠としての剛性のある箱体が形成されている。
【0023】
また、可動側板3の一対のハット材9の上下端にジョイント(スライダ)15を固着している。ジョイント15の内部には後述する軸心が直交するように配置したピニオン歯車(図示せず)を回動自在に設けている。この可動側板3が固定側板2と向かい合った状態で平行に移動して、固定側板2に近づけたり遠ざけたりできるように、可動側板3の4隅部近くに、前述の互いに連動する少なくとも1個のピニオン歯車(図示せず)を回動自在に設け、該全てのピニオン歯車と噛合するラック(図示せず)を刻設したガイドレール14を固定側板2に対して直角方向になるようにベース4とベース5の内面に配設している。また、ベース4とベース5にはそれぞれガイドレール14と平行な長孔23を穿設し、該長孔23を貫通し表と裏から挟圧する固定手段24を設けると共に、該固定手段24の操作部25をベース4とベース5の内側に設けて、移動した可動側板3の位置を固定できるようにしている。
【0024】
次に、図4から図6を用いて、板材10の収納幅を設定する手段について説明すると、図6に示したように側板2,3の向き合う支持溝6の間隔をDとすると、D>Eとなるように、対向するジョイント12とジョイント15の互いに向き合う内面に調整用突部(支持溝6から内側に突出する部分)30を設けたものであって、この調整用突部30に板材10を接触させてEの間隔に板材10を合わせることにより、支持溝6,6の間隔DはEの間隔よりも僅かに大きくすることができるから、適度のクリアランスを有して円滑に板材10を抜き差しできるようになる。Dの間隔がEの間隔より1ミリ程度大きくなるように調整用突部30を設けることが望ましい。尚、前記調整用突部30は、両ジョイント12,15の対向した位置に設けた説明をしたが、突部の高さを二倍にして、どちらか一方のジョイント内面に設けても良い。この調整用突部30を設けて収納幅を設定する手段は、以後の各実施例に共通する。
【0025】
この少なくとも一方に調整用突部30を有する支持溝に接して、調整補助具31が接着等により設けられる。調整補助具31は垂直面(取付面)34と垂直面34上部から斜め下方に向かうスロープ32を有する三角形のブロック状で、前記調整用突部30を有する支持溝の下面から斜め下方に向かうスロープ32がベース(底板5)に設けたガイドレール14の上面より下に達するように設けられる。この第一実施例の板材収納枠1では可動側板3側に調整補助具31が設けられていて、図4に示すように板材10の一方の端を固定側板2側の調整用突部30を有する支持溝に支持させるとともに、板材10の他方の端をガイドレール14に置いてから手を離した状態で、図5に示したように可動側板3を固定側板2に向けて移動すれば、やがて板材10の他方の端がスロープ32に達し、スロープ32に案内されて上昇してやがて図6に示したように可動側板3側の調整用突部30に達し、クリアランスの調整が終了する。なお、調整補助具31は、接着ばかりでなく、射出成形等によりジョイント等に一体に成形しても良い。
【0026】
前記第一実施例において調整補助具31を可動側板3側に接して設けたが、次に示す第二実施例のように固定側板2側に設けても良い。
【0027】
図7から図9は第二実施例の板材収納枠36を示す板材10の収納幅を設定する手段を説明する要部の正面図(下方の要部みを示す)側面図であり、図7は設定前、図8は設定中、図9は設定完の状態を示す。図7から図9に示す第二実施例の板材収納枠36は、調整補助具31を可動側板5に設けるということ以外、その他の構成(ベース4,5、固定側板2,可動側板3等)は第一実施例と同様であるので説明を省略する。
【0028】
この第二実施例の板材収納枠36は、第一実施例とまったく同様の構造の調整補助具31が、第一実施例では可動側板3側に接して設けられるのに対し、固定側板2側に接して設けられる点だけが第一実施例と異なっている。図7に示したように板材10の一方の端を可動側板3側の調整用突部30を有する支持溝に支持させた後、板材10から手を離して板材10の他方の端をガイドレール14に載せた後、可動側板3を固定側板2に向けて移動すれば、やがて板材10の他方の端がスロープ32に達し、図8に示したようにスロープ32に案内されて上昇してやがて図9に示したように固定側板2側の調整用突部30に達し、クリアランスの調整が終了する。
【0029】
図10,図11は、第三実施例の板材収納枠41を示す板材10の収納幅を設定する手段を説明する要部の正面図(下方の要部みを示す)であり、図10は設定前、図11は設定中の状態を示す。この板材収納枠41は、調整補助具31を固定側板2と可動側板3の両方に設けている。その他の構成は第一実施例の板材収納枠1と同様であるので説明を省略する。この板材収納枠41は図10に示したように板材10をガイドレール上面(水平面)に載せると、図11に示したように可動側板3を固定側板2に向けて移動すれば板材10の両端が両スロープ32に沿って自動的に両調整用突部30に導かれるので、調整用突部30を有する支持溝に板材10をセットする必要がない分、上記第一、第二各実施例よりさらに調整作業が容易になる。
【0030】
本発明は、上記実施例のラックとピニオン歯車を組み合わせて一方の側板を他方の側板に向けて平行に移動できるように形成したタイプの板材収納枠ばかりでなく、例えば従来例の図48に示したような長孔とネジを組み合わせた方式の板材収納枠にも適用できる。また、チェーンを用いたりして、一方の側板を他方の側板に向けて平行に移動できるように形成したタイプの板材収納枠にも適用できる。このうち、長孔とネジを組み合わせた方式の板材収納枠について、図12、図13、図14を用いて説明する。
【0031】
図12から図14は、第四実施例の板材収納枠46を示す板材10の収納幅を設定する手段を説明する要部の正面図(下方の要部みを示す)である。図12は設定前、図13は設定中、図14は設定完の状態を示す。この板材収納枠46は上記第一から第三実施例のラックとピニオン歯車を組み合わせに代えて、長孔(図示せず)とネジ49を組み合わせた方式の左右の側板2,3間の間隔を調節する手段を有している点が異なっている。その他の構成は第一実施例とほぼ同様であるので説明を省略する。また、この第四実施例の板材収納枠46の調整補助具47は、第一〜第三実施例の調整補助具31がブロック状であるのに対し、平板を鋭角に折り曲げた形状にしている点が異なっているが、垂直面(取付面)34やスロープ32を有している点は同様であり、スロープ32を底板5や天板4に接するように設けることにより第一から第三実施例のブロック状の調整補助具31と同様の効果を奏する。すなわち、図12に示したように第一実施例と同様に板材10の一方の端を固定側板2側の調整用突部30を有する支持溝に支持させた後、板材10から手を離して板材10の他方の端を長孔(図示せず)に載せた後、可動側板3を固定側板2に向けて移動すれば、やがて図13に示したように板材10の他方の端がスロープ32に達し、スロープ32に案内されて上昇してやがて図14に示したように可動側板3側の調整用突部30に達し、クリアランスの調整が終了するのは第一実施例と同様である。なお、可動側板3は第一から第三実施例の板材収納枠1、36、41の平行に移動できるようにしたものではないので、底板5側と天板4側の両方を調整する必要がある。
【0032】
その場合、天板4側を調整する場合には、板材10が落下するため、底板5側を調整した後、上下をさかさまにして天板4側を下にして調整を行うか、または板材収納枠46を横にして調整を行うか、または、天板4側に板材10が落下しないような支持手段、例えば後述するような回動式のクリップや吸盤等を設けると良い。
【0033】
本発明は、上記各実施例のスロープ32を有する調整補助具31,47ばかりでなく、種々のタイプの調整補助具を適用することができる。
【0034】
図15、図16は、第五実施例の板材収納枠51を示す板材10の収納幅を設定する手段を説明する要部の正面図(下方の要部みを示す)である。図15は設定途中、図16は設定完の状態を示す。第五実施例の板材収納枠51は第一実施例の調整補助具31に代えて調整用突部30を有する支持溝にクリップ53を有する調整補助具52を備えるもので、調整補助具52以外の構成は第一実施例と同様であるので説明を省略する。この調整補助具52のクリップ53は、少なくとも一方に狭持片54を備え,狭持片54により(図15では、狭持片54と支持溝間に)板材10の縁を狭持して板材10の高さを調整用突部30を有する支持溝面と同等に維持することができるようにしたものである。
【0035】
この第五実施例の板材収納枠51は、図15に示したように固定側板2側の調整用突部30を有する支持溝に設けたクリップ53を有する調整補助具52に板材10の一方の端を狭持させた後、板材10から手を離して、可動側板3を固定側板2に向けて移動すれば、図16に示したように板材10の他方の端がやがて可動側板3側の調整用突部30に達し、クリアランスの調整が終了する。
【0036】
このクリップ53を有する調整補助具52はジョイント12に一体に成形しているが、ジョイント12,15や側板2,3等に接着により取り付けても良い。またクリップ53は、ジョイントに一体に固定されているが、可動(回動)するものであっても良い。
【0037】
図17は第六実施例の板材収納枠56を示す内側から固定側板2を見た場合の断面図(下方のみを示す)であり、図18は図17のA−A断面図である。図17,図18に示したように、この第六実施例の板材収納枠56は、第五実施例が固定式のクリップ53を有する調整補助具52を備えていたのに対し、可動式のクリップ58を有する調整補助具57を備えるものである。この調整補助具57は、図18に示したように固定側板2に設けた回転軸59と、回転軸59から延設したアーム60の先端に前記第五実施例と同様の一対の狭持片54,54からなるクリップ58を有するもので、板材10の一方の端を固定側板2側の調整用突部30に当接させ、支持溝に支持させた状態でその当接させた板材端の左右側面を回転軸59を支点として矢印方向に270度回動させて開口部側から狭持して使用するものである。クリアランスの調整をする時に必要に応じて回動させて使用し、クリアランス調整後は逆方向に回転させて元に戻しておく。その他の構成及び板材10の端の左右側面をクリップ58を回動させて狭持した後の使用方法は上記第五実施例の板材収納枠と同様であるので説明を省略する。
【0038】
上記第五実施例、第六実施例の板材収納枠51,56は、クリップ式調整補助具52,57だけでは、板材10が幅方向に長い場合には撓むおそれがある。その場合に後述するように板材10が撓むことを防止する支持台63をベース4,5等に併設しても良い。支持台63の高さは板材10の端部が調整用突部30を有する支持溝の高さに合うように設けると良い。
【0039】
また、調整補助具は調整用突部30の高さに合わせて板材10を支持するように設けた支持台63を有するもの単体でも良い。その例を次に説明する。
【0040】
図19から図20は第七実施例の板材収納枠61を示す板材10の収納幅を設定する手段を説明する要部の正面図(下方の要部みを示す)である。図19は設定途中、図20は設定完の状態を示す。この板材収納枠61の調整補助具62は、調整用突部30の高さに合わせて板材10を支持する高さに突出させた支持台63を有するもので、天板4や底板5に接着等により取り付けられている。調整補助具62以外の構成は第一実施例と同様であるので説明を省略する。この第七実施例の板材収納枠61は、固定側板2側の調整用突部30を有する支持溝に板材10の一方の端を当接するように支持台63に板材10をのせて支持させた後、板材10から手を離して、図19に示したように可動側板3を固定側板2に向けて移動すれば、板材10は支持台63により高さを維持するので、図20に示したようにやがて板材10の他方の端が可動側板3側の調整用突部30に達し、クリアランスの調整が終了する。なお、板材10が支持台63上をスライドしても板材10の高さが変わらないように維持できるほど支持台63の板材支持面の面積を充分に大きくとれる場合には、調整用突部30を有する支持溝に板材10をセットする必要がない。その場合には可動側板3を固定側板2に向けて移動すれば可動側板3側の調整用突部30に押されて板材10の端が固定側板2側の調整用突部30に導かれるので、調整用突部30を有する支持溝に板材10をセットする必要がない分、調整作業が容易になる。
【0041】
前記第七実施例の板材収納枠61の調整補助具62は天板4や底板5に固定されていたが、次に述べる第八実施例のように回動式にすることができる。
【0042】
図21、図22は第八実施例の板材収納枠66を示す板材10の収納幅を設定する手段を説明する要部の正面図(下方の要部みを示す)である。図21は設定前を、図22は設定途中の状態を示す。この板材収納枠66の調整補助具67は図20、図21に示したように支持台68は蝶番等により回動軸69を支点にして回動可能に天板4や底板5に取り付けられるもので、クリアランス調整を行う時のみ、図21に示したように支持台68を回動させて支持する板材10の高さが調整用突部30と高さが同等になるように突出させて使用する。調整補助具67以外の構成及び支持台68を回動させて調整用突部30を有する支持溝面と高さが合うように突出させた後の使用方法は前記第七実施例と同様であるので説明を省略する。
【0043】
調整補助具は前記第七実施例や、第八実施例の支持台63、68を有するものに代えて、次に述べる第九実施例のようにワイヤーを有するものでも良い。
【0044】
図23から図25は第九実施例の板材収納枠71を示す板材10の収納幅を設定する手段を説明する要部の正面図(下方の要部みを示す)である。図23は設定前、図24は設定途中、図25は設定完の状態を示す。この第九実施例の板材収納枠71の調整補助具72は、剛性のあるワイヤー73を固定側板2側の調整用突部30を有する支持溝下部から高さを維持して可動側板3の調整用突部30を有する支持溝下部を貫通して外側に突出するように装着したもので、その他の構成は第一実施例と同様であるので説明を省略する。この第九実施例の板材収納枠71は、前記第七実施例の支持台63と同様に図23に示したようにワイヤー73に板材10をのせて支持させた後、板材10から手を離して、図24に示したように可動側板3を固定側板2に向けて移動すれば、板材10はワイヤー73により高さを調整用突部30と同等に維持するので、やがて板材10の他方の端が可動側板3側の調整用突部30に達し、可動側板3側の調整用突部30に押されて図25に示したようにやがて板材10のもう一方の端が固定側板2側の調整用突部30に達し、クリアランスの調整が終了する。従って、この第九実施例においては調整用突部30を有する支持溝に板材10をセットする必要がない分、調整作業が容易になる。
【0045】
この実施例では剛性のあるワイヤーを用いたが、金属や樹脂でできたシャフトやそれに類似するもの(例えばネジ等)でも良い。また、板材10が撓まなければ伸縮性のあるゴムのようなワイヤーでも良い。伸縮性のあるワイヤーを用いた場合には、剛性のあるワイヤーのように可動側板3から外方に突出することがない。
【0046】
また、調整補助具は板材を付着させる吸盤を有するものでも良い。図26から図28は第十実施例の板材収納枠76を示す板材10の収納幅を設定する手段を説明する要部の正面図(下方の要部みを示す)である。図26は設定前、図27は設定途中、図28は設定完の状態を示す。この第十実施例の板材収納枠76は、先端に板材10を付着させる吸盤78を有する調整補助具77をベース(天板4,底板5)に接着や吸盤により取り付けたものである。調整補助具77以外の構成は第一実施例と同様であるので説明を省略する。この第十実施例の板材収納枠76は、図26に示したように板材10の一方の端を固定側板2側の調整用突部30を有する支持溝に当接するように吸盤78に板材10を付着させて支持させた後、板材10から手を離して、図27に示したように可動側板3を固定側板2に向けて移動すれば、吸盤78により板材10の高さを調整用突部30を有する支持溝面と同等に維持するので、やがて板材10の他方の端が可動側板3側の調整用突部30に達し、図28に示したようにクリアランスの調整が終了する。この吸盤を有する調整補助具77はスロープ32を有するものや、支持台63を有するものと異なり、天板4側を調整する時でも落下することがない。
【0047】
また、調整補助具はマグネットで板材を狭持するようにしたものでも良い。図29から図31は第十一実施例の板材収納枠81を示す板材10の収納幅を設定する手段を説明する要部の正面図(下方の要部みを示す)である。図29は設定前、図30は設定途中、図31は設定完の状態を示す。この第十一実施例の板材収納枠81は、マグネット83を有する調整補助具82を備えたものである。ベース(天板4,底板5)に先端にマグネット83aを有する本体84を設け、本体84に蝶番(図示せず)で開閉自在に接続したマグネット83bを設けたもので、その他の構成は第一実施例と同様であるので説明を省略する。
【0048】
この第十一実施例の板材収納枠81は、固定側板2側の調整用突部30を有する支持溝に板材10の一方の端を当接するように本体84のマグネット83aとマグネット83bの間に板材10を狭持させた後、板材10から手を離して、可動側板3を固定側板2に向けて移動すれば、両マグネット83a,83bに狭持され板材10の高さを調整用突起30と同等に維持するので、やがて板材10の他方の端が可動側板3側の調整用突部30に達し、クリアランスの調整が終了する。なお、ベース(天板4、底板5)が板金製の場合、図32の板材10の収納幅を設定する手段を説明する要部の正面図(下方の要部みを示す)に示したように、調整補助具82の本体84の取付部にマグネット83cを配設することにより、間隔調整具82の取り付け、取り外しを容易に行うことができる。
【0049】
また、前記調整補助具が板材10の端部を支持するフックを有するものでも良い。図33から図35は第十二実施例の板材収納枠を示す板材10の収納幅を設定する手段を説明する要部の正面図(下方の要部みを示す)である。図33は設定前、図34は設定途中、図35は設定完の状態を示す。この第十二実施例の板材収納枠86は、天板4または底板5に取り付けられる伸縮性のあるゴム状体88とゴム状体の先端にフック89を設けた調整補助具87を備えたもので、調整用突部30を有する支持溝に片側の端部を支持された板材10のもう一方の端部が落下しようとする力とゴム状体88の張力のバランスをとるように、つまり板材10の高さを調整用突部30を有する支持溝に合わせて維持できる程度の張力を有するゴム状体88を選択しておく。その他の構成は第一実施例と同様であるので説明を省略する。
【0050】
この第十二実施例の板材収納枠86は、固定側板2側の調整用突部30を有する支持溝に板材10の一方の端を当接するとともに、フック89に板材10の他方の端部を引っ掛けて支持させた後、板材10から手を離して、図34に示したように可動側板3を固定側板2に向けて移動すれば、フック89に支持され板材10の高さを維持するので、やがて板材10の他方の端が可動側板3側の調整用突部30に達し、図35に示したようにクリアランスの調整が終了する。
【0051】
上記第一実施例から第四実施例において、スロープ32を有する調整補助具31,47は、ジョイント12,15等に接着または一体成形であらかじめ固定される場合について述べたが、以下の実施例で述べるように調整補助具を着脱自在に設けても良い。
【0052】
図36〜図39は、第十三実施例の板材収納枠91を示す板材10の収納幅を設定する手段を説明する要部の正面図(下方の要部みを示す)である。図36は調整補助具92を取り付ける前を、図37は調整補助具92を取り付けた設定前、図38は設定途中、図39は設定完の状態を示す。この第十三実施例の板材収納枠91は、調整用突部30を有する調整補助具31をネジ止め等により着脱自在に設けたもので、その他の構成(ベース4,5、固定側板2,可動側板3等)は第一実施例と同様であるので説明を省略する。
【0053】
この第十三実施例の板材収納枠91は、図36に示したように調整補助具が取り付けられていない状態から、図37に示したように調整用突部30を有する支持溝を備えた調整補助具92をネジ止め等によりジョイント15に着脱自在に取り付ける。調整補助具92は支持溝の下面から斜め下方に向かうスロープ32を有する三角形のブロック状で、第一実施例と同様にスロープ32がガイドレール14の上面より下に達するように設けられる。この第一三実施例の板材収納枠91には可動側板3側のジョイント15に調整補助具92を着脱自在に取り付けるとともに、調整補助具92の支持溝に対応させて固定側板2側のジョイント12に支持溝を構成する部材93を着脱自在に取り付けている。それから図37に示すように板材10の一方の端を固定側板2側の部材93の支持溝に支持させるとともに、板材10の他方の端をガイドレール14に置いてから手を離した状態で、図38に示したように可動側板3を固定側板2に向けて移動すれば、やがて板材10の他方の端がスロープ32に達し、スロープ32に案内されて上昇してやがて図39に示したように可動側板3側の調整用突部30に達し、クリアランスの調整が終了する。この板材収納枠91のように調整補助具を着脱自在に設けることにより、別の板材収納枠に調整補助具を再利用することができるとともに、板材収納枠の数量に対し調整補助具の数量を少なくすることができる。
【0054】
上記各実施例において、板材10の裏面に部品等が突出して搭載される可能性を考慮してベース4,5から適度な間隔をあけて板材10の両端を支持溝に支持させる方法について説明したが、板材10の裏面に部品等が無く平坦な場合には、次の第十四実施例に示すようにベース4,5またはベース4,5内面に配設されたガイドレール14上に板材10を置いてクリアランス調整を行うことができる。
【0055】
図40〜図43は、第十四実施例の板材収納枠96を示す板材10の収納幅を設定する手段を説明する要部の正面図(下方の要部みを示す)である。図40は調整用突部30を有する部材98を取り付ける前を、図41は部材98を取り付けた設定前、図42は設定途中、図43は設定完の状態を示す。この第十四実施例の板材収納枠96は、調整用突部30を有する部材98をネジ止め等により着脱自在に設けたもので、その他の構成(ベース4,5、固定側板2,可動側板3等)は第一実施例と同様であるので説明を省略する。
【0056】
この第十四実施例の板材収納枠96は、図40に示したように調整用突部30を有する部材98が取り付けられていない状態から、図41に示したように調整用突部30を有する部材98をネジ止め等によりジョイント15に着脱自在に取り付ける。この部材98はベース4,5等に置いた板材10の端面に接触するような位置に取り付け、それから板材10の一方の端をジョイント12に当接するように板材10をガイドレール14の上に置いてから手を離した状態で、図42に示したように可動側板3を固定側板2に向けて移動すれば、やがて図43に示したように板材10の他方の端が可動側板3側の調整用突部30に達し、クリアランスの調整が終了する。つまり、ガイドレール14が上記各実施例の調整補助具の役割を果たす。なお、第四実施例に示したような長孔とネジを組み合わせた方式の板材収納枠においては、ガイドレール14に代えてベース4、5の内面に直接置くとともに、部材98をベース4,5の内面に合わせてジョイント15に取り付けて幅調整を行えば良い。その場合にはベース4,5の内面が上記各実施例の調整補助具の役割を果たす。また、上記使用方法の説明において、板材10の端面をジョイント12に当接するように板材10をガイドレール14の上に置くように例示したが、必ずしもジョイント12に当接するよう置く必要はなく、両側板2,3間に位置するようガイドレール上に置けば良い。その場合には可動側板3を固定側板2に向けて移動すれば可動側板3側の調整用突部30に押されて板材10の端が固定側板2側の調整用突部30に導かれるので、調整用突部30に接触するよう板材10をセットする必要がない分、調整作業が容易になる。
【0057】
上記各実施例においては、クリアランス調整に際し、互いに向き合う内面に平行に板材10を支持する場合について述べたが、これに限らず、次の第十五実施例に述べるように斜めに板材10を支持してクリアランス調整を行っても良い。
【0058】
図44〜図47は、第十五実施例の板材収納枠101を示す板材10の収納幅を設定する手段を説明する要部の正面図(下方の要部みを示す)である。図44は調整補助具102を取り付ける前を、図45は調整補助具102を取り付けた設定前、図46は設定途中、図47は設定完の状態を示す。この第十五実施例の板材収納枠101は、どちらか一方の側板2,3側に調整用突部30を有する調整補助具102をネジ止め等により着脱自在に設けるとともに、もう一方の側板側の支持溝6と調整補助具102の調整突部30の間に斜めに支持してクリアランス調整できるように調整用突部30の高さを大きくしておく(クリアランス調整に使用する支持溝6と調整用突部30との間隔を対向する支持溝6,6間の間隔より僅かに大きくしておく)もので、その他の構成(ベース4,5、固定側板2,可動側板3等)は第一実施例と同様であるので説明を省略する。
【0059】
この第十五実施例の板材収納枠101は、図44に示したように調整補助具102が取り付けられていない状態から、図45に示したように調整用突部30を有する支持溝を備えた第十三実施例の調整補助具92と同様な調整補助具102をネジ止め等により着脱自在に取り付ける。調整補助具102は支持溝の下面から斜め下方に向かうスロープ32を有する三角形のブロック状で、第一実施例と同様にスロープ32がガイドレール14の上面より下に達するように設けられる。この第十五実施例の板材収納枠101には可動側板3側に調整補助具102を着脱自在に取り付けた後、図45に示すように板材10の一方の端を固定側板2側の支持溝6に支持させるとともに、板材10の他方の端をガイドレール14に置いてから手を離した状態で、図46に示したように可動側板3を固定側板2に向けて移動すれば、やがて板材10の他方の端がスロープ32に達し、スロープ32に案内されて上昇してやがて図47に示したように可動側板3側の調整用突部30に達し、クリアランスの調整が終了する。
【0060】
上記各実施例において、調整用突部30を側板2,3とベース(天板4,底板5)を連結するジョイント12,15に設ける場合について述べたが、ジョイント12,15に限らず、側板2,3や側板2,3の上下に設けられるベース(天板4、底板5)に調整用突部30を設けても良い。また、第一実施例で説明したように調整用突部30は、突部の高さを2倍にして互いに対向するどちらか一方のジョイント12,15内面、側板2,3内面、あるいはベース(天板4,底板5)内面に設けても良い。
【0061】
前記第五、第六実施例のクリップ53を有する調整補助具52,57を備えた板材収納枠51,56や第十実施例の吸盤を有する調整補助具77を備えた板材収納枠76、第十一実施例のマグネット83を有する調整補助具82を備えた板材収納枠81、第十二実施例のフック89を有する調整補助具87を備えた板材収納枠86は、スロープ32を有するものや、支持台63を有するものと異なり、天板4側を調整する時でも落下することがない。
【0062】
【発明の効果】
本発明は、上記のように構成されているので、次に記載する効果を奏する。
請求項1の発明によれば、調整補助具により、調整用突部に収納すべき板材を接触させて板材のクリアランスを調整する作業を、板材から手を離した状態で行うことができるからクリアランスの調整がより容易に行える板材収納枠を提供することができる。また、可動側板を固定側板に向けて移動すれば、やがて板材の端がスロープに達し、スロープに案内されて上昇してやがてどちらかの側板側の少なくとも一方に調整用突部を有する互いに対向する内面に達し、クリアランスの調整を行うことができる。
【0064】
請求項2の発明によれば、クリップに板材の端部を狭持して、板材の高さを調整用突部と同等に維持するので、可動側板を固定側板に向けて移動すれば、やがて板材のもう一方の端が別の側板側の少なくとも一方に調整用突部を有する互いに対向する内面に達し、クリアランスの調整を行うことができる。
【0065】
請求項3の発明によれば、板材を支持台またはワイヤーにのせて、可動側板を固定側板に向けて移動すれば、支持台またはワイヤーにより板材の高さを調整用突部と同等に維持するので、やがて板材の両端が両側板側の少なくとも一方に調整用突部を有する互いに対向する内面に達し、クリアランスの調整を行うことができる。
【0066】
請求項4の発明によれば、板材の一端を一方の側板側の調整用突部に当接するように板材を吸盤に付着させてから、可動側板を固定側板に向けて移動すれば、吸盤により板材の高さを調整用突部と同等に維持するので、やがて板材のもう一方の端が別の側板側の少なくとも一方に調整用突部を有する互いに対向する内面に達し、クリアランスの調整を行うことができる。
【0067】
請求項5の発明によれば、板材の一端を一方の側板側の調整用突部に当接するように板材をマグネットで狭持させてから、可動側板を固定側板に向けて移動すれば、マグネットで狭持されて板材の高さを調整用突部と同等に維持するので、やがて板材のもう一方の端が別の側板側の少なくとも一方に調整用突部を有する互いに対向する内面に達し、クリアランスの調整を行うことができる。
【0068】
請求項6の発明によれば、板材の一端を一方の側板側の調整用突部に当接するとともに、フックに他方の板材の端部を引っ掛けて支持させた後、板材から手を離して、可動側板を固定側板に向けて移動すれば、フックに支持され板材の高さを調整用突部と同等に維持するので、やがて板材のもう一方の端が別の側板側の少なくとも一方に調整用突部を有する互いに対向する内面に達し、クリアランスの調整を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例の板材収納枠を示す正面図である。
【図2】図1の左側面図である。
【図3】図1の平面図である。
【図4】本発明第一実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定前を示す。
【図5】本発明第一実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定途中を示す。
【図6】本発明第一実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定完を示す。
【図7】本発明第二実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定前を示す。
【図8】本発明第二実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定途中を示す。
【図9】本発明第二実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定完を示す。
【図10】本発明第三実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定前を示す。
【図11】本発明第三実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定途中を示す。
【図12】本発明第四実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定前を示す。
【図13】本発明第四実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定途中を示す。
【図14】本発明第四実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定完を示す。
【図15】本発明第五実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定前を示す
【図16】本発明第五実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定途中を示す。
【図17】本発明第六実施例の板材収納枠を示す内側から固定側板を見た場合の断面図(下方のみを示す)である。
【図18】図17のA−A断面図である。
【図19】本発明第七実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定途中を示す。
【図20】本発明第七実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定完を示す。
【図21】本発明第八実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定前を示す。
【図22】本発明第八施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定完を示す。
【図23】本発明第九実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定前を示す。
【図24】本発明第九実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定途中を示す。
【図25】本発明第九実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定完を示す。
【図26】本発明第十実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定前を示す。
【図27】本発明第十実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定途中を示す。
【図28】本発明第十実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定完を示す。
【図29】本発明第十一実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定前を示す。
【図30】本発明第十一実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定途中を示す。
【図31】本発明第十一実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定完を示す。
【図32】本発明第十一実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定前を示す。
【図33】本発明第十二実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定前を示す。
【図34】本発明第十二実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定途中を示す。
【図35】本発明第十二実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定完を示す。
【図36】本発明第十三実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、調整補助具取り付け前を示す。
【図37】本発明第十三実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定前を示す。
【図38】本発明第十三実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定途中を示す。
【図39】本発明第十三実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定完を示す。
【図40】本発明第十四実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、調整用突部を有する部材の取り付け前を示す。
【図41】本発明第十四実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定前を示す。
【図42】本発明第十四実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定途中を示す。
【図43】本発明第十四実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定完を示す。
【図44】本発明第十五実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、調整補助具取り付け前を示す。
【図45】本発明第十五実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定前を示す。
【図46】本発明第十五実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定途中を示す。
【図47】本発明第十五実施例の板材収納枠の収納幅設定手段を示す要部の正面図であり、設定完を示す。
【図48】従来例の収納枠を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 板材収納枠
2 側板
3 側板
4 天板
5 底板
6 支持溝
10 板材
12 ジョイント
14 ガイドレール
15 ジョイント
30 調整用突部
31 調整補助具
32 スロープ
36 板材収納枠
41 板材収納枠
46 板材収納枠
47 調整補助具
51 板材収納枠
52 調整補助具
53 クリップ
56 板材収納枠
57 調整補助具
61 板材収納枠
62 調整補助具
63 支持台
66 板材収納枠
67 調整補助具
71 板材収納枠
72 調整補助具
73 ワイヤー
76 板材収納枠
77 調整補助具
78 吸盤
81 板材収納枠
82 調整補助具
83 マグネット
86 板材収納枠
87 調整補助具
89 フック
91 板材収納枠
92 調整補助具
93 調整補助具
96 板材収納枠
101 板材収納枠
102 調整補助具
Claims (6)
- 平行な支持溝が複数形成されてなる一対の側板を枠の内面に支持溝が互いに向き合うように配置し、さらに左右の側板間の間隔を調節する手段を有して、相対する支持溝に板材の対となる縁を挿入して、板材を所定間隔で収納できるようにした板材収納枠において、
側板または側板の上下に設けられるベース(天板、底板)または側板とベースを連結するジョイントの中から適宜選択される部材の互いに対向する内面の少なくとも一方に支持溝より僅かに突出する調整用突部を設けるとともに、
側板間の所定または適当な位置に置いた板材の端部を、少なくとも一方に調整用突部を有する互いに対向する内面に導くスロープを有する調整補助具を調整用突部の近傍に設け、
該調整補助具のスロープにより、
側板間の所定または適当な位置に板材を置いた状態で一方の側板を他方の側板に向けて移動させるだけで、板材の少なくとも一方の端部を前記少なくとも一方に調整用突部を有する互いに対向する内面に当接させるようにしたことを特徴とする板材収納枠。 - 平行な支持溝が複数形成されてなる一対の側板を枠の内面に支持溝が互いに向き合うように配置し、さらに左右の側板間の間隔を調節する手段を有して、相対する支持溝に板材の対となる縁を挿入して、板材を所定間隔で収納できるようにした板材収納枠において、
側板または側板の上下に設けられるベース(天板、底板)または側板とベースを連結するジョイントの中から適宜選択される部材の互いに対向する内面の少なくとも一方に支持溝より僅かに突出する調整用突部を設けるとともに、
側板間の所定または適当な位置に置いた板材の縁部を狭持して、該板材の高さを調整用突部の高さと同等に維持するクリップを有する調整補助具を調整用突部の近傍に設け、
該調整補助具のクリップにより、
側板間の所定または適当な位置に板材を置いた状態で一方の側板を他方の側板に向けて移動させるだけで、板材の少なくとも一方の端部を前記少なくとも一方に調整用突部を有する互いに対向する内面に当接させるようにしたことを特徴とする板材収納枠。 - 平行な支持溝が複数形成されてなる一対の側板を枠の内面に支持溝が互いに向き合うように配置し、さらに左右の側板間の間隔を調節する手段を有して、相対する支持溝に板材の対となる縁を挿入して、板材を所定間隔で収納できるようにした板材収納枠において、
側板または側板の上下に設けられるベース(天板、底板)または側板とベースを連結するジョイントの中から適宜選択される部材の互いに対向する内面の少なくとも一方に支持溝より僅かに突出する調整用突部を設けるとともに、
側板間の所定または適当な位置に置いた板材を支持して、該板材の高さを調整用突部と同等の高さに維持する支持台またはワイヤーを有する調整補助具を調整用突部の近傍に設け、
該調整補助具の支持台またはワイヤーにより、
側板間の所定または適当な位置に板材を置いた状態で一方の側板を他方の側板に向けて移動させるだけで、板材の少なくとも一方の端部を前記少なくとも一方に調整用突部を有する互いに対向する内面に当接させるようにしたことを特徴とする板材収納枠。 - 平行な支持溝が複数形成されてなる一対の側板を枠の内面に支持溝が互いに向き合うように配置し、さらに左右の側板間の間隔を調節する手段を有して、相対する支持溝に板材の対となる縁を挿入して、板材を所定間隔で収納できるようにした板材収納枠において、
側板または側板の上下に設けられるベース(天板、底板)または側板とベースを連結するジョイントの中から適宜選択される部材の互いに対向する内面の少なくとも一方に支持溝より僅かに突出する調整用突部を設けるとともに、
側板間の所定または適当な位置に置いた板材を付着させて、該板材の高さを調整用突部 の高さと同等に維持する吸盤を有する調整補助具を調整用突部の近傍に設け、
該調整補助具の吸盤により、
側板間の所定または適当な位置に板材を置いた状態で一方の側板を他方の側板に向けて移動させるだけで、板材の少なくとも一方の端部を前記少なくとも一方に調整用突部を有する互いに対向する内面に当接させるようにしたことを特徴とする板材収納枠。 - 平行な支持溝が複数形成されてなる一対の側板を枠の内面に支持溝が互いに向き合うように配置し、さらに左右の側板間の間隔を調節する手段を有して、相対する支持溝に板材の対となる縁を挿入して、板材を所定間隔で収納できるようにした板材収納枠において、
側板または側板の上下に設けられるベース(天板、底板)または側板とベースを連結するジョイントの中から適宜選択される部材の互いに対向する内面の少なくとも一方に支持溝より僅かに突出する調整用突部を設けるとともに、
側板間の所定または適当な位置に置いた板材を狭持して、該板材の高さを調整用突部の高さと同等に維持するマグネットを有する調整補助具を調整用突部の近傍に設け、
該調整補助具のマグネットにより、
側板間の所定または適当な位置に板材を置いた状態で一方の側板を他方の側板に向けて移動させるだけで、板材の少なくとも一方の端部を前記少なくとも一方に調整用突部を有する互いに対向する内面に当接させるようにしたことを特徴とする板材収納枠。 - 平行な支持溝が複数形成されてなる一対の側板を枠の内面に支持溝が互いに向き合うように配置し、さらに左右の側板間の間隔を調節する手段を有して、相対する支持溝に板材の対となる縁を挿入して、板材を所定間隔で収納できるようにした板材収納枠において、
側板または側板の上下に設けられるベース(天板、底板)または側板とベースを連結するジョイントの中から適宜選択される部材の互いに対向する内面の少なくとも一方に支持溝より僅かに突出する調整用突部を設けるとともに、
側板間の所定または適当な位置に置いた板材の縁部を支持して、該板材の高さを調整用突部の高さと同等に維持するフックを有する調整補助具を調整用突部の近傍に設け、
該調整補助具のフックにより、
側板間の所定または適当な位置に板材を置いた状態で一方の側板を他方の側板に向けて移動させるだけで、板材の少なくとも一方の端部を前記少なくとも一方に調整用突部を有する互いに対向する内面に当接させるようにしたことを特徴とする板材収納枠。
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