JP4430800B2 - 機器収納用ラック - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器等を収納する機器収納用ラックに関する。
【0002】
【従来の技術】
LAN機器等の電子機器を収納する機器収納用ラックは、直方体形状に枠組みされた本体の側面にパネル板を張り付けて形成され、内部に機器収納部を設けている。従来のこのパネル板の取り付けは、本体にタップ加工をしてねじ孔を形成し、パネル板をねじ止め固定して行うか、図3に示すようにパネル板21下端に挟持部21aを設けて本体20に係止させ、上部に設けた係止部材22を本体20に係止固定することで取り付けていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような機器収納用ラックは、複数のラックを連結しての使用する場合があり、その場合、パネル板を間仕切として使用すると都合が良い。そこで、パネル板を装着したままであっても連結を可能とする為に、パネル板が本体から突出しないように、本体のパネル板取付部位を凹状に形成して、パネル板をその凹状の溝内に埋設して組み付けるようになっているものが多い。このようなラックは、そのためにパネル板と本体の間に常に僅かな隙間が発生することになり、見栄えを良くするためにこの隙間が各位置で均等になるようにパネル板を位置決めして組み付けていた。
【0004】
ところが、上記ねじ止めタイプのものは、パネル板が本体から突出しないように設けることは容易であるが、上下左右均等にパネル板と本体の隙間を調整するには手間がかかり、特にパネル板面積の大きいもの或いは重量のあるものは調整が困難であった。また、係止部材を使用するものはパネル板の組み付けは容易になるが、係止部材が僅かに突出しているため、パネル板を組み付けたままラック同士を連結する構成とするのが難しかった。
【0005】
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、パネル板の位置決めが容易で、且つパネル板を組み付けた状態でラック同士を連結可能な機器収納用ラックを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、直方体形状に枠組みされた本体の側面開口部を着脱可能なパネル板で覆って、内部に機器収納空間を形成した機器収納用ラックであって、パネル板は、少なくとも上下2辺に内側へ折り曲げて形成した一定幅の側片を有し、該上下2辺の側片に切り込み溝を形成すると共に、該切り込み溝の位置に対応する本体のパネル板当接位置に切り込み溝に挿入可能な舌片を設けたことを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、パネル板の底部に所定厚の当て材を貼着して、パネル板を本体に装着した際にパネル板下部に所定の隙間を発生させて成ることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る機器収納用ラックの1例を示す斜視図であり、1はラック本体、2は本体の左右側面を覆うパネル板である。
【0009】
本体1は四角形の上枠1a,底枠1b、及び双方を4隅で連結する立設枠1cとから成り、上枠1aには天板3が、底枠1bには底板4が組み付けられ、内部に機器収納空間5が形成されている。そして、側面開口部の左右縁部には、パネル板2をねじ止めするためにねじ穴を設けた装着辺8が立設枠1cに隣接して上下に渡り形成されている。尚、この装着辺8は装着したパネル板2が本体1から突出しないようにパネル板2の厚み分落とし込んで形成されている。
この装着辺8はパネル板2の裏面が当接する前面8aと、その前面を支持する起立面8bとから成る断面L字状に形成され、装着片8の上下端部にはパネル板2を位置決めするための舌片9が連続して形成されている。この舌片9は起立面8bを延長して形成され、開口部前方に向けて立設形成されている。
【0010】
パネル板2は周囲4辺に、内側に折り曲げて形成された一定幅の側片2aを有し、パネル板2を補強している。また、パネル板の左右縁部には本体1の装着辺8にねじ止めするためのねじ挿通孔10が3箇所ずつ形成されている。
そして、側片2aのうち、上辺,下辺に形成された側片の舌片9に対応する夫々左右2箇所に、舌片9を挿入させて挟持するスリット状の切り込み溝11が形成されている。更に、左右底部にはゴム材で形成された当て材12が貼着され、パネル板2を本体開口部に装着した際にパネル板下部に一定の隙間が形成されるようになっている。
尚、ねじ挿通孔10は、挿通するねじの頭部がパネル板表面から突出しないように凹み部を形成して、その内部に形成されている。また、立設枠1cと装着辺8の間はパネル板2の左右側片2aを挿入可能な隙間が形成されている。
【0011】
こうして形成したパネル板2の装着手順を説明すると、パネル板2を本体1の側面開口部に配置し、開口部の4隅に設けた舌片9のうち、まず下部の舌辺9にパネル板2の下辺を持って行き、下辺の切り込み溝11に舌辺9を挿入して組み付け、次に上部の舌辺9と切り込み溝11をかみ合わせればよく、後はねじ挿通孔10を介してパネル板2を本体1にねじ止めすれば良い。
この簡単な装着操作で、パネル板2は斜めに配置されることなく、開口部内の良好な位置に取り付けることができる。これは、左右の隙間は舌片9と切り込み溝11の係合により均等にすることができ、上下の隙間は当て材12により均等になるからである。従って、図2の側面図に示すように隙間tを一定にでき、良好な位置に取り付けられる。
【0012】
このように、特別な位置決め操作をすることなく、舌片を切り込み溝に挿入する簡単な操作だけで位置決めできるので、重量のあるパネル板であっても容易に位置決めでき装着できる。また、当て材12をゴム材で作成することで、パネル板2を装着操作する際、パネル板2が滑りにくくなり作業し易いし、本体との間で接触音の発生を押さえることができる。
また、突出部が無いのでラック同士を連結する際にパネル板を取り外す必要がないし、係止具等を使用しないので部品点数も少なく管理し易い。
【0013】
尚、上記実施の形態では当て材にゴム板を使用しているが、他の材質、例えば合成樹脂製であっても良いし、当て材を別途設けずに底部側片に突起を形成して代用させることもできる。また、側片はパネル板の周囲4辺に形成しているが、切り込み溝を設ける上下の2辺のみに形成しても良い。
【0014】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1の発明によれば、特別な位置決め操作をすることなく、舌片を切り込み溝に挿入する簡単な操作だけで位置決めできるので、重量のあるパネル板であっても容易に位置決めして組み付けできる。また、突出部が無いのでラック同士を連結する際にパネル板を取り外す必要がないし、係止具等を使用しないので部品点数も少なく管理し易い。
【0015】
請求項2の発明によれば、パネル板と下部本体との間に良好な隙間を形成できる。更に、当て材をゴム材で作成すればパネル板を装着操作する際、パネル板が滑りにくく操作し易いし、本体との間で接触音の発生を押さえることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例を示し、(a)は機器収納用ラックの分解斜視図、(b)はパネル板のA部の拡大図、(c)は本体のB部拡大図である。
【図2】図1の機器収納用ラックのパネル板を取り付けたラックの側面図である。
【図3】従来の機器収納用ラックのパネル板の構造及び取り付け手順を示す断面説明図であり、(a),(b)の順に取り付けられる。
【符号の説明】
1・・本体、2・・パネル板、2a・・側片、5・・機器収納空間、9・・舌片、11・・切り込み溝、12・・当て材。
Claims (2)
- 直方体形状に枠組みされた本体の側面開口部を着脱可能なパネル板で覆って、内部に機器収納空間を形成した機器収納用ラックであって、
パネル板は、少なくとも上下2辺に内側へ折り曲げて形成した一定幅の側片を有し、該上下2辺の側片に切り込み溝を形成すると共に、該切り込み溝の位置に対応する本体のパネル板当接位置に切り込み溝に挿入可能な舌片を設けたことを特徴とする機器収納用ラック。 - パネル板の底部に所定厚の当て材を貼着して、パネル板を本体に装着した際にパネル板下部に所定の隙間を発生させて成る請求項1記載の機器収納用ラック。
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