JP3983357B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、空気入りタイヤに関するものであり、より具体的には、パンク等によってタイヤの空気が抜けたときでも走行することができる、いわゆるランフラットタイヤに関するものであり、特にこのタイヤの空気抜け時においても安定して走行できるように走行性能を高めるとともに、ビード部耐久性の向上を図る。
【0002】
【従来の技術】
空気入りタイヤは、例えば釘あるいは尖った石や岩などの突起物が存在する路面上を負荷転動するとき、上記突起物を踏みしめることによって、突起物がタイヤのトレッド溝に挟まったりするなどの理由から、トレッド踏面に突き刺さることがあり、この結果、パンクして空気が抜けることがある。
【0003】
そもそも、空気入りタイヤは、使用する際にはタイヤ内部に空気圧を適用することを条件として構成されており、この構成によって初めて、走行性や乗り心地性等のタイヤに要求される諸性能を満足することができる。
【0004】
従って、パンクしたときのように空気が抜けた状態にあるタイヤでは、荷重を十分に支持することができず、タイヤは大きく潰れて走行性能等の諸性能が急速に悪化し、十分な操舵性が得られなくなるおそれがある。
【0005】
この場合、ドライバーはハンドルをとられて危険な状況に直面することになり、特に高速走行時においてこのような状況が生じた場合には危険極まりない。
【0006】
このため、仮に空気が抜けた状態にあるタイヤであっても、空気が抜ける前の正常状態にあるタイヤに比べて極端に性能が低下することなく走行することができる、いわゆるランフラットタイヤの開発が広く行われるようになった。
このランフラットタイヤを開発した例としては、例えば実開平06-050908 号公報がある。
【0007】
上掲公報には、サイドウォール部を含むタイヤ内面に補強ゴムを配設し、ビードコアの断面形状の適正化を図ること、具体的にはタイヤのビードベース面の幅と、ビードコアを構成するワイヤフィラメントの第1層の幅とを、リムのビードシート幅対比で従来よりも大きく設定した構成のランフラットタイヤが記載されており、この構成を採用することによって、空気が抜けた状態においても、車両の車輪にタイヤが固着された状態を保ち、この結果、運転可能にすることができる旨が記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このランフラットタイヤは、リムフランジ上部101 とタイヤのビード部102 との間に、図9に示すように隙間Lが存在するため、空気が抜けた状態で負荷転動する場合には、タイヤのビード部102 は、サイドウォール部の曲げ変形に伴ってリムフランジ上部101 に向かう方向103 に大きく倒れ込むことになり、この結果、タイヤが受ける路面からの反力をリムに十分に伝達できないため、安定した走行性能が得られず、場合によっては走行することすらできないこともあり、加えて、この倒れ込みによって、タイヤのビード部外面がリムフランジ上部と擦れ合いながら接触することになり、この結果、タイヤのビード部外面が摩耗してビード部耐久性が悪化することが発明者らの調査によって判明した。
【0009】
そのため、発明者らは、空気が抜けた状態にあるタイヤにおいても、安定して走行することができ、かつビード部耐久性を向上させるための検討を行った。
【0010】
その結果、空気抜け状態にあるタイヤにおいて、リムフランジ上部と対向するビード部外面を補強し、リムフランジ上部とビード部外面とを緊密接触させることによって、ビード部の倒れ込みを抑制してタイヤが受ける路面からの反力をリムに十分に伝達しうるようにするとともに、タイヤのビード部外面とリムフランジ上部との擦れ合いを防止すれば、上記走行性能とビード部耐久性の双方を顕著に向上できることを見出した。
【0011】
また、ランフラットタイヤは、空気が抜けた状態におけるタイヤ剛性を高めるため、通常はタイヤ内面に補強ゴムを配設する等の補強手段を有するのが一般的であり、これは、空気抜けが生じていない正常状態では、前記補強手段をもたない通常のタイヤに比べてタイヤ剛性が大きくなり、振動乗り心地性が劣る傾向にあるが、前記正常状態にあるランフラットタイヤにおいて、リムフランジ上部とタイヤのビード部外面との間に所定の隙間を設ければ、振動乗り心地性が向上することも判明した。
【0012】
この発明の目的は、リムフランジ上部と対向するタイヤのビード部外面を補強し、パンク等の空気抜け状態にある場合に、リムフランジ上部とビード部の補強部とを緊密接触させて、ビード部の倒れ込みを抑制し、かつタイヤのビード部外面とリムフランジ上部との擦れ合いを防止することによって、空気抜け時の安定走行と、優れたビード部耐久性とを有する空気入りタイヤ、特にランフラットタイヤを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明は、タイヤ内面に補強ゴムを配設した空気入りタイヤにおいて、タイヤを適用リムに装着してタイヤ車輪として見た場合に、タイヤのビード部の、リムフランジ上部と対向する位置に、タイヤ幅方向外側へ突出するビード補強部を設け、このビード補強部の、リムフランジ上部と対向する部分に、リムフランジ上部の曲率と実質的に等しい曲率の対向面をもつ比較的軟質のゴムからなるリムずれ防止層を有し、空気圧が大気圧から最大負荷能力に対応する空気圧の80%未満までの範囲であり、かつ無負荷状態から最大負荷能力を加えた状態までの負荷条件下にて、前記ビード補強部のリムずれ防止層がリムフランジ上部と緊密接触することを特徴とする空気入りタイヤである。
【0014】
また、ここで使用する「適用リム」、「最大負荷能力」及び「最大負荷能力に対応する空気圧」の用語は、いずれもJATMA YEAR BOOK(1997) に規定されている用語と同じ意味とする。
【0015】
加えて、空気抜けが生じていない正常状態にあるタイヤにおける振動乗り心地性を向上させる必要がある場合には、空気圧が最大負荷能力に対応する空気圧の80〜100 %の範囲内であり、かつ無負荷状態から最大負荷能力の80%に相当する負荷能力を加えた状態までの負荷条件下にあるタイヤ車輪の幅方向断面にて、タイヤのビード補強部を、リムフランジ上部からタイヤ径方向外方に離隔させることが好ましい。
【0016】
また、リムずれ防止層は、そのゴム硬さが40未満であり、かつそのゴム厚さが 0.5〜3.0mm の範囲であることがより好ましい。
【0017】
尚、リムずれ防止層のゴム硬さは、JIS Z 2246で規定するショア硬さ試験機(B7727) によって測定したときの値をいい、また、リムずれ防止層のゴム厚さtは、最もタイヤ幅方向外側に位置するリムずれ防止層の部分をタイヤ径方向に沿って測ったときの厚さをいうこととする。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1に、この発明に従う空気入りタイヤを適用リムに装着してタイヤ車輪としたときの代表的な幅方向断面を示したものであり、図中1は空気入りタイヤ、2はカーカス、3は補強ゴム、4は適用リム、5はリムフランジ、6はビード部、7はタイヤ幅方向、8はビード補強部、9はリムずれ防止層である。
【0019】
図1に示すタイヤ1は、タイヤ内面、具体的にはカーカス2の内側プライ2aの内側に補強ゴム3を配設したランフラットタイヤである。
【0020】
この補強ゴム3は、そのゴム質、及びタイヤ内面に配設する範囲等の条件については、従来のランフラットタイヤと同じように配設することができる。
一例として挙げると、ゴム硬さは60〜80である補強ゴム3を、図1に示すようにビード部6の内側位置からタイヤ赤道面17を中心としてベルト18の幅BWの60%の位置までの範囲に配設することができる。
【0021】
そして、この発明の構成上の主な特徴は、▲1▼タイヤ1のビード部6の、リムフランジ上部5aと対向する位置に、タイヤ幅方向7の外側へ突出するビード補強部8を設けること、▲2▼ビード補強部8の、リムフランジ上部5aと対向する部分に、リムフランジ上部5aの曲率と実質的に等しい曲率の対向面9aをもつ比較的軟質のゴムからなるリムずれ防止層9を有すること、及び▲3▼空気が抜けた状態にあるタイヤ車輪において、前記リムずれ防止層9がリムフランジ上部5aと緊密接触することにあり、これらの発明特定事項▲1▼〜▲3▼の全てを満足することによって、パンク等のようにタイヤの空気が抜けた状態であっても、安定して走行することができ、かつビード部耐久性を向上させることができる。
【0022】
この点については以下で具体的に説明する。
ビード補強部8は、特に空気が抜けた状態にあるタイヤを負荷転動させたときに、サイドウォール部の変形に伴って生じるビード部6の倒れ込みを抑制するために配設するものであり、タイヤ幅方向断面で見て、図2の破線20で示す従来タイヤのビード部外面輪郭形状からタイヤ幅方向7の外側へ突出して肉盛りした部分を意味する。
【0023】
ビード補強部8のリムずれ防止層9以外の部分10は、ビード部6を補強してビード部6の倒れ込みを抑制するため、硬質ゴム(好適にはゴム硬さが70〜85)を用いることが好ましい。
【0024】
リムずれ防止層9は、空気抜け時にビード部6がリムフランジ上部5aと緊密接触するために配設するものであり、そのため、比較的軟質なゴムからなることが必要である。
【0025】
ビード補強部8のリムずれ防止層9は、そのゴム硬さを40未満にすることが好ましい。即ち、ゴム硬さが40以上になると、リムフランジ上部5aに対して緊密に接触( 密着) できなくなってリムずれを十分に防止できなくなるからである。尚、ゴム硬さ40未満を達成するには、リムずれ防止層9に発泡ゴムを用いることが好ましいが特に限定はしない。
【0026】
また、リムずれ防止層9は、そのゴム厚さを厚くしすぎると、ビード補強部8に占める容積割合が大きくなりすぎて、ビード部を補強するというビード補強部8の本来の役割が薄らいでしまい、一方、そのゴム厚さを薄くしすぎると、前述したリムずれを有効に防止することができなくなる。このため、リムずれ防止層9のゴム厚さtは、0.5 〜3.0mm の範囲にすることが好ましい。
【0027】
さらに、リムずれ防止層9は、リムフランジ上部5aの曲率Rと実質的に等しい曲率をもつ対向面9aを有することが、空気抜け時にビード部6がリムフランジ上部5aと緊密接触するために必要である。
【0028】
尚、ここでいうリムフランジ上部5aとは、具体的には、図2に示すようにフランジ5の断面輪郭形状を曲率Rの円弧と仮定し、このときフランジ5のタイヤ径方向の最外方位置19から、中心角が45°の扇形の弧の位置12までのリムフランジ部分を意味する。この理由は、リムずれが、かかるリムフランジ部分で生じやすいため、この発明では、このリムフランジ部分に対向するビード部6にリムずれ防止層9を配置する趣旨からである。
【0029】
また、ビード補強部8は、図1では、頂部13を平らにした山状の断面形状としたが、この発明ではこの形状だけには限定されず、リムずれ防止層9の対向面9aが、フランジ上部5aの曲率と実質的に等しい曲率であればよく、より具体的には、ビード部6がリムフランジ上部5aと緊密接触する程度の曲率でありさえすれば、他の部分の形状については種々の態様を採ることができる。
【0030】
加えて、ビード補強部8の前記頂部13は、リムフランジ端部11位置の直上位置か、又はそれよりもタイヤ幅方向7の外側に突出させることがリムずれを有効に防止する上で好ましい。
【0031】
以上のことから、この発明は、上記▲1▼〜▲3▼を必須の発明特定事項とすることによって、パンク等のようにタイヤの空気が抜けた状態であっても、サイドウォール部の変形に伴うビード部6の倒れ込みが抑制され、タイヤが路面から受ける反力を有効にリム4に伝達することができるため、安定して走行することができ、また、ビード部6がリムフランジ上部5aと緊密接触するため、リムずれが生じにくくなる結果、ビード部耐久性を向上させることができる。
【0032】
また、この発明は、空気抜け状態における走行性と、ビード部耐久性の双方を向上させることを主な目的とするため、空気抜けが生じていない正常状態にあるタイヤについては特に限定はしないが、例えば、前記正常状態にあるタイヤの振動乗り心地性を向上させる必要がある場合には、空気圧が最大負荷能力に対応する空気圧の80〜 100%の範囲内であり、かつ無負荷状態から最大負荷能力の80%に相当する負荷能力を加えた状態までの負荷条件下で、図3に示すように、タイヤ1のビード補強部8を、リムフランジ上部5aからタイヤ径方向外方14に離隔させ、これらの間に隙間15を設けることが好ましい。
【0033】
即ち、前記正常状態にあるタイヤが負荷転動して路面からの反力を受ける場合に、前記隙間15は、タイヤからリムに伝達するエネルギーを有効に吸収して緩衝層としての役割を担うため、この結果、振動乗り心地性を向上させることができる。
【0034】
尚、前記隙間15は、空気抜け時にビード部がリムフランジ上部と緊密接触する程度に設けることが必要であり、具体的には、図3に示すように、ビード補強部8の頂部13とリムずれ防止層9の対向面9aとの境界位置16と、フランジ端部位置11とをタイヤ赤道面17上に投影したときの2点間距離dが0.5 〜2.2mm の範囲であることが好ましい。
【0035】
ところで、空気抜け時に走行できることを示す1つの目安として、空気抜け時( 空気圧が例えば大気圧とする。) のタイヤの縦ばね定数k0 が、内圧適用時( 空気圧が例えば200kPaとする。) のタイヤの縦ばね定数kP と同等以上であること、即ち、k0/kP ≧1 であることが挙げられる。
【0036】
図4は、リムずれ防止層9のゴム厚さtを1.5mm とし、リムずれ防止層9のゴム硬さを変化させたときのk0/kP を示したものである。尚、図4に示すタイヤは、いずれも内圧適用時の前記距離dが1.0mm であり、空気抜け時のタイヤの前記距離dが0mm( 即ち、リムずれ防止層9とリムフランジ上部5aとが緊密接触している。) である。
【0037】
図4の結果から、リムずれ防止層9のゴム硬さは40未満であればk0/kP >1 であり、走行性が確保できることが分かった。
【0038】
また、図5は、リムずれ防止層9の、ゴム厚さtを1.5mm 、ゴム硬さを35とし、内圧適用時の前記距離dを変化させたときのk0/kP を示したものである。尚、図5に示すタイヤは、いずれも空気抜け時のタイヤの前記距離dは0mmである。
【0039】
図5の結果から、前記距離dが0.5 〜2.2mm の範囲であれば、k0/kP >1 であり、走行性が確保できることが分かった。
【0040】
図6は、リムずれ防止層9のゴム硬さを30とし、リムずれ防止層9のゴム厚さtを変化させたときのk0/kP を示したものである。尚、図6に示すタイヤは、いずれも内圧適用時の前記距離dが1.0mm であり、空気抜け時のタイヤの前記距離dが0mmである。
【0041】
図6の結果から、リムずれ防止層9のゴム厚さtが 0.5〜3.0mm の範囲であれば、k0/kP >1 であり、走行性が確保できることが分かった。
【0042】
図7は、リムずれ防止層9のゴム厚さtを1.5mm とし、空気抜け時のタイヤ車輪を装着した実車での走行可能距離と、リムずれ防止層9のゴム硬さとの関係を示したものであり、ビード補強部をもたない従来タイヤ( 図9)の実車走行可能距離を100 として指数比で示す。尚、図7に示すタイヤは、いずれも内圧適用時の前記距離dが1.0mm であり、空気抜け時のタイヤの前記距離dが0mmである。
【0043】
図7の結果から、リムずれ防止層9のゴム硬さが40未満であれば従来タイヤよりも走行可能距離が長くできることが分かった。
【0044】
図8は、リムずれ防止層9のゴム硬さを30とし、空気抜け時のタイヤ車輪を装着した実車での走行可能距離と、リムずれ防止層9のゴム厚さtとの関係を示したものであり、ビード補強部をもたない従来タイヤ( 図9)の実車走行可能距離を100 として指数比で示す。尚、図8に示すタイヤは、いずれも内圧適用時の前記距離dが1.0mm であり、空気抜け時のタイヤの前記距離dが0mmである。
【0045】
図8の結果から、リムずれ防止層9のゴム厚さtが 0.5〜3.0mm の範囲であれば従来タイヤよりも走行可能距離を長くできることが分かった。
【0046】
尚、上述したところは、この発明の実施形態の一例を示したにすぎず、請求の範囲において種々の変更を加えることができる。
【0047】
【実施例】
次に、この発明に従う空気入りタイヤを試作し、性能を評価したので以下で説明する。
・実施例1
実施例1のタイヤは、タイヤサイズが225/60R16 であり、その内面にゴム硬さが78の硬質ゴムからなる補強ゴム3で補強したランフラットタイヤであり、タイヤのビード部6にビード補強部8を設け、このビード補強部8の、リムフランジ上部5aと対向する部分に、ゴム硬さが30、ゴム厚さtが1.5mm であるリムずれ防止層9を有する。そして、このタイヤを適用リム7JJ-16に装着し、空気圧が大気圧でかつ無負荷状態の条件下にあるタイヤ車輪としたときの幅方向断面形状が、図1に示すようにビード補強部6のリムずれ防止層9がリムフランジ上部5aと緊密接触するようにし、かつ、空気圧を最大負荷能力に対応する空気圧の83%とし、無負荷状態の条件下では、タイヤのビード補強部8を、リムフランジ上部5aからタイヤ径方向外方14に離隔させて、これらの間隔dを1.0mm とした。
その他のタイヤ構造については、通常の乗用車用タイヤとほぼ同様な構造とした。
【0048】
・実施例2
実施例2のタイヤは、ビード部6のボリュームを実施例1のタイヤのビード部のボリュームの80%としたことを除いて実施例1のタイヤとほぼ同様である。
【0049】
・比較例1
比較例1のタイヤは、ビード補強部8にゴム硬さが35、ゴム厚さtが1.5 mmであるリムずれ防止層9を設け、空気圧適用時には、実施例1と同様、タイヤのビード補強部8を、リムフランジ上部5aからタイヤ径方向外方14に離隔させて配置させるものの、空気圧が零でかつ無負荷状態の条件下においても、ビード補強部8とリムフランジ上部5aとの間にd=1.0mm の隙間が存在することを除いては実施例1とほぼ同様なタイヤ構造とした。
【0050】
・比較例2
比較例2のタイヤは、ビード補強部8にリムずれ防止層9を設けず、空気圧適用時には、実施例1と同様、タイヤのビード補強部8を、リムフランジ上部5aからタイヤ径方向外方14に離隔させて配置させるものの、空気圧が大気圧でかつ無負荷状態の条件下では、ビード補強部8がリムフランジ上部5aとの隙間が存在することを除いては実施例1とほぼ同様なタイヤ構造とした。
【0051】
・従来例
従来例のタイヤは、タイヤのビード部6にビード補強部8をもたず、空気圧が大気圧でかつ無負荷状態の条件下では、図6に示すようにビード部6とリムフランジ上部5aとの間に隙間Lが存在することを除いては実施例1とほぼ同様なタイヤ構造とした。
【0052】
(試験方法)
上記各供試タイヤについて、走行性、ビード部耐久性及び振動乗り心地性について評価した。
走行性は、フロント右車輪にだけタイヤ内圧を適用しない(大気圧)の条件下で、実車による操縦安定性試験を行い、ドライバーのフィーリングによるポイントによって評価した。
ビード部耐久性は、走行性と同じ条件下で走行速度90km/hの直進主体の実車耐久試験を行い、大きな振動が発生して運転ができなくなるまでの走行距離を測定し、これによって評価した。
振動乗り心地性は、実車におけるフィールドテストを行い、ドライバーのフィーリングによるポイントによって評価した。
表1にそれらの評価結果を示す。尚、表1中の数値は、いずれも従来例を100 とした指数比で示してあり、大きいほど優れている。
【0053】
【表1】
Figure 0003983357
【0054】
表1の試験結果から、実施例1及び2はいずれも、走行性、ビード部耐久性及び振動乗り心地性が従来例に比べて優れていた。
一方、比較例1及び2はいずれも、空気抜け時にビード補強部8が、リムフランジ上部5aと緊密に接触せずに負荷転動するたびにリムフランジ上部5aに対して擦れながら変動するため、タイヤが路面から受ける反力をリムに十分に伝達できず、また、ビード補強部8が摩耗するため、走行性及びビード部耐久性が悪かった。
【0055】
【発明の効果】
この発明は、特にパンク等の空気抜け状態にある場合に、リムフランジ上部と対向するタイヤのビード部外面を補強するとともに、リムフランジ上部とビード部外面とを緊密接触させて、ビード部の倒れ込みを抑制するとともに、タイヤのビード部外面とリムフランジ上部との擦れ合いを防止することによって、優れた走行性能とビード部耐久性とを有する空気入りタイヤ、特にランフラットタイヤの提供を可能にすることができる。
加えて、空気抜けが生じていない正常状態において、リムフランジ上部とタイヤのビード部外面との間に所定の隙間を設けておけば、前記正常状態にあるランフラットタイヤの振動乗り心地性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に従う空気入りタイヤを適用リムに装着し、空気圧が大気圧で無負荷状態にあるタイヤ車輪の幅方向断面図である。
【図2】図1の一部拡大図である。
【図3】この発明に従う空気入りタイヤを適用リムに装着し、空気圧適用時のタイヤ車輪の要部拡大図である。
【図4】リムずれ防止層のゴム硬さとk0/kp との関係を示す図である。
【図5】前記距離dとk0/kp との関係を示す図である。
【図6】リムずれ防止層のゴム厚さtとk0/kp との関係を示す図である。
【図7】リムずれ防止層のゴム硬さと、内圧を適用しない場合( 大気圧) の実車走行可能距離との関係を示す図である。
【図8】リムずれ防止層のゴム厚さtと、内圧を適用しない場合( 大気圧) の実車走行可能距離との関係を示す図である。
【図9】従来タイヤを適用リムに装着してタイヤ車輪としたときの要部拡大図である。
【符号の説明】
1 空気入りタイヤ
2 カーカス
3 補強ゴム
4 適用リム
5 リムフランジ
6 ビード部
7 タイヤ幅方向
8 ビード補強部
9 リムずれ防止層
10 ビード補強部の部分
11 フランジ端部位置
12 リムフランジ上の位置
13 ビード補強部8の頂部
14 タイヤ径方向外方
15 隙間
16 ビード補強部8の部分13とリムずれ防止層9の対向面9aとの境界位置
17 タイヤ赤道面
18 ベルト
19 リムフランジのタイヤ径方向最外方位置
20 破線
101 リムフランジ上部
102 ビード部
103 方向

Claims (3)

  1. タイヤ内面に補強ゴムを配設した空気入りタイヤにおいて、
    タイヤを適用リムに装着してタイヤ車輪として見た場合に、タイヤのビード部の、リムフランジ上部と対向する位置に、タイヤ幅方向外側へ突出するビード補強部を設け、
    このビード補強部の、リムフランジ上部と対向する部分に、リムフランジ上部の曲率と実質的に等しい曲率の対向面をもつリムずれ防止層を有し、
    該リムずれ防止層が、ビード補強部の他の部分よりも軟質のゴムからなり、
    空気圧が大気圧から最大負荷能力に対応する空気圧の80%未満までの範囲であり、かつ無負荷状態から最大負荷能力を加えた状態までの負荷条件下にて、前記ビード補強部のリムずれ防止層がリムフランジ上部と緊密接触することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. リムずれ防止層は、そのゴム硬さが40未満であり、かつそのゴム厚さが0.5〜3.0mmの範囲にある請求項1に記載した空気入りタイヤ。
  3. 空気圧が最大負荷能力に対応する空気圧の80〜100%の範囲内であり、かつ無負荷状態から最大負荷能力の80%に相当する負荷能力を加えた状態までの負荷条件下にあるタイヤ車輪の幅方向断面にて、タイヤのビード補強部を、リムフランジ上部からタイヤ径方向外方に離隔させてなる請求項1又は2に記載した空気入りタイヤ。
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