JP4399848B2 - ランフラットタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、サイドウォール部に配された補強ゴム層と、ビード部のタイヤ幅方向外側に膨出した環状膨出部と、その環状膨出部に配されたビードとを備える、いわゆるダブルビードタイプのランフラットタイヤに関する。
従来、サイドウォール部に補強ゴム層が配されたサイド補強タイプのランフラットタイヤが知られている。かかるランフラットタイヤによれば、パンク等の障害によりタイヤ内部の空気圧が低下した際、補強ゴム層がタイヤを支持して偏平化を抑制することによりランフラット走行が可能となる。但し、タイヤ内部の空気圧が低下した状態(ランフラット状態)では、ビード部のリムへの押圧が弱まっているため、リムとの嵌合力が低下し、ビード部がリムから外れ易くなるという問題があった。
これに対して、下記特許文献1、2には、リムベース外周側に配される第1ビードと、ビード部のタイヤ幅方向外側に膨出する環状膨出部に配される第2ビードとを備えた、いわゆるダブルビードタイプのランフラットタイヤが開示されている。かかるランフラットタイヤによれば、ランフラット走行時において、第2ビードにより補強された環状膨出部がリムフランジの外周側湾曲面に押圧されるため、リムとの嵌合力が高められ、耐リム外れ性を向上することができる。
しかしながら、従来のダブルビードタイプのランフラットタイヤでは、耐リム外れ性が十分でない場合があり、リム外れを確実に防止したいという要望に応え得るものではなかった。また、従来は、耐リム外れ性を向上するために、補強ゴム層のボリュームを増加したり、トレッド剛性を高めたりすることが行われていたが、乗心地性能の悪化やタイヤ重量の増加を引き起こすという問題があった。
上記リム外れの問題について本発明者らが鋭意研究したところ、以下の事柄を見出した。図4は、従来のダブルビードタイプのランフラットタイヤのビード部を示す要部断面図である。ビード部1の上方には、ランフラット走行での接地時にリムベース8bに作用する嵌合圧のグラフを示している。図4に示すように、従来のランフラットタイヤでは、ランフラット走行時にビードトゥ1tの嵌合圧が比較的低いことが分かった。そして、本発明者らは、このビードトゥ1tの嵌合圧低下が、リム8との嵌合力を低下させ、耐リム外れ性を悪化させることを見出した。
なお、下記特許文献3記載のランフラットタイヤは、ランフラット状態での走行性能を高める目的でビード補強部にリムずれ防止層を備えたものであるが、後述するように耐リム外れ性の問題を解決し得る構成を開示するものではない。
特開昭51−116507号公報 特開昭53−138106号公報 特開平11−157311号公報
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、いわゆるダブルビードタイプのランフラットタイヤにおいて、優れた耐リム外れ性を発揮することができるランフラットタイヤを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく、ダブルビードタイプのランフラットタイヤにおけるリム外れについて鋭意研究したところ、更に以下の事柄を見出した。即ち、ランフラット走行でのタイヤ転動に伴う環状膨出部の変位を調べたところ、図5のグラフに示す結果が得られた。このグラフの横軸は、図6に対応するタイヤの回転角度であり、周方向接地中心点を挟んで踏込み側および蹴出し側にそれぞれ45°の範囲を設定している。縦軸は、環状膨出部のタイヤ径方向内側への変位である。図5より、タイヤ転動時の踏込み側において、環状膨出部がタイヤ径方向内側に変位していることが分かる。
つまり、ダブルビードタイプのランフラットタイヤでは、パンク等の障害によりタイヤ内部の空気圧が低下した際、サイドウォール部が撓み変形を起こしつつ、タイヤ転動時の踏込み側において、第2ビードを有する環状膨出部がタイヤ径方向内側に変位することが分かった。そして、本発明者らは、上記の挙動に起因して、リムフランジと接触する領域に支点を有するモーメントが発生し、当該モーメントがビードトゥの嵌合圧を低下させることを見出した。本発明は、上記モーメントに着目してなされたものであり、下記の如き構成により上記目的を達成することができるものである。
即ち、本発明のランフラットタイヤは、環状の第1ビードを有する一対のビード部と、前記ビード部から各々タイヤ径方向外側に延びるサイドウォール部と、前記サイドウォール部に配された補強ゴム層と、少なくとも一方の前記ビード部のタイヤ幅方向外側に設けられ、規定リム装着時にリムフランジの外周側湾曲面に対向する内周側面を有する環状膨出部と、その環状膨出部に配された環状の第2ビードと、を備えるランフラットタイヤにおいて、前記環状膨出部の内周側面には、規定リム装着時に、前記第1ビードの中心よりタイヤ径方向内側に引いた直線とリムベースの外周側面との交点から、リムフランジの外周側湾曲面に対して引くことができる接線の接点付近に配される軟質ゴム層が設けられたものである。
上述のように、ダブルビードタイプのランフラットタイヤでは、ランフラット走行時に、サイドウォール部が撓み変形を起こしつつ、第2ビードを有する環状膨出部がタイヤ径方向内側へ変位することに起因して、リムフランジと接触する領域に支点を有するモーメントが発生する。かかるモーメントは、第1ビードの中心よりタイヤ径方向内側に延びる直線とリムベースの外周側面との交点から、リムフランジの外周側湾曲面に対して引くことができる接線の接点を支点とするときに、ビードトゥの嵌合圧を低下させる作用が顕著となる。従って、本発明の構成によれば、環状膨出部の内周側面の上記接点付近に軟質ゴム層を設けることにより、上記モーメントを分散することができる。その結果、ビードトゥの嵌合圧低下を効果的に抑制して、リムとの嵌合力を確保し、優れた耐リム外れ性を発揮することができる。
ここで、規定リムとは、タイヤサイズに対応してJATMAで決められた標準となるリムを指し、規定リム装着時とは、規定リムに空気圧180kPaで装着した状態を指す。また、軟質ゴム層とは、環状膨出部の内周側面に配された他のゴム層よりも軟質のゴム層を指す。なお、上記特許文献3記載のランフラットタイヤは、いわゆるダブルビードタイプのランフラットタイヤではなく、しかもリムずれ防止層をリムフランジ上部と対向する部分に配するものであり、上記モーメントを分散することで優れた耐リム外れ性を発揮するものではない。
上記において、前記環状膨出部の内周側面において前記接点に対向する点を基準点とし、その基準点から前記第1ビードの中心までのタイヤ幅方向距離をL1、前記基準点から前記第2ビードの中心までのタイヤ幅方向距離をL2、前記基準点から前記軟質ゴム層の内周側面のタイヤ幅方向内側端までの距離をa、前記基準点から前記軟質ゴム層の内周側面のタイヤ幅方向外側端までの距離をbとするとき、0.2L1≦a≦0.5L1および0.3L2≦b≦0.8L2を満たすものが好ましい。
軟質ゴム層を配する領域を上記範囲に設定することにより、ビードトゥの嵌合圧を低下させるモーメントを分散して耐リム外れ性を高めながら、環状膨出部の内周側面の強度低下を抑制してビード耐久性を確保することができる。ここで、接点に対向する点とは、その接点から引いた法線と環状膨出部の内周側面との交点を指す。
上記において、前記軟質ゴム層は、JISK6253のデュロメータ硬さ試験(Aタイプ)による硬さが50〜65°であるものが好ましい。
軟質ゴム層の硬さを上記範囲に設定することにより、ビードトゥの嵌合圧を低下させるモーメントを分散して耐リム外れ性を高めながら、環状膨出部の内周側面の強度低下を抑制してビード耐久性を確保することができる。
上記において、前記第2ビードと前記軟質ゴム層との間に繊維層が配されたものが好ましい。
第2ビードと軟質ゴム層との間に繊維層を配することにより、ランフラット走行時において、第2ビードと繊維層とにより補強された環状膨出部がリムフランジの外周側湾曲面に押圧されるため、リムとの嵌合力が効果的に高められ、より優れた耐リム外れ性を発揮することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、規定リム装着時における本発明のランフラットタイヤの一例を示すタイヤ子午線断面図である。図2は、図1に示すランフラットタイヤの規定リム装着時のビード部の要部断面図である。
図1に示すランフラットタイヤは、一対のビード部1と、ビード部1から各々タイヤ径方向外側に延びるサイドウォール部2と、サイドウォール部2の各々の外周側端同士をショルダ部3を介して連ねるトレッド部4とを備える。
ビード部1には、例えばスチールワイヤからなるビードワイヤの収束体がタイヤ周方向に環状をなすビード1a(前記第1ビードに相当する。)と、ビードフィラー15とが配設されている。このビード1aによりカーカス層5の端部を巻き返して係止することで、ビード部1間がカーカス層5で補強された状態で、タイヤがリム8上に強固に嵌着される。そして、正常内圧時には、ビード部1が、リム8のリムベース8bのタイヤ外周側に配されるとともに、タイヤ内部の空気圧によりリムフランジ8aに押付けられる。
カーカス層5の内周側には、空気圧保持のためのインナーライナー層6が配される。また、カーカス層5の外周側には、たが効果による補強を行うためのベルト層7が配されるとともに、ベルト層7の外周表面には、トレッドゴムによりトレッドパターンが形成される。カーカス層5やベルト層7の構成材料としては、スチールや、ポリエステル、レーヨン、ナイロン、アラミド等の有機繊維等が使用される。これらの材料は、いずれもゴムとの接着性を高めるべく、通常、表面処理や接着処理等がなされている。
サイドウォール部2のカーカス層5内側には、タイヤ子午線断面が略三日月状をなす補強ゴム層9が配される。これにより、タイヤ内部の空気圧が低下した際、タイヤの偏平化が抑制され、ランフラット走行が可能となる。補強ゴム層9は、例えば、JISK6253のデュロメータ硬さ試験(Aタイプ)による硬さが65〜90°のゴムにより構成される。なお、本発明のランフラットタイヤが備える補強ゴム層9は、従来のサイド補強タイプのランフラットタイヤに用いられる補強ゴム層であれば、硬さや厚みなど特に制限されることなく何れも適用することができる。また、補強ゴム層9は、単一のゴム層からなるものに限られず、硬さ等の物性の異なる複数のゴム層から構成されるものでもよい。
上述したゴム層等の原料ゴムとしては、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)等が挙げられ、これらは1種単独で又は2種以上混合して使用される。また、これらのゴムはカーボンブラックやシリカ等の充填材で補強されると共に、加硫剤、加硫促進剤、可塑剤、老化防止剤等が適宜配合される。
ビード部1のタイヤ幅方向外側には、リムフランジ8aの外周側湾曲面に対向する内周側面11を有する環状膨出部10が形成されている。本実施形態では、環状膨出部10の内周側面11がリムフランジ8aの外周側湾曲面に沿って徐々に離間しており、外周側からサイドウォール部2になだらかに連なっている。環状膨出部10は、両側のビード部1にそれぞれ形成されていることが好ましいが、少なくとも一方のビード部1に形成されていればよく、例えば車両装着時に車両外側となる側にのみ形成するものでも構わない。また、環状膨出部10は、本実施形態で示す形状のものに限られず、例えばタイヤ子午線断面が半円状や台形状等をなすものや、タイヤ幅方向外側に大きく膨出してリムフランジ8aを抱持可能に構成されたものなどでもよい。
環状膨出部10には、ビードワイヤがタイヤ周方向に環状をなすビード1b(前記第2ビードに相当する。)が配される。本実施形態のビード1bは、リム装着時に、その中心位置がリムフランジ8aの最外径点よりタイヤ外周側かつタイヤ幅方向外側に位置するように配されている。ビード1bを構成するビードワイヤは、ビード1aと同じスチールワイヤの収束体からなるものに限られず、例えば、有機繊維の集束体からなるものや、繊維強化ゴムを素材としたゴムビードなどであってもよい。ビード1bは、両側の環状膨出部10にそれぞれ配されているものが好ましいが、少なくとも一方の環状膨出部10に形成されていればよく、例えば車両装着時に車両外側となる側にのみ形成するものでも構わない。
本発明では、図2に示すように、環状膨出部10の内周側面11に、その内周側面11に配された他のゴム層12よりも軟質である軟質ゴム層13が配される。軟質ゴム層13は、前記他のゴム層12よりも、JISK6253のデュロメータ硬さ試験(Aタイプ)による硬さが5°以上低いものが好ましい。また、軟質ゴム層13の上記試験による硬さは好ましくは50〜65°であり、より好ましくは55〜60°である。軟質ゴム層13の硬さが50°未満であると、リムフランジ8aとの接触による摩滅が発生し易くなる。一方、65°を越えると、軟質ゴム層13に支点を有するモーメントを分散する効果が小さく、耐リム外れ性の向上効果が小さくなる傾向にある。
軟質ゴム層13は、ビード1aの中心よりタイヤ径方向内側に延びる直線Sとリムベース8bの外周側面との交点Cから、リムフランジ8aの外周側湾曲面に対して引くことができる接線Tの接点P付近の領域に配される。即ち、ランフラット走行時に発生するモーメントは、接点Pを支点とするときにビードトゥの嵌合圧を低下させる作用が顕著となるところ、その接点P付近の領域に軟質ゴム層13を配することにより、上記モーメントを分散して耐リム外れ性を向上することができる。
ここで、環状膨出部10の内周側面11において接点Pに対向する点を基準点P´とする。基準点P´は、図2において、接点Pから引いた法線と環状膨出部10の内周側面11との交点に相当する。軟質ゴム層13は、図2に示すように、基準点P´を略中央とする領域に配されるものが好ましい。
更に、基準点P´からビード1aの中心までのタイヤ幅方向距離をL1、基準点P´からビード1bの中心までのタイヤ幅方向距離をL2、基準点P´から軟質ゴム層13の内周側面のタイヤ幅方向内側端13aまでの距離をa、基準点P´から軟質ゴム層13の内周側面のタイヤ幅方向外側端13bまでの距離をbとするとき、0.2L1≦a≦0.5L1および0.3L2≦b≦0.8L2を満たすものが好ましく、0.3L1≦a≦0.4L1および0.4L2≦b≦0.7L2を満たすものがより好ましい。a<0.2L1またはb<0.3L2であると、軟質ゴム層13が配される領域が小さすぎるため、モーメントを分散する効果が小さくなる傾向にある。一方、a>0.5L1またはb>0.8L2であると、軟質ゴム層13が配される領域が大きすぎるため、ビード耐久性が低下する傾向にある。
内周側面11を基準とする軟質ゴム層13の厚みtは、1.5mm以上であることが好ましく、1.8〜2.5mmであることがより好ましい。厚みtが1.5mm未満であると、軟質ゴム層13が薄すぎるため、モーメントを分散する効果が小さくなる傾向にある。また、本実施形態では、軟質ゴム層13がタイヤ子午線断面で略三日月状をなす例を示したが、本発明はこれに限られず、例えばシート状や半円状、台形状等を成すものでもよい。
ビード1bと軟質ゴム層13との間には、繊維層16が配される。これにより、ランフラット走行時においてリム8との嵌合力を効果的に高めて、より優れた耐リム外れ性を発揮することができる。繊維層16としては、スチールコードや、レーヨン、ナイロン、ポリエステル、アラミド等の有機繊維等から構成されるチェーハーが例示される。
図3は、図2に示す状態からタイヤ内部の空気圧が低下して、ランフラット走行において路面側に位置するビード部の要部断面図である。図3に示す状態では、サイドウォール部2が撓み変形を起こしつつ、ビード1bを有する環状膨出部10がタイヤ径方向内側に変位している。かかる場合、リムフランジ8aと接触する領域に支点を有するモーメントが発生し、ビードトゥの嵌合圧を低下させる傾向にあるが、本発明では、接点P付近に軟質ゴム層13が配されていることにより、ビードトゥの嵌合圧を低下させる作用が顕著なモーメントを分散することができ、耐リム外れ性を効果的に向上することができる。
[別実施形態]
前述の実施形態では、規定リム装着時に、環状膨出部10の内周側面11が接点Pにおいてリムフランジ8aから離間する例を示したが、本発明はこれに限られるものではなく、規定リム装着時に、環状膨出部10の内周側面11が接点Pにおいてリムフランジ8aに接触するものでもよい。また、軟質ゴム層13は、接点P付近に配されるものであれば、ランフラット走行時にリムフランジ8aに緊密接触しなくても構わない。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例について説明する。
(1)耐リム外れ性
テストタイヤを、実車(国産3000ccクラスFR車)の左側前方に装着し、直進から半径20mの円形コースを右回りに旋回する、いわゆるJターン走行を行った。各テストタイヤは、内圧0kPaのランフラット状態とし、リム外れが発生したときの走行速度(横Gに比例)により耐リム外れ性を評価した。走行速度は、25km/hからスタートし、5km/h増分する方式でリム外れが発生するまで走行を行った。従来例を100として指数評価し、数値が大きいほどリム外れが発生したときの走行速度が大きい、即ち耐リム外れ性に優れていることを示す。
(2)ビード耐久性
ISOドラフトに準拠する方法に基づき、直径1700mmのドラム上を、空気圧0kPa、速度80km/hにて、JATMA65%荷重を負荷して走行させ、ビード部にクラックやセパレーション、摩滅による故障等の不具合が確認されるまでの試験時間を測定した。従来例を100として指数評価し、当該数値が高いほど試験時間が長い、すなわちビード耐久性に優れていることを示す。
従来例および実施例
図1、2に示す構造を有し、タイヤサイズが225/45ZR17のテストタイヤを作製した。但し、従来例は、軟質ゴム層13を備えず、環状膨出部10の内周側面11にはゴム層12のみを配する構成とした。実施例において、軟質ゴム層13の各寸法(L、a、bおよびt)、ゴム層12および軟質ゴム層13の硬さは、それぞれ表1に示す値とした。なお、上記項目を評価する際、各テストタイヤをホイールサイズ17×7.5−JJのリムに装着して試験を行った。表1に結果を示す。
Figure 0004399848
表1の結果に示すように、各実施例は、環状膨出部の内周側面に軟質ゴム層を備えることによって、ビード部を浮き上がらせるモーメントを分散することができ、従来例に比べて耐リム外れ性に優れていることがわかる。ここで、実施例3では軟質ゴム層が軟らかすぎるために、また、実施例6では軟質ゴム層の寸法が大きすぎるために、環状膨出部の内周側面にリムフランジとの接触による摩滅が生じやすく、ビード耐久性が比較的低くなる傾向にあった。そして、実施例4では軟質ゴム層が硬すぎるために、また、実施例5および7では、軟質ゴム層の寸法が小さすぎるために、モーメントの分散効果が小さく、耐リム外れ性の向上効果が小さくなる傾向にあった。これに対して、実施例1および実施例2では、ビード耐久性を確保しながら耐リム外れ性を大きく改善できており、軟質ゴム層の各寸法(L、a、bおよびt)および硬さを、上述した範囲内とすることが好ましいことがわかる。
本発明に係るランフラットタイヤの一例を示すタイヤ子午線断面図 規定リム装着時のビード部を示す要部断面図 ランフラット走行時のビード部を示す要部断面図 従来のランフラットタイヤのビード部を示す要部断面図 環状膨出部のタイヤ径方向内側への変位を示すグラフ タイヤの回転角度を説明する模式側面図
符号の説明
1 ビード部
1a 第1ビード
1b 第2ビード
2 サイドウォール部
8 リム
8a リムフランジ
8b リムベース
9 補強ゴム層
10 環状膨出部
11 内周側面
12 ゴム層
13 軟質ゴム層
16 繊維層
a 基準点から軟質ゴム層の内周側面のタイヤ幅方向内側端までの距離
b 基準点から軟質ゴム層の内周側面のタイヤ幅方向外側端までの距離
t 軟質ゴム層の厚み
C 交点
L1 基準点から第1ビードの中心までのタイヤ幅方向距離
L2 基準点から第2ビードの中心までのタイヤ幅方向距離
P 接点
P´ 基準点
S 直線
T 接線

Claims (4)

  1. 環状の第1ビードを有する一対のビード部と、前記ビード部から各々タイヤ径方向外側に延びるサイドウォール部と、前記サイドウォール部に配された補強ゴム層と、少なくとも一方の前記ビード部のタイヤ幅方向外側に設けられ、規定リム装着時にリムフランジの外周側湾曲面に対向する内周側面を有する環状膨出部と、その環状膨出部に配された環状の第2ビードと、を備えるランフラットタイヤにおいて、
    前記環状膨出部の内周側面には、規定リム装着時に、前記第1ビードの中心よりタイヤ径方向内側に引いた直線とリムベースの外周側面との交点から、リムフランジの外周側湾曲面に対して引くことができる接線の接点付近に配される軟質ゴム層が設けられたことを特徴とするランフラットタイヤ。
  2. 前記軟質ゴム層は、JISK6253のデュロメータ硬さ試験(Aタイプ)による硬さが50〜65°である請求項1記載のランフラットタイヤ。
  3. 前記環状膨出部の内周側面において前記接点に対向する点を基準点とし、その基準点から前記第1ビードの中心までのタイヤ幅方向距離をL1、前記基準点から前記第2ビードの中心までのタイヤ幅方向距離をL2、前記基準点から前記軟質ゴム層の内周側面のタイヤ幅方向内側端までの距離をa、前記基準点から前記軟質ゴム層の内周側面のタイヤ幅方向外側端までの距離をbとするとき、0.2L1≦a≦0.5L1および0.3L2≦b≦0.8L2を満たす請求項1又は2記載のランフラットタイヤ。
  4. 前記第2ビードと前記軟質ゴム層との間に繊維層が配された請求項1〜3いずれか1項に記載のランフラットタイヤ。
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