JP4544636B2 - ランフラットタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、サイドウォール部に配された補強ゴム層を備える、いわゆるサイド補強タイプのランフラットタイヤに関する。
従来、サイドウォール部に補強ゴム層が配されたサイド補強タイプのランフラットタイヤが知られている。かかるランフラットタイヤによれば、パンク等の障害によりタイヤ内部の空気圧が低下した際、補強ゴム層がタイヤを支持して偏平化を抑制することによりランフラット走行が可能となる。但し、タイヤ内部の空気圧が低下した状態(ランフラット状態)では、ビード部のリムへの押圧が弱まっているため、リムとの嵌合力が低下し、ビード部がリムから外れ易くなるという問題があった。
これに対して、下記特許文献1、2には、リムベース外周側に配される第1ビードと、ビード部のタイヤ幅方向外側に膨出する環状膨出部に配される第2ビードとを備えた、いわゆるダブルビードタイプのランフラットタイヤが開示されている。かかるランフラットタイヤによれば、ランフラット走行時において、第2ビードにより補強された環状膨出部がリムフランジの外周側湾曲面に押圧されるため、リムとの嵌合力が高められ、耐ビード外れ性を向上することができる。
そして、従来のダブルビードタイプのランフラットタイヤでは、車両内側にも第2ビードが存在することになるが、車両内側の第2ビードはビード外れに対する効果が小さく、そればかりか、左右対称のダブルビード構造を採用することによって、タイヤ質量の増加、転がり抵抗の増加、乗り心地の低下を招いていた。
また、下記特許文献3には、車両外側にダブルビード構造を採用し、車両内側にはダブルビード構造を採用しないランフラットタイヤであって、ランフラット時に両側のサイド部のたわみ量のバランスをとるべく、サイドの補強ゴム層の硬度を車両内側で外側より大きくしたものが提案されている。更に特許文献3には、トレッドの赤道線より車両外側のボイド比率を車両内側のボイド比率より小さくし、またトレッドの車両外側のゴム硬度を車両内側のゴム硬度より大きくする点が開示されている。
しかし、上記のようなランフラットタイヤでは、トレッドのバックリングを防止して耐ビード外れ性を向上させる観点から、ベルト層に太めのスチール等が使用されており、ベルト層の高い剛性によって、乗り心地性が犠牲になっていた。
特開昭51−116507号公報 特開昭53−138106号公報 特開2006−218889号公報
そこで、本発明の目的は、ビード外れ性能を維持しながら、乗り心地の向上を図ることができるランフラットタイヤを提供することにある。
上記目的は、下記の如き本発明により達成できる。
即ち、本発明のランフラットタイヤは、環状の第1ビードを有する一対のビード部と、前記ビード部から各々タイヤ径方向外側に延びるサイドウォール部と、前記サイドウォール部に配された補強ゴム層と、前記サイドウォール部の各々の外周側端同士をショルダ部を介して連ねるトレッド部と、を備えるランフラットタイヤにおいて、車両外側に配される前記ビード部のタイヤ幅方向外側に設けられ、規定リム装着時にリムフランジの外周側湾曲面に対向する内周側面を有する環状膨出部と、その環状膨出部に配された環状の第2ビードとを備えると共に、両側に配される前記補強ゴム層は何れもゴム硬度65〜82°であり、前記トレッド部の下方に配されるベルト層は長手方向に対する曲げ剛性が、タイヤ周方向長さ200mm×タイヤ幅方向長さ100mm当たりの曲げ剛性として、0.9〜2.1×10N・mであることを特徴とする。本発明において、ゴム硬度は、JISK6253のデュロメータ硬さ試験(Aタイプ)による硬さを指す。また、曲げ剛性等の物性は、具体的には実施例に記載された方法で測定された値である。
本発明によると、ランフラット走行状態において最もビード外れの原因となり易い、車両旋回時の車両外側に生じる横力に対して、車両外側に採用したダブルビード構造によって、効果的にビード外れを防止することができる。このため、バックリングによるビード外れも生じにくくなって、ベルト層の剛性を低くすることができるので、乗り心地の向上を図ることができる。また、効果的にビード外れを防止できるため、サイドの補強ゴム層の硬度を車両内側で外側より大きくする必要もなく、補強ゴム層の硬度を低減させることができ、これによっても乗り心地の向上を図ることができる。
上記において、前記トレッド部に形成されたトレッドパターンは、タイヤ赤道線を境界として車両外側のボイド比率が車両内側のボイド比率と同等以下であることが好ましい。ここで、ボイド比率とは、トレッド幅内において、各領域の溝面積を全面積で除して百分率として値を指す。車両外側のボイド比率が車両内側のボイド比率と同等以下であると、内圧低下状態においてトレッドセンター部がバックリングを起こし、ショルダ部の接地圧が上昇した場合においても車両旋回時にボイド比率の小さい車両外側のパターンせん断剛性がより大きくなるため、コーナリングパワーが増加するので、タイヤのスリップ角を減少させることができ、タイヤにかかるビード外れ方向のモーメントがより小さくなるため、より効果的にビード外れを防止することができる。
また、前記トレッド部は、少なくともキャップゴムがトレッド幅の40〜60%の位置に硬度の異なるゴムの境界線を有し、その境界線の車両外側のゴム硬度が車両内側のゴム硬度の102〜115%であることが好ましい。ここで、トレッド幅とは、タイヤ断面において、トレッドパターンの踏面の曲率半径でショルダ側へ延長した仮想線と、両側のバットレスの曲率半径でショルダ側へ延長した2本の仮想線とが交わる両側のショルダ点の幅を指す。この場合でも、車両外側のゴム硬度が車両内側のゴム硬度と同等以上であるため、内圧低下状態においてトレッドセンター部がバックリングを起こし、ショルダ部の接地圧が上昇した場合においても車両旋回時にボイド比率の小さい車両外側のパターンせん断剛性がより大きくなるため、コーナリングパワーが増加するので、タイヤのスリップ角を減少させることができ、タイヤにかかるビード外れ方向のモーメントがより小さくなるため、より効果的にビード外れを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、規定リム装着時における本発明のランフラットタイヤの一例を示すタイヤ子午線断面図である。図2は、図1に示すランフラットタイヤのトレッドパターンの一例を示す展開図である。
本発明のランフラットタイヤは、図1に示すように、一対のビード部1と、ビード部1から各々タイヤ径方向外側に延びるサイドウォール部2と、サイドウォール部2の各々の外周側端同士をショルダ部3を介して連ねるトレッド部4とを備える。
ビード部1には、例えばスチールワイヤからなるビードワイヤの集束体がタイヤ周方向に環状をなすビード1a(前記第1ビードに相当する。)と、ビードフィラー15とが配設されている。このビード1aによりカーカス層5の端部を巻き返して係止することで、ビード部1間がカーカス層5で補強された状態で、タイヤがリム8上に強固に嵌着される。そして、正常内圧時には、ビード部1が、リム8のリムベース8bのタイヤ外周側に配されるとともに、タイヤ内部の空気圧によりリムフランジ8aに押付けられる。
カーカス層5の内周側には、空気圧保持のためのインナーライナー層6が配される。また、カーカス層5の外周側には、たが効果による補強を行うためのベルト層7が配されるとともに、ベルト層7の外周表面には、トレッドゴムによりトレッドパターンが形成される。
カーカス層5の構成材料としては、ポリエステル、レーヨン、ナイロン、アラミド等の有機繊維等が使用される。これらの材料は、いずれもゴムとの接着性を高めるべく、通常、表面処理や接着処理等がなされている。ベルト層7については、後述する。
サイドウォール部2のカーカス層5内側には、タイヤ子午線断面が略三日月状をなす補強ゴム層9が配される。これにより、タイヤ内部の空気圧が低下した際、タイヤの偏平化が抑制され、ランフラット走行が可能となる。
上述したゴム層等の原料ゴムとしては、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)等が挙げられ、これらは1種単独で又は2種以上混合して使用される。また、これらのゴムはカーボンブラックやシリカ等の充填材で補強されると共に、加硫剤、加硫促進剤、可塑剤、老化防止剤等が適宜配合される。
本発明では、図1に示すように、タイヤ装着時の車両外側のみにダブルビード構造が採用されている。つまり、車両外側に配されるビード部1のタイヤ幅方向外側に設けられ、規定リム装着時にリムフランジ8aの外周側湾曲面に対向する内周側面11を有する環状膨出部10と、その環状膨出部10に配された環状の第2ビード1bとを備える。
本実施形態では、環状膨出部10の内周側面11がリムフランジ8aの外周側湾曲面に当接しており、リムフランジ8aの先端を抱持する縮径部が存在し、その縮径部のタイヤ外周側に第2ビード1bが設けられている。環状膨出部10は、第2ビード1bが設けられ部分を略頂部として、サイドウォール部2になだらかに連なっている。また、環状膨出部10は、本実施形態で示す形状のものに限られず、例えばタイヤ子午線断面が半円状や台形状等をなすものなどでもよい。
環状膨出部10を主に構成するゴムの硬度は、車両外側の補強ゴム層9aのゴム硬度を小さくしたことを考慮しつつビード外れ抗力とリムずれ性能を維持して乗り心地を改善する上で66〜76°が好ましい。
環状膨出部10には、ビードワイヤがタイヤ周方向に環状をなすビード1b(前記第2ビードに相当する。)が配される。本実施形態のビード1bは、リム装着時に、その中心位置がリムフランジ8aの最外径点よりタイヤ外周側かつタイヤ幅方向外側に位置するように配されている。ビード1bを構成するビードワイヤは、ビード1aと同じスチールワイヤの集束体からなるものに限られず、例えば、有機繊維の集束体からなるものや、繊維強化ゴムを素材としたゴムビードなどであってもよい。
一方、本実施形態では、車両内側に配されるビード部1のタイヤ幅方向外側に、規定リム装着時にリムフランジ8aを保護するリムプロテクタ12が設けられているが、リムプロテクタ12を設けずに、リムフランジ8aとの離間位置からサイドウォール部2になだらかに連なる形状とすることも可能である。
本発明では、両側に配される補強ゴム層9a,9bは、何れもゴム硬度65〜82°であり、好ましくはゴム硬度65〜79°である。ゴム硬度65°未満では、ランフラット耐久性や、ビード外れ性能が不十分となり、ゴム硬度82°を超えると、乗り心地の向上を図ることができない。
上記のゴム硬度の範囲内において、車両内側に配される補強ゴム層9bと車両外側に配される補強ゴム層9aとは、ゴム硬度が異なっていてもよい。また、その場合、ランフラット走行時には、車両旋回時の外側に生じる横力がビード外れの原因となり易いことから、ゴム硬度として、補強ゴム層9aが補強ゴム層9bより大きいことが好ましい。
但し、車両外側に配される補強ゴム層9aは車両内側に配される補強ゴム層9bより、好ましくは最大厚みが0.5mm以上大きく、より好ましくは0.8〜1.5mmだけ最大厚みが大きい。具体的には、例えば車両外側に配される補強ゴム層9aの最大厚みが9.8〜13.5mmであり、車両内側に配される補強ゴム層9bの最大厚みが9〜12mmである。
また、補強ゴム層9a,9bは、単一のゴム層からなるものに限られず、硬さ等の物性の異なる複数のゴム層から構成されるものでもよい。その場合、各層のゴム硬度の平均値が上記の範囲内であればよい。
図示した例では、車両外側に配される補強ゴム層9aは単一のゴム層で形成され、車両内側に配される補強ゴム層9bは2層のゴム層で形成されており、両層の間にカーカス層5が介在している。この例では、カーカス層5が2層で構成され、サイドウォール部2に位置する各々のカーカス層5の内側に補強ゴム層9bが各々配されている。なお、車両外側では、サイドウォール部2に位置する2層のカーカス層5の内側に補強ゴム層9aが配されている。
本発明では、補強層16を環状膨出部10の内周面に略沿って配設してもよく、これによって環状膨出部10の内周面を補強して摩滅を抑制することができる。補強層16としては、スチールコードや、レーヨン、ナイロン、ポリエステル、アラミド等の有機繊維から構成されるチェーファが例示される。
本発明では、トレッド部4の下方に配されるベルト層7は、長手方向に対する曲げ剛性が、タイヤ周方向長さ200mm×タイヤ幅方向長さ100mm当たりの曲げ剛性として、0.9〜2.1×10N・mであり、好ましくは1.2〜2.0×10N・mである。曲げ剛性は、製品タイヤからサンプリングして測定する場合、タイヤ周方向長さ250mm×タイヤ幅方向長さ100mmの寸法にベルト層を切り出し、これをサンプルとして島津製作所製オートグラフ試験機にて、3点曲げ試験を実施する。この際、支点間距離を200mm、試験速度1mm/secとすることで、200×100mmあたりの周方向の曲げ剛性を得る。計算方法はタイヤ工学(グランプリ出版)第5章による。
ベルト層7の長手方向に対する曲げ剛性が0.9×10N・m未満であると、コーナリング時にバックリングが極度に大きくなりすぎるため、ベルト折れや、ベルト折れに起因したビード外れの問題が生じる。また、2.1×10N・mを超えると、乗り心地の向上が図れなくなる。
このようなベルト層7の構成材料としては、従来のランフラットタイヤより曲げ剛性の低い材料が使用され、スチール、アラミド、PEN、ポリエステル等が使用される。これらの材料は、いずれもゴムとの接着性を高めるべく、通常、表面処理や接着処理等がなされている。曲げ剛性はコード種類の他、材料の太さ、打ち込み本数、傾斜角度などによって調整することができる。
ベルト層7は、例えば2層構造からなり、タイヤ赤道線に対して好ましくは19〜27°の角度でコードが対称に配置される。ベルト層7の外層にはベルト補強層を設けてもよいが、その場合には、ベルト補強層を除外した状態で曲げ剛性が測定される。ベルト補強層は、例えばタイヤ周方向に配置又はらせん状に巻回したコードが使用される。ベルト補強層の構成材料としては、ポリエステル、レーヨン、ナイロン、アラミド等の有機繊維、スチール等の金属繊維等が使用される。
本発明におけるトレッド部4は、例えば図2に示すようなトレッドパターンを有している。本発明では、トレッド部4に形成されたトレッドパターンが、タイヤ赤道線CLを境界として車両外側の領域A1のボイド比率が車両内側の領域A2のボイド比率と同等以下であることが好ましい。より好ましくは車両外側の領域A1のボイド比率が車両内側の領域A2のボイド比率の75〜96%の場合である。この値が小さすぎると、車両内側の偏摩耗が大きくなる傾向がある。
具体的には、車両外側の領域A1のボイド比率が25〜35%、車両内側の領域A2のボイド比率が30〜40%が好ましい。図示した例では、4本の周方向溝と、5種類の斜め溝とが形成されているが、本発明ではこれらの太さや形成密度によって、ボイド比率を調整することができる。
また、前記トレッド部4は、少なくともキャップゴムがトレッド幅Wの40〜60%の位置A3に硬度の異なるゴムの境界線TBを有し、その境界線TBの車両外側のゴム硬度が車両内側のゴム硬度と同等以上であることが好ましい。より好ましくは、境界線TBの車両外側のゴム硬度が車両内側のゴム硬度の102〜115%の場合である。この値が大きすぎると、車両内側の偏摩耗が大きくなる傾向がある。
具体的には、境界線TBの車両外側のゴム硬度が65〜75°、車両内側のゴム硬度が62〜70°が好ましい。なお、耐久性の観点から、硬度の異なるゴムの境界線TBは、溝底に配置するのが好ましい。
[他の実施形態]
(1)前述の実施形態では、車両内側に配される補強ゴム層が2層のゴム層で形成されている例を示したが、車両内側に配される補強ゴム層を1層のゴム層で形成してもよい。その場合、車両内側においても、サイドウォール部に位置する2層のカーカス層の内側に補強ゴム層が配される。
(2)前述の実施形態では、カーカス層を2層で構成する例を示したが、本発明では、カーカス層を1層で構成してもよい。
(3)前述の実施形態では、図2に示すように4本の周方向溝と5種類の斜め溝とが形成されたトレッドパターンを有する例を示したが、本発明では、トレッドパターンは特に限定されず、前述したボイド比率が重要である。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。なお、実施例等における評価項目は下記のようにして測定を行った。
(1)ベルト層の曲げ剛性
製品タイヤから、タイヤ周方向長さ250mm×タイヤ幅方向長さ100mmの寸法にベルト層を切り出し、これをサンプルとして島津製作所製オートグラフ試験機にて、3点曲げ試験を実施する。この際、支点間距離を200mm、試験速度1mm/secとすることで、200×100mmあたりの周方向の曲げ剛性を得る。計算方法はタイヤ工学(グランプリ出版)第5章による。
(2)ビード外れ性
テストタイヤを、実車(国産3000ccクラスFR車)の左側前方に装着し、直進から半径20mの円形コースを右回りに旋回する、いわゆるJターン走行を行った。各テストタイヤは、内圧0kPaのランフラット状態とし、ビード外れが発生したときの走行速度(横Gに比例)により耐ビード外れ性を評価した。走行速度は、25km/hからスタートし、5km/h増分する方式でビード外れが発生するまで走行を行った。比較例1−1を100として指数評価し、数値が大きいほどビード外れが発生したときの走行速度が大きい、即ち耐ビード外れ性に優れていることを示す。
(3)乗り心地
実車(国産3000ccクラスFR車)による官能評価にて比較した。乗り心地は、比較例1−1における乗り心地を5ポイントとして指数で評価した。当該指数が大きいほど乗り心地が良く好ましい。
実施例1−1〜1−2
図1に示す構造(但し、トレッドゴムは1種のみ)および図2に示すパターンを有し、表1に示すような、ベルト層の曲げ剛性、両側の補強ゴム層のゴム硬度(PAD硬度)とし、更に、両側の補強ゴム層の最大厚みの差0mm、車両外側のボイド比率/車両内側のボイド比率=1、トレッドゴム硬度68°で、サイズが245/40R18のテストタイヤを作製した。その評価結果を表1に併せて示す。
比較例1−1〜1−5
図1に示す構造(但し、第2ビードなし、トレッドゴムは1種のみ)および図2に示すパターンを有し、表1に示すような、ベルト層の曲げ剛性、両側の補強ゴム層のゴム硬度(PAD硬度)とし、更に、両側の補強ゴム層の最大厚みの差0mm、車両外側のボイド比率/車両内側のボイド比率=1、トレッドゴム硬度68°で、サイズが245/40R18のテストタイヤを作製した。その評価結果を表1に併せて示す。
比較例1−6〜1−8
図1に示す構造(但し、トレッドゴムは1種のみ)および図2に示すパターンを有し、表1に示すような、ベルト層の曲げ剛性、両側の補強ゴム層のゴム硬度(PAD硬度)とし、更に、両側の補強ゴム層の最大厚みの差0mm、車両外側のボイド比率/車両内側のボイド比率=1、トレッドゴム硬度68°で、サイズが245/40R18のテストタイヤを作製した。その評価結果を表1に併せて示す。
Figure 0004544636

表1の結果が示すように、各実施例のランフラットタイヤでは、ビード外れ性能と乗り心地の向上を図ることができる。これに対して、ダブルビード構造を採用しない比較例1−1〜1−5では、ベルト層の曲げ剛性の低下やPAD硬度の低下によって、ビード外れ性が顕著に悪化した。また、車両外側のみをダブルビード構造にした場合でも、ベルト層の曲げ剛性やPAD硬度を低下させないと、比較例1−6〜1−8のように、乗り心地の改善効果が小さくなる。
実施例2−1〜2−5
図1に示す構造(但し、トレッドゴムは1種のみ)および図2に示すパターンを有し、表2に示すような、ベルト層の曲げ剛性、両側の補強ゴム層のゴム硬度(PAD硬度)、トレッドゴム硬度、車両外側のボイド比率/車両内側のボイド比率とし、更に、両側の補強ゴム層の最大厚みの差0mmで、サイズが245/40R18のテストタイヤを作製した。その評価結果を表2に併せて示す。
比較例2−1〜2−5
図1に示す構造(但し、第2ビードなし、トレッドゴムは1種のみ)および図2に示すパターンを有し、表2に示すような、ベルト層の曲げ剛性、両側の補強ゴム層のゴム硬度(PAD硬度)、トレッドゴム硬度、車両外側のボイド比率/車両内側のボイド比率とし、更に、両側の補強ゴム層の最大厚みの差0mmで、サイズが245/40R18のテストタイヤを作製した。その評価結果を表2に併せて示す。
Figure 0004544636
表2の結果が示すように、各実施例のランフラットタイヤでは、ビード外れ性能と乗り心地の向上を図ることができる。特に、車両外側のボイド比率を十分小さくした実施例2−2〜2−3では、ビード外れ性が大きく改善されている。これに対して、ダブルビード構造を採用しない比較例2−1〜2−5では、ベルト層の曲げ剛性の低下やPAD硬度の低下によって、ビード外れ性が顕著に悪化した。
実施例3−1〜3−4
図1に示す構造および図2に示すパターンを有し、表3に示すような、ベルト層の曲げ剛性、両側の補強ゴム層のゴム硬度(PAD硬度)、両側のトレッドゴム硬度、車両外側のボイド比率/車両内側のボイド比率とし、更に、両側の補強ゴム層の最大厚みの差0mmで、サイズが245/40R18のテストタイヤを作製した。その評価結果を表3に併せて示す。
比較例3−1〜3−4
図1に示す構造(但し、第2ビードなし)および図2に示すパターンを有し、表3に示すような、ベルト層の曲げ剛性、両側の補強ゴム層のゴム硬度(PAD硬度)、両側のトレッドゴム硬度、車両外側のボイド比率/車両内側のボイド比率とし、更に、両側の補強ゴム層の最大厚みの差0mmで、サイズが245/40R18のテストタイヤを作製した。その評価結果を表3に併せて示す。
Figure 0004544636
表3の結果が示すように、各実施例のランフラットタイヤでは、ビード外れ性能と乗り心地の向上を図ることができる。特に、車両外側のトレッドゴム硬度をより大きくした実施例3−1〜3−3では、ビード外れ性が大きく改善されている。これに対して、ダブルビード構造を採用しない比較例3−1〜3−4では、ベルト層の曲げ剛性の低下やPAD硬度の低下によって、ビード外れ性が顕著に悪化した。
本発明のランフラットタイヤの一例を示すタイヤ子午線断面図 図1に示すランフラットタイヤのトレッドパターンの一例を示す展開図
符号の説明
1 ビード部
1a 第1ビード
1b 第2ビード
2 サイドウォール部
3 ショルダ部
4 トレッド部
7 ベルト層
8 リム
9a 補強ゴム層(車両外側)
9b 補強ゴム層(車両内側)
10 環状膨出部
11 内周側面
CL タイヤ赤道線
A1 車両外側の領域
A2 車両内側の領域
A3 トレッド幅の40〜60%の位置
W トレッド幅
TB 硬度の異なるゴムの境界線

Claims (3)

  1. 環状の第1ビードを有する一対のビード部と、前記ビード部から各々タイヤ径方向外側に延びるサイドウォール部と、前記サイドウォール部に配された補強ゴム層と、前記サイドウォール部の各々の外周側端同士をショルダ部を介して連ねるトレッド部と、を備えるランフラットタイヤにおいて、
    車両外側に配される前記ビード部のタイヤ幅方向外側に設けられ、規定リム装着時にリムフランジの外周側湾曲面に対向する内周側面を有する環状膨出部と、その環状膨出部に配された環状の第2ビードとを備えると共に、
    両側に配される前記補強ゴム層は何れもゴム硬度65〜82°であり、前記トレッド部の下方に配されるベルト層は長手方向に対する曲げ剛性が、タイヤ周方向長さ200mm×タイヤ幅方向長さ100mm当たりの曲げ剛性として、0.9〜2.1×10N・mであることを特徴とするランフラットタイヤ。
  2. 前記トレッド部に形成されたトレッドパターンは、タイヤ赤道線を境界として車両外側のボイド比率が車両内側のボイド比率と同等以下である請求項1記載のランフラットタイヤ。
  3. 前記トレッド部は、少なくともキャップゴムがトレッド幅の40〜60%の位置に硬度の異なるゴムの境界線を有し、その境界線の車両外側のゴム硬度が車両内側のゴム硬度の102〜115%である請求項1記載のランフラットタイヤ。
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