JP5065177B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP5065177B2
JP5065177B2 JP2008164275A JP2008164275A JP5065177B2 JP 5065177 B2 JP5065177 B2 JP 5065177B2 JP 2008164275 A JP2008164275 A JP 2008164275A JP 2008164275 A JP2008164275 A JP 2008164275A JP 5065177 B2 JP5065177 B2 JP 5065177B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tire
tread portion
block
snow
width direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008164275A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010006108A (ja
Inventor
英介 瀬田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2008164275A priority Critical patent/JP5065177B2/ja
Publication of JP2010006108A publication Critical patent/JP2010006108A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5065177B2 publication Critical patent/JP5065177B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Tires In General (AREA)

Description

本発明は、特に雪道を走行する自動車に用いるのに最適な空気入りタイヤに関する。
従来、冬用の空気入りタイヤ(スタッドレスタイヤ)では、雪道を走行する際、タイヤが雪道をグリップしきれずにタイヤが雪面上をスリップし易いという難点があった。このため、雪道における雪上性能、特に雪上加速性能、雪上制動性能、及び、雪上操縦安定性を改良する対策として、トレッドパターンにラグ溝やサイプを設けた設計が成されている。
しかし、雪上加速性能を確保しようとしてサイプ数を増加させるとブロック剛性が低下して雪上制動性能や雪上操縦安定性が悪化し易いという難点がある。なお、サイプの密疎を設定する対策を行っても、やはりサイプ数を増加させたブロックの剛性が低下して雪上性能が悪化し易い。
また、例えば特許文献1、2に、トレッド部のゴムを複数に分割して形成してトレッド部を2種以上のゴムで構成させることによって、雪氷路上での走行性能を向上させることが開示されている。しかし、近年、雪上性能については更に高いものが要求されてきている。
特開2001−47815号公報 特開平6−1111号公報
本発明は、上記事実を考慮して、雪上性能を更に向上させた空気入りタイヤを提供することを課題とする。
本発明者は、タイヤの雪上における摩擦係数μの発現メカニズムについて以下の検討を行った。
図8に示すように、雪路面からは、圧縮抵抗力FA、エッジ効果による駆動力或いは制動力(以下、エッジ効果FDという)、表面摩擦力FC、及び、雪柱せん断力FB(雪柱Sをせん断する力)がタイヤTAに作用している。ここで、圧縮抵抗力FAはタイヤ前面が雪面を押し固め走行抵抗となる力、エッジ効果FDはブロックエッジやサイプエッジが雪路面を引っ掻く力によって生じる力、表面摩擦力FCはゴム表面と雪路面間の摩擦力、雪柱せん断力FBはラグ溝で雪をせん断させることによりタイヤに生じる力を示す。なお、雪柱せん断力FBはブロック陸部とラグ溝部とによる歯車を回転させるメカニズムによって生じている。
本発明者は、このメカニズムを念頭に置いて以下の検討を行った。
雪上性能向上のためには表面摩擦力を向上させる必要があり、ゴムと雪の真実接触面積を向上させるために−20℃における動的弾性率の低いゴム(以下軟ゴム)を使用することが望ましいが、−20℃での動的弾性率の高いゴム(以下硬ゴム)に比べてブロック剛性が低下するため、ブロック変形によりゴムと雪の接触面積が減少し、効果的に雪上性能を向上させることが出来ない。
また、雪柱せん断力を向上させるためにはラグ溝幅を増加させる必要があるが、溝部面積を大とすると陸部面積が減少してしまい、表面摩擦力が低下してしまうため、パターン構成で効果的に雪上性能を向上させることが出来ない。
また、エッジ効果を向上させるためにはサイプを増加させる必要があるが、ラグ溝幅を広げつつサイプを増加させるとサイプ間隔が小さくなり過ぎてブロック剛性が低下してしまうため、エッジ先端部が過度に変形して雪を引っ掻く力が減少してしまい、効果的に雪上性能を向上させることが出来ない。
そして、本発明者は、従来の冬用タイヤではセンター部、ショルダー部のサイプ配分が概ね均等であることに着目した。そして、従来の冬用タイヤでは、トレッドゴム層におけるゴム種は一般に1種類であり、雪上性能に寄与する−20℃における動的弾性率を設計する自由度が少ないことにも着目した。
更に、本発明者は、従来では、トレッドパターンが対称形状であることが多いことにも着目した。
そして、本発明者は、鋭意検討の結果、トレッドゴムのゴム種を2種以上としてタイヤ幅方向に分割して配置することを考えた。更に、トレッドパターンを非対称パターンとすることを考え、実験を重ねて更に検討を加え、本発明を完成するに至った。
請求項1に記載の発明は、タイヤ幅方向一方側のトレッド部分では、タイヤ幅方向他方側のトレッド部分に比べ、軟らかいゴムで構成させるとともにラグ溝幅を狭くし、かつサイプ密度を疎としている。
サイプ密度とは、踏面(接地面)における単位面積あたりのサイプ長さのことである。
請求項1に記載の発明では、このように、タイヤ幅方向一方側のトレッド部分では、タイヤ幅方向他方側のトレッド部分に比べ、軟らかいゴムで構成させている。従って、タイヤ幅方向一方側のトレッド部分では、表面摩擦力が向上する。
また、タイヤ幅方向一方側のトレッド部分では、タイヤ幅方向他方側のトレッド部分に比べ、ラグ溝幅を狭くしている。従って、陸部面積を増大させてブロックの表面摩擦力を増加させている。そして、タイヤ幅方向一方側のトレッド部分では、タイヤ幅方向他方側のトレッド部分に比べ、サイプ密度を疎としている。従って、ブロック剛性の低下を抑えてブロックを倒れ込み難くしている。これにより、タイヤ幅方向一方側でグリップ力が向上している。
また、本発明者は、タイヤは車両装着内側のトレッド部分が主に接地するネガティブキャンバで車両に装着されることが多いことに着目した。そして、旋回時には車両装着外側のトレッド部分の接地圧が上昇することにも着目し、検討を加え、請求項2を発明するに至った。
請求項2に記載の発明は、車両に対する装着方向が指定されており、前記タイヤ幅方向一方側が車両装着内側に指定され、前記タイヤ幅方向他方側が車両装着外側に指定されている。
請求項2に記載の発明では、車両装着内側のトレッド部分ではラグ溝幅を狭くすることにより陸部面積を増大させ、かつゴムを軟らかくすることで、特に直進時に、車両装着内側のトレッド部分での表面摩擦力アップ(グリップ力アップ)を図ることができる。
また、請求項2に記載の発明では、旋回時には車両装着外側のトレッド部分の接地圧が上昇することを利用しており、車両装着外側のトレッド部分のラグ溝を車両装着内側に比べて広くすることにより雪柱せん断力を大きくして雪上加速性能を向上させている。そして、車両装着外側のトレッド部分を硬ゴムで構成させるとともにサイプを密にしているので、ラグ溝面積を大きくしてしかもサイプ密度を増大させたパターンにしてもブロック剛性を確保することが可能になり、エッジ先端部の変形を抑えて効果的にエッジ効果を生じさせることができる。
請求項3に記載の発明では、前記タイヤ幅方向一方側のトレッド部分では、少なくとも1列のリブが形成されたトレッドパターンとされている。
請求項3に記載の発明では、陸部面積を更に増加させることにより陸部と接地面との接触面積を更に増加させている。従って、接地面に対する表面摩擦力を更に増大させることができる。
請求項4に記載の発明は、前記タイヤ幅方向他方側のトレッド部分では、前記タイヤ幅方向一方側のトレッド部分に比べ、ラグ溝幅が1.1〜5.0倍の範囲内で広い。
上記の値(ラグ溝幅比)が1.1倍未満であると、ブロック剛性に優位な差を見い出せ難くなる。また、5.0倍を超えると、車両装着外側のトレッド部分においてサイプ間隔が小さくなり過ぎてブロック剛性が低下し、エッジ効果が低下して雪上加速性能が悪化し易い。
なお、トレッドパターンが複雑になり、車両装着内側のトレッド部分と車両装着外側のトレッド部分とのラグ溝幅比を算出することが困難である場合には、ラグ溝の溝面積を車両装着内側のトレッド部分、及び、車両装着外側のトレッド部分でそれぞれ算出し、その比で代用してもよい。この場合、ラグ溝の溝面積とは、タイヤ周方向に対して0〜5度の範囲内で傾く周方向溝(リブ溝)を除いた溝面積全てのことをいう。
請求項5に記載の発明は、前記タイヤ幅方向他方側のトレッド部分では、前記タイヤ幅方向一方側のトレッド部分に比べ、−20℃におけるゴムの動的弾性率が1.1〜20.0倍の範囲内で高い。
上記の値(動的弾性率比)が1.1倍未満であるとブロック剛性に優位な差を見出せ難くなる。また、20.0倍を超えると動的弾性率が低すぎてエッジ先端部の変形が増大し、エッジ効果が低下して雪上加速性能が悪化し易い。
本発明によれば、雪上性能を更に向上させた空気入りタイヤとすることができる。
以下、実施形態を挙げ、本発明の実施の形態について説明する。なお、第2実施形態以下では、既に説明した構成要素と同様のものには同じ符号を付して、その説明を省略する。
[第1実施形態]
まず、第1実施形態について説明する。図1に示すように、本実施形態に係る空気入りタイヤ10は乗用車用のスタッドレスタイヤ(冬用タイヤ)であり、両端部がそれぞれビードコア11で折り返された1層又は複数層で構成されるカーカス(例えばラジアルカーカス)12を備えている。
カーカス12のクラウン部12Cのタイヤ径方向外側には、複数枚(例えば2枚)のベルトプライが重ねられたベルト層14が埋設されている。
ベルト層14のタイヤ径方向外側には、溝を配設したトレッド部16が形成されている。図2に示すように、トレッド部16には、タイヤ赤道面(タイヤセンター)CL上とその両側とに、タイヤ周方向Uに沿った複数本の周方向溝(主溝)22が形成されている。また、トレッド部16には、タイヤ周方向Uと交差する複数本のラグ溝24A、24Bが形成されている。本実施形態では、ラグ溝24はタイヤ幅方向Vに沿って形成されている。各ラグ溝の両端部は、周方向溝22に連通するか、又は、トレッド端Tを越えてタイヤ幅方向外側へ排水可能なように延びている。
ここで、トレッド端とは、空気入りタイヤをJATMA YEAR BOOK(2006年度版、日本自動車タイヤ協会規格)に規定されている標準リムに装着し、JATMA YEAR BOOKでの適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力(内圧−負荷能力対応表の太字荷重)に対応する空気圧(最大空気圧)の100%を内圧として充填し、最大負荷能力を負荷したときのタイヤ幅方向最外の接地部分を指す。なお、使用地又は製造地においてTRA規格、ETRTO規格が適用される場合は各々の規格に従う。
図1、図2に示すように、トレッド部16は2種のゴムで構成されており、本実施形態に係る空気入りタイヤ10は車両に対する装着方向が指定されている。タイヤ赤道面CLから紙面左側のトレッド部分16Aは車両装着内側(装着IN側)に指定され、タイヤ赤道面CLから紙面右側のトレッド部分16Bは車両装着外側(装着OUT側)に指定されている。
図3は、4本の空気入りタイヤ10が乗用車Mに装着された状態を示す説明図である。図1〜図3に示すように、車両装着内側のトレッド部分16Aは、車両装着外側のトレッド部分16Bに比べ、軟らかいゴム種(いわゆる軟ゴム)で構成されている。より具体的に説明すると、トレッド部分16Aを構成するトレッドゴム17A(図1参照)の−20℃における動的弾性率が、トレッド部分16Bを構成するトレッドゴム17B(図1参照)に比べて低い。
車両装着内側のトレッド部分16Aには、図2に示すように、周方向溝22及びラグ溝24Aによって、タイヤ赤道面CL側(タイヤセンター側)に形成された内側リブ26と、ショルダー側(トレッド端T側)に形成された外側ブロック列28とが配置されている。本実施形態では、外側ブロック列28は、ラグ溝24Aの横断によってブロック列とされ、内側リブ26はラグ溝が横断せずにリブとされている。
車両装着外側のトレッド部分16Bには、周方向溝22及びラグ溝24Bによって、タイヤ赤道面CL側(タイヤセンター側)に形成された内側ブロック列30と、ショルダー側(トレッド端T側)に形成された外側ブロック列32とが配置されている。本実施形態では、内側ブロック列30及び外側ブロック列32は、何れも、ラグ溝24Bの横断によってブロック列とされて複数の同形状のブロック31が配置されている。トレッド部分16Bでは、ラグ溝24Bの幅Jはラグ溝24Aの幅Gに比べて広い。そして、トレッド部分16Bを構成する各ブロック31では、トレッド部分16Aを構成する各ブロック29に比べ、タイヤ周方向Uの長さが短い。
図2に示すように、外側ブロック列28を構成する各ブロック29と、内側リブ26と、内側ブロック列30を構成する各ブロック31と、外側ブロック列32を構成する各ブロック31とには、何れも複数本のサイプ36が形成されている。本実施形態では、各サイプ36は、各ブロックに隣接するラグ溝に沿って形成されており、ラグ溝と実質的に平行とされている。
また、ブロック29、31に形成されているサイプ枚数は同じとされている。従って、ブロック28のサイプ間隔dAは、ブロック31のサイプ間隔dBに比べて長くなるので、ブロック28ではサイプ密度が疎となる。また、内側リブ26には、外側ブロック列28のブロック29と同じサイプ間隔dAとなるようにサイプ36が配置されている。従って、内側リブ26でも、車両装着外側のトレッド部分16Bのブロック31に比べてサイプ密度が疎となる。
なお、図2、図4に示すように、本実施形態では、ブロック29、31には何れも4枚のサイプ36が形成されており、この4枚のサイプ46によって、何れのブロックにも5つの小ブロックが形成されている。
(作用、効果)
以下、本実施形態の作用、効果を説明する。
本実施形態では、車両装着内側のトレッド部分16Aの陸部、すなわち、外側ブロック列28及び内側リブ26では、ゴムが柔らかく、ラグ溝24Aの幅が狭く、サイプ密度が疎である。すなわち、ゴムが軟らかくても、ブロック剛性を維持または増大させることが出来る。従って、サイプ密度を減らすことによりブロック剛性の低下を抑制して接地面近傍のブロック変形を抑えつつ、軟らかいゴムを配置することにより表面摩擦力を効果的に発生させることができ、雪上制動性能(グリップ力)を効率良く向上させることができる。その上、ラグ溝24Aの幅が狭いので、外側ブロック列28を構成する各ブロック29のタイヤ周方向Uの長さがトレッド部分16Bのブロック31に比べて長くなり、ブロック剛性がより高められている。
また、車両装着外側のトレッド部分16Bの陸部、すなわち内側ブロック列30及び外側ブロック列32では、ゴムが硬く、ラグ溝24Bの幅WBが広く、サイプ密度が高い(すなわちサイプ密度が密である)。すなわち、サイプ枚数を密に設定してもブロック剛性を維持または増大させることが出来る。従って、硬いゴムを配置することでブロック剛性の低下を抑制することによりサイプエッジ先端部の変形を抑えて効果的にエッジ効果を発生させ、しかも、サイプ枚数を増やすことによってサイプ36によるエッジ効果の向上を図ることができ、雪上加速性能を効率良く向上させることができる。その上、ラグ溝24Bの幅が広いので、雪柱せん断力を増大させることができる。
また、トレッド部分16Aには、タイヤ赤道面CL側の陸部として、内側ブロック列ではなく内側リブ26を形成している。従って、陸部面積を更に増加させることにより陸部と接地面との接触面積を更に増加させている。よって、接地面に対する表面摩擦力を更に増大させることができる。
また、本実施形態では、車両装着外側のトレッド部分16Bでは、車両装着内側のトレッド部分16Aに比べ、ラグ溝幅が1.1〜5.0倍の範囲内で広い。すなわち、ラグ溝24Bの幅WBは、ラグ溝24Aの幅WAの1.1〜5.0倍の範囲内とされている。これにより、この車両装着内側で表面摩擦力を向上させることができ、しかも、車両装着外側で雪柱せん断力を充分に向上させることができる。
また、車両装着外側のトレッド部分16Bでは、車両装着内側のトレッド部分16Aに比べ、−20℃におけるゴムの動的弾性率が1.1〜20.0倍の範囲内で高い。
これにより、トレッド部分16Aとトレッド部分16Bとで、ブロック剛性に優位な差を生じさせることができるとともに、エッジ効果が低下して雪上加速性能が悪化することを回避できる。
なお、本実施形態では、トレッド部16に一列のリブ(内側リブ26)が形成されている例で説明したが、複数列のリブが形成されていてもよい。
更には、周方向溝が形成されていないタイヤとすることも可能である。
また、本実施形態では、サイプ枚数でサイプ密度の高低を説明したが、サイプが分割され実質的なサイプ枚数評価が困難な場合では、前後方向のエッジ成分をもってサイプ密度を評価しても良い。
また、トレッドゴムの−20℃における動的弾性率の違いに応じてサイプエッジやブロックエッジのエッジ形状を変化させても良い。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態では、第1実施形態に比べ、トレッド部の構成が異なる。
図5に示すように、車両装着内側とされるタイヤ赤道面CLから紙面左側のトレッド部分46Aは、第1実施形態とは逆に硬いゴム種で構成されている。そして、車両装着外側とされるタイヤ赤道面CLから紙面右側のトレッド部分46Bは、第1実施形態とは逆に軟らかいゴム種で構成されている。
車両装着内側のトレッド部分46Aには、周方向溝22及びラグ溝44Aによって、タイヤ赤道面CL側(タイヤセンター側)に形成された内側ブロック列47と、ショルダー側(トレッド端T側)に形成された外側ブロック列48とが配置されている。
車両装着外側のトレッド部分46Bには、周方向溝22及びラグ溝44Aによって、タイヤ赤道面CL側(タイヤセンター側)に形成された内側ブロック列50と、ショルダー側(トレッド端T側)に形成された外側ブロック列52とが配置されている。
本実施形態では、トレッド部分46Aでは、ラグ溝44Aの幅WAがラグ溝44Bの幅WBに比べて狭い。そして、トレッド部分46Bの各ブロック51では、トレッド部分46Aの各ブロック49に比べ、タイヤ周方向Uの長さが長い。
本実施形態では、内側ブロック列47及び外側ブロック列48を構成する各ブロック49は同一寸法である。そして、内側ブロック列50及び外側ブロック列52を構成する各ブロック51は同一寸法である。
ブロック49、51には、それぞれ、5本のサイプ56が形成されている。サイプ56は第1実施形態で説明したサイプ36と同形状である。ブロック49でのサイプ間隔dAは、ブロック51でのサイプ間隔dBに比べて狭い。従って、車両装着内側の各ブロック49では、車両装着外側の各ブロック51に比べ、サイプ密度が高い。
本実施形態によっても、従来に比べ、雪動性能を向上させることができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。本実施形態では、第1実施形態、第2実施形態に比べ、トレッド部の構成が異なる。
図6に示すように、車両装着内側とされるタイヤ赤道面CLから紙面左側のトレッド部分66Aは、第1実施形態と同様に柔らかいゴム種で構成されている。そして、車両装着外側とされるタイヤ赤道面CLから紙面右側のトレッド部分66Bは硬いゴム種で構成されている。
車両装着内側のトレッド部分66Aには、周方向溝22及びラグ溝64Aによって、タイヤ赤道面CL側(タイヤセンター側)に形成された内側ブロック列67と、ショルダー側(トレッド端T側)に形成された外側ブロック列68とが配置されている。
車両装着外側のトレッド部分66Bには、周方向溝22及びラグ溝64Bによって、タイヤ赤道面CL側(タイヤセンター側)に形成された内側ブロック列70と、ショルダー側(トレッド端T側)に形成された外側ブロック列72とが配置されている。
本実施形態では、トレッド部分16Aでは、ラグ溝64Aの幅WAがラグ溝64Bの幅WBに比べて広い。そして、トレッド部分16Aの各ブロック69では、トレッド部分16Bの各ブロック71に比べ、タイヤ周方向Uの長さが長い。
本実施形態では、内側ブロック列67及び外側ブロック列68を構成する各ブロック69は同一寸法である。そして、内側ブロック列70及び外側ブロック列72を構成する各ブロック71は同一寸法である。
ブロック59、71には、それぞれ、5本のサイプ76が形成されている。サイプ76は第1実施形態や第2実施形態で説明したサイプ36、56と同形状である。ブロック69でのサイプ間隔dAは、ブロック71でのサイプ間隔dBに比べて広い。従って、車両装着内側の各ブロック69では、車両装着外側の各ブロック71に比べ、サイプ密度が低い。
本実施形態によっても、従来に比べ、雪動性能を向上させることができる。
<試験例>
本発明の効果を確かめるために、本発明者は、第1実施形態に係る空気入りタイヤの一例(以下、実施例1のタイヤ)、第2実施形態に係る空気入りタイヤの一例(以下、実施例2のタイヤという)、第3実施形態に係る空気入りタイヤの一例(以下、実施例3のタイヤという)、及び、従来の空気入りタイヤの一例(以下、従来例のタイヤという)を用意し、雪上で性能テストを行って加速性能、制動性能(ブレーキ性能)、及び、雪上操縦安定性を評価した。
従来例のタイヤでは、図7に示すように、トレッド部に4列のブロック列を形成しており、タイヤセンター側とショルダー側とで、サイプ枚数が等しいブロック90を配置している。各ブロック90に形成されたサイプ96は実施例1〜3のタイヤに形成されたサイプと同一形状である。そして、トレッドゴムについては分割せずに1種のゴムのみ用いている。
ブロック寸法については、実施例1のタイヤでは、ブロック29、31の何れについても、図4に示すように、ブロック高さ(ブロックを形成する溝の深さ)Hを10mmとした。実施例2、3のタイヤ、従来例のタイヤについても、ブロック高さHを実施例1のタイヤと同じにした。また、実施例1のタイヤでは、内側リブ26の高さをブロック29、31と同じにした。
また、サイプ深さhについては、実施例1〜3のタイヤ、従来例のタイヤとも全て6.6mmとした。従って、本試験例では、各タイヤのサイプ寸法が全て同じである。
なお、トレッド部に形成された周方向溝(主溝)の幅は、各タイヤで全て8mmとした。また、実施例1のタイヤでは、タイヤ周方向Uに隣り合うラグ溝24A同士の間隔Gを36mmとし、タイヤ周方向Uに隣り合うラグ溝24B同士の間隔Jも同じく36mmとした。
各タイヤに関し、トレッドゴムの−20℃における動的弾性率については、東洋精機製作所製のスペクロトメーターを用い、幅5mm、厚さ2mm、長さ20mmの試験片を初期荷重150gf(1.47N)、振動数50Hz、動歪み1%にて−20℃の環境下で測定することにより求めた。
各タイヤのタイヤ条件を表1に示す。
Figure 0005065177
本試験例では、全てのタイヤについて、タイヤサイズを195/65R15とし、6J−15のリムに装着して内圧を200kPaとし、乗用車に取付けて正規荷重を負荷した状態で実車走行により試験を行った。ここで、「正規荷重」とは、JATMAが発行する2007年版のYEAR BOOKに定められた適用サイズ・プライレーティングにおける最大荷重を指す。また、このリムサイズ及び内圧は、JATMAが発行する2007年版のYEAR BOOKにて定めるラジアルプライタイヤのサイズに対応する適用リム及び空気圧−負荷能力対応表に基づく。
本試験例では、加速性能については、発進性能として、静止状態からアクセルを全開にし、50m走行するまでにかかった時間(加速タイム)を測定した。
また、制動性能については、速度40km/hからフルブレーキをかけて静止状態になるまでの制動距離を計測し、上記速度(40km/h)と制動距離とから平均減速度を算出した。
そして、加速性能、制動性能の何れについても、従来例のタイヤの平均減速度に基づく評価指数100とし、実施例1〜3のタイヤについて相対評価となる評価指数を算出した。
また、雪上安定性については、テストドライバーのフィーリングで評価した。すなわち、従来例のタイヤでの操縦安定性の評価を指数100とし、実施例1〜3のタイヤについて相対評価となる評価指数を算出した。
雪上加速性能、雪上制動性能、及び、雪上操縦安定性についての評価結果を表1に併せて示す。表1の評価結果では評価指数が大きいほど雪上性能が高いこと、すなわち雪上加速性能及び雪上制動性能に優れていることを示す。
表1から判るように、実施例1〜3のタイヤの評価指数は、従来例のタイヤに比べて何れも高かった。
以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲がこれらの実施形態に限定されないことは言うまでもない。
第1実施形態に係る空気入りタイヤのタイヤ径方向断面図である。 第1実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド部を示す平面図である。 第1実施形態に係る空気入りタイヤが、指定された装着方向に従って車両に装着された状態を説明する説明図である。 図4(A)及び(B)は、それぞれ、第1実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド部に形成されたブロックの側面図、及び、タイヤ周方向から見た前面図である。 第2実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド部を示す平面図である。 第3実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド部を示す平面図である。 試験例で用いた従来例のタイヤのトレッド部を示す平面図である。 図8(A)及び(B)は、それぞれ、従来の空気入りタイヤが雪路面を転動することを示す模式的な部分側面断面図、及び、雪路面に当接しているブロックの側面断面図である(図8(A)ではサイプ本数を省略している。また、図8(B)でドットを付した領域は、雪路面を引っ掻いている部分を示す)。
符号の説明
10 空気入りタイヤ
16A、B トレッド部分
24A、B ラグ溝
26 内側リブ(リブ)
36 サイプ
46A トレッド部分
46B トレッド部分
44A、B ラグ溝
56 サイプ
66A、B トレッド部分
64A、B ラグ溝
76 サイプ
96 サイプ

Claims (5)

  1. タイヤ幅方向一方側のトレッド部分では、タイヤ幅方向他方側のトレッド部分に比べ、軟らかいゴムで構成させるとともにラグ溝幅を狭くし、かつサイプ密度を疎とした、空気入りタイヤ。
  2. 車両に対する装着方向が指定されており、前記タイヤ幅方向一方側が車両装着内側に指定され、前記タイヤ幅方向他方側が車両装着外側に指定されている、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記タイヤ幅方向一方側のトレッド部分では、少なくとも1列のリブが形成されたトレッドパターンとされている、請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記タイヤ幅方向他方側のトレッド部分では、前記タイヤ幅方向一方側のトレッド部分に比べ、ラグ溝幅が1.1〜5.0倍の範囲内で広い、請求項2又は3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記タイヤ幅方向他方側のトレッド部分では、前記タイヤ幅方向一方側のトレッド部分に比べ、−20℃におけるゴムの動的弾性率が1.1〜20.0倍の範囲内で高い、請求項2〜4のうち何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
JP2008164275A 2008-06-24 2008-06-24 空気入りタイヤ Expired - Fee Related JP5065177B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008164275A JP5065177B2 (ja) 2008-06-24 2008-06-24 空気入りタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008164275A JP5065177B2 (ja) 2008-06-24 2008-06-24 空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010006108A JP2010006108A (ja) 2010-01-14
JP5065177B2 true JP5065177B2 (ja) 2012-10-31

Family

ID=41587101

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008164275A Expired - Fee Related JP5065177B2 (ja) 2008-06-24 2008-06-24 空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5065177B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5440583B2 (ja) * 2011-10-04 2014-03-12 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ
US9463670B2 (en) 2011-10-04 2016-10-11 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Pneumatic tire
JP5440584B2 (ja) * 2011-10-04 2014-03-12 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ
JP5387659B2 (ja) * 2011-11-14 2014-01-15 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ
JP5454602B2 (ja) * 2012-03-14 2014-03-26 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ
JP2013249018A (ja) * 2012-06-01 2013-12-12 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JP5793227B1 (ja) 2014-08-06 2015-10-14 東洋ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP6888706B1 (ja) * 2020-03-04 2021-06-16 横浜ゴム株式会社 タイヤ
JP6888707B1 (ja) 2020-03-04 2021-06-16 横浜ゴム株式会社 タイヤ
JP7362957B1 (ja) 2023-02-02 2023-10-17 Toyo Tire株式会社 空気入りタイヤ

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3850972B2 (ja) * 1998-01-21 2006-11-29 住友ゴム工業株式会社 空気入りラジアルタイヤ
JP4071354B2 (ja) * 1998-05-07 2008-04-02 東洋ゴム工業株式会社 空気入りラジアルタイヤ
JP3851544B2 (ja) * 2001-11-08 2006-11-29 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ及びその装着方法
JP2003326917A (ja) * 2002-05-10 2003-11-19 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 空気入りラジアルタイヤ
JP4364557B2 (ja) * 2003-06-04 2009-11-18 東洋ゴム工業株式会社 乗用車用空気入りタイヤとホイールとの組立体、及び、乗用車用空気入りタイヤ
JP4782559B2 (ja) * 2005-12-14 2011-09-28 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
JP4544636B2 (ja) * 2006-11-09 2010-09-15 東洋ゴム工業株式会社 ランフラットタイヤ
JP4410235B2 (ja) * 2006-11-27 2010-02-03 東洋ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP5138980B2 (ja) * 2007-06-01 2013-02-06 東洋ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010006108A (ja) 2010-01-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5065177B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5291398B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5421135B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5073568B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5254760B2 (ja) タイヤ
JP6055521B1 (ja) 空気入りタイヤ
JP5895778B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2006192929A (ja) 空気入りタイヤ
JP4918261B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2007331412A (ja) 空気入りタイヤ
JP6551506B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5779164B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4928785B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5841558B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2009262646A (ja) 空気入りタイヤ
JP2007106175A (ja) 空気入りタイヤ
JP2006298060A (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP2011105104A (ja) タイヤ
JP5498029B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5147315B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4943711B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5314327B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5144178B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2006290194A (ja) 空気入りタイヤ
JPWO2009011344A1 (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110511

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120802

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120807

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120809

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5065177

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150817

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees