JPS5946801B2 - 空気タイヤとリムの組立体 - Google Patents

空気タイヤとリムの組立体

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JPS5946801B2
JPS5946801B2 JP50040488A JP4048875A JPS5946801B2 JP S5946801 B2 JPS5946801 B2 JP S5946801B2 JP 50040488 A JP50040488 A JP 50040488A JP 4048875 A JP4048875 A JP 4048875A JP S5946801 B2 JPS5946801 B2 JP S5946801B2
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JP
Japan
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tire
rim
rubber layer
bead
reinforcing rubber
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JP50040488A
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正弘 石垣
昌之 山条
武敏 久保
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Toyo Tire Corp
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Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は走行中において極度にタイヤ内圧が減じ或いは
パンクが発生した場合のランフラット走行時においても
、コーナーリングパワー、コーナリングフォースが極端
に低下せず、しかもタイヤのリム外れを生じないで、安
全走行を期し得る如き安全タイヤとして好適な空気タイ
ヤとリムの組立体を提供するものである。
安全タイヤとして必要とされる条件は、(イ)タイヤが
パンクしたとき先ずタイヤのリム外れが起らないこと、
O)パンク時に進路が急激に逸れることなく暫時安全走
行を保てること、(ハ)同じく進路から余り逸れずに制
動停止し得ること、に)ランフラット走行時にタイヤが
操縦性の害われることのない状態で、速やかに走路から
回避し得る如き適宜の走行速度、走行距離を維持できる
パンク時耐久性および操縦安全性を有しており、そのた
めにコーナリングパワーとコーナリングフォースが余り
低下しないこと、の諸要件が挙げられる。
ところで従来、提案されている各種安全タイヤは上記諸
要件を充足させるための手段として専ら一般の空気タイ
ヤとリムからなる組立体(車輪)と、他の部品との組合
わせで解決させようとするものが多く、そのうちのデュ
アルチャンバ一方式と称するのは、空気タイヤを中子(
内側)タイヤが内設された2重タイヤ構造としたもので
あって、外タイヤがパンクした際に中子タイヤの耐圧岡
牲によづてビード外れと、タイヤの上下左右の動きを規
制して、所期のコーナリングパワー、コーナリングフォ
ースおよびタイヤの撓み量を抑えることにより、ランフ
ラット時の耐久性を向上させるようにしたものである。
しかし乍ら、この欠点としては外タイヤに突き刺した釘
等が中子タイヤをも貫通する虞れが充分あること、中子
タイヤの作成に外タイヤと同程度の手間と工数を要し、
かつ重くなって経済性に劣ること、また、タイヤの装脱
着が面倒なことと、正常走行時において外・中子タイ+
間の摺接に基因する損傷や両タイヤ間に装填する潤滑剤
をリム組み迄保持させなければならない煩わしさ等、数
多くの問題点があり、既に提案されてより15年有余と
なるが未だ汎用されるに至っていない。
次に、タイヤのビード間に適当9部材を入れてビードの
落ち込みを防ぐ方式(第2図参照)のものがあるが、こ
れは金属発泡体、弾性発泡体、ゴム状弾性体等で形成さ
れている。
この特徴は゛デュアルチャンバ一方式と同じく部材の形
状を適当に選定することでランフラット耐久性が幾分向
上するが、=般的な性能とでは、コーナリングパワーコ
ーナリングフォースが非常に劣り、さらに操縦性におい
て円滑さを欠く問題がある。
また、この外にランフラット耐久性に特に重点を置いた
安全タイヤがあるが、これはトレッドの巾をリム巾に比
して大きくシ、また、タイヤが萎み、かつ横方向の力を
受けた際に、タイヤ両サイドウオール部のうちの一方が
張力下に置かれてトレッドを接触パッチの帯域で側方に
動かないようにし、他方の側壁が前記帯域で折り曲げら
れた状態に配置されることとなって、タイヤが装着され
るリムフランジと路面との間の緩衝器として作用できる
ような剛性および巾をトレッド側壁構造体およびトレッ
ドに夫々有せしめた構成になる特殊タイヤである。
このタイヤはトレッド巾がタイヤの子午線方向の断面に
おける最大中とほり等しくなるので、その結果、トレッ
ドに隣接する部分の曲率半径即ち成る曲率半径を持つク
ラウン部と同じく成る曲率半径を持つサイドウオール部
との接合部における曲率半径が小さくなって、この部分
のゴム量が増太し、またこの種の形状を持つタイヤの欠
陥とされているコーナリングフォースの低下と、さらに
高速耐久性の低下が如実にあられれる問題がある。
さらにこのタイヤは標準内圧時において最大断面中部か
らトレッド内面部までの寸法がリムフランジ部から測っ
たタイヤの最大中高さに比して極めて小さくしているが
、これは通常のタイヤ構造のものが、サンフラットした
時に起生ずるタイヤの形状は、サイドウオール部の極端
な座屈と、該座屈部での踏面との接触面の接地長さ両端
部近傍におけるサイドウオール部が内面側へ投入する座
屈とが共に発生して、この両現象の少くとも一方の影響
で、走行中の極く短時間にタイヤ破損を来たす欠陥があ
るのに対処して、前者の座屈を解消させるためにトレッ
ド巾を広くする一方、後者の座屈に対しては断面高さ/
断面中の比を小さくすることによって回避させるよう配
慮しているのである。
その結果、前記比が比較的大きい通常タイヤには前述の
特殊タイヤの構造をそのまま適用することができず、従
って既存のタイヤとは異なる製造過程を必要とし、かつ
需要者に多額の装備費負担を余儀なくさせるなどの諸欠
陥を免れ得ない。
さらにトレッド巾がリム巾に比して町成り大きい形状か
ら考えてみても、タイヤショルダ一部のゴム量が増大し
、かつコーナリングフォースおよび高速耐久性の低下を
京たす弊害に加えて、トレッド部全体の曲げ剛性が増大
することに因り乗り心地が悪くなる欠点があった。
又 これとは別に、タイヤのサイド部補強によってタイ
ヤの撓みを抑制する形式のものもあるカーこれも前者の
方式と同様、リム外れ防止用のチューブ様のもの、及び
ベース幅の広いもの等が用いられており、特殊形式のリ
ムになるか又は補強のためのチューブ様のものの剛性と
内圧保持用に相当の重量とf数店を必要とするためにコ
スト高となり汎用に適しない。
しかも、性能的には、チューブ様のものがタイヤ内面を
どこまで高く抑えられるかによるが、耐久性およびコー
ナリングパワー・コーナリングフォースの操縦特性はそ
の補強ゴム層の厚みによって左右されるが、比較的好結
果が得られるものの、コスト高の点で大きく劣り、また
装脱着の点でも因難さを有する。
以上の各種タイヤについては、主としてビード外れを防
止するためには中子タイヤ、小チューブ及びフラットベ
ース等がすべて他の部材あるいは特殊のリム等lこよっ
ているためlこ汎用されるIこ至らず、またコスト高に
なる共通の欠陥を有していた。
本発明は上述せる如き従来の各種タイヤが諸欠陥を有し
ている点に着目して、その改良を図るべく成されたもの
であり、その特徴とするところは少くとも一対のビード
ワイヤを有するビード部間に、少くとも1層のカーカス
層を延在させた空気タイヤとリムとからなる組立体にお
いて、空気タイヤのビード部外側にリムのビードシート
部末端から延びフランジに沿って該フランジよりも外側
方にフランジ最大径1こ比し、2〜7mmの小径をなし
て張り出したタイヤ周方向への高剛性能環状突起部をも
つ補強ゴム層が環状高剛性補強部材の外側にわたり、該
部材の上端部附近まで延びて耐層されており、かつ、タ
イヤサイド部Sにおけるカーカス層の内外両面には更に
別途、硬度50〜80゜の補強ゴム層が:設けらへその
外面側補強ゴム層はその両端が前記環状突起部をもつ補
強ゴム層に接して連なっていると共にタイヤサイド部に
おける最大張り出し部の厚み寸法D2はタイヤの高さ寸
法Hに対してその0.07〜0.30の範囲にあり、し
かも、該最大張り出し部の厚み寸法D2とタイヤトレッ
ド部とサイドウオール部を連結する肩部の厚み寸法D1
と、前記環状突起部をもつ補強ゴム層のサイド寄り端部
における厚み寸法D3との関係はD1≧D3〉D2であ
って、夫々の補強ゴム層8゜9の硬度は補強ゴム層8〉
補強ゴム層9の順序である点にある。
以下、その具体的態様につき添付図面を参照しつつ更に
詳述する。
M4図は本発明組立体の1例を径方向に断面示したもの
であり、左右に一対をなすビード部1,1と、それを結
合するゴム被覆された少くとも一層のコード層からなる
カーカス2と、該カーカス2が形成するクラウン部で、
タイヤ赤道線に対し60°以下の角度で交叉するゴム被
覆されたコード層からなるブレーカ3を有する空気入り
タイヤを基本構成としている。
(この基本構成は第1@第2図も同様であり、同一符号
は同一部分を示す。
)そして、ビード部1,1の外側寄りには、第5図にも
部分的に図示するが、リムRのビードシート部R1末端
からフランジR2に沿って、該フランジR2よりも外側
方にフランジ最大径L□に比し小径L2を成し、かつ、
タイヤ周方向への高剛性能を持つ環状突起部4,4が
層設される一方、タイヤサイド部Sにおけるプライ内・
外側面に補強ゴム層5,5例えばJIS硬度50°乃至
80’の範囲内の補強ゴム層5,5が加硫一本成型によ
り設けられている。
前述せるビード部1,1はスチール線等、剛弾性能を有
する素材からなる公知のビードワイヤ6がタイヤ周方向
に環状をなして埋設され、一方、環状突起部4,4はビ
ード部1,1と同程度の高剛性能を保持させるために、
各種の形態になすことが可能であるが、本例においては
突起部4,4の内層にタイヤ周方向の環状をなす高剛性
補強部材Iが夫々埋設されている。
この高剛性補強部材7としては、ビードワイヤ、スチー
ルワイヤ、ガラスコード、ガラス繊維強化ゴム、ガラス
繊維強化プラスチック等を素材となして形成された高剛
性能が使用されるが、その物理的特性が引張弾性率が2
000Ay/−以上で、しかも部材単位の強力が400
kg以上の値を示すものであることが好ましい。
さらに、環状突起部4は突出部を含む外層ゴム部8(第
4図において斜線を施した部分)!tJI8硬度75°
位の補強ゴム層8によって形成され、また、補強部材7
周縁の前記補強ゴム層8に対し上部の内方となるゴム層
部9は、JIS硬度60’程度の通常のゴム層で形成さ
べ そして外層の補強ゴム層8において、突起尖端をな
す最小半径部(第5図L2参照)がリムフランジR2の
最大半径部(第5図L1参照)から径方向に張り出す寸
法δを2乃至7叫の範囲とするよう成型させている。
なお、環状補強部材7の内半径寸法と、リムフランジR
2の最大半径部L1との寸法差δ2は小さい程、よいが
、通常1.5叫前後に設定−しておくことによりリム外
れ防止の目的を達し得るし、加硫成型性を良くすること
が可能となるのである。
次に、補強ゴム層5,5はランフラット走行時の耐久性
と操縦性の向上を図る上に、前記補強部材7及び周囲の
ゴム層と協調して多大の役割をなす部分であって、硬度
500〜800のゴム、例えばJIS硬度65°のゴム
、あるいは内外両面で必らずしも同一硬度でなく上記範
囲において外側が55°前後、内側が75°前後という
ように硬度を変えたゴムが用いられ、そしてタイヤトレ
ッド部とサイドウオール部とを連結する肩部10を厚み
寸法D1の最大厚み部となす一方、サイド部Sの最大張
り出し部11即ち第4図においてトレッド中心部よりビ
ード部方向に所要距離だけ離れた部分を厚み寸法D2の
最小厚み部に、かつ前記環状突起部4のサイド寄り端部
121、即ち前記最大厚み部よりビード部方向に所要距
離だけ離れた部分を肩部10と同等若しくは前記両部1
0.11の中間の厚み寸法D3となすよう層設させる。
この場合、肩部10を最大厚みとし、それよりビード部
方向に所要距離だけ離れた部分の厚み寸法D2を最小厚
みとしたのはパンクしたとき扁平になり難いからである
通常、パンク時、扁平になればリム外れが起り易く、又
、クッション性も悪くなくなり・事実上、走行が困難に
なることは避けられない。
もし、前記厚み寸法D2が厚く、肩部の厚み寸法D1が
薄い場合には肩部が扁平になってタイヤ全体として扁平
化する。
ところがこの点、厚み寸法D2を薄□くしていることか
ら、この部分がパンクに際し、内側へ折れ入る傾向にな
ってタイヤ全体の扁平化が免れる。
その上、D2部分が内に入りクッションの役目も果し、
走行時、耐久性をも良好とする。
更に、環状突起部4のサイド寄り端部の厚み寸法D3を
前記肩部と同等もしくは中間厚みとなしたのは、この部
分が横方向の岡牲に関連があり、又リム外れを阻む作用
もあって、これを大きくすることが好適であるからであ
る。
従ってD1≧D3〉D2の関係をもたせることが有用で
ある。
・なお、上記最小厚み部の厚み寸法D2
はタイヤの高さ寸法Hに対して0.07乃至0.30の
範囲に納まるようにすることが好ましく、かかる条件設
定によってランフラット時のコーナリングパワー及びタ
イヤ耐久性の向上が顕著となる結果を得た。
・即ち、これを解明すれば、最小厚み寸法D2がタイヤ
の高さ寸法Hに対し0.07より小さくなると、これは
同部分の厚みが薄くなることであり、パンクしたとき、
内面が互いにくっついて了い、荷重を支える役目を全く
果さず、又、摩擦熱で発熱し耐久性も損する。
事実、荷重350#、速度80/zで走行させたところ
5分位の経過で走行不能となった。
一方、0.3より大きくなるとランフラット時のコーナ
ーリング特性などは良好であるが通常の内圧による正常
走行時にサイド部分が固くなりすぎて乗り心地が悪くな
る。
しかも発熱量も多くなり高速耐久性に難を生じ実用に支
障を来たす。
そのため、前述の如く最小厚み部の厚み寸法D2はタイ
ヤ高さ寸法Hに対して0.07〜0.30の範囲に収め
ることが好適である。
しかして、前述せる如く、環状突起部4Eこおける突起
尖端部が、リムフランジR2の最大半径部Lφ)ら径方
向に張り出す寸法δを2乃至7欝の範囲内に規制したの
は、該寸法δが2rran未満の場合は、補強部材によ
るビード外れ防止、操縦安定性の効果が少なくなり、一
方、7簡を越えるとリムビードシートR1へのタイヤ装
着圧力に4 kg/ctr1以上が要求され、危険作業
を伴うと共に装着時に尖端部がリムフランジR2の内側
部に咬まれる恐れがあって通常、核部の硬度としてJI
S硬度75°位にするのが好適であるEこかかわらず、
それを越えた高硬度1こしなければならなくなるからで
ある。
そして、かような高硬度は硬すぎて、実用に即しなくな
る。
又、加硫工程上からも突起部4にゴムが流れ込みにくく
て、しかも加硫後タイヤを加硫モールドから外す際に傷
を受ける虞れがあるからである。
本発明組立体における空気タイヤの構造は叙上の通りで
あるが、次にその機能面での特徴について述べると、通
常の一般タイヤにおいて、タイヤのビード外れを来たす
要因を分析して見るに、第3図に示す如くタイヤがサイ
ドフォースを受けると、ビードワイヤ6を中心とした回
転を生じて破線図示状となりリムRの基底部にビード部
1が落ち込む現象を生じる。
特にランフラット時にはサイド部Sの内圧による外方へ
の張力が無くなり、従って回転変位が大きくなって、又
、内圧によりビード部1をリムフランジR2内面部に押
し付けている力がなくなっηビード部1が一層落ち込み
易くなる。
しかも内圧の低下につれて、タイヤの撓みが大きくなり
、タイヤの転勤抵抗が殊に大きくなるために、通常の回
転時はもとより、制動時においては、リムRとビード部
1の相対的ずれが大きくなる。
このことにより、ビード部1をリム基底部に落し込む変
位が次々と周上で加えられることとなり、ビード1が外
れ易くなる。
この傾向はサイドフォースと共Eこ、ビードシート部R
1およびタイヤのビード基部カミリム基底部側に外れ勝
手の形状を成していることもビード外れを容易ならしめ
る一因となって、更に大きくなる。
かかる一般タイヤに対して本発明に係る空気タイヤは、
前述の如く環状突起部4の補強ゴム層8と補強部材7と
を有していることによって、上述せるビード外れの現象
を確実に防護することが可能となったのである。
このことを第6図において示す。
同図より明らかなように一般タイヤにあっては内圧の低
下と共にビード外れ抗力は著しく低下する傾向にあるが
、本発明に係る空気タイヤT1.T2にあっては内圧低
下時においても充分なビード外れ抗力を保持している。
ここでT、、T2は第4図図示の本発明構成の空気タイ
ヤにおいて補強ゴム層5,5の厚さを異にしたもので、
代表的例としてはT1は同補強ゴム層の厚さ力月3y+
+m、 T2は10間である。
次いで、この防護機能をより明らかにすべく第5図を参
照しつつ説明すると、ビードシート部R1上(こ弾着し
ているビードワイヤ6を中心としてサイドフォースに起
因して生ずるビード部1の回転の動きは、周方向に環状
をなす補強部材7によって、略々完全に抑えられる。
即ち、第5図上で実線矢示する方向の回転モーメントは
補強部材7が延びないために、破線矢示方向の動きに換
えられる。
この場合、リムフランジR2の外側に位置する突起尖端
の張り出し寸法δだけ、この部分を圧縮させないと突起
4はフランジR2を乗り越えず、この部分の圧縮がない
限りタイヤビード部1は外れることがない。
従って、補強部材7の径方向の伸びが少ない私又、δが
許容し得る範囲内で大きい程、更に、δ1−δ=δ2が
小さい程、ビード部1がリムシート部R1から外れるこ
とのないのは当然である。
一方、リムRには、リムフランジR2に通常r1r2の
両方の曲率傾斜があるために、 タイヤ接地部の近傍で
タイ□ヤに加えられるサイドフォースに基いて生じる破
線矢示方向の変位は、接地を離れたところで復元しよう
とする方向に生じる反力によって打ち消されることとな
り、元に戻ってビード部を外れる方向lこ作用する力は
零となる。
次に、ランフラット時のコーナリングフォース特性につ
いて考察してみると、従来一般のラジアルタイヤ、即ち
第1図におけるタイヤにおいて、金属突起20を有しな
いものは、第7図において線7で示すように、スリップ
アングルが6〜7゜近辺からコーナリングフォースが徐
々に立ち上ってくるが、その値は非常に低くて、直ぐに
リム外れを起すばかりでなく反力が操縦バンドルに感じ
られず、操縦安定性が著しく劣る。
これはランフラット状態のタイヤが後輪側である場合に
は旋回時に極端なオーバステアとなり、スピン状態を呈
するに至る欠点がある。
一方、第4図で示す補強ゴム層8をJIS硬度75°の
ゴムとし、カリサイド補強ゴム層5の厚さを13wmに
形成し、カーカス層は1650デニールのレーヨンコー
ドを2本撚ったものを1インチ当り23本配した層が2
層で、ブレーカ−はスチールブレーカ−がQ、25m1
φを5本撚り合わせたものを1本のスチールコードとし
く I X 5 Xo、25と表示する)、このスチー
ルコードを1インチ当り22本配した層が2層(なお、
スチールコードの周方向に対する角度は17〜19度で
2層は互いに交叉するように配置)、ナイロンブレーカ
−が1260デニールのナイロンコードを2本撚ったも
のを1インチ当り23本配した層が1層で、これらスチ
ールブレーカ−とナイロンブレーカ−を積層形成してな
る空気タイヤで、内圧1.7kq/crAの状態で第7
図の線aのコーナリング特性を示す如きコンバット式タ
イヤTを使用し、これをリム外れ防止部材がない通常の
リムに装着した場合をT、前記タイヤTを厚さ3〜4閣
以トの金属突起20をつけた第1図のリムR1に装着し
た場合をT6、硬度800のゴムスペーサーを挿入して
ビード部の横方向移動を抑えた第2図図示のリムに装着
した場合をT7とし、夫々についてランフラット時の状
態をみると、前記通常のリムに装着したタイヤT、では
線dで示すようにスリップアングル5°位から以下でコ
ーナリングフォースが負の値となる。
これに対し、第1図図示のリム装着のタイヤT6の場合
では第7図の線f、第2図図示のリム装着のタイヤT7
では線eとなり、何れもある程度、良好な結果が得られ
る。
しかし、前者の第1図図示のリム装着の場合には反面、
リム装着時に12#/dの過大な力を要して危険となる
問題があり、一方、後者の第2図図示のリム装着の場合
にはスリップアングル3゜のときのコーナリングフォー
スは正常時の約30チ以下となり、何れも顕著な改善が
得られたとい云い難い。
これに対して、前記コンバット式タイヤTに張り出し寸
法δを4tIlIIL、補強部材7を3 X 3 X
O,96のビードワイヤ、ゴム層9に硬度60度を使用
して環状突起部4を形成してなる本発明タイヤT1を用
いた組立体に於いては、第1図において線すに示すよう
に、入サイド補強ゴム層5の厚さを10mに形成し、か
つ、その他の条件を上記タイヤと同等と成した空気タイ
ヤT2を使用した今1つの例のものが第7図において線
Cで示すように一失々ランフラット時の高コーナリング
フォース特性を有しており、線すにおいてはスリップア
ングル3°時で世常時の60%以上、線Cにおいても4
5%以上の高値を有している。
ところで、上記の各結果を呈する理由に関し、捩れ方向
の力を横方向に加模して表わした第8図に示す模擬図に
従って更に考察すれば、前記コンバット式タイヤTをリ
ム外れ防止部材を有しない通常のリムに装着した場合T
、に前述した如くコーナリングフォースが負の値となる
のは、コーナリングフォースが接地部とリム部との相対
的なねじれに抗する力と考えられるが、ビード部が自由
に動き、第8図の構造模式図において負荷がかかり、内
圧及びコーナリングフォースが共に零の状態へから、横
方向力がカロえられると、タイヤサイド部が弾性的に補
強されているに過ぎないために負荷時の横方向の動きに
対して第8図二のように不静定になるためと考えられる
更にこの第8図について少しく説明すると、通常の空気
入りの場合はイの模擬図に相当L1前記タイヤTに第1
図の如く金属突起を組合わせた車輪のランフラットの模
擬図は八に、相当し、タイヤTにゴムスペーサーを挿入
した第2図のリム装着のランフラット模擬図はホに相当
する。
これに対し、本発明に係る高剛性能をもつ環状突起とサ
イド補強ゴム8を周方向に備えた第4図の本発明側タイ
ヤ’r1t ’r2とリムとの組立体におけるランフラ
ットの模擬図は何れも口のような状態となると考えられ
る。
なお、第8図における上辺と下辺はトレッド側とビード
部を含むリム側を相対的に示唆するものであり、両辺間
におけるスプリングはサイド部における弾性の存在状態
を表わすものである。
従って、通常の空気入りタイヤにあってはイの如く平均
した弾性をもつものとされている。
ところが、本発明における環状突起と補強ゴム8を周方
向に具備したものは、他の各種の態様と異なり、ビード
部における態様に変化があることが理解される。
即ち、第8図口より明らかなように、横方向の動きに対
してビード部1上部が環状突起部4によってリムフラン
ジR2を包み込んでいることと、環状突起部4のサイド
部寄り側が必然的に厚くなることによってビード1上部
が横方向に強い剛性を有し、サイド部Sの動きを制限し
ている。
厳密には、コーナリングフォースが前述せる如く、接地
部とリム部との相対的な捩れに対する反力であるため、
その効果は模式図の曲面剛性と考えられるので大きくな
りコーナリングフォース特性に大きく寄与している。
なお、この場合の実測における条件はタイヤ空気圧が1
.7に/−で、荷重が300kgである。
更に、次いで本発明組立体のランフラット時の耐久性能
に関しては、175/70HR13のタイヤ(本表示は
70シリーズラジアルタイヤのサイズを表わし、通常、
175はタイヤに内圧を充填した場合におけるタイヤ最
大幅(am)、70は前記タイヤ最大幅とタイヤ高さと
の比、即ち扁平率に100を乗じた数字である。
)で、ランフラット荷重350A9.速度80Aal/
h時での耐久性能を示している第9図にみられるように
、環状突起部4の剛性向上と相俟って、サイド部、ビー
ド上部の厚さD2. D3を大きくとることができ、第
4図に示すように、肩部も均一な状態で厚くできるため
、撓み量が小さくなり、入 タイヤ内部の発熱分布も均
一になることによって局部的な発熱を抑えるこ、とが可
能であって、第1図においてサイド補強ゴム層の厚さを
異にし、本発明タイヤに対応さぜたタイヤT3. T、
と本発明の両タイヤT1゜T2を使用した本発明組立体
とは第9図に示すドラムテスターの結果から明らかなよ
うに、ランフラット時の耐久性能は飛躍的に向上する結
果が得られた。
なおドラムテスターによるランフラット時の耐久性能は
タイヤの一部に破壊が起り、異常振動が発生し、止まる
までの時間をとって表示した。
斜上の構成ならびに作用から明らかなように、本発明組
立体はタイヤサイド部Sに形成させた補強ゴム層5と、
ビード部lこ隣接してリムフランジ部外方に突出する少
くとも一方に設けた環状突起部4をもつ補強ゴム層8と
、該補強ゴム層8に下部及び外側を況囲されて配設され
た補強部材7により必然的に生じる補強ゴム層8上部の
補強層との組合せにより、かつ夫々の硬度関係ならびに
所要各部の厚さの差によってランフラット時のコーナー
リングフォースおよび耐久性能の向りは顕著なものがあ
り、これがランフラット時の安全タイヤとしての3つの
重要な役割り、即ちビード外れがなく、パンク時にも完
全な操縦性を有する(コーナリングフォースが高い)シ
、更にパンクが生じても操縦性を備えながら耐久性に富
むという特徴を充分発揮するのlこ役立つことは当然で
ある。
しかも、補強ゴム層5を適当な硬度とすることによって
、撓みが少なく発熱量を小さく抑える一方、クラックを
生じない耐久性に富む利点を充分発揮させることができ
る。
さらに本発明においては、従来多用されている一般リム
をそのまま使用して一リム外れの起らない安全タイヤと
しての機能を果し得る汎用的効果を有するものであり、
しかも、サイド補強と補強チューブの組合わせになるも
の、デュアル芙ヤンバーのもの、スペーサーを挿着する
ものなどの各種の従来安全タイヤに比し、重量を軽減し
得る利点があり、操縦の円滑性、コストの低減を果す上
tこすぐれた効果を奏し、また、環状突起部4をその最
小半径部がリムフランジの最大半径部から径方向に張り
出す寸法を2乃至7mmの範囲に定めたから、タイヤへ
のリム装着が従来のタイヤと同等程度lこ容易であるし
、ビード外れもすく、タイヤの加硫時にも成型性を良く
する上に好都合となって、実用的価値の高い安全タイヤ
として斯界に益する処、多大である。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は従来タイヤの各列の軸方向断面図
、第3図は従来の通常タイヤにおけるビード部の変位を
略示する説明図、第4図は本発明組立体の例に係る軸方
向断面図、第5図は第4図におけるビード部分の略示断
面図、第6図および第7図は本発明組立体の性能を従来
組立体と比較示した特性線図、第8図は同じく本発明組
立体と従来組立体の構造を比較示した模式図、第9図は
本発明組立体と従来組立体との耐久性能を比較示した特
性線図である。 1・・・・・・ビード部、2・・・・・・カーカス層、
4・・・・・・環状突起部、5・・・・・・補強ゴム層
、6・・・・・・ビードワイヤ、1・・・・・・高剛性
補強部材、8・・・・・・補強ゴム層、R・・・・・・
リム、S・・・・・・タイヤサイド部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 少なくとも1対のビードワイヤ6を有するビード部
    1,1間に、少なくとも1層のカーカス層2を延在させ
    た空気タイヤと、リムRとからなり、前記空気タイヤは
    、そのビード部1,1外側に、前記リムRのビードシー
    ト部R1末端から延び、フランジR2に沿って該フラン
    ジR2よりも外側方にフランジ最大径L1に比し2〜7
    Wanの小径L2をなして張り出したタイヤ周方向への
    高剛性能環状突起部4をもつ補強ゴム層8が環状高剛性
    補強部材7の外側Eこわたり、該部材Iの上端部附近ま
    で延びて間層されており、かつ、タイヤサイド部Sにお
    けるカーカス層2の内外両面には硬度50°〜80°の
    補強ゴム層5,5が設けられ、その外面側補強ゴム層5
    はその両端ゴム層9が前記環状突起部4をもつ補強ゴム
    層8に接して連なっていると共にタイヤサイド部S&こ
    おける最大張り出し部11の厚み寸法D2はタイヤの高
    さ寸法Hに対して0907〜0.30の範囲にあり、し
    かも、該最大張り出し部11の厚み寸法D2とタイヤト
    レッド部とサイドウオール部を連結する肩部10の厚み
    寸法D1と、前記環状突起部4をもつ補強ゴム層8のサ
    イド寄り端部12における厚み寸法D3との関係はD1
    ≧D3〉D2であって、前記補強ゴム層8゜9の硬度は
    、補強ゴム層8の硬度が補強ゴム層9のそれより犬であ
    ることを特徴とする空気タイヤとリムの組立体。
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