JP2000198333A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP2000198333A
JP2000198333A JP10374842A JP37484298A JP2000198333A JP 2000198333 A JP2000198333 A JP 2000198333A JP 10374842 A JP10374842 A JP 10374842A JP 37484298 A JP37484298 A JP 37484298A JP 2000198333 A JP2000198333 A JP 2000198333A
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Japan
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tire
rim
carcass
axial direction
bead
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JP10374842A
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English (en)
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Naoaki Iwasaki
直明 岩崎
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C17/00Tyres characterised by means enabling restricted operation in damaged or deflated condition; Accessories therefor
    • B60C17/04Tyres characterised by means enabling restricted operation in damaged or deflated condition; Accessories therefor utilising additional non-inflatable supports which become load-supporting in emergency
    • B60C17/06Tyres characterised by means enabling restricted operation in damaged or deflated condition; Accessories therefor utilising additional non-inflatable supports which become load-supporting in emergency resilient
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C17/00Tyres characterised by means enabling restricted operation in damaged or deflated condition; Accessories therefor
    • B60C17/009Tyres characterised by means enabling restricted operation in damaged or deflated condition; Accessories therefor comprising annular protrusions projecting into the tyre cavity

Abstract

(57)【要約】 【課題】 タイヤ重量の増加や乗り心地の悪化を伴うこ
となくランフラット性能を向上する。 【解決手段】 正規リムJにリム組みしかつ正規内圧を
充填した無負荷の正規状態におけるタイヤ軸を含む子午
線断面において、サイドウォール部3は、トレッド部2
の端部2E、2Eからタイヤ軸方向外側へ傾いてビード
部4までのびる。また正規リムJのリムフランジに接す
るビード面4aとサイドウォール部の外表面3aとを滑
らかに継ぐ仮想の輪郭線Vからタイヤ軸方向外側に突出
しリムフランジJFを外から覆いタイヤ周方向に連続す
る補強リブ9を具える。カーカス6は、その厚さの中心
線がタイヤ軸方向に最外側となるカーカス最大巾点M
を、補強リブ9のタイヤ半径方向の高さ位置内に有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パンク等によりタ
イヤ内の空気が抜けた場合でも比較的長距離を走行しう
るランフラット性能を有する空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】近
年、パンク等によりタイヤ内の空気が抜けた場合でも、
リム外れせずかつある程度の速度の制約を受けながらも
比較的長距離を走行しうるランフラットタイヤが、例え
ばドライバーがタイヤ交換を行うことが困難と予想され
る福祉車両向けや、道路上でのタイヤ交換作業の危険性
を防止するという目的で種々提案されている。なお例え
ば米国では、このようなランフラット性能として、速度
80km/Hで約80km走行しうることが望まれている。
【0003】通常の空気入りタイヤでは、タイヤの内圧
が抜けると、それ自身の構造要素の剛性だけでは車軸荷
重を支えることができない、このため、パンク走行時で
は、図4に示す如く、リムJのフランジJFと路面との
間に位置するタイヤのサイドウォール部の内腔面同士が
領域a、bにて激しくすべり摩擦接触を繰り返し、その
ときの摩擦熱によってこの部分のタイヤ骨格をなすカー
カスcが溶断してタイヤの破壊を招いている。このとき
のカーカスの破壊は、接触面同士のすべり量と圧力との
双方に依存する。
【0004】このようなタイヤ内腔面の接触を防止する
ために、サイドウォール部のタイヤ内腔面側に断面略三
日月状をなす硬質ゴムからなる補強ゴム層を設け、パン
ク時のサイドウォール部の縦撓みを抑えるものが、例え
ば特開昭53−18104号公報、特開昭64−308
09号公報、特開平2−281289号公報などによっ
て提案されている。しかしながら、サイドウォール部に
補強ゴム層を設けたものでは、通常、タイヤ重量が極端
に重くなる他、内圧を充填した標準走行ではサイドウォ
ール部の撓みが十分に確保されず、乗り心地の悪化が大
きいという問題がある。
【0005】本発明は、以上のような問題点に鑑み案出
なされたもので、軽量化できしかも乗り心地の悪化を最
小限に抑えつつランフラット性能を発揮しうる空気入り
タイヤを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、トレッド部からサイドウォール部を経て
ビード部のビードコアに至るトロイド状のカーカスを具
えた空気入りタイヤであって、正規リムにリム組みしか
つ正規内圧を充填した無負荷の正規状態におけるタイヤ
軸を含む子午線断面において、前記サイドウォール部
は、トレッド部の端部からタイヤ軸方向外側へ傾いてビ
ード部までのびるとともに、前記正規リムのリムフラン
ジがリム巾をなすリム巾面に接するビード面とサイドウ
ォール部の外表面とを滑らかに継ぐ仮想の輪郭線からタ
イヤ軸方向外側に突出し前記リムフランジを外から覆い
タイヤ周方向に連続する補強リブを具え、しかも前記カ
ーカスは、該カーカスの厚さの中心線がタイヤ軸方向に
最外側となるカーカス最大巾点Mを、前記補強リブのタ
イヤ半径方向の高さ位置内に設けたことを特徴とする。
【0007】従来の一般タイヤないしランフラットタイ
ヤでは、図4に示した如く、タイヤのサイドウォール部
がビード部よりもタイヤ軸方向外側に張り出して屈曲撓
みすることを前提として、この屈曲撓みの低減に着目す
るものであったが、本発明では、これとは全く異なる観
点からランフラット性能を改善するものである。すなわ
ち、発明者らによる種々の実験の結果、パンク時のタイ
ヤ内腔面同士の接触圧力を低減するためには、図3に略
示するように、トレッド部、サイドウォール部などをビ
ード部とこれに連なるリムがなす空所に納めるととも
に、このとき、路面と接地することとなるビード部近傍
に、タイヤ周方向に連続してリムフランジを覆う補強リ
ブを形成しておくことが効果的であることを見出した。
このようなタイヤ構造では、パンク走行時において従来
のような高い接触圧力ないし大きなすべり量を伴ったタ
イヤ内腔面同士のすべり摩擦接触を抑制できるため、カ
ーカスの溶断などが長期間に亘って防止されてランフラ
ット走行性能が向上できる。
【0008】また、パンク時に、このようなタイヤ変形
をなす構造は、主として、サイドウォール部を、トレッ
ド部の端部からタイヤ軸方向外側へ傾けてビード部まで
のばし、かつタイヤの骨格をなすカーカスのカーカス最
大巾点Mを補強リブのタイヤ半径方向の高さ位置内に位
置させるといういわゆるプロファイル変更と、前記補強
リブの付加によって得られるため、タイヤ重量を該補強
リブによる僅かな重量増加に止めることができる利点が
ある。さらに、本発明のタイヤでは、サイドウォール部
には、従来のような断面略三日月状をなす補強ゴム層な
どを配する必要がないため、通常走行時ではサイドウォ
ール部での縦撓みを確保でき、乗り心地性能の低下を最
小限に抑えることができる。
【0009】なおカーカスは、前記カーカス最大巾点M
が、前記ビードコアの断面中心点よりもタイヤ軸方向外
側にあることが望ましい。すなわち、パンク状態に至る
とサイドウォール部には、作用荷重によってカーカス最
大幅点Mないしその近傍を支点としてタイヤ内腔面側へ
と倒れ込もうとする曲げモーメントが作用する。ここ
で、カーカス最大巾点Mをビードコアの断面中心点より
もタイヤ軸方向外側に設定しておくと、ビード部はサイ
ドウォール部とは逆にリムフランジへと倒れ込む変形が
促進されるため、耐リム外れ性能が向上される。
【0010】また補強リブについては、前記仮想の輪郭
線とタイヤ半径方向の最外側で交わるリブ最外側点Xが
前記カーカス最大点Mよりもタイヤ軸方向内側に設定し
ておくことによって、パンク時に際して、サイドウォー
ル部、トレッド部の前記ビード部内の空所へのたたみ込
みがより一層良好なものとすることができ、ランフラッ
ト性能を向上しうる点で望ましい。
【0011】ここで、「正規リム」とは、タイヤが基づ
いている規格を含む規格体系において、当該規格がタイ
ヤサイズ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであ
れば標準リム、TRAであれば "Design Rim" 、或いは
ETRTOであれば "Measuring Rim"となる。また、
「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規
格体系において、各規格がタイヤサイズ毎に定めている
空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRA
であれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLDINFLAT
ION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば
"INFLATION PRESSURE" であるが、タイヤが乗用車用で
ある場合には180kPaとして定めるものとする。ま
たタイヤ子午線断面におけるタイヤ外表面については、
サイドウォール部の模様、マークなどは含めないものと
する。さらに、「カーカスの厚さの中心線」を定める際
には、一対のビードコア間をトロイド状に跨るプライの
本体部分について定めるものとする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態をチュ
ーブレスかつ乗用車用の空気入りタイヤを例示した図面
に基づき説明する。図1には、正規リムJにリム組みし
て正規内圧を充填しかつ無負荷とした正規状態のタイヤ
子午線左半分の断面を示しており、右断面はほぼ対称に
現れる。図において、本実施形態のタイヤは、トレッド
部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビード
コア5に至るカーカス6と、このカーカス6のタイヤ半
径方向外側かつトレッド部2の内部に配置されたベルト
層7とを具えたものを例示している。
【0013】前記カーカス6は、例えば、ビードコア
5、5間をトロイド状に跨る本体部6aと、この本体部
6aの両端に連なりかつ前記ビードコア5の周りをタイ
ヤ軸方向内側から外側に折り返された折返し部6bとを
一体に有する1枚のカーカスプライ6Aから形成された
ものを示している。またこのカーカスプライ6Aは、ナ
イロン、ポリエステル、レーヨン、アラミドなどの有機
繊維からなるカーカスコードの配列体をトッピングゴム
にて被覆して形成され、本例では前記カーカスコードが
タイヤ赤道Cに対して70〜90度の角度で傾けて配列
されたラジアル構造を例示している。
【0014】なお、本実施形態では、前記カーカスプラ
イ6Aの本体部6aと折返し部6bとの間には、前記ビ
ードコア5の外面からタイヤ半径方向外側にのびる硬質
ゴムからなるビードエーペックスゴム8が配置されビー
ド部4の曲げ剛性を適宜高めうる。このようなビードエ
ーペックスゴム8は、例えばJISA硬度が60〜99
゜、好ましくは70〜99゜の硬質ゴムが好ましい。
【0015】また前記ベルト層7は、例えばベルトコー
ドをタイヤ赤道Cに対して小角度(例えば10〜35
゜)で傾けて配列した2枚のベルトプライ7A、7Bを
該ベルトプライのコードがプライ間で互いに交差するよ
うに向きを違えて配することにより形成することができ
る。これにより、カーカス6をタガ締めしトレッド部2
の剛性を高めうる。また、ベルトコードには、アラミ
ド、レーヨン等の高弾性の有機繊維コードも必要に応じ
て組み入れることができる。
【0016】本実施形態の空気入りタイヤのサイドウォ
ール部3は、トレッド部2の端部2Eからタイヤ軸方向
外側へ傾いてビード部4までのび、本例ではそのタイヤ
内腔面i側に補強ゴム層などを配していないものを例示
している。このため、走行中の衝撃は一般的な空気入り
タイヤと同様に該サイドウォール部3が撓むことにより
吸収され、優れた乗り心地性能を維持することが可能に
なる。なおサイドウォール部3が、このような傾きをな
す関係上、本実施形態の空気入りタイヤは、同一サイズ
のリムJに装着される標準の空気入りタイヤに比べる
と、トレッド部2の巾が小さくなる。これはトレッドゴ
ムの使用量を少なくしてタイヤ重量を低減するのに役立
つ。
【0017】また本実施形態の空気入りタイヤは、正規
リムJのリムフランジJFがリム巾RWとなるリム巾面
JWに接するビード面4aとサイドウォール部3の外表
面3aとを滑らかに継ぐ仮想の輪郭線Vを設定したとき
に、この仮想の輪郭線Vからタイヤ軸方向外側に突出し
前記リムフランジJFを外から覆いタイヤ周方向に連続
する補強リブ9を両方のビード部4に具えているものを
例示している。
【0018】本実施形態の補強リブ9は、略均一な厚さ
tを有し、リムフランジJFのタイヤ軸方向最外側点N
をさらにタイヤ軸方向外側に超えて終端する頂端面9a
と、この頂端面9aのタイヤ半径方向の縁部に連なり前
記仮想の輪郭線Vへと本例では山裾状にのびる外向き面
部9oと、内向き面部9iとを有する。そして本例では
補強リブの外向き面9oは、輪郭線からタイヤ半径方向
内側へと傾斜して前記頂端面9aへと連なるものが例示
する。また外向き面部9o、内向き面部9iは、それぞ
れ前記サイドウォール部の外表面3a、ビード面4aに
円弧面11、12を介して連なることにより、この部分
への応力集中を緩和し、クラックなどを有効に防止する
のに役立つ。
【0019】また、この補強リブ9の厚さtは、タイヤ
サイズに応じて種々の値が設定されるが、例えば5mm以
上、好ましく8mm以上、より好ましく10mm以上であ
る。なおこの補強リブ9の厚さtが大きすぎるとタイヤ
重量の増加を伴いやすくなる傾向があるため、例えば前
記いずれかの厚さtの下限値と組み合わせにおいて25
mm以下とするのが望ましいものである。なお補強リブ9
は本例では厚さtがタイヤ軸方向内側に向けて変化(増
加)するものを例示している。これにより、補強リブ9
の剛性を高め、後述するランフラット走行時の耐久性を
高める。なおこのように補強リブ9の厚さtがタイヤ軸
方向で変化する場合、その最低厚さが前記厚さtの規定
を満足するのが望ましい。
【0020】また補強リブ9の前記輪郭線からの突出長
さは、特に限定されるものではないが、パンク走行時に
おいて、リムフランジJFが路面と接触しないような長
さに定めるのがよい。なお補強リブ9は、前記正規状態
でリムフランジJFに接していても良くまた離間しても
良い。
【0021】そして、本実施形態では前記カーカス6
は、該カーカスの厚さの中心線6c(図1に示す)がタ
イヤ軸方向に最外側となるカーカス最大巾点Mを、前記
補強リブ9のタイヤ半径方向の高さ位置内Aに設けてい
る。
【0022】このような空気入りタイヤでは、パンク時
において、図3に略示する如く、前記カーカス最大巾点
Mを起点としてカーカス6が屈曲し、該カーカス最大巾
点Mよりもタイヤ半径方向の外側にあった部分、すなわ
ちトレッド部2やサイドウォール部3の主要部などは、
前記ビード部4とこれに連なるリム底Jがなす空所へと
納めることができる。また車軸荷重は、リムJから、ビ
ード部4、さらにはタイヤ周方向に連続して設けられた
補強リブ9を介して路面へと作用するため、前記空所内
に納められたタイヤ構成部材には大きな車軸荷重が直接
付与されることが防止できる。従って、パンク走行時に
おいて従来のような高い接触圧力ないし大きなすべり量
を伴ったタイヤ内腔面同士のすべり摩擦接触を抑制でき
るため、カーカス6の溶断などが長期間に亘って防止さ
れてランフラット走行性能が向上できる。また、本実施
形態の空気入りタイヤでは、サイドウォール部3に別途
補強ゴム層を設ける必要が無く、実質的な重量増加は前
記補強リブ9の付加だけに抑えることができ、軽量化を
図りつつ乗り心地性能の低下をも最小限に抑えうる。
【0023】なお本実施形態の空気入りタイヤは、トレ
ッド部2の巾が減少したものの、サイドウォール部3の
前記傾きと補強リブ9との相乗作用によって、旋回時の
横力に対する曲げ剛性が格段に向上しており、コーナリ
ングパワーの低下による操縦安定性の悪化などの不具合
も防止しうる。
【0024】なお、前記「補強リブのタイヤ半径方向の
高さ位置A」とは、原則として、前記補強リブ9の外向
き面9o、内向き面9iが前記仮想の輪郭線Vと交わる
リブ最外側点X、最内側点Yの間として定められるが、
前記外向き面9o、内向き面9iが上述のように円弧面
11、12を介して輪郭線Vに交わるときには、リブ最
外側点Xは、補強リブ9の外向き面9oの延長線が仮想
の輪郭線Vと交わる点とし、リブ最内側点Yは、補強リ
ブ9の内向き面のタイヤ半径方向最外側点Qからのびる
タイヤ軸方向線と前記仮想の輪郭線との交点とする。
【0025】ここで、前記カーカス最大巾点Mが前記補
強リブ9のタイヤ半径方向の高さ位置Aをタイヤ半径方
向外側に超えて位置すると、サイドウォール部3がリム
と路面との間に挟まれやすくなり、カーカスの溶断など
を招くことがある。逆に、カーカス最大巾点Mが前記補
強リブ9のタイヤ半径方向の高さ位置Aをタイヤ半径方
向内側に超えて位置すると、カーカス6を該最大巾点M
乃至その近傍で屈曲させる効果が得られ難く、前記トレ
ッド部2、サイドウォール部3を、ビード部4内へとた
たみ込む作用が発揮できない。
【0026】また、パンク時においては、前記トレッド
部2、サイドウォール部3の空所へのたたみ込みによ
り、補強リブ9には、該補強リブ9を図の矢印Zの如く
タイヤ内腔面i側へと回転させるモーメントが生じ、例
えば前記外向き面9oがほぼタイヤ軸方向に沿い、その
結果、広い範囲で外向き面9oを接地させうる。このた
め補強リブ9は、路面へと接触し車軸荷重を支えること
があるため、例えばJISA硬度が60〜99゜、好ま
しくは66〜99゜の硬質ゴムから形成するのが望まし
く、加えて耐摩耗性、耐カット性に優れたゴムから形成
することによりランフラット性能をさらに高めうる。
【0027】またカーカス6は、前記カーカス最大巾点
Mが、前記ビードコア5の断面中心点Gよりもタイヤ軸
方向外側にあることが望ましい。すなわち、パンク状態
に至るサイドウォール部には、作用荷重によってカーカ
ス最大幅点Mないしその近傍を支点としてタイヤ内腔面
i側へと倒れ込む曲げモーメントma(図1に示す)が
作用する。ここで、カーカス最大巾点Mをビードコアの
断面中心点よりもタイヤ軸方向外側に設定しておくと、
ビード部4は、ビードコア5の断面中心点Gの回りで、
サイドウォール部3とは逆にリムフランジJFへと倒れ
込む曲げモーメントmbが作用し、耐リム外れ性能まで
もが向上される。
【0028】また補強リブ9については、前記リブ最外
側点Xを前記カーカス最大点Mよりもタイヤ軸方向内側
に設定しておくことによって、パンク時に際して、サイ
ドウォール部3、トレッド部2の前記ビード部4、4内
の空所へのたたみ込みがより一層良好なものとすること
ができ、ランフラット性能をさらに向上しうる点で望ま
しい。
【0029】以上、本発明を適用した一実施形態に基づ
いて詳述したが、本発明は種々の態様に変更でき、例え
ば補強リブ9の断面形状、厚さt、タイヤ軸方向の長さ
などは例示の実施形態に限定されることなく種々変更し
うる。
【0030】
【実施例】本発明タイヤを仕様を変えて複数種試作する
とともに(実施例1、2、3)、ランフラット性能、タ
イヤ重量、縦バネ(乗り心地性能)、コーナリングパワ
ー(操縦安定性)、燃費などを測定した。また、サイド
ウォール部に補強ゴム層を有しない、標準的な空気入り
タイヤ(従来例1)とサイドウォール部に補強ゴム層を
設けた従来のランフラットタイプの空気入りタイヤ(従
来例2)についても参考比較テストを行った(サイズ:
215/45ZR17)。テスト方法は次の通りであ
る。
【0031】<ランフラット性能>供試タイヤを内圧0
kPaで17×7JJのリムにリム組みして国産FF乗
用車の前輪運転席側に装着してテストコースを周回走行
し、走行不能な状態に至るまでの走行距離を測定した。
なおテストコースでは、直線を速度80km/h、コー
ナを60km/hで走行している。なお評価輪1輪に作
用するランフラット荷重は400kgf である。
【0032】<タイヤ重量>タイヤ1本当たりの重量を
測定し、従来例1(サイドウォール部の補強ゴム層な
し)を100とする指数で表示した。数値が小さいほど
良好である。
【0033】<縦バネ>供試タイヤを内圧200kPa
で17×7JJのリムにリム組みして縦荷重400kgf
を付加したときの縦荷重/縦撓み量から縦バネ定数を調
べた。評価は、従来例1を100とする指数で評価を行
った。数値が大きいほど縦バネ定数が大きく、乗り心地
が悪化することを意味する。
【0034】<コーナリングパワー>室内試験器を用い
て測定したコーナリングフォースからコーナリングパワ
ーを求め、従来例1を100とした指数によって比較し
た。数値が大きいほどコーナリングパワーが高い。なお
コーナリングパワーは、スリップ角+1°の時のコーナ
リングフォース値CF(+1°)から、スリップ角−1
°の時のコーナリングフォース値CF(−1°)を引い
た値を2で割って得た、次式で示す、スリップ角1°当
たりのコーナリングフォースとして求める。 {CF(+1°)−CF(−1°)}/2 なおCF(+1°)、CF(−1°)は、夫々プラスマ
イナスの符号を考慮する。
【0035】<燃費>上記車両に供試タイヤを4輪装着
し、テストコースを約200km(市街地タイプ100
km、高速道路タイプ100km)を走行し、燃料消費
1リットル当たりの走行距離を従来例1を100とする
指数で表示した。
【0036】<リム外れ抗力>JISD4230の5.
2項に規定されるビードアンシーティング試験に準拠し
ており、7JJのリムに潤滑剤なしでリム組するととも
に正規内圧を充填して3時間以上放置した後、本テスト
では内圧を抜き、固定されたタイヤのサイド部分にアル
ミ製ブロックを50mm/min の速度で押しつけた時、ビ
ード部がリムから外れる荷重を測定し、従来例2を10
0とする指数で表示した。数値が大きい程、リム外れ抗
力が高く、良好である。テストの結果などを表1に示
す。
【0037】
【表1】
【0038】テストの結果、実施例のタイヤは、標準の
空気入りタイヤに比べてタイヤ重量や縦バネの増加を伴
うことなしにランフラット性能を向上しうることが確認
できる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明の空気入りタ
イヤは、軽量化できしかも内圧充填時の標準走行に際し
て乗り心地の低下を伴うことなくランフラット性能を向
上しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す空気入りタイヤの
断面図である。
【図2】そのビード部を拡大した部分断面図である。
【図3】そのパンク状態の一例を示す断面図である。
【図4】一般タイヤのパンク状態を示す線図である。
【符号の説明】
2 トレッド部 3 サイドウォール部 4 ビード部 5 ビードコア 6 カーカス 6a 本体部 6b 折返し部 7 ベルト層 9 補強リブ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッド部からサイドウォール部を経てビ
    ード部のビードコアに至るトロイド状のカーカスを具え
    た空気入りタイヤであって、正規リムにリム組みしかつ
    正規内圧を充填した無負荷の正規状態におけるタイヤ軸
    を含む子午線断面において、 前記サイドウォール部は、トレッド部の端部からタイヤ
    軸方向外側へ傾いてビード部までのびるとともに、 前記正規リムのリムフランジがリム巾をなすリム巾面に
    接するビード面とサイドウォール部の外表面とを滑らか
    に継ぐ仮想の輪郭線からタイヤ軸方向外側に突出し前記
    リムフランジを外から覆いタイヤ周方向に連続する補強
    リブを具え、 しかも前記カーカスは、該カーカスの厚さの中心線がタ
    イヤ軸方向に最外側となるカーカス最大巾点Mを、前記
    補強リブのタイヤ半径方向の高さ位置内に設けたことを
    特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】前記カーカスは、前記カーカス最大巾点M
    が、前記ビードコアの断面中心点よりもタイヤ軸方向外
    側にあることを特徴とする請求項1記載の空気入りタイ
    ヤ。
  3. 【請求項3】前記補強リブは、前記仮想の輪郭線とタイ
    ヤ半径方向の最外側で交わるリブ最外側点Xが前記カー
    カス最大点Mよりもタイヤ軸方向内側にあることを特徴
    とする請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
JP10374842A 1998-12-28 1998-12-28 空気入りタイヤ Pending JP2000198333A (ja)

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