JP3975376B2 - ポリアミド軽量バッグ地織物の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、断面形状が十字のポリアミド繊維からなるマルチフィラメント糸の仮撚加工糸織物をしてなる濃色で軽量、かつヌメリ感がない感触の上品な光沢感を有する新規なバッグ地織物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から軽量織編物としては各種の提案があるが、その代表例である中空繊維織物使いのバッグ地は軽量になるものの濃色が出にくく、白ぼけする傾向になる。
また中空率が高くなると、よりボリューム感を出す目的で仮撚加工を施す際に断面が壊れることがあるといった問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はポリアミドマルチフィラメント糸で構成された濃色で軽量、かつヌメリ感のない上品な光沢感を有する新規な織編物の製造方法を提供せんとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、少なくとも経糸に十字型の断面形状を有するフィラメントからなるマルチフィラメント仮撚加工糸に追撚を施してなるポリアミド糸条を使用した織物の製造方法であって、ポリアミド糸条を無糊製織することを特徴とするポリアミド軽量バッグ地織物の製造方法、追撚数が撚係数6,000以下であることを特徴とする前記のポリアミド軽量バッグ地織物の製造方法、ポリアミド糸条の単糸デニールが2〜15デニールであることを特徴とする前記のポリアミド軽量バッグ地織物の製造方法である。
【0005】
以下、本発明を詳細に説明する。
先ず本発明に使用する経糸は軽量比を図る観点からポリアミド繊維で十字断面で仮撚加工を施したマルチフィラメント糸を使用する。これは軽量にするためである。
本発明は、これらを解決するために、次の構成を持つものである。すなわち、本発明は経糸もしくは経糸及び緯糸にポリアミド繊維の十字断面マルチフィラメント糸を仮撚加工を施した糸を使用する。ポリアミド繊維の十字断面マルチフィラメント糸は仮撚機の加撚ゾーンでは、細密充填の状態となり、その状態を維持しつつヒートセットゾーンに入り、熱セットされる。そして引き続き解撚ゾーンで解撚されるので、十字断面の断面形状が変形または、破壊されることが少なく捲縮付与される。通常の丸断面、三角断面などは仮撚加工すると加撚ヒートセットゾーンで解撚されるので、十字断面の断面形状が変形または、破壊されることが少なく捲縮付与がされる。通常の丸断面、三角断面などは仮撚加工すると加撚ヒートセットゾーンで断面が変形されて5〜6角形の多角形に変形するが本発明に係る繊維はそのような問題は極めて少ない。
上記仮撚加工は甘撚が好ましく、撚係数としては、6,000以下が好ましい、撚係数が6,000を超えるとマルチ糸断面の糸間空隙が少なくなり嵩高性が少なくなり、軽量の狙いに反することになる特に、好ましくは、撚係数1,500〜3,000が製織性および嵩高性の両面で好ましい。
【0006】
上記の条件で整経すると無糊製織が容易にできる。糊付けをして製織すると、染加工工程の精練工程で糊が十分に抜けにくく、合成糊材が十字断面の表面内部に残存するので、染色加工の際に染障害が発生して、染斑が起きる。
従って本発明は、上記ポリアミド繊維を整経して、無糊で製織する。
【0007】
該生機を精練加工で油剤のみを落として、続いて染色工程に供せられる。染色機としては、液流染色機やジッカー染色機のいずれでも構わないが、液流染色機による染色の方がバルキー性は好ましいが、組織によってはシボが発生する恐れがある。この場合はジッカー染色機による染色が好ましい。染色後、表面状態を整えるためにファイナルヒートセットを施して、必要により樹脂加工またはコーティング加工して仕上げる。
上記のように、ポリアミド十字断面マルチフィラメント糸の仮撚加工糸に甘撚を付与したる後、整経無糊製織して染色加工するとマルチフィラメント間の空隙率が高くなり、織物組織によって異なるが従来のものと比較して20〜30%の軽量なバッグ地が得られる。また本発明に係る繊維断面が十字であるので、ひっかき等による織物表面の変化が少ないので、チョークマークが出にくく、バッグ地用織物として好適である。
【0008】
【実施例】
(実施例 1)
ポリアミド十字断面マルチフィラメント100デニール14フィラメント糸を仮撚機で加撚数2700T/M、ヒーター温度:165℃、フィード比:−5.0%、ティクアップ比:+5.0%、スピンドル回転32万rpmの条件で1ヒーター仮撚加工糸を得た。該糸を2本合糸してZ250T/M撚掛して整経機にて整経し無糊でビーミングして経糸:80本/吋、緯糸:50本/吋の密度で3/1ツイルを織成した。該生機を精練後、ジッカー染色機で染色加工してソフトアクリルコーティングを付与し仕上げして染色加工を実施した。
該織物はレディース用のファッションバッグ地として軽量で、かつドライタッチの全く新規な生地を得た。
【0009】
(比較例 1)
ポリアミド丸断面100デニール14フィラメント糸を仮撚機で加撚数2700T/M、ヒーター温度165℃、フィード比−5%、スピンドル回転32万rpmの条件で1ヒーター仮撚加工糸を得た。該糸を2本合糸してZ250T/M撚掛けして整経機にて整経し、無糊でビーミングして、経糸:88本/吋、緯糸:50本/吋の密度で3/1ツイルを織成した。
該生機を精練後、ジッカー染色機で染色加工して、ソフトアクリルコーティングを付与して仕上げ加工した。
【0010】
(比較例 2)
ポリアミド十字断面マルチフィラメント100デニール14フィラメント糸を仮撚機で加撚数2700T/M、ヒーター温度:165℃、フィード比:−5.0%、ティクアップ比:+5.0%、スピンドル回転32万rpmの条件で1ヒーター仮撚加工糸を得た。該糸を2本合糸してZ250T/M撚掛して整経サイジングした。糊材はポバール、油脂、帯電防止剤の混合糊を使用して、糸に対して約8.5%の付着量とした経糸密度:88本/吋、緯糸密度:50本/吋の密度で3/1ツイルを織成した。該生機を精練後、ジッカー染色機で染色加工してソフトアクリルコーティングを付与し仕上げ加工した。
【0011】
(比較例 3)
ポリアミド井桁断面マルチフィラメント100デニール14フィラメント糸を2本合糸してZ250T/M撚掛して整経サイジングした。糊材はポバール、油脂、帯電防止材の混合糊を使用して糸に対して約8.5%の付着量とした。
経糸密度:88本/吋、緯糸密度:50本/吋の密度で3/1ツイルを織成した該生機を精練後ジッカー染色機で染色加工してソフトアクリルコーティングを付与し仕上げ加工した。
【0012】
【表1】
【0013】
表1の如く、実施例1は比較例1に比べて、目付が同じ場合、厚さおよび嵩高度が約30%高くなり、軽量となり、張り腰に優れ、また、ドライ感のある風合の全く新規な風合と使用時の当たり及びヒッカキなどによるチョークマークの発生が無い。また、比較例2の場合も厚さ及び嵩高度は約30%高くなり、軽量となるが、染色加工工程での精練で糊材が完全に抜けないので、ジッカー染色時に染斑が起こった。また、当たり、ヒッカキによるチョークマークが発生した。
【0014】
【発明の効果】
本発明によるとドライタッチ、かつ軽量で適度の張腰があり、チョーマークが出難いファッションバッグ地を得ることを可能とした。
Claims (3)
- 少なくとも経糸に十字型の断面形状を有するフィラメントからなるマルチフィラメント仮撚加工糸に追撚を施してなるポリアミド糸条を使用した織物の製造方法であって、ポリアミド糸条を無糊製織することを特徴とするポリアミド軽量バッグ地織物の製造方法。
- 追撚数が撚係数6,000以下であることを特徴とする請求項1項記載のポリアミド軽量バッグ地織物の製造方法。
- ポリアミド糸条の単糸デニールが2〜15デニールであることを特徴とする請求項1項記載のポリアミド軽量バッグ地織物の製造方法。
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JP11244398A JP3975376B2 (ja) | 1998-04-22 | 1998-04-22 | ポリアミド軽量バッグ地織物の製造方法 |
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JP11244398A JP3975376B2 (ja) | 1998-04-22 | 1998-04-22 | ポリアミド軽量バッグ地織物の製造方法 |
Publications (2)
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JPH11302938A JPH11302938A (ja) | 1999-11-02 |
JP3975376B2 true JP3975376B2 (ja) | 2007-09-12 |
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JP11244398A Expired - Lifetime JP3975376B2 (ja) | 1998-04-22 | 1998-04-22 | ポリアミド軽量バッグ地織物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3975376B2 (ja) |
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1998
- 1998-04-22 JP JP11244398A patent/JP3975376B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH11302938A (ja) | 1999-11-02 |
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