JP2002220759A - ダウンプルーフ織物およびその製造方法 - Google Patents

ダウンプルーフ織物およびその製造方法

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JP2002220759A
JP2002220759A JP2001013408A JP2001013408A JP2002220759A JP 2002220759 A JP2002220759 A JP 2002220759A JP 2001013408 A JP2001013408 A JP 2001013408A JP 2001013408 A JP2001013408 A JP 2001013408A JP 2002220759 A JP2002220759 A JP 2002220759A
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dtex
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Tadahito Onodera
忠人 小野寺
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 再生セルロース系繊維は吸湿性に優れるが湿
潤性能に劣るため、高密度に織っても経時による吸湿・
乾燥の繰り返しで生地拘束力、気密性が低下し、ダウン
の吹き出しが生じるため実用化が困難であることに鑑み
綿のカサツキ、ハリ感がなく、かつポリエステルマルチ
フィラメントのギラツキ感、滑りもなく、自然な外観と
光沢、高発色性、吸湿性に優れるソフトなダウンプルー
フ織物を得る。 【解決手段】 ポリノジック、又は精製セルロース繊維
紡績糸(A)とESF繊維(B)との交織品とし、(A)の1
吋間当たりの被覆率とESFのカバーファクターの関係を
規定することで洗濯後の通気度と寸法変化率が少ない高
性能な織物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ソフトで綿のカサ
ツキ、ハリ感がなく、かつポリエステルマルチフィラメ
ントのギラツキ感、滑りがなく、自然な外観と光沢、高
発色性を有するダウンプルーフ織物、及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】アウターウエアや布団側地に用いられる
ダウンプルーフ用生地は従来から綿織物が一般的であ
り、その後、機能性に優れる極細繊維を用いたポリエス
テルマルチフィラメント、ナイロンマルチフィラメン
ト、またそれらの複合合繊織物が多く使われてきた。こ
れら合繊織物はソフト、軽量、防風性、高撥水性、高堅
牢性等から特にコート、ブルゾン、ゴルフ、アウトドア
ウエア等に多く使用されている。しかし、マルチフィラ
メントにおいてはその均斉性、緻密さから生地表面は滑
らかであり、かつ仕上げ加工面からメタリックな光沢と
ヌメリ感が払拭できず自然な生地外観に欠けること、ま
た布団側地とした場合には就寝中に生地が滑り落ち易い
といった欠点を有する。また、その緻密性から薄地軽量
織物が得られ易い反面、生地が目寄れし易く、ダウンや
フェザーが生地から突き出易いといった欠点も有する。
ポリエステル紡績糸織物では自然な生地外観を表現可能
であるが、一般に0.8dtex以下の細デニールは紡績性が
不良であり、ソフト風合は得られにくい。また綿は特に
布団側地用として歴史的にも根強い需要があり、細番手
織物にシルケット加工を付加することで光沢、発色性に
富んだソフトな織物が可能である。しかし、風合的には
綿特有のカサツキと張り・腰感が残り、極細マルチフィ
ラメント織物並の十分なソフト風合は得られていない。
一方、綿やポリエステル紡績糸の風合改善の目的でレー
ヨン紡績糸を用いる試みが為されたが、風合はソフトに
改善されるものの、洗濯時にレーヨン糸が伸びてしまう
ため洗濯後の通気度や洗濯収縮率が著しく低下し、実用
性がなかった。このため、カサツキ感がなくソフトで自
然な生地外観を有し、耐洗濯性のよい新規なダウンプル
ーフ生地が求められていた。
【0003】
【発明が解決するための手段】本発明は上記従来技術の
問題点に鑑み、鋭意研究した結果なされたものである。
即ち、経糸又は緯糸の一方に湿潤状態における繊維強力
が2.5cN/dtex以上、伸度が15.0%以下、0.5cN/dtex過
重下での伸度が4.0%以下及び5%伸長時湿潤応力が0.9cN
/dtex以上である再生セルロース系繊維(A)を、他方
にポリエステルマルチフィラメント糸(B)を配してな
る織物であって、該織物の通気度が初期で2.0cc以
下、洗濯1回後で4.0cc/cm2/秒以下であることを特徴
とするダウンプルーフ織物である。 ・通気度:JIS L1096−A法(フラジール形法) ・洗濯方法:JIS L0217−103法 ・寸法変化率(%):JIS L0217−103法による洗濯
後、JIS L 1096I-1法低温タンフ゛ル乾燥後の測定値 そして具体的には、洗濯収縮率が−4〜4%であること
を特徴とする上記記載のダウンプルーフ織物、再生セル
ロース系繊維(A)がポリノジック繊維又は精製セルロ
ース繊維であることを特徴とする上記記載のダウンプル
ーフ織物、仕上げ織物における(A)糸の被覆率X2
(%)と(B)糸のカバーファクターCF2の関係が下記
(1)〜(3)式を満足する5枚朱子織物であることを
特徴とする請求項1記載のダウンプルーフ織物である。 (A)糸被覆率X2(%) 95%≦X2≧92%の場合 (B)糸CF2 ≧1600・・・(1)式 (A)糸被覆率X2(%) 100%≦X2≧95%の場合 (B)糸CF2 ≧1400・・・(2)式 (A)糸被覆率X2(%) X2≧100%の場合 (B)糸CF2 ≧1300・・・(3)式 ここで、 (A)糸の1吋間当り被覆率X2(%)=1÷26.2√Ne
x(A)糸の密度(吋)x100 (B)糸CF2=√Dx(B)糸密度(吋) Neは英式綿番手、Dはデニールを示す。
【0004】また本発明は、経糸又は緯糸の一方に湿潤
状態における繊維強力が2.5cN/dtex以上、伸度が15.0
%以下、0.5cN/dtex過重下での伸度が4.0%以下及び5%
伸長時湿潤応力が0.9cN/dtex以上である再生セルロー
ス系繊維(A)を、他方にポリエステルマルチフィラメ
ント糸(B)を配して製織し、次いで下記(4)式と
(5)式を満足するような条件で熱処理することを特徴
とするダウンプルーフ織物の製造方法である。 (A)糸の被覆率の増加率Y(%) ≧3% (4)式 (B)糸のCFの増加率Z(%) ≧0.2% (5)式 ここでY,Zは ・紡績糸(A)被覆率の増加率Y(%)=(仕上生地
(A)糸被覆率X2−生機(A)糸被覆率X1)÷生機
(A)糸被覆率X1 x100 ・ポリエステルマルチフィラメント糸(B)CFの増加率Z
(%)=(仕上生地の(B)糸CF2−生機(B)糸CF1)÷
生機(B)糸CF1 x100 そして具体的には、再生セルロース系繊維(A)が1.5dt
ex以下のポリノジック又は精製セルロース繊維紡績糸
(A)であり、ポリエステルマルチフィラメント糸(B)
が単糸デニールが0.8dtex以下のマルチフィラメント糸
であることを特徴とする上記記載のダウンプルーフ織物
の製造方法、熱処理が150℃以下でのカレンダー処理で
あることを特徴とする上記記載のダウンプルーフ織物の
製造方法である。
【0005】以下に本発明を詳述する。本発明に係る織
物は、再生セルロース系繊維(A)とポリエステルマル
チフィラメント糸(B)との交織織物である。ここで再
生セルロース系繊維(A)として好適な繊維は湿潤状態
における繊維強力が2.5cN/dtex以上、伸度が15.0%以
下、0.5cN/dtex過重下での伸度が4.0%以下及び5%伸長
時湿潤応力が0.9cN/dtex以上の繊維であり、家庭品質
表示法に定めるポリノジック繊維、又は指定外繊維であ
る精製セルロース繊維紡績糸が望ましい。ダウンプルー
フ織物は高密度であり、堅固な通気度、ソフト風合、軽
量性から50'以上の細番手紡績糸が望ましい。そのため
単糸デニールは紡績性のよい1.5dtex以下、好ましくは
1.2dtex以下、更に好ましくは1.1dtex以下が好ましい。
特に80'等の高級番手においては紡績糸の構成本数の多
寡が糸強力と品位、従って製織性と織物品位を左右する
ためである。また、ソフト風合、通気度が得られ好まし
い。単糸デニールが1.4dtex以上では細番手の可紡性が
悪化し、軽量織物が得られなく、また、風合が硬くな
り、通気度が得られない。経糸、又は緯糸の一方には自
然な生地外観、光沢感、ソフト風合を得る目的でこれら
紡績糸(A)を用いる。繊維製法の差からレーヨンは特
有の異型断面形状を有するが、本発明の繊維は丸断面形
状を有し、よりシルキーな光沢、高発色性を提供できる
のが特徴である。
【0006】また他方に配するポリエステルマルチフィ
ラメント糸(B)は90dtex以下、単糸1.0dtex以下のポリ
エステルマルチフィラメント糸が望ましく、好ましくは
これらの仮撚加工糸を用いる。紡績糸(A)の風合を阻
害せず、カサツキ感のないソフト風合と寸法安定性を付
与するため用いる。ポリエステル紡績糸はマルチフィラ
メント糸と比較して、風合が粗硬になり、また、ピリン
グ防止のためアルカリ減量が必須であることから本発明
の目的とする高密度化を阻害させる要因となる。90dtex
を越えると生地が厚くなり軽量にならず好ましくない。
好ましくは80dtex以下である。単糸デニールは1.0dtex
以下、好ましくは0.8dtex以下、更に好ましくは0.6dtex
以下である。1.0dtexを越えると風合が硬化し、また通
気度が得られにくい。(B)糸は経、緯のいずれに用い
てもよく、緯糸使用では経糸(A)の自然な外観、光沢、
風合が強調でき、また(B)糸を経糸使用ではその強力
から細デニール糸を容易に用いることができる。その結
果、経糸切れが少ないため製織性もよく、薄くソフトで
軽量な織物が容易に得られる特徴がある。
【0007】本発明に係る織物の組織は特に限定されな
いが、経緯朱子組織が望ましく、特にソフト風合、光
沢、外観、軽量、通気度、発色性などの観点から経5枚
朱子が好ましい。組織は経朱子、緯朱子のいずれでもよ
い。8枚朱子では風合、光沢、プリント発色性に優れる
が通気度と軽量性が得られにくい。綾や平組織等では通
気度、軽量性がより得られ易く、好ましい。
【0008】本発明に係る織物の通気度は初期で2.0c
c以下、洗濯1回後で4cc/cm2/秒以下、好ましくは3
cc以下であることが望ましい。初期通気度が2ccを
越えると、製品として使用中の物理的な揉みや、セルロ
ース系繊維の吸湿、乾燥の繰返し等により、生地寸法が
変化したり生地組織拘束力が低下し、ダウンが生地表面
に抜け出してくる不都合が生じる。初期が2cc以下で
あっても洗濯後の通気度が4ccを越えると、短期間の
使用でダウンが吹出してくることを意味する。従って、
本発明のように耐久性を良くするためには洗濯前後の通
気度が安定していることが重要である。また寸法変化率
はー4〜4%であることが望ましい。寸法変化率がこの
範囲を外れると生地組織拘束が緩慢になり、繊維間空隙
が増すことを意味し、ダウンプルーフとしての通気性能
が劣り、かつ耐久性のない織物になってしまうため好ま
しくない。本発明のようなソフト風合いで通気性能に優
れた織物を得るためには更に以下の条件を満足させるこ
とが望ましい。
【0009】紡績糸(A)被覆率X(%)とポリエステル
マルチフィラメント糸(B)カバーファクターCF:仕上
り生地の通気度を得るために重要な要素であり、次式で
表される。 (A)糸の被覆率X(%)=1÷26.2√Nex(A)糸密度
(吋)x100 (B)糸CF=√Dx(B)糸密度(吋) ここで Ne:英式綿番手、D:デニール 尚、X,CFとも生機においてはX1、CF1、仕上げ品におい
てはX2、CF2で表す。本発明においてこれらは下記
(1)〜(3)式を満足することが望ましい。 (1)式 (A)糸被覆率X2(%) 95%≦X2≧92%の場合 (B)糸のCF2≧1600 (2)式 (A)糸被覆率X2(%) 100%≦X2≧95%の場合 (B)糸のCF2≧1400 (3)式 (A)糸被覆率X2(%) ≧100%の場合 (B)糸のCF2≧1300 X2およびCF2がこの範囲を外れると十分な通気度、ソフ
ト風合が得られず、また織物コスト増になり好ましくな
い。紡績糸(A)被覆率X2が92%以下では通気度を得る
ために緯糸密度を増やす必要があり、結果として風合が
硬化し、また、織機上でバタツキ(打ち込みが入らない
現象)が生じたり、経糸同士の擦過による製織性不良や
単位時間当たりの織り上げ長が少なくなるため製織コス
トが増し、好ましくない。製織性不良は生地品位不良、
即ち通気度不良となり、ダウンプルーフ織物の性能を著
しく損ねるため致命的欠点である。
【0010】ポリエステルマルチフィラメント糸(B)
のCF2がこれら以下ではソフト風合となるが通気度や寸
法安定性が不良となる。一般的にポリエステルや綿に比
較し、ポリノジックや精製セルロース繊維は寸法安定性
が劣る。即ち、湿潤時に膨潤し、伸び、乾燥すると元に
戻るため、織物の組織点が変化し、通気度が不良にな
る。本発明においては紡績糸(A)被覆率X2とポリエス
テルマルチフィラメント糸(B)のCF2を(1)〜(3)
式に規定することで、これらセルロース系繊維の欠点で
ある乾湿変化力を織物の組織拘束力によって抑制するこ
とを可能としたものである。
【0011】次に本発明に係る織物の製造法について述
べる。本発明に係る製造法は、経糸又は緯糸の一方に湿
潤状態における繊維強力が2.5cN/dtex以上、伸度が15.
0%以下、0.5cN/dtex過重下での伸度が4.0%以下及び5
%伸長時湿潤応力が0.9cN/dtex以上である再生セルロー
ス系繊維(A)を、他方にポリエステルマルチフィラメ
ント糸(B)を配して製織し、次いで下記(4)式と
(5)式を満足するような条件で熱処理するものであ
る。 (A)糸の被覆率の増加率Y(%) ≧3% (4)式 (B)糸のCFの増加率Z(%) ≧0.2% (5)式 ここでY,Zは ・紡績糸(A)被覆率の増加率Y(%)=(仕上生地
(A)糸被覆率X2−生機(A)糸被覆率X1)÷生機
(A)糸被覆率X1 x100 ・ポリエステルマルチフィラメント糸(B)CFの増加率Z
(%)=(仕上生地の(B)糸CF2−生機(B)糸CF1)÷
生機(B)糸CF1 x100 その際、再生セルロース系繊維(A)が1.5dtex以下のポ
リノジック又は精製セルロース繊維紡績糸(A)であ
り、ポリエステルマルチフィラメント糸(B)が単糸デ
ニール0.8dtex以下のマルチフィラメント糸であること
が望ましく、また上記熱処理が150℃以下でのカレンダ
ー処理であることが望ましい。
【0012】後加工は液流染色機やエアジェットによる
十分な柔布処理を施すことが好ましく、更に150℃以
下、好ましくは130℃以下の低温カレンダーを施して仕
上げる。その際、生機X1に対する仕上げ品X2の紡績糸
(A)被覆増加率Yとポリエステルマルチフィラメント糸
(B)の生機CF1に対する仕上り品のCF2の増加率Zを下式
の条件で同時に満足するように仕上げることが肝要であ
る。 (4)式 紡績糸(A)被覆率の増加率Y(%) ≧
3% (5)式 ポリエステルマルチフィラメント糸(B)CFの
増加率Z(%)≧0.2% ここで、 ・紡績糸(A)被覆率の増加率Y(%)=(仕上生地
(A)糸被覆率X2−生機(A)糸被覆率X1)÷生機
(A)糸被覆率X1 x100 ・ポリエステルマルチフィラメント糸(B)CFの増加率Z
(%)=(仕上生地の(B)糸CF2− 生機(B)糸CF1)
÷生機(B)糸CF1 x100
【0013】上記(4)式について述べる。 Y≧3%
とすることでその分生機密度を粗くでき製織性が容易に
なる。本発明では経糸、又は緯糸の一方に用いる仮撚り
加工糸等のポリエステルマルチフィラメント糸(B)の
加工収縮力や液流染色機やエアジェット加工機等による
生地リラックス収縮によって紡績糸(A)の被覆率を増
しながらソフト風合を得る。Yが3%未満ではソフト風
合に欠け、また製織時に織物を高密度にする必要があ
り、製織性が困難になり、好ましくない。また、(5)
式 ポリエステルマルチフィラメント糸(B)のCFの増加
率Zを≧0.2%にすることで洗濯後の生地収縮率をー4〜
4%以内に管理可能である。そのためには紡績糸(A)
の長さ方向にオーバーフィードしたりエアジェット加工
やサンフォライズ、カムフィット等で紡績糸経糸の残留
歪を最小にしておくことも有効である。Zが0.3%以下で
は洗濯後の生地収縮率が±4%以内に管理不可能で、ま
た、ソフトでバルキーな風合が得られず好ましくない。
【0014】仕上げ加工について述べる。染色、又はプ
リント後の生地の通気度を向上させるためにカレンダー
仕上げを行うが、ソフト風合を得るためにその温度は15
0℃以下、更に好ましくは130℃以下とする。それを越え
ると通気度は向上するが、ポリエステル繊維がフラット
化し、メタリックな光沢とプラスチック用のヌメリ風合
となり好ましくない。機種にもよるがその他処理条件は
圧力40トン、処理速度10m/分程度が好ましい。
【0015】
【実施例】以下、実施例によって本発明を説明する。 評価方法:通気度JIS L1096−A法 (フラジール形
法) 洗濯方法JIS L 0217-103法 寸法変化率 JIS L0217−103法で洗濯後、JIS096I-1法
低温タンフ゛ル乾燥後の測定値 (実施例1〜5、比較例1〜7)紡績糸(A)として表
1に記載のa〜eの紡績糸を作成した。なお、実施例
1,2,5及び比較例1,4,6で使用する紡績糸
(A)はポリノジック単糸デニール1.1dtex 38mm 60'英
式番手、比較例2のものはポリノジック単糸デニール1.
7dtex 38mm 60'英式番手、比較例3:ビスコースレー
ヨン単糸デニール1.7dtex 38mm 60'英式番手、実施例
3、4、比較例5:ポリノジック単糸デニール0.8dtex 3
8mm 80'英式番手並びに比較例7:ビスコースレーヨン
単糸デニール1.1dtex 38mm 60'英式番手のものを使用し
た。
【0016】
【表1】
【0017】次に、経糸に上記の紡績糸(A)、緯糸に
ポリエステルマルチフィラメント仮撚り加工糸78dtex21
6f(0.4dtex/f)の経5枚朱子織物をエアジェットルー
ムにて回転数550rpmで表1に示すX1、CF1で織り上げ
た。次いで該生地を液流染色機で80℃30分の糊抜き精練
リラックス後、高圧液流染色機で130℃20分の分散染料
染色を行い、次いで反応染料で60℃20分の染色を行っ
た。次いで吸水樹脂加工を行ない、温度100℃、圧力40
トン、布速12m/分のカレンダー仕上げを施した。結果
を表2に示す。
【0018】
【表2】
【0019】実施例1、2,3の織物はX2が各々100.0、9
5.1、96.0、CF‐2が1531、1498、1573で洗濯後十分な通
気度と寸法安定性があり、バルキーでソフト風合に優れ
ていた。また実施例4の織物はX2が93.9であるが、CF2
が1623であり、実施例3と同様に洗濯後十分な通気度と
寸法安定性があり、ソフト風合に優れていた。更に実施
例5の織物はX2が104.0、CF2が1389で、洗濯後十分な通
気度と寸法安定性があり、バルキー、 ソフト風合で、
紡績糸密度が多い分他の水準より若干光沢感が増す仕上
りになった。一方比較例1の織物は実施例1に対し緯糸
CFが不足し、通気度が不良、比較例2の織物(ポリノジ
ック1.7dtex)は単糸デニールが太いため紡績性と糸品
質が不良であり、製織時の経糸切れ停台が多く、生機品
質が不良であった。従って安定した通気度が期待できな
いため、加工に至らなかった。また比較例3の織物(ビ
スコースレーヨン1.7dtex)は比較例2のものに比較
し、紡績性が著しく悪く、糸品質が更に不良であった。
後工程に供するレベルでないため、この時点で評価を中
止した。比較例4の織物は経糸被覆率X、緯糸CF共に少な
く、洗濯後の通気度が不良であった。比較例5の織物は
実施例3の緯糸CF変化率が−(マイナス)であり、ペー
パーライク風合で、かつ洗濯後の寸法変化率が不良であ
った。比較例6の織物は実施例1のカレンダー温度条件
のみ170℃に変更したところ、通気度は向上するもの
の、芯のある硬風合でギラツキ感のある生地に仕上っ
た。比較例7の織物は紡績糸品質、製織性とも実施例に
比較し不十分であった。また、加工によるビスコースレ
ーヨン特有の経方向への伸びがあり、その結果、通気
度、寸法変化率とも不良であった。
【0020】(比較例8)綿100% 60'英式番手の糸を
経糸及び緯糸に用いて実施例5と同一の規格で緯糸密度
を160本/吋の生機とし、同様の加工仕上げを行なっ
た。生機の経糸被覆率が 94.1、緯糸のCFが1506(60'を
デニール換算し、88.6dとして計算)、仕上げ品の経糸
被覆率は97.3、及びその増加率Yは3.2、緯糸のCFは152
0,及びその増加率Z は0.9であった。該生地の通気度はL
0が0.6, L1が2.1であり、寸法変化率が経−2.1%、
緯−2.0%であった。風合はソフトではあるものの、綿
特有のカサつきのある張り・腰風合を有するもで、本発
明のような芯のないソフトでヌメリ感のある風合とは異
なる風合であった。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、綿のカサツキ、ハリ感
がなく、かつポリエステルマルチフィラメントのギラツ
キ感、滑りもなく、自然な外観と光沢、高発色性を有す
るソフトなダウンプルーフ織物を得ることを可能とし
た。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】経糸又は緯糸の一方に湿潤状態における繊
    維強力が2.5cN/dtex以上、伸度が15.0%以下、0.5cN/
    dtex過重下での伸度が4.0%以下及び5%伸長時湿潤応力
    が0.9cN/dtex以上である再生セルロース系繊維(A)
    を、他方にポリエステルマルチフィラメント糸(B)を
    配してなる織物であって、該織物の通気度が初期で2.0
    cc以下、洗濯1回後で4.0cc/cm2/秒以下であること
    を特徴とするダウンプルーフ織物。 ・通気度:JIS L1096−A法(フラジール形法) ・洗濯方法:JIS L0217−103法 ・寸法変化率(%):JIS L0217−103法による洗濯
    後、JIS L 1096I-1法低温タンフ゛ル乾燥後の測定値
  2. 【請求項2】洗濯収縮率が−4〜4%であることを特徴
    とする請求項1記載のダウンプルーフ織物。
  3. 【請求項3】再生セルロース系繊維(A)がポリノジッ
    ク繊維又は精製セルロース繊維であることを特徴とする
    請求項1記載のダウンプルーフ織物。
  4. 【請求項4】仕上げ織物における(A)糸の被覆率X2
    (%)と(B)糸のカバーファクターCF2の関係が下記
    (1)〜(3)式を満足する5枚朱子織物であることを
    特徴とする請求項1記載のダウンプルーフ織物。 (A)糸被覆率X2(%) 95%≦X2≧92%の場合 (B)糸CF2 ≧1600・・・(1)式 (A)糸被覆率X2(%) 100%≦X2≧95%の場合 (B)糸CF2 ≧1400・・・(2)式 (A)糸被覆率X2(%) X2≧100%の場合 (B)糸CF2 ≧1300・・・(3)式 ここで、 (A)糸の1吋間当り被覆率X2(%)=1÷26.2√Ne
    x(A)糸の密度(吋)x100 (B)糸CF2=√Dx(B)糸密度(吋) Neは英式綿番手、Dはデニールを示す。
  5. 【請求項5】経糸又は緯糸の一方に湿潤状態における繊
    維強力が2.5cN/dtex以上、伸度が15.0%以下、0.5cN/
    dtex過重下での伸度が4.0%以下及び5%伸長時湿潤応力
    が0.9cN/dtex以上である再生セルロース系繊維(A)
    を、他方にポリエステルマルチフィラメント糸(B)を
    配して製織し、次いで下記(4)式と(5)式を満足す
    るような条件で熱処理することを特徴とするダウンプル
    ーフ織物の製造方法。 (A)糸の被覆率の増加率Y(%) ≧3% (4)式 (B)糸のCFの増加率Z(%) ≧0.2% (5)式 ここでY,Zは ・紡績糸(A)被覆率の増加率Y(%)=(仕上生地
    (A)糸被覆率X2−生機(A)糸被覆率X1)÷生機
    (A)糸被覆率X1 x100 ・ポリエステルマルチフィラメント糸(B)CFの増加率Z
    (%)=(仕上生地の(B)糸CF2−生機(B)糸CF1)÷
    生機(B)糸CF1 x100
  6. 【請求項6】再生セルロース系繊維(A)が1.5dtex以下
    のポリノジック又は精製セルロース繊維紡績糸(A)で
    あり、ポリエステルマルチフィラメント糸(B)が単糸
    デニールが0.8dtex以下のマルチフィラメント糸である
    ことを特徴とする請求項5記載のダウンプルーフ織物の
    製造方法。
  7. 【請求項7】熱処理が150℃以下でのカレンダー処理で
    あることを特徴とする請求項5記載のダウンプルーフ織
    物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005194649A (ja) * 2004-01-05 2005-07-21 Toray Ind Inc 羽毛入り衣服
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JP2017186684A (ja) * 2016-04-01 2017-10-12 東洋紡Stc株式会社 高密度織物

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